ヤマダ、超重宝するサブ暖房器具5選!2千円台~、ミニ型ホットカーペット、電気ヒーター

 これから、さらに寒さが厳しくなる季節。万全の準備をしたいが、あと少しの辛抱だからメインの暖房器具を買い換えるのはもったいない……。そこで、おすすめしたいのが、お手軽な「サブ暖房器具」だ。冷え込んだときにエアコンにプラスしたり、キッチンやトイレに置いたり。そんなサブ暖房器具は冬終盤だけでなく、寒さの続く春先まで重宝するはずだ。

 今から買っても損をしないサブ暖房器具を、店舗数が多く、ネット通販の店舗受取サービスが充実しているヤマダ電機で探してみた(価格は税込み)。

アラジン/グラファイトヒーター/4980円

 手軽な暖房器具として、すぐに思いつくのは電気ヒーターだろう。暖かそうなオレンジ色を見ているだけで安心するが、灯油やガスなどの燃料が不要で、スイッチを入れるだけですぐに体を暖めてくれるお手軽さもありがたい。「エアコンをつけても足元が寒い」「書斎や脱衣場で使いたい」など、ピンポイントで暖めたいときはピッタリだが、部屋全体を暖めるのには不向きで電気代が高いというデメリットもある。

 パステルカラーのおしゃれな電化製品やキッチン家電を数多く手がけているアラジンのグラファイトヒーターは、デザイン性が高く機能性も十分。サブ暖房器具とはいえ、デザインにこだわりたい人におすすめだ。温度調節は2段階で、転倒防止機能もついている。電気代は、200Wで1時間あたり約5.4円、400Wで1時間あたり約10.8円。サブで使うには許容範囲内だろう。

テクノス/セラミックファンヒーター(1200W)/3828円

 電気を使って温風を送り出してくれるセラミックファンヒーターは、コンパクトで持ち運びに便利。値段が安い商品が多いのでコストパフォーマンスも優れている。ただし、電気ヒーターと同じで部屋全体を暖めるのには向いていない。

 そのなかでも、この商品は特に価格面がお手頃で、トイレや脱衣場を短時間暖めるのには最適。暖かさが足りないと感じる場合は、使用する10分前ぐらいからスイッチを入れて暖めておくといいだろう。ただし、電気代は1200W使用時で1時間あたり30円を超えるので、長時間使用する場合は電気代に気をつけたい。

ドウシシャ/パネルヒーター/9878円

 パネルヒーターは遠赤外線効果で体を芯から暖めてくれる暖房器具。パネル型なのでコンパクトで軽量、使わないときも邪魔にならない。さらに、エアコンやファンヒーターのように風を出さないので部屋が乾燥する心配もない。

 ドウシシャのパネルヒーターは電気代1時間あたり約6円。人感センサーでのオン・オフ自動切替や長時間連続使用で自動的に電源オフになる機能が付いているので、節電性が高い。パネルの脚は回転できるので、狭いスペースにも収納可能だ。

広電/電気毛布(130×80cm)/4510円

 就寝時におすすめなのが、昔ながらの電気毛布だ。ダイレクトに布団を暖めてくれるので、どんな高級寝具を使うよりもパワフルな温もりを実感できる。広電は電気毛布・電気カーペットの専門メーカーだけあって、表面は毛玉になりにくい素材で、しかも省エネ仕様となっている。

 ただし、電気毛布をつけっぱなしで寝ると脱水症状になる危険性がある。また、睡眠時は通常は体温が下がるのだが、電気毛布はそれを邪魔してしまうので、睡眠の質が低くなるともいわれている。電気毛布は寒さが気になる布団の中では頼りになる存在だが、寝る前には電源を切ったほうがいいだろう。

ヤマゼン/ホットカーペット(ミニマット)/2687円

 見つけたときに「こういうのが欲しかった!」と思わず叫びそうになるのが、このミニサイズのホットカーペットだ。ひとりでいるときなど、大きいホットカーペットでは使っていない部分も暖めてしまうので電気代がもったいない。それに比べ、このヤマゼンのミニマットは寒さの気になる足元だけを狙い打ちすることができる。

 部屋全体の温度を上げると眠くなったり作業効率が落ちたりするため、少し低めの室温に設定している人もいるだろう。そんな「室温はそれほど上げたくないけど、足元だけは暖かくしたい」ときには、うってつけの商品だ。

 寒さ対策はなかなか一筋縄ではいかないが、部屋や用途によって工夫すれば冬終盤も風邪をひかずに暖かく過ごせる。ヤマダ電機には、暖かさをちょい足しできる優れたサブ暖房器具が揃っている。それぞれの特徴を理解し、買って良かったと思えるものを選んでもらいたい。

(文=清談社)

築50年の家でも新築に生まれ変わり…「リファイニング建築」が大注目、費用は4割安

 マンションが年々着実に増加し、老朽化マンションの割合が急速に高まっていますが、賃貸マンションでは、経過年数が長くなるほど空室が増加し、賃料の低下が避けられません。なかでも、1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で建てられた築50年以上のマンションの場合、早急な耐震強化が必要なのですが、その予算の確保は簡単ではない上、売却するのも簡単ではありません。

 今後は、そうした築年数の長い、耐震不足のマンションがどんどん増えていきます。最悪の場合には、建物が放置されて廃墟化し、防犯、防災、景観などさまざまな面で問題になってきます。

 そんな八方手詰まりの物件を再生させる新たな手法として、“リファイニング建築”が注目されているのです。リフォームでも、リノベーションでもないリファイニング建築とは、どんな手法なのでしょうか。

建築後50年超のマンションが6.3万戸もある

 国土交通省によると、わが国のマンションストックは2018年末時点で654.7万戸に達しています。一時は年間20万戸近かった新規供給戸数が、近年では10万戸前後に減少、増加ペースは半減していますが、それでもストック数が700万戸、800万戸と増えていくことは間違いありません。

 問題は、その過程で経過年数の長い建物の割合が年々高まっていくという点です。国土交通省の調査によると、図表1にあるように、2018年現在の築年数50年超のマンションは6.3万戸ですが、そのかなりの部分が1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で建てられているのではないでしょうか。新耐震基準に合致した建物であれば、震度6強や7クラスの大規模地震に襲われても、原則的に倒壊しないことが前提ですが、それ以前の建物だと倒壊の可能性が高まります。

老朽化マンションを耐震補強するのは簡単ではない

 今後は、現在の6.3万戸から、建築後50年超のマンションがますます増えます。国土交通省によると、10年後の2028年には81.4万戸に、20年後の2038年には197.8万戸に達します。もちろん、今後増える建築後50年超の物件は、新耐震基準で建てられているわけですが、維持管理などが十分でなければ、老朽化が進み、耐震性が損なわれているリスクが高まります。

 一定期間ごとに耐震診断を行い、耐震不足という結果になった場合には、耐震補強する必要があるのですが、これが簡単ではありません。工事には、半年、1年といった長い期間が必要で、入居者に迷惑をかけますし、入居率の低下が懸念されます。それ以前に、工事費の確保が容易ではないのです。規模によっては何千万円、億単位の費用がかかりますが、それを現金で用意できるオーナーは多くないでしょう。かといって、銀行に融資を申し込んでも、老朽化して空室が増加し、賃料が低下しているマンションでは、なかなか審査に通りません。

 図表1 建築後30年、40年、50年超のマンションの戸数 (単位:万戸)

 (資料:国土交通省ホームページ)

老朽化した賃貸マンションは売却も簡単ではない

 それなら賃貸経営を手仕舞して、売却しようとしても、それも簡単ではないケースが少なくありません。というのも、建築後50年も経過していると、建築後に建築基準法が何度も改正されていて、規制が厳しくなっているエリアが多いのです。たとえば、1992年には用途地域が8種類から12種類に細分化されました。それまでは第1種住居専用地域だったエリアが、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域に分けられ、第一種低層住居専用地域に指定された場所では、高さや容積率の制限が厳しくなりました。

 そのため、現在の建築基準法にしたがって建て替えようとすると、延床面積が現状の建物より狭くなってしまいます。それでは、いい値段で売却できませんし、その上、更地にして売却するには解体費もかかりますから、二の足を踏まざるを得ないのです。あれこれ、迷っているうちに、ますます事態は悪化し、手のつけられない状態になってしまうといったケースが散見されるようになってきました。

リファイニング建築の特徴を示す5原則

 そんな最悪の事態から脱して、賃貸マンションの経営を再生させる新たな手法として注目されているのがリファイニング建築なのです。これは、リフォームやリノベーションと異なり、経年変化によって弱体化した構造躯体の耐震性能を各種手法によって現行の基準に合致するレベルまで高め、既存の躯体の約80%を再利用しながら、建物の長寿命化を図る再生手法です。建築家の青木茂氏が提唱する手法で、リファイニング建築については、青木氏が代表取締役を務める株式会社青木茂建築工房が商標登録を行っています。

 青木茂建築工房では、リファイニング建築の5原則として次の点を挙げています。

1.内外観ともに新築と同等以上の仕上がり

2.新築の60%~70%の予算

3.用途変更が可能

4.耐震補強により、現行法規及び耐震改修促進法に適合する

5.廃材をほとんど出さず、環境にやさしい

新築並みの外観で、仕様・整備も最新に

 リファイニング建築では、まず耐震診断を行った上で、その物件に合った耐震補強を行います。写真の例にあるように新たに鉄筋コンクリートを増やしたりすることで、現行法に合致、新たに建築確認申請書を提出し、竣工後には完了検査済証の交付を受けることができるようにします。

 それによって、法律上は新築と同様の扱いになり、金融機関からの融資を受けやすくなります。同時に、断熱工事、遮音工事などを行い、最新の住宅設備を設置、新築マンション並みの基本性能や仕様・整備の向上を図るわけです。もちろん、外観も大幅にリニューアルして、一見すると新築と見紛うような仕上がりになります。

 しかも、建築基準法上は当初の建築時の条件が継続されるので、竣工後に規制が厳しくなっていても、元の床面積のままリファイニングできるので、延床面積が小さくなることもありません。

リファイニングで家賃がアップして収益向上

 それでいて、工事費は新築の60%から70%ですみますから、建て替えや売却よりリファイニングのほうがさまざまな面で有利になります。

 賃貸住宅の場合、建築から50年以上が経過していれば、いかに維持管理につとめてきた物件といえども、賃料は周辺相場より2割、3割と安くなるのが一般的ですが、このリファイニング物件の場合、完成すれば、新築並みとはいかなくても、周辺相場の9割程度の設定が可能になります。それだけ、現状に比べて収益力が高くなるので、金融機関から融資を受けやすく、ローンを組んでも十分に採算が合うそうです。

 青木茂建築工房では、このリファイニング建築をさまざまなレベルで推進しています。大手不動産の三井不動産や大手住宅メーカーのミサワホームとの業務提携で事業を進めたり、自治体からの依頼によって公共建築物のリファイニングなどを手がけています。

現代のニーズに合わせた断熱性や遮音性を確保

 その結果、リファイニング建築によって再生させた物件は10物件に及び、現在も複数の物件の工事が進行しています。三井不動産との業務提携では、2018年に2物件の再生を完了させ、現在も東京都渋谷区と目黒区の2案件の工事が進められています。

 写真にあるのは、渋谷区の築50年の賃貸マンションのリファイニング工事中の風景です。戸境壁に新たな鉄筋を組んで、耐震性を強化しています。また、壁厚も20cmほど確保して、50年前には考えられなかった遮音性や断熱性能などを確保しています。断熱性や遮音性に関しては、50年前には今ほど重視されなかったので、特に念入りに注意しているそうです。

 この物件の場合、建築基準法上は地下扱いの1階部分を倉庫として利用していたのを、リファイニング後にはエントランスや住戸などに充てることで、共用部分を充実させる一方、住戸を2戸増やすことができました。また、古い5階建て(建築基準法上は地上4階・地下1階建て)のマンションでエレベーターがなかったのですが、内部階段があった部分にエレベーターを設置することもできました。

日本の住宅の平均寿命を100年以上にしたい

 三井不動産との業務提携では、現在進行中の2物件のほか、さらに東京都新宿区と練馬区で新規案件が進められているそうですし、ミサワホームは2019年4月、青木氏を取締役に招いた新会社、MAリファイニングシステムズ株式会社を設立。リファイニング建築の設計や不動産再生コンサルティング、またリファイニング建築によって資産価値を向上させて売却する買取再販事業、自社で保有して賃貸する賃貸収益事業を展開する計画です。

 なお、青木氏によると、一度リファイニング再生を行った建物を、30年後、40年後にもう一度リファイニングして再生、「日本の住宅の寿命を欧米並みの100年以上にする」というのが夢だそうです。残念ながら著者は、その再チャレンジを見ることはできないでしょうが、リファイニング建築がどんどん広がって、その夢が実現することを期待したいものです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

ヤフーと楽天、燻るメルカリ争奪戦

 メルカリは23日、子会社のメルペイがスマートフォン決済会Origami(オリガミ)を完全子会社にすると発表した。メルペイがオリガミの全株式を取得する。株式譲渡の実行日は2月25日。買収金額は非開示としている。

 メルペイとの統合で、近い将来、オリガミペイのサービスは終了する。オリガミは2016年にQRコードを利用した決済サービスに参入。当初は割引率が高く20~30代のユーザーに人気があったが、大手IT企業の参入で苦戦に陥った。ソフトバンクグループのPayPay(ペイペイ)などの大規模な還元策に対抗できず、存在感が薄れていた。

 メルカリの発表では18年12月期のオリガミの売上高は2億円にとどまり、25億円の営業赤字だった。収益回復のメドが立たず、メルカリに吸収されることになった。メルカリ(メルペイ)も登録者数は500万人。PayPayの2300万人、LINEペイの3690万人に比べると見劣りする。

 MMD研究所が19年12月~20年1月に実施した、どのスマホ決済サービスを最も利用しているのかを聞いた調査では、ペイペイと答えた人は46.7%で、以下、LINEペイは8.1%、メルペイは3.9%、オリガミペイは0.6%にとどまった。

 IT大手を中心とした再編・淘汰の動きは止まりそうにない。ヤフー・LINEの合併でディー・エヌ・エイ(DeNA)、サイバーエージェント、ミクシィにまで影響が及ぶとの指摘が現実味を帯びてきた。「メルカリのオリガミ買収で、ソフトバンクグループと楽天のメルカリ争奪戦が下火になることはない」(業界筋)とみられている。

(文=編集部)

SNSで情報を探す時代へ:「ググる」から「タグる」へのシフト

2019年10月の『SNS変遷史「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)の出版を記念して、その一部内容をダイジェスト化してお届けする本連載。

第1回は、今ユーザーの支持を集める三大SNS「Facebook」「Twitter」「Instagram」の来歴と、その支持を集める理由についてご紹介しました。

今回は、SNSが人とつながる場から情報と出合う場にシフトしていった在り方に迫ります。同時に筆者の提唱する“「ググる」から「タグる」へ”というSNS時代のキーワードについても説明します。

SNSは人とつながる場から情報と出合う場へ:「ググる」から「タグる」へのシフト

スマホの普及とユーザー数の拡大によって、誰もが情報の発信者となっていった。メディア論的にも、生活者と向き合うマーケティング的にも、そのインパクトはとても大きなものといえる。SNSは、その過程の中でただ人とつながり合う場という意味合いを超えて、「情報と出合う場所」という機能性を帯び始めていった。

筆者が担当した「若年層のSNSを通じたビジュアルコミュニケーション調査」はリリースを2017年2月に公開したが、その中でも、若年の女性ほど情報を探す時に検索エンジンだけでなく、SNSに頼る傾向を指摘した。私たちは検索する(=ググる)ことだけに頼らない情報との出合い方を日々体験するようになっている。

SNSで情報を探すとき、鍵になるのはハッシュタグだ。ハッシュタグを使って、ユーザーは情報を広げたり、つなげたり、集めたりするようになっている。筆者は、そのようなSNSの利用法を指して「タグる」というコンセプトを提唱している。「タグる」とは「ハッシュタグ」と「手繰り寄せる」という二つの言葉を合わせた掛け言葉で、ユーザーが発信する情報をユーザー同士で集めたり役立てたりする情報行動を示している。

情報との出合いは「ググる」から「タグる」へ。それは、ユーザーへ主導権が移る時代における情報拡散のかたちを表している。

実際に、インスタグラムが公式に発表するデータによれば、日本のユーザーはハッシュタグ検索を世界平均の3倍使うという。またハッシュタグそのものはTwitterの中での利用によって市民権を得たといわれるが、日本のユーザーは大喜利のようなお題に対して、みんなの答えを募っていくような使い方はもちろん、あるテーマをハッシュタグに冠して意見を発信していくようなユニークな使い方も広く行っている。

すなわち、日本こそ、“タグる文化”の中心地なのだ。

なぜハッシュタグが大事なのか

このようなユーザー側の情報行動の普及と呼応するように、Instagramも2017年12月のアップデートによって、ハッシュタグをフォローすることが可能になった。それまではアカウントをフォローして、そのアカウントがシェアするものを見ていたのが、「#パンケーキ」など、テーマごとにシェアされたものをチェックするようになっていく。

つまり、人からハッシュタグへのシフトだ。これまでよりも、ハッシュタグを通じて自分のフィードに他のユーザーを誘引したい(=タグってもらいたい)というモチベーションを引き出すことになる。

例えばレストランに行ったときに実際にどんな空間に自分が身を置くことになるのか、お店のウェブサイトでは完全には分からない(それこそ「盛っている」こともある)し、Googleの画像検索でもいまいち分からないこともある。そんなとき、自分と同じユーザーの立場から写真がシェアされているInstagram内で「タグる」ことは、とても有益なのだ。

SNSgazou
イラスト:渡邊はるか(電通)

Twitterは拡散機能をリツイートによって担保しているが、Instagramにはそれがないため(専用アプリを使えば、他人がInstagramに投稿した写真を、InstagramやFacebook、Twitterに再投稿できるが)、ハッシュタグが他者のシェアへの動線を確保しているということになる。

現に、Twitterでは投稿にハッシュタグをつけるとしても一つか二つくらいだが、Instagramでは10個以上つけることも少なくない。多くつければつけるほど、その投稿にたどり着いてもらえる可能性が高まるからだ。

広告の世界でも、これまではテレビコマーシャルの最後に「○○○で検索(カチッ)」という検索画面とナレーションが入ることが多かったのが、ここ数年は、最後に「#○○○(作品名など)」といったハッシュタグ検索を促すタイプのものが増えている。多くの人がタグることで情報と出合うようになっていることを踏まえ、統合コミュニケーションの手法自体も即応的に変化している。

では、なぜ今「ググる」ことから「タグる」ことへのシフトが広まり始めているのか。ここではその理由として中心的なものを挙げてみよう。

①情報源としての信頼性
筆者の所属するチームが実施した調査でも、SNS上で最も信頼する情報発信者は「友人・知人」であるという結果が得られた。企業やブランド、インフルエンサーといった重要な発信者を差し置いてのこの結果は、情報洪水の現代において、身の回りの人々がシェアしているものを頼りにしようというユーザーの心理が強まりつつあることを指し示している。

②リアルタイム性
SNSは情報発信のハードルが低いため、ウェブサイトに比べて更新頻度が高く、常に新しい情報が湯水のように湧いて出てくる。リアルタイム性、即時性、速さ…それらは、鮮度を求める現代生活者のニーズにしっかり沿っている。

 ③スクリーンのサイズ最適性
スマホの普及により、情報の最適単位がウェブサイト(ページ)から、SNS上のポスト(投稿)へ移ったという仮説も立てられる。ずっとスクロールしていって、最後まで見なければ情報が完結しないというのは、今のユーザーにとっては「負担」になってしまう。これに関連して、いまInstagramユーザーがフィードをスクロールするのではなく、ストーリーズをタップすることでコンテンツを消費することに傾きつつあるのも、UX(ユーザーの体験の質)視点で非常に興味深い現象だ。

④感性への訴求力
Instagramにおける「タグる」は、感性的な探し方もできる。探し求めて到達するプロセスを踏むからこその価値が宿る。あるいは、そういったプロセスを踏むがゆえに価値を感じてしまう側面がある。

ハッシュタグはSNS時代のメッセージタグライン:プロモーションから社会運動まで

「タグる」は、生活者の情報発信や情報収集といった用途はもちろん、さらに社会的な意味合いや機能を持ち始めてもいる。

ハーバード大ロースクール教授でインターネット法を専門とするジョナサン・ジットレイン氏は、ウェブサービスにおける「Generativity」の重要性を説いている。日本語では「生成力」と訳されるが、その意味するところは、ユーザーが各プラットフォームにおいてコミュニケーションや表現をどんどん生み出す(Generate)ことができる“場の力”を指している。そうした力を生かせる設計になっているかが、競争力に直結するのだ。

SNSは特にそのような色彩の強い場である。みんなが投稿すること、そのUGC(User Generated Contents=ユーザーが作成したコンテンツ)こそが見るべきものに他ならないし、そこで鍵となるのが、ハッシュタグとそれをタグるユーザーたちの実践である。

その「タグる」ことの実践にもいくつかの種類がある。一つは、ここまで説明してきたような「情報を探す」こと。そこから派生して「ジャンルでつながる」という使い方もある。Instagramでは「#○○好きな人と繋がりたい」というハッシュタグが人気で、例えば「#写真好きな人と繋がりたい」は投稿数約3000万件。日本のハッシュタグとしてこのつながりたい系は特徴的で、関心のコミュニティーが生まれやすいといえる。「○○部」のような部系ハッシュタグも多い。

次に、近年では、「ハッシュタグを起点としたムーブメント」も数多い。日本でも流行した「#icebucketchallenge(アイスバケツチャレンジ)」はその好例で、著名人から一般人まで、数多くの人が参加していた。アメリカでは「#blacklivesmatter」によって、人種差別への異議申し立てが組織化され、ミュージシャンもこのハッシュタグに呼応するように楽曲を発表してファンを巻き込んでいくなど、ソーシャルな運動の核となるタグラインとして機能した。2017年に最もタグられたハッシュタグが、「#metoo」であることに異論はないだろう。

そう、ハッシュタグはいわばSNS時代のメッセージタグライン。そして、分散化メディア時代のユーザーの新しい参加の手段でもある。自身の体験や思いをハッシュタグにまとわせたメッセージ込みでシェアし、広げられる。ここまで挙げたのは、どれも「タグる」ことによって、ソーシャルな課題に対するみんなの声をまとめ上げていく動きで、「ハッシュタグアクティビティー」とも呼ばれている。

今や「タグる」ことは、モノやコトに関する意味付けや分類にとどまらず、その人自身の考えやアイデアを共鳴させていくつながりや連帯の符牒として機能している。ユーザーがよく使うハッシュタグを観察し、うまく活用すること、それによって同じ価値観や関心を有するユーザーをつなげて(インスタントな)コミュニティーを築いていくことがさらに重要になっていく。

一人一人の日々の情報発信や情報収集はもちろん、企業のマーケティングから、社会的な課題に関するソーシャルアクションまで「タグる」を活用する機会は広がっている。ユーザー自身の参加性を前面に出した巻き込みのかたちとして、「タグる」は今後もっと大きなポテンシャルを発揮するだろう。

オワコンだった“つけま”が復活。令和女子にヒットするものづくりとは?

「最近の女の子たちは、一体何を考えているのか ?」これは大人たちが抱く永遠の謎です。予想もできないものが流行したり、調査しても売れなかったりするのはなぜなのか。

本連載では、女の子向けプランニングチーム・電通ギャルラボが、日々のプランニングや女子高生へのヒアリングをもとに、イマドキの令和女子たちの間で起こっている変化や潮流を分析し、大人と彼女たちの間にある「ズレ」を解消していきます。第1回のテーマは、「令和女子にヒットする商品開発」。

流通からも美容誌からも拒絶された“つけまつげ”をどう復活させるか

令和女子から“オワコン”と見なされ、昔のギャルアイテムとして市場から消えつつあった“つけまつげ”の復活劇の事例を紹介します。それは老舗化粧品会社、コージー本舗商品開発本部の谷本憲宣さんのご相談から始まりました。2019年11月に10周年を迎えたアイメークブランド「DOLLY WINK」のリブランディング作業の依頼です。

DOLLY WINKは、元祖カリスマギャルモデルとして一世を風びした益若つばささんプロデュースのアイメークブランド。主力商品である「つけまつげ」を中心に、アイライナー、アイシャドー、マスカラなどがラインアップされています。2009年、タレントプロデュース商品の先駆けとして発売したDOLLY WINKは記録的な大ヒット。しかし2012年をピークに低迷し、2018年には発売当初の2分の1以下まで売り上げが落ち込んでいました。

いわゆる「ギャルブーム」が過ぎ去り、世はナチュラルメークが主流に。マツエクサロンに通う女性が増え、“つけまつげ”の需要が大幅に減少したのです。

2009年発売当初のDOLLY WINK
2009年発売当初のDOLLY WINK

それでも“つけまつげ”に挑んだワケ

「“つけま”はもう、バラエティーショップに置いてもらえない。諦めて市場規模の大きいアイライナーに注力すべきでは」。初回のコージー本舗との打ち合わせでは、このような話も出たほど。“つけま”というだけで流通から敬遠され、ここ数年は主力美容誌への掲載もありませんでした。完全にオワコンと見なされたつけまつげの扱いに、コージー本舗も困惑していました。しかし、その商品群や過去の発売商品、試作の山を見て驚きました。私たちが驚いたのは、その圧倒的な技術力とクオリティー。

つけまつげ1本1本の毛へのこだわりや緻密に計算された長さやカールの角度、毛の密度。聞いてみると、ブランドプロデューサーの益若つばささんが全ての商品を細かくディレクションし、ミリ単位での調整が何度も行われ、一つ一つが手作業でつくられていたのです。その使用感や仕上がりは他社を圧倒していました。

さらに、私たちは重要な事実を発見しました。コージー本舗には、1947年に日本で初めて“つけまつげ”を商品化した歴史があったのです。浅草の踊り子さんが自分の髪の毛を切って細工し、つけまつげをつくっていたことが着想のヒントになったといいます。

つけまつげの老舗と、ギャル時代に命を懸けるほどつけまつげと向き合ってきた益若つばささん。この最強コンビのタッグこそ、DOLLY WINKが持つ最大の価値。そう信じた私たちは、改めて“つけまつげ”で勝負することに決めたのでした。

日本で初めてコージー本舗が発売したつけまつげ第1号
日本で初めてコージー本舗が発売したつけまつげ第1号

あえて「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」をターゲットに

つけまつげ商品自体のクオリティーの高さは、保証できそう。しかし、今の令和女子たちに受け入れられるにはどうするか?市場を見ると女子の8割以上が「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」。でも、私たちはその逆境をチャンスと捉えました。市場のほとんどを占める「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」を今回のメインターゲットに据えることで、大きく巻き返せるはず。そのためには“従来のつけまつげ”が受け入れられない彼女たちのために、“全く新しいつけまつげ”をつくる必要がありました。

令和女子と“従来のつけまつげ”の間に立ちはだかる高い壁。まずそれらと向き合う必要がありました。その壁とは、「派手そう/難しそう/選びづらい」の3要素。これらのネガティブ要素を払拭する新しいつけまつげとは?

従来の“つけまつげ”とは全く違う“新しいつけまつげ”とは

そこで私たちが目指したゴールは、「令和女子の価値観とライフスタイルに合う新・つけまつげ」をつくること。彼女たちは、マツエクをつけるし、マスカラも使う。つまり“まつげメーク”への需要は変わらずあるのですが、“つけまつげ”に対するネガティブなイメージ「派手そう/難しそう/選びづらい」が根強く残っていました。

その原因は、市場に出回っていたつけまつげのほとんどが、つけまブームだった10年前からほぼ進化しておらず、「派手/手間がかかる/ギャル向け」のままだったこと。ならば、令和女子のニーズに合わせてつくり変えてしまおう。

そこで私たちが注目した令和女子のインサイトは二つ。一つ目は「手間をかけずにナチュラルに盛りたい」という本音。二つ目は「多様な選択肢の中から自分らしさを選びたい」という時代背景。

そこで行きついた答えが、「10秒マツエク」という新コンセプトと、ナチュラルな中でもバリエーション豊かな16種の商品ラインアップ、さらにアイコニックなイラストが目を引くパッケージデザインです。

限界まで小型化し、面積の小さい売り場でもズラリと並べることが可能に。バラエティーショップでの映えも意識
着用モデルをオモテ面に出さず、多様な女子をアイコニックに表現したイラストのパッケージデザイン。お菓子や雑貨のような気分で選べる
着用モデルをオモテ面に出さず、多様な女子をアイコニックに表現したイラストのパッケージデザイン。お菓子や雑貨のような気分で選べる

サロンに行くより簡単、でもマツエクのようにナチュラルに盛れる。そして多様なテイストから気分に合わせて好きなものを選べる。そんな令和女子の心をくすぐる新商品を、これまでの価格から格段に下げた500円に設定。品質を一切落とさずにこの価格にチャレンジしたのは、日によってさまざまなファッションを取り入れる令和女子たちが、複数買いできるようにするためでした。

かくしてこの世に登場したDOLLY WINK 10周年リブランディング第1弾「新・部分用つけまつげ EASY LASH」は、予想以上のスピードで令和女子たちに広まっていきました。通常8万個売れたら大ヒットといわれる中、発売1カ月で30万個販売を達成。バラエティーショップでは売り切れるラインアップも続出。「#10秒マツエク」というハッシュタグでTwitterトレンドにも浮上。それは“つけまつげ”を超えて、アイメークの新常識として世の中に根付き始めた証しでした。

“つけまつげ”を超えて、令和女子の新常識へ

ターゲットの再設定、“つけまつげ”のリデザイン、そして復活へ。さて、令和女子にヒットするものづくりの秘訣とは一体何なのか?そのポイントは、まとめると三つです。

1.ブランドの本質(=“つけまつげ”の老舗)から逃げずに向き合うこと。
2.ブランド独自の価値(=コージー本舗の技術力×益若つばささんの提案力)
を最大化して、世の中と結び付けること
3.ターゲットの本音(=派手になりたくないけど、まつげメーク”への需要はある)を見逃さず、時代に合った存在価値を設定し直すこと。

そしてこれらを実現するために何より大事なのは、チーム一同が志を一致させ、共にゴールに向かうことです。

次回は、最近特にブームとなっているコンテンツなどを事例に、令和女子ならではの“推し”について分析していきます。

前列左から2番目の益若つばささんと、コージー本舗の皆さん、電通メンバー
前列左から2番目の益若つばささんと、コージー本舗の皆さん、電通メンバー

【電通ギャルラボ】

2010年3月設立。若い女の子を中心とする女性たちのパワーを活用し、企業だけでなく社会の活性化までを目指すプランニングチーム。
さまざまな角度から女の子たちのインサイトを分析し、幅広い事業領域でプランニングします。

日本の広告の課題から見た、「これからのクリエイティブのあり方」とは?(動画あり)

世界の広告賞の受賞作を俯瞰すると、時代の潮流や人々の関心の方向を見て取ることができます。またそれは、企業がこの先何を考えどう進むべきかの道しるべにもなり得ることでしょう。

2019年、カンヌライオンズDigital Craft Lions審査委員長を務めたレイ・イナモト氏、同Creative Data Lions審査委員長の佐々木康晴氏が、現在の潮流と今後のクリエイティビティーの可能性を読み解きます。

後編は、日本の広告が抱える課題点から、「これからのクリエイティブのあり方」について語ります。

前編はコチラ。

 

 

東京五輪、北朝鮮・金委員長招待の計画か…五輪後の安倍政権「退陣」が取り沙汰

 20日から始まった通常国会。安倍晋三首相の施政方針演説は、今夏行われる東京五輪・パラリンピックに関連するエピソードが盛り込まれた。

「半世紀ぶりに、あの感動が再び、我が国にやってきます」

「国民一丸となって、新しい時代へと、みなさん共に踏み出していこうではありませんか」

 一方で、今世間を騒がしている「IR汚職」や「桜を見る会」の問題についてはまったく触れず、翌日の一部新聞は、都合の悪いことを隠す隠れ蓑に五輪を使ったとして批判した。

「安倍首相の東京五輪に対する意欲には並々ならぬものがあります。東京開催が決まった2013年9月のIOC(国際オリンピック委員会)総会のために、安倍首相はわざわざアルゼンチンのブエノスアイレスまで行った。だから、自らが勝ち取った五輪だという気持ちがものすごく強いのです」(自民党関係者)

 通常国会の冒頭解散は消えたものの、来年度予算成立後の4月解散や、7月5日投開票の東京都知事選とのダブル衆院選の可能性もいまだに燻るが、この自民党関係者は「安倍首相は東京五輪に賭けている。五輪の障害になるような解散などやるわけがない」と一笑に付す。

 そんななか、安倍首相が自分で解散をしないで、五輪・パラリンピック閉幕後に退陣するという説が流れている。「五輪成功」を花道にした退陣だ。

 確かに、現状では安倍首相が悲願とする憲法改正の実現は絶望的。国会の憲法審査会での議論はまったく進んでおらず、衆参3分の2の議員の賛成による発議に持ち込むことさえ、まったく見通しが立たない。一強政権を背景に今国会で強力に推し進め、仮に発議できたとしても、次は国民投票という壁が立ちはだかる。

 結局、憲法改正をレガシーにしたい安倍首相だが、それが無理だとなると、今年8月24日に迎える連続在任期間歴代最長(すでに通算在任期間では最長)という記録だけがレガシーとなってしまう。

「ただ長くやっただけの首相――。安倍首相はさすがにその称号は嫌みたいです」(自民党関係者)

日本で米朝首脳会談か

 そこで、今、首相官邸周辺で練られている「五輪をレガシー」にするための仰天プランがあるという。

「五輪の開会式に北朝鮮の金正恩委員長を招待するというものです。安倍首相は『拉致問題で直接、金委員長と向き合う』と繰り返し言っていますが、北朝鮮は『拉致問題は解決済み』というスタンスですから、拉致問題をテーマに会うのは難しい。しかし、五輪なら北朝鮮の選手も参加するので、政治の話と切り離して、純粋にスポーツの祭典という位置付けで来てもらう、というかたちが取れる。内閣情報官時代から北朝鮮とのパイプ役となってきた北村滋国家安全保障局長が、金委員長の五輪招待実現に向け動いているようです」(別の自民党関係者)

 東京五輪開会式には米国のトランプ大統領も来る。五輪外交で金委員長の来日と日本での米朝首脳会談が実現すれば、安倍首相の手柄としてレガシーになるという読みのようだが、果たして実現されるのだろうか。

(文=編集部)

安倍首相が地元でも「桜を見る会前夜祭」と同じ有権者買収か! プーチンも招いた大谷山荘でビール飲み放題料理付3000円のパーティ

 本日、安倍首相入りの衆院予算委員会がようやく開かれた。なんと、安倍首相が一問一答で国会審議に応じるのは、共産党・田村智子議員の追及で「桜を見る会」問題が一気に注目を集めることになった昨年11月8日以来のこと。つまりこの間、「桜を見る会」問題をはじめとして一方的な主張しかし...

不倫の唐田えりか、ヤバイ素性がネット上で続々…不倫で芸能界を干された女性芸能人4人

 先日、若手女優の唐田えりか不倫疑惑が浮上した。それに伴い、出演が予定されていた連続テレビドラマ『100文字アイデアをドラマにした!』(テレビ東京系)に“お蔵入り”の危機が迫っているという。

 1月23日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で俳優の東出昌大との不倫を報じられてしまった唐田。報道を受けて、所属事務所のフラームは24日、連続テレビドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系)への出演自粛を発表した。今回の“文春砲”で、女優としての活動に暗雲が立ち込めてしまったようだ。

 そんななかで、スポニチアネックスは27日、『100文字アイデアをドラマにした!』と唐田に関する記事を公開した。そのなかで、取材を受けたテレビ東京の関係者が「本人役のため、唐田さんと打ち合わせをして脚本をつくっています。当初の台本には、唐田さんのセリフの中に交友関係のある東出さんの名前も入っていたそうです」と証言している。

 同ドラマは視聴者から“100文字”のアイデアを募り、それを膨らませてストーリーをつくる実験的な作品。テーマごとに独立したオムニバス形式になっており、5話・6話に唐田が本人役として出演予定だった。しかし、内容があまりにも唐田の私生活とリンクしているため、お蔵入りの可能性が。唐田はドラマの中でも“不倫”をする役どころだったという。

 スポニチアネックスの記事で、関係者は「時間もなく、代役を立てて撮り直すことも難しいので、別の番組に差し替えになるのでは」とコメント。実際にどう転ぶかはまだわからないが、ネット上では「セリフに『東出』が入ってたとかヤバすぎる」「杏に対しての罪悪感はなかったのかな……」と唐田への批判が殺到している。

 もし報道が本当なら、唐田はドラマ2本分の仕事を失ってしまうことに。また、世間の好感度も急落しており、制作側も「使いにくい」のが本音といったところだろう。実際に、不倫が原因で仕事が激減した女性芸能人は少なくない。

 たとえば、連続テレビドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)シリーズの出演で人気を博した高橋由美子も、不倫でテレビから姿を消したと言われている。彼女は2018年に不倫が報じられ休業。昨年秋には「復帰間近」などとも噂されていたが、ほとんどメディアに顔を出さなくなってしまった。

 そのほかにも、不倫で仕事が減ってしまった女性芸能人といえば、“ゲス不倫”のベッキーや元モーニング娘。の矢口真里、フリーアナウンサーの山本モナなどが有名だ。人気者でも一瞬で転落してしまう不倫スキャンダルだが、唐田はどのような道を歩んでいくのだろうか。

(文=編集部)

阪神大震災の渦中で拾った猫のピーちゃんに、救われ続けた私の25年間…人間なら120歳

 阪神・淡路大震災から1月17日で25年。避難生活のさなか、拾われた子が今も元気で暮らす。猫の平均寿命16歳を大幅に超え、やがて25歳になるが、人間なら120歳近いという。

 元気なメス猫はピーちゃん。神戸市垂水区に住む藤藪みさ子さん(67)は、震災発生時、灘区の石屋川近くの国道2号線沿いのマンションの7階に夫、長男の慎次さん(43)、長女のかおりさん(41)の4人で暮らしていた。1995年1月17日午前5時46分、一家は就寝中、激震に襲われた。

「あらゆる物が倒れて熱帯魚を飼っていた金魚鉢も割れてしまった」(みさ子さん)が、幸い誰にも怪我はなかった。しかしマンション自体は半壊状態になった。「エレベーターは動かず、外側の螺旋階段の溶接が外れて踏み板がぐらぐらしていて怖かった」

 危険なためすぐ横の、作家・野坂昭如の『火垂るの墓』の記念碑がある石屋川公園でテントでの避難生活が始まる。当時、慎次さんは専門学校生、かおりさんは高校二年生だった。

 2月のある日、慎次さんとかおりさんがJR六甲道駅に近い大和公園を歩いていると「ピー、ピー」と鳴き声が聞こえた。「なんの声だろう」。かおりさんが耳を澄ますと道路わきの側溝に、まだ目が開かないひよこくらいの子猫が寒さに体を震わせていた。手に乗せてやった2人は、「外では可哀そうだ」と連れ帰った。

 その頃は、修繕しているマンションとテントを行き来する生活だったが、マンションは猫を飼えない規則だった。それでも見捨てられず一家はこっそり育てていた。だが、人間の食料すら不足していた当時、猫の粉ミルクや哺乳瓶を探すのに苦労した。ペットショップを探し回ってやっと見つけて飲ませてやると、すくすくと育った。

 みさ子さんは当時、石屋川を南下した「神戸酒心館」に勤めていた。ノーベル賞の晩餐会に「福寿」を提供する蔵元として知られる。

「馴染みの丹波杜氏さんたちが無事だったと知って安心しましたが、会社に通いながらの避難生活は大変でした。昼休みに自転車で必死に戻ってピーちゃんにミルクをやりました」

 かおりさんは楽しみにしていた修学旅行が中止になってしまった。

一家にとって大きな癒し

 辛いことも多い中、ピーちゃんは一家にとって大きな癒しだった。

「将来への不安などで家族が喧嘩した時も、ピーちゃんが和ませてくれました」

 だが人見知りが激しく工事の人たちが入ってくると怖がって姿を消してしまう。

「いくら探してもいないので逃げてしまったのかと心配したら、米櫃に潜んでいたんです」

 結局、震災から3年後に一家は垂水区の市営住宅に移った。一家の視線はいつもピーちゃんに向けられた。

「なぜかテレビの天気予報が大好きで天気予報になると、一生懸命に見るんです」

 少し緑内障があるそうだが目も濁っておらず、高齢とは思えない若々しさ。取材中に出された食事も、あっという間に完食してしまった。歯も強く今も固形状のキャットフードも平気。なかなか気は強く、炬燵に潜ったピーちゃんをからかうと「シャー」と歯をむき、パンチをしてくる。

「なぜかわからないけど今、一番甘えるのは私よりもかおりの高校生の娘なんですよ。膝の上におとなしくしています」

人間に対するように思いを寄せるみさ子さん

 みさ子さんは震災から約3年後に離婚し、垂水区に引っ越したが、元のマンションにはしばらく前夫が住んでいた。その後、ピーちゃんは、かおりさんが結婚して子どもたちと暮らすマンションにいた、隣人が管理人に通報したためにピーちゃんを飼っていることがばれてしまう。転々としたピーちゃんは最終的にみさ子さんのところに落ち着いた。

 再婚した夫も昨年5月に亡くなり、今はピーちゃんと暮らすが仕事は続けている。

「仕事から帰ると嬉しそうに出迎えてくれる。体調を壊したり、精神的にもしんどいこともありましたが、ピーちゃんには本当に癒されました。飼っていてよかった。まさかこんなに長生きするとは思わなかった」

 かおりさんも目を細める。

 偶然、筆者は現在、藤藪さん一家が震災当時に住んでいた場所と目と鼻の先に居を構え、石屋川沿いの綱敷天満神社で拾ったオスの兄弟猫と神戸市の譲渡犬(甲斐犬)を飼っているが、平時でも動物を飼うのは結構大変だ。ましてや大震災直後の避難生活では、どんなに大変だっただろう。

「ピーちゃんの母親のことはわからないけど、あの大震災の頃に臨月になってすごく怖い状況で出産したんでしょうね。ピーちゃんはおなかの中で怖い思いもしたのでしょう」

 まるで人間に対するように思いを寄せるみさ子さん。

「取材に来た神戸新聞の記者さんが、『今度は阪神大震災30年目でピーちゃんの取材に来ますよ』っ言ってました。そこまではどうかわからないけど、まだまだ元気でいてほしい」と話す。慎次さんはスマホ片手に「の長寿のギネス記録は38歳だそうですね」と言う。子供の頃、猫アレルギーだった慎次さんも今はグラフィックデザイナーとして、犬や猫の服をデザイン・製造・販売する神戸市の「株式会社すとろーはうす」に勤めている。

 その昔、阪神・淡路大震災の取材中、瓦礫の上に「犬を預かっています」と書かれた紙が貼られていたのを見た。自分の犬を探すのではない。非常時になんと心優しい人かと心が温かくなったことを覚えている。あの災禍の中、温かい家族に拾われて25年間、生き続けるピーちゃん。きっと世界一、幸せな猫だろう。震災30年はおろか、ギネス記録も目指してほしい。

(写真・文=粟野仁雄/ジャーナリスト)