電通『情報メディア白書2018』を発刊、電子版も併売

電通は2月21日、『情報メディア白書2018』をダイヤモンド社から発売した。同日、電子版も電子書籍販売サービス大手10社で併売する。編著は電通メディアイノベーションラボ。
書籍の購入および詳細はこちら。

情報メディア白書2018書影

『情報メディア白書2018』
A4判、272ページ、1万6000円+税、ISBN 978-4-478-10491-0
電子版『情報メディア白書2018』
配信開始日2月21日、9800円+税

巻頭特集Ⅰでは、「スマートフォン 創造的破壊の10年」と題して、スマートフォン(スマホ)がこの10年、既存の情報メディアを大きく変えた全体像を俯瞰・総括する。また、iPhone、Androidの両ユーザーのログデータからスマホの使用の現状を網羅的に解説し、さらにIoTなど新しい情報デバイスの登場によるポストスマホの情報環境の今後についても考察を行っている。

巻頭特集Ⅱでは、「新しいメディアの潮流」と題して、2018年から19年にかけて押さえておくべきメディアトピックスを詳しく解説。

また、情報メディア産業を新聞、出版、音楽、劇映画・映像ソフト、アニメーション、ゲーム、ラジオ・テレビ、衛星放送・ケーブルテレビ、通信、オンラインサービス、広告、通信販売、イベントの13分野に分け、詳細なデータとグラフで業界動向を解説している。

イマドキの小学生「デジタルキッズ」の実態

 

Wi-Fiのある場所に連れていって!

電通メディアイノベーションラボでは、激変するメディア環境と受け手側であるオーディエンスの変化について継続的に調査研究を行っています。その研究ターゲットは多岐にわたりますが、中でも「若年層」は、日本人の情報行動の未来を左右する最重要ターゲットのひとつであり、2010年以降、東京大学大学院情報学環の橋元良明教授と共同で「ネオ・デジタルネイティブ」「ポスト・デジタルネイティブ」などのネーミングの下、他に先駆けた研究も行ってきました。

私たちは、このような若者研究の流れをくむ新プロジェクトとして、「小学生とメディア調査」(通称:デジタルキッズ調査)を17年11月から12月に実施しました。そこから見えてきたのは、例えば、朝一番にテレビ受像機でYouTubeを見る、あるいは、外出中に「Wi-Fiのある場所に行きたい!」と言う子どもたちの姿でした。いったい、イマドキの小学生を取り巻くメディア環境はどうなっているのでしょう。今回は当調査の結果から、いくつかのファインディングスを抽出してご紹介します。

 

「お母さんに聞いてもらう」調査方法

調査方法からご説明しますが、研究チームでは、そもそも「調査に答える」といったことには不慣れな(というかほとんど経験がないであろう)小学生たちへ、どのように調査をしたらよいか頭を悩ませた末、小学生(1~6年生)の子どもを持つ全国の「母親」へネット経由で調査することにしました。子どもに直接聞かないと分からないことは母親がたずねて回答を代理記入する形です。ちなみに、小学生が2人以上いる場合には、長子について答えてもらうルールとしました。

こうしてデータを回収した「定量調査」に加え、「定性調査」(グループインタビュー調査、以下グルイン)も実施しましたが、こちらもデジタルデバイスをよく使う小学生の子を持つお母さま方にグルイン会場へお集まりいただき、普段の子どもの様子について親が代弁する形式で行いました。

 

結果に移りますが、以下、自宅でパソコン・スマホ・タブレットの全てを利用している子を「超デジタルキッズ」、パソコン・スマホ・タブレットのうちいずれかを利用している子を「デジタルキッズ」と呼ぶことにします(利用するデバイスが自分専用か家族共用かは問わず)。

また、自宅でパソコン・スマホ・タブレットのいずれも利用していない子は「非デジタルキッズ」とします(自宅外、例えば学校などでいずれかのデバイスに触れている可能性はあります)。

 

デジタルは小学生の生活へも浸透

まず、小学1~6年生全体におけるデジタルキッズ出現率(=含有率)は72.5%でした(図1)。今や、自宅でパソコン・スマホ・タブレットの何らかを利用している小学生は7割を超えるということです(何も利用していない、非デジタルキッズは27.5%)。

(図1)デジタルキッズ・非デジタルキッズの割合

 

一方、3デバイスを全て利用する超デジタルキッズは12.5%で、小6女子では約2割となりました(図1)。そして、学年が上がるにつれデジタル度は右肩上がりで上昇しており、今や小学生へもデジタルの波は着実に浸透してきていることが分かります。

パソコン・スマホ・タブレットの個別の利用率や重複利用率に関しては、図2で確認できます。例えば、スマホの利用者は40.2%で、スマホとタブレットの重複利用率は18.0%であることなどが分かります。なお、パソコンの利用率についてですが、これは自分専用(子ども専用)機でなく、家族共用機の利用が圧倒的に多かったという点にはご留意ください。

(図2)デバイス別利用率および重複利用率

 

デジタル漬けの一日を過ごす小学生

では、子どもたちは生活の中で、それぞれのデバイスとどのように向き合っているのでしょう。

今回の調査によると、平日の超デジタルキッズは、その6.4%が起床直後からタブレットに触れており、5.6%は起床直後からスマホを使用していました(図3)。夕食後のタブレット利用に至っては36.5%にも及んでおり、また、約2割の子は寝る直前までスマホ・タブレットに触れています。外出時には、3割が「Wi-Fiのある場所に行きたがる」ということでした。

(図3)時間帯別メディア接触率(超デジタルキッズ、平日)

グルインでの話ですが、朝起きたら朝食よりも前にテレビ受像機でYouTubeを見るという子がいました。その後もスマホやタブレットを併用して、夕食後~就寝時に至るまで1日がYouTubeで始まりYouTubeで終わるというケースも見られました。ちなみに、YouTubeでどんな動画を見ているのかというと、男の子では「ユーチューバー系」や「ゲームの実況・攻略法系」など。女の子の場合には同じく「ユーチューバー系」や「スクイーズの作り方」などが多いことが分かっています。


特に女子においてはスマホによる“チャット”も活発で、下記のような生の声からは、学校の友達とのやりとりの様子が伝わってきます。

「帰ってくると皆でLINE。多いのは、学校の明日の持ち物の確認と、何を着てゆくか。一緒にデニムを着ようとか、上は白で、とか相談している」(小5女子)

「自分の部屋や洋服のコーディネートを撮影して、友達と送りあっている」(小5女子)

非常に先進的なメディア行動を示す子たちもいます。機器の使い方にとても長けていて、ネット動画をテレビ受像機の大きな画面で楽しむために「ゲーム機を経由してテレビをネットへつないでいる」「スマホ・タブレットなどからワイヤレスで動画をテレビへ転送している」など、非常に高いリテラシーを示す例もありました。

なお、デジタルキッズの親たちは、子どもを世の中の危険や生活の乱れから守るべく、不適切サイトへのアクセスを制限したり、デバイスを利用できる時間帯を取り決めるなどの方策を取っていることも本調査で分かっています。

 

イマドキ小学生のテレビとの関係は?

小学生のデジタルリテラシーの高さを紹介してきましたが、ここで伝統的メディア「テレビ」との関わりについて触れたいと思います。

再び図3を見ていただくと、デジタルデバイスを多用する超デジタルキッズにおいても、学校を除く1日のほとんどの時間帯で最も接触率の高いメディアはテレビであることが分かります。デジタルを駆使する最先端の子でさえ、テレビがリーチ力ナンバーワンのメディアとなっている、といえます。

 

また、四つのデジタル機器、テレビ・パソコン・スマホ・タブレットについて、それぞれ「なくてはならないもの」と感じているかを聞いた質問では、テレビの「なくてはならない度」が他を圧倒しました。

「テレビを見る場所は?」という質問(複数選択可)では、超デジタルキッズから非デジタルキッズまでおしなべて約98%が「リビングで見る」と答えており、親子みんなでテレビを囲むという伝統的な“お茶の間”の風景は今でも健在のようでした(ただし超デジタルキッズでは約1割が「自室で見る」と回答)。

イマドキの小学生の実態をご紹介してきましたが、最後に一つだけ付け加えておきたいことがあります。それは、デジタルライフの浸透した小学生ですが、彼らは同時に大変「リア充」な側面も持つということです。

例えば、彼らの間で流行していることをグルインで聞いてみたところ、男子では「野球」「サッカー」「けん玉」など、女子では「スクイーズ作り」や「ダンス(ヒップホップ、ふたごダンス…)」などが挙げられました。したがって、イマドキの小学生を“バーチャルオンリー”あるいは“ネットオタク”といったイメージで捉えると、実態を見誤るという点には注意が必要でしょう。

 

〔調査概要〕

●定量調査(2017年11月)

地区:全国

方法:インターネット調査、小学1~6年生の子どもを持つ母親へ調査

サンプル数:5728人(デジタルキッズ3682人、非デジタルキッズ2046人)

●定性調査(2017年12月)

地区:一都三県

方法:グループインタビュー調査、小学4~6年生の子どもを持つ母親を招集

サンプル数:12人(男子小学生の母6人、女子小学生の母6人)

拡大する「音声」の可能性

前回に引き続き、電通イージス・ネットワークのカラが発表した「TOP 10 TRENDS」から、2018年のデジタルの10大潮流を紹介する。

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近年、音声認識機能は大きく改善され、現在の誤認率はわずか5%と推定されている。

アマゾン・エコーのようなデバイスは、5年以内に複数の市場で普及率が66%に達すると予想されており、音声は特に「検索」などの分野において、これまでの常識を大きく覆しつつある。

バイドゥ、アリババ、シャオミといった中国のブランドも、それぞれ微妙に異なる独自のスマートスピーカーを発売。例えばアリババの製品は、音声起動型のアシスタントとして店舗やホテルの部屋に配備されることを目的としている。

いくつかの研究により、音声の登場で人々の検索方法が変化していることが明らかになっている。文章を入力するよりも話す方が簡単なので、テキスト検索に比べて音声検索は検索者の質問が長くなる。つまり、ブランド側はブランド名よりも「○○するにはどうすればいいの?」といったさまざまな質問方法を、効率よく活用する必要があるのだ。

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アマゾンもアマゾン・エコーを通じて、消費者が新たな発見をできるように試みている。例えば、「オプラのお気に入り」という企画では、テレビタレントのオプラ・ウィンフリーさんがそのシーズンのお気に入りアイテムについて語り、それを消費者が購入できる仕組みになっている。

U2はファンのために、アマゾン・アレクサ上に特別コンテンツ「アレクサ、U2エクスペリエンスをかけて」を制作した。

しかし、音声の可能性は「検索」にとどまらない。オーディオコンテンツや新しい広告の機会も登場しているのだ。ポッドキャストの人気は増加の一途をたどっており、エジソンの調査によると、リスナーは年間約15%の割合で増え続けているという。また、双方向型の「あなただけの冒険を選んでください」形式のドラマなど、画期的なコンテンツも登場。音声プログラマティック広告は、スポティファイやDAX(デジタルオーディオ取引)から始まっている。

オーディオ分野では、ダイナミックな創造力が開花している。例えば、A Million Adsという企業は、広告主が天候や時刻、場所などに応じて広告を変化できるようにしている。

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音声を活用した戦略の重要さは、日に日に増してきている。
アマゾン・アレクサやグーグルホームといったデバイスの検索結果をもとに検証が進んでいる。オーディオコンテンツや広告の新たな可能性を検討することも大切だ。特に、コネクテッドカーによって、リスナー数はまた大きく伸びるだろう。

裁量労働制データ捏造が確定でも、安倍首相は開き直り&責任逃れ発言!「資料が正しいか確認なんてしない」

 安倍首相の「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者より短いというデータもある」という答弁の根拠が杜撰な“捏造データ”であったことが昨日判明したが、本日開かれた衆院予算委員会で、安倍首相が驚きの答弁をおこなった。...

「Tokyo 2020 JAPAN HOUSE」  来場者5万人を突破

2年後に東京オリンピック・パラリンピックを迎える東京2020組織委と東京都は、平昌大会の期間中、室内競技場が集まる江陵エリアに「Tokyo 2020 JAPAN HOUSE」を開設。
東京大会や都のPRコーナー、日本文化の体験コーナーなど七つのコンテンツを通して魅力を発信している。(写真=Tokyo 2020)

2月8日に行われたメディア内覧会には、12カ国から約130人のメディア関係者が来場した。組織委の布村幸彦副事務総長は「多くの方に、日本の最先端技術による“おもてなし”の一端を経験してほしい。平昌大会からバトンを受けて“次は東京だ!日本だ!”の思いをしっかりとつなげたい」とあいさつ。
翌日の一般オープン直後から多くの人が訪れ、各コンテンツを楽しむ人で館内は大盛況となり、同18日には来場者が5万人を突破した。

同所には、元スピードスケート選手で金メダリストの清水宏保さんが中高生アスリートと共に来場したり、元水泳選手で金メダリストの岩崎恭子さんも登場。コンテンツを楽しむ様子が見られた。
ジャパンハウスはオリンピック期間中は2月25日まで、パラリンピック期間中は3月9~18日にオープンする。

 

 

 

 

石原さとみ主演『アンナチュラル』で山口敬之氏の準強姦疑惑を想起させるシーン…詩織さんへのバッシング批判も

 2月16日に放送され石原さとみ主演ドラマ『アンナチュラル』(TBS)の第6話が話題をよんでいる。法医解剖をテーマにした一話完結型ミステリーの『アンナチュラル』だが、この日の放送のなかに、あの“官邸御用ジャーナリスト”山口敬之氏による準強姦疑惑を想起させるシーンがあった、と...

「マテリアル・イノベーション」始めました!

リリコトリコ

マテリアル(材料・素材)に着目して新たな価値を生み出す。それが電通の「マテリアル・イノベーション」プロジェクトです。新機能素材が持つイノベーティブな個性を、広告会社のクリエーティブの力で効果的かつ印象的にカットアップすることで、新たな用途やシーン開発を行います。マテリアル・イノベーションの魅力や特徴をお伝えします。


【目次】
埋もれていた「新機能素材」を魅力的な商品にするプロジェクト発足
着るだけでお肌を弱酸性に保つ新機能素材「ラフィナン」との出合い
試行錯誤の末にたどり着いた“ソックス”と“蝶々のワッペン”
小さく早く低コストでつくる「マイクロビジネス」、いかがですか?

埋もれていた「新機能素材」を魅力的な商品にするプロジェクト発足

私たちが「マテリアル・イノベーション」プロジェクトで実践するのは、これまでBtoBの用途にしか使用されていなかったり、開発はしたものの商品化されずに埋もれてしまっていた新機能素材を発掘し、BtoCの商品として発売することです。

単なる提案や企画だけにとどまらず、電通が実際に商品化、販売までを行い、実証していくアプローチをしているのが大きな特徴です。

同プロジェクトの商品化第1弾として、2017年12月に電通サイエンスジャムから、着るだけで肌を美しく整えるソックス型化粧品「リリコトリコ」を発売しました。

今回はこの商品の企画スタートから実際に発売するまでの流れをご紹介します。

リリコトリコ
ソックス型化粧品「リリコトリコ」
ECサイト

着るだけでお肌を弱酸性に保つ新機能素材「ラフィナン」との出会い

ソックス型化粧品「リリコトリコ」には、帝人フロンティアが開発した新機能素材「ラフィナン」を使用しています。

このラフィナン、身にまとうことで肌荒れを防ぎ、皮膚に潤いを与える日本初(※)の“着用する化粧品”なのです。

※インナーウエアタイプの化粧品として

 

ラフィナンに出合ったのは、もともと私がプロダクトデザイナーをしていたことと関係しています。

プロダクトデザインには、素材そのものやその色や質感、仕上げなどを専門的にデザインする「C・M・F」(カラー・マテリアル・フィニッシュ)という領域があります。プロダクトデザイナーの習慣として、日々新しいCMFの情報収集をしている私は、あるとき繊維の専門紙に掲載されていたラフィナンを見つけたのです。

【ラフィナンの特徴】

  • ・日本初の着用する化粧品(化粧品製造販売届出済)
  • ・肌荒れを防ぎ、皮膚に潤いを与える
  • ・一般の衣服と同様に洗濯が可能

素材としてのポイントは、リンゴ酸を配合していることです。リンゴ酸とはなんでしょうか?

一般的に人間の肌表面は、pH(水素イオン指数)が「弱酸性」(pH4.5〜6.0)に保たれていることが健康な状態とされています。汗をかいたり、乾燥が続くと肌表面が「アルカリ性」に傾きやすく、肌トラブルを引き起こすことがあります。

pH

逆にお肌が弱酸性に保たれると、細菌の繁殖を防ぎ、外部からの刺激や水分の蒸発を防ぐことができます。

そしてリンゴ酸は、人間の肌表面のpHを弱酸性に整える効果を持っています。ラフィナンはリンゴ酸の力で肌荒れを防ぎ、皮膚に潤いを与えてくれるのです。

試行錯誤の末にたどり着いた“ソックス型化粧品”と“蝶々のワッペン”

「繊維なのに化粧品?なんて画期的な素材!」

すぐに興味を持った私は、さっそく開発元である帝人フロンティアにコンタクトをとり、素材の紹介をしていただきました。2017年1月のことです。

その時点でのラフィナンは、素材としては画期的だったものの、商品化されたものはいずれもインナーウエアなど「機能価値」を前面に押し出したものばかり。

女性がおしゃれアイテムとして日常的に使用したり、誰かに自慢したりする「感性価値」が十分ではないように感じた私たちは、着る化粧品というユニークな機能価値は生かしつつ、さらに感性価値も兼ね備えた商品を企画することにしました。

なお、このラフィナンのプロジェクトでは、私がプロジェクトリーダーとなってプロジェクトマネージメントを担当し、プランニングをマーケティング・ソリューション局の木幡容子さん、アートディレクションを第4CRプランニング局の遠藤生萌さんが担当。女性社員が3人で取り組んでいます。

さて、身に着けることで効果を発揮するラフィナンの特性を生かし、「長時間広い範囲に密着する商品」ということで私たちが最初に企画したのが女性向けの「タイツ」です。しかし、素材特性上の理由でタイツの形成が難しいことが分かり、途中で「ソックス」に企画変更することに。

とはいえ、これまた素材特性上の理由でソックスの色選択には制約があり、柄を入れることさえ難しいことが課題でした。

さらに化粧品ということで、法的にもさまざまな制約があります。例えば、「化粧品」として扱われるソックス本体は、プリントなど、化粧品成分に影響を及ぼす可能性がある装飾加工を施すことができないのです。

通常ソックスのデザインでポイントになる「色」「柄」「プリント」でバリエーションが付けられないことで、「あ、これ欲しい」と思わせる感性価値の付加がとても難しい状況でした。

そんな制限の中、感性に訴える仕組みとして私たちがたどり着いたのが、購入者の好みのものにパーソナライズできる「別売のマウントワッペンを用意し、ソックスにワッペン用のアタッチメントを付ける」というアイデアです。

リリコトリコ
リリコトリコ
ソックスは2色展開。アタッチメントにより蝶々のマウントワッペンを取り付けられる

ワッペンのモチーフは足にとまっていてかわいらしい「蝶々」で、日常にちょっとしたイノベーションを起こすバタフライエフェクトという意味も込めました。

ソックスは、誰でも日常的に使用するアナログなアイテムです。そんなソックスにラフィナンを使用することで、どんなイノベーションがあるのでしょうか?

■ケース1「最近忙しくてお肌の手入れをする時間がない」という方
→履いているだけで肌が美しく整う“ながらスキンケア”ができます。

■ケース2「寝る前には必ずクリームを付けてからソックスを履く」という方
→クリームを付けるその一手間を省くことができます。

コンセプトは「楽して楽しいケア」。本当にちょっとした小さなイノベーションを日常に起こすことを、今回は目指したのでした。

小さく早く低コストでつくる「マイクロビジネス」、いかがですか?

商品としてのリリコトリコは以上のような経緯で生まれましたが、今回のプロジェクトにはもうひとつお伝えしたいユニークな側面があります。

リリコトリコのプロジェクトは、クライアントワークではありません。電通サイエンスジャムの事業として、商品の企画からPR、ECサイトでの販売、ポップアップショップ、梱包、出荷、在庫管理まで、一貫して私たち自身が手掛けています。

もちろん、ただつくって販売するだけではなく、きちんと黒字化できるプロジェクトペイラインを想定し、販売価格設定をしています。

今回は、特に新機能素材に着目したこともあり、プロダクトは「金型を使わず」「通信せず」「通電しない」ことで、少量低コストとアフターサービスの負担低減を実現できました。

ECサイトや在庫管理、ポップアップショップの出店などについては、既存のさまざまなオープンかつ低コストのサービスを組み合わせて活用していく方針を取りました。

プロダクトを小さく、早く、できるだけ低コストでつくる。プロトタイピングではなくリアルに販売して、ユーザーの生の声をフィードバックに生かしていく。この仕組みと仕掛け自体が新しい取り組みになっています。いわば「マイクロビジネス」というスキームをつくったのです。

マイクロビジネス

このマイクロビジネスは、メーカー以外の場所でのものづくりと、ビジネスのひとつの実験ケースになるとともに、大企業で「新規事業をできるだけ小さく素早く実施したい」というニーズにもマッチすると思います。

「マテリアル・イノベーション」プロジェクトは、これからも引き続き新たな新機能素材の商品化を進めていきます。

最後に「リリコトリコ」では、「ソックスとワッペンをセットで販売してほしい」というお客様の声にお応えして、ホワイトデー向けのギフトセットを2月19日から発売しています。詳しくはECサイトをご確認ください!

ポップアップショップ
ポップアップショップ
2018年1月18〜20日、清澄白河「Laundry&Cafe ワールドネイバーズ清澄白河」で展開したポップアップショップの光景

ニッチ市場を狙え!

前回に引き続き、電通イージス・ネットワークのカラが発表した「TOP 10 TRENDS」から、2018年のデジタルの10大潮流を紹介する。

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エアビーアンドビーやウーバーなどの新しいビジネスモデルが創立10周年を迎えようとする中、他の企業は小規模でも大きな利益を得る可能性があるニッチなビジネスモデルを模倣し始めているようだ。例えば、ラグジュアリー市場やBtoBなどの分野。ここでは簡単にいくつかの事例を紹介する。

「Plum Guide(プラムガイド)」はエアビーアンドビーの豪華版。このガイドに掲載されるためには、シャワーの水圧やシーツ類の品質など、150項目ものチェックリストに合格する必要がある。

「Appear Here(アピア・ヒア)」や「Storefront(ストアフロント)」などのサービスは、エアビーアンドビーのビジネスモデルを活用して、ポップアップストア用の小売スペースをレンタル。ユーザーは適切な場所にスペースを見つけることができて、賃貸契約も簡単なところが特徴だ。

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「CoWorker(コーワーカー)」は、トリップアドバイザーのシェアオフィス版。このサイトを使ってユーザーは仕事場を探し出し、ユーザーのレビューも閲覧できる。

「Trouver Le Bon Taureau(トルベ・ル・ボン・トロー)」は、なんと雄牛のデートアプリ!
 農家は自分が所有する雄牛をリストに掲載し、他の農家に貸し出すことができるのだ。

ここ10年以上にわたって、デジタルを活用した多くのビジネスモデルの有効性が実証されてきた。自分が関わっている業種にも有効な新しいビジネスモデルがあるか、考える余地があるかもしれない。

育休の終わり、すべての始まり

育休という平凡

半年間にわたる育児休業が、もうすぐ終わってしまう。
わが娘コケコを風呂に入れる(というか一緒に入る)のはもともと僕の担当なのだが、最近は妻がそれをやっている。僕が復職した後も妻の育休はしばらく続く(※1)から、一人でも一通りできるように、というわけです。

それにしても、これから娘と別々に暮らすわけでもないのに、この引き離されるような感覚は何事か。ずっと一緒に居続けたせいで、寂しさの「閾値」(※2)みたいなものが下がっているらしい。こんな寂しさを忘れないでおこうと思う。

問.
半年間の育児休業を振り返って筆者が感じたことを20字以内で述べよ(句読点を含む)。

と自分で自分に出題してみる。20字で言えるわけないのだが、「君はコピーライターだろう」と内なる何かが言うのである。うーん…じゃあ、これでどうか。

ちょっと優しい人間になれた気がする。(18字)

えーーー、という声が聞こえそうだ。ここへきてその月並みな表現はなんだ、と。もっとキレとか意外性とかインパクトとか、はたまた「新登場感」(※3)のあるメッセージはないんですか、と。

ふふ。そんなのどうでもいい。

真実っていうのは、平凡なものだ。という意味のことを、作詞家の松本隆氏が言っていた(※4)。そうかもなあ、といま思う。
子どもを生んで育てること。初めての子育てに戸惑うこと。でもなんだか楽しいこと。こんなすべても、平凡すぎるほどの平凡だ。そのど真ん中に飛び込むためにたった半年、会社を休んだ。それだけである。そうか、育休だって俯瞰で見れば、平凡の一部なのだった。

生後2カ月目にこんなだった1日は…。

生後2カ月タイムテーブル_1生後2カ月タイムテーブル_2

生後6カ月目にはたとえばこんな風になった。

生後6カ月タイムテーブル_1生後6カ月タイムテーブル_2

これだって、育児経験者にとっては平凡な変化なのかもしれない。
 

宿題、あるいは希望

一方で。20字以内なら、こんな感想も間違っていない気がする。

「やり切った感」が、なさすぎる。(16字)

本当にないんですよ。ちょっとは達成感や充実感が得られるものかと思っていたけれど、むしろその逆。できたことなんてわずかで、できないことばかりがクリアになっていった。
母乳が出ない。首尾よく夕食を作れない。コケコの泣き声でパッと目覚めることができない。泣く原因を見抜けない。ストローマグ(※5)のお湯をベストな温度で差し出せない。爪をうまく切ってやれない。うつ伏せの状態で、洋服を手早く着せられない。寝落ちせずにいること、ができない。母乳はやはり出ない。

それに後悔もある。オムツ交換のとき、しきりにうつ伏せになろうとするコケコに「待てって!」と声を荒らげた。お風呂で背中を洗うときちょっと手抜きした。繰り返されるコケコのケアに飽きそうになった。託児サービスに預けて映画観に行こうと企んだ(未遂)…。どれもすこしずつ悔やんでいる。

何かやり遂げた気分になんてならないのだ。
ここまでがひとつのプロジェクトです、という明確な区切りや目標が育児には存在しないから、というのもある。育休が1年間なら違っただろうか(違わないか)と考えたりもするけど、タラレバはもうよそう。
この育休がなければ、僕は自分が「何をできていないのか」さえ知らないままだった。

育休が終わろうとも、育児そのものはひたすら続く。これは始まりの終わりに過ぎないのだから、せめていろんな心残りをこれからの生活のヒントにしたいと思う。たくさんのヒントが残された。宿題。それを希望と呼ばせてもらうことにする。

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イラストレーション:第2CRプランニング局 三宅優輝

育児休業は、「育児インターン」へ

以前は見えていなかったけれど、いま周りに目を向けてみると、同じ男性でも僕のできないことを見事にやってのける人たちがいる。育休なんて取っていなくても、だ。

早朝に起きて家事を一通り済ませてから仕事に行く人。食材の在庫状況を把握していて、きょうの献立をささっと構築、そこから1時間で3品作れる人。10kg近い子どもを2時間ぐらい抱き続けられる人。くたくたになって仕事から帰ってきても、寝ずに子どもをあやし続ける人。3人の子どもを同時にみている人。
こともなげに、こんな場所(メディア)で声高に言うこともなく、やっていたりする。それが平凡のひとつであるみたいに。

すげえ。(4字)

こういう人たちがもし育休を取ったら、さぞかしすごいことになるだろうなと率直に思うのです。わがコラムの立場が危うくなること必至である。

この連載をはじめるとき、これが育児休業という制度についての広告(の長い長いボディコピー)になるのもいいな、と考えていた(※6)。いまでもそう思うけれど、でも。

育休は取ってもいいし、取らなくてもいい。
取る・取らないが等しく当たり前の選択肢であること。男性の育休がそれぐらいメジャーになりさえすればいい、と感じています。

まずは本人も周囲も、育児休業というものを、ひとつの研修とか現場実習のようなものとして捉え直す必要があると思う。一人の職業人兼家庭人として、いい感じにグレードアップするための。
ちょっと乱暴なたとえだけど、留学とか出向とか長期出張のようなもの、ぐらいの把握でいいかもしれない(なお、僕が結果的にグレードアップしたかどうかはこの際あまり問わないでいただきたい)。

そういうわけで、育児休業をたとえば、こう名付け直してみてはどうだろう。
「育児インターン」。略して「育タン」。

イクタン。かわいい。そして「いくちゃん」こと生田絵梨花(※7)とは何の関係もない。
夫がイクタンに就く(という動詞をあえて使う)かどうか、それぞれの家族なりに納得できればどっちもアリだと思います。そう。

自分の家族さえOKならOKじゃん。(17字)

というのもこの半年を通して感じたことだ。
育児の世界には、誰かが他者に“べき”を押し付けるケースのなんて多いことだろう。母乳だけで育てるべき、夫も仕事を休むべき、休んだら夫は〇〇を担うべき、赤ちゃんは仰向けで寝かせるべき、○カ月間は家で育てるべき、スマホの電源は切るべき。たいていの“べき”はどこか不機嫌な顔をしていて、ときに有名人のSNSなんかを炎上させたりもする。まるで“べき”の地雷原ですね。

“べき”を言うなら、「わが家の“べき”」というローカルルールだけを正解としてはいかがでしょうか。わが家的にアリかナシか。それがすべてでいいはずなのだ。

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小さな国の文化をつくるように

うちの場合は半年間、共働きを「共休み」にして、「共育て」にした。おかげで自分たち自身、いろんなヒステリックから遠ざかることができた。

組み立て式の家具ってあるじゃないですか。あれを買うと、説明書に「必ず2人以上で作業してください」と書かれている。それを無視して一人で組み立てたことが何度もあるけど、二人でやれば20分で済む工程に1時間近くかけるはめになる。ケガのリスクも負うし、汗だくになってしんどいのだが、それ以上に、一人だと会話が発生しないことがつまらない。
育児もこれに似ていると思う(本棚のような完成はないけど)。二人でやるメリットは、「負担の分散」だけじゃなくて、「聞き手がいること」なのだった。

大人が二人いる場所には、絶えず言葉が生まれる。思えば僕と妻は、いつも喋っていた。互いに向けた言葉、コケコに向けた言葉、コケコに向けた言葉に向けた言葉、独り言、独り言以上会話未満の何か。各種取り揃えていたと思う。

連載第2回で書いたような“わが家スラング”もそこで生まれた。

我が家スラング我が家スラング

言葉だけに限ったことじゃないが、こうやって自分たちにしか通じないことが増えていく。それは閉じている、とも言えるし、家族として強固になったとも言えるんだろう。

僕の好きな「パラレル」という小説(※8)のなかに結婚式のシーンがあって、こんなスピーチが披露される。

「食卓でそれとって、いっただけで『それ』がソースか醤油か分かる。たてつけの悪い扉を開けるときの力の入れ加減を二人だけが会得している。そういう些細なものの集合はすべて文化で、外側の人には得られないものです」(中略)「お二人は夫婦という文化に守られるのではなく、結婚によって自分たちを守る文化を築いていってください」
 

これの「二人」を「三人」に、「夫婦」を「家族」に、「結婚」を「育児」にそれぞれ置き換えてもよさそうだ。
スピッツの「ロビンソン」(※9)で歌われる「誰も触われない 二人だけの国」とか、ダニエル・デフォーの「ロビンソン・クルーソー」(※10)で描かれる無人島のように。わが家が、いったん閉じることで、どこか独立した小さな国になっていく。第一子の生まれたわが家は、三人だけの新しい国。その文化を一緒に立ち上げていくような感覚があった。

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そして、すべてが始まる

すでに書いたように、ゴールの感慨などなくて、スタートの感触があるばかりだ。今回の記事タイトルもだから、最初は「育休の終わり、育児の始まり」としていたんですが…なんてこった…育児をきっかけに、家庭や仕事や余暇の在り方が、つまりは暮らしのほぼぜんぶが新しくなり得るじゃないか、ということに気づいてしまった。

どうやって働こう。どんな仕事を狙おう。家族とどう過ごそう。どんな休日にしよう。どんなことに悩み、どんなことを気にせず、どんなことで喜ぼう。
15年間の会社員生活で、こういう新鮮な気持ちになったのは初めてなのだった。

20年後、いや10年後ぐらいか。「男性の育休ってだけでコラムのネタになったなんて」と言われる日が来るだろう。「意味わかんない。ダサい。ていうかコケコって誰?」なんてコケコに言われても(コケコは仮名ですので)、ただ優しく微笑む俺、の図。いい。いや、「ダサい」はちょっと傷つくか。

0歳の頃のことをコケコは憶えていないだろうけど、それもまあ全然構わない。だって僕と妻が憶えている。いつか人生を終えるとき、走馬灯(※11)という名のダイジェストムービーが流れるなら、そこに登場する瞬間のいくつかは、この半年からノミネートされたりして。

さて、月イチの定期連載はいったんこれで終わりです。読者のみなさん、どうもありがとうございました。両手いっぱいの育児への謙虚さと、コケコの満面の笑み(下の前歯2本をともなう)とともに、感謝を述べたい。
そして、ライフゴーズオン。コラムは不定期連載としてもうちょっと続きます。
復職してからの様子を書かなければ、育児「休業」の体験談として不充分だろうから。
コラムを読んで魚返に仕事の相談をしたいと思ってくださった方、是非ご一報を。

とりあえず、復職したら最初にしたいことがある。

ラーメン屋でラーメンを食べたい。(16字)

半年ぶり。狭くてやや小汚い店(失礼!)がいい。いま想像してヨダレが出ているところだ。

※1
筆者の復職から3カ月遅れて、妻も復職する予定である。ただし娘が保育園に無事入園できれば、だが。

※2
小学館の「デジタル大辞泉」によれば、「閾値」(いきち)とは「ある反応を起こさせる、最低限の刺激量」と定義される。「親バカ」と呼ばれる状態の人間はみんな、さまざまな閾値が異常に低下しているのだろう。

※3
広告の仕事をしていて、この「新登場感」なるニュアンスを何度求められたか分からない。男性の育休について言えば、実際、「新登場」では全くなく、第3回で書いたように社内にすでにいくつもの先例がある。

※4
日本を代表する作詞家、松本隆氏(1949〜)。たとえば2011年の2月に自身のツイッターで「真実とは平凡なものだ」とツイートしている。17年2月に出演したテレビ番組「ミュージック・ポートレイト」(NHK)のなかでも、女優・斉藤由貴と同趣旨の会話をしている。

※5
ストローマグとは、取っ手(マグ)とストローのついたプラスチック製の容器。赤ちゃんが取っ手を握るトレーニング、液体を吸引するトレーニングに最適。この容器を湯ざましで満たし、風呂上がりや離乳食を食べる合間などに吸わせるのである。

※6
ボディコピーは、広告コピーの一形態。キャッチコピーあるいはキャッチフレーズと呼ばれるものの多くが短文であるのに対し、ボディコピーはそれなりの文字数や行数をともなったひとまとまりの文章(群)を指す。キャッチコピーとセットで掲載されることも多い。

※7
生田絵梨花さん(1997〜)は、乃木坂46のメンバー。愛称「いくちゃん」。ピアノが得意なことでも有名で、楽曲「君の名は希望」の本人によるピアノ演奏は、東京メトロ乃木坂駅の発車メロディにも採用されている。

※8
「パラレル」は、長嶋有氏(1972〜)による初の長編小説。2004年に発表(文藝春秋刊)。作中に二度の結婚式が登場する。なお、氏は別名義「ブルボン小林」でコラムニストとしても活躍。奇しくも現在育児中らしい。

※9
「ロビンソン」は、スピッツの11作目のシングル(1995年発表)で、バンドをブレイクに至らしめた代表曲。草野正宗氏のインタビューによれば、「誰も触われない二人だけの国」の「国歌みたいなものを作ろうかなと思った」という。曲名の由来は諸説あり、タイのデパート「ROBINSON」とも、映画「ロビンソンの庭」(1987年、山本政志監督)とも、小説「ロビンソン・クルーソー」(次項参照)とも言われる。

※10
「ロビンソン・クルーソー」(Robinson Crusoe)は、18世紀英国の著作家ダニエル・デフォーによる小説シリーズ。第1作「ロビンソン・クルーソーの生涯と奇しくも驚くべき冒険」(The Life and Strange Surprising Adventures of Robinson Crusoe)は1719年に発表された。“漂流もの”“無人島サバイバルもの”の源流とも言え、外界と切り離された生活が描かれる。

※11
一種の比喩として使われる「走馬灯」という表現だが、装置としての走馬灯(ゾエトロープ)は、あるモチーフの一定の動き(アニメーション)が反復されるばかりである。実際に人生の終わりに見えるものは、もっと映画のような「シーンの連続」なのではないかと推測される。

 

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