合理性はビジネスに必須か? アートに「網膜的な美」は必須か?

「アート・イン・ビジネス最前線」の連載第5・6回では、医師であり美術回路(※)のメンバーの1人でもある和佐野有紀氏による、「アートと私たちの関係性」をテーマにした寄稿をお届けします。

(※) 美術回路:アートパワーを取り入れたビジネス創造を支援するアートユニットです。専用サイト

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はじめまして。美術回路メンバーの和佐野有紀と申します。

何が本業かは分かりませんが、私は医師をしながら、「PROJECT501」というアートプロジェクトのディレクションや、アート、ビジネス、社会界隈のリサーチをやっています。最近、代官山ロータリークラブというところに入れていただいたので、肩書にロータリアンというのも追加しようかと思っています。

のっけから盛りだくさんになってしまいました。

さて、医療とアートとビジネスというと、一般的にはあまり関係のないものに見えるでしょうし、全てに携わる立場からしても現時点で直接のつながりはないと思います。

でも本当は、医療もアートもビジネスも、根源的には同じコトなんじゃないかと思っています。

ビジネスの語源はbisignisseというアングロサクソン系の単語で、英語のcareとかanxietyという、「心配や不安、その対処」を意味する言葉です。昨今「ビジネス」というと、経済合理性が絶対条件かのように捉えられがちですが、本来は他者を「心配し、注意をはらう」ことが“結果的に”価値をもたらし、それが評価につながったという流れだと思うんです。

そう考えると医療はかなり語義に忠実な意味でのビジネスですし、アートなんてまさにその最たる例です。アーティストは他者や社会をよくよく観察して、そこから気づきや違和感みたいなものを抽出し、表現という手段を用いて周りを巻き込みながら、積極的に自分の外の世界に関わっていきます。その意味では、本来的なビジネスそのものにも感じられます。

「ビジネスの目的は経済合理性の追求ではない」

 

私はそう思っています。

他者、そして自分を含む社会・世界をつぶさに観察して、心配事がないかを注意深く点検する。先ほど書いたように、想像をめぐらせたうえで「他者のために何らかの価値をもたらす行為」こそがビジネスの目的なのかなと思います。

その結果として、経済的評価が後からついてくるというイメージです。経済合理性はそのまま自律性につながるので、よりよいビジネスを継続していけるというサイクルが生まれます。

ある意味エッセンシャルなこういった枠組みは、景気や社会的な気分のいい時にはけっこう見過ごされがちです。が、例えば地球が危ない、みたいな世界的危機が共有されつつある現在のような時期には、SDGsや社会的インパクト投資のような、やや時間軸の長い事業評価の目線は回復されがちなところもあります。だからこそ今みたいな時には利他の精神がかえって実感されやすいのかなぁとも思います。

ちなみに、これはアートにおいても同じで、「美は目的とされるものではなくて、結果的に宿るもの」だと言われています。「網膜的な美しさ(を目指すこと)に惑わされるな」というのは、20世紀以降のアーティストの多くが口にするところでもあるんです。

雨宮庸介 ”Apple and Hand” 2018, 個展「あ、あな、あなた」@ARTS ISOZAKI より
雨宮庸介 “Apple and Hand” 2018, 個展「あ、あな、あなた」@ARTS ISOZAKI より
壁に設置された台の上には、一つのりんご(本物?)と、それを支える手(たぶん本物)。ということは壁の後ろには、向かい合う誰かがいる可能性があり、さらにその手を壁に塗りこめるという行為が存在した可能性もある。見ているうちに、我々の見ていると思っている世界のどこまでがリアルなのか? 誰が見ていて誰が見られているのか? そもそもこの世界の境界はどこまでなのか? など人間存在についてのかなり根源的な感覚が揺さぶられる新しい体験へといざなわれる。アートは、これまで見えていた世界がまったく別物に見えてくるという魔法の装置でもある。

そうなんです。アートというと、やはり美しさに価値があるのかなぁと思うのですが、それがそうでもない。

著者の1人として参加した「アート・イン・ビジネス—ビジネスに効くアートの力」のなかでも書いたのですが、アートの本質は「問いかけ」にあると思っています。これはよく言われることなんですが、本当にそう思います。そして、良質のアーティストは問いをたてるプロフェッショナルだと感じます。

アーティストは絵のプロフェッショナルではなく、問いを立てるプロフェッショナル

アーティストはものすごくよくモノを知っているんです。そしてものすごくよく世界を観察している。

飽きることなく、寝ても覚めても自分のなかで設定された主題を軸に、世の中の動き、人の表情や反応、そして世界の今、そして未来などを見続けているんです。アーティストってよく絵が上手とか思われがちですけど、それだけじゃなくて観察のプロ、そしてそこからの問いを設定するプロだなぁと私は感じます。ある意味とても執念深くて、それでいて柔軟。

「いかにして都市で遊ぶか」をテーマにグラフィティやスケートボードカルチャーの視点から街を読み込んでいく「SIDE CORE」というアートコレクティブがいます。メンバーもあえて固定せず、その時々で変態していくって意味でもとても新しくて現代的な組織なんですけど、そこに参加していた「EVERYDAY HOLIDAY SQUAD」は、渋谷をテーマに作品をつくる中で、実際に渋谷で生活しているホームレスにカメラを預けて写真を撮ってもらい、それを作品として展示したりしていました。

その写真には、私たちの歩いている渋谷の街が、見たこともないような切り取られ方で写っていて、ものすごく新鮮でした。彼らは、例えば、渋谷圏の都市開発について何か申し立てるわけでもなく、ホームレスをめぐる問題について声高に主張するわけでもなく、ただフラットに、「街をこんな風に見ることもできるんだよ」と投げかけるだけなんです。

けれど、それを観た私たちは、結果的に何かを考えさせられてしまうという仕組みになっているんです。なかなかそういうのって、いわゆるビジネスの形で目指してもむつかしいことなんじゃないかと感じます。

EVERYDAY HOLIDAY SQUAD “しゅうかんさんの写真” 2017, 「SIDE CORE- STREET MATTERS」@BLOCK HOUSEより
EVERYDAY HOLIDAY SQUAD “しゅうかんさんの写真” 2017, 「SIDE CORE- STREET MATTERS」@BLOCK HOUSEより
EVERYDAY HOLIDAY SQUAD “しゅうかんさんの写真” 2017, 「SIDE CORE- STREET MATTERS」@BLOCK HOUSEより
渋谷の路上で生活しているしゅうかんさんの撮った写真には、彼の荷物が映り込み、そして我々の知らない顔でレンズをのぞき込む人々の顔が映っている。よく知っているはずの渋谷の街を、全く新しい視点で捉える経験から、見る側はさまざまに感じ取ることができる。

なるほど。たしかに、何か明白なメッセージを伝えるとかでなく、でも何か考えせられます。

見ている人の育ってきた場所や環境、そして現在の生活や仕事などなど。沢山の要素によって全く違った見方ができる可能性を許容する、余白を残したものを提示するっていうのも、アートの特性の一つだと思っています。

私は、医師として働いていて、患者さんの病気を治すこと、患者さんを少しでも長く生きさせるといったことを目指さなくちゃならないってかたくなに思い込んでいた時期がありました。それでああしろこうしろと、患者さんを誘導しなくてはならないと使命感に駆られていたことがあるんです。でもなかなか、こっちの想うようには患者さんは動いてくれず、言う事を聞いてくれなかったりするんですね。その上、嫌われたり、不信感を与えたりもして。

それである時、ふと気づいたんです。うまくいかない患者さんのことをちょっと嫌いになり始めている自分に。そして「相手のことを好きにならないと伝わらないんだ」という、かなり大切な事実を見落としていたことに。

相手のことに興味を持って、好きになることで初めて、相手の見ている世界が見えてきて、その世界のモノの見方で情報を翻訳しながら伝えることが、コミュニケーションにおいては不可欠だったことを悟るんです。

それに気づくまで、医者になって5年くらいはかかりました。歳でいうと30前くらいだったと思います。ある程度自分の知識と経験がまとまってきたなぁという思いと、それでも伝えられないもどかしさに悩んでいました。

でもそこで気づいたのは、「あぁ、これってアートと同じなんだ」ってことだったんです。

医師の仕事がアートと同じ?

 

アートを見るとき、作品の中に含まれる情報は沢山あって、そこから何を読み解くかは、見る側の個人の文脈や気分に委ねられます。それは本当に千差万別なのですが、アーティストはそのすべてを許容しています。

「この作品はこのような意味があり、このようなメッセージが含まれるので、こう感じてください」などと指定する作品はありませんし、その行為の強要自体そもそもアートではありません。医師の仕事、そして多くのビジネスも同じだと思っています。

「こういう問題がある可能性があるよ」
「もっと知ることもできるかもしれないし、でも知らなくていいかもしれないよ」
「解決するにはこういう手段があるよ、そもそも解決ってなんだろうね?」

絶対にこうしてほしい、と相手(鑑賞者、患者、顧客)に何かを強要するのではなく、上のような問いを含む情報を、相手に合わせて理解してもらいやすい文脈で提示する。これらの問をうまく伝えて、自分ごととして考えてもらう機会をつくることが、医師の仕事の本質であり、ビジネスの本質でもある、「心配し、注意をはらう」ことなのだと今は考えています。

ちなみに、その伝え方に王道なんてものはなくて、それぞれにしかできない極めて属人的な伝え方であればあるほど、意味を持つのかなぁと思います。

そして、なるべく分かりやすく伝えるためには、相手の視点を知ることがとても大切で、その根底には好奇心や好きになる力も重要かなぁと思っています。このあたりは、次回紹介するアートのコレクターの目線につながったりもするからおもしろいです。

ビジネスとアート、意外なところで実は同じものなんだ、というお話でした。

(後編に続く)

参照
雨宮庸介:http://amemiyan.com/
1300年持ち歩かれた、なんでもない石:https://ishimochi.com/
SIDE CORE:https://www.facebook.com/SIDE-CORE-295528030850334/

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 東京では感染拡大が続いているというのに何ら手立てを講じようとしない東京都と安倍政権が、互いに責任をなすりつけ合う醜態を晒している。  菅義偉官房長官は11日に北海道でおこなわれた講演会で「この問題は圧倒的に“東京問題”と言っても過言ではない。東京中心の問題になってきてい...

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『有田プレビュールーム』超低視聴率で早くも危機?有田哲平、独特のMC&プロデュース術

 7月6日、新番組『有田プレビュールーム』(TBS系)が約3カ月遅れでようやくスタートした。同番組は「芸能人たちが熱のこもったVTRを持ち寄ってプレゼンし、MCの有田哲平らが『今後もシリーズ化するか』をジャッジしていく」という番組。

 有田は「芸能人たちのVTRをプレビューし、ジャッジしていく」という立ち位置なのだが、冷たく突き放したり、受け入れて泳がせたり、鋭くダメ出ししたり、突然絶賛したり……多重人格者のようなトークを駆使して、ゲストの芸能人たちにスポットを当てていた。

 ただ、このように芸能人たちをプロデュースする有田の姿は、すでに「単独出演時の定番」と言っていいだろう。有田は『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)、『有田Pおもてなす』(NHK)、『有田ジェネレーション』(TBS系)で、「芸能人たちにさまざまな角度からスポットを当てて笑いを引き出す」という独特のMCを見せている。昨年、『全力!脱力タイムズ』でアンタッチャブルの復活を後押ししたこともあって、業界内では「大物感が漂ってきた」という声も少なくない。

 ビートたけし、タモリ、明石家さんまのお笑いBIG3とも、ダウンタウンやウッチャンナンチャンとも違う。ボキャブラ時代の盟友・爆笑問題やネプチューンとも違う。さらに言えば、「芸能界屈指の司会進行」と言われる相方・上田晋也のフォローがなくても笑わせられるなど、くりぃむしちゅーとしての活動中とも違う姿を見せている。なぜ、有田はここまで支持される存在となったのだろうか。

“圧”がなく、上から目線を感じない

 有田を見ていて感じるのは、MCという番組の権力者が持つ“圧”のなさ。出演者たちへの上から目線を感じさせず、たとえば「やれ」ではなく「やってもらえますか」という丁寧語を使うことも多い。「悪ノリしているときほど丁寧語で下から目線を使っているのではないか」と感じてしまうくらいだ。

 また、有田自身、「誰よりもくだらないボケを放って権力者のイメージを抱かせない」という振る舞いもクレバー。この点で、どこか体育会系のノリを感じさせる先輩芸人MCたちとは決定的に異なり、その振る舞いはハラスメントに敏感な人が増えた現在の世の中に合っている。

 私自身、何度か収録現場を取材し、『全力!脱力タイムズ』では全力解説員のひとりとして隣に座ったことが二度あるのだが、有田は終始落ち着いた佇まいで「作り手の意図を踏まえつつ、笑いの最適解を考えながら進行していく」という職人肌の印象を受けた。

 だからこそ時折思わずこぼれる笑顔に、番組や出演者への愛情を感じてしまう。『全力!脱力タイムズ』『有田Pおもてなす』『有田ジェネレーション』は、いずれも現在ごくわずかとなったお笑い純度の高い番組であり、出演者たちは必ずしも売れっ子ではない。つまり、「笑いを追求した番組を、有名無名を問わず多くの芸能人たちに門戸を開いている」のだろう。

 そんなスタンスだからなのか有田の番組は、どれも「テレビというより劇場公演を見ている」という印象がある。もっと言えば、『全力!脱力タイムズ』も、『有田Pおもてなす』も、『有田ジェネレーション』も、番組全体が1本のロングコントにすら見えるのだ。それは有田がそつなく進行をこなすタイプのMCではなく、番組制作に向き合うタイプのMCだからではないか。

初回2時間SPの視聴率はわずか3.9%

 このところ芸能人にもスタッフにも若手が台頭し始めている上に、彼らのなかには「純粋なお笑い番組をやりたい」という志向の人も多いという。それだけに両者といい距離感でコミュニケーションが取れるMCとして有田の存在は大きく、バラエティにおける令和時代のキーマンになっていく可能性は高いのではないか。

 しかし、そんな有田に思わぬ危機が訪れている。6日に放送された『有田プレビュールーム』初回2時間スペシャルの世帯視聴率は3.9%と断トツの最下位。TBSの他番組が放送された前4週平均も5.6%とかなり低かったのだが、それを大きく下回り、即打ち切りが検討されかねない結果に終わってしまった。

 もちろん冠番組とはいえ、有田の責任とは言えず、最大の原因は放送内容にある。放送されたのは、「霜降り明星・せいやがアグネス・チャンの魅力を伝える」「ミキ・亜生がテレビで見たことがない猫の動画を撮る」「藤田ニコルが美少女を撮る」「ティモンディ・高岸がイチローの神業に挑戦」「EXIT・兼近がラーメンの新たな魅力を伝える」「高嶋ちさ子が超高級物件を見に行く」の6本。こうして文字で見ても、「普通」か「微妙」という印象を受けるのではないか。

 皮肉なことに、これらのVTRが流れているときより、その前後のスタジオトークのほうが大いに盛り上がっていた。これこそが有田のトークスキルであり、「それをもってしても、今回の内容は厳しかった」ということだろう。

 気になるのは、これらのコーナーすべてに「シリーズ化」のゴーサインを出してしまったこと。初回ならではの大盤振る舞いだったのかもしれないが、あの世帯視聴率を見たら「同じ企画を放送しよう」と思えないはずだ。

「コロナ禍でなかなかスタートできなかった」という不運があったのは間違いないが、壊滅的な数字だけに、ここからどう立て直していくのか。令和時代をリードしていくであろう有田の意地に期待したい。

(文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト)

●木村隆志(きむら・たかし)
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』(フジテレビ系)、『TBSレビュー』(TBS系)などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

JRA武豊、プロキオンS(G3)「元相棒」エアスピネル劇的復活をチラリ!? 「勝ったと思ったけどね……」コンビ再結成の可能性が低い理由

 12日、日曜阪神のメインはダート重賞のプロキオンS(G3)が行われ、松若風馬騎手の5番人気サンライズノヴァが勝利。2着に8番人気エアスピネル、3着に9番人気ヤマニンアンプリメが入り、人気馬は総崩れ。馬連は2万2160円、3連単は82万6670円の波乱の決着に終わった。

 サンライズノヴァは59キロのトップハンデだったとはいえ、直線最後方に近い位置取りながら末脚一閃。昨年のプロキオンS以来、1年ぶりのコンビを組んだ松若騎手は「久々の右回りがどうかと思いましたが、リズムよく走れていたし、最後の直線でもいい反応をしてくれました」とG1ホースの力を再確認したようだ。

 レースはラプタスが逃げ、トップウィナーが2番手につけるとヤマニンアンプリメが外目の3番手から4番手でこれらを追う形。先行争いが続くタイトな流れとなったことも後方待機のサンライズノヴァにとって展開が向いた。

 勝ち馬の強さが目立ったのは確かだが、一際異彩を放ったのは今回初ダートとなったエアスピネル(牡7、栗東・笹田和秀厩舎)の2着だろう。初コンビとなった鮫島克駿騎手も「1年ぶりでこのメンバーの中、これだけ走れたのは地力の強さだと思いますし、今後に向けて良い内容のレースでした」と実力馬を好走に導いた。

 エアスピネルは16年のクラシックで皐月賞(G1)4着、日本ダービー(G1)4着、菊花賞(G1)3着と、惜しくもG1勝利には届かなかったが、古馬になってマイル路線に切り替えて素質が開花。17年のマイルCS(G1)では2番人気に支持された。

 しかし、直前に主戦の武豊騎手が調教中に落馬して負傷するアクシデントが発生し、状況は一変。陣営は「中途半端な状態では乗って欲しくない」とR.ムーア騎手への乗り替わりが発表された。”実質”降ろされた格好となった武豊騎手は、同レースで他馬の背中からペルシアンナイトの2着に敗れるエアスピネルを見届けた。コンビを復活した次走のマイラーズC(G2)の3着を最後に同馬と袂を分かつこととなっている。

「重馬場を得意にしていましたし、父もダート適性の高いキングカメハメハでしたから注目の1頭でした。最近でもエアアルマスやモズアスコットが芝からダートに転戦して結果を出していましたし、今回のエアスピネルの好走にも驚けないです。

外枠で、この日のダートは稍重とスピードを求められる状態だったことも向きましたね。ただ、コンビ解消の経緯が穏やかではなかった印象が強いだけに、武豊騎手とのコンビ再結成の可能性は低そうです」(競馬記者)

 奇しくもこの日のプロキオンSで「元お手馬」が2着に敗れる姿を3着ヤマニンアンプリメの背中で見届けた武豊騎手。レース後には「勝ったと思ったけどね……」と現相棒ヤマニンアンプリメの好走を称えたが、ゴール前で外にいる“元相棒”エアスピネルをチラリと確認したように見えるシーンも。名手の胸中はどのような思いだっただろうか……。

 1年ぶりに帰って来た「G1級素質馬」の次走に注目したい。

尾上松緑、コロナ集団感染の舞台に「ふざけるなよ 素人共」「餓鬼 舞台を舐めるなよ」

 歌舞伎俳優の尾上松緑は12日、自身のブログを更新し、「ふざけるなよ 新宿のと或る劇場で舐めた真似してくれたらしいな」と投稿。「新型コロナウィルスの集団感染起こしたって 出演者、スタッフでは十人以上 観にいらしたお客さんにもかなりの感染が確認されたらしいじゃないか」と綴り、さらに

「こんな奴等は劇場サイド、主催者、出演者、スタッフに至るまで、どいつもこいつも素人の集まりだ」

「舞台業界でのルールも知らない、弁えない素人と言っても過言ではない者達が考え無しでした軽率な振る舞いで集団感染が出た」

「全舞台業界のプロフェッショナル達が血を吐き、(略)踏み留まって来た事が今、水泡に帰したらどう責任を取ってくれるんだ」

「取れるのか、素人共 責任取れるのかよ」

「こう云う輩が無尽蔵に湧いて出て来るから『諸悪の根元は東京』なんて、呆け老人に寝言をほざかれる事になる

しかも、その老い耄れのしたり顔にすら碌に反論出来なくなるじゃないか」

「大事な事だからもう一度言う ふざけやがって」

「慎め、餓鬼 舞台を舐めるなよ」

などと、厳しい言葉で批判を展開している。

 今月、6~7月にかけて東京・新宿の劇場で公演された舞台で、関係者や観客など20人以上の新型コロナウイルス感染者が発生したと発表されていたが、松緑がブログを投稿した12日には、この舞台の主催者が出演者に体調不良者がいるなかで上演を続けていた疑いがあると報じられていた。ちなみに松緑はブログで「関係者のトータルは二十人以上で、まだまだ増え続けてるんだって」としている。

 松緑は初代尾上辰之助を父に持ち、5歳のときに初舞台を踏んだ歌舞伎役者だが、舞踊家としても藤間流家元・六世藤間勘右衞門を襲名し活躍。2012年には自身の公式サイトを開設して、ブログ「尾上松緑、藤間勘右衞門の日記」で日々、情報を発信するなど、マルチな活躍ぶりをみせている。

 週刊誌記者は語る。

「コロナによる相次ぐ舞台休演を経て、今月には東京・帝国劇場や兵庫・宝塚大劇場などで公演が再開され、来月からは歌舞伎の公演も再開される予定です。そうした状況のなかで今回の新宿の劇場で起こったような出来事がクローズアップされると、再び“まだ舞台の公演は避けるべきではないか”という議論が高まり、歌舞伎公演の再開にも影響が出てくる可能性もあり、松緑も危機感を抱いたのかもしれません」

 東京都では12日までコロナ新規感染者が4日連続で200人を上回り、再び警戒が強まっている。

(文=編集部)

 

パチスロ『ミリオンゴッド』で「一世一代の大勝負」!? 「GOD降臨」で大勝利を確信も…


「最近パチンコの調子どう?」「だめだめ、負けてばっかりだよ」

 パチンコ好きの友人や同僚との会話でよくある光景。私の場合ほとんどが負け報告で、勝った話をすると「珍しいね」と驚かれるほどです。

 やはり、必然的に「激アツの○○が外れた」や「○○万円使って一回も当たらなかった」などの負け自慢で盛り上がる事も多く、勝てない状況を仲間内で慰めあうのは日常茶飯事でした。

 パチンコで負けた時の気持ち。それは使った額にもよりますが「なにやってるんだろう」と自分自身に情けなくなる事もあれば、「ふざけるな」と怒りがこみ上げて頭に血が上る事もあるでしょう。

 私はホール店員として働いておりましたが、自分自身がこれまでたくさん「負け」を経験してきたからこそ、負けているお客様に対しての配慮は人一倍気を付けて接客しておりました。

 新人スタッフやパチンコ未経験者などが、負けているお客様の気に障る接客をして怒らせてしまったりする事は珍しくありません。相手の気持ちを理解していないとホールでの接客は務まらないのです。

 だからこそ、私は後輩スタッフの指導をする際は必ず「一度でいいからパチンコを実際打って負けてみたほうがいい」と教えておりました。無論、お金を使いますので強制はしておりませんが、お客様の立場を実際に体験することで接客スキルは確実に上がるでしょう。

 ただ、私の場合「負けている人」への思いが強すぎる傾向があります。毎日のように遊技されている常連様が負け続けていたりすると、ついつい感情的になって心の中で「がんばれ」と応援してしまう事もありました。

 そんな私が応援し続けていた「負け続ける常連様」との思い出深いエピソードを、今回ご紹介させていただきます。

 私が働いていたホールには、仕事終わりの夕方に必ず来てくださる常連様がおりました。大体閉店まで遊技されるのですが、驚くほど「ヒキ」が悪いため相当な額を投資していたと思われます。

「毎日閉店までガッツリ打っているけど、大丈夫なのかな」と私は心配になってしまい、ある日思わず話しかけてみました。

「毎日お越しいただいてありがとうございます。最近調子はいかがですか?」と声を掛けると「お店に貯金してばっかりだよ。戻ってこないけど(笑)」「でもね、パチンコしか楽しみがないからいいんだ」と哀愁を漂わせた苦笑いで答えておりました。その表情は私の心に深く刺さったのです。

 パチンコにドハマりしていた“かつての自分”を見ているようでした。とても他人とは思えず、それからは毎日のように話をする間柄となったのです。無論、個人的な私情を業務に持ち込むのはよくありませんが、どことなく憎めない人柄で応援せずにはいられませんでした。

 はじめは「今日もだめだね…」、「やられたよ」と私にわざわざ報告して下さっていたのですが…。来る日も来る日も勝てない展開が続き、しばらくホールに来なくなってしまったのです。

 それから、1週間、2週間と時は過ぎていきましたが、このお客様が来ることはなく「なにかあったのだろうか」と心配する日々を送っておりました。「借金なんてしてなければいいけど…」とも考えてしまったのですが…。

 1か月ほど経ったでしょうか。リニューアルオープンと称して『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』が大幅増台する特別な日に「負け続けていたお客様」が姿を現したのです。

 私はすぐさま駆け寄り「突然来なくなったので心配しましたよ!」とお声掛けしました。すると「今日の一日に賭けてたんだよ」と、私の心配をよそにやる気満々の表情を見て私は心から安堵したのです。それと同時に「ヒキが弱いのにゴッドなんて打って大丈夫だろうか」という大きな不安を抱いておりました。

 増台した『ミリオンゴッド』の抽選をクリアし、お客様の完全復活を賭けた一世一代の大勝負が幕を開けたのです。

 私も一緒になって応援したい気持ちで一杯でしたが、グッと堪えて日々のホール業務をこなしておりました。暇さえあれば『ミリオンゴッド』の島を覗いていたのですが、お客様の台は一向に当たる気配がありませんでした。

 相変わらずのヒキの弱さに、応援している私はもとよりお客様自身も落胆の色を隠せない様子でした。私も心の中で応援していたものの、強烈に漂う敗戦ムードはどうする事もできません。

「大やけどする前に止めたほうがいいかもしれない」なんて考えながらホールを巡回していた矢先でした。お客様が物凄い剣幕で私の方へ猛ダッシュしてきたのです。

「引いた!引いたよ!GOD!」

 死んだ魚のような目で打っていたお客様の瞳には力強い精気が宿り、勝利を確信したかのような自信に満ちた神々しいオーラを身に纏っている錯覚すら起こりました。

 遊技台へ行ってみると、リール中段に美しく並ぶ【GOD】【GOD】【GOD】が確かに降臨していたのです。「やりましたね!」と私はわが身のように喜び、心の中で万歳三唱をしたのです。

「お金を貯めて勝負しに来てよかったよ」と話すお客様の目には涙が浮かんでおりました。私も神の降臨にテンションが上がり「今日は寿司か焼肉ですね」と勝利を祝福する言葉を投げかけてその場を後にしたのです。

「本当に良かった」と喜びを噛みしめながらスタッフルームで休憩をとり、私は再びホールへと戻りました。「何枚くらい出てるかな」と期待を胸に『ミリオンゴッド』の島へ行ってみたのですが…。

 当然のように続いていると思って向かったものの、驚いた事にお客様の台はすでに「ゴッドゲーム」が終わっていたのです。

 さっきまでの勝利を確信し、希望と自信に満ちた姿はもうありませんでした。絶望に満ちた表情で「何も言うな…」といってお客様は席を立ち、1000枚ちょっとのメダルを流してホールを後にしたのでした。あの時の悲しみに満ちた後ろ姿は今でも忘れません。

 そのお客様は、この負けに懲りたのかそれからというもの、1円パチンコや5円スロットで無理のない健全な遊技を楽しむようになりました。

 パチンコに行く際は「負けてもいい額」を決めておき、自分の軍資金に見合った遊び方で楽しむのが一番かもしれませんね。

(文=ミリオン銀次)

GU、ガンダムとのコラボ商品がファン歓喜…「アムロが殴られてる場面」「堂々と普段着に」

 ファストファッションブランド・GUでは、7月6日から『機動戦士ガンダム』および『機動戦士ガンダムSEED』のコラボレーション商品が登場! ネット上の“ガンダムファン”も盛り上がっています。

 ラインナップは、メンズサイズのコットンビッグT(5分袖)が各種1,490円(税別、以下同)、ジップアップシャツ(5分袖)が2,490円、ユーティリティベストが2,990円、キャンパストートバッグが各種790円となっているほか、キッズサイズのコットンビッグT(半袖)も各種990円で発売中。

 デザインも豊富で、『機動戦士ガンダム』の主人公であるアムロ・レイがエリート士官のブライト・ノアから殴られる有名なシーンや、『機動戦士ガンダムSEED』でザフト軍の“仮面の男”ことラウ・ル・クルーゼが、歌姫のラクス・クラインに向けて言った「君の歌は好きだったがね」を意味する「I LIKED YOUR SONG」のロゴがプリントされたものも。

 ネット上の反応を見てみると、

「GUのガンダムコラボ、胸アツ」

「自分は堂々と普段着にするけど、部屋着やイベント用にでも買っておくべきだよ!」

「アムロが殴られてる場面、ファッションアイテムになるとシュールだけど好きだわ」

「『SEED』ファンだから買わないわけにはいかなかった」

などと好評です。

 商品によって、店舗販売は「大型店のみ」のものもありますが、オンラインでも購入可能となっています。ぜひチェックしてみてください!

(文=編集部)

 

JRA「地方からの怪物」ダンシングプリンス“圧逃”14年ぶり日本レコードで連勝! 「来年のドバイに」新人調教師の視線は世界の頂点へ

 12日、福島競馬場で行われた彦星賞(2勝クラス)は、1番人気のダンシングプリンス(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)が優勝。圧倒的なスピードで逃げ切り、単勝1.2倍の支持に応えた。

 地方から帰ってきた“怪物”の快進撃が止まらない。15頭立てのダート1150mで行われたレース。これが船橋からの中央復帰2戦目となるダンシングプリンスは、前回同様ゲートこそまずまずだったが、“異次元”のダッシュ力で難なくハナを奪うと、レースの主導権をあっさり掌握した。

 4月の前走、前半600mを33.5秒という芝並みのハイペースで逃げたダンシングプリンスだが、今回も最初の600mを33.6秒(推定)で爆走。後続馬も必死に手綱を動かしながら食い下がったが、ダンシングプリンスだけが楽な手応えで最後の直線を迎えた時点で“勝負アリ”だった。

「前回、ノーステッキのまま逃げ切ったダンシングプリンスですが、今回は三浦皇成騎手も2、3度ムチを入れていましたね。といっても、独走して気を抜かさせない程度のものでした。

2番人気の2着メディクスが頑張ったため着差こそ4馬身差でしたが、着差以上の能力を感じました。周囲の関係者もザワつくほどの素晴らしい勝ち時計でしたし、上のクラスはもちろん重賞に出ても通用するんじゃないでしょうか」(競馬記者)

 実際に、ダンシングプリンスが叩き出した1:06.1は、従来のレコードを0.8秒も更新するスーパーレコード。それを自らハナに立つ競馬で、“自力”で計測しているだけに価値がある。

「今日の福島のダートコースは雨の影響もあって脚抜きのいい馬場だったので、ニシノミズカゼが同じダート1150mで2歳レコードを出すなど、朝から好時計が出ていました。ですが、まさか従来のレコードを1秒近くも更新するとは……。ちなみにダート1150mの日本レコードが更新されたのは14年ぶり。展開の影響を受けにくい短距離での記録だけに、非常に価値が高いレコードだと思います」(別の記者)

 そんなダンシングプリンスを管理するのは、この春にデビューしたばかりの宮田敬介調教師。本馬の前走が厩舎にとっての初勝利だった。

「宮田調教師は、前走の1勝クラスを勝った段階で『来年のドバイのゴールデンシャヒーンに行きたい』と、ダンシングプリンスに極めて高い期待を持っているとか。

本来は預かる予定はなかったそうですが、たまたま開業前に社台ファームへ挨拶に伺ったところに居合わせた縁で預かることになったそうです。今後も大事に使って、来年の春には目標を達成してほしいですね」(同)

 開業前には国枝栄厩舎の調教助手として、アーモンドアイのドバイ遠征(2019年ドバイターフ(G1)1着)にも帯同した経験がある宮田調教師。来春、今度は指揮官としてダンシングプリンスと海を渡ることになるのか、「地方からの怪物」の今後に注目が集まる。

【募集告知】電通ビジネスデザインスクエア ウェビナー第1弾「アフターコロナに求められる新規事業開発の高速化 〜 Expert Idea 500の活用事例」応募受付中

「アフターコロナに求められる新規事業開発の高速化 〜 Expert Idea 500の活用事例」


電通ビジネスデザインスクエアは、7月21日に開催するウェビナー「アフターコロナに求められる新規事業開発の高速化 〜 Expert Idea 500の活用事例」の参加者を募集している。

【概要】

日 時:7月21日15:00-16:15
会 場:オンライン(Microsoft Teamsでの配信を予定)
費 用:無料
主 催:電通ビジネスデザインスクエア
申し込みURL:
https://peatix.com/event/1547545/view?k=b69b070137acc33799ce1e592b076c95316b3da9

【登壇者】

MIMIR              川口荘史代表
VISITS Technologies        松本勝代表
電通BDS             住田康年マネージングディレクター
電通BDS             坂巻匡彦ディレクター
電通データ・テクノロジーセンター 宮林隆吉ディレクター


【事務局コメント】

電通ビジネスデザインスクエア(以下BDS)は、「愛せる未来を、企業とつくる」という思想のもと、企業のめざすべきビジョンを定め、その実現への道を、知恵とアイデアの力で一緒に進むチームです。電通ビジネスデザインスクエアが考えるアフターコロナの企業戦略として「新規事業開発の高速化」をテーマにウェビナーを実施します。

ミーミル川口荘史社長とVISITS Technologies松本勝社長をお招きし、多様な業界・職種のトップレベル専門家100人以上の力で新規事業の検討を高速化するサービス「Expert Idea 500(エキスパートアイデア500)」についてご紹介します。

Expert Idea 500とは?(リリースで見る)
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