パチスロ『サラリーマン番長』の「思い出」…窮地を「救った」爆裂マシン!!

 大都技研の傑作『押忍!サラリーマン番長』が撤去期限を迎える。期限は地域によって異なり、8月上旬まで設置可能な地域も存在するようだ。

 本機は5号機爆裂ATを代表する機種の一つで、純増2.8枚の「頂RUSH」で出玉を形成してゆく。

 様々な特化ゾーンを搭載しており、特に上乗せ性能が4倍となる「頂SSRUSH」と、平均200G以上の上乗せが期待できる「絶頂ラッシュ」が非常に強力だ。

 爆裂契機として「超番長ボーナス」も忘れてはならない。主にフリーズから突入するATで、通常の疑似ボーナスよりも7揃い性能が飛躍的にアップしている。

 特化ゾーンやレア役での上乗せだけでなく、ポイントによる上乗せも存在。AT突入時の文字が青ければ2倍のポイントを獲得できる。

 ゲーム数ではなく「マップ」による疑似ボーナスの抽選を行っており、リリース当時では斬新なシステムであった。

 本機は非常に出玉の波が荒く、高設定であっても悲惨なスランプグラフを生むことも珍しくないが、低設定においても「万枚」が充分射程に入る。

 ハイエナ稼働においても、その日の負債を一撃でひっくり返すパターンを経験している。  

 ある日、夕方まで「泣かず飛ばず」の状態で約6万円の負債を背負っていた時のこと。190Gヤメの『押忍!サラリーマン番長』が目に飛び込んできた。

 201Gから高レベルのマップが選ばれやすいため、「ゾーン狙い」が可能である。負債を取り戻すべく本機に挑んだが…。

 打ち出すとすぐに、マップとは関係なく最強チェリー(約1/16384)が降臨。恩恵は青7のみだが、大チャンスであることは間違いない。

 この疑似ボーナス中にATへ当選し、チャンスを零さず掴んでゆく。更に天国へ移行していたのか、間もなく疑似ボーナス当選の告知が出現する。

 ここで「ヒキ」の異変に気がつく。疑似ボーナスの準備中に再度最強チェリーが降臨。このタイミングは最強特化ゾーン「絶頂RURH」突入濃厚と激アツである。

 特化ゾーンでは約380Gを上乗せ。波は止まらず上乗せに上乗せを重ね、出玉は3000枚を突破し、負債が塵と消えたのだ。

 結局は3500枚ほどで終了したが、大満足のATである。「ヒキ」が噛み合えば恐ろしい威力を発揮する本機。もう一度あの高揚感を味わいたいと思わせるマシン出会った。

(文=大松)
 

【多摩川レディースチャンピオン】”怪力美人レーサー”守屋美穂が準優12Rの1号艇をゲット! 昨年覇者の大山千広は無念のフライングで戦線離脱

 最強女子レーサーを決める『プレミアムG1 多摩川レディースチャンピオン』が8日、勝負掛けの予選最終日を終え、準優進出18選手が決まった。

得点率トップの守屋美穂(31・岡山)が、ポールポジションの準優12Rの1号艇をゲット。平山智加(35・香川)が11Rの1号艇、遠藤エミ(32・滋賀)が10Rの1号艇を手にした。昨年覇者の大山千広(24・福岡)は6Rでフライングに散り、連覇の夢は消えた。

 最後に予選トップ通過を自力で決めたのは守屋だった。インから危なげなく逃げ切り、準優12Rの1号艇をゲット。「(12Rは)思うような掛かりではなく大反省ですが、明日も明後日も、いつもと変わらないメンタルで走れたらいいかなと思います」と前を向いた。

 予選4日間の「殊勲賞」と言える守屋は倉敷商業高校時代、重量挙げ48キロ級で活躍。2006年の全国高校女子ウエイトリフティング競技選手権で優勝した実績を持つ”怪力美人レーサー”だ。昨年7月の芦屋モーターボート大賞(G2)では、男子トップ相手にイン逃げVを飾るなど、実力は折り紙付きだが、まだ女子戦のG1優勝はない。「集中して頑張ります。見ていて下さい!」と画面越しにファンにアピールした。

 予選の「敢闘賞」は、迫力あるレースで魅了した地元の櫻本あゆみ。4号艇だった4日目8Rでは、3コースの出口舞有子が差しに構えたその上を豪快に握って、イン土屋千明をまくり切る値千金の勝利。2日目7Rのカドまくりに続く白星は、ファンへのアピール度満点だ。この勝利で初の準優進出を決め、好枠の12R2号艇を手に入れた櫻本は「しっかり前に押してくれていました。1着取って優勝戦に乗れるように、気合を入れて頑張ります!」と宣言した。 

 また、もう一人の「敢闘賞」は、勝負掛けの4日目に見事連勝を飾った福岡の渡邉優美。1Rは逃げ、後半6Rは大山(フライング)のまくりに乗った差し(決め手は恵まれ)で連勝。今節のオープニングの初日1Rを、2コースからまくり勝ちと、持ち味のきっぷのいい走りが随所に見て取れた。準優は11Rの4号艇。昨年に続く準優進出に、「結果を求めてきた」と前を向く。

 そして、ぜひ「技能賞」を贈呈したいのは参加最年長の日高逸子だ。フライング2本持ち(F2)のハンデをはねのけ、3勝、2着1回と奮戦。準優11Rの2号艇を手にした。特に3勝目となった3日目9Rは、F2でインからコンマ05の気迫のスタート。”闘将”日高らしい腹をくくった攻めのレースで結果を出した。パワーは節一級。準優組でも屈指だ。(準優11Rの)2号艇なら”仕事”ができる。

 それでは準優勝戦3レースの予想をお届けする。準優の舟券3連勝で猛暑を吹き飛ばしたい。 

準優勝戦10R
1号艇 遠藤 エミ(32・滋賀)
2号艇 櫻本あゆみ(32・東京)
3号艇 細川 裕子(38・愛知)
4号艇 川野 芽唯(34・福岡)
5号艇 高田ひかる(25・三重)
6号艇 土屋  南(23・岡山)

パワーでスリット突き抜ける選手は不在で、遠藤が高速モンキーで逃げ切り濃厚。問題は相手探しだが、好枠の櫻本、細川、川野はともに2着を意識したハンドルで混戦模様。ここは思い切りのいいターンが魅力の高田、土屋の外枠勢が絡む展開になる。

舟券は
「1-56-234」(本線)、「1-234-56」(押さえ)


準優勝戦11R
1号艇 平山 智加(35・香川)
2号艇 日高 逸子(58・福岡)
3号艇 佐々木裕美(40・山口)
4号艇 渡邉 優美(27・福岡)
5号艇 水野 望美(31・愛知)
6号艇 松本 晶恵(33・群馬)

ここもセンター&アウト筋から一気に伸び切る艇が不在で、平山が手堅く逃げる展開になる。平山は日高以外には負けない足色。パワー上位の日高はF2の身だが、スタート遅れなければ、強力な回り足を生かして差し切りがある。

舟券は
「1-245-2453」(本命党)、「2-1-453」(穴党)


準優勝戦12R
1号艇 守屋 美穂(31・岡山)
2号艇 小野 生奈(31・福岡)
3号艇 塩崎 桐加(28・三重)
4号艇 山川美由紀(53・香川)
5号艇 寺田 千恵(51・福岡)
6号艇 深川麻奈美(33・福岡)

ここは準優3レースの中で最も波乱の目がある一戦。順当なら守屋が逃げるが、意外性のある塩崎はパワー上位で、山川にはカド一撃の怖さがある。本命筋と穴の2パターンを考えておいた方がいい。

舟券は
「1-23-2356」(本命党)
「34-134-1345」(穴党)

【多摩川レディースチャンピオン】”怪力美人レーサー”守屋美穂が準優12Rの1号艇をゲット! 昨年覇者の大山千広は無念のフライングで戦線離脱

 最強女子レーサーを決める『プレミアムG1 多摩川レディースチャンピオン』が8日、勝負掛けの予選最終日を終え、準優進出18選手が決まった。

得点率トップの守屋美穂(31・岡山)が、ポールポジションの準優12Rの1号艇をゲット。平山智加(35・香川)が11Rの1号艇、遠藤エミ(32・滋賀)が10Rの1号艇を手にした。昨年覇者の大山千広(24・福岡)は6Rでフライングに散り、連覇の夢は消えた。

 最後に予選トップ通過を自力で決めたのは守屋だった。インから危なげなく逃げ切り、準優12Rの1号艇をゲット。「(12Rは)思うような掛かりではなく大反省ですが、明日も明後日も、いつもと変わらないメンタルで走れたらいいかなと思います」と前を向いた。

 予選4日間の「殊勲賞」と言える守屋は倉敷商業高校時代、重量挙げ48キロ級で活躍。2006年の全国高校女子ウエイトリフティング競技選手権で優勝した実績を持つ”怪力美人レーサー”だ。昨年7月の芦屋モーターボート大賞(G2)では、男子トップ相手にイン逃げVを飾るなど、実力は折り紙付きだが、まだ女子戦のG1優勝はない。「集中して頑張ります。見ていて下さい!」と画面越しにファンにアピールした。

 予選の「敢闘賞」は、迫力あるレースで魅了した地元の櫻本あゆみ。4号艇だった4日目8Rでは、3コースの出口舞有子が差しに構えたその上を豪快に握って、イン土屋千明をまくり切る値千金の勝利。2日目7Rのカドまくりに続く白星は、ファンへのアピール度満点だ。この勝利で初の準優進出を決め、好枠の12R2号艇を手に入れた櫻本は「しっかり前に押してくれていました。1着取って優勝戦に乗れるように、気合を入れて頑張ります!」と宣言した。 

 また、もう一人の「敢闘賞」は、勝負掛けの4日目に見事連勝を飾った福岡の渡邉優美。1Rは逃げ、後半6Rは大山(フライング)のまくりに乗った差し(決め手は恵まれ)で連勝。今節のオープニングの初日1Rを、2コースからまくり勝ちと、持ち味のきっぷのいい走りが随所に見て取れた。準優は11Rの4号艇。昨年に続く準優進出に、「結果を求めてきた」と前を向く。

 そして、ぜひ「技能賞」を贈呈したいのは参加最年長の日高逸子だ。フライング2本持ち(F2)のハンデをはねのけ、3勝、2着1回と奮戦。準優11Rの2号艇を手にした。特に3勝目となった3日目9Rは、F2でインからコンマ05の気迫のスタート。”闘将”日高らしい腹をくくった攻めのレースで結果を出した。パワーは節一級。準優組でも屈指だ。(準優11Rの)2号艇なら”仕事”ができる。

 それでは準優勝戦3レースの予想をお届けする。準優の舟券3連勝で猛暑を吹き飛ばしたい。 

準優勝戦10R
1号艇 遠藤 エミ(32・滋賀)
2号艇 櫻本あゆみ(32・東京)
3号艇 細川 裕子(38・愛知)
4号艇 川野 芽唯(34・福岡)
5号艇 高田ひかる(25・三重)
6号艇 土屋  南(23・岡山)

パワーでスリット突き抜ける選手は不在で、遠藤が高速モンキーで逃げ切り濃厚。問題は相手探しだが、好枠の櫻本、細川、川野はともに2着を意識したハンドルで混戦模様。ここは思い切りのいいターンが魅力の高田、土屋の外枠勢が絡む展開になる。

舟券は
「1-56-234」(本線)、「1-234-56」(押さえ)


準優勝戦11R
1号艇 平山 智加(35・香川)
2号艇 日高 逸子(58・福岡)
3号艇 佐々木裕美(40・山口)
4号艇 渡邉 優美(27・福岡)
5号艇 水野 望美(31・愛知)
6号艇 松本 晶恵(33・群馬)

ここもセンター&アウト筋から一気に伸び切る艇が不在で、平山が手堅く逃げる展開になる。平山は日高以外には負けない足色。パワー上位の日高はF2の身だが、スタート遅れなければ、強力な回り足を生かして差し切りがある。

舟券は
「1-245-2453」(本命党)、「2-1-453」(穴党)


準優勝戦12R
1号艇 守屋 美穂(31・岡山)
2号艇 小野 生奈(31・福岡)
3号艇 塩崎 桐加(28・三重)
4号艇 山川美由紀(53・香川)
5号艇 寺田 千恵(51・福岡)
6号艇 深川麻奈美(33・福岡)

ここは準優3レースの中で最も波乱の目がある一戦。順当なら守屋が逃げるが、意外性のある塩崎はパワー上位で、山川にはカド一撃の怖さがある。本命筋と穴の2パターンを考えておいた方がいい。

舟券は
「1-23-2356」(本命党)
「34-134-1345」(穴党)

怒る東京三菱銀行、翻弄される日興証券…半沢直樹もびっくり?銀行と証券会社の危険な関係

銀行から見た、証券業界の“再編史”

 2020年7月19日より、2013年に放送され大好評だったドラマ『半沢直樹』(TBS系)の続編が放送開始された。8月2日に放送された第3話の視聴率は23.2パーセント(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、今回も大ヒットを予感させられるが、この第2シリーズの舞台は、銀行の子会社、証券会社である。

 いまやメガバンクは金融持株会社の頂点として、銀行・信託・証券・クレジットカードなど、幅広い業態の会社を傘下に持っている。しかし1990年代までは持株会社が解禁されておらず、異業態への参入も規制されていたので、銀行としては証券業への参入に色目を使ってはいたものの、大手証券会社との業務提携、中小証券会社の事実上の買収という手を使うほかなかった。

 メガバンク再編以前、大手銀行といえば、六大都市銀行(三井・三菱・住友・富士・三和・一勧)であり、大手証券会社といえば、四大証券(野村・山一・日興・大和)だった。住友銀行が大和証券、三菱銀行が日興証券と山一証券、富士銀行が山一証券と提携していた。四大証券トップの野村証券は、三井銀行・三和銀行と「親しい」といわれていた。どこが違うかというと、野村以外の三社は銀行が主、証券会社が従の関係だったが、野村と三井・三和は、むしろ野村に主導権があったというニュアンスのようだ。

 さらに大手銀行は、中小の証券会社を事実上買収していった。

 通常、買収とは株式の過半数を取得することをいうのだが、銀行は他業態とは比べものにならないくらいカネを持っているので、これで企業を買収していくと、やがては産業を支配し、いびつな産業構造になってしまう危惧がある。そこで、他業態の株式は上限10%(のち5%に改正)までしか所有できないのだ。そこで、親密な企業に名義を貸してもらって(=株式を持ってもらって)、実質的に支配。社長をはじめ、役員を天下りさせていたのである。

中小証券会社は合併、合併、また合併の憂き目に

 ところが、こうした銀行と証券の関係は、1990年代に大きな変化を迎える。

 バブル経済が崩壊し、資本市場としての東京の世界的な地位が低下していくと、国内経済を活性化するために大胆な規制緩和を実施すべきだという気運が盛り上がり、「日本版金融ビッグバン」と呼ばれる大規模な規制緩和が実施された。そのひとつに、業態別子会社による異業種参入および業務分野規制の撤廃があった。より具体的にいうと、銀行が証券子会社を設立。証券会社が銀行子会社を設立して、互いに異業種参入しようというものである。

 そして1997年11月、「四大証券」の一角、山一証券が破綻し、証券業界はかつてない危機感に包まれる。銀行も証券も合併再編・業務提携の大きな波に呑み込まれていった。

 周知の通り、大手銀行はまず4つのメガバンク、そして、さらに3つ(三井住友・三菱UFJ・みずほ)に集約された。そして証券会社の場合は、大手はさらに踏み込んだ業務提携、中小は銀行の都合で合併、合併、また合併という憂き目を見た。

東京三菱銀行は激怒? 銀行に翻弄される「四大証券」

「四大証券」のひとつ、日興証券は、1998年5月に米トラベラーズ・グループ(のちに米シティグループに合併。以下、米シティグループ)との資本提携に踏み込んだ。

 この業務提携発表を聞いて、東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)首脳が激怒する。

 東京三菱銀行としては、証券会社と手を結ぶなら日興証券だと考え、日興証券もその気を見せていたらしい。ところが、諸説あって真相は五里霧中なのだが、どうやら多少の行き違いがあったらしく、日興証券は米シティグループとの業務提携になびいてしまったのだ。

 東京三菱銀行は、日興証券の業務提携発表から10日もたたないうちに、事実上傘下におさめていた菱光証券と大七証券を合併させて東京三菱パーソナル証券を設立し、これに証券子会社の東京三菱証券(旧・三菱ダイヤモンド証券)も合同させると発表。独自に三菱グループの証券会社を育成する意思を表明した。さらに当時、もっとも優良な中堅証券と名高かった国際証券を買収し、2002年に傘下の証券会社(東京三菱証券、東京三菱パーソナル証券、一成証券)を合併させて、三菱証券を設立する。

 日興証券の顧客には三菱グループ企業が名を連ねていたから、米シティグループもそれをアテにしていたのに、提携して早々に反目を買ってしまったのだから、困惑することこの上ない。

 一方、三菱証券はその後モルガン・スタンレー証券を吸収合併し、三菱UFJモルガン・スタンレー証券となって、いまでは「五大証券」の一角と呼ばれるほどの地位を占めるまで育っていったのだから、日興証券からすれば目も当てられない。

 同じく「四大証券」のひとつ、大和証券は、1999年12月に住友銀行(現・三井住友銀行)との提携を選んだ。

 大和証券はリテール分野(大和証券)とホールセール分野(大和証券SBキャピタル・マーケッツ[略称・大和証券SBCM、のち大和証券SMBCに改称。SMBCは三井住友銀行の略称])をそれぞれ子会社として分離し、自らは大和証券グループ本社と改称して持株会社になった。さらに、大和証券SMBCに住友銀行から40パーセントの出資を受け入れ、合弁会社とした。

 もともと住友銀行は証券部門への進出に積極的な都市銀行として知られ、この業務提携を機に大和証券SMBCに行員を出向させ、証券戦略を積極化していった。

 一方、大和証券は住友銀行に主導権を渡さないように抵抗し続けたようだ。このことが住友銀行からの不満を招き、さらなる証券業界再編への伏線となっていく。

三井住友FG、最終的に大和証券とオサラバ

 米シティグループもリーマン・ショックで経営不安に陥り、日興コーディアルグループ(旧日興証券)の所有株式売却を決断し、入札を実施する。

 その最有力候補はみずほフィナンシャルグループで、三菱UFJフィナンシャル・グループとの一騎打ちが予想されたのだが、最終的に手に入れたのは三井住友フィナンシャルグループ(旧・住友銀行。以下、三井住友FG)だった。

 先述したように、三井住友FGは大和証券グループ本社との業務提携で証券部門への足がかりを築いていたが、主導権を握ることができず、業を煮やしていた。なので、買収によって完全に支配下に置ける日興コーディアルグループは魅力的だったわけだ。

 こうして、三井住友FGは傘下に旧・日興証券、提携相手に旧・大和証券を持つことになった。旧・日興証券を完全な支配下に置いた三井住友FGにとって、主導権を握らせない証券会社は無用の長物でしかない。2009年に大和証券グループ本社との提携を解消。2011年に日興コーディアルグループを完全子会社としてSMBC日興証券と改称させたのだ。

 ドラマ『半沢直樹』では、親会社である銀行による理不尽な証券子会社イジメが繰り返されるのだが、子会社が親会社のいうことを唯々諾々と聞いていたとは限らない。

 昭和のバンカーにとって、怖い者は株主ではない(当時はまだ株主の力が弱かった)。役所(大蔵省[現・財務省、金融監督庁])とOBだ。これは証券子会社の話ではないのだが、大物OBが関連会社に天下ったまま、居座って銀行と対立し、現役役員を困らせる……という話は皆無ではない。もちろん関連会社の人事は銀行が握っているのだが、大物OBを更迭できるような大物バンカーなど、そうそうはいなかったであろう。

(文=菊地浩之)

●菊地浩之(きくち・ひろゆき)
1963年、北海道札幌市に生まれる。小学6年生の時に「系図マニア」となり、勉強そっちのけで系図に没頭。1982年に國學院大學経済学部に進学、歴史系サークルに入り浸る。1986年に同大同学部を卒業、ソフトウェア会社に入社。2005年、『企業集団の形成と解体』で國學院大學から経済学博士号を授与される。著者に、『日本の15大財閥 現代企業のルーツをひもとく』(平凡社新書、2009年)、『三井・三菱・住友・芙蓉・三和・一勧 日本の六大企業集団』(角川選書、2017年)、『織田家臣団の系図』(角川新書、2019年)など多数。

ユニクロの倉庫で約10日間、派遣社員として働いて得た“かけがえのない体験”

 国内ファストファッションの最大手で、2020年2月末現在、国内で811店を展開する「ユニクロ」。他の小売業と同様に新型コロナウイルス流行の影響を受けて既存店売上高のダウンに見舞われていますが、6月5日には“リアルとバーチャルを融合させた最新型の店舗”を標榜する「ユニクロ原宿店」(東京都渋谷区)をオープン。同月19日には国内最大級の店舗「UNIQLO TOKYO」(東京都中央区)をオープンさせるなど、厳しい環境下でも攻めの姿勢を崩していません。

 私はそんなユニクロの物流倉庫で約10日間、派遣社員としてピッキング業務に従事する機会を得ました。日本を代表する流通企業である同社で働くという機会を偶然にも得たわけですが、そこで味わった貴重な体験の数々を今回は紹介したいと思います。

“異種混合”の寄り合い所帯

 ある派遣会社に登録した私の元に、期間限定のピッキング作業者募集のメールが届き、応募する旨の返信を出したところ、採用通知が。そして勤務初日、シーンと静まりかえるバスに揺られて倉庫に向かったのでした。

 のちに親しくなった派遣仲間に聞いたところ、その物流倉庫への派遣元は1社だけではなく、多いときは10社前後が乗り入れることもあるといいます。また、同じ仕事をしても、派遣会社によって時間給も異なるといいます。一緒に働く派遣社員の顔ぶれは毎日変わり、「今日が初めて」という“新人派遣さん”もいれば、派遣歴10年以上の人、シニアや学生、外国人、パートの掛け持ちの主婦など“異種混合”の寄り合い所帯さながらで構成されていました。

 働いてみて実感したのが、ベテラン派遣社員から選ばれた指導役の中には、指導スキルが非常に高い人がいることでした。高いお金を出してリーダー育成セミナーを受講するより、よほど勉強になると痛感しました。

 派遣先ではピッキング業務のマニュアルはあるものの、派遣社員一人ひとりに手渡されるわけではありません。そこで本領を発揮するのが指導役です。派遣元会社の責任者が選んでいるようですが、マニュアルをただ読んで伝えるわけではないので、教え方のスキルに差が出てきます。

 優秀な指導役の教え方には共通点があり、まずは穏やかな口調で誰に対しても公平に接するということ。さらに最初に取り組む業務の目的を伝えるのです。たとえば、最初に「一度で覚えられるわけはない」「必ずできるようになる」「いきなり叱ることはありません」と不安を解消する。その上で、「早さより丁寧さ、確実性を求めている」「自己判断をしない」「あとのフォローが大変になるから、トラブルの時点で伝えてほしい」「あえて非効率的なやり方をするのは、皆さんが確実にステップを終えているかどうか、それを把握するためです。ですから、全員が終えるまで次の作業に勝手に行かないでください」と、しっかり注意喚起も行ないます。

 さらに新人がよく間違う点や防止策も実際に作業をやりながら伝え、重要なポイントは節目節目で繰り返し伝える。説明はともかくわかりやすく、シンプルに徹する。情報を漏れなく伝える工夫も忘れていない。同じ現場の作業を何日もしていると、その作業に慣れてきますが、「聞いた説明の中で、違っているところ、抜けていたところはありませんでしたか?」と情報の漏れの確認をしてくれる。

 こんな説明をされると、覚えの悪い新人といえども、説明が頭にすっと入ってくる。こうした指導役が指導したチームは、ほかのチームと比較すると失敗やトラブルが極めて少なかったのです。

 もちろん、失敗する人もいます。その人たちに「どんなふうに注意されたのか」と聞いてみると――。

「『すみません、こういう時は、こういうやり方って説明は聞いてないですか?』と、まずは確認してくれる。『忘れていました』と言えば、『次から覚えておいてもらえればいいですから。最初は僕たちもよく失敗しました』とプライドを損なわないように、なぜ間違ったか、次回から間違えないようにするためにはどんな点に気をつければいいか、丁寧に説明もしてくれました」

 リストの商品数と実際のピッキング数が1枚足りない場合も、「『こういう時もあるよね。一緒に探しましょう』と言って、見つけてくれる。だから、二度と失敗して迷惑を掛けないようにしようと思うんだよね」としみじみ言っていました。派遣仲間の中には「学校時代、こんな先生がいたら、きっと勉強が好きになっていたんだと思う」と言っていたのが印象的でした。

優秀な指導役の共通点

 前述のとおり、毎日顔ぶれが違って、しかも年齢も性別も国籍も見事にバラバラ。そんな異種混合の新人の業務が円滑に遂行できるように指導役が教えていくのです。毎日何万点という商品を数十人から100人ぐらいで時間内にピッキングを行うのです。いかに指導役の役割が重要かがおわかりいただけると思います。

 優秀な指導役の方は、「商品はモノではない、作品です」とも言っていました。そうした方々のピッキング作業は、非常にスピーディだけど、丁寧で優雅さを感じさせる手つきで、対象とするものがモノであっても、どんな仕事であっても、志があれば仕事ぶりに表れるのだと思い知らされました。

 まだ20代半ばの指導役の方はこう言います。

「そりゃ、失敗ばかりされたら頭にもきます。自分の感情のままに叱るほうが楽ですよ。でも、それで間違いなくピッキング作業ができるならそうします。大切なことは、そうじゃないと思ったのです。あとで一からやり直すのは、本当に大変です。そうならないためには、どうしたら伝わるのか、思考錯誤を繰り返しながら今のかたちに落ち着きました。

 派遣という働き方が自分に合っているのと、ここで出会った人との会話が楽しくって、ほかに行くつもりは、まだないです。派遣の3年ルール(※1)で、あと1年派遣期間は残されていますが、仲間は直接雇用されたので、そうなればいいなと思っています。正社員で働いたことも、ほかの会社でバイトをしたり派遣に行ったりしたこともありますが、仕事が終わって飲み会などとんでもなかった。でも、今度、ここの仲間と飲みに行くんです。自分の居場所がようやく見つけられました」

(※1:2015年9月の労働者派遣法が改正され、専門26業務の期間制限がない仕組みが見直された。すべての業務で働く派遣社員「個人」単位の期間制限は3年が限度と定められた。しかし3年経過後に直接雇用や1年契約のバイトなどの措置もある)

派遣で働く理由はさまざま

 徐々に仕事に慣れてきた私は、次第に一緒に働く派遣社員たちの人間模様に関心を持つようになり、休憩時間中に派遣で働く理由を聞いてみるようになりました。

「肩があがらなくなって、唯一の運動だったゴルフができなくなった。そこで昨年、ピッキングを経験したところ、1日に2万歩歩くものだから、10日ほどで3キロ痩せた。でもリバウンドしてしまったので、今年も参加した」

「年末年始も特にどこに行くこともない。普段は感じないけど、正月を一人で過ごすのは人恋しくなる。誰とも話さなくてもここにいるだけで賑やかでいい」

 経済的理由を挙げる人も少なくありませんでした。「子どもの教育資金の足しに」という人や、「派遣で得たお金を貯めて、老後の資金の足しにする」という人、「高齢社会が進めば、定年退職後の仕事を見つけるのは、今以上に厳しくなる。余裕を持って仕事を見つけるために、下見を兼ねて今からいろんな派遣を経験したい」という人も。実際に70代でも派遣社員として活躍している人もいて、実績が評価されて指名を受ける例もあるようです。

 泣かせる理由もありました。

「うちの社長は社員にも気を配ってくれるし、社員の気持ちがわかってくれる最高の社長。でも、唯一の欠点は給料が低いこと。給料の高いところを探せばいいのかもしれないけど、社長を置いて他社に行くことは誰も考えなかった。『僕らが社長を支えていきます。ほかで働いて不足分を補いますから、僕らの給料を上げることに時間を使わないでください』と社長に宣言したんだ」

 初心に戻るために派遣として働くという会社員もいました。本業を続けることに迷いが生じて派遣の仕事を始めたというある会社員は、こう言います。

「頭を空っぽにしたくて始めた。週末に派遣を続けることは気分転換にもなっている。本業に行き詰まっていたが、戻る場所がある幸せにも気がついた。派遣と本業を続けているのが、バランス感覚のいい働き方のように思え、自分には合っている気がする。当分は続けていきたい」

 お金の価値を再認識したという人もいました。

「友人に誘われたことがきっかけで、特に深い理由もなく、なんとなく始めた。20年ほどサラリーマン生活を続けていると、特に不満もないけど、すべてが惰性に流されていたことも始めたきっかけだったかもしれない。僕の場合、時給1000円程度なので、派遣の仕事をして改めて1000円の重みを噛みしめるようになった」

 さらに、「『自分の小遣いを少しは稼いでこい!』と妻から言われてきたという人も。派遣は、日本のお父さんの居場所にもなっていたんですね。

正社員を選択しない生き方

 派遣キャリア歴が10年、20年という人も珍しくありませんでした。真面目で几帳面なこの方たちを見て、なぜ派遣という働き方を選んだのか、気になって聞いたところ、正社員登用の誘いを一度ならず受けていた方が大多数でした。派遣という働き方にこだわり続けた理由は、一度は正社員で働いたことがあるものの、企業が倒産したり、パワハラが横行している時代で理不尽な思いをしたりなど、「正社員へのトラウマが残っているから」という理由によるものでした。

「派遣は、良いことばかりでしたか?」と聞くと、「そんなわけないよ」とあるベテランさんは言いました。この方は短期のいろんな派遣を渡り歩いているため、当然、日雇いでボーナスもありません。

「交通費だって出ないという条件が多い。収入だけを考えたら不安だよね。仕事にしても指導役とは名ばかりの人もいるし、倉庫には冷暖房がないから、冬は外のほうが暖かいぐらい寒い場所、夏は汗がしたたり落ちる猛暑での作業だったりする。一日中、引っ越し作業のような業務もあったりと、フタを開けてみないとわからない、当たり外れもあるね。ほかのユニクロの倉庫に行ったことはないけど、いろんな派遣先と比べても、ここは派遣社員から評判が良くってリピーターが多いんだよ。指導役の力量かな」

 このベテランさんが会社を辞めた最大の理由は、当時の上司から人格を否定されるようなパワハラが続いたためだそうです。

「今とは時代も違うし、今の自分なら、当時の上司にも上手につきあえたかもなぁ。それでも、派遣を選ぶかな」

 屈託のない笑顔を見せながら、ベテランさんは、「自由気ままな生き方が俺にはあっているかな」と答えたのでした。

 このほかにも、正社員に従事できない理由として、朝が起きられない、遅刻の連絡ができない、欠勤が続く、コミュニケーションに問題がある、仕事について行けないといったものも。

 確かにコミュニケーション能力に欠けた人や、人と接するのが嫌いだという人もいましたが、その人たちが仕事ができないのかといえば、そんなことはなく、みなさん、てきぱきと仕事をこなす人ばかりでした。一方、一見感じが良い人でも正社員がいないところでサボるなど、やたらズルをする人もいました。人は外見がすべてではないとも実感しました。

無形の報酬

 私はいつしか人間ウォッチングを楽しむようになったり、一番早くピッキングをやり終える人と自分とでは何が違うのかの研究をしたりしているうちに、あっという間に派遣期間が終わりました。さまざまな価値感や理由により派遣の仕事を選択する人たちが大勢いることを、身をもって経験できたことは、無形の報酬となりました。

 最終日、ベテランさんから「姉ちゃん、がんばってたなぁ。みんなも褒めていたよ。そろそろ別の仕事の募集が始まるから、どう? 一緒に働こうよ」と言ってもらえたのは、派遣として認められたようで、純粋に嬉しく思いました。

(文=ゾン子/ライター)

JRA武豊エアスピネルは内枠が「割引」!? エルムS(G3)昨年10番人気“激走”の再現なるか!? 「マル秘穴馬」情報から、小点数で高配当を狙う!

 9日、札幌競馬場でエルムS(G3)が開催される。昨年は2着に10番人気ハイランドピークが入ったことで、3連単で14万3000円という高額配当が飛び出した。だが、過去10年のうち、これが最高配当で、4桁配当は3回。傾向としては大荒れとなるレースでないと言えるだろう。

 また、今回は横山親子が3人揃い踏みということも注目される。最先着を果たすのはいったい誰だろうか。今回、「強力現場ネタ」からエルムSをハナビ杉崎が攻略する。

 まず、「◎」はハイランドピーク(牡6歳、美浦・土田稔厩舎)だ。

 本命には横山和生騎手を指名する。函館では弟の武史騎手が開催リーディングを獲得。横山家の長男の意地を見せることに期待したい。

「前走は骨折休養明けだったことを考えれば良くがんばりました。ここまでの調整も順調に来ています。今回は相手が強くなりますが、前走のような立ち回りができれば十分にやれますよ」(厩舎関係者)

 一昨年の勝ち馬で、昨年は2着と札幌ダート1700mと相性が非常にいい。昨年は57キロの負担重量だったが、今年は56キロで出走できるのも魅力的。北海道開催で【1,2,2,1】の堅実な走りを、ここでも見せてくれるはずだ。

 次に「〇」はウェスタールンド(セン8歳、栗東・佐々木晶厩舎)だ。

 前走のアンタレスS(G3)でついに重賞初勝利を挙げた8歳馬。セン馬の特徴として、競走生活の息長いということが言われているように、まだまだ衰え知らずだ。これまでに北海道開催は1戦1勝のため、夏の札幌は問題ないだろう。

「先週の追い切りで速い時計を出してから、スイッチが入った感じがします。鞍上も馬の癖を知っているのも心強いです。いつも通り3、4コーナーあたりから、うまく追い上げるような競馬が理想ですね」(厩舎関係者)

 鞍上は引き続き藤岡佑介騎手が務める。前走の重賞制覇以外にも、一昨年のチャンピオンズC(G1)で2着に入ったときもこのコンビ。好相性ジョッキーの手腕に期待したい。

「▲」はタイムフライヤー(牡5歳、栗東・松田国英厩舎)だ。

 前走、マリーンS(OP)でホープフルS(G1)以来の復活勝利。2着に3馬身半差をつける内容は圧巻だった。ダートに活路を見出したG1馬は侮れない。

「馬体がしっかりしてきた効果か、前走はいい勝ちっぷりでしたね。『中間はしっかり負荷をかけられて、最終追い切りもいい走りだった』と、陣営からは自信が感じられます。最後のしっかりと伸びる末脚は、このメンバーでも強力な武器ですよ」(競馬記者)

 初ダートで挑んだ昨年は6着に敗れたが、今の状態を考えれば度外視できる。来年で定年を迎える松田調教師に、初の札幌重賞制覇をプレゼントすることはできるだろうか。

「△」はアナザートゥルース(セン6歳、美浦・高木登厩舎)だ。

 重賞に9度出走し、掲示板を外したのはわずか1回。安定した走りに加えて、交流重賞で好走歴があることから、小回りコースへの対応も問題ないはずだ。

「叩き良化型ですが、今回は休み明けでの出走です。陣営はそれを踏まえた上で調整してきているので、力の出せる態勢にありそうです。前走で58キロは経験済みですし、時計が速くなっても対応はできるはずですよ」(競馬記者)

 唯一不安となるのが、近走は2000m前後の距離をメインに使われていること。距離短縮の影響が悪い方に出る恐れがあるため、4番手評価とする。

「☆」はサトノティターン(牡7歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。

 昨年の3着馬を忘れてはならない。ハイランドピークがリピーターとして穴を空けたように、今年はこの馬に期待したい。

「今週の追い切りは鋭い動きでした。ただ、予定より時計が速くなってしまったので、レースまでにどれだけ回復できるかが鍵になりそうですね。レースで後手に回っては苦しいので、今回はブリンカーを着用します。昨年のように前が流れる展開になればいいのですが」(厩舎関係者)

 展開次第といったところかもしれないが、リアンヴェリテをはじめとした前に行きたい馬が多いため、ハイペースとなる可能性も十分に考えられる。

 今回、武豊騎手とのコンビで注目を集めるエアスピネルは、ダート1戦のキャリアからどこに脆さが隠れているかわからない。砂をかぶったときにどう反応するか未知数なため、内枠に入ったことはマイナスとなるかもしれない。思い切って「消し」とする。

 買い目は以下の通り。

 3連複 1頭軸流し 6点

 軸[12]  相手[3,8,10,13]

 ハイランドピークが3年連続で馬券に絡むことに期待。サトノティターンが馬券に絡めば、高配当間違いなしだ。

(文=ハナビ杉崎)

北半球で日本だけコロナ終息せず…世界と真逆の対策で第二波招いた“感染症ムラ”の病巣

 新型コロナウイルス(以下、コロナ)の第二波が拡大している。私は、第二波は「厚労省と専門家による人災」の側面が強いと考えている。「Go Toキャンペーン」を強行したことに対して、西村康稔・コロナ担当大臣への批判が強いが、彼がコロナ封じ込めの陣頭指揮に立っているわけではない。責任を負うべきは、感染対策を仕切った厚労省および専門家によって構成される「感染症ムラ」の面々だ。世界の常識と乖離した独自策にこだわり、被害を拡大させた。そこには責任回避や利権も絡む。

 実は、この光景は2009年の新型インフルエンザ(インフル)と重なる。本稿では、11年が経過しても、まったく変わらない日本の感染症対策のガバナンスの欠如をご紹介したい。

PCR検査抑制が元凶

 特記すべきは、日本の現状の特異性だ。マスコミは世界各地で感染が拡大しているように報じるが、実はそうではない。真夏の北半球で感染者が増加している先進国は少ない。G7では米国と日本くらいだ。以下の図をご覧いただければ、欧米の主要国がコロナ封じ込めに成功しているのがおわかりいただけるだろう。

 米国でも全土で一律に感染が拡大しているわけではない。拡大しているのは、カリフォルニア、テキサス、フロリダ州などで、カリフォルニアを除き、多くはトランプ大統領を支持する地域だ。ボストンやニューヨークは感染抑制に成功している。感染抑制に成功しているのは欧米先進国だけではない。お隣の中国や韓国もそうだ。

 なぜ、日本と海外はこんなにも差がついてしまったのだろうか。私は、PCR検査を抑制してきたためだと考えている。コロナ対策の中心は、ソーシャル・ディスタンス、マスク着用、早期診断、治療体制の整備などだが、日本が大きく見劣りするのは、PCR検査体制だけだ。第一波の経験からわかったことは、コロナは感染しても無症状の人が多く、彼らが周囲にうつすこと、および発症する場合でも、潜伏期間にウイルスを排出することだ。

 大きな流行の収束期には小規模な流行を繰り返すことが知られている。このような小規模な流行を拡大させないことが、第二波予防の肝だ。各国は、感染者を早期に診断し、隔離(自宅やホテルを含む)することに力を入れてきた。

 例えば、北京市でも第一波の収束期に、市内の食品卸売市場「新発地市場」で集団感染が確認された。中国政府の動きは速かった。6月11日以降、検査の規模を拡大し、一日あたり100万を越えるサンプルを処理した。北京市の発表によれば、7月3日までに合計1005万9000人にPCR検査を実施し、335人の感染が確認されている。北京市の人口は約2000万人だから、およそ半数が検査を受け、陽性率は0.003%だ。7月4日、終息宣言が出ている。

 このような対応を採ったのは中国だけではない。7月26日、ドイツのバイエルン州では大規模農場で174人の感染が確認された。労働者480人を自宅隔離させるだけでなく、地元住民に無料で検査を実施している。6月末に韓国の光州で、訪問販売会社で起こった感染が寺院や集合住宅、高齢者福祉施設に拡大した際には、7月16日現在、8万3635人に検査をして、171人が診断され、感染は終息した。陽性率は0.2%だ。

 日本のやり方は対照的だった。東京・歌舞伎町で感染拡大が確認された後も、厚労省は濃厚接触者探しに明け暮れ、いまだに無症状者を広く検査するように方針転換していない。その間に感染は拡大してしまった。

感染症ムラの固執

 繰り返すが、第二波対策の基本は感染が確認された地域で、無症状者を含め、広くPCR検査を実施することだ。そのためには検査費用を公費で支払うための体制整備が欠かせない。現在、コロナのPCR検査の保険償還価格は2万円弱だ。これを自腹で払える人は限られている。

 世界中が体制整備を急いでいる。日本と同じく感染拡大に悩む米国も例外ではない。ニューヨーク州には750カ所の検査センターが設置され、希望する市民は即日、無料で検査を受けることができる。ニューヨーク州はコロナの抑制に成功している。フランス政府も、すべてのPCR検査を無料とし、処方箋なしで実施できるようにした。

 日本は正反対だ。厚労省も専門家分科会も無症状者を検査対象とすることに否定的だ。7月16日、分科会は無症状の人に対するPCR検査について、感染している可能性が高い人を除き、公費で行う行政検査の対象にしない方針で合意、政府に提言している。尾身茂・分科会会長は、メディアの取材に答え、「必要なのは、すべての無症状者への徹底的なPCR検査ではない」とコメントしている。

 分科会の委員の中には、PCR検査の必要性を否定する人までいる。「サンデー毎日」(毎日新聞社/7月12日号)に掲載された記事で、岡部信彦・川崎市健康安全研究所所長は「第二波、ワクチンは不明でもPCR検査信仰は消える」とコメントしている。岡部氏は分科会の委員で、元国立感染症研究所の幹部だ。「感染症ムラ」の主要なメンバーの一人である。

 これは異様だ。私の知る限り、世界中で、このような意見を言っている専門家はいない。英科学誌「ネイチャー」は7月16日号で、「パンデミックを終焉させることに役立つ新しいコロナウイルス検査の爆発的な発展」という記事を掲載した。この記事では、PCR法やその亜型であるLAMP法の発展だけでなく、遺伝子編集技術であるCRISPR法を用いた新法の開発が進んでいることなどを紹介している。世界最高峰の医学誌である「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」は、7月23日に「米国でのCovid-19診断テストの迅速な拡大— NIH RADxイニシアチブ」という特別レポートを掲載した。

 このように、世界でもっとも権威ある科学誌・医学誌と、厚労省や専門家の意見が真っ向から対立している。マスコミは、この状況を国民にわかりやすく伝え、国民が判断するのをサポートしなければならない。ところが、そのような記事は皆無といっていい。

 オープンに議論すれば、多くの感染者を見落とし、現場の保健所職員に膨大な負荷をかけてまで、なぜ感染症ムラが濃厚接触者対策に固執するかも見えてくる。検査を拡大することで、厚労省・感染研を中心とした統制が効かなくなるからだ。

新型インフル流行時の失敗、再び

 私は、この光景に見覚えがあった。厚労省と専門家、さらにマスコミが一体となって、世界標準と異なる「日本型モデル」をゴリ押しする状況は、2009年の新型インフル流行のときと瓜二つなのだ。日本の感染症対策は変わっていない。

 2009年に問題となったのは、新型インフルワクチンの接種回数だ。10月16日に厚労省で開催された意見交換会で、免疫が上がりにくいとされる1~13歳未満の小児以外は、標準である2回接種でなく、原則1回接種とすることが合意され、新聞各紙は大きく報道した。この結果、ワクチンの準備量は、2回接種を想定した場合の2700万人分から大幅に減少し、国産ワクチンで賄えることとなった。この報道を、多くの国民は吉報と感じた。

 果たして厚労省の言い分は、科学的に妥当だったのか。意見交換会直後より、多くの専門家が疑問を呈した。特に問題となったのは、20~50代の健康な男女200人を対象とした臨床研究の結果を、持病を持つ人、高齢者、妊婦に当てはめたことだ。

 10月19日の深夜、事態を憂慮した足立信也厚労省政務官(当時)が、前回とは別の専門家も加えて、公開で議論をやり直した。足立氏は筑波大学を卒業した外科医だ。当時、政権交代したばかりの民主党政権の医療政策をリードする人物の一人だった。

 このときの会議では、前回の会議を主導した尾身茂(自治医科大学教授、当時)、田代眞人・感染研インフルエンザウイルス研究センター長(当時)に加え、民主党に政権交代する直前の舛添要一前厚生労働大臣のアドバイザーを務めていた森澤雄司・自治医大病院感染制御部部長、森兼啓太・東北大大学院講師(当時)、岩田健太郎・神戸大大学院教授の3人が参加した。森澤、森兼、岩田氏らが、前回の合意内容について疑問を呈し、尾身教授たちは弁明に終始した。この議論を通じて、足立政務官は16日の合意を白紙撤回し、健康な医療従事者以外は従来の2回打ちを基本とする方針を打ち出した。これは、医学的には妥当な判断だった。

 ところが、これに記者クラブが噛みついた。いつもと同じく役人の説明通りに記事を書いたのに、足立政務官のせいで誤報になったのだ。『官の「結論」に政が「待った」 新型インフル予防接種回数、外科医の政務官が覆す』(朝日新聞2010年10月21日)、『新型インフル ワクチン接種回数「政務官がねじ曲げた」 自民、集中審議求める』(産経新聞2010年10月30日)などの記事が連日掲載された。記事の中には、匿名の厚労省高官が登場し「医師だからといって専門知識を振りかざしたり、自分に近い専門家らの意見ばかり重用するなら、医療行政の私物化につながる」と発言した。毎日新聞に至っては10月25日の社説で『新型インフル 政治主導の責任は重い』と足立氏を糾弾している。

 このような記事に共通するのは、医学的な正しさには関心がないことだ。森澤、森兼、岩田委員の主張を掲載した新聞はなかった。面子を潰された記者クラブと「感染症ムラ」の思惑が一致したかたちだ。このあたりは“コロナPCR論争”とそっくりだ。感染症ムラがワクチンの必要量を過小評価したかった理由は後述する。

 ところが、この議論は、別の場所で盛り上がった。「週刊朝日」(朝日新聞出版)が『ワクチン「1回じゃ効かない?」 新型インフルエンザ、厚労官僚の“画策”』(09年11月6日号)、『インフルエンザワクチンは本当に大丈夫か? やっぱり信用できない厚労省』(09年12月4日号)など内情を暴露する記事を掲載したり、また、全国医学部長会議などの学術団体が見解を発表したからだ。いずれも足立政務官の判断を是とした。

 さらに、10月23日に欧州医薬品審査庁(EMEA)は、新型インフルワクチンに関する声明を発表した。EMEAは米国食品医薬品局(FDA)、我が国の医薬品医療機器総合機構(PMDA)と並び世界の医薬品審査センターの三極を形成している。彼らは、バクスター、グラクソ・スミスクライン、ノバルティスの申請データをベースに、新型インフルワクチンは2回打ちが望ましく、健常成人については1回でいい可能性があるが、現時点では時期尚早と発表した。森澤、森兼、岩田氏よりも、さらに慎重な態度だった。新型インフルワクチン接種の標準は2回打ちで、これを変更するには、臨床試験に基づく十分な検証が必要という、臨床医としての基本を守っており、極めて妥当な判断だった。

 結局、このときはメディアの集中的なバッシングに折れるかたちで、足立政務官は1回打ちで済ますことに同意する。

 余談だが、厚労省が夏頃から発表した優先接種対象者の合計は5400万人。政権交代後に、突然修正した国産ワクチンの確保量は2700万人分だった。優先接種対象者が1回打ちでよければ、国産ワクチンだけで5400万人分が確保でき、輸入ワクチンは不要になる。

 国内のワクチン不足を懸念した舛添厚労相(当時)がノバルティスやグラクソ・スミスクラインからワクチンを輸入することを決定したのを、政権交代を契機に白紙撤回したかったのだろう。「感染症ムラ」は国内ワクチンメーカーとの距離が近く、ワクチン輸入に強く反対していた。

 当時、感染研の感染症情報センター長で、コロナ専門家分科会の委員を務める岡部氏は、2011年9月7日の日経産業新聞で「技術的な問題はあっても産業育成の観点から国内メーカーを優先するのはやむを得ない」と述べているし、輸入ワクチンの審議に参加した田代眞人・感染研インフルエンザウイルス研究センター長(当時)は「輸入ワクチンはデータがない」と虚偽の主張をした。真相は逆だった。輸入ワクチンは海外で治験が実施されていたが、国産ワクチンはまったく治験を行っていなかった。5400万÷2=2700万。この奇妙な数字の一致は興味深い。

 政権交代直後の民主党政権は既得権者とのしがらみがなく、多くの医療改革を実現した。中央社会保険医療協議会(中医協)から従来の日本医師会の委員を一掃し、病院の診療報酬をアップさせたことなどが、その象徴だ。ところが、当時の民主党政権でさえ、感染症ムラには抗えなかったことになる。

 感染症ムラは実際に患者をみる臨床医でなく、医系技官、感染研とその周辺の学者の集団だ。実態は原子力ムラに近い。ところが、世間が抱くイメージはまったく違う。政治家が軌道修正するには、世論の賛同が必要で、そのためにはマスコミの支持が欠かせない。ところが、感染症対策ではメディアが動かない。これがコロナPCR論争を方向転換できない理由だ。

 2009年は参議院で与野党が逆転し、政権交代が確実視される状況だった。政治的に不安定な状態だったからこそ、森澤・森兼・岩田医師ら「感染症ムラ」に属さない人物が登場し、公で議論することができた。そして、若干だが軌道修正ができた。今回のコロナ対策とは対照的だ。

 閉鎖的な集団は必ず衰退する。現状を変えるには、「感染症ムラ」の都合ではなく、国民の視点に立った議論が必要だ。このような議論を突き詰めることこそ、国際的に通用する議論へと発展する。従来型の政治家、官僚、学者、記者クラブには多くの期待はできない。志の人々が立ち上がり、公で議論し、その動きが拡大することを願う。

(文=上昌広/特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長)

●上昌広(かみまさひろ)

1993年東大医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。 虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の診療・研究に従事。

2005年より東大医科研探索医療ヒューマンネットワークシステム(後に先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年3月退職。4月より現職。星槎大学共生科学部客員教授、周産期医療の崩壊をくい止める会事務局長、現場からの医療改革推進協議会事務局長を務める。

マイナポイント、確実に儲けられるスマホ決済はドコモd払い・Suica・WAON?

 9月1日から開始される「マイナポイント」。政府によるキャッシュレス還元事業は6月末をもって終了したため、今後はこのマイナポイントがお得なポイント&ペイ生活の基本となると見られている。申し込みは7月1日から始まっているが、まだピンとこないという人もいるだろう。

 だが、開始まで1カ月を切り、各ペイサービス事業者もスタートに合わせたキャンペーンを発表してきているため、今がまさに決断のときともいえる。そこで、まず今回はマイナポイントのシステムの解説とお得な決済サービスを紹介したい。

 マイナポイント事業は、マイナンバーカードの普及とキャッシュレス決済の促進を目的とした政府主導のキャンペーン。9月1日からスタートし、2021年3月まで実施される予定だ。その中身は、自身のマイナンバーカードとキャッシュレス決済サービスを紐付けることで、25%分のポイント還元が受けられるというもの。上限は最大5000円分と定められているため、フルにプレミアムを獲得するためには2万円の買物で5000円還元というのがマックスとなる。また、すぐに購入しなくても、キャッシュレス決済サービスに2万円分をチャージすれば最大5000円分のポイントを付与することも可能だ。

 ただし、マイナンバーカードの普及という側面からもわかるように、このサービスを受けるには、マイナンバーカードを取得しなければ始まらない。なので、ここからはマイナンバーカードの申請の方法を紹介していきたい。

マイナンバーは申請してから手元に届くのは1カ月後

 マイナンバーカードは身分証明書にも使用できるもので、持っていると行政の証明書がコンビニで発行できたり、確定申告の電子手続きにも対応したりと意外と使い道も多い。新型コロナウイルス対策の支援制度で給付された10万円の特別定額給付金も、マイナンバーカードを持っている人はネット上で申請が可能だったことは記憶に新しい。

 そんなマイナンバーカードであるが、取得の方法は2つある。ひとつは役所に申請に行き、後日自宅にマイナンバーカードが送られてくるもの。もうひとつは、パソコンやスマホ、郵便などで申請をし、受け取り時に窓口に取りに行く方法だ。

 手軽で顔写真も同時に撮れるスマホによる申請がベターだと感じるので、ここではスマホからの申請方法を述べていきたい。

 まず、スマホからの申請で入力が必要なのは(1)申請書ID、(2)メール連絡用氏名、(3)メールアドレスだ。(1)の申請書IDとはマイナンバー通知カードと同時に届いている「個人番号カード交付申請書」に記載されている。誰もが忘れている、この申請書IDを探すことが最大の難所だといえよう。申請書がない場合は郵送での申請か、申請書の再発行が必要になってしまう。

 申請書のQRコードを読み取るか、オンライン申請サイトにて、これら3つの情報を入力すると、次は顔写真を登録する。わざわざ証明写真で撮る必要もなく、スマホのカメラ機能で済むため、スムーズに登録できるだろう。

 その後、必要項目を入力すれば申請は完了。ただし、現在のところ、申請から交付通知書が届くまで平均で1カ月かかるという。この通知書を受け取ってから、窓口に引き取りの予約をし、受け取りに行くという流れだ。ただし、自治体によっては予約が必要のないところもあるため、各自確認していただきたい。

 無事にマイナンバーカードを手に入れたら、次はマイナポイントへの登録だ。スマホに「マイナポイントアプリ」をインストールし、アプリを立ち上げたらマイナンバーカードを読み取り、パスワードを入力する。これでマイナポイントの予約が完了し、次は130以上も参加しているキャッシュレス決済事業者からひとつを選択するという流れになる。

7500円分のポイントが還元されるサービスも

 マイナポイントは前述の通り最大5000円分のポイントが付与されるのが基本だが、紐付ける決済サービスによってお得度が違ってくる。決済サービス業者が、5000円のほかにさらに1000円多く独自でポイントを付けるなどのキャンペーンを行っており、たったひとつの「紐づけ先」に選ばれようとしのぎを削っているのだ。

 選択肢が多すぎる上、PayPayなどは抽選で100万円のポイントを付与するキャンペーンなども開催しているが、ここでは確実に追加ポイントをもらえるお得なサービスを紹介したい。

 まず、NTTドコモが運営するd払いは決済サービスの中で最も多く全員にポイントが付与される。d払いにマイナポイントを登録すれば、2500円分のdポイントが提供され、マイナポイントと合わせれば7500ポイントがもらえるのだ。

 次に多いのはイオンが運営する電子マネーWAONだ。WAONのキャンペーンとしては、チャージ金額の10%を追加で付与。マイナポイントの上限である2万円チャージすれば、2000ポイントのボーナスが加わり、合計で最大7000ポイントの付与となるのだ。

 最後に紹介するのは合計6000ポイントが付与されるSuicaである。Suicaでは付与されるのはJRE POINTで、これに自分のSuicaとマイナポイントを登録すれば還元される。ちなみに、Suicaをチャージするときに現金でなく、ビューカードから2万円以上をチャージすると抽選で2500人にJRE POINTを2000ポイント付与するキャンペーンも同時開催しているので、運がよければ計8000ポイント還元に手が届く。

 ここで紹介したのは一部サービスの還元であるが、どれもノーリスクでお得になるのは間違いない。ただし、お得度だけを追求して使い勝手の悪いサービスのポイントをもらっても仕方がない。自身の生活でよく使う決済サービスとマイナポイントを組み合わせることが無難だろう。

 たとえばSuicaなら、都心部のビジネスパーソンなど、電車を日常的に使う人であれば、来年の3月までに確実に2万円以上チャージする可能性は高く、還元後も電車利用でポイントが使えるため、有力な紐づけ先だと思われる。

 先のキャッシュレス還元の波に乗れなかった人でも、まだ諦めることはない。マイナポイントをフル活用してお得に生活をしてほしい。

(取材・文=清談社)

『サンジャポ』視聴率15%超えで『ワイドナショー』に圧勝の裏側…TBSの“若返り”戦略

 日曜朝のテレビに異変が起きている。一時期は『ワイドナショー』(フジテレビ系)に猛追されていた『サンデー・ジャポン』(TBS系)が、息を吹き返しつつあるというのだ。いったい、何が起きているのだろうか。まずは、両番組の最近の視聴率を比較してみよう。

「7月26日放送の『サンジャポ』の視聴率は世帯13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人でも6.7%と、かなり高い数字を誇っています。この日のTBSは朝6時から深夜4時まで全40番組くらいありましたが、その中でも堂々の3位です。1位は『半沢直樹』の22.1%、2位は『サンデーモーニング』の16.2%で、それらに次ぐ記録なのです。

 ちなみに、同じ26日の『ワイドナショー』は世帯7.7%、個人4.0%。つまり、『サンジャポ』は宿敵に6%の差をつけて、完全勝利しているのです」(芸能ライター)

 特に記録的だったのが、7月19日だ。この日の視聴率は『サンジャポ』が15.8%(個人8.0%)という怪物的な数字に対し、『ワイドナ』は8.2%(個人4.3%)。なんと、『サンジャポ』は『ワイドナ』に7.6%もの大差をつけていたのだ。

 この状況に、『サンジャポ』の高視聴率は『サンデーモーニング』からの“おこぼれ”があるからだと思った読者も多いかもしれない。しかし、実際はそうではないようだ。

 たとえば、約1年前の2019年8月4日。この日の『サンデーモーニング』は世帯で14.7%とハイアベレージを誇っていたのに対し、その直後の『サンジャポ』は8.5%と、視聴率は6%以上も下落しているのだ。ちなみに、この日の『ワイドナショー』は8.0%。1年前までは、0.5ポイントの僅差で『サンジャポ』を猛追していた。

 では、なぜ『サンジャポ』は大復活を遂げたのか。その理由について、テレビ局関係者は語る。

「これまで『サンジャポ』は、ある意味で“内輪の笑い”を番組のカラーにしていました。“サンジャポジャーナリスト”と称する特派員たちが、カメラ手前にあるマイクまでダッシュしてきたり、タレントの囲み取材にわざわざ3人でやってきてマイクを向けたり。さらに、“ご意見番”として『アウト×デラックス』(フジテレビ系)でもおなじみの矢部美穂とその母・文子さんを登場させたり。

 また、タレントの写真が使えないときは、わざわざガリットチュウの福島善成にモノマネさせていました。それに対してスタジオで失笑するというのがお決まりのパターンでしたが、去年あたりから、それらを完全撤廃したのです。

 さらに、コロナ禍に対応したのか、テリー伊藤やデーブ・スペクターといった古参のレギュラーを別セットからリモートで出演させ、藤田ニコルや、みちょぱ、さらには人気ユーチューバーのヴァンゆんといった若い面々をスタジオの最前線に投入。いわば、若返りを図ったのです。

 これによって、扱うネタは同じでも清潔感やフレッシュさが出ました。また、スタジオセットやテロップのロゴといった細かい部分もポップに“装飾”しています。つまり、リニューアルしているのです」

 これにより、『サンジャポ』は若者層の取り込みに成功したということなのだろうか。一方で、これまで『誰だって波瀾爆笑』(日本テレビ系)を見ていた年配の視聴者が、同番組が3月末で終了したことに伴い『サンジャポ』に流入しているだけとの見方もある。

 いずれにしても、『ワイドナ』を見れば、番組開始当初から、東野幸治、松本人志、コメンテーターも指原莉乃や古市憲寿といったおなじみの面々がやりあっている。果たして、『サンジャポ』の“無双状態”はこのまま続くのだろうか。今後も動向を注視していきたい。

(文=編集部)

ダイソー、セリア、キャンドゥで買える消臭グッズ5選!靴用除湿剤、携帯除菌スプレー

 いよいよ夏本番。気温と湿度の高まりに伴い、住居、生ゴミ、蒸れた靴などから立ち上る嫌なニオイも強くなってくる気がする。そこで今回は、100円ショップで買える消臭グッズを5つ紹介しよう(価格は税込み110円)。

消臭機能付き黒いポリ袋(持ち手つきタイプ)

 100円ショップ各店の家庭用品コーナーにはゴミ捨て用の黒いポリ袋が並んでおり、セリアでは消臭機能を備えたポリ袋を扱っている。推奨される用途としては、トイレのサニタリーボックス、オムツの処理、ペットの糞の処理など。箱ティッシュのようにポップアップ式になっており、1枚ずつ取り出しやすい。

 レジ袋が有料化され、ちょうど飼い猫の糞を入れる袋が枯渇しかけていたので、この黒いポリ袋を使ってみた。トイレから猫の糞を回収して袋に入れると、ほとんどニオイが漂ってこない。また、持ち手がついていることで口を縛りやすく、出先で持ち歩く際にも手に引っかけられるので便利だ。黒色で中身が見えないので、見られたくない汚れ物を入れるのにぴったりだろう。

 使用上の注意欄に「液体は入れないでください」との記載があり、試しに真水を入れて約2時間放置してみたところ、漏れ出ることはなかった。しかし、液体の成分によっては袋が溶けたり漏れたりする可能性も否めない。また、消臭剤入りで食品を入れるのには適さないため、これらの点には注意して使用したい。

銀イオン加工Ag+インソール

 夏は靴の中も汗で蒸れてニオイが増す気がする。靴を丸ごと洗うのが難しい場合は、インソールを替えるだけでもましになるだろう。ダイソーの銀イオン加工インソールは旭化成の加工品を採用しており、繊維評価技術協議会が制定する、抗菌・防臭加工繊維製品の性能等における規格を満たした製品の証「SEKマーク」を取得している。その性能はお墨付きだ。

 抗菌防臭加工だけでなく、「抗カビ(クロカビ)」加工もされているので、湿気の多い時期も安心だ。靴のサイズに合わせてカットすることができ、薄型なので靴に敷いても窮屈にならない。通気性もいいので、夏場を快適に過ごすことができるはずだ。

靴用脱臭&除湿剤

 靴の除湿剤といえば使用期間1~2カ月の使い切りタイプが多いが、ダイソーの靴用脱臭&除湿剤は、乾燥させれば繰り返し使うことができ、使用期間も約6カ月とコストパフォーマンスがいい。

 乾燥させて、消臭スプレーをかけて……と手間のかかる靴のケアも、ポンッと中に突っ込んでおけば手軽に完了。吸水性の高い「珪藻土」と脱臭性の高い「活性炭」のダブル効果で、除湿と脱臭を同時に叶えてくれる。スニーカー、ビジネスシューズ、ヒールにと、幅広く活躍する商品だ。

漆喰コーティング脱臭シール

 外出先から家に帰ってきてエアコンをつけると、部屋はすぐに涼しくなるが、キッチン収納やクローゼットといった密閉空間には、熱とニオイがこもりだちだ。食器類や衣服など、口や体に触れるものが入っている空間で消臭剤を使う場合は化学成分の影響も気になるが、ダイソーの脱臭シールなら、化学薬品を使わずに自然素材の「漆喰」で悪臭を吸着してくれる。

 同商品の袋には50mm×50mmの正方形のシールが4枚入っており、表面はシボ感のある白色。キッチンの流しの下の収納扉の内側に1枚貼ってみたが、あまり効果を感じられず。もう1枚追加するとニオイが軽減されたため、密閉空間の広さに応じて枚数を調整するといいかもしれない。また、ツルツルとした面であれば簡単に貼り直しが可能だ。

 この商品も、ダイソーの銀イオン加工インソールと同様に「SEKマーク」を取得している。試験環境下で酢酸、アンモニア、イソ吉草酸(汗臭・足臭・加齢臭)に対してニオイの濃度が減少したという結果が、袋の裏側に記載されていた。

携帯消臭除菌スプレー

 置き型消臭剤でジワジワと緩和してほしいニオイもあれば、すぐに消したいニオイも存在する。そんな厄介でパワフルなニオイには、スプレータイプの消臭剤がおすすめだ。キャンドゥの携帯消臭除菌スプレーは持ち運びに便利なミニサイズで、ゴミ箱、トイレ、室内、車内と幅広く使うことができる。

 自宅の可燃ごみ箱に向けて数回噴霧してみたところ、コンビニ弁当の空き容器などから漂う生ゴミ臭が瞬時に気にならなくなり、今回の5品中で最も消臭効果を実感しやすかった。

 メーカーに消臭成分について問い合わせてみたところ、トイレの臭いの元であるアンモニアや、ゴミ臭の元である大腸菌・黄色ブドウ球菌等の細菌類の除菌効果があるとのこと。また、植物由来の天然抽出物を使用しており、ただちに人体に悪影響を及ぼすような危険なものではないとのことなので、安心して使用できそうだ。

 残念ながら、細菌よりも粒子が細かいウイルスを弱らせたり減らしたりする効果を立証するデータはないそうだが、日常のニオイ問題に太刀打ちするには十分だろう。

 消臭グッズの中には「本当に効果があるの?」と疑いたくなるようなものも多いが、ラベルに記載されている消臭実験データや「SEKマーク」を参考にすれば、ハズレを引く可能性は低くなりそうだ。また、「○○用」などと用途の細分化が進む昨今、いろいろ試してみれば“かゆいところに手が届く”商品に出合えるのではないだろうか。

(文=清談社)