独自の可視化メソッドで、未来の事業を切り開く専門チーム「Future Vision Studio」誕生!

電通のクリエイティブ横串組織「Future Creative Center」は、広告の枠を超えて、未来づくりの領域をクリエイティビティーでサポートする70名強による集団。この連載では、「Future×クリエイティビティー」をテーマに、センター員がこれからの取り組みについて語ります。

今回は、世界から注目される食転送プロジェクト「OPEN MEALS」を牽引するセンター員の榊良祐氏が、そこで得たナレッジを生かして「未来を可視化するプロジェクト」として立ち上げる「Future Vision Studio」(FVS)について、世界トップクラスの未来分析デーカンパニー・アスタミューゼ社長の永井歩氏、イラストコミュニケーションサービスを中心に創作活動支援サービスを運営するピクシブ執行役員の東根哲章氏と共に、FVSで実現したいこと、そして3社の連携が生み出すものについて語りました。

アスタミューゼ永井、ピクシブ東根、電通榊
※この取材は、オンラインで行われました。
 
FVSロゴ

描いた未来からバックキャストし、今取るべき選択肢を考える

榊:鼎談に入る前に、読者の方に向けてFVSの紹介ができればと思います。FVSは、Future Creative Centerで手掛けているプロジェクトのひとつで、一言で言えば「未来をつくるプロジェクト」。企業のさまざまなアセットと、電通の妄想力・企画力を掛け合わせて、魅力的な未来を高解像度にビジュアライズする。そのビジュアルを基にバックキャストして、今必要なアクションを導き出し、プロトタイピングや事業コンサルティングなどを通じて「未来ヴィジョン」を具現化させる、異業種4社連携のプロジェクトです。

最近は“VUCA”の時代ともいわれ、変化が激しく、未来は複雑化しており、そこにニューノーマルが加わって、ますます予測不能になっています。  

これからの時代は、過去の延長線上で未来を予測するのではなく、まず「つくりたい未来」=「Future Vision」を先に描き、その実現に向けて着実に進んでいくアプローチが有効だと考えています。この手法を「ヴィジョンドリブンメソッド」と名付け、独自のフレームワークを開発しました。

実はその先例となったのが、未来の食体験を共創する「OPEN MEALS」の取り組みです。食転送プロジェクトなど、「超飛躍的なヴィジョン」をまず妄想して、そのヴィジョンを基に研究者を取材。リアルに何ができるかを編集し、未来をビジュアライズしました。まさに未来ヴィジョンドリブンで行われた事例であり、多数のメディア露出、企業からの問い合わせも頂き反響がありました。

OPEN MEALS①

OPEN MEALS②
OPEN MEALS

この手法に可能性を感じ、企業アクションなどに拡張できないかと、FVSが立ち上がりました。具体的には、独自のフレームワークを活用した「未来事業開発プログラム」や、未来事業のコンサルティング&プロトタイピング、そして飛躍的な未来ヴィジョンを発信するオウンドメディアの運営を考えています。さらにパートナーとして、アスタミューゼとピクシブにお声掛けしました。

永井:私たちアスタミューゼは、世界中の知財や技術情報をデータベース化し、新規事業開発や技術活用のコンサルティングを行っています。そのデータを活用し、未来の可能性を分析する「未来データアナリスト」としての役割ができればと考えています。

ただし、私たちの分析した未来の可能性をより魅力的に、ワクワクして共感できるストーリーに編集することが重要です。なぜなら、いくら未来の可能性を整理しても、その未来を多くの人が「実現したい」と思わなければ、そうなる可能性は極めて低いからです。そこで、私たちの分析結果を基に、電通が未来を構想・編集するという流れになっています。

榊:われわれ電通は「未来クリエイター」の役割ですね。

東根:pixivはイラストを投稿するプラットフォームとして2007年にサービス開始し、これまで多くのクリエイターによって9000万点以上の作品が投稿されています。イラストレーターは単に画力が高いだけなく、彼らの独創力や想像力も非常に魅力的です。そこで、そのイラストレーターの力を借りて、予測されたクリアな未来を可視化する「未来ビジュアライザー」という役割はポテンシャルがあり、世の中に貢献できると考えました。 

榊:具体的な3社の連携としては、まず、アスタミューゼの俯瞰したデータを軸に未来の可能性を分析し、それを電通のクリエイターの飛躍的なアイデアで拡張し、ヴィジョンをつくる。最後に、ピクシブがその未来をビジュアルに落とす。この関係性がうまく回れば、良い化学反応が起きると思います。さらに、モノとして実際に手に取れる形にできるよう「未来プロトタイピスト」のKonelというクリエイティブカンパニーも参加しています。この4社連携で、超高解像度な未来を可視化するのが目的です。

ビジュアライズが共通言語となり、多くの人の共感を得る

榊:ここからは、FVSの意義について。アスタミューゼは、技術のデータベース化を通して、企業コンサルティングをしていますよね。僕がすごいと思ったのは、世界中の技術・知財情報を、成長市場の最新ニーズや社会課題から検索できるサービスです。いわば「技術の逆引き」ができる。

永井:そうですね。技術情報が780万件、特許情報が1億1000万件ほど蓄積されていて、ユーザーは目的に合った技術・知財情報を見つけることができます。

逆引きの機能を考えたのは、今は技術が進化・成熟したことで、例えば、ある特定業界のためにつくられた技術が全くの異分野に転用できるケースが増えています。逆に言うと、異分野の技術を自分の産業に持ち込むだけで、飛躍的に進歩するケースがあるのです。

さらにここ10年は、技術・知財情報だけでなく世界中の「課題」に関する情報も集めています。その中で重要視しているのは、資金の流れがありながらも、まだ解決できていない課題。例えば、「グラントデータ」と呼ばれるような、大学や研究機関が外部の資金で行う研究テーマや、ベンチャー企業の新事業の内容など、さらには、世界中のクラウドファンディングのプロジェクトの情報も集めています。

榊:FVSに参加した理由は何ですか?

永井:「ビジュアルでの可視化」に可能性を感じたからです。未来を分析し、そのイメージを伝える中で、テキスト・言葉の限界を感じていました。言葉は相手の想像力に委ねるので、同じ言葉でも一人一人が抱くイメージは異なります。結果、共感やコンセンサスが取りづらい。特に日本企業は、意思決定に多くのコンセンサスを必要とします。たくさんの人が共通の未来イメージを抱かないと進みにくい。そこに課題を持っていました。ビジュアルならその点を突破できるかもしれない。同じイメージを共有しやすいですから。

榊:それは僕が進めてきたOPEN MEALSでも感じたことであり、FVSを立ち上げた大きな理由です。このとき、大学研究者や3Dプリンターのエンジニアなど、さまざまな分野の専門家と話し合ったのですが、違う分野の専門家が集まり、見たことのない未来のヴィジョンを話すと、日本人同士でも、全く議論がかみ合わないことがよくありました。そこで、僕の頭にあるヴィジョンを絵に描いてミーティングに持っていくようにしたのです。すると、劇的に議論が進んだんですね。「それならこの部品はここに持ってくるべき」「この技術はこうすれば実現できる」と。

誰も見たことのない未来をつくる、しかも多種多様な専門家が集まってつくる上では、ビジュアライズが共通言語にも羅針盤にもなります。それは、今回のプロジェクトに通じる大きな発見です。

「未来は一人の妄想からから生まれ、社会の選択が育てる」

永井:何より、いくら未来の可能性を分析しても、その未来に多くの人が共感し、「実現したい」と思わなければ意味がありません。その点でも、ビジュアライズには価値があると。

榊:僕がよく言うのは「未来は一人の妄想からから生まれ、社会の選択が育てる」ということです。最初は一人の妄想ですが、それを多くの人が共感することで実現に向かうのだと思います。

そして、このビジュアライズを担うのがピクシブです。日本最大、世界でも珍しい規模のイラストレータープラットフォーマーだと思いますが、今回FVSに参加した理由はどんなものですか。

東根:昨年、FVSの手法を使った宇宙食産業共創コンソーシアム「SPACE FOODSPHERE」にお声がけいただいたのがきっかけです。2040年以降の月面宇宙食産業を考えるもので、多くの機関や専門家が考えた未来を、イラストレーターのJNTHED氏にビジュアライズしていただきました。

ビジュアルで表現することで共感を得やすくなる、逆にいうと言葉だけだとなかなか伝わないというのは、多くの場面で私も痛感します。未来というテーマは、創作意欲を刺激されるし、見る側も斬新で見ていて楽しいということを改めて感じました。また、一人でアイデアを考えるのではなく、視点が違うさまざまな業種の専門家が集まることによって、アイデアがより膨らんでいきます。その結果、一人ではできないアウトプット(作品)になるはずだと確信しました。 

「SPACE FOODSPHERE」

SPACE FOODSPHERE

榊:ピクシブのイラストというと、アニメや漫画など、特定ジャンルのイメージが強いかもしれません。でも実際は、建築や自然物など多様なジャンルを描けるイラストレーターがいます。日本のイラストレーターのクオリティーは世界と比べても非常に高いので、もっとさまざまな分野に活躍の場が広がればいいし、うまく僕らのプロジェクトとマッチングできればと思いました。

東根:イラストレーターはそもそも何かをクリエイトする人なので、創造的な思考に秀でた方がたくさんいます。今後、FVSで未来のヴィジョンを発信していくことで、その発信に刺激を受けて「プロジェクトに参加したい」というイラストレーターが増えるなら、プロジェクトとしてより良いサイクルになると思います。

以前、京都で神社仏閣の内装や襖絵を手掛けている方が「40年後や50年後に評価される絵を考えている。今は評価されなくてもよいので挑戦的な作品をつくりたい」とおっしゃっていました。宗教画は何十年、何百年とたってから注目されることがありますし、当時異端とされていたものが世の中に受け入れられていたりします。イラストでもそういった歴史に残る仕事、さらには歴史を開拓していきたいですし、FVSにはその可能性があると思っています。

異分野の技術を入れられるかが、イノベーションが生まれるカギ

榊:永井さんは先ほど話した通り、既に多くの企業の未来事業開発のお手伝いをされていますが、進めていくコツはどこにあると思いますか。

永井:先ほどの「技術の逆引き」ではないですが、いかに異分野の知見や技術を取り込めるかではないでしょうか。オープンイノベーションを見ていると、異分野同士の方が成功につながると感じます。近い分野の企業は、どこかで縄張り争いに陥りやすいですから。

一方、遠い分野では言語が違うのでコミュニケーションしにくい。そこをビジュアライズで補えれば、一気に動くのではないでしょうか。

榊:その意味では、FVSのプログラムは、基本的には一つの企業内で行いますが、未来を可視化する際にアスタミューゼのデータベースなどから他の産業の技術もうまく取り入れて絵にすると、新規事業として回り出しやすいかもしれませんね。

永井:榊さんはOPEN MEALSの体験談で話していたように、カルチャーの違う異分野の専門家たちの意見を粘り強く聞きながら、時には我慢しながら、きちんとアウトプットまで持っていった。さまざまな分野のトップの研究者・技術者とこうやってコミュニケーションできる方は少ないと思いますし、だからこそ今回の連携も生まれたと思っています。

榊:ありがとうございます(笑)。それは自分の特徴かもしれません。大学の時から異分野の研究者の話を聞きにいって、作品をつくることが好きだったので。

最後に、FVSは未来のヴィジョンを描くプロジェクトですが、皆さんが個人的に実現してほしい未来はありますか。

東根:僕は、このプロジェクトをキッカケにイラストの価値が上がる世界になってほしいですね。マンガやオタク文化が学問やアートとして扱われることがあるように、イラストの価値も今以上に上げていきたい。未来のヴィジョンを描くことでイラストそのものの可能性や魅力をもっと広げて、想像することや創造することの魅力を多くの人に伝えていきたいです。

永井:私は未来を分析する企業にいますが、最終的には未来を予測する人がいなくなり、自分がそうあってほしい未来を実現する側に、皆が回ればと思っています。誰もが「つくりたい未来」を能動的に選び、実現するために動く。そんな世界になればいいですね。

榊:僕は、「遊ぶ」と「働く」に垣根のない世界をつくりたいですね。例えば2050年、世界人口100億人、人生100年の時代。新興国が台頭し、リテラシーは底上げされ、女性活躍も加速し、定年という概念もなくなり、働ける人と時間は爆発的に増えるはずです。一方で、AIやロボットも劇的に進化し、人間と協働しているはずです。その時、世界中の人々は、自分の「得意」「好き」なことを社会に提供し、感謝され、それだけで世界が好循環に回っていく。「いきがいドリブン」で回る世界が実現できたらいいなと妄想しています。このヴィジョンも、いずれビジュアライズしてオウンドメディアで発信していきます。ぜひ楽しみにしていてください。 

キヤノンとファナックの業績悪化は、日本の精密機械技術が世界から取り残された証し

 新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な需要の低迷によって、多くの企業の業績が悪化している。特に、デジタルカメラやオフィス向け複合機を手掛けるキヤノン、汎用型の産業用ロボットなど工場の自動化(ファクトリー・オートメンション、FA)関連の機器を製造するファナックの業績悪化は見逃せない。

 両社には、精密な組み立て技術が強みという共通点がある。長い間、精密機械は日本の“お家芸”だった。その象徴であるキヤノンファナックの業績悪化は、日本経済全体が加速化する世界経済の環境変化にうまく対応できていないことを示唆する。その一方で、海外では5G通信機器や5ナノの最先端半導体の製造分野を中心に業績拡大を実現する企業がある。精密な組み合わせ技術を強みとしてきた日本企業は海外企業の後塵を拝している。

 今後、米中対立の先鋭化など世界経済を取り巻く不確定要素は増大する。キヤノンやファナックなど日本企業を取り巻く経済環境の変化は一段と加速化するだろう。日本企業は、あきらめず、粘り強い姿勢で新しい技術を生み出し、変化をチャンスに変えなければならない。

精密機械メーカーの業績悪化と先行き不安

 これまで、キヤノンは世界のデジタルカメラ市場や複合機、レーザープリンター市場などで高いシェアを誇ってきた。また、ファナックや安川電機は、汎用性の高い産業用ロボットなどFA関連機器の需要を取り込んで成長を遂げてきた。いずれにも共通することは、精密な組み立て技術に強みを発揮してきたことだ。それは、2012年12月以降の日本経済の回復を支えた要因の一つだ。

 しかし、2020年4~6月期のキヤノンやファナックなどの決算を見る限り、日本の精密な技術力が世界経済の中で優位性を発揮することは難しくなっている。キヤノンに関しては、事業ポートフォリオの分散化の遅れが響いた。スマートフォンの普及によってデジカメの需要が低下した。また、新型コロナウイルスのパンデミックが予想外に発生し、オフィス機器需要も落ち込んだ。需要の低下を補うだけの成長事業を同社は育成できておらず、四半期ベースではじめての最終赤字に陥った。

 ファナックは新型コロナウイルスの感染拡大による自動車や航空機需要の大幅な低下に直撃された。中国では補助金政策が追い風となって自動車の生産が回復し、新車販売台数は前年同月比で増加している。しかし、中国以外の市場では生産と販売ともに壊滅的というべき状況だ。航空機大手米ボーイングは追加のリストラが必要なほど収益力と財務力が低下している。

 キヤノンファナックをはじめ、精密な組み立て技術を強みとしてきた企業の業績悪化は、日本経済の成長力が弱まっていることと言い換えてよい。日本には米中の大手ITプラットフォーマーのような成長期待の高い分野が見当たらない。また、コロナショックは日本がIT後進国であることを明確にした。それに加えて、これまでの経済成長をけん引した産業の競争力が低下している。そう考えると、今後の日本経済の回復はかなり緩慢なものとなる可能性が高い。

深刻な最先端分野での技術開発の遅れ

 見方を変えれば、日本は世界経済の変化に対応し、付加価値を生み出せる技術を確保できていない。海外に目を向けると、5G通信関連を中心に、最先端の情報通信やIT機器関連分野の設備投資が増加している。それは、日本企業が注力してきた分野とは違うところで世界経済の成長をけん引する動きが進んでいるということだ。

 半導体の受託製造大手である台湾のTSMCや同事業の強化を重視する韓国サムスン電子は回路線幅5ナノメートルの半導体生産ラインの強化に向けて設備投資を積み増している。その背景には、5G通信の普及が通信基地やスマートフォン向けを中心に、より高性能かつ微細なICチップへの需要を高めるとの見方がある。

 最先端の微細なICチップの生産技術をめぐる国際競争は激化している。ポイントは、企業の一つの取り組みが優勝劣敗を大きく左右する状況が鮮明になっていることだ。米インテルは7ナノメートルの半導体の量産体制の確立に手間取り、投入時期が2022年あるいは23年まで遅れる。その一方、米AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)はTSMCへの生産委託によってCPUの供給体制を整え、インテルよりも有利な競争ポジションを確保した。また、米国では画像処理に強みを持つエヌビディアの台頭も著しい。

 現状、5ナノのチップ生産に使われるEUV(極端紫外線)露光機(ステッパー)はオランダのASMLのみが量産に成功している。1990年代にステッパー市場で高いシェアを誇ったニコンは、ASMLに追いつくだけの技術を確立できていない。また、キヤノンはステッパー事業から撤退している。その影響ははかりしれない。もし、ニコンやキャノンがひたむきに、粘り強く先端技術の開発と実用化を目指すことができたなら、状況はかなり違っただろう。ある意味では、1990年代初頭にバブルが崩壊し急速に景気が悪化する中で、日本企業は新事業の育成に負担しなければならないリスクから目を背けてしまった。言い換えれば、あきらめるのが早すぎた。その結果として、日本企業の強みは変化に取り残されてしまっている。

企業に必要な変化をチャンスに変える発想

 ファナックは米エヌビディアと提携し、「スマート・ファクトリー」の実現などを目指してきたが、収益減少をカバーするには至っていない。他方、コロナショックや米中の対立先鋭化などによって、世界経済の変化のスピードは急速に高まっている。気づいた時には状況が一変し、技術力や発想が陳腐化してしまったというのが多くの企業に共通する実感だろう。

 だからといって変化を恐れ、新しい取り組みに背を向けても何も始まらない。変化の激しさが増す状況こそ、日本企業にはチャンスだ。重要なことは、コロナショックによって5G通信をはじめとするITインフラの整備、医療・創薬など人々の健康を守ることの重要性がはっきりした。企業経営者は自社の強みを認識し、重要性が高まる分野でこれまでにはない新しいモノやサービスを、世界に向けて供給することを目指すべきだ。口で言うほど容易な取り組みではないことはわかっている。しかし、それ以外に、企業が需要を生み出して持続的に、長期の存続を目指すことはできない。

 世界経済のデジタル化によって、さらに高性能のICチップの重要性は高まる。それがわかっているからこそ、米国は5G通信分野で台頭してきた中国のファーウェイの覇権強化を阻止すべく、制裁を強化して対中半導体供給網を断ちたい。それは、日本にチャンスだ。どういうことかといえば、半導体が微細になるほど、高品質な素材や、より微細かつ精密な生産技術が求められる。現在、キヤノンもファナックも苦戦を強いられてはいるものの、精密な技術をさらに磨き、IT先端分野での活用を目指すことによって成長を目指すことはできるだろう。

 既存の(機能が確立された)製品や装置は分解され、模倣されてしまう。中国は補助金政策や買収した海外企業からの技術移転を一段と強化し、半導体などの自給率向上に取り組んでいる。そう考えると、日本企業に求められることは、あきらめず、ひたむきに需要の高まりが期待される分野でのより微細、正確、かつ新しい技術の開発に取り組み、それを実現することだ。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

おぎやはぎ・小木博明が罹患した「腎細胞がん」とは?男性に多い?再発の可能性は?

「『まさか自分が』という有名な言葉を、皆さまにお送りしたいと思います」

 この絶妙なコメントとともに、腎細胞がんが見つかったことを告白したお笑いタレントの小木博明(おぎやはぎ)。働き盛りの48歳という年齢にも、衝撃を受けた人が多かったに違いない。

 小木は腎臓細胞がんのステージ1。治療に専念し、9月の復帰に意欲を示している。腎細胞がんとはどのようながんなのか、形成外科医として多くのがん手術の経験がある麹町皮ふ科形成外科クリニック院長、苅部淳医師に聞いた。

「腎細胞がんは、初期症状はほとんどなく検診で発見されることがほとんどです。しかし、血液検査ではわからず、超音波やCT検査で判別されることが多いです」(苅部淳医師、以下同)

 小木も頭痛の治療で入院した際に検査を受けたところ偶然見つかったようだが、一般的にも健康診断や人間ドック、またほかの病気の検査などによって偶然見つかるケースが多い。

「腎細胞がんは片方の腎臓にできることが多く、進行すると静脈の中に腫瘍が広がり、血管を塞栓することがある怖い病気です。また、肺、骨、肝臓などに転移しやすく、脳へ転移することもあります」

 腎臓は老廃物を尿として体外へ排出する働きがある。ソラマメのような形で、腹部に左右1つずつある。腎臓は、尿をつくる腎実質(じんじっしつ)と、尿が集まる腎盂(じんう)に分けられる。

 腎細胞がんは腎実質にできることが圧倒的に多く、腎臓にできるがんの約9割といわれる。ステージ1で手術を受ける小木は、根治が期待できるようだ。

 腎がんは進行度合いにより、ステージ1~4に分けられる。

「腎臓内にとどまっている1~3期では、原則として手術療法となります。近年では腹腔鏡を挿入して行う手術で行われることも多く、標準術式のひとつとなっています。手術で根治治療ができれば予後は非常に良く、ステージ1では9割以上で再発はありません」

 以前は腎臓を腫瘍ごと摘出する根治的腎摘除術が行われていたが、最近では4cm以下の小さい腎がんであれば腫瘍のみを切除し、正常な腎組織を残す腎部分切除術が行われることが多くなっている。

 過去のデータから、腎細胞がんは男性の罹患率が多いことがわかっている。

「腎細胞がんはすべてのがんのおよそ2%とされており、男女の割合は2:1で男性に多いとされています」

 腎細胞がんに罹患する原因は遺伝性もあるが、一方で生活習慣も大きく影響するようだ。

「いくつかの原因が複合的に作用して発症すると考えられますが、危険因子として肥満と喫煙が挙げられます」

 喫煙者や肥満の人が必ずかかる病気ではなく、さまざまな要因が重なり発症するケースが多い。

 喫煙、肥満は新型コロナウイルス感染症でも重症化リスクになることがわかっている。健康を意識した食生活や生活習慣が、がんにも新型コロナ感染予防にもつながるといえるだろう。
(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)



吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

誤解だらけの「免疫力&ビタミンD」…健康的な紫外線の浴び方とは?皮膚科医が解説

 新型コロナウイルスの流行により“免疫力”に対する関心が強まっている。食事、睡眠、入浴法など、免疫力を高める方法が多くのメディアで取り上げられている中、注目を集めているのが「ビタミンD」だ。

 ビタミンDは日光を浴びることで生成され、免疫力アップの効果が期待できるという報道も多いが、ひふのクリニック人形町の上出良一院長は「その情報は正確ではありません」と言う。

ビタミンDは多すぎても少なすぎてもNG

「紫外線を浴びることでビタミンDがつくられるのは事実です。しかし、ビタミンDを多く摂れば免疫力が上がるかというと、そうではありません。『体内のビタミンD量が必要量以下に欠乏すると、さまざまな病気につながる』という言い方が正しいのです」(上出氏)

 では、ビタミンDが不足すると、どのような疾患につながるのだろうか。

「骨の形成が抑制されるので、年配の人は骨折や転倒のリスクが、乳幼児は『くる病』のリスクが上がります。また、ビタミンDの不足が直接的な原因かどうかは十分に検討されていませんが、疼痛、悪性腫瘍、心血管系など全身に影響を及ぼす可能性があるとも言われています」(同)

 こうした疾患のリスクを上げないためにも、体内のビタミンD量が足りている状態を保つことが肝要だという。

「ビタミンDは不足している状態も危険ですが、過剰に摂取しすぎるのも禁物です。ビタミンDを摂りすぎると、『ビタミンD過剰症』といって、高カルシウム血症が起こることもあるのです」(同)

 高カルシウム血症は、軽度であれば、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振といった症状で済むが、重度になると、錯乱、情動障害、せん妄、幻覚、昏睡を伴う脳の障害を引き起こす。

 とはいえ、紫外線を浴びることでつくられるビタミンDの量には限度があり、限界量まで生成されると、それ以上はどれだけ浴びても頭打ちになってしまうという。それなら、紫外線の浴びすぎは気にしなくてもいいのではないだろうか。

「そうでもありません。紫外線の浴びすぎは皮膚トラブルを引き起こすことがあるため、非常に危険です。紫外線を過剰に浴びると肌の光老化が進み、シミやシワができます。さらに、皮膚がんの発生を抑えられなくなるので、百害あって一利なしなのです」(同)

 紫外線は当たりすぎても当たらなさすぎても、人体に重大な影響を与える可能性があるわけだ。

「今は、『日光浴をすれば免疫力が上がる!』と信じて紫外線を浴びすぎている人と、日焼け止めや日傘などで防御しすぎている人と、極端に二分しています。体内、体外、どちらの健康のためにも、紫外線とは“ほどほど”に付き合っていくのが望ましいですね」(同)

地域ごとに違う「UVインデックス」とは

 では、“ほどほど”とは、どの程度を指すのだろうか。まず注目すべきなのが、「UVインデックス」という紫外線の強さを指標化した数値だ。

「UVインデックスは数字が小さいほど紫外線が弱く、大きいほど強くなります。たとえば、UVインデックスが3の地域と10の地域で、それぞれ20分ずつ屋外にいたとすると、肌が受けるダメージは10の地域の方が大きいということになります」(同)

 地域ごとのUVインデックスは気象庁のホームページで確認できる。その数値によって紫外線を防御する度合いも変わるため、体内のビタミンD量を過不足がない状態にするためには、チェックが欠かせない。

「人が1日に必要なビタミンDの量は、およそ10マイクログラムと言われています。この量を紫外線だけで生成しようとした場合、UVインデックスが3の地域だと、肌の露出面積が約600平方センチメートルで、3時間ちょっと紫外線を浴びるといいことになります。UVインデックス3というのは、冬の北海道くらいですね。一方、東京都心の夏は8くらいで、その場合は同面積で25分程度で十分だと言われています」(同)

 とはいえ、これは“紫外線のみ”でビタミンDを充足させようと思ったときの必要時間だ。日常生活の中では食事でもビタミンDを摂り入れているため、紫外線を浴びすぎると、ビタミンDを過剰に摂取してしまうことになる。

「ビタミンDは、発酵食品、きのこ類、魚などから経口摂取できます。栄養バランスの良い食事を心がければ、食事からでもそれなりの量が摂取できるはずです。それを踏まえると、紫外線を浴びる時間は思っているよりも短くていいことになります」(同)

急に強い紫外線を浴びると「光線過敏症」に

 地域によって異なるUVインデックスの数値や日々の食事内容も加味すると、1日に浴びるべき紫外線の適正量はわかりにくい。適正量を算出する方法はあるのだろうか。

「あまり難しく考える必要はありません。細かく量や時間を定めても実践が大変ですし、浴びすぎず、防御しすぎない“普段通り”を心がけるといいでしょう。肌の露出面積が約600平方センチメートルというとA4判くらいの大きさで、両手の甲と顔の面積に相当します。都心でUVインデックスが8だとすると、25分ほど両手の甲と顔が日光を浴びればOK。いつも通りに通勤するだけで十分というわけです。日焼け止めを塗っていたとしても、安心して浴びすぎないように注意してください」(同)

 UVインデックスが高いときは長袖を着て浴びすぎを防いだり、反対に数値が低いときは半袖を着て紫外線を浴びられる面積を増やしたりするなど、露出部の調整をすれば十分だという。特に今夏は感染症対策のため、屋外でもマスクを着用する時間が長い。顔以外の露出部をうまく増やし、調節することが重要だ。

 さらに、この夏はコロナ対策が重大な肌トラブルを招く恐れもあるという。特に、紫外線を長時間浴びない自粛生活を送っていた人は要注意だ。

「長い期間、紫外線を避けたステイホーム生活を送ってきた人の肌は、日光に対して過敏に反応する状態になっています。紫外線耐性が落ちている状態で強い日差しを受けると、肌が急激に真っ赤になったり、炎症やかゆみが出る『光線過敏症』を起こしたりします。こうしたトラブルを防ぐためにも、特に今年は必要以上に日光を浴びるのは避けたほうが安全です」(同)

 コロナ感染が再拡大する中、今後も在宅時間は増えることが予想される。ウィズコロナ生活での適切な紫外線の浴び方を、上出氏に教えてもらった。

「早朝や夕方などの紫外線量が比較的少ない時間帯に散歩や買い物に出たり、ベランダに出て外の空気を吸う時間をつくったりすることで、適度に紫外線を浴びられると思います。10~14時は1日で最も紫外線が強いため、避けたほうがいいですが、あえてこの時間帯に数分だけ紫外線を浴びるというのも、ビタミンD不足の予防には向いているかもしれません」(同)

 こうした紫外線との付き合い方は、夜勤でなかなか日光を浴びられない人にもおすすめだ。いずれにしろ、紫外線は人体にとって諸刃の剣のような性質を持っている。適度な量を浴びることを心がけたい。

(文=ますだポム子/清談社)

ユニクロ・GU等、今、大好評のロングスカート3選…スタイル“美しく見え”&ラクちん

ロングスカート”といえば、オールシーズン通用する人気のファッションコーデ。颯爽と履きこなしている女性を見かけると、エレガントな佇まいについ見惚れてしまいますよね。そこで今回は、“大人女子度をUPさせるロングスカート”を紹介しましょう。

「レースナローロングスカートZ+E」(GU)

 まずはGUの「レースナローロングスカートZ+E」(税抜1490円)から。レーススカートは女性ファッションの定番であり、GUでも毎年大人気のアイテム。同商品は今年のトレンドにあわせ、丈を少し長めにしてアップデートされました。またレースとインナーの丈を変えることによって、絶妙な透け感も演出。従来より“レディ感”を増しているのがポイントです。

 サイズはXSからXXLまで全6タイプ。カラーは涼しげな印象を与えるホワイト、シックな佇まいを醸し出すブラック、見た目にも鮮やかなパープルの3色が用意されています。同商品を購入した人からは好評の声が相次ぎ、ネット上には

「フィット感のある生地でスタイルをよく見せてくれるから、買って大正解でした!」

「ウエストラインがすっきりするので骨格ストレートの人におススメ」

といった声が寄せられていました。

「ロングスカート」(H&M)

 続いては低価格ながらハイクオリティーなファッション性を誇るH&Mより、「ロングスカート」(3999円)。同商品はレーヨン100%のビスコース織物素材を使用し、カバータイプのゴムウエストによってゆったりした履き心地に。また太ももと膝の部分にギャザー入りのティアード切り替えが施され、ボリューム感をプラスしているのも特徴の1つです。

 コーディネートにはデニムシャツジャケットや、バックラップトップスなどのアイテムがおススメ。足元はウェッジサンダルやフリンジミュールで演出すると、柔らかな印象のロングスカートを引き締めるアクセントになるのではないでしょうか。

 同商品を購入した人からは、

「大人っぽさが映えるので重宝してます」

「ゆったりしたスタイルのスカートを探していたのでまさにドンピシャの商品!」

といった声が続出。なおカラーはラストブラウンと、オンラインストアのみの取り扱いでブラックも用意されています。

「Joy of Printシフォンティアードロングスカート(丈短め75~79cm)」(ユニクロ)

 最後はユニクロの「Joy of Printシフォンティアードロングスカート(丈短め75~79cm)」(税抜2990円)。美しさと楽しさがあふれるプリントコレクションの1つで、きめ細やかな柄が目を惹きつけるデザインが特徴です。ちなみに商品名の「Joy of Print」とは、ロンドンをベースに活躍するデザイナーのキャス・キッドソンが立ち上げたスタジオのこと。

 透け感のあるシフォン素材で軽やかなイメージを与え、腰まわりはすっきり細く見えるシルエットに。ウエストゴムの中央にフリルを入れてデザイン性をアップしつつ、イージーパンツと同じプルオン仕様なので着脱もラクちんです。ネット上でも好評で、購入者からは「シルエットや裾の透け感が美しくて思わず一目惚れ」とのコメントが寄せられていました。

 同商品はオンラインストアのみの取り扱いとなっているので、購入時には注意してくださいね。

(文=編集部)

※商品の価格は記事作成時の実売価格です。

安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか

 昨日17日、かかりつけとなっている慶應義塾大学病院を受診したことを受けて一気に噴出した安倍首相の「健康不安」説。本サイトでは官邸や側近がこの「健康不安」説を積極的に喧伝していたことから、「第一次政権のときと同じように政権放り出しをするための布石ではないか」と分析したが、訂...

甘デジでも「最強レベルの一撃」を期待!? 始動した「爆裂レジェンド」へ熱視線!!

 2020年に登場した新機種が好稼働を見せているパチンコ。中でも圧倒的な出玉スピードを実現した『P大工の源さん 超韋駄天』(SANYO)は、デビューから高稼働を実現中だ。「2時間ちょっとで140連」など、驚愕の報告も話題になった。

P交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO』(サミー)も好調。150回のST回数は継続率「約80%」を誇る。電チュー大当り時は「75%が約1000発」以上と、高い出玉性能を有した仕上がりだ。

 注目の「遊タイム」は低確率599回転を消化で発動し「最大100回転」の時短に突入。「強力なST」と「遊タイム」の強力タッグが、これまでとは違う「エウレカ」の魅力を堪能させてくれそうである。

 パチンコサイト「パチビー」の全国稼働ランキングでは、見事に1位(8/17現在)に輝いている本機。「ライトミドルの覇権取り」へ向け、上々のスタートを切った印象だ。

 反響の大きさでは一般社団法人「ぱちんこ広告協議会」が主催する「“ファン”が選ぶパチンコ・パチスロ大賞2019」のパチンコ部門を2連覇中の京楽産業.の新機種も負けてはいない。

「高継続×爆速×一撃×遊タイム」を搭載した甘デジ『ぱちんこ新・必殺仕置人 TURBO』が絶賛稼働中だ。遊タイムは通常状態「280回転消化」で発動。その後は「379回」の時短がスタートし、その間の大当りはST突入が濃厚となっている。

 ST中の大当りは50%で10Rの出玉の獲得が可能。その継続率は約80%と、遊びやすくも強烈な“一撃”を堪能できそうな仕様だ。実際に遊技したユーザーからは、称賛の声も浮上している。

 スピード感や出玉感は前作を進化継承しつつ、新たなゲーム性を組み込んだ仕上がり。甘デジ分野でも『仕置人』旋風が巻き起こるかに注目したいが…。

『ぱちんこ新・必殺仕置人 TURBO』を導入した京楽産業.といえば、新たに検定を通過した新機種も大きな話題だ。驚異の出玉力でホールの救世主となった「爆裂コンテンツ」が動き出した。

「ファンの間で『RUSH界の帝王』との声もあがった『GANTZ』ですね。先日『PぱちんこGANTZ2AT2』(オッケー.)が検定を通過。新作の登場を予想する声は多かったですが、ついに動き出しましたね。

昨年リリースされた『ぱちんこ GANTZ:2』は、『一撃3000発×スーパー小当りRUSH』の強烈な出玉性能を搭載。『一撃2万発ゲット』など爆裂報告が続出しました。その一撃性は、間違いなく新規則トップクラスだったと言えるでしょう。

そんなシリーズの最新作を話題にする関係者は以前から存在。『GANTZ:2の軽いスペックではないか』と囁かれていました。そうなると気になるのは出玉性能ですが、『必殺仕置人 TURBO』みたいな機種も発表していますからね。『GANTZ』らしさを期待してしまいます。続報に注目ですね」(パチンコ記者)

 強力な出玉性能で快進撃を見せた『CRぱちんこGANTZ』。その後に登場した『ぱちんこ GANTZ:2』も上々の反響を得るなど、多くのファンを魅了してきた人気シリーズが始動した。

 検定を通過した『PぱちんこGANTZ2AT2』は、どのような仕上がりとなっているのだろうか。業界を牽引するヒットメーカーのサプライズに期待だ。

三浦瑠麗、 山下智久処分のジャニーズに「“出会い禁止”はお話しにならない」と苦言し物議

 東京大学卒業の才媛として知られる、国際政治学者の三浦瑠麗氏(39)。東京大学公共政策大学院修士課程在学時には、リベラル派の論客として知られる国際政治学者の藤原帰一氏に師事し、2014年に『ニッポンのジレンマ』(NHK)に出演したのをきっかけとして一般にも知られるように。現在では情報番組のコメンテーター等として、ときに“タカ派”な発言で物議を醸すことも多い彼女の発言が、またもや注目を集めている。

 三浦氏は8月18日、情報番組『とくダネ!』(フジテレビ系)に出演。同番組はこの回で、「文春オンライン」が7日に報じた、ジャニーズ事務所所属タレント・山下智久による未成年“お持ち帰り”疑惑について特集した。ジャニーズ事務所は17日、山下に芸能活動の自粛、飲み会に同席していたとされる亀梨和也に厳重注意という処分をくだしたばかりであった。この件についてコメントを求められた三浦氏が、彼女らしい持論を展開する一幕があったのだ。

「三浦氏はこの件について、『朝からテレビでね、なんとなくここらへんに“性交渉”というワードが漂ってる感じの……みんなで大真面目に話してるのが、ちょっと笑っちゃうなって感じなんですけど』と苦笑しつつも、『ジャニーズ事務所の方針っていうのはね、人気商売なので、仕方がないのかもしれない』とコメント、今回の処分について一定の理解を示しました。

 しかしその後、『ただね、人の人権っていうのをどこまで縛っていいのかっていうのがあるんですよ。やっぱり奴隷契約はよくないので』『ちょっと謹慎っていうのとね、本当にその人の将来を断ったりとか、あるいは不当な長い期間休ませるっていうのは、あまりに干渉しすぎなんじゃないかと思います』と、事務所がタレント芸能活動の自由を過剰に縛るのはよくないのではないか、といった主張をしていましたね」(芸能ライター)

三浦氏の指摘は「論点がズレてはいまいか」

 さらに三浦氏は、新型コロナウイルス流行下で山下らが飲み会を行ったという事実について、以下のようにコメント。

「これ(今回の処分)がスタンダードになったら、コロナ禍においては、ジャニーズ事務所に限らず、みなさん新しいガールフレンドに会うのは禁止ですよ、と(なってしまう)。新しい出会いは禁止です、今まで付き合ってた人としか会ってはいけません、とするんですかっていう。ちょっともう、バカらしくてお話しにならないですね」

 つまり、新型コロナウイルス流行下に飲み会を開いたことが、平常時のそれよりも重い処分に繋がるのだとすれば、それはおかしいのではないか、といった趣旨のコメントもしたわけである。

「この三浦氏の発言に対しては、『論点がズレすぎてるんじゃないか』『知らない女性と飲んだことそのものがまずいとされたのではなく、相手が未成年で、法的にもアウトな淫行疑惑もあったからこそ、謹慎や厳重注意に繋がっただけでは』という声が上がっています。

 なかには、『わざと論点ずらしを行っているようにも見える』『こういう、論点がそれるのって、政治がテーマの場合も彼女の“得意技”だよね』といった声もネット上では散見され、さらには『ひょっとして、ジャニーズ事務所への“忖度”か(笑)』といった邪推の声さえ見られますね」(同・芸能ライター)

「あえて徴兵制を復活させよ」という過激な主張

 三浦氏を巡っては、インターネット通販大手Amazonが展開する有料会員向けサービス「Amazonプライム」のプロモーションCMに8月1日から氏が起用されたのをきっかけとして、目下、批判が殺到している。8月16日頃よりTwitter上で、「#Amazonプライム解約運動」なるハッシュタグを用いて、三浦氏のこのCM起用に反対するネット運動が起こり、17日にはなんとトレンドの1位となったのだ。

 三浦氏のCM起用を問題視する理由としては、三浦氏が行っている「戦争抑止のためにあえて徴兵制を復活させよ」との主張への疑問、2018年に物議を醸した「スリーパーセル発言」への疑問、そして、そもそも学者が私企業のCMに出演することの是非……等々が挙げられている。

「『徴兵制論』は三浦氏が2014年頃から折に触れて主張し続けているものなのですが、一般層の目に触れるAmazonのCMに今回彼女が起用されたことで、あらためて注目を集めてしまった。『こんな主張をする人がCMに出る企業、まずいでしょ』『企業の姿勢をただすためにも、解約せざるを得ない』というわけです」(同・芸能ライター)

 こうした騒動の渦中に、今度は芸能問題に関して再び物議を醸すような発言を行ってみせた三浦氏。こうした歯に衣着せぬもの言いこそが氏の“ウリ”なのだろうが、やはりその態度、主張に拒否感を覚えてしまう人も少なくないようである。

(文=編集部)

長濱ねるの「激ヤセ近影」にファン騒然!? 同期からの「体型ディス?」発言がキッカケとの声も

 昨年7月末に欅坂46を卒業後、約1年の充電期間を経て、ドキュメンタリーバラエティ番組『セブンルール』(フジテレビ系)でメディア復帰した長濱ねる。そんな彼女の「近影」がファンの間で話題になっている。

 8月11日の放送後、長濱の公式Twitter上にはその日のコーデ写真がアップされたのだが、ネット上では「アイドル時代より瘦せたよね」「全体的にやせ細った?」との声が。その中でも特に目立ったのが、シャープになった顔立ちに対する指摘だ。

「アイドル時代は“史上最強のタヌキ顔”と称されるほど、ふっくらとした可愛らしい顔立ちが特徴的で、2017年12月リリースの1st写真集『ここから』(講談社)の公式Twitterには、本人の代わりにたぬきの小物がアップされたり、握手会ではコスプレを披露するなど、自他共に認めるタヌキキャラで知られていました。

ところが、復帰後の長濱に昔のような面影はあまり感じられず……。その変貌ぶりはファンも驚きを隠せていないようです」(芸能ライター)

 復帰して早々、ファンの視線を集める長濱だが、一部の欅坂ウオッチャーの間では“激ヤセ”に至ったキッカケが推測されているという。

「18年7月放送のバラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で長濱は、一緒にゲスト出演した同期の織田奈那から『ねるって別にモデル体型ではないじゃないですか』と指摘されていたんです。この発言を受け、『手足が短かったり、メンバーに“タヌキ”ってイジられたりして』と自虐し、その場を切り抜けていましたが、実際は織田からの指摘を気にしていたのでは、と予想するファンは少なくないです」(記者)

 一方、タヌキ顔から脱却した今の姿に「モデルさんみたい」「今の方が女性ウケはいいかも」との声も上がっており、世間全体で見ればわりと好評の様子。今後は、欅坂時代とは一線を画したイメージで新たなファン層を獲得できるかもしれない。

山下智久、女子高生へ淫行疑惑、条例違反で違法の可能性…「活動自粛で済まない」の声も

 ジャニーズ事務所は17日、所属する俳優の山下智久の芸能活動自粛と、KAT-TUNの亀梨和也への厳重注意を発表した。山下と亀梨は7日付「文春オンライン」で、女子高生と飲酒を共にしたと報じられていた。さらに山下は飲み会のあと、そこに同席していた女子高生とホテルで合流して同じ部屋に宿泊したとも伝えられていた。

 発表コメント内でジャニーズは、未成年との飲酒に至った経緯について次のように説明している。

「この度の報道において未成年とされている方が店内に居合わせたことから、当該飲食店による年齢確認において成人である旨の説明が事前になされた上で紹介されることとなり、さらに両名(編註:山下と亀梨)からもこの紹介された方に対して年齢確認を行っていたことが確認されました」

「今回のような結果を引き起こすこととなった要因の一つとしまして、店内に居合わせた方が積極的に年齢を偽っていたことが挙げられるのではないかと認識しております」

「店内で飲食を共にするに至った方の年齢についてなど、両名ともに払うべき注意を完全に怠っていたとまでは言い切れない」

 事態の発覚から処分発表まで10日を要した理由や、釈明コメントから読み取れる事務所の真意について、テレビ局関係者は語る。

「当初ジャニーズ事務所はこの件について“なかったこと”にして、山下と亀梨を不問にする姿勢でした。その理由は大きく3つです。まず、山下は6月からHuluで世界30の国と地域に配信されているドラマ『THE HEAD』にメインキャストとして出演しており、もし不祥事によって配信に影響が出れば、事務所は大きな損失を被る可能性もあるという点。山下が処分を受けるかたちになってもペナルティー的なものが発生しないことを、Huluをはじめ関係各所に確認するための時間が必要だったとみられます。

 2つ目は、亀梨も主演する映画『事故物件 恐い間取り』の公開が8月に控えているという点。そして3つ目は、山下の“お泊り”に関する部分だけは、お相手が未成年だけに、どうしても認めるわけにはいかなかったという点です。実際、今回事務所が発表したコメントでは飲酒については謝罪しているものの、ホテル宿泊の件については一切触れていません。

 さらにいえば、コメントでは未成年女子について『積極的に年齢を偽っていた』などと強い表現で批判しており、“亀梨と山下は騙された”という姿勢を崩していません」

東京都青少年育成条例

 7日に第一報が報じられてから処分が発表される17日まで、テレビの情報番組やスポーツ紙などの主要メディアは、本件について“無視”を貫いていたが、処分発表翌日になって初めて一斉に報道。なかでも、生放送中にあるコメンテーターが発した“忖度しないコメント”が話題になっている。

 18日放送の『グッとラック!』(TBS系)内で、インターネット掲示板「2ちゃんねる」開設者の西村博之(ひろゆき)氏は、次のように発言した。

「未成年とホテルに行ったのだとすれば、都の条例違反なので。飲酒どうこうじゃなくて法に触れる可能性があるので。謹慎で済んで、むしろどうなのかなって。契約解除になった人もいるじゃないですか。なので、どうなのかなって思いますけどね」

「飲み会が問題じゃなくて、問題はホテルだと思うんですけどね。飲み会に若い人がいるのはしょうがないじゃないですか。それはわからないよね、っていうのは」

 同様に「活動自粛処分のみで済むのか」(テレビ局関係者)と疑問視する声も広まっているが、ひろゆき氏が指摘するように、山下の行動には違法性があるのだろうか。山岸純法律事務所の山岸純弁護士は次のように解説する。

「確かに、『女子高生(18歳未満)とホテルに宿泊していたこと』が事実であり、さらに性行為に及んでいれば、東京都青少年育成条例第18条の6に該当し、2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 第18条の6は、『何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない』と規定しているのですが、ここで言う「みだらな」とは、「青少年を誘惑し、(略)その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う(略)」行為と考えられています。

 今回の場合、純粋な恋愛関係にあったとは考えられませんので、自身がアイドルであることなどを利用してそうした行為などに及んでいるのであれば、上記の条例違反となる可能性はあるでしょう」

 また、飲酒の舞台となったバーは「文春」の取材に対し「A子ちゃんからは成人していると聞いていました。今回のことが発覚して、本人からお店に年齢を偽っていたと謝罪も受けています」としているが、このように身分を偽って飲酒をすることは法的に問題ないのだろうか。

「この女子高生が年齢を偽って飲み会に参加していた可能性があるという件ですが、今のところ、お酒を飲んだこと自体について未成年者を罰する法律はない(禁止はしているが、罰則がない)ので、罰せられたりすることはないでしょう。

 ところで、ジャニーズ所属のアイドルたちのこの手の話は、これまでは、さまざまな“力”で封じられてきたのでしょうね。ジャニーズ事務所のメディアへの影響力の低下を切に感じるところです(良いか悪いかは別として)」

 果たして山下は活動自粛だけで終わるのか、注目される。

(文=編集部、協力=山岸純/山岸純法律事務所・弁護士)

●山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。