パチンコ「バトル継続率80%の爆裂」羽根物! デジタル色の強そうな姿の中に隠された正体は!?

 

 2004年に改正された規則によりパチンコの種区分が撤廃された。これにより羽根物第3世代では、デジパチと融合された新たなスペックからくる爆裂機が生み出されたのである。その最右翼が『羽根ぱちんこウルトラセブン』であろう。

 業界を席巻したバトルシステムによる類まれなる爆発力で圧倒的な人気を博したデジパチの羽根物バージョンということで、本機も羽根物にはない連チャン性を有していたのである。

 その連チャンは「ウルトラバトルモード」と呼ばれる100回転の時短によって繰り出される。玉を減らすことなく次の大当りに繋げられ、バトルに勝利すればモード継続、さらに次の大当りを狙える。

 このバトルモードの継続率が約80%と破格なので、大連チャン、大量出玉を期待できるのである。

 その分、「ウルトラバトルモード」を獲得できる14Rの振り分けが6%とかなり低く設定されているので、突入するまでのハードルがブブカの世界記録なみに高く感じられるかもしれないが、液晶大当り時は時短突入が濃厚となる。

 そして、この液晶大当りの確率が格別で、通常、羽根物の直撃大当り確率は1/400前後、同じ京楽の『CRぱちんこたぬ吉くん』は1/397とマックスタイプなみに設定されているのだが、本機のそれは1/115.67。液晶大当りの存在感が計り知れないのである。

 羽根物に爆裂要素やデジタル要素をできるだけ排除してほしい派の私であるが、さすがに1回は触っておきたいと思うようなスペックである。

 もう京楽のたぬ吉役物には飽き飽きしていたものの、やはり本機を打とうと馴染みのホールに出かけ、まんまとその出玉感を堪能して評価を一変させたのである。

 役物はそういう仕様なのか、これまでのたぬ吉役物より辛い印象で、なかなかポケットに玉が収まらない。その代わり、イレギュラー入賞が増え、役物内の躍動感が増したのである。斜めに軌道を描きながら跳ね返り入賞など、多彩なV入賞パターンを目撃できる。

 あと、ラウンド間はもちろん、ラウンド抽選中やバトル中など打ち出しを止めたほうがいい場面が多いので、意外に技術介入性が高かったりするのも好感が持てた。こういったシンプルなところで違いを発揮できるのは嬉しい限りである。


 そして時短中の破壊力は最高である。80%のループ率は伊達ではない。しかし、羽根物当りでは1Rが半分近くもあり、ちょっと1Rに偏るとなかなか出玉が伸びないし、モード終了のフラグも仕込まれているので常に危険がつきまとう。

 したがって、どちらかといえば高ループの一撃を狙うというよりは、優秀台を一日打ち倒して差玉を稼ぐといったイメージのほうがしっくりくる台である。

「ウルトラバトルモード」で1000発2000発を蓄えながら次のバトルまでやりくりする。結局はオーソドックスな羽根物スタイルだったりするのである。

(文=大森町男)

JRA根岸S(G3)モズアスコット 安田記念馬が異例のダート転戦 「頼れる援護射撃」で勝算あり!?

 芝のG1・安田記念の勝ち馬モズアスコット(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)が異例のダート転戦だ。同馬は18年の安田記念をC.ルメール騎手を背に快勝したが、以降はスワンS(G2)を18年、19年と2年連続で2着したものの、約1年半ほど勝利から遠ざかっている。

 善戦しても勝ちきれない現状から今回のダート戦は吉と出る可能性が高い。馬自身の状態は良好で、1週前の追い切りでも坂路4ハロン50秒6-12秒2の一番時計を馬なりで叩き出し、一杯に追われるローゼンリッター(4歳1勝クラス)を3馬身突き放した。陣営は「この馬らしい動き。まだ体に少し余裕はありますが、来週も追い切れるので」と初のダート挑戦を前に充実ぶりが伝わってくる。

 すでに陣営からは根岸S(G3)を使って、その後2月23日に同じく東京競馬場で行われるフェブラリーS(G1)、さらに4月4日にオーストラリアのランドウィック競馬場で行われるドンカスターマイル(G1・芝1600m)へ参戦する異例のプランが発表されている。

 血統的にも父Frankelのダート適性は未知数も、母父にはハリウッドジュヴェナイルチャンピオンシップS(G2)、サプリングS(G2)、ホープフルS(G1)などダート重賞実績のあるヘネシー。日本で活躍した産駒にはフェブラリーSを勝ったサンライズバッカスがいるのは強みだろう。

 心強いのは昨年のJRA・G1で最多の5勝をあげたC.ルメールとのコンビ再結成。同コンビでは9番人気の低評価ながら18年の安田記念を優勝。このときはスタートを決めたものの、ポジション取りで後手を踏み、インの中団で辛抱強く待機。直線で進路が開けた一瞬の隙を見逃さずに馬群を縫うように末脚を伸ばして、粘るアエロリットの勝利を阻止した。これはルメールの冷静な判断と卓越したセンスあってこそだった。

 それ以外でも注目したいのは芝からのダートに転戦した馬の好走である。タイムリーなところでは、1月26日(日曜)に行われた東海S(G2)のエアアルマスの優勝。期待されていた割には自己条件を卒業できないでいた馬が、ダートを試した安芸S(1600万)で一変。太秦S(OP)まで破竹の3連勝を決めた。重賞挑戦となった武蔵野S(G3)は砂を被らない外に出すのに手間取って11着に敗れはしたが、初の一線級が相手となった東海SではフェブラリーSの勝ち馬インティを負かす金星をあげたばかり。

 少し遡ると16年のJBCクラシック(G1)を勝ったアウォーディーも芝の自己条件をなかなか勝ち切れずにいたが、初ダートとなったオークランドレーシングT(1600万)を快勝すると、それまでのもどかしさが嘘のように6連勝で一躍トップホースの仲間入りを決めている。

 ダートも走れそうな血統、ルメールとのコンビ再結成、馬なりで一番時計が出る臨戦過程と買える要素は十分。フェブラリーSを勝てばアグネスデジタルに次ぐ2頭目の芝・ダート両マイルG1勝ちも見えてくる。まずは2月2日の根岸Sに全力投球といきたい。

パチスロ6号機「超ノーマルタイプ」に続き“大物”も参戦!? 敏腕メーカーの「新情報」が話題


 2020年も話題作が続々とデビューしているパチスロ。各メーカーの自信作が絶賛稼働中だ。

 6日からの週には藤商事を代表するホラーコンテンツ『リング』最新作が登場。『Sリング 恐襲ノ連鎖』は、純増変動型の疑似ボーナスのループで出玉を増やすタイプとなっている。

 同日には新パチスロメーカー「カルミナ株式会社」の第1弾パチスロ『探偵オペラ ミルキィホームズ 1/2の奇跡』も導入された。「次世代Aタイプ」と銘打たれた本機は、差枚数管理型の疑似ボーナスの連チャンで出玉を伸ばすゲーム性だ。

 人気メーカー・コナミアミューズメントは、「2400枚をストレスなく超高速消化」「どこからでも2400枚が目指せる」と宣言した『スカイガールズ3~ゼロノツバサ~』を導入。デビューから好稼働を見せている。

 6号機初の「4thリール」を採用したアムテックス製『花伝』も忘れてはならない。初当りの期待獲得枚数が「1000枚オーバー」というハイスペックマシンへの反響は上々だ。

 今後も魅力的な新機種が登場予定。その中でも注目度が高いのは、6号機ノーマルタイプだろう。

 まずは北電子の人気シリーズ『ジャグラー』。今春に導入予定の『アイムジャグラーEX』は、平均約252枚のBBと約96枚のRBを搭載している。5号機の『アイムジャグラーEX』に比べ純増枚数は減ったが、通常時のベースとボーナス合算出現率・出玉率がアップ。遊びやすく、当たりやすさが際立つ仕上がりだ。

 敏腕メーカー山佐が発表した『ケロット』シリーズ最新作も熱い視線を浴びている1台。『パチスロ ケロット4』は、ビッグ最大230枚、REG60枚の獲得が可能となっている。

 最大の特徴はボーナス比率がビッグ80%、REG20%という「超ビッグ偏向型」となっている点。6号機ノーマルタイプ最高峰のスペックと早くも話題だ。導入後は大きな反響を得られそうだが……。

 同社の新機種で注目を集めているのは『パチスロ ケロット4』だけではない。5号機時代を大いに盛り上げた「ヒット作」を話題にする関係者が目立つようになってきた。

「山佐さんが誇るヒット作『モンキーターン』ですね。最新作の登場を示唆する声は絶えませんでしたが、ここへきて『ゴールデンウィーク前には導入!?』といった情報が浮上しました。

本シリーズといえば、やはり2011年に登場した初代。徐々に人気を集め、結果的には6万台を超える大ヒット作になりました。そんな初代に採用されていた仕様を、多く継承している可能性が高いと予想する関係者は多いです。続報に注目ですね」(パチスロライター)

6号機ノーマルタイプ最高峰のスペックと評される『パチスロ ケロット4』に続き、『6号機モンキーターン』が登場するのだろうか。その動向に熱い視線が注がれている。

消費増税、景気への悪影響が鮮明…GDPに表れない“消費引き締め”の実態、五輪効果も終焉

 消費増税による景気への悪影響がジワジワと出始めている。内閣府は14日、12月の景気ウォッチャー調査の結果を発表した。この調査はいわゆる「街角景気」を調べるもので、景気に敏感なタクシー運転手や小売店など、全国各地の景気の動きを観察できる職業の約2000人を対象としている。国内総生産(GDP)などのハードデータより信頼性は低くなるが、調査が早くまとまるため、より早く実体経済の様子がつかめるとされている。

 今回内閣府が発表した調査結果によると、全国の12月の景気の現状判断DIは消費増税をした昨年10月から3カ月連続で増税前の40を割り込む低水準が続いている。横ばいを示す50を下回っている時点で、肌感覚からみて景気回復には程遠いということを示しているが、地域別にみると関東、近畿、九州以外はすべて40を下回っており、東京や大阪、福岡といった近年人口上昇が続いたり、地域の中核をなす大都市を抱える地方以外は苦戦を強いられていると感じる人が多いということだ。

 さらに、調査のためのインタビューの中身を子細に見てみると、興味深い内容が出ている。景気ウォッチャー<全体版>から、いくつかポイントを挙げてみよう。

 まず、ホテルの増設ラッシュや東京オリンピックでの建設需要の高まりが、必ずしも地方都市圏での景況感を押し上げているわけではないことがわかる。

「市内を中心に新規ホテルの増設ラッシュとなり、客室が余り始めている。その結果、軒並み客室単価が下がってきている。宴会も忘年会シーズンではあるが、小口の宴会を中心に予約状況が悪い。法人客からは、忘年会への参加を社員に無理強いできなくなったため、不参加者が多く、中止にするといった声も数件ある」(近畿=都市型ホテル)

「東京オリンピック後の新規建設を計画している建築主において、次年度着工の是非を判断する時期にあるが、人手不足などの影響で一向に建設単価が下がらないため、着工を先送 りするケースが目立ち始めた」(北海道=建設業)

「12月の動きだが、例年と比べて、運営する3ホテルは軒並み70%は超える稼働率で、悪いというところはない。ただし、80%を超えても良い月なので、年末に近くなって稼働 が苦戦しているため、若干悪い」(北関東=都市型ホテル)

「ホテルの過当競争が更に激化するとみており、土地があればホテルが建つ状況はホテル バブルを実感する。レストランも消費税の引上げの影響か、来客数、客単価共に減少しており、特に客単価は消費税の引上げ前より低い」(北陸=都市型ホテル)

「宿泊客の人数が前年に比べて減っている。あわせて、客単価も落ちている。他のホテルと情報交換しても同じ回答である。宿泊施設が供給過剰になっている。クルーズ船の寄港数が増えても我々の売上には関係ない」(沖縄=観光型ホテル)

地方都市圏では不調の声

 一方、東京を含む南関東や大阪を含む近畿地方、福岡市を含む九州地方の建築需要に対する肌感覚は悪くない。

「オフィステナントからは景気が悪いという話はほとんど聞かれない。商業テナントから は、人手不足、材料等の高騰により経営が厳しいということを言われ、賃料の値上げ交渉が難航しているが、ゼロ回答はない。客が少ない土日の深夜営業の時間短縮など、経費の削減に向けた工夫をしている」(南関東=不動産業)

「好調な企業は設備投資に積極的で、年度末の完了工事の発注も続いている。官庁関係で は、人手不足の影響で入札に参加できない企業も多い」(近畿=建設業)

「災害復旧工事の指名入札の場合は、約半分の業者が辞退しており、今の時期仕事を選ん でいる状態である。災害復旧工事の金額の大きな工事については、繰越しが考えられる ため参加業者は多い。工期等の延長が可能であれば、入札に参加したい業者は増加し、 地元下請業者も景気は良くなると考えている」(九州=建設業)

 また、飲み会などを含めた一般消費については、地方都市圏で不調の声が大勢を占めている。

消費税の引上げの影響で客の財布のひもが固く、衝動買いは皆無である。また、この冬 場は気温が高く、白菜など鍋材料の動きが悪い」(中国=スーパー)

「消費税の引上げが徐々に効いてきており、予約状況からも徐々に財布のひもが固くなっ ていることがうかがえる。客層の二極化が進んでおり、中間層の客がいなくなっていくことを危惧している」(東北=一般レストラン)

「令和になって初めての12月ということもあり、きっと忘年会などを楽しむのではないかとみていたが、思っていたほどの客足ではなかった。例年と比べても、客の数が若干少ない」(北海道=スナック)

「例年に比べて暖冬の影響を受けたクリスマス商戦、年末商戦の重衣料の動きが鈍い。ま た、消費税増税の影響がいまだにあることが一因として挙げられる」(南関東=衣料品専門店)

「2~3か月後はいよいよ2020年東京オリンピックということで、その分野に関しては良いと聞いているが、他の教育及び一般団体旅行が伸び悩んでいるようなので、相殺して 変わらない。個人も思わしくないと聞いている」(南関東=旅行代理店)

「法人利用の一般忘年会が、周辺施設も含め、軒並み全て減少している。当ホテルでも、 前年比20%ほど落としてしまっている」(甲信越=都市型ホテル)

「富士五湖周辺では、アジア周辺からの観光客が堅調に推移している。しかし、多くの大手ホテルチェーンの進出により、地元ホテルの宿泊客が大手に流れており、観光客は増加傾向であるものの、景気自体は変わらない」(甲信越=金融業)

「忘年会シーズンは終わったが、今後も、送別会、歓迎会、合格祝い会などの需要がある。 ただ、職場での利用が減少しているため、売上が懸念される。また、アルコールを提供する宴会よりもノンアルコールの食事会が増加する現状があるので、1件当たりの単価が伸びず、前年から売上が変化しない」(中国=一般レストラン)

「消費税増税の影響を明らかに受けた形となっている。住宅展示場の来場者数は減少しており、大手住宅メーカーの契約数が明らかに落ち込んでいる。今後もしばらくはこの傾向は 継続するとみている」(四国=木材木製品製造業)

来年、地方を中心に不景気か

 引用が長くなった。もちろん、この調査自体はあくまでアンケートであり、今後集計されるハードデータとは乖離があるかもしれない。ただ、東京オリンピックの年を迎え、従来から国内経済を底上げしてきた建設需要が地方都市圏ではあらかた出尽くした感がある。さらに、消費増税の影響もさることながら、職場などでの飲み会もハラスメントを恐れる風潮などにより敬遠されるようになり飲食店は苦戦しているのは間違いない。

 地方の「外貨獲得」の頼みの綱であるインバウンド需要も、昨今の新型肺炎の感染拡大で中国人観光客に対するイメージが悪化すれば、徐々に停滞していく懸念もある。実際、日本観光局によると、2019年の韓国人観光客は今年の日韓関係の悪化により、前年比25.9%減の558万4600人となっており、地方の観光業には少なからぬ打撃を与えたことと推測される。

 政府は今年、事業規模26兆円の経済対策を実施する予定だが、「今年はこれだけの規模でやれば経済の急減速は避けられるが、問題は来年。地方を中心に一気に不景気になる恐れがある」(銀行系証券のストラテジスト)との懸念もある。今後の日本経済の動向が注目される。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)
Kyuzo Matsuoka
ジャーナリスト
地方紙勤務を経てフリーに。マスコミの経営問題や雇用、農林水産業など幅広い分野をカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

JRA根岸S(G3)『代打の神様』が試合を決める!? ミッキーワイルド庭の府中で弾けるか!?

 2月2日東京競馬場で根岸S(G3)が開催される。同レースは過去10年で16年モーニン、18年ノンコノユメが同レースをステップにフェブラリーS(G1)制覇を果たしているステップレースだ。ここでは好調キープのミッキーワイルド(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)に注目だ。

 ミッキーワイルドは芝短距離路線でデビューし、3歳秋にダート路線へ転向。ダート転向後は3着以内に入る安定した走りだが、なかなか勝ちきれないレースが続いた。ようやく昨年4月に6戦目にして待望のダート初勝利を挙げると、連勝で麦秋S(3勝クラス)を制しオープン入りを果たす。

 勢いそのままにプロキオンS(G3)で2着の好走、霜月S(OP)では単勝1.6倍の圧倒的支持にしっかり応えオープン勝ち。中団でレースを進め、終いの脚が切れる、まさに危なげないレース運びでここへと駒を進めてきた。

 東京ダートは現在3連勝中。もはやミッキーワイルドにとって東京競馬場は『庭』同然だ。

 また根岸Sは斤量面でも恩恵が得られる。前年覇者のコパノキッキング、初ダート挑戦のG1馬モズアスコット、ユニコーンS(G3)勝ち馬ワイドファラオといった強力なライバルが斤量58kgに対して、ミッキーワイルドは56kgで走れるのも魅力的だ。

 そして今回に限っては、ジョッキー乗り替わりもミッキーワイルドの後押しになるかもしれない。北村友一騎手からM.デムーロ騎手へ乗り替わりとなる。

 北村友騎手は今年未勝利のまま迎えた12日の京都12Rでタニノミッションに騎乗した際、最後の直線で外側に斜行したとして、1/25(土)から2月2日(日)まで9日間騎乗停止処分となった。この影響での乗り替わりである。

 今年から騎乗停止期間の施行が1週間繰り下げられたため、制裁決定後の18日、19日の2日間も北村友騎手は騎乗機会があった。騎乗停止を引きずってか、勝利を挙げられず未だに未勝利の絶不調だ。

 デムーロ騎手は今年開幕週で4勝を挙げるも、その後2週間勝ち星から遠ざかる。25日(土)中山では3勝と相変わらずの波の激しさだが、復調気配とも感じられる。

 ミッキーワイルドとデムーロ騎手のコンビは、今回が初めてではない。昨年4月同馬がダート初勝利を挙げた時の鞍上がデムーロ騎手で、連勝のきっかけを作ったまさに縁起の良いコンビである。

 思わぬ形でコンビ再結成となったが、中山金杯(G3)を急遽の乗り替わりで勝利したデムーロ騎手。ここでも『代打の神様』の一発に期待したい。

ヤマダ、超重宝するサブ暖房器具5選!2千円台~、ミニ型ホットカーペット、電気ヒーター

 これから、さらに寒さが厳しくなる季節。万全の準備をしたいが、あと少しの辛抱だからメインの暖房器具を買い換えるのはもったいない……。そこで、おすすめしたいのが、お手軽な「サブ暖房器具」だ。冷え込んだときにエアコンにプラスしたり、キッチンやトイレに置いたり。そんなサブ暖房器具は冬終盤だけでなく、寒さの続く春先まで重宝するはずだ。

 今から買っても損をしないサブ暖房器具を、店舗数が多く、ネット通販の店舗受取サービスが充実しているヤマダ電機で探してみた(価格は税込み)。

アラジン/グラファイトヒーター/4980円

 手軽な暖房器具として、すぐに思いつくのは電気ヒーターだろう。暖かそうなオレンジ色を見ているだけで安心するが、灯油やガスなどの燃料が不要で、スイッチを入れるだけですぐに体を暖めてくれるお手軽さもありがたい。「エアコンをつけても足元が寒い」「書斎や脱衣場で使いたい」など、ピンポイントで暖めたいときはピッタリだが、部屋全体を暖めるのには不向きで電気代が高いというデメリットもある。

 パステルカラーのおしゃれな電化製品やキッチン家電を数多く手がけているアラジンのグラファイトヒーターは、デザイン性が高く機能性も十分。サブ暖房器具とはいえ、デザインにこだわりたい人におすすめだ。温度調節は2段階で、転倒防止機能もついている。電気代は、200Wで1時間あたり約5.4円、400Wで1時間あたり約10.8円。サブで使うには許容範囲内だろう。

テクノス/セラミックファンヒーター(1200W)/3828円

 電気を使って温風を送り出してくれるセラミックファンヒーターは、コンパクトで持ち運びに便利。値段が安い商品が多いのでコストパフォーマンスも優れている。ただし、電気ヒーターと同じで部屋全体を暖めるのには向いていない。

 そのなかでも、この商品は特に価格面がお手頃で、トイレや脱衣場を短時間暖めるのには最適。暖かさが足りないと感じる場合は、使用する10分前ぐらいからスイッチを入れて暖めておくといいだろう。ただし、電気代は1200W使用時で1時間あたり30円を超えるので、長時間使用する場合は電気代に気をつけたい。

ドウシシャ/パネルヒーター/9878円

 パネルヒーターは遠赤外線効果で体を芯から暖めてくれる暖房器具。パネル型なのでコンパクトで軽量、使わないときも邪魔にならない。さらに、エアコンやファンヒーターのように風を出さないので部屋が乾燥する心配もない。

 ドウシシャのパネルヒーターは電気代1時間あたり約6円。人感センサーでのオン・オフ自動切替や長時間連続使用で自動的に電源オフになる機能が付いているので、節電性が高い。パネルの脚は回転できるので、狭いスペースにも収納可能だ。

広電/電気毛布(130×80cm)/4510円

 就寝時におすすめなのが、昔ながらの電気毛布だ。ダイレクトに布団を暖めてくれるので、どんな高級寝具を使うよりもパワフルな温もりを実感できる。広電は電気毛布・電気カーペットの専門メーカーだけあって、表面は毛玉になりにくい素材で、しかも省エネ仕様となっている。

 ただし、電気毛布をつけっぱなしで寝ると脱水症状になる危険性がある。また、睡眠時は通常は体温が下がるのだが、電気毛布はそれを邪魔してしまうので、睡眠の質が低くなるともいわれている。電気毛布は寒さが気になる布団の中では頼りになる存在だが、寝る前には電源を切ったほうがいいだろう。

ヤマゼン/ホットカーペット(ミニマット)/2687円

 見つけたときに「こういうのが欲しかった!」と思わず叫びそうになるのが、このミニサイズのホットカーペットだ。ひとりでいるときなど、大きいホットカーペットでは使っていない部分も暖めてしまうので電気代がもったいない。それに比べ、このヤマゼンのミニマットは寒さの気になる足元だけを狙い打ちすることができる。

 部屋全体の温度を上げると眠くなったり作業効率が落ちたりするため、少し低めの室温に設定している人もいるだろう。そんな「室温はそれほど上げたくないけど、足元だけは暖かくしたい」ときには、うってつけの商品だ。

 寒さ対策はなかなか一筋縄ではいかないが、部屋や用途によって工夫すれば冬終盤も風邪をひかずに暖かく過ごせる。ヤマダ電機には、暖かさをちょい足しできる優れたサブ暖房器具が揃っている。それぞれの特徴を理解し、買って良かったと思えるものを選んでもらいたい。

(文=清談社)

築50年の家でも新築に生まれ変わり…「リファイニング建築」が大注目、費用は4割安

 マンションが年々着実に増加し、老朽化マンションの割合が急速に高まっていますが、賃貸マンションでは、経過年数が長くなるほど空室が増加し、賃料の低下が避けられません。なかでも、1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で建てられた築50年以上のマンションの場合、早急な耐震強化が必要なのですが、その予算の確保は簡単ではない上、売却するのも簡単ではありません。

 今後は、そうした築年数の長い、耐震不足のマンションがどんどん増えていきます。最悪の場合には、建物が放置されて廃墟化し、防犯、防災、景観などさまざまな面で問題になってきます。

 そんな八方手詰まりの物件を再生させる新たな手法として、“リファイニング建築”が注目されているのです。リフォームでも、リノベーションでもないリファイニング建築とは、どんな手法なのでしょうか。

建築後50年超のマンションが6.3万戸もある

 国土交通省によると、わが国のマンションストックは2018年末時点で654.7万戸に達しています。一時は年間20万戸近かった新規供給戸数が、近年では10万戸前後に減少、増加ペースは半減していますが、それでもストック数が700万戸、800万戸と増えていくことは間違いありません。

 問題は、その過程で経過年数の長い建物の割合が年々高まっていくという点です。国土交通省の調査によると、図表1にあるように、2018年現在の築年数50年超のマンションは6.3万戸ですが、そのかなりの部分が1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で建てられているのではないでしょうか。新耐震基準に合致した建物であれば、震度6強や7クラスの大規模地震に襲われても、原則的に倒壊しないことが前提ですが、それ以前の建物だと倒壊の可能性が高まります。

老朽化マンションを耐震補強するのは簡単ではない

 今後は、現在の6.3万戸から、建築後50年超のマンションがますます増えます。国土交通省によると、10年後の2028年には81.4万戸に、20年後の2038年には197.8万戸に達します。もちろん、今後増える建築後50年超の物件は、新耐震基準で建てられているわけですが、維持管理などが十分でなければ、老朽化が進み、耐震性が損なわれているリスクが高まります。

 一定期間ごとに耐震診断を行い、耐震不足という結果になった場合には、耐震補強する必要があるのですが、これが簡単ではありません。工事には、半年、1年といった長い期間が必要で、入居者に迷惑をかけますし、入居率の低下が懸念されます。それ以前に、工事費の確保が容易ではないのです。規模によっては何千万円、億単位の費用がかかりますが、それを現金で用意できるオーナーは多くないでしょう。かといって、銀行に融資を申し込んでも、老朽化して空室が増加し、賃料が低下しているマンションでは、なかなか審査に通りません。

 図表1 建築後30年、40年、50年超のマンションの戸数 (単位:万戸)

 (資料:国土交通省ホームページ)

老朽化した賃貸マンションは売却も簡単ではない

 それなら賃貸経営を手仕舞して、売却しようとしても、それも簡単ではないケースが少なくありません。というのも、建築後50年も経過していると、建築後に建築基準法が何度も改正されていて、規制が厳しくなっているエリアが多いのです。たとえば、1992年には用途地域が8種類から12種類に細分化されました。それまでは第1種住居専用地域だったエリアが、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域に分けられ、第一種低層住居専用地域に指定された場所では、高さや容積率の制限が厳しくなりました。

 そのため、現在の建築基準法にしたがって建て替えようとすると、延床面積が現状の建物より狭くなってしまいます。それでは、いい値段で売却できませんし、その上、更地にして売却するには解体費もかかりますから、二の足を踏まざるを得ないのです。あれこれ、迷っているうちに、ますます事態は悪化し、手のつけられない状態になってしまうといったケースが散見されるようになってきました。

リファイニング建築の特徴を示す5原則

 そんな最悪の事態から脱して、賃貸マンションの経営を再生させる新たな手法として注目されているのがリファイニング建築なのです。これは、リフォームやリノベーションと異なり、経年変化によって弱体化した構造躯体の耐震性能を各種手法によって現行の基準に合致するレベルまで高め、既存の躯体の約80%を再利用しながら、建物の長寿命化を図る再生手法です。建築家の青木茂氏が提唱する手法で、リファイニング建築については、青木氏が代表取締役を務める株式会社青木茂建築工房が商標登録を行っています。

 青木茂建築工房では、リファイニング建築の5原則として次の点を挙げています。

1.内外観ともに新築と同等以上の仕上がり

2.新築の60%~70%の予算

3.用途変更が可能

4.耐震補強により、現行法規及び耐震改修促進法に適合する

5.廃材をほとんど出さず、環境にやさしい

新築並みの外観で、仕様・整備も最新に

 リファイニング建築では、まず耐震診断を行った上で、その物件に合った耐震補強を行います。写真の例にあるように新たに鉄筋コンクリートを増やしたりすることで、現行法に合致、新たに建築確認申請書を提出し、竣工後には完了検査済証の交付を受けることができるようにします。

 それによって、法律上は新築と同様の扱いになり、金融機関からの融資を受けやすくなります。同時に、断熱工事、遮音工事などを行い、最新の住宅設備を設置、新築マンション並みの基本性能や仕様・整備の向上を図るわけです。もちろん、外観も大幅にリニューアルして、一見すると新築と見紛うような仕上がりになります。

 しかも、建築基準法上は当初の建築時の条件が継続されるので、竣工後に規制が厳しくなっていても、元の床面積のままリファイニングできるので、延床面積が小さくなることもありません。

リファイニングで家賃がアップして収益向上

 それでいて、工事費は新築の60%から70%ですみますから、建て替えや売却よりリファイニングのほうがさまざまな面で有利になります。

 賃貸住宅の場合、建築から50年以上が経過していれば、いかに維持管理につとめてきた物件といえども、賃料は周辺相場より2割、3割と安くなるのが一般的ですが、このリファイニング物件の場合、完成すれば、新築並みとはいかなくても、周辺相場の9割程度の設定が可能になります。それだけ、現状に比べて収益力が高くなるので、金融機関から融資を受けやすく、ローンを組んでも十分に採算が合うそうです。

 青木茂建築工房では、このリファイニング建築をさまざまなレベルで推進しています。大手不動産の三井不動産や大手住宅メーカーのミサワホームとの業務提携で事業を進めたり、自治体からの依頼によって公共建築物のリファイニングなどを手がけています。

現代のニーズに合わせた断熱性や遮音性を確保

 その結果、リファイニング建築によって再生させた物件は10物件に及び、現在も複数の物件の工事が進行しています。三井不動産との業務提携では、2018年に2物件の再生を完了させ、現在も東京都渋谷区と目黒区の2案件の工事が進められています。

 写真にあるのは、渋谷区の築50年の賃貸マンションのリファイニング工事中の風景です。戸境壁に新たな鉄筋を組んで、耐震性を強化しています。また、壁厚も20cmほど確保して、50年前には考えられなかった遮音性や断熱性能などを確保しています。断熱性や遮音性に関しては、50年前には今ほど重視されなかったので、特に念入りに注意しているそうです。

 この物件の場合、建築基準法上は地下扱いの1階部分を倉庫として利用していたのを、リファイニング後にはエントランスや住戸などに充てることで、共用部分を充実させる一方、住戸を2戸増やすことができました。また、古い5階建て(建築基準法上は地上4階・地下1階建て)のマンションでエレベーターがなかったのですが、内部階段があった部分にエレベーターを設置することもできました。

日本の住宅の平均寿命を100年以上にしたい

 三井不動産との業務提携では、現在進行中の2物件のほか、さらに東京都新宿区と練馬区で新規案件が進められているそうですし、ミサワホームは2019年4月、青木氏を取締役に招いた新会社、MAリファイニングシステムズ株式会社を設立。リファイニング建築の設計や不動産再生コンサルティング、またリファイニング建築によって資産価値を向上させて売却する買取再販事業、自社で保有して賃貸する賃貸収益事業を展開する計画です。

 なお、青木氏によると、一度リファイニング再生を行った建物を、30年後、40年後にもう一度リファイニングして再生、「日本の住宅の寿命を欧米並みの100年以上にする」というのが夢だそうです。残念ながら著者は、その再チャレンジを見ることはできないでしょうが、リファイニング建築がどんどん広がって、その夢が実現することを期待したいものです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

ヤフーと楽天、燻るメルカリ争奪戦

 メルカリは23日、子会社のメルペイがスマートフォン決済会Origami(オリガミ)を完全子会社にすると発表した。メルペイがオリガミの全株式を取得する。株式譲渡の実行日は2月25日。買収金額は非開示としている。

 メルペイとの統合で、近い将来、オリガミペイのサービスは終了する。オリガミは2016年にQRコードを利用した決済サービスに参入。当初は割引率が高く20~30代のユーザーに人気があったが、大手IT企業の参入で苦戦に陥った。ソフトバンクグループのPayPay(ペイペイ)などの大規模な還元策に対抗できず、存在感が薄れていた。

 メルカリの発表では18年12月期のオリガミの売上高は2億円にとどまり、25億円の営業赤字だった。収益回復のメドが立たず、メルカリに吸収されることになった。メルカリ(メルペイ)も登録者数は500万人。PayPayの2300万人、LINEペイの3690万人に比べると見劣りする。

 MMD研究所が19年12月~20年1月に実施した、どのスマホ決済サービスを最も利用しているのかを聞いた調査では、ペイペイと答えた人は46.7%で、以下、LINEペイは8.1%、メルペイは3.9%、オリガミペイは0.6%にとどまった。

 IT大手を中心とした再編・淘汰の動きは止まりそうにない。ヤフー・LINEの合併でディー・エヌ・エイ(DeNA)、サイバーエージェント、ミクシィにまで影響が及ぶとの指摘が現実味を帯びてきた。「メルカリのオリガミ買収で、ソフトバンクグループと楽天のメルカリ争奪戦が下火になることはない」(業界筋)とみられている。

(文=編集部)

SNSで情報を探す時代へ:「ググる」から「タグる」へのシフト

2019年10月の『SNS変遷史「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)の出版を記念して、その一部内容をダイジェスト化してお届けする本連載。

第1回は、今ユーザーの支持を集める三大SNS「Facebook」「Twitter」「Instagram」の来歴と、その支持を集める理由についてご紹介しました。

今回は、SNSが人とつながる場から情報と出合う場にシフトしていった在り方に迫ります。同時に筆者の提唱する“「ググる」から「タグる」へ”というSNS時代のキーワードについても説明します。

SNSは人とつながる場から情報と出合う場へ:「ググる」から「タグる」へのシフト

スマホの普及とユーザー数の拡大によって、誰もが情報の発信者となっていった。メディア論的にも、生活者と向き合うマーケティング的にも、そのインパクトはとても大きなものといえる。SNSは、その過程の中でただ人とつながり合う場という意味合いを超えて、「情報と出合う場所」という機能性を帯び始めていった。

筆者が担当した「若年層のSNSを通じたビジュアルコミュニケーション調査」はリリースを2017年2月に公開したが、その中でも、若年の女性ほど情報を探す時に検索エンジンだけでなく、SNSに頼る傾向を指摘した。私たちは検索する(=ググる)ことだけに頼らない情報との出合い方を日々体験するようになっている。

SNSで情報を探すとき、鍵になるのはハッシュタグだ。ハッシュタグを使って、ユーザーは情報を広げたり、つなげたり、集めたりするようになっている。筆者は、そのようなSNSの利用法を指して「タグる」というコンセプトを提唱している。「タグる」とは「ハッシュタグ」と「手繰り寄せる」という二つの言葉を合わせた掛け言葉で、ユーザーが発信する情報をユーザー同士で集めたり役立てたりする情報行動を示している。

情報との出合いは「ググる」から「タグる」へ。それは、ユーザーへ主導権が移る時代における情報拡散のかたちを表している。

実際に、インスタグラムが公式に発表するデータによれば、日本のユーザーはハッシュタグ検索を世界平均の3倍使うという。またハッシュタグそのものはTwitterの中での利用によって市民権を得たといわれるが、日本のユーザーは大喜利のようなお題に対して、みんなの答えを募っていくような使い方はもちろん、あるテーマをハッシュタグに冠して意見を発信していくようなユニークな使い方も広く行っている。

すなわち、日本こそ、“タグる文化”の中心地なのだ。

なぜハッシュタグが大事なのか

このようなユーザー側の情報行動の普及と呼応するように、Instagramも2017年12月のアップデートによって、ハッシュタグをフォローすることが可能になった。それまではアカウントをフォローして、そのアカウントがシェアするものを見ていたのが、「#パンケーキ」など、テーマごとにシェアされたものをチェックするようになっていく。

つまり、人からハッシュタグへのシフトだ。これまでよりも、ハッシュタグを通じて自分のフィードに他のユーザーを誘引したい(=タグってもらいたい)というモチベーションを引き出すことになる。

例えばレストランに行ったときに実際にどんな空間に自分が身を置くことになるのか、お店のウェブサイトでは完全には分からない(それこそ「盛っている」こともある)し、Googleの画像検索でもいまいち分からないこともある。そんなとき、自分と同じユーザーの立場から写真がシェアされているInstagram内で「タグる」ことは、とても有益なのだ。

SNSgazou
イラスト:渡邊はるか(電通)

Twitterは拡散機能をリツイートによって担保しているが、Instagramにはそれがないため(専用アプリを使えば、他人がInstagramに投稿した写真を、InstagramやFacebook、Twitterに再投稿できるが)、ハッシュタグが他者のシェアへの動線を確保しているということになる。

現に、Twitterでは投稿にハッシュタグをつけるとしても一つか二つくらいだが、Instagramでは10個以上つけることも少なくない。多くつければつけるほど、その投稿にたどり着いてもらえる可能性が高まるからだ。

広告の世界でも、これまではテレビコマーシャルの最後に「○○○で検索(カチッ)」という検索画面とナレーションが入ることが多かったのが、ここ数年は、最後に「#○○○(作品名など)」といったハッシュタグ検索を促すタイプのものが増えている。多くの人がタグることで情報と出合うようになっていることを踏まえ、統合コミュニケーションの手法自体も即応的に変化している。

では、なぜ今「ググる」ことから「タグる」ことへのシフトが広まり始めているのか。ここではその理由として中心的なものを挙げてみよう。

①情報源としての信頼性
筆者の所属するチームが実施した調査でも、SNS上で最も信頼する情報発信者は「友人・知人」であるという結果が得られた。企業やブランド、インフルエンサーといった重要な発信者を差し置いてのこの結果は、情報洪水の現代において、身の回りの人々がシェアしているものを頼りにしようというユーザーの心理が強まりつつあることを指し示している。

②リアルタイム性
SNSは情報発信のハードルが低いため、ウェブサイトに比べて更新頻度が高く、常に新しい情報が湯水のように湧いて出てくる。リアルタイム性、即時性、速さ…それらは、鮮度を求める現代生活者のニーズにしっかり沿っている。

 ③スクリーンのサイズ最適性
スマホの普及により、情報の最適単位がウェブサイト(ページ)から、SNS上のポスト(投稿)へ移ったという仮説も立てられる。ずっとスクロールしていって、最後まで見なければ情報が完結しないというのは、今のユーザーにとっては「負担」になってしまう。これに関連して、いまInstagramユーザーがフィードをスクロールするのではなく、ストーリーズをタップすることでコンテンツを消費することに傾きつつあるのも、UX(ユーザーの体験の質)視点で非常に興味深い現象だ。

④感性への訴求力
Instagramにおける「タグる」は、感性的な探し方もできる。探し求めて到達するプロセスを踏むからこその価値が宿る。あるいは、そういったプロセスを踏むがゆえに価値を感じてしまう側面がある。

ハッシュタグはSNS時代のメッセージタグライン:プロモーションから社会運動まで

「タグる」は、生活者の情報発信や情報収集といった用途はもちろん、さらに社会的な意味合いや機能を持ち始めてもいる。

ハーバード大ロースクール教授でインターネット法を専門とするジョナサン・ジットレイン氏は、ウェブサービスにおける「Generativity」の重要性を説いている。日本語では「生成力」と訳されるが、その意味するところは、ユーザーが各プラットフォームにおいてコミュニケーションや表現をどんどん生み出す(Generate)ことができる“場の力”を指している。そうした力を生かせる設計になっているかが、競争力に直結するのだ。

SNSは特にそのような色彩の強い場である。みんなが投稿すること、そのUGC(User Generated Contents=ユーザーが作成したコンテンツ)こそが見るべきものに他ならないし、そこで鍵となるのが、ハッシュタグとそれをタグるユーザーたちの実践である。

その「タグる」ことの実践にもいくつかの種類がある。一つは、ここまで説明してきたような「情報を探す」こと。そこから派生して「ジャンルでつながる」という使い方もある。Instagramでは「#○○好きな人と繋がりたい」というハッシュタグが人気で、例えば「#写真好きな人と繋がりたい」は投稿数約3000万件。日本のハッシュタグとしてこのつながりたい系は特徴的で、関心のコミュニティーが生まれやすいといえる。「○○部」のような部系ハッシュタグも多い。

次に、近年では、「ハッシュタグを起点としたムーブメント」も数多い。日本でも流行した「#icebucketchallenge(アイスバケツチャレンジ)」はその好例で、著名人から一般人まで、数多くの人が参加していた。アメリカでは「#blacklivesmatter」によって、人種差別への異議申し立てが組織化され、ミュージシャンもこのハッシュタグに呼応するように楽曲を発表してファンを巻き込んでいくなど、ソーシャルな運動の核となるタグラインとして機能した。2017年に最もタグられたハッシュタグが、「#metoo」であることに異論はないだろう。

そう、ハッシュタグはいわばSNS時代のメッセージタグライン。そして、分散化メディア時代のユーザーの新しい参加の手段でもある。自身の体験や思いをハッシュタグにまとわせたメッセージ込みでシェアし、広げられる。ここまで挙げたのは、どれも「タグる」ことによって、ソーシャルな課題に対するみんなの声をまとめ上げていく動きで、「ハッシュタグアクティビティー」とも呼ばれている。

今や「タグる」ことは、モノやコトに関する意味付けや分類にとどまらず、その人自身の考えやアイデアを共鳴させていくつながりや連帯の符牒として機能している。ユーザーがよく使うハッシュタグを観察し、うまく活用すること、それによって同じ価値観や関心を有するユーザーをつなげて(インスタントな)コミュニティーを築いていくことがさらに重要になっていく。

一人一人の日々の情報発信や情報収集はもちろん、企業のマーケティングから、社会的な課題に関するソーシャルアクションまで「タグる」を活用する機会は広がっている。ユーザー自身の参加性を前面に出した巻き込みのかたちとして、「タグる」は今後もっと大きなポテンシャルを発揮するだろう。

オワコンだった“つけま”が復活。令和女子にヒットするものづくりとは?

「最近の女の子たちは、一体何を考えているのか ?」これは大人たちが抱く永遠の謎です。予想もできないものが流行したり、調査しても売れなかったりするのはなぜなのか。

本連載では、女の子向けプランニングチーム・電通ギャルラボが、日々のプランニングや女子高生へのヒアリングをもとに、イマドキの令和女子たちの間で起こっている変化や潮流を分析し、大人と彼女たちの間にある「ズレ」を解消していきます。第1回のテーマは、「令和女子にヒットする商品開発」。

流通からも美容誌からも拒絶された“つけまつげ”をどう復活させるか

令和女子から“オワコン”と見なされ、昔のギャルアイテムとして市場から消えつつあった“つけまつげ”の復活劇の事例を紹介します。それは老舗化粧品会社、コージー本舗商品開発本部の谷本憲宣さんのご相談から始まりました。2019年11月に10周年を迎えたアイメークブランド「DOLLY WINK」のリブランディング作業の依頼です。

DOLLY WINKは、元祖カリスマギャルモデルとして一世を風びした益若つばささんプロデュースのアイメークブランド。主力商品である「つけまつげ」を中心に、アイライナー、アイシャドー、マスカラなどがラインアップされています。2009年、タレントプロデュース商品の先駆けとして発売したDOLLY WINKは記録的な大ヒット。しかし2012年をピークに低迷し、2018年には発売当初の2分の1以下まで売り上げが落ち込んでいました。

いわゆる「ギャルブーム」が過ぎ去り、世はナチュラルメークが主流に。マツエクサロンに通う女性が増え、“つけまつげ”の需要が大幅に減少したのです。

2009年発売当初のDOLLY WINK
2009年発売当初のDOLLY WINK

それでも“つけまつげ”に挑んだワケ

「“つけま”はもう、バラエティーショップに置いてもらえない。諦めて市場規模の大きいアイライナーに注力すべきでは」。初回のコージー本舗との打ち合わせでは、このような話も出たほど。“つけま”というだけで流通から敬遠され、ここ数年は主力美容誌への掲載もありませんでした。完全にオワコンと見なされたつけまつげの扱いに、コージー本舗も困惑していました。しかし、その商品群や過去の発売商品、試作の山を見て驚きました。私たちが驚いたのは、その圧倒的な技術力とクオリティー。

つけまつげ1本1本の毛へのこだわりや緻密に計算された長さやカールの角度、毛の密度。聞いてみると、ブランドプロデューサーの益若つばささんが全ての商品を細かくディレクションし、ミリ単位での調整が何度も行われ、一つ一つが手作業でつくられていたのです。その使用感や仕上がりは他社を圧倒していました。

さらに、私たちは重要な事実を発見しました。コージー本舗には、1947年に日本で初めて“つけまつげ”を商品化した歴史があったのです。浅草の踊り子さんが自分の髪の毛を切って細工し、つけまつげをつくっていたことが着想のヒントになったといいます。

つけまつげの老舗と、ギャル時代に命を懸けるほどつけまつげと向き合ってきた益若つばささん。この最強コンビのタッグこそ、DOLLY WINKが持つ最大の価値。そう信じた私たちは、改めて“つけまつげ”で勝負することに決めたのでした。

日本で初めてコージー本舗が発売したつけまつげ第1号
日本で初めてコージー本舗が発売したつけまつげ第1号

あえて「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」をターゲットに

つけまつげ商品自体のクオリティーの高さは、保証できそう。しかし、今の令和女子たちに受け入れられるにはどうするか?市場を見ると女子の8割以上が「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」。でも、私たちはその逆境をチャンスと捉えました。市場のほとんどを占める「つけまつげ離脱者」「つけまつげ未使用者」を今回のメインターゲットに据えることで、大きく巻き返せるはず。そのためには“従来のつけまつげ”が受け入れられない彼女たちのために、“全く新しいつけまつげ”をつくる必要がありました。

令和女子と“従来のつけまつげ”の間に立ちはだかる高い壁。まずそれらと向き合う必要がありました。その壁とは、「派手そう/難しそう/選びづらい」の3要素。これらのネガティブ要素を払拭する新しいつけまつげとは?

従来の“つけまつげ”とは全く違う“新しいつけまつげ”とは

そこで私たちが目指したゴールは、「令和女子の価値観とライフスタイルに合う新・つけまつげ」をつくること。彼女たちは、マツエクをつけるし、マスカラも使う。つまり“まつげメーク”への需要は変わらずあるのですが、“つけまつげ”に対するネガティブなイメージ「派手そう/難しそう/選びづらい」が根強く残っていました。

その原因は、市場に出回っていたつけまつげのほとんどが、つけまブームだった10年前からほぼ進化しておらず、「派手/手間がかかる/ギャル向け」のままだったこと。ならば、令和女子のニーズに合わせてつくり変えてしまおう。

そこで私たちが注目した令和女子のインサイトは二つ。一つ目は「手間をかけずにナチュラルに盛りたい」という本音。二つ目は「多様な選択肢の中から自分らしさを選びたい」という時代背景。

そこで行きついた答えが、「10秒マツエク」という新コンセプトと、ナチュラルな中でもバリエーション豊かな16種の商品ラインアップ、さらにアイコニックなイラストが目を引くパッケージデザインです。

限界まで小型化し、面積の小さい売り場でもズラリと並べることが可能に。バラエティーショップでの映えも意識
着用モデルをオモテ面に出さず、多様な女子をアイコニックに表現したイラストのパッケージデザイン。お菓子や雑貨のような気分で選べる
着用モデルをオモテ面に出さず、多様な女子をアイコニックに表現したイラストのパッケージデザイン。お菓子や雑貨のような気分で選べる

サロンに行くより簡単、でもマツエクのようにナチュラルに盛れる。そして多様なテイストから気分に合わせて好きなものを選べる。そんな令和女子の心をくすぐる新商品を、これまでの価格から格段に下げた500円に設定。品質を一切落とさずにこの価格にチャレンジしたのは、日によってさまざまなファッションを取り入れる令和女子たちが、複数買いできるようにするためでした。

かくしてこの世に登場したDOLLY WINK 10周年リブランディング第1弾「新・部分用つけまつげ EASY LASH」は、予想以上のスピードで令和女子たちに広まっていきました。通常8万個売れたら大ヒットといわれる中、発売1カ月で30万個販売を達成。バラエティーショップでは売り切れるラインアップも続出。「#10秒マツエク」というハッシュタグでTwitterトレンドにも浮上。それは“つけまつげ”を超えて、アイメークの新常識として世の中に根付き始めた証しでした。

“つけまつげ”を超えて、令和女子の新常識へ

ターゲットの再設定、“つけまつげ”のリデザイン、そして復活へ。さて、令和女子にヒットするものづくりの秘訣とは一体何なのか?そのポイントは、まとめると三つです。

1.ブランドの本質(=“つけまつげ”の老舗)から逃げずに向き合うこと。
2.ブランド独自の価値(=コージー本舗の技術力×益若つばささんの提案力)
を最大化して、世の中と結び付けること
3.ターゲットの本音(=派手になりたくないけど、まつげメーク”への需要はある)を見逃さず、時代に合った存在価値を設定し直すこと。

そしてこれらを実現するために何より大事なのは、チーム一同が志を一致させ、共にゴールに向かうことです。

次回は、最近特にブームとなっているコンテンツなどを事例に、令和女子ならではの“推し”について分析していきます。

前列左から2番目の益若つばささんと、コージー本舗の皆さん、電通メンバー
前列左から2番目の益若つばささんと、コージー本舗の皆さん、電通メンバー

【電通ギャルラボ】

2010年3月設立。若い女の子を中心とする女性たちのパワーを活用し、企業だけでなく社会の活性化までを目指すプランニングチーム。
さまざまな角度から女の子たちのインサイトを分析し、幅広い事業領域でプランニングします。