デジタル先進国・中国はコロナ禍で「ニューノーマル」をつくり上げたのか?

7月16日、電通、電通デジタル、ビービットの3社がウェビナー「ニューノーマルの時代に求められるトランスフォーメーションとは?」を開催しました。

withコロナの時代、不可逆となった変化を受け入れて、新しい社会や常識をつくっていくことを指す「ニューノーマル」という言葉がよく聞かれます。しかし実際に何がニューノーマルで、何がそうでないのか?

言葉の定義に振り回されることなく、withコロナの時代、企業が何に取り組んでいくべきなのかを、異なる立場で異なる視点を持った3人の有識者が語りました。

今回は、中国事情に詳しく、著書「アフターデジタル2」を発売したばかりのUX/DXコンサルタント、ビービットの藤井保文氏に伺いました。

<目次>
「アフターデジタル」とはどんな世界観なのか?
コロナ禍におけるデジタル先進国・中国の対応
得られたデータをいかに社会やUX向上に役立てるのか?
リアルの価値変化と「デジタル・ハイタッチ」

(モデレーター:電通デジタル 加形拓也

                       

「アフターデジタル」とはどんな世界観なのか?

昨年刊行した書籍『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』が9万1000部の大ヒットを記録した、ビービットの藤井保文氏。先日発売されたばかりの続刊『アフターデジタル2 UXと自由』も、すでに4万部を超えています。

『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』『アフターデジタル2 UXと自由』
『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』『アフターデジタル2 UXと自由』(いずれも日経BP)

ビービットは20年間にわたってUX(ユーザーエクスペリエンス)のコンサルタントを行ってきた会社で、現在は「UX型DX」という形で企業を支援しています。藤井氏自身もコンサルタントとして、ここ5年は中国で日系企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を多数支援しています。

そこで、前半はコロナ禍と中国のリアルな実態を、後半はこれから企業に必要となる「デジタル・ハイタッチ」という概念を語ってくれました。

セッションの前置きとして藤井氏は、自身の提唱する「アフターデジタル」という概念を図示しました。

アフターデジタルの世界観

「従来は左の図のように、あくまでも“リアル”が軸で、“デジタル”は付加的なもの。私はこれを“ビフォーデジタル”と位置付け、もうそれは終わりつつあると考えています。今はオンラインもオフラインも全てつながっていて、食事もアプリで注文し、移動するときはタクシーのアプリを使う。こうしたことがもっと広まっていくと、右の図のように、オンラインはリアルに全て浸透している状態になる。これを“アフターデジタル”と呼んでいます。今日はこのアフターデジタルの世界観を前提に話を進めます」

コロナ禍におけるデジタル先進国・中国の対応

まず藤井氏は、日本のビジネスパーソンなら誰でも気になる「コロナ禍におけるデジタル先進国・中国の対応」から語り始めました。

「やっぱり皆さんニュースを見ていて、中国はリモート診療、リモート教育、ライブコマースと、何でもデジタル化でコロナ禍に対応しているんじゃないかという期待値が高い。中国ではコロナ禍をきっかけにすごい社会変革が起きていると思われている。でも、実際には、コロナ前からすでにかなりデジタル化されていた領域のサービスがもっと使われるようになっただけだと思っています」

例えばスマホで注文したら30分で食べ物が届くという、アリババがやっているOMO型スーパーの「盒馬鮮生(フーマー)」。もともと30代くらいまでの若い層が使っていたのが、コロナ禍で40~50代から60代以上も使うようになり、「こんな便利なものがあるのか」というふうに変わってきた状況だと述べ、「基本は元から準備していた企業がオンボーディングできているだけ」という冷静な認識を示しました。

また、例えばコロナ禍で小、中、高の公教育が全部リモートになって、コロナ禍がある程度落ち着いてもリモート授業が定着している…というイメージについても、誤解があるといいます。

「やはり、ものを書いたり議論をしたり、そういうことはリアルな場の方がよい。それに中国は共働きの国なので、家に子どもだけ置いておくわけにはいかない。日本の皆さんも同じだと思いますが、自分の子どもがずっと学校に行かず、オンラインで勉強しているなんてあり得るでしょうか?」

このように、藤井氏はコロナ禍で中国社会がそこまで劇的に変わったわけではなく、元から準備してきた企業が脚光を浴びているのだと強調します。そして「世の中がコロナ禍で勝手に変わっていく」と考えることの危険性を挙げ、自分や自社がどのように考えて社会に貢献し、変化させていくのかと考えるべきと訴えました。

一方で、極めて困難な状況下にある中小・零細企業への支援が必要であることにも触れました。先の話題に出たフーマーは、需要が急増しているにもかかわらず、外出禁止や帰省などで従業員が確保できず、増えた需要に対して供給がまったく追いつかなかったのだそうです。

「この状況で上海に行ってきたんですが、いろんなレストランのチェーン店など、飲食店がお店を開けられず、売り上げがないのに給料を払わなくてはということで困っていたんですね。そこに対して、人手不足に困っているフーマーが、開店できずに困っているレストランと提携して、『うちは人手が足りないから、御社の社員を1カ月預かる。給料も払うし保障も行う』という、いわば人材の共有を始めたんです」

この取り組みは中国でも大きな注目を集め、飲食以外の業界でも人材のシェアリングが進んだといいます。藤井氏は「今のは人材の流動性を高める話ですが、人材だけじゃなくて場所のシェアもできるし、まだまだやれることがある」との見解を示しました。

得られたデータをいかに社会やUX向上に役立てるのか?

そして藤井氏がもう一つ、聴講者が興味を持つであろう話題として、「中国、韓国、台湾といった国・地域は、市民の個人データを行政が管理したことでコロナ禍を抑え込んだのではないか」という言説に言及しました。

例えばインドでは全国民にデジタルIDが割り振られており、銀行口座に紐づける施策を9年間かけて完成させているといいます。

「そういう意味では、これからの時代、国なり企業体がデータをどう扱うかということは議論の中心になってくる。ビービットでは『UXインテリジェンス』という言葉を提唱しています」

UXインテリジェンス

このUXインテリジェンスは、藤井氏の新著『アフターデジタル2 UXと自由』でも主要なテーマとなっています。端的に言えば、

得られたデータを、自分たちのビジネスの利益や管理のために使うのではなく、いかに社会やUX向上にベネフィットとして返していくのか

という、データ倫理の観点こそが今後の企業の成長に直結するという考えです。

データ時代の新たな民主主義や自由についての議論が今後は加速していくだろうと予測した藤井氏。またこれに付随して、「中国人や韓国人は利便性のために、国や企業にデータを渡すことに抵抗が薄いのではないか」というよくある誤解についても触れ、中国でも韓国でも自分たちの個人データが不当に扱われることに対する抵抗は大きく、そこはどんな国、文化でも根本は変わらないだろうという推測を述べました。

藤井氏のこの日掲げたもう一つのトピックは、企業の「顧客接点」の話でした。

リアルの価値変化と「デジタル・ハイタッチ」

提供価値最大化のために各接点の強みを考える

UX型DXを掲げる藤井氏のビービットでは、上図のようにハイタッチ、ロータッチ、テックタッチの三つの顧客接点を上手に使い分けることで、顧客と良好で長期的な関係を構築していくことが重要だと主張し続けています。

しかしコロナ禍により、「人接点」のハイタッチと、「人・場所接点」のロータッチが使いづらくなってしまい、これらのコンタクトポイントが担っていた「感動・信頼」や「心地よさ、楽しさ、うれしさ」といった要素をどうカバーしていくかを考える必要が生じました。

藤井氏が現時点で「勉強になるな」と感じているのは、エンタメの領域でデジタルを活用した「ハイタッチ」や「ロータッチ」が実現し始めていることです。

例えば藤井氏が感銘を受けたというV LIVEの「Beyond LIVE」というオンライン配信システムでは、チケットを買えば誰でも一般視聴者として参加できるのに加え、ファンクラブの会員は自宅にいながらにして自分のビデオチャット画像が会場の背景に映し出されて、疑似的に参加できます。

こうした、「人接点」でないと得られないと思われていた顧客接点、すなわち「ハイタッチ」をデジタルで実現することに可能性を見いだした藤井氏は

デジタル・ハイタッチ

という概念を新たに提唱しました。

デジタルであっても、体験のレベルにうまく段階を付けることで、顧客の感情を揺さぶり、ハイタッチが担ってきた「感動・信頼」という要素をカバーできるという考えです。

「もし今後、リアルな“場所”が帰ってくるとしても、先日のサザンオールスターズのライブで50万人が参加したように、ライブ中継はやりながら、リアルの場で参加できる人たちには更なる付加価値を加えることで、ある意味リアルを神格化させ、憧憬の対象にする、といったことも可能でしょう」

藤井氏の見立てでは、リアルが帰ってくるのか、帰ってこないのかは「分からない」といいます。これを“両にらみ”で接点や体験をつくっていこうというのが、この日の藤井氏からの提案でした。

まとめると、リアルが今まで生み出していた「ハイタッチ的な価値」を改めて再構築するということがひとつ。そして、現在はまさに中小企業の危機に見られるような「噴出した社会課題」に企業が向き合う時であり、ここにDXの考え方を取り入れていける企業が強いのではないかと藤井氏は言います。

中国で起きている「人と場所の共有」のように、噴出する社会課題に対しては1社ではなく連合で解決する手段もある。ユーザーが困っている、社会が困っている、国も困っているという状況を、DXの大義を掲げて動かしていくことができるのではないかと締めくくりました。

勅使川原郁恵が考える「アクティブヘルシー」とは?

スケートのショートトラック競技で3度のオリンピックを経験された勅使川原郁恵さんに「アクティブヘルシー」というテーマで語っていただくインタビューコラムです。だれもが漠然と「健康って、大事」と考えてはいるものの、その健康のために、あなたはなにをしますか?していますか?と問われるとあれをしてはいけない、これをしてはいけない、といったようにネガティブなことをイメージしがち。そうではなく、もっとアクティブに、健康について考えてみませんか?
そんな勅使川原さんのお話は、どこまでもポジティブです。


──今回は「アクティブヘルシー」という、タイトルのもと、話を伺いたいと思います。勅使川原さんとは、アスリートのナレッジを、すべての人へという「アスリートブレーンズ」のプロジェクトでご一緒させていただいておりますが、元気&健康ということについて、まず、勅使川原さんのお考えを教えていただけますか? 

勅使川原:そうですね。健康に過ごすために必要なことは、当たり前のことなんですが「食と運動と睡眠」だと思っています。私には、2人の子どもがいるのですが、この当たり前のことを、当たり前に提供してあげることって、実はとても大切で、それでいてとてもむずかしいことだと思うんです。

──その当たり前を、叶えるための「教室」を、実際に運営されておられますものね?

勅使川原:そうなんです。乳幼児の心と体の健やかな育成をサポートするナチュラルボディバランス協会を立ち上げました。というのも、健康に過ごすためには、親子のコミュニケーションってすごく大事だと思うんです。ただ単に触れ合っていればいい、ということではありません。親子が一緒に学べる場をいかにつくるか。本物と出合う機会をいかにつくってあげられるか。味を見極める舌をどうしたら鍛えてあげられるのか。自然と対話する能力をどうしたら身につけてあげられるのか。そのすべてが「健康」ということにつながることだからです。

勅使川原さん 赤ちゃんと

──それが、「教室」につながるわけですね?

勅使川原:教室というと、なんだか堅苦しいセミナーみたいなものをイメージされると思うんですが、私が提供したかったのは、子どもにとってアットホームな場所をもう一つ提供したいな、ということなんです。アットホームとは何か?それは、「運動、食事、教養、自然」との触れ合いのすべてが満たされることで、人間力が上がっていくということだとも思うんです。

──それは、アスリートとしての経験からなのですか?

勅使川原さん 選手時代

勅使川原:そうですね。選手として、というよりも、むしろ現役以降の体験が大きかったと思います。引退後、初めて受けた仕事が、「五街道を歩く」というテーマの番組で、私は中山道と甲州街道を担当したんですね。とにかくひたすら歩くんです。そのとき、当たり前のことなんですが、健康じゃないと歩けないな、とか、地域の人や自然と触れ合うことってこんなにも心を豊かにしてくれるんだ、ということに気づきました。ああ、この思いはもっと多くの人に知ってもらいたい、と。

──勅使川原さん、健康領域の資格を22も持っていますよね。この資格取得にも、この体験がつながった形ですか?(笑)

勅使川原:そうなんです。自分でもすぐには思い出せないんですが、ウオーキングに始まり、スポーツシューズとか、ベビーヨガとか、野菜ソムリエとか、睡眠改善マイスターとか、「健康」につながるんじゃないか、というありとあらゆる資格に挑戦しました。温泉マイスターなんてものもあったかな。 

参考:
「健康ウォーキング指導士」
「ウォーキングアドバイザー」
「姿勢アドバイザー」
「ノルディックウォーキング・ベーシックインストラクター」
「スポーツシューズスペシャリスト」
「ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター」
「ベジタブル&フルーツビューティーセルフアドバイザー」
「フードアナリスト」
「ナチュラルフードコーディネーター」
「雑穀マイスター」
「飾り巻き寿司インストラクター」
「食育インストラクター 」
「睡眠改善インストラクター」
「温泉ソムリエ」
「気候療法士」

 

──この健康を極めようとされるバイタリティーの根底にあるものとは、何なんですか?

勅使川原:たぶん、「自分がやらなきゃ!」という使命感なんだと思います。ショートトラックを始めて14歳で日本一になった。オリンピックにも3度、出場した。それなりの結果も出せた。でも、ショートトラックという競技は、例えばフィギアスケートなどに比べて地味でマイナー。これをメジャーなものにするにはどうしたらいいのか?だれがやるんだ?自慢でもなんでもないんですが、それはトップである自分しかできないことだろう?と思ったんです。

──それが、「健康の伝道師」となるきっかけなんですね?14歳から、日本を背負うプレッシャーは、大きかったのではないでしょうか?

勅使川原:私自身、心の支えは常に両親でした。幼い頃からやりたいことは、なんでもチャレンジさせてくれた。そんな両親のもとにいつでも帰れる、という安心感。ああ、健康の源とはそういうことなんだな、と子どもを授かって改めて気づきました。単純にトレーニングをすればいいとか、筋力をつければいい、ということではないんだ、と。

──アスリートのトレーニングというと「筋肉をはじめとした身体トレーニング」を真っ先に思い浮かべてしまうのですが。

勅使川原:それが、違うんですね。筋肉の話でいうと、ある時期、調子が悪いので筋肉をつけなきゃ、と思ってトレーニングに励んだんです。確かに筋肉はついた。でも、その結果、体が重くなって、思うように滑ることができなくなってしまった。分かりやすく言うと、スケートに必要ない、余計な筋肉をつけてしまったんです。

──なるほど。

勅使川原:そのとき、パフォーマンスを高めるためには健康であるためことが重要だし、そのためには「自分と対話すること」が大事なんだな、ということに気づきました。追い込むときは、追い込む。休むときは、休む。そして自分がいるスケート業スポーツ界で常識とされているトレーニング法が、必ずしも自分を成長させてはくれないとも思いました。引退後も、その思いは変わりません。そして、ここが大事なところなのですが「自分と対話」するには「他人と話すこと」がもっとも有効なんです。

──といいますと?

勅使川原:現役時代からそうなのですが、私の場合、スケート以外のいろんな競技の人と交流を持つようにしています。アンテナを張る、というのかな。とにかくいろんなことが知りたくて。そうしていると、ただ単にスケートの技術を高めるというだけでなく「健康」とか「人生」とか、もっと大きなことに興味が湧いてくる。ショートトラックをメジャーなものにしたい、という思いは今でももちろんあるのですが、なんだろう、毎日笑ってイキイキと暮らすためにはなにが必要なんだろう?みたいなことに関心が移っていっちゃったんですね。

──お子さまの存在も、大きいのでしょうか? 

勅使川原:それは、あります。今このコロナ禍で一番心配しているのは、子どもたちの健康、それも心の健康なんです。大人は情報も入手できますし、その情報を解釈して理性的に行動できる。でも、子どもたちは、なんで外に出て遊んではいけないのか、意味が分からない。このストレスは、とてつもないものだと思う。それで「大人子供運動」と名付けた体操を、家の中でやるようにしたんです。 

勅使川原さん お子さんと

──アスリートらしい発想ですね

勅使川原:そうかもしれません。とにかく子どもと一緒にできることって、なんだろう?子どもを笑顔にできることってなんだろう?ということを考えていたら、自然と、体操だ!ということになったんです。今では子どもたちの方から「ママ、こんな体操、どう?」みたいなことを言われるようになった。それが、とてもうれしい。

──そうした思いが、アスリートブレーンズの活動にもつながっているんですね?

勅使川原:そうなんです。「自分が信じていたことは間違ってなかった!」とか 「その思いを共有できる仲間が、こんなにいるんだ!」とか「この気持ちを、もっと多くの人に知ってもらいたい!」といった思いが、私の原動力です。私は科学者でも医師でもありませんが、アスリートとして、親として、「健康のヒケツ」みたいなものを持っている。それを、より多くの人に伝えたい。健康って、体だけのことじゃないと思うんです。心も満たされていないと決して健康とはいえない。

──ありがとうございます。引き続き、健康のプロとして、アスリートブレーンズでプロジェクトご一緒できること、楽しみです!

聞き手:日比昭道(電通3CRP局)


アスリートブレーンズ プロデュースチーム日比より
 

勅使川原さんの話を伺うと、いつも元気になる。電通でも一度、バイタリティーを高める秘訣について講演いただいたが、その時も、参加者が笑顔に元気になったと感じた。

22の健康領域の資格を持っていて、心も体もアクティブな勅使川原さんは、心の底から「健康」が大好きな人であり、健康オーラをまとっており、今回の取材はリモート環境だったが、リモートでも元気を送ってくださった。クライアントとのプロジェクトもご一緒させていただいているが、アスリートであり、健康のプロである勅使川原さんの発言の説得力は計り知れないと感じる。なぜなら、体現者だからだ。心技体ともに、健康を兼ね備えた勅使川原さんと、「アスリートブレーンズ」プロジェクトを通じて、アクティブヘルシー領域における世の中の課題解決をぜひ共創していきたいと、改めて感じた。

勅使川原郁恵さんにもご参加いただいている「アスリートブレーンズ」。アスリートが培ったナレッジで、世の中(企業・社会)の課題解決につなげるチームの詳細については、こちら

アスリートブレーンズロゴ

株価がコロナ前と同じ水準、景気実態を反映しなくなった理由…GDPは年率27.8%減

 先日、2020年4-6月期のGDPの速報値が発表されました。1-3月期に比べて7.8%のマイナスで、このペースが1年間続くものとした「年率換算」ではマイナス27.8%となりました。リーマン・ショック後の2009年1-3月期のマイナス17.8%(年率換算)を超えて、比較可能な1980年以降で最大の落ち込みとなりました。

景気を映す鏡になっていない

 緊急事態宣言で、半強制的に経済活動を自粛させたわけですから、大幅な落ち込みとなることはやむを得ません。それでも早く経済活動が回復するのであれば、ダメージは一時的かもしれません。しかし、新型コロナの感染は最近になってまた増えてきており、さまざまな活動が制約されています。景気が元どおりの水準まで回復するには時間がかかりそうな雲行きです。

 ところが、それに反して、株式相場だけは順調に回復しています。8月中旬には、コロナ渦で暴落する前の水準をほぼ取り戻しています。株式相場を見る限りでは、新型コロナの影響は一時的なショックでしかありません。今回の株価の落ち込みを、過去のショックと比べてみましょう。

 リーマン・ショックの時は、日経平均株価の下落は1年半続き、約60%ものマイナスとなりました。そして、元の水準まで戻るのには7年もの月日を要しました。その前のITバブルの崩壊では3年間下落が続き、60%近いマイナスとなりました。この時は元の水準まで戻ることなく、7年後に9割近くまで戻ったところでリーマン・ショックの下落が始まってしまいました。

 それに比べると、今回のコロナ渦中による株式相場の下落は小さく、短いものです。コロナ感染拡大が問題視され始めた今年1月以降、日経平均株価がもっとも下がったのは2カ月後でマイナス30%。そして7か月後には“ほぼ”元の水準まで回復しています。かつてのショック時よりも経済の影響は深刻にもかかわらず、株式相場での下落は小さなものに留まっています。「株式相場は景気を映す鏡」といわれますが、最近の状況についていえば、深刻な経済の落ち込みを映してはいません。

さらに深刻なアメリカでも

 景気を映していないという意味では、アメリカのほうが極端かもしれません。新型コロナの状況はアメリカのほうが深刻です。それだけに経済に与える影響は大きく、2020年4-6月期のGDP成長率は、前期比でマイナス32.9%(年率換算)にも落ち込んでいます。リーマン・ショック時のマイナス8%をはるかに超えて、統計を取り始めた1947年以来、最悪の水準です。

 それに対して株式相場はどうか、大手企業30社の株価から算出しているダウ平均で見てみます。やはりコロナの影響が深刻になった今年の2月には暴落し、3月には暴落前に比べて38%の下落となりました。しかし、まだ以前の高値を超えてはいませんが、その95%の水準までは回復していますので、“ほぼ”元に戻ったといってもよいでしょう。こちらも株式相場が景気を映す鏡にはなっていません。

なりふり構わぬ金融緩和

 コロナが終息した後を見据えている、という面もありますが、もうひとつ大きな理由があります。恐慌に陥るのを防ぐため、各国の中央銀行が徹底的な金融緩和を行っていますが、その資金が株式市場に流入しているのです。

 アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、リーマン・ショックの後、QE1、2、3と呼ばれる大胆な金融緩和を実施しました。ところが、今度のコロナ渦ではその3回分を超える規模の資金供給を数カ月の間に行っています。日本では日本銀行が大胆な金融緩和を続けていましたが、さらにそれを拡大し、今では日銀の資産は日本のGDPを超える規模までになっています。

 中央銀行が資金供給をすると、金利が低下して投資がしやすくなります。今後の見通しが良ければ、それが設備投資などに回り、経済が活発になります。しかし、設備投資をするだけの期待が持てないと、その資金が株式市場などマーケットに流れ込み、不況のなかで株価が上昇することがしばしば起きます。今回もそのような状況になっているようで、株式ばかりでなく、金(ゴールド)などの価格も上昇しています。

 それでも、やはり長い目で見ると、「株式相場は景気を映す鏡」になるようで、両者の食い違いが修正される傾向があります。想定されるケースは2つです。ひとつは、株式相場が下落して、景気の実態に近づくケースです。ITバブルが典型ですが、期待だけで実態が伴わないと、株価の上昇は続きません。

 もうひとつは、景気が回復して株価の上昇に相応した経済状況になるケースです。さらに株価が上昇して、そこから本格的なバブルの始まりとなる場合もあります。1985年頃の日本がそのような状況でした。当時、円高ドル安を抑えるために日本銀行は徹底した金融緩和を続けていました。その資金が株式や不動産の価格を押し上げましたが、それをきっかけに経済が活況になり、本格的なバブル景気に至りました。株価の上昇に実体経済が追いつくようになると、3~4年は相場の上昇が続きます。

 今の状況がどうなのかはまだわかりませんが、どちらの可能性もあります。バブルの崩壊に注意しながらも、これから始まるバブルに乗ることを狙うような投資姿勢でいたいものです。

(文=村井英一/家計の診断・相談室、ファイナンシャル・プランナー)

これが報道機関か! 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を「首相を矮小に見せる政治活動」と攻撃、質問封じ込めに協力

 すっかり「健康不安」説が既成事実化している安倍首相が、28日、ついに総理会見を開催するらしい。しかも、本日付の産経新聞の報道によると、安倍首相は介護職員らの検査体制の強化や検査機器の整備拡充を盛り込んだ新型コロナ感染拡大防止のための「対策パッケージ」を表明し、会見で〈パッ...

農林水産省「#元気いただきますプロジェクト」テレビCM 広瀬すずさんが国産食材を“食べて応援”

#元気いただきますプロジェクト


農林水産省は8月24日、「#元気いただきますプロジェクト」のテレビCMの全国放映を開始した。
同省は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い売り上げ減少などの影響があった国産農林水産物等の販売促進対策として、「#元気いただきますプロジェクト」を既に始動している。(関連記事:https://dentsu-ho.com/articles/7437

今回、本プロジェクトの活動内容や主旨を伝えるため、女優の広瀬すずさんが出演するテレビCM(15秒・30秒)を制作。広瀬さんが笑顔で食事を楽しみながら、「国産食材を食べて生産者さんを応援しよう」と呼び掛ける。

CMは、広瀬さんが自宅のベッドでゴロゴロするシーンで始まる。

#元気いただきますプロジェクト
日常を思い浮かべるうちに、“元気がほしいときはステーキ、ご褒美が欲しい時はメロン、ちょっといいことがあったときはお寿司”と、日々たくさんの食材に応援されていることに気付く。

#元気いただきますプロジェクト
#元気いただきますプロジェクト
#元気いただきますプロジェクト
#元気いただきますプロジェクト

「知ってる?いま生産者さんたちがピンチなんだって!!」と続け、「私たちが食べて応援しなくっちゃ」と踊りとともに本プロジェクトのメッセージを伝える。

#元気いただきますプロジェクト

広瀬さんはインタビューで、CM撮影の感想として、「踊ったり、いっぱい食べたりと、健康的でぜいたくな撮影でした」と楽しい現場の様子を伝え、「新型コロナウイルスの影響で、全国の生産者の方が手間暇をかけて育てた食材が、今は行く先を失っています。皆さんも私と一緒においしい食材をたくさん食べて、日本を元気にしましょう」と呼び掛けた。

#元気いただきますプロジェクト

「#元気いただきますプロジェクト」公式HP:https://www.kokusan-ouen.jp/

『ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト』 高校バレー部の選手たちにエールを送る

『週刊少年ジャンプ』編集部は、高校バレー部の選手たちにエールを送る企画「ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト」が完結したことに伴い、インターハイの男子バレー決勝戦が行われるはずだった8月24日、読売新聞全国版の朝刊に大型広告を掲載した。
(画像=©古舘春一/集英社)

ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト


ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト」とは、週刊少年ジャンプ(集英社)の大人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」の最終回を記念したプロジェクト。新型コロナウイルス感染症拡大のために、インターハイが中止となった全国の高校バレー部選手たちに夢と希望を送る企画で、7月6日から実施。
高校生活の汗と涙が染み込んだユニフォームを全国の高校から募集し、選手たちの「魂」であるユニフォームをインターハイ男子決勝が行われるはずだった体育館に集め、コートに並べて記念撮影。更に、その写真を決勝が行われるはずだった8月24日の読売新聞朝刊に掲載した。

ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト
ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト

全国高等学校体育連盟バレーボール専門部の賛同も得て、更には有名選手からもエールとユニフォームが送られてくるなど、日本中を巻き込んだムーブメントとなった。

また、撮影までのメイキング映像が公開され、長年の夢であった決勝の舞台を失ってしまった高等学校バレーボール部員の思いの象徴であるユニフォームを、体育館のフロアに並べて撮影している様子が見られる。

 

さらに、参加者へのサプライズとして「ハイキュー!!」の原作者・古舘春一さんからのオリジナル描き下ろしイラスト&応援メッセージを、返却するユニフォームの中に同封してプレゼントした。

ハイキュー!! ユニフォームプロジェクト

2020年4月26日、夏のインターハイ中止が決定ーー。
でも、君たちが頑張ってきたという事実は消えない。

だから・・・君たちが頑張ってきたその証を残すために。
その気持ちを届けるために。

君たちのユニフォームをインターハイ決勝の会場まで連れて行きます。
公式HPより)


CD:中尾孝年
コピー:中尾孝年、大崎名美映
プランナー&デジタル:多々良樹、大崎名美映
AD:各務将成

SNSソングライター上野優華さん ファンと創る双方向オンラインライブを実現! 次回第5弾は9/13にライブ配信

上野優華


SNSソングライター上野優華さんによるライブ「上野優華 ONLINE LIVE ~はじまりのうた~ Vol.4」が8月16日、オンラインで行われた。コロナ禍で予定していたツアーが中止となり、5月からスタートしたオンラインライブの第4弾。

上野さんは、SNSを通じて集めた世の中の思いを歌うSNSシンガーソングライター。SNS時代を反映した、みんなの代弁者となる新しいアーティストの形だ。

今回の第4弾はライブハウスを会場とした念願のライブ。
電通CDCが企画・演出を担当し、一方通行になりがちなオンラインライブの壁を乗り越えたファン参加型の双方向デジタルライブに挑戦。ライブを見ている人たちが#でつぶやくとさまざまな舞台演出に反映されるなど、まさにSNSを駆使した「SNSソングライター」らしい新しい配信ライブとなった。

上野優華
上野優華

ライブ終了後には、「オンラインライブの新しい形、演出に参加するのが楽しかった」「斬新で楽しいライブ」「新しい演出にチャレンジする良いライブ」など、SNSで称賛の声が相次いだ。

9月にはカバーライブ、10月にも無観客ワンマンライブが決定するなど定期的にオンラインライブに挑戦する予定だという。

9月にはカバーライブ、10月にも無観客ワンマンライブが決定するなど定期的にオンラインライブに挑戦する予定だという。

【今後のライブスケジュール】

「上野優華 ONLINE LIVE ~はじまりのうた~ Vol.5」
ライブ配信日時:9月13日(日)17:00~ 約90分予定
 アーカイブは9月16日(水)まで
出演:上野優華(Vo)、曽根巧(Gt)、成瀬篤志[ghoma](Key)
チケット情報:Streaming+

「上野優華 Special Online LIVE ~今夜あたしが泣いても~」
ライブ配信日時:10月23日(金)19:00~ 約120分予定
 アーカイブは10月26日(月)まで 
出演:上野優華(Vo)、曽根巧(Gt)、成瀬篤志[ghoma](Key)
会場:KANDA SQUARE HALL
チケット情報:Streaming+
 チケット一般発売は9/13(日)10:00~

【アーティストプロフィール】

上野優華(うえの・ゆうか)
徳島県出身、1998年2月5日生まれ。
2012年、ボーカルオーディションでグランプリを獲得。
2013年、映画の主演・主題歌でデビュー。ドラマ・映画「トモダチゲーム」や「人狼ゲーム」などでメインキャストを務め、歌手・女優として活動を広げる。
2018年にリリースした「好きな人」のMVがYouTubeで400万回再生に迫り、2020年リリースの最新曲「あなたの彼女じゃないんだね」は公開3カ月で100万回再生、若い世代からの書き込みは1000件を超えた。心にしみる歌声から「いま、泣ける声」と称されている注目のシンガー。
■HP : http://yuuka-ueno.com/
■Twitter : @yuuka_official
■Instagram : yuukaueno0205
■YouTube Channel: https://www.youtube.com/ yuukaueno
■LINE : @yuuka_ueno


MiniAlbum「今夜あたしが泣いても」

【初回限定盤】KICS-93902 (CD+DVD)/3,200円+税

「今夜あたしが泣いても」

【通常盤】KICS-3902 (CD Only) / 2,200円+税

「今夜あたしが泣いても」

■各配信サイトはこちら
https://king-records.lnk.to/konyaPR

総合企画演出:中尾孝年
演出:多々良樹
プランニング&テクニカルスタッフ:大崎 名美映、宗像 悠里

映画レビュー「はりぼて」

富山県のローカル局が、市議による政務活動費の不正受給をスクープ。議員14人がドミノ辞職に追い込まれた。

投稿 映画レビュー「はりぼて」映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。

パチスロ『ジャグラー』のライバルが始動? 一部で絶大な人気を誇る『名物マシン』の激アツ情報!?


 新型コロナウイルスの影響により、予定されていた導入予定日を延期する事になった機種も多い。

 その中でも多くのファンが悲しんだ機種といえば、ノーマルタイプの王者『ジャグラー』だろう。

 長年に亘って愛されてきた『ジャグラー』シリーズ。老若男女を問わず様々な客層から支持されている国民的パチスロといっても大袈裟ではない。

 その人気の理由は「ペカればボーナス確定」というシンプルで分かりやすいゲーム性。更には、シリーズ毎に打ち手を飽きさせない変化があるからに他ならない。そんなシリーズ最新作6号機『アイムジャグラーEX』(北電子)がスタンバイしている。

 これまでと同じく、2種類のボーナスで出玉を増やすシンプルなゲーム性。BIGは252枚、REGは96枚の払い出しを得られる。5号機の『アイムジャグラーEX』に比べ獲得枚数は減ったが、それを十分に補うスペックを実現した。

 ボーナス合算出現率は、1/168.5~1/127.5。出玉率も97.0%~105.5%と前作よりも上昇させている。更には、通常時のベースも50枚あたり40Gとコイン持ちは良好で新時代のジャグラーに相応しい活躍を見せてくれそうだ。

 また筐体は先代を継承しつつも、細部に渡るデザインを一新。お馴染みの「GOGO!ランプ」も進化している。『ジャグラー』らしさそのままに、ファン必見の要素は満載だ。

 発売を延期してから数カ月。多くのファンが正式な導入日の発表を心待ちにしている状況なのだが…。

 そんな「ノーマルタイプの王者」に匹敵の大物シリーズが検定を通過。一部では『ジャグラー』越えの人気を誇る“大物”へ注目が集まっている。

「清龍ゲームジャパンの新機種『SトリプルクラウンZ-30』ですね。馴染みのないユーザーも多いかもしれませんが、沖縄では絶大な人気を誇る名シリーズ。告知ランプが光ればボーナス確定となる完全告知マシンで、『ジャグラー』のようなイメージです。

 6号機での登場となり、やはり気になるのはスペック。ノーマルタイプが濃厚だと思いますが、やはり新基準となると厳しい印象です。ただ『アイムジャグラーEX』が6号機ノーマルタイプの可能性を示しましたし、本機の仕上がりにも期待したいですよね。

 新機種『SトリプルクラウンZ-30』も沖縄に行かないと遊技できないかもしれません。それでも導入されたホールでは、高い稼働を実現すると思います。続報に注目したいですね」(パチスロライター)

『SトリプルクラウンZ-30』と『アイムジャグラーEX』がノーマルタイプを全国的に盛り上げる。そんな未来が待ち受けていることを期待したい。

JRA「2500万円」落札のマクフィ産駒を育てたのは高校生! 希望落札価格の10倍で落札したのはアノ有名オーナー!

 24日、北海道市場で行われたセレクションセールは大盛況で幕を閉じた。

 最高落札馬はキルシュワッサーの2019(父ドゥラメンテ)で7200万円。これは昨年の最高額である3600万円の2倍という破格の金額である。また、ディープインパクト産駒のティズウインディ2019も、5800万円という高額落札となった。総売却額は32億6300万円で、昨年を4億円近く上回る結果だった。

 25日、その熱気冷めやらぬ中、同じ北海道市場では「サマーセール」の初日が開催された。

 サマーセールは4日間に渡って開催される1歳馬のセリ市。同じ日高軽種馬農業協同組合が主催するセレクションセールに比べると、注目の上場馬の数は見劣りする。だが、セレクションセールの上場馬が約200頭に対して、サマーセールの上場馬は1000頭を超えるため、思わぬ“掘り出し物”と巡り会える可能性があるのだ。

 実は、マイル王・モーリスもサマーセールの出身馬である。1歳時に、高昭牧場から上場され150万円で大作ステーブルに落札され、翌年の北海道トレーニングセールでノーザンファームが1050万円で落札した。最終的には5億円を超える賞金を獲得した名馬も、最初はサマーセールで、わずか150万円で取引されていたのだ。

 そんなサマーセールの初日、思わぬ高額落札が飛び出した。それは2500万円で落札されたマドリガルスコアの2019(父マクフィ)だ。

 2500万円という金額自体は超高額というわけではないが、生産者が「北海道静内農業高等学校」ということが驚きである。

 静内農業高校の生産科学科には馬部門があり、サラブレッドの生産、育成を行っている。昨年のサマーセールでマドリガルスコアの2018を340万円、一昨年はユメロマンの2017を270万円で売却しているのだ。

 だが、今年は希望落札価格の250万円に対して、けた違いの「2500万円」という高値には驚きである。

「今回落札したのは、『テイエム』の冠名で知られる竹園正繼オーナーです。生涯で18億円を稼いだテイエムオペラーオーを約1000万円で購入した相馬眼は相当なものです。高校生が育て上げた馬が、そのお眼鏡にかなったのでしょう。父のマクフィも、(日本で供用となってから)今年の新種牡馬ながら函館2歳S(G3)で2着のルーチェドーロを輩出しており、まずまずの結果を残していますし。来年のデビューが楽しみな1頭ですね」(競馬記者)

 昨年のサマーセールで静内農業高校から1歳馬を購入したのは、「トミケン」の冠名で知られる富樫賢二オーナー。購買理由について「馬も良かったですし、高校生が一生懸命育ててきたということにも胸をうたれ夢を買いました」と話していた。同馬はトミケンハルトと名付けられ、美浦の水野貴広厩舎からデビューを予定している。

 同じように、九州産馬の育成に熱心な竹園オーナーが、高校生の育てたサラブレッドに応援の意味を込めて高額落札した可能性もあるかもしれない。

 ちなみに、静内農業高校の学校案内パンフレットの主な進路にはケイアイファーム、下河辺牧場、白井牧場などの生産牧場が名を連ねている。今回、マドリガルスコアの2019の育成に携わった生徒にとっては、これ以上ないセールスポイントとなるのではないだろうか。

 マドリガルスコアの2019と生徒の今後の更なる飛躍を願うばかりだ。