台湾TSMC、米国に1兆円規模の工場建設…キオクシア、上場で調達額はわずか850億円

 10月6日、東芝が40.2%株式を保有する半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(キオクシア、旧東芝メモリ)が東京証券取引所に上場する予定と発表した。ここでの重要ポイントは、キオクシアが上場によって資金調達力を引き上げ、その上で設備投資や研究開発体制を強化することができるか否かだ。

 新型コロナウイルスの発生をきっかけに、世界全体で医療やITの先端分野を中心に最新の技術を生み出す企業の力の重要性が高まった。企業が技術力を発揮して長期存続を目指すためには、資金調達を行い、研究開発や生産の体制を拡充することが欠かせない。国際競争の激化とともに、資金調達と設備投資の規模は増大傾向にある。

 キオクシアの経営陣は、上場を通して利害関係者とより強固な信頼関係を築かなければならない。その上で、経営者は迅速な意思決定を行って国際競争に対応できるだけの資金調達を行い、それを設備投資などに回す体制を確立する必要がある。それが進むか否かは、同社だけでなく、主要株主である東芝の事業運営にも無視できない影響を与えるだろう。

メモリ需要の拡大が支えるキオクシア上場

 キオクシア上場の背景の一つに、できるだけ高い価格で保有株式を売却して経済的な利得を手に入れたいという東芝などの株主の意向がある。現在のキオクシアの事業環境は、東芝などがより高い価格で保有する株を売却するチャンスだ。なぜなら、近年、メモリを中心に世界の半導体需要が拡大したからだ。

 その背景には、複数の要因がある。5G通信網の整備はメモリ半導体への需要を押し上げた。また、新型コロナウイルスの感染発生を境に、世界経済のデジタル化が加速化した。テレワークの普及などによってサーバーなどに用いられる半導体需要は増えた。それがキオクシアの収益を支えた。

 また、IT先端分野を中心とする米中の通商摩擦の激化も、キオクシアにプラスに働いた部分がある。5G通信機器などの大手企業である中国のファーウェイは、米国の制裁を回避して半導体の在庫を確保しようと奔走した。その結果、2019年にファーウェイが日本企業から調達した金額は、前年から5割増の約1.1兆円に達した。そのほか、台湾のTSMCや韓国のサムスン電子などの業績もファーウェイ向けの出荷増によって拡大した。

 それは、米トランプ政権によるファーウェイへの制裁強化がもたらした駆け込み需要と言い換えられる。9月半ばには、TSMCが米国の意向に従ってファーウェイへの出荷を止める予定だ。サムスン電子なども米国の意向に従うだろう。その結果、半導体製造能力が十分ではないファーウェイの成長性は鈍化するだろう。それは、IT先端分野における中国企業の成長が一時的に穏やかになる可能性と言い換えられる。それによって、世界的に半導体需要には下押し圧力がかかりやすい。サムスン電子やSKハイニックスなど、メモリ半導体を手掛ける大手企業とキオクシアの競争は激化するだろう。

 以上のように考えると、現在の経済環境は東芝キオクシア株を売却し、手元の資金を確保したり、株主への価値還元を進めたりすることによって利害関係者の理解と支持を得るために重要だ。

キオクシアを取り囲む競争環境の激化

 見方を変えれば、キオクシアの競争環境が激化する前に東芝は株式を売却して利得を確保したい。半導体産業において、台湾や韓国、さらには中国の民間と国有・国営企業はより有利な技術を確立しようと必死だ。競争環境の激化にキオクシアは対応しなければならない。

 台湾のTSMCは米国政府の補助を取り付け、米アリゾナ州に120億ドル(約1.26兆円)規模の半導体工場を建設する計画だ。また、TSMCは、台湾国内で最先端の5ナノメートルの先を行く2ナノメートルの半導体製造ラインの確立を目指している。そのための工場用地の取得などにかかる金額は、2兆円程度に達するとみられる。昨年末、韓国サムスン電子は中国での事業体制強化に向け1兆円規模の設備投資を表明した。また同社は5ナノメートルの生産ラインを用いた増産に向けて投資を強化している。

 米国の制裁強化に直面する中国企業は、共産党政権の支援を取り込んで米国の圧力を跳ね返そうとしている。共産党政権は、補助金政策をはじめとする国家資本主義体制を強化し、自国の半導体受託製造大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)の“科創板”上場を支援し、さらには法人税の減免措置も実施する予定だ。また、政府からの土地供与などを受けることによって中国企業は主要先進国の企業よりも固定費を圧縮できる。それは中国企業の競争力向上に無視できない影響を与える。そうした取り組みに支えられ、メモリ半導体分野では中国の長鑫存儲技術(CXMT)が独自のメモリチップを開発し、製品化を実現した。

 キオクシアを取り巻く競争環境は、秒進分歩の勢いで激化している。さらに、半導体の専門家の中には、TSMCやサムスン電子がしのぎを削るチップの微細化技術に関して、追加的な消費電力削減などが容易ではないと微細化の限界を指摘する者もいる。

 過去の技術革新を振り返ると、変化は既存のトレンドの延長線ではなく、非連続的に起きた。さらに、その変化のスピードは速まり、影響の度合いも大きくなっている。そう考えると、今回の上場をどのようにして技術開発力の強化につなげるか、キオクシアは重要な局面を迎えた。

競争力向上に欠かせない設備投資の強化

 さらなる成長の実現に向けて、キオクシアは継続的に資金を調達し、設備投資を行って研究開発体制や製造体制を強化し、新しい技術を連続的に生み出さなければならない。そのためには、同社のトップが上場をきっかけにして利害関係者とのより強固な信頼関係を構築することが不可欠だ。それが、海外勢に劣らない規模での資金調達を支え、迅速に、成長期待の高い分野に資金を投じて研究開発の体制や生産能力を強化することにつながる。利害関係者との関係強化には、経営者がより長期かつ明確な視点で事業戦略を提示することも不可欠だ。

 言い換えれば、経営者の意思決定の重要性は高まっている。その理由として、世界経済の不確定要素の増大がある。新型コロナウイルスの影響によって世界経済は低迷している。それに加えて米中対立の先鋭化の影響も大きい。米国は世界の覇権国の地位を守るために、中国を世界のサプライチェーンから分断し、孤立させたい。その一方で、中国は世界最大の流通市場だ。日本企業が収益を獲得するために、中国市場へのアクセスの有無は死活問題だ。日本企業に求められることは、米国の意向に配慮しつつも、米中の双方から必要とされる知的財産や技術を確立し、自力で市場を開拓して需要を取り込むことだ。

 以上のように考えると、キオクシアが成長を実現するために、経営者は組織内外に成長期待の高い分野や技術を明確に示して賛同を取り付け、資金調達を行って設備投資を強化しなければならない。それが同社の今後を分けるといっても過言ではないだろう。

 10月の株式上場によってキオクシアが新規に調達する自己資本は850億円程度にとどまる模様だ。その調達額で台韓中などとの競争に対応することは難しい。上場を足場にして経営陣が設備投資強化に向けた確固とした事業運営体制を整えることは喫緊の課題だ。また、半導体事業を外だしした後、キオクシアの主要株主である東芝は成長事業を確立しきれていない。そう考えると、東芝にとってもキオクシアが設備投資を強化し、着実に技術面での競争力を発揮できるか否かは無視できないポイントといえる。

(文=真壁昭夫/法政大学大学院教授)

破産から奇跡の復活遂げた「ハウステンボス」は、なぜ再び危機に陥っているのか

 長崎県佐世保市の大型リゾート施設ハウステンボス(HTB)創業者の神近義邦(かみちか・よしくに)氏が9月5日、がんのため佐世保市の病院で死去した。78歳。告別式は9月6日午前11時から、佐世保市早岐の早岐メモリードホールで行われた。喪主は次男公孝(きみたか)氏。

長崎県の町役場の職員から東京・永田町の高級料亭「一條」の専務へ

 神近義邦は一風変わった経歴の持ち主だ。1942年、長崎県西彼町(現・西海市)の生まれ。家が貧しかったため、地元の農業高校の定時制に進み、卒業後、西彼町役場に就職した。出向先の長崎県庁の地方課で、田中角栄の列島改造ブームに乗って西彼町の土地を買い占めていた老女と出会ったことが転機となった。東京・永田町にある高級料亭「一條」の女将・室谷秀だ。

 室谷は神近に土地の有効利用の相談をもちかけた。神近は観光農園への転用を提案。室谷は土地を提供し、資金の面倒を見ると約束した。神近は役場を辞めて、観光果樹園を始めた。設備に4000万円かかったが室谷からは一銭も送ってこない。石油ショックにより、不況で借金を抱えた室谷は支払い不能に陥った。送金がないため神近は工事代金を払えなくなった。金の催促に上京した神近に室谷は言った。

「娘婿の高橋に頼むしかない。彼に会ってください」

 室谷の娘婿はミネベア社長の高橋高見。その足で田園調布の高橋邸を訪れたが、けんもほろろ。追い返された。ひるむわけにはいかない。高橋邸を再訪して食い下がった。高橋は「キミ(神近)が一條の経営を立て直し、長崎に送金すればいいではないか」と言い放った。

 神近は高橋の提案を受け入れ、一條に専務として入った。神近は日給月給制を廃止。基本給に加え歩合給や賞与を支給する賃金体系に変更し、待遇改善を打ち出した。返す刀で遊休地を処分して借入金を減らした。一條はすぐに息を吹き返し、神近は未払いになっていた4000万円を回収した。一條の再建でみせた神近の非凡さに驚いた高橋は、神近をミネベアグループの親会社、啓愛社の役員に招き、グループの不動産を管理させた。

 次の転機は1979年に訪れる。初めてオランダを訪れた。オランダの海岸は海の生態系を壊さないように石で造られ、石の岸壁が海面より低い国土を荒波から守っていた。生態系を生かした国造りを目にした神近は「感動で体が震えた」と語っている。故郷の大村湾岸に生態系を生かした住空間をつくることを思い立ったのは、この時だ。帰国する飛行機の中で100万坪の土地に1000億円の資金を投下する構想をまとめた。

日本興業銀行の“中興の祖”中山素平・元頭取が後ろ盾

 それから2年。室谷と高橋の激励を受け、神近は長崎に戻ってきた。構想の実現に向け、地元財界に協力を呼びかけたが、反応は冷ややか。「大ボラ吹き」と笑われた。それでも、神近の心意気を買った地元財界の重鎮の個人保証で2億5000万円の資金を手にした。

 1983年、大村湾に面した入り江に「長崎オランダ村」をオープンした。風車と遊覧船と土産品店があるだけのささやかな船出だった。日本興業銀行(現・みずほフィナンシャルグループ)の“中興の祖”と呼ばれた中山素平との出会いが「大ボラ吹き」を大化けさせることになる。中山は明治人らしく、郷土の発展に力を注いだ。中山自身は東京生まれだが、実家は長崎県島原半島の島原銀行の頭取の家系だった。

 長崎県の財界人の仲介で神近と会った中山は、その人柄を見込んで、一役買うことになった。中山が後見人となり1988年、ハウステンボスが設立され、4年後の92年3月、大村湾を望む土地に生態系とオランダの街並みを生かしたハウステンボスがオープンした。2200億円を投じ、東京ディズニーランドの約2倍の広さだった。

 中山にとってハウステンボスは地方再生の実験場だった。興銀は電力・化学、鉄鋼などの基幹産業に融資してきた。だが、80年代に入り大企業は株式市場から直接資金を調達するようになり、借り手がいなくなった。興銀、長銀(日本長期信用銀行=現・新生銀行)、日債銀(日本債券信用銀行=現・あおぞら銀行)の長期信用銀行3行は不動産融資にのめり込んでいくことになる。ハウステンボスは興銀がレジャー施設に本格的に融資する第一号となった。この融資がうまく行けば、新しい融資先を開拓できるという読みがあった。

 しかし、ハウステンボスのオープンはバブル崩壊と重なり、歯車が完全に狂った。開業から2年半あまりで入場者数は1000万人を超え、九州を代表する観光地となったが、バブル崩壊後の景気低迷の影響で入場者数は次第に減少した。膨大な初期投資で巨額の負債にあえいでいた。2000年、神近は社長を退任。ハウステンボスは2003年、会社更生法を申請した。負債総額2289億円という大型倒産となった。

 ハウステンボスは地方の夢想家と中央の大物財界人の出会いから生まれた夢のプロジェクトだ。その失敗はテーマパークというコンセプトがなかったことに起因する。神近が提唱したのは「エコロジー(生態系や環境の保全)とエコノミー(経済)の共存」という理想論だった。目指したのは生態系を生かした石でつくる街造り。4、5年で設備を更新して若年層のリピーター比率を高めていくテーマパークという発想が、そもそもなかった。

 2010年、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)がハウステンボスを買収して傘下に収めた。HISの創業者である澤田秀雄がハウステンボスの社長に就任。園内に住み再生の陣頭指揮を取った。季節ごとにイベントを次々と導入。大規模なイルミネーションや花火、仮想現実(VR)技術を使ったアトラクションを打ち出した。経営再建した澤田は19年5月、社長を退任。HISの会長兼社長に戻っていった。

コロナ禍でハウステンボスは苦境に

 HISとハウステンボスを新型コロナウイルスが直撃した。ハウステンボスは2020年2月29日~3月15日まで閉園。翌16日から4月5日までは屋内施設を休園した。ハウステンボスグループの19年10月~20年3月期(上半期)決算の取扱高は前年同期比29.5%減の105億円、営業損益段階で8億円の赤字。ハウステンボスの入場者数は20.2%減の104万人。海外客数は35.5%減の5万人、宿泊者数は27.4%減の10万人に激減した。20年9月期の業積予想は「未定」とした。

 親会社のHISの19年11月~20年4月期(上半期)の最終損益は34億円の赤字(前年同期は49億円の黒字)だった。従来予想の8億円の黒字から一転して赤字となった。上半期が最終赤字になるのは2002年に株式を上場して以来、初めてだった。売上高は前年同期比8.9%減の3443億円。従来予想を307億円下回った。営業損益は14億円の赤字(前年同期は89億円の黒字)と同38億円ショートした。

 新型コロナウイルスの影響で世界各地で渡航制限や外出自粛により、海外ツアーが中止となり、日本人の旅行客の姿も消えた。コロナ感染が広がった20年2月~4月の3カ月間のHISの旅行事業の売上高は前年同期比27%減の1242億円、営業損益は40億円の赤字(前年同期は21億円の黒字)となった。

 これまで順調に業績を伸ばしてきたHISとハウステンボスはコロナの影響をモロに被った。

(文=編集部/本文中敬称略)

メッシ、決別報道から一転残留の舞台裏…消えぬ経営陣との確執、バルサ暗黒時代再突入か

 リオネル・メッシ、FCバルセロナに残留――。

 約1カ月にわたり、サッカー界のみならずスポーツ界全体を賑わした移籍騒動は、メッシ自身の口からバルセロナ残留を告げることで幕を閉じた。

 サッカー史に残るクラック(名手)に移籍報道が出たのは、今回が初めてではない。バルトメウ会長体制となった2014年以降、移籍報道が取り沙汰されることはたびたびあったが、いずれも信憑性は乏しかった。だが今回の退団騒動は、実現まであと一歩というところまで迫っていたのは間違いない。

 ここ10年間のバルセロナは、まさにメッシと共に歩んだ時間だった。多くのタイトルをもたらしたクラブの象徴であり、15年以上にわたり町のアイドルでもあったアルゼンチン人が他クラブに移籍するというのは、机上の空論のようにも映った。

 ところが、今年8月のチャンピオンズリーグ(CL)でのバイエルン戦敗戦を機に、メッシ自ら退団意思をクラブに伝えたとの報道が飛び交ったのだ。

「ここ1カ月ほど、メッシの去就問題はスペイン国内でもっとも大きな関心を集めるニュースであり、報道される数も圧倒的でした。新型コロナウイルスよりも大きく取り上げられており、あらゆるメディアがメッシの動向を報じた。スポーツ界でもっとも影響力のある1人であるメッシ移籍はアスリートの枠を超え、社会現象化していました。これはバルセロナに限らず、ヨーロッパ全土にまで及んだ。クラブが転換期を迎えていることもあり、メッシは残すべきか、出るべきか、ということがスペイン中で議論されました」(スペイン在住記者)

 だが、60億円超の年俸に加え、880億円とされる莫大な契約解除金を捻出できるクラブは存在しなかった。恩師であるジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティ(イングランド)やパリ・サンジェルマンFC(フランス)の名前が挙がり、すでに合意に至ったとの報道もあったが、コロナ渦で各クラブの財政が厳しいなか、33歳となったメッシに天文学的な金額を払うことに二の足を踏むのは当然かもしれない。

 メッシは残留を発表したあとのインタビューで、以下のように答えている。

「僕がクラブに、会長に『バルサから出たい』と言ったのは事実だ。バルセロナには若い選手や新しい力が必要だと思っていたし、自分としてもバルセロナでの時間は終わったと思っていたんだ。だけど、自分はこれまで常にここでキャリアを終えたいと言ってきた」

 この言葉からもわかるように、メッシは一度バルセロナを離れる決意をした。その本質的な理由を辿れば、現経営陣への不満に行き着く。

メッシとバルセロナの間に入った亀裂

 2000年以降のバルセロナの低迷期には、必ず会長の“暴走”が絡んできた歴史がある。ジョアン・ラポルタ(03年から10年まで会長職)がクラブに栄光の時間をもたらした一方で、短命に終わった政権も少なくない。それでも、ここまでの内部批判の声がメディアを通して発信されることはなかった。

「現経営陣はこの20年で最低、という意見が大半を占めます。その最大の理由が、メディアとの付き合い方でしょう。近年では『ムンド・デポルティーボ』や『スポルト』といったバルセロナよりのメディアからも、ロッカールームでの争いやクラブ批判の声の記事があがる機会が多くなっていました。クラブ内のお家騒動と派閥争いによって、全盛期のバルセロナであれば圧力をかけてシャットダウンできていたのが、歯止めがかからない状況になりました。

 クラブの求心力が地に落ちたことが鮮明になり、このメッシ騒動で再び暗黒の歴史に突入するのではないか、とも危惧されています。ライバルのレアル・マドリードが、CLを3連覇したあとに、同クラブの象徴であったクリスティアーノ・ロナウドを放出し、モデルチェンジを図ったことに対して、バルセロナは現状維持のまま欧州の舞台では結果を残せなかったことも、批判に拍車をかけました」(同)

 多くのメディアの焦点はメッシ退団ではなく、次第にクラブ批判へと向かっていった。それに対して、この稀代の天才レフティに対しては同情的な声が集まるようになっていった。また、メッシ残留はクラブの未来にも別の大きな意味をもたらすとの指摘もある。

「常勝を義務づけられているバルセロナでは、低迷の打開策として“メッシ依存”から抜け出すタイミングを図っていることも事実です。財政的な面でも、高額なメッシの年俸をいつまで負担し続けるのか、という点もあります。契約期間が終わる来年にフリーで放出するよりも、移籍金が発生する今年しか売却のタイミングは残されていなかったといえます。

 それでもクラブが放出を拒否したのは、来年の会長選を見越したものとの見方が強い。バルトメウや現経営陣に対しては、高額な移籍金で獲得した選手が思うような活躍をせず、またクラブ理念であったカンテラ(下部組織)の育成を軽視しているという批判が相次ぎました。仮にメッシが放出されると、ただでさえ劣勢が予測される来年の会長選で敗戦する可能性が極めて高くなります。そういったクラブの未来よりも自身の保身を優先する姿勢にも、ソシオ(クラブ会員)は敏感に反応しています」(スペイン在住エージェント)

 ルイス・エンリケが監督を退任した17年以降の指揮官は、決してビッグネームではないがOBでありクラブに従順なエルネスト・バルベルデ、キケ・セティエンの両者を据えた。しかし、いずれも解任に至っている。メッシを爆発させる要因のひとつとなった補強指針に関して、前出のエージェントはこう話す。

「メッシとの相性の良く、年齢も若かったアルトゥール・メロがユベントスFC(イタリア)へ移籍して、代わりにベテランのミラレム・ピャニッチが加入したという補強も、引き金となったようです。いずれにしても今季、大鉈が振るわれることは確定的で、チームの顔ぶれは大きく変わるでしょう。そんな状態のチームを短期間でまとめて上位を狙うのは、困難なミッションです。クラブのレジェンドであるロナルド・クーマンを監督に据えたのも、ファンからの批判の矛先をかわすためという経営陣の意図が見て取れますね」

 残留を決めたものの、クラブ批判を繰り返しモチベーションも低下した今季のメッシは、バルセロナにとっても取り扱いが難しく、一歩間違えれば爆弾となりかねない。メッシのバルセロナでの時間が終焉を迎えていることは、もはや避けられない流れなのかもしれない。
(文=中村俊明/スポーツジャーナリスト)

佐々木希と所属事務所トップコートの“情報統制”が奏功す…渡部建乱倫報道をもろともせず

 どうも、“X”という小さな芸能プロダクションでタレントのマネージャーをしている芸能吉之助と申します。

 この夏も、いろんな芸能ニュースがお茶の間を騒がせましたね〜! 芸能マネージャー目線からニュースのウラ側を好き勝手に解説する本連載、いくつか気になるニュースがありましたので取り上げていきたいと思います。

 まずは、8月23日放送の『24時間テレビ43 動く人』(日本テレビ系)に佐々木希ちゃんが生出演した件。希ちゃんは、番組内の「チャリティー笑点」のコーナーにスペシャルゲストとして登場。お笑いコンビのテツandトモと一緒に「なんでだろ〜」ダンスを全力で踊り、変顔まで披露しました。

 佐々木希ちゃんの夫であるアンジャッシュ渡部建さんは、6月に“多目的トイレ不倫”が発覚し、現在も活動自粛中。ネットでは「変顔しててもかわいい」と美貌を称賛する声がある一方、「渡部のせいで佐々木希が体を張ってるな」「かわいそうで見てられない」など、彼女の頑張りを痛々しいと感じる人も多数いたようです。

 もちろんぼくもこの放送を見ていましたが、まず思ったのは「トップコート(佐々木希ちゃんの所属事務所)ってやっぱりスゴイな〜!」ということ。夫があんなことになって、佐々木希ちゃんをこれからどう活動させていこうかって考えたときに、ほとぼりが冷めるまでおとなしくしているのが普通だと思うんですけど、全然そうじゃない。

 希ちゃんは、9月2日発売の「anan」(マガジンハウス)の表紙にも登場しており、誌面には家族について語ったロングインタビューも掲載。日本中から非難されるようなスキャンダルが発覚した夫と、それでも離婚しないで家庭をやり直そうとしている希ちゃん。彼女は今、何をやってもイメージがよくなる時期なんですよね。そのタイミングを逃さずに、『24時間テレビ』や「anan」のようなインパクトのある仕事を入れてくるという、この攻めの姿勢、さすがトップコート!

トップコートやり手女社長の情報戦略が奏功したか

 2018年の『24時間テレビ41』には同じ事務所の大先輩である木村佳乃さんも出演していたし、『24時間テレビ』とトップコートって、もともと関係が深い。それでブッキングしやすかったというのもあるでしょうね。そして、ああいう形で出演できる希ちゃんのキモの座り方もスゴイな、と。さすが元ヤンとウワサされるだけのことはありますよね(笑)。

 トップコートといえば、菅田将暉くんと中村倫也くんのコラボ楽曲が8月28日に配信リリースされ、さらにそのMVには松坂桃李くんも出演していることが大きな話題となりました。

 また、杏ちゃんが東出昌大くんとの離婚を発表した際には、「慰謝料請求なし」「東出出演映画(『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(東宝))が公開されるまで発表を控えた」「(東出との)共演NG指定せず」など、彼女の寛容な措置が大々的に報じられました。これも、トップコートが働きかけた記事なんじゃないかな〜。イメージ作りが本当にうまいですよね。

 以前、この連載でも紹介しましたが【第22回】、トップコートをまとめるのは、美人社長としても有名な、昭和芸能界のドン・渡辺晋氏の次女である渡辺万由美氏。万由美社長は現場によく顔を出す社長として評判で、所属タレントたちは下の名前で呼び合うなど家族のように仲がいいそうです。

 前々から業界内では今をときめく売れっ子を多数抱えるやり手事務所として有名でしたが、最近、世間一般に対してもますますその存在感を強めていっている感じがしますね。

(構成=白井月子)

●芸能吉之助(げいのう・きちのすけ)
弱小芸能プロダクション“X”の代表を務める、30代後半の芸能マネージャー。趣味は食べ歩きで、出没エリアは四谷・荒木町。座右の銘は「転がる石には苔が生えぬ」。

精神科医に聞く「統合失調症患者と新型コロナ」…巷でウワサの“コロナ鬱”の実態とは?

 

 日本の医療現場に大混乱を引き起こした、新型コロナウイルスの感染拡大。各地の一般病棟では病床が逼迫し、PCR検査をなかなか受けられない状況や患者のたらい回しが社会問題となった。そのとき、同じ医療界でも感染症とは直接関わりのない精神科の領域においては、どんなことが起きていたのだろうか? 昭和大学附属烏山病院の院長であり、本サイトで「偉人たちの診察室」を連載中の精神科医、岩波明氏に話を聞いた。

精神疾患のある新型コロナ陽性者を一般病棟で診るのは難しい

――新型コロナの感染が拡大した当初、精神科病院や大学病院の精神科はどんな対応を迫られましたか?

岩波明(以下、岩波) 私の勤務先である昭和大学附属烏山病院のある東京都では、精神疾患のある新型コロナ陽性者については、原則として東京都立松沢病院(東京都世田谷区)で治療する、という方針がまず決められました。よく知られているように松沢病院は、病床数898床の日本最大の精神科病院で、精神疾患のある結核患者などを診る20床ほどの感染症病棟を有しています。そこが、新型コロナ陽性者の専用病棟になったわけです。この松沢病院を中心に、他のいくつかの公的病院の精神科が、新型コロナ陽性の精神科患者に対応してきました。

 ところが、ニュースでも大きく報じられましたが、2020年5月下旬に武蔵野中央病院(東京都小金井市)の精神科病棟で新型コロナ陽性者30人以上のクラスターが発生したことによって、松沢病院が満床になってしまいました。それで東京都から、大学病院の精神科、続いて民間の精神科病院の一部に対し、新型コロナ関連の精神科患者を受けいれてほしいという要請がありました。この要請を昭和大学はお引き受けしましたが、協力した施設と断った施設はおよそ半々だったようです。

――精神疾患のある新型コロナ陽性者を治療するのは、やはり一般病棟では難しい?

岩波 不可能ではないですが、かなり厳しいです。例えば統合失調症などを患っている場合、医師の指示を守らず勝手に病棟から出ていってしまったり、感染拡大を防ぐような対策を自分でできなかったりする人が少なくないですから。

 一方、精神科はあくまで精神科なので、例えば新型コロナ陽性で肺炎の症状のある患者を治療する、というのは難しいわけです。従って一般の精神科においては、新型コロナ陰性だけれども、陽性者と濃厚接触していて経過観察の必要な人を受け入れるということを基本的な方針としました。PCR陽性者が出たら松沢病院などへ転院させる、という対応を考えていましたが、クラスターは短期で収まったため、武蔵野中央病院に関する依頼はいったん取り下げになりました。

コロナ禍でもほぼ平常通りの稼働率を維持できた精神科

――とすると、精神科の業界にとっては、今回のコロナ禍の直接的な影響はあまり大きくない?

岩波 一般病棟と比べれば、影響は圧倒的に小さいでしょうね。例えば昭和大学病院の一般病棟の稼働率は、通常85~90%程度ですが、新型コロナの第一波の対応に追われているときには50%を切っていました。一般の患者の入院はできるだけお断りし、手術についてもすぐに命に関わるもの以外は予定を延期して、新型コロナ陽性者のための病床を確保していたわけです。

 他の多くの大学病院も同様で、第一波のときの一般病棟の稼働率は、どこも5~6割程度。6月時点で7割ぐらいになりましたが、それでもまだまだ平常通りにはなっていません。4月には、付属病院のある全国の国公私立大学に対し、新型コロナ患者の入院受け入れを拡大するよう、文部科学省からも正式に要請があったので、施設によってかなりの温度差はありましたが、多かれ少なかれ、大部分の病院は新型コロナ感染症に対応したのです。

 それに対して、例えば精神科が中心の昭和大学附属烏山病院では、平時とあまり変わらない稼働率を維持できています。もちろん、入院患者を受け入れる際には、万が一にも新型コロナ陽性者が入らないように、PCR検査で陰性の結果が出るまでは必ず個室管理し、面会や外出も制限、というよりほぼ禁止していました。

 そのように管理を徹底した結果、精神科では起こりがちな無断離院や自殺企図などの事故が極端に少なくなるなど、むしろよかった面もありました。精神科病棟の管理は、普段からもう少しきっちりすべきだったかもしれない、などと思ったりしました。

引きこもり患者にとっては、コロナ禍の状況はむしろ好都合だった?

――精神疾患のなかには、社会状況の影響を強く受けるものもあると聞きます。今回のコロナ禍の影響が見られる精神疾患は?

岩波 数はそれほど多くないものの、神経症の人の不安が強くなったり、不潔恐怖症になったりするケースはありますね。新型コロナに感染することを極度に恐れて、家から絶対に出ない、都会での仕事を辞めて田舎に隠棲する、というような人も見られました。

 一方で、100人に1人がかかるといわれ、精神疾患のなかでも代表的なものである統合失調症は、もともと社会状況にはあまり影響されません。コロナ禍が何年も続くようなら多少関係してくるかもしれませんが、今のところ影響はほとんどないようです。

 また一方で、私たち精神科医が日常的に診察している、不登校や引きこもりの人のなかには、むしろこの状況によって救われた、という例が少なくありません。学校や会社へ行くこと自体がプレッシャーだった人にとっては、長期間の休業や、授業・業務のオンライン化は非常に喜ばしい変化です。そういう人との会話では、「この状況がいつまでも続いてほしい」という話がしょっちゅう出てきます。

――在宅勤務や自宅待機のストレス、あるいは今後の生活や感染に対する不安などによる“コロナ鬱”が増えている、といわれています。一般的な鬱病と比べて、なんらかの特徴のある症状なのでしょうか?

岩波 報道などで“コロナ鬱”といわれるものは、鬱病の前段階である「鬱状態」と同じような状態だと思います。多くはコロナ禍という状況に反応して一過性に「鬱」が見られているもので、その状態が長く続くと鬱病と診断されることもあるわけです。そのような意味で“コロナ鬱”は特別なものではないと考えています。

 今後増える可能性があるのは、先ほど述べたような、コロナ禍による自粛状況を歓迎している人たちが、日常へ戻っていくことに対するストレスで鬱状態や鬱病になるケースですね。夏休みも明けましたし、コロナ禍が収まってくれば、これから徐々に増えていくかもしれません。

大半の医師は“コロナ議論”以前に目前の問題への対応で精一杯

――日本におけるPCR検査の実施件数の少なさ、あるいはアジアと欧米諸国の感染者数・死者数の顕著な差などについて、医師だけでなくさまざまな分野の識者が毎日のようにメディア上で、そしてSNS上で議論を戦わせています。岩波先生は今回のコロナ禍をどう見ていますか?

岩波 私は感染症の専門家ではないですし、新型コロナは感染力が思いのほか強い、ということぐらいしか明確なことはいえません。同僚とも、新型コロナそのものについての学術的な議論をすることはあまりないですね。

 もちろん、医師ならそれぞれになんらかの見解は持っているとは思いますけど、現状では明らかにデータ不足のため、そういうことについて議論するより、現実にどう対応していくかを考えるほうがはるかに重要です。

 どの程度PCR検査をするべきか、検査をするときにマスクをどうするか、フェイスシールドがどれぐらい必要か、PCR検査で陰性だった人を個室からいつ出せばいいか。そういう目の前で逼迫している問題に対応するのでとにかく精一杯……という医師が大半だと思います。来院した患者さんのPCR検査の結果に一喜一憂している、あるいは予想していなかった患者が陽性でパニックになっている……などというのが、現場で対応している人たちの実際の姿です。

(構成=編集部)

ディズニー話題映画『ムーラン』、世界的“ボイコット運動”拡大…主演女優が中国擁護発言

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界中で映画公開延期の動きが広まるなか、劇場公開より先行してインターネット配信に踏み切る動きも広まりつつある。

 今年夏の注目作だった映画『ムーラン』も、製作元の米ウォルト・ディズニーが米国での劇場公開を断念し、同社の動画配信サービス「Disney+」上で配信すると発表。9月4日から世界で配信がスタートした。

「“コロナのせいで映画館での上映ができないなら、ネット上で配信すれば済む話では”と思われるかもしれませんが、そうすると映画館サイドは大打撃を受けるわけです。これまで映画製作と映画館という業界は、それこそ映画というものがこの世でメジャーになって以降、長きにわたり共存共栄でやってきたわけで、どんな事情があろうとも映画製作業界側が簡単には“劇場公開をやめてネット配信に切り替えます”とはいえないわけです。

 実際に米大手スタジオのユニバーサルが新作映画をネットで先行配信したことで、大手シネコンチェーンがユニバーサルの作品を上映しないと宣言して大問題になっています。今回、ディズニーが世界的に注目作の『ムーラン』を自社の配信サイトで配信するというのは、それこそ“事件”ともいえるのです」(映画業界関係者)

『ムーラン』は1998年公開のアニメ版をリメイクした実写版であり、主演は中国出身で米国籍の女優、リウ・イーフェイ(劉亦菲)が務めているが、リウの発言がきっかけで“鑑賞ボイコット”の動きが中国から世界に広まる事態が起きている

 事の発端は一つの投稿だった。昨年以降、香港では民主化デモが起こり、中国政府の意向を受けた香港警察が武力で弾圧を続けている。香港は民主化運動を取り締まるために香港国家安全維持法を制定し、8月以降、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)や中国に批判的な論調で知られる「蘋果日報(ひんかにっぽう/アップル・デイリー)」の創業者の黎智英氏などを次々と逮捕するなどして、国際問題に発展している。

 こうした緊迫した情勢下であるにもかかわらず、リウが中国版ツイッターのウェイボー(微博)に「私は香港警察を支持します。誰に批判されても構いません。香港は、なんて残念なことなのでしょう」と投稿していたことが発覚したのだ。

 これを受け、香港を起点としてネット上でリウへの批判は強まり、世界的に“鑑賞ボイコット”の動きが強まりつつある。たとえば、香港の民主活動家ジョシュア・ウォンは今月、ツイッターに次のように投稿している。

「この映画が今日、配信されました。ディズニーが中国政府に取り入っていることや、リウ・イーフェイが公然と、そして誇らしげに、香港警察の暴力を支持していることから、人権の正当性を信じるすべての人たちに対し、本作のボイコットを呼びかけます」

ハリウッド映画産業と中国政府

 こうした動きの背景について、映画業界関係者はいう。

「外資規制が強い中国において、2016年に上海にディズニーランドが開業するなど、ディズニーは中国にいち早く進出し、中国政府と蜜月関係にあるコンテンツ企業として知られています。中国ではまだDisney+の提供は開始されていませんが、『ムーラン』は中国では劇場公開が決まっています。

 Disney+と同じくネット配信大手のNetflix(ネットフリックス)も、数年前に中国のネット配信会社とコンテンツのライセンス契約を結び、事実上、中国市場に進出しており、中国語コンテンツの制作・配信を増やしています。

 さらに、ハリウッドをはじめとするアメリカのメジャースタジオ製作の作品も、その多くが中国で公開され、アメリカのエンタメ産業・コンテンツ産業は今、巨大な人口を抱える中国市場を開拓しようと躍起になっています。

 こうした米国資本の動きは、香港市民のみならず中国政府による人権弾圧を問題視する世界の人々から“ビジネスのために中国に取り入っている”と受け止められる。そのため、今回のようにハリウッド側の人間が、中国政府による人権弾圧を正当化するかのような発言をすると、“ボイコット”という過敏な反応を呼ぶのでしょう」

 また、別の映画業界関係者はいう。

「世界から中国への映画コンテンツ輸出の大きな風穴を開けた記念碑的な作品は、1987年に公開された中国やアメリカなど5カ国合作の『ラストエンペラー』(ベルナルド・ベルトルッチ監督)です。本作は海外作品としては初めて中国政府の協力を得て、中国本土で大規模なロケが行われましたが、ジェレミー・トーマスという英国人の敏腕プロデューサーだからこそ成し得た、まさに奇跡といっていい偉業です。

 これ以降、徐々に海外の映画作品が中国に進出するようになった一方、中国映画の世界への進出が始まりました。とくにここ数年では中国系資本がハリウッド映画にも入り、ハリウッド側が中国での公開のために中国政府による検閲を通るために“自己検閲”を強めているのではないかと問題になりつつあるんです。

 今回リウの発言が大騒ぎとなっている背景には、そうした米中の映画と政治にからむ非常にセンシティブな問題が横たわっていることも、あるのではないでしょうか」

 果たして『ムーラン』へのボイコット活動は、ますます広まっていくのだろうか。

(文=編集部)

 

台風を理由にテレビ討論欠席も…菅官房長官は“災害対応おざなり”常習犯! 大雨特別警報でも遊説強行、西日本豪雨のなか総裁選工作

 明日8日告示となる自民党総裁選。新型コロナを理由に街頭演説は実施されない見通しだが、そんななか、初の候補者全員揃ってのテレビ討論となる予定だった昨日6日のNHK『日曜討論』を、菅義偉官房長官が台風10号の対応を理由に出演をキャンセル。菅官房長官の広報チームによるTwitt...

パチンコ「天下無敵の超大当り」「究極の快感」を実現!? 超人気シリーズ「激バズり」のスペックに熱視線!!

 

P真・北斗無双 第3章』や『P真・牙狼』など、パチンコ分野を代表するビッグタイトルの登場が控えている現在。その後も続々と人気シリーズの最新作が発表され、大きな盛り上がりを見せている。

 最近では、アニメ版権として絶大な人気を誇るシリーズの最新作『P新世紀エヴァンゲリオン 決戦 ~真紅~』の製品情報が公開。高ループかつ高速消化のST、更に遊タイムを搭載した魅力的なスペックで「シリーズ最高傑作」との声も多い。

 そしてアニメ版権といえば、超大物『ルパン三世』も製品PVを公開。大当りの期待出玉が「全て2000発」という「超バズるスペック」にユーザーの期待度は頂点に達している状況だ。

『Pルパン三世~復活のマモー~』(平和)

■図柄揃い確率:1/319.8
■RUSH突入率:約83.4%
■RUSH継続率:約71.5%
■リミット:7回
○○〇

 シリーズ不朽の名作映画「ルパン三世 ルパンVS複製人間」を題材とした本機。宿敵「マモー」との熱いバトルが、パチンコだけの完全オリジナルストーリーで展開される。原作ファン必見の仕上がりと言えるだろう。

 気になるスペックは、図柄揃い確率1/319.8のリミット機。RUSHとなる「LUPIN THE SHOW TIME」突入率は約約83.4%で、継続率は約71.5%となっている。RUSHへのハードルは低く、更に連チャンにも期待できる仕様といえるだろう。

 そして本機の最大の特徴は、RUSH中の大当り期待出玉が「全て約2000発」という点だ。

「7回リミットと限界突破アタッカーの合わせ技で1セット約2000発を実現したようですね。イメージとしては4回リミットで好評を得た『Pアナザーゴッドハーデス ジャッジメント』の仕様に似たスペックではないでしょうか。

 約2000発の塊が高ループするという点は共通ですが、『ハーデス』のRUSH突入率は約63%に対し、本作は約83.4%とかなり高めです。『約2000発×約71.5%』の強力な恩恵を受けやすい魅力的なスペックといえるでしょう。

 また新筐体『ルパン・ザ・シアター』には、様々なデバイスが搭載されています。『サウンド』『エアー』『3D』などのアクションが融合したパチンコ初の「LP4Dシステム」が遊技を盛り上げます。臨場感のある演出と強力なスペックが、多くのファンを魅了しそうですね」(パチンコ記者)

『Pルパン三世~復活のマモー~』の導入予定は今秋。新生した『ルパン三世』の「激バズり」に期待したい。

JRA福永祐一「騎乗停止」で開き直り騎乗!? 新潟メイン「単勝1.8倍」敗戦にファンから悲鳴

 5日(土)、新潟メイン長岡S(3勝クラス)を勝利したのは、7番人気の伏兵ワンダープチュックであった。

 断然の1番人気に推された単勝1.8倍のサトノウィザード(牡4歳、栗東・松田国英厩舎)は、直線で内を突くも2着に惜敗。

 福永祐一騎手は「やはりコーナーで左にモタれてしまいますね。開き直ってインを通ったのですが……」と振り返った。

 断然人気の惜敗に、競馬ファンからもSNSや掲示板を通して「何とかしてほしかった……」などと呟かれているが、いま好調の福永騎手だからこその思いであろう。先週の新潟競馬で9月12日~9月13日まで2日間の騎乗停止処分を下された福永騎手だが、それでも単勝1.8倍が示す通りファンからは絶大な信頼が寄せられていた。

 レースでは、出遅れ気味のスタートで後方からの競馬。内枠(5番)だった事もあり、道中は枠なりに内目を追走した。4コーナーでは外目へ出そうと試みるも、緩い流れもあり外は馬群の壁。馬場状態の悪い内を猛然と追い込んだが、外目をスムーズに回ったワンダープチュックには届かなかった。

「道中で荒れていた内を通った分ですね。前残りのペースで枠も不向きな中、よく来ていますよ。あとはコーナーワークですね……」と福永騎手は話しており、今回は馬場状態、枠順、スローペースの3重苦によって、本馬の弱点が引き出される形となってしまった。

 新馬戦に騎乗したC.ルメール騎手も「走りそう」と高い素質を評価したサトノウィザード。そのレースぶりから、一時はクラシックの有力候補とまで騒がれた馬である。2戦目の若駒S(L)では、後のクラシックで好走するヴェロックスを相手に僅差の2着。2戦目というキャリアを考えれば、伸びしろも十分……のはずであった。

 しかし、3戦目のつばき賞では良さが見られず5着に惨敗。ルメール騎手は「ずっとモタれながら走っていた。体調が良くなかったのかも……」と振り返り、「レース中に外傷していた」とも話した。

「もしかすると、つばき賞でのアクシデントが今も左にモタれる原因となっているのかもしれませんね。能力的にはオープンでも通用するものを持っていると思うんですが……」(競馬記者)

 シンガポールターフクラブ賞に出走した際も、手綱を握った武豊騎手は「ゲートから進まず、外に逃げ気味(右回り)だった。それでも差してきたように、能力はあるんだけど……」と語っている。

 名手だれもが能力は認めるところ。“クセの強さ”を解消できれば、大きいところも狙える馬に成長してくれるはずだ。

巨人・ロッテの“格差トレード”にファンも驚愕…「巨人のほうが損」「本当にいいのかよ」

 読売ジャイアンツ(巨人)・澤村拓一投手と千葉ロッテマリーンズ・香月一也内野手の交換トレードが成立したことが7日、両球団から発表された。

 現在パ・リーグ2位につけ、優勝が視野に入ったことで中継ぎ陣の層を厚くしたいロッテと、若くてパワーのある左打者を獲得したい巨人の思惑が一致したというのが、表向きの理由だ。だが、あまりにも格差のあるトレードに、関係者や両球団のファンからも疑問の声があがっている。

 澤村は今季こそ、1軍13登板で防御率6.08と冴えない成績だが、去年は43登板で2勝2敗、投球回48.1回、奪三振55、防御率2.61という好成績。通算でもここまで防御率2.79という安定している。

 大学時代、圧倒的な好成績を残し、複数の米メジャー球団からもオファーがあったが、本人は強く巨人入りを熱望。仮に巨人以外から指名された場合は、メジャー球団に入ることを検討していたという。そのため、ドラフト指名を検討していた中日ドラゴンズが指名を回避したともいわれている。そんななかで、巨人が1位で指名し、入団が決まった。そんな経緯があったことから、「相思相愛でドラフト1位で入団した澤村でさえも、こんな簡単に放出されるのか」とショックを受ける巨人ファンも多い。

 そしてそのショックに輪をかけているのが、トレードの相手が推定年俸わずか650万円という24歳の香月であることだ。澤村の今季推定年俸は1億5400万円で。大きな隔たりがある。

 香月は大阪桐蔭高校からロッテに入団して今年で6年目。これまで1軍出場は47試合で、通算打率は.175。まだ一度も2割の壁を超えたことがない。

「香月は、主に1塁か3塁を守り、場合によっては2塁や外野も守れるユーティリティープレーヤーです。とはいえ、特別守備がうまいわけではなく、打撃でアピールしたいところですが、2軍でも2割台の成績で、1軍に上がれそうな気配はありませんでした。確かにパワーはあり、巨人が欲する“右方向へ強い打球が打てる打者”という条件にはあてはまりますが、選手層の熱い巨人で一軍に上がれる可能性は低いというのが現実でしょう」(スポーツ紙記者)

 実際にロッテファンからも、「本当に香月で澤村もらっていいのかよ」「巨人のほうが損なトレードじゃないか」といった声があがるほど、アンバランスなトレード内容となっている。球界関係者は、このようなトレードから、巨人首脳陣の厳しいチームづくりへの意向が透けて見えるという。

「巨人は今年、すでに池田駿投手と高田萌生投手という若い投手を2人、トレードで放出しています。そして東北楽天ゴールデンイーグルスから、ゼラス・ウィーラー内野手と高梨雄平投手という即戦力を確保。これで今季の戦力は十分と判断し、あとは将来に向けたチームづくりという状況になったといえます。そこで、今季の戦力にならないと判断した澤村投手を容赦なく放出したのでしょう。これにより、すぐにでも結果を出さないと、いつクビを切られるかわからないという危機感がすべての選手に走ったはずです。そういった緊張感を生むことも、原辰徳監督の狙いのひとつにあるのではないでしょうか」

 澤村は、巨人の関係者やファンに対する感謝のコメントともに「マリーンズに移籍しても、成長し、元気な姿を一人でも多くの方に届けられるよう頑張っていきます」との決意を明らかにしている。一方の香月も、「マリーンズで活躍できなかったことに関してはすごく悔いがあります」としつつ、「ジャイアンツで頑張る事でいい報告が出来ればいいなあと思っています」と新天地での活躍を誓っている。

 セ・リーグで2位阪神タイガースに7.5ゲーム差をつけ首位を独走している巨人。それでも冷徹に戦力の向上を図り、2連覇に向けて盤石な体制を築きつつある。他球団の巻き返しはあるのか、ペナントレースの終盤戦が注目される。

(文=編集部)