パチスロ『バジ絆2』新事実が発覚!? 超・狙い目……「かなりの威力」を期待!!

 大松のパチスロ「ハイエナ」実戦。今回も『SLOT バジリスク~甲賀忍法帖~絆2』について書いていきたい。

 実戦の内容を書く前に新たな発見があったようなので、それについて触れていきたい。それはズバリ「スルー天井からのバジリスクタイム(以下BT)は獲得期待枚数が断トツで高い」という点だ。

 これはパチンコホールコンサルタントの並ばせ屋山本氏が配信した動画「【新台】【バジリスク絆2】独占!日本で唯一ホールデータから設定別の挙動を分析【有料級!見なきゃ損】」で公開された情報だ。

 本動画では909台745万ゲームをサンプルに分析しており、設定ごとの挙動や勝率、契機ごとの獲得期待枚数などを公開している。

 特に目を引いた情報は上記の「契機別の獲得期待枚数」だ。設定1の場合は通常契機でBTに当選した場合は平均419枚、ゲーム数天井からのBTの場合は平均507枚となっている。

 驚くべきはスルー天井からのBTで、なんと平均1199枚であるという。通常、ゲーム数天井両方の契機よりも約2倍以上の獲得が期待できるという。

「大松のパチスロハイエナ実戦」では4スルー以上を推奨していたが、3スルーからでも積極的に狙っていく価値はありそうだ。

 最大スルー天井は7スルー(8回目)になるが、あくまでも最大であり、ほとんどの場合は6スルー(7回目)で天井に到達する仕様だからだ。

 今回はスルー天井の威力を体験することが出来たので、その様子を書いていきたい。

 発見したのは20時30分頃、363ゲームの4スルーの台だ。BTの当選は762ゲーム7回目のバジリスクチャンスからだ。恐らくはスルー天井に到達したものと思われる。

 BTを消化していくと、ふと気付くことがあった。最初が夕方ステージ、2連目3連目が夜ステージだ。これが当てはまるシナリオテーブルは「夢幻」か「激闘」のみ。つまり「シナリオ完走濃厚」か「全て80%ループ」のシナリオしかない。

 恐らくスルー天井に到達するとシナリオテーブルにおいてかなり優遇されるので平均獲得枚数が多い、ということなのだろう。

 BTは「絆高確」やストック獲得が絡み、無事にシナリオを完走。最終シナリオの12戦目以降も継続し14戦目でエンディング発生、有利区間完走まで至ることができた。

 やはりスルー天井からのBTは「かなりの威力」を期待できそうだ。積極的に狙っていく価値は充分にあるだろう。また、設定狙いにおいてもスルーを重ねた状態でヤメてしまわないようにしたい。
(文=大松)

パチンコ「強力な時短性能」が“爆発的”な出玉を量産!!【羽根物・名機列伝】

 羽根物「大量獲得機」のひとつの到達点である。

 藤商事が2007年にリリースした羽根物『CRAサンダーバードウィングD』は自身が謳った「羽根物であって羽根物でない」という惹句が示すように、その出玉性能に大きな特長を持っていた。

 その出玉力を支えるシステムが2つ。「サンダーチャンス」と「ドリームボーナス」である。

 サンダーチャンスはいわゆる時短で、羽根開放が20回する間に電サポが発生し、大当りをしやすい状態となる。

 また、サンダーチャンス中は羽根開放時間が通常時の3倍にアップするので、1回の羽根開放に対する大当り期待度も段違いに上昇するのである。

 さらに、サンダーチャンス中に大当りすれば再びサンダーチャンスに突入するループ性も備わっており、連チャン性の高い今で言う「RUSH」のような状態が生み出される。ほぼ1/3で2R・6R・16Rが振り分けられるので、16R(約1300個)に偏った時の破壊力はすさまじいものがある。

 この痺れるような連撃を体感すると本機にどっぷりハマることになるのだが、実は本機の2Rは実質1Rのほとんど出玉のない大当り(約90個)となっていて、こちらに偏ると地獄を見るハメになり、「見るのもイヤなクソ台」の称号を頂戴することになるのである。

 私はといえば、天国から地獄に突き落とすパターンで、初打ち時に一撃一万発に迫るスコアを叩き出したために調子に乗って次の日も打ちにいったら、調整がガラっと変更され、なかなか大当りしないうえに、ようやくねじ込んだサンダーチャンスが5連続2Rで終了する憂き目に合い、昨日の勝ちをほとんど吐き出してしまうような結果となったのである。

 それでも一勝一敗。雌雄を決す第三戦は、二回戦目をトレースするような内容で、まったくいいところなく所持金が尽きる寸前。ここで本機のもうひとつの出玉機能が炸裂したのである。

 ドリームボーナス。これはスタート入賞時に抽選が行われる、いわゆる直撃大当りとなる。ただ、直撃大当りなら以前にもあったし、パチンコの種区分が撤廃されてからは羽根物に直撃大当りを搭載するのは特段珍しいことではない。むしろ当り前のようの通常装備されているような状況である。

 しかし、本機の直撃大当りが他と一線を画すのは、右打ちによって液晶下にあるアタッカーで消化し、出玉約2000個を獲得できる点にある。しかも大当り終了後はサンダーチャンスに突入し、さらなる連チャン、出玉の上乗せを期待できるようなゲーム性になっている。

 このドリームボーナスが持ち金ラスト500円の貸玉中に発生し、2000発と多少の連チャンでチャラ線まで回復させることに成功したのである。

 こうなるともうデジパチである。大当り確率1/398.9で出玉約2000発+アルファ(サンダーチャンス)の台を、当るまでは羽根物で楽しむ。新しいジャンルのパチンコのような様相を呈していたのである。

 まあ、展開的にそうなってしまったが、『CRAサンダーバードウィングD』は羽根物のゲーム性も面白く、「ピタゴラスイッチ」を想起させる広大なスペースを活かしたダイナミックな機構がプレイヤーの目を引き、町男的羽根物名機の条件「Vが左右に可動する」も組み込まれているのである。

 ただ、羽根物にしては突出した出玉性能を保持しているためか、どの店も本機の調整は芳しいものではなく、その後は打つたびに負債を抱えるような状況となったので、それきりのお別れとなってしまった。

(文=大森町男)

JRA四位洋文、無意味な「騎乗停止」に疑問の声? 引退日に斜行処分も、適用は「引退後」で実質“お咎めなし”……

 後味の悪い引退日になってしまった……。

 29日、阪神競馬場で行われた5R(3歳未勝利戦)は、1番人気のフライライクバード(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)が優勝。最後の直線で後続を引き離し、5馬身差で単勝2.0倍の支持に応えた。

 その一方、最後の直線でヒヤッとさせてしまったのが、今日で引退を迎えた四位洋文騎手だ。

 3番人気のナリタアレスに騎乗していた四位騎手だったが、最後の直線でナリタアレスが急に外側へ逃避。ムチを入れて態勢を立て直したが、今度は急激に内側へ斜行し、メイショウサンガの進路を塞いでしまった。

 結局、3着でゴールしたものの、この結果にはネット上の競馬ファンからもSNSや掲示板を通じ「騎乗停止になったらどうなんの??」「四位、最後にやっちまった??」「引退日なのに」と心配の声が続々……。

 この日は新型コロナウイルスの影響で、史上初の無観客競馬が実施されているが、やはり四位騎手のことが気になっているファンは多かったようだ。

 レース後は審議のアナウンスがあったものの降着などは発生せず、到達順位通りで確定。ただ、不利を受けたメイショウサンガが2番人気だったこともあってか、一部のファンからは「引退日忖度か」「JRAもさすがに空気読んだのか」と、結果に納得していない声もあった。

 結局、四位騎手には「最後の直線コースで、2番ナリタアレスが内側に斜行したため、9番メイショウサンガの進路が狭くなりました」(JRA公式HP)とのことで、3月14日から21日まで8日間の騎乗停止処分が下っている。しかし、四位騎手は本日付で引退となるはずだが……。

「うーん、決裁的には妥当な処分かもしれませんが、果たしてこれが『罰則』と呼べるのかは疑問ですね……。どの道、四位騎手はもうレースでは騎乗しませんし」(競馬記者)

 ちなみに1993年には徳吉一己騎手が引退日の1日前に進路妨害で騎乗停止。だが、翌日に引退だったので、結局その1日だけに騎乗停止処分が適用された例がある。

 この日、3Rで勝利し「朝イチで勝ててホッとしたよ、本当に感謝」と話していた四位騎手。騎乗最終日に不本意なアクシデントがあったが、事実上の“お咎めなし”としたJRAの決裁には疑問が残るところだ。

パチスロ5号機「撤去」……3月も「名作」が現役引退


 続々と新作の発表が続くパチスロ6号機市場。3月頭には大都技研の『いろはに愛姫』、山佐の『ケロット4』、藤商事の『S地獄少女 あとはあなたが決めることよ』、ビスティの『Sエヴァンゲリオンフェスティバル』などの導入が開始される。

 しかし、その一方で多くの5号機が認定期間満了で撤去を迎える。

 3月2日にはエレコの『緑ドンVIVA2』、山佐の『パチスロモンキーターン2』、三洋の『パチスロサイボーグ009』が撤去予定。緑ドンVIVA2は1G純増約2.4枚のART「アマゾンゲーム」が出玉増加の主軸を担う疑似ボーナス搭載機で、モンキーターン2は初代のゲーム性を踏襲したシナリオ管理型のAT機だ。

 翌週の3月9日にはパイオニアの『ハイハイハイビ-30』、KPEの『麻雀格闘俱楽部』が引退。「ハイビシリーズ」4作目のハイハイハイビ-30はハイビスカスが光ればボーナス確定の完全告知マシン。

 ART「格闘俱楽部RUSH」を出玉トリガーとする麻雀格闘俱楽部は後継機として昨年、6号機『麻雀格闘俱楽部参』がリリースされるなど、後のシリーズ化に一役買ったヒット作といえる。

 3月16日にはサミーの『パチスロ ロストアイランド』がお役御免。ロストアイランドは液晶リールでハイビスカスが揃えばAT確定となる全面液晶マシンで、基本的にハイビスカスが揃ったライン×30Gで1G純増約3枚のAT「ハイビスカスラッシュ」がスタートする。

 3月30日には藤商事の『パチスロリング 呪いの7日間』、エマの『ニューペガサス』、山佐の『ケロット3』、オリンピアの『マジックモンスター3 ぶっちぎり!魔界グランプリ』が撤去予定。

 リングは1G純増約3枚のAT「呪縛RUSH」が出玉増加のメイン。ニューペガサスとケロット3はハイハイハイビ-30と同じくボーナスタイプで、どちらも告知機能が搭載されていることからライトユーザーでも気軽に楽しめる。

 マジックモンスター3は同社の人気シリーズ『マジックモンスター』の第3弾。1G純増約2.6枚のAT「GP RUSH」が出玉増加のカギを握り、ループ&ストック方式のこのATは最大ループ率95%を誇る。

 3月は以上の機種が撤去予定。印象深いマシンがあれば、打ち納めしておくのもよいだろう。

新型コロナに感染?疑惑の国会議員秘書、検査させてもらえず強制出勤で咳ゴホゴホ…

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 先日、書かせていただいた国会議員秘書の新型コロナウイルス感染疑惑ですが、疑惑の事務所の国会議員が明確に否定したことで、マスコミの追及は終了したようです。

 しかし、衆議院第二議員会館11階で働いている秘書たちは誰も信じていません。その「疑惑の秘書」(女性の私設秘書)は出勤していますが、喘息の症状がひどくなって2月25日から欠勤→感染疑惑が生じて噂が広がってしまった→感染していない(検査はしていない)ことを立証するために無理をして出勤……ということのようです。彼女はマスクをしていますが、ひどい咳は続いています。

 でも、これっておかしくないですか? この秘書のボスである議員は内閣の一員でもあり、大型クルーズ船の対応にもあたっていました。そのため、噂が信憑性を持ってしまい拡散されたのだと思いますが、この議員は「自分の秘書が感染しているかも」という疑惑を否定するためだけに、彼女に無理をさせているのです。

 検査をしていないので感染を明確には否定できないようですが、彼女のひどい咳は、近くで仕事している人たちにとっては不安でしかありません。仮に喘息の発作だったとしても、回復するまで安静にしてもらうべきでしょう。何よりも、本人がお気の毒ですよね。今の時期に咳をしながら電車通勤し、おそらく電車内で冷たい視線を浴びているのでしょう。

 議員会館内でも「そんなに咳をしているのだから、もう休んでほしい」という無言のプレッシャーを感じているはずです。でも、ボスの命令で事務所でマスコミ対応をさせられ、感染者ではないことを直接説明させられているのです。

「感染者が出たかも」という情報が議員会館に広がった日には、各フロアのエレベーターホールに消毒液がパイプ椅子の上にちょこんと置かれたり、22時過ぎに帰宅しようとした秘書が、普段はそんな時間にいるはずのない清掃員が消毒液を片手にドアノブを拭いてまわっていたのを目撃したという情報があったりしました。

 しかも、自民党の議員たちが「結局、検査はさせないで自宅で静養させるしかないよな。陽性反応が出たら政府に大打撃だから」と話し合っていたのを聞いていた秘書もいるようです。何が本当なのかわからない、不安な状況はしばらく続きそうです。

 マスコミも、不安を煽るような報道よりも、自宅で暇を持て余すと思われる小・中・高生向けに「自宅の部屋でできる体操」や「免疫力を上げるカンタン料理」などの情報を流してほしいですね。ぜひ、みんなが前向きな気持ちになれるような番組編成をお願いしたいです。

(文=神澤志万/国会議員秘書)

日本の高度経済成長は“偶然”という歴史的事実…朝鮮戦争なければ東南アジア並みの国

 近年、日本経済は身動きが取れない状態が続いている。グローバル化やイノベーションの進展によって市場環境が激変しているにもかかわらず、日本だけが戦後型の経済構造から脱却できていないことが原因である。

 事態を改善するには、過去の経緯について冷静に分析し、正しい処方箋をつくった上で、産業構造の転換を図る必要がある。だが、日本社会には過去の検証を極度に嫌う風潮があり、これが改革の大きな障壁となっている。私たちは戦後の高度成長について、もう一度、ゼロから見つめ直す必要があるだろう。

日本が高度成長を実現できた2つの要因

 日本が戦後、驚異的な経済成長を実現し、高い産業競争力を獲得できたのは、日本人が努力を積み重ねたことに加え、政府の産業政策が大きな成果を上げたというのが通説となっている。だが、この話は少々疑ってかかったほうがよい。

 戦後の日本経済は、文字通りゼロからのスタートであった。日本人が必死の努力を重ねてきたのは事実であり、否定するつもりは毛頭ないが、これを高度成長の理由とするのはあまりにも情緒的であり、ナイーブに過ぎるだろう。米国もドイツも中国も皆、必死に努力しており、日本人だけが勤勉で不断の努力を積み重ねたわけではない(自国を誇りに思う気持ちは大事だが、それが転じて、世界の中で日本だけが優秀であるという価値観を導き出すことは危険である)。

 戦後、日本経済が特に高い成長を実現できたことには、2つの偶然が重なっていると筆者は考えている。ひとつは朝鮮戦争特需であり、もうひとつは全世界的な産業構造のシフトである。

 豊かになった今の時代には想像もできないことだが、発展途上国が産業を振興させる上でもっとも大きなカベとなるのが外貨の獲得である。とりわけ、原材料を輸入して製品を製造して輸出する、いわゆるモノ作りの国にとって、十分な外貨を確保できないことは致命的な事態となる。

 製品を製造するためには、まずは原材料を輸入する必要があるが、基軸通貨国でもない限り、決済はドルなどの外貨となる。このため外貨を持っていないと、そもそも原材料を輸入できないので、モノ作りをスタートすることすらできないのだ。

 日本は太平洋戦争(日中戦争含む)に国家予算の74倍(インフレを考慮した数字。名目値は280倍)という途方もない戦費をつぎ込み、そのほとんどを国債の日銀直接引き受けで賄ったことから、日本の財政は完全に破綻。終戦直後から準ハイパーインフレともいえる事態となり、日本円は紙くず同然となった(ちなみに自国通貨建てであれば政府がいくら借金しても問題ないと主張する人がいるが、終戦直後の日本経済の破綻を見ればその理屈が間違っていることは一目瞭然である)。

 日本は米国や英国など主要国をすべて敵に回していたので、国際的な金融市場からも閉め出されており、外貨もほとんど保有していなかった。このような状況において、代金として日本円を受け取ってくれる奇特な相手が存在するわけもなく、工場を動かしたくても、原材料を輸入することすらままならなかったというのが終戦直後の実態であった。

朝鮮戦争特需がなければ今の日本は存在していない

 マーシャルプランに代表されるように、欧州に対しては多くの復興支援策が実施され、大量のドルが供給されたが、日本に対してここまでの支援策はなく、本来なら重工業化など夢のまた夢であり、アジアの貧困国に転落していた可能性すらあった。だがこうした状況を一気に変えたのが朝鮮戦争(1950~1953年)の勃発である。

 米国は朝鮮半島に大量の物資を供給する必要に迫られ、好むと好まざるとにかかわらず日本は米軍の後方支援拠点となった。日本企業には空前の注文が殺到したが、特需のメリットはそれだけではない。米国からのドルの支払いによって、原材料の輸入に欠かせない貴重な外貨を獲得できたことである。

 1951年から1953年の3年間で10億ドルを上回る発注が日本企業に出されたが、1ドル=360円で換算すると日本円で約3600億円となり、これは日本の年間輸出総額に匹敵する水準であった。また、当時のGDPは4兆円程度なので、1年あたりの発注金額はGDPの3%に相当する。単純比較はできないが、今の状況に当てはめると年間16兆円もの注文を受けた計算となる。

 日本経済にとってこれが神風となり、1951年の名目GDPは前年比でなんと38%という驚異的な成長を実現し、日本経済は一気に息を吹き返した。

 朝鮮戦争特需は巨額の財政支援と同じであり、しかも外貨不足という問題が一気に解消されたことから、これをきっかけに日本経済は怒濤の経済成長に突き進むことになる。もし朝鮮戦争がなければ、日本は韓国や東南アジアと同じレベルの経済水準にとどまっていた可能性が高いという現実を考えると、偶然が作用した面が大きいことについて認めざるを得ないだろう。

 少し話がそれるが、近年、日本の国力低下や世論の保守化に伴い、国内ではグローバルな金融市場に背を向けるような論調が強まっているが、こうした内向きな議論というのは、ある種の「平和ボケ」に近いと筆者は考えている。

 朝鮮戦争特需が発生するまでの間、日本企業にとって外貨というのは、ダイヤモンドよりも貴重な存在であった。国際金融市場に自由にアクセスでき、いくらでも外貨を準備できる今の環境がどれほど幸せで有利なことなのか、私たちはよく理解しておく必要がある。

輸出というのは国内事情とは無関係に決まる

 もうひとつの偶然は世界経済の構造転換である。戦前の社会では、軽工業の比率も高く、全面的に重工業へのシフトが進んでいるとはいえない状況だった。だが戦後になって、欧州の経済復興やアジア各国の独立が進むにつれて、工業生産が全世界的に拡大し、消費者の生活が急激に豊かになった。

 急拡大する需要を満たすため、とにかく多数の工場を必要としたのが、1950年代から60年代にかけての世界経済であり、この流れにうまくマッチしたのが、安い労働力で品質のよい製品を大量生産できる日本という存在だった。

 経済学では支出面のGDPについて、消費、投資、政府支出、輸出の4つに大別できるが、この中で外的要因のみで決まるのが輸出である。GDPの定義上、輸出というのは、国外の需要ということであり、国内消費分以上に生産が行われていることを意味する。輸出があれば、より多くの生産設備を備える必要があり、この設備投資への支出が国内所得を大幅に増大させる。

 日本メーカーが良質な製品を作っていたのは事実だが、急激に工業製品への需要が拡大するタイミングで、安価な労働力を提供でき、輸出を拡大できたのは、やはり偶然といってよいだろう。

 政府が実施した産業政策についても同じようなことがいえる。

 終戦直後に実施された傾斜生産方式(石炭と鉄鋼の生産に資源を重点配分する施策)を皮切りに、日本は多くの産業政策を実施し、これが高度成長に寄与したといわれている。特定の産業分野に焦点を絞り、各種の補助金や税制優遇、外国企業の参入規制などによって育成を図るといういわゆるターゲティング・ポリシーは、現在でも日本の産業政策の中核となっている。

 確かに一部の業界では通産省(現経済産業省)による支援や合理化計画が功を奏したケースもあったが、一方で同省は、自動車産業を不要と見なすなど、多くの致命的な判断ミスもあった(自動車メーカーの数を制限すべきという通産省の要請を産業界が受け入れていたら、今の日本の自動車産業は存在しなかっただろう)。国内需要の拡大と旺盛な海外需要に対して、政府による資源配分がうまくマッチしたという面が強く、産業育成で経済成長が実現したとまでは言えない。

日本は輸出で得た資本蓄積の重要性をもっと理解すべきだ

 この手の話をすると、何を勘違いしているのか、ほぼ必ず「日本を貶めている」といった意味不明の批判が出てくるのだが、筆者が言いたいのはそういうことではない。

 朝鮮戦争特需に始まる日本の高度成長は、外生的に決まる大きな海外需要に支えられたものであり、これによって日本は巨額の資本蓄積を実現できた。近年は、中国や韓国、東南アジアの経済成長によって、日本以外にも多くの工業国が生まれており、製造業の競争環境は激化している。歴史の必然として高い競争力を持った工業国は、ほぼ100%、後発の新興国にその座を奪われており、日本も例外ではない。昭和の時代、目立った競合相手が存在しない中で、半ば独占的に多くの工業製品を輸出することができたのは本当にラッキーであった。

 日本はこの幸運によって得た資本蓄積の重要性をもっと認識し、これを最大限生かすような経済の舵取りを行う必要があると筆者は主張したいだけだ。

 全世界の工業化とそれに伴う工業製品に対する特需は、1990年代でひとつの区切りを迎えており、2000年以降は知識経済への移行によってITサービスへの需要が飛躍的に高まっている。加えて、経済のグローバル化が進んだことで金融資本が持つ重要性も増している。

 日本は蓄積した外貨を運用することで、すでに貿易黒字をはるかに上回る投資収益(所得収支)を得ているのが現実であり、かつては輸出しなければ稼げなかった水準の外貨を、寝ているだけで稼ぐことができる。

 日本は、大量生産を前提にした従来型産業を捨て去るタイミングをとっくの昔に迎えており、資本蓄積と1億人の消費市場を活用した知識経済への移行をもっと早く進めるべきだった。ベストな時期は逃したが、まだチャンスはある。この産業シフトを実現できれば、日本経済を次の成長フェーズに乗せることはそれほど難しいことではない。

(文=加谷珪一/経済評論家)

座間9遺体事件現場の部屋も“お祓い”した宮司の「事故物件お祓い日誌」

 神奈川県相模原市にある照天神社の宮司、金子雄貴さん。彼は、さまざまな訳あり物件のお祓いに15年以上向き合ってきた。その数、1000件以上。事故物件専門、金子宮司の知られざる世界をご紹介する。

ラブドールの魂入れ

 ある日、金子宮司のもとに男性から一本の電話が入った。

「うちのラブドールに、御霊入れをしていただけませんか?」

 神道(しんとう)では霊璽(れいじ)に故人の御霊(みたま)を移して、家庭などで祀ることにより、故人や先祖はその家の守護神となり子孫を守るといわれている。ちなみに、人形供養などの依頼はよくあるが、ラブドールに御霊入れはいまだ経験がなかったという金子宮司。男性は他の神社で断られて困っているという。金子宮司は一般的な宮司と違って、性に対して偏見などまったくないし、何よりも男性は困っている。金子宮司は、「それならば」と、すぐに引き受けることにした。男性はラブドールを助手席に乗せて連れてきた。

「いや~実際に見たけど本当に人間みたいだね。触らせてもらったら本当に人の肌だった。びっくりしたよ。おっぱいも触っていいですかって、どうしても気になって触らせてもらったよね。そしたら、人間の女性と変わらない触感で、本物そっくりで感動したね」

 依頼主の男性は「僕、会社行くときはパソコンの前に座らせとくんですよ」と言って、ラブドールに愛おしそうなまなざしを送ったという。

 ちなみに、魂入れの儀式ののち、依頼主からは飛ぶように喜んでもらえて、「この神社をラブドールの聖地にしましょうよ!」と言われたという。いつか、照天神社にラブドールたちが大挙して押し寄せる日も近いかもしれない。

 ラブドールといえば、金子宮司にとっては、もうひとつ、忘れられない現場がある。関東某所のアパートの自殺現場にお祓いに訪れたときのことだった。

「その部屋はワンルームだったんだけど、扉を開けると雨戸が閉まって中は、真っ暗だったの。よく見るとなんと部屋の片隅に、髪の長い女性が座っていたんだ! 思わず『ぎゃ~!』と叫んじゃったよね」

 しかしこう見えても金子宮司は、宮司と同時にボクシングの経験者でもある。毎朝5キロのジョギングをし、ウエイトトレーニングもしている。ただで引き下がるわけにはいかないのだ。「こうなったら、お化けだろうが人間だろうが、闘って捕まえてやろう」と奮起したという。日頃のボクシングの練習を思い出し、女性の頭に一発バーンとジャブをかました。すると、思ったよりも手ごたえは軽く、ストンとあっけなく女性は倒れた。電気をつけて、よく見ると、なんと倒れたのは、人間ほどのサイズのラブドールだったという。自殺した男性は、最期までラブドールを伴侶にして、まるで彼女に見送られるようにこの世を去ったらしい。なんとも切ない限りだ。

「いやー、あの瞬間は、本当に怖かったね! やっぱり心身共に日頃の訓練って大事だよね」

 百戦錬磨の金子宮司、怖いものはないのである。

座間殺人事件のお祓い

 宮司というだけあって、有名殺人事件のお祓いの依頼もある。金子宮司が手掛けたお祓いのなかで最も有名な事件は、座間9遺体事件だ。2017年、行方不明だった当時23歳の女性を捜索中に9人の遺体が見つかったという超有名なSNS連続殺人事件である。その後、犯人とされる男の逮捕後尋問にてAの単独犯だったことが判明し、その猟奇性が話題となった。事件に利用されたTwitterでは事件後に利用規約変更がなされるなど、世間に大きなショックを与えた平成の重大事件となった。

 当時、金子宮司は、マスコミが取り囲み騒然とするなか、殺人現場となった物件で、たったひとり、お祓いに挑んだのである。

「とにかく報道陣に囲まれて、ストロボ攻撃には参ったよね。マイクが顔に向かってくるんだもの。『感想は?』とか聞かれて困っちゃったな。実際に祭壇を設置したのは部屋の外だったよ。外には報道の方々が25名くらいいたかなぁ。部屋の中は、臭気や霊気は一切なかったよ。逆に、整然としていた感じが妙に頭に残っているよね。いつもの生活が、死によって突然断たれたという表現が正しいんだろうね。孤独死現場のような不潔、焦燥感はまったく感じなかった。やはり周りに気づかれないようにして周到な計画性がお部屋からも垣間見えたよね。いつもの現場とまったく違う異様な感じという意味では、印象的な現場だったね」

 その翌日、金子宮司の顔がスポーツ紙やテレビに出たのはいうまでもない。

 ちなみにこの物件は、事故物件公示サイト「大島てる」にも掲載され、しばらくは月額家賃1万9000円という破格の金額で貸し出されていたことが話題となった。このように金子宮司のもとには、ありとあらゆる事件や自殺、孤独死などの物件のお祓いの依頼が不動産業者から毎日ひっきりなしに寄せられている。

 事故物件は、心理的瑕疵物件と呼ばれ、多くの人に敬遠される。例えば、大家にとっては資産価値が落ちてしまい、死活問題になりかねない。しかし、神主さんがお祓いしたというと、ホッとして次に入る入居者も多いのだという。金子宮司は、お祓い証明書も発行している。多くの「困っている人」のために、金子宮司は今日この瞬間も、さまざまな事故物件を飛び回っているのだ。

(文=菅野久美子/フリーライター)

JRA異例の無観客競馬も「ネット全盛時代」で売り上げは微減!? 即PAT加入者は4倍増

 29日、土曜の開催は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、戦後初となる無観客競馬の開催となった。通常のTV放送に加え、グリーンチャンネルを無料開放するなどして売り上げ減に対応した。

 中山では競馬場に入場できないことを知らずに来場したファンの人たちに、JRAの職員らが正門前で説明と対応にあたった。パドックも無人、館内にも関係者以外は不在となり、入場できないエリアはコーンなどで仕切られる淋しい光景だった。

 無観客競馬の影響で競馬場やウインズで購入するファンが、馬券を買えないことで売り上げ減が懸念されたが、この日の売り上げは前年比12・6%減の178億4354万5100円にとどまったことには、JRAも胸を撫で下ろしたのではないだろうか。

 昨年の同時期における総売り上げが、2日間合計で約532億円だった。このうち、現金投票による割合が約29・7%にあたる約158億円と、ネット投票による売り上げは約70%の想定となっていた。

 全国のウインズなど場外発売所での発売は取りやめ、電話・インターネット投票のみの発売となったものの、微減で済んだことは嬉しい誤算だったかもしれない。

 これには現在の「ネット全盛の時代」も大きく影響したと考えられそうだ。一昔前では、一般的にそれほど浸透していなかったネット投票も、CMや告知で新規ユーザーの獲得に成功している。

 今ではスマホがあれば、すぐに馬券を購入できる時代へと変わったことも大きい。

 また、競馬ファンも「緊急事態」に対して即PATの加入が進んだようだ。JRAによると27日には1722件の新規加入があり、これは昨年同日の448件の約4倍の数字となる。

「G1の週の平日に1日1000人を超える申し込みのあったことはあるが、そうじゃない週の平日にこの数字は珍しい。無観客レースでも馬券が買えることが影響したものと思われます」(JRAネット販売課)

 即PATの加入者は現在約290万人で昨年は50万人の加入があった。JRA指定の銀行に口座を持っていれば、すぐに加入できるように身近な存在となっている。

 今年は現金購入分がゼロとなった割には、ネット投票での売り上げが前年比22・1%増となり、減少を軽減する結果となった。

 JRAとしてはネット販売に力を入れて来たことが、戦後初となる未曽有の危機から救ってくれたといえそうだ。

JRA阪急杯(G3)「大本命」ダイアトニックをバッサリ!? 「南半球産なので……」驚愕の「現場情報」で至極の三連単6点勝負!

 3月1日(日)の阪急杯(G3)にブロディNが挑戦。「現場の声」を重視し、的中を狙う。

 今回は、【6番】フィアーノロマーノ(牡6歳、栗東・高野友和厩舎)に本命「◎」を打ちたい。

 昨年はダービー卿チャレンジ(G3)で重賞初制覇。安田記念(G1)、マイルチャンピオンS(G1)はそれぞれ二桁着とG1の壁に屈したものの、年末の阪神C(G2)では2着に入って意地を見せた。

「稽古を見ると、肩回りや胸前の筋肉がガッシリしてきたように見えました。また精神的にドシッと構えられるようになってきたようなので、心身ともに成長を感じますね。スタッフも『南半球産なのでまだ成長する余地がある』と話していましたよ。

 中間は好時計を連発。最終でも渋った馬場で強めに追われてラスト11秒台を記録するなど好調の様子。手の合う川田将雅騎手に戻るのも好材料です。重賞2勝目をあげる準備は整っていますよ」(競馬記者)

「○」には【4番】マイスタイル(牡6歳、栗東・昆貢厩舎)をあげたい。

 好走したかと思えば、その次であっさりと大敗。ムラっ気が強く、読めない馬だが、前で競馬ができることもあり、ここでは期待してよさそうだ。

「主戦の田中勝春騎手は、前走阪神Cでの大敗(13着)について『たまにこういったポカがあるんだよな』と苦笑。乗り替わりも覚悟したそうですが、今回も継続して騎乗することになり、『チャンスをもらえたし、頑張るよ』と気合いを入れていました。

 スタッフは『前回は内枠で終始、馬込みにいたのも良くなかった。走るのに嫌気が差したのかも』と明かしていましたね。『今回はリズム重視でノビノビ走らせたい』と考えているようですし、メンバー的に“逃げ”もあると思います。得意な形になれば上位進出もありますよ」(競馬誌ライター)

 マイルから距離を短縮して挑む【5番】クリノガウディー(牡4歳、栗東・藤沢則雄厩舎)は「▲」だ。

 今年の始動戦である東京新聞杯(G3)で3着。昨年の中京記念(G3)以来の重賞での馬券圏内に入り、これからもマイラーとして奮闘するのかと思いきや、陣営は距離短縮を選択したようだ。

「今回騎乗する森裕太朗騎手はデビュー前からクリノガウディーに稽古をつけています。その森裕騎手は『1400mは初めてですが、折り合い面を考えれば、むしろ乗りやすい!』と力強く答えていました。スタッフも『この馬の事を1番分かっている』というほど、この馬のことを知り尽くしている森裕騎手が太鼓判を押しているのは心強いです。使った上積みもありますし、このコンビは侮れないですよ」(栗東関係者)

「△」は【18番】スマートオーディン(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 昨年は11番人気ながら優勝。3連単の払戻金が20万を超える波乱の立役者となった。その後は不振が続いているが、陣営は昨年の再現を狙っている。

「ゲートや折り合いに難があるので、なかなか上手く噛み合わないですね。ただ、この舞台は一番適しているようですし、今回は隠れた実力者・秋山真一郎騎手が鞍上を務めます。当たりが柔らかく折り合いをつけることに定評がある騎手ですから、手も合うはず。決め手が活きる形になれば、直線で猛然とトップに迫る姿を見せてくれるでしょう」(競馬関係者)

「☆」は上り調子の【2番】ライラックカラー(牡5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だ。

 昨年から今年にかけてスプリントで2連勝。前走のカーバンクルSでは出遅れながらも、上がり最速33秒6の末脚で見事な勝利を飾った。

「『前回は前半で追走に手間取っていたので、距離が延びるのは歓迎』とスタッフは明かしていました。また『キャリアを重ねてパワーアップ。重賞になりますが、舞台設定はいい』と、期待をかけていましたよ」(美浦関係者)

 今回の買目は以下とする。

【三連単フォーメーション 6点】

1着[4.6]↓
2着[4.6]↓
3着[2.5.18]

(文=ブロディN)

新型コロナ感染者が続出…タクシーは危険なのか?乗車時のNG行為とは

 感染拡大が止まらない、新型コロナウイルス。2月25日、千葉県のJR市川駅前にあるスポーツクラブの利用者3人の感染が判明した。同クラブは、市川駅北口の大型ショッピングモールの中にある施設だ。

 市川駅からタクシーに乗車し、運転手に話を聞くと、不安を隠せない様子がうかがえた。

「報道を聞いたときは驚きました。感染した方がタクシーを利用していたかどうかはわかりませんが、何しろ仕事場の近くですからね……。しばらく乗務を休もうか、とも考えました」

 タクシーは不特定多数の乗客を乗せる仕事であるため、運転手は狭い車内で乗客と一定の時間を過ごすことになる。すでにタクシー運転手の感染が相次いでいることから、「この時期、タクシー運転手は不安だろうな」「今、タクシーに乗るのは危険なのでは」といった声も上がっているが、実際はどうなのだろうか。

 話を聞いた運転手はマスクを着用しており、「3時間ぐらいで取り替えています。マスクをしているからといって100%防げるわけではないですし、『マスクに菌が付着するから意味がない』などと言う同僚もいますから。何が正しいのかはわかりませんが、感染の確率を低くするべく、私は仕事のやり方を変えました」と言う。

 いったい、どう変えたのだろうか。

「行き先が病院の割合が多い日中は、家で休憩することにしました。乗車回数をなるべく減らしたいので、騒動が収まるまでは客単価の高い青タン乗務(22~5時)に変更しました。運転中は必ず手袋をつけ、アルコール消毒液も常備しています。お金やカードの受け渡しを終えた後、アルコール成分が入ったウェットティッシュで必ず指を拭いて除菌をしています。お客さんが降りたら窓を開けて換気もマメにしますし、車内に戻る際は花粉症対策スプレーを顔と全身に吹き付けています」

 タクシー運転手の感染リスクが高い以上、乗客も同様にお金の受け渡しの後は手を拭いたり、むやみに車内をさわらないといった対策はしておいたほうがいいかもしれない。

 また、東京ハイヤー・タクシー協会は感染拡大を防ぐため、乗車中に窓を開けたりエアコンで外気を取り入れたりして、換気を行う対策を打ち出している。いずれも乗客の許可が取れた場合に行うとしているが、もし運転手に打診されたら、特別な理由がない限りは協力したほうがいいだろう。

「人出」の激減がタクシー業界を直撃か

 前出の運転手は、ほかにも自己防衛を徹底しているという。

「休憩の際には、手でつまむような食事はしないようにしています。コンビニでおにぎりを買うときは必ず箸をもらいますし、コンビニでも手袋を外しません。もちろん、手袋も一度使ったら捨てています。また、深夜の無線はなるべく取らないようにしています。お客さんには申し訳ないですが、たまに救急医療センターから呼ばれることがあるので……」

 2月28日、北海道知事が緊急事態宣言を出し、「週末の外出を控えてほしい」と呼びかけた。すでに政府も、不要不急の集まりを控えたり、大規模なイベントは中止や延期をしたりするよう、異例の要請をしている。東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの臨時休園や中央競馬の無観客実施、アーティストのライブ中止など、タクシーの生命線である「人出」の激減は目に見えている状況だ。

 前出の運転手は、こうこぼした。

「29日と3月1日の日中は、お客さんの数は普段より減るでしょう。給料日後なので売り上げが上がると期待していましたが、通常の7割ぐらいだと思います。ちなみに、台風の影響で電車が止まった昨年の10月12日は通常の半分でした。こうなると、ライバル(=タクシーの台数)が減るのを期待するしかありません」

 日本の経済に大打撃を与え始めたコロナ騒動。一刻も早い収束を願わずにはいられない。

(文=後藤豊/フリーライター)