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JRAセントウルS(G2)「極秘情報」でクリノガウディーをバッサリ!? 変則中京開催で浮上する極穴「◎」で大波乱必至

 スプリンターズS(G1)を占う電撃の6ハロン戦。13日(日)のセントウルS(G2)に、今年は17頭の快速馬が名乗りを上げた。

 今回は関係者からの「強力現場ネタ」を入手し、「あの人気馬」もバッサリと切ることができたので最後までご一読願いたい。

「セントウルS」と言えば、これまで阪神競馬場で行われてきたレースであるが、京都競馬場が改修工事に入る関係でスケジュールを変更。今年は中京競馬場での開催となる。

 過去の同重賞傾向が全く通用しないであろう今回は2015年以降の中京1200m戦の傾向を参考に予想をしていく。

 まず、枠番であるが1枠を除く内枠が有利な傾向にある。

 2~5枠が複勝率20%以上あることに対し、7枠、8枠の外はどちらも13%以下。複勝回収率にしても、やはり2~5枠が高くなっている。

 脚質的には先行馬が有利で、前に行くほどいい。今回は先手を主張したいラブカンプーやビアンフェが外目の枠を引き、内から奇襲をかける陣営も出てくる可能性は十分。先行争いは激化しそうだ。もちろん、外からオーバーペースで行けばいいという話でもなく、枠の傾向からもロスなく内から先行できる馬に有利となりそうだ。

 血統傾向からは、トニービンを輩出しているGrey Sovereignの系統が複勝回収率178%と優秀。さらにNorthern Dancer系ではLyphard系やSadler’s Wells系などが優秀で、欧州の重たい血が活きる傾向にある。

 それに加え、週末は雨予報。この傾向がさらに強まる可能性も十分にあるだろう。

「◎」は極穴3番メイショウグロッケだ。

 前走は外枠有利な関屋記念(G3)で内枠。切れが要求される中、先行して勝ち馬から0.7秒差の8着なら悪くない。陣営は「ひと叩きされて順当に良化」と上積みを示唆。Sadler’s Wells系の父メイショウサムソンの重い血統は、ここでの激走を予感させる。

「○」は6番セイウンコウセイ。

 中京1200mで3枠6番、馬場状態の悪化となれば、まさに本馬が制した2017年の高松宮記念(G1)を思い出させる。昨年の高松宮記念も2枠4番で2着と好走したように、条件さえ揃えばまだやれるはずだ。前走の安田記念(G1)惨敗は明らかにマイルの距離。1200m~1400mでは常に差のない競馬をしており、条件が揃った今回は買いだ。

「▲」は7番ミスターメロディ。

 昨年の高松宮記念勝ち馬で、その後のスプリンターズSでも4着と健闘。スプリント路線では実績上位で、枠も好枠を引いた。人気でも押さえは必要だろう。

「△」は1番トウショウピスト。

 常に人気はないが、あと一つ好条件が重なれば……という競馬はできている。1枠1番と内過ぎる嫌いはあるが、先行できる脚質からも内枠はいいはず。完璧な競馬ができた際の粘り込みには警戒しておきたい。

 あとは「×」として2番、8番、9番、10番まで。これら4頭は展開次第だが、ハマれば馬券圏内も考えられるか。

 買い目は3連複フォーメーション。

1列目
3番メイショウグロッケ

2列目
6番セイウンコウセイ
7番ミスターメロディ

3列目
1番トウショウピスト
2番ノーワン
6番セイウンコウセイ
7番ミスターメロディ
8番タイセイアベニール
9番シヴァージ
10番トゥラヴェスーラ

(11点)

 8枠15番クリノガウディーは、関係者の不安情報を入手。

「ノド鳴りではないようですが、ノドの状態そのものが良くないらしいです。まともなら勝ち負けできるレベルですが、今回ばかりは何とも……」(関係者)

 1着入線の3走前が同コースの高松宮記念で人気の一角を担いそうだが、今回は枠も外。ここはバッサリ切る。

 もう一頭、こちらも実績から人気が予想される8枠16番ダノンスマッシュ。

 こちらは枠が外過ぎるのがどうか。昨年の高松宮記念でも1番人気で4着と外枠で敗れた。やはり今回も外々を回らされる可能性が高く、こちらもバッサリと切ってしまいたい。

 外の実績馬2頭が飛べば高配当は必至。秋競馬早々、ここはガッツリと勝負させていただく。

JRA京成杯AH(G3)はスマイルカナから「3連単4点」で狙い撃ち!? シークレット「現場ネタ」で秋競馬初週重賞を読み解く!!

 今週開催される京成杯AH(G3)に「現場の声を重視するブロディN」が挑戦。

 先週の新潟記念(G3)は「◎」をつけた5番ジナンボーがタイム差ナシの2着だったものの、印をつけなかったブラヴァスが勝利する裏目を引いてしまった。本命視した馬が上位に来るようになったのでスランプを脱したかと思いきや、今度はまた違う悩みが浮上……。本当にままならぬ。

 さて切り替えよう。今週末は京成杯AHだ。本命『◎』には5番アンドラステ(牝4、栗東・中内田充正厩舎)を推したい。

 前々走のエプソムC(G3)では上がり最速の脚を使い4着。前走の関屋記念(G3)では1番人気と期待されたものの、3着と安定感ある走りが魅力。前走より斤量が1キロ軽い点も見逃せない。

「前走は前を交わせず、後ろから差されてしまいました。ちょっと内容に物足りなさを覚えましたが、今回は紛れの多いトリッキーな中山のマイル戦。スタッフも『ごちゃつく心配はあるものの、立ち回りひとつでチャンスは出てくる。そこは、C.ルメール騎手の腕の見せ所じゃないかな。ハンデ差もあるのでうまく噛み合えば』と、前向きでしたよ」(栗東関係者A)

「○」は若き逃げ馬16番スマイルカナ(牝3、美浦・高橋祥泰厩舎)だ。

 桜花賞(G1)で逃げて3着。オークス(G1)では距離の壁に跳ね返される形で16着に沈んだ。だが、続く米子S(L)では古馬相手にスムーズに先行すると、勝負どころで上がって押し切る積極的な競馬で勝利を収めている。

「スマイルカナは脚が腫れたため、前走の直前に回避の話も出ていたんです。さらに年明けからの使い詰めの影響で、馬体も寂しくなっていました。陣営は大敗も覚悟していたといいます。ですが、終わってみれぱ好時計で大楽勝。スタッフも『底知れない精神力の持ち主。改めて能カの高さを感じた』と話してくれましたよ。

今回の中山マイルは2戦2勝とコース相性もバツグン。陣営はトロワゼトワルに対して『番手につかれると横山典弘騎手がプレッシャーをかけてきそう。できればあの馬より外の枠が欲しい』と語っていました。その願いは届いたものの、入ったのは大外枠の8枠16番。これが吉と出るか凶と出るか……」(美浦関係者A)

 2戦連続2着の11番ラセット(牡5、栗東・庄野靖志厩舎)が「▲」だ。

 前々走の米子Sから秋山真一郎騎手とコンビを結成すると、後方からの競馬を展開して2着。脚質転換が功を奏し、中京記念(G3)も道中で脚を溜めると、最後の直線で上がり最速となる33秒9の末脚を繰り出してタイム差ナシの2着に入った。

「秋山真一郎騎手とコンビを結成してから、切れ味鋭い末脚を武器に後方からの競馬を展開するようになりました。それがバッチリハマっている感じがあります。前走2着後、秋山騎手は『ただただ悔しいです。それしか言うことはありません』と、無念さを隠そうとしていませんでしたし、今回は相当気合いが入っていますよ。

現時点でラセットはサマーマイルシリーズ3位。管理する庄野師も『できれば勝ってサマーシリーズのマイルチャンピオンになってほしいです』とこちらも気合い十分。念願の重賞初勝利はここで達成されるかもしれません」(栗東関係者B)

 今回は3番アルーシャ(牝5、美浦・藤沢和雄厩舎)を「△」にしたい。

 今年に入って京都牝馬S(G3)17着、ヴィクトリアマイル(G1)11着と大敗が続いた。だが、前走のパラダイスS(L)でから戸崎圭太騎手とタッグを組んで優勝。最内枠をロスなく回り、最後の直線で大外に出されると先行勢を一気に捲ってみせた。

「前走の前半はインで脚を溜め、最後は馬場の良いところに出されてからしっかりと伸びましたね。戸崎騎手の好判断が光ったレースだったと思います。

今回は200m距離が伸びますが、『もともとマイラー。今年のニューイヤーS(L)でも3着に入っているので問題ない』と関係者は楽観視。中山マイルも1着1回3着2回と苦手にはしていないようです。好走も期待できますよ」(美浦関係者B)

 今回の買い目は下記とする。

【3連単フォーメーション4点】
1着 5番、16番

2着 5番、16番

3着 3番、11番

 ラセットとアルーシャの激走に期待したい。
(文=ブロディN)

ホンダの危機、燻る米GM傘下入り…「技術屋集団」の迷走、技術開発競争に乗り遅れ

 自動車業界で孤高を貫いてきたホンダが、米ゼネラルモーターズ(GM)に急接近している。新たに北米市場向け自動車のガソリンエンジンやプラットフォームなどの共同開発を検討することで合意した。ホンダはこれまで、燃料電池自動車や電気自動車(EV)といった、将来技術分野でGMと提携していたが、主力事業にまで協力を拡大する。背景には、先進技術での遅れと、四輪車事業での低い収益力が致命傷となって、生き残れないとの危機感があるからだ。ホンダがGMの軍門に降るのは時間の問題かもしれない。

 ダイムラー・ベンツとクライスラーが合併してダイムラークライスラー(現在は分離)が誕生するなど、2000年代初頭、世界中で自動車メーカーが合従連衡を繰り返していた時も、ホンダは焦って提携相手を探すことなく、単独での自前主義を貫いてきた。特徴的な独自技術で、町工場を世界的な自動車メーカーに発展させた創業者・本田宗一郎氏の教えを引き継ぎ、技術屋集団を標ぼうするホンダは、独立心が強い自動車メーカーとして有名だ。

 過去、他社との業務提携を結んだり、英国ローバーに出資したこともあったが、ほぼ自主独立路線を貫いてきた。そのホンダが、ここにきてGMと結びつきを強めている。

 GMとホンダは、新たに北米市場でそれぞれが販売するブランドの複数セグメントのモデルについて、ガソリンエンジンや電動パワートレーンを含めたプラットフォームの共通化を検討していくことで合意した。今後詳細を詰めて、2021年初めに共同作業の開始を目指す。また、北米市場向けモデルの研究開発や共同購買、コネクテッドサービス領域でも協業の可能性を検討する。

 両社はこれまでも一部事業で提携していた。13年に燃料電池車向けシステムの共同開発で合意したのを皮切りに、燃料電池車の基幹部品の生産、EV用次世代リチウムイオン電池の共同開発でも合意。18年にはホンダがGMの自動運転開発子会社、GMクルーズへの出資を決めた。電動化や自動運転といった開発に多額の投資が必要で、将来的に主流になるかもしれない技術の開発が協業の中心で、互いに得意分野の技術を持ち寄り、他社に先駆けて先進技術を開発するとともに、投資を分担することが狙いだ。

本丸にまで広がったGMとの協業

 大きく踏み込んだのが今年4月。ホンダはGMが開発・生産する北米市場向けEV2車種を、OEM(相手先ブランドによる生産)車の供給を受けることで合意した。これには業界から「環境対応車の本命と見られているEVを、他社からの供給にするほど、ホンダのEV関連技術は遅れている」との見方が広がった。ただ、ホンダのエンジニアはエンジンなどのパワートレーンにこだわりが強いだけに「内燃機関を搭載しないEVは他社製であっても気にしないのでは」と見る向きもあった。

 それから5カ月。ホンダGMとの協業を、北米市場向けモデル限定ながら、ガソリンエンジンなどのパワートレーンやプラットフォームといった「本丸」にまで広げることで合意した。これによって開発投資の分散や量産効果、先進技術の活用などのメリットが得られる見込みだが、その半面「ホンダらしさ」を打ち出すことが難しくなる。

 ホンダにとって北米事業は営業利益全体の5割を稼ぎ出す柱だ。その北米事業でGMと主力事業を共通化に踏み切るほど、ホンダは追い込まれている。

 一つは収益力の弱さだ。ホンダの20年3月期連結業績での売上高営業利益率は4.2%だった。二輪車事業が13.9%だったのに対して四輪車事業が1.5%と、全体の足を引っ張っている。トヨタ自動車の8.2%、スズキの6.2%、スバルの6.3%と比べても極端に低い。しかも前期に限らない。四輪車事業の弱い収益力はここ数年のホンダの最重要課題となっている。このため、英国工場やトルコ工場、狭山工場の閉鎖を相次いで決定、生産能力を削減して固定費を引き下げる方針だが、効果が表面化するまでに時間を要する。

課題は「弱い収益力」

 将来に対するもう一つの不安材料が、技術開発の遅れだ。今年4月に移管するまでホンダの四輪車の開発は、子会社の本田技術研究所が担ってきた。研究所の中でも「エンジン屋」の発言力が強く、新型車の開発でもパワートレーンに比重が置かれていた。

 しかし、今後の自動車のトレンドは先進運転支援システム(ADAS)や自動運転技術、EV車両などだ。多くの自動車メーカーが、これら先進技術の不足を補うため、他社との提携や、技術を持つスタートアップに投資しているが、ホンダは自前主義の意識が強いこともあって、これら先進技術の開発では遅れているのが実情だ。

 自動車メーカーが対応を迫られているEVや自動運転などの技術は、開発する領域が広く、多額の研究開発投資が必要になる。しかもこれらの分野では、新興勢力である中国などの自動車メーカーや、米国IT大手も参入しており、競争環境は厳しく、出遅れた自動車メーカーには淘汰の波が襲い掛かる。トヨタがスバルへの出資比率引き上げや、スズキとの資本提携、フォルクスワーゲン(VW)がフォードと自動運転やEVで提携するなど、業界再編が加速しているのも、こうした動きが背景にある。

 弱い収益力と、遅れている先進技術という危機感から、「ホンダらしさ」のこだわりを捨てて、GMとの提携拡大という道を選んだホンダ。ただ、GMが資本提携していないホンダと、どこまで踏み込んで技術をオープンにするかは見通せない。さらに、ホンダでは、独りよがりになりがちだった量産車の開発部門を、研究所からホンダ本体に4月に移したばかりだが、独立心の強いエンジニアがGMとの基幹部門の開発に前向きになれるのかについては疑問が残る。

 両社の緩やかな提携が実を結ばなければ、ホンダの経営は厳しくなる可能性がある。独立路線を貫いてきたホンダが、GMの資本を受け入れる日はそう遠くないかもしれない。

(文=河村靖史/ジャーナリスト)

コンビニ店舗オーナーから「本部はヤクザ、詐欺」と悲鳴…約束反故にされ800万円借金

 ついに、公正取引委員会(公取委)によるメスがコンビニ業界に入ることになる。

 9月2日に公取委は「コンビニエンスストア本部と加盟店との取引等に関する実態調査について」(以下、実態調査)を発表。その結果、コンビニ本部によるさまざまな独占禁止法(独禁法)違反の可能性を指摘し、「本部自ら現状を点検し、取引環境が改善に向かうことを強く期待する。もし違反行為に接した場合は厳正に対処したい」との強い姿勢を示した。

 実態調査はコンビニオーナーへのWebアンケートを中心に、大手コンビニエンスストア8本部に対する聞き取り調査などを実施した。大手8チェーンの全加盟店全国5万7524店に実施し1万2093店(21.0%)、オーナー数ベースでは3万1107人中8432人(27.1%)から回答を得た。

 調査結果からはコンビニ店の厳しい経営状態が赤裸々になっている。まずは、オーナーの人物像を取り上げると、平均年齢は53.2歳で50代が最も多く、50代以上が60%超となっている。オーナーとなった時の年齢は30代が33.3%、40代が33.2%。加盟年数の平均は14.2年となっている。

 また、他の収入源を持たない者が76.7%で、個人(世帯)資産額は500万円未満の割合が60.8%を占め、債務超過状態にあるオーナーが17.3%もいる。ここから見えてくるのは、「片手間ではなく、コンビニ店経営を仕事に定め、それでも経営難(債務超過)に陥っているオーナー」の姿だ。

 報告では、本部との間のさまざまな問題について、オーナー自らの言葉で赤裸々に語られている。なかには本部による“詐欺まがい”“脅迫まがい”の行為にまで言及したものが多々ある。こうした行為は、コンビニ店オーナーになる契約段階からすでに始まっている。その一つとして、契約を急かされた例として、以下のようなものがあげられている。

・場所も分からないのに「明日までに返事を下さい」と言われた

・本部の決算期近くで、明らかに急いでいた

・繁忙期までに開店したいという意向で急かされた

・本部の出店ノルマがあるため、締日の月末までに決めなくてはならなかった

・開店後分かったのだが、店舗は作ったもののオーナーのなり手がなく、開店が延期されていた物件だった

・取りあえずサインして印鑑を押してください、細かいことは後で、と言われた

 さらに、加盟店の開店準備金などの説明では、以下のような驚くべき実態が述べられている。

・150万円あればできるという説明だったが、実際は800万円ぐらい借金した

・防犯カメラ100万円、釣銭40万円、その他備品、保険、保守契約等合計200万円以上は別途掛かった

・募集要項で提示している金額よりも実際に用意する金額がかなり多い。募集説明会などでの説明はなく、後戻りできない状況で追加分を請求される

非情なドミナント出店

 そして、せっかくコンビニ店のオーナーとなっても、その経営は順風満帆ではない。コンビニ店は10年前に比べて店舗数は1.3倍に増加し、1店舗あたりの人口は2010年から17年までで約2割減少し、競合が激化している。

 同じチェーンのコンビニ店がすぐ近くにある光景をよく見かける。これは、各コンビニ本部が進めるドミナント出店(ある地域に集中的に出店する戦略)だ。オーナーたちからは次のような声が出ている。

・500m 以内に出店しないと口頭で説明されたが、300m の場所に出店された

・100m 圏内に同一チェーンの店舗が 2 店舗も開店するとは加盟前には夢にも思っていなかった

・4年前自店より700m のところで同一チェーンができた。指導員は5%しか売上げは下がらないと言ったが、実際当店の売上げは30%下がった

 公取委は加盟店の近隣には出店しないという約束を本部が一方的に破る行為について違反にあたる可能性があるとの見解を示している。

減少をたどる店舗売上

 では、コンビニ店の経営実態はどのようなものなのか。1店舗の平均日販は53.5万円だが、その売上は減少傾向をたどる一方で、人件費を中心に経費が増加していることで、経営は厳しくなっている。以下が、年間の売上高と営業費を直近と5年前で比較したものだ。

          直近     5会計年度前    差額

売上高     1億8600万円  1億9345万円    ▲745万円

営業費       2299万円   2213.5万円   +85.5万円

廃棄ロス      468万円   478.5万円    ▲10.5万円

従業員給与    1500万円    1417万円    +83 万円

その他営業費    90万円     64 万円    +26 万円

 この結果、倒産または休廃業した店舗数は10年の91店から、19年には約3.5倍の316店に拡大している。加盟前に本部から受けた「予想売上げまたは予想収益の額に関する説明」と加盟後の「実際の状況」では、「加盟前に受けた説明よりも実際の状況の方が悪かった」が41.1%で最も多く、「説明を受けていない」が18.4%と20%近くいることも明らかになっている。

 コンビニ店オーナーたちの87.3%が週のうち6.3日は店頭に立ち、1カ月に約1.8日しか休暇を取っておらず、仕事を32.5%が「どちらかといえば辛い」、30.2%が「非常に辛い」と回答している。コンビニ店は年中無休の店舗が95.6%を占めている。

 その一因が「24時間営業」と「人手不足」が関係している。特に、24時間営業については、近年も大きな社会問題ともなった。24時間営業は91.0%が実施しており、午後22時から翌5時までの採算状況では77.1%が「赤字」と回答している。「引き続き24時間営業を続けたい」は33.2%にとどまっている。一方で、66.8%が「時短営業に切り替えたい」「一度実験してみたい」と回答している。

 しかし、オーナーからの「24時間営業をやめることができると最初に説明があったが、2年後申込みしようとしたらそれは絶対にできないと拒否された」「24時間営業は付属契約なので後で変更が可能と聞いていたが、実際は変更不可能だった」という声は多い。

 公取委は本部が加盟店に24時間営業を強制することは独占禁止法の禁じる「優越的地位の乱用」にあたる恐れがあると指摘している。

「人手不足」では加盟店1店舗当たりの従業員・アルバイトの平均人数は14.8名となっており、人数が「不足している」が45.7%、「足りているが、少しでも辞められると不足する」が47.8%となっている。

 アルバイトの平均時給は5年前の平均819円から現在の926円に上昇している。わずかな上昇ではあるが、前述の通りに売上が減少している中での人件費の上昇は経営の大きな負担となっている。

 実は経営不振時には本部の支援などが受けられるのだが、オーナーたちからは以下のような声が相次いでいる。

「融資の申込みをしたが断られた」

「補償は廃業寸前といった売上げの低い店が対象であるため、ほとんどの店は基準に該当せず苦しい生活状況に追い込まれる」

「最低保証があるので生活に困らないと聞いたが、自己資本割れすることがあり、その都度銀行から借入れをしている」

「解約には1000万円必要」

 筆者の知人のコンビニ店オーナーはこうした苦しい経営状況と過酷な労働状況から閉店を決意したが、「閉店までには本部とのさまざまな戦いがあった」という。報告でも、「加入後、解約には1000万円を超える違約金が必要と言われた」「閉店を相談したら違約金や閉店費用は全額加盟店負担と威圧をかけられた」などの声が出ている。

 公取委はこの調査を報告書として本部8社に対して取引状況の点検と自主改善を要請し、11月末までの報告を求めている。さらに、無断発注、年中無休・24時間営業、ドミナント出店等についてフランチャイズ・ガイドラインの改正を行う方針だ。果たして、コンビニ業界は“自浄作用”を働かせることはできるのか。注目される。

 調査の中で、「加盟店からみた本部のイメージ」についてのオーナーたちからは、「監視官」「支配者と奴隷の関係」「江戸時代の悪代官」「上納金を徴収する組織」「ヤクザ」「鵜飼いと鵜」などの回答が相次いでいるのが、この問題の根深さを物語っている。

(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

JRAセントウルS(G2)ダノンスマッシュが買えない理由……攻略のカギを握る「爆穴」激走条件に一致したアノ馬に注目

 13日、中京競馬場で行われるセントウルS(G2)には、波乱の臭いが早くも漂っている。

 本番となるスプリンターズS(G1)は、安田記念(G1)でアーモンドアイを破ったグランアレグリアが最有力と見られていたが、陣営は直行で向かうことを表明。昨年の覇者タワーオブロンドンも体調が戻らず、回避することが分かった。メンバーは手薄となったため、波乱必至のレースといえそうだ。

 そもそも高松宮記念が波乱の結果となったのは、1番人気のタワーオブロンドンが12着、3番人気ダノンスマッシュが10着と、上位人気馬が揃って馬券圏外の惨敗をしたからでもある。

 例年であればセントウルSは阪神競馬場で開催されるため、高松宮記念とはリンクしないことも多々ある。だが、今年の場合は京都競馬場が改修される関係で、中京開催なのがポイントだ。中京・芝1200mという条件は高松宮記念と同じになるだけに、春のスプリントG1の結果は見逃せない。

 先週担当した新潟記念(G3)では△ブラヴァスが1着に来たものの、◎に抜擢した8番人気サトノガーネットがまさかの4着に敗れて白目を剥いた自称馬場マイスター(仮)与田飛鳥がリベンジを懸けて予想する。

「◎」はミスターメロディ(牡5、栗東・藤原英昭厩舎)とした。

 同馬は昨年の高松宮記念を優勝したが、今年は予定していたドバイ国際競走への挑戦が
コロナ禍の影響で取りやめとなる誤算。安田記念(G1)に出走したものの、距離が長かったこともあり11着に敗れた。

 だが、主戦である福永祐一騎手はインディチャンプに騎乗し、帰国初戦という調整の難しさも大きく影響したことを考えれば度外視も可能だ。今年のセントウルSで1番人気が予想されるダノンスマッシュを4着に下した舞台なら、まだまだ主役の座は譲れないだろう。

 G1馬へ上り詰めた中京の芝1200mこそ、ミスターメロディにとってベスト条件となる。

「○」はセイウンコウセイ(牡7、美浦・上原博之厩舎)に期待する。

 ◎が昨年の高松宮記念馬なら、こちらも一昨年の高松宮記念馬である。今年の同レースでは7着に敗れたが、ダノンスマッシュやタワーオブロンドンには先着してみせたようにまだまだ古豪健在だ。

 力のいる馬場も問題なくこなしているように、多少の雨はむしろ歓迎材料となる。7歳馬だが力は衰えておらず、G1を制した舞台で巻き返し必至だろう。近2戦は内田博幸騎手が騎乗していたが、今回は主戦である幸英明騎手の手綱に戻ることも怖い。

 終わってみたらG1馬2頭の決着だったということも十分にあり得るメンバー構成だろう。

「▲」にはタイセイアベニール(牡5、栗東・西村真幸厩舎)の激走に警戒したい。

 中京コースは3月の豊明S(3勝クラス)を勝利したように相性は悪くない。鞍馬S(OP)を優勝、CBC賞(G3)でも4着に入り、いよいよ本格化を思わせながらも北九州記念(G3)では9着と崩れた。これにはコンビを組んでいた松山弘平騎手も「いつもはもっといい脚が使えるのですが……」と不完全燃焼だったといえるだろう。

 2番人気だった前走から、この敗戦で少しでも人気が下がってくるようなら積極的に狙ってみたい1頭だ。

「△」のシヴァージ(牡5、栗東・野中賢二厩舎)は岩田望来騎手が初コンビを組む。

 ダートの短距離で活躍していた馬だが、初芝となった昨年の阪神C(G2)を7着と、いきなり重賞レースで健闘を見せた。2月の北九州短距離S(OP)を制してOPクラス初勝利を決めると、勢いそのままに挑戦した高松宮記念を5着と激走。

 同レースで先着を許したのは出走メンバーでクリノガウディーただ1頭。同舞台となる中京のセントウルSならば大威張り出来る実績だろう。

「★」の爆穴指名馬はクライムメジャー(牡6、栗東・渡辺薫彦厩舎)の不気味さに警戒したい。

 どんな相手でもそれなりに走るのがこの馬の特徴だ。成績や実績に派手さこそないが、いつも堅実に力を出し切るタイプでムラがないのが強み。

今年のような混戦でこそ、逆に良さが生きて来るはずだ。

 今年の札幌記念(G2)が、終わってみればG1勝ち実績のある馬ばかりで3着までを独占したように、G1馬の底力の軽視は禁物だろう。

 人気が予想されるダノンスマッシュ、ビアンフェ、クリノガウディーは思い切ってバッサリ切りたい。

 ダノンスマッシュは、春から重賞で連敗続きだった川田将雅騎手から、三浦皇成騎手へ乗り替わるが、三浦騎手の重賞連敗記録は25連敗の川田騎手の倍以上と悲惨。

 3歳馬ビアンフェにしても不安が大きい。今年の3歳牡馬はブラックホールが札幌記念を4番人気で9着、ワーケアが新潟記念を1番人気で10着と敗れたように世代レベルも怪しい。

 クリノガウディーにしても前走の最下位大敗は喉鳴りの可能性を疑った騎手が、追わずに終わった。このことについて、陣営も検査はしたが異常はなかったとコメントしているものの、他にも問題がありそう。この3頭は消してもいいというのが結論だ。

 買い目は以下の通り。

 馬連  ミスターメロディからセイウンコウセイ、タイセイアベニール、シヴァージ、クライムメジャーに流して4点

 3連複 ミスターメロディ1頭軸→セイウンコウセイ、タイセイアベニール、シヴァージ、クライムメジャーに流して6点

 爆穴馬クライムメジャーが3着以内に入るようだと超高配当ゲットもあるだろう。

(文=与田飛鳥)

レスリング協会で“リアル『半沢直樹』”の内紛…専務理事が国会議員に“倍返し”か

 7年前に放映され、「倍返し」で流行語大賞も取った人気ドラマ『半沢直樹』(TBS系)。今夏、再開され、7週連続で視聴率20%の大台超えをマークする好調ぶりを見せている。堺雅人演じる半沢が銀行内の数々の不正を暴き、国家権力に対抗して逆転劇を果たす。そんな痛快な内容が視聴者の心をわしづかみにした。

 第5話からは、経営不振に陥った帝国航空の再建にからみ、白井国交相(江口のりこ)の卑劣なやり方と闘うストーリー。現実には、大臣といえども、ここまでの独断専行はできないようだが、半沢の「国の思い通りにはさせない」という意地が、最後は政治家の思い上がりに対する倍返しにつながるという展開が人々の共感を得ている。

 今、この構造がリアルに展開されている組織がある。オリンピック2大会連続で日本の全競技のなかで最多の金メダル獲得数を誇るレスリング。それを支える公益財団法人「日本レスリング協会」だ。白井国交相の立場にいるのが、文部科学大臣も務めた馳浩衆院議員。元プロレスラーで同協会では副会長である。ドラマでの白井国交相は、自ら表に出て、出世を目指す野望をむきだしにし、半沢に圧力をかけてくるが、馳氏の場合は、自らは表に出ず、人を使い、マスコミを操作し、陰湿な手で覇権奪取、つまり同協会の会長職を狙っている。東京五輪で華やかな思いをしたいのだ。

 レスリング界の一人が、吐き捨てるように言った。

「現在の福田富昭会長の後任は、馳もありかな、と思っていました。しかし一連の陰湿さを見たら、冗談じゃない、と変わりました。協会の会長をやりたいのなら、きちんとしたビジョンと計画を示し、正々堂々と立候補すればいいんですよ。政治家は裏表があり、最後は自分に利益誘導する。まずいことには沈黙。この協会の将来は任せられません」

伊調選手に対するパワハラ騒動

 馳氏の野望は、2年前にさかのぼる。まだ記憶に新しい栄和人元強化本部長の伊調馨選手に対するパワハラ騒動だ。栄氏にとっては限りなく濡れ衣に近かったこの騒動の裏には、福田政権からの覇権奪取を目指す元衆院議員の松浪健四郎・日本体育大学理事長と馳氏の“師弟コンビ”による暗躍があったことはレスリング界の公然の秘密だ。松浪氏は馳氏の出身大学、専修大の教授だった。

 パワハラ騒動の根底にあったのは、松浪理事長が伊調選手を日体大に引っ張り、“日体大の人間”として前人未踏の偉業、つまり五輪5連覇を達成させ、その栄誉を栄氏が吉田沙保里選手や伊調選手らを指導してきた至学館大学から横取りしようとしたことに始まる。伊調選手のため大学の教員か職員のポストを用意し、彼女と「きわめて親密な」コーチの田南部力氏(警視庁)を付属高校に赴任させ、このコンビでの偉業達成を目指させる腹積もりだった。

 誤算は、伊調選手が日体大の教員や職員への就任にまったく関心を示さなかったこと。松浪氏は彼女の恩師を使うなど、あらゆる手段で試みたが、伊調選手は首をタテに振らなかった。この点では、伊調選手は自分の意思に正直で、周囲の打算に動かされることのない純粋な心の持ち主だといえよう。そして田南部氏の採用は、日体大ほどの組織なら、理事長の一言で中途採用できるものではない。組合の同意が得られず、この話もボツへ。

 松浪理事長は「日体大は練習環境のない伊調選手に練習場所を提供します」とテレビに出演して発表し、悲劇のヒロインを日体大が救ったかにように振る舞い、伊調選手に執着した。しかし、「日体大で練習できるようになったのは、その半年も前のことだった」と多くのレスリング関係者は目撃しており、これはすぐにネタばれした。

 昨年、伊調選手は川井梨紗子選手との世界選手権代表争いに敗れ、川井選手が東京オリンピックの代表権を手にしたことで、松浪理事長の野望は潰えた。前年の秋には前立腺がんのほか、膵臓がんが見つかる。この夏には大腸がんも見つかり、全身への転移も心配される状況。レスリング協会の覇権争いからも完全に降りた状態だ。

蒸し返された8年前の公金問題

 さて、振り上げた拳を下ろさないのが氏だ。福田会長の後任に高田裕司専務理事の昇格が濃厚になるや、反高田人脈を使い、8年以上前の会計問題を持ち出して「高田降ろし」を仕掛けてきた。連覇確実とされたモスクワ五輪のボイコットで泣いて悔しさを訴えた高田氏を覚えている人も多いだろう。

 それが、「週刊新潮」(新潮社/8月27日号)に掲載された、ある告発者による「高田氏の公金横領」である。国の補助金から専任コーチに渡される謝金の一部を2012年まで毎年、高田氏が『公的な強化に使う』といって集めていたが、「キックバック(還流)させた金で妻の東京でのマンション代などに私物化している」といった内容である。告発者はこれを書いて日本オリンピック委員会(JOC)に送ったのだ。だが言い分は証拠もなくて具体性に欠け、あまりにも稚拙。高田氏に名誉毀損で訴えられたら、どうやっても勝てない事案が多い。

 JOCが多少なりとも問題としているのは、国などからコーチに支払われる謝金の一部を協会に寄付させ、海外遠征の時の会食代などに充てていたことだが、当時、これ自体は違反ではなかった。レスリング協会は8月中に、強化担当者内のやりとりであったため当時の事務局長などはその事実を知らなかったことを報告した。

 高田専務はキックバックの慣習や、そういったことに使ったことは認めているが、妻の件はもちろん、私的流用は完全否定している。現場を知る強化関係者の一人が笑う。

「キックバックしてもらった金でやった会食には、副会長も何度も参加しているんですよ。副会長であり政治家なら、『足しにして』と言って飲食代の一部でも払う立場でしょう。政財界の重鎮を連れて参加する時もあり、いい格好はするけれど、会計を気にしたことは一度もないです」

 馳氏の誤算は、キックバックされた金の担当者だったのが、専大の後輩であり当時強化スタッフだった久木留毅・現国立スポーツ科学センター長だったこと。8年以上前の、しかも当時は違反行為でなかったことの責任を問うのなら、当然、久木留氏も責任を負う立場にある。馳氏は久木留氏が強化委員会の会計担当だったことを知らなかったのではないか。「いざとなったら、久木留を切るよ。政治家は、自分の目的のためなら人を切ることなど、なんとも思わない人種だろうから」との声もあるが、果たしてどうなるか。

機密事項が漏れている

 さてこのレスリング界の暗闘には『半沢直樹』でも登場するような内通者がいる。もちろん馳氏もその一人であり、もう一人は、彼の息のかかった官僚である。協会の理事会で決定されたことが、すぐにスポーツ庁に伝わりメディアに流れていることから、多くの協会関係者はそれを感じている。前述の関係者はいう。

「ドラマでは、銀行に内通者がいて、機密事項があっという間に白井国交相に伝わる展開でしたが、うちもその通りだったので、笑いました。なぜ協会が発表していないことを、一部のマスコミがいち早く知ることができるのでしょうかね」

 世の中、最初に活字やテレビ報道で出たことは、大きなインパクトとして残る。栄氏の時もメディアを使った印象操作でネガティブイメージをつくられた。今回、「週刊新潮」によって強化費を懐に入れたと報じられたことは、高田専務理事の評判を落とし、現政権の打倒に向けて強烈なイメージをつくったことは確かだ。

 だが、「倍返し」はドラマだけのことではない。高田専務は名誉毀損での訴訟を起こすなどの「倍返し」を口にしている。ドラマで言うなら、まだ前半が終わったところ。政治家の圧力と闘う高田専務理事ほか現執行部の反撃から目が離せない。

(文=杉本良一)

大学構内に入れず一日中、家でネット授業…コロナで大学生の絶望、4人に1人が休学検討

「せっかく受験勉強をして合格したのに、オンライン授業のみで大学に行けない」とある大学1年生は言う。「学友は一人もいず、不安を相談できる相手もいない」

 彼は入学したばかりで学内に友達がいず、高校時代の友達とやり取りをすることが多い。Twitterで同じ大学の人をフォローしているのでやり取りがなくはないが、会ったこともなく親しいわけではない。

「運動系のサークルに入るつもりだったけど、オンラインしか情報がないし活動も禁止されている。なんのために大学に入ったんだろうと思ってしまう」

 大学生のこのような実態をご存知だろうか。コロナ禍で多くの学校が休校となったが、小中高校や会社は始まったのに大学だけが始まらず、大学生が苦境に陥っている。その結果、心身に不調が現れている学生もいる。大学生と大学院生を対象とした秋田大学の「秋田大学 学生のこころとからだの調査」(8月)によると、女性の11.5%、男性の10.3%で、中等症のレベル以上のうつの症状が見られたという。

 静岡県立大学短期大学部「コロナウイルス感染症の学生生活への影響について」(5月)によると、学業への不安は全体的に高く、「予定通り資格や免許が取得できるのか」「きちんと授業や実習が実施されるのか」「就職活動はできるか」などは特に高めとなっている。さらに、「自分の心の調子が悪くならないか(もう悪くなっている場合を含む)」に対して「非常に不安」「不安」「少しだけ不安」と答えた学生は合わせて約55%に上っている。

 大学生の苦境は、いくつかの原因によるものだ。まず、オンライン授業のみで必要な実験や実技、実習などができず、学びの質が担保されていないという点は大きい。この結果十分に学べず、就活などにも影響が出ることを不安に思う学生は多いのだ。ここに、設備が使えないのに学費が変わらないとか、大学だけ再開しないことなどが重なって不満につながっている。

 そしてもう一つ、学友に会えず人間関係がつくれない、誰とも会えないという点も大きい。「学内には一度しか入ったことがない。一人暮らしで実家にも帰れず、一日中誰とも話さず、オンライン授業でパソコンの前にいるだけで苦しい。LINEなどで高校時代の友達とやり取りするのが救い」と彼はいう。

 立命館大学新聞社の調査によると、「現在、秋学期以降の休学を考えていますか」という質問に対して、「本格的に考えている」(5.4%)、「どうするか考えている」(20.2%)と、合わせて4人に1人が休学を考えているという。学生にとって、大学に行く意味が感じられない状態となってしまっているのだ。

工夫して対面授業を行う大学も

 文部科学省の「新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた大学等の授業の実施状況」(6月)によると、6月1日よりほとんどの大学が授業を再開している。しかし、対面授業のみが全体の9.7%、遠隔授業と対面授業を併用しているが30.2%となっており、6割は遠隔授業のみとなっている。すべてを遠隔授業としている大学のうち、一部でも対面授業とする時期について秋期以降あるいは未定という学校も4割弱いる状態だ。中には秋以降もオンラインと決まった大学もあり、年内は大学に行けないことが決まった学生もいるのだ。

 しかし、大学での学びには、実技や実習、実験など、オンラインでは対応しきれないものも少なくない。そこで、そのような分野を中心に、感染対策を施しながら対面授業を行う大学も増えてきているようだ。

 たとえば広島県のエリザベト音楽大学では、学校が再開した6月1日より、実技レッスンも飛沫防止パーテーションを導入して行っている。オンラインでは音の強弱、音質や音色など微妙な音の違いを正確に聞き分けることが難しいため、対面を選んでいるという。

 山梨大学では、学生を複数の少人数グループに分け、習得内容等に応じて遠隔授業と対面授業を組み合わせて実施している。学生の座席配置も対面は避け、間隔をあけた上で同一方向を向いて着席する仕組みだ。実験も諦めていない。限られた授業回数で所定の実験項目を実施するため、実験過程の一部は教員が事前に準備し、実験時間を短縮。省略された実験過程は授業内で説明するフォローを行い、実施している。

 千葉工業大学では、6月からはオンライン授業は継続しつつ、対面授業を再開。対面授業と自宅学修を組み合わせた融合型の授業やグループ分けによる分散化などの工夫で少人数制をとっているのだ。科目によっては、対面授業をオンラインでもリアルタイムで中継。製図の授業では席をあけてソーシャルディスタンスに配慮するほか、学生食堂ではテーブルに間仕切を設置したり、空席を設けるなどの対応を行っている。他にも、同志社大学や関西国際大学、宮城大学など、感染防止対策を施しながら、対面授業を再開しているところは多い。

 現在の大学の状況は、多くの大学生にとって満足とはいいがたいところが多いようだ。しかし、大学時代の学びや人間関係はとても重要であり、対策をしながらの対面授業一部再開や、オンラインと対面とを選べる環境も必要ではないだろうか。大学側の今後の工夫と対策に期待したい。そして、一日も早く充実した大学生活が送れるよう祈っている。

(文=高橋暁子/ITジャーナリスト)

『半沢直樹』生放送回に批判集中のワケ…“半沢歌舞伎”感が強すぎ、密で危険な作品の魅力

 7年ぶりの続編となった『半沢直樹』(TBS系)が相変わらず絶好調だ。視聴率は初回が22.0%、8月16日放送の第5話では今シリーズ最高となった25.5%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。

 しかし、8月中旬に制作スタッフのひとりに新型コロナウイルスへの感染が発覚。接触した可能性のある出演者やスタッフにPCR検査を実施する事態となり、結果はすべて陰性だったが3日間の撮影休止を余儀なくされる。また、新型コロナの影響で予定していた撮影場所が借りられないなどの事態が重なり、9月6日に放送予定であった第8話の1週間延期が発表されたのであった。

 同日、代わりに放送された特番『生放送!! 半沢直樹の恩返し』は、22.2%を記録。劇中では反目しあっているはずの堺雅人や香川照之がドラマの舞台裏を仲睦まじく語り合う、という内容だったが……。あるテレビ誌記者は次のように語る。

「新型コロナの影響で延期になったのは仕方ないですが、正直、生放送はいらなかったように思います。だって、今回の半沢もかなりおもしろく、緊迫感みなぎるシーンがてんこ盛りなのに、堺さんや香川さんがにこやかに語り合うさまをドラマの中盤で見せられると、なんだか冷めてしまって……。

 生放送の視聴率はそこまで悪くなかったし、香川さんのセリフである『お・し・ま・い・DEATH』がアドリブだったということが改めて明かされたりと、半沢ファンの間では好評を博したといわれている一方で、『早く続きが見たい』『それ以上、仲のいいところを見せないで』という声も多数上がっていました。どうせなら、今までの展開をダイジェストでつないだほうがよかったように思いますけどね……」

新型コロナ禍においては、そもそもかなり“危険”な作品

 前作の最終回では“平成のドラマ史上最高視聴率”となった42.2%をたたき出したこともあり、期待度MAXで始まった今回の『半沢直樹』。ほかのドラマと比べても出演者が多く、エキストラも相当な数を導入している。つまり、この新型コロナ禍においては、”かなり危険な作品”だといえるのだという。

「銀行での会議やオフィスのシーンでは相当な人数がいますし、社員説明会や居酒屋のシーンなどでも相当な数のエキストラを投入しており、一部では『さすがに密すぎるから、あれはCGで合成しているのでは』とさえいわれています。

 また、前作から『半沢直樹』の“顔芸”は話題になっていましたけど、今回はさらにすごいですよね。主要キャストによる“密なにらめっこ”は、リハではしっかりフェイスガードなどをしつつ、本番では“一発撮り”でやっているそうです。これも、手練れ揃いの役者陣だからこそ、一発勝負でもあの迫力が出せるのでしょう。

 要は、『半沢直樹』はそもそもが“密なドラマ”なわけで、8話までよくコロナに負けずに撮り続けられたと思います。現場では、相当なコロナ対策がなされてることでしょう。放送日の1週間前まで撮影しているというギリギリの収録スケジュールらしいですし、ということは、主要キャストがコロナに感染でもしたら一発で終わり。第8話が延期になった程度でよかったと思うしかありません。

 むしろ、ソーシャルディスタンスなどおかまいなしに、登場人物があれほど接近してぶつかり合うドラマは、コロナ禍の今、逆に新鮮で痛快。そんな濃厚な密度をはらんだ半沢の世界だからこそ、コロナで疲弊した日本人にも響くのではないでしょうか」(前出のテレビ誌記者)

生放送回は、“半沢歌舞伎”感が強すぎたのではないか

 では今シリーズは、2013年版最終回の“42.2%”という“お化け数字”を超えることはできるのだろうか?

 あるスポーツ紙の芸能担当はこう語る。

「正直、今回のシリーズは少々“ネタ”に寄りすぎているというかコント風味が強いので、前作を上回ることはできないのではないかと思います。香川さんの『お・し・ま・い・DEATH』もかなりやりすぎだし、それに引っ張られて堺さんもセリフ回しが大げさすぎる。また、片岡愛之助の“おかまキャラ”もやや強めになっていて、突然『なおき~』と半沢を名前で呼ぶあたり、もはやコントの域に達しているような……。

 今回の生放送では、演者たちのそんな“悪ノリ”がそのまま垂れ流されていたようにも思われ、正直私は見ていてしんどかったですね。歌舞伎俳優を数多く投入し、“半沢歌舞伎”ともいわれてますが、とはいえ主要キャラが次から次へ歌舞伎の見得のようなものを切りまくるとあっては、視聴者もさすがに冷めてしまうのではないでしょうか。

 しかし、ウィズコロナの時代には、これほどの群像劇を全10話ほどのスケール感で撮影することは難しくなっていくのかもしれません。今後もしばらくはコロナと折り合いをつけながら撮影をするしかないのでしょうが、3カ月もの間、同じキャストで収録を続けるというのはかなりリスクが高い。半沢はなんとか10話まで撮影するそうですが、もしかしたら今後は、全6~7話程度のショート連ドラがスタンダードになる可能性もあるのではないでしょうか」

 賛否両論あった9月6日の生放送を経て、9月13日に放送は再開予定。残り3話、果たして半沢は、どのような形で有終の美を飾ってくれるのか?

 とにかく今は、『半沢直樹』が無事に最終話まで駆け抜けてくれることを願うのみである。

(文=藤原三星)

●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara

GACKT、音楽番組出演ドタキャンに称賛続出のワケ…出演拒否の理由を明かした芸能人3人

 セレブな生活ぶりでも注目を浴びている歌手・GACKTが、出演予定だった番組を突然キャンセル。自身のYouTubeチャンネルで辞退の理由を明かし、正直な姿勢に称賛の声が上がっている。

 GACKTが出演予定だったのは、8月21日放送の音楽番組『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)。本来はカバー曲を歌う予定だったが、放送直前になって出演予定が取り消されてしまった。YouTubeで公開された動画で、GACKT自身の口から「情報の伝達がうまくできてなかった」と説明した。オファーを受けた際に聞いていた企画の内容と、実際の放送内容が異なっていたことが大きな原因だという。

 動画を見たファンからは、「半端な仕事はできないというプロ精神を感じる」「誰も責めない言い方に好感が持てた」など、GACKTの対応を評価する声が相次いでいる。

 今回は、GACKTのようにオファーの拒否・降板の理由を明かした芸能人をピックアップしていこう。

堀江貴文

 まず1人目は、実業家の堀江貴文。堀江は『サンデージャポン』(TBS系)などのテレビ番組にたびたび出演しているが、現在はテレビよりもYouTubeチャンネルでの活動に力を注いでいるようだ。

 堀江のテレビ出演が減ったことについて、インターネット上では「ホリエモンは主婦層から信用されていない」「サンジャポのVTR出演が関の山」と指摘する声がある。しかし、堀江は自身のTwitterで、「テレビ出演のオファーは結構あるんだけどほとんど断ってる」「YouTubeのほうが拡散するし稼げるからね」と、正直な見解を述べている。

 さらに『サンデージャポン』の準レギュラー・杉村太蔵の名前を挙げ、「(杉村に)邪魔されることもない」と茶化すようなコメントも出して笑いを誘う。フォロワーからは「時代はテレビよりYouTubeですよね」「ホリエモンが言うと説得力がある」「堀江さんには今のスタイルが合ってると思う」と、共感の声が相次いでいる。

岡村隆史(ナインティナイン)

 8月6日放送のラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)では、岡村隆史が宮迫博之(雨上がり決死隊)から意外なオファーを受けたことを告白。オファーの内容は、宮迫のYouTubeチャンネルに出てほしいというもので、なぜか加藤浩次(極楽とんぼ)の電話から連絡がきたという。

 加藤から「宮迫の話を聞いてやってほしい」と熱烈な説得を受けた岡村だったが、自分は吉本興業の専属契約だからという理由で出演を拒否。「ごはん(食べに)行こう」というプライベートな誘いもあったが、岡村は「ごはん行ったら俺、また口説かれんなぁ思って」と、警戒していた。

 YouTube出演に慎重な岡村の姿勢には、リスナーから「テレビタレントとして正しい対応だね」「親交ある人に誘われてもちゃんと警戒できる岡村さんに好感が持てた」などの反響が相次いでいる。この先も岡村がYouTubeに登場する可能性は低いかもしれない。
(文=編集部)