JRA安田記念、アーモンド? インディ? ダービーとは正反対の波乱必至!? 【過小評価された爆弾穴馬】含む馬連3点勝負!

 ヴィクトリアマイルをアーモンドアイが圧勝し、オークスはデアリングタクトが無敗で牝馬二冠を達成、そして先週の日本ダービーは、コントレイルが父ディープインパクトを彷彿させる圧勝で二冠を成し遂げた。本来であれば東京オリンピックが行われる記念すべき2020年春のG1レースだったが、コロナウイルスの影響で無観客開催となってしまい、それらの伝説的なレースをライブで観戦できなかったのは残念である。

 無観客開催は6月末の宝塚記念まで継続されることが決定しており、今週末に行われる安田記念(G1)も豪華メンバーがそろいながらファンのいない静かな競馬場で行われる。その安田記念はJRA(日本中央競馬会)初の芝G1レース8勝を狙うアーモンドアイを筆頭に、昨年の覇者でマイル王のインディチャンプ、昨年の日本ダービー2着ダノンキングリー、そして昨年の桜花賞馬グランアレグリア、レーンが騎乗するダノンプレミアム、香港マイルの優勝馬アドマイヤマーズ、京王杯スプリングカップ(G2)を勝利したダノンスマッシュ、ミスターメロディ、ペルシアンナイト、ノームコアとまさに最高レベルの実力馬が揃った。

 競馬ファンは今週も自宅観戦となるが、ライブで見られない悔しさは馬券を的中させてスッキリさせたいところ。そこで今週は、競馬情報を知り尽くす大物関係者が在籍する「競馬セブン」から、安田記念の的中に繋がる最新情報を聞き出すことにした。

 競馬セブンは先週の日本ダービーを含め春のG1レースで的中を連発。特に天皇賞・春は3連単5万5200円の万馬券を仕留め、日本ダービーは10番人気馬の激走を見抜いてパーフェクト的中を達成している。さらに驚くべきことに、春競馬は14週間でなんと19の重賞レースを的中。その中には3連単11万9820円のフィリーズレビュー(G2)、万馬券となった前述の天皇賞・春や皐月賞、さらに安田記念の前哨戦である京王杯スプリングカップの万馬券も的中と惚れ惚れする実績。競馬セブンがこれだけの結果が残せるのは、競馬界を代表する大物関係者が揃い、万全の情報収集体制が整っているからだろう。

 その人材は元JRAの騎手で元JRA競馬学校の教官も勤め、福永祐一騎手などを育てた徳吉一己、元競馬専門紙「勝馬」の看板トラックマンで競馬記者歴46年、今も凄腕の現役競馬記者として駆け回る古川幸弘、さらに元JRA調教師の嶋田潤、小原伊佐美、二本柳俊一、元札幌馬主会理事で馬産地日高の帝王との異名を持つ斉藤隆、元社台スタリオンステーション荻伏の場長で、社台グループ一強の基礎を築いた林勲といった競馬界の超大物関係者が所属し、全国の情報収集を管理。現代競馬の中心となる4大ネットワークの「トレーニングセンター・馬主・馬産地・社台グループ」に関する情報を元に、厳選に厳選を重ねた「最終予想」を競馬ファンに提供、まさに数々の伝説となる的中を生み出してきた。

 そして安田記念に関しては、以下のようにその見解を伝えている。

「競馬ファンの皆様はアーモンドアイの一択でしょ、と考える人も多いでしょう。しかし、一筋縄ではいかないのが、この安田記念というレース。最近10年はすべて3連単4万馬券以上の決着で、そのうち7回が10万馬券以上の高配当決着。平均配当も馬連8211円、3連単22万5996円ととんでもなく荒れるレースです。1番人気は4連敗中で、まさに日本ダービーとは正反対

 実際に昨年はマスコミも競馬ファンも、アーモンドアイとダノンプレミアムの一騎討ちムードで、その2頭の馬連オッズはなんと2.8倍でした。

 今年も人気を集めるだろう有力馬の中には、関係者の中でも不安材料が囁かれている馬が何頭もいるように、実績や血統、騎手だけで見ず、慎重にジャッジすべき状況となっています。

 競馬セブンはアーモンドアイとダノンプレミアムでは決まらない』とお伝えし的中をお届けした昨年を含め、ここ3年で2度的中。特に馬連を仕留めて104万8000円を獲得した2017年の興奮を、忘れられない競馬ファンも多いことでしょう。

 今年も狙うべき馬は、我々が確信する勝負馬から、半数以上がG1ホースという目移りしそうな好メンバーの影で、【過小評価されている爆弾穴馬】を含む相手3頭まででOK。この爆弾穴馬に関しては、他の有力馬にマスコミが集中しているおかげで、逆にノーマークとなっており、スポーツ紙や競馬専門紙の印も薄く配当期待値も上がる一方。

 競馬セブンはレースの格に関わらず、自信のあるレースの的中率は破格の数字を記録していますが、特にG1レースや重賞は好調です。この安田記念は完全的中をお届けした日本ダービー以上の勝負となりそうです。ぜひ競馬セブンの情報を見逃さないで下さい!」

 この話からもわかるように、安田記念はとにかく波乱必至の荒れるレースだ。そして昨年も1番人気アーモンドアイが初めて3着以下に敗退したレースであり、400倍の万馬券となっている。今年も同様にレースのカギとなる穴馬を競馬セブンは掴んでいるようだが、残念ながらレース前の公開は不可能とのこと。しかし、競馬ファンへ朗報だ。なんと今回競馬セブンはレース当日に、ギリギリまで情報をチェックした安田記念の最終情報「穴馬を含む馬連3点勝負」を無料で公開してくれるというのだ。

 競馬予想において重要なのは「正確な情報」をどれだけ多く集めることができるか、そしてその情報を正確に分析することができるかである。競馬界屈指のプロフェッショナル集団といわれる「競馬セブン」が提供する予想は、業界屈指の情報力によってもたらされた「正確な情報」を、業界屈指のプロ達が「分析」するのだ。これ以上価値のある「安田記念情報」は他に存在しないといっても過言ではない。しかもそれを無料で利用できるのだから、このチャンスを逃せば一生後悔することになるだろう。

 安田記念が終わっても競馬は終わらない。今週から始まる2歳戦、そして月末のグランプリ宝塚記念へ向けて、競馬セブンは更なる無料情報を多く公開していくとのこと。夏競馬でより稼ぐためにも、ぜひ競馬セブンの情報を利用しよう。

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※本稿はPR記事です。

日産、中堅社員の一斉流出が始まった…赤字6千億円超、内田社長では再建は絶望的

 会社としては過去最大規模に迫る巨額の最終赤字を計上した日産自動車が、経営再建プランを発表した。その内容は、稼働率が低迷しているスペイン工場とインドネシア工場を閉鎖するなど、余剰となっている生産能力の削減や、車種を2割削減するなど「選択と集中」を加速することで収益力アップを図ることが柱だ。ただ、リストラの詰めに甘さがあるのは明らかで、先の成長に向けた仕込みも示されないまま。昨年12月にトップに就いた内田誠社長の経営手腕の実力不足が、早くも露呈したかっこうだ。

 日産の2020年3月期連結業績の最終損益は前年同期の3191億円の黒字から一転、6712億円の赤字となった。通期の最終赤字は11年ぶりで、村山工場閉鎖などのリストラ費用を計上した2000年3月期の6843億円の赤字に次ぐ規模となった。欧米市場での新車販売不振に加え、経営再建のためのリストラ費用として約6000億円を計上したためだ。

 日産が業績不振に陥っているのは、元会長のカルロス・ゴーン氏による無理な拡大戦略のツケがまわっているためだ。日産は2011年度からの中期経営計画「日産パワー88」で、グローバルシェア8%を掲げて拡大戦略を打ち出した。販売台数を増やすため、インドネシアやブラジルなどの新興市場攻略を打ち出し、工場を相次いで新設した。新興市場向け低価格車ブランド「ダットサン」も立ち上げた。

 しかし、戦線を急拡大した反動で、先進国市場向けの新型車開発が手薄となり、モデルチェンジまでの期間が長期化、販売しているモデルの平均車齢が5年を超えていた。販売店では古いモデルを販売するため、値引き販売や、レンタカー会社など向けのフリート(大口)販売に依存し、収益が悪化した。

 しかも新興市場でも販売は低迷している。グローバルの生産能力は720万台あるが、2019年度の生産実績は460万台と、260万台分もの余剰能力を抱えている。固定費負担が重く、業績悪化は当然といえる。今回発表した事業構造改革計画は、こうしたゴーン時代の「負の遺産」の一掃を狙ったものだ。

 計画ではインドネシア工場とスペイン・バルセロナ工場の閉鎖や、北米にある生産工場の生産体制を再編し、2023年度までに生産能力を540万台にまで削減する。これによって工場の稼働率を80%以上に引き上げる。商品ラインナップも見直す。地域限定モデルを削減するなど、2023年度までに車種数を69モデルから55車種以下に減らす。一般管理費も15%削減し、年間の固定費を2018年度と比べて3000億円削減する計画だ。

コミットメント経営は跡形もない

 内田社長はオンライン記者会見で「(過去の)失敗を認めて過度な販売拡大は求めない。財務基盤を強化して将来の成長につなげる」と経営再建に自信を示した。しかし、赤字体質が続き、2兆円を超える有利子負債を抱え、倒産の危機からV字回復を果たした20年前と同じ規模の構造改革費用を計上しながら「リストラの内容が甘く、再建に向けた道筋は不透明だ」(日産系サプライヤー)との見方が広がっている。

 1999年に策定した再建計画「日産リバイバルプラン」(NRP)では、国内5工場の閉鎖、人員2万1000人削減、系列解体、購買コストを3年間で20%削減することなどを掲げ、黒字化や有利子負債を半減する時期を明示した。当時、ゴーン氏は、これらはコミットメント(必達目標)で「達成できなければ(日産を)辞める」と宣言、背水の陣で挑む姿勢を強調した。経営計画に数値目標と達成度合いを明確に打ち出す手法はコミットメント経営と呼ばれ、日産のその後の成長の原動力となった。

 これに対して今回の構造改革計画で示された経営に関する数値目標は、2023年度にマーケットシェアを2019年度の5.8%から6.0%と小幅アップすることと、営業利益率を5.0%以上に引き上げること程度だ。しかもこれらはコミットメントではなく、「持続的成長が可能な事業への道筋」として示した程度。経営責任を明確化するコミットメント経営は跡形もない。

 リストラも踏み込みが甘い。インドネシア工場とバルセロナ工場の閉鎖を正式に決定したが、固定費削減のキーとなる人員削減計画については「今回の計画はリストラをメインにしたものではない」(内田社長)として明かさなかった。甘い経営陣を見越したようにバルセロナ工場では閉鎖を発表した翌日、従業員が反発、タイヤを燃やすなどの抗議活動が起こるなど、今後、閉鎖に向けた作業が難航する可能性もある。

 そもそも構造改革計画で示された「バルセロナ工場を閉鎖して英国サンダーランド工場を維持する」という戦略を疑問視する声がある。日産の欧州事業は低迷しており、今後も成長は難しい。しかも日産はアライアンスを組むルノーと、それぞれの強みに集中して足りない部分はアライアンスの力を活用することに合意しており、日産の欧州事業はこの市場に強いルノーに任せたほうが効率的だ。日産の工場のある英国はEU離脱が決定しており、ホンダも英国工場の閉鎖を決定している。あるサプライヤーは「英国工場の閉鎖に踏み切らないところに、日産経営陣の危機意識の低さが現れている」と見る。

日産元幹部「経営再建は無理」

 収益回復に向けた購買コスト削減も「甘さ」が目に付く。NRPでは、収益が急回復し、1年前倒しでコミットメントを達成したが、その原動力となったのが購買コスト低減活動だ。サプライヤーとの株式持ち合いを解消して、しがらみを排除するとともに、調達先を絞り込み、発注数量を増やす代わりに大幅なコスト低減を要求した。

 今回の構造改革計画ではコスト削減効果には期待していない。発注量を増やしてコスト低減を迫るやり方を「反省している」(内田社長)という。生産能力削減で発注量が減少するなか、サプライヤーに無理なコスト低減を要求できず、収益改善の道筋は見えてこない。

 将来の成長にも不安が残る。NRPでは、工場閉鎖、人員削減など、大ナタを振るう一方で、将来に向けた種として米国にキャントン工場の新設を決定した。その後、日産の業績が回復する過程で米国での生産能力増強がうまく軌道に乗り、米国事業は日産の収益の柱となった。ところが今回の計画ではリストラ一辺倒で、将来の成長に向けた種は一切示されておらず、事業の縮小均衡は避けられない。重点市場に新型車を積極的に投入して商品ラインナップの若返りを図る計画だが、市場での販売競争は激化しており、新型車がヒットするとは限らない。

 日産の元幹部は「内田社長をはじめとする素人経営陣は自動車メーカーの経営改革の肝を理解していない。経営再建は無理」と断言する。内田社長は大手商社の日商岩井(現・双日)出身で、日産に入社したのは2003年。担当分野も購買部門が中心で、社長になる直前に中国合弁会社である東風日産(東風汽車)のトップを務め、業績は順調だったが、これは前任の関潤氏の功績を引き継いだだけ。そもそも社内では「日産のトップになぜ選ばれたのかわからない」との声が多くを占める。

 ナンバー2のアシュワニ・グプタCOOは、ホンダやルノー、三菱自動車など、自動車経験は長いものの「良くも悪くも日産のことをあまり知らないし、わかっていない」(販売会社)という。そして内田氏の2019年12月の社長就任と同時に、日産の副COOに就任したプロパーの関氏が経営トップの中で、最も日産を理解していたはずだが、副COO就任から約1カ月後には日産を去り、その後、日本電産の社長に就いた。

 経営トップとナンバー2がともに日産の経験が浅く、社内外の人望もない状況で、日産の成長戦略を期待することに無理がある。そして将来を悲観してなのか、年明けから、中堅クラスの社員などが相次いで日産を退職しているという。

「日産の実力は今の業績レベルではない」と述べた内田社長。短期間でルノー、三菱自動車との連携強化や、事業構造改革計画を策定したが、経営再建の道のりは険しい。

(文=河村靖史/ジャーナリスト)

アイデア実現型インターンシップに込めた、三つの視点

アイデア発想型から、実現型のインターンシップへ

コロナ禍の影響で、2021年卒の就職活動の長期化が懸念されていますが、一方では、2022年卒向けのサマーインターンシップの時期が近づいてきました。

2022年卒向けの合同説明会もオンラインに移行しつつある中、インターンシップの在り方を検討している企業も多いかと思います。

インターンシップは学生にとって、企業のことを知る大切な機会であり、また企業にとっては多様な学生と接点をもてる貴重な場です。

私たち電通若者研究部(電通ワカモン)は、2015年から「電通ワカモンインターンシップ」をプロデュースしています。2016~18年は「ココロを動かす教室」というタイトルで、 “アイデア発想型”のインターンシップを実施していました。

電通には、大切にしている二つの力があります。それは、「考える力」と「実現する力」です。2019年は、前年までのように「考える力」に特化するのではなく、「実現する力」にもフォーカスしたインターンシップを策定。

これまでとはガラッとコンセプトを変えて「アイデアで終わらせない」をテーマに据えました。インターンシップ参加者は、それぞれが「ほうっておけない」と思っている課題を持ち込み、それを解決するアイデアを考え、実際に実現することに挑戦。

アイデア実現型インターンシップへシフトするにあたり、重視したことは「参加する学生が主役となって参加できるプログラムであるか」。そう考えた理由は、三つあります。

 ①“大人→若者”ではなく、“世の中→若者”という矢印づくりに挑戦したかった

大人と若者の間には、知らず知らずのうちに、ミゾが生まれています。「なぜ若者ってそんなに○○なの?(熱くならないの?お金を使わないの?)」というフレーズをよく耳にしますが、これは大人が自分たちの価値観をベースに若者のことを見ている、つまり彼らの行動や価値観を断片的に捉えているから出てくる言葉です。

そういう“大人→若者”の一方通行の矢印が、インターンシップでも起きていました。どういうことかというと、企業のインターンシップやビジネスコンテストの多くは、経験、実績のある大人(企業)が、学生のアイデアを講評して終わりという、アイデアコンペ型が主流です。

しかし評価は一つではないし、順位も審査員によって変わるものです。アイデアコンペ型もひとつの正解のカタチですが、違う矢印のインターンシップがあってもいいのではないか。今回、私たちは、学生がクラウドファンディングを使ってアイデアを実現するインターンシップを行い、“大人→若者”ではなく、“世の中→若者”という新しい矢印づくりに挑戦しました。

②学生が、自分主語で結果までを語れるようなインターンシップにしたかった

2019年4月に電通ワカモンは、「若者まるわかり調査2019」を実施しました。その結果、今の若者は、“「自分」のスキルアップやキャリア構築をしたい”というマインドを強く持っていることが見えてきました。そこで、インターンシップで取り組むテーマも、参加する学生自身が「やりたい」と思って取り組めるテーマにする必要がありました。

ワカモン調査1

ワカモン調査2

ワカモン調査3
 

調査結果から、若者は、限られた時間の中でどういう見返りがあるのかという“タイムパフォーマンス”を重視することも分かりました。そこで、クラウドファンディングを通して参加者に、「自分で挑戦したことに対する結果を明確化させたい」という狙いもありました。

主役は、インターン生一人一人。私たちは、講師というよりも、生徒のアイデアを実現するためのサポート役としてインターンシップを進めました。

 ③“アイデアを実現するためのアイデア”を考える面白さを伝えたかった

何もないところに新しい何かを作り出す“0→1(ゼロイチ)”のアクション。 “アイデア発想型インターンシップ”は、課題を解決するアイデアを考えることに重きを置いたプログラムです。これを“0→0.5”と表すとすると、 “0.5→1”の後半部分、つまりアイデアを実現するためのアイデアも、私たちは、日々、仕事の現場で考えています。そしてそこにも、電通の仕事の面白さが詰まっているのです。

これまでは学生にとって、どこの企業に入るかを選ぶ「就社」の時代だったとしたら、今は本当の意味での「就職」の時代を迎えています。終身雇用の崩壊、副業解禁などの流れの中で、自分のやりたいことを実現するためのスキルを得たいと思っている若者に、電通流のアイデア発想&実現に向けてのコツを伝えることが重要だと考えました。

以上の視点を踏まえて、インターンシップのプログラムを開発しました。プログラムでは、アイデア発想に必要なコンセプトの立て方や、インサイトの掘り下げ方、そしてアイデア実現に必要なプロジェクトマネジメント法やPRの考え方などを、電通ワカモンがインプット。6日間のプログラムを経て、学生は自分のアイデアを日々ブラッシュアップしていきました。そして、インターン生一人一人が、チームや予算を管理するプロジェクトリーダーとなり、クラウドファンディングを通して資金を調達し、アイデアを実現するところまで取り組みました。

次回は、実際に学生が取り組んだプロジェクトを紹介します。

ワカモンロゴ高校生・大学生を中心に10〜20代の若者の実態にとことん迫り、若者と社会がよりよい関係性を築けるようなヒントを探るプランニング&クリエーティブユニット。
https://dentsu-wakamon.com/

中国、香港の「一国二制度」を実質破棄…実効支配進め“香港の民主的自治”終焉の危機

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まり5月末から4カ月振りに学校も再開し、久方ぶりに明るいムードが戻る香港。6月4日は、1989年4月から民主化を求めて北京の天安門広場に集結する自国民に、人民解放軍が武力行使に踏み切った日でもある。イギリス政府の発表では1万人以上の犠牲者が出た。そして昨年6月16日は返還以来最大の200万人が参加した反政府デモがあった。22日からの中国全国人民代表大会(全人代=日本の国会に相当)で側近を習派で固める習近平主席。一国二制度の根本を揺るがす香港国家安全法制定を踏まえ、9月の香港立法会(=日本の国会に相当)選挙に向けて自由都市・香港の現状と未来を考える。

1.高級ブランド店舗の撤退が続く香港

 中華人民共和国香港特別行政区は人口762万4000人。ユーロモニターインターナショナルの調査によれば、2018年の海外からの外国人訪問者数は世界第1位の6514万人。日帰りの中国人観光客も少なくない。買物天国と呼ばれる関税対象商品の少なさが生む世界最安値、豊富な品揃え、値引き文化は世界中から買い物客を長く引き寄せていた。

“食の香港”らしく屋台から超高級レストランまで揃っている。高級ブランドの店先とは思えない行列を中国人観光客がつくり、特異な現象が日常化していたが、昨年の大規模な反中デモで観光客は激減した。そして新型コロナが追い打ちをかけた。

 銀座の2倍以上といわれる高額な家賃でも採算の取れる売上高を誇った高級ブランドの閉店、退店が続いている。香港の小売市場は中国本土からの観光客が主たる顧客である。19年12月の米ティファニーの旗艦店閉鎖から始まり、今年に入り仏ルイ・ヴィトンがタイムズ・スクエアの旗艦店閉店を発表、2月伊プラダが予定より早くコーズウェイベイ店を閉店。そのほかにも以下の店舗が閉店となっている。

・米Jクルー:2店

・香港宝飾店大手TSLコーズウェイベイ店

・スイス・スウォッチ傘下のオメガ:4店

・ロンジン:5店

・スイス・ロレックスを1日600本販売する地元有名店

・ロレックス直営店のラッセルストリート店も閉鎖

・香港中に店舗が溢れる宝飾品大手、周大福:15店

・化粧品大手ササ:30店

・観光水上レストランJUMBO

・1928年創業の老舗地元レストランJimmy’s  Kitchen

・アラン・デュカス

 スイス時計協会によると、世界最大の輸出先である香港向けの2月輸出額は42%減と過去20年間で最大のマイナス幅となり、3、4月も推して知るべしであろう。もし、観光客が戻らなければ強い逆風は続く。コロナ禍が収まれば、国家安全法制定をめぐり反中運動が吹き返すのは自然な流れである。

 国際金融都市としての香港の地位も揺らいでいる。英調査会社Z/Yenグループが3月に発表した「世界金融センター指数」によれば、前年3位から東京、上海、シンガポールに抜かれ6位となった。中国本土と世界をつなぐ金融センターとして多くの資金と人材を引き寄せてきたが、機能低下と人材流出が見られる。   

2.香港国家安全法制定

 世界がコロナ禍対策で翻弄されていた4月18日、香港政府は現職の梁耀忠立法会議員や「民主の父」と呼ばれる81歳の李柱銘(マーティン・リー)元議員ら15人を逮捕した。民主化運動を支持しているメディア界の大物で、蘋果日報(アップル・デーリー)を創業した黎智英(ジミー・ライ)氏も含まれる。そして5月22日に開幕した中国の全人代では、香港の社会統制をより強める香港国家安全法の制定が発表された。一国二制度を無視し、香港立法会の手続きを経ないで施行する異例の手法がとられた。

 本来、香港では中国本土の法律は適用されない。中国共産党にとって国家安全法は積年の課題であった。2003年にも50万人以上の反対デモが起き、雨傘運動や昨年の史上最大のデモにつながる。まさに強引な制定であり、その数日前の民主派リーダーたちの逮捕とともに香港市民の怒りに油を注いだ。香港政府と市民の間では大きな亀裂が生れている。中国本土と違いSNSが規制されていない香港では、反政府運動に大きなエネルギーが注がれた。

 22日の香港株式市場では、ハンセン指数が前日比5.6%急落でひけた。政情不安から不動産株などが大きく下げた。これを受けて昨年11月に香港人権・民主主義法を設立させた米国トランプ政権は、香港民主主義を強く支持し国家安全法には強く反対すると発言した。米国ホワイトハウスのHPにこの問題に関する署名サイトがあり、2カ月で10万人を超えると政府はなんらかのアクションをとることになっている。

3.香港その未来

 国家安全法は6月末には成立する見通しだが、この中国の動きに対して国際社会から非難の声が上がっている。英国植民地時代最後の香港総督クリストファー・パッテン氏を中心として、200人を超えるアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、アジア諸国の政治家たちも署名している。米国トランプ大統領は、香港に対する優遇措置の停止を発表した。1983年10月からの米ドルとのペッグ制のお陰で通貨危機にも巻き込まれないで安定している香港ドルの未来が、不透明になる可能性もある。

 面子が重要な中国共産党にとって、香港の自治を守るという選択肢はあるのであろうか。国内の権力闘争を抑え込み全人代を乗り切った習主席の選択肢はそれほど多くない。その一方、中国にとって香港は金の卵を産む鶏である。英語を母国語とする香港の富裕層の海外移住は予想以上に多くなっている。これも香港内での高級品消費の低下に直結する。

 僕が知る自由で猥雑ながら憎めない香港の街が、繁栄し続けることを心から願ってやまない。旺角(モンコック)の屋台で潮州料理の牡蠣オムレツとサンミゲールビールで乾杯し、鯨飲できる日が待ち遠しい。

(文=たかぎこういち/タカギ&アソシエイツ代表、東京モード学園講師)

財界の重鎮・牛尾治朗氏、安倍首相と姻戚関係だった…小泉構造改革の“陰の司令塔”

 ウシオ電機の創業者、牛尾治朗氏(89)は5月12日付で会長を退任し、取締役相談役に就いた。代表権も手放す。

 1964年、ウシオ電機を設立以来、半世紀にわたって経営を牽引してきた。現在の内藤宏治社長は2019年4月に社長に就いており、1年を経過したことから会長の退任を決断したという。牛尾治朗時代の終焉だ。

 財界世話人と呼ばれる経済人がいる。財界の枢要なポストを歴任し、政界とのパイプ役を果たす。牛尾氏は政界とのつながりも強く、歴代政権へ助言をしてきた。安倍晋三政権の後ろ盾として政権に隠然たる影響力を持つ財界人は、葛西敬之・JR東海名誉会長、古森重隆・富士フイルムホールディングス会長らを中心とする保守派財界人のグループだ。葛西氏らは首相が若手の頃から「四季の会」をつくり応援してきた。同会のメンバーの1人だったのが中西宏明・日立製作所会長で、財界総理と呼ばれる経団連会長に就任した。

 財界人の序列で見ると、牛尾氏は別格だ。18年6月、東京・三田のフランス料理店「ジョエル・ロブション」で、安倍首相の母・洋子さんの卒寿(90歳)を祝うパーティーが開かれ、牛尾氏も出席した。牛尾氏の長女・幸子さんは、安倍首相の実兄の安倍寛信・三菱商事パッケージング社長の妻。牛尾家と安倍家は姻戚関係にある。牛尾氏と安倍家の関係は、寛信・晋三兄弟の父・安倍晋太郎氏と親交があったことに始まる。晋太郎氏の後援会の一つ「総晋会」会長を務めた。晋太郎氏が外務大臣になったとき、晋三氏が神戸製鋼所に在籍したまま秘書になったが、その当時からの古い付き合いだ。

祖父は相場師、父は銀行と電力会社の経営者

 牛尾家の始祖は牛尾梅吉氏。播磨国姫路(現・兵庫県姫路市)の生まれ。太物(呉服)の商いを始め、米穀の仲買業に転じ、米穀取引で大成功を収める。1913年、大阪・堂島に進出。大相場師・石井定七と米の先物相場で大勝負を演じ、勇名を馳せた。孫の治朗氏は日本経済新聞に掲載の『私の履歴書』に「売りの石井、買いの牛尾の一騎打ちになった」と書く。梅吉氏の相場のやり方は徹頭徹尾そろばん本位で、“算盤将軍”と呼ばれた。儲けたカネで土地を買った。そして、姫路駅前の大地主となった。

 梅吉氏の息子、牛尾健治氏は姫路銀行頭取を務めた。のちに神戸銀行に吸収合併され、神戸銀行(三井住友銀行の前身の一つ)の初代副頭取に就いた。健治氏は電力・電機事業に進出。中国合同電気や山陽配電(関西電力・中国電力の前身)の大株主・経営者となり、牛尾財閥を築いた。戦時体制による電力の国家管理を批判する論陣を張ったことでも知られる。中国合同電気の電球製造部門が独立して姫路電球となり、同社から産業用特殊光源(ハロゲンランプ)部門を受け継いで設立したのがウシオ電機である。

小泉純一郎政権で経済財政諮問会議の委員として構造改革を推進

 牛尾治朗氏は1931年2月生まれ。東京大学法学部を卒業し、東京銀行(三菱UFJ銀行の前身の一つ)に入行。退職後カリフォルニア大学大学院に留学し、家業の傍ら、28歳の若さで経済同友会に入会し、早くから財界活動に軸足を移すようになる。1964年3月、33歳の時に姫路電球から製造部門を分離し、ウシオ電機を設立、代表取締役社長に就いた。

 1969年、日本青年会議所会頭となり「財界の老害」を批判。「21世紀は市場経済の時代。民間が自立した社会にする必要がある」として規制緩和や株主尊重の路線を打ち出した。81年に第二次臨時行政調査会専門委員、95年から4年間、経済同友会代表幹事を務めた。2001年1月、森喜朗政権下で発足した経済財政諮問会議に初代の民間議員として参画。小泉純一郎政権(01年4月~06年9月)が幕を閉じるまで、その職を全うした。

 小泉構造改革はオリックス会長の宮内義彦氏が議長を務める規制改革・民間開放推進会議と牛尾氏が陣取る経済財政諮問会議が両輪の役割を果たした。小泉政権が発足する前から竹中平蔵氏に声をかけ、のちに小泉構造改革の柱となる政策を提言する集まりに参加させた。小泉政権発足と同時に、竹中氏は民間人閣僚として経済財政政策担当相に就任。「聖域なき構造改革」を断行する経済財政諮問会議の司令塔となった。

 小泉氏からバトンを引き継いだ第1次安倍内閣では、大田弘子氏が経済財政政策担当相に起用された。<安倍に大田を強力に推薦し、躊躇する大田を「新しい民間議員のリード役を務めて欲しい」とひざ詰めで口説き落としたのは、実は牛尾さんだった>(清水真人『経済財政戦記』日本経済新聞出版社刊)という。

新自由主義の牛尾氏と、保守本流のJR東海葛西名誉会長

 健康状態の悪化から、いったん下野した安倍氏は、政権に返り咲いた。牛尾氏と安倍氏の政治信条はかなり違うとされてきた。

「牛尾氏と葛西氏は水と油」(財界の長老)。

 牛尾氏は小泉政権時代に経済諮問会議の民間議員として規制緩和を推進した、市場原理主義に基づく新自由主義派。葛西氏は新自由主義が大嫌いな保守本流だ。牛尾氏が財界世話人として存在感を示したのは小泉政権時代である。牛尾氏は経営者として目立った業績は残していない。ウシオ電機の20年3月期の売上高は前期比3.7%減の1590億円、純利益は21%減の89億円。中堅企業にとどまる。

 新型コロナウイルス対策として、紫外線にはウイルスの感染力を抑える効果があるとされる。なかでも深紫外線は特に効果が高いとされている。ウシオ電機は深紫外線の新製品を開発中ということで、株式市場で久しぶりにスポットライトが当たった。2020年後半から紫外線照射モジュールを米社に供給するという材料が新たに出て、6月2日には一時、216円高の1554円まで買われた。年初来高値は1月10日の1796円だ。

 治朗氏の長男・志朗氏(62)はウシオ電機取締役。治朗氏の引退後、創業家の指定席である会長に就くと思われる。早ければ、株主総会後の取締役会で会長になるかもしれない。くしくも、牛尾治朗氏のウシオ電機会長の退任と、葛西氏のJR東海取締役退任が発表された。安倍長期政権の黄昏を象徴するような人事、と評されている。

(文=編集部)

生命保険は“掛け捨て&ネット”で入るべき!利率のわりにお金が増えない貯蓄型保険の罠

 新型コロナウイルスの影響で仕事や収入が減るなどして、この機会に家計を見直している人も多いと思います。節約の第一歩となるのが保険です。

 これから新しく保険に入るという人は、インターネットで入ると保険料が安くなります。人が販売する保険は人件費がかかりますから、そのぶん高くなります。けれど、インターネットで自分で加入する保険は、人件費がかからないので料金が安いのです。

 ただ、そんなことで大丈夫なのだろうかと心配になる方もおられると思いますが、インターネットの保険会社も生命保険協会に加入していますから、ネットでない会社と同様に守られます。そもそも、生命保険の保険料は日本人の平均的な死亡確率や入院確率から算出されています(厚生労働省の生命表や患者調査)。同じデータを使っているので、保障部分の保険料はみんな同じ。

 では、なぜインターネットの保険が安くて、そうでない保険が高いのかといえば、ネットでないと人件費などの経費が高くつくからです。生命保険は、アフターフォローのない商品です。死んだら死亡保険金が出る、入院(通院)したら給付金が出るというだけのもので、死亡したか入院したかは自己申告。契約者側で死亡証明書を取り寄せたり入院証明をもらったりして保険会社に申告しないと、保険金や給付金は出ません。

 つまり、自分でやらないとお金がもらえないのですから、アフターフォローがないということでしょう。だとすれば、一番安い保険を選ぶことが大切。それには、ネットで、同じ保障内容ならもっとも保険料が安いところを探すべきです。

生命保険は「掛け捨て」がいい理由

 これから入るなら、生命保険は「掛け捨て」にしましょう。なぜなら、貯蓄型の保険に入っても増えないからです。貯蓄型の保険というのは保険と貯金をセットにしているようなものですが、この貯蓄部分の運用利回りが、現在は0.3%ほど。

 0.3%といえば、銀行の預金より利回りが高いのではないかと思う人もいることでしょう。けれど、保険と預金では決定的に違うところがあります。預金の利息は0.01%ですが、1万円預けると、その1万円に対して0.01%の利息がつくので、いつ預金を下ろしても1万円を割るということはありません。

 けれど、保険の場合は、1万円を保険料で払うと、払った保険料の中から死亡保障や入院保障などのお金が引かれ、保険会社の経費が引かれ、残りが0.3%で運用されていくので、なかなか最初の1万円に戻らないのです。

 ですから、これからは「保険は保障を掛け捨てで買うもの」「貯金は現金でしていくもの」と割り切ったほうがいいでしょう。

(文=荻原博子/経済ジャーナリスト)

データを「のりしろ」に、 新しい価値を生む協業関係を

あらゆる業界が大きく変化している時代。何が起こるか、先が見えない時代。
広告業界でも、新しい職種がいろいろ生まれています。

今回はその中から、電通のグループ内でも注目の職種「ビジネスプロデューサー」をご紹介。
顧客企業のビジネスをいかに豊かなものにしていくか。それぞれのやり方で、あの手この手で取り組んでいます。
どんな仕事をしているのか、この先どんな世界を目指していくのか、聞いてみました。

連載第6回は、魚住高志さんを紹介します。


協業関係の支援で新しいソリューションを生み出す

デジタルを使って企業や事業、組織を変革する「デジタルトランスフォーメーション」を支援しています。その中で自分に得意なものがあるとすれば、企業同士の協業関係をつくり、新しいソリューションをつくること。各社の得意なところをうまく組み合わせて、あるいは不得意なところをうまく補って新しいソリューションを生み出すことが多くなっています。

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例えば5年ほど前、大手ITベンダーと電通の協業案件を担当しました。ビッグデータの活用が重要になる中で、データをどう使いこなすかというHowの部分は協業企業が担い、そのデータから社会や生活者に何の価値を提供するか、Whatの部分は私たちが行いました。

協業関係を結ぶ際、私のユニークネスは「データを“のりしろ”にすること」だと思っています。データ活用は今のビジネスで非常に重要ですが、各社の持つデータは断片的です。データ提供者の同意を得た上で、それぞれのデータをつないで社会や生活者に価値あるサービスを生み出す。そのプロデュースを強みとしています。
 
また、これまで、企業内のデータでさえ組織間で分断されているのが一般的でした。私たちはそれらのデータ連携を支援する取り組みも始めています。

例えば、マーケティング部署と営業部署それぞれが保有するCRM(顧客関係管理)データを連携させることで、顧客理解がより深まり、営業スタッフによるより良い接客が可能になります。また活動効率も高まるため、業種によっては労働力不足という社会課題の解決にもつながっています。

ゴールは「社会や生活者へのより良い体験の提供」

協業関係で大切なのは、まず「自社の利益」ではなく「協業相手の利益」、そしてゴールを「社会や生活者により良い体験を提供する」ことに設定して大きな目標に向かって力を合わせること。それを心掛けていますし、そういったより良い関係を生むために「場の空気をつくる」のが仕事です。

私たちのコンサルティングのスタンスは、世の中を良くするため、生活者に良い体験を提供するために何をすべきか考えること。そして実際にコンテンツをつくり生活者へ確かに届けきることまで行えるのが電通の強みですし、さらにはより良い価値を生むためには、自社だけで完結するのではなく協業関係など外部企業とのエコシステムづくりも行います。これが私たちならではの提供価値であり、自分自身のやりがいになっています。

パチンコ業界、なぜ一部のホールは休業に応じなかったのか?クラスター対策&固定費の実態

 4月7日の緊急事態宣言発令以降、もっともニュースで取り上げられ、注目を集めたのはパチンコ業界ではないだろうか。多くの業種が“補償なき休業要請”で苦しむなか、営業を続けていた一部のパチンコ店が批判の対象となり、東京都や大阪府では店舗名が公表される事態となった。

 では、パチンコ業界は緊急事態宣言発令から全面解除までの約2カ月間をどのように過ごし、世の中の流れをどんなふうに感じたのか。大阪の中規模店で店長を務めるKさんに話を聞いた。

不人気台の電源を落とす“間引き稼動”も

「『ある意味で反社会的勢力の一歩手前』とか『パチンコは脱法ギャンブル』とまで言われたのは、ショックでしたね」

 憤るわけではなく、悲しげに語ったKさん。昼の情報番組で、ある弁護士が「(営業自粛の)要請に従ってくれない代表がパチンコ店」と言い、強い言葉でパチンコ業界を批判したこともあった。

「東日本大震災のときも感じましたが、『パチンコ業界はどれだけ批判してもいい』という雰囲気があるように思えてなりません」

 テレビでは、休業要請に応じないパチンコ店の様子や来店客のインタビューが連日のように放送されていた。一方で、5月1日には全国のパチンコホールの95%以上が営業を自粛していたのだが……。

「(4月16日に)緊急事態宣言の対象が全都道府県に拡大されたのを受けて、自治体から休業要請があり、うちも本部からの指示ですぐに営業を自粛しました」

 4月中、しばらくの間は営業を続けていた店舗も感染防止に努めていた。県外ナンバーの車や県外居住者の来店お断り、間隔を空けての整列・入場、従業員と入場者のマスク着用、手指消毒液の設置、遊技機のこまめな消毒、換気など、だ。

「1台置きに電源を落とす“間引き稼動”の店舗も多かったですね。人気台のシマは密になりやすいので、お客さんがつく人気台の間に(電源を落とす)不人気台を移動させたり……」

 それでも、やはり上がったのが「クラスター(感染者集団)発生の危険性がある」という声だ。

「遊技しながらの飲食は禁止。店内BGMの音量を落としたから、友達同士が大声でしゃべることもない。台の間に設置されていた分煙ボードを仕切りとして使うなど、できる限りのことをしたんですけどね」

 4月24日、営業を続ける店舗に対して、東京都遊技業協同組合(都遊協)が「休業しない場合は組合から除名する」と通告。これにより、都内では同月30日までに全店舗が休業した。この「都遊協の一喝」が効いたという話もあるが、実情は異なる。

「うちは大阪府遊技業協同組合(大遊協)の管轄ですが、都遊協も大遊協も役割や権限は変わらないはず。組合費を納めていますが、これといったメリットはありません。初代オーナーは『いざというときに便宜を図ってもらえる』と思っていたようですが」

 都遊協の場合、組合員になっていればTUC(※パチンコ店向けの特殊景品を卸す業者)を使えるのがメリットだが、仮に脱退しても、都内で営業できなくなるということはないようだ。

「昔、都内で等価交換が禁止になった際には、都遊協に所属していない店舗は等価のまま営業できるので、むしろ『組合員じゃなくて良かった』なんて声が聞こえました(笑)。また、組合員になっていても、社会的信用を得られるとか、金融機関から融資を受けやすくなるということもありません」

客を独占する“抜け駆け営業”に無言の圧力?

 では、最後まで営業を続けていた店舗が翻意した理由はなんなのだろうか。

「同業者の“目”というプレッシャーじゃないでしょうか。マスコミによる批判は、ある意味で慣れています。でも、地域のお客さんを独り占めする“抜け駆け営業”は、さすがに競合店舗の妬みにつながるので、無言の圧力を感じていたでしょうね」

 見方を変えれば、各ホールには、そこまでして営業を続けなければならない理由がある。パチンコ業界は毎月の固定費が高いということは、よく知られている。全国で約400店舗を展開するダイナムは、1店舗当たりの「月の平均固定費」が約1900万円だという。

「都内だと、月の家賃だけで1000万円かかるところもあります。そう考えれば、全国一である東京都の感染拡大防止協力金(1店舗なら50万円、2店舗以上なら100万円)があっても、休業は倒産へのカウントダウンになりかねません」

 5月に入っても営業を続け、同月3日に休業指示を受けた千葉県のA店は、スロットだけで1日の利益が約200万円になったこともあったという。

「ネットで話題になりましたね。スロット200台での差枚がマイナス10万枚。すべて20スロとは限りませんが、ざっくり言って利益が200万円。ほかにパチンコが400台ですから、利益はさらに多かったはずです」

 近隣のパチンコ店が休業しているので、お客さんが集中したとはいえ、その情報を目にして心が乱されたパチンコ店オーナーもいただろう。

「1000台を超える大型店舗や稼働率の高い人気店であれば、もっと大きな利益を出せます。1日の売り上げが数千万円になりますからね。それにもかかわらず、ほぼすべてのホールがゴールデンウイーク(GW)明けまで営業を控えた。そのことは、もっと肯定的に受け止められていいのではないでしょうか」

 しかし、GWが明けると、「これ以上の休業は無理」と営業を再開するパチンコ店が次々と現れることになる――。

(文=山下辰雄/パチンコライター)

<後編に続く>

図らずもテレワーク普及で企業のデジタルトランスフォーメーションが一気に推進

 前回(第5回)記事『 GAFA、AI独占の脅威…心臓部=超高速ハードウェアの独占の可能性』の後、NVIDIA社が、AI性能を20倍にしたNVIDIA A100というGPUを出しました。A100を8枚搭載した新しい小型スーパーコンは、2100万円で5PFlopsと、あの「京」の半分の性能です。ハードウェアを全世界に販売、供給してくれることで、グーグルらのハードウェア独占への楔の役割を果たしてくれ続けていることは歓迎したいと思います。

Covid-19がDX=デジタルトランスフォーメーションを推進

 さて、新型コロナウイルスは、企業活動のデジタル化(いわゆるDX=デジタルトランスフォーメーション)を急加速しています。急加速というより背中押し、いや、そんな生易しいものではないですね。少々お下品な表現ですが、お尻を思いきり蹴飛ばされて、無理やり走らされているかのごとくです。大部屋でコミュニケーションがよくとれているという幻想が打破された企業は、もはやコロナ以前には後戻りできないのではないでしょうか?

 次のノート記事にも書きましたように、山本五十六流の「やってみせ」を文字通り守って動画をリアルタイムで作り、時空の壁を超えて数千人、数万人にお手本を見せられるようになりました。トチリも入れちゃってオッケー! むしろそのほうがわかりやすいです。でも、そのような本音駄々漏れで凄さを見せつけられるリーダーがどれだけいるか。大学の授業なんかもコーセラなどで全世界で比較されるようになりました。

 さまざまなサイズの組織体、行政区分、コミュニティで、リーダーの有能、無能が如実に知れ渡り、優れた人を選ばねば、皆が不幸に、貧乏になることをわからせてくれた効果も、コロナ禍の不幸中の幸いだったといえるかもしれません。

テレワーク鬱の実態把握や社員のモチベーション向上の施策が必須に

 オンライン会議インフラのZoomが昨年の1000万ユーザーから数億ユーザーまで急成長したのも、パンデミックの賜物です。緊急事態宣言ともあらば、企業としても、それが可能な社員を原則在宅勤務とするしかありません。それまで、会社ノートPCのUSB端子を使用不能にし、原則持ち出し禁止にするくらい情報漏洩対策に厳しくしていた企業も、緊急事態ゆえ、妥協してセキュリティ緩めたところが多いはず。

 具体的には、同棲相手などの非公式(未届け)の同居人の存在が文字通りカメラに映って見えてしまったり、機密書類の題名を子供に読み上げられて「お父さん、これどういう意味?」と聞かれちゃったりなどの悲喜こもごものお話がツイッターでいくつか報告されています。猫の乱入をはじめとする楽しいエピソードも多数見られました。

 日経ARIAに取材を受けた記事では、2ページ目(すみません有料です)のタイトルが、「Zoom会議で家庭内に情報漏洩の恐れ」となっています。上記のような洒落ならよいですが、微妙に競合会社や、競合会社に親友が勤めている同居人が、チラ見した機密資料の個人情報を漏らしてしまう確率はゼロではありません。

 しからば、AIで個人情報を自動的に匿名化しておけばよいじゃないかということで、このページへの引き合いが増えています。マスター文書は、在宅アクセスできないストレージに保存し、テレワーク用の保存先には匿名化した文書を保存しておく、という2カ所保存原則(だいぶ前からワープロの「一太郎」はそれが標準でした)を当たり前にするなどの運用で、特別なシステムを組むことなく、人工知能API(AIプログラム部品)の導入だけでいけちゃいそうです。

 テレワーク鬱の兆候を感情解析APIで検出したり、テキスト分析AIを道具にモチベーション向上のヒントをつかんだりしたいという企業も複数いらっしゃいます。心理学や精神医学による研究が間に合わないほど現実が速く進んでしまうなら、ビッグデータをそのまま扱えるAIの出番です。

「AI学習データ作りはつらいよ」から、真の「機械学習天国」へ!

『「AI学習データ作りはつらいよ」、三菱UFJや旭硝子らが議論 』という「日経XTECH」の記事があります。これは、メタデータ社が主催した、『最強のAI活用術』出版記念セミナーの最後を飾るパネル討論を日経BPの田中記者が取材したものです。実際、AI開発したい、導入したい、と、お声をかけていただいた中で、学習用の正解データがまったくなかったとか、画像データが数十枚しかない、というケースが多々ありました。人間みたいに少量のサンプル、わずか1枚の何かを初めて見てもそのカテゴリを類推できてしまうほど、今のAIは賢くないのです。

 テレワークが徹底してくると、あらゆる情報がデジタルデータ化されます。それに対するコメント、評価を、本業の仕事をする副産物で人間が付与する仕組みも作れます。このあたりを巧みに行うと、テレワークを前提とした社内DXのおかげで、毎日機械学習用の正解データがどんどん増えていくようになります。会議の音声認識結果テキストから5W1Hを抽出して議事録の要点にしたり、次回予定を自動で参加者に配信したり、といった、気軽なAI活用も間近に迫っています。お手伝いしている本人が言うのだから間違いありません(笑)。

 データには、それを発生させた人間のなんらかの権利が複雑に絡み合っていることもあります。「それでは機械学習、AIのための大量データについて膨大な許諾申請が必要で、やってられんなぁ」というコメントは早計です。日本の著作権法は、原著作者の許諾なく、機械学習させた結果(“モデル”と呼ばれます)を自由に使用してよい、となっているからです。機械学習、AI開発を第三者に委託して外注して作った場合でもOKということが、2019年から明記されました。このため、日本は世界最先端の機械学習天国とも呼ばれることがあります。法律家のみなさま、よくぞがんばってくださいました。

おわりに

 そんなこんなで、コロナ禍を経験して、企業内コミュニケーション、共創のデジタル化、そしてゆくゆくは企業間取引の本格デジタル化(紙などまったく使わずAPIで光速取引)が、後戻りできないように進むことでしょう。

 ある調査によれば、約6割のテレワーク経験者が、アフターコロナでもテレワークを適宜併用してもらいたい、と望んでいるといいます。そんな企業では、上述の書類内部、コンテンツ内部に踏み込んだセキュリティの問題をクリアしつつ、山本五十六の「やってみせ」のデジタル版で時空を超えた効率と創造性を追求していくことになると思います。

 残りの4割ですが、6月1日朝の品川駅の大混雑風景などみると、悪い意味で緩んで安心して元に戻ってしまい、元の木阿弥になるやもしれません。企業のIT活用の二極化、すなわち、AIも楽々導入できる勝ち組と、守旧的な負け組がはっきりしてくる。こんな風景も、アフターコロナの特徴といえるかもしれません。

(文=野村直之/AI開発・研究者、メタデータ株式会社社長、東京大学大学院医学系研究科研究員)

あのマクラーレンが長距離ツアラーに宗旨替え?620馬力&最高速300キロ超、狂気の市販車

 英マクラーレンが新たなフェーズに入ろうとしている。今回、「マクラーレンGT」ドライブして、そんな確信にも満ちた思いを抱いた。

 マクラーレンとはもちろん、F1コンストラクター(車体製造者)として一世を風靡した、あのマクラーレンである。スーパーカーの世界に進出してからは徹頭徹尾ぶれることなく、過激なモデルをリリースし続けてきた。そのF1の頂点を極めたマクラーレンが、速さだけではなく穏やかな乗り味が求められるグランドツアラー(GT)の世界に足を踏み入れたのである。

 最近のラインナップは、4つのカテゴリーに分けられる。ビジネス上の中心となるスーパーシリーズには、720馬力ものパワーを炸裂させる「720S」があり、さらに過激なアルティメイトシリーズには、億超えの「セナGTR」がラインナップされる。そしてベーシックなスポーツシリーズがある。とはいうものの、スポーツシリーズでさえ600馬力の「600LT」という次元だから、開いた口が塞がらない。F1での勝利数が物語るように“打倒フェラーリ”であり、メルセデスAMGを駆逐するためにロードゴーイングスポーツ界での最速争いに挑んでいるのである。

 そう、そんなマクラーレンに新たに加わったのがGTシリーズであり、今回試乗が叶ったマクラーレンGTは、これまでのラインから外れ、長距離ツアラーとしての資質を盛り込んだのだ。“新たなフェーズ”に挑んだとしたのは、そのことである。

 斜め上方に跳ね上がるディヘドラルドア(通称:バタフライドア)は、もちろんマクラーレンの証だが、特徴的なのはリアハッチにある。これまでのマクラーレンは、エンジンをミッドシップに搭載する関係上、リアに荷室空間などなかった。

 というよりむしろ、排気管を煙突のように立てた上方排気にも挑戦している。シフトダウンなどでは、天に向かって炎が伸びることもあった。というほどに、速さのためのメカニズムが最優先とされてきたのに、そのこだわりの空間を荷室に捧げてしまったのである。

 マクラーレンGTは、エンジンを上質なカバーで覆い、本革を貼るなどして荷室にしてしまったのである。そのためのリアゲートは自動で開閉するという快適性である。

 関係者に聞けば、ゴルフバッグが積み込めるサイズだという。実際にその空間は、フルサイズはともかく、ハーフセットのバッグならば積み込めそうな余裕があった。スキーセットの積載まで考えたというから、宗旨替えも極まれりだ。

 そう、それが象徴するように、マクラーレンGTは闇雲に速さだけを追求したわけではなく、長距離ツアラーとしての資質、つまり積載性や快適性を追い求めたのである。

 実際に乗り味は、スーパーカーとしては優しい。たとえば、フロントの車高はスイッチひとつで上下する。駐車場の車止めや、歩道の段差などでアゴを打たないようにとの配慮である。アイドルストップ機能も備える。日常性を取り入れているのだ。

 だが、それとて“スーパーカーとしては……”という注釈付きで語るのが正しい。ディヘドラルドアの開閉はいちいち物々しいし、620馬力ものエンジンが過激でないわけがない。最高速度は326km/hと案内されているのだ。狂気であることに違いはないことを報告しておきたい。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。