創造的破壊の時代の「新しい日常」を見つけるために

この記事は、frogが運営するデザインジャーナル「Design Mind」に掲載されたコンテンツを、電通エクスペリエンスデザイン部岡田憲明氏の監修でお届けします。

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コロナ危機への適応戦略が、長期的な市場変革へのカギになる


新型コロナウイルスの感染拡大は世界中の経済にただならぬ衝撃を与え、前例のない「ディスラプション(創造的破壊)」の時代をもたらしています。新しい働き方やコミュニケーション手段からビジネスモデル全体の転換まで、この感染症は世界中のあらゆるコミュニティーに多大な影響を及ぼしました。

これまで当たり前だったビジネス環境は、コロナ禍の影響によって今後数年間に否応なく形を変えていくでしょう。だとすれば、すべての人が例外なく意識変革を迫られるこの時代に、既存の企業は生き残っていくためだけでなく、今後も繁栄していくために何ができるのでしょうか?

私たちは先頃発表したインサイトレポート「The Disruptor Playbook 」の中で、消費者の要望の変化に企業が対応していくために活用できる五つの「ディスラプター(創造的破壊要因)戦略」を紹介しました。

本記事では、この前例のない時代に見られるいくつかのビジネストレンドを紹介。さらに、企業が方向転換し、社会にインパクトを与え、その結果として消費者に真の価値を提供するにはどうすればいいかを掘り下げます。

ソーシャルディスタンスが求められる中、消費者は動画や双方向プラットフォームを通じて互いにつながる方法を探している

コラボレーションプラットフォームのMicrosoft Teamsにユーザーがバーチャル(仮想)背景を設定できる新機能が追加されたとき、frogのスタッフたちは大興奮しました。では、このユーザー体験がブランド認知やブランドロイヤルティーにこれほど大きなインパクトを与えているのはなぜでしょうか。それは、消費者が自身でコントロールできる機能に価値を見いだすものだからです。ビデオ通信を利用する人が爆発的に増え、感染者数を抑えるためにリモート教育やテレワークが不可欠になる中で、ビデオ通信市場における競争は激しさを増しています。

主要プラットフォームの一つであるZoomは、参加者100人まで、ビデオ通話40分までの画面共有や録画・録音機能が無料で利用できる戦略的な販売モデルを構築しました。しかもZoomのプラットフォームはアカウントや有料登録がなくても利用できます。

入り口のハードルを下げることでユーザーがさまざまな形でZoomを体験できるようにし、会議時間無制限、クラウドストレージ、レポート機能などの追加サービスを利用できる有料登録を申し込んでもらう機会を広げたのです。

ところが、プラットフォームにZoomを選んだユーザーは多いものの、ビデオソフトウエアに関するセキュリティー上の懸念が報道される中で、競合他社が追い付き始めています。プライバシーやセキュリティー面の懸念が膨らむにつれて、ユーザーは使いやすさよりもセキュリティーを前面に打ち出したサービスを優先するようになるかもしれません。

空前の激しさを見せるストリーミング戦争

世界中の人々が巣ごもり生活とソーシャルディスタンス(人との距離をとること)を強いられている今、ストリーミングサービスは私たち自身の生活だけでなく、バーチャルな社会生活においても欠かせないものになりつつあります。イギリスのハイテク市場調査会社Omdiaの調査によれば、オンラインストリーミングサービス産業の今年の年間成長率は12%を超えると見込まれています。

ソーシャルディスタンスが世界に広がる以前も、ストリーミングコンテンツの市場はかなり競争が激しく、各社は差別化を図る手段が必要になっていました。モバイル動画サービスのQuibiなど一部の新規参入企業は、動画の視聴方法を変革しようと試みています。

しかし、NetflixやHuluなどの大手がコンテンツの幅広さと質だけを強みに、今なお競争を制しているのが現状です。コンテンツと値頃感の他に、ストリーミング分野の次の競争ポイントとして考えられるのは、使いやすさと、全体としてどんな体験ができるかです。SNSを楽しめるソーシャルウオッチングなどの新機能や、企画性の高い作品選び、ユーザーのプロフィールや視聴体験の設定機能などが、次世代の勝者を決める要因になるでしょう。

オンライン診療とデジタル診断は、なくてはならないサービスへ

ソーシャルディスタンスが新しい日常になるにつれて、新型コロナウイルス以外の理由で診療を受けるには医療用デジタルツールに頼る他はない人が多くなりつつあります。予防医療を重視したデータを活用する医療サービス会社Forward や、SnapMD 、Nutriremedyなどのディスラプター(創造的破壊)企業は、患者の治療や観察をリモートで行うためのサービスや、革新的な顧客体験モデルを開発しています。

こうした遠隔医療サービス会社は、バーチャル診断、入手しやすい処方薬、カルテ、患者受け付けなどの包括的なサービスを提供しています。このようなサービスは、ソーシャルディスタンスが求められている現在はまさに不可欠ですが、長期的な意味でもビジネス成功のカギとなるかもしれません。 

事実、新型コロナウイルスがデジタル医療産業に及ぼす影響についての最近の調査 で、回答者は今回の感染流行がデジタル医療ソリューションの加速的発展と幅広い普及につながると確信していることが分かりました。スタートアップ企業や新規参入企業が新興テクノロジーを素早く取り入れ高度化して、従来型の医療企業の一歩先を行くかもしれません。

しかし、既存の企業も、ニーズを持つ患者の一人一人に合わせた適切な顧客サービスを提供することで、将来に備えることができます。医療サービス企業にとっての戦略的な取り組みとは、話題の新テクノロジーに注目するだけでなく、現状のサービスや市場に足りない部分を把握し、患者の全般的な健康と幸福に真の付加価値を与える適切な製品やサービスでそのギャップを埋める方法を見つけることです。

創造的破壊の時代における企業の成功とは

創造的破壊の時代には、真の価値を提供するための独自の顧客体験を創造することに積極的な意思決定をする企業が、長期的な成功を手にすることになるはずです。経済情勢と消費者のニーズに基づいて革新的な手法でビジネス戦略を転換できる企業は、自らが属する産業に、そしてひょっとしたらその周辺産業にも、大きな変革を起こし続けることでしょう。

Disruptor Playbook
 「Disruptor Playbook」のダウンロードはこちらから 
既存の企業を真の「ディスラプター」へと変革させるための戦略のすべてがここに。全文をこちらからダウンロードできます。

この記事はウェブマガジン「AXIS」にも掲載されています。

氷河期世代の格差の実態…非正規社員の既婚率は公務員の7分の1、女性の“出産格差”も

 6月12日に『コロナが加速する格差消費』(朝日新書)という本を上梓した。当初は9月くらいに団塊ジュニアとゆとり世代の格差と消費についての教科書的な本を書くつもりで、原稿も3月には7割方できていたのだが、3月に入ってコロナの感染が広がり始め、最初はクルーズ船に乗っていた富裕層が感染していたのに、次第に一般人、特に介護施設などで働く人たちの感染が増えて、どうもコロナは格差問題と絡んでいると直観し、出版を早め、コロナと格差消費というテーマで書き直したのである。

 アメリカでの警官による黒人殺人事件を発端に、6月4日現在で、アメリカのみならずイギリスでも抗議デモが盛り上がっている。歴史的な黒人への差別に加えて、コロナで感染死する人が低所得者の多い黒人に多いからである。しかもアメリカは健康保険に加入していない低所得者が多く、黒人で未加入の割合が高いといわれる。トランプは国民皆保険に絶対反対の立場だから、黒人から見れば、コロナに感染しても病院に行けず死んでいく黒人が多いことに強い反発があるわけだ。

 日本でも、非正規雇用者は雇い止めにあい、親の年収が低い学生は退学を余儀なくされている。学歴による年収、階層、結婚の格差についても本書は触れているが、せっかく大学に入ったのに退学しなければならない学生は本当にかわいそうだ。

 また学生は学費、生活費を稼ぐためにアルバイトすることが普通だが、コロナはアルバイト先も激減させてしまった。女子学生は、割の良いバイトとして水商売で働くこともあるが、それなどは最も減ったバイトである。学費は親が出すが生活費は自分で稼ぐという学生は多く、ファッション、化粧品などにお金のかかる女子学生が水商売のバイトをすることもあるようだ。

 だから休業要請下でもガールズバーで完全休業したところは少ないし、それどころか、都内の某繁華街では、夜10時から朝6時まで営業し、かつ地下にあるガールズバーもあった。

 そういうガールズバーに私も取材をしてみたが、付いた女子は2人とも地方出身、離婚家庭で、父親が学費を出すが生活費は自分で稼ぐという条件で東京に出てきていた。休業がもしもっと強く強制されれば彼女たちは大学をやめて田舎に戻らなければならないだろう。学歴格差が激しい現代において、そんなことを助長する政策が正しいといえるだろうか。

 にもかかわらず政府はのんきに9月入学の可能性を検討した。幸い見送られたが、留学をする一部の学生のために、なぜ小学校からすべて9月入学にしなければならないのか。まったく理解できない。私は大学を9月入学にすること自体は賛成だが、今この時期に小学校から含めて9月入学にする意味がわからない。小学校が9月入学なら幼稚園にも保育園にも影響が及ぶのであり、その保育園も一部休園で親が困っているというのに、どうしてのんきに9月入学の可能性を検討するなどということができるのか。庶民感覚ゼロの政権の体質をまたもや暴露したといえる。

氷河期世代の格差

 本書はこうした時々刻々と変化するこうした状況を踏まえながら、まず氷河期世代の格差を検証した。氷河期世代は大卒時に正規雇用になれず、その後ずっと非正規で働いてきた人々が多いので、正規雇用になれて40代になった人と、ずっと非正規で40代になった人では収入、貯蓄などにかなりの格差がある。それを三菱総合研究所の3万人アンケートによって統計的に調べたのである。

 その結果、男性の正規雇用では階層意識が「中の上」以上が15%、「中の下」以下が44%なのに、「非正規」では「中の上」以上は5%しかなく、「中の下」以下は68%もいた。また公務員は「中の上」以上が25%もあり、「中の下」以下は24%しかなかった。さらに夫婦共に公務員である人では「中の上」以上が33%にもなる。公務員を最近「上級国民」と呼ぶ傾向があるが、この格差を見てはそれも当然と思える。

 非正規で年収が低い男性は結婚をしにくい傾向があり、そのためますます下流が増える傾向がある。たとえば男性の場合、年収が400万円以上になって既婚が半数を超える。非正規で400万円以上を稼ぐには難しいだろう。

 学歴別では4大だと既婚が半数を超えるが、短大・専門では既婚と離別を合計して52%であり、高卒以下では6割が未婚である。

 また職業別では正規雇用は64%が既婚、公務員は76%が既婚だが、非正規は86%が未婚であり、既婚は10%しかなく、離別が4%いる。14%が結婚したがそのうち3割が離婚したことになる。

 他方、女性が結婚できる条件を年収別に見ることは難しい。結婚前は高収入をとっていても結婚後は専業主婦とか非正規雇用になったりするため年収が下がる人が多いからである。

正規社員と非正規社員の出産格差

 そこで女性については、既婚以外の女性について、現在交際している異性がいるかを集計した。交際しているから結婚するとは限らないが、交際せずにいきなり結婚することは考えにくいので、交際率が結婚可能性と比例するといえるはずだ。

 いろいろ集計すると、交際率は職業別にやや差があり、正規雇用女性の28%が交際しているのに対して、非正規雇用女性は22%であるなど、正規雇用が有利である。

 それより差が付くのは出産である。25〜39歳の既婚女性について、5年以内に子供をもうけると思うかを集計した。夫婦合計年収別では600万円以上だと子供をもうけていると思う人が36〜38%と多い。

 自分の学歴では4大で38%、修士・博士で42%なのに、高卒以下では24%と格差が激しい。夫の学歴ではやはり4大で36%、修士・博士で44%と高く、高卒以下では26%と格差がある。

 自分の職業別では、公務員女性の63%が子どもをもうけていると思うと回答しておりダントツである。正規雇用は41%だが非正規雇用は26%と格差が大きい。夫の職業別では、公務員が42%で高い。長期的に安定しているからである。会社役員であることは、あまり出産には関係しない。

 このように見ると、女性も男性も4大以上の学歴で、正規雇用、できれば公務員であり、共働きで夫婦合計年収が600万円以上あれば子供をもうけやすいということである。

 出産格差ともいうべきものがここにはある。正規雇用、特に公務員だと育児休暇制度も充実しており、正規雇用でも大企業であるほど充実している。一度正規雇用となって結婚、出産すれば、長期に休暇を取りながら収入もあり、復職もできる。

 しかし非正規だと、コロナなどでいつ解雇されるかわからない上に、育児休暇もないので、働いている途中で妊娠したら離職しないといけなくなる。これで少子化が解決するはずがない。

 以上のようにアラフォーとなった氷河期世代の現段階での格差をコロナと絡めながら本書は論じている。コロナが可視化した格差の状況を客観的に理解する一助としてお読みいただければ幸いである。

(文=三浦展/カルチャースタディーズ研究所代表)

住友財閥も大倉財閥も再集結ならず…戦後も金持ちだった財閥当主が復権できなかったワケ

財閥解体で株式を放出

 三井グループ・三菱グループ・住友グループの母体が、それぞれ三井財閥三菱財閥住友財閥であることはよく知られている。簡単にいえば、第二次世界大戦後、財閥解体によって解体された財閥が、戦後、企業集団として再編されたのだ。

 両者の違いはいろいろあるのだが、一番の違いは株式所有構造だ。

 戦前の財閥は、財閥家族(三井家・岩崎家・住友家)が唯一の大株主として財閥本社の株を押さえ、財閥本社が傘下企業の圧倒的な株式を所有していた。ところが、財閥解体によって財閥本社は解散・清算させられ、財閥家族が所有していた株式は強制的に放出させられた。

 そこで、傘下企業(三菱ならば、三菱銀行・三菱商事・三菱重工業など)は、互いに株式を持ち合って経営権を確保し、企業経営を盤石なものにしていった――というのが、経営史の見立てである。

 歴史の大きな流れとしては、なるほどそうなのかもしれないが、歴史の当事者――つまり、財閥解体に直面した当時の経営者は、2つの相反する感想を持ったと思われる。

 1つは「この災厄をくぐり抜けて、いかにして現在の体制(財閥)を維持していくか」であり、もう1つは「財閥の枠組みから解き放たれた! 今後はどのような体制でビジネスを展開していくか」というものである。

 前者の想いが勝ったから三菱財閥は三菱グループとして再編されたのであって、その想いがなければ、グループ再編は起きなかった。ではなぜ、戦前と同様に財閥の形式に戻さなかったのか。実は、戻せなかったという表現が正しい。

住友吉左衛門、住友株を買い戻す

 財閥解体で、財閥家族が所有していた株式は強制的に放出させられた。

 しばしば誤解されるのだが、財閥家族は株式を取り上げられたのではない。強制的に売却させられたのだ。だから、戦後も(しばらくの間は)財閥当主は大金持ちだった。

 1950年に、富裕税といって所有資産に応じて課税される税金が創設され、これが大金持ちの大反対で3年後に廃止に追い込まれたのだが、納税額の3位が住友吉左衛門、9位が岩崎小弥太の未亡人、11位が三井八郎右衛門だった。

 戦後の住友吉左衛門の肩書きは「無職」もしくは「不動産業(=土地持ち)」だった。そして、吉左衛門はありあまる資産を株式投資に充てていた。もちろん、買い銘柄は「住友××」である。上位40位まで大株主を掲載している『会社系列を探る』という古書がある。もっとも古い年次と思われる1957年版(1956年当時)によると、住友吉左衛門は下記の住友グループ企業の大株主になっている。

・日本板硝子    14万株(0.58%)20位株主
・住友電気工業   7万8株(0.20%)27位株主
・住友ベークライト 4万株(0.45%)11位株主
・日本電気     4万株(0.20%)33位株主

 当然のことながら、住友電気工業や住友ベークライトの株式を持っていて、住友銀行(現・三井住友銀行)や住友化学工業の株式を持っていないはずがない。たまたま上位40位以内に入らなかったから掲載されていないだけで、これら企業の株式も当然所有していたであろう。

 住友吉左衛門は、個人としては住友グループ企業の大株主だったということだ。ただし、住友吉左衛門自身がすすんで住友グループ企業を買い漁っていたとは思えない。

 実は、戦前の財閥本社重役が、住友家の個人財産の管理と相談を目的とした特殊機関として「五人委員会」というものを設立していた(今に続く「住友家評議委員会」の前身組織である)。戦後、住友では財閥本社重役が完全に企業経営から疎外されていた。「五人委員会」はかれらの復権を企図したための組織と見ることができる。

 住友吉左衛門自身は企業経営にノータッチだったのだが、「五人委員会」の本社重役OBは、資産管理の名を借りて住友家を再び大株主の座に押し上げ、その名のもとに住友グループ企業を支配しようと目論んでいたのだろう。

大倉喜七郎、大倉株を買い戻す

 住友吉左衛門は自らの復権を望んでいなかったと書いた。しかし財閥家族のなかには、財閥の復活・再結集を目論む御仁もおられた。

 大倉財閥の2代目・大倉喜七郎は、戦前の財閥重役の間で人望が薄かった。曰く、どうも趣味道楽が激しくて、企業経営に向いていないと。しかし、戦後、ホテルオークラを創設した企業家として評価が高い。どうもこの御仁は、クリエイティブな事業向きで、すでに出来上がった財閥の維持・整理なんかには興味がなかったらしい。しかも、興味のないことにはとことん手が進まない。いわゆる「今ある場所で咲きなさい」ということができない性分だったのだ。

 大倉喜七郎は、財閥の2代目としては失格だったが、財閥解体後の再結集にはその才能が遺憾なく発揮された。前述の『会社系列を探る』1957年版によると、自身および喜七郎の資産管理会社である中央建物の所有株式は以下の通りで、これ以外にも、非上場会社の川奈ホテルでは筆頭株主(46.04%)、大成建設では7位株主(1.67%)となっている。

・日本無線  53万4700株(6.68%)筆頭株主。喜七郎が会長。
・東海パルプ 104万5100株(11.61%)中央建物が筆頭株主
・大倉商事  9000株(0.42%)中央建物が32位株主。喜七郎の長男が監査役。

 図示すればわかるように、大倉喜七郎の大倉財閥復活計画は着々と進んでいたのだ。

 大倉喜七郎は、財閥解体に遭いながらも、おのれの自由に出来る資金が相当あったようである。個人的な資産もかなりあったようだが、かれの個人秘書によれば、喜七郎の株式投資の腕前を信じて、銀行も右から左に金を貸してくれたという。

なぜ財閥は復活しなかったのか?

 しかし、住友吉左衛門が戦後も住友グループ企業の大株主であったことを知る人は少なく、大倉財閥が再び大倉喜七郎の下で再結集することはなかった。

 それは、高度経済成長で企業が急成長し、個人では大株主の座を維持できないほどに資本金が倍増してしまったからだ。たとえば、松下電器産業(現・パナソニック)は、1950年から1960年の10年間で資本金が93万6000株から20億株に急増した。実に216倍である。

 増資、増資の繰り返しで、いくら大倉喜七郎が資産家であっても、さすがに大株主の地位を維持できない。戦後日本で一・二を争う大金持ちだった松下幸之助(松下電器産業の創業者)が、配当金のすべてを増資株引き受けに使っても、大株主の座を守るのに汲々としていたくらいだから。

 換言するなら、高度経済成長がなかったら、企業の資本金倍増がそれほど進まなかったら、大倉喜七郎や住友吉左衛門は大株主として再び財閥当主として君臨していたかもしれない。

 ただし、財閥当主の株式買い増しはまったく無駄なわけではなかった。終戦直後のハイパーインフレはすさまじく、たとえば、1946年に540円だった公務員の初任給は、20年後の1966年に2万3300円になっていた。実に43倍! インフレ下では、資産は貨幣以外の形で持っていたほうが得策である。たとえば、株式。かくして、大株主・住友吉左衛門は、戦後も隠れた大金持ちとして余生を過ごしたのである。(【後編】に続く)

(文=菊地浩之)

●菊地浩之(きくち・ひろゆき)
1963年、北海道札幌市に生まれる。小学6年生の時に「系図マニア」となり、勉強そっちのけで系図に没頭。1982年に國學院大學経済学部に進学、歴史系サークルに入り浸る。1986年に同大同学部を卒業、ソフトウェア会社に入社。2005年、『企業集団の形成と解体』で國學院大學から経済学博士号を授与される。著者に、『日本の15大財閥 現代企業のルーツをひもとく』(平凡社新書、2009年)、『三井・三菱・住友・芙蓉・三和・一勧 日本の六大企業集団』(角川選書、2017年)、『織田家臣団の系図』(角川新書、2019年)など多数。

元世界女王の空手教室、コロナ禍でも会員が離脱しない理由…オンライン講座が奏功

「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画や著作も多数ある経済ジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、経営側だけでなく、商品の製作現場レベルの視点を織り交ぜて人気商品の裏側を解説する。

 6月に入り、少しずつ「自粛」も解かれ、元の生活に戻りつつある

 新型コロナウイルスへの警戒は続くが、東京・赤坂にある空手教室「空優会」も、通いレッスンを再開した。今後はオンラインレッスンとの両立で行うという。

 この教室を主宰するのは髙橋優子氏だ。2002年から08年まで全日本ナショナルチームに選出され、06年船越義珍杯・世界空手道選手権大会で優勝して世界王者にも輝いた。

 現役引退後、日本空手協会総本部指導員などを経て、30歳で空優会を設立。2年後に32歳の若さで道場を開設した。開設資金の不足分は教員だった母親に借りたという。

 空優会は、空手道を追究する一方、培った技術を生かし、肩こりをすっきりさせる効果を持つ「スロー空手ストレッチ」も教える。本連載では2年前の2018年3月にそれを紹介し、反響を呼んだ。空手の流派や髙橋氏の経歴に興味のある人は、こちらの記事をご参考いただきたい(『ひどい肩こりが治った!スロー空手ストレッチ、外資系企業社員が続々道場に入門』)。

 コロナ禍で各スポーツ施設が活動自粛に追い込まれ会員の離脱も目立つなか、空優会の会員数はほとんど減らなかったという。昨年、人気ロックバンド「KISS」のベーシスト、ジーン・シモンズも日本コンサートの合間に訪れた道場だが、理由はそれだけではない。

 その魅力を2年ぶりに探った。集客に苦労する組織や団体の参考になれば幸いである。

「1日に9クラス」のオンラインレッスンを実施

「これまでも赤坂の本部では、気候の良い日は窓を開けてレッスンをしていましたが、完全な三密防止にはなりません。また、都内や関東地方で10カ所の教室も運営していますが、窓開けができない施設もあります。そこで、コロナ自粛もあって通常のやり方を断念し、代わりにオンラインでのレッスンを始めたのです」(髙橋氏)

 急遽、リモートワークとなった多くのビジネスパーソンと同じく、オンラインレッスンも「手探り状態」から始まった。

「当初は、私を含めて4人いる赤坂本部の指導員も、自宅でのリモートワークでした。ズームでつなぎ、各会員さんにはご自宅から参加していただきました。それまで対面レッスンは1回1時間だったのが、4月は1日9クラスを30分で実施。しかし、指導時間が足りないと感じました。小学生会員も多いので、指導員は工夫しながら練磨して、オンラインでも1時間のクラスとして完全に成り立つという確信を持ち、5月を迎えました」(同)

 5月からは通常時間割に戻し、1回1時間のオンラインレッスンにした。指導員も大変だっただろうが、若さと一体感も持ち味だ。笹明日香指導員は出身大学でも髙橋氏の後輩であり、ほかの指導員も学生時代からの付き合いで、慰安旅行で海外に出かけて楽しんだこともある。

 新たに「会員さんが利用しやすく、双方がしっかりと交流できるよう」(髙橋氏)、大画面のディスプレーも購入した。取材では、本部の通いレッスンと、オンラインレッスンの並行を見学した。この時のクラスは、男性の中村豪秀指導員と女性の高木綾乃指導員が担当。オフラインとオンライン指導を臨機応変で入れ替わり、会員の充実感を追求した。

 従来型の空手レッスンのイメージよりもフレンドリーだが、くだけすぎないのが道場の持ち味だ。

「門戸は広くしても敷居は下げません。空手教室で学ぶのは『空手道』で、技の会得を通じて『心』や『正義』(正しい義)も伝えるようにしています」(髙橋氏)

指導員のスキルは高く、生徒に応じた指導を行う

 今回のレッスンでは、黒帯の50代男性会員の存在が気になった。立ち居振る舞いや身のこなしからして熟練者だが、真剣に、時に笑顔を浮かべつつ、レッスンを受ける。

「もともと幼少期から他の流派で空手を学んでいました。この道場に来たのは4年前です。ここの魅力は、指導員のスキルが高く、生徒の力量に応じて初心者からベテランまで、きめ細かく指導してくれるところですね。流派が違うとやり方も異なります。私も来た当初は、ずいぶん注意されました」

 こう話すのは、柏木潔氏。新卒で大手損保会社に入社して30数年。役職定年になったのを機に「次の人生を歩もう」と退職し、教育関係の起業を準備中だという。現在は、時間ができると空優会のレッスンを受ける。

 髙橋氏は「集中力がつくことで、普段の仕事や学業にも効果が出る一面も」と話し、こう続ける。

「伝統空手は理論通り正しく行えば武道の中でもケガが少ないので、長続きする人も多く、『道場で人生最後の友人ができた』と話す人もいます」

 地域の活動全般に共通するが、その人の肩書や所属する社名は、ここでは関係ない。空優会の会員にも社長や弁護士などがいるが、みんな一生徒としてレッスンを受ける。終了後、別の女性会員にも話を聞いたが、都内の大手メーカーに勤める会社員だった。

KISSのジーン・シモンズも訪れた

 6月15日、NHK総合テレビで『誇り高き悪魔 KISSジーン・シモンズ』という番組が放送された。2020年3月にNHK BS-1で放送された番組のダイジェスト版だった。

 ロックバンドKISSの創設者で、悪魔メイクで有名なジーン・シモンズが引退を決意。日本ラストツアーをNHKが密着取材した番組だ。

 30分に短縮した総合テレビではカットされたが、BS-1では2019年12月、コンサートの合間にジーン・シモンズが空優会を訪れ髙橋氏が応対した様子を約6分、放送した。

「NHKの担当者から『空手の個人レッスンをお願いしたい』との連絡がありました。ジーンさんは日本の文化や歴史に興味があり、空手などの格闘技が大好き。とても楽しんでいる――と、関係者は喜んでいました」(同)

 実は、空優会はメディアに登場する機会も多い。元世界女王でクールビューティーな髙橋氏、指導員の若さとルックス、赤坂という土地柄もあるだろう。

 だが、メディア露出が多くても、変に芸能界慣れして浮わついた面は見せない。どんな時でも、レッスンは礼で始まり礼で終わる。

 一方で、サービス精神はある。以前のテレビ番組では「道場の開き戸を空けた瞬間に飛び出し、突く行為をしてほしい」という絵柄重視のムチャぶりにも応じた。「空手への認知度が高まるなら」と応じつつ、武道家魂は失わない。

 そうしたバランス感覚も、会員が支持するのだろう。

「日本伝統空手協会」を立ち上げ、海外訴求もめざす

 東京五輪で空手が正式種目に採用され、本来なら今年の夏は、世界に「KARATE」を認知させるチャンスだった。それが2021年に延期となったが、今後のコロナの状況次第では、どうなるかわからない。ウィズコロナ時代、バラ色の未来は描かないほうがよいだろう。

 今年1月「一般社団法人 日本伝統空手協会」という団体も発足させ、髙橋氏が代表理事に就いた。従来の空手団体には旧態依然とした意識のなか、組織運営で大きな問題を抱え、ガバナンス(企業統治)が機能しない団体もある。それとは一線を画した活動を目指す。

「当初は『オンライン指導でどこまでできるか』と思っていましたが、かなりの指導や交流ができることがわかりました。今後強化したいのは、海外への訴求です。空手の神髄や文化も含めて、まずは近年、指導に訪れたフランスやロシア、ドイツなどの関係者に働きかけています。すでにフランスからオンライン受講を申し込まれた会員さんもいます」(髙橋氏)

 実は、オンライン指導で「会員の上達が早くなった」という。画面越しに指導員が一人ひとりをほめたり指摘したりするので、受講者は個別指導の感覚を持つようだ。

 筆者はコロナ禍でも実績を維持した企業も取材しているが、共通するのは次の2つだ。

・その環境のなかで、できることをやり続ける
・従来に近い、サービスを提供する

 意欲の薄れた社会人のなかには「AだからBできません」を言い訳にする人が目立つ。今回でいえば、「A=コロナだから」がそれに当たる。そうした一面は全否定しないが、そのなかで「できること」をしないと「違いを生み出せない」と、取材しながら自問自答している。
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

高井 尚之(たかい・なおゆき/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)
1962年生まれ。(株)日本実業出版社の編集者、花王(株)情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。出版社とメーカーでの組織人経験を生かし、大企業・中小企業の経営者や幹部の取材をし続ける。足で稼いだ企業事例の分析は、講演・セミナーでも好評を博す。 近著に『20年続く人気カフェづくりの本』(プレジデント社)がある。これ以外に『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(同)、『「解」は己の中にあり』(講談社)など、著書多数。

 

日本で本当にあった“ヤバい選挙”事件簿…政見放送で禁止用語連呼、死人が立候補

 7月5日に投開票が行われる東京都知事選挙のゆくえが注目されている。現職の小池百合子氏の再選が有力視されるなか、今回も一部の個性的な立候補者たちの存在が話題になっている。都知事選といえば、過去にもマック赤坂氏やドクター中松氏などの強烈なキャラクターが立候補しており、選挙マニアから熱い視線を浴びた。

 そんな個性的な候補者や、村民200人以上が立候補した珍選挙などについてまとめた『ヤバい選挙』(新潮社)の著者である宮澤暁氏(35)に、選挙の魅力や楽しみ方について聞いた。

選挙マニアになった2つのきっかけ

 当選の見込みが薄い候補者に注目するなど、一風変わった選挙の楽しみ方をしている人たちは「選挙マニア」などと呼ばれる。宮澤氏もそのひとりで、化学関連企業に勤める傍ら、選挙マニアとして活動している。

「一般には取り上げられない、珍しい選挙について調べています。本書でも取り上げていますが、たとえば立候補者が死亡していた『幽霊候補事件』『200人以上も立候補者が出た村長選』『選挙権が剥奪されていた島』などのケースがあります。選挙の虜になったのは、1999年の都知事選に出馬した羽柴誠三秀吉候補がきっかけでした」(宮澤氏)

「豊臣秀吉の生まれ変わり」を自称する羽柴氏は、都知事選のみならず各地の選挙に立候補している。鎧兜を着て行う選挙活動や、ポスターに金箔を貼るなどの個性的なパフォーマンスで人気を集めた人物だ。

 その羽柴氏に魅せられて選挙に興味を持った宮澤氏は、各地の選挙管理委員会から選挙公報を取り寄せ、変わった候補者を調べるなどの活動を開始する。そして、ある珍選挙を知ったことで、本格的に選挙マニアとして活動を始めることになる。

「『200人以上も立候補者が出た村長選』です。詳しくは本書を読んでいただきたいのですが、これで選挙の深みにハマりました。本書の執筆にあたっては、地元の新聞や論文を読み漁り、原型となる同人誌をつくるのに半年、書籍化に向けた情報のブラッシュアップに1カ月ほどかかりました」(同)

 件のケースは、60年に栃木県桑絹村(現在は小山市の一部)で行われた村長選挙で、村民の分断などをきっかけに267人が立候補した。本書では、膨大な資料とともに経緯が詳述されている。

最注目は音声カット事件の後藤輝樹氏

 目前に迫った都知事選についても、宮澤氏の関心は高い。特に注目するのは、前回2016年の都知事選にも出馬した後藤輝樹氏だ。

「公職選挙法により、政見放送は『そのまま放送しなければならない』と規定されていますが、前回の都知事選で後藤氏の政見放送は音声がカットされました。これは史上2例目で、1例目は1983年の参院選で東郷健氏が差別発言とみなされた音声を一部カットされました」(同)

 後藤氏は5分ほどの政見放送のなかで、大部分の音声がカットされた。80回以上も放送禁止用語を連呼したことが原因のようだ。

「表現の自由を訴える意図があったとのことで、個性的でありつつも、信念がうかがえます。私のなかでは、まじめな政治的意図を持ち、無所属あるいは自分ひとりでつくった政党に所属して立候補している人は『インディーズ候補』、政策をまじめに訴える気がなく他候補の妨害を目的としている人は『泡沫候補』と線引きしています」(同)

今回の都知事選はコロナ禍で行われる初の選挙に

 候補者ばかりに目が行きがちだが、今回の都知事選選挙史に残るレアケースになると宮澤氏は言う。

「新型コロナの影響で、これまでのような集会や演説など通常の選挙活動ができません。コロナ禍で各陣営がどう選挙戦を展開するのかも、見どころのひとつだと思います。握手をして回るような『ドブ板選挙』もできませんし、街中で偶然演説を聞くことも少なくなりますから、票がどのように動くか注目しています」(同)

 そんな宮澤氏が考える、選挙の魅力とは何か。

「まじめな話をすると、立候補者に直接会いに行けること。また、期間中は非日常感を味わえることが魅力だと思います。一方、下世話な話ですが、これまでに見たこともない候補者をじっくりと観察します。弱小候補でも政策はうなずけることがあるので、選挙公報をサラッと読むだけでも楽しいですよ」(同)

 本書には、選挙制度を悪用した人々についても記されている。現在、立候補するには多額の供託金を支払う必要があり、一定の財力が条件となるため、供託金制度に対する批判も根強い。しかし、過去に選挙を悪用した人々がいたため、このような規制が設けられたという背景もあるようだ。

「人類は苦労して今の選挙制度を構築してきましたが、それを崩すも取り戻すも我々次第です。理想論かもしれませんが、国民主権なので、我々の行動で是正はできると思うんです」(同)

 また、選挙といえば投票率の低さが問題視されているが、その原因は投票を啓発する側にある、と宮澤氏は語る。

「『投票に行こう』『あなたの一票が大事』だけでは意味がありません。まずは、選挙のルールをしっかり教えることが大前提だと思います。野球のルールがわからないのに観戦に行く人はいないじゃないですか。まずは選挙のことを周知させるのが、投票率を上げる一因になると思いますね」(同)

 今回の都知事選も、文字通り“ヤバい選挙”となるのだろうか。

(文=沼澤典史/清談社)

都知事候補討論会で問われた小池百合子の差別肯定政策、小野泰輔のヘイト発言! 津田大介の切り込みに二人の答えは……

 7月5日に投開票がおこなわれる東京都知事選だが、候補者によるテレビ討論がおこなわれていない。候補者同士による討論は、都政を検証して課題や争点を明確にし、有権者にとって重要な判断材料を提供する場だ。実際、前回2016年の都知事選で小池百合子氏、鳥越俊太郎氏、増田寛也氏の主要...

パチンコ「甘デジ高速スペック」「超アマ!?遊タイム機」に期待…覚醒メーカー「超大物」にも動き!?


 各メーカーより自信の新台が発表されているパチンコ。中でも業界のリーディングカンパニーSANKYOの『Pフィーバー戦姫絶唱シンフォギア2』は、デビューより高稼働を実現している。再販決定との情報も出るなど、偉大な初代に続き快進撃を見せてくれそうな気配だ。

 圧倒的な出玉スピードを実現した『P大工の源さん 超韋駄天』(SANYO)や『P10カウントチャージ絶狼』(サンセイR&D)も好調。両機種ともにパチンコサイト「パチビー」の全国稼働ランキングでランクイン(6/29現在)するなど好評価を得ている印象だ。

 デビューを控えている機種も要注目。大手サミーが発表した『P交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO』は、「ライトミドルスペックの大本命」といった声も出るなど大きな期待が寄せられている。

 そんな同社といえば、やはり注目度が高いのは検定を通過した『P真北斗無双3』だろう。6月29日時点で詳細は明らかになっていないが、「新筐体で登場!?」「遊タイム搭載の可能性もある」といった噂が存在。その動向に熱い視線が注がれている。

 一般社団法人「ぱちんこ広告協議会」が主催する「“ファン”が選ぶパチンコ・パチスロ大賞2019」のパチンコ部門を2連覇中のヒットメーカーも忘れてはならない。

 京楽産業.の『ぱちんこ新・必殺仕置人』が大賞を獲得。「秒殺V-ST」を宣言した本機は、新規則マシンに対する「右打ち中の消化スピードの遅さ」という不満を見事に解消した点が高評価に繋がったという印象だ。

 同ランキングでは『ぱちんこAKB48 ワン・ツー・スリー!!フェスティバル』も2位にランクイン。かつての輝きを取り戻したヒットメーカーが、現在のパチンコ分野を牽引している状況だ。

 今後も魅力的な新機種がスタンバイ。「甘すぎるのでは!?」と話題になった『P仮面ライダー轟音』が9月に登場予定だ。

 遊タイムへは低確率「950回転」消化で到達し「時短1200回」が約束される。その間に大当りを引き当てる確率は驚愕の約98%だ。ST継続率は約83%。その8割で1500発の出玉を得られるという、ポテンシャルの高さを感じられる仕上がり。導入後は大きな反響が寄せられそうだが…。

 同社といえば、登場が予想されている新機種も注目を集めている。「高速Vスペック」も話題になった超人気シリーズや、大旋風を巻き起こした「アノ大物」の名が浮上中だ。

「京楽さんに関する情報は多いですが、目立つのは超人気コンテンツ『魔法少女まどか☆マギカ』ですね。『奇跡と魔法の高速Vスペック』と銘打たれた前作は、右打ち中の65%が1500発と高い一撃性を搭載していました。まずまずの反響を得ていましたよね。浮上したのは『甘デジタイプが準備中!?』という内容。遊タイムの搭載を予想する意見も多く、早くも関係者の間では話題ですよ。

それだけでも期待は高まりますが、最近になってパチンコ未経験である原作ファンがホールへ殺到するという現象を引き起こした『冬のソナタ』を話題にする方が増えてきました。『年内の発売に向けて動いている!?』といった声もありますが、現時点では噂の域は出ないという感じですね。

ただ、約5年ぶりに登場した『CR冬のソナタ Remember』も高稼働を実現していたように、今なお根強いファンを持つコンテンツ。発表されれば、間違いなく大きな反響が寄せられるでしょう。今後の動向から目が離せません」(パチンコ記者)

 浮上した京楽産業.の激アツな新情報。噂される大物たちが間もなく動き出すのだろうか。覚醒を遂げたヒットメーカーのサプライズに期待だ。

JRAアーモンドアイ、サートゥルナーリアの凱旋門賞(G1)見送りは正解だった!? 宝塚記念(G1)クロノジェネシス圧勝で垣間見えた「嫌われ者」の存在価値

凱旋門賞制覇」は競馬関係者にとって長らく悲願とされてきた。これまで多くの日本馬が挑戦し続けて来た欧州の大レースだが、1999年エルコンドルパサー、2010年ナカヤマフェスタ、12年と13年のオルフェーヴルと、2着まで好走することはあっても、優勝を成し遂げた馬はいまだに出ていない。

 昨年はキセキ、ブラストワンピース、フィエールマンと、過去最多タイとなる3頭を送り込んだものの、キセキの7着が精一杯で残りの2頭は大敗を喫した。立ちはだかる壁の高さを思い知らされる結果となった。

 かといって日本馬のレベルが低いのかといわれるとそうでもない。「世界に通用する強い馬づくり」を目的に創設されたジャパンC(G1)は2005年のアルカセットを最後に外国馬の優勝はなく、日本馬が連勝中である。能力だけであれば、既に勝てるだけの領域に達しているといえるだろう。

 やはり、大きく異なるのは「タフな馬場」で開催されることが多い欧州の競馬に比べ、世界でも有数の高速馬場で開催される日本の競馬との違いにある。ある意味ガラパゴス化しつつあるともいえそうな「軽くて時計の出やすい」ことが特徴とされる馬場だ。これは外国馬のジャパンC出走が減った大きな原因といわれている。そもそも互いに性格の異なる馬場を走っているのだから、外国馬のジャパンCでの不振も納得がいくならその逆もまた然りである。

 今年の宝塚記念を4着に敗れたサートゥルナーリア、安田記念を2着に敗れたアーモンドアイはいずれも過去に凱旋門賞挑戦のプランもあったが、最終的には回避している。2頭に共通しているのは、勝利したレースの鮮やかさと同居する脆さである。レコードが出るような高速馬場を得意とする一方で、スタミナを要する重い馬場や厳しい展開では思わぬ凡走をすることがある。

勿論、2頭の父が世界的なスプリンターだったロードカナロアということも、スピードに長ける一方でスタミナに不安があることは確かなのかもしれない。そして、馬場が渋った安田記念や宝塚記念で好走出来なかった理由としても大きくクローズアップされるものではないだろうか。

 思い浮かぶのは、アーモンドアイの凱旋門賞回避の際に、所属するシルク・ホースクラブが会員向けのHPで記載されていた内容だ。文中では「コース・距離・斤量、そして初めての環境と全てがタフな条件となること」や、レース後のケアなどを考慮した結果、「ベストのレース選択ではない」と判断した経緯について説明がされていた。奇しくもこれはサートゥルナーリアにも重なる部分があると感じる内容だ。

 そこで改めて、今年の宝塚記念を振り返ってみると、折からの豪雨で道悪と化したタフな馬場を圧勝したクロノジェネシスの父は2004年の凱旋門賞を勝ったバゴである。引退後に日本で種牡馬となり、初年度から菊花賞馬ビッグウィークを出したが、それ以外の産駒はG3に留まり、久々にG1馬を送り出したのがクロノジェネシスだった。

 凱旋門賞馬である父の血を引くクロノジェネシスが、タフな馬場の宝塚記念を圧勝したことは、今後の海外遠征について少なからず指標としてのレース価値が見いだせないだろうか。ダービー馬はダービー馬からの格言ではないが、凱旋門賞馬は凱旋門賞馬からという意味でも、タフな馬場に抜群の適性を示したクロノジェネシスの凱旋門賞挑戦には期待が膨らむ。残念ながら今年の登録はないため、実現はなさそうだが来年の挑戦はもしかしたらあるかもしれない。

「宝塚記念は梅雨の時期に開催される上に、荒れた馬場になりやすいです。また、この時期にレースを使うと、秋からの復帰のローテーションに余裕がなくなることも避けられる理由といわれています。

ですが、見方を変えればこの条件こそが、高速馬場になりやすい東京の天皇賞やジャパンCよりも、凱旋門賞の適性を推し量る意味でよほど合うのではないかと感じたのも確かです」(競馬記者)

 これまではどちらかというと「嫌われ者」として扱われてきた宝塚記念。だが、凱旋門賞を目標とする馬の適性を見るにも出走した方がいいレースとして、再評価されることに期待したい。

 日本競馬界の悲願達成について、改めて考えさせられた今年の宝塚記念だった。

JRA 武豊もゾッコンの才媛、故障に泣いた素質馬!? 【ラジオNIKKEI賞(G3)】に夏の上がり馬候補が大集合!!

 7月5日(日)、福島競馬場でラジオNIKKEI賞(G3)が開催される。クラシックの出走を目指したが叶わなかった馬や、デビューが遅れた馬たちが、秋の飛躍を目指すべく集結した。

 まず注目を集めているのが、2連勝中のパラスアテナ(牝3歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だ。

 ダートデビューしたものの、芽が出ず芝に転向。初戦の3歳未勝利戦(芝2000m)で2着に5馬身差をつけて初勝利し、適性があることを証明した。

 前走は武豊騎手とタッグを組んでカーネーションC(1勝クラス)に出走。5番手追走から上がり最速の脚を使い、豪快に差し切り勝ち。レース後、武豊騎手は戦前こそテンションが高かったものの、「競馬にいけば乗りやすかったです」と語り、「道中から良い感じで、追ってからもしっかりしていました。能力があります」と手応えを明かした。

 パラスアテナは次走に自己条件戦も視野に入れていたものの、陣営は『仮に軽斤でも武豊騎手が乗ってくれる』との理由でラジオNIKKEI賞への出走を決断したという。武豊騎手も認めた才能を発揮し、見事勝利を収めることができるか。

 故障に泣いたルリアン(牡3歳、栗東・佐々木晶三厩舎)は巻き返しを誓う。

 キズナ産駒の中でも大きな期待を集めていたルリアン。だが、新馬戦を2着で終ると、その後骨折が判明。約8カ月の休養を余儀なくされてしまった。

 それでも今年の3月に復帰すると、3歳未勝利(阪神芝2200m)、3歳1勝クラス(阪神芝2000m)を2連勝。徐々に世代屈指の実力を見せつつある。

 秋以降に活躍するためにもここで負けるわけにはいかない。鞍上は期待の若手・坂井瑠星騎手が務める予定だ。

 パンサラッサ(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)もここから伸びることが期待されている1頭だ。

 クラシックへの出走は叶わなかったものの、前走阪神3歳以上1勝クラス(芝2000m)では、古馬相手に果敢にハナを奪うとそのまま逃げ切り勝ち。2着に2馬身半差をつけている。

 今回もパンサラッサが主導権を握ることだろう。騎乗予定の三浦皇成騎手とともに、作り上げたペースでライバルたちを翻弄することができるか。

 ダート重賞勝ち馬キメラヴェリテ(牡3歳、栗東・中竹和也厩舎)は決断を迫られている。

 ダートでデビューし、・北海道2歳優駿(G3)を勝利。だが、全日本2歳優駿(G1)で3番人気に支持されるも9着に終わると、ヒヤシンスS(L)でも14着と大敗を喫した。

 ここで陣営は芝転向を決意。芝初戦の若葉S(L)で10番人気ながら2着に入り、皐月賞(G1)への優先出走権をゲットするも、待望のクラシック初戦では、いいところなく17着と惨敗を喫していた。

 前走は鳴尾記念(G3)に向かい、古馬に挑戦するも15着。芝のレースに出続けるのか、それともダートに出戻るのか。岐路に立たされている。

 隠れた実力馬として注目されつつあるサクラトゥジュール(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)。

 これまで6戦2勝[2-3-1-0]。勝ち切れない競馬を続けている。だがその内容を振り返ると、ひいらぎ賞(1勝クラス)では桜花賞(G1)3着のスマイルカナとタイム差ナシの2着。3月の中山3歳1勝クラス(芝1800m)でも皐月賞(G1)4着と殊勲の走りを見せたウインカーネリアンの2着など、同馬の前にはいつも世代トップクラスの強豪が立ちふさがっていた。

 前走の東京3歳1勝クラス(芝1600m)では2番手追走から抜け出して快勝。2着に2馬身半差をつけて、改めてクラシックを出走したライバルたちに引けを取らない能力を持つことを証明している。

 春に開きそこねた、サクラは秋に咲き乱れるか。ここからの復権に期待したい。

 これら以外にも2連勝中のグレイトオーサー、4戦連続連対中のバビット、快速逃げ馬ベレヌスなど一筋縄ではいかないメンバーが集結。福島の夏をさらに熱く盛り上げてくれそうだ。

 ラジオNIKKEI賞を勝ち、“上がり馬”と称されることになるのはどの馬だろうか。7月5日(日)、15時45分発走だ。

平野紫耀と中島健人のドラマ『未満警察』が大炎上、BPOに訴える動きも

正解のないWEBマガジン~wezzyより】

『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)番組ホームページより

 Sexy Zone中島健人とKing & Prince平野紫耀のダブル主演によるドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)の初回放送で、“のぞき”描写が物議をかもしている。

 『未満警察 ミッドナイトランナー』は、一ノ瀬次郎(平野紫耀)と本間快(中島健人)が警察官を目指して奮闘する物語だ。しかし6月27日放送の第1話で、ふたりが警察寮の向かいにあるアクアショップの2階にバスローブ姿でたたずむ風呂上がりの女性をのぞき見する演出があった。

 まず、本間がバスローブ姿の女性(真木ようこ)がいることを発見し、双眼鏡を使ってのぞき見をしているところに一ノ瀬も合流。「湯上がり美人」「人妻ちゃん」と勝手なあだ名をつけ、2時間にわたってのぞき続けていると、部屋に入ってきた男が女性を殴りつけている場面に遭遇する。