JRA“ヒヤリ”戸崎圭太、1着もゴール後まさかの落馬。昨年の大事故をフラッシュバック、内田博幸も検量室で安堵

 宝塚記念(G1)の裏開催となった先週末の東京開催では、5月に復帰した戸崎圭太騎手が4勝の固め打ち。これで今年10勝目となり、関東を代表するジョッキーが存在感を示した。

 復帰してから2週間は勝利がなかったが、復帰後12戦目で今年初勝利を挙げると、そこからは毎週コンスタントに勝ち星を重ねている戸崎騎手。28日現在、勝率.213は関東の日本人騎手でトップの成績だ。かつて3年連続リーディングジョッキーに輝いた名手に復活の兆しといえるだろう。

 まだ騎乗数をセーブしながらでありながら、結果を出しているのは流石といったところだ。また、復帰後の騎乗についても高評価の声が聞こえてくる。

「ある調教師が戸崎騎手について『ポジション取りは長けているし、追ってからも以前の迫力が戻ってきた。今の関東の騎手の中に入ると1枚抜けているよ』と話していました。このまま夏の福島、新潟でも勝ち星を量産していけば、関東リーディングは狙えるかもなんて意見もあるぐらいです。やはり関東では抜けた存在ですね」(競馬記者)

 順調な復帰となった戸崎騎手だが、土曜にヒヤっとする場面があった。

 27日、東京11RのアハルテケS(OP)でアシャカトブに騎乗した戸崎騎手は、見事に内を突き抜け勝利を飾った。しかし、ゴールをした直後にアシャカトブは崩れ落ちるように転倒。戸崎騎手はラチ沿いに投げ出されてしまった。

 昨年、戸崎騎手が長期離脱となったのはJBCレディスクラシック(G1)でのこと。スタート直後に進路が狭くなり、騎乗馬が内ラチに激突し戸崎騎手は振り落とされてしまった。この落馬事故で右肘の開放骨折の診断を受け、復帰に約半年を要したのだ。

 それだけに再度ラチ沿いでの落馬となったため、またしても大惨事かと心配された。だが、幸運にも戸崎騎手は無傷であった。馬はすぐさま馬運車で運ばれたが、無事だった戸崎騎手は歩いて検量室へと向かった。

「検量室では周りの騎手から驚いた様子で迎えられたようです。内田博幸騎手は「内にいなくて良かった。あのまま後ろを走っていたら事故に巻き込まれていたよ」とホッと胸を撫でおろしていたみたいですね。半年前の事故のこともあるので、驚いたでしょうね。

また、張本人の戸崎騎手はアシャカトブについて『あの感じは足元の故障ではないと思う。心臓系の何かじゃないかな。無事に戻って来れば良いのだが……』と心配していました。能力を高く評価しているようですし、今後の重賞戦線で期待のパートナーですからね」(別の記者)

 その後、アシャカトブは熱中症と診断され、軽い外傷を負ったくらいで命に別状がないと明らかになった。

 昨年の悪夢がフラッシュバックするかのような落馬だったが、人馬ともに無事で何よりだ。これは今年の戸崎騎手が“もっている”証拠なのかもしれない。

 ここからの関東リーディング奪取へ、戸崎騎手の猛追に期待したい。

コロナ禍における、「タイム広告」の有用性とは?

テレビCMには、広告主が個別の番組を提供し、その番組のCM枠内で放送する「タイム広告」と、番組とは関係なくテレビ局が定める時間に挿入される「スポット広告」があります。

本稿では、コロナ禍で企業が広告宣伝の見直しを図る今、「タイム広告」の有用性を考察します。

景気後退期における広告の重要性 

新型コロナウイルスの影響が経済面にも及ぶ中で、「今この時期に宣伝費をかけるのは得策ではない」と、宣伝活動を縮小している企業も少なくないでしょう。

過去にも、
・1991年のバブル崩壊
・2001年のITバブル崩壊
・2008年のリーマンショック
と、大きな景気後退期がありました。

しかし、これらの時期における広告投資と、その後の企業決算を分析すると、どの時期においても広告投資を維持・拡大できた企業と減少させた企業では、その後の売り上げ回復に大きな差が出ていることが分かりました。

特にリーマンショック時においては、広告投資を減少させた企業群は、売上高を2007年の水準に戻すまでに約10年かかっています。

テレビ出稿量と売り上げ
電通による集計。出稿量:広告統計、企業売上:SPEEDAより。分析対象企業:2008年時点の年間テレビ出稿量上位300のうち上場企業(単体決算参考)。2009~11年のテレビ出稿量を2008年(リーマンショック時)と比較、「維持・増加グループ」と「減少グループ」に区分し、売り上げ推移を分析。

また、最近の生活者調査(※1)によると、生活者の92%は、「混乱する環境下、企業が社会に対して何かを発信することが大事」と感じていて、広告を通じた新しい情報を求めている姿が浮き彫りとなっています。

広告を半年間止めた場合、生活者とブランドとのリレーション価値が大きく減少する(※2)ともいわれ、広告を通じた生活者との絆づくりを継続的に行っていくことが重要です。

※1 電通コロナ禍独自調査。2020年5月。
※2 カンターメディアリサーチ。
 

タイム広告は、ミドルファネル強化につながる

ブランドと生活者のリレーション構築において、テレビ広告は大きな役割を担うことができます。本連載の1回目では、「テレビの3UP効果」について説明しました。

「テレビの3UP効果」とは、以下の三つです。
・素早く届けられる「Speed-UP」
・多くの人を巻き込む「Scale-UP」
・低関心層の生活者にも興味喚起が可能な「Interest-UP」

テレビ広告にはタイムとスポットの2種類がありますが、タイム広告は特に「Interest-UP」に強みがあり、昨今マーティング課題にも上がる、「認知」よりも深い中間指標=ミドルファネルの強化に有効だと筆者は考えています。

ファネル図


先日、私たちは、「タイム広告の有用性」を伝えるビデオを作りました。制作に当たり、タイム広告の効果と価値を改めて考えてみました。
 



広告主にとって、テレビのタイム広告は、
「広告効果が見えにくい」
「スポット広告に比べてリーチが取れない」
「長期間固定される=固定費になる」
という印象を持たれることもあります。

しかし、裏を返せばタイム広告の持つ「訴求したいターゲットを狙って、長期間にわたり継続・反復的に訴求できる」特性こそが、ミドルファネル強化には必要な要素でもあることが見えてきました。

ターゲットを含む幅広いリーチでトップファネル拡大に強みを持つスポット広告と、以降でご紹介するミドルファネル強化に強みを持つタイム広告。これらを戦略的に併用することで、生活者とブランドの関係をより強固にすることができます。

とあるブランドについて、提供番組の視聴者は非視聴者に比べてブランドへの「好意」「購入意向」が大きく上昇していることが分かりました。これらはミドルファネルのとりわけ「ブランド・ロイヤルティー」 に相当する指標です。

その理由として、
・狙いたいターゲットの含有の高い番組を選ぶことができる
・OA時間帯、コンテンツを選択することで、消費者の心に刺さる瞬間を狙えること
が考えられます。

タイム広告1
※ACR-ex2019から。

長期にわたる継続接触の価値

近年、ブランドのミドルファネルの強化には、時間をかけたコミュニケーションが必要であることが次第に分かってきました。そもそもミドルファネルに該当する指標は、トップファネルに相当する「認知」 の指標と比べて変動が緩やかなことが特徴です。

今回、広告接触回数を同程度に合わせて、短期間に集中接触したグループと、長期間にわたり継続的に接触したグループとの効果差を検証したところ、「認知」では差が見られなかったものの、「興味関心」「信頼」「好意」「購入意向」といったミドルファネルに相当する指標では大きな差が生じていました。

いわゆる「単純接触効果」とは、何度も繰り返し接することで好意や印象が高まることをいいます。ターゲットが好む番組コンテンツの中で、長期にわたって繰り返し広告を見せ続けられるタイム広告には、「単純接触効果」をより強く生み出す力があると考えられます。

長期集中出稿
調査・実験方法:電通オリジナル 2017~18年調査実施。特定番組に6カ月間CMをOA、期間中にスポット広告もOA。ブランド調査を、事前、スポット広告投下後、6カ月後に3回実施。タイム長期広告接触者とスポット短期広告接触者を、CM接触データを用いて総接触回数が同程度となるように調整した上で、事前調査からの変化幅を集計したもの。

また、生活者の購買行動は日頃から常に発生しており、安定的な売り上げ確保の観点からも、継続的な広告接触は有効でしょう。タイム広告に関しては、「同じ枠でオンエアし続けるため、同じ視聴者にしかリーチできないのでは」という懸念もよく挙げられますが、この点に関しても、6カ月の提供により視聴者は少しずつ入れ替わり、複数番組を組み合わせることで、十分なリーチを稼ぐことも可能です。

ある一定の予算規模を想定した場合のシミュレーションではありますが、リーチを加味した広告効果のスコアでは、予算を全て短期集中スポットキャンペーンで実施する場合よりも、予算全体の40%程度を長期継続のタイム出稿に活用する場合のほうが、期間全体を通じて良いスコアを得るという試算結果も得られています。

タイム広告2
半期予算10億円の場合。電通DiaLogシミュレーターで算出し、対象階層は個人全体。「購入意向率」は電通オリジナル調査による。なお、選択する番組により結果は異なります。

最後にテレビのタイム広告の強みを改めてまとめると、「長期にわたって、狙ったターゲットに、狙ったタイミングで接触させることで、ミドルファネルの強化を可能にできる」ということになります。

景気後退期だからこそ重要な、ミドルファネルの強化。

テレビのタイム広告を有効に活用することは、生活者との絆を深め、効果的な広告の実現の一助となるはずです。

パチンコ「貴重な資料」を公開! 歴史を学べる「パチンコ誕生博物館」開館

 かつては34兆円産業までのぼりつめたパチンコ。娯楽の多様化、規制によるギャンブル性の低下、パチンコ依存症の指摘などによって遊技人口は減少傾向にあるものの、それでも20兆円近い売上があり、日本を代表する娯楽産業のひとつとして多くのファンに愛されている。

 パチンコのルーツは、今から100年以上前に誕生した『ウォールマシン』といわれている。このウォールマシンが大正時代、日本に渡来。これを参考にした日本製の遊技機が誕生し、既に第2次世界大戦前には楽しまれていたという。

 そんな中、ゲームとしてではなく徐々に「お金が払い出される」マシンも登場。言うまでもなく問題視されたが、その都度、製造業者やパチンコ店経営者の創意工夫によって法律の範囲内でサービスは提供され続けた。

 1937年から終戦までの約8年間は他の娯楽と同じく禁止されたものの、終戦後にかつてパチンコ店を経営していた正村商会の正村竹一が営業再開と共に遊技機の開発にも尽力すると、新たな盤面の構成『正村ゲージ』を考案。既存機になかった視覚的演出は多くのファンを生み出し、現代パチンコの礎を築いた。

 当時のパチンコはいわゆる「手打ち式」。ハンドルを回せば連続で玉が弾き出されるものとは異なり、文字通り、玉をひとつひとつ投入口に入れて打ち出すシステムであった。

 この手打ち式パチンコは当然、今となっては歴史を知る上でもとても貴重な資料となるが、このほど、そんな貴重な遊技機を実際に見ることができる博物館が横須賀の馬堀海岸にオープンした。「パチンコ誕生博物館」である。

 6月28日に開館した同博物館は、2008年に『パチンコ誕生 シネマの世紀の大衆娯楽』を出版した杉山一夫氏のコレクション等を展示。先の手打ち式パチンコをはじめ、かつてはパチンコの元祖とされていた『コリントゲーム』の歴史についても知ることができる。

 また、他のコーナーでは「正村竹一の発明とされる『正村ゲージ』は調査の結果、正村商会よりも早く他社が製造していることが分かった」といった非常に興味深い展示もあるとのこと。正村ゲージの真実を解き明かすもので、杉山氏が直接、説明してくださるそうだ。

 開館は毎週日曜日の11時から17時までで、入館料は500円。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から当面は予約制とのことで、予約はHP上で受け付けている。

【マイナポイント】WAONは最大35%還元! 得する決済サービスキャンペーンまとめ

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

25%還元のマイナポイント。いよいよ2020年7月1日より、実際に利用するキャッシュレス決済サービスを申し込むことになるが、すでに各決済サービス事業者は独自に「マイナポイント申し込み」キャンペーンを発表している。なかには最大10%(2,000pt)も上乗せされ最大35%(7,000pt)ももらえる場合もあるので、しっかり確認しないと損するぞ!

キャンペーンでマイナポイントが最大35%になる!!

 2020年9月からスタートする25%還元の「マイナポイント」。いよいよ2020年7月1日からは、実際に利用するキャッシュレス決済サービス会社を決める(申し込む)ことになるが、決済サービス会社によって、ポイント付与条件は微妙に異なるのをご存じだろうか? まずは『実は、マイナポイント付与条件は決済サービス会社ごとに違うって知ってた?』を参考にしてほしい。  それを理解したうえで、さらに考慮したいのがマイナポイントの申し込みで上乗せされるお得なキャンペーンである。実は、2020年6月29日時点で、すでに各決済サービス会社が、独自にマイナポイント申し込みキャンペーンを発表している。なかには、…

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JRA「関東のご意見番」蛯名正義の後継者にあの騎手が名乗り!? 「怪我の功名」でリーディングも現実的に

 年明け早々に落馬負傷のため、戦列から離れていた三浦皇成騎手だが、3月に復帰して以来、勝ち星を量産している。6月28日現在ですでに37勝を挙げており、関東リーディングでも4位につける活躍を見せている。

 絶好調の理由として、以前よりメリハリの利いた競馬ができていることも大きいようだ。行くときは積極的に逃げ、時には大胆な後方待機を選択するなど、騎乗の幅が広がったと、周りの騎手は分析していた。

 その一方で、これまでと違った一面も見せている。

 落馬負傷により、以前にも増して馬込みで神経を使うようになったらしい。何度も大怪我をしていることもあり、過敏になっていて、危ない騎乗をしている若手がいると、ときには周りも引くくらいの大声で注意することもあるようだ。

「山田敬士騎手や菅原明良騎手、原優介騎手なんかはよく呼ばれているようですよ。レース後に『俺が何度も声をかけているだろ。気をつけろ』と師匠の調教師の前でも叱咤することもありました。同じレースに騎乗していたほかの騎手は『ちょっと怒り過ぎじゃないか』と若手騎手に同情する声もあったみたいです」(競馬記者)

 また、パトロールビデオを確認すると、若手騎手に顔を向けて怒っている姿を見掛けることもある。このときは萎縮した若手が外へ張る感じで下がり、結果的に三浦騎手に進路を譲るような形になっていた。三浦騎手がフェアプレーを強く意識していることが伝わって来る一幕だったかもしれない。

 別のレースでも、若手騎手が放馬した馬を自ら捕まえようとしているのを目撃し、遠くから「ジョッキーは近づくんじゃねえよ。係の人に任せておけ!」と無観客の競馬場に怒号が響いた。声の主は勿論、三浦騎手だ。注意を受けた若手騎手は馬から離れて三浦騎手の元へ行って平謝りしていた。

「関東は蛯名正義騎手が以前は若手の教育係のようなポジションでしたが、今は騎乗数も少なくなったため、注意する騎手がいなくなってしまいました。横山典弘騎手や柴田善臣騎手などのベテランはあまり大声を出して言うタイプではありませんし、中堅の石橋脩騎手や津村明秀騎手も穏健派ですから。

そこでキャリア的にも実績的にも三浦騎手が後継に収まったわけです。ですが、注意している内容は決して理不尽ではなく、何度も大怪我を負った経験やジョッキーとしてのプライドがそうさせるのでしょう」(競馬記者)

 以前にも増してフェアな騎乗を心掛けるようになった三浦騎手。順調に行けば、自身初となる関東リーディング獲得の可能性も十分あるだろう。強敵となるD.レーン騎手は短期免許の期間満了もそう遠くはない。

 同じく怪我から復帰した戸崎圭太騎手も、先週は7鞍に騎乗して4勝をあげる大活躍を見せたように、復調を感じられる好成績だった。今後の関東は怪我から復帰した三浦騎手と戸崎騎手を中心に回っていきそうだ。

パチンコ「ドラマチックな大当り」が魅力!? 「激熱パターン」が用意された「奥の深いゲーム性」が特徴!!

 かつて老人が愛好する音楽といえば演歌であったが、今の若者がその歳を迎えた頃には、しまくちゃのジジイが「けど否めない~、でも離れがたい~」とか歌っているのであろうか。かくいう私もカラオケ教室で「やだねったらやだね」と歌っているとは思えないのである。

 しかし、アメリカではいまなおカントリーミュージックは人気のジャンルで、爆発的ヒットを量産する売れ線のホットな音楽だともいう。日本でもTik Tokと結びついて跳ねるみたいな偶然性に頼らずとも平場で脈々と演歌が受け継がれていきそうな気がしないでもない。知らんけど。

 そんな演歌の大御所といえば真っ先に名前が挙がるのが北島三郎であろう。ご存知「サブちゃん」の相性で親しまれ、数々の大ヒット曲を世に放った大物中の大物であるが、このサブちゃん、パチンコ・パチスロ業界的にも因縁浅からぬ人物で、オリ平と中心にさまざまな北島三郎ブランドの機種をリリースしている。

 その中でもっとも新しい機種は、羽根物『CRA祭りだ!サブちゃん』となる。回転体役物を搭載した羽根物で、ノーマルルートとスペシャルルート、期待度の異なる2つのアプローチから大当りを楽しめる内容となっている。

 羽根から入賞した玉はまず直下のシーソー役物によって左右どちらかのルートに振り分けられる。左に行けばノーマルルート、右に行けば激アツのスペシャルルートである。

 スペシャルルートは3つの回転体で構成され、歯車型の前2つの回転体によってV穴が搭載された本丸回転体に運ばれる。本丸回転体は穴が3つで大当り確率は1/3となる。

 このルート自体に手の込んだ仕掛けは一切なく、必ずこの本丸回転体まで運ばれ、最後のタイミングによって大当りの当否がわかるというシンプルにアツくなれる機構となっている。

 一方のノーマルルートは雨樋のような筒型のアクリルコースを通り、下段ステージで待ち構える8穴回転体によって物理的な大当り抽選が展開されるが、途中にはいくつかの仕掛けがある。

 まず1つめがL字型に変化するアクリルコースの手前にある滞留ポイントである。これによって流れてきた玉がそのまま通過させるのではなく、一瞬の間を作り出し、落下タイミングにランダム性を与えるのである。

 そして、アクリルコース出口には「祭」と書かれた可動体が用意されていて、出入りを繰り返すこの可動体に玉が弾かれると無事回転体での大当り抽選を受けられるようになる。玉が可動体に接触しない場合はそのままストレートに進みハズレ穴に吸い込まれる。



 さらに回転体にもひとつ工夫が施されている。回転体に刻まれた8つある穴のうち赤いポケットは大当りのVゾーンだが、その反対側に設置された緑ポケットに玉が入賞すると回転体の右横に用意されたまつりちゃんギミックが本丸回転体へと運び出してくれるようになっているのである。

 これがリプレイルートで、ノーマルルートからスペシャルルートへと昇格させてくれる逆転コースなのである。ノーマルルートでも激アツパターンが用意された奥の深いゲーム性が特徴となっている。

 ただ、構成の役物だと奇跡的なV入賞パターンは発生しない分、意外性という意味では物足りなさを覚える向きもあろうが、本機にもドラマチックな大当りは存在する。

 それは役物に2個入賞した時に発生する可能性がある。ひとつがスペシャルルート、もうひとつがノーマルルートに行くとして、基本的には期待度の高いスペシャルルートの行方を追うだろう。玉が歯車役物を2つ超え、Vの回転とタイミングはどうだと目が釘付けになり、惜しくもV手前のポケットでああ残念と天を仰ごうとしたその時、なぜか液晶画面に「V」の文字が表示されているではないか。

 どうやらノーマルルート側の玉が8つ穴回転体のほうで大当りをしたようなのであるが、ちょうど大当りのタイミングが同期した関係で、サプライズな展開となってしまった。実戦ではこういったパターンもあるので、やはり羽根物は面白いのである。

(文=大森町男)

JRA宝塚記念(G1)“ドバイの呪い”は健在……。クロノジェネシス快勝も、「ライバル」にのしかかるはブービー馬がつないだバトン

 28日、稍重の阪神芝コースで行われた春のグランプリ・宝塚記念(G1)は2番人気クロノジェネシスが2着に6馬身差をつけて優勝。さらに3着馬はそこから5馬身遅れてゴールと、まさにクロノジェネシスの独壇場のレースとなった。

 これまで良馬場以外のレースで3戦3勝の成績を誇っていた道悪巧者が、そのポテンシャルをいかんなく発揮した結果だ。4歳牝馬のニューヒロイン誕生に、海外挑戦やアーモンドアイとの国内最強決定戦に早くも期待が高まっている。

 その一方で、クロノジェネシスのライバル・カレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)は宝塚記念の結果を受けて、評価を上げた1頭ではないだろうか。

 これまで重賞未勝利ながらも、重賞で2着4回(うちG1が3回)の好走をしているカレンブーケドール。あと一歩、勝利に届かないシルバーコレクターだが、クロノジェネシスとの対決は1勝2敗で、着順の差はすべて「1」と接戦を演じているライバルだ。

 宝塚記念は稍重の馬場を味方につけたクロノジェネシスが「6馬身差」という圧巻のパフォーマンスを見せた。カレンブーケドールは重馬場で行われた今年の京都記念(G2)で、クロノジェネシスに「2馬身半差」の2着に敗れている。単純比較はできないが、もしカレンブーケドールが宝塚記念に出走していれば、2着に入っていたのではないかという見方もできるだろう。

 クロノジェネシスと同じく、今後の活躍に期待がかかるカレンブーケドール。だが、宝塚記念の結果は同時に「不安」を増大させるものでもある。

 注目するべきはグローリーヴェイズが5番人気ながら、まさかのブービー17着に敗れた結果だ。

 今年、カレンブーケドールは2月の京都記念後、ドバイ遠征を予定していた。だが、ドバイワールドカップデーは開催中止となり、すでに現地入りしていた出走予定馬はトンボ返りとなってしまった。サウジ転戦組とは違い、1戦もすることなくドバイを後にしたトンボ返り組は帰国後の成績が不思議と奮わないのだ。

 唯一、アーモンドアイが帰国初戦のヴィクトリアマイル(G1)を勝利したが、それ以外はすべて初戦を敗れてしまっている。さらにアーモンドアイは2戦目の安田記念(G1)を圧倒的な1番人気ながら3着に敗れ、ラヴズオンリーユーも単勝1.8倍に支持された鳴尾記念(G3)で2着に敗れてしまうなど、“ドバイの呪い”ともいえる状況だ。そのため、グローリーヴェイズには状況を一変させる走りに期待がかかったが、大敗してしまった。

 どうやらこのジンクスはまだ続いているようだ。

 未だに帰国後の初戦を迎えていないカレンブーケドール。次走の予定は発表されていないが、復帰戦は宝塚記念の勝ち馬のライバルということで注目を集める一方で、宝塚記念のブービー馬がつないだ呪いの払拭にも注目が集まるだろう。

 復帰戦は悲願の重賞勝利とともにドバイ組の無念を晴らして欲しいものだ。

大阪府民を欺く関電を全力で守る“ヤメ検弁護士”のお歴々…大阪地検の刑事起訴を絶対阻止

 1987年頃から約30年にわたり、関西電力の幹部ら75人が原発の立地する福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から巨額の金品を受けていた問題で、関電は6月16日、八木誠前会長、岩根茂樹前社長ら旧経営陣5人に対し総額19億3600万円の損害賠償を求める訴訟を同地裁に起こした。

 現役経営陣がOB経営陣を提訴する異例の事態ではあるが、電気料金を支払う消費者のためなどではない。6月25日に開かれる株主総会対策の「馴れ合いパフォーマンス」だ。これを見越した株主5人が23日、旧現経営陣と監査役計22人に対し、約92億円の損害賠償を関電に支払うよう求める株主代表訴訟を起こした。関電が訴えた被告5人に加え、現在の森本孝社長や八嶋康博常任監査役ら17人。

 訴状によると、旧経営陣らは森山氏から多額の金品を受領した問題を放置、福島第一原発事故の影響で原発稼働が停止して経営悪化し、減額した役員の報酬を秘密裏に補填し、会社の信用を損ない、損害を与えたとしている。

 大阪市内で記者会見した原告弁護団の河合弘之弁護士は「秘密補填などを知っていた現経営陣の責任も免れない。5人では責任追及の範囲が不十分。馴れ合いの和解を防ぐためにも提訴に踏み切った。責任を厳しく追及したい」などと語った。

株主に大嘘通知

 こうしたなか、注目したいのは朝日新聞のスクープである。社外取締役に就任予定の佐々木茂夫弁護士について関電が「事前にはこれらの問題(筆者注・森山氏からの金品授受)を認識しておりませんでした」と株主に虚偽の通知をしていたと報じた。実際には18年2月に金沢国税局に関電が税務調査された際、関電の社外監査役就任直前だった佐々木氏は、課税処分や刑事訴追の可能性について相談を受けていた。朝日新聞の指摘を受けて関電は「佐々木氏に関しても、(中略)その一端を知る立場にありました」と修正通知した。朝日新聞に対し佐々木氏は「全然相談を受けていないなどということは言わない」などと語っている。

 関電が森山問題を元大阪高検検事長の大物検察OBで社外監査役に就任予定だった佐々木氏に相談しないはずはない。そもそも大企業が「ヤメ検弁護士」に高給を与えて重宝するのは、こうした「有事」で働いてもらいたいからだ。それが佐々木氏について株主にシャアシャアと大嘘をついていた。

刑事起訴を阻止するために関電が敷いた布陣

 昨年秋に発覚した「ドン森山氏」による関電の金品授受問題。振り返ってみれば、最初に内部調査の報告書をつくったのは、関電のコンプライアンス委員で調査委員会の委員長だった小林敬弁護士だった。小林氏は厚労省幹部だった村木厚子氏が郵便不正の冤罪で大阪地検特捜部に起訴された際の同地検検事正である。

 関電は当初、この報告書すら黒塗りだらけにして公表し、世論の怒りを買い、当時の八木会長や岩根社長が改めて会見したが、森山氏の「強圧的な人格」に帰せしめて逃げていた。

 そして同問題の第三者委員会の委員長に関電は但木敬一元検事総長を据えた。但木氏は「第三者」の独立性を強調、今年3月の最終報告で「内向き体質」とか「コンプライアンス違反」などと糾弾して見せたが、刑事告発は見送った。しかし筆者には、もともとが刑事告発させないための第三者委員会に見えた。そして今回の佐々木氏。すべて「森山問題」で大阪地検による刑事起訴を阻止するために関電が敷いた布陣としか思えない。

 関電が提訴にあたり請求している賠償額19億円には、金品を受けた経営幹部が森山氏のかかわっていた会社へ随意に発注した工事費などについて、競争入札した場合の安い受注額との差額分が考慮されていない。関電は「算出できなかった」などとごまかしているが、これこそがもっとも重要な部分のはずだ。あえて算出しないのは、これが会社法の背任罪や贈収賄など刑事事案にかかわる根幹部分だからである。ちなみに関電幹部らは同罪で市民団体に大阪地検へ刑事告発されている。

馬鹿を見る大阪市民

 さて、関西電力の筆頭株主は大阪市である。大阪市民から見れば、福島第一原発事故で原発が停止し、値上がりした電気代を払わされ、さらに納めた市民税は関電の株購入のためにも多く使われていた。「役員報酬はカットするから値上がりにご理解を」など真っ赤なウソだった。元副社長の豊松秀己氏は退任後、エグゼクティブ・フェローとして月490万円を密かに受けていた。

 会見後、大物ヤメ検について河合弁護士は筆者に「東京電力でも経産省OBなどは組み込んでいるが、検察OBはいないのでは。関電は検察OBがよほど好きなのでしょうが、明らかに癒着というしかない」と話してくれた。

「伏魔殿・関西電力」を守り続けるのは「大物ヤメ検」たちなのだ。

(写真と文=粟野仁雄/ジャーナリスト)

ファーウェイから中国共産党へ情報流出…グーグル元CEO「間違いない」発言、二重の意味

 6月18日、グーグルの元CEO(最高経営責任者)で現取締役顧問のエリック・シュミット氏が、英BBCラジオでファーウェイを通じた中国への情報流出は「間違いない」と答えたことが話題となった。

 米国防省のアドバイザリーボードを兼務するシュミット氏のこの発言には、二重の意味がある。ひとつは、ファーウェイ利用にはリスクがあるということを認めて、米当局に与するポーズを取って見せたということ。その裏では、グーグル自身が背後で中国に協力し、合法的に情報提供していることを追及された際の言い逃れに利用したいのではないかと考えられる。

 グーグルが米政府への協力を拒み、一方で中国政府の技術開発に加担してきたことは公然の事実だ。そのため昨年、フェイスブック取締役であるピーター・ティール氏から「国家反逆だ」、「FBI(連邦捜査局)によって捜査されるべきだ」とまで批判され、グーグルはリスクを避けるために、ファーウェイで共同開発していたスマートスピーカー製品の市場導入を見送るかたちで体裁を整えた。

中国政府検閲検索エンジン「ドラゴンフライ」

 もともと、グーグルは中国政府のために「ドラゴンフライ」と呼ばれる中国検閲アルゴリズムを組み込んだ検索エンジンも開発していたために、社内で従業員による反対の署名運動が高まった。中国国内の検索エンジンは、すでに中国政府によって「検閲済み」であるため、ドラゴンフライは中国「国外」向けのサービスとして中国検閲済みのサービスを中国人以外にも提供していくことを意味し、「自由世界」に憧れて入社したハッカーやエンジニアたちの反発を呼んだ。

 当初、ドラゴンフライのデータセンターは台湾に置くといわれていたが、昨年、ドラゴンフライ計画は中断されたと報じられていたので、台湾にデータセンターを追加することは断念されたかと思われていた。

 ところが、奇妙なことに「米国と台湾にあるグーグルのデータセンターの内部データ通信の需要を満たすために、米国内にあるグーグルのデータセンターを海底ケーブルで台湾に所在する同社データセンターに接続し、アジア太平洋地域全体のユーザーにサービスを提供する」と報道されている。新規の海底ケーブルを利用するということは、米台間を往来するデータ量が膨大になるということを意味するが、「なんのサービスを提供するためなのか」という疑問と、「冷却に多額の電気代がかかる亜熱帯気候の台湾を選んだ理由は何か」という疑問が浮上する。

今年4月に、グーグルはFCC(米国連邦通信委員会)から、米国と台湾の海底通信ケーブル使用の許可を取得した。米当局は国家安全保障上の懸念から、米香港間という米中を直結する初の海底ケーブルの使用許可を出さなかった一方で、台中の微妙な関係を考慮せずに、台湾に対して許可を出してしまったのだ。

米中デジタル冷戦の盲点「九二共識」

 グーグルがアジア太平洋のデータセンター拠点として選んだ台湾が、米中冷戦の盲点となっている。実は、台中関係は良好に見えないにもかかわらず、すでに台中間には海底ケーブルがつながっているのだ。

 親中派といわれた馬英九政権時代に、台湾金門島と中国厦門の間に中国通信事業3社と台湾通信事業大手中華電信によって海底ケーブルが敷設され、台湾と中国の間ではすでにデータが自由に往来している状態にあり、米台間での海底ケーブルの利用は中国に素通りになるリスクが残っている。

 以前から、台中間で検索サービスやデータセンターサービスを自由化する動きは、台湾学生による「中国の検閲を許すな」という運動で頓挫した「台中サービス貿易協定」のなかでも盛り込まれており、これを推進したのは、日本の経団連に相当する民間団体「海峡交流基金会(台湾側)」と「海峡両岸関係協会(中国側)」であった。両団体は台中経済界で重要な役割を占めており、1992年に両団体が合意した「九二共識」は国家間の合意であるかのように扱われてきた経緯がある。

 2016年、蔡英文政権に変わってからは、蔡総統は「九二共識」に対して否定的な発言を繰り返しているが、正式に九二共識を破棄するには至っていない。蔡総統は、九二共識の台湾側の代表団に参加していたので、総統となった現在なら海峡交流基金会を説得して正式に破棄することを求めることもできる立場だ。しかし、今年の再選時に九二共識には一切触れず、「台湾は既に独立国家なので独立宣言する必要がない」と巧みに独立宣言を避けたのは、大陸から来た親中派が上層部に多い台湾経済界を刺激しないためとみられる。

 米トランプ政権は、台湾半導体製造大手TSMCがファーウェイにチップを供給しているのを止めるべく蔡政権に水面下で相談してきたようだが、蔡総統も経済界への配慮があるためか結果が得られず、業を煮やした米政府が今年5月に規制を強化したことで、ようやくTSMCがファーウェイからの新規受注を止めるに至ったほどである。

 九二共識以降の台湾は、中国を脅威だと主張しながらも、ラファイエット級フリゲート艦事件やミラージュ事件のように、購入した戦艦や戦闘機の兵器や設計図面を中国に流出させてきただけでなく、米メモリ等の半導体技術を中国に移転するなどして積極的に中国の技術革新を支えてきた。本来の台湾人と大陸系の外省人で構成される台湾の二面性は米中冷戦の鍵となっている。

グーグルの狙いは44億人デジタル経済圏

 グーグルは、台湾の二面性を利用して、中国政府を支えようとしているのではないかと考えられる。米香港間の海底ケーブル利用が禁止されたなかで、中国政府が長年にわたって技術移転の入り口として利用してきた台湾の二面性を利用しようと考えないはずがない。

 グーグル自身は現在も“親中・反トランプ政権”的なスタンスを堅持しており、トランプ政権に対しては国境管理用の顔認識技術提供を拒否し、最近では人種差別を理由に警察に技術提供を拒否している。グーグルがそこまでしてトランプを叩き中国政府を支える理由は、中国政府が推進する「一帯一路」というビジネスモデルに乗ると、44億人経済圏がファーウェイ5G技術でつながることで莫大な利益が上げられることにある。拙著『米中AI戦争の真実』(扶桑社)でも言及したが、地球を網羅する中国通信インフラの上にスマートシティというプラットフォームが搭載されることで、検索サービスだけでなく顔認証やGPS情報等の監視技術、ビッグデータサービスを提供できる巨大な監視ビジネスが待っている。

 グーグルからすればトランプ政権は、「しょぼい客」ではあっても中国政府のような「上客」ではない。ところが、中国政府やファーウェイに肩入れしている様子がトランプ政権に見つかれば、国家反逆罪の対象になりかねない。そういった歯がゆい事情を抱えた末の発言が、今回のシュミット氏による「(ファーウェイを通じた中国への情報流出は)間違いない」につながっているのだろう。

 この44億人経済圏ビジネスモデルを餌にした中国の戦略は強固であり、米中デジタル冷戦の狭間に陥ろうが、コロナ禍に見舞われようが、日本の大企業が中国から離れたくないのは、単なる反日などではなく、日本政府のことを「しょぼい客」と捉えているためである。
(文=深田萌絵/ITビジネスアナリスト)

深田萌絵(ふかだもえ)
ITビジネスアナリスト
早稲田大学政治経済学部卒 学生時代に株アイドルの傍らファンドでインターン、リサーチハウスでジュニア・アナリストとして調査の仕事に従事。外資系証券会社を経て、現在IT企業を経営。

花王の逆襲…「アタックZERO」圧勝で業界一変、アルコール消毒液20倍へ増産可能に

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日常生活が大きく変化した。マスク、手洗い、うがい、手指のアルコール消毒の4点セットが習慣化した。品薄状態が続いたマスクは最近、路上の出店などで、よく目にするようになった。白一色から、さまざまな色や柄のマスクが百花繚乱。スーパーやドラッグストアだけでなく飲食店や衣料品店でもマスクが並び、価格も急激に下落した。

 そんななか、「みんなで手洗い」を追い風にハンドソープは好調を維持している。ライオンの2020年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比4.6%増の825億円、営業利益は3.1倍の187億円、純利益は3.9倍の135億円だった。本社の土地売却益に加え、ハンドソープ「キレイキレイ」が売れた。

 全社の売上高の7割弱を占める「一般用消費財事業」のうち、ハンドソープやボディーソープを含むビューティケア分野の売上高は77億円。同47.5%増だった。主力の歯ブラシや洗口液などのオーラルケア分野も新製品が好調で、10.5%増の149億円。洗濯用洗剤などのファブリックケア分野は3.5%増の135億円、台所用洗剤などのリビングケア事業は23.5%増の51億円だった。外出自粛の影響で家事をする時間が増え、台所用洗剤や洗濯用洗剤の売り上げが増加したが、ハンドソープの伸びは突出している。

「キレイキレイ」を3割増産

「キレイキレイ」はライオンの大ヒット商品である。1996年、O157が発生し、食中毒の集団感染が大きな社会問題になった。子どもたちをウイルスや菌から守るために「手洗いの習慣化」が徹底され、97年に「キレイキレイ」が誕生した。「バイ菌は怖い」という恐怖訴求型の市場に、「楽しく洗える殺菌ハンドソープ」という独自のポジションを確立。キレイキレイにするという楽しい習慣が子どもたちの間に広がっていった。2000年以降、ハンドソープ市場のNo.1ブランドとなり、ハンドソープの認知度を一気に高めた。

「8月をメドに香川県坂出市の工場に新たな製造ラインを設け、生産能力を従来の1.3倍に増強する」

 コロナ禍の影響で、ほとんどの企業が今期の見通しを「未定」、あるいは減収・減益とするなか、ライオンは20年12月期決算で増収・増益の強気の計画を打ち出している。20年12月期決算の売上高は前期比2.2%増の3550億円、営業利益は3.9%増の310億円、純利益は2.1%増の210億円を見込んでいる。「キレイキレイ」が好決算の先導役を果たす。

化粧品はインバウンド需要が消え失速

 花王の日用品セクターは、ハンドソープをはじめとする「ビオレ」シリーズが好調だった。20年1~3月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高は前年同期比2.6%減の3377億円、営業利益は2.8%増の392億円、純利益は0.9%増の266億円。

 売上高の8割強を占めるコンシューマープロダクツ事業のうち、スキンケア・ヘアケア事業の売上は741億円と8.1%減った。「ビオレ」のハンドソープや手指の消毒液の売り上げは大きく伸びたが、外出制限の影響を受け、UVケア製品の売り上げが減った。欧米では店舗閉鎖を受け、ヘアサロン向けが激減した。

 ベビー用紙おむつ「メリーズ」などヒューマンヘルスケア事業は1.3%増の619億円、食器用洗剤などのファブリック&ホームケア事業は10.0%増の818億円と堅調だった。一方、化粧品事業は12.1%減の592億円、営業利益は1億円(前年同期は62億円)と大きく落ち込んだ。インバウンド需要が消えたほか、百貨店の休業が相次いだことから、口紅など化粧品の売上が急減。全体の2割弱を占める化粧品事業の落ち込みを他の部門で補いきれなかった。

花王はアルコール消毒液の生産能力を20倍に

 花王はアルコール消毒液を和歌山工場で4月下旬から増産体制に入った。昨年同期に比べて20倍以上の生産が可能になる。増産する商品は家庭向けの「ビオレu手指の消毒液」と、業務用の「ハンドスキッシュEX」の2種類だ。化粧品や紙おむつのインバウンド需要は期待できない。消毒液の大増産でインバウンド需要の落ち込みをどの程度カバーできるかが焦点だ。

 20年12月期の連結決算は、売上高が前期比0.5~1.8%増の1兆5100~1兆5300億円、営業利益は3.9~8.6%増の2200~2300億円、純利益は3.9~8.6%増の1540~1610億円を見込んでいる。20年12月期は中期経営計画の最終年度にあたる。売上高営業利益率を15%(19年12月期14.1%)に高めるのが目標だ。1~3月期の売上高営業利益率はコロナの影響で11.6%に低下した。

 19年11月に実用化した人工皮膚技術「ファインファイバー」や、肌の状態を解析する「皮脂RNAモニタリング技術」など新技術を活用した製品で利益率を向上させる。原油価格低下によるコスト削減効果が見込めるほか、経費削減を徹底して15%の売上高営業利益率を確保したいとしている。

花王は新製品「アタックZERO」がヒット

 ハンドソープ市場はライオンの「キレイキレイ」が圧勝。アルコール消毒液は花王の「ビオレ」が強い。衣料用液体洗剤では花王が独走態勢を築きつつある。花王は19年4月、液体用洗剤の新製品「アタックZERO」を発売した。新開発した洗浄基剤「バイオIOS」を使用し、「花王史上、最高の洗浄力」誇る。

 衣料用洗剤市場は三つ巴の激しい争いを繰り広げてきた。「ニュービーズ」の花王、「アリエール」のP&Gがシェア4割近くでトップの座を争ってきた。これに続く「トップ ハレタ」のライオンは2割台だった。

 花王の「アタックZERO」の投入で構図は一変した。19年5月時点のシェアは花王が43.0%と独り勝ち。P&Gは35.8%、ライオンは21.2%とシェアを落とした(ソフトブレーン・フィールド調べ)。

 ライオンは当然巻き返しを狙う。同社初のIoTデバイス「スマートハレタ」を開発した。洗濯用洗剤「トップ ハレタ」のボトルに装着する。自宅周辺の天気予報と連動し、ボトルを持ち上げると「外干し」「部屋干し」のどちらを選ぶかを光や音で知らせてくれる、優れモノだ。

(文=編集部)