ALife(人工生命)技術を応用し、自然界の音の豊かさを知覚する体験展示「Alternative Comfort」を表参道で実施へ
電通の社内横断組織「デジタル・クリエーティブ・センター」のメンバーが電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーションラボと共に立ち上げたチーム「Alternative Comfort Research」は、ALife(人工生命)技術を応用することで自然界の音の豊かさを知覚する体験展示「Alternative Comfort(オルタナティブ・コンフォート)」を、12月19~25日に表参道で実施する。展示に当たり、ALIFE Lab.がISIDと共同開発したサウンドスケープ装置の技術提供を受けた。
ALifeとは、「自律性」や「進化」などを生み出す「生命のOS」を見つけ、生命現象の原理を明らかにしようとする活動。AI(人工知能)の限界を超える可能性を持つ研究領域として世界中で注目を集めている。展示では、ALifeを用いたアルゴリズムによって自然本来の複雑さを持つ音空間を自律的に生成、その音環境の変化を光や気配と連動させ体験できる。またALifeによってつくり出された自然本来の複雑な音環境が、人にとって心地よい音環境となるかを検証する。
【展示概要】
「Alternative Comfort~ALIFE INSTALLED」
展示場所:表参道COMMUNE「IKI-BA」(東京都港区南⻘山3-13)
展示期間:2020年12月19日(土)〜25日(金) 11:00~20:00
スタートアップ2社で挑む!教育業界のコミュニティーマーケティング
キリンが研究開発した「熟成ホップ」を活用したサプリメントや食品のD2C事業を展開するINHOP(インホップ)。
キリンホールディングス(以下、キリン)と電通グループによる、ジョイントベンチャーです。
現在、同社が注力している領域のひとつが教育業界。受験生やその親による“コミュニティー”に対して、熟成ホップの素晴らしさを伝える活動をしています。
この取り組みを発展させるべく、INHOPはコミュニティーマーケティングを得意とする教育系ベンチャー「テンアップ」と協力関係を結びました。
今回は、INHOPに役員として出向している電通のクリエイティブディレクター酒匂紀史氏と、テンアップ社長の金谷建史氏が対談。
教育業界で熟成ホップをどのように使ってもらえるのか、そして教育業界でのコミュニティーマーケティングを成功させるためのポイントを語り合いました。
<目次>
▼脳科学に取り組んだ2社が辿り着いた「切っても切れない、脳と腸の密な関係」
▼脳内物質をコントロールし、学習効率を飛躍的にアップ!?
▼ポイントはエンドユーザーに勧めてくれる“インフルエンサー”を見つけること
▼新しい価値や新しいテクノロジーで、受験を楽しくポジティブなものに変えたい
脳科学に取り組んだ2社が辿り着いた「切っても切れない、脳と腸の密な関係」
酒匂:今回は同じスタートアップとして、教育業界、そしてコミュニティーマーケティング領域の先輩である金谷さんにいろいろと伺いたいと思います。まず、テンアップの事業について改めて教えていただけますか?
金谷:テンアップはVR/MR/ARを使った“ブレインテック”を展開するスタートアップです。現在は、バーチャル空間で授業を楽しく受けられる「VR school」など、教育業界を中心に学習ツールを開発している他、進学塾の事業承継・事業再生にも取り組んでいます。
酒匂:なぜテンアップは教育業界にフォーカスしているのでしょうか?
金谷:脳科学の研究開発の一環として学習塾を運営していたのですが、その学習効果の素晴らしさに興味が湧き、教育の分野をもっと深掘りしたいと考えるようになりました。
例えばスポーツの分野では脳科学が浸透していますが、教育分野ではまだ十分に活用されていないですよね。僕自身、大学受験のときに「効率よく勉強する方法」を知りたかった。脳科学を研究することで、それを実現したいと思ったのです。
酒匂:私たちINHOPでも、脳科学に注目しています。最近の研究では、腸が“苦味”を感知して脳に信号を送り、ノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌されることで集中力の維持や記憶力の改善、脳の疲労感の軽減といった効果につながることが分かっています。

金谷:「脳の神経細胞は腸から生まれた」という話もありますよね。“脳腸相関”という言葉があるように、脳と腸の関係はとても密接で、脳を研究すると腸に行き着きます。
酒匂:そうなんですよね。「熟成ホップ」という素材が役に立てる分野はいろいろあると思っているのですが、INHOPでは現在、
- 「受験生など勉強を頑張る人の応援」
- 「シニアの認知機能の維持」
- 「頭脳労働をしている方のサポート」
- 「スポーツ&フィットネス」
の四つの領域を考えています。まずは一つ目の教育分野で、正しい情報を楽しく伝えることが重要だと思い、その領域で先行している金谷さんにご相談しました。
脳内物質をコントロールし、学習効率を飛躍的にアップ!?
金谷:実はINHOPからご相談があったとき、私はものすごく興奮したんです(笑)。
酒匂:え、どうしてですか?(笑)
金谷:まさに脳科学のアプローチに基づいた、「学習×食べ物」のアイデアを模索していたタイミングだったからです。
ドーパミンやアドレナリンはモチベーションや集中力を高める脳内物質で、分泌させる方法も研究されています。これを応用することで、VRでも脳内物質を良い方向にコントロールできるのです。
しかし、人間の脳には「長く集中できない」という欠点があります。そこで重要になるのが「休憩」です。勉強や仕事ができる人って、けっこう休憩していませんか?
酒匂:確かにそうかもしれません。適度に休憩を取ると、そのあとグッと集中できますよね。
金谷:はい。いわゆる「緊張と緩和」、つまり学習の中でメリハリをつくることで、効率の向上が期待できます。これがINHOPとどうつながるのかというと、学習中に休憩としてINHOPのグミを食べる習慣をつけてもらうんです。例えば、問題を10問解いたら報酬として1個食べる、といった具合です。
酒匂:なるほど。それは面白いですね!
金谷:しかも、甘いものを食べるとエンドルフィンが分泌されて幸福感を感じます。すると、この幸福感をまた味わおうと、やる気や集中力が高まります。学習×INHOPの組み合わせは本当に素晴らしいポテンシャルがあると思います。
ポイントはエンドユーザーに勧めてくれる“インフルエンサー”を見つけること
酒匂:熟成ホップには大きな可能性があるのですが、一方でまだホップといえばビールのイメージが強く、「ホップを口に入れると酔っぱらう」と思っている方もいるほどです。新しいものに対しては、どうしても抵抗や不安を抱く方がいるのも事実なので、受験生や親御さんに正しい情報をお伝えし、信頼関係を築いていきたい。
そこで鍵となるのが、受験生や親御さんらのコミュニティーを対象とした“コミュニティーマーケティング”というアプローチだったんです。テンアップのサービスは、有名な学習塾などでも広く取り入れられていますよね。
電通はどちらかというとマスマーケティングを主戦場としてやってきたので、コミュニティーマーケティングで成功されている金谷さんに、ぜひその方法論も教えてもらいたいと思っています。
金谷:本当は教えたくないんだけどな(笑)。いや、冗談です(笑)。
酒匂:ありがとうございます(笑)。コミュニティーマーケティングに対する私の印象を述べると、例えば宝塚歌劇は一度も観賞したことがない人の方が多いと思いますが、一部の熱狂的なファンがいることで、ずっと安定してビジネスが成り立っています。これがコミュニティーマーケティングの構造ですよね。
となるとやはり、「商品やサービスを心底面白がってくれる人、愛してくれる人」を見つけることがポイントだと感じています。
そう考えていくと、商品を最初に広める0→1の段階で「誰がその商品を勧めるのか?」が非常に重要です。例えば、届けたい相手が受験生や親御さんであれば、「学校の先生」や「塾の講師」から勧められると、信頼できますよね。
金谷:まさに酒匂さんのおっしゃる点がポイントです!VRも、実際に使った生徒たちには人気があるのですが、そもそも先生が「これは良いものだ」と思ってくれなければ、生徒にも使ってもらえません。
なので、VR schoolの開発では、「ITに詳しくない先生でも簡単に使いこなせるようなUI」を設計しました。
酒匂:なるほど、ITリテラシーの高い人しか使えないものにならないように、導入のハードルを下げたわけですね。
金谷:はい。だから本当にすごく簡単ですよ。そして、私たちのサービスを使っていただくと、先生が輝くんです。チョークや黒板、ホワイトボードに加えて、生徒の心をつかむ“新しい武器”を手に入れたことになりますから(笑)。その点でいうと、INHOPの商品も、先生の新たな武器になり得ると思います。
酒匂:頑張ったご褒美として生徒にグミを与えたら、先生はヒーローになりますよね。生徒の方も、先生からグミをもらえるように頑張るじゃないですか。
金谷:はい。つまり、コミュニティーマーケティングでは、
コミュニティー内の誰にアプローチすれば、届けたいターゲットに広がるのか?
を考えることが重要です。教育業界でいえば、それは「先生」なんです。
酒匂:エンドユーザーをダイレクトに見つけることも大事ですが、エンドユーザーの一つ手前の「商品をエンドユーザーに勧めてくれる人」、いわば“インフルエンサー”を探すことが、コミュニティーマーケティングのポイントなんですね。
新しい価値や新しいテクノロジーで、受験を楽しくポジティブなものに変えたい
酒匂:まだまだINHOPとテンアップの取り組みはこれからですが、スタートアップ2社で、世の中にどんな貢献ができるか話し合いたいと思います。金谷さんは現在、日本の教育業界にどんな課題があるとお考えですか?
金谷:学習塾に関していうと、日々進歩する科学やテクノロジーがほとんど活用されておらず、いまだに旧態依然とした精神論で指導している塾も少なくありません。脳科学やITを駆使すれば、今よりも学習効率を高めることが可能なんです。その事実すら認知されていないのが現状なので、今は普及活動に注力したいです。
酒匂:ありがとうございます。私は教育業界に関しては新参者ですが、根底には「幸せな家庭が増えてほしい」という思いがあります。
受験は本来、子どもにとっても親にとっても前向きなチャレンジであるはずなのに、その本気度がある一線を超えると、「真剣」が「深刻」に変わることが多々あります。「受験に向けて頑張る親子が、笑顔でチャレンジできる社会をつくりたい」と思って、教育業界向けの事業を始めました。
私たちINHOPは受験を「人生課題」と定義しています。親子ともにすごく大変な時期ですが、ここで得られた経験は一生の記憶に残ります。だからこそ、新しいテクノロジーや新しい素材を使って、その人のポテンシャルを最大限に引き出すことをしたいんです。
楽しく勉強に取り組めるようになり、「集中できた」「ここまでできた」という成功体験を積み重ねて自己肯定感が高まる。そのような世界をINHOPで実現したいと思います。
金谷:私、実はINHOPには、もう一つグミをつくってほしいんです。
酒匂:どんなグミですか?
金谷:今よりもっと苦いグミです。例えばペーパーテストのとき、合格点を取れたら甘いグミを食べて、取れなかったら苦いグミを食べる。報酬と罰を区別することで、緊張と緩和にメリハリがついて、集中力やモチベーションがさらに高まります。
「100点グミ」と「落第グミ」、ゲーム感覚で盛り上がりますよね。そして大事なことですが、先生が教室のスターになれます(笑)。
酒匂:それ、面白いですね!
金谷:塾の授業って、部活後で疲れていたりすると、集中できないんですよね。でも、子どもは「その空間」が面白いと思った瞬間に、ものすごい集中力を発揮するんです。だからINHOPの商品にも、ただ食べるだけではないエンターテインメント要素を加えたら、生徒たちの集中力は凄まじいものになると思いますよ。
酒匂:ぜひ、今度VR schoolで生徒を集めてやりましょうよ!先生がスターになる瞬間を見たいです(笑)。
今後も金谷さんのように熟成ホップを面白がっていただける仲間をどんどん増やして、新しいムーブメントを起こしていきたいです。今後ともよろしくお願いいたします!
金谷:こちらこそよろしくお願いします!
■INHOP コーポレートサイト
https://inhop.co.jp
■熟成ホップ研究所
https://inhop.co.jp/jukusei
■テンアップ コーポレートサイト
https://www.10up.co.jp/
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プロジェクションマッピングやVRのコンテンツを作るTOUCHDESIGNERの解説書「ビジュアルクリエイターのためのTOUCHDESIGNERバイブル」発売
電通アイソバーのクリエイティブディレクター川村健一氏が中心となって執筆した「ビジュアルクリエイターのためのTOUCHDESIGNERバイブル: 映像と音楽を駆使したビジュアルアートの創り方をトップクリエイターの作例から解説」(発行:誠文堂新光社)が12月17日に発売された。
本書はTouchDesignerの基礎から始まり、作例を通じで中級レベルまで到達できる構成となっている。

著者の川村氏は、第23回文化庁メディア芸術祭の五つのプログラム中「Next World ExhiVision(ネクスト ワールド エキシビジョン)の企画・運営、MUTEK.JP+MX virtual exhibition出展、ワークショップ講師、イベントへの登壇に関わるなど、クリエイティブテクノロジー分野において精力的に活動している。
【タイトル】
ビジュアルクリエイターのためのTOUCHDESIGNERバイブル:
映像と音楽を駆使したビジュアルアートの創り方をトップクリエイターの作例から解説
【目次】
TouchDesigner とは
はじめに
First Step1: TouchDesignerをはじめよう
First Step2: TouchDesigner の基本操作を覚えよう
Touch Designer User’s Showcase
Step01: 音に反応するグラフィックを作ってみよう
Step02: Webカメラを使った時間差表現
Step03: 3D空間を活用したオーディオリアクティブなグラフィック
Step04: TouchDesignerでのパーティクル表現
Step05: 3Dオブジェクトを使った表現
Step06: カメラを使ったアニメーション表現
Step07: UIを使って表現を切り替える
Step08: スマートフォンと連携させる
Step09: Depth cameraを使った表現
Step10: 物理シミュレーションを使った作例。Bulletを使用した2Dゲーム
Step11: GLSLの基本
Step12: GLSL MATを使用した表現
Step13: スクリプトを書く
TIPS
TouchDesigner の学習方法
おわりに
【著者コメント】
本書は、TouchDesignerの可能性を体感いただくための実践本です。
基本の紹介から、難しいお題に対しても自走できる中級レベルに至るまでを、作例を通じて学んでいただけるように設計しています。
今は、とにかくスピードが問われる時代だと感じています。
筆者自身、今の勝ちパターンが明日には通用しなくなるような状況に日々直面しています。
過去の正解をそのまま踏襲するのではなく、本質を見つめ、試行錯誤の中から新たな正解を導き出す。
クリエイティブを手掛ける上で重要なのは、こうしたマインドなのではないでしょうか?
このようなフローを可能にするクリエイティブツール、それがTouchDesignerであり、筆者が注力している理由に他なりません。
この書籍では、技術を解説するとともに裏テーマとして「常に変わり続けることの大切さを知ってほしい」というメッセージも込めています。
技術は時代と共に移り変わる、はかないものといえますが、技術に飲み込まれるのも使いこなすのも結局は自分次第。
飲み込まれるくらいなら、技術を使いこなし、自分の手で時代を切り開けばよいのではないでしょうか?
本書を通じて、試行錯誤の中から答えを見出す、第一歩を歩んでいただけると幸いです。
川村健一
【著者プロフィール】
川村 健一(カワムラ ケンイチ)
電通アイソバー Creative Director/Media Artist
アートディレクター、インタラクションデザイナーとして活動後、電通アイソバーにジョイン。デザイン、テクノロジー、マーケティングの知見と、それに基づく発想をベースに、テクノロジーを活用したクリエイティブに従事。
TouchDesignerによる事例も多数手がけており、映像演出、企業イベントのシステム開発、配信システム、ワークショップ講師、イベントへの登壇などを行っている。
松岡 湧紀(マツオカ ユウキ)
インタラクションデザイナー。
大学卒業後、電通アイソバー入社。テクノロジー起点の企画立案およびデジタルクリエイティブのソフトウエア開発業務に携わる。
森岡 東洋志(モリオカ トヨシ)
ベースドラム Tech Director。
大学で視覚の研究に従事したのち、メーカーで3Dスキャナなどの研究開発を行う。
その後、現1→10, inc.に入社。エンジニア、テクニカルディレクター、CTOなどを歴任したのちベースドラムに移籍。
2020年から現職。プロダクト開発やサービス開発のコンサルティングやテクニカルディレクションを行う。
京都芸術大学、大阪芸術大学で非常勤講師としてTouchDesignerを教えている。
また、SPEKTRAとして関西を拠点にVJ、ライトインスタレーション、ワークショップなどの活動も行っている。
出版社リンクはこちら
「APACエフィー賞 2021」エントリー開始。電通アジアパシフィックCEOのアシシュ・バシン氏がアワードチェアマン就任
世界基準で効果的なマーケティング活動を表彰する「エフィー賞」において、アジア太平洋地域のキャンペーンを対象とする「APACエフィー賞 2021」の概要が発表され、エントリー受け付けを開始した。また電通アジアパシフィックCEOで電通インド会長のAshish Bhasin(アシシュ・バシン)氏が、2021年のアワードチェアマンに就任すると発表された。
エフィー賞は1968年、米マーケティング協会によって創設され、キャンペーンの実施エリアごとに優れたマーケティング成果を表彰。卓越した賞として世界中の広告主やエージェンシーに知られている。
今回発表された「APACエフィー賞 2021」では19年9月1日から20年12月31日までの作品が対象。エントリーは21年3月中旬まで受け付けられる。

アワードチェアマンに就任するバシン氏は、「APACエフィーのアワードチェアマンに任命されたことは、非常に喜ばしい。エフィーは、常に素晴らしい仕事にスポットライトを当て、消費者だけでなく、ブランドにも利益をもたらす。審査員と共に、APACの最高の作品を見ることを楽しみにしている」と意気込みを語った。
「APACエフィー賞 2021」概要
対象作品:2019年9月1日~20年12月31日に実施された作品
エントリー開始:2020年12月14日から
エントリー終了:2021年2月5日から段階的に締め切られ、最終締め切りは3月19日
※素材の最終提出期限は4月5日
※エントリー手続き後、素材提出までに2週間強の猶予がある
お問い合わせ:support.apaceffie@ifektiv.com
エントリーキットなど詳細はAPAC エフィーのサイトへ。
■https://www.apaceffie.com
エントリーに向け七つの秘訣をまとめた動画も公開されている。
■https://www.youtube.com/watch?v=hrR9CXm-tmY&feature=youtu.be
サイボウズ青野氏、「40歳が社長になる日」著者・岡島氏らが語る「企業と個人の新しい関係性」

「辞めるか、染まるか、変えるか。」と題した本連載。これまでは大企業の若手・中堅社員を中心とした企業内有志団体が集う実践コミュニティ「ONE JAPAN」と共同で、大企業の変革にまつわるイベントやインタビューを通じて、新しい「大企業の可能性」を探ってきました。
大企業の若手・中堅社員を中心とした企業内有志団体が集う実践コミュニティ「ONE JAPAN」
今回は、ONE JAPANが10月11日に開催した「ONE JAPAN CONFERENCE 2020」で行われたセッションから、大企業で働く若手・中堅社員がこれからどうあるべきかを考えていきます。
セッションのテーマは「ONE JAPAN 大企業若手中堅1600人が考えた『新しい企業様式』」。
ゲストにはサイボウズ社長の青野慶久氏、著書「40歳が社長になる日」でも知られるプロノバ社長の岡島悦子氏を迎え、ONE JAPANからは副代表でNHKの神原一光氏、電通の吉田将英氏、モデレーターとして日本テレビの鈴江奈々氏が参加。
ONE JAPANが2020年8月、加盟企業の約50社・1600人を対象に行った働き方の意識調査を基に、ディスカッションを行いました。
多くの企業が抱える大企業病の正体
調査対象の約50社の企業に勤める人たちは、自社にどのような課題意識を持っているのでしょうか?岡島氏によると、大企業が抱える課題には大きく、次の五つがあります。
・内向き、社内至上主義
・縦割り、セクショナリズム
・挑戦、仮説検証不足
・スピード欠如
・同質化、新陳代謝不全
今回の調査でも、自社にこうした課題を感じているという回答が、五つ全てで60%以上となりました。
岡島氏は「会社のことが好きな一方で、『こういうところが気になる』という人がもともと多かったのでは。それがリモートワークで顕在化して、比率が高まった」と背景を分析しました。
この5項目の中で、最も課題意識が高かったのが「スピード欠如」です。調査を行った神原氏からは、「組織の課題として認識してはいるものの、解決に向けた取り組みができている人が少ないことが明らかになった」と指摘。青野氏は、企業としてのスピード感を上げるためには、権限委譲がカギだと重ねました。
青野:スピードを上げるには、権限を渡せばいいと思います。権限を持つ社員が少ないから根回しに時間がかかってしまいます。権限を渡さないことには意思決定のスピードが上がらないことは事実です。ただし、この問題については経営層じゃないと着手できないかもしれません。
岡島:たしかに働き方は会社が決定することです。とはいえ、ボトムアップで声を上げること自体はできます。重要なのは、そういった声や具体案が上がりやすい社風かどうかでしょう。実際、今年になってリモートワークやペーパーレス化など、新しい働き方の“前倒し”が順調に進んだ企業は、若手から提案や具体的なアイデアが挙がり、かつそれを受け入れる風土を持っている傾向にあります。
また別の角度から、青野氏は「スピードがあることは必ずしも良いわけではない」とも指摘しました。
青野:意思決定“だけ”が速いことは問題にもなり得るので、サイボウズでは意思決定の速さにフォーカスするような考え方はあえてしていません。例えば社内での議論に時間がかけると意思決定は遅くなりますが、これをやっておくと、その後が速いです。逆にトップダウンで対話のない意思決定をしていると、それを実装する際に現場からの手戻りがたくさん出るといった弊害が起きたりします。
ONE JAPAN加盟団体のメンバーが実践。「大企業病を乗り越える技」
こうした大企業病を乗り越えるための具体策として、調査の回答者から挙がった二つの“技”を吉田氏が紹介しました。

吉田:ONE JAPANに参画する若手・中堅社員たちは、部署間や社外のパートナーやクライアント、世間といった横のつながりを構築することには長けています。ですが縦の連携についてはうまくできていないケースもあるようです。職階が上の人とどうつながるか、巻き込むか。これをうまくできないことが、先に挙がったスピード欠如の要因にもなり得ます。
縦の連携をするための具体的な技のひとつは「トップダウン実演販売」。役職のない若手からトップへと直談判し、トップダウンでプロジェクト推進などの機運を社内に生み出している会社が実際にあります。

吉田:もうひとつの技は「おせっかいおばちゃん人脈活用」です。経営層と同期の古参社員など、いわゆる「コネクトハブ」になるキーパーソンを社内で見つけ、自分たちの味方になってもらう。その人から内々に経営層などへ話を入れてもらう手法です。これらをはじめ、ONE JAPANでは大企業を変革するための技のリストを現在作成中です。
岡島:大企業のトップは若手に、「直接話しに来てほしい」と思うものの、中間管理職には「おれは聞いてない」と言う人が一定数います。とはいえ中間層は上を見ているので、トップが首を縦に振ったことが明らかになっていれば、スムーズに話が進むケースも多い。経営陣に縦パスをするならば、「上司にもうまく言ってください」とトップから話を下ろしてもらう依頼をするのもポイントです。またこのとき、一人で猪突猛進して弾き返されることは良くないので、仲間を集めて提案を持っていくとよいと思います。
青野:サイボウズの従業員は日本で約700人、グローバルで約1000人いますが、オープンな場で議論することを徹底しています。すべて社内グループウェアを使い、上司やその上と話すにも、オープンに会話することで「聞いてない」が起きないように工夫しています。こうすると、上司を飛び越した会話も可視化されます。情報の流通はフラットにしながら、指示系統のヒエラルキーが機能しているなら残すという考え方です。
企業との関わり方
続いて、自社と自分の関係性という観点から、若手・中堅社員の意識に関する調査結果が紹介されました。

内面に関わる要素が多く上がる中、青野氏は「この項目では見えづらいが、一人一人が全く違う考えを持っていると、経営者としては認識すべき」とコメント。
青野:人によってやりがいを感じるポイントも違い、給与もどのくらいあれば満足なのかも違いますよね。だからこそ働く上で、自分が本当に求めるものをより明確に自問自答してほしい。何歳までにいくら欲しいのか、それはどういう理由なのか、突き詰めて考えることが大切です。それがあれば交渉もキャリア設計もしやすくなりますが、明確でない人の方が多いのではないでしょうか。
加えて青野氏は、「会社と自分の関係」という概念のあいまいさについても鋭い示唆をしました。
青野:会社との関係、という表現をよくしますが、よく考えると会社とは概念上の存在でしかありません。もし理想とする配属先で働きたいのなら、実際は会社との関係ではなく、「配置を決める権限がある人との関係」を築く必要があります。ここまで分解して考えられないと何も変わらないので、「自分が求めることについて決定権を持つ人」を理解して、その人と話しに行くべきなんですよね。
岡島:実は会社としても、自分から行動してくる人物を探しています。公募型のプロジェクトは、自身の存在を示す絶好の場のひとつになると思います。おすすめは、あまり陽の当たらないプロジェクトに手を挙げて、役員などから注目を集めてから望むポジションを獲得するという方法です。
さらに、転職という“カード”の切り方についても青野氏・岡島氏から言及されました。
青野:一番簡単なのは会社を辞めることでしょう。今いる組織が嫌だとしても、そこを選んだのは自分自身でもある。それでも残りたいなら覚悟を決めるべきですし、そうでないなら辞めることも選択肢だと思います。
岡島:とはいえ、ホームグラウンドでやれないことはアウエーでもできないと思います。転職する前に今の環境でやりきれたかを問うことも大切。どうせ辞めるつもりなら、思い切って「会社からバツをつけられてもいい」というつもりで、自分が正しいと思うことを行動に移してみるとよいと思います。意外と何かが変わるかもしれません。
在宅勤務の現状と理想
働き方について議論が及ぶと、政府の緊急事態宣言を機に大企業の多くが取り入れ始めたリモートワークと、それに伴う働き方や評価制度の変化について話されました。
岡島:役員先やクライアント先の企業の役員会でもオフィス、会社、組織の再定義が始まっている。中でもオフィスのあり方はコストにも影響が大きいので、かなり真面目に議論されています。ただ、すべてバーチャルにすればいいというわけではなく、リアルでなければ成立し得ないこともあります。こうした議論の先には、出社する目的や意味付けが変わることもあるでしょう。働き方が変わると同時に、時間だけが唯一の労働の評価基準ではなくなると感じます。
モデレーターの鈴江氏から出た、「その場合は話題のジョブ型雇用など、業務内容による評価が後押しされると思うが、日本で定着するどうか?」という問いに対して、岡島氏はそうでもないという見解を示しました。
岡島:多くの人はその会社が好きで入社するものの、そこで何をするか選べるほど業務知識・専門性がないことも往々にしてあります。その場合は従来のメンバーシップ型雇用になるはずです。一方でエンジニアなど、いわゆるポータブルなスキルを持ったスペシャリストはジョブ型雇用になりやすいでしょう。このどちらもが存在していくというのが私の見立てです。
青野:サイボウズでは、社員個々の希望に添えるよう、メンバーシップ型とジョブ型の雇用・評価制度をハイブリッドで取り入れています。例えば成果重視の人は給与にアップダウンがあることがモチベーションになる。でも職種にかかわらず、成果に応じた昇給よりも安定した待遇を求める性格の人もいます。二者択一ではどちらにせよ制度に合わない人が出てしまうので、マネジメントは両方の心をつかめる制度設計ができないとだめだと思っています。
新しい企業様式
最後にこのセッションの総括として、これからの時代に企業とそこで働く社員それぞれにとって、どのようなマインドセットが求められるか、意見が交わされました。
青野:日本のピラミッド型のヒエラルキーがどう変わるか見ていますが、コロナ禍はいい外圧だと捉えています。働く側にとっては追い風です。在宅勤務によって仕事と家庭の両立がしやすくなる面があるので、今の働き方が一時的な措置にならないよう、これまで通り仕事をするだけでなく、会社に対して主張することは主張していけるといいですよね。
岡島:加えて、人生100年時代になり、労働寿命も60年になるともいわれています。それだけ長く働くのであれば、企業も個人も変化することが必須です。その前提で、会社としては付加価値創出をし続けられるなら機会を提供する、個人としては成長の機会が獲得でき続けるならば帰属する、と相互に自由な選択肢の中から選び合うのが健全な状況を生み出します。働き方と評価制度が変わることで、これからは“個”に対して優しいようで自由と自己責任という厳しい世界になっていきます。だからこそ、特に大企業にいて組織を変えたいと思う人は、1人で戦わず、思いを共有する仲間と束になって行動していくことが大事です。
吉田:利益だけでなく、意味や価値を問われる時代だからこそ、企業も個人も“for”を意識することが大事です。“何のため?”が企業にも個人にも問われていると思います。経営者はミッションやビジョンのような形でそれを大きく示し、その旗の下に働く従業員は、会社のため、社会のためになることを考え、声を上げることが理想的な企業と個人の関係だと思います。
ONE JAPANによる「新しい働き方意識調査」のレポートはこちらからダウンロード可能です
国際的なマーケティング賞「エフィー賞」ってなに?
一般的に広告賞といえば、アイデアや話題性が評価されるもの。しかし、広告の“結果”が重視される異色の広告賞があります。それが、今回紹介する優れたマーケティングコミュニケーションに対して贈られる国際賞、エフィー(Effie)賞です。
エフィー賞とは、いったいどのようなものなのか。審査基準や応募の際の注意点、実際に受賞した事例とは…?
ことばを味わう体験型絵本『たべることば』(フレーベル館)でAPACエフィー賞を受賞した、電通のクリエーティブ・ディレクター 嶋野裕介氏と、コミュニケーションプランナー加藤倫子氏が、その全貌を解説します。
アイデアや話題性でなく「結果を重視する」アワード
嶋野:『たべることば』の詳細は次回詳しくお話しする予定ですので、今回はエフィー賞について紹介します。エフィー賞は、1968年にニューヨークのマーケティング協会によって創設された広告賞です。50年以上の歴史があり、今やアメリカだけでなく、全世界から応募作品が集まる広告関連アワードとして知られています。
キャンペーンの実施エリアによって、グローバルエフィー、アジア太平洋(APAC)エフィー、ヨーロッパ(EURO)エフィー、中東/北アフリカ(MENA)エフィーに分かれており、40以上の国と地域のローカルエフィーもあります。
そんなエフィー賞の最も大きな特徴が、「マーケティング活動における効果」に着目しているところです。活動が有効であったか、中長期的にブランドの成功に寄与したかといった点をしっかりと評価するところが、他の広告賞にはないポイントだといわれています。
審査項目は、大きく四つに分かれています。
【エフィー賞、四つの審査項目と配点】
- 「チャレンジ&オブジェクティブ」(どのような課題を設定し活動を行ったか)
配点:23.33% - 「インサイトと戦略」
配点:23.33% - 「アイデアの具体性とその実現力」
配点:23.33% - 「リザルト」(結果)
配点:30%
「リザルト」だけが30%の割合で評価され、あとは23.33%の割合で評価されるシステム。この評価配分を見ただけでも、「結果を重視する賞である」ことが分かりますよね。
加藤:そうですね。ちなみに広告業界でもっとも有名なアワードといわれているカンヌライオンズにも「クリエイティブ ストラテジー部門」など、マーケティング寄りの部門が存在します。ただ、それらは、あくまでアイデアやクリエイティブな発想からマーケティングを評価するもの。エフィー賞の場合は、「どのようにブランドを育てたか」という完全にマーケティングの手法が主役になっていると感じます。
嶋野:それからもうひとつ、部門名がユニークなのもエフィー賞の特徴です。例えば「Carpe Diem(カルペディエム)部門」。アメリカ大統領選やコロナ禍のような特殊なタイミングを捉えて、「今、この瞬間にしかできないマーケティング施策」を行った例を評価する部門なんですが…。なんで「Carpe Diem」っていうか分かりますか?
加藤:え?すみません、全然分からないです…。
嶋野:ですよね。これ、実は古代ローマ時代の著名な詩人であるホラティウスが書いた詩の一節を引用したものだそうなんです。「Carpe Diem」には「今を楽しめ!」という意味があるらしく、それで、この部門の名称にしたそうです。(笑)
他に、「David vs Goliath(ダビデ対ゴリアテ)部門」なんていうものも。ゴリアテとは旧約聖書に登場する巨人兵士のこと。巨大ブランドが力を持つ市場に参入する中小ブランドの戦い方を評価する部門に、この名前が付けられました。
全部で40以上の部門の中に、こうしたユニークな名称・視点を持つ部門があるのが、エフィー賞の面白さというか、独自性につながっているんですよね。
加藤:確かに、ここまでマーケティングの手法が細分化されて評価される場は他にないと思います。ネーミングはさておき(笑)、独自の着眼点を持つとても特徴あるアワードですよね。
「忘れられないエコバッグ」。シンプルで効果が高い受賞事例
嶋野:ここからは、具体的な受賞事例を紹介したいと思います。僕が好きな事例は、テスコというグローバル企業がマレーシアで行った「Unforgettable Bag」という取り組みです。2018年に「サステナビリティ部門」などさまざまな部門で賞を獲得しました。

嶋野:ここ数年、世界中でプラスチックごみを減らす活動が行われるようになってきましたが、一方で、その削減に欠かせないエコバッグは「ついつい忘れてしまいがちなもの」でした。そこでテスコがつくったのが、「忘れられないエコバッグ」。
一見、おしゃれな魚の絵が描かれた、ごく普通のエコバッグなのですが、よく見ると魚の尾っぽの部分がバーコードになっているんですよね。バーコードはお買い物の割引クーポンとして使えるようになっています。「これがあれば割引で買い物できる!」と知ったら、なんとしてでも持って行きたいと思うのが人間のさがというもの。
デザイン性の高さと生活者の心をつかむ仕掛けが相まって、エコバッグを忘れるお客さんが減りました。発売から9カ月で、テスコ全体で使い捨てビニール袋を32%削減することに成功。社会に良いことをしているというだけでなく、しっかり自分たちのお店をプロモーションして顧客を囲い込み、来店の促進につなげている。中長期的に機能する、とてもエフィーらしい受賞例だと思いました。
もうひとつご紹介したいのが、「Re:Scam」(Re:詐欺)。ニュージーランドのネットセーフという会社が実施したメールフィッシング詐欺の対策キャンペーン です。2019年に「IT /電話会社およびブランドエクスペリエンスサービス部門」で受賞しました。

嶋野:ニュージーランドは、日本同様、メールフィッシング詐欺の被害額が非常に大きな国でもあります。これをなんとかしたいと考えた同社が、詐欺師に対抗するため、AIツールに「だまされた人の回答例」を何万パターンも学習させて、詐欺メールに自動応答させるという取り組みを行いました。
詐欺師はAIツールが生成した返信を読んで「典型的なだまされやすい人」、つまり「格好のカモが捕まったぞ!」と前のめりになってしまうわけで。メールの相手を人間だと信じ切った詐欺師と、絶対にだまされることのないAIとのメール交換が続き、結果、100万通を超えるメールを送信し、約5年間分の詐欺師の時間を奪うことに成功。メールフィッシング詐欺の被害額を大幅に減らすことができたのです。この事例も中長期的に機能する内容で、とてもユニークだと思います。
加藤:私は、今年の受賞作でゴールドを獲得したリーバイス テイラー ショップがフィリピンで実施した、「levi’s Studs」(リーバイス・スタッズ)が好きでした。そのお店では、職人さんがジーンズやジージャンをカスタマイズしてくれるのですが、その装飾のためのスタッズ(飾りボタン、鋲)を使って、「点字」として見立ててデザインするサービスを実施しました。
そして、クリスマスにスタッズでメッセージを入れたジージャンを、父親が目の不自由な息子に贈る動画を流したのです。

加藤:それまでは単におしゃれや補強の意味で使われていたスタッズに、点字という新しい役割を与え、おしゃれで独創的なメッセージに変えてしまった。社会との結びつき方をうまく提示し、ブランドの価値が一気に上がりました。ブランドの立ち位置がガラリと変わるような企画で、強く印象に残っています。
嶋野さんが好きだという事例も、私が紹介した事例も、アイデアやストーリーとしては割とシンプルなんですよね。シンプルで分かりやすく、「その取り組みがなにを解決したか」がよく見える。
斬新さやクリエイティブとしてのインパクトよりも、分かりやすさ、持続性、結果で評価されているものばかりで、そこがエフィーらしいところだなと感じます。
応募のハードルが高い!だから「有効な施策」だけがそろう!
嶋野:エフィー賞は、一般的な広告賞では評価されやすい「話題性」のようなものを、まったく評価してくれません。「メディアで取り上げられた」とか「SNSで話題になった」ということをデモムービーの中で語ってはいけないルールになっています。
あくまで結果がすべて。ブランドの好感度を上げることが目的であれば「どのぐらい好感度が上がったか」、サービスの加入率を上げることが目的であれば「どの程度加入率が上がったか」。課題に紐づく結果を、応募資料として提出しなければなりません。
しかも、提出するデータは、第三者機関や業界団体が発表しているデータなども交えた、信頼性の高いものでなければなりません。広告賞のプレゼンでありがちな「都合の良いデータと勢いでもってすごさを訴える」的なアピールは、ほぼ通用しないと思った方がいい。応募の際は、エビデンスをしっかりと丁寧に準備しておくことが大切です。
加藤:私たちが『たべることば』を応募したときも、社会的かつ定量的なデータを、かなり手間暇かけていろいろと集めました。また、「なぜこの取り組みを行ったのか」について語るときに、生活者やクライアントにとってどうかという視点だけでなく、業界にとってどんな意味があるかという視点を持ちつつ語らなければなりません。マーケティング関連の広告賞ならではというか、エフィー賞らしいというか…。とにかく、他の広告賞の応募シートや資料を流用できないということだけは、強くお伝えしたいです(笑)。
嶋野:そう、応募するのにも覚悟がいりますよね。ただ、そこまでエビデンスを厳しく求められるからこそ、応募者も本気で資料を集めるし、本当に効果がある応募作だけがそろうわけで。応募することにも、受賞作を見ることにも、非常に大きな意義があると感じます。
これからは、PR、事業戦略、経営戦略、テクノロジー、クリエイティブなど、あらゆることを俯瞰し、ミックスして考えなければいけない時代になっていくはず。そのとき、ハブとして機能するのが、ロジカルであると同時に人の心をエモーショナルに動かせる「マーケティング視点を持った人材」だと思います。
ですから、マーケティングの方も、そうでない方も、まずはエフィー賞に興味を持って、受賞作をウオッチしていただきたいです。そこから、マーケティングの可能性と未来がもっと広がっていくとうれしいですね。
加藤:さまざまな概念やフレームが次々現れるマーケティングの世界ですが、個人的には、最終的に頼りになるのは結局のところプランナーのカン(勘)です。拡張していくこれからのマーケティング、その変化に素早く対応できる「動物的直観」を、多くの人に磨き上げてほしいし、私自身も磨き上げたいと思っています。
次回は、私たちがAPACエフィー賞「ポジティブ チェンジ ソーシャル グッド―ブランド部門」でブロンズを受賞した『たべることば』(フレーベル館)について紹介する予定です。
エフィー賞HP:
https://www.effie.org/
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パチンコ「最高継続率95%」の爆裂スペック!「強力RUSH」美少女シリーズも降臨!!【12月後半「激アツ新台」特集】
『P真・北斗無双 第3章』や『P大海物語4スペシャル』といった大物シリーズ最新作が登場した12月。後半も、パチンコファンから熱視線を浴びる話題作がデビューを果たす。
今回は12月21日より導入が始まる新台を特集。今年を締めくくる「豪華ラインナップ」となっている。
『PフィーバータイガーマスクW』(SANKYO)
人気シリーズ最新作となる本機は、大当り確率約1/319.7の一種二種混合タイプ。RUSHは時短13回+残保留2回の「タイガーラッシュ」と、時短26回+残保留2回の「タイガーラッシュW」2種類が用意されている。その継続率は前者が約80%、後者は約95%と強力だ。
出玉面も注目したいポイント。右打ち時は「約70%が最大ラウンド」と、申し分のない性能を実現した。RUSH突入率が約64%と高めに設定されている点も大きな魅力だ。
本機には「遊タイム」も搭載。大当り間800回転の消化で、前述した上位RUSH「タイガーラッシュW」に突入する。ハマリからの大逆転も十分に可能な内容と言えるだろう。「史上最強のタイガーラッシュ」搭載のヒーローが、旋風を巻き起こせるかに注目だ。
『P閃乱カグラ2 胸躍る199Ver.』(高尾)
高尾が誇る美少女シリーズ最新作。ライトミドルの1種2種タイプで、大当り確率は特図1が1/199.8、特図2が約1/9.1となっている。トータル継続率が約82%と強力なRUSHを搭載している点が特長だ。
注目の遊タイムは大当り間で599回転を消化で発動し、即時にRUSHへ突入する。時短181回+残保留4回となるため、ほぼ次回の大当りが見込める仕様だ。遊びやすくも、まとまった出玉が狙える仕上がりと言えるだろう。
総勢20人の中から推しキャラクターを自由に選択できるなど、ファン必見の演出カスタマイズ要素が搭載されている点も魅力。進化を遂げたシリーズ最新作の登場まで間もなくだ。
『ぱちんこ 冬のソナタ FOREVER』(京楽産業.)
パチンコ業界に旋風を巻き起こした『冬のソナタ』シリーズ最新作。大当り確率は約1/319.9で確変突入率は60%。図柄揃いの大当りは、ヘソ・電チュー問わず「全て1500発」と出玉感も味わえる仕様だ。
時短性能も本機の大きな特徴。通常大当り後には「100回or 200回or300回or949回」の時短が付与される。引き戻しによる連チャン期待度が、シリーズ最高クラスとなっている点は魅力だ。
本機も遊タイムを搭載しており、低確率状態を950回転消化で発動。時短回数は「1200回」で、ここでの大当り期待度は「約98%」を誇る。王道スペックに「強力な時短性能」を追加した最新作の活躍に期待だ。