Androidユーザーの3割が該当? 密かに回避された深刻な危機とは

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Android OSをお使いのみなさんは、あなたのスマートフォンが2021年10月以降、多くのWebサイトが見られなくなるかもしれなかった事実をご存知だろうか。現在はひとまず直近の危機は回避されているのだが、今後再び同じ問題が発生するのは確実であり、Androidユーザーとしてはその顛末は知っておくべき事柄のはずだ。
今回は、Android OSに訪れた危機の詳細と、その根本原因や対策をお伝えしていきたい。

2021年10月に一部のAndroidスマホでWebが閲覧できなくなる?

 「Android OSでWebサイトが見られなくなる」というのは、比喩でも誇張でもなく本当のことだ。これは、サイトの安全性の証明や通信の暗号化に関わる「SSLサーバ証明書」関係の有効期限が2021年9月末で切れてしまうことが原因となっている。そのため期限の切れた10月以降は、Android 7.1.1以前のOSを搭載しているAndroidスマホでは「SSLサーバ証明書を使用している世界のおよそ3分の1のサイトと通信ができなくなる」という問題があったという。  この問題に対して、証明書を発…

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パチスロ黎明期から活躍を見せる「一流メーカー」の軌跡…“業界初”機能を盛り込んだ戦略がパチンコでも駆使される!

 父親の経営する食品会社の一部門として1975年(昭和50年)に設立。もともと存在したアミューズメント部門ではクレーンゲームやラジコンサーキットの開発販売をしていた。

 その後、インベーダーゲームの大流行でビデオゲーム業界に参入。こういった経緯で培ってきた技術やノウハウを活かし、1982年にパチスロ遊技機の販売を行うこととなった。

 これがサミーの誕生の過程である。ちなみに、サミーの前身となる「株式会社さとみ」のアミューズメント部門には元ユニバーサルの会長・岡田和生がこの会社でアルバイトとして働いていたらしい。こうした歴史のエンカウンターは本当に興味深いものがある。

 さて、サミーのブランドで登場した初のパチスロ機『エンパイア』は0号機と呼ばれるカテゴリーに属し、1985年に制定された風営法によるパチスロの法律規定前の機種である。

 この『エンパイア』を皮切りに、『ナイアガラ』(1号機)、『リバティベル』(2号機)、『アラジン』(3号機)などの人気マシンを手掛け、パチスロメーカーのなかで存在感を発揮するのである。

 4号機時代になると、これまでオリジナルマシンが常識だったパチスロに「タイアップ機」をいち早く導入。さらにCT(ウルトラマン倶楽部)・液晶(ゲゲゲの鬼太郎)・AT(ゲゲゲ鬼太郎SP)など業界初の機能をプラスして売り出すことにより多くのファンの支持を獲得し、トップメーカーとしての地位を築いていくことになる。

 この版権マシンと新システム・新機能の組み合わせは後の歴史的金字塔『パチスロ北斗の拳』へと繋がるのであるが、このようなタイアップマシンの巧みな運用法はパチンコでも見受けられ、ヒットシリーズを量産した。

 そのヒット連作の一つである『物語』シリーズの最新作『P<物語>シリーズセカンドシーズン』が2月に登場予定となっている。

 本機は大当り確率が1/199.8の1種2種混合機で突破型RUSHを搭載している、いわゆるシンフォギアタイプ。RUSH継続率が約86%と高いうえに右打ち中の約1/3が最大ラウンド約1100発出玉となっているのが特徴である。

 これまで『CR化物語』『CR偽物語』と連チャン性を多少抑えながらボリューム感のある最大出玉の割合に特化した「一発の重さ」を重視するスペックであったが、高い継続性を誇りながら満足できる出玉感を維持した性能に進化している。

 また、同機には通常時599回転消化すると255回転の電サポモードに突入する遊タイムも組み込まれていて、ほぼ大当りが約束されるうえにRUSHまで突入濃厚となる強力な機能が加わっている。

 もちろん演出面でも、怪しくなるほど期待度がアップする「怪奇」・「段怪システム」など、ゲーム性が研ぎ澄まされる一方で、単純な量の面でも前作を圧倒し、『物語』シリーズの新たな扉を開放した力作となっているのである。

 この『P<物語>シリーズセカンドシーズン』は、サミーのパチンコが新時代における第2、第3のシーズン到来を予感させるものかもしれない。

(文=大森町男)

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【1月26日最新版】PayPay・楽天ペイ・au PAY・d払い・LINE Pay・FamiPayなどキャンペーンまとめ

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急速に普及してきたQRコード決済。各サービスごとにさまざまなキャンペーンが実施されているが、あまりにも多すぎてよく分からないという人も多いだろう。ここでは代表的なPayPay・楽天ペイ・au PAY・d払い・FamiPay・LINE Pay・メルペイ、そして、12月に参入したANA Payのキャぺーンもまとめて紹介するので、自分がよく使っている〇〇Payの特典を見逃さず、もっとお得に買い物をしよう!

d払いの大型キャンペーンが開催中!

 PayPay・楽天ペイ・au PAY・d払い・LINE Pay・FamiPay・メルペイ……、そして12月にはマイルが貯まるANA Payが参入し、日本はまさに〇〇Pay戦国時代を迎えている。だが、各サービスごとに独自のキャンペーンを行っているので、イマイチどれが本当にお得なのかよく分からないという人も多いだろう。そこで、ここでは〇〇Payごとに実施している主なキャンペーンを紹介する。  今週注目したいのはドコモ「d払い」のキャンペーンラッシュだ。ここしばらくPayPayの大型キャンペーンが実施されていない間に、d払いは「はじめてのd払い!今…

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JRA角居勝彦厩舎「通算800勝」記録樹立に暗雲!? 年明けから「未勝利」であと8勝が遠い……

 競馬界にとって別れの季節である2月が目前に迫ってきた。今年は牝馬三冠を達成するなどG1・7勝を挙げたジェンティルドンナを手掛けた石坂正調教師、ダイワスカーレット、キングカメハメハ、クロフネなどの多くの有力馬を送り出した松田国英調教師らが引退をする。そして定年まではまだ日があるものの、角居勝彦調教師も2月で引退し、第2の人生に向かうことを表明している。

 角居師といえば、牝馬ながら日本ダービー(G1)を制した名牝ウオッカ、「砂のディープインパクト」ことG1・7勝のカネヒキリ、さらにエピファネイア、ヴィクトワールピサなど、競馬ファンならずとも耳にしたことがある名馬を管理していたことで知られる名伯楽だ。

 今年で角居師は56歳。規定通りならば、まだまだ現役生活を続けることも可能だが、角居師は3年前に、天理教徒の母が体調を崩し、教会に通えなくなったことで、自らがその役目を引き継ぐべく、定年よりも早くに引退することを決意したと明かしている。

「3年前に引退の意向があることを発表したのは、当歳馬のことを考えてでしょう。3歳春のクラシック戦線が本格化するタイミングで、厩舎の解散・移籍がその馬にとってプラスに働かないのは当然。当時から、馬のことを第一に考えている角居師らしい気遣いだと話題になりましたね」(競馬記者)

 角居師は調教師として実績を積む一方、引退馬のキャリア支援を主たる目的とした『サンクスホースプロジェクト』にも参加するなど、幅広く競馬の世界を支えているひとり。それだけに競馬界の損失は計り知れないだろう。

 惜しまれつつも競馬界を去る角居師は、現在までに、JRA、地方、海外で挙げた勝ち星の通算が792勝となる。「引退までに通算800勝を目指す」と、角居師は『NEWS ポストセブン』の連載コラムで明かしているが、この目標達成には暗雲が立ち込めているようだ。

 今年に入って角居師は管理馬を13回出走させているものの未勝利。2着1回3着2回と惜しいレースはあったものの、あと一歩で勝利に届かなかった。角居師は年間60勝を目指すなど高い目標を掲げているため、例年ならば2月終了までに8勝を挙げることも珍しくないのだが、今年は苦戦が続いている。

「引退が近くなった調教師が解散を目前にして、管理馬を1回でも多く走らせようとするのは毎年よくある話。また最終週ともなれば、さらに多くの馬を送り出しますし、周囲もある程度気を使う……なんてことまでもささやかれています。

ただ馬のことを第一に考えている角居師が、『通算800勝のため』、『最後だから』などという理由で馬に無理をさせるとはちょっと考えづらいです。このまま粛々と管理馬を送り出し、最後を迎えるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 角居師は引退までに通算800勝を達成することができるのだろうか。

大波乱の日経新春杯の情報にファン歓喜!JRA根岸S(G3)、厩舎の本気度と1400mでの距離適性からのメイチ情報馬!

 激戦となったアメリカJCC(G2)と東海S(G2)が終わり、週末から東京開催が始まる。開幕週の今週は根岸S(G3)とシルクロードS(G3)が行われ、開催最終週には今年初のG1レースであるフェブラリーSが行われる。

 しかしこの1月競馬は波乱が続出。WIN5は過去最高配当が飛び出したし、単勝万馬券が出まくるわ、重賞レースも荒れるなど、一部のファンを除き誰もが散々な思いをしたと言えるだろう。

 中でもファンが唖然としたのは、セレクトセールで6億円を超える金額で落札されたアドマイヤビルゴと、3歳クラシックすべてで3着以内に好走したヴェロックスが揃って大敗した日経新春杯(G2)。ともにノーザンファームの良血馬で、セレクトセールで高額落札された馬だったが、その日経新春杯を勝利したのは、出走馬の中で唯一の条件馬であり、格下であったショウリュウイクゾだったのである。確かにハンデに恵まれた面もあっただろう。それでも実績馬と僅差ではなく、完勝して見せたのだから、これはハンデ以上に何かが働いたとみるのが妥当だ。

 しかし多くの競馬ファンはもちろん、現場で取材している競馬記者の面々も、その「何か」に気付かなかった。ゆえに彼らのほとんどはヴェロックスやアドマイヤビルゴを本命に選び、そして撃沈したのである。

 そんな日経新春杯を、7番人気で勝利したショウリュウイクゾを本命にし、13番人気で2着に好走したミスマンマミーアを相手に選び、3連複11万2200円、馬連5万8060円という特大万馬券を的中させた本物のプロフェッショナル集団がいる。それが「シンクタンク」だ。

 伝説の名騎手であり、現在シンクタンクの最高顧問を務める増沢末夫元JRA騎手・元JRA調教師を筆頭に、名馬マルゼンスキーの主戦騎手だった元JRA騎手の中野渡清一、名馬サクラスターオーを管理した元JRA調教師の平井雄二、さらに武豊よりも早くJRA全10場重賞制覇の偉業を達成した元JRA騎手の安田富男など、シンクタンクは実際に競馬界で活躍したレジェンドが集う本物のプロフェッショナル集団だ。

 彼らが入手する情報の質と量は既存のマスコミとは比較にならず、さらに情報を分析する「眼」も、実際に競馬に携わってきた経験から歴然。その差は、前述の日経新春杯に表れているといえよう。もちろんシンクタンクが的中させてきたレースはこれだけではない。12月から始まった冬競馬に限定しても、ターコイズS(G3)では5万2740円という万馬券を的中させ、その情報を利用したファンの中には50万円を超える払戻を手にしたという猛者もいたという。そして有馬記念当日には約350万円の払戻を獲得したという驚きの声も…。これだけファンを勝たせることができるのは、シンクタンクだけといっても過言ではない

 そのシンクタンクは今週から開幕する東京開催に向けて、かなりの手応えを掴んでいる様子だ。中でも最初の重賞レースである根岸S(G3)に向けての意気込みは鬼気迫るものを感じる。

根岸Sは過去10年で7度的中させていますが、現在4年連続的中で、そのうち2020年は3連複1万4510円、2019年は3連単1万8930円と2年連続で万馬券を的中させています。当然この流れを今年で止めるわけにはいきません。

 このレースはフェブラリーS(G1)の前哨戦であり、本番前のひと叩きとして参戦する陣営もいますが、実はここが大目標という陣営が少なくありません。その理由は1400mという距離にあります。ダート短距離のオープン特別は定期的に組まれていますが、1400m以下の重賞となるとJRAではプロキオンS、カペラS、そして根岸Sと3つのみ。フェブラリーSは距離が長く、活躍の場が広くはないダート短距離馬にとっては重要度が高く、ここで目一杯の勝負を仕掛けてくるのです。

 無論、だからと言って必ずしも結果が出るわけではないのが勝負の世界。フェブラリーSを目標にして余裕残しの仕上げで出走してくる実力馬が、地力の違いで勝ち負けしてしまうこともあります。

 そういった関係者の様々な思惑が絡み合うこの根岸Sを攻略するためには、各陣営の思惑は当然のことながら、各出走馬の状態、力関係、コース適性などをすべて把握して的確に判断しなければなりません。そのために必要なのは、正確な関係者の情報です。

 現在JRAは新型コロナウイルスの感染防止対策で、スポーツ紙や競馬専門紙といったマスコミに厳しい取材規制を実施しています。結果として、マスコミが入手できる情報はごくわずか、レースによっては全体の数パーセントという場合もあります。ゆえに、この1月は波乱が続出し、単勝万馬券となるようなレースも頻発しているのです。

 その影響が特に出たのが、例の日経新春杯でしょう。あまりにも過剰な人気だったアドマイヤビルゴとヴェロックス。その裏事情はさすがに明かせませんが、結果として我々が本命に選んだショウリュウイクゾやミスマンマミーアが人気薄になったため、我々の情報を利用したファンの皆様はかなりの臨時収入になったといえるでしょう。

 もちろん逆にマスコミの予想を信じ、アドマイヤビルゴやヴェロックスを本命に馬券を購入し、残念な結果になってしまったファンもかなりの数だったと思います。

 ですがご安心ください。今週の根岸Sは、そんなファンのために存在するレースといえます。現在届いている関係者イチオシの穴馬情報を精査すると、配当妙味も高く、そしてマスコミがノーマークという状況にあります。まさに絶好のチャンスと言えるでしょう。そして元JRA調教師の平井雄二が監修する【重賞メイン特捜部】が、この穴馬を含め【根岸Sの厳選5頭】を無料で公開します。さらに同日に行われるシルクロードSや、2月最大の注目レース・フェブラリーSをはじめとした毎週の各重賞でも無料公開します。

「シンクタンクの情報が、コロナ禍で苦しむ皆様にとって少しでも力になればと思いますので、ぜひご利用いただければと思います

 この話からも、シンクタンクが根岸Sにどれほどの意気込みを抱いているか、感じ取れたはずだ。5年連続的中へ、そして日経新春杯に匹敵する特大万馬券的中へ、今週の根岸Sはシンクタンクの「無料情報」が大きな武器となるのは間違いない。しっかりその内容をチェックし、週末に向けて準備をしていきたい。

CLICK→【毎週の重賞も無料公開!根岸S(G3)「厳選5頭」】シンクタンク

※本稿はPR記事です。

医療崩壊、日本医師会が招いた人災…医学部・医師数抑制策、民間病院経営者の利益優先

 今月20日、日本医師会中川俊男会長が「医療崩壊が日常化し、トリアージせざるをえない」と危機感を示したことに対して、ネットやSNSで「だったら医師会もコロナ患者の受け入れを拒否する民間病院に協力をさせろ」などと厳しい声があがっている。

 多くの専門家が指摘しているように、1億2000万人という先進国で2番目に人口が多く、病床や医療機関の数は世界一というほど溢れかえっている日本の医療が、1000人という先進国で桁違いに少ないコロナ重症患者数で「崩壊」してしまうほど脆弱なのは、日本医師会の会員の大半を占める民間病院の経営者が、要請を受けてもコロナ患者の受け入れを拒否していることが大きい。医療崩壊、医療崩壊とそこまで騒ぐのなら、地域によっては10%しか民間病院が協力しない現状を変える努力もすべきだ、というもっともな指摘である。

 もちろん、設備も人員もない小さな個人経営のクリニックでコロナ患者を受け入れることは難しいだろうが、コロナ治療に対応できるICUなどの治療設備や専門医のいる、それなりの規模の民間病院でも、軽症・中等症患者はおろか、発熱した患者の受け入れさえ拒否するケースも相次いでいるのだ。

 しかし、この会見で中川会長が「中小規模の病院には地域で割り当てられた役割があり、また、ゾーニングの面でコロナ患者の受け入れが難しい」と述べたように、日本医師会としては今のコロナ医療体制を見直すつもりはまったくない。この状況を戦争でたとえるのなら、最前線でバタバタと兵士が倒れて、応援を要請しているのに、「俺たちは後方支援だから」と突き返して、「このままじゃ全滅だぞ」と大騒ぎだけしているような状況なのだ。

 ただ、実は日本の医療崩壊を引き起こしている問題はこれだけではない。根本的なところでいえば、医療従事者が足りていないのである。

 よく日本の医療は充実している、世界一なんだという話になりがちだが、人口1000人あたりの医師数を見ると、OECD(経済協力開発機構)加盟国の平均が3.5人のところ、日本は2.4人しかない。他の先進国より医師1人あたりの負担が非常に重いのだ。これは現場の医療従事者はよくわかっている。

<OECDの統計によれば2016年、日本の医師数は約30万人であるが、人口当たりの医師数をOECD諸国並みにするには、10万人以上も不足している。しかも日本では高齢の医師が働き続けており、勤務医の約10%は、当直を除外しても年間1,920時間以上の時間外労働を行っているという。医師不足は明らかだ>(東京保険医協会ホームページ2019年3月13日)

 つまり、日本のコロナ医療危機というのは、もともと医師が足りなくてブラック労働を強いられていたところに、81%を占める民間病院がコロナ治療に協力をしないことが重なった「人災」的な側面が強いのだ。

誰が医師不足を招いたのか?

 では、なぜこのような深刻な医師不足を招いたのかというと、人材の供給源を絞ってきたからだ。OECDが発表した、医療に関する2019年版の報告書によれば、日本は人口10万人当たりの医学部卒業生数が、比較可能な35カ国のうちで最も少ない6.8人だった。一方、医師に占める55歳以上の割合は37%で平均34%より高くなっている。

 蛇口を閉めるように、若い医師を減らしてきたので、全体的に医師の高齢化が進んでいる。この状況を報告書では「医療提供体制を維持していく上で課題だ」と指摘している。要するに、今回の「医療崩壊」という問題は、遅かれ早かれ起きるはずのもので、その背中を押したのが、たまたまコロナというだけだったのだ。

 さて、そこで気になるのは、なぜ日本の医学部が35カ国中にビリというほど卒業生を出さないのかという点だが、実はこれにも日本医師会が関わっている。

 2017年、千葉県成田市に国際医療福祉大学医学部ができた。首都圏としては43年ぶりの医学部だ。その前年には、東日本大震災の復興という特例で、東北薬科大学に医学部が新設されているが、これは日本全体でも37年ぶりの新設だ。

 なぜ大学はたくさんできていたのに、こんな長い期間、医学部がつくられなかったのかというと、日本医師会が組織をあげて「反対」を表明していたからだ。2015年5月31日の「緊急声明」のなかには、「地域医療の再生をさまたげるおそれがあります」「医学部新設は国際機関から世界一と評される日本の医療を崩壊に導きます」とこれでもかという恐怖訴求が並ぶ。

 ただ、これが間違っていることは、16年と17年に新設した医学部の卒業生がまだ一人前の医師になる前に、コロナ重症患者1000人で医療崩壊したことからも明らかだ。日本の医療崩壊は、医師を増やしたからではなく、若い医師を育てず、高齢医師が経営する医院・クリニックばかりを増やした「医療の偏り」が引き起こしたものだ。

異常な医師数抑制策の目的

 では、なぜ日本医師会はOECDから心配されるほどの異常な医師数抑制策を取ってきたのかというと、会員である民間病院の経営を守るためだ。国民皆保険の日本では、病院を経営するということは、限りある医療費を奪い合う椅子取りゲームのようなものである。最新治療を学んだ若い医師が世の中にどんどん増えれば、競争力のない個人経営の医院やクリニックは当然、経営難に陥ってしまう。そういう病院経営者が大半を占める日本医師会が、新規参入者の数を抑えようと動くのは、極めて合理的な判断だ。

 今、コロナ医療の現場で自分の命を削っている公立病院の勤務医は、そもそも医師会に入会しているのはわずか。日本医師会の令和2年度代議員370人のうち、勤務医はわずか48人(13%)だ。この異常な偏在が、勤務医だけが最前線に追いやられる今のコロナ医療を招いたのは明らかである。

 勤務医よりも病院経営者の利益を優先することで、かねてから医師不足や偏在を放置してきた医師会に、「医療崩壊」の危機を煽る資格はない。

(文=長谷十三)

湯浅・陸幕長、日米共同訓練に突如不参加…“パワハラ&内向き”志向、防衛省内で問題視

「直前になって毎年恒例の日米共同訓練に不参加だなんて、陸上自衛隊はどうかしているんじゃないか」――。昨年10~11月の米陸軍との沖縄での共同訓練「オリエントシールド」に陸自が突如不参加を決めたことについて、防衛省の間では批判が相次いだという。この決定は陸自トップの湯浅悟郎陸上幕僚長(2019年4月から現職)の「ワガママ」な決定によるもので、自衛隊関係者の間でも「日米同盟にひびが入る」と衝撃が走った。

米軍と同僚幹部が嫌いで、日米共同訓練に不参加

 問題となった共同訓練「オリエントシールド」は毎年、陸自が米陸軍と日本各地で実施しており、中国の脅威が高まる今、有事に備えて必要不可欠な訓練であることはいうまでもない。陸上自衛隊は訓練への不参加を決めた理由として新型コロナウイルス感染拡大防止を挙げているが、ほぼ同時期に実施された統合幕僚監部と米軍との共同訓練「キーンソード」には陸海空の自衛隊員が参加しており、感染対策を施した上であれば実施に問題はなかったとみられる。内幕についての防衛省幹部の証言。

「湯浅氏の米軍嫌い、ガイジン嫌いは有名で、オリエントシールドの不参加は米陸軍に陸自施設のある奄美大島を使わせたくなかったというのが理由です。キーンソードを主催する統幕の山崎幸二統合幕僚長とはもともとそりが合っていないため、奄美大島の使用許可を出さないことで山崎氏の手柄を減らすという意味合いもありました。そんな子供じみたワガママで、と思われるかもしれませんが、湯浅氏は今回の判断が日米同盟にどういう悪影響を及ぼすかにはまったく想像力が働かない内向きの人。実際、統幕も九州地方を統括する西部方面隊も奄美大島の使用について何も言っておらず、湯浅氏が一方的に米軍側に使用不許可を通知して混乱を招いていました」

 米軍側は最終的に淡々と単独で訓練を実施し、フェイスブックで情報発信をした。本来なら日米共同でやるはずだった訓練を単独でやったことは、中国に圧力をかけるために仕方なかったとはいえ、メンツをつぶされた米軍側の怒りはすさまじかった。統幕とのキーンソードでは奄美大島の近くで日米共同の上陸訓練が実施されたこともあり、米軍内では「ユアサは意味不明で信用できない」との評価が定着しているという。

陸自トップなのに末端人事に口出し

「なんでオレに相談しないんだ! やりなおせ!」―。防衛省A棟4階では連日、このような怒号が響いているという。この声の主はもちろん、湯浅陸幕長。本来陸幕長が管轄するのは将官補以上の将官人事だが、なんと2佐以下の中堅幹部以下の人事にまで口出しし、昨年の人事シーズンには人事調整の指導で連日数時間以上、担当者を絞りぬいたという。防衛省中堅幹部の話。

「大企業の社長が、係長や課長補佐クラスの人事に口出しするようなものだと考えていただければわかりやすいと思います。湯浅陸幕長は陸幕補任課長として人事畑での勤務経験があり、中途半端に実務をかじっているので、タチが悪い。自分が担当者だった時期とは制度や部隊の状況などが著しく変化しているのに、自分の思い込みだけで判断しようとする。陸幕長は本来、実戦に備えた各種法制度の改善などを考えるのが役割なのですが、それはまったくせずに人事だけでなく、各部隊の指揮にまで介入してくる。湯浅氏に取り入るのがうまい男芸者ばかりが出世して、有能な人材ほど早く退職するか、閑職に追いやられている。精神を病む隊員も多く、悪循環が生まれています」

 この男芸者の代表格が、筆者が「文春オンライン」で「陸自内のパワハラの権化」として報じた「ハカイダー」こと、運用支援訓練部長の戒田重雄陸将補だ。戒田氏は前任の第一空挺団長だった際、部下の隊員の預金やローンの状況を管理したり、恫喝したりして、退職者を出すなどの問題を起こしていた。この戒田氏、湯浅氏の大のお気に入りなのだという。別の防衛省幹部が言う。

「湯浅氏はとにかく体育会系の働き方が大好きで、長時間、根性を見せる部下には甘い。効率的に業務をこなすような人間は『サボっている』というふうな見方をするのは常で、戒田氏が以前報じられたように、『土日も含めて部下が自分より先に帰宅するのは許さない』などの悪い昭和的な働き方を肯定しています」

 戒⽥⽒はパワハラが報じられた後も、部下に夜どおし仕事させ、朝6時に⾃ら指導して、湯浅⽒に朝イチで⾃分の部の案件を報告できるようにし、「担当部署の平均残業時間は100時間を超えている」(陸幕幹部)という。暴力を伴ってはいないが、部下に長時間労働を強いるという点ではパワハラであることには変わりなく、湯浅氏の監督任命責任が問われることになりそうだ。

防衛大学少林寺拳法部はパワハラ幹部養成所

 湯浅氏と戒田氏は、防衛大学少林寺拳法部の出身であることも関係を近くしたが、この部はパワハラ幹部の養成所になっているのは陸自内でも有名だ。代表格は教育訓練研究本部副本部長を務める藤岡登志樹陸将補だ。藤岡氏は前任の第14旅団長(四国4県を統括)時代の昨年5月にコロナの感染拡大防止のために宴会自粛を要請されていたにもかかわらず、「問題ない」として自宅官舎宴会を開き処分されている。この処分があったことがきっかけとなり、旅団長着任からわずか8カ月経った昨年8月に現職に異動になっている。

 旅団長時代も「激昂して部下にファイルを投げつけたり、罵倒したりする」「2時間正座をさせる」など藤岡氏を知る自衛隊関係者から数多くの証言が寄せられており、パワハラ幹部であることは間違いない。藤岡氏はパワハラについての処分は受けていない上、現職は陸自内では左遷とはほど遠いポスト。湯浅陸幕長など陸自幹部の情実人事が働いたというのがもっぱらの見方で、若手幹部を中心として反感を買っているという。

ハカイダーの後任は「瞬間湯沸かし器」

 戒田氏の後任の第一空挺団長に就任した堺一夫陸将補も少林寺拳法部出身で、「瞬間湯沸かし器」の異名を持つ。空挺団長に就任してからは戒田氏のパワハラ報道が影響しているのか、「噂よりも普通」(現役空挺団員)との評判だ。

 しかし、富士学校普通科部長だった18年5月、報告が遅れたとして当時の部下に図版を投げつけ、右手に全治一週間の怪我をさせた。その際、「俺に恥をかかせやがって、馬鹿か」「事前に資料をもらって自分で勉強していたんだぞ」などと罵倒した。この件について、防衛省から注意処分を受けるなど、かなりのパワハラ気質がある人物として知られている。

 ただ、注意処分は勤務歴には残るものの直近のボーナスに影響するくらいで、人事上は事実上お咎めなし。そのため、陸自きってのエリート部隊の空挺団長に出世できたというわけだ。当時の事情に詳しい防衛省幹部の証言。

「堺氏は部下に対して『俺は将官だからそれなりのことをやってくれ』と常に言っていました。自衛隊全体に言えることなのですが、課長以下がすべて業務をこなすのが当然になっていて、幹部になると仕事をとにかくやらなくなる。この処分された件で堺氏が激高したのは、『オレに何か仕事をさせてる時点で無能だ』という一般常識からすれば相当ズレた感覚が防衛省内部で広がっている証拠なのです」

 戒田氏のパワハラ報道の直後にこのような人物を空挺団長につけること自体、湯浅氏の人事に対する感覚がズレていると言わざるを得ない。

法律違反の幹部天下りを「悪くない」

 湯浅陸幕長が約15万人の隊員を抱える陸自トップを務めるには問題のある人物であることはここまで詳述してきたが、先輩やOBの覚えはめでたいという。これも昭和型の体育会系的な人間関係を引きずる陸自に根強い文化だが、湯浅氏の場合、それだけではない。

 昨年7月、将官級の高給幹部自衛官の再就職を違法にあっせんしたとして、防衛省が陸幕の募集・援護課の職員らを停職などの懲戒処分にした。元将官級や現役将官級の複数人の経歴を民間企業に提供していたといい、これが自衛隊法違反となった格好だ。自衛隊法では、将官級より下の佐官以下は56歳までと比較的若く定年を迎えるため、再就職のあっせんは認められているが、60歳が定年の将官級には禁じられている。

 この処分が発覚した際、湯浅氏が処分を受けた職員に「君たちは悪くない」とかばったとされる。とても法律順守が前提の公務員とは思えない発言だが、「出世競争では負け組の佐官の処遇は基本的に対応しないが、自分や自分の先輩が関係する高級幹部の特権についての配慮は欠かさない」(陸自幹部)ことが湯浅氏を陸幕長にまで押し上げたことは想像に難くない。

 そんな湯浅氏だが、今春の人事で引退に追い込まれる可能性があるという。現行の中期防衛力整備計画で輸送力強化のために陸自が輸送艦艇を取得することになっていたところ、「陸幕長の個人的な意向」で取得を拒否し、予算要求すらしなかったためだ。「事態を問題視した防衛省上層部からの責任追及が本格化する前に引退して幕引きを図る魂胆だ。遅くとも夏の人事までに結論が出るだろう」(同省幹部)。今後の湯浅氏の去就に注目が集まりそうだ。

 軍隊は国を象徴する。組織全体をよくする戦略を持たず、組織内の優劣に固執する内向きな湯浅氏の姿勢は、陸自、防衛省にとどまらず、多くの企業など日本社会に蔓延している。この連載では自衛隊が抱える問題を通し、日本の組織の課題に光を当てる。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)
Kyuzo Matsuoka
ジャーナリスト
マスコミの経営問題や雇用、農林水産業など幅広い分野をカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや文春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

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JRAインティ武豊「止まり過ぎ」本番前に弱点を露呈!? 今年早くも重賞1番人気「3連敗」の大不振!

 腰痛による騎乗キャンセルから復帰した武豊騎手が思わぬ不振に喘いでいる。

 24日、中京競馬場で開催された東海S(G2)に1番人気インティとのコンビで出走したものの、12着と大敗を喫した。

 京都開催だった昨年の同レースでは3着に敗れたが、これまで2勝3着2回と得意の中京では19年に優勝。2度の3着はいずれもチャンピオンズC(G1)だったことを考えると、今年のメンバーでは実績的にも抜けた存在でもあり、1番人気の支持を集めたのも当然だったといえる。

 これはインティとのコンビで抜群の相性を誇る鞍上の武豊騎手にとっても、同じ思いだったに違いない。

 だが、インティはカギとなるスタートで好発を決めたものの、岩田望来騎手のダイシンインディーから執拗に競り掛けられる展開。逃げても引っ掛かるところのある気性の難しさが、年齢を重ねるごとに顕著となって来たインティにとっては苦しい状況となってしまった。

 後ろからプレッシャーを受け続けたこともあり、不良のダートとはいえ1000mの通過は59秒3のハイペース。熱くなり過ぎたインティにとって、直線で抵抗する余力は残っていなかった。気分よく走れないときには脆さを見せる同馬には、過酷な流れとなってしまったことは間違いないだろう。

「一部では、強引に競り掛けたダイシンインディーの騎乗を責める声もありますが、これも競馬ですから仕方ありません。大物騎手が逃げ馬に乗るからといって、”空気を読まなければならない”ルールはないですからね。

むしろインティの直後から楽に抜け出したオーヴェルニュの強さを感じた結果だったようにも感じます。改めて突つかれたら能力を発揮できないという弱点が露呈したことで、フェブラリーS(G1)でも厳しい戦いが予想されます」(競馬記者)

 さらに大きな痛手となりそうなのが、武豊騎手の調子がなかなか上がって事ないことだ。

 東海Sを敗れたことにより、京都金杯(G3)のシュリ、日経新春杯(G2)のアドマイヤビルゴに続き、今年に入ってから重賞の1番人気馬で3連敗となってしまった。

 当然ながらそれぞれの敗戦には展開や馬場などを含め、武豊騎手の騎乗が直接的な敗因だったのかというとそうとは言えない事情もある。

 そうはいっても競馬界のレジェンドは屈指の注目を集める存在でもある。勝っても負けても目立つことは致し方ないだろう。

 同じエージェントを擁するC.ルメール騎手が3週連続で重賞勝ちを決め、抜群の存在感を見せているだけに、両者の明暗が余計に際立ってしまったのかもしれない。

「アイドル×次世代コンテンツ」から生まれるシナジーとは?

アイドルをテーマに、メディアやコミュニケーション、さらにはエンターテインメントのあり方を考えていく本連載 。3回目は、「みんなが応援するアイドルを起用することで得られるマーケティング効果」について考察します。

推し活が盛んな今の時代、企業はアイドルとどのように協業しているのか?生活者、アイドル、企業、それぞれにメリットがある、“三方良し”が実現されるコミュニケーション設計のあり方とは?

本記事では、次世代コンテンツ配信サービス「5G LAB」でアイドルコンテンツの制作に携わる、ソフトバンクの正木光則氏と筑田大介氏を迎え、電通・中村大河氏が話を聞きます。

推し活
イラスト:金井沙樹

「もっと近くでアイドルを見たい!」ファンのニーズに応える次世代コンテンツ

中村:昨今では、事業会社のマーケティング活動でアイドルと協業することが増えています。ソフトバンクは、最新のテクノロジーを駆使したコンテンツ配信サービス「5G LAB」において、ラストアイドルやAKB48グループなどと協業してコンテンツを作っていますね。まず、5G LABとはどのようなサービスか教えていただけますか。

正木:次世代通信システム5Gが持つ、「高速大容量」といった特徴を生かした、新しいコンテンツ配信サービスです。5G LABには、「AR SQUARE」「VR SQUARE」「FR SQUARE」「GAME SQUARE」の四つのサービスがあります。

  • AR SQUARE…リアルとバーチャルを組み合わせるAR(拡張現実)の技術を活用。タレントやキャラクターがまるで目の前にいるかのような世界が楽しめる。
  • VR SQUARE…VR(仮想現実)の技術を活用。ユーザーはVRゴーグルを装着して、ライブやスポーツを臨場感あふれる立体的な映像で体験できる。
  • FR SQUARE…Free view point Reality(多視点)映像サービス。ライブやスポーツで、複数のカメラが撮った映像を自由に切り替えながら、自分が見たい瞬間の映像を楽しめる。
  • GAME SQUARE…ゲームで遊ぶときに発生する、負荷のかかるデータ処理をクラウドで行い 、映像をストリーミング配信するクラウドゲーミングサービス。高性能を要求するゲームでも、デバイスや場所を問わず遊ぶことができる。

 

各アプリでは、さまざまなコンテンツを配信していますが、AR SQUARE、VR SQUARE、FR SQUAREでは、アイドルと協業してライブ配信などを行っています。

中村:新しい視聴体験ができるのが5G LABの大きな特長ですね。なぜアイドルとコラボしようと考えたのでしょうか?

正木:さまざまなアイドルグループが活動していますが、メンバーが多い場合、今までのようにスイッチングされた一つの視点だけで視聴すると、センターやフロントの子ばかりが映ったり、多人数ならではのフォーメーション全体の美しさを見せられませんでした。

この問題を解消するには、複数のカメラで、正面や背面、上手や下手など、さまざまなアングルから撮った映像を一つのコンテンツに集約して配信できるFRの技術が役立つと考えました。また、FR SQUAREには「推しカメラ」という機能もあり、特定のメンバーだけを追いかけて撮影した映像が見られます。このサービスは、「推しをずっと見ていたい」というファンのニーズに応えるものです。

FR SQUARE

また、VR SQUAREにも、視点を切り替える機能があります。VR SQUAREは、基本的にVRカメラをステージの目の前に設置して撮影しています。「より近くで推しを見たい」というファンの心理に応えることができ、センターの最前列よりもさらに前ということで「超神席」と称し、ファンの皆さんに楽しんでいただいています。

ライブ映像の他にも、AR SQUAREのコンテンツでは、アイドルをスマートフォンのカメラで出現させて、現実の人物や背景と一緒に写真や動画を撮ることができます 。

AR SQUARE 

このように5G LABを活用して実現できることは、アイドルととても相性がいいんです。

中村:どのサービスも、いわゆる「推し活」のニーズに応えられるようになっているのが印象的ですね。ユーザーの反応はいかがですか?

正木:SNS上では、「この時、推しはこんな表情をしていたんだ」など、自分の好きなメンバーをじっくり見ることができる点について評価いただいています。好きじゃないと見逃してしまうようなシーンを含め、パフォーマンスの全てをお届けしているので、ファンがSNSにアップする情報やコメントを見て「ここがファンの心に刺さるのか」と、われわれが学ぶことも多々あります。

筑田:さまざまな角度からカメラで撮影しているので、アイドルにとっては気が抜けない部分もあるでしょう。一方、ファン目線では、普段見られないところがいかに見えるかということになるので、ライブ会場とは違う楽しみ方ができるのかなと思っています。

先進的サービスの知見を、アイドルファンが広げてくれる

中村:アイドルファンにとっては、5G LABのコンテンツは多くのメリットがあるようですね。その一方で、アイドルと協業している企業側にもたらされるメリットは何でしょうか。

正木:5G LABは、AR、VR、FR といった、一見とっつきにくそうな技術が用いられています。このようなちょっと難しそうなイメージのする新しい技術というのは、初めはユーザーから敬遠されがちです。しかし、アイドルファンの方の熱量は高く、推しを見たいという強い思いから、“難しそう”という壁をも越えて使ってもらえます。

また、新しい技術を使ったサービスを世間に伝えるとき、企業が生活者に発信するのと、ユーザー(生活者)同士で話をするのとでは、質に違いがあると考えます。ユーザー同士の場合、よりフレンドリーで分かりやすい言葉で会話が成り立つので、サービスや機能がより理解されやすいと感じます。

筑田:アイドルファン同士のコミュニケーションが積極的に行われることが、企業としては大きなメリットになっています。好きなものが共通している分、助け合いの精神が働いて「このボタンを押したらこう見えた」「ここをこう操作したら、こういう楽しみ方ができるよ」といったやりとりが交わされています。サービスの知見がユーザー間で自然に広まり共有されていくのは、アイドルファンならではかもしれません。

加えて、企業が新しい技術を伝えていくとき、アイドルのような方々と新技術は、親和性が高いと感じています。より印象的に自社の技術を世間にアピールできるメリットがあります。

正木:そうですね。中でも、私どもとコンテンツ作りでご一緒させていただいているラストアイドルのメンバーは、とても協力的で、サービス開始初期からVR SQUARE・AR SQUARE・FR SQUAREの全てのコンテンツに入っていただきました。またわれわれが新しい試みなどを試そうとしているときも多大なご協力を頂き、一緒にサービスを育てていく形になりました。

例えば、昨年の緊急事態宣言の最中に流行った、芸能人の「うちで踊ろう」動画。実はラストアイドルの皆さんにも「FR SQUARE」で配信する「#お家で踊ろう」映像を撮っていただきました。スピード感を持って対応いただけたおかげで、アイドルの中ではかなり早い段階で公開することができました。メンバーの皆さんは、これまで触れたことがない新しい技術などについても積極的に理解を深めようと努力していました。これらによって、うまくコンテンツ展開ができたことには大変感謝しています。

筑田:一方で、アイドルとコンテンツを作るときにわれわれ企業側が気をつけないといけないこともあります。ファンの熱量が高い分、われわれが演者のことを理解しないまま物事を進めると炎上するリスクがあります。この演者とこの演者がこう出ているから意味がある…という文脈をしっかりと掴み、ファンの目線になってどう楽しんでもらえるかを考えることが重要です。企業側がそれを理解した上で作っているかどうかが、コンテンツやサービスを支持してもらえるかどうかの大きなポイントになります。

発信の場が広がり、後列のアイドルも自分をアピールできる

中村:企業とコラボするアイドル側にはどんなメリットがあると考えていますか?

正木:ライブ映像やテレビ番組をこれまでのように撮影した場合、アピールする機会は限られてきます。しかし、5G LABのコンテンツなら、複数のカメラによる撮影や視点を変えられる映像などで、これまでにない角度からアピールができたり、一人一人のメンバーにフォーカスしたりすることができるので、より一層自分を前に出しやすいのではないでしょうか。アイドルにとって露出機会の拡大につながると思います。特に後ろの方にいるメンバーもしっかり自分をアピールできる場が、5G LABにはあります。このことがファンに周知されてくると、好きなアイドルとつながる方法として5G LABが選択肢に入ってくるのではないかと思います。

筑田:また、アイドルはイメージ戦略も非常に重要です。その点、新しい技術を取り入れたサービスとのコラボレーションは、先進的なイメージが付くという意味でメリットになっている部分もありそうです。

中村:新しいサービスを世の中に広めていくときに、アイドルが担える役割があるのかもしれないですね。

お二人のお話をまとめると、次世代コンテンツとアイドルを掛け合わせることから生まれるシナジーとして、

  • ファンは、今まで以上に「推し活」を楽しめる
  • 企業は、アイドルとそのファンを通じて新しいサービスの浸透が狙える
  • アイドルは自分をアピールできる場が広がるとともに先進的イメージを醸成できる

ということが分かりました。

これからの展開がますます楽しみですね。本日はありがとうございました!

郵政民営化、幻想崩れる…かんぽ生命・ゆうちょ銀行、遠のく民営化、政府の経営関与深く

 かんぽ生命保険の不適切契約問題で、日本郵政グループの前経営陣は総退陣した。増田寛也・元総務相が社長に就任して再出発した日本郵政は1月6日から2年目に入ったが、初っ端から躓いた。かんぽ生命の自社株買いが見送りになったからだ。

 日本郵政グループは2019年夏、郵便局で扱ったかんぽ生命の保険商品で不正販売が多数発覚。外部の弁護士による特別調査委員会が20年3月に公表した報告書は「市場のニーズに対応した商品開発を行うなど、時代や環境の変化に対応できるビジネスモデルへの転換を図ること」を提言した。

 この提言を受け日本郵政は20年11月13日、中期経営計画を発表。このなかで「郵政民営化法に基づき、金融2社(ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)の株式はその全部を処分することを目指し、できる限り早期に処分する」とした。「金融2社の経営状況、日本郵政および日本郵便のユニバーサルサービス確保の責務の履行への影響などを勘案しつつ」と断っているが、基本は早期に処分である。

「日本郵政が保有するゆうちょ銀、かんぽ生命の株式について保有割合を50%程度とし、新規業務の事前届け出制への移行を目指す。引き続き、株主に対する利益の還元を経営上の重要な施策のひとつとして位置付ける」と明記した。

 持ち株会社である日本郵政は現在、議決権ベースでゆうちょ銀行に89%、かんぽ生命に64%出資している。郵政民営化法の規定で出資比率が5割を下回らない限り、2社は新規事業を行うにあたって国の認可が必要になる。中計計画の期間内に株式の売却を進め、経営の自由度を高める。

 ブルームバーグは先月16日、「かんぽ生命は、早ければ月内に開く取締役会で自社株買いを決議する方向で調整に入った」と複数の関係者の話として伝えた。自社株買いの規模は3000億円程度。持ち株会社の日本郵政が持ち株を一定程度売却する。これにより郵政の出資比率を現在の64%から50%を切る水準に引き下げる、というシナリオだった。

 自社株買いによって、かんぽ生命の経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率(不測のリスクに備えた支払い余力)は低下するが、年明けの1月に一部を資本として認められる劣後債を1000億円規模で発行して、経営の健全性を担保することにしていた。だが、12月23日に開催した取締役会で自社株買いの決議を見送った。日本郵政の増田社長は25日午後の定例会見で、かんぽ生命の自社株買いについて問われ、「決定した場合は速やかに公表する」と述べるにとどめた。

 自社株買いが市場に伝わると、かんぽ生命の株価は急騰し、見送りの観測が出たとたんに急落した。株価の推移を見ておこう。ブルームバーグが自社株買い計画を報じた翌12月17日の株価は取引開始直後から取引高が急増し、一時、先日比228円(12.0%)高の2119円と19年6月11日以来の高値を付けた。その日の売買高は前日比6.9倍の720万株に膨らんだ。自社株買いの早期実施に対する期待が剥げ落ちると失望売りが広がり、株価は反落した。

日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀行の民営化は先送りされる

 政府は20年3月3日、保有する日本郵政株と東京メトロ株の売却期限を27年度まで5年延長することを決めた。復興財源確保法で両社株の売却収入は22年度までに東日本大震災の復興財源に充てるよう定められている。

 日本郵政株については、郵政民営化法の定める下限の「3分の1超」にまで出資比率を下げる予定で、一連の売却により総額4兆円を調達する方針。すでに第2次売却までに約2.8兆円を確保した。

 日本郵政グループを取り巻く経営環境は厳しさを増している。かんぽ生命の不祥事をきっかけに株価は大きく下落した。かんぽ生命株は20年3月23日、上場来安値の1137円を記録。個人投資家は大きな含み損を抱える事態となった。こんななかで日本郵政がかんぽ生命株を大量に売却すれば、株価は一段と落ち込む懸念がある。だから、大規模な売り出しは難しい。そこで、3000億円の自社株買いを計画したわけだが、こちらも当面、見送りとなった。

 日本郵政グループの金融2社には、民業圧迫を回避するため郵政民営化法により民間銀行や保険会社よりも厳しく業務を規制する「上乗せ規制」が課せられている。郵政民営化が遅れることにより、政府が深く関与する体制が長引くことになる。この結果、日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀行は自立と成長がさらに遅れる。

 そもそも、半官半民の郵政グループの経営の自由度が増すと考えること自体が幻想でしかないのかもしれない。

(文=編集部)