パチンコ「100%確変」で“万発”も狙える優秀な性能も…“ある要素”が原因で「激荒マシン」に認定!?【初打ち実戦報告-パチンコ編-】

 パチンコには「確変ループ」「ST」「1種2種混合」など様々なスペックが存在しますが、中でも「転落抽選スペック」は波の荒さが際立つマシンが多い印象です。

 同スペックで成功を収めたタイトルといえば『花の慶次』。右打ち中の大当りは全て「2400発」となる『CR真・花の慶次2〜漆黒の衝撃』は、現行機の中で最強クラスの出玉性能ですね。

 その爆発力は初代『ぱちんこCR真・北斗無双』と比べても何ら遜色はありません。ただ、いつ終わるか分からないというのが転落抽選の長所であり短所でもあります。

 安定感に欠けると考えているユーザーも多いからこそ「転落抽選スペック」のヒット作は少なく、長期稼働を実現するのは難しいのかもしれませんが…。

 そのような波の荒さを覆すような新台が先日デビューを果たしました。「100%確変」「必ず電サポ100回が付与」という安定感を追求したマシン『P笑ゥせぇるすまん~最後の忠告~』です。

 安心・安全・安定の3要素を掲げる本機の実力は果たして。実際に遊技したユーザーの声を交えてご紹介させていただきます。まずはスペックのおさらいとして下記をご覧ください。

『P笑ゥせぇるすまん~最後の忠告~』(サンセイR&D)

■大当り確率:1/219.91→1/93.62
■転落確率:1/157.91
■電サポ回数:100回+α
■賞球数:1&4&15
■カウント:10C
■ラウンド数:3R or 10R
■確変突入率:100%
■トータル継続率:約70%
■遊タイム突入回転数:550回
■遊タイム電サポ回数:800回
○○○

 大当り確率1/219.91で、大当り後は100%確変に突入。確変中は転落抽選も行われており、遊びやすくも緊張感を楽しめる仕上がりだ。

 通常時の大当り振分けは95%が「3R確変・約450発」で残り5%は「10R確変・約1500発」。先述した通り、大当り消化後は100回+αの電サポ「忠告モード」へと必ず突入する仕様だ。

 確変中は1/157.91の転落フラグを引く前に1/93.62の大当りを射止めるゲーム性となっており、トータル継続率は約70%。電サポ100回転到達時に確変状態であれば「DEADorALIVEモード」へと移行する。ここでは大当りor転落のどちらかを引くまで電サポが続き、終わりが予想できないスリルを楽しめるだろう。

 また、右打ち中の大当りは50%が10R約1500発となるため、まとまった出玉獲得も可能。安定・安全・安心スペックの名に相応しい仕上がりと言えるだろう。

 また本機には遊タイムが搭載されており、通常時550回転消化で「電サポ800回転」が付与される。この間は高速変動が展開され、スピーディーにハマリを消化できる点も魅力だ。

【プレイヤーからの実戦報告】

 出玉面に関しては「割とボリューム感がある」「万発レベルならコンスタントに出せそう」と好感触を掴んだユーザーも存在。半数が1500発となる右打ちの出玉感が、満足のいく結果を生んでいるようですね。

 その反面、スペック面は「転落しすぎ」「ほぼ電サポ100回で終わる」といった厳しい意見が目立ちます。1/157.91という転落確率の高さが、連チャンの障壁として大きく立ちはだかっているのかもしれません。

【ヒットの可能性は?】

 現状では、転落システムに不満を感じているユーザーが多い印象。転落した際に生じるストレスはどうすることもできませんからね。ただ、出玉性能は優秀なので、その点を好むユーザーは増えるかもしれません。今後の活躍に期待しましょう。

(文=パチMax編集部員A)

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JRA武豊ヨーホーレイク事実上「内定」の裏でドロドロの愛憎劇!? 皐月賞(G1)ディープモンスター戸崎圭太とコンビ決定で「鞍上問題ドミノ」に発展も

 4月18日の皐月賞(G1)を前に風雲急を告げる知らせが入った。

 先月のすみれS(L)を制したディープモンスターは、デビューから一貫して武豊騎手とコンビを組んでいたが、陣営は次走に予定している皐月賞の鞍上が未定となっていることをオーナーのDMMドリームクラブが発表した。

 これには武豊騎手のもう1頭のお手馬であるヨーホーレイクとの兼ね合いもあっただろう。すみれSを勝利したことにより、賞金的にダービーまで出走をクリアしたディープモンスター。武豊騎手もクラシックを意識するコメントを残していただけに、コンビ続行の行方は大きな注目を集めていた。

 ところが、ディープモンスター陣営は、戸崎圭太騎手とのコンビで皐月賞に向かうことがわかった。これにより、まだ正式には発表されていないが、皐月賞のヨーホーレイクの鞍上は事実上、武豊騎手が内定したといえそうだ。

 しかし、2頭の鞍上については、これで一応の解決と見ることも可能になったものの、話はこれだけで終わらない。

 クローズアップされるのは、タイトルホルダー(牡3、美浦・栗田徹厩舎)だ。

 同馬は先日のディープインパクト記念弥生賞(G2)を横山武史騎手とのコンビで制したばかり。デビューから3戦すべてで戸崎騎手が手綱を執っていたタイトルホルダーだが、これは戸崎騎手がチュウワウィザードでサウジCに参戦したため、日程的に都合がつかなかったことが大きいだろう。そのため、横山武騎手とのコンビは一戦限りではないかと見られていた。

 だが、ここへきて戸崎騎手がディープモンスターに騎乗するとなると、タイトルホルダーに皐月賞の鞍上問題が発生することになる。

 横山武騎手の名が挙がるのは当然の成り行きだ。弥生賞後のインタビューで「いい形でトライアルを勝てましたし、本番も頑張りたいと思います。よろしくお願いします」と、コンビ続行に含みを持たせるコメントを残した経緯もある。

 とはいえ、横山武騎手がインタビューアから本番について質問をされた際、「えー、本番はまだこれからですし、あの……」と、言葉を詰まらせたのは、共同通信杯(G3)を快勝したエフフォーリアの存在が脳裏に過ったからだろう。

 横山武騎手は同馬のデビュー前から惚れ込んでいる期待馬だけに、この馬とのコンビで皐月賞を視野に入れていると考えられる。

 その一方、肝心のエフフォーリア陣営から、横山武騎手とのコンビで皐月賞に向かうと、正式な発表がされていないのは気になる材料だ。戸崎騎手が初騎乗のディープモンスターで参戦するということは、タイトルホルダー陣営が別の騎手を想定、もしくは確保している可能性が高いはず。

 もし、リップサービスにも映った横山武騎手の「本番も頑張りたい」というコメントが、現実のものとなるようならまるでドミノ倒しのように、昼ドラでよくあるドロドロの愛憎劇へと発展してしまうかもしれない。

甘デジ「10万発」達成も見える“激熱シーズン”到来!? 「大マクり」炸裂なるか!! 

 甘デジ10万発シーズン4はこれまで、土俵際で踏ん張りながら一瞬のスキを突いてくるりと体を反転させ相手を押し出す土俵際の魔術師・栃赤城のような、なんやかんやで最後に連チャンみたいなパターンが多い印象である。

 前回も『CR大海物語4 With アグネス・ラム 遊デジ119ver』で鮮やかな連チャンをみせ炎の逆転ファイターっぷりを見せつけた。この貯金と勢いに乗ってこれまでのシーズンの劣勢を挽回したいところ。ここは攻め時かもしれない。

 そんなわけで、最初に打った台は『P義風堂々!!~兼続と慶次~2N‐X』。ループ約76%、当りの40%で900発もらえるRUSH性能に期待大である。5%だが次回大当り濃厚の連チャンフラグもあるし、刺さった時の破壊力は並々ならぬものがある。

 ところが回りが酷かった。まったくヘソに入らずはじめのワンプッシュの出玉が尽きかけようとしたころにやっと入賞。ただ、その後はポコポコ入るようになり、しかたなく続行するも回らない→そこそこ回るの繰り返し。要は回りムラが強烈だったのである。

 どうにか60回転ほどで当りにこぎつけるも「いくさチャンス」で撃沈。RUSH突入は叶わずだし、結局やっぱり回らない台で必要以上に投資が嵩んでしまった。

 次に選んだのは『ぱちんこ 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ キュゥべえver.』。サクッとアルティメットRUSHへ入れて大量出玉を掠め取る算段である。遊タイムが搭載されているのでハマリも怖くない。

 こういったポジティブなメンタルが影響したのか、30回転足らずで初当りをゲットすると時短4回+残保留4個のRUSHチャレンジで見事に大当りを引き寄せ、アルティメットRUSHを獲得。描いた絵図どおりの展開にニンマリほくそ笑むのである。

 しかし、再びのアルティメット7図柄当りは過ぎた望みとなるどころか、わずか1回の大当りのみで駆け抜けるスーパー微妙な展開で連チャンが幕を閉じた。一応1400発ほどの出玉は手に入れられたが、思てたんと違ーうと笑い飯西田ばりの絶叫を心の内に響かせることとなった。

 しかも、これまではダメ・ダメで来ての大連チャンというフォーマットだったので、2回目に中途半端に出玉を得られたこのターンでは、流れが逆に振れる不安が膨らんでいくのである。

 そんな状況で、次の機種をよくよく吟味し3往復も4往復も甘デジコーナーをぐるぐるしながらようやく腹に決めた台は384回転ハマリの『PフィーバーアクエリオンW 気持ちいい~!ver.』である。

 大局的にハマリ台がいいのではないかと直感と連想能力で挑戦するヒントでピント作戦。より正確に表現するなら「ただの勘」で打ち出すと40回転で引いた初当り後の「突破ゾーン」でギリギリ28回転目に引き戻しRUSHぶち込みに成功。

 1回抜けてからの全回転RUSH引き戻しという曲芸も合わせて7連チャン5000発オーバーで、今回も有終の美を飾ることができたのである。今シリーズは大躍進への激アツチャンス!

【D店】
・今回のトータル出玉 4194発(総収支 +3093発)
・実戦機種 3台(計9台/20台)

これまでの結果
A店【実戦機種26台、コンプリート(大当りさせた)台、16台/33台中・収支 -12249発】
B店【実戦機種21台コンプリート、収支 -16314発】
C店【実戦機種40台コンプリート、収支 +3917発】

(文=大森町男)

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JRA金鯱賞のデアリングタクトは“買い”か“消し”か?を見極める! 鍵を握る穴馬と3連単勝負!

●ダノンザキッドがまさかの敗退、波乱の連鎖は続くのか?

 先週行われた桜花賞トライアルのチューリップ賞(G2)は、武豊騎手騎乗のメイケイエールと、川田将雅騎手騎乗のエリザベスタワーが同着で1着、そして3着にストゥーティが入り優先出走権を獲得した。また皐月賞トライアルの弥生賞(G2)は、昨年のJRA最優秀2歳牡馬ダノンザキッドがまさかの敗退で波乱の結果となった。このように3月に入りG1レースやクラシックへ向けた大一番が続いている。今週も桜花賞トライアルのフィリーズレビュー(G2)とアネモネステークス(L)、 大阪杯の前哨戦となる金鯱賞(G2)、ヴィクトリアマイル(G1)へ続く中山牝馬S(G3)が行われる。いずれも春の大一番に向けた注目のレース、波乱の連鎖は続くのか、ファンにとっても目が離せない。


●金鯱賞のキーワード

 中でも金鯱賞は競馬ファンの心を踊らせるものがある。昨年無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクトが、春のG1戦線へ向けて復帰するからだ。もちろんレースを観戦するだけでなく、馬券も購入して盛り上がりたいところ。この金鯱賞を的中させるために押さえておくべきキーワードは3つ、デアリングタクトと関西馬と穴馬だ。

 牝馬三冠だけでなく、ジャパンC(G1)でアーモンドアイやコントレイルと接戦を演じたデアリングタクトがレースの中心なのは言うまでもない。問題は休み明けの仕上がり、昨年からの成長具合、あとはこの時期の牝馬特有のフケ(発情)などであろう。

 そして金鯱賞で圧倒的実績を誇る関西馬の存在は無視できない。金鯱賞がこの時期に行われるようになった過去4年は、関西馬がすべて勝利。過去20年までをみても関東馬はわずか2勝のみである。さらに2着3着まで広げても、圧倒的に関西馬が関東馬よりも好走している。

 最後に穴馬の存在である。他の実績馬がデアリングタクトを負かしにいくのであれば、逆に返り討ちにあって穴馬にもチャンスが出てくる。また一か八かの競馬を見せる穴馬も、展開が嵌まればその激走も期待できる状況にある。馬券を的中させるだけでなく、より高配当を狙うのであれば、やはり穴馬の存在を見極めることが肝要だ。


●秘密兵器登場

 先週の弥生賞は断然のダノンザキッドがまさかの敗退、チューリップ賞は低配当、オーシャンSは11番人気の勝利で大波乱と、競馬ファンにとっては厳しいレースだった。ゆえに今週の金鯱賞で先週の負けを取り戻したいという気持ちが強いはず。そこでこの金鯱賞を的中させるために、今回は秘密兵器に協力を仰いだ。その秘密兵器こそ、この金鯱賞でキーワードとなる「デアリングタクト・関西馬・穴馬」を知り尽くす、プロの情報集団チェックメイトである。本物のプロによる攻略法、そして彼らだけが知るデアリングタクトと意外な穴馬について話を聞いた。


――今回は特別に取材に応じていただきありがとうございます。金鯱賞に関するチェックメイトさんの見解や情報について、可能な限りお話しいただければと思います。

チェックメイト担当者:金鯱賞はもともと関西馬が強いレースとして知られています。それは関西圏で行われるというだけでなく、関西の関係者にとって思い入れが強く本気で勝利を狙いにいくレースだからです。そして今年もデアリングタクトを含め合計7頭の関西馬(関東馬は3頭)が、過去同様にこのレースに勝負をかけて出走します。その中には、マスコミも正確に把握してない穴馬の存在や、人気を背負うが実はちょっと状態が上がっていないという実力馬の存在など、複雑な状況があります。それらを把握することが、馬券を的中させるためにも特に重要と言えるでしょう。

――デアリングタクトや穴馬はどんな状況ですか?

チェックメイト担当者:デアリングタクトが勝ち負けできるだけの状態にあるのか、それが一つのポイントになります。しかし陣営はその“本音の本音”を、ライバルも見るマスコミ媒体の競馬記者に明かしません。また一発逆転を狙う穴馬の陣営も、本音を外部に知られてしまえばレースで通用しない状況になってしまうため、マスコミにその本音は明かしません。デアリングタクトの本当の状態、そしてマスコミが把握できない穴馬の激走情報、これらに関して、チェックメイトでは意外な事実が判明しています。

――ということは、まさかの結果となる可能性も?

チェックメイト担当者:例えば2万馬券が飛び出した2018年の金鯱賞は、関西馬の上位独占でしたが、我々は9頭立ての8番人気で2着に好走したサトノノブレスの勝負駆け情報を独自に把握していました。別の人気馬や人気薄にマスコミの報道は集中していましたが、実はサトノノブレスこそが買いだったのです。しかし陣営の本音は最後までスポーツ紙などには掲載されませんでした。当時と同じ状況が今年も見られますので、非常に期待していますよ。

――ここで一度話は逸れますが、先週も鮮やかな的中でしたね。オーシャンSの万馬券や阪神の9万馬券には驚かされました。

チェックメイト担当者:オーシャンSは、人気薄関西馬ビアンフェの勝負情報が、万馬券的中の好結果につながりました。また日曜の阪神10レースは、7番人気の人気薄関西馬ジュランビルの激走情報で、3連単9万660円の万馬券的中となりました。ご参加された会員様からも「関西馬情報があるとこんなにイイのですね!」「9万馬券サイコーです!」など、お喜びの声をいただいています。今週の金鯱賞やその他のレースでも、同様の穴馬情報で好配当が期待できるでしょう。

――それは期待が高まります。聞くところによると、この金鯱賞で無料の情報公開をされるとか。

チェックメイト担当者:はい。これから始まる春のG1戦線に向けて、より競馬を多くの人に楽しんでもらえればと考え、金鯱賞の3連単勝負情報を、初めて利用する方を対象に実施します。この金鯱賞は、チェックメイトの関西馬情報を知る上でも最適なレースだと思います。遠慮なく利用していただければと。また金鯱賞だけでなく、レース前日の夜に公開している『ワンコイン投資プラン』や、レース当日の昼に公開している『タネ銭レース』といった、毎週無料でご利用いただける買い目情報もあります。これらの無料公開情報でも多くの万馬券を的中させていますので、ぜひこちらもご覧になってもらえればと思います。

――それは素晴らしい企画だと思います。ファンも喜ぶでしょう。最後に金鯱賞は当然ですが、来週以降も期待していいですか?

チェックメイト担当者:もちろんです。これから本格的に春競馬が始まっていきますが、このタイミングこそが、関西馬情報がより力を発揮します。競馬で勝ちたい、高配当馬券を的中させたい、本物の情報を知りたい、そんな競馬ファンの皆様にぜひチェックメイトの関西馬情報をオススメします。

――ありがとうございました。いつも以上にレースが楽しみです。


 チェックメイトは、実際に栗東トレーニングセンターなど競馬施設で働いていた競馬関係者が所属。そして競馬を盛り上げるため、ファンのために活動している本物の関係者集団。そんなプロたちが無料で金鯱賞の情報を公開するのだから、これは非常に価値があるものだと思う。金鯱賞はデアリングタクトを中心とした馬券を購入するのか、高配当狙いでデアリングタクトを外して馬券を買うのか、何が正解なのか、ファンとしても悩みどころ。その答えを知るためにも、このチェックメイトの無料情報を利用していただきたい。


CLICK→【無料公開!金鯱賞「3連単」勝負買い目】チェックメイト

※本稿はPR記事です。

ANA、CAのメンタルを崩壊させる「相互監視システム」と「見せしめ的評価制度」

「全日空(ANA)は北朝鮮のようにCA(客室乗務員)がまったく自由にモノを言えない組織なんです」――。

 こう声を潜めて話すのはANAの20代現役CAだ。このCAが提供してくれた資料をさっそく見てみよう。以下は、1月14日付で業務推進部長名義で全CA向けに配布された「注意喚起(SNSへの不適切な投稿の継続)」だ。

「客室センター員によるSNSへの不適切な投稿がいまだ多数発生し、お客様よりご指摘を頂戴しています。会社の危機的な経営状況下において、客室センター員全員で、業務中、プライペートのいかなる場面においても仕員として自覚ある行動を行うよう一丸となり力を重ねているなかで、このような不祥事は社会的な信用を失い、事業存統に致命傷となりかねない事態であり、痛恨の極みです。

発生事象(具体的投稿は別添参照のこと)

SNSに会社や仕事の不平不満を投稿し、会社の信用を毀損した。会社、業務、ステイ先等の情報を掲載するとともに、著しく品位に欠けた内容や表現(言葉遣い)の投稿を行い、社員の名誉を傷つけた。

これらの投稿は厳しい状況でもご搭乗いただいているお客様の信頼を著しく損ない。お気持ちを不快にさせる内容であり、感染防止策の徹底とお客様のために高品質なサービスを愚直に提供し続けている仲間に対する背任行為です。

1 社員の立場で業務上知り得た内容、感じたことを投稿する(つぶやく)

2 お客様を愚弄する、お客様に不快感を与える内容 (CAであることを自己顕示することも合む)を投稿する(つぶやく)

3 業務や職場に関する不平・不満を投稿する(つぶやく)

SNSを利用した以下のような投稿は、業務に関する情報を無許可で社外に流出させる行為、かつ会社の名誉を害し信用を傷つける、服務規律に違反する行為であり、懲戒処分に該当する行為であるため、こうした服務規定に違反した行為が確認された場合は人事上の懲戒処分を行います。

就業規则 第2節「懲戒」

1.譴責 始末書をとり将来を戒める。

2.減給 始末書をとり減始する。ただし、減給は1回の額が平均質金の1日分の半額を超えないものとし、総額が一賃金支払期における賃金総額の十分の一を超えないものとする。

3.出動停止 始末書をとり、6ヶ月以内の期間出動を停止し、その期間中の賃金を支払わない。

4.降格 始末書をとり降格とする。

5.諭旨退職 退職願を提出するように勧告し、これがなされないときは懲戒解雇とする。

6.懲戒解雇 即時解雇する。」

 SNSに投稿すれば即懲戒処分を匂わすような威圧的な文言が並ぶが、その対象となった投稿はどのようなものだったのだろうか。以下が処分事例だという。

「あーー!!!仕事やめたいよう!!」

「勤務超え過ぎてるからインターバル付与しますってなに!超えてるなら変えろよ!」

(筆者注:労使協定で超えてはいけない勤務時間が決められているが、それを超えてしまうのでインターバルを付与することになったという。結局、長時間勤務を変えようとしない会社への怒りを投稿)

「まさか私がA380の訓練アサインされるとは思ってませんでした。勘弁して!5月からこいつに乗るの恐怖」「(乗客)70人を4人でさばくのムリじゃない??」

(筆者注:A380機は超大型機で、ハワイ線に就航。フライト中ほとんど休憩が取れず、評判が悪い)

 1つ目の投稿は、言葉遣いの問題は確かにあるだろう。ただ、普通は上司が注意して削除などさせれば済む話であり、さすがに懲戒処分はいき過ぎではないか。実際、ANAの競合他社であるJALの複数の現役CAに取材したところ、「この程度の書き込みで懲戒処分された例は聞いたことがない」という。

 あとの2つについては、確かに業務上の情報といえなくもないだろうが、そもそも劣悪な労働環境への不満や不平であり、それに対する「本音」を書き込んだだけで、懲戒処分というのは過剰だろう。むしろ、企業として顧客の安全対策の不十分さが外に漏れることを恐れているだけに見える。

 何より、この4つの書き込みはCA同期どうしのFacebook上のもので、しかも24時間で投稿が消える設定にしたにもかかわらず、なぜか会社側が把握していたという。注意喚起では「お客様からの指摘」で気づいたような書き方をしているが、その信憑性ははなはだ疑わしい。冒頭のCAは「CA仲間からの密告でもない限り、⾝内でのやりとりに会社が気づくなんてあり得ない」と恐怖を隠さない。

入社時の「確認書」でSNS活動自体を禁止

 ANAではCAとして入社する際に、SNSの使い方についての「確認書」に署名させられるという。以下がその中身だ。

「私はフェイスブックやインスタグラムをはじめとする SNSの利用について、ANA社員として ANAグループソーシャルメディアガイドラインを含む情報セキュリティ管理規程に則り、下記の事項を遵守することを警約します。

私は、ソーシャルメディアに投稿する場合には、会社にかかわるすべての情報(業務上知り得た情報や関係する写真等を含む)を記載することはいたしません。以下に示される情報は、 退職後を含め、第三者(限定公開先となっているSNS上の友人を含む)に対して絶対に開示しません。

(1)お客様にかかわる全ての情報(公人、私人を問わない)

(2)客室乗務員であることが分かる、または推察できる情報

(3)安全保安にかかわる全ての情報(イレギュラー関連、暗証番号等、推察、推測を含む)

(4)職場の状況または雰囲気にかかわる情報

(5)業務内容を含めた職場に関する愚痴、不平不満、マイナスな感情表現(乗務、調練等を含む業務全般、お客様対応にかかわる抽象的表現を含む)

(6)社外に公表していない内部の情報(営業戦略、経営計画、新サービス等)

(7)業務上必要となる内部の資料(ICAD、各種規定手順書・実績等)

(8)会社の福利厚生情報(特に優待航空券は家族親族の投稿も厳禁)」

 この確認書について、(1)(3)(6)(7)(8)については理解できるとして、問題は(2)(4)(5)だ。(2)は別にわかったとしても問題のある発言などをしなければよく、個人の自由の侵害ではないかとの疑問がわいてくる。(4)(5)は表現があいまいな上、例えば匿名のツイッターなどで会社の愚痴や不満、問題点を書き込む自由もなくなることになる。つまり、ANACAである以上は社内外に余計な情報発信せずに「黙々と働け」というわけだ。しかも、退社後も外部にあらゆる内容について漏らしてはいけないことにも同意させており、徹底している。

 一方のJALについては、非常に簡素だ。以下が入社時の確認書。

「私は、ブログやSNSに書き込みを行う場合には、会社の信用を害することがないよう最大限の注意を払います また、業務上知り得た情報を会社の許可なく社外メディアやSNSを含むインターネット上の体に情報発信したりあるいは出版したりすることはしません。

・安全、航空保安、 営業上の機密等に直接関わる内容

・社外に流出することで会社の名誉や品位を傷つけかねない内容

・業務に関し、お客さまを含む社外の問覧者に不快感や不信感、誤解を与えかねない内容

・海外地区においては、各国の法令を基に必要に応じて読み替える等お願いします。

以上の内容を確認しました」

 いかがだろうか。ANAとは違い、業務に関する守秘義務などを守ってさえいれば、SNSでCAであることを公開することや、個人的な意見を述べることを禁止する規定はない。ANAが「愚痴や不平不満」と具体的に表現の幅に言及していることからすれば、雲泥の差だといわざるを得ない。

隣組組織「班」でCAを統制

 不平不満を言いにくい組織風土であることが濃厚なANAであるが、それには戦前に存在した近隣住民同士で相互監視し合う隣組ともいうべき「班」というシステムが、同僚同士の統制に大きな役割を果たしているという。以下は30代CAの解説。

「班は一つ当たり8〜10人で、毎月約2回国際線を一緒に乗務し、3カ月おきに班会という集まりを開くのが基本的な活動内容になります。班内ではそれぞれに役割があり、上下関係は年次順に徹底していて、後輩の目標や課題など成長度合いは先輩が必ず把握しています。

 年1回の定期訓練、サービス訓練の結果のほか、班以外のフライトで起きたトラブル、失敗、クレーム等の出来事を班長と管理職に報告する必要もあり、これもすべて把握されています。成長スピードが他の人と比べて遅かったり問題があったりした場合、フライト後に何時間も反省会を先輩とさせられたり、休日に先輩に呼び出されたり、休日にメールの返信を強要してくる先輩もいます。

 班がさながら小さな会社のようになっていて、班内での人間関係に悩み、仕事に来られなくなる人、鬱の症状が出る人がいます。入社後1~2年で、同期20人中複数が心の病で長期でお休みしたという話も聞きましたし、前年度お休みしてたという方や、班員がメンタルで突然長期休暇をとったという話もよく聞きます。班長や管理職は自分の管轄下グループ内で問題が起きないこと、問題児がいないことが自分の成績に関わってくるため、締め付けプレッシャーが必然的に高まる構造になっています。

 班は1年に1回変わります。ただ前の班から個人情報が引継ぎされるため、個人の成績や就業態度などすべて新しい班長と管理職に把握されることになります。

 このような環境で、先輩に意見を言ったり、本音で管理職と話すというのは非常に難しいといわざるを得ません。記録されてずっと引き継がれるくらいなら、波風立てず、平和に生きていく道を選ぶCAがほとんどです」

 筆者の取材によると、JALでも班活動自体は存在するが、ANAのように相互監視の意味合いが強い集まりではなく、あくまで業務でのメンタルヘルスなどを確認するためのグループ活動という性質が強いというのが現状のようだ。冒頭のSNSの書き込みが発見されたのが「密告」であるとの可能性については触れたが、このようなCAの相互監視体制の下では十二分にあり得る話だろう。

現場のCAを苦しめる、人権無視の主観的な評価基準

 さらに、国際的に見て人権侵害といわざるを得ない、ANA特有の「見せしめの評価制度」もCAを苦しめている。

 ANAは2005年からそれまでの乗務手当の制度を変更し、評価者(班長や管理職)の評価による格付けによってさまざまな乗務手当を決める制度に切り替えた。その項目には、「お客様の心に残る笑顔の発揮」「日本らしいおもてなしの心を感じる対応ができる」「安心感や新鮮さを感じるサービスができる」など、とても主観的で抽象的な基準が盛り込まれている。

 筆者が取材したANAのCAのOGも「接客について『正解』がわからないことが精神的にプレッシャーだった」という。別のOGは「結局は班長や管理職のさじ加減で評価が決まるので、プレゼントをわざわざ送る同僚もいて落胆した」と証言する。

 この評価制度により、同じ客室責任者(CP)でも乗務手当は1時間あたり780円、1,400 円、1,600円と差がつき、1カ月80時間飛ぶ場合、業務は同じであるにもかかわらず、約6万~13万円といった大きな収入格差が生じることになる。

 このような客観性や透明性に欠ける評価賃金制度はANA独自のものであり、欧米の外国航空会社では、客室乗務員の経験を重視するため、「勤続年数」による評価が一般的で、むしろ欧米ではチームワークを阻害し人権侵害であるとされ、導入されていない。

同僚に評価をすべて開示し、見せしめ

 しかも、ANA ではこれらの評価結果すべてが社員番号、氏名とともにフライトメンバー表に表示されており、現場からは「まるで見せしめだ」と不満の声が上がっている。筆者が入手したメンバー表の表記は以下の通りだ。

「1、氏名、2、班名と社員番号、3、人事資格(等級)、4、CP(先任)資格の有無、5、部内の役職、6、区分資格、7、習熟コード資格、8、サービス担当資格、9、フライト中の役割」

 これらが書かれた表をメンバー全員が印刷して持ち歩くようになっている。この他にも開示される班員名簿には、入社時期(年度コース名)、その他の部内資格(インストラクター等)、班内での役割(Safety担当など)が記載され、評価・格付けのすべてを誰もが見られるようになっている。

 例えば、入社年次の割に等級や役割が低かった場合、「年次の割に仕事ができない」などの評価を受けたりするなど、評価が可視化されること自体が職場に不快な雰囲気を及ぼす可能性がある。それだけでなく、「会社に嫌われたら評価を下げられて不当に扱われるという恐怖を刷り込まれているように感じる」(先の現役CA)と会社の管理を不当に強める役割を担っていることも十分に考えられる。

 このような状況ではSNSで愚痴や不平不満を書き込むなどしただけでも、そのCAは常に「訳アリな人物」として扱われることになり、自由にものを言える職場ではなくなることになる。

 一方、JALでは、氏名、グレード資格(ANAでいう区分資格)、フライト中の役割と、プライバシーの侵害に配慮した最小限の資格表示となっている。班員名簿も印刷はできずプライバシーへの配慮はなされているというから、先のSNS投稿の確認書の際と同様、雲泥の差があるといわざるを得ない。

ANAに質問状を送付

 以上の取材結果から、ANAのCAに対する言論統制や評価制度の異常さは明白だ。ANAに以下の質問状を送付し、見解を確認した。

【質問内容】

Q1:貴社に社員がCAとして入社する際に署名するSNS投稿に関する以下の確認書についてお伺います。

<私は、ソーシャルメディアに投稿する場合には、会社にかかわるすべての情報(業務上知得た情報や関係する写真等を含む)を記載することはいたしません。以下に示される情報は、 退職後を含め、第三者(限定公開先となっているSNS上の友人を含む)に対して絶対に開示しません。

(1)お客様にかかわる全ての情報(公人、私人を問わない)

(2)客室乗務員であることが分かる、または推察できる情報

(3)安全保安にかかわる全ての情報(イレギュラー関連、暗証番号等、推察、推測を含む)

(4)職場の状況または雰囲気にかかわる情報

(5)業務内容を含めた職場に関する愚痴、不平不満、マイナスな感情表現(乗務、調練等を含む業務全殺、 お客様対応にかかわる抽象的表現を含む)

(6)社外に公表していない内部の情報(営業戦略、経営計画、新サービス等)

(7)業務上必要となる内部の資料(ICAD、各種規定手順書・実績等)

(8)会社の福利厚生情報(特に優待航空券は家族親族の投稿も厳禁)>

 上記(2)は、CAだと判明しても社会人として問題のある発言などを行わなければよく、個人としての表現の自由の侵害の恐れがありますが、貴社ご見解をご教示いただけますでしょうか。

 また、(4)(5)は表現があいまいな上、例えば匿名のツイッターなどで会社の愚痴や不満、問題点を書き込む自由もなくなることになります。退社後も外部にあらゆる内容について漏らしてはいけないというのは、これも表現の自由の侵害の恐れがありますが、貴社ご見解をご教示いただけますでしょうか。

 また、このような規定が、現場のCAが自由に発言できず、職場の息苦しい雰囲気につながっているという証言を貴社関係者より入手しておりますが、貴社ご見解をご教示いただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 各社内文書は、対外的に公表しているものではございませんので、個別の回答は差し控えさせていただきます。職場状況や業務内容など、業務に関連する内容についての情報管理の取り扱いは、適切に行うよう、客室乗務員に限らずすべての従業員に日ごろから働きかけております。

Q2:班の活動について、筆者の取材により知り得た概要は以下の通りですが、以下は事実でしょうか。

<班は一つ当たり8〜10人で、毎月約2回国際線を一緒に乗務し、3カ月おきに班会という集まりを開く。班内ではそれぞれに役割があり、上下関係は年次順に徹底していて、後輩の目標や課題など成長度合いは、先輩が必ず把握している。

 年1回の定期訓練、サービス訓練の結果のほか、班以外のフライトで起きたトラブル、失敗、クレーム等の出来事を班長と管理職に報告する必要があり、これらは班長と管理職がすべて把握する。

 班メンバーは1年に1回交代するが、前の班から個人情報が引継ぎされるため、個人の成績や就業態度など、すべて新しい班長と管理職に把握されることになる>

【ANAの回答】

 勤務形態の詳細に関しては、対外的に公表しているものではございませんので、回答は控えさせていただきます。また、個人成績、成長度合い、目標や課題点等についても、人財育成、組織マネジメントの観点でその上司が把握するよう努めております。これは弊社の客室乗務員に限らず、一般的に従業員が属する組織の中で、必要なコミュニケーションを促進するための重要な役割を果たしていると考えております。

Q3:この班活動について、貴社関係者より以下の証言を入手しております。

<(1)成長スピードが他の人と比べて遅かったり問題があったりした場合、フライト後に何時間も反省会を先輩とさせられたり、休日に先輩に呼び出されたり、休日にメールの返信を強要してくる先輩がいて、心が休まる時がない。

(2)班がさながら小さな会社のようになっていて、班内での人間関係に悩み、仕事に来られなくなる人、鬱の症状が出る人がいます。入社後1~2年で、同期20名中複数名が心の病で長期でお休みしたという話も聞きましたし、前年度お休みしてたという方や、班員がメンタルで突然長期休暇をとったCAもいる。

(3)班長や管理職は自分の管轄下グループ内で問題が起きないこと、問題児がいないことが、自分の成績に関わってくるため、締め付けプレッシャーが必然的に高まる構造になっている。

(4)すべての勤務情報などが班長や管理職といった会社側に握られている状況では、先輩に意見を言ったり、本音で管理職と話すというのは非常に難しい>

 上記のような声が貴社内で上がっていることについて、貴社の見解をご教示いただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 組織内の個別の上司・部下の関係や組織運営上の各事象について、対外的にお話しすることは控えさせていただきますが、客室乗務員に限らず、社内の組織マネジメントや、従業員の育成の全般を見渡す中で、必要なコミュニケーションが行われていると考えております。

Q4:筆者の取材によると、個人情報まで踏み込んでCAを統制する性格の班活動は貴社特有のものであると考えております。現場CAからは「班活動は、本音で何も話せない職場をつくっている」との声もあがっていますが、班活動を見直すお考えはございますでしょうか。

【ANAの回答】

 各部門、部署の活動方針に沿った組織マネジメント、人財育成を実施しております。良好な職場環境と円滑なコミュニケーションが促進されるよう、必要に応じて改善を進めてまいります。

Q5:CAの評価制度について、貴社が2005年から採用している評価制度では、評価者(班長や管理職)の評価による格付けによって、CAのさまざまな乗務手当を決めるようになっています。評価項目には「お客様の心に残る笑顔の発揮」「日本らしいおもてなしの心を感じる対応ができる」「安心感や新鮮さを感じるサービスができる」など、主観的であいまいなものが盛り込まれており、現場からは「接客について『正解』がわからないことが精神的にプレッシャーだった」「最終的には班長や管理職のさじ加減で決まる不公平な制度」との声も上がっています。こうした声があることについて、貴社ご見解をご教示いただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 当社の人事制度(評価制度)に関わるものであり、内容詳細についての回答は差し控えさせていただきます。人財育成の観点で、最適な制度を構築していくよう努めております。

Q6:欧米の航空会社が「勤続年数」を評価軸にする中、上記Q5で記載した人事評価制度について、「主観的であいまいな基準を盛り込んだ全日空独自のもの」「主観的基準の導入は人権侵害にあたる」との指摘も貴社内から聞かれますが、貴社の見解をご教示いただけますでしょうか。また、貴社が2005年に乗務手当を上記評価制度に基づき決めるかたちに切り替えた理由について、ご教示をいただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 当社の人事制度(評価制度)に関わるものであり、内容詳細についての回答は差し控えさせていただきます。人財育成の観点で、最適な制度を構築していくよう努めております。

Q7:貴社ではフライトメンバー全員に、CA個人の以下の評価項目が開示されていることについてお伺います。

<1、氏名 2、班名と社員番号 3、人事資格(等級) 4、CP(先任)資格の有無 5、部内の役職 6、区分資格 7、習熟コード資格 8、サービス担当資格 9、フライト中の役割>

 これらが書かれた表をメンバー全員が印刷して持ち歩けるほか、これとは別に開示されている班員名簿には、入社時期(年度コース名)、その他の部内資格(インストラクター等)、班内での役割(Safety担当など)が記載され、評価・格付けのすべてを誰もが見られるようになっており、プライバシー侵害の恐れがあります。これについて、貴社のご見解をご教示いただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 上記情報を有しているか否かも含め、セキュリティの関係上、回答を差し控えさせていただきます。一般的に客室乗務員としての業務を遂行する上で必要な情報は、クルー内で共有しております。

Q8:上記のようにフライトメンバーにCAの個人情報を開示することについて、貴社内では「会社から評価が低い人間に対する見せしめになる」との批判の声がありますが、貴社の見解をご教示いただけますでしょうか。

【ANAの回答】

 組織内の各種情報管理の方法について、内容詳細をお答えすることは差し控えさせていただきます。一般的に客室乗務員としての業務を遂行する上で必要な情報を、クルー内で共有しております。

※ANAの回答はここまで

 すべての質問にゼロ回答をよせたANAだが、新型コロナウイルス感染拡⼤で21年3⽉期の巨額⾚字が予想され、企業の存続すら危ぶまれている。再建を急ぐ同社だが、仮に立ち直ったとしても、このような現場のCAをさも徹底的に監視する企業体質が改まらない限り、社員の幸福が訪れるとは思えない。

 華やかなイメージに魅せられCAとなった女性を、過酷な労働に追いやる航空業界の体質について、ANAの実態から浮かび上がらせる。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)

Kyuzo Matsuoka

ジャーナリスト

マスコミの経営問題や雇用、農林水産業など幅広い分野をカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや文春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

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コロナ禍、なぜ明暗?過去最高益のスシローが、過去最悪赤字の吉野家から「京樽」を買収

 新型コロナウイルスの感染拡大で苦戦が続いている外食大手同士で、再編の動きが出てきた。回転ずし大手のスシローグローバルホールディングス(GHD)が牛丼チェーン大手、吉野家ホールディングス(HD)から持ち帰り専門のすし店などを展開する京樽(東京・中央区)を買収する。4月1日付で全株式を取得するが買収額は非公表だ。

 スシローGHDは4月1日から社名をFOOD&LIFE COMPANIESに変更する。社名変更と同時に京樽を完全子会社に組み入れる。京樽は1932年、京都市で創業した割烹料理店。38年に東京・日本橋人形町に料亭「京樽」を出店して東京へ進出。酢飯を薄焼き卵で包んだ看板商品「茶きん鮨」が評判となり、84年に東証1部に上場した。

 しかし、バブル期の不動産投資やグループ企業の財テクの失敗で97年に会社更生法の適用を申請。99年から吉野家ディー・アンド・シー(現・吉野家HD)が資本参加して再建に取り組み、2011年に完全子会社にした。現在は持ち帰りすし「京樽」や回転ずし「海鮮三崎港」、寿司専門店「すし三崎丸」などを国内で290店を展開する。都心の駅前や商業施設に入っている店舗が大半を占め、新型コロナウイルスの直撃を受け客足が落ち込んだ。

 スシローはテイクアウト寿司市場で高い知名度を誇る京樽の買収をテコに、新型コロナウイルスをきっかけに高まっているテイクアウトのニーズに対応していく。スシローは9割以上の店舗を地方や郊外に出店しており、京樽の買収を機に首都圏の都心部への出店を強化する。

吉野家HDが苦境に陥った一因だ

 吉野家HDの21年2月期決算は売上高が前期比20.3%減の1723億円、営業損益は87億円の赤字(前期は39億円の黒字)、最終損益は90億円の赤字(同7億円の黒字)を見込む。赤字幅は過去最大だ。京樽と讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」の苦戦が赤字拡大の原因となっている。

 20年3~11月期決算によると、京樽の売上高は前年同期比35%減の136億円、営業損益は20億円の赤字(前年同期は2億円の黒字)。「はなまる」の売上高は34%減の152億円、営業損益は26億円の赤字(同12億円の黒字)だった。牛丼の吉野家は売上高が4%減の788億円、営業損益段階で26億円の黒字(同44億円の黒字)。黒字は確保したが減益になったため、京樽や「はなまる」の赤字、本部費用(33億円)、固定資産の減損損失(18億円)を補えなかった。吉野家におんぶにだっこだった京樽、「はなまる」の経営の脆弱さが一挙に露呈した。

 吉野家HDも手をこまねいていたわけではない。20年2月、「ステーキのどん」「フォルクス」などを展開する完全子会社、アークミールを安楽亭(東証2部)に売却した。アークミールの20年2月期の売上高は199億円で3億円の営業赤字を出していた。21年2月期はこの分の売り上げが減ったが、赤字を止める効果はあった。

すき家」を展開するゼンショーHDの21年3月期の最終損益は前期比92%減とはいえ、10億円の黒字を見込む。90億円の最終赤字の吉野家HDはゼンショーHDに大差をつけられたことになる。ゼンショーHDは仕事のマニュアル化を徹底的に推し進め、販売管理費を抑えた。その差が出た。ゼンショーHDにとって吉野家HDはもはやライバルではない。

 吉野家HDも「本部の費用の重さが課題」(河村泰貴社長)と認識している。店舗への勤務にシフトして500人近い本部人員(非正規社員含む)を300人に減らす。本社オフィスの3分の1を削減、70億円のコストを減らす。不採算の京樽を売却して牛丼の吉野家に経営資源を集中する。

 吉野家HDはフィリピン外食最大手、ジョリビー・フーズ・コーポレーション(パシグ市)と5月に折半出資の合弁会社を設立し、今後10年間で牛丼店「吉野家」を50店出店する計画だ。海外事業の拡大を経営戦略のひとつとして掲げており、フィリピンでの取り組みを巻き返しの起爆剤にしたいところだろう。

コロナ禍でもファミリー客の需要をつかんだスシロー

 コロナは外食企業の明暗を、はっきり分けた。苦戦を強いられる居酒屋やファミレスを尻目に、回転ずしは攻勢を強めている。ファミリー客の需要をつかみ、業績は堅調に推移しているからだ。

 最大手のスシローGHDの21年9月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益は前期比22.3%増の2506億円、営業利益は43.4%増の173億円、純利益は62.6%増の105億円と過去最高を更新する見込みだ。

 国内店の9割以上は地方や郊外のロードサイドに立地していて、ファミリー層を取り込んだ。消費行動が「都心部より生活圏」に変わったことも追い風となった。既存店の売上高が堅調なほか、国内は586店から640店前後に店舗を増やす。これに京樽の290店が加わる。38店を展開している海外も最大28店を新規出店する。香港や台湾で出店を増やし、中国本土やタイにも進出する。

 スシローは賃料が安い郊外のロードサイドへの出店が主流だ。かねてから都心への出店機会をうかがっていたが、家賃が高いことやビルの上層階への出店だと、どうしても集客力が下がるリスクが足枷になっていた。京樽の買収はテイクアウト需要を取り込むだけではない。都心に進出する絶好の機会となる。コロナ禍で多くの外食チェーンが苦境に陥り、都心の店の閉鎖が続出している。こうした跡地に新たな出店余地が生まれるからだ。

 スシローは都心の店舗網を強化し、ファミレスや居酒屋の客層を取り込もうしている。京樽を買収したスシローGHDと京樽を持ち堪えることができず売却した吉野家HD。勢いの差を見せつけた。

(文=編集部)

JRA金鯱賞(G2)デアリングタクトは「燃え尽き症候群」に注意!? 牝馬三冠馬の復帰初戦は……

 今週の金鯱賞(G2)には、昨年JRAで初めて無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクトが出走する。牝馬三冠を達成しただけでなくジャパンC(G1)ではあのアーモンドアイやコントレイルと接戦を演じており、クロノジェネシスと並ぶ牝馬最強クラスの実力馬と言ってもいいだろう。

 そのデアリングタクト陣営が復帰戦に選んだのは金鯱賞だが、多くの競馬ファンは同馬が負ける姿を想像していないのではなかろうか。しかし過去の牝馬三冠馬の復帰戦を見てみると、意外にも苦戦傾向にあり、ここも絶対とは言い切れない状況にある。

 秋華賞が設立されて以来これまで5頭の牝馬三冠馬が誕生した。スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、そしてデアリングタクトだ。デアリングタクト以外の成績を見てみると、前述のとおり復帰初戦は苦戦傾向にある。


■牝馬三冠達成馬の年明け初戦

スティルインラブ
金鯱賞(G2)8着

アパパネ
マイラーズC(G2)4着

ジェンティルドンナ
ドバイシーマC(G1)2着→宝塚記念(G1)3着

アーモンドアイ
ドバイターフ(G1)1着→安田記念(G1)3着

 唯一アーモンドアイはドバイターフ(G1)を快勝しているものの、その後の国内初戦の安田記念(G1)は3着に敗退。言い換えれば、牝馬三冠馬の国内初戦はすべて敗退しているのである。これはなぜなのか

 そもそも牝馬は牡馬と比較して非常にデリケートであり、また将来母親になる馬ということもあって、競走馬としてのピークを迎えるのが早いという見方もある。実際に社台グループが6歳春で牝馬を引退させるのは、そういった事情があるからだと言われている。加えて競走馬は血統的に早熟型と晩成型と分かれており、3歳時の偉業である牝馬三冠を達成するということは、どちらかといえば早熟傾向にあると言えるだろう。

 そういった意味では、古馬になっても多くのG1を勝利したアーモンドアイやジェンティルドンナは、かなり例外的存在と言ってもいい。逆にスティルインラブは古馬になって8戦全敗、アパパネは9戦1勝など、3歳時ほどの輝きを見せることはできなかった。デアリングタクトも同様に3歳時で燃え尽きてしまっている可能性は否定できない。

 確かにJRA初の無敗の牝馬三冠という偉業は称えるべきものがある。しかし同年代のレベルを疑問視する声も少なくない。オークスで2~3着だったウインマリリンとウインマイティー、秋華賞2着マジックキャッスル、3着ソフトフルートなど、中長距離戦で牡馬相手に結果を出している馬はいない。

 またデアリングタクトの父エピファネイアは多くの活躍馬を出しているが、今年に入ってデアリングタクトの世代はわずか5勝。今年の産駒17勝中12頭が3歳馬で、4歳馬は5勝しかしていないのである。これは父エピファネイアの成長力が少なからず影響しているという見方もある。

 さらにこの金鯱賞は、最後に牝馬が勝利したのが1995年のサマニベッピンまで遡る。過去を見てもリスグラシュー、モズカッチャン、デニムアンドルビー、ルージュバック、カワカミプリンセス、アドマイヤグルーヴ、そして牝馬三冠馬スティルインラブといった牝馬の強豪が敗退している。時期やコースは違えど、この金鯱賞は牝馬が敗退してきたレースでもあるのだ。

 以上のような様々な要因が重なり、この金鯱賞でデアリングタクトが圧倒的なパフォーマンスを見せられるとは言い難い状況にある。もちろん初めてJRAで誕生した無敗の牝馬三冠馬。過去のデータを吹き飛ばすような圧倒的な走りを見せるかもしれない。しかし競馬は歴史を繰り返すもの。この傾向がある限り、デアリングタクトの復帰戦は人気以上に大きな不安を感じさせる。

 しかし同馬は、さらに歴史に名を刻むためにも、これからコントレイルやグランアレグリア、そしてクロノジェネシスといった大きな壁を相手にしなければならない。その壁を乗り越えられるかどうか、まずはこの金鯱賞でどんな走りを見せるか注目したい。

「M-1グランプリ」から考察する、「テレビを見ながらTwitterを楽しむ人」の特徴とは

年末恒例の一大イベント、「M-1グランプリ」。

毎年数千組(2020年は過去最多の5081組)のエントリーがあり、その中から漫才日本一を決めるこの番組は、ファイナリストの「持ちネタ」や「今年の覇者は一体誰なのか?」といった大会の動向だけでなく、各審査員から繰り出される辛口コメントも毎年注目を集めています。

リアルタイムでテレビ視聴する人も多く、2020年のリアルタイム平均視聴率は19.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。同年のテレビ番組全体で29位の高視聴率番組となりました。

今回は、「M-1グランプリ2020」視聴者に対して実施した「テレビを見ながらTwitterを楽しむ人」の実態調査を紹介します。「テレビとTwitter」の関係について、今後の施策を考える上でいくつかの有用なインサイトを得ました。

スマホを片手に、感動や興奮をリアルタイムに共有している

決勝戦では、推し芸人への応援コメントや審査結果に対する反応など、さまざまな声がTwitter上に溢れました。

放送中のツイート数の推移を分刻みで見ると、各ファイナリストの持ちネタが終わった瞬間や審査員のコメントの直後にツイート数が伸びる傾向が見られ、テレビ観戦の傍らTwitterを利用している様子がうかがえます。そして、Twitterを通じてリアルタイムで多くの人が感動や興奮を共有していることも分かりました。

Twitter
出典:「M-1グランプリ」に関するツイート分析、調査機関:Twitter、調査時期:2020年12月、「#M1グランプリ」のツイート数、

首都圏居住の「M-1グランプリ2020(決勝戦)」視聴者(=番組を半分以上視聴した人)に対し、インターネット経由でアンケート調査を行った結果、回答者の64%がTwitterを利用していたことが分かりました。

「番組を見ようと思ったきっかけ」は、「Twitterで話題になっていたから」がネットメディアの中で1位です。特に10代、20代では、Twitterをきっかけに番組視聴している人が、他メディアと比較して圧倒的に多いという結果になりました。このことから、多くの視聴者がTwitter上で同番組に関する情報に触れたことで、関心の高まったことがうかがえます。

Twitter
調査委託先:電通マクロミルインサイト「テレビ視聴に関する調査」、調査機関:電通、調査対象:「M-1グランプリ2020」を半分以上視聴した、首都圏在住の18~59歳の男女1200人(10代 n=51 / 20代 n=267 / 30代 n=321 / 40代 n=345 / 50代 n=216)、調査時期:2020年12月

番組への「熱狂度」は、Twitter利用者が非利用者を大きく上回る

「M-1グランプリ2020」への「熱狂度」(ハマり具合)を見ると、ツイート接触者(Twitter上で関連ツイートに接触した人)と非利用者を比較して、軒並みツイート接触者のスコアが高い結果となっています。

例えば「誰が優勝するのか最後までハラハラ・ドキドキした」と感じている人は非利用者の1.5倍に上ります。また、「家族や友人と番組について会話が盛り上がるようになった」「番組の内容や感想を誰かに話したくなった」など、番組に関して他の人とコミュニケーションを図りたいとする人も、Twitter利用者の方が圧倒的に多かったのが明らかとなりました。

Twitter
調査委託先:電通マクロミルインサイト「テレビ視聴に関する調査」、調査機関:電通、調査対象:「M-1グランプリ2020」を半分以上視聴した、首都圏在住の18~59歳の男女1200人(10代 n=51 / 20代 n=267 / 30代 n=321 / 40代 n=345 / 50代 n=216)、調査時期:2020年12月

脳波測定で、テレビを見ながらTwitterを楽しむ人の実態を調査

「M-1グランプリ2020」の視聴者に対し私たちは、電通サイエンスジャムが開発した在宅型ニューロリサーチ(※1)を活用した調査も実施しました。

※1 電通サイエンスジャムが保有する「脳波測定による感性把握技術」を活用した感性評価システム。協力者の自宅に計測装置を配布し、在宅中のリラックスした状態でリアルタイムにテレビを楽しんでいただき、脳波データを取得。専用サーバーで解析する。


首都圏のモニター家庭2グループに専用の計測装置を配布し、「M-1グランプリ2020」において視聴者の脳波にどのような影響が出るか、比較実験を行いました。

・テレビ番組のみを視聴するグループ 
・テレビ番組を見ながらTwitterを楽しむグループ(ハッシュタグ「#M1グランプリ」など)

番組視聴中の脳波を分析した結果、「テレビ番組のみを視聴したグループ」と比べて「テレビ番組を見ながらTwitterを楽しむグループ」の方が、番組による「満足度」が高く、反対に「ストレス度」が低いことが分かりました。

Twitter
調査機関:電通サイエンスジャム、調査方法:在宅型ニューロリサーチを活用した定量調査、調査対象:「M-1グランプリ2020」を視聴した20〜52歳男女18名、調査時期:2020年12月20日

脳波から感情を分刻みで見ると、ほぼ全ての時間帯やシーンでTwitter利用者の「満足度」がテレビ番組のみを視聴したグループと比べて高かったことが分かります。

「テレビ番組を見ながらTwitterを使うと、より番組が楽しめる」ということは、これまでも指摘されてきましたが、今回、脳波計測によって改めてその傾向が浮き彫りになりました。

Twitter
調査機関:電通サイエンスジャム、調査方法:在宅型ニューロリサーチを活用した定量調査、調査対象:「M-1グランプリ2020」を視聴した20〜52歳男女18名、調査時期:2020年12月20日

われわれは、同番組放送中に流れるCMのニューロリサーチデータも分析しました。すると、CM視聴中でも、Twitter利用者の方が「ワクワク度」や「満足度」が高く、「ストレス度」が低いという結果が得られました。

Twitter
調査機関:電通サイエンスジャム、調査方法:在宅型ニューロリサーチを活用した定量調査、調査対象:「M-1グランプリ2020」を視聴した20〜52歳男女18名、調査時期:2020年12月20日

これはテレビCMに同番組出演者を起用したものもあり、Twitter上でも話題になったことや、番組への熱狂度の高いTwitter利用者に、「コンテンツに連動した広告表現」がより好意的に受け入れられたことが要因ではないかと考察されます。

さて、前回の記事では昨年大ヒットしたドラマ「半沢直樹」視聴者への調査結果を紹介しました。そこでも、「テレビ番組を見ながらTwitterを楽しむグループ」は、番組への熱狂度が高く、番組放送内のCMもポジティブに受け取られることをお伝えしました。

「半沢直樹」は、最終回のリアルタイム平均視聴率は32.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、総合視聴率(リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の合計、重複はカウント1として集計)は44.1%で、共に令和時代においてドラマ部門1位の番組です。

他のテレビ番組より飛び抜けて視聴率が高かったため、前述のテレビ×Twitter効果は、「半沢直樹」視聴者ならではの特徴なのかとも考えられましたが、今回、「M-1グランプリ2020」の調査で、バラエティーの人気番組でも同様の効果があることが分かりました。

テレビ番組コンテンツと連動したTwitter広告によって、広告認知が大幅に上昇

今回、上記の調査と並行して、電通マクロミルインサイトの協力の下、電通が開発したSTADIAを活用してTwiiter広告の効果検証にトライしました。

STADIAは、地上波などのオフラインメディアと、スマートフォンやPC上のオンラインメディアのデータを統合するソリューション。約740万台(2021年2月現在)のテレビの視聴ログデータと、同一環境下のデバイスデータ(スマートフォン・PC)を突合させ、デジタル広告配信やオン・オフラインメディアの統合分析が可能になります。

このSTADIAを活用することで、「M-1グランプリ2020」を実際にテレビで視聴したユーザーを調査することができ、より実態と近しい結果が得られます。

調査は下記二つのグループに対し、キャンペーン認知や態度変容などを尋ねました(※2)。

1.「テレビ視聴+Twitter広告接触」グループ 
2.「テレビ視聴のみ」グループ

※2 Twitter広告接触者は意識調査によって判定。


「M-1グランプリ2020」番組中にテレビCMを流し、さらに番組が始まる前に、Twitter上で番組に連動したコンテンツへの広告、いわゆるプリロール型広告(Twitter IVS広告)を出稿した複数のブランドについて、広告認知計測を行いました。

今回のTwitter上での広告施策では、話題のお笑い芸人が広告商品をネタに取り入れたインフォマーシャル的な仕立てになっており、まさにコンテンツと連動したクリエイティブとなっています。

調査の結果、「テレビ視聴のみ」と比べて「テレビ視聴+Twitter広告接触」の広告認知が約6倍になったことが判明しました。テレビで番組を視聴した人が、さらにTwitter上でも番組連動型の広告を閲覧することで、広告認知に対してより高い効果を発揮したと考えられます。

Twitter
調査委託先:電通マクロミルインサイト「M-1グランプリ広告効果調査」、調査機関:電通、調査対象:「M-1グランプリ2020」を半分以上視聴した、全国の18~59歳の男女「TV番組およびTwitter広告接触者」(n=119)「TV視聴のみ(STADIAによる判定)」(n=400)、調査時期:2021年1月

今回、ニューロリサーチやSTADIAによる効果測定など、複数のアプローチからテレビとTwitterを同時に楽しむ人の実態と、そこから見える「テレビ×Twitter」の広告効果について検証しました。これらの調査結果から、テレビ番組と連動したTwitterキャンペーンによって、より高い効果が得られることが明らかとなりました。

次回は、キャンペーンにおけるテレビ×Twitterの可能性について、「広告プランニング」の視点で考察します。

コロナ禍の3つのキャッシュレスインサイト

新型コロナウイルスの第3波が猛威を振るう中、「電通キャッシュレスプロジェクト」は2020年12月、「コロナ禍でのキャッシュレス意識に関する調査」を実施しました。

コロナによりライフスタイルが大きく変化した今、生活者の決済手段がどのように変化し、今後どのような決済が主流になっていくのか。今回は調査結果から見えてきた、3つのキャッシュレスインサイトを紹介します。

約半数が「キャッシュレス決済が増えた」

2020年3月に緊急事態宣言が発令されて以降、「支払いや買い物でキャッシュレス決済の比率が増えた」生活者は47.7%となり、前回調査(2020年5月)の46.7%からは微増の結果でした。コロナの影響が長引く中、生活者のキャッシュレスシフトは続いています。

キャッシュレス決済の比率は増えたか
SA=単一回答

キャッシュレスインサイト①

 


「スーパー」「コンビニ」「ドラッグストア」での利用が増加

では、コロナ禍でキャッシュレス決済が増えた場所はどこでしょうか。支払い回数が増えた場所を聞くと、

スーパー・ショッピングモール    40.0%
コンビニエンスストア    38.4%
ドラッグストア        30.0%

が3トップとなりました。

日常の生活導線上にある、身近な場所で増えていることが分かります。

どこでキャッシュレス決済回数が増えたか
MA=複数回答

キャッシュレスインサイト②


増えた場所と増えていない場所では、「電子マネー」「モバイル決済」の利用にギャップが

「キャッシュレス決済が増えた場所」で利用している決済手段について聞くと、場所によって違いがあることが分かります。

増えた場所のトップ「スーパー・ショッピングモール」では、「カード」(58.3%)が最も多く、「現金」(55.7%)を上回っています。「コンビニエンスストア」では、依然として「現金」 (47.1%)が最も多い一方、「電子マネー」(37.3%)や「モバイル決済」(37.1%)が「カード」(27.3%)より多くなっています。

また、「キャッシュレス決済が増えた場所」と「増えていない場所」で、それぞれの決済手段を聞いた場合、特に「電子マネー」や「モバイル決済」の利用にギャップがありました。

キャッシュレス決済が増えた場所
キャッシュレス決済が増えていない場所

例えば、キャッシュレス決済の増えた「ドラッグストア」では、「電子マネー」と「モバイル決済」がそれぞれ21.6%と27.6%であるのに対して、あまり増えていない「タクシー・ハイヤー」では、それぞれ5.3%と5.1%でした。

このように、キャッシュレス決済が増えた要因のひとつとして、現在急速に普及している「電子マネー」や「モバイル決済」の利用可否が関係していることがうかがえます。

キャッシュレスインサイト③


小額決済のキャッシュレス化が進展

キャッシュレス決済が増えた金額帯について聞いたところ、増えた金額帯は「1000円超〜5000円以下」(48.0%)、「500円超〜1000円以下」(41.0%)、「300円超〜500円以下」(25.8%)の順で高く、1000円以下の小額決済における進展がうかがえました。

こうした小額決済の伸びは、「スーパー」「コンビニ」「ドラッグストア」といった日常導線上のキャッシュレス利用の増加と相まって、今後のキャッシュレス促進の追い風になると考えられます。

どの金額帯でキャッシュレスが増えたか

日本のキャッシュレスは、「日常使い」の進展で広がっていく

今回の「コロナ禍でのキャッシュレス意識に関する調査」では下記3つのキャッシュレスインサイトが見えてきました。

①「スーパー」「コンビニ」「ドラッグストア」といった日常の生活導線上での利用が増加
②「電子マネー」「モバイル決済」の利用が増えるかが鍵
③1000円以下の「小額決済」でのキャッシュレス化が進展

電通キャッシュレスプロジェクトでは、この「日常使い」を背景に、日本のキャッシュレスが今後もますます広がっていくとみています。

<電通 キャッシュレスプロジェクト>
キャッシュレスに関するナレッジについては、データベース「ZUNO」で一部公開しています。詳細は、事業共創局 新産業開発部 吉富(cash-less@dentsu.co.jp)までお問い合わせください。


【調査概要】
調査手法:インターネット調査
調査時期:2020年12月24~25日
調査エリア:全国
調査対象:①一般生活者、②中小企業※経営者
①20~69歳男女500人(人口構成に基づきウェイトバック集計を実施)
②20~69歳男女200人
※従業員数100人以下、資本金5000万円以下の飲食もしくは小売業の中小企業
 

【特別連載④】JRA戸崎圭太らは「極めて稀有」な成功例……「地獄から這い出すことができた」笠松競馬など小規模地方競馬巡る「底なしの闇」の実態とは

 笠松競馬、岐阜県競馬組合は第三者委員会を立ち上げ、馬券購入事件の真相究明を図るという。しかし、この第三者委員会には何も期待できない、と元調教師は肩を落とす。

「利害関係者と思われる弁護士がメンバーに入っているからです。調教師は馬の売買を禁止されているのですが、実際には少なからぬ調教師が売買に関わっています。それも生活のためです。笠松のある調教師が馬売買に関わり、それがトラブルとなった裁判で、この弁護士は調教師の弁護士となっていました。その調教師は既に免許を返上して廃業しましたが、その奥さんが馬券購入の勧進元だったのです」

 とても第三者とは呼べないような弁護士がメンバーとなった第三者委員会は1月22日に発足。すでに1カ月半以上が経っているが、報告の一つも上がってきていない。その間に元調教師1人、騎手3人は書類送検され、立件されるかどうかの瀬戸際に立たされている。

 ホッカイドウ競馬の前例で倣えば、罰金の略式命令、2年間の競馬関与停止あたりが量刑として適当なのだろう。だが、報道によれば笠松で馬券購入に関わっていたのは、廃業した4人だけではなく十数人と伝えられている。

 このうち調教師、騎手が何人いるのかは、第三者委員会が報告を出していない段階では不明だが、たった15人しか在籍してない笠松競馬で更に騎手が関与していたことが明らかになれば、それこそ騎手が足りずに競馬開催ができなくなるという前代未聞の事態も起こり得る。

 笠松競馬を長く取材する地方競馬記者は第三者委員会の苦衷をこう説明する。

「全貌を明らかにすれば、競馬場自体が閉鎖の危機に立たされるかもしれない。真相を明らかにするよりは調教師1人、騎手3人の4人に全てを押し付けて幕を引き、開催再開につなげたいと考えているんじゃないでしょうか? とはいえ、それはなかなか難しいところでしょうね。しかし、報告も出せず、全貌も明らかにできず、この状態が続けば、当然開催再開もできず、このまま立ち枯れてしまう恐れすらあります」

 さて、競馬法で禁止されている競馬関係者の馬券購入は、JRAと地方の交流の拡大で、これまでとは違った局面を迎えている。

 JRAと地方が画然と分かれて競馬を開催していた時代には、JRAの職員を含む関係者は地方で馬券を買うことが許されていた。地方競馬の関係者がJRAの馬券を買うことも同じように許されていた。しかし、JRAと地方の交流が盛んになり、JRAの下級条件馬が地方に出走することが可能になった今、JRA関係者はJRA所属馬が出走するレースの馬券を購入することを禁止された。

 また南関東、ホッカイドウなどの地方競馬では認定外厩制度が採用され、競馬場外の育成牧場でも、条件を満たす大手育成牧場は競走馬の調教をつけて各競馬場に送り出す事が可能となっている。となると、外厩認定された牧場で調教をつけるライダー、厩務員も競馬場内の調教師、騎手、厩務員とおなじく競馬関係者、“エッセンシャルワーカー”とカウントされ、馬券購入は禁止されている。

 JRA・地方競馬の交流拡大、そして認定外厩制度が立ち上がって、競馬関係者、“エッセンシャルワーカー”はこれまで以上に拡大している。

 しかし、その一方で馬券購入に対する監視態勢は全く手つかずといってもいい。ネット販売のおかげで、おそらく今年の地方競馬も売上新記録を更新することになるだろう。取材者の手に落ちる売上増の真水部分は少ないとはいえ、経済的余裕のある時にこそ、監視態勢を整えなくてはいけないのではないだろうか。

 そして、何よりも馬券購入などの不正の温床になる貧困問題を解決させなければ、地方競馬は遠からず公営競馬を確保できず、信用を失い存続の危機に立たされることは間違いない。

 売上増から賞金を積み増しする主催者が少なくないが、馬主がその恩恵の殆どを享受する賞金の積み増しの前に、不正の誘惑を未然にシャットアウトする措置が何よりも求められている。調教騎乗料やレース騎乗料の増額は今すぐにでも着手できるはず。それだけに留めず、経済的な措置以外にも紳士のスポーツの担い手に相応しい待遇と条件を整備しなければならない。

 南関東からJRAに転じ、リーディングジョッキーにも輝いた戸崎圭太は何故JRAではなく地方競馬から騎手となったのか、と問われ「JRAの存在を知らなかった」と答えた。

 戸崎は幸い地方競馬で最も条件の良い南関東でデビューし、更に幸運なことにJRAへ移籍ができた。しかし、南関東以外の競馬場に配属されれば、笠松と似たような辛酸を嘗めさせられる例は少なくない。

「自分は東京出身なので南関東に行きたかったのですが、調教師や騎手の子弟が優先されるので、その夢は叶いませんでした……」

 この青年は中位以下の競馬場に配属され、馬券は購入していなかったものの、騎乗馬の情報を外部に漏洩したとの疑惑から、自ら騎手免許を返上することを強要されて廃業。今では北海道の育成牧場で働いている。

「北海道の生活は競馬場よりも快適です。収入も上がって安定しましたし、何よりも夜明け前から調教、一休みして夕方までレースという地獄から這い出すことができました。所帯も持てそうです」

 屈託なく喜ぶ笑顔を見て、地方競馬は一体何をしているのか、と怒りに火が付いた。地方競馬教養センターの公式動画「騎手になるには」の冒頭には「馬に乗ると、視界(ユメ)が広がる」とのキャッチフレースが躍っている。

 笠松などの過酷な現実を目の当たりにすれば、広がるのはユメなのか? 絶望なのか? と問いたくなる。<了>

<プロフィル>

売文家・甘粕 代三(あまかす・だいぞう):1960年東京生まれ。早大在学中に中国政府給費留学生として2年間中国留学。卒業後、新聞、民放台北支局長などをへて現業。時事評論、競馬評論を日本だけでなく、中国・台湾・香港などでも展開中。