JRA M.デムーロ「浦島太郎」のまま戸惑いの終戦。金鯱賞(G2)キセキ「僕の中ではもっと脚が……」C.ルメール、川田将雅らが残した「片道切符」と偽りの復活劇

 14日、中京競馬場で行われた金鯱賞(G2)は、最低人気のギベオンが大本命デアリングタクトにキャリア2度目の土をつける波乱の結果に終わった。

 ただ、デアリングタクトにとっては「負けてなお強し」といった敗戦。簡単に黒星が許される存在ではないが、これでファンの評価が急落するということはないだろう。また、2番人気のグローリーヴェイズも3着とはハナ差の4着。「世紀の一戦」と呼ばれた昨年のジャパンC(G1)で好勝負を演じたメンバーとして、次につながるレースだった。

 その一方、またも“消化不良”を積み重ねてしまったのが、3番人気のキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)だ。

「久しぶりだったので、気が入ってこなかった。ゲートの中でもボーっとして、スタートも出て行きませんでした」

 レース後、鞍上のM.デムーロ騎手がそう振り返った通り、ゲートこそまともに出たものの、そこからダッシュがつかずに最後方からの競馬となったキセキ。最後の直線は外から懸命に追い上げたものの、5着と掲示板を確保するのが精一杯だった。

 2017年の菊花賞制覇を最後に勝利から遠ざかって、もう4年が経とうとしている。今回は当時の栄光を知るデムーロ騎手と約3年ぶりのコンビ復活となったが、久々に相棒の手綱を握った“元主戦騎手”には「戸惑い」ばかりが残ってしまったようだ。

「出して行きましたが、リズムに乗って行きません。向正面でハミを取るかと思ったけど、全然取りませんでした。ズブい感じ」

 スタートで後手を踏み、最後方のまま最後の直線を迎えたキセキ。ただ、デムーロ騎手が主戦を務めていた3歳夏から秋の頃には4戦連続で上がり最速を記録するなど、切れ味が身上の馬だった。それだけに、当時のような末脚勝負を期待したファンも多かったに違いない。

「それでも位置的には悪くないと思って、目の前の『デアリングタクトと一緒に上がって行ければ』と思っていましたが……」

 しかし、そんなキセキの若き日の思い出とは裏腹に、デムーロ騎手はデアリングタクトと同じように早めに前を射程圏に入れたかったようだ。

 前に行っても、後ろに行っても勝利が遠い。いよいよ八方塞がりの感が強くなってきたキセキ。特に最近は気性の悪さばかりが目立っている印象だが、その「きっかけ」は3年前のあるレースだったという。

「きっかけは3年前の日経賞(G2)でしょうね。前年の香港ヴァーズ(G1)で初めて惨敗したことをきっかけに、デムーロ騎手からC.ルメール騎手に乗り替わった一戦です。

当時からデムーロ騎手がウィークポイントとして『折り合いが難しい馬で、引っ掛かる』と話していたように、キセキの気性は若駒の頃から問題視されていました。ですが、それがより深刻化したのが、このレースでした。

超スローペースで流れたレースで、ルメール騎手も最初はキセキを懸命になだめていたんですが、途中で諦めたのか、いきなり馬任せに進出開始。一気にハナに立ちましたが、結局はバテて惨敗しました」(競馬記者)

 先日のチューリップ賞(G2)のメイケイエールが似たような競馬になったが、レース後には鞍上の武豊騎手は「課題は大きく残った」と勝ったにもかかわらず、納得いかない様子だった。

 かかり癖のある馬に対して、一度思うままにレースをさせてしまうと、元の競馬に戻れなくなるケースは珍しくないそうだ。

「キセキも、まさに(上記したケースの)典型的な馬で、後に川田将雅騎手に乗り替わって逃げる競馬で復活を果たしますが、これはいわゆる“片道切符”。再びG1で好勝負できるようになりましたが、同時にデムーロ騎手が築いてきた『我慢の競馬』はどんどん失われて行きました。

今回、久々にキセキとコンビを組んだデムーロ騎手ですが、菊花賞を勝った頃のイメージとはかけ離れた相棒に戸惑いがあったと思いますよ。ルメール騎手の日経賞から再びバトンを受け継いだ一戦、つまりは主戦騎手として最後の騎乗となった2018年の宝塚記念(G1)では『勝てば凱旋門賞(仏G1)挑戦』という話も出ていたんですけどね……」(同)

 最後には「脚は使って頑張っているけど、僕の中では脚がもっとあると思うので……」と言葉を濁したデムーロ騎手。果たして、デムーロ騎手が知っているキセキは帰ってくるのだろうか。菊花賞制覇から約4年、今年すでに7歳になった相棒に残された時間は長くない。

JRA、今週末の4重賞レースの馬券候補5頭!難解なスプリングステークスなどの注目情報

 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が開幕し、プロ野球の開幕も1週間後に迫るなど、春になって各スポーツが盛り上がっている。Jリーグは川崎フロンターレが開幕から3連勝、プロ野球は田中将大投手の東北楽天ゴールデンイーグルス復帰など、話題が盛りだくさん。コロナ禍の影響で観戦に制限はあるものの、やはりスポーツのある日常はいい。そんななか、今週末は日本中央競馬会(JRA)で注目の重賞レースが4つも行われる。

スプリングステークス(G2)
21日・中山競馬場・芝1800m
3着以内に皐月賞の優先出走権

阪神大賞典(G2)
21日・阪神競馬場・芝3000m
1着馬に天皇賞(春)の優先出走権

ファルコンステークス(G3)
20日・中京競馬場・芝1400m

フラワーカップ(G3)
20日・中山競馬場・芝1800m・牝馬限定

 どれも注目度が高いが、ひとつだけ挙げるならばスプリングステークスだろう。このレースは皐月賞(G1)のトライアルレースという位置づけなので、3着以内に入れば自動的に皐月賞の優先出走権を獲得できる。重賞レースでは3着が精いっぱいという馬であっても、18頭しか出走できない皐月賞に出走できるのだから、関係者も目の色を変えて挑んでくるレースだ。

 過去にスプリングステークスを優勝した馬で、のちに皐月賞を制したのは、ネオユニヴァース、アンライバルド、ロゴタイプなど多数。今年も皐月賞を目指し、ランドオブリバティ、ヴィクティファルスなどが出走を予定している。また過去10年で9回も万馬券が飛び出しており、波乱含みの一戦。今年はどんなレースになるのだろうか。

 もちろん、阪神大賞典も注目の一戦。天皇賞(春/G1)に向けて重要な前哨戦であり、ここで好走すれば本番でも期待できる。また、ファルコンステークスはNHKマイルカップ(G1)の前哨戦。そしてフラワーカップは桜花賞(G1)や優駿牝馬(オークス/G1)を目指す3歳牝馬限定の重賞レースだ。

 これだけ豪華な重賞レースが行われるこの週末、競馬ファンは当然のことながら、まったくの競馬初心者であっても馬券を購入してみたいと考えるのではなかろうか。しかし、初心者は何を買えばいいのかわからないのが本音。スポーツ紙や競馬専門紙といった競馬マスコミは現在、JRAの取材規制で十分な取材活動ができていないし、そもそも競馬新聞は暗号のような馬柱表と専門用語に溢れ、初心者が初見で理解するのはほぼ不可能。

 そこでオススメしたいのが、競馬情報のプロフェッショナル集団である「シンクタンク」が提供する厳選重賞情報である。このシンクタンクは、国民的アイドルホースで過去にスプリングステークスも勝利したハイセイコーの主戦騎手を務めた増沢末夫元JRA騎手・元JRA調教師や、名馬マルゼンスキーの主戦騎手を務め、過去にシヨウグンでスプリングステークスを勝利した中野渡清一元JRA騎手・元JRA調教師、過去にモガミナインでスプリングステークスを制した安田富男元JRA騎手といった、日本競馬に名を刻んできた正真正銘のレジェンドが情報ルートとして名を連ねている。これだけのメンバーであれば、あらゆるところから関係者情報を入手できるというのも頷ける話である。

 実際にシンクタンクの的中実績を見てみると、2021年は万馬券を32本的中(3月7日現在)。重賞レースでは馬連・5万8060円、3連複・11万2200円という特大万馬券が発生した日経新春杯(G2)を筆頭に、馬連・8120円、3連複・1万520円、3連単・6万7820円の共同通信杯(G3)、3連複・2万4940円のフェブラリーステークス(G1)、馬連・1800円、3連複・6800円、3連単・2万2270円の中山記念(G2)など、驚くほどの的中実績を残している。そのシンクタンクは今週末の重賞レースについて、以下のようにコメントしている。

「どのレースも非常に多くの情報が届いており、かなり期待できる状況です。あえて1番手を挙げれば、4番人気エフフォーリアを“確勝級”と判断し、3連単1着固定で6万7820円の万馬券を的中させた共同通信杯と同じ3歳クラシック戦線のスプリングステークスですね。

 スプリングステークスは皐月賞の優先出走権が与えられるトライアルと位置づけられていますが、それ以外にも重要な意味を持つレースとなっています。ひとつは、このレースが終了すれば皐月賞に向けての勢力図がおおよそ見えてくること。そして、1800mという条件からNHKマイルカップを見据えた馬も参戦してくるため、3歳マイル路線を把握する上でも注目となること。つまり、今後の3歳G1戦線を占う重要な一戦なのです。

 そのため、各陣営の思惑もさまざま。G1の出走に必要な賞金を獲得している馬であれば“本番前の叩き台”となり、なんとしても皐月賞に出たい馬であれば『最低でも3着』と優先出走権獲得が最大の目標となります。クラシックかマイルか路線を決めかねている馬にとっては判断する一戦となりますし、重賞初参戦で『ココが試金石』とチャレンジャーとして挑む馬もいます。

 しかし、こうした本音をわざわざ明かす必要がないため、関係者が新聞社など一般のマスコミに語るのは建前のコメントだけであり、当然ながら競馬ファンに伝わる情報も表の部分だけ。ただでさえ、春の3歳戦はキャリアが浅い馬も参戦し、データを含めて世間に出回る情報は多くありません。事実、ここ5年で1番人気が勝ったのは1度のみ。昨年は6番人気ガロアクリーク、一昨年は10番人気エメラルファイトといった伏兵が勝利しており、競馬ファンにとっては難解なレースとなっています。

 こうした思惑が複雑なレースであればあるほど、我々の情報力が発揮します。弊社には、ハイセイコーで同レースを勝利している増沢末夫を筆頭に、名馬に携わった元調教師、元騎手、そのほかにも大物といわれる関係者たちが情報ルートとして在籍しており、どの陣営からも本音を聞き出すことができ、思惑をしっかりと把握することができるからです。

 また、名馬サクラスターオーを育てた平井雄二元調教師が率いる重賞メイン特捜部が、重賞に特化して情報収集、データ分析を行っているので、精度の高い情報をお伝えできます。今年の重賞でも数々の馬券を的中させているように、本物の関係者情報さえあれば、世間では難解なレースといわれていても、的中させることは難しくありません。

 今週はすべてのファンの皆様へ向けて、平井雄二元調教師が率いる重賞メイン特捜部による、スプリングステークス、阪神大賞典、フラワーカップ、ファルコンステークスの【馬券候補5頭】を無料で公開いたします。4月のG1シーズンを前に、シンクタンクだけが入手できる本物の情報をぜひ体験してください」

 これは論より証拠といえるだろう。既存の競馬マスコミで満足いく的中や払い戻しが得られないファンや、まったくの競馬初心者も、このシンクタンクの【馬券候補5頭】さえあれば、簡単に馬券を絞り込める。あとは手持ちの資金に合わせ、馬連、ワイド、3連複、3連単などで購入すればいいのである。今週末の四大重賞レースというビッグイベントは、シンクタンクの無料情報で勝負しよう。

(文=編集部)

CLICK→【無料公開!スプリングS含む4重賞「馬券候補5頭」】シンクタンク

※本稿はPR記事です。

日本の半導体製造、弱体化の真犯人は経産省…台湾企業と癒着、間接的に中国軍事企業を支援

 世界で半導体不足が発生し、自動車産業だけでなくゲーム産業でも製品出荷が遅れている。そのため日本では経済産業省などから、台湾大手半導体製造ファウンドリのTSMCを誘致して半導体工場を建設しようとの声が上がっている。

 ドナルド・トランプ元大統領が中国大手半導体ファウンドリのSMIC(中芯國際集成電路製造)と中国人民解放軍の関係を指摘して「軍事企業」に認定。2020年12月に米国製の製造装置の輸出に一定の制限を加えたことが原因だといわれている。

 とはいえ、トランプ政権は制裁から1カ月後に終了したため、実際のところ米半導体製造装置メーカーが輸出許可を得られないのは、紛れもなくバイデン政権の責任である。

 バイデン政権が誕生してから1週間ほどで大統領令を30近く発令し、移民政策を見直し、パリ協定復帰、送電網に関する中国制裁も一時停止など、トランプ政権時代の大統領令から政策まで次々と覆してきた。そんなバイデン政権がSMICへの制裁解除を即座に行わないとすれば、責任はトランプ政権からバイデン政権に移行したといえるだろう。

 世界の半導体不足の原因は数多く挙げられているが、米議会では「台湾企業の出荷抑制のため」という認識が主流であり、バイデン政権は台湾政府に対して、TSMCに半導体出荷を行うように指導することを求めている。

 半導体不足の原因は、世界の半導体製造シェア5%弱しかないSMICよりも、55%を握るTSMCの出荷抑制のインパクトのほうが大きい。

日米政府によるTSMC誘致は中国で笑いグサ

 日米政府が半導体不足解消のために挙ってTSMCに補助金を出して誘致しようと動いているが、これが業界では笑いグサとなっている。

 米国のTSMC誘致が中国人にとって笑いの種なのは、自らSMICを「軍事企業」だとして制裁する一方で、SMICと資本関係にあるTSMCに巨額の補助金を出そうというからだ。

 TSMCの株主は、台湾外省人で“華新焦家”と呼ばれる台湾最大の電信ケーブル「華新麗華(ウォルシン)」一族である。また、TSMC創業者モリス・チャンの部下であるリチャード・チャンがSMICを創業している。その後、江沢民の息子が経営する上海実業とTSMCが株主として参画し、中国最大の半導体製造大手となった。

 SMICとTSMCの支配者である華新焦家の長男・焦佑鈞は、2020年にパナソニック・セミコンダクター・ソリューションズ(PSCS)を買収し、PSCSの子会社である米軍向け軍事レーダーチップ工場を入手した。

 ワッセナー・アレンジメント(新ココム)の関係で、中国企業は軍事に関連する企業を買収することはできなかったので、習近平国家主席は台湾人の焦氏に中国国家公務員一級というポジションを与えたのだ。

 日米政府は新ココムで中国を規制する一方、中国の解放軍につながる軍事企業に対して、よく調べもせずに補助金を出そうというのだから、中国人からすれば笑いが止まらないところだろう。戦後台湾に渡った同胞を使えば、中国共産党はいくらでも法の目をかいくぐることができるのだ。

 TSMCは米アリゾナへ誘致されているが「人件費は3割増、建設費は6倍」になると試算して補助金を欲しそうにしているが、米国議会ではTSMCに対して「補助金を出すべきではない」という批判の声も上がっている。

 それは、一部では半導体を意図的に米自動車企業に出し惜しみしている犯人に補助金を出すべきではないという理由と共に、TSMCが提案するのはスマホやPC用「最先端チップ前工程工場」なので米自動車産業に貢献しないからだ。

TSMC誘致は身ぐるみ剥がれるだけ

 最近、経産省によるTSMC誘致で日本の半導体産業復活が期待できるという趣旨の報道が流れ始めているが、外資の競合を誘致すれば日本の半導体産業が弱体化するというのは、子供でもわかる話である。

 半導体企業に30年勤めたジャーナリストの服部毅氏も指摘しているが、TSMCが工場あるいはR&D(研究開発)の拠点を日本に置くことのメリットを能天気に期待しても、「身ぐるみ剥がれるだけ」と指摘している。

 確かに、当のTSMC側は「日本で半導体素材の研究を行うために研究所を設置」とだけ発表しているが、半導体産業において製造分野で転落した日本の優位性は、残すところ製造装置と素材のみとなった。そんな状態で、競合のTSMCを誘致すれば、日本は素材や製造装置技術が流出するので、「身ぐるみ剥がれるだけ」という分析は正しいといえる。

 しかも、経産省が誘致しているのは「後工程の工場」だということだが、半導体の後工程は「パッケージ化」工場であってチップ自体を製造するわけではないので、半導体不足の解消にもならない。

 そのような実態で、外資誘致のために900億円予算を積み増したと報道されているが、完全なる税金の無駄遣いとしか言いようがないのだ。

 そもそも日本はかつて半導体製造では世界トップクラスで、いまだに製造装置と素材の技術力では先陣を走っている。日本の半導体製造に足りないのは、技術ではなく「金」だけなのだ。米国のように半導体製造のために4兆円程度の補助金を国内企業に出せば、いくらでも日本独自の半導体製造は復活できるのである。

 ところが経産省は、台湾ではプロセス幅の微細化が進んでおり、日本が持っていない7ナノメートル、5ナノ、3ナノといった分野でTSMCの技術が進んでいると勘違いして、台湾企業を優遇しようとしているのだ。

半導体微細化のインチキ

 半導体は、プロセス幅が微細化すればするほど処理速度が上がっていく。そのことをインテル創業者ゴードン・ムーアの名を取り「ムーアの法則」と呼んで、長年ありがたがられてきた。

 ところが、現在「7ナノ」と呼ばれるチップのトランジスタは、実際には7ナノメートルよりもかなり大きく、どこを測っても7ナノの部分はない。実は、この商品名の命名法と物理的現実との間の断絶は、約20年にわたって起こっていることは秘密でもなんでもなく、時折、半導体アナリストの間でも笑いのネタとして上がるほどだ。

 最先端チップ製造に用いられるEUV露光装置に使われている波長は13.5ナノメートルで、それより細い線を書くことは無理である。芯が1ミリメートルのボールペンで0.5ミリメートルの線を書くことができないのと同じである。

 すでにプロセス幅を示すノード名は単なる商品名となり、実際の幅を調べると、どこにも商品名に示された幅の部分はないという冗談のような“業界の常識”だが、文系役人を騙すにはもってこいである。

 そもそも、日本の半導体弱体化を図ったのは経産省だ。遡れば1986年に日米半導体協定で米国から提示された高い関税条件を受け入れて、台湾、韓国に製造を委託するように促したのがきっかけである。

 日本の経産省は台湾半導体企業と癒着関係にあり、長年、台湾企業を優遇してきている。本来であれば外為法違反となるはずのパナソニック半導体PSCSの売却を許可し、シャープ買収時に台湾企業が独禁法違反を犯しても見て見ぬフリをするなど、手厚い優遇を重ねてきた。

 そろそろ経産省は外資優遇から脱却し、国内企業の製造強化に努める政策を打ち出すべきであろう。
(文=深田萌絵/ITビジネスアナリスト)

深田萌絵(ふかだもえ)
ITビジネスアナリスト
早稲田大学政治経済学部卒 学生時代に株アイドルの傍らファンドでインターン、リサーチハウスでジュニア・アナリストとして調査の仕事に従事。外資系証券会社を経て、現在IT企業を経営。

JRA C.ルメール高松宮記念(G1)捨てても手放したくない「怪物」の存在!? 武豊レシステンシアの裏で自身は「不参戦」濃厚の怪

 28日に中京競馬場では春のスプリント王決定戦・高松宮記念(G1)が行われる。

 なかでも大きな注目を集めると考えられるのが、先月の阪急杯(G3)をレコード勝ちしたレシステンシアだ。本番に向けて好発進を決めたものの、主戦の北村友一騎手はクロノジェネシスで27日のドバイシーマクラシック(G1)に参戦。高松宮記念での騎乗が不可能となっていたが、陣営は武豊騎手とのコンビで参戦を発表した。

 レシステンシアと武豊騎手のコンビは、デアリングタクトの2着に入った昨年の桜花賞(G1)以来。昨年、G1勝利に手が届かなかった武豊騎手、レシステンシアにとっても力の入る一戦となりそうだ。

 その一方、武豊騎手がトップジョッキーの一人であることは確かだが、NHKマイルC(G1)でレシステンシアとコンビを組んだC.ルメール騎手とは同じエージェント。リーディングを独走するルメール騎手の優先度が高いと推測されるだけに、ルメール騎手が選ばれなかったことには少々違和感がある。

 事実、昨年の桜花賞で武豊騎手がレシステンシアの手綱を執ったが、次走のNHKマイルCはルメール騎手が騎乗した経緯もある。今回の乗り替わりの候補として名前が挙がって不思議ではないはずだ。

 ルメール騎手には昨年の高松宮記念に出走した絶対的なお手馬グランアレグリアがいるとはいえ、今年は大阪杯(G1)からの始動が発表済み。現在のところ、今年の高松宮記念に出走予定馬で、ルメール騎手が騎乗を予定している馬はおらず、このままだと不参戦が濃厚となりそうな様相である。

 そこで気になるのが高松宮記念当日の裏開催だ。中山競馬場で行われるメインレース・マーチS(G3)に3連勝中のアメリカンシード(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)が出走を予定しているのだ。

 同馬は1月のアレキサンドライトS(3勝クラス)をノーステッキの5馬身差で大楽勝した素質馬。そのあまりの強さに、ルメール騎手も「楽にマイペースで走っていました。前でまだ物見をしたり余裕がありました」と余裕のコメント。「自分の仕事が分かっていて賢い馬です。強い競馬だったと思います」と続けたことからも、アメリカンシードに対するルメール騎手の評価の高さが伝わってくる。

「アメリカンシードは芝でも皐月賞まで歩を進めた実力馬ですが、ダートで別馬のように一変しました。ここまでダートで3戦して、いずれもワンサイドゲームとまだ底を見せていません。マーチSでもおそらく圧倒的な人気を集めるでしょうが、ルメール騎手は高松宮記念ではなく、こちらに乗ることが濃厚です。

また、同馬の馬主は吉澤ステーブルで”ルメールファースト”のノーザンファーム系とは異なります。他の騎手でマーチSを勝利した場合、ルメール騎手といえども次走で乗れるとは限らないため、誰にも渡したくないということでしょう」(競馬記者)

 ルメール騎手のダート戦線のお手馬にはフェブラリーS(G1)を快勝したカフェファラオがいるが、まだ絶対的な存在とはいえない。昨年のチャンピオンズC(G1)や大井のジャパンダートダービー(G1)で敗れたように、東京以外では脆さも見せている。

 フェブラリーSを振り返ってみれば、カフェファラオの勝利は見事だったものの、2着のエアスピネルとは0秒1差と僅差での勝利。むしろルメール騎手の好騎乗が光った内容でもあり、誰が乗っても勝てたと思えるほどのインパクトは残せなかった。

 ダートのトップクラスであるクリソベリル、チュウワウィザードとの対決を見据えるとなると、ルメール騎手としてはダートの怪物候補を確保しておきたい思惑もありそうだ。

自宅でのモバイルネット利用が増加!コロナ禍が浮き彫りにした情報メディアニーズ

電通メディアイノベーションラボは、「情報メディア白書2021」(ダイヤモンド社刊)を3月に刊行しました。

2020年は、私たちの日常生活や社会活動が新型コロナウイルスの影響を大きく受けた1年でした。情報メディア産業や人々のメディア接触行動も変化を余儀なくされました。この状況を受け、「情報メディア白書2021」では下記の特集を組んでいます。

■特集I:コロナ禍の情報メディア産業
・Part 1:コロナ禍における生活とメディア接触の変化
・Part 2:全記録 月表2020/2~12 コロナ禍と情報メディア各産業の動き

本連載ではPart 1のエッセンスを、データや図表と共に紹介します。第1回は、コロナ禍において人々の生活行動やメディア接触行動がどのように変化したかを見ていきたいと思います。

コロナ禍で在宅時間が大幅に増加

ここでは、MCR/ex調査(※1)の2020年上期・東京50km圏データを用いて、コロナ禍における生活行動とメディア接触行動の様子をひも解きます。

なお、調査が行われたのは2020年6月1~7日です。5月25日に緊急事態宣言が解除されたものの、新規感染者の急増により6月2日に東京アラートが発動されるなど、首都圏では外出抑制が呼びかけられていた時期に当たります。

※1=MCR/ex調査
ビデオリサーチ社が特定の1週間に行う日記式調査。生活者の行動を基本的な生活行動、メディア接触などの視点から、曜日別に時間軸に沿って最小15分単位で捕捉する。


図表1は、個人全体(12~69歳)について、1日(週平均)のうち起床在宅、睡眠、外出に充てられた時間を示しています。2019年と比べると、2020年では外出時間は2時間39分減り、代わりに起床在宅時間が2時間22分増えています。睡眠時間もやや増えていますが、これは特に若年層で特徴的に見られる傾向です。

【図表1】

起床在宅時間の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

テレビもネットも、ほとんどのメディアが利用を伸ばす

自宅で過ごす時間が増える中で、人々はどのようにメディアに接していたのでしょうか。図表2は、個人全体の1日当たりのメディア接触時間(週平均)を示しています。複数メディアへの同時接触の可能性はありますが、2020年の各メディアへの接触時間合計は2019年より1時間以上増え、延べ6時間10分です。

【図表2】

メディア接触時間の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

内訳を見ると、ほとんどのメディアへの接触時間が2019年より増えています。その中で特に目立つのは、赤枠で囲んだモバイル経由のネットやPC・タブレット経由のネットの利用時間ではないでしょうか。

コロナ禍以前も、インターネットの利用時間は「自宅内でのモバイル経由」が最も長かったのですが(※2)、その傾向は在宅時間が増えた2020年も同様で、モバイル経由のネット利用時間は飛躍的に増えています。

※2
インターネットの主戦場は、「自宅内」かつ「スマホ」参照


テレビはリアルタイムの視聴時間が増える一方、録画再生は微減傾向です。その要因のひとつは、やはり在宅時間の増加でしょう。

また、テレビ受像機でのネット動画視聴(テレビ動画)が8.6分と、前年の3.1分から2倍以上に伸びている点も注目に値します。ネット動画視聴の受け皿として、テレビ受像機の利用は確実に裾野を広げていると捉えられそうです。

自宅でのモバイルネット利用率の高さに注目!

それでは、一日の流れの中でメディアはどのように利用されているのでしょうか。図表3は朝5時から始まる24時間(週平均)における個人全体の起床在宅、睡眠、移動、外出の行動率と各メディアへの接触率(60分単位)の推移を表しています。

図の上部から下がる折れ線グラフは外出先でのメディア接触率ですが、2020年は正午ごろのモバイル経由ネット利用がやや目立つ程度です。2019年に比べ、日中にかけて黄色で示す起床在宅率の大きな谷がなくなり、多くの人が自宅にとどまっていた様子がうかがえます。

【図表3】

起床在宅率とメディア接触の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

一日を通して起床在宅率が高水準で推移する中、テレビは2020年も自宅におけるほぼ全ての時間帯で他メディア以上に利用されています。しかし2019年との比較において2020年に最も特徴的なのは、モバイル経由のネット接触率が日中を通して高い水準で推移し、夜にピークを迎えている点です。

際立つ高校生とモバイルネットの親和性

最後に高校生の一日(週平均)の様子を図表4で紹介します。調査が行われた2020年6月、リモート授業や休校措置により、高校生の日中の起床在宅率は6割を超えました。コロナ禍で生活様式が特に大きく変わった世代です。それに伴い、これまで見られなかったメディア接触行動が自宅内で起きています。

【図表4】

高校生の起床在宅率とメディア接触の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

例えば正午にこれまでなかったテレビ視聴の山が新たに出現しており、昼食時にテレビを見ることが生活行動の一環になっている様子が見てとれます。

一方、モバイル経由のネット接触率が一日を通して高く、極めて特徴的です。もともとモバイルネットとの親和性が高い高校生ですが、2020年はすべての時間帯において、テレビと同等もしくは上回る水準でモバイルネットに接触しています。

なお、ネット接触にはウェブ閲覧の他、ネット動画、SNS、メールが含まれます。コロナ禍において在宅時間が増える中、最も身近なモバイル端末を用いてネットに接している様子がうかがえます。

このことから、メディア接触に充てられる時間が増えれば、情報やエンターテインメントに対するニーズを満たすため、モバイルなど各自に最適なスタイルでのメディア利用が従来トレンドを超える勢いで促進されることが分かります。

コロナ禍による生活様式の変化は、図らずも情報メディアに対するニーズを浮き彫りにしました。次回は、コロナ禍という特殊な状況を踏まえつつ、今後のメディアとオーディエンスの関係性について考えます。


【調査概要】
調査名:MCR/ex(エム シー アール エクス)
実施時期:毎年6、12月
調査手法:電子調査票による調査
調査エリア:東京50km圏、関西地区、名古屋地区、北部九州地区、札幌地区、仙台地区、広島地区
調査対象者:男女12~69歳の個人(エリア・ランダム・サンプリング)
調査会社:ビデオリサーチ
 

変革のアーキテクト 味の素社 児島宏之CIO×電通BDS 山原新悟氏【後編】

あらゆるバイアスを壊し、自らアーキテクト(全体設計者)として社内の事業変革を遂行しているトップエグゼクティブに話を聞きながら、その神髄に迫る本連載。

第1回は、味の素株式会社(以下、味の素社)で事業変革を推進する児島宏之専務執行役員 CIO(Chief Innovation Officer)をお招きし、電通ビジネスデザインスクエア(以下、BDS)の山原新悟氏と対談。前編に引き続き、実際に取り組みに当たって乗り越えるべきハードル、そして目指している未来像を伺います。

前編:変革のアーキテクト 味の素社 児島宏之CIO×電通BDS 山原新悟氏

味の素社児島CIOと電通山原氏
味の素社・児島宏之CIO(右)と電通ビジネスデザインスクエア・山原新悟氏

まずやるべきは、失敗を恐れず前に進み、外とつながる仕組みをつくること

山原:前回は、事業変革を行うに至った経緯をメインに伺いました。では実際に事業変革を行うに当たり、今後はどういったアクションを起こそうと考えていますか。

児島:未来創造プロジェクトや社内起業家発掘プログラムで出てきたアイデアをアジャイルに実証し、失敗を繰り返しながら試行錯誤し、成功体験につなげていく。小さくてもいいから事業化に向けたPDCAを回していく。まずは、そういったサイクルを早急につくらなければと思っています。

アメリカのスタートアップ企業では、1、2回失敗した人の方が評価されるという話があります。それはもちろん、失敗から学び、次の成功につなげて走り続けている人という意味です。

そういった風土、仕組みがあると、「次は私もチャレンジしてみよう」と後から続く人が出てくるはずです。しかし、何年もかけて大きなプロジェクトに挑んだ人が軒並み失敗している状態なら、誰も後に続きません。継続的にみんながチャレンジして前に進んでいく仕組みをつくりたいというのが一つあります。

児島氏画像

山原:実現に向けて、失敗も成功も回転を速めていくということですね。

児島:もう一つは、社外の人とのコラボレーションですね。というのも、当社で「社外の人」というと、「サプライヤーとカスタマー」を指すことが多かった。縦のつながりはあるけれど、同等な立場の人と何か一緒に取り組むという、横のつながりが非常に少なかった。それではスピードも遅いし、アイデアを生み出すにも限界があります。

さまざまな業界・業種の方々とつながりを得ることで、何か新しい、味の素グループだけでは想像もできなかったアイデアが生まれてくるのではという期待があります。失敗しながらも前に進む仕組みと、社外の人と一緒に取り組む仕組み。その両方を拡充して、いろいろな方向に可能性を広げていき、社内起業家発掘プログラムに応募した人が力を発揮できる場所、仕組みをつくることが大事だと考えています。

山原:先日リリースされたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の立ち上げもそのひとつですね。

児島:はい。やはり変革のうねりを巻き起こすためには、社内だけではスピード感もリソースも足りません。スタートアップの方と一緒に仕事をする中で、外にも視野を広げながら前に向かって動きだすというように、社内の意識が変わることを期待しています。

そのため、買収してしまうのではなく、少額の投資で案件をつくりながら、対等な立場で話し合い、そこからいろいろなネットワークが広がっていけばいいなと思います。出資するだけではなく、当社もコミットして一緒に事業を進め、新しい価値をつくっていく形にしたい。

山原:そういう意味では、企業の習慣を大きく変えるということですよね。新しい価値をつくり出していくためには、前に進みやすくする、横とつながりやすくするといった新たな企業風土・文化をつくっていかなければならない。とはいえ、企業風土を変えることにこそ難しさを感じている企業も多いのではないでしょうか。

山原氏

児島:今まさに、われわれもその難しさに挑んでいるところです。安全安心が大事というのはまさにその通り。でも、失敗を恐れずにチャレンジすることも必要だと思います。例えば自動運転の技術。事故が全くないわけではないですが、失敗から学び、ちゃんと前に進んでいますよね。

他にも、海外のスタートアップでは失敗を恐れないチャレンジが活発に行われています。新型コロナウイルスのワクチン開発もそのひとつです。既に海外では接種が開始されているファイザー製のワクチンですが、ファイザーとバイオンテックというスタートアップが共同で開発したものなんですよね。モデルナというスタートアップが単独で開発したワクチンも承認され、接種が開始されています。

今までの世の中だったら、ワクチン開発には10~15年程度かかるといわれていたものが、1年以内で開発されるというイノベーションが実際に起こっているわけです。

たぶん、当社も元々はそういう会社だったはずなんです。1909年に「味の素」という製品の販売を開始したわけですが、開発から1年で世に出しています。しかも世の中になかった粉を料理にかけることを推奨するって、すごい話ですよね。やはりベンチャー精神で取り組むことは大事なんです。

しかし、体制・制度が一度確立してしまうと、企業の信頼を失わないために保守的になり、「できない理由」をリストアップするのが仕事になってしまいます。そうではなく、今からでもイノベーションを起こそうと考え、それがどうしたらできるのか、そのために何をすればいいのかを考える。そういうふうに仕事のやり方を変えることが、「事業モデル変革タスクフォース」の大事なミッションだと考えています。

変革の先に、味の素グループが目指す未来とは?

山原:最後に、この変革を成し遂げた先にある、味の素グループの未来像はどのようなものだと思いますか?

児島:自ら新しい価値をどんどん外へ提供し続ける会社になってほしいです。

これまで当社は、スーパーマーケットの棚に並ぶような商品を追求してきました。しかしこれからは、スマートフォンでオーダーしてドローンで届いたり、一人一人にカスタマイズされた商品がオーダーできるようになるかもしれませんよね。そういう中で、味の素グループならではの、新しい、見たこともないような価値を提供できるようになっていくべきだと考えています。

味の素グループの仕組みがないと食や健康が成り立たない、そんな価値を提供できる会社にどうやったらなれるのか。味の素グループにいるからこそ実現できる、新しい価値を社員一人一人が生み出せる会社になってほしいなと思っています。

山原:これがあるから、毎日の食が変わった、食と人間のつながりが変わった、健康と人とのつながり方が変わった……そういった、誰もが使う、ベースとなるような価値が生まれると素晴らしいですね。

ゼロベースではなく、食と健康領域に今までの大きなアセットや研究成果があるからこそ、ここで新しい取り組みがさらにつながり始める。この掛け合わせが、世の中を変えるほどの食と健康のプラットフォームをつくり出していく。その変革が、今まさにすごいスピードで動き始めていることを感じました。

対談風景

ホンダの世界初の自動運転「レベル3」、あまり意味なし?レベル4は米中が先行

 3月5日付日本経済新聞に『ホンダ、世界初「レベル3」』という大見出しの記事が掲載されていた。“世界初”という言葉には、誰もが大きな夢や希望を抱いてしまう。しかしながら、ビジネスの視点からは手放しには喜べない場合も少なくはない。

 3月4日付のホンダのニュースリリースで、“自動運転レベル3”に該当する「Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)」を搭載した新型「LEGEND(レジェンド)」が5日に発売されると発表された。メーカー希望小売価格は1100万円となっている。

 Honda SENSING Eliteのシステムの開発においては、安全性・信頼性を重視し、運転シーンを想定した1000万通りのシミュレーションを重ね、またテスト車両を用いて高速道路130万kmを走行する実証実験を繰り返している。そのHonda SENSING Eliteの主たる特長として、以下4点が強調されている。

・ハンズオフ機能:高速道路や自動車専用道で、一定の条件を満たすと、ドライバーがハンドルから手を離した状態でも、システムが運転操作を支援する機能。

・トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能):ハンズオフ機能付車線内運転支援機能で走行中、渋滞に遭遇すると、一定の条件下でドライバーに代わってシステムが周辺を監視しながら、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作する。この機能により、ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などのナビ操作を行うことができ、渋滞時の疲労やストレスが軽減される。

・緊急時停車支援機能:ドライバーがシステムからの操作要求に応じ続けなかった場合、左車線へ車線変更をしながら減速・停車を支援する機能。

・ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI):ドライバーへ作動状態、走行状況、システムからの操作要求をわかりやすく瞬間的に認知させるインターフェイス。

自動運転の“レベル3”とは?

 自動運転のレベルは、厳格には6つに分類される。まず、レベル0は運転の自動化がない状態を意味する。レベル1は運転支援の段階であり、自動ブレーキなどの機能が該当する。レベル2は部分運転自動化の段階であり、高速道路において車線を維持しながら前のクルマに付いて走ることが可能となる。この段階までは、運転主体および責任の所在は運転手となる。

 レベル3は条件付運転自動化の段階であり、先に紹介したHonda SENSING Eliteの機能が主たる内容となっている。自動運転システム作動中の事故は、システム側の責任となる。レベル4は高度運転自動化の段階となり、特定条件下という制約はあるもののシステムが運転を行う。レベル5は完全自動運転、つまり常にシステムが運転を実施する。

今後の自動運転市場における日本の存在感

 みなさんはこうした自動運転に対して、どのように思われるだろうか。さらにいえば、買いたいと思うだろうか。たとえば、レベル1の自動ブレーキは事故の防止に大きく貢献する可能性が高く、欲しいと思われる人も多いのではないだろうか。実際、2008年にスバルが発売した「EyeSight(アイサイト)」は大きな話題となり、売り上げも好調に推移した。しかし、レベル2や3に関しては、もちろん便利な場合もあるだろうが、それに対して大きなコストが発生するとなると、購入には至らないケースも多いのではないか。

 我々が強く惹かれる利便性は、システムにより運転されるレベル4以上になるだろう。ということは、自動運転市場の本格的な拡大もレベル4以降と捉えられる。

 レベル3においては日本のホンダが世界初の座を勝ち取ったが、急激な市場拡大が予想されるレベル4の開発においては、残念ながら米中の企業が先行している。もちろん、世界初のレベル3はホンダの技術力の高さにより実現できたのであろうが、逆の見方をすると、米中企業は当初より大きな果実となるレベル4以上のみに特化し、レベル3は眼中になかったのかもしれない。

 液晶テレビ、携帯電話、ソーラーパネル、こうした商品の創成期、日本メーカーは国際市場で大きなシェアを保持していた。しかし、市場が拡大し、これから大きな収穫が得られるという段階では、中国や韓国などの海外メーカーにことごとく大きなシェアを奪われている。自動運転においては「同じ轍を踏むことがないように」と、祈るばかりである。
(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

中古マンション、東京駅まで60分以内の最安値は1050万円!トップ10を埼玉&千葉が独占

 リクルート住まいカンパニーが運営するニュースサイト「SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)」が発表した「『東京駅』まで60分以内、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2020年版」によると、1位は東武野田線の七里駅、2位はJR高崎線の桶川駅、3位は同じく高崎線の北本駅となった。テレワークが進む中で埼玉県と千葉県の人気が表れた同ランキングについて、「SUUMO」副編集長の笠松美香氏に話を聞いた。

1位の七里駅は1050万円

――ランキングの結果から教えてください。

笠松美香氏(以下、笠松) 以下の通りです。今回、対象としたのは駅徒歩15分以内にあるファミリータイプの中古マンションです(駅/価格相場/沿線/所在地/東京駅までの所要時間/乗り換え回数)。

1位/七里/1050万円/東武野田線/埼玉県さいたま市見沼区/51分/1回

2位/桶川/1385万円/JR高崎線/埼玉県桶川市/50分/0回

3位/北本/1400万円/JR高崎線/埼玉県北本市/55分/0回

4位/白井/1515万円/北総線/千葉県白井市/50分/2回

5位/元山/1535万円/新京成線/千葉県松戸市/47分/1回

5位/天王台/1535万円/JR常磐線/千葉県我孫子市/43分/0回

7位/三郷/1580万円/JR武蔵野線/埼玉県三郷市/45分/2回

7位/流山/1580万円/流鉄流山線/千葉県流山市/56分/2回

9位/北柏/1590万円/JR常磐線/千葉県柏市/44分/1回

10位/村上/1730万円/東葉高速鉄道/千葉県八千代市/53分/1回

 埼玉県と千葉県の駅で占められる結果となりました。

――どちらも東京のベッドタウンとしての性質を持っている地域ですが、利便性の違いなどはあるのでしょうか。

笠松 今、埼玉県は人口流入が増えています。西武線、東武東上線、JR各線が都心に向かっているため、都心に通勤する人にとっては非常に利便性が高いです。また、分譲価格も都内より圧倒的に安いので、今後も人口増加傾向は続くのではないでしょうか。一方、千葉県は東京の東に位置している関係上、都内の東側への利便性は高いですが、西側へのアクセスは悪いです。そのため、渋谷駅や新宿駅を基点とする調査では分が悪いのですが、埼玉県は東京駅に加えて新宿駅や渋谷駅への利便性も高く、人気の要因となっています。

――1位の七里駅は2位以下を大きく引き離す安さですね。

笠松 埼玉県さいたま市に位置する七里駅から東京駅へは、東武野田線で4駅・約10分の大宮駅に行き、JR上野東京ライン直通の高崎線またはJR東北本線に乗り換えると約50分で到着します。この経路の列車は7~8時台に加え9時台にも何本も走っており、時差通勤にも対応できそうです。

 現在、七里駅は駅舎の改修が進行中です。2023年度中の完成を目指して、橋上駅舎化と、駅北側からのアクセスが向上する南北自由通路の整備が行われています。また、駅北側の再開発も進められており、将来的には北口駅前広場ができるほか、公園や幹線道路の整備も計画されているため、非常にポテンシャルの高い地域といえます。

――七里駅もそうですが、「東京駅まで60分以内」というアクセスの良さは意外な気もします。

笠松 この10年ほどで各線の乗り入れが進むとともに、ダイヤ改正で東京駅への到達時間が早くなりました。今回のランキングでは、乗り換えなしで行けるのは、高崎線の桶川駅と北本駅、常磐線の天王台駅です。2015年に開通した上野東京ラインは、東京駅と上野駅を経由した後、高崎線、宇都宮線、常磐線の各駅に分岐するため、埼玉県、栃木県、千葉県と都心部がダイレクトにアクセス可能となり、利便性が高まりました。

――埼玉県を上回る6駅がランクインした千葉県では、1515万円の白井駅がトップとなりました。

笠松 白井駅からは京成本線(特急)直通の北総鉄道(特急)に乗り、青砥駅で京成本線(通勤特急)に乗り換えて日暮里駅へ、そこから上野東京ライン直通の常磐線に乗ると、乗り換え2回で50分ほどで東京駅に到着します。所要時間が10分ほど増えますが、乗り換え1回の経路もあります。この北総線やつくばエクスプレスの各駅は、都内に出やすく、後発路線のため分譲価格が比較的安いです。いわゆる東葛エリアが10年ほどで一気に利便性が高まったように、後発路線の沿線や知名度が低い駅は穴場といえると思います。

(構成=長井雄一朗/ライター)

ファストフード店も顔負けのクオリティ!進化するコンビニ各社のハンバーガー5選

 老若男女から愛されるファストフードの代表格「ハンバーガー」。ここ数年、コンビニ各社も開発に力を入れており、専門店にも見劣りしない本格志向の商品が増えている。

 コンビニバーガーはそれなりの歴史があるものの、「見かけたことはあるけど、食べたことはない」という人も多いだろう。そこで、手軽に食べられて胃袋も満たしてくれる、おすすめのコンビニバーガーを5つピックアップ。味やボリューム、食べやすさに着目して比較・検証してみた(価格は税込み)。

セブン-イレブン たっぷりチーズのチーズバーガー/289円

 今回紹介する中では最も値段が高く、ボリュームも優れているのがセブン-イレブンの「たっぷりチーズのチーズバーガー」だ。袋のまま500ワットの電子レンジで1分ほど温めてから封を開けると、濃厚なチーズの香りが漂い、食欲を刺激してくれる。

 バンズをはみ出すほど大ぶりにカットされたチーズは温めることでやわらかくなり、弾力のあるパティと口の中でからみ合う。一般的なハンバーガーよりもケチャップの存在感は控えめで、代わりにマイルドなチーズソースがたっぷり使われており、チーズの旨味をとことん堪能することができる。

 バンズは厚みがあるが、生地自体が香ばしいので食感は軽い仕上がり。チーズの主張が強くボリューム満点のため、お好みでタバスコを加えるなど、味に変化をつけてみるのもアリだ。

 包装紙は大きめになっており、そのまま外で食べても手が汚れにくいのもうれしいポイント。コンビニで手軽に本格的なチーズバーガーを、というコンセプトを十分に満たしている。

セブン-イレブン 3種チーズソース ソーセージエッグマフィン/235円

 業界トップに君臨するセブンは、女性客の比率が高まっていることを受けて、ボリューム控えめで食べ切りやすい商品をラインナップする傾向を強めている。

 こちらの「3種チーズソース ソーセージエッグマフィン」はコンパクトな大きさで、女性でもワンハンドで手軽に食べることが可能。モッツァレラ、ゴーダ、パルメザンの3種のチーズがふんだんに使われているが、ホワイトソースを基調にまとめられており、しつこくない味わいも女性の支持を得ているポイントだ。

 バンズに用いられているイングリッシュマフィンはカリッとした口あたりだが、噛めば噛むほどモチモチした食感に。生地にほのかな甘みがあり、チーズの塩気をうまく中和している。このあたりのバランスの良さも、食べやすさにつながっているのかもしれない。

 コンパクトさや食べやすさばかり強調したが、ソーセージパティとエッグにはしっかりとした厚みがあり、食べ応えも十分。朝食やランチの主役としての役割をしっかり果たしてくれるだろう。

ミニストップ タルタルフィッシュバーガー/280円

 売り上げ業界4位のミニストップといえば、フローズンフルーツを使用したフィリピン風かき氷「ハロハロ」などオリジナリティのあるスイーツで有名だが、コンビニバーガーにおいても、他では味わえない独自テイストの商品を取り揃えている。

 こちらの「タルタルフィッシュバーガー」は目の粗いパン粉で揚げられているため、某有名ファストフードチェーンのフィッシュバーガーと比べても、衣がサクサクしている。さらに、チーズが豊富に使われており、酸味が強調されたタルタルソースとからまって、クリーミーかつパンチのある味つけだ。

 ふかふかのバンズはかなりの厚みだが、タルタルソースの量は控えめなので、口を大きく開けて豪快にかぶりついても口まわりや手にソースがつかず、食べやすさも上々。ボリュームも十分にあるため、お腹をしっかり満たしてくれる。

 店内キッチンを備えた店舗を増やすなど、飲食店寄りの体制づくりを推し進めているミニストップ。イートインスペースを設けているところも多いので、ハンバーガーと一緒にドリンクやホットスナックを購入して、ファストフード店のように利用してみるのもおすすめだ。

ローソン はみでるバーガーメンチカツ ソース&マヨネーズ/145円

 新型コロナウイルスの影響でコンビニ各社の売り上げは軒並み減少傾向にあるが、特にローソンの落ち込みは激しく、2020年上半期の売り上げ実績は前年度比54.6%減を記録。業績改善に向けて巻き返しを計るため、販促に力を入れている商品のひとつがバーガーだ。

 大ぶりなメンチカツとたっぷりのマヨネーズがサンドされた「はみでるバーガーメンチカツ ソース&マヨネーズ」は常温保存のため、電子レンジで温めなくてもおいしく食べることが可能。とはいえ、温めることで肉汁がパン生地に染みて旨味がさらに増すので、500ワットで1分ほど加温するといいだろう。

 メンチカツやマヨネーズなど味が濃いめの具材が揚げパンでサンドされているため、油っこいように思えるが、食べてみると口の中でベトつくことなく、メリハリがきいた飽きのこない味わい。今回紹介する中では最も安価だが、ボリュームは十分で、コストパフォーマンスは極めて高い。

 そのぶん、カロリーは1食で579kcalとやや高め。病みつきになる味わいだが、栄養のバランスを考えて食べていただきたい。

ファミリーマート ファミチキバーガー バンズ/88円 ファミチキ/180円

 ファミリーマートが今年1月に発表した「ファミチキバーガー」。同社の看板商品である「ファミチキ」と生地にタルタルソースが塗られた「ファミチキバンズ」を別個で購入し、自らサンドして食べるセルフスタイルのバーガーだ。

 両商品を購入すると包装紙とタルタルソース単品が無料でもらえるため、手を汚さずに食べることができ、ソースの補充も可能。食べる前はこってりとしたテイストを想像したが、ふかふかのバンズがファミチキの肉汁を吸収し、意外にサッパリとした味わいとなっている。

 レタスやピクルスを挟んでヘルシーに仕上げたり、ポテトチップスをまぶしてジャンク度を増してみたりと、多様なアレンジができるのもうれしいポイント。よりボリュームが欲しい人はファミチキを2つサンドし、スライスチーズをトッピングしてつくる「ダブルファミチキチーズバーガー」がおすすめだ。

 ファミチキには唐辛子のきいた「スパイシーチキン」や、コチュジャンがあしらわれた「チーズタッカルビ味」などさまざまな種類があり、それぞれパンに挟むことで、単品で食べるのとは違った味わいを楽しむことができる。

 チェーンごとに個性が異なるコンビニバーガー。各社が力を入れているだけあり、品質はどんどん改良されているので、しばらく食べていない人はその「進化」に驚くはずだ。一度手に取って、その高いクオリティに触れてみてはいかがだろうか。

(文=清談社)

竹田恒泰が山崎雅弘を訴えた裁判で完全敗訴も控訴! 東京地裁が竹田の「差別主義」「自国優越思想」を認めた判決文を改めて紹介

 この人は、あんな決定的な判決文をつきつけられても、まだ自分の差別性を反省するつもりがないらしい。“明治天皇の玄孫”竹田恒泰氏が、戦史・紛争史研究家の山崎雅弘氏を名誉毀損で訴えた裁判で、一審での敗訴を不服とし控訴した。  この裁判は、竹田氏が山崎氏からツイッターで「差別主...