パチスロ界に“熱狂”を呼んだ“「サバチャン」の衝撃が再び!? 新台『獣王』一撃「3000」の“超”スペックは大量出玉に期待!!

『天下一閃』の躍進によって引き起こされた「役物機リバイバル」。以降、一発台や権利モノなどの役物機が断続的にホールに導入され、役物愛好家にとって夢心地の時代がやってきた。

 最近でいえば『Pスーパーコンビα7500』の伝説の名機復活パターンと『Pワイルドロデオ6750だぜぇ』のおもしろ新規役物搭載マシンといったところがリリースされてきた。

 特に『Pワイルドロデオ6750だぜぇ』は面白さと同時にシビアな展開も覚悟しなければならないスリリングなゲーム性が役物好事家のハートをクリティカルヒットし、局地的な盛り上がりを見せているのである。

 そしてまた、満を持して役物界に新たな一台が登場した。『P超ハネ獣王』である。その名のとおり、爆裂マシンで旋風を巻き起こしたパチスロ『獣王』の流れを汲むパチンコのシリーズ機が役物分野に降臨することとなったのである。

 この名前を冠している以上、期待するのは出玉力。「サバンナチャンス」と呼ばれる右打ち消化が可能な時短モードが搭載され、突入すれば約3000発の一撃トリガーが仕込まれている。さらに、リミット到達時に発生する物理的引き戻し抽選に成功すれば更にもう一撃が追加。まさにキングの出玉となっているのである。

 サバンナチャンスの詳細は、300回のハネ開放までハネが開きやすくなる右打ちモード。実質的な次回ループの連チャンモードで、しかも電サポ中の出玉はすべて9ラウンド約1000発となっている。

 この時短モードは初回を含む4回の大当りで終了するリミットが設けられているので、初回のサバンナチャンスで1000発×3回。合計で約3000発もの出玉が得られる仕様となっているのである。

 気になる役物の機構だが、詳細な解説や動画などがなく、現時点でその全貌はベールに包まれている。ただ、役物の両サイドに設置されたダチョウ役物(足)がCHANCEと書かれた「スペシャルルート」の存在を示唆。これを見るに、いくつかの入賞ルートが定められたイレギュラーパターンの少ないような役物であることが想像される。

 ただ、役物の正面画像を確認するかぎり、これまでに見たことのない役物構造のようで、新規の役物として魅力的な玉の動きを提供してくれそうな予感のする、期待できるゲーム性となっているのではないだろうか。

 ちなみに、機種名には「ハネ」の表記があるが、チャッカー入賞の約1/10で羽根が開放し、V入賞の50%でサバンナチャンスに突入するなど、権利物・一発台に近いもの。「超」の文字をつけているのもそういうことなのだろう。

 イメージとしては羽根物と一発台の中間的な機種と位置づけられる、ライトミドルな羽根物ということになるのかもしれない。

(文=大森町男)

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【JRA大阪杯(G1)】打倒コントレイルに手応え! 豪華メンバーで注目すべき「人気薄穴馬」で特大万馬券を狙う!

●JRAの歴史に刻む大一番

 G1レースに昇格してから今年で5回目となる大阪杯。過去にキタサンブラック、スワーヴリチャード、アルアイン、ラッキーライラックといった歴史に残る名馬が勝利してきたレースでもある。

 今年の出走馬は豪華の一言。昨年無敗のクラシック三冠を達成したコントレイル、安田記念、スプリンターズS、マイルCSを制したグランアレグリア、昨年の皐月賞でコントレイルを苦しめたサリオス、復活を目指すダービー馬ワグネリアン、菊花賞馬キセキ、マイルCS馬ペルシアンナイトなど6頭のG1馬。 他にも金鯱賞(G2)でデアリングタクトを相手に最低人気で逃げ切って見せたギベオン、秋華賞には出走できなかったが5戦5勝と未だ底を見せていないレイパパレ、セレクトセールで6億円を超える落札額を記録したアドマイヤビルゴなど、王道を歩むレースに相応しい素晴らしい実力馬、素質馬が顔を揃えた。

 これほどの馬が揃ったのは、大阪杯がこの時期の阪神芝2000mで行われるレースだからというのが大きい。もしこれが暮れの有馬記念やジャパンCであれば、馬場状態や距離適性からグランアレグリアは出走せず、幻の頂上対決となっていた可能性が高い。そういった意味でもこの時期に大阪杯がG1として昇格したのは、競馬ファンにとっても競馬関係者にとっても大きな意味があると言える。

 さて、このレースを見てみると多くの競馬ファンは「コントレイルがあっさり勝ちそう」と考えるのではなかろうか。確かにこれまでの実績やレース内容を見れば、その存在は頭ひとつ抜けていると思われる。しかしながら競馬に絶対がないことは、先日の金鯱賞でデアリングタクトが敗退したことであらためて証明されたし、そもそもコントレイルが昨年からどれほど成長しているかも不透明だ。成長力で言えば、もしかしたらサリオスの方が上なのかもしれない。そうなれば、皐月賞の0.1秒差が逆転することも十分考えられる。また初の2000mが懸念されるグランアレグリアも、もしかしたらこの距離がベストで過去最高のパフォーマンスを見せるかもしれない。

 いずれにせよ、この大阪杯は ファンやマスコミが思うほど簡単なレースではないということ。そして、もしコントレイル、グランアレグリア、サリオスの人気馬がすべて馬券圏外に敗退するようなことがあれば、誰もが驚く100万馬券、いや1000万馬券となる可能性も秘めている。堅く攻めるか、それとも高額万馬券を狙うか、ファンとしても悩みどころかもしれない。

●狙いは万馬券

 だがここはあえて万馬券を狙っていきたいと思う。その理由は、昨年357本の万馬券を的中させ、しかも119万馬券という超高額万馬券をも的中させた万馬券実績ナンバーワンの暴露王が、この大阪杯で万馬券的中に繋がる重要な情報を入手し、万馬券狙いを宣言しているからだ。

 競馬ファンにとって夢の万馬券、それを年間300本以上も的中させている暴露王は、まさに最強の万馬券ハンターと言っていい。その暴露王が大阪杯で発見した極上の穴馬は、競馬ファンであれば誰もが欲する情報だろう。そこでこの大阪杯に向けて、暴露王にその情報や万馬券の手応えについて話を聞いた。


●プロの矜持がここにある

――暴露王さんといえば万馬券としてファンの間では知られていますが、最近はどんな的中がありますか?

担当者 今年はここまで(3月21日まで)58本の万馬券を的中させております。内容も10万馬券を多く的中させており、2週前の3月20日には1日で10万円(中京5R)と12万円(阪神5R)と2つの10万円馬券を的中させました。また今週の大阪杯に繋がるレースとして、同じ古馬路線の日経新春杯(G2)では、 3連複11万馬券と馬単10万馬券のダブル10万馬券を的中させています。ファンの皆様には1日で数十万円の払い戻しを手にした方もいらっしゃいます。


――それはお見事です。そもそも暴露王さんは、なぜこんなに万馬券を的中できるのですか?

担当者 我々は東西のトレーニングセンターで活動する競馬記者の中でも”凄腕”と称される記者とだけ独占提携し、競馬界でも重要な関係者の本音、そして表に出ない裏事情を把握しています。この記者たちは、スポーツ紙などで活動する記者でありながら「馬券さえあれば生活していける」と豪語するほどのプロ馬券師。彼らは取材で入手した情報の中でも特に重大な穴馬情報は、関係者から口止めされていることもあり新聞などでは掲載できません。しかしその情報を眠らせることなく、マスコミに代わってファンに提供しているのが暴露王なのです。暴露王では年間300本の万馬券的中を公約としていますが、これはあくまでも最低ラインであり、実際に昨年は過去最高となる357本の万馬券を的中させました。今年も記録更新の期待が高まっていますよ。


――そんな事情があるとは驚きました。ここで本題ですが、今週の大阪杯はどんな手応えを感じていますか?

担当者 暴露王は人気馬を本命に偶然万馬券を狙うのではなく、確信の穴馬を本命に万馬券を狙うというのがコンセプトでもあり方針でもあります。その方針に沿わなければ、どんな注目度の高いG1レースでも見送ることがあります。しかしこの大阪杯は、コントレイルやグランアレグリア、サリオスなど上位馬に不安要素がいくつかあり、荒れる気配が濃厚です。加えて、仮に人気馬が好走したとしても、万馬券が期待できる激走穴馬を把握しています。例えば10万馬券をダブル的中させた日経新春杯は、上位人気馬がことごとく馬券圏外に沈み、我々が把握していた人気薄のショウリュウイクゾやミスマンマミーアといった穴馬が上位に好走しました。この大阪杯は、情報的にその日経新春杯と似ている部分が多く、マスコミの報道状況からも我々が狙っている穴馬は人気薄が濃厚。つまりかなりの万馬券が期待できる状況にあるのです。

――それは非常に期待できますね。ちなみにその情報を教えていただくことは可能でしょうか?

担当者 事前に詳細を明かすのは契約違反となりますので不可能ですが、マスコミなどへの情報漏れリスクがなくなるレース当日、暴露王を利用されたことがない人を対象に、競馬ファンの皆様へ特別に無料公開を実施する運びになりました。提供内容は大阪杯の3種馬券(3連単・3連複・馬連)に加え、穴馬を極秘公開する極穴重賞直前リポートを予定しています。ぜひ注目していただければと思います。

――ありがとうございます。どんな穴馬が推奨されるか、ぜひ注目したいと思います。


 年間300本以上の万馬券的中を何年も継続し続ける暴露王は、競馬ファンにとって「最後の駆け込み寺」と呼ばれるほど、多くのファンを救ってきた。週末の大阪杯はコントレイルやグランアレグリアに話題が集中し、おそらく暴露王が狙う穴馬は人気にならないだろう。つまり万馬券を狙うには最適なレースといえる。今から週末が楽しみでならない。※本稿はPR記事です。

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「塚田農場」を手に入れた「オイシックス」の強かな戦略…鮮魚の宅配にも進出

 都内を中心に居酒屋「塚田農場」「四十八(よんぱち)漁場」などを展開するエー・ピーホールディングス(APHD、東証1部上場)は3月26日、TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(東京・新宿区)で臨時株主総会を開催した。

 資本金を17億1554万円減額し、新たに増資する。APHDの米山久社長が10億円、オイシックス・ラ・大地(東証1部上場)が2億4000万円普通株で出資した。投資事業組合は優先株で13億円の第三者割当増資を引き受け、合計で25億4000万円を調達する。

 減増資後は米山久社長の持ち株比率が39.53%から51.35%に高まる。米山社長の資産管理会社MTRインベストメントは9.37%から6.67%に低下する。オイシックスが5.56%を保有する第3位の株主になる。

 オイシックスは3月31日付でAPHD傘下の水産卸セブンワーク(東京・港区)の株式の51%を取得し、連結子会社にする。取得額は非公開。オイシックスの子会社になるセブンワークは社名を豊洲漁商産直市場に変更する。セブンワークの20年3月期の売上高は12億円、2600万円の最終利益をあげている。

 オイシックスはセブンワークを子会社にすることで豊洲市場で魚の買い付けるほか、全国の漁港から中間流通を通さずに直接買い付けることができるようになる。APHDとオイシックスは昨年10月から食領域での連携について協議してきた。オイシックスはAPHDの第三者割当増資を引き受ける見返りにセブンワークを手に入れた。

 食品宅配最大手のオイシックスは「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで約38万人の会員を持つ。2021年3月期の連結決算の売上高は前期比37%増の975億円、純利益は5倍の40億円の見込み。コロナ禍での巣ごもり消費の追い風に乗り、急成長を遂げた“勝ち組”だ。生鮮野菜の宅配が主力だが、セブンワークを手に入れたことで鮮魚の宅配にも進出する。

 APHDは、居酒屋「塚田農場」や「四十八漁場」の食材をオイシックスのインターネット通販サイトで販売するほか、食材の共同調達や加工工場を共同で使うことによって原価の削減を目指す。

APHDは20年12月末に13億円の債務超過に転落

 市場縮小の続く外食産業のなかでも特に厳しいのが居酒屋業界だ。APHDの前身はエーピーカンパニー。2001年、有限会社として設立(株式会社化は06年)。04年に地鶏居酒屋をオープンしてから急成長し、12年9月、東証マザーズに上場(13年東証1部へ指定替え)。20年10月、持ち株会社体制に移行し、商号をエー・ピーホールディングスに変更した。

 地鶏専門の居酒屋「塚田農場」、鮮魚の「四十八漁場」など221店舗を運営するAPHDは生産から販売までを一貫して自前でやっているのが特徴だ。地鶏はふ化から飼育、加工まですべて自分の手で行う。宮崎県で農場を運営し、みやざき地頭鶏、黒さつま鶏などを飼育している。

 漁業にも参入。宮崎県を中心に漁師から直接仕入れるだけでなく、同県では漁業権を借り、自社の漁船を動かしている。朝水揚げされた水産物を「今朝獲れ便」と名付け、当日中に店舗に配送する。

 居酒屋業界が「冬の時代」といわれて久しいが、それに追い打ちをかけたのが昨年からの新型コロナだ。来客数が激減して、業績を直撃した。20年4~6月期の売上高は12億円で、前年同期に比べて8割減、最終損益は14億円の赤字だった。その後も客足は戻らなかった。

 20年4~12月期の連結決算の売上高は前年同期比60%減の73億円に落ち込み、営業損益は25億円の赤字(前年同期は1.9億円の黒字)、最終損益は28億円の赤字(同1.3億円の黒字)に転落した。その結果、20年3月末に15億円あった純資産(自己資本比率14.5%)が13億円の債務超過に陥った。上場廃止の危機だ。17億円の減資と25億円の増資で債務超過は解消するが、今後も赤字が続くと、再び債務超過となる。

総合商社が外食企業を狙っている

 新型コロナ下、外食大手で資本増強が相次ぐ。ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を運営するロイヤルホールディングス(東証1部上場)は、総合商社の双日や金融機関から第三者割当増資で約240億円を調達する。

 上場子会社、SFPホールディングス(同)で「磯丸水産」や「鳥良」を運営するクリエイト・レストランツ・ホールディングス(同)は、国際会計基準で全額資本として計上できる永久劣後ローンで150億円を調達。長崎ちゃんぽんのリンガーハット(同)も一部が資本と評価される劣後ローンや新株予約権の発行で約73億円を調達した。ダイヤモンドダイニングなどを運営するDDホールディングス(同)は、ワラント債で28億円を調達。子会社だったゼットン(名証セントレックス)は持分法適用会社となり、連結から外した。

 いずれも業績悪化で低下した自己資本比率を高めるのが狙いだ。総合商社が自己資本が劣化した外食企業への出資を検討しているとの情報が駆け巡る。コンビニのローソンを子会社にもつ三菱商事やファミリーマートを完全子会社にした伊藤忠商事に比べて小売業への進出で出遅れている三井物産や住友商事がターゲットを物色しているといわれるが、“構造不況”の業態となっている居酒屋には興味がないようだ。

(文=編集部)

JRA「騎乗停止」松山弘平サリオスが狙う15年前の再現!? 大阪杯(G1)コントレイル、グランアレグリア「春のディープ祭り」に父の血が猛反発

 伝説は繰り返されるのか――。

 4月4日、阪神競馬場で行われる大阪杯(G1)は、例年以上に豪華な顔ぶれが揃った。

 昨年の春秋マイルG1、スプリンターズS(G1)を制し、G1・3勝を挙げたグランアレグリア、父のディープインパクトに続き、15年ぶりに無敗の三冠馬に輝いたコントレイルが出走を予定。さらに5戦無敗のレイパパレが参戦を表明し、昨年のジャパンC(G1)を彷彿とさせるレースになりそうだ。

 これらの3頭は、全て天下のディープインパクト産駒。そんな中、3強に次いで大きな注目を集めるのが、ハーツクライ産駒のサリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)である。

 デビュー戦を快勝し、サウジアラビアRC(G3)では1分32秒7という東京芝1600mの2歳レコードをマーク。続く朝日杯FS(G1)も制し3連勝で2歳王者となったが、その後の牡馬クラシックではコントレイルの前になす術がなかった。

 直接対決となった皐月賞(G1)では、コントレイルと接戦のうえ2着に惜敗。巻き返しを狙った日本ダービー(G1)でも再び2着と健闘したものの、3馬身差という明確な差をつけられる完敗を喫している。

「世代No.2」としてのイメージがすっかり定着したサリオスに、追い打ちをかけたのがマイルCS(G1)のグランアレグリアだった。

 デビューからの3戦が全て1600mであったことに加え、皐月賞、日本ダービーでの敗戦。陣営も「秋はマイル路線中心」と話していたこともあり、マイルCSは背水の陣だったに違いない。

 しかし、レースでは後方からの追走となり、外から追い込むも5着。「世代No.2」どころか、古馬の壁にも跳ね返された。

 だが、鞍上の松山弘平騎手がサリオスにとっての心強いパートナーとなるかもしれない。

 カレンブーケドールに騎乗した27日の日経賞(G2)で斜行したため、来週の4月10日から18日までの騎乗停止処分が下された。有力馬を確保していた桜花賞(G1)、皐月賞(G1)に騎乗できなくなっただけに、今週にかける思いは大きいはずだ。

 松山騎手は、昨年の有馬記念でサリオスの姉・サラキアに騎乗しクビ差の2着。11番人気ながら、あわやの接戦を演じている。サラキアは大阪杯の「3強」と同じディープインパクト産駒であったが、サリオスはハーツクライ産駒。遡れば、現役当時「日本の至宝」とまでいわれたディープインパクトを、唯一国内で破ったのがハーツクライであった。

 2005年の有馬記念(G1)は、ディープインパクトが単勝1.3倍の1番人気。それまで7戦無敗のクラシック三冠馬に大きな注目が注がれていた。

 ハーツクライは、単勝17.1倍の4番人気。前走のジャパンCでは後方13番手から追い込んでの2着と、小回りの中山内回りコースでは届かないという見方が殆どであった。

 しかし、これまで追い込みを身上としていたハーツクライが、有馬記念の大一番でまさかの先行。道中3番手を追走し、直線で伸びあぐねるディープインパクトを尻目に、まんまと押し切ってしまったのだ。

 皮肉にもこのとき、無敗のディープインパクトに土をつけたハーツクライを勝利に導いたC.ルメール騎手はライバルであるグランアレグリアのパートナーとして対峙する。

 それから15年経った今、サリオスは大阪杯という大舞台で父のような勝負強さを見せることができるのだろうか……。

味の素社 西井社長に聞く、変革を実現する5つのポイント(電通BDS山原)

「自社の中から新しい価値が生まれてこない」
「今まで自分たちの強みだったことが通用しなくなり、逆に重しにすらなってきている」
「小さな変革の動きを、どうすれば社内の大きな変革のうねりに繋げられるのか」
そういう声を、多くの経営陣の方から伺っています。

そんな中、変革の全体設計(アーキテクチャ)を描き、既存概念を壊しながら、全社横断で挑んでいる企業が存在します。本連載では、自らアーキテクト(全体設計者)として社内の事業変革を遂行しているトップエグゼクティブの方々に話を伺いながら、その神髄に迫っていきます。

今回は、グループ全体の事業変革をけん引されてきた味の素株式会社(以下、味の素社)の西井孝明社長。電通ビジネスデザインスクエア(以下、BDS)山原新悟氏との対談を通し、変革に至った背景や実現のために欠かせない視点、トップとしての心構えなどを伺いました。

西井社長と山原氏
味の素社・西井孝明社長(右)と電通ビジネスデザインスクエア・山原新悟氏

変革のスタートはビジョンの見直しから。その背景とトップが抱えるジレンマとは?

山原:御社は「2030年に『食と健康の課題解決企業』へ生まれ変わる」と宣言されて以来、「事業モデル変革タスクフォース」を立ち上げられたりと、ビジョンの実現に向けてグループ一丸となって変革を推進されています。まずは、なぜそうした変革に踏み切られたのか、その背景を教えてください。

西井:私が社長に就任した2015年は、国連でSDGsが採択され、世界が大きく変わった年でした。アカデミアだけでなく、社会全体でサステナビリティーを考えていかなければならない時代がやってきたわけです。

そうしたグローバル社会の流れを受けて、当然、企業に求められる価値も変容していきました。世界中の企業が、これまでのビジネスモデルで資本主義を追及していけば、社会、さらには地球が悲鳴をあげることになります。そのため、当社も自分たちの都合だけで動くのではなく、環境や社会的な観点から貢献できる企業に生まれ変わらなければ、持続的な経営は困難だと確信しました。それが変革に至った原点です。

しかし、社長に就任した頃、日本の企業やメディアは、SDGsやサステナビリティーを大きく取り上げてはいませんでした。日本と海外の意識のズレは、大いに感じていましたね。

西井社長

山原:日本でSDGsが活発に議題にあがるようになったのは特にここ2、3年の話ですよね。私が2016年に参加したカンヌライオンズでは、すでに「SDGsをわれわれの業界としてどう捉えるか」というテーマで、さまざまなグローバル企業のトップが率先して議論を交わしていました。それに比べると日本ではだいぶタイムラグがあったと感じています。そんな中、西井社長は早い段階からSDGsを経営の真ん中に定められていたとのことですが、何か理由があったのでしょうか。

西井:2015年に日本で社長になる前は、2年間、ブラジル味の素社の社長を務めていました。そこで、SDGsが形成されていく様子やMDGsとの違いなど、世界の変化を肌で感じることができたのだと思います。これは世界的な大きな変革が起きると感じました。企業経営の方針に欠かせないテーマであると確信し、グローバル企業各社がSDGsに取り組んでいる姿を意識的に追いかけるようにしていました。

山原:なるほど。当初から、これは企業経営に大きな影響を与えるとお感じになられていたということですね。社長にご就任されてからは、そのお考えを基に企業変革に着手されたということでしょうか?

西井:具体的に事業モデルの変革をはじめたのは2019年です。社長に就任してからの4年間は、「世界の食品業界でグローバルトップ10に入る」という既存のビジョンを継承することに尽力していました。社長就任時にすぐ動けていたら……と、今でも思います。

社長に就任後、1、2年は目標に届いていたのですが、2017年頃には、既存のビジョンでは、社内のあらゆる事業でひずみが生まれてきました。社会の変化の中でこれまでの目標達成への限界がよく見えてきた。そこで、これは絶対に変えなくてはならないと思い、ビジョンの見直しからはじめようと決めました。

それでもやはり、決断には時間がかかりましたね。これまでつくってきた10年のビジョンを、私が勝手に転換してしまっていいのかというジレンマはありました。今までの方針に限界を感じていても迷いがあったので、上手くいっている企業であればあるほど変革への不安は大きいのではないでしょうか。

山原:そうですね。企業変革においては、主力の本業が持つ「引力」、制度やシステム、見えない力学や社内の文化が強すぎて、変革が構想通りに進まない企業は多いと感じています。

10年後を見据えて挑む、アーキテクチャを変えるための5つのポイント

山原:それでは具体的に、味の素グループはどのような視点で事業モデルの変革を達成しようとされているのでしょうか?

西井:変革には、5つのポイントがあります。

1つは、「ビジョンの見直し」です。前述の通り「世界の食品業界でグローバルトップ10に入る」というビジョンを目的として掲げるのではなく、もっと社会に貢献する企業となるために、「食と健康の課題解決企業」に生まれ変わることを決意いたしました。

次に、「企業価値を定義し直すこと」。今回の変革では、株価など目に見える価値だけでなく、人財価値、顧客価値という言い方を採用するなど目に見えない価値にも目を向けています。人的資源の価値、社員の価値を高めることがが、お客さまへ新しい価値を生み出し、それが結果的に経済価値に繋がる。そのサイクルこそが、企業価値なのだと再定義しました。

3つ目は、「人財育成・開発の仕組みを再構築すること」。人の力がなくては、新しい顧客価値を生みだすことはできません。そうした人財育成とマネジメントの仕組みを見直し、新たに取り入れました。

4つ目は、「収益ポリシーの変更」です。これまでの短期利益積み上げ型の企業文化から脱却し、長期的な視点でオーガニック成長を重要視する経営へと転換しました。今回の中期計画でも3年後や6年後の売上高と利益目標は発表していません。かなり抵抗もありましたが、発表しないことに意味があると考えています。10年後にあるべき姿から業務をバックキャストしていく、常に新しい事業にチャレンジすることを意識し、持続的な成長に繋げていきたいと考えています。

5つ目は、「中期計画の草案を毎年更新すること」。1度計画を策定したら、そのまま3年我慢して進めていくのではなく、より良いものに変えていくというサイクルが大切であると考えました。実際に、味の素グループでは2020年に作成した3カ年計画の修正を始めています。10年後のビジョン実現に向けて、毎年更新することとしました。

この5つのポイントで変革を進め、「食と健康の課題解決企業」へと生まれ変わることを目指しています。

デジタルなき変革はあり得ない。DXの本質は数字の裏まで“見える化”すること

山原:「数」や「規模」をファーストプライオリティーに置く、というのは、誰からも文句言われない、ある種の経営の「安全指標」だったと思います。

今回、西井社長はその経営指針の大転換をされたわけですが、新しい価値観を浸透させ、企業を変えていくというのは大変ご苦労も多かったのではないかと思います。

山原氏

西井:今でも苦労はしていますが、デジタルの力があれば可能であると考えています。

例えば、われわれは収益ポリシーを「短期的な利益の積み上げを重視した経営から、ROIC(投下資本利益率)とオーガニック成長を重要視する経営」へと変更しました。ですが、成果を測定するためには複雑な計算式が必要で、さらにそれを浸透させていく必要があります。

今までは難しいことでしたが、複雑な計算式もデジタルの力でビジュアル化できれば、非常にシンプルで誰にでも分かるものになる。企業活動の見えなかった数字を拾い上げることもできる。効率的に組織内に収益ポリシーを浸透させることができると考えています。

山原:「一見、誰でもクリアに見える」数字の世界だからこそ、実はその裏で動いている危機や、本質的な成長の鈍化が覆い隠れてしまうこともあります。デジタルの力でそこを“見える化”できれば、全員が同じ指標を見て、新しい価値をつくりやすくなっていくと。

西井:おっしゃる通りですね。誰でも課題の本質を理解できるように、奥にある問題をクリアにしてくれる。それがデジタルのいいところです。

デジタルによってできるようになったことは、それだけではありません。効果測定で広告の到達力や反応が見えやすくなったり、グローバル規模で2年に1回行っていた社員アンケートをデジタル化することで、効率的に実施できるようになり、毎年従業員のエンゲージメントが見えるようになったり……。あらゆるところでDXが進めば、組織のアーキテクチャはより良いものになっていくでしょう。変革は、デジタルなくして前に進まないと思います。

山原:デジタルの活用で、「数字の見える化」や「効率化」が進むというのは表面的にはありますが、何よりも社員や生活者の課題やニーズの本質が掴めるようになる、ということかと思います。

西井:おっしゃる通りだと思います。「食と健康の課題解決企業」というビジョンを掲げたからには、社会のみなさんに味の素グループが変わってきたということを知ってもらう必要があります。社員に関しても同じです。一人一人がビジョンの実現に向けて生きがいを感じていなければ、組織の力を存分に発揮することはできません。その為にも、デジタルを上手く活用してお客さまや社員とつながり、味の素グループのビジョンを伝えていくことが大切だと思っています。

売上だけを求める企業に魅力はない。改めて考える“企業と社員の在り方”

山原:最近は、お客さまも働く人も、売上だけを求める企業にはあまり魅力を感じなくなっています。そうした新しい世代の価値観に合わせ、御社が企業の在り方を常にアップデートしてきたことは、大変興味深いと思います。2019年には、「重要意思決定機関に占める女性の割合」を「30%」まで高めることを目標とした「30% Club Japan」にも参画されたと伺いました。

西井:味の素グループでは、性別、年齢、国籍、経歴関係なく、社員一人一人が互いに尊重し、活躍できる企業を目指し、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。中でも、女性の活躍については、味の素グループの社長として絶対にやらなければならないことだと考えています。

味の素グループにも、たくさんの多くの優秀な女性社員がいて、新入社員としても入ってきてもらっていますが、まだまだ基幹職についている人は多くない。これは会社にとっても大きな損失です。

女性はライフステージによって、地位やキャリアを諦めてしまうことが多い現状がありますが、女性たちの働きやすい環境を整えることはもちろん、キャリア形成における支援を進め、基幹職が男女半々になれば、組織全体のパフォーマンスは絶対に上がると確信しています。

まだまだこれからですが、2030年度までには、社内の基幹職の女性比率を30%に高めていくことを目標に、全力で取り組んでまいります。

山原:「企業の魅力」というところで、もう一つ。スタートアップを立ち上げたり、フリーランスで活躍したりと、働き方も多様化している現代において、御社のような「大企業に属して働くことの魅力」とは何だとお考えですか?

西井:「大きく社会に貢献できる」「より多くの人を幸せにすることができる」という点が大企業の魅力だと思います。

私たちの仕事では、疾病になってしまった人を治すことはできません。われわれができるのは、食事や睡眠、運動など日常生活の活動に対してソリューションを展開し、人々の健康状態をサポートしていくことです。

当社は2019年度のBtoC向け一般消費者向けの食品だけでも、7億人に購入いただいています。2030年には10億人に増やしていきたいと考えていますが、自社の商品サービスを通してそれだけ多くの人の健康に貢献できるのは、やりがいにもつながるのではないでしょうか。

山原:味の素グループは世界中にネットワークがあり、アミノ酸を中心とした技術の基盤をたくさんお持ちです。これを社員の熱意と能力で変換して、国内だけなくグローバルに価値を届けることができるのは、唯一無二の魅力だと感じました。

西井:そう感じてもらえる人財を、これからも大切にしていきたいですね。

西井社長対談風景

※後編につづく

中国経済、本当に崩壊危機の様相…失業者2億人、企業債務がGDPの2倍、デフォルト多発

 新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐって、欧米諸国が相次いで対中制裁に乗り出している。今のところは中国当局者らへの制裁にとどまっているが、今後対立がエスカレートすれば、同自治区産の綿花などの輸入禁止にとどまらず、中国製品へのボイコットや金融制裁などに拡大する可能性もある。ただでさえ中国経済の実態は思わしくないだけに、影響が深刻化することは確実だ。

 中国はさきの全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で、今年の経済成長率の目標を6%以上とする一方で、今年から始まる5カ年計画では成長目標を具体的な数字で示さなかった。これまでは必ず具体的な数値目標を明らかにしていただけに、極めて異例の対応だ。

 中国政府は「成長率の高さではなく、経済の質と効率を重視しているため」と説明しているものの、先行きに不透明な要素を抱えているため数字を出したくても出せなかったとの見方が広がっている。

 なぜなら、中国経済は深刻な構造問題を抱え、綱渡りの状況が続くことになりそうだからだ。最大の課題は失業問題だ。昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大により、経営基盤の弱い中小企業が倒産し、個人事業主が職を失い、約2億人が失業状態にあるとの統計が発表されている。1年間に2億人は極めて深刻な数字だ。

際立つ中小企業の苦境ぶり

 中国は米中貿易戦争で2019年に景気が大きく減速し、中小企業の苦境ぶりが際立っていたが、20年以降は新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけた。米国ピーターソン国際経済研究所は、20年1~6月に中国全体の6%にあたる約230万社が倒産したと分析しているほどだ。

 この対策として、今年の全人代では、人員削減を行わない企業への税制・金融面での支援、高度な技能をもつ人材の育成拠点の増強を打ち出すなど、雇用の維持や新たな雇用創出に懸命となっている。失業者が増えれば、共産党指導部への不満が強まりかねないからだ。

 だが、中国の去年1年間の小売業の売上高は前年より3.9%も減少したほか、中国の財政収入もマイナス3.9%と官民とも回復は道半ば。中国の財政収入は前年比11.5兆円のマイナスとなっている。

 その一方で、コロナ対策の巨額財政出動が不動産市場で投機的な行動を後押しし、住宅価格が高騰しており、政府の幹部も「バブルの傾向が比較的強い」と警戒感を示しているほどだ。

 中国の企業債務残高も急増している。国際決済銀行(BIS)によると、中国の企業債務残高は08年末の31兆元(約480兆円)から18年末の136兆元(約2100兆円)へ4倍超に膨らんだ。企業債務残高の対国内総生産(GDP)比は98%から152%まで上昇し、その債務急膨張の様相はバブル期の日本と類似する。

 さらに2020年には、企業は業績不振が続いて借金を膨らませ、その総額はGDPの2倍以上に達している。中国国家統計局が今年2月28日に発表した公式為替レートをもとに計算したドル建てのGDPは前年比3.0%増の14兆7300億ドル(約1550兆円)となっているので、GDPの2倍となると、約3100兆円という巨額な数字となる。中国企業は、まさに借金まみれというほかはない。

 このようななか、80社以上の国有企業が借金を返せない、いわゆるデフォルトに陥ったと伝えられている。国有企業の借金は政府が保証するという暗黙の了解があるとみられていただけに、相次ぐデフォルトの動きは、経済界に大きな衝撃を広げている。

日本との関係強化

 中国の国内経済が悪化するなか、中国指導部は日本との関係強化を急いでいる。沿海部の大連や青島、天津、上海、蘇州のほか、西部の成都といった全国の6主要都市では、日本企業を誘致するためのモデル地区を建設する動きが進んでいる。最新の技術やノウハウを取り込み、地域の雇用拡大につなげたいとの思惑が見え隠れする。

 日本企業も中国の巨大市場は大きな魅力だが、中国に技術が流出する可能性は捨てきれない。とくに軍事転用可能な技術の流出は米国が極めて警戒するところであり、日本企業はおいそれと中国側の誘いに乗れないとの事情もある。

 また政治的な問題も多い。中国の巡視船の武器使用などを合法化する「海警法」が全人代の直前に施行されており、日本の沖縄県尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返す中国の巡視船がますます威嚇的な行動に出てくるとの懸念も出ているなかで、日本企業にとって、対中進出は極めてリスキーな選択といえる。

 特に、本稿の冒頭に述べたように、新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐって、欧米諸国が相次いで、対中制裁に乗り出しているのに加えて、日本の同盟国の米国と、中国との関係は極めて険悪な状態であり、日本側は当面、極めて慎重な姿勢をとらざるを得ないだろう。

(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)

●相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

年功序列が崩壊、会社のパーツ人間は不要に…“給与クライシス”に勝つサバイバル術

 働いた対価として会社から受け取る給与。企業によってその形態はさまざまだが、オフィスに出社してタイムカードを切り、就業時間を超えれば残業代がついて、勤続年数とともに昇給する。そんなシステムを当たり前だと思っていたサラリーマンは多いだろう。

 しかし、そんな給与のあり方や働き方が転換期を迎えているという。『給与クライシス』(日本経済新聞出版)の著者で人事コンサルタントの平康慶浩氏に、私たちの身に起こる働き方や給与体系の変化について聞いた。

もう中小企業は年功序列を維持できない?

 平康氏は「日本社会のビジネス慣習そのものが、根本から覆りつつある」と話す。大きなきっかけとなったのは、やはり新型コロナの流行による社会の変化だ。

「ここ数年、日本では働き方改革の一環として『同一労働同一賃金』の法制化や『残業規制の強化』『リモートワークの促進』等を進めてきましたが、その歩みは遅々としたものでした。そんな中で発生したコロナショックによって、リモートワークが一気に普及。もし新型コロナが流行しなければ、20年経ってもリモートワークの導入率は30%ほどだったかもしれません。もちろん、リモートにできない仕事もありますが、議論の内容がリモートワークできるかできないかではなく、“どうやってリモートワークにするか”という内容に切り替わったことが重要で、なかば強制的ながらも普及につながった印象です」(平康氏)

 2021年2月に東京都が発表した都内企業のテレワーク導入率は、1月後半で63.5%だった。緊急事態宣言下ではあるものの、6割以上の企業がリモートワークを実施可能ということが証明された。

「給与面では、リモートワークで就業時間管理が曖昧になり、残業代や深夜勤務手当などの『所定外給与』が激減しました。裏を返せば、コロナショックで残業規制が進んだとも言えます。ただ、同一労働同一賃金の大企業向け施行と同時期に新型コロナが流行したので、大量の非正規雇用者が解雇されてしまった点は残念なことでした」(同)

 一進一退のようだが、新型コロナの影響が我々の働き方にまで及んでいるのは確かだ。そして、今後、平康氏が本格的に変わると予想しているのが、勤続年数とともに昇給する“年功序列型賃金”だという。

「大企業の年功序列と中小企業の年功序列は一見同じに見えますが、本質的にはまったく違います。たとえば、資本金10億円以上の大企業はビジネスで得る利幅が大きいので社員を毎年昇給させられるし、同時に新たなビジネスや研究開発にチャレンジできるので、年功序列を続けることができます。一方、従業員30人以下の中小企業は年功序列で昇給させようとしても、新たなイノベーションを起こしていないケースが多く、将来的に行き詰まる可能性が高いです。そして、結果的に年功序列を維持できなくなります」(同)

 また、企業の規模だけでなく、業界によっても給与の格差は開き続けるという。

「1980年代までは、どの業界も給与額にあまり差がなかったのですが、90年代のバブル崩壊以降に業界格差が大きく広がりました。たとえば、介護報酬という収入の“天井”が決まっている介護福祉サービスの業界は、利幅が少ないので給料がまったく上がらない状況です。一方、不動産や商社はビジネスで動く金額が大きく、収入に天井もない。このまま何も変わらなければ、業界や企業間の格差がどんどん広がり、極端な二極化が進みます」(同)

会社の“パーツ人間”は淘汰される時代に

 平康氏は「会社に面倒を見てもらう時代はもうじき終わる」と警鐘を鳴らす。中でも“会社のパーツ”として働いてきた人は、窮地に立たされるという。

「これまでは上から言われた仕事をして、習熟度を上げて会社の“パーツ”として働き、年功で昇給していく仕組みが主流でした。しかし、年功序列が崩壊すれば、パーツのままでいても給料は増えなくなります。それどころか、コンピュータがトレースできる技術職やルートセールスの営業職は、AIやロボットに取って代わられて仕事を失う可能性が高いでしょう」(同)

 パーツとして働いてきた人の特徴は「働いた時間=お金」と捉えていることだ。残業をしてでも“仕事の質”を高めることにこだわり、会社の利益よりも「どうしたら残業代がつくか」と考える傾向があるという。

「リモートワークでは働いている姿が見えず、就業時間の管理も曖昧になりました。そうなると、企業は働いた時間ではなく、仕事の成果を重視するようになります。ここで言う仕事の成果とは、品質の高さではなく、現実的に儲けているかどうか。お金を稼ぐということの本質は、お金を払ってくれるお客さんが求めているものを考え、自分で価値を生み出して、提供するための努力をした結果です。そもそも顧客はあなたが残業してまで品質を上げた仕事を求めているのか、考え直す必要があります」(同)

 パーツ的に働いている人は、時間をかけて質を上げる思考にとらわれているため、「長時間働いたのに残業代がつかない」などと自分が受け取る給与だけに目を向けがちだ。

「特に仕事に慣れて現状に満足している人は、チャレンジをしないパーツ人材になっている可能性が高いです。コロナショックによる働き方の変化を乗り越えれば成長できますが、パーツ思考の人は変化を嫌うので取り残されてしまうかもしれません」(同)

会社の「人事制度」を確認すべき理由

 パーツ思考の人々を待つシビアな未来。回避する方法はあるのだろうか。

「まずはパーツ的発想を抜け出すのが先決。自分の努力や働いた時間だけを気にするのではなく、自分の会社がどのような仕組みでお金を受け取っているかというビジネスの流れを理解しましょう。その流れの中で、どんな働き方を求められているのか、どんな成果を出すべきかを見極める必要があります。新しいアイデアを出してほしいのか、言われたことをきっちりこなしてほしいのか、自分の立ち位置を認識しましょう」(同)

 自分の仕事を認識するための指標になるのが、企業が定めている「人事制度」だという。評価の基準などは会社によって内容が異なるが、「今後は給与決定の仕組みやキャリアがより多様化していくので、しっかり読み込んでほしい」と平康氏。

「人事制度は、いわばその会社をうまく使いこなすためのルールです。会社がどんな人材を求めているのかが明記されていて、会社の方針も確認できる。自ら意志を持って人事制度を読むメリットは大きいです」(同)

 そして、パーツ的な働き方が終わると同時に、個人レベルでは「オンリーワンの生き方しか選べない時代が来る」と平康氏は話す。

「オンリーワンの生き方とは、収入源をひとつに絞らない生き方です。コロナショックを経験して、多くの人が会社の給与だけでは社会不安に対応できないことがわかりました。私は『バスケットを増やす』と呼んでいますが、収入源が多いほど無収入のリスクを下げられます。会社に勤めながら月に2~3万円ほど稼げる副業をしたり、投資をしたり、パートナーと共働きでダブルインカムにしたりと、さまざまな方法でバスケットを増やすのが、これからの時代を生き抜く術になるはずです」(同)

 変革の時を迎えた、私たちの“仕事”。見て見ぬふりを続けると、気づいた頃にはすべてを失っているかもしれない。

(文=真島加代/清談社)

●平康慶浩(ひらやす・よしひろ)
人事コンサルタント。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所を経て、2012年よりセレクションアンドバリエーション株式会社代表取締役就任。大企業から中小企業まで190社以上の人事評価制度に携わる現役コンサルタント。『給与クライシス』『出世する人は人事評価を気にしない』(ともに日本経済新聞出版本部)など、著書多数。

セレクションアンドバリエーション株式会社

河井克行元法相・参院選買収事件と安倍氏、菅氏、二階氏の“政治責任”【江川紹子の考察】

 2019年7月の参院選広島選挙区で、地元政治家らに金を渡した行為が公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われ、これまで無罪を主張してきた河井克行元法相が、「河井案里の当選を得たいという気持ちがまったくなかったとはいえない」として、買収の趣旨を裁判で争わない姿勢に転換した。さらに衆議院議員の辞職届を提出し、謝罪コメントも発表した。

法定刑は最大4年の懲役…河井克行氏に執行猶予はつくのか?

 保釈後に電話があった神父の言葉がきっかけとなった、という。遅きに失したとはいえ、心からの反省に立っての方針転換であれば、と思う。ただ、裁判では金を受け取った地元政治家らが法廷で受領を認める証言を行い、外堀を完全に埋められている状態だ。そんな今になっての態度変更は、有罪やむなしと見て、執行猶予を狙う作戦だろう、との見方もある。

 どちらなのかは、外部の者が即断できるものではない。その真意は、今後の同氏の言動からそのうち伝わってくるだろう。いずれにしても、同氏が無罪主張を取り下げたことで、有罪判決が出るのは間違いない、といえる。

 公選法では、候補者本人や選挙運動を取り仕切る「総括主宰者」の場合、通常の買収より責任が重い。法定刑は4年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金となっている。河井氏は、自身が「総括主宰者」に当たるという検察側の主張も、積極的に争わない姿勢に転換した。候補者本人である妻の案里氏は懲役1年4カ月執行猶予5年の一審判決が確定した。

 果たして、罪を受け入れる姿勢を示した克行氏にも、執行猶予がつくのだろうか。

 国会議員自身が公職選挙法の買収に問われた前例は、そう多くはなく、そのほとんどが執行猶予付き判決だ。実刑は、1996年の総選挙で後援会幹部らに2000万円の買収資金を渡したなどとして懲役2年6月の有罪判決を受けた中島洋次郎元衆院議員の例があるが、彼の場合は選挙での買収だけでなく、防衛政務次官当時の受託収賄や政治資金収支報告書の虚偽記載など複数の事件で有罪されたため、あまり参考にならない。

 過去の報道を調べると、議員自身が買収に問われた事件の判決では、2000年以降、以下のような例がある。

▽2000年の総選挙で、飯島忠義元衆議院議員(神奈川4区、落選)が落選後、票のとりまとめの謝礼として地元の市議、町議ら24人に商品券計185万円分を配った、として懲役1年6月、執行猶予5年。

▽2003年の総選挙前に、新井正則元衆院議員(埼玉8区)が自民党支部長や地区長など18人に合計216万円を渡して買収し、選対本部長に市議らの買収資金として320万円渡した、として懲役3年執行猶予5年。

▽同年の総選挙前に、近藤浩元衆院議員(愛知4区で落選、比例区東海ブロック)が秘書に買収資金などとして現金100万円を渡したとして、懲役2年執行猶予5年。

▽2005年の総選挙で、計屋圭宏元衆院議員(神奈川10区、落選)がビラ配りなどの選挙運動をした大学生5人に報酬として一人あたり2~6万円、合計19万円を渡した、として懲役1年2月、執行猶予5年。

 一方、河井氏の起訴事実は、地方政治家や後援会関係者ら100人に合計約2901万円を渡した、というもの。金を渡した相手の人数といい、金額といい、上記の事例に比べて段違いに多い。法定刑の上限である懲役3年に執行猶予がついた新井氏のケースと比較してみても、河井氏にとって見通しはかなり厳しいといえるのではないか。

 実刑判決が出ても控訴して高裁での審理を受ける権利はあり、判決がいつ確定するのかわからないが、そう遠からず司法判断については決着するものと見られる。

「自民党から得たカネをバラまいたのでは?」との疑問にも答えるべきではないか

 ただ、本件が終結した、といえるまでには、いくつもの宿題が積み残されている。

 まず河井氏本人については、国会招致に応じ、さらには記者会見を開いて、国民にことの詳細を説明する必要がある。法廷は、起訴事実についての刑事責任を審理する場だが、自らの口でことの次第の次第を正直に、詳細に説明する政治的責任はいまだ果たされていない。

 河井夫妻は、これまで事件について、自らの口で説明することをずっと拒んできた。地元の事務所に検察の家宅捜索が入った昨年1月15日の夜にようやく、それぞれ別々に、議員宿舎で報道陣のぶら下がり取材に応じたが、事件については語っていない。自らの説明責任について問われても、「刑事事件として捜査が始まっておりますので、このことについては私のほうから申し上げることは差し控えさせていただくのが適切」と繰り返し、こう述べた。

「捜査に支障を来してはならない。刑事事件の進捗、捜査への支障の有無を勘案して、適切な時期に説明させていただきたい、と考えております」

 河井氏への捜査はとうに終わっている。関係者の証人尋問はすでに終了している。4月9日には被告人質問も終わる。同氏が説明責任を果たすことで、司法のプロセスになんらかの影響を及ぼすおそれは、もはやまったくないといえる。説明する責任は、議員を辞職したからといって消えるものではない。

 とりわけ、明らかにすべきは自民党から受け取った1億5000万円と不正との関係だ。うち、1億2000万円は政党助成金、つまり国民の税金が原資である。

 案里陣営が選挙にかかった支出として報告したのは約2600万円にとどまる。全額を党から提供された金でまかなったとしても、なお1億2400万円ほどの使い道が不明だ。

 昨年1月23日発売の「週刊文春」(文藝春秋社)でこの金額が報じられた後、夫妻は受領の事実を認めつつ、「違法性はない」と主張。案里氏は「政治資金収支報告書にしっかりと記載し、報告することにしているので、違法性はないと考えている」と述べた。

 しかし、昨年11月に公開された克行氏の「自民党広島県第三選挙区支部」、案里氏の「党県参院選挙区第七支部」の政治資金収支報告書は、いずれも強制捜査で関係書類を押収された理由に、支出の総額や寄付などが「不明」となっていた。

 自民党から提供された金は、4月15日から6月27日にかけて、夫妻の支部口座に振り込まれた。一方、地元政治家などに金を渡す行為は、3月下旬から7月中旬まで行われている。

 買収は党からの入金がある前から始まっており、その資金の全額が政党助成金原資の金とはいえないだろう。それでも、一部が不正に流用された疑いはなお残るうえ、破格の金額が提供され、陣営の資金が潤沢になったことで、買収の対象や金額が増えた可能性もあるのではないか。

 克行氏は被告人質問で、買収資金は自身の「ポケットマネー」だと述べているが、それならば、その原資がきちんと説明できるのだろうか。加えて、1億5000万円の使途について、河井陣営はすべて明らかにできるのだろうか。

 こうした点について、たっぷりと時間をとって質問に答える機会を克行氏は設けるべきだ。

「自民党のど真ん中で起こった事件」に対する、二階幹事長らの責任の重さ

 責任は、自民党にもある。

 菅首相は、今月3日の参院予算委員会で、河井陣営に提供した1億5000万円について、「党勢拡大のための広報紙を複数回配布した費用に充てられたとの説明があったとの報告を受けている」と述べた。こんな曖昧な答弁では、説明責任を果たしたことにはならない。

 自民党の二階俊博幹事長は、河井氏が議員辞職願を出した後、「党もこうしたことを他山の石として、しっかり対応していかなくてはならない」と述べた。

 二階氏は、不正が行われた選挙の際に同党幹事長であり、1億5000万円の支出についても最高責任者だろう。「他山の石」と述べたことに、政治的な立場を超えて、驚きと批判が巻き起こった。

 「ついに他人と自分の区別もつかなくなったのか。他山ではなく、紛れもない自分の山、『自山』である。買収選挙が行われたことへの責任もかけらも感じていないような態度といわざるをえない」(小池晃・共産党書記局長)

〈どこからどうみても、人ごとではありえない。二階氏の発言は、よほど語彙力に欠けるか、さもなくば、党の反省のなさを象徴するものだ。河井被告がすでに離党していることが発言の理由なら、あまりに無責任である〉(3月26日付け産経新聞社説)

 案里氏の選挙には、安倍晋三首相(当時)の秘書が応援に入ったことが明らかになっている。安倍首相、菅官房長官(いずれも当時)、さらに二階氏自身が応援演説を行った。そして、この参院選挙が行われた後、案里氏は二階派に入り、安倍首相は内閣改造で、河井氏をこともあろうに法務大臣に就けた。

 誰が見ても「自民党のど真ん中で起こった事件」(枝野幸男・立憲民主党代表)だ。同党は、国会に河井氏らを招致して事実を解明しようという野党の動きに協力する政治的な責任があるといえるだろう。

 また、検察当局にも課題が残されている。河井夫妻から金を受け取った側の刑事責任の問題だ。金を受け取った100人のうち40人が広島県内の自治体首長や地方議員で、35人は買収の意図を感じたと認めた。

 公職選挙法は、金品を受け取った被買収の行為も禁じている。法定刑は3年以下の懲役か禁錮、または50万円以下の罰金だ。先に前例として挙げた事件のうち、たとえば新井正則元衆院議員の陣営による選挙買収事件では、議会議長を含む所沢市議9人が被買収容疑で逮捕され、いずれも執行猶予付き懲役刑の有罪判決を受けている。彼らが受け取った金は、10~20万円だった。

 地方選挙でも、被買収は厳しく罰せられている。

 2014年にあった青森県平川市の市長選挙を巡る公選法違反事件では、現金20万円等を受け取った市議15人が被買収で逮捕・起訴された。いずれも判決は有罪で、執行猶予付きの懲役刑を受けている。

 また、同じ年にあった徳島県牟岐町の町長選を巡る選挙違反事件で、落選した元町議から現金30万円を受け取った鮮魚商の夫婦は、やはり執行猶予付きの懲役6月の有罪判決を受けた。

 公職に就いているわけではない一般人でさえ、こうして処罰の対象になっているのだ。

 これに対して、河井夫妻の事件での地方政治家の受領金額の多くは20~30万円で、最高額は200万円に上る。報道によれば、40人のうち8人は辞職したが、残る32人の多くは、刑事処分が出ていないことなどを理由に議員活動を続ける意向を示している、という。

 検察は、法廷での証言の前にあえて処分を出さず、証人が刑事責任を問われるのを回避したいという迎合的な心理状態を作り出し、捜査段階での供述を維持させようとしていたのではないか。起訴権限を検察が独占的に有している仕組みを利用した、アンフェアな対応のように見える。

 地元の市民団体は、この40人を被買収で告発している。その処理が公平、公正に行われるのか、国民が注視していることを検察は忘れてはならない。

●江川紹子(えがわ・しょうこ)
東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。著書に『魂の虜囚 オウム事件はなぜ起きたか』『人を助ける仕事』『勇気ってなんだろう』ほか。『「歴史認識」とは何か – 対立の構図を超えて』(著者・大沼保昭)では聞き手を務めている。クラシック音楽への造詣も深い。

江川紹子ジャーナル www.egawashoko.com、twitter:amneris84、Facebook:shokoeg

加藤浩次、近藤春菜の卒業で『スッキリ』内で孤立か…生放送で進行無視、吉本“クビ”の真相

 加藤浩次が“弱音”を吐いたのは、3月26日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)のエンディングのことだった。この日をもって、サブMCとして活躍してきたハリセンボン・近藤春菜が卒業。新たな門出を迎える近藤に“はなむけ”の言葉を贈っていた加藤は、あろうことか、最後にこんなお願いをする。「春菜の番組ができたりしたら、ちょっと呼んで」と――。

 吉本興業への反骨心を見せるなど、ストロングスタイルを貫き通してきた孤高の男が見せた、気弱な一面。それは、単なる思い違いなのだろうか?

重要だった近藤春菜の役割

「ワイドショーで特に多いケースが、卒業するコメンテーターが『この曜日、空いたので別の番組に呼んでください』と業界人に冗談交じりでお願いするというもの。これは冗談のように見えて本気。ワイドショーのギャラは意外に高いし、生放送だから稼ぐには効率がいいんです。しかし、今回の加藤のように去りゆく者に『番組に呼んで』と言う人は、あまり見たことがない。一瞬、加藤の“小ボケ”かなとも思ったのですが、妙に切実に言っていたのが気になりました」(テレビ局関係者)

 さらに、加藤は近藤の『スッキリ』での存在の大きさについて、こんなふうに力説していた。

「僕が春菜を守ってやってきたと思ってたけど、いろいろ考えていたら、相当、春菜に守られてたなと思って。何か俺が言ったことに関して全部コメントで返してくれて、わかりづらい言葉、言葉が足りないこととか、俺が言ったことに関してフォローしてくれたりとか、本当に助かってた」

 近藤は、そこまで『スッキリ』において重要な役割を果たしていたのだろうか?

「そうですね。まず、加藤に対して鋭くツッコミを入れて笑いに変えることができたのは、直属の後輩だった春菜だけです。さらに、彼女は加藤の発言だけでなく、他のコメンテーターの話やVTRに出てきたことなどもうまく拾いつつ、コメントしていました。

 誰も先行きが見通せないコロナ禍では、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)のコメンテーターで局員の玉川徹氏のように『~するべきだ』という言い方のほうが、反発はありますが、支持もされる。しかし、そんな中にあっても、春菜は黒か白かという極端な物言いではなく、こう思っているけど、一方でこう考えてしまうという“迷い”も正直に吐露するスタイルでした。さらに、何よりコメントに弱者への優しさがありました」(同)

 確かに、加藤から信頼されていたからか、『スッキリ』で近藤は「春菜、どう思う?」と意見を求められることが多かった。

 そんな2人のやり取りは、2019年夏の闇営業騒動のときも話題となった。

「『大崎会長と岡本社長が辞めないなら僕は辞める』と加藤が退社覚悟で経営陣の刷新を訴えれば、春菜も『加藤さんであったり、直接の先輩方が、こんな、こんな究極の話をメディアでさせてるんだということを会社の方は感じてください』と涙ながらに変革を求めていました」(芸能ライター)

 つまり、何に対しても真正直にコメントする加藤の“ムキ出しの本気”を受け止められたのは、近藤だけだったということだ。しかし、そんな“相方”であった近藤が去り、加えて水卜麻美アナウンサーも『ZIP!』の総合司会に就くために『スッキリ』を卒業してしまった。

 後任として岩田絵里奈アナが投入され、同番組に10年関わっている森圭介アナは残っているものの、今後の『スッキリ』内での加藤の立ち位置は注目に値するだろう。

生放送で進行を無視する“暴挙”に

 また、加藤は最近、妙な態度を取ることがあったという。

 3月22日の『スッキリ』のオープニングで、「マジック桜」というアイテムが紹介された。これは、木の幹の形をした台紙に酢酸ナトリウムの水溶液をかけると、モコモコ開いて桜の花びらのように満開になるという、不思議なおもちゃだ。

 番組では実際に枝を切り目に沿って広げながら、自分なりの木をつくることに。そこで、加藤は「時間かけてもいいですか?」と切り出すと、唐突に「生放送って、みんな焦るじゃない。でも生放送で焦る必要なんてないんだよね、考えてみたら。時間の中にみんな入れようとしてさ、焦るじゃん、生って。それって考えてみたらおかしくない?」などと話し出したのだ。

 近藤が「でも時間の中に入れなかったらマズくないですか?」と聞くと、加藤は「入らなかったら入んないで、 いいんじゃない」と投げやりな返答。近藤は「10年以上、生放送やられてくるとそういうふうに行き着くんですね」とうまくフォローした。

 しかし、加藤のまったく慌てない素振りにスタジオのフロアがザワザワし始めると、近藤もさすがに「けっこう、焦ってるよ、みんな。フロアは焦ってるよ」と急かし始めた。それでも、加藤は「なんだろうなー。俺はもう、尺に管理されたくないんだよ。自由にやりたいんだ」と訴えていた。

「これは特に笑いを取るふうでもなく、すべてをあきらめてしまったかのように思える発言でした。さすがに加藤のメンタルを心配してしまいますが、今の加藤が置かれた立場を考えれば、当然という気もしてきます」(同)

 周知の通り、加藤はエージェント契約を結んでいた吉本興業から「更新しない」と言われ、3月いっぱいで契約終了となる。そして、それに伴う独立を余儀なくされた状況だ。

「この動きには、彼と契約を交わした大崎洋会長が多分に関わっていると見ていいでしょう。実際、大崎会長は加藤と社内で会うたびに『いつ辞めるんだ?』と冗談交じりに言っていたそうですからね。そういえば、今田耕司がその昔に『吉本は、された恨みをいつまでも覚えて引きずる』と言っていたことを思い出します」(同)

 3月29日から、『スッキリ』の裏番組が大きくリニューアルした。TBS系では麒麟・川島明ら吉本芸人が総出演する『ラヴィット!』(TBS系)が、そしてフジテレビ系では谷原章介&永島優美アナによる『めざまし8』がスタート。また、30日からはNHK『あさイチ』に3代目MCとして鈴木奈穂子アナが登場する。果たして、加藤はこの新たな波にどう立ち向かっていくのだろうか。

(文=編集部)

モスバーガー、新商品のマッケンチーズ&コロッケが不評の理由…この春“要注意な商品”5選

モスバーガー」と言えば、1972年に日本で誕生したハンバーガーチェーン。もうすぐ創業50周年を迎える今、国内に1261店舗(2021年2月末時点)を出店する大手チェーンに成長した。

 モスバーガーの運営会社であるモスフードサービスは、2月12日に21年3月期第3四半期決算を発表。それによると、20年4~12月分の売上高は535億9000万円と前年同期比で2.9%の増収となったものの、純利益は2億2700万円と前年同期比63.5%減を記録している。とはいえ、新型コロナウイルス感染症の流行で外食業界自体が大打撃を受けていることを鑑みると、十分に健闘しているとも言えるだろう。

 そんなモスバーガーは、品質やコストパフォーマンスに優れたメニューが数多くラインナップされているのだが、中には購入をオススメできないような商品も存在する。そこで今回、モスバーガーの商品を独自にリサーチし、「この春、買ってはいけないモスバーガーのメニュー」5品を選出した(価格は税別)。

マッケンチーズ&コロッケ/436円

 はじめに紹介するのは、2月10日から期間限定で発売されている「マッケンチーズ&コロッケ」。マッケンチーズとはマカロニとチーズを組み合わせたソースで、アメリカやイギリスといった英語圏の国の家庭料理として親しまれているそう。この商品に使われているマッケンチーズソースは、さらに紀州南高梅や粉末鰹節が隠し味として加えられているようだ。

 グリーンリーフに大判のコロッケをのせ、さらにその上にミートソース、マッケンチーズソース、粒マスタードを重ねたボリューミーなハンバーガーだが、SNS上の感想を見てみると評価はあまり芳しくない。中には“狙いが何かわからない”、“過去一で期待ハズレ”といった厳しい意見も上がっているほど。

 実食してみたところ、マカロニのボリュームも十分で豪華な盛りつけになってはいるものの、2種のソースと粒マスタードがごちゃ混ぜになっているためか、味の統制が取れていない印象があった。その上、具がてんこ盛りすぎて、食べている途中で手に持った包装紙の奥へと具材が落ちていってしまう。味にも食べ方にも注意が必要な商品と言えるだろう。

ダブルモスチーズバーガー/482円

 次に紹介するのは、「ダブルモスチーズバーガー」。モスバーガーの定番商品であり、ボリューム満点で味も絶品なこの商品をオススメできない理由は、そのカロリーにある。

 ハンバーガーパティが2枚にチーズ、マヨネーズ、ミートソースと高カロリーの食材がてんこ盛りな「ダブルモスチーズバーガー」のエネルギーはなんと569kcal。身体の活動量にも左右されるが、成人男性が1日に摂取する適切なエネルギー量が2000~3000kcalということを踏まえると、かなり高い数字であることがわかるだろう。これにポテトなどのサイドメニューを合わせたら、適切なエネルギー量を超えかねない。

 モスバーガーでは平均カロリーが200 kcal強の「モスの菜摘」シリーズのようなヘルシーなハンバーガーも多数展開しており、そちらも十分に食べ応えがある。リモートワークの影響で運動不足になり、体重の増加を気にしている方はそちらを注文した方がいいかもしれない。

ソイハンバーガー/204円

 3品目は、ハンバーガーパティの代わりに大豆からつくられたパティを使用したヘルシーハンバーガー「ソイパティ」シリーズのひとつである、「ソイハンバーガー」。20年5月の「モス、この春“不評な”商品5選…辛すぎるバーガー、シェイクはマックにコスパで完敗」でも一度紹介しているが、健康志向が高まる昨今の状況にあわせて、改めて紹介したい。

「ソイパティ」シリーズは植物性たんぱくからたんぱく質を摂取しつつ、脂質を抑えられることが特徴とされているのだが、この「ソイハンバーガー」に関しては“脂質が思いのほか多くて残念”といった感想がSNS上に上がっている。

 通常の「ハンバーガー」の脂質が11.9gなのに対し、「ソイハンバーガー」は9.4gと2.5gも抑えているのだが、ダイエット中で脂質を徹底して管理するという場面では気になってしまう数字かもしれない。

フレンチフライポテト/204円(Sサイズ)

 次に紹介するのは、モスバーガーの定番サイドメニューである「フレンチフライポテト」。問題点として挙げられるのは、そのコスパだ。

「フレンチフライポテト」のSサイズは204円なのだが、他のハンバーガーチェーンのポテト商品と比較すると、内容量に対して価格がやや高めとなっている。味については大きな問題はないのだが、逆に言えば突出したおいしさがあるわけでもないので、他のチェーンと比べて秀でたポイントがあまりなく、SNS上では“ポテトが微妙なのがもったいない”といった声も。

 ハンバーガーの付け合わせで食べる場合、あるいは「オニオンフライ」とのセットで評価が高い「オニポテ」のようなセット商品を注文する場合はともかく、ガッツリとポテトを味わいたいときには、他のチェーンに行くのがオススメと言える。

ネーブル コーラ<ネーブルオレンジ果汁0.4%使用>/269円(Mサイズ)

 最後に、2月10日から発売された期間限定商品「ネーブル コーラ<ネーブルオレンジ果汁0.4%使用>」を紹介しよう。

 このドリンクは瀬戸内産のネーブルオレンジとレモンを材料に使用したシロップで割られたコーラで、果実の果汁だけでなく、果肉と果皮も入っていることが特徴とされている。柑橘系ならではのすっきりとした味わいがセールスポイントなのだが、SNS上では“普通のコーラとの違いがよくわからない”といった声も上がっている。

 購入して手に持ってみると、パッケージはとてもおしゃれ。いざ実飲してみると、普通のコーラとの違い自体は感じられたものの、シロップの味つけがやや甘ったるくて果汁の存在感は薄い。ネーブルオレンジとレモンの果肉が入っているのは豪華だが、せっかく柑橘系のシロップを入れるなら、もっと酸味を強調した方が良いアクセントになったように思える。

――ここまで紹介してきた5品はあくまで独断で選んだものであり、モスバーガーの商品は基本的にどれも質にこだわっていて、おいしいメニューばかりが揃っている。不評の理由を知ってもなお興味のある商品があれば、ためらわずに購入してみてほしい。

※情報は2021年3月12日現在のものです。

(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)