JRA 「勝率7割」川田将雅がライバル騎手を圧倒!? 桜花賞(G1)エリザベスタワーで3週連続G1制覇も夢ではない理由

 飛ぶ鳥を落とす勢いとはまさにこういうことだろう。

 ダノンスマッシュで高松宮記念(G1)を制し、今年のG1初勝利を挙げた川田将雅騎手だが、レイパパレとのコンビで先週の大阪杯(G1)でも勝利を収めた。昨年は12月までG1未勝利だったが、朝日杯FS(G1)をグレナディアガーズで勝利すると、翌週のホープフルS(G1)でもダノンザキッドで優勝。かつてG1で惜敗を続けていた姿とは見違える「無双状態」となっている。

 今年1月は6勝と出遅れたが、2月に11勝すると、3月は16勝と勝ち星を伸ばして反撃を開始。ここにきて右肩上がりに調子を上げており、この勢いは他のジョッキーにとっても脅威だろう。

 11日、阪神競馬場で行われる桜花賞(G1)には、エリザベスタワー(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)に騎乗予定。『netkeiba.com』の予想オッズでは、6日現在で5番人気だが、決して侮れない存在といえる。

 昨年12月に桜花賞と同じ阪神1600mのデビューしたエリザベスタワーは、武豊騎手を背にノーステッキで快勝。2戦目のエルフィンS(L)の前には、武豊騎手が自身のホームページで「連勝で通過できるようなら桜花賞も意識できるかもしれません」と先のクラシックについても言及していたほどだった。

 レースでは9着と敗れはしたが、川田騎手に乗り替わりとなった次走のチューリップ賞(G2)ではメイケイエールと接戦のうえ、同着勝利をもぎ取っている。

 チューリップ賞で武豊騎手はメイケイエールに騎乗したが、薄氷を踏む思いでの勝利に「もっとスッキリ勝ちたかった」とコメントを残した。

「チューリップ賞では結果的に同着となりましたが、それが示すように武豊騎手も体が二つ欲しかったというのが本音ではないでしょうか。メイケイエールは、これまでに5戦して唯一敗れたのが昨年の阪神JF(G1)です。ゴール前で力尽きたとはいえ、ソダシから0.2秒差の4着と健闘したのは能力の証明になったと思いますし、もちろん同馬と接戦したエリザベスタワーも桜花賞でチャンスがあるでしょう」(競馬記者)

 これを後押しするのが、川田騎手の阪神競馬場での成績。特に芝のレースでは相性が良く今年に入って12勝を挙げており、勝率42.9%、単勝回収率も140%と優秀である。

 しかし、さらに驚かされるのが3月以降の成績だ。

 【9-1-0-3/13】という成績で、勝率は69.2%と約7割。単勝回収率も243%と目覚ましい成績を挙げている。

 エリザベスタワーを管理する高野友和調教師とは、先週もレイパパレと大金星を挙げた絶好調のコンビであり、川田騎手の3週連続G1勝利も夢ではなさそうだ。

「ユーザー起点」の発想が、テレビCMの可能性を拡げる

お店のデジタル化を支援する「STORES」を展開するスタートアップ企業「hey(ヘイ)」は、テレビCMの効果を最大化させるために電通と二人三脚で、これまでの常識にとらわれない新たなチャレンジをしています。

テレビCMで高速PDCAを実現する方法をお伝えした前回に続き、テレビCMの戦略、そしてテレビCM以外のメディアへの考え方について、heyのマーケティングディレクター・山﨑佑介氏、電通のアカウントリード・阪口真衣氏、プランナー・濱大毅氏が語り合います。

【 STORES とは? 】
お店のデジタル化を支援するプラットフォーム。ネットショップ開設・運営サービス「STORES」、お店のキャッシュレス決済サービス「STORES 決済」、オンライン予約システム「STORES 予約」を展開している。https://stores.jp

 

レスポンスコネクター・ダッシュボード
左から、阪口真衣氏(電通 アカウントリード)、山﨑佑介氏(hey マーケティングディレクター)、濱大毅氏(電通 プランナー)

良いテレビCMを作るためには、現場判断が欠かせない

濱:今回制作したCMついても少し伺いたいのですが、BtoBを狙ったシステムサービス系のテレビCMは30秒が一般的です。15秒を選択した背景には、どのような意図があったのでしょうか?

山﨑:BtoBは事業説明を長くしないと伝わらない懸念があるので、30秒が多くなるんだと思います。「STORES」のネットショップ、キャッシュレス決済、予約システムは、利用シーンは想起しやすいので、15秒で実現できるようにお願いしました。30秒より15秒の方が配信コストは低くなるので、まず15秒で試したかった背景もあります。

阪口:オリエンの段階では、それを15秒で実現できるか分からなかったので、まずは3つのサービスの15秒版をフォーマットとして作りました。その上で、現場で山﨑さんにもアドバイスを頂きながら、3つのCMを再編集した「お店のデジタル、まるっと。篇」を作ってみたら、見事にハマったんです。

 

濱:現場判断で生まれたというのが新鮮ですよね。普通は絵コンテや提案書を事前に承認してもらい、それに沿って作るじゃないですか。

山﨑:提案時のコアアイディアを変えることはないですが、編集方針は撮影を通じて決めた方が良くなりますよね。実際の撮影で見えた強い表情や、強いコメント。そのコミュニケーションの強さを、いかに「STORES」のベネフィットに落とすかという視点を持ち、現場で判断しています。

編集室に行った時、台本通りのパターンの他に、台本と全く違うパターンがあったのも驚きました。まさに現場で見えた強い絵を活かした構造になっていて。台本通りを強要していたら今回のテレビCMは作れなかったと思います。「STORES」ブランドを正しく導いてくれたクリエイティブチームにも本当に感謝してます。

濱:CMにはお笑い芸人の児嶋一哉さんを起用しています。そもそもテレビCMにおけるタレント費用はCPAに見合うのか?どう寄与するのか?という議論が常にあるのですが、山﨑さんはタレント起用の意義をどのようにお考えでしょうか?

山﨑:タレントには、キャラクターやイメージなどの認知属性があります。その方の認知属性を活用して商品コミュニケーションを加速させるのが、タレント活用の意義だと考えています。そのため、検討するタレントさんの出演番組やYouTubeはすべてチェックしますし、今のキャラクターに至った歴史も徹底的に調べます。

濱:なるほど、その上で児嶋さんを選ばれた理由もお聞きしたいです。

山﨑:コロナの影響もあり、今は商店街や店舗のビジネスが苦戦を強いられています。苦しい時代だからこそ、一方的に営業してくる存在じゃなくて、困ったときに気軽に話せる存在になりたかったんです。クリエイティブチームから「商売繁盛」というキーワードを聞いたとき、点と点が一気につながりました。
 
「Just for Fun」というheyのミッションにも通じますが、お祭りで商店街を盛り上げるように、お店の皆さまの商売繁盛を願うことが、「STORES」に必要なコミュニケーションだと考えました。それを伝えてくれる人を検討したとき、児嶋さんが持っている「親しみやすさ」「明るさ」「誠実さ」という認知属性が一番フィットしたんです。 

濱:確かに、児嶋さんに応援してもらえると納得感があるというか、素直にうれしい気持ちになりますよね。

山﨑:テレビCMでは児嶋さんがハッピを着て商店街を練り歩いてますが、実際にhey社員も同じハッピを着て、全国の地方自治体でネットショップ開設セミナーを行ってます。テレビCMのイメージもあって「ハッピのお兄ちゃんこれ教えてよ」と地元の皆さまもとっても温かく迎えてくださります。

レスポンスコネクター・ダッシュボード

メディア起点ではなく、ユーザー起点の発想が大切

濱:前回 、「視聴者のアクションが起こせないテレビCMは、やる意味がない」というお話がありましたが、近年はテレビCM映像をSNSやYouTube、TVerなど他メディアに展開するケースも増えています。山﨑さんはこれまでテレビ以外のメディア戦略にも携わられてきているので、そのあたりの意見も伺えたらと思います。

山﨑:われわれが考えるべきなのは、メディアの特性です。YouTubeであれば、スマホユーザーがほとんどで、ユーザーが閲覧したい動画の前後や途中に視聴される広告になります。その動画広告として最も適切な内容を考えなければいけません。結論を言えば、今回テレビで流している15秒CMをそのままYouTubeに展開するのは間違っていると思います。

濱:設計さえしっかりできていれば、YouTube広告も有効でしょうか?

山﨑:もちろんです。そもそもマス広告とデジタル広告は役割が異なるので、そこに優劣があるのではなく、補完し合うものだと思っています。

いまテレビCMでは電話開設サポートを訴求していますが、これはインターネットが苦手な方にとって電話ですぐ聞けることが、安心してご利用いただけると思っているからです。

一方で、デジタル広告では実際に検索した方を対象としているので、もう少し具体的なことをお伝えしています。テンプレートが豊富で初心者でもデザイン性の高いページが作れるとか。

YouTube広告でいうと、例えばハンドメイドの動画を見ている方に「STORES で販売してみませんか?」と提案するならイメージが湧きます。

阪口:考え方がメディア起点ではなく、ユーザー起点なんですよね。この人たちを動かすためにはそれぞれのメディアで何を訴求すればよいのか?どう伝えるのがベストか?という発想からスタートしているから、メディアに縛られない戦略を立てられるのだと思いました。

レスポンスコネクター・ダッシュボード

メディアで適切なコミュニケーションができているか判断する

濱:テレビCMが視聴者のアクションを起こせたかどうかを測るためのツールとして、「STORES」のCM施策では、「レスポンスコネクター・ダッシュボード」を活用しています。今後、テレビ以外のメディアに展開するときの判断材料としても、同ツールは使えそうでしょうか?

【レスポンスコネクター・ダッシュボードとは】
CM1本ずつに対し、広告主が設定したKPI項目と紐づけすることにより、出稿効果を細かく検証するツール。どの曜日・時間帯でCMに効果があったかを分析し、ユーザーへの「即時的な広告効果」を可視化。さらには、質の高いユーザーの反応、すなわちLTV(Life Time Value)など、「中長期的な広告効果」も継続的に分析することが可能。本ツールの計測ロジックは特許出願中で、既に50社以上に提供実績有(リリースはこちら)。


レスポンスコネクター・ダッシュボード


山﨑:はい。もしかすると、「レスポンスコネクター・ダッシュボード」は、「デジタル広告のようにテレビCMを運用するもの」という印象を持たれる方もいるかもしれませんが、そうではなく「それぞれのメディアで適切なコミュニケーションを行うための判断材料」という認識がより正しいと思っています。

濱:「レスポンスをコネクトする」という抽象度の高い名称にしているのは、テレビCMに対するあらゆる反応=レスポンスに対応できることを表すためです。今回はサイト来訪数にフォーカスしていますが、資料請求数や課金数、SNSでのツイート数など、レスポンスの種類はさまざま。事業の目的に応じてトラッキングすべきレスポンスを最適化することが、私たちプランナーの仕事だと思っています。

山﨑:テレビCMのオンエアデータに、何を紐づけるのかを考えるのがファーストステップ。「STORES」の場合は、それが「オンエア直後30分以内の『STORES』サイトへの新規来訪数」でした。事業ごとに何をレスポンスさせるのかが明確にできれば、テレビというメディアの可能性をもっと活用できるようになると思います。

レスポンスコネクター・ダッシュボード  

濱:「レスポンスコネクター・ダッシュボード」のリリース配信後、多くのクライアントさまからお問い合わせが来ており、正直びっくりしました。同時に、各企業が多種多様なKPIをお持ちだということもつくづく実感する機会となりました。“DX化”という言葉が一人歩きする昨今で、「CM効果がダッシュボードで見られる」という点は、良くも悪くも”聞こえ”は良いようです(笑)。     

ただ、どうしてもこういうツールって手段の目的化になりがちなので、どの業種・どの企業に対しても、代理店がチームとなって、「レスポンスコネクター・ダッシュボード」を一つの判断材料とした、コミュニケーション効果・その先の事業成長の最大化が実現されることを期待したいですね。

山﨑:企業や業種ごとに適切なテレビ番組って変わると思うんですよね。A社にとって良い番組が、B社にとっては悪かったり。「枠を買う」ではなく「コンテンツを届ける」視点で整理すると、CM検討できる番組や地域がぐっと増えると実感しています。

お店のデジタル化で商圏が広がり、地域の魅力を全国に届けているSTORES オーナーさんもたくさんいらっしゃいます。CMを流して終わりではなく、一緒に地域経済を盛り上げるパートナーになれるよう、これらも尽力していきます。


※DX(Digital Transformation|デジタルトランスフォーメーション):デジタル技術を浸透させることで人々の生活・企業の事業成果をより良いものへと変革すること。

JRA 「幻の秋華賞馬」レイパパレ高野友和調教師の挫折……、4年前に味わった皐月賞1番人気馬との苦い記憶とは

 コントレイル、グランアレグリア、サリオスが激突し、三強対決に注目が集まった先週の大阪杯(G1)。戦前の下馬評とは裏腹に勝利を挙げたのは川田将雅騎手の4番人気レイパパレ(牝4、栗東・高野友和厩舎)だった。

 この勝利でデビューからの連勝を6に伸ばしたレイパパレは、牝系を遡ると1993年のダービー馬ウイニングチケットがいる血統。1984年にグレード制が導入されて以降、無敗で古馬GI制覇を遂げたのはファインモーションの2002年エリザベス女王杯(G1)、クリソベリルの19年チャンピオンズC(G1)に続く三度目の快挙となった。

 管理している高野友和調教師のG1優勝は、2015年のジャパンC(G1)を制したショウナンパンドラ以来6年ぶり。同馬に続いて牝馬での勝利を飾った。

 牡馬でも重賞勝ちしている高野調教師だが、これまでの活躍馬は牝馬が多いのが特徴といえるだろう。昨年のオールカマーを制したセンテリュオ、桜花賞(G1)に出走するエリザベスタワーも牝馬だ。

 そんな高野調教師だが、レイパパレ以前にも無敗のG1制覇の夢を見た馬がいたことは有名である。

 その馬の名は4年前のクラシックで大きな注目を集めたファンディーナ。

 デビューから3連勝して2着に付けた着差の合計が15馬身3/4。無敵の快進撃を続けた期待馬に、陣営が表明したのが牡馬クラシック皐月賞(G1)への挑戦だった。

「無事にここを走れば、ダービーに行くプランもあります」

 当時、『netkeiba.com』の取材を受けた高野調教師は高らかに宣言した。牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制したウオッカが引退してから約10年、怪物候補に陣営が期待を寄せたのも無理はない。

 しかし、意気揚々と挑んだ皐月賞で1番人気に支持されたものの、ファンディーナはまさかの7着に惨敗……。ダービー挑戦の夢が消えたどころか、牝馬相手のローズS(G2)や秋華賞(G1)でも人気を裏切る敗戦が続いた。

 その後はリゲルS(OP)に出走した後に骨折が判明して無念の引退。高野調教師は「これからの人生で、後悔の感情が心の奥底にずっと残りそうです。本当に申し訳ない思いです」と後悔の言葉を残している。

「オーナーサイドが決めたファンディーナの皐月賞挑戦。3連勝はすべてワンサイドゲームの大楽勝だったこと、フラワーC(G3)から桜花賞(G1)までの間隔を考慮すると、無謀な挑戦だったとはいえません。陣営も立て直しを図りましたが、夏負けしたファンディーナは帰厩後も思った通りの調整が叶わず、歯車が狂っていったのでしょう。

皐月賞の敗戦がファンディーナのその後に大きな影響を与えてしまったのかは、定かではありません。しかし、圧倒的なパフォーマンスで大きな注目を集めていただけに、賛否が分かれる結果となってしまいました」(競馬記者)

 あれから4年、挫折を味わった皐月賞と同じく、4月に行われた大阪杯で見事な勝利を挙げたレイパパレ。前回の苦い記憶を払拭してくれた無敗馬のG1制覇だったのではないだろうか。

アップルEV、生産委託先に「マツダ」が取り沙汰…高いデザイン性、米国工場の生産余力

 米アップルが2020年代半ばにも発売する予定の電気自動車(EV)「アップルカー」の生産委託先として、日本車メーカーを含む6社が打診を受けたと報道されている。アップルEVを生産する日本メーカーはどこなのか――。

 韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車が生産を請け負うことで調整していたが、2月に入って協議の中断が明らかになった。現代側が「初期段階」と協議の事実を認めたため、秘密保持を重視するアップルの不興を買い、「冷却期間を置いた」(米シリコンバレーの情報筋)とみられている。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版は、<日産自動車に生産委託で提携を打診したものの、交渉は不調に終わった>と報じた。

 ファブレス(工場なし)経営で知られるアップルはスマートフォン「iPhone」の生産を台湾の鴻海精密工業などに委託している。EVへの参入にあたってもアップルはデザインや設計に特化し、生産は自動車メーカーなどへ委託する方向で水面下で交渉が進んでいる。

 日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)はFTの取材に「車の製造方法を変えるつもりはない」と強調し、自社生産にこだわりを示した。アップルは協業の可能性のある、あらゆる自動車メーカーに声をかけているとされる。「欧州にも声をかけているだろうが、さすがに欧州メーカーは受けない。可能性は韓国、日本、中国に絞られる。1社ではなく、複数社になる可能性がある」(自動車担当アナリスト)。

「スティーブ・ジョブズ氏は、いいものをつくりたいと1社にこだわったが、今のティム・クックCEOは複数社に価格競争させ、発注している。金額次第だと思う。ただし、アップルEVは1台500万円以上の高級車になるとみられているので、技術力が必要になる」(在米の自動車担当アナリスト)

 アップルのティム・クックCEOは1月27日の電話会見で、「今、話すつもりはないが、もちろん新たなことを考えている。これまでにも他の新たなことが会社に貢献してくれたよう、当社に貢献してくれることになると思う」と意味深長な言い回しをした。

 アップルはスマホ市場(市場規模は5000億ドル)の3分の1を占めている。これに対してモビリティ(移動手段)市場は最大10兆ドルに成長するとみられている。アップルが2%のシェアを獲得すればiPhoneと同じ規模のビジネスになる計算。アップルにとってEVは実に魅力的なアイテムなのだ。20年12月21日、ロイターは「自動運転のEVを24年にも製造を始める」と伝えた。「プロジェクト・タイタン」と呼ばれるアップル独自のEV開発である。アップルが自動運転技術を開発していることは米国シリコンバレーでは公然の秘密だったが、ロイターが「アップルは画期的な電池を積んだ車を開発中」と報じ、一気にアップルEVに火がついた。

完成車メーカーは否定的

 では、日本の状況はどうか。“協業”といえば聞こえはいいが、アップルの下請けになるという見方もある。完成車メーカーはアップルの下請けをやるつもりはないはずだ。トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)の世界最大手だ。自社のビジネスモデルを脅かしかねないアップルEVの量産には手を貸さない。かつて米テスラと資本業務提携して米国でEVを共同生産したが、今は手を引いている。

 ホンダも環境車の主軸はトヨタと同様にHV。これからEVに本腰を入れる。ホンダのパートナーは当面、米GMになりそうだ。SUBARUはトヨタの持ち分法適用会社だが、アップルEVへの対応は不明だ。

 日本では日産がもっともEVに積極的だが、「日産のEV技術は一世代古い。日産が21年に出す予定のSUV(スポーツ多目的車)タイプのEV『アリア』の売り値は500~600万円になるとみられており、アップルEVと競合する」(外資系証券会社の自動車担当アナリスト)。

 関係がギクシャクしているとはいえ、親会社の仏ルノーは世界7位のEV、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)のメーカーである。「日産がアップルの“下請け”になることを絶対に許さない。日産が『敵に塩を送る』ことになるアップルとの提携を断ったのは、ルノーの意向を忖度したからだろう」(同)。

 三菱自動車は、第一世代の小型EV「i-MiEV」のほかPHVの「アウトランダーPHEV」を生産しておりEVのノウハウはある。アップルが委託生産を任せるに足る技術を持ったメーカーのひとつだ。「ルノー・日産連合のなかで三菱自動車に遠心力が働けば、アップルEVをつくるという選択肢はある。アップルが設備投資をしてくれるなら、という条件付きだろう」(三菱グループの首脳)。

日本電産の動きにも注目

 マツダが一番可能性が高いとみられている。

「マツダはEVを本気でやるつもりはないので、アップルと競合しない。マツダはデザイン性の高いクルマづくりで知られ、アップルEVのボディーメーカーとして有力候補だ。他社が生産したEV車台に自社製のボディーを載せて完成車にするノックダウン方式なら、やるかもしれない」(自動車評論家)

「マツダは米国と中国に完成車工場がある。米国工場が空いているのでアップルEVをつくるのに好都合だ」(大手証券会社の自動車担当アナリスト)という“台所事情”もある。

「生産コストが安く電池供給も安定している中国メーカーに車台を、マツダにボディーと最終組み立てを委託する国際分業であれば、現在のマツダの経営体力でもやれそうだ」(完成車メーカー首脳)

 EVはガソリン車やHVのようにモデル別の車台ではなく、標準車台にボディーを搭載する生産方式になるといわれる。ここでクローズアップされてくるのは日本電産だ。永守重信会長兼CEOは25年に車台市場への参入を表明している。もし、韓国、日本がダメなら最後は中国メーカーになる。

「中国メーカーに米工場をつくらせる。ブランド力のない中国メーカーにとってアップルEVの製造はブランド向上につながる。メリットは大きいはずだ」(中国経済に詳しいアナリスト)

 アップルEVが成功すれば、日本メーカーが得意とするHVやガソリン車の市場の縮小に向かうことになる。アップルカーがiPhoneと同様のパターンになるなら、前面に出るのは「アップル」ブランドだけ。組み立てをする企業のメリットは限られる。先行きに展望を持てない日本メーカーが手を挙げるというのが、現下で考えられる最終シナリオになるかもしれない。

(文=編集部)

売りにしたいのは、アスリートの「頭脳」〜「アスリートを、ブレーンに」の挑戦〜

2020年12月9日。アスリートの知見をもとに新規事業を創出する「アスリートブレーンズ」そのプロジェクトの一環として、「アスリート×ビジネス 現在地と未来の可能性」と題する電通社内向けのウェビナーが開催された。ウェビナーの第一部、第二部とリンクする形でお届けする本連載では、ウェビナーを通じて見えてきたアスリートビジネスの本質、さらにはアスリートビジネスを牽引する方々の本音や野望といったものに、編集者ならではの視点で鋭く切り込んでみたい。前編となる本稿では、「アスリートブレーンズ」のそもそもの成り立ちから現在の取り組みまでを紹介していく。

文責:電通報編集部


「スポ根で、事業経営はできません」(為末大)

ウェビナー第一部では、アスリートブレーンズの中心的存在ともいうべき為末大氏、同じく黎明期からプロジェクトに関わる電通3CRプランニング局 日比昭道氏に、電通第17ビジネスプロデュース局 松江由紀子氏を加えてのディスカッションとなった。

インタビューに応える為末氏(「為末大の緩急自在」より)
インタビューに応える為末氏(「為末大の緩急自在」より)

冒頭から、為末さんの指摘は手厳しい。たとえば「アスリートと企業によるコラボ」と言われて一般的にイメージされるのは、自身の経験に基づいた「精神論」を熱く語るアスリートと、そんなアスリートの顔(=肖像物や肖像権)をビジネスに活用する企業といったものではないだろうか。「確かにそれも一面だとは思いますが、それだけだとダメだと思うんですよ」そう為末さんは、冷静に釘を刺す。自らも経営者である為末さんは、そうしたイメージ戦略だけでモノが売れ、ファンとの信頼関係を構築できる、とは考えていない。

立ち上げから5年あまりが経過した「アスリートブレーンズ」。そのプロジェクトの核ともいうべき「アスリートのナレッジを、すべての人へ」というスローガンに込められた思いは、一つも揺らぐことはない。ナレッジとは、目的を達成するための具体的な戦略であり、方法論のこと。決して、イメージなんてものではない。さらに、ここがポイントだと思うのだが、そのナレッジを「すべての人」へ届けたい、ということ。プロジェクトがターゲットとしているのは、アスリートを目指す人ではなく、ごくごく普通に仕事で悩み、ごくごく普通に自身や家族の健康を願う、そんな人たちなのだ。

「泳がずに、水泳選手になったものはいない。名言ですね。えーっと、どなたの言葉でしたっけ?」(日比昭道)

5年来の「盟友」ともいうべき為末さんに、茶目っ気を交えつつ、声をかける日比氏。実はこのフレーズ、企業や社会との共創を志す「アスリートブレーンズ」の立ち上げ時の宣言文に登場するもので、つづくフレーズには「タックルをせずに、ラグビー選手になったものはいない」という言葉が躍る。もちろん、筆をとったのは為末氏ご本人である。

収録会場での為末氏と日比氏
収録会場での為末氏と日比氏

為末さんは「実践知」という言葉を、好んで使う。スポーツの現場は、とにかく実践の場。知識や理屈、経験もさることながら、実践を通して培われた知恵そのものが何より大切で、そこにこそ「価値」が宿るという意味だ。ここでいう「価値」とは、記録やメダル、名誉から派生するものではない。日比氏のようなプロジェクトメンバーや、パートナーである企業、その企業のサービスや商品を手にした生活者に、端的に言えば「いいね」と言ってもらえるか否か、ということだ。

「教科書がないなら、つくるしかないですよね?」(為末大)

その「価値」を、どうしたらわかってもらえるか。その「価値」に、どうしたら共感してもらえるのか。それを突き詰めた結果、為末さんがたどり着いた答えは、アスリートの価値を可視化して、さらには抽象化(一般化)することだと言う。わかりやすく言うなら、為末さんのトレーニング法のちょっとしたエッセンスを日常生活に取り入れてみたら、あれれ?足腰がなんだか軽いぞ、というようなことだ。「パートナーである企業の方々とは、そうしたゴールイメージから逆算して、このサービスの、この商品の『本質的な価値』ってなんだろう? ということを何度も、何度も、議論するようにしています。いうなれば、教科書づくりです。そんな教科書、世の中にないんですから。だったら、一緒につくっちゃえばいいじゃん、というノリですよ」。

「スペシャル感の正体は、安心感だと思う」(松江由紀子)

ここで、三人目のパネラーとして登場したのが、電通BP局の松江氏だ。為末氏、日比氏とは、とある企業の商品開発を共に進めてきたパートナーである。「最初は、為末さんに加えてスケートのショートトラック競技を牽引して来られた勅使川原郁恵さんという、世界的なアスリートの方々が持つある種のスペシャル感のようなものを期待して、クライアントに話を持って行ったという部分も、正直ありました」そう振り返る松江氏。「でも、クライアントと共に作業を進めていくうちに、私が感じていたスペシャル感の正体って、実は安心感のことだったんだ、ということに気付いたんです」。

収録会場での為末氏と松江氏
収録会場での為末氏と松江氏

為末さんのように丈夫で健康な骨を作るには?という課題から始まったそのプロジェクトがぐいっと前に進んだ瞬間のことを、松江氏はよく覚えているという。「ポイントは、日常の姿勢ということだったんです。テスト商品を前に、クライアントとあれこれ議論している中で姿勢というキーワードが浮かび上がってきたときには、だれもが希望の光を見出したというか、ほっと安心できたというか、自然と柔らかな表情になっていました」。

家庭教育アドバイザーとしての活動も精力的にこなす松江氏。「為末さんの言葉をお借りするなら、まさに可視化と抽象化(一般化)、ですよね? これって、家庭教育にもまったく同じことが言えるんです」。

「着地を決められなければ、絵に描いた餅」(為末大)

「松江さんにそのようにおっしゃっていただけるのは、とてもうれしいのですが」と少々照れながらも、為末さんはこう続けた。「でも、アスリートとして言うわけじゃないけれど、着地を決められなければ、なんの意味もないですからね」。

そこで冒頭の為末さんの発言に戻るのだが、「みんなで一生懸命、頑張ったのだから、あれだけ汗をかいたのだから、いいじゃない」では、本当の意味での共創は生まれない。「僕らアスリートは、ともすれば機能の話しかしない。その話を、理屈やイメージではなく、みんなが納得できて安心できる、分かりやすい言葉や魅力的なビジュアルといったものに『翻訳してもらえる力』が欲しい。電通の皆さん、そしてクライアントの方々に、僕らアスリートが期待しているのは、実はそうした能力なんです」。

実際、松江氏による「日常の姿勢」のエピソードは、当初の為末さんからすると「そんなの、当たり前のことでしょ」という感想だったのだという。でも、チームで話をしているうちに「あれあれ? これって、すごく大切な発見かも。実際、日常の姿勢って、アスリートなら誰でも気を付けていることだから」という気付きがむくむくと膨らんでいったのだそう。

誰だって、迷っているときには背中を押してもらいたいし、誰かに背中を押してもらえたらうれしい。「この道を行けば、間違いない」と安心できるし、希望の光も見えてくる。アスリートの「頭脳」を売る、そんなビジネスの可能性に、一人の生活者として大いに勇気づけられたし、アスリートの立場からしても、こうしたプロジェクトには大いに背中を押されているに違いない。

ウェビナー登壇者(第一部/第二部)による記念撮影の様子
ウェビナー登壇者(第一部/第二部)による記念撮影の様子

為末大さんを中心に展開している「アスリートブレーンズ」。
アスリートが培ったナレッジで、世の中(企業・社会)の課題解決につなげるチームの詳細については、こちら

アスリートブレーンズロゴ

本連載は、2020年12月9日に行われたウェビナーの主催者である日比昭道氏(電通 3CRプランニング局)白石幸平氏(電通 事業共創局)の監修のもと、ウェブ電通報独自の視点で編集したものです。

中国、6年以内に台湾へ侵攻シナリオ…「世界最強の軍隊建設」「中華民族の復興」掲げる

 中国の習近平国家主席(中央軍事委員会主席)は3月9日午後、全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の中国人民解放軍・武装警察部隊代表団の全体会議に出席し、「2027年(8月1日)の軍創設100周年まで、台湾解放を実現しなければならない」などと語り、台湾統一の具体的なタイムテーブルを示していたことがわかった。習氏が公の場で「台湾解放」という言葉を使うのは初めてとみられる。

 米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官も3月9日(日本時間3月10日)、米上院軍事委員会で「今後6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」と述べて、中国軍の台湾への軍事攻勢に強い警戒を示しており、中国は今後、台湾への揺さぶりの動きを強めてくる可能性が高まっているのは間違いない。

 軍・武装警察部隊代表団の全体会議には習氏を筆頭に、制服組ナンバー1の許其亮・中央軍事委副主席ら中央軍事委員全員が出席したのに加え、各地方軍区の司令官ら約250人が参加するなど、中央軍事委員会最高幹部会議の様相を示していた。とくに、中国では昨年1月以来、新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の軍指導者が一堂に会する機会がなかっただけに、習氏も満面の笑みで会場に入り、参加者をねぎらう言葉をかけたほどだ。

 習氏は演説冒頭、「今年は中国共産党の建国100周年であり、第14次5カ年計画(2021~25年)の開幕の年であり、社会主義現化国家の新たな旅が始まった年でもあるという重要な節目だ」と前置き。そのうえで、習氏は「今年7月23日の中国共産党創設100周年の次の節目は27年8月1日の軍創設100周年であり、「戦争に勝つことができる世界最強の軍隊を建設しなければならない」と強調した。

 さらに、習氏は「党中央委員会と中央軍事委員会の決意を深く理解し、第14次5カ年計画のレイアウトを計画し、推進するなかで、2027年の軍創設100周年の軍事建設目標の実現に集中しなければならない」と力説したあと、「国家の主権を維持し、軍事科学技術を確立、中国の軍隊現代化の建設などの完成を急がなければならない」と強調した。

 さらに、習氏は「現在の中国を取り巻く安全保障環境は不安定であり不確実性が高い」と述べながらも、「台湾の解放をはじめとする『建軍100年までの奮闘目標』を実現しなければならない」と主張した。習氏が軍や武装警察の全体会議の場で、「台湾解放」という言葉を使うのは初めてとみられる。

習近平、狙う4選

 習氏が言及している「建軍100周年」とは、今から6年先の2017年8月1日のことで、さきに引用した米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官の「今後6年以内」と符合する。この間に、2022年には習氏の総書記3期目を決めるとみられる第20回党大会が控えており、その5年後の27年秋の第21回党大会では、建軍100年までの奮闘目標である「台湾解放」を成し遂げた習氏が党最高指導者の4選を決めて、習新最高指導者の座を確実にするとのタイムテーブルを描いているとみられる。

 北京の外交筋によると、「建軍100年までの奮闘目標」とは「軍事理論の現代化、軍隊組織形態の現代化、軍事人員の現代化、武器装備の現代化」という中国軍の建設に加え、最重要命題として「国家主権の維持及び中華民族の復興」が挙げられている。

 これについて、中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版(電子版)は具体的に「建軍100年までの奮闘目標」について「『西太平洋での覇権国家(米国)による脅威に対抗できる能力を持つ軍』の実現を目指している」という専門家の見方を伝えている。このため、同筋は「習氏の発言は中国軍が今後、27年までに台湾侵攻作戦を実行する可能性を強く示唆しているといえよう」と指摘している。

(取材・文=相馬勝/ジャーナリスト)

●相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

「ハゲは遺伝」「辛い食べ物は髪に悪い」は事実?リアップの大正製薬研究員に聞いた

 薄毛は、多くの男性が抱える悩みのひとつ。ポジティブに捉えてオシャレ坊主にヘアスタイルをシフトし、“薄毛でも魅力的なオトコ”を演出したいところだが、薄毛の予兆・進行を感じ始めたら不安になるのがホンネ。まことしやかな薄毛や育毛にまつわる話が巷にあふれているのは、その証左だろう。

 そんな「興味はあるけれど、実際の効果はどうなの?」という真偽不明な育毛・発毛方法や、薄毛対策に関する幅広いアイテム選びまで、玉石混交の情報に惑わされ、正しいケアを実践できている人は少ないかもしれない。

 そこで、発毛剤「リアップ」の開発、薄毛などの研究を行う大正製薬株式会社の出浦小織氏に「薄毛にまつわるウソ・ホント」について、話を聞いた。

 出浦氏は大正製薬に入社以来、OTC医薬品(薬局・薬店・ドラッグストアなどで購入できる医薬品)の開発に従事。現在、同社のセルフメディケーション開発研究所に所属し、毛髪科学や皮膚科学に基づく製剤の開発を担当する、その道のエキスパ―トだ。

――「ハゲは遺伝する」は本当か?

「壮年性脱毛症(AGA)は遺伝性のものです。ただし、薄毛の進行には複数の原因が関係している場合があります。遺伝だけではなく、生活習慣や喫煙、ストレスや紫外線なども抜け毛の原因となりますから、普段から規則正しい生活を心がけることも大切なのです。

 ちなみに、薄毛の進行の見極めは、以前と比べて頭頂部や前頭部の髪が薄くなってきた、もしくは髪が細く、短くなっていると気づいた場合です。AGAの可能性があります。成人男性の抜け毛・薄毛の多くはAGAによるものといわれています。

 AGAになると、男性ホルモンの働きによって毛髪の成長期が短くなり、髪の毛が十分に成長する前に退行期に移るため、髪の毛は細く短い産毛のような毛から成長しなくなります。そのため、産毛のような細く短い毛が増えてボリュームダウンするのも特徴です。

 AGAは進行性なので、そのままにしておくと薄毛が広がっていきます。髪の毛が完全に抜け落ちてしまった部分は対策・治療の効果が出にくくなるので、AGA対策は早めに行うことが大切です」

――発毛剤、育毛剤、頭皮用ローションの効果の違いとは?

「発毛剤は、毛包(毛を産生する器官)を活性化させて新しい髪の生成を促します。また、血行を促進させて細胞に栄養を行き渡らせて発毛を促進し、髪を太くします。つまり、『新たな毛を増やす』と『抜け毛を防ぐ』という2つの効果があります。

 育毛剤は、頭皮を清潔に保ち、髪が育ちやすい環境を整えることで、『抜け毛を防ぐ』効果が期待できます。

 そして頭皮用ローションは、頭皮のうるおいを保つなどの頭皮環境の改善が目的です。いずれにしても、自分の頭皮や髪の状態に合わせてアイテムを選びましょう」

――「辛い食べ物は髪に悪い」といわれるが、その真偽は?

「“辛いもの=髪に悪影響”の噂の根拠は不明ですが、辛いものを食べると汗ばみ、皮脂がたくさん出るため、アブラっぽくなった頭皮が髪によくないと連想するのかもしれません。実際、唐辛子は発汗作用があるカプサイシンを含み、食べると汗や皮脂が一時的に大量に分泌されます。気になっても、洗髪することで頭皮環境への影響は抑えられるはずです」

――「ワカメを食べると髪がフサフサになる」という俗説が流布した理由は?

「ワカメを含む海藻は、髪の毛の主成分『ケラチン』の生成にかかわる亜鉛を含む食品ですので、“ワカメ=髪にいい”というイメージがついたのかもしれません。なお、亜鉛は、牡蠣やレバー、チーズ、煮干にも多く含まれています。

 また、髪の毛の健康には亜鉛だけでなくタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランス良く取ることが大切です。

 髪の毛に届く栄養の多くは、食事でとったもの。食事によって血液に含まれる栄養が、頭皮の血管を流れる血液から供給されます。食生活の乱れは、髪の毛の成長を妨げることになります」

――「紫外線を浴びると薄毛になりやすい」といわれる根拠は?

「紫外線が髪の毛に与える悪影響は、次のようなものがあります。

 まず、紫外線を浴びると毛根部の新陳代謝が悪くなり、脱毛につながることがあります。髪の毛は、頭皮の毛根で細胞分裂が行われ成長していきます。毛根が正常に機能しなくなると、薄毛になりやすいのは否めません。

 また、紫外線は髪自体にダメージを与え、パサつきやゴワつきの原因になります。特に4~8月は紫外線が強くなるため、日差しの強い屋外を避けたり、帽子をかぶるなど、紫外線を直接浴びないような対策が有効です」

――「頭皮を叩くと毛が生えてくる」といわれたことがあったが、事実か?

「血行を良くしようとして叩くと、頭皮に傷や炎症が起きて、育毛どころか脱毛につながる可能性があります。ただし、頭皮をマッサージすることで、血流が良くなり栄養が行き渡りやすくなります。頭皮マッサージは、指の腹で優しく行うのがポイント。ただし、血行不良だけが薄毛の原因ではないため、頭皮マッサージはひとつの対策と考えましょう」

 いかがだろうか。薄毛、育毛に関する俗説を検証しつつ、正しい知識を得ることで、必要なケアが見えてきたのではないだろうか。

(協力=大正製薬株式会社)

編集部がオススメする薄毛対策の商品

 薄毛対策のヘアケアアイテムは、さまざまな商品が登場している。その中で、次の2つをオススメしたい。

 発毛成分「ミノキシジル」5%を含む、国内初7種の有効成分を配合した壮年性脱毛症における発毛剤。

 発毛促進等に効果がある3つの有効成分に加え、タマゴ由来の育毛成分「HGPⓇ」が配合された製品。

「育毛、発毛に王道はナシ」と捉え、焦らずに時間をかけながら、前向きにケアを続けることも大切だ。バランスのとれた良質な食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスをため過ぎない生活を心がけて、育毛剤などのヘアケアを取り入れて、じっくりと強い髪を育てていこう。

(取材・文=小澤佐知子)

小澤佐知子(おざわ さちこ)
美容ライター。小学館や学研で外部編集者を経験した後、出産を機にフリーランスに転身。以後、美容ライターとして計50誌以上で取材・執筆を行う。
現在はヘアケア・ヘアデザインなど「髪」に関する記事の企画・構成・取材を中心に活動。雑誌や書籍以外にWebサイトでコラムやインタビューの連載を持つ。東京都内のヘアサロンの「ビジュアル監修アドバイザー」として非常勤役員も務める。

新入社員に電話応対強要は“TELハラ”?「電話=苦痛」世代の“正しい取り扱い方”

 新社会人の研修も本格化してきた6日、ネット上では2つのハラスメント用語が話題になっていた。「TELハラ」と「テクハラ」だ。

新入社員に電話応対をさせるのはTELハラ?

 テレビ朝日系の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』は『「電話対応は新入社員の仕事」は”TELハラ”に賛否』を放送した(下記ツイート参照)。番組では、固定電話に慣れていない新社会人が電話応対のマナーの習得や、「新人の仕事として電話応対業務」をさせられることに抵抗感を持つケースが増えていることを伝えた。

デジタルネーティブ世代がZoomを扱えない上司にテクハラ?

 一方、IT知識の高い社員が専門用語などを多用して、高慢な態度をとることに苦痛を感じる社員が増えているなどとして、日経新聞インターネット版は同日、記事『無自覚の「テクハラ」、部下でも加害者に』を掲載。新型コロナウイルス感染症拡大下で増加傾向にある企業内でのオンラインでのやり取りに関して、以下のように警鐘を鳴らしている。

「『先輩、会議用のZoom設定くらい1人でできないんですか。こんな簡単な操作で手間取って、よくこれまで仕事してきましたね』

 デジタルネーティブ世代の新入社員にとって、こんな嫌みを言いたくなる場面もあるだろう。だがこうした言動は『テクノロジー・ハラスメント(テクハラ)』になりかねない」

 Twitter上では、この2つのハラスメントに関して以下のように議論が沸騰している。TELハラに関しては自身の新入社員時代を振り返り同情する声があった一方、必須のスキルとして習得すべきだとの意見もあった。

「電話対応は新卒の時確かに苦戦しました。私の場合はバイトの際に一度も経験しなかったのもあり、電話の音が鳴るたびにビクビクしていた記憶があります。ただでさえ静かなオフィスで、自分の話している内容に注目されてしまいがちで本当に新卒の時は苦痛に感じていました」

「私も電話大嫌いだけと、いずれ誰か取らなきゃいけなくなって、自分が取る立場になる。今の私がそう。上の社員さん減っちゃって必然的に取る回数増えてる。ストレス感じるのは新人だろうと関係ないし。電話のならない部署ならまだしもなる部署に配属されたのなら嫌でも取ることになるから…」

 一方、テクハラに関しては厳しい意見が目立った。

「テクハラって言うくらいだから技術者が一般職に向かって詰めるものだと思ってたら、Zoomの会議すら設定できん無能に文句言っただけなの草」

「現在の60代・70代世代による逆テクハラのせいで今日の日本は大きくITに遅れを取ったのだが…」

「テクハラって言うのは違うと思うぞ。そもそも、ついて行けてないんじゃないんですかね。じゃあ、その逆もしかりで、カミハラ(紙媒体ハラスメント)やローハラ(ローテクノロジーハラスメント)なんかもあると思うんですが」

社員のコミュニケーション能力の欠如がハラスメントを生む

 実際のところ、この2つのハラスメントをどう考えるべきなのか。求人広告大手リクルートの元キャリアアドバイザーは次のように語る。

「まずビジネススキルという観点からお話しをすると、電話応対スキルもITスキルもどちらも必須です。

 テクノロジーが今後、どう進展するかはわかりませんが、現時点では業種を問わず電話応対が必要な企業は多いです。一生、電話応対をしないで済む業界・企業にいられるのに越したことはないのかもしれませんが、人生は何があるかわかりません。

 電話応対スキルがないよりあったほうが、その方のキャリアとしてプラスになると考えてみると良いのかもしれません。これはIT関連スキルにも同様のことが言えます。

 もちろん強いストレスを感じて体調を崩してしまうほど根を詰めて取り組む必要はありませんが、自分の苦手な分野に少しでも良いのでチャレンジしてみると、仕事の幅も広がりますし、ご自身の能力も高まるのではないかと思います。

 若い方でも電話応対や対面営業が得意な方はいらっしゃいますし、中高年であっても最新のITスキルを勉強し続け、自分のものにしている方はたくさんいらっしゃいます。そういう方たちと並んだ時、『企業や業界にとってどちらのほうがより需要があるのか』ということに尽きると思います。

 TELハラテクハラ、双方のハラスメントに共通して言えることですが、要は『言い方』『伝え方』『教え方』の問題だと思います。『前からうちの会社ではこういう研修内容だから黙ってやれ』とか『そんなこともわからないのか』という稚拙な言動が問題なのだと思います。伝える力と聞く力、双方の欠如を感じます。

 嫌な業務、苦手な分野の仕事をするのは世代を問わず誰でも大変です。どこで躓いているのか、何に抵抗を感じているのかを気さくに聞いたり、できない分野を助け合ったりできる関係性を築くことが大事なのではないでしょうか。電話応対でもZoomでも同じです。まずは『簡単にできるはず』『できて当然』と切って捨てるのではなく、ご自身がスキルのない新人だった時に『どんなところに気が付いてほしかったのか』『あそこはこう教えてほしかった』という部分を思い出してみてはどうでしょう。

 手間も時間もかかりますが、それがしっかりできている人材はどこに行っても通用しますし、そういう人材が多い企業は強いです。厚生労働省のガイドラインに基づいた『ハラスメント事例集』や『禁止用語リスト』を配ったり、ハラスメント事案の通報を奨励したりする前に、まず幹部社員から新人に至るまでコミュニケーション能力の向上を図ることが重要だと思います」

 今も昔も、老いも若きもビジネスに最も大切なのは“コミュ力”なのかもしれない。

(文=編集部)

 

【プロ野球人・木村拓也の原点2】泣いたユニホーム騒動…「投げろ!」仲間と大喧嘩の真相

 2010年4月7日、広島大学病院で一人のプロ野球人がくも膜下出血のため息を引き取った。同年、読売巨人軍の1軍内野守備走塁コーチに就任したばかりの木村拓也さん=享年37歳=である。

 1990年オフ、捕手として日本ハムファイターズにドラフト外入団。身長、わずか170cm。出場機会に恵まれず、一度は捕手失格の任意引退扱いになるも、1994年の広島東洋カープ移籍を機にスイッチヒッターへと転向し、投手と一塁手以外のすべての守備にも取り組んだ。このことが、木村さんをして球界屈指のユーティリティプレーヤーにのし上がる下地となる。

 巨人時代(2006~2009年)はリーグ3連覇、7年ぶりの日本一達成にも貢献した。中でも捕手不在の不測の事態で10年ぶりのマスクをかぶり、チームを勝利に導く好リードを見せたことは(2009年9月4日の東京ヤクルトスワローズ戦)、今も語り草になっている。

 一貫してチームプレーに徹したその野球観は、何によって育まれたのか。何よりも、「キムタク」の愛称で親しまれ、誰からも愛されたその人間性は、どこからきているのか。

 木村拓也さんの魅力を、彼の原風景の中からたどる。

第1回はこちら

捕手失格が生んだユーティリティプレーヤー

 冒頭でも書いているように、木村さんはプロ入り早々、捕手失格の烙印を押された。それが、彼のユーティリティプレーヤーとしての潜在能力を呼び覚ます要因になったことは、ひどく皮肉であり、幸運でもある。

 宮崎南高校野球部の1年先輩の江藤善健さんは、木村さんの捕手としての技量をこう振り返っている。

「高校時代の木村は強肩ぶりこそ目を見張るものがありましたが、キャッチングがあまりうまくなかった。思い出すのは、僕たちが最後の試合となった夏の県予選。よりによって、木村が新品の硬いミットを試合に持ってきたんです。さすがにみんな『おい、それ買ったばかりだろ? 大丈夫か?』と不安がっていましたが、木村は『任せとってください!』と気にも留めない。『頼むからそのミットで後ろに逸らすなよ』と言っても、『大丈夫っす!』『大丈夫っす!』。

 ところが、本当にパスボールしちゃったんです(笑)。しかも、それが決勝点になって、うちが負けてしまいました。試合後、木村は『だから、言ったやないか!』と周りに叱られていましたが、意外とあっけらかんとしていましたね。図太いところがあったんです」

 木村さんが恩師と慕った清水一成さんが高鍋農業高校から宮崎南高に赴任し、同校野球部の監督に就任したのは、1989年の4月。木村さんが2年生になったときである。

 当時、すでに木村さんの存在は複数のプロ球団に認知され、中でも日本ハムの岩井隆之スカウトが熱心に視察を繰り返していた。

「小さいけど、馬力があるというのが第一印象でした」

 清水さんは言う。

「走るにしても、その馬力で自分の体をグイグイ引っ張っていく。肩もめっぽう強く、遠投で110m投げていました。日本ハムの岩井さんが早くから木村に目をつけてくれたのも、バッティングより、その脚力と強肩ぶりに光るものがあったからです。木村は3年生の練習試合で、5打席5三塁打という離れ業をやりましたが、次の塁を狙うその積極性がすごいと、岩井さんも言ってました。脚力と肩に関しては、確かに九州でNo.1だったかもしれません。

 ただ、キャッチャーということになれば、木村はそれほどじゃなかった。キャッチングに難があったんです。高校レベルだから通用しているだけで、プロでは通用するレベルじゃありませんでした」

ナインが見た、最初で最後の涙

 しかし、キャプテンシーには光るものがあった。3年生になって、木村さんは主将に抜擢された。清水さんによれば「ナインの誰もが認める無言のキャプテンシーがあった」という。

「練習は他の部員の2倍も3倍もやっていましたし、その木村が自ら先頭に立ってガンガンやっているんです。いちいち口に出さなくても、ナインはついてくる。こと技術的なことや練習に関しては、私も木村にあれこれ言ったことはありません。

 でも、一度だけ木村を利用してチームに喝を入れたことがありました。雨で濡れたグラウンドに2個のボールが放置されているのを見つけたんです。さっそく部員を集めて、木村だけを激しく叱責しました。野球の技量が優れていることだけが大切なんじゃない。その前に人間として大切なことがあるんじゃないか!? と。あの野球に優れた木村が、私にこっぴどくやられている。それを目の当たりにしたナインも、さすがに気を引き締めていましたね。

 木村は当然、私のメッセージを理解していたはずです。のちに広島と巨人で活躍したときも、木村は率先して雑用をやっていました。巨人のコーチになってからも、『そんな雑用しなくていいよ』と言われて、『好きでやってることですから』。そう木村が答えたと、人から聞いたこともあります」

 木村さんのこのキャプテンシーが、一つの“騒動”を介して存分に発揮されたことがある。自分たちのチームカラーをつくることを目的に、清水監督がユニホームの変更を決めたことがきっかけだった。

 バッテリーを組んでいた佐々木未応さんが言う。

「OBたちから『甲子園に出たときのユニホームを、なぜ変える必要があるんだ』と猛反対の声が出たんです。部員からも『なぜ変えるんだ?』『監督が決めたことだからかまわない』といった声が飛び交い、チームに不協和音が渦巻いたんです。このとき、板挟みになりながらも、チームをまとめようと必死に走り回ったのが、キャプテンの拓也でした。

 よほどつらかったのでしょう。拓也は必死に涙を耐えながら、僕たちの前でこう言ってチームの混乱を収めたんです。『ユニホームで野球をやるわけじゃない。俺たちの目標は違うだろ?』。あいつの涙を見たのは、あれが最初で最後でした」

 チームをいかにまとめるか。いかに選手個々に自信を持たせ、本来の力を発揮させることができるのか。この木村さんのキャプテンシーは、チームプレーに徹し、チームをまとめることに専念した、のちのプロ野球時代の彼の姿にも通じる。

「投げろ!」バックホーム要求で仲間と大喧嘩

 宮崎南高の左腕エースだった佐々木さんは、長い歳月の流れを経て、木村さんのキャプテンシーの深みに気がついたという。発端は1990年5月、MRT宮崎放送が主催する招待野球に出場したときのことだった。

「神戸弘陵高との試合で、僕はこの甲子園強豪校を9回2アウトまで完封していたんです。チームも5-0で勝っていましたが、打者にカウント2ストライクからフォアボールを与えてしまった。で、次の打者に左中間を深々と破られてしまったんです。

 ところが、1失点は避けられないというのに、キャッチャーの拓也が『バックホームだ!』と大声で叫ぶ。奥野という遊撃手が外野からの返球をカットしたときは、すでにランナーもホームイン寸前でした。それでも、拓也は『投げろ!』と怒鳴るんです。

 この状況で、もしバックホームで暴投でもしようものなら、打者走者までホームインさせてしてしまうかもしれない。当然、奥野はバックホームを控えましたが、なぜ拓也があれほど怒鳴っていたのか、その理由がわかりませんでした」

 それから20年後の2010年の正月、当時の同期部員が宮崎市内の居酒屋に集まり、巨人のコーチに就任したばかりの木村さんも顔を見せた。その酒席で、木村さんが「お前、知らんかったやろ?」と、八重歯を見せながら佐々木さんに打ち明けた。

「あの試合の後、奥野と殴り合いにならんばかりのすげぇ大喧嘩しちょっとぞ」

 佐々木さんはこのとき初めて、あの無意味とも思えた執拗なバックホーム要求の意味を知ったという。

「僕には完封勝ちという経験が一度もありませんでしたが、拓也はナインみんなが僕の完封を一生懸命後押ししようとする、その姿を見せたかったんです。その気持ちを僕に伝えるために、あれほどまで激しくバックホームを要求したんだ、と。それが、僕の自信になり、夏の大会にもつながるんだとも言ってました。この話を聞いたとき、僕は腹の底から『こいつ、すごい』と思いました。高校生でそこまで考えていたんです。巨人でも絶対、素晴らしいコーチになると確信しました」

 この4カ月後、木村さんは世を去った。

※第3回へ続く

(文=織田淳太郎/ノンフィクション作家)

無印良品、ネット上で大絶賛の5商品!肌ざわり抜群のマスク、軽く使いやすい調理スプーン

 7000品目以上の商品を展開している「無印良品」。立ち上げられた当時は”わけあって、安い。”というキャッチフレーズを掲げて低価格をアピールしていたが、今では質本位な商品を生み出し続けるブランドとして広く認知されるようになった。

 無印良品を展開する株式会社良品計画が1月8日に発表した決算短信によると、2021年8月期第1四半期の連結業績(2020年9~11月)は、営業収益が前年同期比で46.0%増の1149億6000万円となった。営業収益と経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益も損失を出していた前年同期から一転、増益を記録している。

 そんな無印良品では衣服や家具、飲食品など多種多様な商品がラインナップされているが、今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」はそのなかから日々の生活に役立つアイテムを独自にリサーチ。「この春、買うべき無印良品の商品」を5つ選出した。さっそく紹介していこう。

繰り返し使えるマスク M 1枚入 約150×130mm/390円(税込、以下同)

 コロナ禍でマスクが生活必需品になっていることに加え、春になると花粉が飛散するため、より質の良いマスクを探し求めるという方も多いだろう。無印良品でもさまざまなマスクが販売されているが、そのなかでも「繰り返し使えるマスク」は購入者からの評価が高い。

「繰り返し使えるマスク」のサイズはS、M、Lの3種類で、材質はポリエステルとポリウレタン、洗濯耐久性は手洗いで約50回だという。ネットでの評価としては「肌ざわりが良く、マスクによる肌荒れが解消した」「柔らかくエアリーな生地感が良い」など、感触を絶賛する声が多い。ほかにも「息がしやすい」という機能性を称えるものや、「嫌な臭いがしない」といった感想もあった。

 実際に装着してみると、生地の伸縮性がとても高く、耳にかける部分もよく伸びて装着しやすい。さらに、肌に触れる部分はとてもエアリーで息もしやすく、マスクを着用することによるストレスは極めて低い。特に敏感肌の方には、この春オススメのアイテムといえるだろう。

アルミシャープペン 0.5mm/550円

「アルミシャープペン 0.5mm」は、今年の春に登場したばかりの新商品。名前の通り、素材にはアルミニウムが用いられていて、頑丈でありながらシンプルなデザインがセールポイントだ。

 新商品ながら早くも機能性を称える声が上がっていて、「落としても壊れにくくなっていて、旧型より耐久性が増している」など旧型と比べた改良点に言及した意見が散見される。確かに、文房具は落とした際にペン先が曲がるなど、ふとしたときに壊れやすいのだが、その点が改良されているのだという。

「アルミシャープペン」を手に持ち、まず感じたのはその軽さ。ペンケースに入れてもかさばらないスマートなデザインで、それでいて従来品よりも壊れにくくなっているというのだから、日常的に使うのに打ってつけの筆記用具だ。

シリコーン調理スプーン スモール 約長さ25cm/490円

 続いて紹介するのは、今春にリニューアルした商品「シリコーン調理スプーン スモール 約長さ25cm」。料理やお皿への取り分けに使用する調理スプーンで、耐熱性に優れて弾力性のあるゴム製であることと、小皿にも取り分けやすい小さめサイズとなっていることが特徴。

 ネット上では「重くないから使っていて疲れない」「サイズ感がベストで、小さい鍋でも使いやすい」と高評価が相次いでいて、なかには「百均のスプーンを手放した」という声もある。

 実際に料理をする際に使用してみたところ、鍋底の隅にある食材でも掬いやすく、軽くて使用していて疲れにくいため、使い勝手は抜群。これなら小さめの鍋でも使いやすいのは間違いないだろう。新生活を迎えるにあたって新しく調理道具を揃える場面でもオススメだ。

ブナ材ヘアブラシ ミックス毛・全長約20cm/690円

 次に紹介するのは、身だしなみを整えるのに便利なアイテムである「ブナ材ヘアブラシ ミックス毛・全長約20cm」。ブラシ部には2種類の細いナイロン樹脂の毛を、ハンドル部は天然のブナ材を使用。また、クッション部分の中央には空気穴が開いており、これによって高いクッション性を実現している。

 購入したユーザーからは「頭皮に気持ちいい!」「髪に絡まないし、毛も痛くない」といった使用感を評価する声があるほか、「髪がツルスベに」「手触りのいいサラサラ髪になります」と、使用後の髪の感触を賞賛する声も多い。

 実際に手に持ってみると、持ち手にブナ材が使用されているため、プラスチック製のヘアブラシと比較すると非常に持ちやすい。使い心地も評判通りで、髪をとかしていくとサラサラになった。ブラシ部がしっかりした作りになっているので、壊れる心配も少ないだろう。

ツボ押し・山型 約直径65×46mm/590円

 新型コロナウイルス感染リスク回避のためにリモートワークが普及し、今や家で仕事をすることはすっかり一般化しつつある。しかしながら、家から出ないで仕事していると運動不足になることもあり、肩や背中がこりやすくなってしまう。そういった場面で便利なアイテムが、この「ツボ押し・山型 約直径65×46mm」だ。

 手のひらや肩、背中、足の裏など体のほぐしたい部分をマッサージできる本品。ネット上では「ちょうどいい硬さで痛きもちよく、首から肩にかけてのコリをほぐすのに便利」「デスクワークだけでなく映画鑑賞の際も足に乗せておくだけで気持ちいい」と、高評価の声が上がっている。

 デスクの下に本品を置いて足裏で踏みながら仕事をしてみるととても気持ちよく、リラックス効果があって仕事も捗った。さらに、ベッドの上に置いてその上から寝転がってみると、肩甲骨や肩まわり、首にかけてのこりもほぐれて便利に感じられた。コンパクトで安価ながら、現代人の疲労を癒す体の味方になってくれるアイテムといえそうだ。

 さて、紹介した「この春、買うべき無印良品の商品5選」のなかに、気になる商品はあっただろうか。転勤・転職などによる新生活をより充実したものにするために、本記事を参考にしていただけたら幸いだ。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

※情報は2021年3月29日現在のものです。