日本の2.5次元ミュージカル、世界進出で市場拡大…漫画・アニメに続く日本の重要ソフト産業に

●この記事のポイント
・2.5次元ミュージカルが日本発のコンテンツとして大きな産業に成長
・2023年は上演作品数236作品、動員数289万人と2000年を起点とした集計データのなかで過去最高
・ニューヨーク、ロンドン、ソウルを始め、北米、ヨーロッパ、中国など海外での上演も活発化

 2.5次元ミュージカルが日本発のコンテンツとして大きな産業に成長しつつある。ぴあ総研の調べによれば、2023年の2.5次元ミュージカル市場は前年比7.9%増の283億円であり、一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会によれば、23年の上演作品数は236作品、動員数は289万人に上る。観劇目的のインバウンドも増えており、アメリカやイギリス、韓国など海外での上演も増えつつある。昨年にはイギリス・ロンドンで舞台『千と千尋の神隠し』が約4カ月にわたるロングラン上演され、メディアでも大きく取り上げられていた。日本が世界に誇るコンテンツである漫画・アニメ・ゲームを起点とする2.5次元ミュージカルの現状、そして、さらなる市場拡大の可能性について追ってみたい。

●目次

「2.5次元ミュージカル」の定義

 まず、「2.5次元ミュージカル」の定義について、日本・海外における2.5次元ミュージカルの認知拡大と普及に向けた活動に取り組んでいる日本2.5次元ミュージカル協会は次のように説明する。

「当協会は2014年3月、世界中が注目する日本の新しいカルチャーとしての2.5次元ミュージカルをより多くのお客様にご覧いただくことを目的として設立されました。協会が定める2.5次元ミュージカルの定義は、日本の2次元の漫画・アニメ・ゲームを原作とする3次元の舞台コンテンツの総称で、音楽や歌のない演目、ストレートプレイも含めてそう呼んでいます。『2.5次元』という言葉自体は、早くからこのジャンルに注目し、育ててくださったファンの間で使われてきた呼称です。協会が設立された2014年は、今でもこのジャンルの代表作の一つであるミュージカル『テニスの王子様』が初演から10年以上を経て、継続的な人気舞台シリーズとして広く認知され、さらに多くの人気作品が次々と舞台化されるようになっていた時期でした。こうした背景のもと、日本が誇る演劇ジャンルの一つとして、2.5次元ミュージカルを一過性のブームで終わらせることなく、国内外に広く認知されることを目指して、当協会は設立されました。当協会の会員は、演劇制作会社のみではなく、原作となる漫画の出版社やゲーム会社、各種メディアをはじめ、チケット関連会社、グッズ関連会社、最近では配信に関わるネットワーク関連企業など多種他業種の団体で構成されています。

 当協会の主な活動としては、会員が主催・制作する演目を中心に、2.5次元ミュージカルの認知拡大と普及を目的としたプロモーション支援や、会員に向けた各種情報の提供などを行っています。年間作品数、動員数などの市場規模の統計も実施し、会員や各種メディアに提供しています。基本的にはBtoBの事業ですが、一般ファン向けには『2.5フレンズ』という無料メルマガ組織の運営を通じて、チケット情報をはじめとした作品に関する各種情報を発信するBtoCの取り組みも行っています。

 海外に向けては、インバウンド対応として、協会設立当初より海外向けチケットの販売システムを確立し、販売会社等と連携したサービス提供を行っています。また、海外における2.5次元ミュージカルの認知を広め海外公演のサポートやプロモーションなども積極的に行っています」

配信、グッズ販売など周辺市場も拡大

 現在の国内における2.5次元のミュージカルの年間の上演本数や観客動員数、配信やグッズ販売などの市場はどのような状況なのか。

「当協会では毎年、ぴあ総研と連携し、2.5次元ミュージカルの上演作品数および観客動員数を統計・発表しています。現時点では2024年のデータは集計中ですが、2023年の数字は上演作品数236作品、動員数289万人と、どちらも2000年を起点とした集計データのなかでも過去最高の数字を記録しました。先にご紹介した無料メルマガ組織『2.5フレンズ』の登録者数も25万人を超え、関心の高まりを裏付ける数字となっています。

 配信については、協会設立時はリアルな公演のみの演目が多く、人気公演が千秋楽に映画館でのライブビューイングを実施するといった事例はありましたが、コロナ禍をきっかけにさまざまな形態の配信を活用する公演も増え、国内外問わずその市場は拡大しているといえると思います。また、2.5次元ミュージカルにおいて、公演のチケット収入に加えてグッズ販売による収益は当初より大きなものでした。現在も演目に応じたグッズ開発や販売経路の拡大が継続的に行われています。これら周辺市場の拡大も、2.5次元ミュージカルの持続的な発展を支える要素となっています」

コロナ禍での漫画の購読者数の増加やアニメ配信の広がりも影響

 今、2.5次元のミュージカルが盛り上がり、注目されている理由は何であると考えられるのか。

「最大の要因は、やはり原作となるコンテンツの圧倒的な人気にあると考えています。日本が世界に誇る、漫画、アニメ、ゲームが原作である2.5次元ミュージカルは、コロナ禍において、原作である漫画の購読者数の増加、アニメ配信の拡大、ゲームユーザーの増加を背景に、それらを舞台化した2.5次元ミュージカルにも、より多くより幅広い層からの関心が集まるようになったのだと思います。

 また、演劇である2.5次元ミュージカルは、劇場で自分たちが好きな原作の世界観をリアルに体感・共有できる点も大きな魅力かと思います。好きなキャラクターが目の前で言葉を発し動く、原作の世界観を再現する舞台は、演劇初心者であっても入りやすく、感動を得られるコンテンツとなっています。海外のお客様が字幕なしでも日本語のセリフに一喜一憂している姿を見ると、原作の持つ力を実感します。そうした原作への共感や没入感こそが、今の2.5次元ミュージカルの盛り上がりを支える要素になっていると考えています」

 海外におけるファンの広がりや人気、市場規模は、どのような状況なのか。

「当協会の設立時より、日本の漫画・アニメ・ゲームに対する海外からのリスペクトは高く、これらを原作とした舞台化の総称である2.5次元ミュージカルの海外での成功の可能性は非常に高いと感じていました。コロナ禍以前には、日本文化の一つとしてフランスのパリやアメリカのニューヨークなどで実施された、日本文化イベントに招聘されることも多く、実際に海外の日本の漫画・アニメ・ゲームファンの2.5次元ミュージカルへの期待、熱量を感じることができ、その可能性はますます高くなっていました。

 そうした反応を受け、さらなる海外公演への勢いをつけたところではありましたが、パンデミックとなり海外での公演については一時的に困難な状況となりました。ただ、先にお話ししたように、コロナ禍においては漫画の購読者数の増加やアニメ配信の広がり、ゲームユーザーの拡大など、原作コンテンツの浸透が進みましたが、こうした動きが海外にも広がったことで、日本の漫画・アニメ・ゲームへの関心はさらに高まり、結果として2.5次元ミュージカルの海外公演の現実味も高まりました。現時点ではまだ『市場規模』といえるような明確な数字を出すことはできていませんが、昨年から今年にかけて確実に認知度は広がり、人気も着実に伸びています。今後のさらなる展開が期待される分野です」

ロングラン公演が可能となる劇場環境や仕組みの整備が重要

 日本発のミュージカルの海外公演は増えているのか。

「漫画・アニメ・ゲームを原作とした日本発の舞台作品の海外公演は増加しています。昨年はイギリス・ロンドンで舞台『千と千尋の神隠し』が4月から8月まで約4カ月間上演され、アメリカ・ニューヨークでは『進撃の巨人 -the Musical-』が上演されました。これらは日本人キャストによる公演でしたが、現地スタッフ・キャストによる上演として、ミュージカル『四月は君の嘘』がイギリス・ロンドンおよび韓国・ソウルで公演を行っています。今年に入ってからは、『美少女戦士セーラームーン』を原作とした『Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Live』がイギリス・ロンドンで2月から3月まで約2カ月間上演され、さらに3月から4月にかけてシアトル、シカゴ、ニューヨークなど21都市を巡る北米ツアーを実施しました。

 そして、この夏には舞台『千と千尋の神隠し』の中国・上海公演と、漫画『ハイキュー!!』を原作とした舞台、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』の中国ツアーも予定されています。欧米での公演が増えるとともに、これまで実施されてきたアジアでの公演も継続しており、海外公演は確実に増加しています」

 では、今後さらに 2.5次元のミュージカルが活性化していくためには、何が必要であると考えられるか。

「今後、2.5次元ミュージカルがさらに活性化していくためには、より多くのお客様に作品を届けられる環境づくりが必要だと考えています。現在、国内外のファンの方々にご支持いただき、観劇の機会も少しずつ広がってきていますが、作品によってさまざまな事情がある中で、劇場の確保をはじめとした環境面の要因も影響し、多くの作品は比較的短期間での上演となることが少なくありません。人気作品ではチケットが取りづらく、『観たいのに観られない』という状況が生じることもあります。今後は、2.5次元ミュージカルをより多くの方に届けられるよう、ロングラン公演が可能となる劇場環境や、それを支える仕組みの整備が重要になってくると考えています。観劇機会の拡大は、作品の魅力を継続的に発信していくためにも、欠かせない要素です」

 課題や障害は何であると考えられるか。

「前の質問とも重なりますが、やはり劇場の確保が大きな障壁となっています。たとえば、常に2.5次元ミュージカルを上演しているような専用劇場があれば、インバウンドのお客様にも公演情報をわかりやすくご案内できますし、『その場所に行けば必ず2.5次元作品が観られる』といったアメリカ・ニューヨークのブロードウェイのような情報発信も可能になります。こうした拠点の存在は、国内外を問わず、より多くの方に継続的に楽しんでいただくための重要な要素だと考えています。

 しかし実際には、2.5次元ミュージカルだけでなく、他の演劇作品や音楽ライブなども含めた全体の劇場需要が高く、限られた劇場数の中で公演スケジュールを確保するのは容易ではありません。さらに、専用劇場の創設となると、土地の確保や資金面、運営体制の整備など、さまざまなハードルがあります」

アマゾン、物流業務で75万台のロボット導入…ヒト型ロボットも導入、人間と置き換えコスト削減か

●この記事のポイント
・米アマゾン・ドット・コムが全世界の物流業務で75万台以上のロボットを運用していると公表
・AIを搭載したヒト型ロボットの導入について実験中
・アマゾンは公式には従業員の労働災害の削減と処理コストの削減が目的だと説明しており、人員削減によるコスト削減だとは明言していない

 米アマゾン・ドット・コムが全世界の物流業務で75万台以上のロボットを運用していると公表した。同社は今月、AIの導入によって今後数年間で従業員の数を削減するとの見通しを示したが、積極的なロボット活用の目的は大幅な人員削減によるコスト削減なのか。また、同社は物流拠点などでAIを搭載したヒト型ロボットの導入について実験中であることも明かしたが、米半導体大手・NVIDIA(エヌビディア)のジェンスン・フアンCEOは「次のAIの波はフィジカルAI(物理AI)」だと強調するなど、同領域ににわかに注目が集まっている。同社は開発基盤モデル「Cosmos」やロボット向け開発環境「Isaac」を、米Google(グーグル)はロボット工学向けAIモデル「Gemini Robotics」を運用するなど、有力テック企業が注力し始めているが、ヒト型ロボットは従来のロボットとは何か違うのか。そして、その普及は社会にどのような影響をおよぼすのか。専門家の見解を交えて追ってみたい。

●目次

多くの場面でヒト型ロボットが増えていく

 ニューズフロントLLPのパートナーの小久保重信氏によれば、アマゾンの物流業務で使われているロボットは多岐にわたる。

「アマゾンは2012年に米スタートアップのキバ・システムズを買収して、当初は倉庫内で搬送用ロボットを運用していましたが、現在では進化して完全自律走行型搬送ロボット『プロテウス』が稼働しています。AIによる画像認識によって従業員との衝突を回避し、人間による操作が不要で自動で搬送を行うことができます。ロボットアーム型の『カーディナル』や『ロビン』は、荷物を持ち上げて宛名のところに仕分けする機能を持っており、これも進化して現在では梱包箱ではなく商品パッケージそのものをピックアップして仕分けする『スパロー』も使われています。ラックの高い場所から商品をピッキングして別の場所に格納するロボットもあります。

 そして23年にはアジリティ・ロボティクスというスタートアップが開発した二足歩行型ロボット『ディジット』を導入しましたが、これはまだ実験段階で、現時点では空のコンテナを回収して任意の場所に搬送するということを検証している段階です」

 従来型のロボットとヒト型ロボットは何が違うのか。

「ロボットアームなど従来のロボットは、人ができないことをやるというのが大きな意義でしたが、人ができることを代替するのがヒト型ロボットです。従来の大規模なロボットとは異なり、ヒト型ロボットはサイズが小さく手先で細々した作業を行うことができ、移動もできて、ヒトがやることをより正確に行えるというのが特徴です。大型ロボットが入れない場所に入れたり、階段を昇り降りできるように改良されていけば、どんどん人と置き換わっていくでしょうし、搭載されるAIの性能も向上していくので、物流・製造現場に限らず多くの場面でヒト型ロボットが増えていくと考えられます」

AIによるホワイトカラー職の代替が始まった

 アマゾンがロボットの導入を進める大きな目的は、やはり人員削減によるコスト削減なのか。

「アマゾンは公式には従業員の労働災害の削減と処理コストの削減が目的だと説明しており、人員削減によるコスト削減だとは明言していません。処理コストについては25%削減されたと言っていますが、結果的にはコスト削減効果が生じると考えられます。

 先日、アマゾンのアンディ・ジャシーCEOが従業員宛ての書簡で、今後はオフィス勤務のホワイトカラーの従業員の数も減っていくと記していますが、多くの人がいつか来る未来と予想されていた『AIによるホワイトカラー職の代替』が、ついに世界最大級のIT企業によって具体的に経営戦略として公言されたとして議論を呼んでいます。ジャシーCEOは従業員に対して、AIに好奇心を持って自己研鑽に励み、可能な限りAIを使い実験してほしい、それが会社が生き残っていくための原動力になるといった主旨のことを言っていますが、アマゾンに限らず、これは今では世界共通でいえることでしょう。

 多くの人が生成AIを使うようになって、AIエージェント同士が連携して自発的に動作するようになり、あらゆる領域で『人がいらない』という時代に向かっていくでしょう。その一方で、新しい職業が生まれるという現象が起きるのではないでしょうか」

 企業へのAI導入支援を手掛ける企業の役員はいう。

「すでに製造現場ではファクトリーオートメーション(FA)といったかたちでロボットの導入により省人化が進んでいるが、現状ではヒト型ロボットの導入はあまり進んでいない。物流拠点は規則的ではない動きが多いため自動化が難しく、ヒト型ロボットがどれほど速いスピードで導入が進んでいくのかは予測が難しいものの、中長期的には導入が進んでいくことは確かだろうし、それによって人件費が削減されなければ導入する意味がないので、当然ながら現場に従事する人の数は減ることになる。もっとも、人手不足解消につながる面もあり、どうとらえるのかは難しい」

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=小久保重信/ニューズフロントLLPパートナー)

青島空港、山東省初の静岡直行便開設=中国

 中国メディアの海報新聞によると、青島膠東国際空港は17日、山東省では初となる日本・静岡への直行定期便を開設した。新路線は、青島航空(山東省青島市)が運航を担い、毎週木曜日に1往復する。

 青島空港では近く、韓国・清州、名古屋との新規路線も開設し、ソウルや大阪線も増便するなど、日韓市場への運航体制強化を進めており、今回の静岡線開設もその一環。

 現在、青島空港の日本路線は東京(成田・羽田)、大阪、名古屋、福岡などとの間で毎日14往復が運航されている。静岡線の就航により、北東アジア、特に日本への路線網が一層強化された。(時事)
(記事提供元=時事通信社)
(2025/07/21-13:30)

TVerが躍進、売上急伸の秘密…広告会社の心を掴んだ多彩&きめ細かい広告配信チャンネル

●この記事のポイント
・TVer、月間ユーザー数が4120万と過去最高を更新し、2024年度のTVer広告売上高が前年比2.2倍に伸長
・広告会社にパートナープログラムとして担当者をつけ、密に連携しながら目標設定や施策を推進
・広告会社が自ら広告を届けたいターゲット層の属性や金額、エリアなどを設定して配信できるセルフサーブ機能の利用増

 今年でサービス開始から10周年を迎える、民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」が勢いに乗っている。月間ユーザー数(MUB)が4120万ユニークブラウザと過去最高を更新し、2024年度のTVer広告売上高(※)が前年比2.2倍に伸長するなど、業績が大きく伸長している。さまざまな広告配信チャンネルやプログラムを展開することで、クライアント企業からの細かいニーズに応え、売上増に結びつけているようだ。成長の秘密についてTVerへの取材をもとに追ってみたい。
※株式会社TVerがセールスする運用型の広告商品

●目次

パートナープログラムとセルフサーブ機能

 まず、24年度の広告売上高が大きく伸長した理由について、TVer広告事業本部本部長の増村信也氏は次のように説明する。

「今年1月にはMUBが4120万ユニークブラウザと過去最高記録を更新するなど、TVerのサービスが大きく成長していることが前提にあると考えております。当社がセールスしいているTVer広告は、24年度は前年比221%という成長を遂げました。1つ目の要因は、TVer広告のセールスに非常に尽力していただいている複数の広告会社様と、パートナープログラムを締結している点です。このプログラムでは、締結した広告会社様に当社から担当者をつけ、密に連携しながら目標設定や施策を進めています。このパートナーも増えており、それによってTVer広告の売上を大きく高めることができました。

 TVerの事業規模が小さかった頃は、広告会社様のデジタル広告担当者がTVerを含む複数の媒体を兼任するケースが多く見られました。しかし、TVerが一定の規模に成長したことで、広告会社側でTVerを専門に担当する部署を設けるケースが増えています。その結果、広告会社とTVer双方でTVerを通じた売上向上を目指し、密な連携が生まれています。具体的には、年間の売上目標を共有し、その達成に向けた取り組みについて日常的に意見交換を行っています。時には、広告会社の営業担当者が顧客と商談する際にTVerの社員が同行するなど、パートナーとして密接に協力し合うことで、非常に良い形で売上を伸ばすことができています」

 これとまったく逆の動きのようにみえるのが2点目の要因であり、セルフサーブ機能の利用拡大だ。

「広告会社様が自ら広告を届けたいターゲット層の属性や金額、エリアなどを設定すると、弊社に問い合わせることなく広告を配信できる仕組み(セルフサーブ機能)がございます。この機能をご利用いただく広告会社様の数が増えており、ロングテール的にビジネスを拡大していくことに貢献すると考えております。

 フルマネージド方式の場合、広告会社様からご発注いただいた後、素材をご入稿いただき、弊社側で広告設定・配信を行います。そのため、広告配信開始日の数営業日前までにお申し込みと素材のご入稿が必要です。少額案件が大量に発生した場合、弊社のオペレーションが追いつかなくなるため、最低出稿金額も設定させていただいています。一方、セルフサーブ機能をご利用いただくと、広告会社様が設定を完了すればすぐに広告を配信できます。開始・終了時期や予算金額の設定・変更、素材の変更なども広告会社様側で迅速に行えるため、数万円レベルから気軽に出稿が可能です。例えば数万円で特定の都道府県、さらに細かく地域を絞って出稿するといった利用方法も増えています」(増村氏)

新しい広告メニューや広告フォーマットを開発

 TVerに広告出稿する主な方法としては、広告会社が放送局経由で出稿する形態、TVerのアドプラットフォームを通じて配信する形態、TVerが持つSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)を通じて配信する形態の3つがあり、TVer社の広告売上になるのは後者2つだ。

「いわゆるTVer広告というのは、弊社が保有するアドプラットフォームを使って、配信していくものです。もう一つが『TVer PMP』と呼ばれる、提携しているDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)事業社が、TVer SSPを通じてTVerが持つ広告枠を買い付けて広告を配信します。

 放送局は、自社のコンテンツに対する予約型の広告販売を行っています。そのため、特定の番組を指定してTVerで広告を配信したいと考える広告主は、直接その放送局に申し込む形になります。一方で、TVer広告はTVer上のほぼ全てのコンテンツに広告を配信できます。このため、TVerの持つ大規模なリーチを活かした配信を検討している場合は、TVer広告を選択するケースが多いと考えられます」(増村氏)

 気になるのが他社の動画配信サービスの動きだ。AmazonプライムビデオやNetflixなどが広告付きプランを提供してきているが、TVerの戦略に影響はあるのか。

「いろいろと情報収集をしているという状況です。どちらかというとYouTubeに流れる動画はCGM的なものが多いのに対し、TVerやAbemaさん、Amazonプライムビデオさんの広告動画はブランドセーフティーが保たれた中で流れるプロコンテンツであり、その観点では同じ業態という面もあり、動向はウォッチしていく必要があると考えています」(増村氏)

 今年で設立から10周年を迎え、さらなる成長に向けた取り組みも進めているという。

「2024年度に好調だった広告会社様とのパートナープログラムは引き続き強化しつつ、、セルフサーブ機能についても、まだまだ開拓の余地があると考えているため、さらに拡販を進めていきたいです。TVerの規模が拡大し、広告プロダクトの開発メンバーも増強されたことから、今後は新しい広告メニューや広告フォーマットの開発にも注力していきます。現時点では、YouTubeを追いかけるチャレンジャーという立ち位置ですので、YouTubeの動向なども参考にしながら、効果が見込めるものは積極的に取り入れていきたいと考えています」(増村氏)

(文=BUSINESS JOURNAL編集部)

年10万円超の負担料金削減も…携帯ショップで購入・契約したほうがお得になるケース?

●この記事のポイント
・携帯ショップに足を運んだほうが、トータルでみるとコストダウンにつながるケースがある
・どんなプランがあるか、どんなプランが自分に合っているかわからない人は店舗で相談しながら契約
・新規契約や乗り換え手続きは大型家電量販店内のキャリアショップがお得な場合もある

 携帯ショップの店舗数が速いスピードで減少している。モバイル・IT市場をメインに市場調査を手掛ける株式会社MCAが調査・発表した「キャリアショップの展開状況と店舗・代理店一覧 2025春」によれば、今年3月までの約3年間で携帯ショップの数は1027店舗も減少したという。キャリア各社は割安かつお得なオンライン専用プランを拡充させる一方、運営・維持コストがかかる実店舗の携帯ショップを減らす姿勢をみせており、その流れに乗るかたちでユーザー側にもオンラインで端末購入から新規契約、各種変更手続きまですべてを済ませる行動様式が浸透。また、携帯ショップで端末を購入すると頭金がかかったり、スタッフによるサポートを受けると手数料が発生することもあり、携帯ショップの利用者は減少傾向にある。だが、実は携帯ショップに足を運んだほうが、トータルでみるとコストダウンにつながり、年間10万円以上の節約になるケースもあるという。携帯ショップの賢い活用術について、専門家への取材をもとに探ってみたい。

●目次

手数料を払ってでも店舗で行うとお得な場合も

 実際のところ、携帯ショップに出向いて手続きをしたほうがトータルで負担する費用の削減につながることはあるのか。スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信するサイト「シムラボ」運営元に聞いた。

「基本的には手数料がかからないオンラインでの契約がお得ですが、

・どんなプランが自分に合っているかわからない際に、新規契約や契約内容の見直しをする場合
・端末を買う場合

については、店舗のほうはお得になる場合もあります。

 前提としてオンラインと店舗を比較した場合、手続き内容が同じならオンラインのほうがお得な場合がほとんどです。新規契約、機種変更、プラン変更などの各種手続きにおいてはオンラインなら事務手数料が無料なのに対し、店舗では手数料がかかるキャリアが多いです。また、端末購入時も一部の店舗では頭金が必要です。スマホキャリアにおける頭金は、代金の一部前払いではなく上乗せされる仕組みなので、簡単にいえば同じ端末でも店舗のほうが価格が高い場合があるということです。

 ですが、契約キャンペーン次第では店舗のほうがお得になる場合もあります。店舗が独自のキャンペーンを実施することがあり、特に家電量販店の大型店舗ではオンラインより豪華なキャンペーンを実施していることがあります。ただし、店舗で契約すると手数料がかかるうえ、実際に店舗に行ってみないとキャンペーン内容がわからないのが難点です。それを踏まえると、手続き内容が決まっている場合はオンラインがお得でしょう。

 一方、どんなプランがあるか、どんなプランが自分に合っているかわからない人が、新たに契約したり契約内容を見直す場合は、手数料を払ってでも店舗で行うとお得な場合もあります。店舗ならスタッフに相談しながら最適なプランを選べるからです。もちろん、自分に最適なプランを自分で選べるならオンラインがお得ですが、契約中のキャリアにどんなプランがあるかさえ知らない人も多いでしょう。

 また、自分の利用状況(月にどれだけ通話やデータ通信をしているか)をしっかり把握している人も多くはありません。そんな方でも、店舗に行けば過去の利用状況をもとに、スタッフが最適なプランを提案してくれます。こちらの記事に書いたとおり、私の妻の家族は月1万2364円、年間で14万円以上の節約に成功できました。ここまでの額でなくても、数百円でもコストダウンできれば手数料もあっという間に回収できます。よくわからないまま長年使っている人は、一度店舗で相談してみるとよいでしょう。

 端末価格は基本的にオンラインのほうがお得ですが、オンラインでは実機を確認できません。『届いたけど思ったより大きかった』『思っていた色と違った』『肌触りがツルツル/ザラザラだった』などの理由で、我慢できずに買い替えるようなことになれば大損です。一方、店舗では実際に端末の実機を確認できます。サイズ、色、肌触りなどをしっかり確認して購入すれば納得して購入でき、気に入って長く使えれば結果的にコストダウンになります」

端末価格に頭金が発生しないショップを狙うべき

 このほか、携帯ショップをより賢く活用することで得を得る方法もあるという。

「まず、活用術ではありませんが、来店予約は必須です。店舗にふらっと行っても、予約がない場合は長時間待つか、そもそも受け付けてもらえません。ショップの公式サイトや電話で必ず来店予約をしてから行きましょう。

 ショップの選び方としては、端末価格に頭金が発生しないショップを狙うべきです。店舗で端末を買う場合、必ず通常価格がオンラインストアと同じか確認しましょう。私も以前に店舗で検証しましたが、一部の店舗では端末購入に頭金がかかります。頭金の有無は店舗によって異なるため、頭金が発生せず、オンラインストアと同じ価格かどうかを確認してください。

 料金や手数料はどの店舗でも同じですが、キャンペーンは店舗によって異なります。余裕があれば複数店舗を回り、一番お得な店舗で契約しましょう。私の印象では、都心部にある大型家電量販店内のキャリアショップがお得なことが多い印象です。特に新規契約や乗り換え手続きは大型家電量販店で行うのがおすすめです」(シムラボ運営元)

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=シムラボ)

外国人と「共存なくして存続できず」=「日本人ファースト」を憂慮―新浪同友会幹事

 経済同友会は19日、長野県軽井沢町で開いた夏季セミナーで、参院選の争点にもなった外国人政策などを議論し、2日間の日程を終えた。新浪剛史代表幹事は、人口減少を念頭に「介護分野を含め外国人と共生する仕組みづくりなくして私たちの社会は存続し得ない」と訴え、「日本人ファースト」の風潮が広がることを憂慮した。

 国立社会保障・人口問題研究所は、日本の人口に占める外国人の比率が2070年に約1割に達すると推計。外国人は経済成長に不可欠な存在との見方が多い一方、参院選では不動産取得の規制強化などが争点に浮上。SNS上では「犯罪や事故の増加をもたらしている」など、真偽不明の投稿も飛び交った。

 浜松市長時代に外国人の子どもの「不就学ゼロ」に取り組んだ鈴木康友静岡県知事がゲストとして登壇し「統計上も肌感覚でも外国人の犯罪発生率が日本人より高いことはない」と排外的な見方をけん制。その上で「外国人を(労働力をもたらす)ロボットではなく人間だという視点で捉えることが重要で、その子どもには教育が必要だ」と強調し、国に予算の拡充を求めた。

 ロイヤルホールディングスの菊地唯夫会長は外国人の働き手に関し「永住希望者らに企業がもっとキャリアパスを明確にすべきだ」と語った。 (了)
(記事提供元=時事通信社)
(2025/07/19-18:20)

なぜ森永製菓「ハイチュウ」海外進出が加速?米国事業190億円超え、地道かつ周到な戦略が奏功

●この記事のポイント
・発売から50周年を迎えた森永製菓の「HI-CHEW(ハイチュウ)」が海外市場で売上を拡大
・米国では2014~15年頃に全国規模のスーパーに「HI-CHEW」が採用され、認知度が向上
・欧州への進出は、海外事業成長の大きな機会と捉えアジアや米国といった既存エリアの深耕と並行して開拓

 今年で発売から50周年を迎えた森永製菓のソフトキャンディー「HI-CHEW(ハイチュウ)」が、海外市場で売上を拡大させている。ハイチュウを中心とする米国事業の24年3月期の売上高は、21年3月期時点の目標値の約2倍にあたる約191億円にまで伸長。欧州市場でも開拓が進んでおり、同社はハイチュウグローバル推進室を設置してハイチュウの海外展開を加速させている。同社はどのような施策・取り組みによってハイチュウの海外売上を拡大させているのか。同社への取材をもとに追ってみたい。

●目次

さまざまなニーズに対応する商品ラインアップを拡充

「チョコボール」「ダース」「小枝」「エンゼルパイ」「ミルクキャラメル」など数多くのロングセラー商品を抱える森永製菓は、2025年3月期の年間売上高が2289億円、営業利益が212億円、従業員数が約3000人(連結)に上る、日本を代表する総合菓子メーカーだ。

 そんな同社の看板商品であるハイチュウが誕生したのは1975年。当時の高級志向の高まりを受けて高級を意味する「HI」を付けてハイチュウと名付けられた。粒は現在の構造とは異なり、上下が白く真ん中にフルーツ色のキャンディを挟んだ3層構造だった。外側と内側の二重構造の「あんこ巻」になったのは1986年で、同時にパッケージもスティックパックに変更。海外展開としては、2001年に台湾で発売したのを皮切りに、04年に中国、08年に米国へ進出してきた。

 森永製菓の「ハイチュウ」ブランドを含む海外事業は近年、伸びている。「2021中期経営計画(21中経)」策定当初(21年3月期)は海外売上高が約117億円、海外売上高比率が7.0%だったが、米国を中心に大きく成長したことにより、24年3月期には海外売上高が約269億円、海外売上高比率が12.7%にまで伸長した(「ハイチュウ」ブランドのみの売上実績は開示していない)。

 海外でハイチュウの売上が拡大している理由について、森永製菓は次のように説明する。

「『HI-CHEW』の特長である独自の『食感』と『リアルなフルーツの味わい』が受け入れられたのではないかと考えています。また、海外市場では通常品に比べ砂糖使用量を削減した健康軸の商品や、キャンディの個包装をなくし環境に配慮した商品等、さまざまなニーズに対応する商品ラインアップの拡充や、多様な包装形態の展開にも力を入れています」

「ハイチュウグローバル推進室」を23年4月に設立

 なかでも米国市場で大きな伸長を続けている要因は何か。

「米国事業(実績はハイチュウ以外も含む)は、21中経の最終年度である2024年3月期で売上高目標100億円を掲げていましたが、結果として約191 億円となりました。為替の要因もありますが、直近3年間でも飛躍的な成長を遂げることができました。米国ではもともと森永製菓の商品の一つとして『HI-CHEW』が販売されていました。そこで日本人観光客やアジア系の人だけでなく、現地の人も購入していることに着目。08年に米国森永製菓株式会社を設立し、アメリカ西海岸での販売を強化しました。

 とはいえ、08年当時は日系やアジア系のスーパー、地元スーパーのアジアフードコーナーなどには取り扱ってもらえたものの、一般的な菓子コーナーには並べてもらえませんでした。取扱店の拡大や菓子コーナーでの採用を目指して商談を重ねましたが、当時は企業も商品名も認知が低く、なかなか採用されない状況が続きました。

 一方で、商談の際、どの小売店も『HI-CHEW』のクオリティは高く評価してくれており、米国市場における確かな手ごたえを感じていました。そのようななか、粘り強く商談を続けた結果、14年~15年頃にやっと全国規模のスーパーのキャンディコーナーに『HI-CHEW』が採用されることが決まりました。これを機に『HI-CHEW』の認知が広まりました」(同)

 現在、同社は欧州市場での販売拡大にも力を入れている。どのような戦略・施策を進めていくのか。

「米国と同規模のキャンディ市場を擁する欧州への進出は、海外事業成長の大きな機会と捉え、アジアや米国といった既存エリアの深耕と並行して開拓を進めています。まずは各国において導入の拡大に努めている状況です。それと並行して認知獲得を狙ってまいります。直近では25年2月2日~5日にドイツのケルンで開催されたISM(国際菓子専門見本市 )にて『HI-CHEW』のブースを出展しました。本見本市では、『HI-CHEW』ブランドを欧州はじめ諸外国へ知っていただく良い機会となりました」

 そして米国・欧州を含めたグローバル展開をさらに加速させていくという。

「グローバルにおけるブランド深耕・ブランドエクイティの最大活用・利益最大化を目的に『ハイチュウグローバル推進室』を23年4月に設立いたしました。これは包括的にブランド、原材料、生産関係の中長期戦略を策定、実行する部署になります。これにより『HI-CHEW』のグローバル化をさらに加速させてまいります」

【2025年最新版】受注管理システムおすすめ比較10選|中小企業・上場企業向けに選び方・機能・価格を徹底解説

「受注管理システムを導入すれば、業務効率は本当に向上するのだろうか?それとも、投資に見合った効果は得られないのだろうか?」

「数ある選択肢の中から、我が社の規模や業態に最適なシステムを見極めるにはどうすればよいのだろうか?」

中小企業から上場企業まで、多くの経営者や管理職の方々が、システム導入に関するこうした現実的な疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。特に、初めての導入を検討される企業様にとって、これは切実な課題となっています。

本記事では、2025年最新の受注管理システムを比較・検証していき、導入による具体的なメリット・デメリットの分析から、企業規模・業態別の最適な選び方まで、実際の導入事例や運用データを交えて詳しく解説します。さらに、よくある導入の失敗パターンや、それを防ぐためのポイントについても触れていきます。経営課題の解決に直結する、賢明なシステム選びのための情報を、ぜひ最後までご覧ください。

受注管理システムとは?基本機能と仕組みをわかりやすく解説

受注管理システムとは、顧客からの注文受付から納品・請求・入金に至るまでの一連のビジネスプロセスを統合的に管理するデジタルプラットフォームです。これまでは手書きの伝票やExcelスプレッドシートで個別に処理していた業務を、クラウドベースのシステム上でリアルタイムに一元管理・共有することが可能になります。

具体的には、受注データの入力から見積書・請求書の自動生成、リアルタイムの在庫状況確認、出荷指示書の発行、包括的な顧客情報管理まで、すべての業務プロセスを統合されたインターフェースで効率的に処理できます。さらに、既存の会計システムや在庫管理ソフトウェアとシームレスに連携することで、受発注から経理業務まで、企業活動全体の自動化・効率化を実現できることも大きな特徴となっています。

特筆すべきは、近年の受注管理システムは中小企業にも導入しやすい価格帯と使いやすさを実現していることです。導入により、日常的な業務効率の大幅な改善、人為的ミスの予防、リアルタイムでの売上分析・経営指標の可視化などが実現可能です。

システム導入の経験が少ない企業であっても、現場スタッフの作業負担を軽減しながら、業務プロセス全体の透明性向上とデータに基づく意思決定を実現できる、実用的なビジネスソリューションとなっています。

受注管理システムを導入するメリット

受注管理システムの導入には、業務効率化からコスト削減まで、様々なメリットがあります。以下では、主要なメリットについて詳しく解説していきます。

「また伝票ミス?」現場のヒューマンエラーを根本から減らす

受注業務では、手書き伝票やExcelでの管理に頼っていると、記入ミス・聞き間違い・転記漏れといったヒューマンエラーが頻発しやすくなります。

たとえば、商品数を誤って入力したり、顧客名を間違えたまま出荷してしまったりすることで、クレームや返品対応の手間が発生し、現場の負担が増える一因となります。

受注管理システムを導入すれば、注文情報をリアルタイムで一元管理できるため、関係部署間での情報共有もスムーズになり、ミスの原因となる二重入力や確認漏れを根本から防げます。

さらに、操作履歴やステータスが可視化されることで、属人化の防止や業務フローの標準化も進み、業務全体の品質向上につながります。

「在庫が足りない…」から「納期に余裕あり」へ

在庫管理と連携していない受注業務では、「注文を受けたのに在庫がなかった」といったトラブルが起こりやすく、納期遅延や顧客満足度の低下を招きます。

受注管理システムを導入すれば、在庫状況をリアルタイムで確認しながら受注処理が行えるため、欠品リスクを未然に防ぐことが可能です。

在庫管理連携のメリット

  • システム上で在庫数を確認しながら注文を確定できる
  • 無理な受注が減り、納期に余裕を持った対応が実現
  • 仕入れや生産スケジュールと連動した在庫補充
  • 販売機会の損失を防ぐ

「売上は伸びているのに利益が見えない」経営判断を支えるデータ可視化

Excelや紙での受注管理では、売上や利益の状況をリアルタイムで把握することが困難です。顧客別の販売実績や、商品ごとの売上高、個別案件の収益性といった情報が分散してしまい、経営判断に不可欠な数値が見えにくくなってしまいます。

受注管理システムを導入することで、受注データは自動的に蓄積・集計され、顧客別・商品別の売上推移や利益率をリアルタイムで可視化できます。

これにより、重点的に取り組むべき顧客や改善が必要な商材が明確になり、データに基づいた確かな経営判断が可能になります。さらに、会計システムや在庫管理との連携により、原価や在庫回転率も一元管理できるため、より戦略的な経営が実現します。

受注管理システムを導入するデメリット

受注管理システムには様々なメリットがありますが、一方でデメリットや注意点もあります。以下では、導入時に考慮すべき主なデメリットについて解説します。

「導入したけど使われていない…」初期コスト・教育コストの盲点

受注管理システムは導入すればすぐに業務改善が進むわけではありません。特に現場のITリテラシーが高くない企業では、「使い方が分からない」「入力が面倒」といった理由から、結局これまでの紙やExcel管理に戻ってしまうこともあります。

導入にはライセンス費用や初期設定費用がかかるだけでなく、社内での操作研修やマニュアル作成といった教育コストも発生します。これらが不足すると、せっかくのシステムも現場で活用されず、投資が無駄になるリスクがあるでしょう。

スムーズに定着させるには、導入初期にしっかりとサポートを受けながら、少しずつ現場に慣らしていく運用体制が不可欠です。

「便利だけど業務が合わない」既存フローとのズレ

受注管理システムは基本的な業務フローに対応していますが、企業ごとの固有の業務までは必ずしも吸収できるわけではありません。

たとえば、独自の承認手順や特殊な帳票出力が必要な場合、標準機能では対応しきれず、現場が「合わせる運用」を強いられることがあります。すると、使い勝手が悪くなり、手入力やExcelへの転記など、かえって業務が複雑になることも。

フロー不適合のリスク

  • 独自の承認手順への対応不足
  • 特殊な帳票出力への制限
  • システムに合わせた運用変更の負担
  • カスタマイズコストの発生

一部のシステムではカスタマイズ対応が可能ですが、費用と時間がかかる点に注意が必要です。導入前には、自社の業務プロセスを丁寧に棚卸しし、どこまでシステムにフィットするかを確認することが大切です。

「ネットが落ちたら終わり?」クラウド依存のリスク

近年主流となっているクラウド型受注管理システムは、インターネット接続が前提です。

便利で柔軟な反面、ネットワーク障害やクラウドベンダー側のトラブルが発生した場合、業務が一時的に完全停止してしまうリスクがあります。

たとえば、倉庫からの出荷指示が出せない、営業が受注状況を確認できないなど、日常業務に大きな支障が出ることもあります。また、クラウドのセキュリティ対策やサーバー稼働実績などもサービスによって異なるため、導入前にチェックが必要です。

BCP(事業継続計画)の一環として、ネット障害時の代替手段や手動対応のマニュアルを用意しておくと安心でしょう。

受注管理システムの選び方

受注管理システムを選ぶ際には、機能面だけでなく自社の業務フローや規模に合わせた適切な選択が重要です。以下では、基本的な選定ポイントと業態別の選び方について詳しく解説します。

基本の選定ポイント|導入前にチェックすべき5つの観点

観点 チェックポイント
クラウド or オンプレミス 社内IT体制やセキュリティ方針に適合しているか
外部連携の柔軟性 会計ソフトや在庫管理、ECカートなどとスムーズに連携できるか
UI/UX・操作性 現場メンバーでも直感的に操作できるか、マニュアル整備が容易か
サポート体制 導入前後の支援やトラブル対応の有無、対応チャネルの充実度
導入実績・評価 同業種での導入事例やユーザーのレビュー・口コミの信頼性

選定時の重要ポイント

  • 自社の業務体制や運用環境に合うかを事前に見極める
  • クラウド・オンプレミスの選択は慎重に検討する
  • 外部システムとの連携性を確認する
  • 使いやすさとユーザビリティを重視する
  • サポート体制の充実度を確認する

タイプ別の選び方|自社のビジネスモデルに合った製品を選ぶ

それでは、各企業のタイプ別に最適な受注管理システムの選び方について、具体的な事例や特徴を見ていきましょう。

【EC事業者向け】在庫・出荷・カート連携重視

EC事業者が受注管理システムを選ぶ際は、在庫管理・出荷処理・ショッピングカートとの連携機能が重要です。複数のネットショップを運営している場合、モールごとの在庫数や注文情報を一元管理できる仕組みが求められます。

たとえば、楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングなどからの注文データを一括で管理し、在庫の引き当てや出荷指示を自動化することで、業務の手間やミスを大幅に削減できます。

【製造業向け】受注後の製造計画・在庫連動を重視

製造業における受注管理では、単なる注文受付だけでなく、製造計画や資材の在庫状況と密接に連動させる必要があります。

製品によって仕様や納期が異なるため、個別の要件に対応できる柔軟性が求められます。こうした業種には、生産管理システムと連携できる受注管理システムが適しています。

たとえば受注と同時に必要な在庫を把握したり、部材の発注や納期調整を行ったりと、スムーズな生産体制を支援することが可能です。結果として、納期遵守率の向上や無駄な在庫の削減にもつながります。

【受託業/BtoB企業向け】案件単位での管理や工程進捗の見える化がカギ

受託業やBtoB企業では、単なる「注文処理」だけでなく、案件単位で業務全体を管理する必要があります。

たとえば、見積作成から受注、納品、請求、入金までの各工程を一つの流れとして把握し、それぞれの進捗状況を関係者間で共有することが重要です。

受注管理システムを導入することで、誰がどこまで対応しているのか、次に何をすべきかといった情報が明確になり、属人的な業務から脱却が可能です。また、顧客ごとに異なる契約内容や納品スケジュールにも柔軟に対応でき、業務の抜け漏れを防止できます。

【ITベンチャー・少人数チーム向け】低コスト&スモールスタート重視

ITベンチャー企業や少人数のチームにとって、業務効率化は重要な課題です。ただし、大規模なシステムは費用や導入負担が大きく、現実的ではない場合もあります。そのため、初期費用を抑えつつ、必要な機能だけを使える受注管理システムも存在します。

月額1万円前後で使えるクラウド型のツールも多く、特別なITスキルがなくても簡単に使える設計がされています。業務が拡大しても、ノーコードや設定ベースで柔軟に機能追加できるため、将来を見据えて安心してスモールスタートが可能です。また、サポート体制が整ったサービスを選べば、少人数でも安心して導入・運用ができ、業務の属人化解消や業務品質の向上にもつながります。

おすすめの受注管理システム10選【比較表あり】

以下の比較表では、各システムのタイプ、対応業種、主な特徴、料金プラン、無料トライアルの有無を整理しています。自社に合った製品を絞り込む際の参考にしてください。

製品名 タイプ 対応業種 特徴 月額費用 無料トライアル
BtoBプラットフォーム受発注 飲食業向け 卸売・製造 電子化によるFAX削減、取引先との一括連携 要問合せ あり
楽楽販売 業種汎用 全業種対応 柔軟なカスタマイズ、申請フロー搭載 約40,000円~ あり
アラジンEC 製造業向け 製造・卸売 EC・基幹・在庫・出荷の統合管理 要問い合わせ あり
楽楽B2B EC向け 小売・卸 B2B EC特化、帳票自動発行 要問い合わせ あり
MOS 製造業向け 製造・建材 工程・在庫・販売連動、クラウド生産管理 要問い合わせ あり
kintone スモール・BtoB向け 全業種対応 ノーコード拡張、柔軟な設計 約1,500円/ユーザー~ あり
Oracle NetSuite 大企業向け 製造・小売 ERP一体型の高機能クラウド 要問い合わせ あり
freee販売 スモールビジネス向け 小規模法人・個人事業 会計連携、シンプルUI 約2,000円~ あり
ネクストエンジン EC向け 小売・EC 複数店舗の在庫・出荷一元化 約10,000円~ あり
GoQSystem EC・スモール向け 小売・ネットショップ 自動処理ルール、CSV連携が簡単 約10,000円~ あり

BtoBプラットフォーム 受発注(株式会社インフォマート)

出典:公式サイト

BtoBプラットフォーム受発注は、企業間での受発注から請求までの業務をクラウド上で一元管理できるサービスです。これまで電話・FAX・メールで行っていたやり取りを、AI-OCRやCSVデータで効率化し、すべてWeb上で完結させることができます。

主な特徴

  • 注文書・請求書の完全デジタル化:FAX・紙のやり取りから脱却
  • AI-OCR・CSV連携で入力作業を削減:データ取り込みがスムーズ
  • マルチデバイス対応:PC・スマホ・タブレットからも利用可能
  • 基幹システム・会計ソフトと連携:API・CSV対応あり
  • 法対応も安心:インボイス制度・電子帳簿保存法にも準拠
  • 50,000社以上(2024年8月14日時点)の導入実績:信頼性と継続性のあるサービス

料金プラン(税別)

プラン内容 初期費用 月額費用 備考
基本プラン 要問合せ 要問合せ 企業規模・機能により変動あり

※料金は利用規模や導入範囲によって異なるため、詳細は公式問い合わせが必要です。

楽楽販売(株式会社ラクス)

出典:公式サイト

楽楽販売は、中小〜中堅企業向けに特化したクラウド型の受発注・販売管理システムです。見積〜受注〜請求〜売上計上までの業務を一元化し、これまでExcelやFAX、メールで対応していた煩雑な業務を自動化・効率化します。

主な特徴

  • 業務プロセスの一元管理:見積から請求・売上計上までを自動化
  • わかりやすいUI:マウス操作だけで完結、非IT人材にも優しい
  • 柔軟な設定機能:複雑な価格体系や承認フローも簡単に構築可能
  • クラウド型で導入しやすい:自社サーバー不要、短期導入が可能
  • 外部連携:クラウドサインとの連携で電子契約も可能
  • 安心のサポート体制:導入支援・操作マニュアル・設定代行あり
  • 導入実績多数:約5,000社(2024年12月時点)に採用される信頼性と安定性

料金プラン(税別)

項目 金額 備考
初期費用 150,000円~ 導入時の設定・環境構築費用
月額費用 70,000円〜 ユーザー数・データベース数によって変動

※詳細な費用は企業規模や導入内容により異なるため、見積もりが必要です。

アラジンEC(株式会社アイル)

出典:公式サイト

アラジンECは、製造業・卸売業向けに開発されたBtoB専用の受発注管理クラウドシステムです。従来FAXや電話で行っていた受注業務をWeb化し、業務の効率化と精度向上を実現します。

主な特徴

  • 業種特化型設計:製造業・卸売業に特化し、業務に即した操作性
  • 複雑な単価設定に対応:取引先ごとの条件(価格・数量)を個別管理可能
  • 基幹システム連携:APIによるシームレスな連携で在庫・出荷工程もカバー
  • 高いカスタマイズ性:業務にフィットする柔軟な設計変更が可能
  • ペーパーレス推進:注文書・納品書などの電子化で業務効率アップ
  • 導入実績多数:中堅~大手企業を中心に幅広い採用実績あり

料金プラン(目安)

項目 金額の目安 備考
初期導入費用 要問合せ カスタマイズ内容により大幅に変動
月額利用料 要問合せ システム規模に応じて変動

※導入規模や要件により、費用は大きく異なります。詳細見積が必要です。

楽楽B2B(株式会社ネットショップ支援室)

出典:公式サイト

楽楽B2Bは、小売・卸売業者向けのクラウド型EC受発注システムで、BtoB取引と複数のECモール運営を一元管理したい企業に最適なサービスです。

主な特徴

  • 複数ECモールと連携:楽天市場、Yahoo!ショッピング、自社ECなどと在庫・受注情報を一元管理
  • AI-OCR搭載:FAX注文や紙伝票のデータ化を自動で実現
  • モバイル対応:スマホやタブレットでも操作可能、営業現場の即時対応に便利
  • 帳票出力もワンストップ:請求書・納品書なども簡単発行
  • クラウド型でスモールスタート可能:ITに不慣れな企業でも導入しやすい設計

料金プラン(目安)

プラン名 初期費用(目安) 月額費用 主な仕様例
Standardプラン 要問い合わせ ¥39,800〜(税抜) 5ユーザー、商品10,000件、取引先5,000件まで
Professionalプラン 要問い合わせ ¥69,800〜(税抜) 20ユーザー、商品50,000件、取引先10,000件まで
追加ユーザー ¥1,980/人(税抜) 必要に応じて柔軟に拡張可能

※プランにより機能制限あり。詳細は公式資料・見積もりで要確認。

MOS(株式会社アクロスソリューションズ)

出典:公式サイト

MOSは、モバイル対応のBtoBクラウド受発注システムで、スマホやタブレットからもスムーズに取引できるのが特徴。FAXや電話による煩雑なやり取りを削減し、現場の業務効率化を強力にサポートします。

主な特徴

  • モバイル対応:外出先や店舗からも受発注操作が可能で、営業の即応性を向上
  • CSV連携:基幹システムへ受注データをスムーズに反映、二重入力の手間を削減
  • 代理発注機能:各拠点の発注を本部が一元管理、業務の見える化に貢献
  • ミス・漏れ防止:受注状況をリアルタイムで確認でき、確認漏れや処理忘れを予防
  • 柔軟なカスタマイズ:業種・業態に応じて機能を拡張可能

料金プラン(目安)

項目 内容
初期費用 要問合わせ
月額費用 要問合わせ

※大規模運用や特別な要件がある場合は、個別相談が必要。

kintone(サイボウズ株式会社)

出典:公式サイト

kintone(キントーン)は、プログラミング不要で業務アプリを作成できるクラウドサービスです。受注管理をはじめ、在庫管理や請求処理などのフローもノーコードで構築でき、業務に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。

主な特徴

  • ノーコードでアプリ作成:開発知識がなくても受注・在庫・請求などの業務を自社仕様で構築
  • テンプレート・事例が豊富:業種ごとの導入事例やサンプルを参考にすぐ始められる
  • 柔軟なアクセス管理:ユーザーや部署ごとに操作権限を設定可能で、セキュリティも安心
  • コミュニケーション機能:コメントや通知機能で、部門間の情報共有がスムーズ
  • API連携による拡張性:スタンダード以上のプランで、外部システム連携も自在に

料金プラン(税抜)

プラン名 月額費用(1ユーザー) 主な機能と上限
ライトコース ¥1,000 アプリ上限200、スペース上限100、API非対応
スタンダードコース ¥1,800 アプリ上限1,000、スペース上限500、API対応
ワイドコース ¥3,000 アプリ上限3,000、スペース上限1,000、高度なAPI連携

※いずれも10ユーザー以上で契約、初期費用無料、月単位契約可

Oracle NetSuite(日本オラクル株式会社)

出典:公式サイト

Oracle NetSuiteは、受注・在庫・出荷・請求・入金・会計などを一元管理できるERPクラウドシステムです。グローバル対応や部門横断的な業務連携に強く、中堅〜大企業の複雑な業務ニーズにも柔軟に対応します。

主な特徴

  • 受注~入金まで一気通貫:一度の入力で各工程に自動連携、業務の属人化・手戻りを防止
  • 高度な業務要件に対応:多拠点・多通貨・直送・分納処理など、複雑な販売管理も可能
  • リアルタイム経営管理:営業・在庫・財務などの情報をリアルタイムに共有
  • 柔軟なカスタマイズ性:業種や規模に応じた拡張性があり、EC・在庫・財務連携も自在
  • 内部統制とガバナンス強化:アクセス制御や監査ログの整備で、上場企業にも対応

料金目安(税抜)

※要問合わせ


  • 導入支援・カスタマイズ費用も別途必要
  • 従量課金制(ユーザー数/モジュール数に応じて変動)
  • 見積は個別対応が基本のため、価格幅に大きな差あり

freee販売(フリー株式会社)

出典:公式サイト

freee販売は、中小企業や小規模事業者向けに開発されたクラウド型の販売・受注管理システムです。見積・受注・納品・請求・入金までを一元管理でき、簿記や経理に不慣れな人でも直感的に使えるUIが強みです。

主な特徴

  • freee会計と完全連携:販売データがそのまま会計へ連携され、経理処理の手間を削減
  • 案件単位の管理が可能:原価や粗利も可視化され、利益構造の把握に役立つ
  • 簡単なUI設計:専門知識不要で、初めての販売管理システムとしても導入しやすい
  • 外部サービスとの連携:Shopify、請求書発行サービスとも柔軟に接続可能

料金プラン(税抜)

プラン名 月額料金 標準ユーザー数 主な機能概要
スタータープラン 3,980円 1名(追加1名ごと500円) ・請求書発行、受注管理、基本的な取引管理機能
・個人事業主や小規模法人向け
スタンダードプラン 40,000円 10名想定 ・承認ワークフロー、原価・粗利管理、内部統制対応
・中小企業の業務効率化に最適

初期費用は無料で、月額費用はユーザー数・プランによって異なります。

ネクストエンジン(NE株式会社)

出典:公式サイト

ネクストエンジンは、複数モールや自社ECサイトを運営する事業者向けに設計された、クラウド型の受注・在庫管理システムです。楽天市場・Amazon・Yahoo!など異なるチャネルの注文を一画面で一元管理でき、EC運営の効率化とミス削減を実現します。

主な特徴

  • 複数チャネルの一元管理:転記不要で、受注処理の重複やミスを防止
  • 業務の自動化:受注ステータス変更、出荷指示、メール通知などを自動化
  • 在庫管理の効率化:リアルタイムの在庫引き当て、欠品リスクの低減
  • 外部連携が充実:会計、分析、倉庫管理(WMS)などと接続できるアプリストアを搭載

料金体系(税抜)

項目 内容
初期費用 無料
月額基本料金 3,000円(200件まで)
従量課金制 注文件数に応じて料金が段階的に加算される
無料トライアル あり(詳細は公式サイトで確認)

※注文件数が多くなると、必要に応じて上位プランやオプションを追加可能。

GoQSystem(株式会社GoQSystem)

出典:公式サイト

GoQSystemは、ネットショップ運営に特化したクラウド型受注管理システムです。ECサイトからの注文データを自動で取り込み、在庫確認・出荷指示・帳票出力までの一連の業務をスムーズに処理できます。

主な特徴

  • 複数ECモール・倉庫連携に対応:楽天、Amazon、自社ECなどからの注文を自動集約
  • 定額制&選べるプラン構成:業務規模や成長段階に応じて無理なく導入可能
  • 最短40分で導入完了:スピード感をもって業務効率化を開始できる
  • サポートが充実:メール・電話・チャットに加え、LINEでも問い合わせ可能

料金プラン(税抜)

プラン名 初期
費用
月額料金 主な機能
フリープラン 0円 0円 受注管理の基本機能、機能制限あり
受注管理プラン 30,000円 15,000円 受注データ自動取り込み、帳票出力
受注・出荷管理プラン 40,000円 29,800円 在庫・出荷管理を含む中小EC向け機能
WMS連携プラン 50,000円 44,800円 倉庫管理システム(WMS)との連携機能
出荷管理プラン 100,000円 64,800円 フル機能搭載、大規模運営に対応

※機能制限のない20日間の無料トライアルも可能です。

受注管理システムの導入に関するよくある質問(FAQ)

受注管理システムの導入に関する一般的な疑問や懸念事項について、以下のFAQでわかりやすく解説していきます。

Q1. クラウド型とオンプレミス型、どちらを選べば良いですか?

システムの選択は企業のニーズによって異なります。クラウド型は、初期投資を最小限に抑えながら迅速な導入が可能で、サービス開始までの時間を短縮できるため、多くの企業に適しています。

特に、システム運用の手間を省きたい場合や、柔軟なスケーリングを求める企業にとって理想的な選択肢となります。

一方、オンプレミス型は、自社でIT部門を持ち、高度なセキュリティ要件がある場合や、業務に特化した詳細なカスタマイズが必要な場合に検討する価値があります。また、データの完全な管理権限を持ちたい企業や、長期的な運用コストの最適化を目指す組織にとっても、有力な選択肢となります。

Q2. 導入にどれくらいの期間がかかりますか?

システムの規模や業務フローによって導入期間は大きく異なります。クラウド型システムの場合、基本的な機能のみを利用するのであれば、アカウント設定やデータ移行を含めて最短1〜2週間程度で本稼働が可能です。特に標準的な業務フローを想定した製品であれば、マニュアルに沿って段階的に導入を進められます。

一方、オンプレミス型システムや、業務プロセスに合わせた大規模なカスタマイズが必要な場合は、要件定義から環境構築、テスト運用を経て本稼働までに2〜3か月、場合によっては半年程度の期間を見込む必要があります。また、既存システムとの連携や、複数拠点での展開を行う場合は、さらに時間がかかることもあります。

Q3. 初期費用や月額料金はどれくらいですか?

クラウド型システムの場合、導入時の初期費用は、基本的なプランであれば0円から始められ、カスタマイズや導入支援が必要な場合は数十万円程度までの幅があります。

月額費用については、小規模事業者向けの基本プランで1万円前後から、中堅・大企業向けの高機能プランで10万円程度までが一般的な相場となっています。

ただし、これらの費用は、利用するユーザー数、必要な機能の範囲、サポートのレベル、データ容量などの要因によって大きく変動する可能性があります。そのため、複数のベンダーから見積もりを取得し、自社の要件や予算に合わせて慎重に比較検討することをお勧めします。

Q4. 小規模な会社でも導入できますか?

はい、導入は十分可能です。freee販売やGoQSystemなど、多くのサービスが小規模企業のニーズに配慮したライトプランを提供しています。これらのプランは、基本的な受注管理機能に特化しており、初期費用を抑えながら必要最低限の機能からスタートできます。

システムへの慣れや業務の成長に応じて、段階的に機能を追加していくことも可能です。このようなスモールスタートのアプローチにより、導入時のリスクやコストを最小限に抑えながら、効率的な運用を実現できます。

さらに、多くのサービスが無料トライアル期間を設けているため、実際の業務での使用感を確認してから本格導入を決めることができます。

Q5. サポートはどこまで対応してもらえますか?

サポート体制は各サービスによって大きく異なります。一般的なサポート対応としては、チャット・メール・電話のいずれか、もしくは複数の組み合わせでのサポートを提供しています。

多くのベンダーが平日の営業時間内での技術的な問い合わせ対応を基本としており、プランによってはより手厚いサポートを受けられる場合もあります。

また、導入時のサポートも重要なポイントです。セットアップ代行や業務フロー構築支援、データ移行のサポート、社員向けの操作研修など、きめ細かな導入支援サービスを提供しているベンダーを選ぶことで、スムーズな立ち上げと運用が可能です。

特に初めてシステムを導入する企業の場合は、こうした充実したサポート体制があるサービスを選択することをお勧めします。

Q6. 自社独自の業務フローに合わせたカスタマイズは可能ですか?

カスタマイズの対応範囲は製品によって様々です。

多くの製品では、画面レイアウトの調整、入力項目の追加・変更、承認フローの設定など、管理画面からの設定ベースのカスタマイズが可能です。より高度なカスタマイズについては、プログラミングによる開発が必要となるケースもあり、対応可能な範囲はサービスによって大きく異なります。

たとえば、kintoneやMOSなどのプラットフォーム型のサービスは、APIやプラグイン開発による柔軟な機能拡張が可能で、独自の業務フローに合わせた設計がしやすいという特徴があります。

まとめ

受注管理システムは、企業の業務効率化とコスト削減に大きく貢献する強力なビジネスツールです。

従来の手書きやExcelによる管理方法からの脱却により、人為的なミスの防止や業務プロセスの標準化が実現でき、さらには作業時間の大幅な短縮も期待できます。データの正確性が向上し、リアルタイムでの情報共有が可能となることで、経営判断のスピードアップにも貢献します。

システムの形態は、クラウド型からオンプレミス型まで多岐にわたり、企業規模や業務内容、セキュリティ要件に応じて最適なものを選択することが可能です。

初期費用や運用コストについても、基本的な機能に特化した低価格プランから、高度なカスタマイズが可能な本格的なプランまで、幅広い選択肢が用意されており、小規模企業から大企業まで、それぞれのニーズと予算に合わせた導入が可能な環境が整っています。

自社の業務課題を明確に分析し、現場のニーズに合った適切なシステムを選定することで、受注業務の効率化だけでなく、正確な納期管理や在庫把握による顧客満足度の向上、さらには経営データの可視化による戦略的な意思決定の実現も可能となるでしょう。

日商、歴史生かす観光拠点整備支援を国に要請=訪日客分散促進で提言

 日本商工会議所は17日、観光需要の一段の喚起に向けた政策提言「『観光立国推進基本計画』改定に向けた意見」を公表した。三大都市圏に集中しがちな訪日客の渡航先を分散させる課題を克服するため、地域の歴史や文化を生かした観光拠点「ユニークベニュー」の整備について国の後押しを求めた。近く国土交通相に手交する方針。

 訪日客は昨年、過去最高の3687万人となり、消費額も8.1兆円に達した。ただ渡航は首都圏や関西、中部に偏り、潜在的に豊かな価値を持つとされる他の地域への訪問は不十分にとどまっている。

 提言は、国が各地の需要掘り起こしに向け、歴史的建造物の復元で必要となる文化財保護や建築基準などにまつわる申請手続きを一本化したり、事業化に向けて自治体・企業と伴走しつつ支援したりするよう要請した。

 先行例として、神奈川県横須賀や広島県呉、長崎県佐世保、京都府舞鶴の4市が共通して持つ旧軍港の名残をとどめる拠点で、多言語案内の表示やガイドの育成で協力していることを紹介。茨城県結城市も神社仏閣や酒蔵をステージとして活用した音楽祭を開いて国内外の若年層客を引き寄せ、雇用創出につなげているという。

 日商担当者は「観光関係者は地域と緊密な関係を築き、オーバーツーリズムを避けながら情報発信を強化していく必要がある」と訴えた。(了)
(記事提供元=時事通信社)
(2025/07/17-18:43)

博報堂DYグループ、スター社員の思考方法をAI化し社内で活用→大幅な業務時間削減とクリエイティビティ創出

●この記事のポイント
・博報堂DYグループが、スター社員の思考方法をAIサービスに落とし込み、それを社員が利用することで大幅な業務効率向上を実現
・多くの社員がコンセプト開発に利用することで業務時間削減、その時間でさらに高度な業務への取り組みが可能に
・マーケターやクリエイターとの打ち合わせ前に、営業がたたき台として自力でコンセプトワークを行えるといった効果も

 大手広告会社の博報堂DYグループが、スター社員の思考方法をAIサービスに落とし込み、それを社員が利用することで大幅な業務効率向上を実現させている。TBWA HAKUHODOのChief Creative Officer(CCO)であり、国内外で多数の受賞歴を持つ細田高広氏の思考方法を再現するAIサービス「STRATEGY BLOOM CONCEPT(ストラテジー ブルーム コンセプト)」を開発。プロダクト利用によって業務時間の削減、その時間でアイデアの深堀りや本質的な議論の増加といった効果や、クリエイターが細田氏に直接相談せずとも普段では思いつかないような視点で思考整理できるといった効果が出ているようだ。なぜ、このようなAIを開発したのか。また、社内ではどのように使われているのか。博報堂DYグループの担当に取材した。 

●目次

細田CCOの優れた手法を社内で有効活用してノウハウを継承

 同プロダクトを開発・導入するに至った背景について、開発担当の博報堂テクノロジーズ豆谷浩輝氏はいう。

「背景としては大きく2つありまして、まずコンセプト開発には時間がかかるという課題があった点です。企画の最初のコアを考えていくというステップは、従来は営業、マーケティング、クリエイティブなどの部署の担当者が7、8回ぐらい集まり会議を重ねて、1カ月ぐらいかけてコンセプトを固めるというかたちでした。このように時間がかかっていた部分をもう少し効率化できないか、例えばAIを取り入れて5合目ぐらいまでにはもう少し早くたどり着くようにできないか、という発想から始めました。

 もう一つの背景は、コンセプト開発の担い手育成という課題があったことです。コンセプト開発は専門性の高い業務なのですが、その手法が各チームごとにギルド的に蓄積されて、スキルとして社内で共有知として活かされていませんでした。そこで、細田CCOの優れた手法をもっと社内で有効活用してノウハウを継承できないかという視点に立ち、AIサービスを開発して多くの社員がいつでも利用できるようにしたいという思いで開発を始めました」

 同社は2023年12月頃に開発に着手し、約1年かけて開発を行い24年11月に社内リリースした。具体的にどのようなAIなのか。

「クライアントが抱える課題、例えば『商品の売上向上』のために、新たなターゲット設定や戦略策定についての問いをAIが入力として受けて、それに対して細田CCOのインサイト型のコンセプト開発手法に従って、その課題を解決するコンセプトを提案するといったことをしてくれます。社員は『具体的にターゲットはここがいいよね』『そのターゲットはどういった課題やインサイトを持っているのか』という問いについてAIと壁打ちしながらコンセプトを詰めていったり、『競合はこういったことができるけど、こういったことはできないよね』といった競合視点でも分析して、『クライアントが持っている強みをどういうかたちで活かせるか』『勝ち筋を見つけていって、こういうコンセプトでやってみませんか』というコンセプトの開発を進められるというものです」(豆谷氏)

営業部門の社員による利用も多い

 クリエイティブ部門の社員のみならず、営業部門でも高い頻度で使用されているという。

「幅広い職種の社員が使っており、さまざまな使い方があるのですが、営業部門の社員による利用も多いです。マーケターやクリエイターとの打ち合わせ前に、営業担当者がいったんこのAIを使って自分でコンセプトワークを行い、それをアイディアに関するディスカッションの叩き台にするといった使い方が多いです。利用者の割合としては営業担当者が40%ぐらいで、残りの半々がマーケターとクリエイターというイメージです。 

 クリエイティブ部門とマーケティング部門の社員はもう少しアドバンスな使い方をしていまして、これまで自分たちが行っていたコンセプト開発に、細田CCOの思考方法に照らし合わるというプロセスを追加して思考整理をより深めることによって、これまで気づけてなかった視点を得るという使い方をしています」(豆谷氏)

 AIの導入により、目に見える業務効率向上の高い効果が出ているという。

「職種によって効果に違いがありますが、当初の見立てでは1回の利用あたり4時間ほど時間削減効果が出ると見込んでいて、約4000時間の業務時間の削減効果がありました」(豆谷氏)

難易度の高い仕事により多くの時間を費やす

 人手不足が叫ばれる昨今、同社としては業務時間の削減を将来的には人件費の抑制につなげたいという意向があるのか。

「AIを使う大きな目的は、業務時間を削減することも実現しながら、それによって社員の仕事の密度が高まり、難易度の高い仕事により多くの時間を費やしていき、人間しかできない創造的な仕事によってクリエイティビティを世の中に提供していくという点にあります。今後は発想支援など人間の創造性を支援するAIを開発し現場に投入していこうという発想です」(豆谷氏)

 同社は今後もAI活用をさらに進めていく計画だという。

「コンセプト開発が主な用途である『STRATEGY BLOOM CONCEPT』の利用状況やメリット・デメリットを検証した上で、さまざまな分野のスター社員のスキルをAIサービス化していくことを検討しています。まず、今年度中にもマーケティングスキルに関するAIサービスを2つぐらい開発したいと考えております」(豆谷氏)