パチンコ名機「完全復活」圧倒的高稼働に期待! 超名作を「完璧再現」新時代でも快進撃は止まらない?

 業界のリーディングカンパニーとして多くのヒット作を送り出すパチンコメーカー・SANKYO。ファン注目のコンテンツ作品はもちろん、羽根物タイプや液晶非搭載の機種も手がけるなど、その分野は多岐にわたる。そんなSANKYOの2019年を振り返ってみたい。

規制緩和後初となる高ループマシン!

 今年3月、シリーズ13作品目となる『ヱヴァンゲリヲン~超暴走~』(ビスティ製)が登場。大当り確率約1/199のライトミドルタイプで、継続率は時短込みで84%を誇る。

 また、右打ち中の大当り出玉は50%で10R(1000発)と一撃にも十分期待できる仕上りとなっている。導入から今なお設置するホールは多く、高稼働を継続中だ。

 さらに、『エヴァ』シリーズといえば、12月16日に最新作『新世紀エヴァンゲリオン ~シト、新生~』がデビューしている。

 

高稼働に期待できる復刻機が早くも話題に!

 スぺックはミドルタイプで継続率65%の確変ループで、2R確変時は次回大当りまで継続する2種類の小当りRUSHを搭載。メインは「暴走モード」となるが、特定条件を満たすと次回大当りまでの時間が7分間まで延長される。つまり、小当りRUSHを7分間も消化することができるわけだ。さらに終了後は次回確変大当りも確定し、その出玉期待値は7000発オーバーと言われている。一撃の出玉性能も十分といえるが……。

 往年のファン必見の演出面も見逃せない。

 本機は『エヴァ』史上最大の人気を誇った『使徒、再び』を完全継承。予告やリーチ演出はもちろん、マニアックな演出法則も再現している、まるで当時にタイムスリップしたかのような懐かしい部分もありつつ、現行機のハイクオリティな映像美を楽しむことが可能だ。

 この文句なしの仕上りに往年のファンから感動の声が殺到。2019年終盤にリリースされたにもかかわらず、今年№1機種に挙げる人間は多い。来年度も高稼働に期待できそうだ。

 昨今はマンネリ化が囁かれていた『エヴァ』シリーズ。だが、新時代に突入からの勢いを見る限り、そのイメージはきれいに払拭できたのではないだろうか。2020年も『エヴァ』を含めSANKYOの活躍に期待したいところだ。

木下優樹菜「子どもの顔」に疑惑の理由……「タピオカ騒動」で世間冷徹もさすがに気の毒

 

 昨年大晦日に離婚を発表した、木下優樹菜とFUJIWARAの藤本敏史。

 1年ほど前から喧嘩が絶えず、別居の話は出ていたようだが、一連の「タピオカ恫喝騒動」で状況は決定的なものとなったか。いずれにせよ「突発的な離婚」ではないことは明白のようだ。

 ただ、離婚したからといって、騒動の「ほとぼり」がさめるかといえば、そうでもない。いまだ木下の世間イメージは最悪のままで、夫のフジモンの印象も悪い。離婚すればいいという問題でもないらしい。

 ただ、さすがに気の毒というべきか、「怪しいウワサ」まで蔓延している状況にある。

「木下さんには娘さんが2人いてメディアにも出ていますが、その1人が『木下さんの専属スタイリストの顔にそっくり』というウワサが以前流れました。今回の離婚によって、改めて大きな注目を集めています。そのスタイリストと木下さんは、以前『浮気疑惑』も出ました。

 ただ、さすがにこれは気の毒な話で、超幼少期の写真がそう見えているだけで、その後の写真ではフジモンさんに似ている写真も出ています。ネットユーザーの過剰反応と見るべきでしょう」(記者)

 今や世間から攻撃の対象となっている木下だが、さすがに子どもの疑惑は暴論といえそうだ。

 離婚し、親権は木下がもつようだが、子育ては仲良くお互いに、という話らしい。じゃあなんで離婚したんだという話だが……。

今年、米国が北朝鮮に軍事攻撃の可能性も…トランプ再選で中国共産党崩壊が加速か

 2020年が幕を開けた。

 19年は日韓関係が戦後最悪の状態を迎えたといわれ、18年に続き米中貿易戦争が世界経済の大きなリスクとなった。しかし、12月には安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領が1年3カ月ぶりに会談を行い、米中間の通商協議では第1段階の合意がなされるなど、事態は少しずつ動き出しつつある。

バブル崩壊の中国を追い詰める米国

 では、20年はどう動くのか。

 まず、米中合意に関しては、アメリカが1600億ドル相当の中国製品に対する関税発動を見送るとともに1200億ドル相当の中国製品に対する関税を従来の15%から7.5%に引き下げ、中国はアメリカ産の農産物を320億ドル追加購入し、さらにエネルギーやサービスの購入も増やすという内容だ。

 これは、いわば「額」に対する合意であり、問題の本質である中国の構造改革にまでは踏み込んでいない。また、中国側が大きく妥協したことにより合意に至ったが、その内容を中国側が履行しなければ、アメリカは再び関税強化に踏み切ることを明言している。さらに、複数回に分割される可能性も浮上している第2段階の合意についても、アメリカは中国が第1段階の合意内容を履行してからだとしている。つまり、交渉の本番は今年ということだろう。

 そもそも、アメリカは中国に「外国企業の企業活動の保証」「知的財産権の保護」「資本移動の自由化」「為替の自由化」「国有企業の解体や不正な産業保護の廃止」を求めており、中国の国家資本主義を問題視している。これは単なる貿易問題ではなく文明と文明の衝突であり、アメリカが最終的に中国共産党の崩壊を狙っている以上、今後も終わりなき戦いが繰り広げられるのであろう。

 19年6月から始まった香港デモが長期化し内政に火種を抱える中国は、経済面でも苦しい状況が続いている。企業物価指数が下落し消費者物価指数が上昇しており、景気悪化の中で物価が上がるスタグフレーションの状態にあるのだ。また、民間企業のデフォルト率が過去最高を記録し、高額消費の流れを示すといわれる自動車販売台数も17カ月連続で前年割れとなるなど、さまざまな経済指標を見る限り、バブル崩壊が顕在化している。

 一方、アメリカは11月に香港での人権尊重や民主主義の確立を支援する「香港人権・民主主義法」を成立させ、12月には台湾への武器供与や軍事支援などを盛り込んだ「国防権限法」を成立させるなど、中国に圧力をかけている。いずれも中国は強く反発しているが、中国のもうひとつの火種である新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧に関しても、アメリカは「ウイグル人権法」を成立させる見込みであり、中国にとっては分の悪い戦いが続くことになるだろう。

 また、1月11日には台湾総統選挙が行われるが、現職の蔡英文総統が優勢と見られている。独立派の蔡総統が再選を果たせば、中国にとって向かい風となることは確実だ。

米国が北朝鮮へ軍事行動に出る可能性も

 選挙といえば、今年はアメリカ大統領選挙イヤーである。現状では民主党に有力な候補者がおらず、ドナルド・トランプ大統領の再選が有力視されているが、仮にトランプ政権が2期目に突入すれば、中国および北朝鮮への対応はますます厳しいものになるだろう。

 19年2月に行われた米朝首脳会談が決裂に終わって以来、北朝鮮の非核化交渉は不透明な状態が続き、金正恩朝鮮労働党委員長は再び弾道ミサイル発射を繰り返すなど、18年の米朝合意は事実上の白紙に戻っている。これは、北朝鮮がミサイルおよび核開発を停止し、その間はアメリカが北朝鮮の安全を保証するという内容であったが、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジン燃焼試験を行った可能性も取り沙汰されている。

 そのため、北朝鮮は自ら安全保障を放棄しており、条件的にはアメリカが軍事オプションを行使してもおかしくない状況をつくり出しているわけだ。アメリカとしても、この状況を放置しておくわけにもいかず、なんらかの行動に出る可能性はあるだろう。

 いわば、北朝鮮は対米融和路線から崖っぷち外交に逆戻りしたわけだが、その北朝鮮にすり寄る姿勢を見せているのが韓国だ。

 昨年、日本の輸出管理強化に反発して軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の一方的な破棄を通告したものの、失効当日になって「破棄通告を停止」するという離れ業を見せた韓国は、文大統領が指名したチョ・グク前法相が数々の不正疑惑によりスピード辞任し逮捕寸前まで追い詰められるなど、青瓦台と検察当局との対立が深まっている。任期5年の折り返しを迎えた文政権は4月に総選挙を控えており、国内世論の支持を得るために、さらに反日的な姿勢を強めるとも見られている。

 また、日本は19年の天皇譲位に伴う改元に続いて、20年も記念すべき年となる。夏に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、それに先立ち、春には次世代通信規格「5G」の商用サービスが始まる。

 また、五輪前の7月には東京都知事選挙が控えており、11月には安倍晋三首相の連続在職日数が大叔父の佐藤栄作氏を超えて歴代1位となる予定だ。安倍首相はすでに19年11月の時点で通算在任日数で歴代1位を記録しているが、12年12月から続く連続在職日数でも憲政史上最長となるかどうかが注目される。

英国、いよいよEU離脱へ

 イギリスのEU(ヨーロッパ連合)離脱も、20年の世界の関心事のひとつだ。12月に行われた総選挙でボリス・ジョンソン首相率いる与党・保守党が圧倒的勝利を収め、1月31日の“ブレグジット”がほぼ確定した。2月以降は完全離脱の準備のための「移行期間」に入り、年末までにEUとの間で新たな自由貿易協定で合意するという課題は残っているものの、長期間の混乱に終止符が打たれることの意味は大きいだろう。

 もともと「栄光ある孤立」を外交方針としてきたイギリスは、ヨーロッパ大陸を捨てたことで、今後はアメリカをはじめとする「ファイブ・アイズ」(アメリカ、イギリスのほかにカナダ、オーストラリア、ニュージーランド)との関係を重視する戦略に転換するものと思われる。

 また、EUに加盟している以上は他国との貿易協定を結ぶことはできなかったが、今後は個別の貿易協定交渉も前に進むことになるだろう。日本との間でもTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加を前提とした交渉が進んでおり、安全保障に関しても共同声明により、すでに準同盟関係が構築されている。また、ブレグジットが確定したことで、イギリスは元宗主国である香港の問題に関しても積極的に関与する体制が整ったといえる。

 いずれにせよ、20年は米大統領選とブレグジットのゆくえが世界的な注目を集め、同時にアメリカが中国および北朝鮮とどのようなディール(取引)を見せるのかが重要なポイントとなりそうだ。

(文=渡邉哲也/経済評論家)

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パチンコ新台「圧倒的スピード」アノ爆裂マシンが蘇る…… 「時速・消化・出玉機能」3拍子揃った最強スペックに熱視線【新台分析―パチンコ編―】

 

 圧倒的出玉スピードで旧MAX時代に猛威を振るったパチンコ『ビッグドリーム』。そのシリーズ最新作が遂に登場だ。

『Pビッグドリーム2激神』(サミー)

■大当り確率:約1/319.7→約1/127.0

■確変割合:ヘソ→55%、電チュー→80.5%

■時短回数:0回

■賞球数:1&2&3&4&15

■ラウンド:2 or 10R

■カウント: 10C

○○○

 電光石火の消化速度で一部ファンから熱狂的な支持を受けた本シリーズ。その最新作は大当り確率約1/319のミドルタイプで、時短非搭載のV確ループスぺックとなっている。確変突入率はヘソが55%、電チューが80.5%。右打ち中の確変大当りすべてが新規則最大の1500個(10R)を獲得できる仕様だ。

 右打ち「GOLDEN GAME」の超高速消化は本機でも健在。最短変動時間は驚愕の「約0.5秒」を実現している。

 ちなみに、ティザーPVには「SA56、MY18500、Power21700」と出玉性能を示唆する数字が映し出されている。

 SAは「確変中・時短中の平均回転数」という意味。つまり本機の数値は56回転だという可能性が高く、これが事実であれば「SA約25」を実現した『ぱちんこ 新・必殺仕置人』(京楽産業.)を超えることになる。

 また、「一日の最大差玉」を意味するMYは18500と、これも現行機トップクラスの数値。瞬間的な一撃出玉もシリーズを踏襲している可能性が高い。

 そんな爆裂必至の新台『Pビッグドリーム2激神』は20日に導入予定。本機の動向に大きな注目が集まりそうだ。

たった1人しかいない患者に効く薬は、なぜ創られたのか?「n=1研究」の複雑な議論

 たった一人の患者のための新薬が完成?

 効果と安全性をどうやって検証するのか?

「たった1人の患者のために創った新薬が完成!」という興味津々の報道がありました。開発したのは、米国マサチューセッツ州にあるボストン小児病院の医師たちと小さな製薬会社です。

 患者は現在8歳の女の子ミラちゃんで、薬の名は「ミラーセン」です。同病院のホームページには、薬を開発したスタッフたちとならぶ、その子のスナップ写真も掲載されています【注1】。歌が大好きだったミラちゃんは、ある遺伝子が傷つくことによって起こる、きわめて珍しい病気「バッテン病」に侵されていました。

 この病気は、記憶が薄れ、目が見えなくなり、けいれんを繰り返えすようになり、やがて寿命もつきるというものです【注2】。1歳までに発症するケースが多いのですが、ミラちゃんの場合、3歳まで元気に育ち、4歳になったころから、さまざまな症状が現れ始めました。2017年1月、その子の存在をSNSで知った同病院のティモシー・ユー医師は、その子の母親に電話をかけ、血液サンプルを送ってもらうことにしました。

 遺伝病の研究をしていたユー医師たちは早速、遺伝子の解析に取り組みました。バッテン病を疑っていたのですが、過去に報告されている遺伝子異常の特徴はいくら探しても見つかりません。解析を進めるうち、DNAの並び方に奇妙な変化が生じていることに気づきました。

 ところでヒトのDNAでは、一部の遺伝子コードが別の部位に勝手に飛び移ってしまうという現象がまれに起こります。これは「飛び込み遺伝子jumping gene」と呼ばれ、ヒトの進化に役立っているのではないかとも考えられています。自然に発生する一種の「遺伝子組み換え」です。ミラちゃんの遺伝子には、この飛び込みが起こっていたのです。

 ユー医師の頭脳に、この飛び込み遺伝子に蓋をしてしまえばいいのではないか、というアイデアがひらめきました(図参照)。遺伝子コードの合成は、どんなものでも受注生産してくれる企業があり、アイデアさえ浮かべばあとは簡単です。蓋の役割を果たす遺伝子コードを合成すればいいだけなのです。

 医師たちは、これをバンドエイドのようなものだと説明しています。しかし、先立つものはお金です。新薬を創り、役所の認可を得るには莫大な費用がかかるのです。「クラウドファンディング」という言葉を日本でもよく耳にするようになりましたが、米国ではすでに専用のサイトがあります。ミラちゃんの母親は、当時、これを利用した募金活動をすでに始めていて、後日談によれば最終的に3億円もの資金が集まったのだそうです【注3】。

 新薬は、2017年の秋、ほぼ完成しました。ミラちゃんから採取した皮膚の細胞で実験したところ、見事にバンドエイドとして働くことも確認されました。

国の認可という壁

 最後の課題は、どうやって米国食品医薬品局(FDA)の認可を得るのかということでした。普通、新薬の製造販売を認可してもらうには、まず動物実験を行い、次に大勢の患者で新薬を試験した上で、効果と安全性を示したデータを提出しなければなりません。とくに患者の人数(n)が認可を得るうえで大切な要素で、n=1000を超えるような規模で試験がなされることもあります。しかし動物実験はかろうじてできたものの、患者はミラちゃん1人だけだったのです。

 それでも医師たちは、思い切ってFDAに新薬の認可を求める申請を行うことにしました。そして2018年1月、FDAは早々と認可を決めてくれました。ミラちゃんの治療はすぐ始められ、症状がみるみるうちに改善していった……と、19年10月発売の専門誌で報告されたのです【注4】。

 着目すべきは、なぜ前代未聞の申請が認可されたのかという点です。このように患者が1人しかいない状況は、「n=1研究」と呼ばれています【注5】。この問題については、複雑な過去の議論もありますので、次回に改めて考えてみることにします。

(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

参考文献

【注1】Fliesler N, Shooting for the moon: from diagnosis to custom drug, in one year. Boston Children’s Hospital, 2019, on line.

【注2】Batten disease fact sheet. NIH Aug 13, 22: 02, 2019, on line.

【注3】Kolata G, Scientists designed a drug for just one patient. her name is Mila. New York Times, Oct. 9, 2019

【注4】Kim J, et al., Patient-customized oligonucleotide therapy for a rare genetic disease. N Engl J Med 381: 1644-1652, 2019.

【注5】Lillie EO, et al., The n-of-1 clinical trial: the ultimate strategy for individualizing medicine? Per Med 8: 161-173, 2011.

日本最強のエリート小学校・慶應幼稚舎の知られざる実像…学費1千万円、入試は紙のテストなし

「日本一の小学校」と呼ばれる慶應義塾幼稚舎。アイドルグループ・嵐の櫻井翔、元テニス選手の松岡修造、政治家の岸信夫など数多くの著名人を輩出しており、知名度は高いが、その実態はあまり知られていない。

 そこで、長年にわたって慶應幼稚舎に合格者を送り続けているアンテナ・プレスクール校長の石井至氏に、慶應幼稚舎の魅力や受験の実態について聞いた。

幼稚舎出身者が本当のエリート?

「格」でいえば日本最高峰の小学校といわれる慶應幼稚舎。創立は1874年(明治7年)で、145年の歴史を誇る名門だ。同校に入学すれば受験をせずにエスカレーター式に慶應義塾大学まで進学できるため、6歳にして「慶應卒」のエリート人生が約束される。

「慶應ブランド」のメリットは、慶應卒業者の同窓会組織である「三田会」の人脈も手に入ることにある。福澤諭吉の教えである「社中協力」で結びついた慶應出身者たちのネットワークは強固で、勤務先別、地域別、職種別などでさまざまな三田会が形成されており、お互いに利益を分配しているのだ。

『慶應幼稚舎』(幻冬舎)の著者である石井氏は、有名私立小学校への受験指導を行う幼児教室、アンテナ・プレスクールの校長を務める人物だ。石井氏は、子どもを慶應幼稚舎に入れる魅力をこう語る。

「何よりも、幼稚舎に受かれば日本トップクラスの私立大学である慶大にエスカレーターで進学できるところが利点です。さらに、社会人になってからも慶應出身者のネットワークで守られることも大きな魅力でしょう。そのため、子どもを幼稚舎に入れたいと希望する保護者には慶應出身者が多いです。子どもを幼稚舎に送り込めれば、家族そろって強力な慶應ネットワークの恩恵を受けられますからね」(石井氏)

 日本最強の学閥といわれる三田会においても、幼稚舎出身者は別格の扱いになるという。

「同じ慶大生でも、幼稚舎から上がってきた人はエリート扱いされます。慶大内には、同じ慶應の付属高校でも埼玉の慶應志木高出身者は入れないサークルもあるんです。なので、大学から慶應に入った人は完全に外様で“お客様”扱い。慶應のブランドとネットワークを活用したければ、幼稚舎か遅くとも付属中学から入らなければなりません。福澤諭吉は『天は人の上に人を造らず……』とおっしゃったようですが、慶應ほどエリート意識・差別意識のある学校も珍しいですね」(同)

学費合計1000万円、倍率は10倍以上

 慶應幼稚舎の受験は例年、厳しい競争になる。初年度に必要な学費は160万円、寄付金や塾債(学校債)を含めれば6年間で1000万円近くかかる。それでも、男子96名、女子48名の募集人数に対して、2019年度は男子970名、女子706名が志願した。倍率は男子10.1倍、女子14.7倍と、男女ともに10倍を超える。

 私立小学校のお受験といえば、大人でも解けない難解なペーパーテストや保護者同伴の面接が定番だが、慶應幼稚舎はそのどちらもない。慶應幼稚舎の試験は、先生の動きに合わせて模倣するなどの「体操テスト」、集団ゲーム中の動きを審査される「行動観察テスト」、そして、絵を描くなどの「絵画・製作テスト」で合否が決まる。かなり特殊だが、慶應側はこれだけで優秀な子どもを見分けられるとしている。

「非ペーパーの試験でも、子どもの優劣ははっきりわかりますし、しっかりと対策をすれば合格できます。ただ、多くの保護者は『ペーパーテストでないと子どもの優劣は判断できない』と思っているのも事実です。幼稚舎側は、そのような保護者との認識ギャップを利用しつつ、保護者にお受験対策で過度な負担をかけないようにし、仮に不合格でも恨まれないような仕組みにしているのではないでしょうか。面接に関しては、本音としてはやりたいところでしょうが、膨大な受験者数を考えると、現実的には難しいというのが実情のようです」(同)

 慶應幼稚舎がペーパーテストより体操などを重視しているのは、福澤諭吉の「先ず獣身を成して後に人心を養え」という理念を大切にしているからだ。「獣身」とは健全な肉体という意味だが、だからといって、特別に鍛えたり体操教室に通ったりする必要はないという。また、行動観察テストでは慶應義塾の基本精神である「独立自尊」の観点を見られている。

「幼稚舎では、まわりの雰囲気に流されず、自分の考えをはっきりと言える子どもが受かりやすい。保護者としては、子どもを型にはめず、自由に元気よく、のびのび育てると、幼稚舎に合うタイプになると思いますね」(同)

「合格するにはコネや多額の寄付金」は本当か

 では、慶應幼稚舎に子どもを合格させるために有効な試験対策はあるのだろうか。

「幼稚舎に限らず、小学校受験で合格を目指すには過去問対策に尽きます。なので、まずは慶應幼稚舎でどのような試験が行われているかを把握することが第一です。その上で、スピーディーかつ正確に解答するための練習をすることになります。幼児教室を選ぶときも、それに資する内容かどうかで判断するといいと思います。その対策は4歳くらい、つまり受験の1年半前からしっかりとやれば十分です」(同)

 一部では「慶應幼稚舎に合格するためにはコネや多額の寄付金が必要」という噂も流れているが、これについて石井氏は否定する。

「この噂は、不合格になった保護者が『うちは寄付しなかったから』とか『コネがなかったから』と言い訳したことが広がっていったんだと思います。実際、合格者の約9割は寄付もしなければコネもないご家庭です。ただし、合格者の約1割は多額(10億円以上)の寄付金やコネによる合格者であることも事実です。このコネも、両親が慶應の卒業生という程度では通じません」(同)

「門閥制度は親の敵」と言った福澤諭吉の教えを守っているのか、意外にもコネやカネはそれほど重視されていないようだ。それを裏付けるかのように、普通のサラリーマン家庭の子どもが試しに受験したら受かってしまった、といった話も多いという。

 恵まれた環境で6年間クラス替えもなく、子どもの個性を存分に伸ばしてくれる慶應幼稚舎。縁がないと思っていた保護者たちも、「だったら受けてみようか」と思うかもしれない。

「慶應幼稚舎ではのびのびと学べますが、中学校に進学するとペーパーテストで選抜された“外部”の学生たちが入ってくるため、幼稚舎出身者のなかには学力格差に悩まされ、落ちこぼれてしまうケースもあります」(同)

「慶應幼稚舎出身」がエリートとしての“肩書”になるか、ボンボン育ちという“レッテル”なってしまうのか。結局は、子ども自身の資質に懸かっているようだ。

(文=奥田壮/清談社)

東京五輪期間、都内のホテル料金4倍~&予約困難の恐れ…安く予約できるテクニック

 2020年、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間中、ホテルの料金が高騰するのみならず、どこもすでに満室になって予約ができないのではないかという懸念が広がっている。チケットを入手できたにもかかわらず、ホテルが取れずに観戦ができないという悲劇は起こるのだろうか。ホテル評論家の瀧澤信秋氏から聞いた。

「昨年の5月にチケットの第1次抽選があって、その後、追加抽選がありました。その時期にチケットはゲットできたけどホテルが取れないという声が上がったんですね。これは、1つには大会組織委員会が仮押さえをしていたということがわかりましたが、すでに少しずつリリースされているとの情報もあります。

 もう1つには、まだ開催時期の予約の受付を開始していないというホテルも多いんです。五輪会期中のホテルの状況について、つい最近オリンピック時の空き具合をテーマにしたテレビのロケで6軒のホテルを回ったところ、そもそもどこも予約の受付を開始していませんでした。また、これから新規開業のホテルもかなりあります。

 料金についてですが、そもそもホテルの料金というのは、航空運賃などと同じように繁忙期には高くなり、閑散期には安くなります。年間を通して超繁忙期となるのが、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始ですが、そうした時期のプラスアルファくらいの料金になると予想しています。高級ホテルはもともと料金は高いので、5倍、10倍ということは考えにくく、逆に、5000円くらいのビジネスホテルだと4倍~くらいになるということは十分に考えられます。五輪の会場に近い都心のホテルに泊まるなら、それぞれのホテルの予約開始日を把握しておくこと、新しく開業するホテルの情報を得ておくことです」

 都心のホテルに関しては、受付開始と同時に予約が殺到することが考えられる。新規開業のホテルに関しても同様だ。予約が取れなかった場合は、どうすればいいのだろう。

「東京都心のターミナル駅から郊外に伸びる電車はスピードが速く、都内の郊外ですと、中央線沿線の立川や八王子はホテルが多いのですが、新宿から立川まで20数分、八王子まで30数分で行けます。近県で見ても、渋谷から横浜まで20数分、池袋から大宮まで20数分、東京から千葉まで30数分で行けます。都心に泊まったとしてもターミナル駅にたどり着くのにいろいろ乗り継いで、20~30分かかってしまうこともあるので、大差はないということになります。

 中央線沿線は新規開業したホテルもいくつかあります。埼玉県ですと京浜東北線沿線はけっこう人気があって難しいんですが、西武線沿線はあまり注目されていません。千葉県を見ると京葉線沿線は人気ですが、常磐線とか総武線はあまり注目されていません。たとえば、柏と聞くと遠いと感じられるかもしれませんが、上野から30分ほどで、ホテルもたくさんあります。近郊のホテルの場合、都心のホテルほどの高騰は見られません。例えば立川や八王子でしたら6000円が9000円になるくらいのイメージでしょうか」

 近郊のホテルを探っていけば、利便性も損なわず、コストパフォーマンスもよく宿泊できる可能性もあることがいえそうだ。

レジャーホテルが狙い目?

「他の宿泊業態のことも、考慮に入れるといいかもしれません。たとえばラブホテルですが、業界ではレジャーホテルと呼ばれています。今はカップルに限るのではなく一般客の取り込みも行っているんです。それというのも、ラブホテル本来の業態だと、昼間の休憩利用が多くて、夜の宿泊利用が少ないんですね。それで、ビジネス客や女子会、なかには家族客の取り込みも行っている施設もあります。日本国内に一般のホテルは1万軒くらいなんですけど、ラブホテルは5000~6000軒くらいある。宿泊施設としてみた場合のボリュームはかなりのものです。

 ラブホテルは都心で駅近にけっこうあって、設備も豪華なところが多い。なおかつ一般のホテルがすごく料金を変動させるのに対して、ラブホテルは基本的には料金を変動させません。あるラブホテルのオーナーに『オリンピック期間はどうするんですか?』って訊いたら、『ああ、そういう需要もあるんだね』という感じでした。オーナーがオリンピック需要にやっと気づくというくらいですから、利用者としては狙い目でしょう。

 また、ラブホテルは一般の予約サイトでは出てこなくて、専用の予約サイトで見る必要があります。そういったところからも穴場的な業態といえるでしょう。その他の業態ですと、周りの音とかが気にならないという方であれば、カプセルホテルもあります。高騰という点では多少の料金変動はあるでしょうが、せいぜい2~3000円増しになるくらいではないでしょうか。

 民泊も法律が整備されてきて、闇民泊が排除されてきました。安全性とか衛生面が担保できて、さらに今、民泊はクオリティを競っています。そこで生活している気分が味わえるということで、外国人には民泊はすごく人気があります。

 また、たとえば一般のチェーン系ビジネスホテルなどの場合、料金変動は何倍までという独自のルールを設けているケースが多くあります。これはのちのちリピーターに支持される必要性や、ブランドイメージ、公共性という視座に立ったものでしょうが、個人経営のような民泊のなかには、数十万円というような非常識な設定をしている施設もすでに見られます。かなり高騰するケースもあるかもしれません」

 どうやら宿泊ができずに五輪が観戦できない、という事態は起こらなそうだ。上手に情報収集して、どんな五輪観戦の旅にするのかを考えることは、むしろ楽しみを増すのではないだろうか。

(文=深笛義也/ライター)

パチンコ「一撃必殺2400発」機とガチ実戦!「勝てば天国負ければ地獄」を地で行く“怪物”を撃破へ!!

 現時点でパチンコホールにもっとも設置されている2400発搭載機、『ぱちんこCR北斗の拳7転生』を最後に打ってきたのである。改めて本機のスペックを見てみよう。

○○○

■大当り確率…約1/319.7

■確変突入率…65%/次回まで

■時短…通常大当り終了後7or100回

■ラウンド…4or16R

【大当り振り分け】

ヘソ

・4R確変…65%

・4R通常…35%

電チュー

・16R確変…65%

・通常大当り(ショート開放)…35%

 確変はおなじみのバトルシステムを採用し、戦いに勝利すれば2400発+確変継続、負けてしまうと出玉なしで時短100回に移行する。「勝てば天国負ければ地獄」を地で行く機種となっている。

 その運命の確変は初当りの65%で獲得できるが、3・7図柄以外の図柄揃いとなる「BATTLE BONUS」だとラウンド演出で発生するケンシロウ対ラオウのバトルの結果によってRUSH突入の成否が示されることになる。

 勝てば当然確変モード「BATTLE RUSH」に突入するが、負けると7回転の時短「ひでぶゾーン」へ移行となる。ただ、ラウンドバトルで敗北しても「実は確変だった」の逆転パターンも存在。ひでぶゾーン突入の30%はモード演出の成功によりRUSHへと昇格するのである。

 さて、基礎知識を把握したうえで実戦スタート。

 ただ、出だしでこんなことをいうのもどうかと思うが、本機をちゃんと打つの初めてなのである。出た当初、趣味打ちというか、仕事柄、話題の新台がどんなものか軽くお手合わせ願おうかとちょこっと打ったが、導入2日目にして鬼渋調整をかまされたので嫌気が差してすぐに台を離れたのである。

 その後も初手の悪いイメージと確変65%規制台との相性の悪さから敬遠し、気がつけば今日まで至っていた。

 通常時は基本的に何も起こらないタイプのやつである。大当りを引っかけた時orプラスマイナス1コマの乱数をひいた時に、ここぞとばかりに演出がモリモリ追加されていく「二郎系」かと思ったが、認識が甘かった。

 こいつ、ノーモーションでいきなり喉元噛みちぎりに来る鎌鼬(かまいたち)であった。いや、ラーメン屋で例えろやとの声もあろうが、そんな機転が利いたら売れっ子ライターになっている。ちなみに、目白丸長は注文から提供するまでの時間が非常に早いようである。

 話を演出に戻そう。もうなんかざわざわせずにガッと当たったのである。通常なら、強そうな先読みゾーンだの赤保留だの金保留だので、「これからいきまっせ」をプレイヤーにアピールしつつ、「はい、赤系予告。はい、「激アツ」表示。はい、次回予告。はい、群予告。はい、最強SPリーチ」と段階を踏みつつ、赤字幕、激アツ柄、最終カットイン赤、でチャンスボタンでドカーン! 役物ガシャーン! といった展開であるが、この時の当りパターンは、下手すると見過ごしてしまうようなタイミングと小ささでキリン柄が表示され、百裂拳予告はわかりやすかったものの、サウザーとのバトルに発展して「これダメパターンじゃん」と思わせつつしれっと当たったのである。

 当るまでちょっとでも期待できそうな演出が発生しなかったし、SPリーチも基本仲間系リーチ、ちょっとがんばってバトル系前半であった。なるほど、そういう感じか。

 しかし、せっかくの初当りもラウンドバトルで負け。「ひでぶゾーン」が7回転で終了と悲しい結末を迎えたのである。

 その後、本当に何にも起きることなく700回転以上を回した後で、「夢想転生」図柄停止から夢想転生リーチに発展し、回想2回を経て激押しボタンから2回目の初当りをゲットしたのである。ただ、揃った図柄が「2」だったのでとても嫌な予感がしたが、無事ラウンド演出でラオウを撃破しRUSH突入となった。

 さあ、ここからが本番である。とにかく1回はバトルに勝利しないと2400発は獲得できないのだ。バトル自キャラはレイ。南斗水鳥拳でキリキリ舞いさせてほしいものである。

 その願いが見事に通じ、ユダを軽やかに撃破。念願の2400発大当りをゲットできたのである。これでとりあえず次に通常を引いても最低限の格好がつく。この気持のゆとりが奏功して、あっという間に3連チャン。

 ここで調子に乗って自キャラを変えたもんだから流れが変わったのか、トキがラオウにボコられバトル終了。まあ65%機で3連チャンすればたいしたものである。しかもオール2400発。6000発オーバーの出玉を手にすることができたのである。

 と、思いきや続く時短で引き戻しに成功し、鮮やかに確変復帰を果たしたのである。この時に出た赤保留が今年で1番興奮したかもしれない。ところがこの大当りラウンド消化中に予期せぬハプニングが私を襲ってきたのである。

 尿意。

 時短引き戻しの緊張と緩和のせいか、突如として尿意をもよおし、上半身をひねり、下半身を左右に動かし、左足のかかとを浮かせながら高速で上下動させ、私のすべの力を使って尿意を止める努力をしたのである。

 いま原稿を書いている場面では、「ここで漏らしてたほうが売れてたな」とは思ったが、あの場面では必死で、ラウンドが終了したと同時に離席し、トイレに駆け込んだのである。もちろん、席を立つ時は心の中でこう叫んだものである。「尿意ドン」。

 世界で一番すっきりした人間として打っていた席に戻るとなんか大当りしていた。尿もれ必勝法の誕生である。いや、漏らしてない。

 結局RUSHは6連し、払い出し数で13307、実数では1万2000発オーバーとなったのである。一撃必殺の2400機、その破壊力をまざまざと見せつけられた格好である。年末年始にお年玉を狙いにいくなら2400発搭載機の存在をお忘れなく。

 

(文=大森町男)

LIXIL、創業家潮田派一掃で経営混乱再発か…人材流出とブランド毀損が深刻

 LIXILグループは2019年10月31日、ガバナンス(企業統治)に関わる問題の検証結果を公表した。瀬戸欣哉氏が最高経営責任者(CEO)を解任された件について、「創業家の潮田洋一郎氏に権力が集中し忖度する状況だった」と結論づけた。再発防止のため、ガバナンス委員会を常設化する。

 混乱が始まったのは18年10月。瀬戸氏がCEOを解任され、潮田氏が後任に就いた。しかし投資家から批判が噴出し、潮田氏は19年4月に退任を表明。19年6月25日の株主総会で会社と対立した瀬戸氏が勝利。再び経営の先頭の立つことになった。

 CEOに復帰した瀬戸氏は、直ちにガバナンス委員会を設置。あずさ監査法人元副理事長の鈴木輝夫・社外取締役を委員長とし、社外取締役4人、社内取締役1人で構成した。焦点となったのは、19年4月9日に会社が公表した、瀬戸氏解任の経緯に関する「調査報告書」へのガバナンス委員会の評価だった。

 瀬戸氏は、自分が解任された経緯に関する調査報告書の説明に対して、「公平性を欠くもの」と繰り返し主張してきた。復帰後、ガバナンス委員会をつくり、解任の経緯の再検証を求めたのは、瀬戸氏の強い不満の表れだった。ガバナンス委員会は、第三者による調査報告書の内容については「不合理な点はない」と結論づけた。ただ、委員長の鈴木氏は、「ガバナンスの体制は整っているが、運用自体が独立性を保たれなければ、客観性や公平性が欠如する」と説明した。

 LIXILグループは社外取締役中心の指名委員会が経営トップを選ぶ制度をいち早く取り入れ、かつては「ガバナンスの優等生」とも呼ばれた。だが、仏つくって魂入れず。創業家の潮田氏の顔色を伺う「忖度」が生じる状況だったということが露わになった。日本企業に共通するガバナンスの限界だろう。

取締役を選任する指名委員会は瀬戸氏側が過半数を占める

 市場関係者が注目しているのが、人事をめぐる混乱が収束した後、ガバナンスが機能するかどうかだ。8カ月間の混乱による傷痕は深い。人材の流出やブランドイメージの毀損が深刻な上に、経営陣そのものの間に横たわる溝をどう克服するか、という困難な課題を抱えている。「ノーサイド」と、CEOに復帰した瀬戸氏は総会後の記者会見で融和を呼びかけた。だが、そう簡単に、“シャンシャン”と手打ちとはいきそうにはない。

 瀬戸氏が経営権を奪い返し、CEOに返り咲いたとはいえ、賛成率52.71%。薄氷を踏む思いの勝利。圧勝したわけではなく権力基盤は脆弱だ。総会では瀬戸氏ら株主側が提案した取締役候補8人全員が選ばれ、会社側が提案した6人が選任された。瀬戸氏は「14人の取締役会では質の高い議論ができるわけがない。来年以降、会社の提案として取締役を5~9人に絞らなければならない」(19年6月28日付日本経済新聞)と述べている。

 取締役を選任する指名委員会でも、瀬戸氏側が過半数を制した。指名委員会5人のうち、瀬戸氏側は、委員長の西浦裕二氏(三井住友トラストクラブ元会長)、INAX創業家の伊奈啓一郎氏、鬼丸かおる氏(元最高裁判事)の3人。潮田氏側(会社推薦)は、松崎正年氏(コニカミノルタ前社長)と河原春郎氏(JVCケンウッド元会長)の2人だ。“反瀬戸”を標榜してきた松崎氏は、取締役会を仕切る取締役会議長に就いている。

 2020年の取締役改選で潮田側取締役の一掃を図る、と取り沙汰されている。潮田氏の復活の芽を断つ第一弾がガバナンス委員会の立ち上げで、瀬戸氏自身の解任の経緯を再検証することだった。

 潮田氏は周囲に「学究と趣味に生きる」と話しているそうだが、黙って引き下がることはあり得ない。潮田氏は現在も3%程度のLIXIL株式を保有している大株主とみられる。趣味人ではあるが、オーナーとしてのプライドは強烈。権力欲は人一倍強い。瀬戸氏が権力体制を確立したら、今度は潮田氏が叛旗を翻し、LIXILグループの分裂の危機が高まると見る向きもある。

新取締役が指名委員会ですんなり決まるのか

 経営混乱が収束して初決算になる19年4~9月期連結決算(国際会計基準)の業績は改善した。売上高にあたる売上収益は前年同期比4%増の9255億円。本業の儲けを示す営業利益に相当する事業利益は2.5倍の344億円。最終利益は231億円の黒字(前年同期は86億円の赤字)に転換した。

 20年3月期の通期業績予想(売上収益1兆8500億円、事業利益470億円、最終利益150億円)は据え置いた。最大の理由は下期にかけて外部環境が悪化しているからだ。主力の住宅サッシは国内の新築市場との連動性が高い。国内の新設住宅着工件数は19年7月から10月まで4カ月連続の減少。今後、上向く可能性は低い。トイレなどに力を入れている海外ではアジアで苦戦している。米中貿易戦争のあおりで中国勢がこれまで米国に輸出していた製品をアジアに振り向けたため、価格競争が激化しているからだ。

 業績悪化を見越し、リストラに踏み切る。早期退職優遇制度に相当する「キャリアオプション制度」を導入する。対象者はLIXILと国内の一部子会社の50歳以上で勤続10年以上の計約6900人の正社員。募集人員は定めていない。優遇措置として退職金に特別退職金を加算するほか、要望に応じて再就職を支援する。中高年者の首切りには、反発が予想される。瀬戸氏が権力基盤を固めるためには、現在14人いる取締役の大幅な削減が必要不可欠だ。

 とはいえ、潮田派の取締役の一掃に手をつければ取締役会が紛糾する。どう乗り切るのか。瀬戸氏側が選ぶ新しい取締役がスムーズに選任され、潮田派の役員を1人でも減らすことができるのか。瀬戸氏の経営手腕が問われる正念場だ。

(文=編集部)

復刻版のPCエンジン mini発売へ、想定外の予約低迷…“ビミョーな難点”目立つ

 レトロゲーム機の復刻ブームに乗って、「PCエンジン」の復刻版である「PCエンジン mini」が今年3月に発売される予定だ。「ファミコン」や「メガドライブ」の復刻機からは一足遅れたが、果たして好評を得ることはできるのか。また、近年の復刻ブームの行く末はいかに。ゲーム事情に詳しいコラムニストのジャンクハンター吉田氏に聞いた。

メガドライブミニがヒットした理由

 2020年3月に発売予定のPCエンジン mini。大ヒットした任天堂の「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(以下、ミニファミコン)、「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」「プレイステーション クラシック」(以下、プレステクラシック)、「メガドライブミニ」などに続く人気ゲーム機の復刻版ということで注目されている。

 昨今の復刻版のように、本体に数本のソフトが内蔵されていてテレビに接続するだけで遊べるゲーム機は「プラグ&プレイ」と呼ばれる。海外では昔からよくリリースされており、なかにはレトロなゲームをテーマにしたものも数多くあったという。

 その流れで発売されたミニファミコンは、任天堂のような大手メーカーが自社でプラグ&プレイをリリースしたということで注目を集め、世界中で完売するほどの大ヒットを記録した。これ以降、レトロゲーム機を「ミニ化」するブームが巻き起こったのだ。

 そんな復刻ブームの中で、ユーザーからの評判がいいのが昨年9月に発売されたメガドライブミニである。

「プレステクラシックがエミュレータ問題で評判が悪かったことなどから学び、中身も側(がわ)もしっかりとしたつくりになっています。当時のことをよく知っているスタッフを揃えて、セガファンの琴線に触れるような仕様に仕上げたことがヒットの要因だと思います」(吉田氏)

 では、最後発となるPCエンジン miniは成功するのだろうか。

コナミのハード開発に懸念も

 そもそも、PCエンジンはファミコンに対抗するべく、ハドソンと日本電気ホームエレクトロニクスにより共同開発され、1987年10月30日に発売された家庭用ゲーム機である。

「PCエンジン miniはハドソンを吸収合併したコナミグループが開発、販売します。この時点でゲームファンは興味津々なのです。コナミは多くの大ヒットソフトを生んでいますが、これまでハード機器を手がけたことはない。ノウハウ不足を懸念する声もあるくらいなので、開発に時間をかけており、そのため発売のタイミングが最後発になったのではないでしょうか」(同)

 PCエンジン miniへの懸念は、ハード開発のノウハウ不足だけではない。なぜかアマゾンでの専売がアナウンスされており、その販売方法も消費者や小売業者から疑問視されているという。

「アマゾン専売を批判する人は多く、特に恩恵にあずかれない小売店は激怒しています。しかし、あるコナミ社員は『のちのち、確実に小売店に流す』と話しているので、そこまで気にすることではないでしょう」(同)

 おもちゃ屋や量販店に流通させると、売れなかった場合に在庫がダブついて、値崩れを起こしてしまう。そうした事態を防ぐための施策なのだろう。しかし、肝心の予約状況が芳しくないという。

コナミ社員いわく、予約が想定よりも少なく、現状では黒字にならないそうです。他社に差をつけるために58タイトルも内蔵する大サービスですが、いかんせん値段が先発品より高いため、予約が入っていないのだと思います」(同)

PCエンジン miniは復刻ブームの“最後の大物”

 期待と批判の声が交じるPCエンジン miniだが、ヒットの可能性はあるのだろうか。

「メガドライブミニよりは売れないと思います。値段もそうですが、コントローラーの接続部がデフォルトで2つしかなく、マルチタップは別売りと、ユーザーに親切ではないように思えます。とりあえず眠らせているソフトコンテンツを使おうという趣旨なのでしょうが、マニアは各アーカイブコレクションなどですでに満足しているので、今さら飛びつかないのかもしれません。

 また、セットで付属されている記念Tシャツもデザイン性に乏しく、評判が悪い。ここにも、コナミのハードビジネスの下手さが表れてしまっているのかもしれません」(同)

 そうなると、PCエンジン miniは期待はずれに終わる可能性が高いということか。

「ただし、PCエンジン miniはレトロミニブームの最後の大物であることは間違いないので、コレクション的に買い揃える人はいるでしょう。これより後の世代の、当時は“次世代機”と呼ばれた『セガサターン』や『NINTENDO64』はシステム的にプラグ&プレイにするのは難しいと言われているため、ミニシリーズでの発売の可能性は低い。『MSXミニ』が発売されるという噂はありますが、まだわかりません」(同)

 果たして、PCエンジン miniは復刻ブームの有終の美を飾ることができるのだろうか。

(文=沼澤典史/清談社)