一流大リーガーから用具の注文殺到、わずか5人のグローバル企業…カギは“オール埼玉”

「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画や著作も多数ある経済ジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、経営側だけでなく、商品の製作現場レベルの視点を織り交ぜて人気商品の裏側を解説する。

 2月1日、プロ野球(NPB)12球団のキャンプがスタートする。令和時代となっても、昭和時代から人気のプロ野球の動向は、多くのメディアが報道する。選手のパフォーマンスを支える野球用品メーカーも忙しい時期だ。

 そのなかに「ベルガード」という埼玉県の小さな会社がある。特に捕手が着けるマスク、プロテクター、レガース、打者が手足に着けるアームガード、フットガードといった「防具」に定評がある。今では多くのメジャーリーグ(MLB)選手も愛用するブランドだ。

 本連載では定点観測として、同社を何度か紹介してきた。後述する視点が、ビジネスパーソンの参考になると考えるからだ。まずは防具の現状から紹介しよう。

「現在、ベルガードの防具はメジャー30球団のうち、9球団の4番打者(経験者)が使っています。もっとも有名なのは、ニューヨーク・メッツのロビンソン・カノ選手。MLB通算2500安打と300本塁打を記録した大物ですが、10年以上も愛用してくれています。また、昨年はケガに泣いた同僚のヨエニス・セスペデス選手や、ニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントン選手、今年から東京ヤクルトスワローズに入団した、アルシデス・エスコバー選手(元カンザスシティ・ロイヤルズ)も愛用者です」(永井和人社長)

 前身のベルガード株式会社は2012年に経営破綻したが、同社社員だった永井氏が商標を引き継ぎ、新会社・ベルガードファクトリージャパン株式会社を設立。最新の売上高は倒産時の数字に並んだ(金額は非公表)。破綻前の3分の1の社員数(達成時は4人。現在は5人)での快挙だ。倒産から8年でここまで復活したのは、人脈を駆使した販売促進とコスト低減にある。

防具でブランド力が上がり、グローブに波及

 良質なモノづくりが前提だが、「人脈マーケティング」ともいえる手法を説明しよう。

 カノ選手のようなMLB選手が同社の防具を好むのは、その機能性に納得したからだ。使い勝手は、実際に使用する選手の要望に応じて細かく調整する。かつてMLBでは防具をつけない選手も目立ったが、ケガ防止で使用する選手が増え、同社の存在感も高まった。

「もともとは十数年前、日本人の知人がシアトル・マリナーズのチームトレーナーでした。彼を通じてチームの選手たち――当時マリナーズのカノ選手もそのひとり――が使い始め、その後、別のチームに移っても使い続け、口コミで広がっていったのです」(永井氏)

 人気選手のなかには、愛用する防具の画像をSNSで自ら発信する例もある。それが注目され、同社商品への関心がほかの用具にも波及。特にグローブは年々販売数が増加している。

 現在は「ベルガード」と「アクセフベルガード(AXF)」ブランドのグローブが中心だ。ちなみにグローブの希望小売価格は、前者ブランドが軟式用・2万8000円、硬式用・4万5000円からで、後者は6万円から(いずれも税別)と高額だ。

武州和牛グローブ」(武州和牛ストロングレザーシリーズ)ブランドも開発した。

「武州和牛は2000年代に入ってから誕生した埼玉産の牛で、皮本来(革になめす前)のシワも復元力が強く、機能性の高いグローブとなっています。素材、革をなめすタンナー(株式会社ジュテル・レザー)、メーカーもすべて “オール埼玉”として開発しました」(永井氏)

 グローブも「使いやすくてデザイン性もいい」という声が高まり、ネット販売が伸びた。

「商品カタログ」など管理費も見直した

 こうしたコラボレーション商品が開発できるのも、同社のブランド力が上がった証拠だ。倒産後の7年間を注目度で並べると、以下の流れとなっている。

・「防具をOEMから自社ブランドで訴求」→「MLB有名選手が愛用」→「ブランドの認知度が高まる」→「一般消費者の購入も増加」→「コラボ企画が次々に舞い込む」

 補足すると、倒産前の前身企業はOEM(相手先ブランドでの供給)だった。それを新会社は自社ブランドに切り替え、ブランド名が前面に出た。以前から愛用する有名選手もいたが、SNS発信なども手伝い、ブランド認知度が高まったのだ。さらにNPB有名選手や他競技の著名アスリートも愛用するAXFのネックレスも人気となった。

 ネット社会の進化を踏まえ、広告費用も見直した。前身企業では多額の経費をかけて商品カタログ(印刷物)を製作したが、新会社ではウェブ版中心。商品を並べた内容で画像撮影も社内で実施する。今や愛用者が自ら発信するSNSも、カタログ的役割を果たす。

「倒産前の会社では、企画と製造という両方の業務に携わっていました。その視点で業務を洗い出し、経費節減できる部分は抑えていったのです」(永井氏)

 筆者が最初に同氏を取材したのは12年前。前身企業の社員時代だ。交換した名刺の「生産・企画」という肩書に興味を持ったが、当時からミシンで防具製作もする職人でもあった。ネットを活用した管理面の見直しは、社員時代の冗費に対する違和感からだろう。

韓国市場は7割減、グローバル展開のリスク

 一方でネット時代は、購入条件が整えば世界市場も相手にできる。ただし、リスクがある。

 もともとベルガードは、韓国市場に強かった。これも人脈からの展開で、韓国プロ野球選手が同社の防具を愛用し、韓国代表チームにも納品してきた。その流れで、同国の消費者が愛用し始めたのは、前述と同じ流れだ。

 だが、ご承知のように、日本と韓国の関係は悪化している。経営者の認識も同じで、1月7日付日本経済新聞記事によれば、「日韓関係の悪化が自社の事業に影響を与える」と考える経営者は、韓国側が47%、日本側が35%だった。

 現在、ベルガードの事業は「韓国市場は7割減」だという。幸い、総売り上げに占める韓国市場は大きくなかったが、カントリーリスクは、軌道に乗った活動への注意信号だ。大企業よりも小回りのきく中小企業こそ、「本当の顧客は誰か」を自問自答していきたい。

自社の最大の強みは「プレー中の身体を守る」

 これまで紹介したように、ベルガードにはコラボ商品のオファーも多く、それも知名度を高めてきた。前述したAXFのネックレスは累計販売数が約10万本。だが永井氏は、事業展開の再構築も考えている。

「当社の強みは野球用防具に代表されるように、プレー中の選手の身体を守る機能性です。実はサッカー選手のシンガード(レガース)もIFMC.(特許技術)を使い企画生産していますが、特徴を生かせる商品に注力したいと考えています」(永井氏)

 前述した復元力の強いグローブは、同社の強みそのものだ。イベントなどの際に試しに使ってもらうなど、価格に見合った価値の訴求も行っていく。

 また先日、永井氏は奈良県に出張した。目的は野球用スパイクの開発だ。これも縁あって知り合った企業との連携だという。

「『JCJAGUAR』(ジェイシージャガー)という自社ブランドを展開するジャガーズ創工さんと商品の共同開発を考えています。先方の強みと当社の強みを見据えつつ、今後細部を詰めていきます」(同)

 社員数が少ないメーカーという現状を踏まえ、自社でできること・相手先に委ねることを整理したうえでの展開になるのだろう。

NPB選手が「自腹で買うメーカー」を目指す

 V字復活を遂げたベルガードだが、長年の願望がある。「NPBの日本人選手が自腹で用具を買うメーカーになりたい」という思いだ。

 これには説明が必要だろう。日本のプロ野球界も、さまざまな問題を抱えている。メーカーから見た悩みは「無償提供が当たり前」と考える選手の意識だ。

 昭和時代から大手メーカーは、有名プロ野球選手には多額の契約金を支払った上で、用具の無償提供を続けてきた。それが進み、将来有望なアマチュア選手にも無償提供をしてきた。そうした意識のままプロになると感覚も鈍る。なかには受け取った用具を支援者などにプレゼントし続け、メーカーに対して次々に新品を要求する選手もいる。業界関係者はこう話す。

「無償提供の慣習がレギュラー選手以外にも浸透し、そうした意識の二軍選手もいます。メーカー側も関係を見直しますが、完全にはなくなりません。昔ほど商品が売れる時代でもないので、過度の無償提供はメーカーの収益を圧迫しているのです」

 MLBの選手にはそうした意識は低く、有名選手が自ら注文する例もあると聞く。一般会社員から見れば夢のような金額を手にする選手ゆえ、「気に入った用具は自腹で買う」のだ。ベルガードの目指す道もここにある。

「当社は『Made in Saitamaのメーカー』として、これまでどおり丁寧なものづくりを心がけたい。その結果、買っていただける日本人選手を増やしたいですね」(永井氏)

 選手に媚びるのではなく、振り向いてもらう。そんな用具メーカーの今後に注目していきたい。
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

高井 尚之(たかい・なおゆき/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント) 1962年生まれ。(株)日本実業出版社の編集者、花王(株)情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。出版社とメーカーでの組織人経験を生かし、大企業・中小企業の経営者や幹部の取材をし続ける。足で稼いだ企業事例の分析は、講演・セミナーでも好評を博す。 近著に『20年続く人気カフェづくりの本』(プレジデント社)がある。これ以外に『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(同)、『「解」は己の中にあり』(講談社)など、著書多数。

尿1滴でがん検診、実用化…15種のがんを1時間半で検出、費用1万円

 がん検診がどこまで進化するのか――。その基本構造を変革し得るかもしれない先進検査技術が実用化されると話題になっている。

 体長わずか1ミリの「線虫」が、がん患者の尿を高い精度で嗅ぎ分けるという研究が報じられたのは2015年3月。その後、九州大学でこの研究を主導した広津崇亮氏が立ち上げたHIROTSUバイオサイエンスは、精度確保の検証や検査工程の機械化・自動化を完成し、解析センターを設立するなどの課題をクリアし、1月から線虫を使ったがん検査サービス「N-NOSE」を実用化すると発表した。まずは検診センターなどに導入を図り、初年度の検査規模として25万検体を見込んでいる。

15種のがんの有無を1時間半で検出可能

 この検査は、線虫ががん患者の尿に集まり、健康な人の尿からは逃げる性質を利用したもので、尿1滴のみで早期がんを含む、ほぼすべてのステージのがんの有無を約1時間半で検出できる。現在のところ、“5大がん”と呼ばれる胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮がんを含む15種類のがんの検知が可能だ。実用化当初の費用は9800円程度を想定しているという。

「N-NOSE」では、早期とされるステージ0~1を含めすべてのステージで9割以上の患者を検出できた。統計学上の感度は95.8%、がん患者でない人を正しくがん患者でないと識別する特異度も95.0%と、高い精度を示している。

 しかし、15種類のがんの「どれかがある」とは判定できるが、がん種やステージまでは判定できない。もし、がんの疑いがあるとの判定が出た場合は、5大がん検診を受けるなどのステップに進むが、そこで部位やステージが確定するとは限らないのだ。

 現在、この課題を克服すべく線虫の遺伝子を組み替え、がん種を特定できる固体の開発が進められている。すでに、すい臓がんをターゲットにした「特殊線虫」ができているという。

 わずか尿1滴だけで苦痛がなく低コストで受けられるがん検査を、まずスクリーニングとして受診し、その結果が陽性なら次の段階の検査に進む。定期的にこの検査を受け、ある時点で陽性になったとしても早期がんであるため、生存の可能性はきわめて高くなる。

 日本はほかの先進国と比較してがん検診受診率が低く、3割程度にとどまっている。がんが進行してから治療を受ける場合、死亡率が高くなり、健康寿命を損なう上、高額の治療費が費やされるわけだから、やはりがんの早期発見の価値は大きい。

がん検査の最先端を行くマイクロRNA

 一方、血液1滴から13種類のがんを99%の精度で2時間以内に検出する技術の実用化も間近となっている。

 血液中に含まれる「マイクロRNA」と呼ぶ分子を調べることで、がんを検出するこの技術は、国立がん研究センターが中心となり、2014~18年に実施されたプロジェクト「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発」の成果をベースに、東京医科大学、国立がん研究センター研究所との共同研究によって確立された。

 13種いずれかのがんの有無について、簡便かつ高精度に検出するこのスクリーニング検査に、東芝が新たに開発したマイクロRNA検出技術とそのためのデバイスを融合させたことで、実用化の道が開けた。今後、東京医科大学の落谷孝広教授らが中心となって20年から実証試験を実施する予定だ。

 マイクロRNAは20個前後の塩基から構成され、遺伝子の発現を調節するRNA(リボ核酸)だ。人間の体内に2000種類以上が存在する。近年、がん細胞間の情報伝達を司るエクソソームに内包されているマイクロRNAは、がんの増悪や転移に深くかかわっているため、がん医療の分野で高い関心を集めている。

 東芝が今回開発した検査技術の価格は、2万円以下を想定。現時点では13種類のがん種やステージを個別に識別できるわけではない。線虫を利用した「N-NOSE」と同様に、将来的にはがん種やステージを特定できるようにすることが最大の課題となる。

 もちろん、こうした検査技術の開発にしのぎを削るのは日本だけではない。

 一昨年、米ジョンズ・ホプキンス大学キンメルがんセンターのジョシュア・コーエン氏らの研究グループは、1回の血液検査だけで8種類のがんの有無を判定し、がんの位置も特定できる新たな検査法「CancerSEEK」を開発したと発表した。

 発表によれば、乳房、大腸、肺、卵巣、すい臓、胃、肝臓、食道の8種類のがん(ステージ1~3)がある患者1005人を対象に、CancerSEEKを行ったところ、33~98%の確率でがんを発見できた。さらに、有効なスクリーニング検査法がない5種類(卵巣、肝臓、胃、すい臓、食道)のがんも69~98%の高精度で発見できた。

 この研究もやはり、がん細胞が分泌する「マイクロRNA」に着目した検査技術だ。

リキッドバイオプシーは、がんの医療体系そのものを変える

 血液や尿、唾液などの体液サンプルでがんを診断する「リキッドバイオプシー」は、がんを早期段階で発見、あるいは治療後の再発の兆候を捉える新しいバイオマーカーになると期待されている。その最有力候補がマイクロRNAといえるかもしれない。

 現在、がんの確定診断は主に3つの手法を併用して行われている。がん組織の一部を採取するバイオプシー(生体診断)、CT検査によって腫瘍の大きさを評価する画像診断、血清のタンパク濃度を測定する腫瘍マーカーだ。

 だが、バイオプシー(生体診断)は、患者の精神的・肉体的ストレスが少なくない。CT検査による画像診断は数カ月間隔で実施するため、がんの大きさの変化の推移をリアルタイムに把握しにくいことから、治療の奏功率を正確に判断できない。腫瘍マーカーは、ほかの炎症などによっても数値が上昇するため、がんの大きさや病態との関連性を掴みにくく、確定診断を困難にしている。さらに、がん検診でしばしば使われるPET(陽電子放射断層撮影)は10万円程度と高額だ。

 このような多難な課題を克服するのが、リキッドバイオプシーだ。低侵襲の診断法として大きな意味を持つリキッドバイオプシーが、医療費増加を抑制しつつプレシジョン医療(個別医療)に及ぼす影響とそのメリットを早くから強調していた中村祐輔医師(当時はシカゴ大学教授、現在はがん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長)はリキッドバイプシーの可能性について、次のように語る。

医療費の増加が必然の高齢化社会を乗り切るためには、ゲノム情報などを利用したプレシジョン医療が絶対的に必要だ。がんに限らず、病気の予防(ヘルスケア)、早期発見・早期治療は医療費の削減につながるはずだ。特にリキッドバイプシーは、がんの医療体系を変える」

 低侵襲の診断法のリキッドバイオプシーのメリットを整理すると、(1)がんのスクリーニング、(2)がんの再発モニタリング、(3)がんの治療効果(薬物療法・免疫療法)の判定、(4)治療薬耐性の判定、などとなるが、中村医師はブログで次のように説明している。

「日本でリキッドバイオプシーの話をすると、聞きかじりの知識で難癖をつける研究者や医師が多い。検出できない30~40%はどうするのだという声が、幻聴のように聞こえてきそうだ。

 ベストでなく、欠けていることを挙げつらって自分は偉いと自己満足しているだけで、今よりベターであることを判断できないのだ。自分ができないことを他人がやると面白くないと思う潜在意識が、科学的に評価する目を曇らせている。ある意味では、日本で伝統的に培われた文化なのかもしれない。

 この方法が臨床現場で確立されれば、がんのスクリーニング体制が大きく変わるし、血液採取で済むだけなので、当然ながらスクリーニング受診率は一気に向上すると思われる。さらに、超早期再発発見・超早期治療が治癒率を上げる可能性を秘めているのだ」(『中村祐輔のシカゴ便り』http://yusukenakamura.hatenablog.com//より)

 わずかな尿や血液から、がんやほかの疾患の可能性をいち早く知ることのできる新しい検査技術は、もちろん課題もある。「がんの早期発見は過剰治療の懸念がある」「がんの可能性を告げられ、部位もステージもわからないままでは精神的な負担が大きい」といった指摘もある。しかし、リキッドバイオプシーによる検査技術の確立は、日々進歩し続けている。課題の克服とともに、より多くの恩恵を生み出すことができるのではないだろうか。
(文=ヘルスプレス編集部)

JRA「史上初」「ナリタブライアン以来」!? 中内田厩舎から目が離せない

 2019年JRA最高勝率調教師・優秀技術調教師をダブル受賞した中内田充正調教師から2020年も目が離せない。

 中内田調教師はダノンプレミアム、ダノンファンタジー、ヴェロックス、クラヴァシュドール、リアアメリアといった有力馬を多数管理する若手調教師だ。

 30日、ダノンプレミアムがドバイターフ(G1)の招待を辞退し、4月にオーストラリアで行われるクイーンエリザベスS(G1)へ向かう意向が明らかになった。中距離路線の馬にとってこの時期は、ドバイか大阪杯(G1)が王道のため、驚きの選択だった。

 しかし、クイーンエリザベスSは昨年クルーガーが挑戦し、豪最強牝馬ウィンクスの2着に入る健闘を見せたレース。それだけにダノンプレミアム出走となると、日本馬による同レース初制覇の期待が高まるばかりだ。

 また、今週はシルクロードS(G3)の特別登録馬の発表でも驚かされた。なんとヴェロックスが名を連ねていたのだ。同馬は皐月賞2着、日本ダービー3着、菊花賞3着と昨年のクラシックを盛り上げてきただけに、短距離ハンデ重賞への登録は誰もが目を疑った。多くの競馬ファンが「ナリタブライアン以来」と盛り上がったのではないか。

 その後、シルクロードSの回避を決定。次走は2月16日の京都記念(G2)、23日の小倉大賞典(G3)、3月1日の中山記念(G2)が候補に挙がっているとのことだ。これにはファンは一安心したに違いない。

 G1レース出走馬決定順はレーティング順位、収得賞金で決定される。ヴェロックスは昨年4月以降、収得賞金が「皐月賞の2着」、「神戸新聞杯の2着」分のみ。厩舎サイドとしては重賞を勝って、レーティング順位のアップ、収得賞金の加算をしておきたいのかもしれない。

 京都記念、中山記念はドバイや大阪杯のステップレースとして多くの有力馬の出走が予想される。そのため、メンバーが手薄になりそうな小倉大賞典が勝利に一番近いレースだ。

 しかし、小倉大賞典はハンデ重賞のため、いざ登録して重いハンデを課されたらたまらない。陣営はそのリスクを回避するためにシルクロードSに登録し、ハンデ確認をしたのではないかと思われる。

 「僕には『ひと叩き』という発想がなく、とにかく勝ちを意識します」というコメントがJRA機関紙『優駿』に掲載されていることからも、今までにない手法を披露する中内田調教師のこだわりが感じられる。

 昨年はJRA通算200勝を史上最速で達成するなど、競馬界の歴史を塗り替えている。しかしG1レースで5度の1番人気に支持されるも、1度も人気に応えることができない歯がゆい年でもあった。

 G1の借りを返して、今年は新進気鋭の中内田調教師のさらなる飛躍の年となるだろうか。

コンビニ中華まん、今冬、絶対食べなきゃ損する商品5選!100円台で革命的な美味しさ

 コンビニエンスストアのレジ横でいつでも買える通年商品だが、この季節になると、ついつい手が伸びてしまうのが「中華まん」だ。最近のコンビニ中華まんの進化は著しく、「皮」にも「餡」にもこだわった新商品が続々と登場している。

 今シーズンの傾向は、オーソドックスな「肉まん」にもノーマルタイプと少し高級なプレミアムタイプがラインナップされるなど、定番をグレードアップさせたリッチ系と、さまざまな料理を「まん化」した個性派メニュー、といったところだ。

 中華まんはラインナップの入れ替わりが激しく、食べようと思っていたらいつの間にかなくなってしまうことも多い。そこで今回は、今シーズンに食べておかないと損をする、味&コストパフォーマンスが抜群のコンビニ中華まんをセレクトしてみた(価格は税込み)。

ファミリーマート「極旨 黒豚まん」/198円

 ファミリーマートの「極旨 黒豚まん」は、いわゆる「プレミアム肉まん」と呼ばれるタイプ。ほかの中華まんと比べても、ずっしりと確かな重量感があり、ボリュームたっぷり。黒豚は100%鹿児島県産、玉ねぎも100%淡路島産と原料にもこだわり抜いた、まさに「プレミアム」な肉まんだ。

 ふわっふわで口当たりの優しい皮に包まれた餡は噛めば噛むほど豚肉と玉ねぎの甘みが感じられ、そのクオリティは従来のコンビニ肉まんというより、関西方面でいう「豚まん」を彷彿とさせる。この満足感がコンビニで、しかも200円以下で味わえるというのは革命的だ。

ミニストップ「豚角煮まん」/183円

 話題の「チーズハットグ」や骨付きのチキンなど、時流に乗ったホットスナックの充実度が高いミニストップ。中華まんも「ガパオまん」や「台湾ルーローまん」などの個性豊かな商品を揃えているが、なかでも「豚角煮まん」は値段こそ少々高めなものの、こってりとしてインパクトのある豚角煮餡が絶品。この中身の豚角煮を単体で商品化してほしいと願ってしまうほどの本格派だ。

 中華風スパイスの香りが漂う濃厚なタレが弾力のある角煮と皮にしっかりと染み込み、中華まんとしての完成度を高めている。ミニストップは年々店舗が減少し、同じイオン系列の「まいばすけっと」に移行している傾向にあるため、街中で見かけたら即購入がオススメだ。

ローソン「牛すき焼きまん」/180円

 牛肉を使った高級料理といえば「すき焼き」だが、ローソンから発売されている「牛すき焼きまん」は、まさに「手のひらに乗るすき焼き」といった商品だ。

 具材には、ブラックアンガス牛のバラ肉、玉ねぎ、椎茸、白滝、長ネギが入っており、みりんの効いた和風ベースのすき焼きタレに、とろりとした卵黄のソースがからまり、それをもちもちの皮が包み込む。ごちそうメニューをカジュアルな中華まんというスタイルに落とし込み、この値段で提供するというのは、大手コンビニだからこそできるのだろう。

セブン-イレブン「もっちりジューシー肉まん」/129円

 セブン-イレブンの中華まんは老舗メーカーの中村屋が手がけており、皮や具材のバランスなどが非常にいい。その完成度の高さは「もっちりジューシー肉まん」でも十分に感じられる。

 ギュッと詰まった「餡」は、コリコリとした食感が残るたけのこを筆頭に玉ねぎ、椎茸などの野菜とゴロッとした肉がマッチし、「これぞコンビニ肉まん」という王道の味。少しジャンクな味付けながら逆に風情が感じられ、非常に満足度が高い。正統派で慣れ親しんだ味の肉まんを食べたいと思ったら、ぜひセブンのもっちりジューシー肉まんを手に取ってほしい。

セブン-イレブン「つぶつぶつぶつぶコーンポタージュまん」/140円

 最後に紹介するのは、SNSで話題になり、どこの店舗でも品切れが続いているセブンの「コーンポタージュまん」だ。今回も7、8件ほどの店を探し回り、ようやく見つけることができた。

 断面を見ると、ぎっしりとコーンが詰まり、ポタージュが皮に染み込んでいるのがよくわかる。食べてみると、シャキシャキのコーンとスープが染み込んでねっとりとした皮が対照的な食感になっていておもしろい。皮はうっすらと黄色く色づいているものの、中身を邪魔せずコーンの食感を際立たせる絶妙なバランスだ。今シーズンの中華まんを語る上では欠かせない商品なので、見つけたらぜひ食べてみることをオススメする。

 中華まんはその年によって顔ぶれが大きく変わり、定番メニューもリニューアルが重ねられる。そのため、来年もまったく同じ商品に出会えるかどうかはわからない。今年の冬を実感するためにも、一期一会なコンビニの中華まんをぜひ味わっていただきたい。

(文=清談社)

ユニクロを蝕む“過剰在庫の罠”、不振期突入の兆候…経営幹部の失言で韓国不買運動拡大

 ユニクロを運営するファーストリテイリングの先行きに、暗雲が垂れ込めている。韓国の不買運動などで海外事業が不振に陥り、1月9日に2020年8月期の業績見通しの下方修正を発表した。これを受けて株価は大きく下落。翌10日の終値は前日比1770円(2.8%)安の6万1990円となった。

 ファストリは1月9日、20年8月期の連結業績(国際会計基準)の下方修正を発表。売上収益を従来予想と比べて600億円少ない2兆3400億円(前期比2.2%増)、本業のもうけを示す営業利益を同300億円少ない2450億円(同4.9%減)、純利益を同100億円少ない1650億円(同1.5%増)に引き下げた。

 下方修正の大きな要因となったのが、韓国の不買運動だ。昨夏以来の不買運動により、19年9~11月期の韓国事業の既存店売上高が大きく落ち込んだ。また、営業利益は計画を大きく下回り、赤字に陥っている。通期は大幅な減収減益となる見込みで、赤字になるとしている。こうした状況を受け、海外ユニクロ事業の下期の期初予想を減額修正するなどし、それに伴い連結業績を下方修正するに至った。

 韓国の不買運動は、日本による半導体素材の輸出管理の厳格化がきっかけで起きた。反日感情が高まり、日本製品の不買運動が起きた。代表格のユニクロは主な標的となってしまった。さらに、ファストリの岡崎健・最高財務責任者(CFO)が「不買運動は長くは続かない」と発言したことで「韓国の消費者を軽視している」との批判が上がり、ユニクロに対する不買運動は大きくなった。

 韓国は同社にとって重要な市場だ。ユニクロは韓国で186店(19年11月末時点)を運営するが、海外における店舗数は中国に次いで多く、海外全体の1割強を占める。韓国事業の18年8月期の売上収益は約1400億円にも上る。日本(約8600億円)や、中国本土・香港・台湾で構成するグレーターチャイナ(約4400億円)には及ばないものの、東南アジア・オセアニア(約1400億円)と同等の規模で、欧州や北米(いずれも約900億円)よりも大きい。今後の成長も期待されていただけに、不買運動でつまずいてしまったことは大きな痛手だ。

 海外でのつまずきで、ファストリの19年9~11月期連結決算は厳しいものとなった。売上収益は前年同期比3.3%減の6234億円、営業利益は12.4%減の916億円、純利益は3.5%減の709億円だった。

 もっとも、19年9~11月期は販売が苦戦した韓国と香港を除くと、増収増益だったという。なお、同期の国別の業績数値は公表していない。事業別では、国内ユニクロ事業は売上収益が前年同期比5.3%減の2330億円、営業利益が1.6%増の385億円だった。海外ユニクロ事業は売上収益が3.6%減の2807億円、営業利益が28.0%減の378億円だった。カジュアル衣料品店「GU(ジーユー)」の事業は大幅な増収増益、買収ブランド群の事業は大幅な減収減益だった。

国内ユニクロ事業も不振

 だが、海外ユニクロ事業だけではなく国内ユニクロ事業の不振も懸念だ。国内ユニクロ事業の既存店売上高は前期(19年8月期)までは好調だった。同期の既存店売上高は前期と比べて1.0%増え、7年連続で前年超えを達成。好調が続いていた。ところが、今期に入ってからは不振が続いている。19年9~12月はすべての月が前年を下回った。累計の前年同期比の増減率は4.5%減と苦戦している。

 19年9~12月は気候や天候といった外部要因が大きく影響したため、減収はある程度は致し方ない面がある。同期間は暖冬の影響で気温が例年と比べて高い日が多く、防寒衣料の販売に苦戦した。こうした流れはユニクロに限ったことではなく、衣料品専門店各社に共通している。

 また、10月は台風19号の影響でユニクロの国内全店舗の4割強に当たる352店が一時的に営業停止を余儀なくされている。

 こうした外部要因が大きく影響したため、19年9~12月の既存店売上高が落ち込んだのはある程度は致し方ない。ただ、すべてを外部要因のせいにはできない。そして、このことから国内ユニクロ事業の課題が浮き彫りになったともいえる。

 課題とは、過剰在庫の抑制だ。過剰在庫をさばくには値引き販売する必要があるが、値引き販売は利益減少につながってしまう。そのため、過剰在庫は望ましいことではない。だが、19年9~11月期は暖冬で秋冬商品がだぶつき、過剰在庫となってしまった。早期の値引き販売を余儀なくされたため、値引率は前年同期と比べて拡大したという。

 たとえ暖冬であっても過剰在庫が発生しない仕組みを構築することが必要だ。つまり必要な分だけを生産することであり、そのためには、需要予測の精度を高め、追加発注にかかる時間を短縮するほか、商品化のサイクルを短縮し、ニーズに合った商品をこまめに投入できる体制を築かなければならない。それを実現できれば、必要最小限の在庫で済むようになり、過剰在庫を抑制できる。

 この分野で先進的なのが、「ZARA」を展開するインディテックスだ。消費者ニーズや市場動向を読み取って商品化するまでの期間は2~3週間と、圧倒的な短サイクルを実現している。機動的に生産量や在庫を調整することを可能にしているのだ。これにより、トレンドの変化などに柔軟に対応することができている。

 ユニクロがZARAのように超短サイクルで製品の開発・生産ができれば、過剰在庫を大幅に抑制できるだろう。たとえば、暖冬が続くと判断した場合には、暖冬に適した製品を即座に開発して店舗に投入するといったことが可能になり、無駄に在庫を持たなくて済むようになる。

 ユニクロは、国内外で新たな問題と課題に直面している。はたして適切に対処できるのか。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

シンガポールで知った、グローバル プランナーズ ネットワークの強み

赤道直下の小さなクリエイティブエージェンシーで働く

日本から飛行機で約7時間、熱帯に位置するシンガポール。高層ビルが立ち並ぶビジネス街のど真ん中に電通イージス・ネットワーク(以下、DAN)Singapore はオフィスを構えている。海外電通グループの複数のエージェンシーが協業しており、全体で500人近いスタッフが日々業務に励んでいる。

私は、その一つである“Dentsu Singapore”に2019年3月からEIBAプログラム(※)でストラテジックプランナーとして赴任している。クリエイティブソリューションを得意とする小さな組織で、20~30代の社員が大多数を占める若くエネルギッシュなエージェンシーだ。

私が所属するプランニングチームは、イギリス、スリランカ、インド、スウェーデンの出身者が在籍。さまざまなバックグラウンドを持つチームメイトの中で刺激的な毎日を送っている。

プランニングチームの仕事の進め方は、日本と大きく変わらないように感じる。しかし、使えるデータベースやリソースが限られているため、効率的にアイデアを収集するべく“100BOX”と呼ばれる全社員を招集したブレストミーティングが頻繁に開かれることはユニークな点の一つだ。担当クライアントを超えてアイデアを出し合い、強いクリエイティブアイデアを探求している。

電通シンガポールのオフィス
オープンで明るい雰囲気のオフィス
アイデアを収集するための100box
100BOX「どんなアイデアも否定しない」というただ一つのルールのもと、全社員一丸でアイデアを出し合うブレストミーティング

DAN Singaporeには、シンガポール単体マーケットを対象としたローカルプロジェクトの推進とAPAC(アジア太平洋)各国を対象としたリージョナルプロジェクトの推進という二つの機能がある。

現在では、広告作業のローカライゼーションが進んでいるため、シンガポールにAPACを統括する拠点を置いてリージョン(地域)全体のブランディングや販促キャンペーンを統括する企業は減ったそうだ。それでも着任後、自動車会社や他のメーカーの案件など、いくつかのリージョナルプロジェクトに携わることができた。

今回は、DAN Singaporeの機能としてユニークであるリージョナルプロジェクトでの経験をもとに、実際に体験した仕事の難しさや、電通のソリューション力について感じたことをシェアしていきたい。

リージョナルプロジェクトで感じた大きな壁

着任後、言語の壁と同じくらい大きな障壁を感じたことがある。それは、クライアントを知らない、商品を知らない、国民を知らない、つまりインサイトの感覚が自分にないということだ。

当然、担当するに当たっては、時間をかけてクライアントや商品に関する情報、マーケットの状況や消費者のニーズについてのインプットを行うのだが、必ずしも必要な情報がすぐに手に入るとは限らない。

私が担当した自動車会社のリージョナルプロジェクトでは、タイ、インドネシア、フィリピン、インド、マレーシアなどに展開するブランド戦略を立案するために、各国の人々の意識や価値観を収集し、各国で共通するキーとなるインサイトを発掘していく必要があった。

シンガポールのことですら理解し始めたばかりにもかかわらず、アジアの周辺国の人々のインサイトを考えることは非常に難しいことである。しかし、それはクライアントも同様で常に課題に感じており、そして、これこそが電通に求められている価値の一つであると強く感じた。

「アジア各国の消費者のここ10年の購買行動の変化をマーケット情報としてこの企画書に加えたい」
「このコンセプトに関して、アジア各国の人への簡単なネガティブチェックを行いたい」
「アジア各国に拠点を持つ電通の経験則をもとに、うまくいくキャンペーンとうまくいかないキャンペーンの違いを分析してほしい」
クライアントから上記のようなリクエストをされることは日常茶飯事だ。

重要なのはセンスチェックによるPDCAを回すこと

こうしたリクエストに対して、リサーチデータの分析や消費者へのインタビュー、関係者へのヒアリングなどを通じて、一定程度の“答え”を出すことは可能だ。しかし、最後に重要なのは、その答えが本当にその国々の人々の“センス”と合致しているかを確かめ、ブラッシュアップのPDCAを回していくことにあると思う。

実際、前述の自動車会社のプロジェクトでも、各国の電通拠点のストラテジックプランナーと定期的にプロジェクトをアップデートする会議を行い、共にリサーチや消費者インタビューの結果の読み込みを行った。

特に、インサイトの抽出においては、仮説のアイデアや切り口の視点が重要となるため、各国のプランナーと協業できることはアウトプットの質を大きく高める。ストラテジックプランナーのネットワークが各国にあるからこそ、広範で詳細なインサイトの探求をグローバルに行うことが可能なのだ。

と、ここまで書くと万能で無敵なネットワークのように感じるかもしれないが、実は一筋縄ではいかないことも多かった。

例えば、昨日までやりとりしていた担当者が突然退職していたり、あれこれ理由をつけて、大きくデッドラインを過ぎた上に、明らかに求めているものと違うものが送付されてきたり、現地の言語(非英語)で行われたインタビュー映像が送られてきたり…。

人的リソースの連続性と質の統一性はこのネットワークを活用する上で、常に意識しなければいけないテーマであるように思う。

優れたアイデアを創出するために必要なもの

それでも、先述のクライアントからの要望にあるように、各国のプランナーとのネットワークへの期待は大きい。

オープンデータなどを活用することで、われわれはかつてと比べると容易に各国の消費者情報へアクセスできるようになった。Skypeなどを活用することで、直接消費者へ問いかけを行うこともできる。つまり、世界中のどこの国のデスクに座っていてもある程度のアイデアを考案することはできるかもしれない。

しかし、優れたアイデアを創出するためには、その背景を読み解く研ぎ澄まされたセンスが必要で、そのセンスはその国の歴史や文化を十分に理解し、豊かなプランニング経験を持つプランナーと協業することで、ブラッシュアップされていくように思える。

アジア太平洋広告祭(ADFEST 2019)において電通グループは、3年連続で「ネットワーク・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。優れたクリエイティブネットワークには、こうした人的ネットワークの強さが貢献していると私は考えている。

DANシンガポールのエントランス
電通グループは、専門領域ごとに多数のエージェンシーとコラボレーションが可能。領域を超えてつながる人的ネットワークに今後さまざまなシナジーの創出が期待されている
(※)EIBA (Emerging International Business Assignment)
次世代を担う人財育成の一環として、電通イージス・ネットワークの拠点に、若手社員を1年間派遣する実務研修。異文化環境下で業務経験を積み、国内外を問わず、プロジェクトの現場リーダーとして必要な視点、スキル、人脈の獲得を目指す。
 

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キンプリ平野&セクゾ中島W主演ドラマ、いまだ正式発表されない“ジャニーズの裏事情”

 日本テレビ系の今年7月期の連続テレビドラマとして、「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の人気連載漫画『二月の勝者-絶対合格の教室-』を原作とする作品が放送されるという情報が流れている。

「ドラマのタイトルは原作漫画と同名で、主演は過去にカンヌ映画祭で日本人初となる主演男優賞を受賞した柳楽優弥が務めるようです。放送枠は土曜夜10時枠で、近日中に情報が解禁される見込みだということです」(テレビ局関係者)

 そこで気になるのが、同じ日テレ土曜ドラマの4月期の作品が正式発表される前に、なぜその次クールの作品が発表されるのかという点だ。

「すでに報じられているとおり、4月期のその枠ではKing&Prince平野紫耀とSexyZoneの中島健人がW主演を務めるドラマが放送予定です。一部ではドラマのタイトルも報じられていますが、現時点では未定で、正式には2月中に発表される予定みたいですね。

 本来であれば7月期の作品より、こちらのほうが先に発表されるのが自然ですが、平野と中島が所属するジャニーズ事務所の大先輩である木村拓哉主演のテレビ朝日系4月期ドラマより前に、発表するわけにはいかないという事情があり、ジャニーズ事務所から発表に“待った”がかかった状態なんです。

 一方、今年は7~8月に東京五輪が行われるため、スポンサーとの調整やロケ場所確保などの都合もあるため、どの局も7月期ドラマの発表は例年よりかなり前倒しになる傾向で、『二月の勝者』も例外ではない。大人の事情で1月中か2月頭には情報を解禁しなければならないということで、結果的に発表の順番が逆になるという現象が起きてしまうのです」

 そんな平野と中島の今回のドラマに、日テレは並々ならぬ期待を寄せているという。

「2018年に公開され、今年2月に続編が公開される映画『スマホを落としただけなのに』は“ヒット作”として世間では認知されていますが、実は興行収入的には、昨年公開された平野主演の映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦』のほうが上なんです。正直言って『かぐや様』のほうは世間的な認知度は高いとはいえませんが、このヒットによって、映画・テレビ業界内では“キンプリ=確実に数字を持っているグループ”と認識されました。

 実際にキンプリの人気はすさまじく、ジャニーズのなかでは“今もっとも勢いがあるグループ”と言って間違いありません。セクゾも決して人気が低いわけではないものの、キンプリと比べればその差は歴然。そのため、ドラマの制作にあたっては、平野と事務所の先輩にあたる中島のバランスをどう取っていくのかが難しいと同時に、成功のカギを握るでしょう」(別のテレビ局関係者)

 ちなみにテレ朝の木村主演ドラマは18年放送の『BG~身辺警護人~』の続編だというが、“平野vs.キムタク”の視聴率争いも注目を集めそうだ。

(文=編集部)

 

映画レビュー「アメリカン・ドリーマー」

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投稿 映画レビュー「アメリカン・ドリーマー」映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。

覚えてる?全キャラクターを2人で演じた『まんが日本昔ばなし』声優の生涯

 あなたにとって「懐かしい」とはどんな情景でしょうか? 1970~90年代の「懐かしい」を集めたのが「ミドルエッジ」。あなたの記憶をくすぐる「懐かしい」から厳選した記事をお届けします。

 今回のテーマは、「まんが日本昔ばなしの声優」。放送開始から同作の語り手を務めた市原悦子さんと常田富士男さんの生涯について振り返ります。

1975年に始まった『まんが日本昔ばなし』

 1975年1月7日に「こぶとり爺さん」と「笠地蔵」で幕を開けた『まんが日本昔ばなし』(TBS系)の歴史。放送開始以来、日本各地に伝わる民間伝承を時にユーモラスに、時にシニカルにアレンジ。名作が次々と誕生し、お茶の間の人気を獲得していきました。

 それらのナレーション、キャラクターボイスはすべて市原悦子さんと常田富士男さんが務めていたことはよく知られています。市原さんの声といえば、明るく柔和なハイトーンボイス。一方の常田さんの声は、どこかとぼけた調子のある優し気なおじさん声。市原さんが可憐な町娘を演じれば、片や常田さんは悪代官を演じ、常田さんがキップのよい若者を演じれば、片や市原さんが老婆を演じるなど、見事に役柄を演じ分けました。

 なお、市原さんは2019年1月12日に心不全で、常田さんは2018年7月18日に脳内出血でそれぞれ鬼籍に入っています。

市原さんといえば『家政婦は見た!』。一方の常田さんは……

 市原さんといえば、テレビドラマ『家政婦は見た!』(テレビ朝日系)での名演があまりにも有名。1990年には映画『黒い雨』での演技が認められ、第13回日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞を受賞するなど、華々しい経歴を歩んできました。さらにその演技力は映画作品だけでなく、舞台作品においても発揮されています。劇団四季創設者のひとりである浅利慶太さんは、市原さんを多くの舞台で起用し、「戦後新劇の生んだ最高の女優」と大絶賛しています。

 一方の常田さんも、知る人ぞ知る名優のひとり。熊本の高校を卒業後、上京して劇団民藝の養成所に入所。以降、黒澤明監督の『赤ひげ』(1965年)や市川崑監督の『幸福』(1981年)、若松孝二監督の『水のないプール』(1982年)など、映画界の巨匠から重用されました。

 また、バラエティ番組『巨泉・前武ゲバゲバ90分!!』(1969年~1970年)に出演したり、1977年には「まごころの政治」のスローガンと共に東京・保谷市長選に立候補したり(結果は落選)と、多方面で精力的に活動しました。

1970年の迷曲「私のビートルズ」

 常田さんの活動のなかでとりわけ印象的なのが、音楽活動です。1970年には、石川さゆりの「天城越え」などを手掛けた名作詞家・吉岡治(当時の名義は「吉岡オサム」)が作詞した「私のビートルズ」をリリース。ロックナンバーである同曲の歌い出しは「ハゲ山のハゲ鷹が 私を少しかじったから ハッシッシ、ハッシッシ、ハッシッシをあげたのさ 夢見るたび」となっています。

 ハッシッシ=ハシシとは大麻樹脂のこと。ビートルズといえば、ボブ・ディランに勧められたことをきっかけに大麻を常用していたことで知られていますが、そのことを意識しての歌詞なのでしょうか。後に続く歌詞も、「バラの花をベッドに敷き詰めて、ジョンとポールが愛し合っている」「羽の生えたトイレにまたがって空をヨーコは一人飛んでいる」となかなか意味不明。常田さんの「まんが日本昔ばなし」での声優業とは、かなりかけ離れたイメージとなっています。気になる方はぜひ一度聴いてみてください。

 この連載では次回以降も皆さまの脳裏に「懐かしい」が蘇りそうな記事を提供して参ります。「こんな記事は?」「あのネタは?」なんてお声も、ぜひお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。

(文・構成=ミドルエッジ)


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