JRAマイラプソディ武豊「ただ走らなかった」共同通信杯(G3)単勝1.5倍も4着完敗……皐月賞(G1)に不安

 完敗……。そう述べる他ない敗戦だった。

 16日、東京競馬場で行われた共同通信杯(G3)は、3番人気のダーリントンホール(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)が優勝。一方、単勝1.5倍の大本命に推されたマイラプソディは4着に敗れた。

「2着馬との戦いでしたね。馬がファイトしてくれてよかったです」

 9頭立てで行われた、芝1800mのレース。勝利騎手インタビューでダーリントンホールの鞍上・C.ルメール騎手がそう振り返った通り、最後はビターエンダーとの壮絶な叩き合いだった。結果はハナ差、F.ミナリク騎手も必死の激を飛ばしたが、最後は3年連続リーディングジョッキーが貫禄を見せつけた。

 一方、そんな1、2着の競り合いから離れること4馬身……“蚊帳の外”でキャリア初の敗戦を喫したのが、武豊騎乗の大本命マイラプソディだった。

 ここまでデビュー3連勝。それも、すべて単勝1倍台での完勝。今年の3歳クラシック路線は、昨年の2歳G1を制したサリオス、コントレイルが中心といわれているが、マイラプソディは「3強」を形成できるだけの大器と見られていた。

 しかし、後方から最後の直線で馬場コンディションの良い外へ持ち出されたマイラプソディだったが、そこからの伸びが一息……。最後はフィリオアレグロとの3着争いに敗れる形となり、4着でレースを終えた。

「うーん、雨の影響で稍重と微妙なコンディションでしたが、思ったよりも弾けませんでしたね。武豊騎手からすれば、前でダーリントンホールとビターエンダーが叩き合いになったこともマイナス要素だったと思います。

上がり3ハロンはメンバー2位タイの34.3秒でしたが、勝ったダーリントンホールが中団やや前から34.1秒で上がっていますので、今日は完敗という他ないですね。中間では自己ベストを更新するなど、かなりいい時計が出ていましたし、状態は良いように見えたんですが、今日は展開も向きませんでした」(競馬記者)

 この結果には、武豊騎手も「走らなかった。具合も良さそうだったけど、ただ走らなかった。馬場も関係ないけど、展開も向かなかったとはいえ……」と絞り出すのが精一杯。今後は皐月賞(G1)に直行する見通しだが、不安の残る内容となってしまった。

 

【フェブラリーS(G1)展望】連覇狙う武豊インティVSダートの新星モズアスコットが激アツ!?古豪サンライズノヴァ、ノンコノユメも虎視眈々

 今年最初のG1となる第37回フェブラリーSが、23日(日)に開催される。春のダート王決定戦を制するのはどの馬だろうか。

 昨年に続き連覇を狙うインティ、フェブラリーSのあとは4月4日の豪G1・ドンカスターマイル(芝1600m)へ向かうと発表されたモズアスコットは、初挑戦のダートでいきなり根岸Sを勝利したダートの新星だ。

 それ以外も昨年の南部杯(G1)の覇者サンライズノヴァ、2着アルクトス、18年のフェブラリーSを勝ったノンコノユメ、昨年の東京大賞典(G1)3着モジアナフレイバーと多彩なメンバーが集まった。

 東海S(G2)で大本命インティを破ったエアアルマスが骨折で離脱。根岸S(G3)で2着に敗れたコパノキッキングが、距離不安でフェブラリーS回避を宣言するなど残念なニュースがあったものの、ハイレベルなレースが期待できそう。

 最注目は連覇を狙うインティ(牡6、栗東・野中賢二厩舎)で間違いない。12日の1週前追い切りは栗東坂路で前半から軽快な動きで4F53.7秒-12.3秒と上々の気配。東海Sを使われた上積みを十分に感じられる内容だった。

 陣営は「時計を含めて予定通り。順調そのものです。使って状態は上がっている。」と連覇に向けて盤石の態勢をアピール。

 前走はエアアルマスに不覚をとったものの、56キロの相手より2キロ重い58キロを背負ってのもの。本番を見据えた馬体だったことを考えれば、得意の左回りでワンターンのここではもう負けられない。

 今回は控えずに自分のリズムに徹して逃げ切りを目論む。

 これに待ったをかけるのは、前走の根岸Sはダート初挑戦で勝利。新境地となるダートで復活を遂げた18年の安田記念優勝馬モズアスコット(牡6、栗東・矢作芳人厩舎)だ。

 1週前の追い切りでは栗東・坂路を単走で52秒1-12秒6と好調。管理する矢作芳人調教師は「時計は指示通り。状態は上がってきている」と順調な調整を重ねている。「前走は80%かそれ以下かもしれなかったが、今回はそれでは勝てない。残りの期間で上げていけるか」とさらなる上積みをほのめかせた。

 3連勝でプロキオンS(G3)を制したアルクトス(牡5、美浦・栗田徹厩舎)は、美浦のウッドで追い切られ3頭併せで併入し、5F67.7秒-13.3秒。前走の南部杯は2着に敗れたが、今回は4戦4勝の東京ダート1600m。得意の東京で頂点を目指す。

 栗田徹調教師は「今日はそれなりに負荷をかけた。まだ良くなりそう。以前は右トモが弱点で使うと疲れが出たけど、それが不安なくこられた」と良化がうかがえる。

 侮れないのが武蔵野S(G3)を5着から直行するサンライズノヴァ(牡6、栗東・音無秀孝厩舎)だ。ただ一頭、他馬よりも3キロ重い59キロを背負って果敢に先行して0.6差なら度外視しても問題はないだろう。南部杯(G1)でアルクトス、ゴールドドリームを破った底力は脅威となる。6勝を挙げる東京コースは大の得意としている。

 忘れてはならないのが18年のフェブラリーS覇者ノンコノユメ(セ8、大井・荒山勝徳厩舎)か。昨年暮れの東京大賞典(G1)ではオメガパフュームの2着と気を吐き、8歳馬となった現在もまだまだ一線級でやれることを証明した。

 穴で面白そうなのはモジアナフレイバー(牡5、大井・福永敏厩舎)だろう。先日、3月28日(土)に行われるドバイのゴドルフィンマイル(G2)に選出され、招待を受諾すると発表があったばかり。強豪が揃った東京大賞典ではゴールドドリームに先着。中央馬が上位人気を分け合う中で馬券に割って入ったのは見事な走りだった。

 他にもみやこS(G3)勝ちのヴェンジェンス、武蔵野Sを勝ったワンダーリーデル、川崎記念(G1)3着デルマルーヴルもスタンバイ。

 春のダート王はどの馬になるのだろうか? フェブラリーSは23日(日)15時40分の発走予定だ。

「インドで人生観変わる」は本当か? 旅と人の成熟の関係

 

 人間が木から降りて「地上生活」を始めたのが約600万年前といわれる。そして、村を作り、定住生活を始めたのが約1万3000年前である。

 ということは、人類は住居を定めず、あちこちと移動を繰り返しながら採集や狩りを行ったり、遊牧民として生活していた時間の方が圧倒的に長いことになる。

だから今の私たちが時々、移動不足を幻肢痛のように感じて、遊牧生活に憧れるのも不思議ではない。

 スウェーデンのジャーナリスト、ペール・アンデション氏は『旅の効用: 人はなぜ移動するのか』(草思社刊)でこんなことをつづり「私たちの遺伝子には旅心が潜んでいる」としている。

 

■旅は人を成長させるのか?


 アンデション氏のいう「旅」は、目的地も、ルートも、期間も決めず、「明日何をするか」のプランもなく、そして多くの場合一人である。「旅」というより「放浪」といった方が近いかもしれない。それは、事前に決めた観光地に向かい、そこを見て帰ってくる「旅行」とは似て非なるものだ。

 思えば、私たちは「旅」に自分を成長させる要素を見出してきた。多くの人が「インドに行って人生観が変わった」といった言説や「自分探しの旅」といったワードを聞いたことがあるのではないか。しかし、本当に旅は人を変えるのだろうか?

 アンデション氏は、本書の中でドイツのフリードリヒ=シラー大学のユーリア・ツィンマーマン氏らが行った研究を紹介している。

 ツィンマーマン氏らは6~9週間にわたって他のヨーロッパ諸国の大学で学んだ学生と自国内に居続けた学生合わせて1000人を対象にインタビューを行い、外国で一定期間過ごした経験が人格にどう影響を与えたかを調査した。なお、この研究では、本国ドイツと文化的な類似点が少ないアジアやアフリカへの渡航経験のある学生ではなく、あえて文化的に類似点の多いヨーロッパ内の他国に滞在した経験がある学生を対象にしたという。

 インタビューで判断したのは「開放性」「友好性と思いやり」「誠実さ」「感情の安定度」「外向性」の5つの要素だった。

 そもそも、外国旅行に行く決断をした学生は自国にいると決めている学生よりも外交的だったが、旅の前後で両者の相違は広がっていった。その研究によると、旅の前まで当たり前と思っていた事柄について新しい見方をするようになり、物事を高く評価するようになった。また、新しい体験に対して開放的になり、精神も安定し創造的になったという。

 旅先で出くわす予想しない出来事やハプニング、トラブル。あるいはこれまで出会ったことのない種類の人々との交流。これらは、確かに人の精神に何らかの作用を与えるのかもしれない。ただ、それだけではない。

 自身もインドを中心に世界各地を巡る旅を繰り返してきたアンデション氏は、「旅の効用」として「思考」をあげる。

 私たちは、普段の生活のなかで考えたくない出来事や、様々なネガティブな感情を抱え、ふとした時にそれを思い出すと、反射的にそれ以上考えるのをやめてしまう。問題を解決するのを後回しにしたり、ネガティブな感情と折り合いをつけるのを避けているわけだ。

 ただ旅をしていると、日常生活の問題や、感情面の葛藤と素直に向き合える瞬間があるようだ。自分をごまかさずに、考えたくないこともとことん突き詰めて考える時間を、アンデション氏は旅の中で持つことができたという。

 家も家族も仕事もあるという状態で、アンデション氏のような旅をするのはなかなか難しい。そして、旅はそもそも大きなエネルギーを必要とする。ただ、それでもどうにか時間を作って、重い腰を上げて外に出てみると、「来てみてよかったな」と思えるもの。

『旅の効用: 人はなぜ移動するのか』でつづられているアンデション氏の旅の体験談や旅への考察を読めば「たまには一人旅でもしてみるか」と旅心に火がつくはずだ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

年賀状はお年玉抽選だけじゃない!意外と知られていないラッキーな隠しメッセージがある

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

 2020年がスタートして早一ヶ月が経ちました。皆さんに年賀状はどの程度届いたでしょうか?

 お正月をすっかり忘れたころにやってくるのが年賀状のお年玉抽選です。先日、令和初の抽選番号の発表がありました。年賀状のチェックはお済みでしょうか? 当たったけどどうしたらいいの? 要らない年賀状はどうしたらいいの? といった疑問にお答えします。

 そして、年賀状に隠しメッセージがあるということ、ご存知でしょうか? もらってただ相手の近況を知るだけではない、年賀状の意外なあれこれをご紹介していきます。

意外と知らない、隠しメッセージとは!?

 年賀状の印刷部分をよーく見てみると、干支やメッセージなど見つけるとちょっとラッキーな隠し印字があるのです。2020年、今年の年賀状はどうでしょうか。

まずは切手部分。ねずみの中にある2020、見つけられたでしょうか? 抽選番号の書いてある背景には、ねずみと米俵。よく見てみると太陽の光も(ⅱ0ⅱ0)2020年を表しています。

 今までの年賀状を保管されている方は、昨年以降の年賀状を見てみては? おすすめは2018年。隠しメッセージ「あけましておめでとうございます」を見つけられたらすごい!他にも面白い発見があるかもしれません……。

続きは【オトナライフ】で読む

パチンコ「奇跡の大当り」パターン……「魅惑のゲーム性」を創造!!【羽根物・名機列伝】

 独特が炸裂するオモシロ台である。

 平和から登場した『マリンアタック』は機種名の通り海上戦艦をモチーフにした羽根物である。役物は上段ステージと下段ステージからなる2部構造で、上段が海上、下段が海中を舞台にしている。

 上段ステージは海面を模した透明なプラスチック板になっており、まさに海面のように上下に揺れるように可動する。

 また、表面にはさまざまな突起が障害物としてあしらわれており、この障害物によって玉がバラエティーに富んだ予測不能な動きを見せるのである。

 一方の下段ステージは、上段ステージから繋がる穴の真下に貯留溝があり、そこにいったん収まった後で役物の奥へまっすぐ転がっていく。この下段ステージは遮るものがない分、大当りしやすい「スペシャルルート」的な役割を果たしている。

 ただ、本機のVゾーンは常に右から左、左から右へと比較的長い距離を移動しているので、Vゾーンが中央付近に来るタイミングでないとスペシャルルートといえどもなかなか大当りしないようになっているのである。

 これは常々思っているが、『ファインプレー』しかり『マジックカーペット』しかり『バイキングキッド』しかり『デビルマン倶楽部』しかり、やはりVゾーンが左右に可動するタイプの羽根物は最高に面白いしハズレはない。これはもう真理である。

 さて本機。通常、スペシャルルートが搭載してある機種は、そのスペシャルルートこそがその台のゲーム性のカギを握るのであるが、この『マリンアタック』においては、ノーマルルート、つまり上段ステージにこそ面白さが凝縮されているのである。

「ミラクル連発マシン」。当時、私が付けた本機の二つ名である。ほぼ真横に移動していた玉が突起によって急激に方向転換し、そのままVゾーンに吸い込まれるといったような、本当にありえないようなV入賞をたびたび炸裂させ、一時も町男のワクワク心を衰えさせないのである。

 福田からのバーベキューの具材を刺す順番を待ち焦がれるチュートリアル徳井とまったく同じなのである。「はよくれ、放り込んでくれや」と役物の動向に目が釘付けとなる。

 そんなユニークな役物機構によって魅惑のゲーム性を創造した完全なる羽根物台なのであるが、区分撤廃によるデジタル要素も組み込んだハイブリッドマシンの側面も持っていた。

 1/397の直撃大当り、16R大当りの時短100回。チャッカー4個保留。そして、液晶画面も搭載されていたのである。

 役物自体は辛めな印象であったが、こうしたデジタル風味によって緩和される部分もあり、より無理なく遊べるような配慮もなされていた。

 このように、町男的には最高の羽根物であったのだが、世間的にはあまり受け入れられなかったのか設置も微妙に少なく、人気的にはメランコリックなインディー味あふれる機種であった。
(文=大森町男)

安倍政権ではコロナも“自己責任”なのか! 韓国は隔離者世帯に123万ウォンの生活費を支援するのに日本は休業補償すら認めず

 ついに恐れていたことが起こった。日本全国で新型コロナの感染者が次々明らかになっている。しかも中国との接点がないどころか、もはや感染経路を辿ることのできない状態で、いま判明しているよりはるかに大きな規模で広がっていると考えて間違いないだろう。  本サイトが繰り返し指摘して...

コロナ国内感染広がるも百田尚樹ら極右はまだ「中国人入れるな」、安倍首相も検査体制より入国拒否…この期に及んで排外思想優先の愚

 国内で、新型コロナウイルス感染者が次々、判明している。いずれも現時点で中国への滞在や中国人との接触はなく、感染経路は判明していない。別稿で指摘したが、これは、クルーズ船留め置きや入国拒否、渡航制限といった安倍政権による「水際作戦」がなんの意味もなかったことの証明だろう。 ...

安倍政権の酷すぎる新型コロナ対応!「金がかかる」と民間検査キットを導入せず、国内感染の広がりを隠蔽

 いよいよ新型コロナの国内感染の広がりが明白になった。昨日夜、日本人の感染者が新たに4人、このうち死亡者が1人出たことが発表されたのだが、いずれも、中国の渡航歴や中国人との接点がなかったと話している。しかも、死亡した80代女性は春節前の1月22日から症状を訴えていた。今日に...

武蔵野の雑木林をたのしむ―『森の若返り』で生き物が元気になった―

武蔵野市立境山野緑地の雑木林の一部を伐採して若返り(再生)を試行しています。 明るくなった再生地には、さまざまな鳥や虫がやってきて生物多様性のホットスポットに!その様子を生き物の美しい写真で報告し、専門家にその意義をお話しいただきます。

 

【日時】2020年3月1日(日)13:30~16:00
【場所】武蔵野スイングホール 10階スカイルーム

内容

報告(武蔵野の森を育てる会より)

境山野緑地における「森の若返り」の経過と効果

講演「雑木林再生の意義を考える」

  • 吉川 正人 氏(東京農工大学大学院・准教授)
  • 金本 敦志 氏(NPObirth自然環境マネジメント部・次長)

質疑応答

※最後に雑木林を未来へつなぐための宣言を採択します

【主催者】NPO法人市民まちづくり会議・むさしの、武蔵野の森を育てる会
【共催者】武蔵野市【お問合せ・団体名】武蔵野の森を育てる会
【お問合せ・電話番号】090-5533-2316
【お問合せ・メールアドレス】info.mnomori@gmail.com
【定員】100名(申込順、事前申込が必要)
【参加費】無料
【申込先】メール:info.mnomori@gmail.com FAX:0422-54-8892

投稿 武蔵野の雑木林をたのしむ―『森の若返り』で生き物が元気になった―多摩ニュータウンで生活する人の情報ページ|多摩ニュータウン暮らしの情報センター に最初に表示されました。

令和女子の「推し」を因数分解してみた。 ~令和女子をファンにする五つのポイントとは~

「好き、応援する人・モノ」=「推しメン」を意味する「推し」という言葉。今から約10年前、AKB48が一世を風びした時代から一般的に使われるようになった、もともとはオタク用語だった言葉です。

女の子向けプランニングチーム・電通ギャルラボが、令和女子たちの間で起こっている変化や潮流を分析し、大人と彼女たちの間にある「ズレ」を解消する本連載第2回では、令和女子の「推し」を分析します。今回は特に「人、推しメン」にフォーカス。「推しメン」=「推し」のひもときから、令和女子の“好き”のヒントを考察、ブランドやプロダクトのファンをつくるポイントまで深掘りしていきます。

令和女子は「十人十推し」

今回は、企業のティーン向けマーケティング・プロモーションを支援しているマイナビ・ティーンズのご協力の下、9人の女子高生にヒアリング。9人とも自分の「推しメン」=「推し」を持っています。ジャニーズやK-POPなどアイドルグループに「推し」がいる人もいれば、YouTuber、ラッパー、俳優など、また違うジャンルの人も。テレビに出演する人だけでなく、さまざまなインフルエンサーが登場している今、「推し」のジャンルは十人十色。「推し」のジャンルが広がっています。

また、周りの友人の「推し」は?と聞いてみると、周りの友人には、自分とは全く別ジャンルの「推し」がいるそう。「推し」が違うと話があまり合わないのでは?と疑問に感じますが、同じように熱狂している人がいるという共通点で話が合うというのです。さらに友人の「推し」の現場(コンサートなど実際に「推し」と会う機会)に、一緒に行くこともあるとか。

周りを見回しても、「推し」がいない人はいない!という答えもありました。まさに「十人十推し」時代なのです。


令和女子の「推し」の五つの構成要素とは

今回集まったさまざまな種類の「推し」を持つ女子高生たち。「推し」の種類は違いますが、彼女たちの話を聞くと、令和女子の「推し」の共通点、五つの構成要素が見えてきました。

構成要素①高頻度・中距離コミュニケーション

昔のタレントといえば、テレビの画面の中だけの存在でお茶の間にいる人にとっては手の届かない存在でした。しかし誰もがSNSアカウントを持つようになり、「推し」との距離感が変わっています。

「推し」の応援方法を女子高生に聞くと、

●「推し」からリプ(Twitter上の返信)が返ってくるので、「推し」のツイートに答えるためだけの専用アカウント「リプ垢」をつくっています。
●インスタのストーリーズでタグ付けすると、「推し」自身のインスタのストーリーズ上で返信してくれるんです。

などの答えが返ってきました。

リプがきて、喜ぶ令和女子
渡邊 はるか (電通)

Twitterの返信機能やストーリーズのシェア機能を使って、自分から「推し」へのアクションに対してリアクションしてくれるというのです。また、「推し」自身が自分の名前をSNS上で検索(エゴサーチ)し、つぶやいてくれている人の投稿に「いいね!」をすることもあるそうです。こうしたファンとの丁寧でマメなコミュニケーションが、ファンにとって日々ニュース・イベントとなることで、ファンを継続的に増やし、長くファンでいさせるポイントとなっています。

一方、「推し」からは、ちょうどよい距離を保つのも大事。今はZenlyなどのアプリで、すぐにインフルエンサーのプライベートなアカウントが見つかってしまうことも。アカウントが見つかると、プライベートがバレてしまい炎上につながります。ちょうどよい距離を保つコミュニケーションが、結果的にファンの心を離さない秘訣となるのです。

構成要素②多ギャップ

「推し」のどんなところが好きなのかと聞くと、ほぼ全員が答えたのが「ギャップ」。

●番組で見せている天然な表情とミュージックビデオなど踊っているときに見せる表情が全然違うんです。
●ツッコミもやるけれど、ふざけるときは一番ふざけるし、グループ内最年長だけどすごいかわいいところも好き。

などの答えが返ってきました。

SNSが多様化し、同じSNSでも文字の投稿、画像の投稿、ライブ配信などさまざまな表現方法があります。その中で、「推し」たちは以前に比べていろんな顔を見せることができます。広く知られているかっこいい/かわいい姿だけでなく、どれだけ多様な一面を見せることができるかがファンを獲得するポイントになっているのです。

性格や行動だけでなく、得意分野のギャップも大事。

●普段はラップが得意だけど、ファッションもかっこいい。
●モデルとしてもかっこいいのに、演技もできる。

など、マルチな才能を持った人に人気が集まっています。一つの会社に就職して同じ職業でいるのではなく、副業したり、転職したりもするのが当たり前の時代。自分の得意分野を複数見つけて、活躍する「推し」が支持されるのです。

構成要素③並走ストーリー

アイドルグループメンバーの一人が好きだという女子高生に「推し」のポイントを聞くと、

●ダンスが苦手なのに、一生懸命頑張っていて、ダンスのうまい他のメンバーに追い付こうとする姿。
●努力している姿を見て、自分もそうなりたいとか思う。

と答えました。SNSで「推し」の日常の一面が見えるからこそ、「推し」が努力している姿を見て、自分も勇気づけられたり、憧れたり、もっと応援したいと思うのが、令和女子ならではです。

また、「最近周りで『推し』ている人が多いなと思う人はいる?」と聞くと、韓国から上陸したオーディション番組「PRODUCE101」出身のグループが人気との答えが多く上がりました。

そのポイントを聞くと、一般人がアイドルを目指す姿を最初から一緒に応援して、成長していく姿を見守っていくことができるところだそう。ファンが「推し」がデビューできるようにするために、ファン自らお金を出して屋外広告やインスタ広告を買って、「推し」のことをもっと知ってもらおうとする動きもあったそうです。

テレビに出ていて完成されたものを応援するというよりも、完成されていないものを応援し、自分の応援によって「推し」が成功する姿を見守りたいという欲求があるよう。SNSでその瞬間の思いをなんでも発信でき、リアルタイムで「推し」を追える、さらにファン同士で目標達成の「達成感」をシェアできる時代だからこそ、一緒に何かを目指し成長していく「並走ストーリー」が重要になっています。

構成要素④平和感

「推し」の好きなところとして多く上がったのが「わちゃわちゃ感」というワード。「推し」のいるグループが、まるで仲良しの高校生のようにワイワイ楽しそうにしている様子が好きなのだとか。

●グループのメンバーが楽しそうに、高校生のように会話しているのを見るのが好き。
●仲間でギスギスしていたり、メンバーが脱退してしまったりするよりも、楽しそうな方がいい。

などの声が上がりました。

AbemaTVのリアリティーショーでも出演者の男女が実際に仲良くしていたり、SNS上で楽しそうに交流していたりする様子が人気に。仲が良さそうな雰囲気や楽しそうな様子= “平和感”が、「推し」の構成要素になっています。Twitter上で見知らぬ人同士が争ったり、ささいなことで炎上したり、そんな争いも身近に起こりやすい今だから、楽しそうで心温まる“平和”な姿に人気が集まるのかもしれません。

構成要素⑤「うそ」と「無理」がない

女子高生のさまざまな回答で登場したのが「うそがない」「自分らしい」という言葉。
「推し」以外に好きなYouTuberを聞くと、複数の女子高生が同じ女子YouTuberを挙げました。PR動画が少ないことや、デパコス(デパートで売っている高級コスメ)をあまり使わずにドラッグストアで売っているコスメを使っていることなど、等身大でうそがないことが好きな理由だとか。

●「#PR」は必ずあるかどうか見ます
●「このYouTuberはうそしかない」と思うYouTuberもいる。

との声も。企業のインフルエンサー起用であふれる中、きちんと自分の意見を言えていることやその意見にうそがないことがとても重要になっています。

●「推し」の自分らしさを周りに認めてもらおうと頑張る姿が好き。

という回答もありました。誰かにやらされているのではなく、自分で自分のいいところを見つけて伸ばす、そしてそれが周りや世の中に受け入れられていくという過程が好きなのだとか。「自分で」というポイントが、重要視されているようです。

「推し」に見る令和女子の心をつかむポイント

「推し」をひもとくことで、今の令和女子に受け入れられるものとそうでないものが見えてきました。そして、このような感性は、ブランドやプロダクトにも当てはまるものです。

◯マメでファンを大事にするコミュニケーション ×ファンとの交流や声を大事にしない|◯たくさんの切り口での発信 ×一つの切り口のみで情報が一辺倒|◯共感できる背景やストーリーがある ×見た目のイメージのみで表層的|◯常に楽しそう・平和な雰囲気 ×挑発的・炎上|◯うそがなく、ファクトに基づいている   ×うそが見える、無理している

これら五つが、情報と選択肢にあふれる中で、共感してもらう、好意を持ってもらうためのポイントだと考えます。人やモノに対して一つ一つ判断を重ね、本当に共感できるモノを見つけるのが令和女子なのです。

十人十推し時代、令和女子にとって「推し」は何者?

昔からアイドルファンは存在しましたが、かつての「ファン」文化と令和女子の「推し」文化は少し違うように思います。令和女子にとって「推し」とはどんな存在なのでしょう。

かつてのアイドルファンはアイドルに「恋」していて、ファンレターを書いたり、同じ番組を何度も見たりと「恋人」に近い応援が主流でした。

令和女子の「推し」は、かつての「恋人」とは少し違うように思います。「恋人」ではなく、「パートナー」なのです。「推し」に恋い焦がれるというよりは、成長を見守る、キラキラしているところだけでなく少し泥くさい努力の姿も見るなど、「パートナー」に近い存在となっています。また、「推し」自身もファンに対して常にポジティブで「パートナー」のような存在でいてくれます。互いに応援し、味方でいる存在が「推し」と令和女子の関係性なのです。

次回はアプリやSNSによって変化する令和女子の「ひとり時間」がテーマ。令和女子の時間の使い方が明らかになります。

【電通ギャルラボ】

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2010年3月設立。若い女の子を中心とする女性たちのパワーを活用し、企業だけでなく社会の活性化までを目指すプランニングチーム。
さまざまな角度から女の子たちのインサイトを分析し、幅広い事業領域でプランニングします。