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職場のコミュニケーションミスはなぜ起こる?!〜令和女子の「キャリア意識」を谷本有香さんと考える〜

令和女子と大人たちとの認識の「ズレ」を解消しながら、これからの若年女性とのコミュニケーションのヒントを見つける電通ギャルラボの連載第4回。今回は、彼女たちの「キャリア意識」に迫ります。

「若い女性社員は、仕事とプライベートを完全に線引きする傾向が強い」
「仕事で何にモチベーションを持っているのかが分からない」
「どうすればいいですか?と、すぐに答えを欲しがる」

これは実際に企業の現場で聞こえてきた大人たちの声です。気を使ってケアしていても、「優秀な若手ほどすぐ辞めてしまう」という話もよく聞きます。これらのコミュニケーションミスは、彼女たちの働き方や価値観の変化を理解できていないために起こってしまう現象。彼女たちとビジネスでうまくコミュニケーションを取れるようになるためには、彼女たちが何をモチベーションに働くのか、その「キャリア意識」を理解する必要があります。

そんなテーマを掘り下げるために、フォーブスジャパン副編集長の谷本有香氏と、電通で企業のダイバーシティ&インクルージョンやインナー活性に取り組むギャルラボの阿佐見綾香氏が対談。谷本氏は、著名人3000人以上に取材を行ってきたインタビュアーであり、現在は、フォーブスジャパン副編集長を務めつつ、跡見学園女子大学の「キャリア論」の兼任講師も務めています。その他の大学でも「キャリア」や「リーダーシップ」に関する講義を受け持たれています。

今回は令和女子を、「令和時代に入社式を迎える世代」と定義し、谷本氏が彼女たちと接する中で感じていることを考察。さらに、フォーブスジャパンのインターンに来ている女子大生との座談会を通して、令和女子のキャリア意識を理解し、彼女たちとGOODなビジネスコミュニケーションを取るためのヒントを探ります。

フォーブスジャパン副編集長 谷本有香氏(左)と電通第2統合ソリューション局 阿佐見綾香氏
フォーブスジャパン副編集長 谷本有香氏(左)と電通第2統合ソリューション局 阿佐見綾香氏
<目次>

Ⅰ 平成時代と何が違う?!「令和女子」のキャリア意識

なぜ若者は「自分らしさ」を追求するのか
令和女子が「腰を据えたキャリア構築の視点」を持ちにくいのは必然?!
「長く薄く働きたい型」の令和女子に大人が伝えるべきこと

 

Ⅱ 令和女子に響くコミュニケーションの秘訣とは

多様な個性を大事にしている企業とそうでない企業を見分けるたった一つの視点
模索の時代だからこそ答えが出ていないことを認め、選択肢を一緒に考える

 

Ⅰ 平成時代と何が違う?!「令和女子」のキャリア意識

なぜ若者は「自分らしさ」を追求するのか

阿佐見:谷本さんは大学の講義でどんなことを教えていらっしゃるのですか。

谷本:私は自分自身が最初のキャリアで所属していた会社を失い、その後20年にわたってフリーランスとして活動しています。昔は特殊な肩書でしたが、常に社会の変化を見て、そして自らの成長に合わせて、社会のニーズに応えて生き残る能力はまさに今、必要なことです。私の今までの経験から、社会で勝てるための方程式を教えることが、私が彼女たちにできることだろうと思って講義をしています。

フォーブスジャパン副編集長 谷本有香氏
フォーブスジャパン副編集長 谷本有香氏

阿佐見:「勝てるための方程式」に関して、もう少し詳しく教えてください。

谷本:昔はある意味、正解が一つでした。社会から求められていた価値や人材像が、ものすごく画一的だったと思います。優秀で、いい大学を出て、上司が言う正解に対して応えることができる分かりやすいエリート像があったけれど、確実にそういった時代は終わっていて、より多様性を重視しなければいけません。

その「多様性」の見いだし方として、前提となる個々人の一番の強みがどこなのかを見つける作業がものすごく重要だと思うのです。社会に出てから人から「あなたはここが得意だよね」といわれる仕事は、本当に彼らの内から出てくる真の強みじゃないかもしれません。なので、早い段階に内から出てくる熱や強み、自分のやりたいことや好みと、「社会」との接点を見つけないと、長く継続的に楽しく働けなくなるということが起きてしまうように思います。

阿佐見:それを大学生のうちから教えてもらえるのは幸せですね。

谷本:ただ、今のような時代だからこそ、彼らもかわいそうなところはあり「自由にしていい」「選択肢はたくさんある」と言われる中で「自身を輝かせる」のは相当難しいことです。なぜならば、従前のような分かりやすい勝ちのルール、つまり、「輝く」という定義がない中で、自分が社会の中で認められる、また、社会の中で輝いている存在だということを証明していかなければならないからです。これはデータや成果で見えやすくしようとしても時間がかかることです。

阿佐見:私が企業のインナー活性を担当する中でも、皆ががむしゃらに頑張れば成果が出た時代がもう終わってしまった中で、一人一人の個性を生かしながら会社にコミットしてもらうことをどう実現しようかと、企業も試行錯誤していると感じています。

第2統合ソリューション局 兼 電通ギャルラボ所属 阿佐見綾香氏
第2統合ソリューション局 兼 電通ギャルラボ所属 阿佐見綾香氏

谷本:自分自身で「ここが得意です」「ここが好きです」ということを打ち出していく作業は、結果的に何かにつながるチャンスになります。だから、就職活動でよくやる自己分析をもっともっと深く掘っていく作業をすることが重要です。その作業によって、その「強み」や「得意」のたくさんのレイヤーを見つけることが必要なのです。

なぜなら、会社や業界や時代に合わせて複数のレイヤーの引き出しを開けることが求められるからです。それに応えるためには、より多面的で多層的な自己分析をしていく必要があるだろうと思うのです。私は、それを見いだしたり「あなたの得意はここだよね」と断定的に言ったりはしないけれど、こんな組み合わせがあなたの魅力かもしれないという、ルービックキューブのように、いろんなマスを持ち合わせていることに気づかせるためのヒントを与えるよう気をつけています。

令和女子が「腰を据えたキャリア構築の視点」を持ちにくいのは必然?!


阿佐見:令和女子は、一つの会社にずっと居続けるのが正解ではないということを感じ始めている世代でもありますよね。

谷本:そうですね。私の教え子でも3年で辞める子が多いです。辞めることは悪いことではないと思う半面で、なぜ辞めたのかという軸を持つことが重要だと感じています。

令和女子たちは、デジタルネイティブでもあります。普通の人がYouTuberをはじめSNS上でキラキラ主役になり、注目されるのを見てきているので、自分らしさがすごく重要視されている世代です。その光景があるからこそ、彼女たちが企業で働きだしたとき、すぐに「これは本来の自分ではない」と見切りをつけてしまう。

会社の中で数年かかって自分自身のポジションをつくって、やりたいことができるようになって、ようやく成果が出る。十数年のスパンをかけなければいけないことを、そういう時系列で考えられなくなってしまっているのです。「自分がいかに輝けるか」「ワクワクできるか」というところに一番の重きを置きがちであるという気がします。

阿佐見:数年たたないと得られないスキルや知識はあるのに、生き急いでいると感じることは確かにあります。

谷本:地の力をつけるには、20代30代がものすごく重要なので、そこを「キラキラ」という変なツールに頼らないことが実は重要だと思います。ものすごく地道な作業と、水面下のバタ足と、棚ぼたを自分の実力であるとはき違えない俯瞰的な目線が重要です。いろんなことがAIでできるようになって、これからますます実力主義社会になると思っていて、その人の地頭や、他にはないオリジナルな能力が評価されるようになる。だからこそより一層、努力や泥くさい部分は、絶対に外してはいけない部分だと思います。もちろん、それは昭和的な泥くささや努力ではありません。真の個の力を高めるための努力であり、泥くささです。

阿佐見:デジタルネイティブな彼女たちの方が時代に適応している部分もあるので、合っているのか間違っているのか迷いながら発言することも多いですが、「効率が悪いと思っても、このプロセスはたどらないとだめだよ」と言うこともあります。

谷本:私が見るに彼らは「結果主義」だと思うのです。彼らに仕事をお願いすると、ニコニコして普通に引き受けてくれます。成果を出してくるまでの時間も早まっています。

ただ一方で、簡易的にやっているということが伝わることもあります。学生のレポートや卒論を読んでいると、熟慮の背景や、考えあぐねたような過程があまり伝わってこない。私はここの部分が欠落してしまっているのは結構恐ろしいことだと思っているので、赤入れをするよりはプロセスを聞くようにしています。そうすると彼らは、「ググっちゃいました」と。

だから、「それでは他の企業もみんな同じ事やっているよ、オンリーワンが重要なんだよ。自分の頭で考えよう、あなたの頭は世界77億分の1で、その特異なオリジナルのレポートが欲しいんだから」と伝える。そうすると初めて考えだしてくれるんです。

阿佐見:自分らしさを出さなければいけないけれど、間違っていないか正解を確認したくなってしまうというのは大変ですね。

谷本:苦慮の過程で、「自分らしさ」は必ず洗練されていきます。オリジナルを引き出してあげられる余裕や寛容さを、社会も企業も学校も、組織もすべて持っていかないと、本当の意味での多様性は生まれてこないと思うのです。

「長く薄く働きたい型」の令和女子に大人が伝えるべきこと


阿佐見:令和女子特有のキャリア意識や課題にはどんなものがありますか。

谷本:私が感じる彼女たちの特徴は、想像するキャリアの時系列が長いことです。本意かどうかは別としても、かつてのように結婚して退職、専業主婦を考えている子は少ない。「女性も働く、子どもを持っても働き続ける」というような社会からのメッセージを受け取っているのかもしれません。だから、一生働くことを想定していることが多いような気がしています。その中で薄く浅く、ゆっくり適度なバランスで長く働こうと考える人が多いかもしれません。プライベートも仕事もバランスよく、それぞれ適度に力を注いでいく。どれかを、特に仕事を犠牲にするような生き方はしない。

キーワードは「サステナブル」。自分をいかに維持できるかに重きを置いていると思います。いかに時代の変化や、環境の変化、何かの経済的なインパクトに振り回されないようにするかに気持ちを割いている気がします。

阿佐見:長く薄くサステナブルに働くことを重視しているのは、大きな特徴ですが、ある種の「諦め」も感じます。そんな彼女たちに谷本さんからはどんなことを伝えていますか?

谷本:私自身がいろいろな職業や業界と接点があるので、そういった話も取り上げながら、大学ではワクワクしている大人の背中を見せるようにしています。「大人がこんなにワクワクしているのを見たことないです」と言われることが結構多くて驚いています。話を聞くと、学校で先生がつまらなそうに授業している、自分の親も疲れたと言いながら帰ってくる。でもその大人たちからは「楽しくやれ」「ワクワクしろ」「自分らしくいろ」と言われる。どうしたらいいんだろうと彼らは困惑している。だからこそ、楽しく働いていて、社会に出ることで自己実現ができた大人像を見せるのです。

それと同時に、「肩ひじを張らなくてもいいんだ」というメッセージを伝えられるといいと思います。例えば仕事をバリバリこなしている女性社員でも、実は「家事は少し手を抜いているときもある」と本音を話したり。「カッコいい」とは別の部分を見せていく。仕事でワクワクしている人も気楽にやっていると分かれば、持続性のある働き方だと感じられる。彼女らの救いになり、生き方のヒントになるのではないでしょうか。

谷本有香氏

阿佐見:たしかにそういう情報は、ネットでは得られないかもしれません。身近な大人から見せてもらう機会がなければ、そういった発見は得られない気がします。

谷本:すてきな人ばかりが、完璧なところばかりが強調されるけれども、そうじゃないというところも大事ですよね。今は、ちょうど社会のルールが変わる過渡期です。令和女子はこれから台頭する時代の先駆者だからこそ、壁にぶつかる苦しみや窮屈さを味わわなければならない世代かもしれません。誰か一人でも身近に理解者を見つけてほしいですね。

Ⅱ 令和女子に響くコミュニケーションの秘訣とは

谷本さんとの対談を通じて理解した令和女子のキャリア意識。これらを踏まえて、どうすれば令和女子たちと良いコミュニケーションを取れるようになるのか、谷本さんと一緒に女子大生4人に話を聞きました。


多様な個性を大事にしている企業とそうでない企業を見分けるたった一つの視点

阿佐見:就職活動するときに、企業のどんなところを見ているのか教えてもらいたいなと思います。「この会社、嫌だな」と感じる企業と、「ここで働いてみたいな」と感じる企業があると思いますが、どんなところで判別していますか?

女子大生A:私は、男性社員の発言を結構気にしていました。男性が女性をなんとかしてあげる目線ではなく、一緒の目線で働くのが当たり前というメンタルがあるのかどうか、発言から見えてくると感じました。

阿佐見:どんな発言から感じ取るのですか?

女子大生A:女性だから〜な働き方と誇張するしゃべり方をしない人が良かったと感じています。当たり前のように、もっといえば男女ではなくその人自身、〇〇さんの働き方はこうだよね、と話していた方は印象的でした。逆に、女性も結構今こういうことができて、女性も働きやすいんですと、敢えて女性アピールをされるのはしっくりこなかったです。

女子大生B:最近は女性活躍にどこの企業でも力を入れる中、フォーカスし過ぎて逆に女性として見られているのかなと感じることは結構あります。私もインターンひとつ選ぶにしても、一人の人として、人材として見ているかということを重要視しています。

女子大生C:人々の生活がすごく多様化していく社会に対して、個人個人にアジャストしていくような働き方をしている会社には、すごく好感が持てます。

女子大生D:女性だけじゃなくて、その人自身が働きやすい会社というのはすごくいいですよね。

阿佐見:人のデモグラフィックに注目するのではなく、「一人一人に注目する視点」があるかどうかで企業を見分けているということですね。

阿佐見綾香氏

模索の時代だからこそ答えが出ていないことを認め、選択肢を一緒に考える


谷本:個を大事にすることはとても重要だし、これからどんどんそういう傾向になっていくと思うのですが、本当に個をそれぞれ重要視していくと、究極的にはフリーランスで働くということになってくる気がします。会社のルールと、個の一番やりたいこととのせめぎ合いってどこまでやるべきだと思いますか? 

女子大生A:私は全てが超フリーじゃなくてもいいと思っています。重要なのは、選択肢があることだと思います。

女子大生B:私もある程度基準があり、ルールに則った上で価値が生まれていくのかなと思っています。全てをフリーにするという形が望ましいとは思っていません。

女子大生C:会社に入るときに共通のビジョンやミッションに対して共感できるかどうかは大事だと感じます。その上で、その会社の中で何がしたいかは個々が持っていていいと思うんです。会社として目標はあるべきですが、それに向かう手段は、選択肢がいろいろあっていいんじゃないかなと思います。

阿佐見:ゴールは一つだけど、手段の選択肢はたくさんあっていい、プロセスは個人個人に合わせ自由にするのがいいというイメージですね。選択肢は企業側が用意して揃えた方がいいのでしょうか。

女子大生A:家庭と育児の両立も、ダイバーシティ&インクルージョンも、まだ模索の時代だと思います。「やっています、できています」と言うのは簡単ですが、答えが出ていないことを認めて一緒に考えてくれる人を募集するような企業がいいなと感じます。私たちよりずっと年上の人が同じ社員としてフラットに一緒に考えていこうという姿勢を見せてくれる会社では働きたいと感じました。

阿佐見:答えが見えてない実感があると皆おっしゃっていましたもんね。一緒に考えていこうという方がポジティブに感じますよね。

令和女子のキャリア意識から、「個を大切にする」「自分自身を掘り下げて価値を発揮し続ける」といった新しい時代の価値観が垣間見られました。楽しそうに仕事をしている人からはワクワクが伝播することには私自身も共感し、自分の仕事を面白くしていこうと感じました。

【電通ギャルラボ】

ギャルラボロゴ

2010年3月設立。若い女の子を中心とする女性たちのパワーを活用し、企業だけでなく社会の活性化までを目指すプランニングチーム。
さまざまな角度から女の子たちのインサイトを分析し、幅広い事業領域でプランニングします。

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相模原障害者殺傷事件で死刑判決──植松被告の思想と、安倍自民党の障害者切り捨て・差別排外主義との関係を改めて問う

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福山雅治さんと一緒に 「長崎ブルーアイランズ・ミーティング」開催 スペシャル動画を公開

長崎県は2019年11月、アーティストの福山雅治さんがクリエイティブプロデューサー(CP)を務める「長崎ブルーアイランズプロジェクト」の一環で、県の島々から集まった高校生と大人たちが、島の未来を本気で考える「長崎ブルーアイランズ・ミーティング」を県庁で開催した。
今回、その模様を約8分の動画にまとめ、3月2日からユーチューブで公開している。公式サイトでも視聴でき、福山さんはナレーションを担当している。

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同プロジェクトは、同県出身の福山さんがCPとなり、日本一の数を誇る島々の魅力を発掘し、独特な風土や、歴史・文化、美しさを県内外に伝えることで、活性化を図る取り組み。
ミーティングには、普段会うことがない対馬、壱岐、五島列島などに住む高校生26人と、Uターン・Iターンなどの移住者を含む各島で活躍する大人6人が参加した。

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記念撮影

会議では、福山さんが中心になり、全国的にも人口減少が大きな課題になっている島々の将来について本気で考え、熱い話し合いがされた。
島民による、島の仕事や生活の紹介、高校生によるワークショップと人口減少への対策発表などが行われた。

 

「2019年 日本の広告費」特別対談 今、マスメディア広告の成長に必要なものは?

「2019年 日本の広告費」は、8年連続でプラス成長を遂げ、特に持続的な伸長を続けるインターネット広告費が、広告費全体をけん引しました。

日本アドバタイザーズ協会常務理事の小出誠氏に、電通メディアイノベーションラボの奥律哉氏が、マスメディアへの見解、マスコミ4媒体由来のデジタル広告の可能性、今後のテレビの展望などを伺いました。

<目次>
媒体の枠にとらわれない「メディアニュートラル」な視点が必要
「マスコミ4媒体由来のデジタル広告」拡大へ期待
テレビは「%」ではなく「人数」で測定できるようになってほしい
 
日本アドバタイザーズ協会常務理事 小出誠氏(左)と電通メディアイノベーションラボ 奥律哉氏
日本アドバタイザーズ協会常務理事 小出誠氏(左)と電通メディアイノベーションラボ 奥律哉氏

媒体の枠にとらわれない「メディアニュートラル」な視点が必要

奥:2019年の日本の総広告費は6兆9327億円で、2012年から8年連続で前年実績を上回りました。インターネット広告費は6年連続の2桁成長となり、ついにテレビの広告費を追い抜く結果となりました。

媒体別構成比

小出:インターネット広告費がテレビを上回ることは予想していたので、大きな驚きはありません。ただ、ここで私たち広告主が思慮すべきは、どちらが抜いたという広告統計の数字にとらわれ過ぎないことだと思います。

大切なことは、商品やサービスを訴求するために、最も適したメディアを活用する「メディアニュートラル」の視点に常に立ち返ることです。インターネット広告が最適な場合もあれば、テレビ広告や新聞の折り込み広告が一番効果を発揮する場合もあります。

奥:メディアそれぞれに役割というものがありますよね。小出さんがおっしゃるように、メディアニュートラルの立場でテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットを上手に使い分けていくことが大切ということですね。

小出:どのメディアをどう活用するのが良いか、その最適解を広告主が見つけるためには、それぞれのメディアに対する深い知見が必要です。例えば、デジタル広告の長短所を理解し、どのようなリスクがあり、どのように使うべきなのかという知識がなければ、他のメディアと比較して選ぶことはできません。広告主がメディアニュートラルの視点に立ってプランニングするのは、実はまだまだ容易ではありません。

そして、広告主の各メディア担当者も今は、自分の担当メディアの知識や情報しか持たない“たこつぼ化”の状態にあるのではないかと思います。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の担当者がデジタル広告に対する正しい知識を得るのは大切ですし、デジタル担当者ももちろん他メディアの知識を持たなければなりません。簡単ではありませんが、これからの広告主には、マス・デジタルを分けずに、メディア横断的に考えることができる能力が求められると感じています。

小出誠氏

「マスコミ4媒体由来のデジタル広告」拡大へ期待

奥:インターネット広告費が前年実績を大幅に上回った一方で、マスコミ4媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)の広告費は前年を下回りました。

小出:インターネット広告へのシフトにより、そちらへ巨額の広告収入が取られてしまい、結果としてマスコミ4媒体の広告費が落ちていると推測しています。いくつか理由はありますが、広告主が広告を発注してから世の中に露出されるまでのスピード感の違いも一因ではないでしょうか。

奥:インターネット広告の場合、PDCAサイクルが速く、広告の依頼を受けてから打ち出すまでの期間も短いですよね。

小出:例えばテレビCMの場合、いつまでに広告発注をして、いつまでに広告素材を入れて…というような期限がかなり手前の時期で決められていました。しかしここ最近になって、テレビも柔軟な姿勢へアップデートされてきましたね。広告主側としては使いやすくなってきていると感じています。このようにスタンスを変えていくことは、マスコミ4媒体側への広告費を減らさないためにも必要なことだと思います。

しかし最も重要なことは、2019年も数字が伸びている「マスコミ4媒体由来のデジタル広告」(※)にさらに注力し、伸ばしていくことです。この10年で、マスコミ4媒体の広告費が数千億円下がった分、インターネット広告費が数千億円増えているわけですが、本来そこにはマスコミ4媒体がデジタルシフトすることでカバーできる余地があります。

※マスコミ4媒体由来のデジタル広告
マスコミ4媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費
マスコミ4媒体由来のデジタル広告

奥:そうですね。しかし、マスコミ4媒体由来のデジタル広告費は、全体でも約700億円にとどまっています。

小出:そこを伸ばすには、各メディアがそれぞれの強みを生かすことが必要です。例えば今のインターネット広告には、アドフラウドと呼ばれる露出数やクリック数を水増しする詐欺、相応しくないコンテンツやフェイク広告と同載になるブランドリスクなどの課題があります。そこに対して、例えば新聞社のデジタル広告は「新聞というメディアの持つ信頼性」のベースに立った安心して広告を打ち出せる広告スペースの提供などを打ち出していくべきです。また、雑誌の場合であれば、長年培ってきたコンテンツ制作のノウハウがあり、それを生かしたデジタルメディアの展開ができるわけです。

奥:マスコミ4媒体の中では、電子出版市場の大きな伸びを背景に、雑誌のデジタル広告費が最も総額が大きくなっていますね。マスメディアの持つ強みを、デジタルの領域に生かしていく余地はまだまだありそうです。

小出:例えば雑誌社によっては、広告部門における収入割合でデジタル広告関連の方が紙の広告収入を上回ってきている会社も出てきました。もう一つ、私が注目したいのはラジオです。2010年から2019年までのデータを見ると、マスコミ4媒体の広告費は大幅に下がっているようですが、実はラジオだけは3%くらいしか下がっていないんですね。

奥:ラジオはマスコミ4媒体の中でも、いち早くデジタルトランスフォーメーションを推し進めてきました。インターネット経由で視聴が可能なradiko.jp(ラジコ)は開始からもう10年になります。

小出:ラジオはマスメディアでありながら、デジタル化で365日データを取れる仕組みをつくりましたね。タイムフリー視聴もできるし、まだあまり活用されていませんが、ターゲティングもできる。新しいマスメディアの在り方を先んじていると思います。

奥:テレビはデジタルへの取り組みではラジオより後発ですが、TVerやAbemaTVが伸びてきていますね。

小出:テレビはデジタルについては後発なので、ポテンシャルは一番大きいと思いますね。とにかくマスメディアは、毎年10%ずつでもいいので、新しい分野に人員や資金を確保し投資する必要があるのではないでしょうか。

併せて考えるべきなのは、デジタルは「1年単位」か、それ未満の短い単位で考えていかなければならないということ。プラットフォームや流行りのアプリが毎年どんどん変化していくのがデジタルの特徴で、これに対応できる組織になる必要があります。

奥律哉氏

テレビは「%」ではなく「人数」で測定できるようになってほしい

奥:変化が求められる昨今、テレビにはどのような期待をお持ちでしょうか。

小出:テレビには圧倒的な数の視聴者が存在しています。その莫大なボリュームを分かりやすく世間に伝えるため、テレビは「視聴率」という%だけでなく、「視聴者数・回数」という実数ベースに基づく規模感をアピールしていくべきだと考えています。

例えば、全国で世帯視聴率が1000GRP(※1)のテレビコマーシャルを流すと、15秒動画広告が約6億回再生されたと計算できます。インターネット動画広告の1再生単価を仮に1円だと想定すると、6億回再生してもらうには6億円もの広告費用が必要となってしまうわけです。

視聴率が6%のテレビ番組だとしても、日本の総世帯数は5千数百万世帯あるわけですから、番組中に放送されるコマーシャルは約300万人の目に触れているわけです。これはすごい数字ですよね。

※1 GRP:Gross Rating Point(延べ視聴率)
あるテレビCMを一定期間流した時の視聴率の合計。例えば、視聴率1%の番組にテレビCMを3回流した場合は3GRPになる。

 

奥:視聴率という割合で表すよりも、「広告を目にしている人は実際に何人なのか」と捉えた方が、テレビ広告の驚異的なボリュームをより実感しやすくなりますよね。

小出:人数で把握できるようになれば、これまで別々になっていた「テレビとネット」や「地上波とBS」がつながって、「足し算」ができるようになり、メディアプランを立てる時や流通に施策の規模感を伝える際に分かりやすくなると思います。

さらにもうひとつ、テレビ番組について広告主の立場からお願いしたいのが、視聴者セグメントを絞った番組を種類多く揃えていただきたいということです。若い女性が好きな番組、ご年配の男性が好む番組など、それぞれの世代、性別、異なるセグメントの人が求める番組をつくる。このように視聴者層が絞られ、クリアに見える番組があることでターゲットに効率よく広告を露出できます。

テレビはもう世帯視聴率ではなく、個人視聴率の時代です。広告商品によりますが、広告主が求める番組は、「さまざまな年代の人がまんべんなく見ている視聴者構成の番組」ではなくなってきています。この結果として番組や時間帯への広告主のリクエストが集中することもなくなり、それぞれの番組枠へバラバラに分かれますよね。

加えて先程の視聴者数が公表されていれば、ターゲットCPM(※)の計算もしやすくなりますし、ターゲティングされたデジタル広告と比較した効率議論が容易になり、チャンスが広がると思います。

※CPM:Cost Per Mille(1000人当たりコスト)
広告を訴求対象1000世帯(人)に到達させるために必要な金額。

奥:テレビ番組には全国区のものとローカルのものがありますが、ローカル局の番組で流す広告ならではの利点はありますか?

小出:ローカルテレビ局は、恐らくご自身のエリアのCPMがいかに安価か、ということをあまり認識していないと思います。総人口数で計算すると、関東よりも地方のCPMがかなり安い状況です。ローカルだと1000GRPを手ごろな金額感で出稿できる地域は数多く存在しています。

ですので、CPMが安いローカルエリアでまずはテストマーケティング的にコマーシャルを放送し、期待通りの結果が得られたら、次はその素材を全国区で流すなど工夫をしている企業も増えてきているようです。まず地方で試してから、人口の密集エリアへとだんだん広げていくという構図は面白いですよね。

奥:ある意味インターネット広告のABテストのような手法ですが、テレビ広告の発信手法として興味深いですね。視聴者数のカウントや視聴者層に合わせた多様な番組づくり、ローカルスタートのコマーシャル放送など、テレビ単独でも今の時代に合わせて工夫、進化する余地はまだまだありそうです。本日は貴重なご意見をありがとうございました。
小出氏と奥氏

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