パチスロ新台「甘い」「簡単」ハイブリッドマシン!? ユーザーの「言い訳を一蹴」A-Type!!

 パチンコ・パチスロ両分野において、圧倒的な存在感を放っているタイアップ機。知名度の高いゲームや映画、「ルパン三世」や「北斗の拳」「エヴァンゲリオン」といった漫画・アニメを題材にした機種など種類は様々だ。

「AKB48」「浜崎あゆみ」など、大物有名人をモチーフにした機種も好稼働を実現する印象。パチンコ未経験のファンがホールへ殺到するなど、大きな反響が寄せられる傾向だ。

 そんな激アツな分野へ、グラビアやバラエティ、執筆などと多方面で活躍する「美女」が参戦。艶な雰囲気で人気を集める「壇蜜」とのタイアップ機が、間もなくホールへ降臨する。

パチスロ 言い訳はさせないわよ!by壇蜜』(ボーダー)

 ボーナスのみのタイプで、設定は3・5・6の3段階。ボーナス合算出現率は約1/110~約1/94だ。技術介入要素があり、フル攻略ならば最低設定でも機械割は101.84%を誇る。最高設定の最大機械割は107.68%となっている。

 ボーナスはBB、RBの2種類で、BBは209枚、RBは84枚を超える払い出しで終了。どの設定でも「50%以上で100G以内の連チャン」に結び付くという、まさしく「勝てない」「当たらない」などとの「言い訳はさせない」スペックを実現した。

 艶やかな壇蜜の魅力を存分に活かした魅惑のボイスを搭載している点も特徴。多彩なチャンス予告や設定示唆で、プレイヤーを最大限に楽しませてくれそうだ。

JRA CBC賞(G3)アウィルアウェイに“致命的”材料発覚!? あのダークホースに激走気配……信頼度抜群「裏ネタ」から浮上したのは……

 5日(日)のCBC賞(G3)。例年ならば中京競馬場で行われるが、今年は京都競馬場の改築などの影響でスケジュールに変更が生じたため、9年ぶりに阪神競馬場での開催となる。

 雨中の1戦となった11年は、優勝したのはダッシャーゴーゴーだったものの、2着に4番人気のヘッドライナー、そして3着には13番人気のタマモナイスプレイが飛び込み、3連単の払戻金が10万円を超える紐荒れ決着となった。

 今年も悪天候の中で開催される可能性も高く、その時同様か、それ以上に“荒れる”ことも期待されている。その1戦を久々に編集部から声がかかった「現場の声を重視するブロディN」が読み解く。

 今回、本命「◎」に推すのは7番クリノガウディー(牡4歳、栗東・藤沢則雄厩舎)だ。

 長期に渡って不調だったが、1200m戦初挑戦となった高松宮記念(G1)で覚醒した感がある。

 和田竜二騎手を背に3番手で進んだクリノガウディーは、最後の直線でも力強く伸びて1位入線。15番人気の伏兵が強豪たちを打ち倒し、見事にトップでゴール板を駆け抜けた。……かに思われたが、最後に内にモタれ、後続馬の進路を妨害したとして4着に降着の判定。目前でG1勝利が消えていた。

「これまではマイルを中心に使われてきましたが、前走でスプリントに高い適性を持つことがわかりました。『重賞勝ちもないのに58キロのトップハンデとは……』と陣営はぼやいていましたが、それも実力があると見込まれているからこそでしょう。前走も重馬場を苦にしない走りを見せるなど、馬力があるタイプなので馬場が渋っても問題ないです。

 今回は3走前の東京新聞杯(G3)で騎乗して3着と結果を出した横山典弘騎手と挑戦。相変わらず、左にモタれる面がありますが、スタッフは『テン乗りだった前回も上手く乗ってくれたノリさんだから問題ないハズ』と語り、今後のローテを考える上でも『勝って賞金を加算したい』と気合い十分でしたよ」(栗東関係者A)

「○」には9番タイセイアベニール(牡5歳、栗東・西村真幸厩舎)を指名した。

 昨年の秋から今年の春にかけて2連勝でOP入り。稍重の馬場で行われた春雷S(L)では出遅れながらも3着に入ると、続く鞍馬S(OP)を快勝。早くからスプリント戦で注目を集めいていた1頭が、ここに来て本格化の兆しを見せている。

「馬体に実が入ったことで、以前とはまるで別馬。前走に比べると今回は相手関係がグッと強化されますが、今の状態ならばやってくれるはずです。

 ゲートに不安があるタイセイアベニールですが、騎乗するのは前走の鞍馬Sでも騎乗している松山弘平騎手。あのときはキレイにスタートを切っていますし、今回も出足さえつけば道中もいいポジションで運ぶことができるはず。陣営としてもここで結果を出して秋にはずみをつけたいところでしょう」(競馬記者)

「▲」は阪神巧者ロケット(牝5歳、栗東・石橋守厩舎)だ。

 昨年の秋からスプリントに転向すると徐々に結果を出し、ついにOPにまで上り詰めた。前走の安土城S(L)では直線での不利もあり、2番人気ながら7着と期待を裏切ってしまったが、2走前の心斎橋S(3勝クラス)では2番手追走から、最後の直線で抜け出して勝利。全4勝のうち3勝をあげるなど、得意としている阪神競馬で好走を誓う。

「陣営の雰囲気は悪くなさそう。『稽古でも終いは切れている』と仕上がりに自信を覗かせていた。『初挑戦となるものの、距離が短くなるのはプラス』『渋った馬場に苦手意識もない』と色気十分。侮ることはできない」(競馬関係者)

「△」は道悪での好走が光るグランドロワ(牡6歳、栗東・鈴木孝志厩舎)だ。

 今年の4月に重馬場で行われた阪神1200m戦の大阪ーハンブルクC(3勝クラス)を逃げて快勝。今回も主導権を握るのはこの馬だと見られている。

「全5勝の内訳が稍重3勝、重馬場1勝、不良馬場1勝。良馬場では存在感は薄めですが、渋った馬場でのレースとなると俄然魅力的に映る1頭です。また阪神競馬場の内回りコースで【3.3.1.3】と得意としています。

 今回は連闘での重賞初挑戦となるものの、スタッフも『状態は悪くない』と話し、『あとは雨があれば』と悪天候を祈っていましたよ」(競馬誌ライター)

 また今回はアウィルアウェイが人気の1角を形成しているが、『暑さに弱いので、湿度が高く蒸すような天候だとパフォーマンスは落ちるかも』『馬場が悪くなるとハミを取らなかったりする』との情報をキャッチ。週末が雨予報ということもあり、今回は切りと判断した。

 今回の買い目は以下とする。

3連単 フォーメーション 4点

1着[7番、9番]

2着[7番、9番]

3着[4番、8番]

 ロケット、グランドロワの2頭が馬券に絡めば高額配当も夢ではない。当日の天候や馬場状態に気を配りつつ、臨みたい。
(文=ブロディN)

JRA CBC賞(G3)アウィルアウェイ、レッドアンシェルは危険!? 阪神開催だからこそ人気馬に死角あり! 「爆穴」ゲットの期待は復調気配のアノ馬で

 5日、日曜阪神のメインレースはCBC賞(G3)。例年は夏の中京で行われるハンデ重賞だが、今年は京都競馬場の改修の関係で阪神開催に変更されている。前走で高松宮記念(G1)を使われた馬が好走する傾向があるが、中京から阪神へと替わることには大きな注意が必要だ。

 最近の週末は梅雨の時期ということもあり、雨が降ると途端に馬場状態が変化したのも目立つ。安田記念(G1)や宝塚記念(G1)も前日の土曜は内を通った「逃げ先行馬」が好走していたにもかかわらず、雨が降った日曜には内が荒れ、「外差し」が決まる馬場へと一変した。

 先週の宝塚記念は1着に△クロノジェネシス、◎キセキが2着に入ったお陰で何とか体裁は保てたが、「良馬場」に回復したタイミングを見計らって馬券を購入して絶望した馬場読みマイスター(仮)与田飛鳥が予想する。

 まず真っ先にチェックをしたのが関西地方の週末の天気予報だ。ただでさえ競馬の予想で大変なところに、この時期は天気の予想までしなければならないのは頭が痛い。とりあえずは今週末も「荒れ模様」となっているので、ここから組み立ててみたい。

 競馬ファンの頭には宝塚記念を外から追い上げて一気に突き抜けたクロノジェネシスのイメージがまだ根強く残っているだろう。だが、ここはあえて「逆張り」で前残りの展開を決め打ちする。

「◎」に抜擢したのはタイセイアベニール(牡5、栗東・西村真幸厩舎)。前走の鞍馬S(OP)に続いてコンビを組む松山弘平騎手は、今年の重賞勝ちでC.ルメール騎手と最多タイの7勝を挙げる大ブレイク。これは出走予定の他の騎手に比べて突出した数字だ。

 1着より2着が多かったように詰めの甘さがあった馬も、昨年11月の2勝クラスから鞍馬Sまで4戦して3勝と本格化を思わせる成長を見せている。安定して繰り出される鋭い末脚の安定感からも不発の可能性は低いだろう。絶好調の鞍上が勝利へ導いてくれそうだ。

「〇」にはグランドロワ(牡6、栗東・鈴木孝志厩舎)に期待する。この馬の魅力は何と言っても必ず逃げてくれることである。同馬以外に逃げ絶対といった馬が見当たらず、単騎逃げでマイペースに持ち込める公算だ。父ダイワメジャーは一瞬の切れこそないが、道悪適性は高く、いい脚を長く使えるタイプ。自分のレースさえできれば、そう簡単には止まらない。今年重賞3勝を挙げた和田竜二騎手がコンビを組むことも心強い材料となりそうだ。

「▲」はミッキースピリット(牡4、栗東・音無秀孝厩舎)に期待する。高松宮記念をモズスーパーフレアで勝利した松若風馬騎手と音無厩舎のコンビが送り込む素質馬だ。現在3連勝中と勢いもある。持ち時計に不安があるように見えて、未勝利戦(阪神・芝1400m)を1分20秒8のレコードで勝利しているように、スピード競馬への適性はある。

「△」はクリノガウディー(牡4、栗東・藤沢則雄厩舎)とする。直線で斜行した高松宮記念を1位入線から4着と降着したが、現実に先頭でゴールしたのはこの馬。今回、実質G1馬扱いとなる「58キロ」のトップハンデを課されたことは気になる材料だが、敬意を表したい。ただ、同じく阪神開催の阪急杯(G3)でこれといった不利もない中で7着に敗れているのは気になる。あくまで「保険」の扱いまで。

「★」はラブカンプー(牝5、栗東・森田直行厩舎)にする。実績的な意味ならクリノガウディーの58キロに対して、18年のスプリンターズS(G1)を2着しているこの馬の51キロは明らかに反則級である。勿論、そのスプリンターズS以降ずっと凡走を繰り返していることは確かだ。ハンデキャッパーに舐められたのも仕方がないだろう。

 しかし、気になったのは前走の韋駄天S(OP)の内容だ。着順こそ7着だが、この馬としては久々にやる気を見せた。阪神開催のCBC賞は18年に2着しているセントウルS(G2)と同じく芝1200m戦となる。このときは重馬場の開催だっただけに、天気が下り坂になるのも問題ない。

 上位人気が予想されるアウィルアウェイ(牝4、栗東・高野友和厩舎)、レッドアンシェル(牡6、栗東・庄野靖志厩舎)は軽視したい。

 アウィルアウェイは川田将雅騎手が重賞18連敗中と不調な上に、同馬とのコンビで勝利したシルクロードS(G3)は京都コース。レッドアンシェルは近2走をいずれも二桁着順に大敗しており、復調気配が見られない。

 買い目は以下の通り。

 3連単 1頭マルチで4点流しの36点

  [9] ⇒ [3,4,7,13]

 夏競馬だけに格よりも勢いを重視して「爆穴」ゲットを目指したい。

(文=与田飛鳥)

JRAラジオNIKKEI賞(G3)武豊パラスアテナは「馬券圏外」!? 梅雨のハンデ重賞は「激走穴馬」が勝負のカギを握る! 激アツ強力現場情報をもとに「6点」で高額配当を狙う!

 5日、福島競馬場でラジオNIKKEI賞(G3)が開催される。一昨年にはフィエールマンも同レース2着から菊花賞(G1)を優勝。今では天皇賞・春(G1)を2連覇するなど、日本を代表するトップホースだ。今年も、菊花賞、秋華賞(G1)を目指すうえで重要な1戦となりそうだ。

 その一方で、3歳限定重賞では初のハンデ戦となるため、馬券検討においては難解な側面を持っている。過去10年で5番人気以内の決着は、中山開催だった2011年の1度だけ。福島開催ではすべて人気薄が馬券に絡んでおり、13年には3連単で90万馬券が飛び出したほどである。

 また、今年は「逃げ馬多数」のメンバー構成と「梅雨の天気」も重要な予想のファクターとなるだろう。

 先週の宝塚記念(G1)では「◎」クロノジェネシスだったが、馬券はハズレ。「△」メイショウテンゲンが5着に入ったのが、精神的にはせめてもの救いだった。今回、「強力現場ネタ」からハンデ重賞・ラジオNIKKEI賞(G3)をハナビ杉崎が攻略する。

 まず、「◎」はルリアン(牡3歳、栗東・佐々木晶厩舎)だ。

 父キズナも管理した佐々木調教師が送り出す期待の1頭。昨年7月の新馬戦で2着に敗れた後、骨折が判明して休養を余儀なくされた。だが、復帰後は強い内容で2連勝しており、菊花賞を目指す上でここでは負けてはいられないだろう。

「前走は悠々と抜け出してくれました。まだまだ余裕が感じられ、ポテンシャルの高い馬です。大型馬ですが、ゲートやレース運びのセンスが抜群です。今回の課題は小回りコースと速い流れになった時の対処ですね。ただ、今後は大きいところを狙っているので、対応してもらわないと困りますね」(厩舎関係者)

 キズナ産駒はディープインパクトと違い、馬場不問でオールマイティーな活躍をしているのが強み。春のクラシック制覇とはならなかったキズナ産駒の素質馬が、秋の大一番の前にまず重賞制覇を狙う。

 次に、「〇」はパンサラッサ(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)だ。

 ホープフルS(G1)で6着、弥生賞(G2)で9着と重賞では結果を出せなかったが、前走は自己条件となる1勝クラスを快勝。手薄となる今回のメンバーでは実力上位だろう。

「前走は展開が向いたとはいえ、逃げて2馬身半差の勝利。気分良くハナを切るのがベストなようですね。どうやら陣営は『頭数が手頃という情報が入ったので出走を決めた』という話です。しかし、逃げ、先行馬が揃ったことは想定外だったみたいですね。母系は欧州血統で、実際に不良馬場のレースを楽勝しており、極悪馬場になればより面白い存在になりそうです」(競馬記者)

 マイナスとなるのが8枠に入ったこと。他にも多くの逃げ馬が出走するため、ハナを切れるかが勝負の分かれ目となりそうだ。だが、馬場状態が悪くなればなるだけ期待が持てるため、荒天を願いながら対抗に指名する。

「▲」はアルサトワ(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。

 先週、宝塚記念をクロノジェネシスで制した斉藤崇厩舎が送り込む1頭。2か月半ぶりの前走では、プリンシパルS(L)でタイム差なしの2着だったポタジェに勝利している。成長力には十分期待できそうだ。

「前走は休み明けでしたが、体が絞れて好仕上がりでした。体が締まった分、追ってからの反応もよく、しっかりと動いていました。ただ、今回は逃げ馬が揃いましたし、小回りの1800メートルで忙しくなりそうなので、自分の形で運ぶのは難しそうです。速い脚はないので、馬場が渋った方が勝機はありそうですね」(厩舎関係者)

 逃げ馬が多いレースで、無理に前に行くと激流に巻き込まれて潰れてしまう可能性もある。速い脚がないことは、むしろプラスになるかもしれない。また、稍重の未勝利戦を4馬身差で圧勝していることからも、道悪適性がありそうだ。

「△」はディープキング(牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。

 半兄にアニマルキングダムを持つ世界的な超良血馬。前走はパンサラッサの2着に敗れたが、今回は2キロ軽い52キロで出走できるのがプラス材料となる。

「まだ勝負どころで反応の鈍さがありますね。小回りの福島コースとなると、致命傷になりかねません。斤量が軽い分、反応が良くなればいいんですが……。ただ、前走の上がり3ハロンはメンバー最速で、2位とは0秒6差と確かな末脚を持っています。血統的には晩成な気がするので、今回は素質でどこまでやれるかといったところですね」(競馬記者)

 今回の鞍上は5月に復帰した戸崎圭太騎手。先週も7鞍に騎乗して4勝を挙げるなど、関東のトップジョッキーが復調気配にある。復帰後の初重賞制覇は福島で飾るかもしれない。

「☆」はベレヌス(牡3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)だ。

 初の芝レースとなった前走は、12番人気の低評価を覆して逃げ切り勝ち。実力は未知数なだけに、またしても波乱を起こすかもしれない。

「前走は想像以上の走りでしたね。その後は、ひと息入れてここを目標に調整してきて、トモの感じは以前より良くなりました。逃げなくても問題はありませんが、トビが大きい馬なので馬群に揉まれると厳しいかもしれません。自分のタイミングで動けるポジションを取れるかが勝負のカギになりそうです」(厩舎関係者)

 コンビ2戦目の西村淳也騎手は、今年の第1回福島リーディングを獲得している。得意の舞台だけに、軽視できない存在だ。

 ちなみに、過去10年で牝馬が馬券に絡んだのは1度のみ。唯一絡んだダイワドレッサーはフェアリーS(G3)で2着やオークス(G1)に出走するなど、重賞での好走歴がある。対して、今回上位人気が予想される牝馬パラスアテナはキャリア不足のため、思い切って「消し」とする。

 3連複 1頭軸流し 6点

 1着[12]  相手[2,3,7,11]

 ルリアンを堅軸と1頭軸に指名。ただハンデ戦のため、思わぬ落とし穴があるかもしれないので、保険をかけて3連複で勝負する。

(文=ハナビ杉崎)

ユニクロが目標にしたGAPが倒産危機…カジュアル志向加速で老舗アパレル破綻ラッシュ

 コロナ禍が決定打となり、インターネットへの適応が遅れていた世界中のアパレル企業の世代交代が急速に進んでいる。中国海関総署(日本の税関にあたる)によると、1月から3月の貿易統計では中国から日欧米への衣類輸出が前年同月比20~30%減となっている。

 世界の名門小売業の破綻が続き、アパレル産業の潮流が大きく変化している。米GAPの家賃不払い訴訟、バングラデシュ企業への大口発注キャンセル、米国で200年を超える歴史のあるブルックス・ブラザーズの破綻の可能性まで取り沙汰されている。東急プラザ銀座のアジア最大旗艦店をはじめ、国内主要都市で展開される英メンズブランド「ハケット・ロンドン」も日本撤退の噂が囁かれている。今回はそうした情報をもとに、アパレル業界の今後を探る。

1.売上世界第4位アパレル企業GAPの今

 著者は昨年出版した拙著『アパレルは死んだのか』(総合法令出版)で、GAPの問題点を指摘した。売上額ベースでユニクロに抜かれ世界3位から4位になっても、米国を代表するアパレル企業であり“アメリカンスタンダード”と呼ばれている。世界で最初にSPA(自社で生産から小売りまでのサプライチェーンを構築する業態)を実現した素晴らしい企業であり、ユニクロが目標として学んできた企業でもある。そんなGAPをめぐり、良くない報道が続いている。

 米国の百貨店・アパレルの現状は非常に厳しい。昨年3月に新店をオープンしたばかりの、全米で43店舗を展開する高級百貨店ニーマン・マーカスが5月7日に連邦破産法を申請した。ただし、すでに清算されたバーニーズと違い、債権者との合意で事業継続は認められている。ニーマン・マーカスのハワイ店には日本語のホームページも開設され、日本人顧客も少なくない。15日にはゼネラルストアーを全米で約850店運営するJCペニーも破産法を申請。ニューヨークに旗艦店を置くメイシーズは、全店舗の約1割にあたる125店舗の閉鎖、従業員12万5000人の一時解雇を発表した。アパレル販売を主力とする小売関連企業で破綻ラッシュが起きている。

 米国ではモータリゼーションによって各地にモール(ショッピングセンター)が開発され、衣料品を主とする百貨店や大型テナントが出店を競った。今や国民一人当たりの売場面積はダントツの世界1位で、明らかにオーバーストア状態である。

 200年を超す歴史があり全米で約250店舗を展開するブルックス・ブラザーズにさえ、身売り・倒産予想の報道が出ている。GAPも例外ではなく、3月以降に北米の店舗を閉め8万人の従業員を一時解雇。北米に展開する約2400店の家賃支払いを中止すると発表。北米店舗の月額家賃の合計は1億1500万ドル(約125億円)となる。

 4月23日、GAPのカトリーナ・オコンネルCFOは今後12カ月の事業継続に必要な資金が不足する恐れがあると警告し、起債による資金調達に加え、人員削減や設備投資先送りなどが必要になる可能性があるとした。また、バングラデシュの縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)によると、GAPの春夏物、秋物の約30億ドル(約3,230億円)分の発注がキャンセルか保留になっている。

 米国最大の商業施設所有企業サイモン・プロパティは、3月から6月にかけて6590万ドルの家賃を支払わなかったとして、GAPを訴えた。サイモン・プロパティは三菱地所と日本初の大型プレミアムアウトレット施設を2000年7月に御殿場に開業した、米国最大の不動産会社のひとつである。GAPは主要店舗としてアウトレット施設の入口のベストプレイスに大きな面積を与えられている。これは、米国でも同じ条件である。

 そしてGAPの20世紀のままの化石のようなMD政策、魅力のない商品力に改善は見られない。

2.英国紳士を起源とする文化、スーツスタイルの崩壊

 英国では1953年創業の生活雑貨ブランド、ローラ・アシュレイが3月に破綻。かわいい花柄で急成長したことで知られるキャス・キッドソンも英国内の全店舗を閉鎖し、2015年9月に設立された日本法人は65億円の負債で自己破産を申請した。世界的に洋服のカジュアル化がますますスピードを増して進んでいる。

 英国の上流階級の服飾文化を原点とするメンズのスーツスタイルは、これまで世界中のビジネスマンの共通の服装であった。しかし国内でも団塊世代の引退、家庭の衣料出費の低下、政府主導のサマースタイル推奨等で、主要スーツ量販店の業績も縮小が続いている。世界中でもこの傾向は顕著であり、ビジネススーツを中心とするアパレル企業はこの解決策にさまざまな挑戦を続けている。

 英国を代表するブランド、ハケット・ロンドンの動きをみてみよう。

 1983年、英国ロンドン・チェルシーのキングスロードにジェレミー・ハケットが第1号店を創業したのがハケット・ロンドンの始まりだった。92年、アルフレッド・ダンヒル傘下で英国スタイルの象徴ブランドとして大きく飛躍した。90年代にはイングランドラグビーチームの公式スポンサーとなる。しかし、2005年にイギリスのジーンズ会社ペペジーンズに買収された。

 13年、ハケット・ロンドンはサッカークラブ「チェルシーFC」のオフィシャルサプライヤーとなり、19年にラグビーチーム「ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ」の公式プレミアムウェアメーカーとなった。19年6月から21年7月までのツアー・南アフリカにおける3年間のパートナーシップを提携する。

 現在、ハケット・ロンドンは世界で約185店舗を展開している。2008年4月に日本にもハケットジャパンが設立され、09年に丸の内にショップをオープン。16年3月には東急プラザ銀座にアジア最大の旗艦店をオープンさせている。伊勢丹メンズ館をはじめ国内有名百貨店や主要商業施設で展開されている。重衣料が中心であるハケット・ロンドンの日本撤退も取り沙汰されている。

 過去、日本のアパレル市場は世界的にみて魅力的で有力な市場であった。しかし19年にアメリカンイーグルやフォーエバー21が撤退した。本国の事業主体がなくなれば、日本の事業主体は商品、資金ともに立ちいかなくなる。20年3月に破綻した米ディーン・アンド・デルーカのケースは、日本側出資者が破綻前に海外所有者の持ち株も買い取り、完全な日本企業として継続した特殊な成功例である。

まとめ“Crisis brings opportunity.”

 16年から始まったアパレルのローカル回帰現象がはっきりと強まっている。過去にグローバル展開で成功した企業の破綻、撤退が続く。世界でアパレル産業の総需要は伸びると予想されてきたが、コロナ禍で混乱が続く。安価な実用衣料と付加価値が高いラグジョアリーの二極化、スポーツ要素のカジュアル化が進むのは間違いないであろう。消費者の価値観と社会ニーズが、アパレル産業を新しい構造に大きく変えてくれるであろう。

(文=たかぎこういち/タカギ&アソシエイツ代表、東京モード学園講師)

ポケモン新作『ユナイト』は最強の座組で熱狂必至?スマホ×Switchのクロスプレイ可

 年齢性別を問わず愛されているポケモン関連のゲーム。近年ではスマートフォンで楽しめるタイトルも増えてきており、新たなファンの獲得にも成功している。

 強力なIPを活かしたビジネス展開のうまさには定評があるポケモンだが、6月24日に発表された新作ゲームで新たなゲームジャンルの覇権を狙いに来た。しかも、中国の巨大企業テンセントとの共同事業でだ。

位置情報ゲームをメジャーなジャンルにしたポケモンGOの功績

 一時に比べると落ち着いた感はあるが、『ポケモンGO』は今もなお継続プレイヤーが多く、繁華街や公園でスマホを手にしている人たちの画面が見慣れたポケモンのワンシーンということもよくある。位置情報を利用したゲームは、携帯電話(いわゆるガラケー)の時代からいくつかあったが、ここまでメジャーなジャンルになったのはこの『ポケモンGO』の功績と言っていいだろう。

 ポケモンGOは「Ingress(イングレス)」という位置情報を利用したスマホゲームを開発したNiantic(ナイアンティック)とポケモンが共同開発したゲームだ。Ingressでプレイヤーは、「THE ENLIGHTENED(グリーンチーム)」と「THE RESISTANCE(ブルーチーム)」のどちらかのチームの一員となって、陣取りを行う。この陣が位置情報を利用した現実のマップとリンクしているというわけだ。

 Ingressはオフラインイベントも活発に行われるなど一部の層に絶大な人気を博したが、ポケモンGOほどの拡大には至っていない。ポケモンGOヒットの理由として、「人気IPと組んで作ったゲームだからヒットしたんでしょ」と発想する向きもあるが、そうとも言い切れない。

 というのも、Nianticはハリー・ポッターIPを使った『ハリー・ポッター: 魔法同盟』という位置情報ゲームを配信しているが、こちらは日本ではヒットとはいいがたい状況が続いている。ハリー・ポッターの日本での認知度はじゅうぶんだし、実際ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)ではいつも混雑しているエリアの1つとして盛況なぐらいなのにだ。それぐらい、IPものゲームであっても約束されたヒットが通じない世界でもある。

 その点、ポケモンのうまさには脱帽する。最近でも『ポケモンスマイル』というアプリで子供の歯磨きをゲーミフィケーションするなど、とにかく自社IPを使ったゲームビジネスがうまいのだ。

ポケモンユナイトはMOBAをこう料理する

 6月24日に発表された『ポケモンユナイト』は、ポケモンIPを使ったMOBAだ。MOBA(モバ)とは「Multiplayer Online Battle Arena」の略称で、ゲームジャンルの一種。具体的には、2つのチームに分かれて敵チームの本陣にあるコアを破壊するタイプのゲームのことを指す。

 これまで日本でも多数のMOBAが出て来ているのだが、海外での盛り上がりに比べると、どれも爆発的ヒットはしていない。だが、『ポケモンユナイト』は違う。

 本作はテンセントとの共同開発。テンセントは中国で圧倒的な人気を誇る『王者栄耀』(日本では『伝説対決』というタイトルで配信中)と、世界大会もあるeスポーツの代名詞的タイトル『League of Legends』を運営する会社。しかも、この2タイトルはどちらもMOBAだ。

 これだけでもただならぬ座組であることが想像できる。ゲームはMOBAとしてはオーソドックスな「5人 vs. 5人」で競うスタイル。チーム戦である以上、戦略がなによりも重要視され、プレイヤー同士のコミュニケーションは密になるはずだ。そうなると自然発生的にコミュニティが生まれ、よりゲームに熱中する仕組みが形成されるというわけだ。

 また、同ジャンルゲームの『League of Legends』がそうであるように、プレイヤーを飽きさせずに長期間活性化させ続けるには、キャラクターがなによりも大切だ。実際、『League of Legends』では100体以上のチャンピオンと呼ばれるキャラクターが存在し、マネタイズの肝になっている。この点でもポケモンはかなり有利だ。なにしろ、すでに人気を博しているポケモンがかなりの数に上る上、マーチャンダイズも成功している。

 ゲームとしての素地固めも考えられており、『ポケモンユナイト』は基本プレイ無料タイトルで(ゲーム内アイテムなどの課金はある模様)、スマホとNintendo Switchのクロスプラットフォームプレイが可能とされている。

 歩きスマホなど、ある種社会現象にまでなったポケモンGOを生み出した同社が、中国の巨大企業と共同開発する『ポケモンユナイト』。今度はどういった熱狂を生み出そうとしているのか? 配信日(現状未発表)を楽しみにしたい。

(文=辻英之)

なぜ専業主婦も共働きママもこんなに“しんどい”のか?専業主婦も夫に子を預け1人の時間を

 女性の社会進出というテーマにおいて、メディアは「専業主婦」と「共働き女性」を対立させたがる。しかし、実際には、そんなわかりやすい構造にはなっていない。働きたくても働くことができない専業主婦(主夫)もいれば、子育てに悩む共働きの母もおり、それぞれがさまざまな“しんどさ”を感じながら、日々を過ごしている。

 そこで、現代の子育て世代が抱える難題について『なぜ共働きも専業もしんどいのか 主婦がいないと回らない構造』(PHP研究所)の著者でジャーナリストの中野円佳氏に話を聞いた。

共働きも専業も“しんどい”理由

 多くの専業主婦や主夫、共働き家庭を取材してきた中野氏は、彼女たちが抱えるしんどさについてこう語る。

「まず、子育て世代の共働き家庭にとって、今の日本の社会構造は子育てと仕事の両立そのものが難しい状況です。仕事帰りに保育園に子どもを迎えに行き、すぐにごはんを食べさせてお風呂に入り、着替えさせて……と、やることが多すぎて常に子どもを追い立ててしまい、子どもとじっくり向き合う時間のなさに“しんどさ”を感じています」(中野氏)

 一方、専業の場合のしんどさは、主婦の仕事をしながら乳幼児~幼稚園入園前の子どもと過ごす多忙さにある、と中野氏。

「専業主婦家庭の場合は特に父親が外で長時間仕事をするので、家事・育児が妻に一極集中しがちです。子育て経験のある人ならわかると思いますが、3歳くらいの子どもの相手をするにはかなりの体力が必要。午前中に全力で遊び、ベビーカーで散歩をして疲れたところで子どもが昼寝をします。その合間を縫って掃除など通常の仕事をこなす必要がありますし、子どもの人数が複数になればさらに複雑な業務なんです」(同)

 そして、何より“ひとりの時間がほとんどない”ことが専業主婦を追い詰めるという。

「共働きの母親は、子どもを保育園に預けた後の通勤時間や仕事中が“ひとりの時間”になります。しかし、3歳以下の子どもを持つ専業主婦は24時間子どもと一緒です。特に、近所付き合いもなく、両親も遠方にいて頼れず、ひとりで育児に奮闘している人は、『育児ノイローゼ』や『産後うつ』に陥る恐れがあります」(同)

 専業と共働きの母の悩みは長らく議論されてはいるが、根本的な解決には至っていない。一方で、夫・父親も“しんどさ”を抱えていても表面化しにくい、と中野氏は話す。

「長時間労働が当たり前の企業では、フレキシブルな働き方はなかなかできません。でも、共働きの妻には『早く帰ってきて育児をして』と言われてしまうので、仕事と家庭の板挟みになっています。パートナーが専業の場合は『自分が働かなければ家族が生活できなくなる』というプレッシャーを感じ、転職をためらう傾向があります。現代の日本は、男女関係なくしんどい社会になっているんです」(同)

 それぞれが異なる悩みを抱えているように思えるが、中野氏は「根本的な問題は、高度成長期から続く、専業主婦を前提とした社会のシステムにある」と指摘する。

専業主婦が前提の「転勤」制度

 専業、共働き、双方のしんどさを生む社会のシステムのひとつが「転勤」だ。日本の会社員の宿命でもある転勤は、帯同する家族にも大きな負担がかかる。

「総合職の人は、転勤辞令が出たら家族の状況がどうであれ断りにくい。高度成長期は転勤を断ったら出世は望めないどころか、クビになるリスクもありました。1986年に起きた東亜ペイント事件では、『高齢の母と保育士の妻と2歳児を抱えた男性社員』が家庭生活上の不便を理由に転勤を拒否したことで懲戒解雇されて、裁判を起こしました。結果は『通常甘受すべき程度を著しく超えるとまではいえない』とされ、社員の訴えが通らなかったんです」(同)

「転勤を拒否したらクビにされても文句は言えません」と裁判で判断されてしまったら、お手上げだ。しかし、中野氏は従来の転勤システムについて「共働きが増えている現代では通用しない」と話す。

「そもそも、転勤は妻が専業主婦として夫のサポートをする前提で成立していた制度なので、共働き家庭に適したものではありません。さらに、働く意欲がある専業主婦にとっても、夫の転勤が足かせとなり、正社員として働きにくい状況にもつながっています」(同)

 時代にそぐわず貴重な労働力を失っている状況を受け、2002年には「改正育児・介護休業法」が施行された。これにより、事業主は転勤などに際して家族の状況を把握し、社員本人の意向もヒアリングするなどの配慮が求められるようになったという。

「実際、企業側にも変化が起きています。たとえば、妻が夫の転勤に帯同してもリモートワークで働けるように制度を整える企業が少しずつ増えてきたり、フリーランスで仕事を受けやすくなったりと、働き方の幅が広がったことも変化のひとつ。ただ、こうした変化は夫の転勤の帯同による退職者を減らしたい企業が中心です。大企業のなかには、フレキシブルな対応ができないケースは多いですね」(同)

 いくら行政が「働き方改革」と言っても、企業側にメリットがないとなかなか実現しないのが実態なのだ。

専業主婦を襲う「自己責任論」

 また、個人も企業もいわば「川下」であり、変革していくための「大きな課題は行政側に残っている」と中野氏は指摘する。

「たとえば、妻の年収が103万円以下の場合、妻は所得税を払う必要がなく、夫の課税対象所得から38万円を控除できる『配偶者控除』。そして、妻の年収が130万円を超えると夫の扶養を外れ、自分の厚生年金や社会保険料の負担が発生する『社会保障制度』。この2つの要因によって主婦の3分の1はパート勤務を選ぶため、最低賃金を押し下げたり男女の賃金格差が埋まらなかったりと、女性たちの自立の妨げになっています」(同)

 また、保育園を見つけるのも大変で子どもを簡単には預けられないため、やむを得ず専業主婦になる家庭も多い。中野さんが取材した家庭でも「経済的リスクが大きいのはわかっているが、子どもを預けられず物理的に働くことができない」と嘆く妻が少なくなかったという。

「そして、近年の専業主婦にのしかかっているのが“自己責任論”。つまり、『自分で選んで専業主婦になったのに不満を言うな』というものです。しかし、前述のように働こうにも働けない人にとっては『子どもを産むな』と言われているのと同じこと。本当に少子化対策をするのであれば、自己責任論を振りかざす世間の価値観もアップデートしなければなりません」(同)

 中野氏は「働ける人は働くことができて、男女ともに働けない時期があってもセーフティネットがあり、親を含めたさまざまな大人が子育てに時間を割けるような世界を構想すべき」と話す。しかし、議論は進まず、抜本的な解決策はいまだ見つかっていない。

「しんどさ」を打破するためのカギ

 そんな過酷な状況下で自分の家庭に“しんどい空気”が充満したときは、「夫婦で話し合ってほしい」と中野さんは提案する。

「『なぜ共働きも専業もしんどいのか』の出版直後、『共働きならまだしも、専業なら夫に手伝ってほしいなんて言うな』というコメントがSNSにあふれました。そうした論調がいまだ強いなかで、専業の人は、せめてパートナーには3歳以下の子どもと2人きりで過ごすハードさを理解してほしいと感じているはず。自分の妻に専業でワンオペ育児をしてもらっているなら、休日には夫が子どもを見て“妻がひとりになれる時間”をつくることで、産後うつなどのリスク回避につながります」(同)

 また、専業家庭で夫が家族を養うプレッシャーを感じている場合は、共働きという選択肢を妻に相談しよう。経済的に支え合うことができれば、不安も減るはずだ。そして、共働き家庭は状況に応じて夫婦の働き方を変えていくという方法もある。

「出産や子育てなどの仕事に影響が出るタイミングで、その都度妻のキャリアについて話し合うことが大切です。あるご夫婦は、キャリアアップを目指す妻に代わって夫が主夫になり、子育てが落ち着いた後に就職して保育園の園長になったケースもありました。家族のカタチには答えがないからこそ、話し合いながら最適解を探る必要があるんです」(同)

 八方塞がりになりがちな現代の子育て世代にとって、夫婦の相互理解を深めることこそが「しんどさ」を打破するカギになるのかもしれない。

(文=真島加代/清談社)

●中野円佳(なかの・まどか)
1984年生まれ。東京大学教育学部卒業後、日本経済新聞社に入社。立命館大学大学院先端総合学術研究科で修士号を取得。シンガポール在住の現在は、東京大学大学院博士課程に在籍しながら、フリージャーナリストとして活躍中。二児の母。著書に『「育休世代」のジレンマ』(光文社新書)などがある。

残業代やボーナスで稼げなくなった…“コロナ収入減”本格化、長期化を前提に家計見直し

 新型コロナウイルスの影響が拡大する前に今期の春闘はまとまったことから、今期の賃上げ率は前年比1.9%増加(連合、6月5日公表、第6回春闘回答集計)となりました。名目上は賃上げとなったかもしれませんが、年間ベースで考えると実質は賃下げになる可能性も否定できません。なぜなら、新型コロナの影響によりすでに収入が減少している人がかなりの数にのぼると考えられるからです。

 緊急事態宣言が出される前からテレワークなどが推奨され、残業代などが減ったことがその背景にあります。記事を書いている時点の最新データは、2020年4月の速報値。厚生労働省の「4月の毎月勤労統計調査」によれば、同月の残業代などの所定外給与は前年同月比で12.2%の減少となったからです。同月の残業などの所定外労働時間は9時間と、18.9%減少しているのです。通常1年でもっとも忙しい年度末の3月ですら、残業時間は前年より減少していました。5月には緊急事態宣言が解除されたものの正常化にはかなりの時間がかかることから、 残業代の減少、ひいては収入減は当面続くと考えるべきでしょう。

 残業時間減少による収入減に追い打ちをかけるように、今夏のボーナスは大幅減が見込まれています。すでに役員を中心にボーナスの返上を公表している企業もありますが、ラーメンチェーンの「幸楽苑」は夏のボーナス支給なし、全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)はボーナス半減が予定されています。4月8日に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した夏のボーナスの見通しによれば、事業所規模5人以上のボーナスは一人当たり35万2366円、対前年比で7.6%の減少と予想されています。

 今夏のボーナスの影響がほとんどない、あるいは軽微であった人でも、冬のボーナスには影響が避けられないでしょう。なぜなら、夏のボーナスは前期の実績を反映する割合が多く、かつ新型コロナの影響は2月、3月の2カ月分で済んだからです。一方、今期はスタートから新型コロナの大打撃を受け、緊急事態宣言が解除されてもすぐに正常化、業績はV字回復とは残念ながらいかないでしょう。1年を通せば新型コロナの影響を受ける期間が前期よりも長いことから、冬のボーナスに影響が出る可能性は夏よりも高いかもしれないのです。

 年収に占めるボーナスの割合が高いのは、従業員数が多い大企業です。従業員数が5000人以上ではその割合は約28%(18年民間企業実態統計調査)ですから、企業規模が大きい会社にお勤めの人ほど、ボーナスの増減が家計へ与える打撃は大きくなると考えられるわけです。緊急事態宣言が解除され徐々に日常が戻っていますが、収入減という嵐は時間差で家計に襲来してくるのです。家計の見直しが必須といえるでしょう。

(文=深野康彦/ファイナンシャルリサーチ代表、ファイナンシャルプランナー)

富士山噴火、国が警戒レベル高める…東京は火山灰で覆われ視界ゼロ、交通も発電所も麻痺

 朝鮮半島では南北関係が急速に悪化している。韓国で活動する脱北者団体が北朝鮮に向けて飛ばした金正恩体制を批判するビラや救援物資を吊るした風船に猛反発した北朝鮮は、開城にある南北共同連絡事務所を爆破するという強硬手段に打って出た。さらには、韓国との国境線における軍の配備や訓練の再開を始めるとも宣言。

 これは周辺国にとっては由々しい事態である。日本政府は「重大な関心を持って、情報収集、分析に努めている」と、菅官房長官が答弁するのが精一杯で、北朝鮮の暴発を防ぐ秘策などは期待できそうにない。しかし、南北朝鮮の軍事的緊張が高まる背後では、まったく別の危機が迫っている。

 何かといえば、中国、ロシア、北朝鮮の国境地帯における巨大な火山噴火の可能性である。それは黒龍江省に位置する「五大連池火山帯」を構成する尾(ウェイ)山の地下にある2つの巨大なマグマの活動が活発化していることだ。

 そこで中国の地球物理学の専門家チームが現地で100カ所以上の調査を繰り返すことになった。そして、地下8キロと15キロの2カ所でマグマの膨張が確認されたのである。高度なセンサーを使い、地下の深層部における地殻変動の異常現象をつぶさに研究した結果、「このまま地殻変動が続けば、巨大噴火につながる可能性が高い」との結論に至ったという。

 実は、地震学者や地球物理学者の間では、尾山の南に位置する朝鮮半島の最高峰、白頭山の噴火活動の可能性のほうに関心が集中していた。白頭山は946年と947年に大爆発を起こしており、「人類史上最大の噴火」として記録されている。半島南部は1メートルの火山灰で覆われ、日本にも大量の火山灰が飛来し、農業は壊滅的な被害を受けた。

 白頭山の噴火の予兆は近年、頻繁に確認されるようになっており、中国の主導の下、北朝鮮も韓国も、その監視には共同戦線を張ってきた。日本政府も気象衛星を飛ばし、空からその動きを追っている。ところが、今回の中国科学技術大学の調査チームの分析で、白頭山と尾山が地下で連動している可能性が判明したのである。

 これまで白頭山は小規模な噴火と大噴火を交互に繰り返してきた。最も直近の小規模噴火は1903年だった。そのため、北朝鮮も韓国も警戒態勢を強化していたわけだが、そこに新たに尾山の噴火の可能性が出てきたのである。中国や北朝鮮が繰り返してきた地下核実験の影響も否定できない。

 いずれにせよ、2つの火山は地下でつながっており、両方が同時に噴火することになれば、朝鮮半島はいうに及ばず、日本列島も数時間で大量の火山灰に覆われることは避けられないだろう。中国の研究者は「いつ大噴火が発生してもおかしくない。監視体制を強化し、避難準備も万全を期すべきだ」との警告を発している。

 韓国地球科学鉱物研究所では今後4年間にわたり、16億ウォンの調査費を投入し、火山活動の監視を続けると発表。北朝鮮との共同研究を行う予定である。韓国では人気俳優イ・ビョンホンとハ・ジョンウが夢の共演を果たしたことでも話題となった災害スパイ映画『白頭山』が2019年末に公開され、国民の関心も高まっているようだ。

富士山の噴火

 日本でも富士山の噴火について政府が去る3月、警告を発したばかりである。とはいえ、目前の新型コロナウイルスの脅威に目を奪われ、政府の警告はほとんど国民の関心を呼ばなかった。しかし、感染症とは次元は異なるものの、その被害や影響は無視できないはずだ。富士山が前回噴火したのは300年以上前のこと。そのため、長らく休火山、死火山の扱いを受けてきた。

 しかし、富士山は活火山として復活を遂げたのである。もし、富士山の噴火となれば、3時間で東京は火山灰で覆われ、都市機能はマヒする。鉄道も道路も使えなくなってしまう。視界はゼロとなり、火力発電所や工場の煙突も機能しなくなる。政府の専門家会議の予測では、富士山は一旦噴火すれば2週間は続くという。その間の生命維持対策が欠かせない。水や食料の備蓄は絶対条件である。

 日本には110の活火山があり、いつ噴火しても不思議ではない。実際、1977年以降、各地で火山の噴火が起き、多数の死傷者が出ている。政府もそのリスクを承知してはいるが、「先立つ資金がない」との理由で、噴火を予知するための監視対象になっているのは半分ほどである。

 どうしても地震の予知に人と金が配分され、火山の予知対策費は削られる一方となっているわけだ。そのため、必要な監視装置も十分には設置されていない。世界有数の「地震大国」であると同時に「火山列島・日本」であるにもかかわらずである。東北大学の谷口宏充名誉教授によれば、「白頭山が近い将来、東日本大震災に関連して噴火する可能性がある。その可能性は2032年までに99%」とのこと。

 さらにいえば、このところ世界各地でマグニチュード7を超える巨大な地震が相次いで発生している。過去100年の世界における巨大な地震の発生頻度を調べてみると意外な事実が判明する。それは1900年から2000年まではマグニチュード6を超える地震の数は年間10件を超えることはほとんどなかった。ところが2001年以降、今日に至るまで多い時には年間70件、平均すると30件以上もの巨大な地震が発生しているのである。

 近年、わが国では関西地方を巨大な台風と地震が襲い、北海道ではこれまた大きな地震が頻発している。阪神・淡路大震災や東日本大震災の記憶も忘れられないが、近づく関東大震災の可能性も否定できないだろう。

 世界各地で同様の危機が迫っている。メキシコでは1985年にマグニチュード8.0の地震が起き、3万人が死亡した。そのため、メキシコ政府は同じ悲劇を繰り返さないように、世界初の地震予知・警報システムを開発。そのかいあって、2017年に発生したマグニチュード8.1と7.1の巨大地震の際には、発生の危険を知らせる警報が作動し、多くの国民が安全な場所へ避難することができた。ほんの数分しか避難の時間はなかったようだが、その数分が生死を分けたといわれる。

 日本でも同様の警報システムが必要であることは論を俟たない。何しろ、火山噴火や地震が起きない日はないからだ。2017年末には、インドネシアのバリ島や南太平洋に位置するバヌアツでの火山噴火の恐れが高まったとの警告が相次いだ。その結果、バリ島では観光客が激減し、バヌアツでは住民の7割が緊急避難を余儀なくされる事態へ。実際、2017年の秋以降、バリ島ではマグニチュード6.1の地震も発生し、ついには火山噴火となった経緯がある。

 そして2018年9月、インドネシアのロンボク島やスラウェシ島ではマグニチュード7を超える巨大地震と火山の噴火が同時に発生。津波の高さも3メートルから10メートル近くとなり、多くの住民が飲み込まれた。死者は2000人を超えるが、いまだ行方不明者の数は把握されていない。インフラが破壊され、救助や支援活動も思うにまかせない有様が現出した。

 こうした自然災害は大きな経済的損失をもたらしている。なぜなら、世界的なリゾート地であるバリ島には年間500万人もの外国人観光客が押し寄せていた。しかし、2017年のこと、53年ぶりのアグン山(標高3142メートル)の大噴火でバリ島の玄関口である国際空港は閉鎖。1日当たり400便超が欠航した。当然、ホテルのキャンセルも相次ぎ、経済的損失は計り知れない。その後も火山活動は収まらないままだ。

巨大地震と地下核実験

 こうした異常ともいえる巨大地震や火山の噴火の頻発現象は、単なる自然現象とはいいがたいのではないか。なんらかの人工的な要因が隠されていると疑ってみる必要もありそうだ。目下の新型コロナウイルスについても、人工的な生物化学兵器ではないかと疑われているように。というのも、巨大地震が発生するたびに、日本政府は歴代の駐日アメリカ大使から「アメリカが開発した地震予知装置や後付けが簡単にできる耐震装置を買わないか」との申し出が繰り返し行われているからである。曰く「今後30年以内に東京でマグニチュード8程度の大地震が起こる確率は50%と見積もられている」。

 アメリカ政府の売り込み攻勢は凄まじい。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の地球物理学者ボロック教授の率いる研究グループでは、数カ月先の地震を正確に予知できる技術を開発しているという。アメリカの対日売り込み攻勢は北朝鮮からの攻撃を想定した迎撃ミサイルシステムのPAC3やイージス・アショアだけではないことだけは確かである。

 これこそ「戦争も自然災害もまたとないビジネスチャンス」という発想だ。その点、思い出されるのが、アメリカのコーエン元国防長官が1997年4月の記者会見で行った「遠く離れた場所から電磁波を通して地震や火山の噴火を引き起こすことができる」という発言である。実はこうした自然災害を人工的に引き起こす“環境兵器”は国連でもアメリカ議会でも使用禁止が長年検討されてきた。しかし、今日に至るもそうした法案は成立していない。『プラネット・アース』の著者バーテル博士の説によれば、「現在世界各地で観測されている巨大地震のうち7割は地下核実験や人工的な要因が引き金となって引き起こされている」。

 日本人の常識では考えられないことであろう。しかし、国連総会ではこうした事態を重く受け止め、1976年以降、毎年のように環境改変兵器の開発、および使用を禁止する条約案が提出されてはいるものの、いまだ可決されるには至っていないのである。

 こうした提案が相次いでなされている背景には、現実に地震や津波を引き起こす兵器の開発が進んでいるとの懸念があるからだ。我々日本人は台風にせよ地震や火山噴火にせよ、自然災害と頭から信じ込んでいる節があるが、こうした国際政治や軍事技術のぶつかり合う現実から目を背けているわけにはいかない。そんな時代に我々は生きているのである。

「リング・オブ・ファイア」

 これまで見てきたように、地震や火山噴火が近年、太平洋沿岸諸国で頻発しているが、その集中度は9割に達する。「リング・オブ・ファイア」と呼ばれ、南北アメリカ大陸からアジア・オセアニアに至る太平洋側一帯では火山の噴火が止まらない。火山の数たるや数千の単位であり、現時点でもロシアのシベリア地方をはじめ450の火山が噴火を続けている。

 現在、東京工業大学と京都大学では人工知能(AI)を駆使した火山噴火を予測する研究を進めているが、自然界の動きを正確に見極めるには、まだ時間がかかりそうだ。残念ながら、自然界の怒りのような地殻変動を沈静化させる手立ては人知では計り知ることのできないものかもしれない。とはいえ、歴史から学ばなければ未来はないだろう。地震や火山の噴火は必ず繰り返し起きているわけで、その対策を怠るわけにはいかない。

 その点、アメリカのコロラド大学とモンタナ大学の地震専門家チームは2017年の10月に衝撃的な研究報告を公表した。彼らは過去30年の世界の地震のデータを分析し、地震の発生と地球の自転との関連性を明らかにしたのである。それによれば、地球の自転速度が緩やかになると、赤道一帯での収縮が起き、その影響で地下のプレートが圧縮され、巨大な地震を誘発するとのこと。

 アメリカ西海岸はまさに「リング・オブ・ファイア」の上に乗っているため、常に地震とは切っても切れない環境にある。カリフォルニアではこれまでも大きな地震が数多く記録されている。2012年には「シェイクアラート」と呼ばれる地震警報システムも開発され、各地に設置が進んでいた。ところが、トランプ政権になってから、こうした地震警報システムの設置に関する予算が減額され、工事もストップさせられてしまった。「トランプファースト」の大統領には、黒人の命も、自然災害のリスクも気にならないようだ。

 万が一、白頭山の噴火が北朝鮮の地下核施設を飲み込めば、朝鮮半島全体が放射能汚染に見舞われることになる。そうなれば、朝鮮半島も日本列島も絶体絶命だ。北朝鮮と韓国が風船爆弾合戦を始めているが、そんなことに貴重な時間を費やすことは許されない。アメリカのみならず、中国やロシアなど周辺国を結集し、「白頭山・尾山大噴火対策」を一刻も早く講じる必要がある。日本の取り組むべきは「コロナ対策」だけではない。

(文=浜田和幸/国際政治経済学者)

●浜田和幸

国際政治経済学者。前参議院議員、元総務大臣・外務大臣政務官。2020東京オリンピック招致委員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士

アンジャッシュ渡部はどこで間違ったか?乱倫と『エンタの神様』過剰演出との点と線

 複数の女性と不倫関係にあったことを「週刊文春」(文藝春秋)に報じられた、お笑いコンビ、アンジャッシュ渡部建。無期限の芸能活動自粛となり、テレビとラジオ合わせて8本のレギュラーを失うこととなった。バラエティー番組関係者はこう話す。

「売れっ子だっただけに、業界への影響は少なくないですね。渡部さんはスタッフの意図を汲んで動いてくれるタレントさんなので、制作サイドとしてはとてもありがたい存在だったんですよ。必ずしもカリスマ性が高いわけではなかったものの、だからこそどんな番組にもフィットするタイプ。よくいえばユーティリティープレイヤーですが、“スタッフの言いなり”などと小バカにする関係者もいないではなかったですが」

 そんな渡部だが、元々はむしろトンガッた芸人だったという。すでに有名になってからは、“無類のグルメ好き”“あの佐々木希を射止めたタレント芸人”といったイメージで語られることの多い渡部の、お笑い芸人としてのキャリアをあらためて眺めてみよう。

アンジャッシュはあまりガヤには参加せず、とにかくネタで存在感を発揮するタイプ

「そもそも『アンジャッシュ』というコンビ名の由来は、喜怒哀楽を表す英単語の頭文字を並べた“JASH”に、否定を表す“UN”を付けて、“UNJASH=アンジャッシュ”ですからね。相方の児嶋(一哉)さんは人力舎の養成所・スクールJCAの1期生で、後輩からは恐れられた存在だったといいます。客にも媚びないスタイルのコンビでしたよ」(お笑い業界関係者)

 アンジャッシュの結成は1993年。当時は『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)が人気を博しているころで、東京の若手芸人シーンもかなり盛り上がっていた。そんななか、アンジャッシュはクールなコント師として評価を上げていく。

「あまりガヤには参加せず、とにかくネタで存在感を発揮するタイプ。ボキャブラからは、爆笑問題、ネプチューン、くりぃむしちゅー(当時は「海砂利水魚」)などがブレイクしていきましたが、アンジャッシュはキャラクターが地味だったこともあり、世間的な知名度はまだまだでした」(前出・お笑い業界関係者)

 1999年から始まったNHK『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)で何度もチャンピオン大会に進出するなど、主にネタで評価されていたアンジャッシュ。転機となったのは、2003年スタートの日本テレビ系『エンタの神様』への出演だった。

“スタイリッシュなコント”が売りだったアンジャッシュが、わかりやすい演出を受け入れた

『エンタの神様』では、芸人のネタに字幕を入れたり、キャラクター紹介のテロップを入れたりするなど、視聴者に向けてとにかくわかりやすくする演出が多かった。しかし、そういった形でネタに手を加えることは、こだわりが強い芸人からは、当然のごとく反発される。

 渡部は自身のYouTubeチャンネルで『エンタの神様』出演時について語っており、やはり当初はわかりやすくするための過剰なテロップなどを拒否していたと明かしている。しかし、『エンタの神様』のスタッフは、“毎分視聴率”という証拠をつきつけながら、説明を入れてわかりやすくすることで視聴者を離さないという事実を提示。いやいやながらもコントに説明を入れたところ、実際に毎分視聴率が上がり、アンジャッシュは番組の意向を受け入れざるを得なくなっていったという。そして最終的には、ネタの演出をエンタ側に任せることになったのだ。

 当時のアンジャッシュについて、エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサ氏はこう振り返る。

「いわゆる“スタイリッシュなコント”が持ち味だったアンジャッシュが、『エンタの神様』で設定やキャラクターの説明が入ったネタをやっているのを見て、本当に驚きました。アンジャッシュのあの“すれ違いコント”は、微妙な行き違いから生まれる違和感をじわじわ楽しむもの……という認識でしたからね。説明を入れると、じわじわ感もなくなるし、思わぬ方向へ話が展開したときの快感も薄れる。テロップを入れることで、確かに伝わりやすいものにはなっていましたが、アンジャッシュの持ち味は失われていったような気もします」

“禁じ手”を犯してしまった『エンタの神様』での過剰演出

 さらに『エンタの神様』でのアンジャッシュは、もう一歩踏み込むこととなる。本来は2人だけで展開していたはずのコントに、3人目、4人目が登場するようになったのだ。

「絶妙な設定を2人だけで展開させていくのがアンジャッシュの“上手さ”だったはずなのに、後輩芸人などを3人目、4人目などとして出演させて、よりわかりやすく話を展開させていたのを見て、目を疑いましたよ。アンジャッシュの場合、設定が複雑なネタも多く、2人だけでは表現しきれない部分があるのは事実です。でも、2人以外の登場人物を想像させて展開するのが、そもそもコントというものですからね。もちろん、お笑いの単独ライブなどでは、メンバーではない人物が登場するネタも珍しくはないんですが、テレビでそれをやるのはかなりレア。“アンジャッシュ”という名前で出てきて、2人以外の人が出てきたら、“これはアリなのか?”と思ってしまいます。ある意味“禁じ手”なのではないか……という感覚も当時はありました」(前出・大塚氏)

『エンタの神様』全盛時のアンジャッシュは、まだブレイク前。『エンタの神様』以外の仕事は、そこまで順調ではなかった。そんななかで、それまでの芸風を変えてでも『エンタの神様』にすがりたい……という気持ちもあったのかもしれない。

「その後、渡部さんはJ-WAVEでラジオ番組を持つようになったり、グルメキャラを全面に押し出すようになったりするんですよね。つまり、ネタにこだわっていた芸人から、よくもわるくも“大衆迎合タイプ”へと本格的にシフトしていったということ。同時に、児嶋さんがいろいろな番組でイジられるようになり、渡部さんが上から目線で児嶋さんをツッコむ展開も増えていった。その結果、コンビ間のパワーバランスも渡部さんに重心が移っていったのでしょう。今回の不倫騒動も踏まえて考えれば、『エンタの神様』においてネタへの過剰演出を許したことは、いろいろな意味で、アンジャッシュの大きな転機だったと思います」(前出・お笑い業界関係者)

『エンタの神様』での成功体験がなかったら、今回の“不倫事件”もなかった?

 こうして、よくいえば“ユーティリティープレイヤー、悪くいえば“スタッフの言いなり”という、現在の渡部のありようが完成したのではないか。

「児嶋さんも、渡部さんの代わりに出演したラジオ番組(J-WAVE『GOLD RUSH』)で話していましたが、渡部さんは仕事も私生活も順調で、天狗になっていたのかもしれない。そして、だからこそさらに渡部さんの立場が強くなっていって、児嶋さんを含めて周囲が助言をすることもできなくなっていた。それもこれもやっぱり、“大衆迎合タイプ”となってブレイクしたことが背景にあるように思えてなりません。もしも、『エンタの神様』での成功体験がなければ、もっとネタやお笑いというものに真剣に向き合って、こういったスキャンダルにはならなかったのでは……とも考えてしまいますね」(前出・お笑い業界関係者)

 いわば世間の側にぐっと“すり寄って”ブレイクした渡部だったが、今は世間から厳しい目を向けられる立場となってしまった。ここから巻き返す方法はあるのだろうか……。

(文=編集部)