経団連・中西会長にハプニングがあれば、後任はリストラ本番迎える日本製鉄会長しかいない

 中西宏明経団連会長は9月7日、リンパ腫再発後、初めて記者会見した。2カ月ぶりに病院を出て、会長・副会長会議に出席。その後、記者会見に臨んだ。「体調は悪くない」としたが、「試行錯誤しながら最先端の治療を受けている」と説明した。再発の難しさもあり、退院の時期は見通せない。

「安倍首相のように『辞めたい』と言いたいが、そんな経済情勢ではない。ご迷惑をかけながらも一生懸命やっていきたい」と述べた。安倍首相については「新型コロナウイルスの感染拡大対策を十分に主導できなかった」「コロナ対策の全過程で主導権が薄く、辞任という決断になった」と分析。コロナ対策が後手に回ったことが退陣につながったという認識を示した、と毎日新聞は書いている。

 中西会長の病状は予断を許さないということだろう。年末辞任というスケジュールが浮上することも考えられる。中西氏はリンパ腫のため、2019年5月下旬から3カ月半、病気療養し、9月に復帰した。11月下旬に病状が治まった状態である「寛解(かんかい)」との診断を受けた。「寛解」とは、全治とまではいえないが、病状が治まっておだやかであること。中西氏は復帰後に定期的に受けている検査で、腫瘍マーカーの数値が悪化していることがわかった。7月14日から精密検査のため入院していた。

 経団連の会長が長期にわたって休んだのは中西会長が初めて。経団連は会長不在時のルールを特に設けてはいない。会長代行を置かず、案件ごとに担当の副会長らが対応することになっている。

 かつての経団連会長経験者は「経団連会長はボランティア(の仕事)のようなもの」と真顔で語ったことがある。それに、経団連が政策提言しても安倍政権はほとんど採用しなかった。「財界総理」と呼ばれた経団連会長は、今や名誉職でしかないといった辛辣な見方さえあるなか、中西会長は病気を押して経団連会長を続けるというのだ。

ポスト中西の絶対本命はいない

「ポスト中西」のポイントは「製造業にこだわるかどうか」(元経団連副会長)

 20年7月1日現在の副会長は、進藤孝生・日本製鉄会長、山西健一郎・三菱電機特別顧問、早川茂・トヨタ自動車副会長、越智仁・三菱ケミカルホールディングス社長、大橋徹二・コマツ会長が製造業出身である。山西氏は特別顧問だし、トヨタの早川氏は豊田章男社長が経団連になびいてくれないから代わりに副会長になってもらっている、いわば“当て馬”である。来春、早川氏はトヨタの副会長を辞めるとみられている。進藤氏が本命、対抗は大橋氏。越智氏が大穴(失礼な言い方になったらお許しを)というのが大方の見立てだ。

 しかし、リストラがこれから本番を迎える日本製鉄経団連会長を出す余裕はないはずだ。人柄からいえば越智氏は有力候補だが、化学出身の経団連会長については、事務局にトラウマがある。

 審議員会議長・副議長で製造業出身者は、副議長の宮永俊一・三菱重工業会長、津賀一宏・パナソニック社長、吉田憲一郎・ソニー会長兼社長。津賀、吉田の両氏は経団連会長の椅子に興味はなさそうだ。審議員会副議長から経団連会長になる目があるとすれば、三菱重工業の宮永会長だが、日本製鉄以上に経団連の会長をやる余力はなかろう。宮永氏が引き受けたら社内外から非難轟々である。

 こう見てくると、ポスト中西の絶対本命はいないということになってしまう。経団連の歴史的使命は終わったと、かねてから指摘されてきた。日本の産業構造は、製造業からサービス業に転換した。だが、経団連は重厚長大産業の製造業が主力メンバーだ。IT(情報技術)化の流れに完全に乗り遅れた。

官邸と経団連の力関係

 12年の第2次安倍晋三政権誕生後、官邸と経団連(=財界)の力関係は大きく変わった。安倍氏が自民党総裁に帰り咲いた早々、外交や金融政策に注文をつけた当時の米倉弘昌・経団連会長に安倍氏は激しく反発。第2次政権発足後、経団連会長の「指定席」といわれた経済財政諮問会議の議員のポストを米倉氏には与えなかった。

 14年、米倉氏の後任として経団連会長に就任した榊原定征氏は官邸との関係の修復に務め、“安倍さんのポチ”と揶揄された。18年、経団連会長に就いた中西氏は、「物言う経済界」のリーダーとなることが期待された。しかし、「長期の会長不在が響き、経団連は鳴りを潜めたまま」(安倍政権に近いとされるIT企業のトップ)との指摘もある。

 もう一度、“ポスト中西”に戻る。もし、中西会長にハプニングが起こった場合、進藤氏が急遽、登板することになるのではないのか。この選択肢しかなさそうである。経団連会長に誰がなっても日本経済新聞を除き1面のニュースにはならなくなって久しい。だが、「途中交代ということになれば経団連史上で初めてのこと。大ニュースだ」(前出の経団連の元副会長)。

 政界も財界も年末、年始にかけて大波乱の予感がする。

(文=有森隆/ジャーナリスト)

「モバイルWi-Fiをステンレスボウルに入れて通信改善」は危険?逆に悪化も?

 テレワーク拡大に伴い、自宅のインターネット環境を見直す人が増えているなか、ある情報がインターネット上で広まっている。自宅でモバイルWi-Fiルーターの接続が悪く、通信速度が遅くなることに悩んだ際、ステンレス製のボウルにWi-Fiルーターを入れると通信速度が改善されるというものだ。このほかにも、無線ルーターも背後の壁にアルミホイルなどの金属を貼ると通信がよくなるという情報もあがっている。

 果たしてルーターに金属を近づけることで通信速度が改善されることがあるのだろうか。そこで、今回はモバイル業界の事情に詳しく、『できるZoom ビデオ会議が使いこなせる本』(インプレス)などの著書があるジャーナリスト・法林岳之氏に、この現象の真偽について聞いた。

金属に反射させることで電波環境の改善は“あり得る”が…

 まず、ステンレス製のボウルにモバイルWi-Fiルーターを入れると電波環境が良くなるというのは事実なのだろうか。

「“条件が整えば、電波環境が改善する可能性がある”とは言えます。モバイルWi-Fiルーターの場合、スマホと同じくモバイルネットワークの電波を受けて、タブレットやパソコンなどの機器にWi-Fiの電波を送信しています。モバイルWi-Fiルーターと、スマホのテザリング機能を使ってほかのデバイスをネットにつなぐのは、同じ仕組みということですね。そのモバイルネットワークの電波にはいろんな周波数がありますが、FMラジオなどと比較するとはるかに高い周波数なので、金属に反射するんです。

 今回の場合は、ボウルの上部から入ってくる電波をパラボラアンテナと同じ要領で取り込んでいます。そうして集まった電波がボウルに反射すると、モバイルWi-Fiルーターのアンテナに電波が集まることになるので、電波環境が良くなることもあるでしょう。

 さらに、モバイルWi-Fiルーターはボディが小さい分、アンテナも小さく感度も抜群に良いわけではありません。ですから、ちょっとした状況の変化でも電波環境が良くなったように感じられるのかもしれません」(法林氏)

 しかし、法林氏はボウルに入れるという行為が、かえって電波の入りを悪くさせる可能性もあると語る。

「金属は電波を遮断しますから、場合によっては、本来入っていた電波がボウルによって遮断されることも考えられます。一般的に無線通信の基地局はビルの屋上といった高いところにあり、そこから噴水が広がるような放物線を描いて電波を発信しています。そうすると、たとえばマンションの3、4階くらいに位置する部屋までなら、やや上や真横ぐらいから電波を取り込むことが多いわけです。

 ですが、タワマンの上層階にある部屋に住んでいる場合などは、基地局よりも高い位置にいることになるので、下方から電波を受信することになる。こういう環境でルーターをステンレスボウルに入れてしまうと、下からの電波を遮断してしまうことになるので、かえって電波が悪くなるということもあるでしょう」(法林氏)

 法林氏の意見をまとめると、“条件が揃えばステンレス製のボウルにモバイルWi-Fiルーターを入れると電波環境が改善する。しかし場合によっては悪化することもある”ということだ。しかし、悪化するケース以外にも、法林氏はこの方法はおすすめできないという。

「モバイルWi-Fiルーターでもスマホでも同じことですが、本来こういう機器は、机のうえに置いたり、手で持った状態で使ったりすることを想定して製造されています。今回のような使い方はメーカーにとっては想定外なので、機器に熱がこもりすぎたり、中の基板が痛んだり、バッテリーが加熱してしまったりするかもしれません。モバイルWi-Fiルーターの会社がどんな設計をしているかにもよりますが、そういう危険性もゼロではないことを踏まえると、たとえ電波環境が改善していたとしても、私はおすすめできません」(法林氏)

裏技には頼らず、電波が入りやすい場所を徹底的に探すべし

 ステンレスボウルに入れるといった裏技を使うよりも根本的な改善方法を模索するべきと、法林氏は続ける。

「基本的には、電波を強くキャッチできる場所にモバイルWi-Fiルーターを置くというのが鉄則です。一般的には窓際など、まわりに障害物が少ないところに置くのがベターでしょう。ただ、夏場の強い日差しを浴びると機器が傷む可能性もあるということや、窓に鉄繊維で模様がつけられているガラスだと電波を遮断してしまう可能性があることなど、環境に応じた注意は必要ですね。

 しかし、そもそも電波の受信は本当にさまざまな要因に左右されるもの。たとえば、1階に位置する部屋の場合、家の前にトラックが止まったり、人が立ち止まっているというだけでも電波の状況が悪くなったりもするんです。環境、状況、タイミングによっても刻々と変化するものなので、個々人のお宅で電波が入りやすい場所を根気よく探していくしかないでしょうね」(法林氏)

 そのほかの解決策として有効なのはルーターの電源を入れ直す、平置きしていたルーターを縦置きにしてみる、ルーターの向きを変えてみる、などがあるという。いずれにしても、それでも通信速度の改善が見込めなければ、モバイルWi-Fiルーターではなく、ホームルーターに切り替えるのが賢明だそうだ。

「全く同じ回線・事業者という条件で比較した場合、モバイルWi-Fiルーターよりも据え置き型のホームルーターのほうがモバイルネットワーク、Wi-Fiともに通信速度が速くなる可能性が高いです。モバイルWi-Fiルーターはボディが小さいため、内蔵されているアンテナの数も当然少なくなります。一方で、据え置き型はコップやタンブラーくらいの大きさがあります。そうすると、その分内蔵されているアンテナの長さも長くなり、数も増える。つまり、外からの電波を受ける口が増えるということですから、通信速度の改善も期待できるでしょう」(法林氏)

 裏技に頼るのはではなく、奇をてらわない正攻法が一番有効という帰結になるようだ。

(取材・文=福永全体/A4studio)

飲食店は「手数料38%」徴収される…「ウーバーイーツ」栄えて街が滅ぶ、自治体が対抗策

 新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店は営業休止や縮小を余儀なくされている。そのため、売上は下がり、閉店の危機に瀕している。有名店や老舗でも閉店を決めた店は多く、そうした店の閉店を惜しむ報道なども頻繁になされている。

 コロナで苦しい飲食業界を尻目に、業績を大幅に拡大させているのがスマホアプリを活用したデリバリーサービス「ウーバーイーツ」だ。そのカバーエリアは急拡大しており、ニーズは高まるばかり。配達員を街で見かけることも珍しくなくなった。飲食店は慢性的な人手不足のため、配達で人手を奪われるデリバリーへの参入障壁は高かったが、ウーバーイーツなら配達員の確保に悩むことはない。

 一方、その配達員は暇な時間をうまく活用してアルバイト感覚で働く。副業ブームも追い風に、順調に配達員を増やし、それに伴って売上も伸ばしてきた。店側も配達員を常駐させる必要がなく、配達の注文が入ったときだけ配達員を使えるので合理的なシステムではある。

 しかし、ネックになるのは手数料だ。ウーバーイーツは飲食店側から代金の37.8パーセントの手数料を徴収している。これほどの高い手数料を徴収されたら、店が利益を出すのは難しい。当面は収支トントンで凌ぎ、コロナ後に再び稼ぐ。そんな青写真を描くこともできるが、いっこうにコロナが収束する兆しはみえない。

 店側としては、利益を出すために値上げするしか術はないが、客はとたんに離れてしまう。板挟み状態にある飲食店は、当面の売上を確保するためにウーバーイーツを活用するが、同時に脱ウーバーイーツを模索してきた。利益を出せないのだから経営は回らなくなり、廃業する飲食店が相次ぐのも時間の問題だった。

 街の飲食店が次々に廃業すれば、それは街のにぎわいにも影響する。中心市街地から飲食店が消滅するとの危機感が自治体を悩ませる。税収にも影響が及び、自治体の存亡にもつながる。ウーバーイーツは手軽で便利ではあるが、それは同時に飲食店を苦しめ、私たちが住む街を蝕む。

「デリバリー三鷹」

 そのため、自治体のなかからウーバーイーツに対抗しようとする動きが出てきている。東京都三鷹市は、街の飲食店と利用者をマッチングする「デリバリー」サービスを開始した。苦境に陥る市内の飲食店を支援する目的で三鷹市が始めたサービスは「デリバリー三鷹」と呼ばれ、もはや公営ウーバーイーツともいえる事業だ。ただし、スマホやクレジットカードなどを持たない高齢者の利用を主眼においているので、電話での注文受け付けも可能。支払いは現金のみの対応となっている。三鷹市生活環境部生活経済課の担当者はこう話す。

「市内全域でデリバリー三鷹のサービスを開始したのは7月20日からですが、当初は個人経営の飲食店を支援することを主眼にしていました。しかし、コロナでアルバイト先がなくなって困窮している学生などに働いてもらうことにより、結果的に学生の金銭的な支援も兼ねることになりました」

 ウーバーイーツは手軽に始められる副業としてもてはやされているが、その一方で就業中の事故・トラブルは自己責任。デリバリー三鷹はそうした部分にも配慮し、地元の警察署と連携。デリバリースタッフに交通安全講習を受講させるなど、安全対策を強化している。また、ウーバーイーツには低賃金労働との批判が絶えないが、デリバリー三鷹の配達員は時給1400円。それでいて、デリバリーを頼む飲食店は手数料も配達料も負担ゼロ。これらは、すべて事業者支援・困窮学生支援の名目で三鷹市が負担している。デリバリー三鷹を利用しているのは居酒屋や食堂のほか、パン屋、弁当屋など幅広く、市内35店舗にのぼる。

日野市、キッチンカー無料貸し出し

 三鷹市が取り組むデリバリー事業に続くのが、東京都日野市のキッチンカーなどの無料貸し出し事業だ。日野市企画経営課の担当者は言う。

「予算の関係上、市議会の議決を経る必要があるために事業の開始は11月からを予定しています。車内で調理が可能な、いわゆるキッチンカーだけではなく、パンや弁当、ドリンク・菓子類などを販売する移動販売車なども含めて、無料で貸し出しする事業です」

 ランチタイムに駅前や人が多く集まる公園・オフィスビル前といったスペースにキッチンカーが並ぶ光景は、いまや当たり前になりつつある。昼にキッチンカーで稼ぎ、夜は実店舗で稼ぐ。日野市の無料貸し出し事業は、この二毛作を推進させることが目的で、少しでもコロナによる売上不振をカバーしてもらおうというもの。飲食店にとってキッチンカーの導入費用がネックになっていた。キッチンカーは標準化されているとはいいつつも、調理機材・スペースなどをカスタマイズしなければならず、改造費などで値段が張る。

「キッチンカーを無料で貸し出すことによって、飲食店などが試験的に移動販売などをできるようになります。無料貸し出しは経営面をサポートすることが主眼ですが、従来とは違った場所で営業して、新たな顧客層を開拓してもらうことも狙いに含んでいます」(日野市企画経営課)

 行政がウーバーイーツに対抗するような施策を打ち出すのは、ウーバーイーツが売り上げを拡大させても地元の飲食店には還元されていないことが大きいからだ。行政がサポートしてテイクアウト・キッチンカー・移動販売などを始め、それが店の利益を少しでも増やす。そうした好循環をつくることは、飲食店や食品販売店だけにプラスになるわけではなく、行政にもプラスになる。

 独走するウーバーイーツへの包囲網は確実に狭まっている。

(文=小川裕夫/フリーランスライター)

60歳以上の年金生活者でも新築マンションを買える!「リ・バース60」利用者増加

 少子高齢化がますます進行するわが国で、高齢者が住宅市場でも存在感を発揮しています。年金生活のなかでも家を建てたり、買ったりする人がいるかと思えば、首都圏では70代以上のシニアが、7000万円近い新築マンションを買っているのです。そのがんばりの秘訣はどこにあるのでしょうか。

住宅ローンの完済時年齢満80歳未満がネックに

 60歳を過ぎれば住宅ローンを組めないので、マイホーム購入や建設はガマンして古くなった家に住み続けるしかない――そんなイメージは昔話になっているようです。いまどきのシニアは、年をとってからでも新たな住まいの建設、取得に前向きで、実際に多くの人が高齢期に入ってからの“終の住処”の獲得に成功しています。

 それも資産がタップリあって、余裕を持ってマイホームを取得する人だけではありません。ほとんど所得がなく、収入といえば年金だけという人も、最近は家を建てたり、買ったりできるようになっているのです。

 通常、民間住宅ローンには借入時の年齢が満70歳まで、完済時年齢は満80歳未満までといった規定があります。したがって、65歳以上の高齢者でも一定の年収があれば、住宅ローンの借入れは可能ですが、利用できる返済期間は14年以内までに限られます。そうなると、かなりの年収がないと住宅ローンを組むことは難しく、高齢期に入ってからのマイホーム取得は難しいのが現実でした。

60代以上限定の「リ・バース60」利用者が増加

 そんななか、いま秘かに注目を浴びているのが、住宅金融支援機構が実施している「リ・バース60」という、原則的に利用者を60歳以上に限定した、リバースモーゲージ型の住宅ローンです。

 最大の特徴は、住宅ローンの返済において、元金は据え置き、金利支払いだけでOKという点です。元金は利用者が亡くなったときに、相続人が一括返済することになります。一括返済できる現金が手元になければ、「リ・バース60」で取得した住まいを売却して支払うかたちでもOKです。売却代金では残高をカバーできない可能性もありますが、ノンリコース型の「リ・バース60」にしておけば、売却代金以上の支払い義務がなくなるので、相続人の不安もなくなります。

 それもあって、このところ、この「リ・バース60」の利用者がジワジワと増加しています。住宅金融支援機構によると、2020年4月~6月の「リ・バース60」の申請戸数は前年同期比で8.6%の増加でした。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあって、住宅ローン全体の申込件数が減少しているなかだけに、ひときわ目立つ存在といっていいでしょう。

利息返済だけなので毎月返済額は大幅に軽減

 この「リ・バース60」の利用者プロフィールをみると、平均年齢は70歳で、年収の平均は360万円。取得した住宅の平均価格は2743万円、借入額の平均が1462万円で、毎月の支払額の平均は2.9万円だそうです。

 平均年齢は70歳ですから、一般の住宅ローンだと、完済時年齢満80歳未満の条件に照らすと、最長9年しか利用できません。そうなると、借入額1462万円を、金利1.0%で借りられたとしても、毎月返済額は14万1609円になります。年収360万円だと年収に占める年間返済額の割合を示す返済負担率は47.2%に達します。これでは、審査基準にひっかかりますし、現実に返済は困難でしょう。

 しかし、利息返済だけなら、ノンリコース型を利用して金利が多少高くなったとしても、「リ・バース60」なら利息支払いだけなので、金利2.5%なら毎月3万458円、3.0%でも3万6550円ですみます。

年金受給者が「リ・バース60」利用者の6割近くに

 そのため、年収の少ない高齢者でもマイホームの取得が可能になるわけです。実際、この「リ・バース60」を利用した人たちの属性をみると、図表1にあるように、年金受給者が57.1%と全体の6割近くを占めています。次いで、会社員が20.4%で続いていますが、比較的年収の高そうな会社役員は5.8%、個人経営も5.4%にとどまっています。

 この「リ・バース60」がなければとてもマイホームを買えそうもない人たちが、“終の住処”を得ているのです。その資金使途をみると、図表2にあるように、戸建新築が35.8%を占め、新築マンションが13.3%で、中古マンション4.2%、新築戸建2.1%、中古戸建1.3%などとなっています。「リ・バース60」を利用して、新築・中古にかかわらず、新たにマイホームを取得したという人の合計が6割近くに達しているのです。

 一方、戸建リフォーム、借換えといった人たちは4割強にとどまっています。

50代以上の高額所得者のマンション購入も多い

 もちろん、年配者のなかにはある程度の年齢になっても働き続けていて、高額所得を得ている人もいます。そんな人たちがマンション市場で存在感を高めているのです。

 リクルート住まいカンパニーでは、毎年首都圏で新築マンションを買った人たちの実態を調査していますが、最新版の『2019年首都圏新築マンション契約者動向調査』では、シニアカップルがどういう位置を占めているかを分析しています。

 まず、全体の回答者数4931人のうち、50代以上のシニアカップルは256人と、約5.2%を占めています。このシニアカップル、全体平均に比べると図表3の棒グラフにあるように、年収が高くなっています。全体平均の世帯年収が994万円に対して、50代は1196万円、60代は1343万円に達しています。70代以上ではさすがに年収は低下しますが、それでも780万円を維持しています。先の「リ・バース60」利用者に比べると、格段に年収水準の高い人たちで占められています。  

70代以上の購入価格の平均は7000万円近くに

 その年収でどれくらいの新築マンションを買っているのかが、図表3の折れ線グラフです。全体平均が5517万円に対して、50代は5647万円で、60代が5927万円、そして70代以上が6846万円となっています。70代以上では、年収が780万円にもかかわらず、その9倍近くの新築マンションを手に入れている計算です。

 70代では、先に触れたように通常の住宅ローンはほとんど利用できませんから、どうしているのかというと、図表4にあるように、多額の自己資金を用意しています。全体平均の自己資金比率は19.1%に対して、50代は42.8%に増え、60代になると82.5%まで高まり、70代以上では98.2%に達しています。つまり、70代以上では、ほとんどの人がほぼ全額の自己資金を用意して、ローンのお世話にならずに買っていることになります。

 70代以上の平均年収は780万円とさほど高くないのですが、逆にいえば70代でもこれだけの年収を稼いでいるということは、若いうちにはもっと高額の年収を得ていたのは間違いないところです。その時代から形成してきた蓄えを活かして、現金でポンと新築マンションを手に入れているのではないでしょうか。

都心の高額物件にはシニアを意識したプランが増加

 こうした傾向を反映して、最近の都心の高額マンションではシニアカップルを意識したプランが少なくありません。専有面積は100平方メートルを超えているにもかかわらず、2LDKなど、ふたり住まいを念頭においたプランになっているケースが多いのです。もちろん、都心やその周辺だと、価格はゆうに1億円を超えるのですが、それでも、シニアの現金買いによって、高額物件から売れるマンションもあるようです。

 シニアの物件購入といっても、実に千差万別です。できるものなら、若いうちから資産を形成、高齢期に入ったら、その資産をもとに高齢期にふさわしいマンションなどを取得できるようにするのが一番ですが、そうでなくても、「リ・バース60」で、マイホームを手に入れることもできます。「もう年だから」と諦めずに、自分たちにふさわしい“終の住処”を見つけていただきたいものです。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

中国「孤立化」の背景に日本や欧米による半植民地化の歴史…中国高官、大量に海外脱出

 中国習近平国家主席は9月8日、医療専門家らの功績をたたえる表彰式に出席し、「自国は新型コロナウイルス対応で前代未聞の歴史的な試験に合格した」と誇らしげに語った。新型コロナウイルス発生の発端となった国が、いち早く災禍から立ち直るとはなんとも皮肉な話である。中国の管理主義的な国家体制が功を奏した結果だが、いまだに深刻な影響を受けている国からしてみれば憤懣やる方ないこと、この上ないだろう。

 新型コロナウイルスのパンデミックが長引けば長引くほど中国のパワーが増していく一方で、「戦狼外交」と称される中国の対外強硬的な路線が日を追うごとに強まっている。「金持ち喧嘩せず」ではないが、他の国々に対してもっと寛容になっても良いのではないかと思うのだが、中国はなぜ自国の利益を優先した姿勢を続けているのだろうか。 

 その背景には、中国の悲しい近代の歴史が関係していると筆者は考えている。有史以来「自らは世界の中心である」との幻想に浸ってきた中国は、1840年に夷狄である英国にアヘン戦争で徹底的に痛めつけられ、1894年から始まった日清戦争でも属国だと思っていた日本にまさかの敗北を喫した。その後1世紀にわたり欧米諸国や日本により半植民地化されたという苦い経験が深く刷り込まれていることから、中国は西側諸国が確立した国際秩序に不信感を抱き続けているのである。

 精神分析学者の岸田秀氏は以前から「このような深刻なトラウマを抱えた中国は、自分に対する攻撃者が実際以上に巨大だと誤解して、被害妄想に陥る傾向が強い。被害妄想が過剰なまでの排他的ナショナリズムに転じる可能性もある」と指摘する。約40年前の改革開放を契機に中国は奇跡の経済成長を遂げ、今や米国と並ぶ大国となった。経済が発展するにつれて台頭し始めていた国粋主義的なナショナリズムを中国の指導部がこれまで慎重に取り扱ってきたが、習主席は2012年に「中国の夢」を語り始め、2017年には「2050年には世界のトップに立つ」ための具体的な行動計画を打ち出し、ナショナリズムという魔物を解き放ってしまった。

中国、国際社会で孤立

 中国の不寛容な対外的政策は、アヘン戦争以降の屈辱の歴史に対する意趣返しなのかもしれないが、超大国になっても中国がこのような行動を取り続ければ、国際社会から孤立してしまう。共産党内でもこのことを憂う人たちが出てきている。

 人民解放軍の代表的なタカ派として有名な中国国防大学戦略研究所の戴旭教授が今年3月に行った講演が、最近中国で大きな話題となっている(7月21日付中央日報)。戴氏は講演の最初に「米国のやり方が情け容赦のない非常に手厳しいものだった」と米国の中国に対する態度の急変ぶりに驚いたことを素直に告白している。

「現在の共産党指導部を構成する習主席の世代は、米国に対する見方が甘い」との指摘がある(「Voice」<10月号>)。1953年生まれの習主席が19歳になった1972年にニクソン大統領が訪中し、その後米中関係は長期間にわたって良好な関係が続いた。つまり米国は中国に対して常に「甘い顔」を見せてきたのだが、この経験が現在の中国の指導部が米国との対応を判断する際の基礎となっているというわけである。

 戴氏はさらに「中国がこのように米国から不利益を被っているにもかかわらず、中国に同情や支持を示す国がひとつもない。多くの国が米国の貿易政策に反対しながらも、これによる最大の被害者である中国の味方となって反米戦線を構築しようとする国は現れない。中国は今まで世界各国に援助を惜しんでこなかったが、いざ重要な時期には中国と共に行動する国がいない」と中国が国際社会で孤立している状況に危機感を露わにしている。そして最後に「米国の前では絶対に『我々が米国を追い越す』と言ってはならない。中国は米国を相手にするとき、必ず怒りではなく理性を持って臨まなければならない」と締めくくっているが、指導部の対応が変わったようには思えない。

 気になるのは冒頭で述べた表彰式の際に中国政府が「毛沢東が1950年代に『住血吸虫症』を撲滅したという勝利の物語」を持ち出したことである。住血吸虫症とは、淡水に棲息する寄生虫によって媒介される病気である。臓器不全を引き起こし、最終的には死に至らしめることもある。この物語はまったくの誤りであり、最新の公式データによれば、2016年の住血吸虫症の感染者は5万人以上に上るが、注目すべきは毛沢東がクローズアップされていることである。毛沢東は暗黒の近代から中国を救った唯一の人物であり、中国共産党は苦難に直面するたびに「毛沢東に戻る」習性がある。毛沢東の政策の基本は「怒り」である。

「共産党の指導者の狂気につきあうことはできない」

 傍若無人のように振る舞う習主席だが、9月3日の抗日戦争勝利記念75周年の座談会の場で、7月に「中国共産党は中国ではない」と批判したポンペオ米国務長官の発言を念頭に、「いかなる人も、いかなる勢力も、中国共産党と中国国民を切り離して対立させようとする企てに対して、中国人民はけっして承諾しない」と強調した。

 盤石に見える中国だが、中国共産党に対して国際的な批判が強まるなかで、習主席の心中は穏やかではなく、恐怖心すら抱いているのかもしれない。攻撃的なナショナリズムの陰に潜む被害妄想が頭をもたげており、毛沢東の時代のような鎖国状態に逆戻りする可能性も排除できない。

 8月26日付米ラジオ・フリー・アジアは「海外移住や外国のパスポートを取得した中国高官は数百人どころではない。一般市民も海外移住を急いでいる」と報じた。人々は「共産党の指導者の狂気につきあうことはできない。今逃げなければ間に合わなくなる」と語っているように、中国社会にはかつてない社会不安が覆っているのかもしれない。

 中国という超大型客船の底に少しずつ水が入り込み、「タイタニック号」のように沈没するのは時間の問題なのではないだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所上席研究員)

市川海老蔵、MCTオイルの副作用で七転八倒…市販の「健康オイル」は健康効果に疑問も

 歌舞伎俳優の市川海老蔵が9月4日の朝、MCTオイルを誤って多く飲み、激しい腹痛や下痢、吐き気などの体調不良に襲われたことをブログに綴った。その時の状況を「七転八倒、もう生きた心地しなかったのです」と明かし、その後の打ち合わせ中もクラクラし、ジムの後は「歩くことも困難で本当に大変だった」と振り返った。

 MCTオイルは、ダイエット効果や生活習慣病の予防に効果があるといわれ、この数年、健康志向の人の間で注目度が高まっている「中鎖脂肪酸」100%のオイルを指す。多くの食品会社などが中鎖脂肪酸含有のオイルやサプリメントを製造し、使用者は増加傾向にある。そんななか、なぜ海老蔵はMCTオイルの副作用のような症状に襲われたのか。

 MCTオイルについて、2人の専門家に話を聞いた。一般社団法人予防医療研究協会理事長の苅部淳医師は、海老蔵の症状について、次のような見解を示す。

「海老蔵が激しい腹痛に襲われたのは、MCTオイルの過剰摂取により、消化管がいわばオーバーヒートしてしまったためと考えられます。

 MCTオイルは、効率良く分解されてエネルギーとなり、脂肪として蓄積されにくいのが特徴です。このため、MCTは胃もたれを起こしにくく、食が細い高齢者の低栄養対策に最適な油といえます。また、私も40年以上前から医療現場で使っており、エネルギーが必要な未熟児や病弱な方、てんかんの患者に効果的であると考えています。

 しかし、大さじ1杯当たり100キロカロリーもあるため、過剰摂取は消化管に多大な負担をかけるだけでなく肥満にもつながります」

 サプリメント管理士のRIINA氏は、MCTオイルのメリットと注意点をこう説明する。

「MCTオイルは、美容、疲労回復、ダイエット効果等で注目されています。飲み物に入れたり、料理に加えたりして、手軽に取り入れやすいのが良い点ですね。

 初めての方には、小さじ1杯くらいの少量からスタートして、徐々に量を増やしていくように指導しています。その理由は、大量に摂取してしまうと、ケトン体が血中に増えすぎて、嘔吐、下痢、強い眠気等を感じる可能性があるからです」

 まさに海老蔵の症状に当てはまる。過量摂取はくれぐれも避けてほしい。

有効成分の含有量の低さ

 過剰摂取が危険である半面、現在、中鎖脂肪酸を含む製品は多種販売されているが、一般的な「健康オイル」には有効成分の含有量が低く、あまり健康効果が得られない可能性も指摘されている。

「ココナッツ油やパーム核油に多く含まれる『中鎖脂肪酸』は、内臓脂肪をためないことが確認されています。こういった作用は現代人に有効と考えられるため、特に意識して摂取していただきたい脂肪酸ですが、含有率が低い健康食品やサプリメントでは、実際に摂取できる量が少なく、効果が期待できるかは怪しいところです」(同)

 一般に市販されている健康オイルは、「中鎖脂肪酸含有」と記載されていても実際の含有率は11%程度。つまり、オイル総量の10分の1程度しか中鎖脂肪酸を摂取できていないことになる。

 海老蔵が摂取したのは中鎖脂肪酸100%のMCTオイルとみられるが、それでも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」。普段はトレーニングや食事管理など体に気を遣う海老蔵が、身をもって我々に「適正量が大事」だと教えてくれたのかもしれない。
(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)



吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

ゾゾタウンで“買ってはいけないマスク”5選!高機能だがビジネスシーンでは避けるべき?

 今春、全国のドラッグストアから不織布マスクが消え、これまではマイナーな存在だった「ウレタンマスク」や「布マスク」を着用する人が一気に増えた。今は供給量も元に戻っているが、洗えば繰り返し使うことができるタイプのマスクは経済的なため、積極的にウレタン製や布製のマスクを使う人が増えている。

 こうした洗って繰り返し使用できるマスクは、素材の関係上、アパレルブランドが販売しているケースも多い。今では、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」に「マスク」の売れ行きランキングが表示されているほどだ。

 だが、これだけ市民権を得てきているマスクだからこそ、購入時には気をつけるべきポイントがいくつか存在する。今回は、ZOZOTOWNで見つけた“ビジネスマンがあまり買うべきではないマスク”を5つ紹介しよう(各種情報は調査時点、価格は税込み)。

MAISON SPECIAL「【ZOZOTOWN限定】クールドッツ エアマスク」/1650円

 マスク自体は吸水速乾性や通気性が高く、環境にも配慮した生地を使っていて、非常に高品質・高機能だ。デザインもシンプルで、職場に着けていくにも最適だろう。

 だが、少々気になってしまうのが耳にかける紐の部分。紐はゴム製だが、手芸用の細い平ゴムのような形状で、「長時間着けていると耳が痛くなってしまいそう……」と感じる。「ちょっとコンビニまで」というシチュエーションで使う分にはいいが、朝から晩まで着け続けるにはあまり向かないだろう。もし日常使いをしたいなら、後頭部で留める補助具のようなもので耳にかけないようにすると快適かもしれない。

UNITED ARROWS「ウォッシャブル マスク」/1980円

 このマスクは、内側の生地に抗ウイルス機能を持ったKURABO社の「クレンゼ」という繊維を使用し、今の時期に使うのに最適だ。やわらかな着け心地も肌への負担が少なくてうれしい。

 だが、MAISON SPECIALのマスク同様、耳紐部分のつくりの簡素さが気になるという問題も。また、ブラック、グレー、ネイビーというカラー展開もネックとなりそうだ。暗い色は汚れが目立たないという利点があるが、熱を吸収しやすく、暑さを感じやすい。日差しが強いシーズンに使うと、ただでさえマスクをしているだけでも暑苦しいのに、ダブルパンチとなりかねず、熱中症の危険性もある。冬場の使用がおすすめだ。

babybaby select「冷感マスク 保冷剤ホールド用」/990円

 プラスチック製の立体マスクで、素材と構造のおかげで汗をかいても顔にまとわりつかない。呼吸がしやすく、耳ではなく後頭部に紐を通すタイプなので耳が痛くなりにくい、保冷剤を入れられるので冷感を感じやすいなど、非常にメリットも多い。

 しかし、いかんせん見た目のインパクトが強く、ビジネスシーンでの使用にはあまり向かないかもしれない。とはいえ、水に濡れても肌に張り付かないのはプラスチック製ならではだ。水辺でのキャンプや汗をかきやすいハイキングなど、さまざまなレジャーシーンでは大活躍することだろう。

xkko「バンブーマスク 無地カラー」/1320円

 赤ちゃん用の「おくるみ」やスタイなどを手がけるチェコのメーカー・xkko(キコー)の生地を使用したバンブーマスクは、肌当たりが良く、敏感肌やアトピーの人でも使うことができる。

 だが、サイズ展開が幼児・小学低学年用の「Sサイズ」と、小学高学年・大人小さめ用の「Mサイズ」しかなく、成人男性が着けるとあごが出てしまうかもしれない。フィット感の低いマスクは、飛沫を防ぐ効果も低減する。ビジネスマンが着けるには少々不向きだ。

 しかし、自分用ではなく子ども用と考えると、非常に快適に使ってもらえるマスクといえるだろう。ZOZOTOWNであればギフト配送も可能なので、親戚の子どもにプレゼントするという方法もおすすめだ。

B:MING by BEAMS「涼 マスク」/1980円

 抗菌メッシュ生地を使用したマスクで、通気性はトップクラス。シンプルなデザインは男女問わず使える上、ゴムにはアジャスターが付いているのでサイズ調整も簡単だ。鼻、頬、えら部分へのフィット感にこだわったつくりになっており、マスクがずれてしまう心配も少ない。

 一見、非の打ちどころがないマスクのように思えるが、注意したいのが使用には「フィルターが必要」という点だ。この商品は使い捨てのフィルターを入れて使うタイプのマスクで、万が一フィルターを切らしてしまうと使うことができない。衛生面にも配慮されている点は良いが、定期的なフィルターの購入を面倒に感じてしまう人には向かないだろう。そうした人は、洗うだけで繰り返し使えるマスクの方が安心して使えるはずだ。

 ZOZOTOWNは商品受け取り後に返品の手続きをすることもできるが、衛生用品のマスクは返品対象外だ。そのため、購入時は細部までよくチェックし、満足できる商品を選ぼう。

(文=清談社)

安倍首相は本当に病気なのか? 辞任表明以降一度も病院に行かず、「敵基地攻撃能力保有」ぶちあげ最後のレガシーづくりにやる気満々

 最悪の“最後っ屁”を安倍首相がぶちかましてきた。安倍首相は本日、安全保障政策の新たな方針に関する談話を発表。このなかで〈迎撃能力を向上させるだけで本当に国民の命と平和な暮らしを守り抜くことが出来るのか〉〈そういった問題意識の下、抑止力を強化するため、ミサイル阻止に関する安...

パチスロ「巨大な7絵柄」と「テンパイ音」に大興奮!! ~2号機名機伝説「センチュリー21」編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.18】


 激動の昭和が終わり平成の世が幕を開けた1989年春。他に先駆けてユニバーサル系瑞穂製作所から、2号機第2弾のマシンがリリースされた。『センチュリー21』である。

 仕様は、ボーナスオンリーのオーソドックスなAタイプ。つまりは不発に終わった2-1号機『アメリカーナX-2』や『ファイアーバードEX』と同じなのだが、こちらは後発の兄弟機『リバティベル』シリーズともども大ヒットを記録、見事に業界最大手の威厳を取り戻すに至ったのである。

 最大のセールスポイントは、リール幅いっぱいに描かれた大きな7絵柄。近年ではアタリマエのことなのだが、7絵柄よりも小役絵柄の方が大きかったりした当時としては、もう規格外。

 その視覚的インパクトは絶大で、自分も初めて実機を目の当たりにした時は、思わず「でかっ!!」と声を上げてしまったほどだ。

 さらにもうひとつの特徴として、「テンパイ音」の採用が挙げられる。

 ことあるごとに様々な効果音が鳴りまくる現代のマシンとは違い、当時のパチスロ機は必要最低限のサウンドしか流れなかった。が、本機種は件の巨大な7絵柄がテンパイするたびに、「ブカッ、デケデケデケデケ…」と派手な効果音が鳴り響き、ボーナスへの期待を否応なしに煽ってくれるのである。

 そもそも、7絵柄のテンパイ型が一部例外を除き2リール確定リーチ目だったので、視覚と聴覚両面からの演出効果は凄まじかった。
 
 内部のボーナス抽選プログラムにも、他の一般的な2号機にはない特徴があった。

 昔もいまも、パチスロのボーナス抽選はハードウェアのカウンターを用いた、いわゆる一発抽選方式が主流。ざっくりといえば、「16384個の数字が書かれた高速で回転する円盤から1つの数字を選び取る」という方式だ。

 一方、このセンチュリー21や4号機半ば頃(初代のハナビなど)までのユニバーサル系マシンはプログラムによる乱数生成によって役の抽選を行っていた。

 で、である。本機種の場合、複雑な論理演算の組み合わせによって、完全確率抽選ながらも特定のゲーム数でビッグ確率がアップしたり、さらにはビッグ終了後1024ゲームに到達すると100%ビッグ成立すなわち天井があったりしたのだから、いま考えても「さすが、業界最大手の技術力はすごい!!」といったところである。

 

 次回は、この「数字のマジック」を受け継いだ後続の兄弟機『リバティベル』シリーズについて語らせていただこう。


(文=アニマルかつみ)

JRA・C.ルメール騎手「顔ムチ疑惑」フアナと新コンビ結成!? 打倒デアリングタクトNo.1候補を襲った「春の悲劇」とのコラボに戸惑いの声……

 “昨日の敵は今日の友”となるのは競馬の常だが、これは少々複雑なようだ。

 この秋、牝馬三冠を目指すデアリングタクトが回避したことで、20日に中京競馬場で行われるローズS(G2)は、女王への挑戦権を懸けた戦いとなった。

 そんな中、一際大きな注目を集めているのが「夏の上がり馬」として期待されるフアナ(牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎)だ。

 約4カ月ぶりとなった前走の1勝クラス(芝1800m)では、好位から上がり最速の末脚で勝利。最後は同じ3歳馬のカレンシュトラウスと叩き合いになったが、クビ差ねじ伏せて単勝1.5倍の人気に応えた。+28kgでの出走、3着以下に3馬身差をつけたレース内容は、格上挑戦となるローズSでも高い期待を抱かせる走りだった。

 そして、そんな「新星」とコンビを組むのが、C.ルメール騎手。大レースに強いリーディングジョッキーが騎乗するとあって、期待度は増すばかりだ。

 だが、その新コンビ結成を巡って一部の関係者やファンから「戸惑いの声」が噴出しているようだ。

「今年5月、オークス出走を懸けてフローラS(G2)に出走したフアナですが、結果は3着。勝ったウインマリリンとは0.1秒差だけに出走権確保にあと一歩、届きませんでした。

実はその最大の敗因が、最後の直線で隣を走っていたルメール騎手(スカイグルーヴ)のムチがフアナを掠めてしまったことと言われています。今回、そんな“曰く付き”の相手と新コンビを組むわけですから、フアナに注目している人からすれば複雑でしょうね……」(競馬記者)

 今年1月の新馬戦で武豊騎乗の6億円馬アドマイヤビルゴがデビュー戦を勝利し、大きな注目を集めた。しかし、そんな超良血馬を最後まで追い詰めたのが、出遅れながらも上がり最速の末脚で3/4馬身差まで迫ったフアナだ。

 その後、フアナは3月の未勝利戦を完勝すると、1勝馬ながらオークス出走を目指してフローラSに格上挑戦。最後の直線で1番人気のスカイグルーヴに馬体を併せに行ったが、その際にルメール騎手の右ムチが当たりそうになったことで大きくバランスを崩している。

 結局、勝ち馬とはクビ+クビ差の3着と、惜しくも優先出走権を逃す形になったフアナ。勝ったウインマリリンが、本番のオークスでデアリングタクトと半馬身差の2着だっただけに、もし本馬が出走していれば女王をさらに際どく追い詰めていたかもしれない。

「ルメール騎手のムチが当たった、そうでないかは微妙なところですが、大きくヨレたフアナがその影響を受けていた可能性は非常に高い。ルメール騎手の方も、アクシデント直後に一瞬、フアナの方に目をやって、申し訳なさそうにスカイグルーヴを追う手を止めたままゴール……まともに(ムチが)入っていれば、戒告や騎乗停止もあったかもしれません」(別の記者)

 9日に栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは、ルメール騎手が騎乗。余力残しの内容だったが、陣営は「何とか、いい形で秋華賞に向かえれば」と出走権確保に力が入っている。

 因縁の新コンビとして注目が集まっているフアナ。ルメール騎手としては、今度こそ本番出走を実現させ、“春のお詫び”をきっちりしておきたいところだ。