JRA「5万超え」プラチナチケット化したジャパンC(G1) “確実に入場できる”アノ人達にも、意外な「苦悩」が!?

 コントレイルとデアリングタクトによる無敗の3冠達成、アーモンドアイによる芝G1・8勝など記録づくめの秋競馬。その主役である3頭が集って行われるのが、29日のジャパンC(G1)だ。

 これまでに3冠馬対決が行われたのは4回。ミスターシービーとシンボリルドルフが3度(1984年ジャパンC、有馬記念、85年天皇賞・春)対戦しているのと、オルフェーヴルとジェンティルドンナが激突した2012年のジャパンCだけである。

 もちろん、3頭の3冠馬が対戦するのは史上初。また、アーモンドアイが同レースを最後に引退することを表明しているため、この顔合わせは最初で最後となる。さらに、2頭の無敗馬が出走するため、少なくともどちらかには必ず土がつくという最強馬を決めるレースだ。

 そんな歴史的一戦を現地で観戦したいというファンも多かっただろう

 現在、コロナ禍ということで競馬場に入場できるのは、事前にインターネットで指定席を購入したファンのみとなっている。これまでのJRA観客動員記録は、1990年の日本ダービー(G1)開催日の19万6517人。競馬ブーム真っ只中の大記録だが、もしかすると入場制限さえなければ、この記録を超える観客動員が見込めたかもしれない。

 実際に、今年のジャパンCは4384席に対して5万587人もの応募があり、抽選倍率は11.5倍という狭き門だった。

 これは史上初となる無敗牝馬3冠をかけてデアリングタクトが出走した秋華賞(G1)の1万1501人、ディープインパクト以来となる無敗の3冠馬をかけてコントレイルが出走した菊花賞(G1)の1万7940人、史上初の芝G1・8勝をかけてアーモンドアイが出走した天皇賞・秋(G1)の1万9792人を大きく上回る数字だ。

「席数が増えた関係で抽選倍率こそ、秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋を下回っていますが、申し込み数自体はスゴイ数字となりましたね。次に3冠馬3頭の競演が見られるのはいつになるのか全く見当もつかないだけに、これだけ多くの応募があったことにも納得です。

関係者の間でも楽しみとなっているレースだけに、今週末は大きな盛り上がりとなりそうですね」(競馬記者)

 実はジャパンC当日の入場について、馬主も苦慮しているようだ。

 ニシノ、セイウンの冠名で知られる西山茂行オーナーが『日刊スポーツ』にて連載中のコラム『西山茂行の言わせてもらう』にて苦しい胸の内を語っている。

 詳細については本記事をご確認いただきたいのだが、ジャパンC当日のシャングリラ賞(2勝クラス)に出走を予定していたニシノアメイズが屈腱炎を発症してレースを回避することになった。現在、JRAの競馬場には馬主本人は入場できるが、出走馬がいなければ同伴者2名の入場はできないルールとなっている。

 そのため、ジャパンC観戦について「1人で行くかどうするか。愛馬の出走のない馬主席はつまらないものです」と記している。

 レースに愛馬を送り込むわけでなくても、馬主にとってジャパンCは注目のレースということだろう。

「ジャパンCを観戦するために競馬場を訪れるオーナーも多いかもしれません。一般のファンは抽選を突破しなければ入場できないのに対して、馬主だと確実に入場できますからね。一競馬ファンとして、馬主のメリットを最大限に活かせるシーンかもしれません」(同)

 多くの競馬ファンが楽しみにしている今年のジャパンC。現地で観戦する方は、歴史的な瞬間を目に焼き付けてほしいものだ。

同じ質問に真逆の回答…武田総務相が携帯会社へ値下げ“恫喝”、ドコモも値下げ不可避

「同じ質問に1カ月前とまったく正反対の答えをするなんて、武田良太総務相は予想通りまったく携帯電話料金のことを理解してないですね」――。

 ある携帯大手関係者はこう呆れる。

 問題となっているのは、ソフトバンクとKDDI(au)が先月提示した、サブブランドの「Y!mobile」と「UQ mobile」での通信容量20ギガバイトの4000円前後の料金プラン。これについての、武田氏の記者会見での同じ質問への答えが180度違うのだ。具体的に見てみよう。

 サブブランドでの値下げプランが発表された直後、10月30日の記者会見での受け答えは以下の通り。

Q:先日、ソフトバンクとKDDIが携帯料金の新プランを発表しました。政府の値下げ要請を受けたものですが、いずれもサブブランドを使ったもので、当初の値下げというイメージとは若干違うのかなというところもあるかと思います。大臣の受け止めと、これが国民の期待に応えるものになっているのかというお考えをお伺いさせてください。

A:事業者、ブランド問わず、利用者にとって魅力的な料金・サービスの選択肢が新たに出てくることは間違いないと思っています。今回、これを契機に、それぞれの利用者の皆さん方が、ご自身の携帯電話のプランその他をしっかりと見直していただいて、自らの求めに合った選択肢が非常に広がったということでは、大変な影響が出ているのではないかと思っております。

 武田氏の答えがプランに満足している様子が伺える。

 続いて、11月20日の会見での受け答えは以下の通り。

Q:NTTは、まだ方針を打ち出していませんけれども、これまでのKDDI、ソフトバンクを見ますと、サブブランドの新しい料金プランが出てきている一方で、メインのブランドでの対応がないことに対して、利用者の方から対応を求める声が出ていると思いますが、現状について大臣はどのように認識されているか、見解をお聞かせください。

A:今、コロナ禍において地域経済が低迷する中で、家計の負担を考えた時に、携帯電話料金の値段が下がった、安くなったということを、利用者の方々が実感していただかなくては、まったく意味がないと思うんですね。

 今回、「アクション・プラン」発表後、各社からサブブランドによる割安なプランが発表されて、確かに選択肢が増えたわけであります。我々としても自由な選択、自分の求めるものに合ったプラン、そして、値段を自由に選択できるように、いろいろな選択を阻害する、障害となるものを取り払うために、我々としてもいろいろな努力をしてまいったわけであります。

 一方、ほとんどの方と言ってもいいぐらいに、多くの利用者が契約しているメインブランドについては、まったくこれまで新しいプランは発表されていないんです。これが問題なんです。「羊頭狗肉」ということが適切かどうかわかりませんけれども、「いろんなプランができましたよ、つくりました。あとは利用者の方々次第ですよ」ということもわからんこともないけれども、それではあまりに不親切ではないか。

 どうだろうか。ほとんど同じ質問について、真逆の答えとなっており、「羊頭狗肉」というかなり強い言葉も使っている。大手証券アナリストの解説。

「要するに、携帯プランについて何もわかっていなかったということですよ。初めはとにかくソフトバンクとKDDIを屈服させたということで満足していたけど、よくよく報道を確認すると『サブブランドでの値下げの影響は限定的』という論調が強いと今さらになって認識した。総務省の事務方は、携帯企業サイドの『業績への影響が少ないサブブランドで少し様子を見させてほしい』という本音をしっかり理解していました。彼らは武⽥⽒もサブブランドでの値下げに満⾜していると考えていましたが、どうやら武田氏もその後ろに控える菅義偉首相もそうではなかった。それで1カ月も経過して携帯側に『だまされた』と怒りを露わにしたというわけです」。

ドコモにはメインブランドで下げろと圧力

 11月20日の会見での武田氏の態度豹変には布石があった。NTTによるNTTドコモの完全子会社化のための株式公開買い付けが成立した17日の直後だったことだ。ドコモは筆者が10月6日配信の記事で報じたように、フリーハンドの値下げが可能になった状態となった。武田氏はそれにかこつけて「ドコモは逃げずにメインブランドで値下げしろ」というメッセージをNTT側に送ったというわけだ。

 契約者が国内最大のドコモがメインブランドで値下げするとなれば、確かにインパクトは大きい。武田氏はこの会見で「特にお年寄りについては、もっとわかりやすい、丁寧なやり方を自ら考えて然るべきだ」と地方の高齢者の利用者が多いドコモへの当てつけとしてしか取れないような発言もしていることからも発言の意図は明らかだ。

 武田氏は「実質的に負担軽減が進んでいないような結果が出た時には、さらに一歩踏み込んだ『アクション・プラン』をつくる準備をいたしておるわけであります」と話し、「喧嘩師」との異名にふさわしく、携帯大手3社全体にぬかりなく圧力を掛けている。

 ドコモが他の大手2社と同様にサブブランドを新設するとの観測も出たが、この武田氏の剣幕に逆らえば、NTTを縛るNTT法の規制緩和にも影響が出ることにもなりかねない。NTTは12月から年明けにかけて、メインブランドのドコモでの値下げプランの提示に踏み切らざるを得ないだろう。

(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)

●松岡 久蔵(まつおか きゅうぞう)
Kyuzo Matsuoka
ジャーナリスト
マスコミの経営問題や雇用、農林水産業など幅広い分野をカバー。特技は相撲の猫じゃらし。現代ビジネスや文春オンライン、東洋経済オンラインなどにも寄稿している。ツイッターアカウントは @kyuzo_matsuoka

ホームページはhttp://kyuzo-matsuoka.com/

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リモートの今こそ、「声が聞こえる経営を。」

電通ビジネスデザインスクエア(以下、BDS)とFuture Creative Centerは、音声×テクノロジーで新しい体験をデザインするVoicyの技術提供のもと、「声」で企業の経営課題解決を支援するサービス「KOELUTION(コエリューション)」を開発。

そのサービスパッケージとして、音声コンテンツで社内コミュニケーションのDXを推進する「KOELUTION For Inner DX」と、内定者や新入社員とのエンゲージメント構築を推進する「KOELUTION For Recruiting」を提供しています。

KOELUTIONロゴ

今、社内コミュニケーションが希薄になっている

今年の春、独自に経営者20人に調査したところ、15人の経営者が「社内のコミュニケーションに課題がある」と回答。その中でも、「経営層と従業員」「部門間・組織間」が課題ポイントであると分かりました。

社内コミュニケーションアンケート

コロナ禍でリモートワークが浸透するにつれ、社内コミュニケーションが希薄になっている企業も多いのではないでしょうか。
「経営理念や方針が社員に伝わらない」
「現場の声を経営層に届けるチャネルがない」
「部門・部署間での情報共有がない」
といった、あらゆるコミュニケーション不全に対し、サービスのタグラインの通り「声が聞こえる経営を。」実現するサービスとして、声のソリューション「KOELUTION」を開発しました。

KOELUTIONでは、音声プラットフォームVoicyを活用し、経営者や従業員自身がパーソナリティーとして実際の「経営者の声」「社員の声」を届けることで、文章だけでは伝え切れない、体温が感じられるコミュニケーションを実現します。

あえて音声のみとすることで、文章よりも、情報に対する理解度や発信者への親近感を高める効果が期待できます。また、動画のような複雑な編集がいらず、電車など移動中でも、専用アプリを使ってスマホ上で簡単な編集・更新が可能。スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンなどのハードの普及に伴い、“耳の可処分時間”が増えている中、聞く側も、作業しながら耳だけ傾ける“ながら聴取”ができます。

まずサービス第1弾として、社内のコミュニケーションに特化した、「KOELUTION for Inner DX」の提供を始めました。DX(デジタルトランスフォーメーション)というと、無機質に感じられるかもしれませんが、「声」だからこそ、本人にしか話せない内容・トーン、雰囲気、感情が伝わる。いわば、体温が伝わる、温かいDXだと考えています。

「企業の魅力再発見診断」など独自のサービスフロー

「KOELUTION」は、大きく3ステップのサービスを提供しています。

「KOELUTION」3ステップ

まず、STEP1として「企業の魅力再発見診断」を行います。オリジナルで開発した「100 QUESTION」を活用し、その企業の魅力の棚卸しや課題分析を実施。その後カルテを策定します。

例えば、
「年間行事の中で自社に定着しているイベントはありますか?」
「会社を象徴するようなレジェンド社員がいれば3人教えてください」
といった質問を通してその企業のフィロソフィーやヒストリーを発掘。配信する音声コンテンツの切り口の発見や、誰が話すべきか発信者の抽出を行っていきます。

続くSTEP2は、導入企業に編集企画チームをつくり、「声の番組表開発」をおこないます。コンテンツを継続的に配信し続けることが重要なので、必要に応じて社内横断チームをつくることもあれば、広報や人事の方などにリードしてもらうことも想定しています。

その上で電通のクリエイターが、「チャンネル名をどうするか」「導入で何を話すか」というところまでサポートします。さらに、テクニカルサポートチームとしてVoicyも参加。自社、Voicy、電通の3社による運営体制がポイントです。

STEP3として、放送・チャプターごとに完聴率や離脱地点を確認するレポートを毎月定点配信。当月のリスナーの増減、再生時間増減など、細かいデータを取り、毎月レポーティングすることができ、今後のコンテンツ配信に生かしていただけます。

リモートワークで生まれた新たな採用課題に切り込む

採用コミュニケーションがコーポレートコミュニケーションとして機能する今、採用領域にも電通のクリエイティビティーは拡張していくべき。そこで、私たちは採用領域のクリエイティブ開発に取り組んでいます。

2020年夏はコロナの影響を受け、例年に比べ、新卒採用における企業の会社説明会やインターンシップの機会が激減していました。そこで、オンラインの強みを生かし、就職活動の地方格差に一石を投じるアクションをつくるべく、キャリア教育を支援するNPO法人エンカレッジと共同で、「47 INTERNSHIP」を企画開発。47の都道府県からそれぞれ1人ずつ選出し、47人の学生が参加できる複数企業合同のオンラインインターンシップを実施しました。

47 INTERNSHIP

その中で、採用人事セクターの方々から寄せられたのが、内々定を出した学生とのエンゲージメント構築の難しさが顕在化しているという声でした。コロナの影響で対面で会うことができず、入社前後のコミュニケーションの量と質が低下したことで、内定者や新入社員の不安を解消しにくい構造が、内定辞退や新入社員の早期離職を生んでいます。

そこで、エンカレッジと包括的業務提携を結んでいるRECCOOと共同で、サービスパッケージの第2弾として、内定者や新入社員とのエンゲージメント構築を推進する「KOELUTION For Recruiting」を提供開始しました。

KOELUTION For Recruiting

企業側の配信のみならず、内定者や新入社員自身にもパーソナリティーとして参加・配信してもらうことで、入社前後の両者のギャップを埋めていくことに活用いただければと考えています。

KOELUTION For Recruiting利用例

今後も「KOELUTION」では、あらゆる人と人、人と組織、組織と組織のコミュニケーション課題に対する、「声」のソリューションを提供していく予定です。


「KOELUTION(コエリューション)」リリース:
「声」で企業の経営課題を解決するサービス「KOELUTION(コエリューション)」を開発

IOCに表彰され大はしゃぎの安倍前首相が披露した寒すぎるポエム! コロナ無視で「その日、東京にラッパが鳴る」って…

官邸の声を代弁する御用評論家、陰謀論全開で政権批判者を攻撃するネトウヨ文化人、中立のふりしてこっそり政権の味方をするどっちもどっちコメンテーター……。安倍政権から菅政権に変わっても、メディアを跋扈する政権応援団を、ツイッターでも人気のまんが家・ぼうごなつこが、笑い飛ばすマン...

ラジオPRキャンペーンアンバサダーにHiHi Jets が就任。青春ラジオ小説「オートリバース」のテーマソングも担当

TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」キャンペーンのアンバサダーに、アイドルユニットHiHi Jetsが就任


日本民間放送連盟ラジオ委員会とradikoは、共同企画TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」キャンペーンのアンバサダーに、アイドルユニットHiHi Jetsが就任したと発表した。
メンバー5人はラジオの魅力をPRするとともに、民放ラジオ99局とradikoで放送・配信する青春ラジオ小説「オートリバース」のテーマソングも担当する。

TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」キャンペーンのアンバサダーに、アイドルユニットHiHi Jetsが就任
アンバサダーの5人は、キャンペーンと番組ポスターに出演し、11月19日オープンの特設サイト「ラジオっていいね」でラジオの魅力を伝える。また、写真、動画投稿によるSNS展開も実施する。
5人はアンバサダー就任に当たり、「ラジオにしかない空気感が大好き」「日常的にラジオを聴いている」とコメント。ラジオの楽しさや素晴らしさ伝えられるように頑張りたいと語った。

TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」キャンペーンのアンバサダーに、アイドルユニットHiHi Jetsが就任
TOMORROW PROJECT「ラジオっていいね」キャンペーンのアンバサダーに、アイドルユニットHiHi Jetsが就任

一方、ドラマ「オートリバース」は、1980年代を駆け抜けたアイドルと親衛隊の少年たちの青春ストーリーで、HiHi Jetsの猪狩蒼弥さんと作間龍斗さんが主人公の二人を演じる。当時の歌謡曲をふんだんに使った構成で、若い世代のみならず中高年世代もターゲットとする。収録は「バイノーラル録音」で行い、まるでその場に居合わせたような臨場感を再現。リスナーをイマジネーションの世界に誘う放送・配信となる。
テーマソング名は「ドラゴンフライ」。「オートリバース」の原作者・高崎卓馬氏(電通)が今回のラジオドラマのために書き下ろした歌詞をHiHi Jetsが歌い、番組PRで使用する。また11月下旬には、ドラマの特設サイトもradikoサイト内に開設し、世界観、魅力を発信していく。
ドラマは、1話完結の約1時間番組で、12月7~13日の期間中、順次民放ラジオ99局で放送。Radikoでは、放送と異なる約20分の11エピソードをオリジナルコンテンツとして配信予定だ(12月7~20日)。

2020という、特別というより特殊な1年に、選ばれたコピー。「TCC賞展2020」開催中

コピーの最高峰を選ぶ広告賞「TCC賞」の2020年度受賞作品を紹介する「TCC賞展2020」が、汐留のアドミュージアム東京で開催されている(1月23日まで)。入場は無料、入館は予約制。

TCC賞展2020

同展では、TCCグランプリ1作品群、TCC賞14作品群、審査委員長賞2作品群と最高新人賞1人、新人賞19人の受賞作品を紹介する。

併設のライブラリーでは、コピーライターの愛読書をメッセージとともに紹介する「コピーライターの本棚」を実施している。
また、受賞者によるオンライントークイベントも実施予定。(詳細はTCCウェブサイトへ)


「TCC賞展2020」

※入館は予約制
主催:(公財)吉田秀雄記念事業財団/東京コピーライターズクラブ
会期:2020年11月21日(土) ~2021年1月23日(土)
会場:アドミュージアム東京 企画展示室(Hall B)
  東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留
開館時間:火~土曜 12時~16時
休館日:日曜、月曜(ほか不定休あり)
入場料:無料
 詳細はアドミュージアム東京のホームページまで。

 

安倍前首相が学術会議任命拒否した宇野教授の父は成蹊大の恩師!「本当の保守じゃない」「もっと勉強を」と批判された逆恨みか

 菅義偉首相の説明がないまま既成事実化されようとしている日本学術会議の任命拒否問題。しかし、その一方で新たな事実がつぎつぎと明らかになっている。   そのひとつが、今回、任命拒否された6人のうちのひとり、東京大の宇野重規教授が安倍政権時代の2018年にも、官邸側に任命を拒...

世界で“絆”生む「コマ大戦」に見た、中小企業コンテンツの可能性

中小企業が持つ、商品を売るだけではないコンテンツメーカーとしての魅力や可能性を探る本連載。

日本経済新聞社との取り組みを紹介した第1回第2回に続き、第3回は実際に中小企業の強みを「コンテンツ」として発信し、反響を得ている経営者の方に話を伺いました。

本連載の著者である森本紘平は、中小企業にフォーカスした企画・コンテンツ開発に携わり、1000人を超える経営者と交流してきました。その中でも、特にすごみを感じた経営者の一人が、ミナロ代表取締役の緑川賢司氏。

「コマ大戦」というキラーコンテンツを生み出し、全国の中小製造業だけでなく世界をも巻き込んだムーブメントを起こした緑川氏に、中小企業が持つコンテンツメーカーとしてのポテンシャルや、コンテンツを発信することの意義をお聞きしました。

緑川氏×森本氏

中小製造業が生んだ唯一無二のコンテンツ「コマ大戦」

 

森本:緑川さんには「NIKKEI全国社歌コンテスト」の審査員をはじめ、さまざまなプロジェクトの企画段階から相談に乗っていただき、いつも大変お世話になっています。僕は中小企業にはコンテンツメーカーとしての大きな可能性があると信じているのですが、それをまさに体現されているのが「全日本製造業コマ大戦(※1)」だと思います。このコマ大戦が生まれた経緯を改めてお聞かせください。

※1 全日本製造業コマ大戦
全国の中小製造業が自社の誇りをかけてつくったコマを、土俵上で対戦させる喧嘩ゴマの全国大会。2012年の初開催以来、毎年数多くの企業が参加し、「高校生コマ大戦」「世界コマ大戦」も開催されるなど、世代・国境を超えてムーブメントが広がり続けている。

 

緑川:下請けとして長らく日本を支えてきた中小製造業は、立派な技術や設備を持っていても、なかなか自社製品を世の中に売り出す機会がありませんでした。さらにリーマンショック以降、景気が落ち込んで苦境に立たされる製造業も多い中、追い討ちをかけたのが2011年の東日本大震災です。このままでは町工場の未来はないと思い、なにか希望が持てる活動ができないかと考えていたとき、たまたま目の前に現れたのがコマでした。

森本:コマとはどのように出合ったのでしょうか?

緑川:知り合いの町工場が、フランスの展示会にコマを出展していたんです。なぜなら、自分たちがつくったコマがよく回れば、言葉が通じない海外の人にも技術力が伝わるから。

素晴らしいアイデアだなぁと感心していたのですが、いや待てよ?と。1センチ程度の小さいコマならどこの町工場でも簡単につくれるし、材料費もそんなにかからない。全国の町工場にコマをつくってもらって日本一を決めようと。こうして、2012年2月にパシフィコ横浜で第一回全日本製造業コマ大戦を開催し、22チームが参加してくれました。

森本:初回の反響はいかがでしたか?

緑川:NHKや日刊工業新聞などに取り上げていただき、全国の町工場から「うちも参加したい」という問い合わせが殺到しました。第二回の参加数は200チーム。7ブロックに分かれて予選大会を行いました。

第一回全日本製造業コマ大戦

森本:あっという間に業界に広がっていったんですね。中小製造業を元気にしたいという目的でスタートしたと思うのですが、実際に参加した企業にはどんな変化が訪れたのでしょうか?

緑川:第二回大会で優勝したのが、岐阜にあるシオンという会社。従業員8人程度の小さな町工場ですが、コマ大戦をきっかけに自社ブランドの文房具をつくると、蔦屋書店やLOFTなどにも置かれるようになり、飛ぶように売れたそうです。彼らがつくったレプリカのコマを、某有名歌手が140個購入されたという逸話も生まれています。

森本:まさに中小製造業のコンテンツ化が成功した好例ですよね。

DRILLOG
シオンの自社ブランド文房具「DRILLOG(ドリログ)」

 
世界大会のきっかけは、チェ・ゲバラからのメール!?

 


森本:その後、コマ大戦は全国から世界に展開していきます。その経緯も教えていただけますか?

緑川:突然ですが、チェ・ゲバラの話をさせてください。ゲバラはご存じの通り、搾取されている人たちを助けようとキューバ革命を起こし、「アメリカの畑」と呼ばれていたキューバを解放した人物です。彼が亡くなった1967年に私は生まれたという縁もあり、昔からゲバラの功績や生きざまに感銘を受けていました。

コマ大戦の世界大会を企画したとき、最初に手を挙げてくれたのがボリビアです。ボリビアは南米最貧国といわれていますが、職人がたくさんいる国です。そして、ボリビアはゲバラが暗殺された土地。ボリビアの発展に尽力し、道半ばで亡くなったのです。

私はボリビアからメールをもらったとき、「これはゲバラからの連絡だ」と勝手に思ってしまって(笑)。早速、土俵やコマのサンプルをボリビアに送り、予選大会を開きました。その後、他の国でも予選大会を行い、ボリビアのチャンピオンを含む世界大会を日本で開催しました。

全日本製造業世界コマ大戦2015

森本:その熱量や勢い、本当にすごいです。近年は中高生の間でもコマ大戦が広がっているんですよね。

緑川:はい、工業高校の大会なども行われていますし、小学校のイベントや地域のイベントでも採用してくれています。コマをきっかけに子どもたちが地域の町工場に触れて興味を持つ機会が増えれば、町工場の発展につながると思うので、今後も続けていってもらえるとうれしいですね。

森本:コマ大戦は「教育」という観点でも魅力的ですよね。大人が仕事、もしくは仕事の延長線上にあることにワクワクする姿って子どもたちの心に残るじゃないですか。社会人になっても熱くなれるものがあるんだと子どもたちに伝えることは、すごく大事だと思います。


企画のポイントは、「発起人の熱量」と「エンタメ性」

 

森本:改めて振り返ってみて、企画が成功したポイントはどこにあると思いますか?

緑川:「言い出しっぺ」が動くことです。本番だけでなく、事前に準備すべきことが多く、地域のリーダー探しも含めてたくさんの人を巻き込んでいかないとイベントは成り立ちません。人を動かすのは、発起人の思いです。自ら率先して動き、みんなに思いを伝えていく。すると、周りの人たちも盛り上がって企画がどんどん動いていくのです。

森本:僕がコマ大戦を見て感じたのは、発案者の熱量がコンテンツに乗っかっていることはもちろん、受け手側にとっても楽しめる工夫がされている点も大切だということ。

例えば、すごく強そうなコマなのに、投げる人がミスして回らないというハラハラ感があったり、大会ルールをうまくかいくぐって勝ちまくるヒール役のコマがいたりなど、中小製造業に関係ない人でもエンターテインメントとして楽しめる設計をされていますよね。

緑川:まさにエンターテインメント性は大事にしているポイントです。どんなに意義のあるプロジェクトでも、結局面白くないと当事者以外の人には見てもらえません。いかに分かりやすく、面白く伝えられるかが重要です。

森本:もう一つ、コンテンツ開発をする上で僕が参考にしていることが、スピード感を持って形にするということ。緑川さんはとにかく形にして、トライ&エラーを繰り返しながら大きなものをつくっている印象です。

緑川:確かに、PDCAではなく「PDPDPD……」をずっと続けているかもしれない(笑)。

森本:それこそが緑川さんの強みであり、たくさんの人がコマ大戦に引き付けられる理由だと思います。人を巻き込んで新しいことを始めるとき、相手はどんなに説明されても目に見えないと現実味が湧かないですよね。

規模が小さくても、素早く形にしてコマ大戦の世界観を提示できたからこそ、初回から大きな反響を呼び、一気に拡大することができたんだと思います。

コマ大戦の様子


コンテンツを成功に導く「緑川さんフレームワーク」とは?

 

森本:今、コンテンツの重要性はますます高まってきていると感じます。例えば、テレビの視聴に関しても「なんとなくテレビを見る」のではなく、「あのドラマを見よう」と、コンテンツありきで視聴する人が増えています。

また、コマ大戦がきっかけで文房具販売に成功したシオンのように、コンテンツというワンクッションを挟むことで、ステークホルダーの気持ちをグッと近づけることも可能になります。

電通の本質的な強みは、人の心を動かす企画・コンテンツを、クリエイティブとメディアのチカラを使ってつくり込めることだと思うので、その強みと中小企業が持つコンテンツメーカーとしての強みを掛け合わせることで、副次的に中小企業の課題解決につながるのではないかと思い、僕も「15秒おしごとTV」や「社歌コンテスト」(現在は大企業も対象)といった企画を考案してきました。

緑川:社歌コンテストはもはや定番になっているからすごいですよね。企画が存続・発展しているのは、言い出しっぺである森本さんの力だと思いますよ。

森本:社歌コンテストが発展したのは、日経新聞とJOYSOUNDのブランド力があったからです。社歌も15秒おしごとTVも、緑川さんにアドバイスを頂いて骨子ができました。実は僕、「緑川さんフレームワーク」というものを使っているんです(笑)。

緑川:なに、それ?(笑)

森本:企画が成功するまでのステップを「ホップ、ステップ、ジャンプ」の三段階に分けているんです。ホップは「行動が伴うから説得力が出てくる」、ステップは「説得力があるから人がついてくる」、ジャンプは「人がついてくるから成果が出る」。これが、緑川さんの仕事から抽出したフレームワークです。

緑川:なるほど(笑)。

森本:このフレームワークから生まれた企画は必ず成功すると思っているので、ぜひ皆さんにも使っていただきたいです(笑)。

 

「NIKKEI全国社歌コンテスト」表彰式後
「NIKKEI全国社歌コンテスト」表彰式後のコアメンバー打ち上げで(2019年12月) 前列右から3番目が緑川氏、前列右端が森本氏


連携・連帯が、ワクワクするコンテンツを生み出す

 

森本:今後、緑川さんが取り組んでいきたいことを教えていただけますか?

緑川:今、中小企業の数を減らして再編する政策が検討されていますが、私は集約には限界があるし、中小企業が担っている役割を集約ですべて賄えるとは思っていません。それよりも、本来もっとパフォーマンスを発揮できるはずの中小企業を改善し、より魅力的な商品を世の中に届けられるように変えていくことが重要だと考えています。

そのためには、ただ中小企業に働きかけるだけでなく、政治にも提言をしていかなければなりません。しかし、一方的に意見を伝えるだけでは世の中は動かないので、社会が協力したいと思えるような組織を、中小企業の皆さんと一緒につくっていきたいと思っています。そのときに重要な切り札となるのが、コンテンツの力ではないかと考えています。

森本:ありがとうございます。どうして緑川さんに仲間が多いのかを改めて考えてみたのですが、やっぱり常にみんなのことを第一に考えているからだと思うんです。どうしたら相手が良くなるのか、どうしたらみんなが良くなるのか、どうしたら国が良くなるか。いつも人のことを考えているからみんながついてくるんですよね。

緑川:そこは森本君も同じだと思いますよ。どうしたら中小企業の人たちに喜んでもらえるか、そこを考え尽くしたからこそ、社歌コンや15秒おしごとTV、中小企業魂の声といった企画に協力してくれる人がたくさん現れたんだと思います。

森本:恐れ多いです。緑川さんも「連携・連帯」をキーワードに掲げていますが、僕がつながってきた面白い人、熱い思いを持った社内外の人たちを、中小企業の方々につなげていくことも、自分がこれから果たすべき役割だと考えています。

緑川:つなぐって大事だよね。とある先輩が「おれは接着剤だ」と言っていたのですが、まさに接着剤のような存在が重要。時代が変わっても、人と人が出会うことの価値は変わりません。その場をつくることが、結果的にワクワクするコンテンツにつながり、未来の仕事につながるんじゃないかと思っています。これからも期待していますよ。

森本:ありがとうございます!コマ大戦が世界に広がっていったように、自分のプロジェクトも世界を視野に入れていきたいと思っています。コンテンツをきっかけに他国の人々同士が出会い、絆が深まり、新しい仕事ができていく。そんな世界観を目指します。今後もいろいろと相談させてください!本日はありがとうございました。
 

変化の激しい時代に、企業の成長原動力となるブランディングとは?

電通のクリエイティブ横串組織「Future Creative Center」(FCC)は、広告の枠を超えて、未来づくりの領域をクリエイティビティーでサポートする70名強による集団。この連載では、「Future×クリエイティビティー」をテーマに、センター員がこれからの取り組みについて語ります。

今回取り上げるのは、FCCメンバーが取り組んだ「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクトです。有料多チャンネル放送を軸としたメディア事業のサービス“スカパー!”が有名ですが、グループ内では宇宙事業も行っており、利益全体の半分以上を占めています。そのユニークな事業形態をきちんと発信し直すことになりました。

最大のポイントは、この企業ブランディングが社員やその家族など、内側への発信でもあったこと。つまり、企業ブランディングを企業や社員の成長・やりがいにつなげる必要がありました。加えて、プロジェクトはコロナ禍の中で進行。新たな発見もあったといいます。電通FCCメンバーの三戸健太郎氏、田中せり氏、そして電通のプロデューサー門田耕平氏に話を聞きました。

三戸健太郎氏、田中せり氏、門田耕平氏

※この取材は、オンラインで行われました。

社員の方がワクワクする、「この指とまれ」の表現を目指した

三戸:スカパーJSATグループ(以下、SJ)は、衛星放送だけでなく宇宙事業も行っています。しかし、その部分が世の中にあまり知られていません。メディア事業と宇宙事業という、ユニークな2本柱の企業であることをきちんと伝えようと、企業ブランディングプロジェクトが始まりました。3月から制作がスタートし、10月に第1弾となるCM、新聞広告、ウェブサイトを発表。今後、3年ほどかけて企業ブランディングを行っていく予定です。

「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクト、CM①

「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクト、CM②

「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクト、CM③
「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクト、CM
 
「スカパーJSATグループ」の企業ブランディングプロジェクト、ウェブサイト
ウェブサイト

門田:もともと私がSJの営業窓口を担当しており、クライアント課題を聞いていました。SJの宇宙事業は、メディア事業の倍近い利益を稼ぎ出しています。日本で初めて通信衛星を打ち上げた民間企業であり、今も約20基の通信衛星を保有。研究・開発にとどまらない、実際に宇宙で“実業”を行っている稀有な企業なのです。

三戸:それを世の中にきちんと伝えるのはもちろん、今回は社員やご家族の方、つまり企業の内側に伝えるのも重要なポイントでしたよね。

門田:そうですね。メディア事業は競合も増え競争が激化しています。一方、宇宙事業の方は日本でパイオニアの存在ながら、知らない人も多い。その中で、社員の皆さまが誇りを持ってSJの魅力を語れるようにしたいと。また、メディア事業と宇宙事業はあまりに内容が違うため、事業間の交流も少なかったので、その垣根をなくしたいと。世の中への認知とともに、SJ自身の成長原動力となる企業ブランディングが求められたのです。

三戸:門田さんからその話を受けたのが今年初めでした。僕はプランナーとしてプロジェクト全体の戦略や企画をつくる役目、田中さんはアートディレクターとしてビジュアル面を担当、コピーライターには僕と田中さんの同期でもある、渡辺千佳さんに入ってもらい、プロジェクトを進めることになりました。

田中:案を出すとき、大前提として「SJが今やっていることを説明するだけの広告にはしない」という方針を決めましたよね。

三戸:はい。それにより世の中にSJを説明することはできても、見た社員の方が会社の未来にワクワクしたり、モチベーションや誇りを持つことにはつながりにくい。自分たちの会社は自分たちが一番知っていますから。むしろ、それを見てみんなが楽しそうに感じたり、集まってきたりするような、「この指とまれ」みたいな表現にしようと。

田中:今のSJを説明するのではなく、企業や社員の方が目指す“道しるべ”や“目印”をつくるというイメージで。

指針

三戸:そのためには、社員の方が見てグッとくる表現、社員の方に響くメッセージをつくる必要がありました。そこで、僕らが一方的に案を出すのではなく、まず社員の方の声をヒアリングする機会を設けたんです。「なぜSJに入ったのですか?」「宇宙って皆さんにとってどんな存在ですか?」など、シンプルなことを聞いていきました。

田中:こちらがどんどん提案するのではなく、社員の方と同じ方向を見ながら一緒につくり上げていく。FCCが大切にしている“伴走型”の制作です。

三戸:はい。僕らがやりたいこと、言いたいことを一方的に言うよりも、社員の方の思いや気持ちを反映した方が、企業の内側に響くブランディングになります。

見て情報が完結するのではなく、企業の目印や道しるべになる広告を

三戸:そうやって生まれたブランドスローガンが「未知を、価値に。」です。ヒアリングで感じたのは、とにかく社員の方の宇宙愛や情熱がすごいこと。なぜここまで宇宙に引かれるのかを考えたとき、やっぱり宇宙が未知の存在だからと考えたんです。

ブランドスローガン「未知を、価値に。」

ブランドスローガン「未知を、価値に。」

未知のものにワクワクするのは、普遍的な人間の気持ちですよね。宇宙は未知だらけで、だからこそ面白いし、社員の方の情熱になっている。であれば、未知にフォーカスしたスローガンにしようと。

田中:先ほど「目印をつくる」と言いましたが、明確な目標やゴールを表現すると、そこに到達したら終わってしまいます。また、これだけ変化の激しい状況では、具体的な目標よりも、方向性や目印といった変わらない本質をつくるべき。どんな時代にも生きるブランドになります。その意味でも、今の状況に合っているのかなと。

三戸:もうひとつ、このブランディングではSJを「宇宙実業社」と定義し直しました。これも社員の方の声が基になっていますね。というのも、ある方が「SJは宇宙の総合商社」だと話していて。その言葉が印象に残りました。それをかみ砕くと、宇宙で研究開発している機関はあっても、SJのように宇宙で実業をしている会社は少ない。そこでコピーライターの渡辺から「宇宙実業社」という言葉が生まれました。

門田:今回は企業ブランディング第1弾として、CM、新聞広告、ブランドサイトを作成しましたね。まずは「スカパーJSATとはこういう企業です」と表明する“宣言編”の位置付けです。

三戸:「未知を、価値に。」という言葉ができたので、あとは表現物がそれをきちんと伝えられるように。例えば、未知と言いながら説明し過ぎの表現物をつくっても合いません。CMも、SJの事業に関する説明は極力少なくしました。

田中:私は新聞広告のグラフィックを制作しましたが、目印、道しるべとしての広告なので、とにかくシンプルに。宇宙や衛星の写真を使えば分かりやすいですが、それは説明広告であり、読者も見慣れたビジュアルでスルーしてしまうかもしれません。そこで、大胆かつシンプルなビジュアルを選びました。

新聞広告
    新聞広告

三戸:新聞広告でここまでシンプルなデザインは、かなり勇気がいりますよね(笑)。今回SJの部署横断ブランディングプロジェクトの皆さまと並走させていただいたのですが、長い時間をかけて議論をして、お互いに思いを共有していたため、この勇気ある決断も素早くしていただけました。そこは、本当に感謝しています。

田中:そうですね。ただ、広告は外に対して自分の企業を見せる役割だけでなく、その広告を見た社員のためのものでもあると思います。だとすると、見て情報が完結する説明的な広告ではなく、この企業についていきたい、この先の歩みを見たいと思うような、行き先を示すサインのようなビジュアルがいいなと。

具体的には、未知を「余白」だと考え、上半分を“黒い余白”と位置付け、標識的な星のようなデザインを入れました。具体的な写真や絵を使わず、抽象的な星にしたのは、メディア事業の方にとっても、宇宙事業の方にとっても、この星がSJのビジネスの象徴である衛星であり、また未知を価値にする社員自身でもある、という意味を込めたかったからです。ブルーから黒へのグラデーションも、夜明け前の地平線に見えたり、宇宙視点での地平線にも見えたり。見る人に委ねるビジュアルにしました。

リモート制作の体験から生まれた「家族に見てもらう」アイデア

三戸:コロナ禍の制作ですべてリモートでしたが、意外とできちゃいましたよね(笑)。ロサンゼルスでの撮影をリモートでして、CMをつくるのはさすがに不安だったのですが、できるものだなと……。

門田:10月1日にCMがテレビで初オンエアになると決まり、社員の方とそのご家族に見ていただく仕掛けもしましたよね。

三戸:そうですね。コロナ禍でSJの方も多くが自宅勤務の状況です。出来上がったCM映像を発表するような社員総会も開かれないので、どう皆さんに伝えるか悩みました。とはいえ、この企業ブランディングは内側に届けるのが重要。そこでSJの方と話し合い、オンエア前日に米倉英一社長(スカパーJSAT㈱ 代表取締役 執行役員社長)から社員全員に直々のメールを送信していただきました。このプロジェクトへの思いとともに「テレビで明日のCMを見ましょう」と。

家族の方に見ていただくアイデアには、こんな背景もありました。編集したCMの試写をリモートで行っていたのですが、SJの方々がその場で小・中学生の息子さんや娘さん、旦那さんにCMを見せて意見を聞いてくれたんです。社員のご家族の意見も大事にしながらブラッシュアップしていった場面もあり、「ぜひ家族の方にも見ていただきたい」と思ったんです。

田中:今回のプロジェクトで感じたのは、企業の成長につながるブランディングは、企業の社員の方の気持ちや向かう先を示すものであるべきということです。当たり前のことですが、その企業を一番熟知していて愛情を持っているのは社員の方々です。だからこそ、社員の方々の気持ちを表したものでないといけません。とはいえ、中にいると気づかない、あるいはその思いをきちんと表現しきれない時もあるので、私たちの視点や表現によって、手助けできればいいなと。そういった存在になるべきだと思いました。

三戸:僕らがいきなり「こんな表現どうですか」と出すのではなく、今回のように社員の方と対話しながら、伴走型でつくることが大事ですよね。そしてもうひとつ、企業の成長につながるブランディングをするには、今の企業の価値を言い当てるのではなく、未来に向けてどんなことをしていくか、どんな姿勢がワクワクするか、「この指とまれ」のやり方が重要です。

しかも今は、数カ月先がどうなるか分からない状況。その中では「ここを目指す」と明確に目的地を示すより、企業の姿勢を含め「変わらない本質」を表現するのが大事なのかなと。ブランディングは一過性ではなく、ずっと続いていくものなので。

門田:SJの企業ブランディングも、3年ほどの長期で企画を進めていきますよね。

三戸:はい。今回は宣言編であり、王道のブランディング施策でしたが、今後は実際のアクションを行っていきます。3月の提案時にも「SAYからDOへ」という言葉を掲げていて。今後は、実際のアクションを通してブランドを築いていくので、ぜひ楽しみにしていてください。

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