楽天モバイルに見る、楽天の強さの秘密…三木谷浩史会長の強力なリーダーシップがカギ

 携帯電話キャリアである楽天モバイルは大手3社の値下げに対抗し、現在のデータ無制限2980円というプランを、「1GBまで無料」「1~3GBは980円」「3~20GBは1980円」「20GB超は2980円」に変更すると発表した。大手3社と比較して1000円ほど安い、驚きの料金プランになっている。記者会見で会長の三木谷浩史氏は「全国民に最適なプランを提供することが楽天モバイルのミッション・心意気だ」と語っている。

 しかしながら、こうした値下げをせずとも、楽天モバイルは専用アプリRakuten LINKを用いて通話した場合、通話料は無料であるため、十分に競争力はあるはずだが、なぜ大胆な値下げを実施するのだろう。

 大手3社の値下げに関する報道を見ていると、「20GBで2980円」と通信料のことばかりが注目され、通話料はあまり話題になっていなかった。結果、価格における楽天モバイルの優位性は薄れ、今後どうなるのかといった報道が目立った。こうしたイメージを払拭するために、何か新たな施策が求められたという事情もあったかもしれない。

 また、携帯電話キャリアの変更は、多くの人にとって「人生の一大事」と言ってもよいほど厄介な問題である。長期使用に伴う割引やポイントの放棄、他のキャリアとの料金比較や変更に伴う煩雑な手続きなど、膨大なスイッチングコストが発生する。さらに、長年使用してきた愛着のほか、多くの人は基本的には保守的といった事情も考えられる。

 こうした消費者から注目され、実際に乗り換えてもらうためには、一目でわかる大胆なプランの提示が必須となる。

 楽天モバイルの収益化には、まだ時間が必要であろうが、それでもなお先着300万人を対象に実施した1年無料キャンペーンの結果、すでに220万人以上のユーザーを獲得している。楽天モバイルがここまで大胆なプロモーションを展開できている背景には、今なお現役バリバリの創業者であり、強いリーダーシップで会社を引っ張る三木谷氏の存在があると思われる。

 たとえば、楽天カードは取扱高が11兆円を超え、会員数は2100万人を突破し、楽天グループに大きな富をもたらしている。今やクレジットカードの入会金・年会費無料は当然の状態となっており、重要なことはユーザーにいかに使ってもらうか、つまりいかにアクティブユーザー化させるかである。しかしながら、多くのクレジットカード会社では、会員数を増やすことには精力を傾けるが、そのあとのフォローが行き届かず、結果、大きな収益に結びついていない場合が少なくない。

 一方、楽天カードにおいては、まず楽天市場などで利用可能な5000~8000円程度のポイントが付与され、さらに入会後1カ月の間に、楽天市場ではなくリアルの買い物の場で1回の利用につき100ポイント獲得できる(上限1000ポイントまで)キャンペーンを展開している。

 つまり、楽天市場はもちろんのこと、リアルの買い物の場においても楽天カードを利用することをユーザーに習慣化させる試みが見られる。こうした大胆さ、アグレッシブさの源は、やはり創業者のリーダーシップにあるように思われ、豊かな日本社会で変に上品になってしまった多くの企業にとって重要な要素に思われる。
(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

ミャンマー軍クーデター、アジアで高まる地政学リスク…インド・中国、代理戦争の懸念

 2月1日、ミャンマーにおいて同国国軍がクーデターを実行した。この結果、軍出身のミン・スエ第一副大統領が暫定大統領となり、期限を1年間とする非常事態宣言を発出した。軍はNLD(国民民主連盟)党首のアウン・サン・スーチー氏をはじめとする幹部を拘束し、「ミン・アウン・フライン国軍総司令官に全権力が委譲された」と一方的に宣言した。2020年11月8日に行われた総選挙で敗北を喫した国軍が「総選挙に不正があった」として票の再集計を求めたが、選挙管理委員会がこれに応じなかったことから、議会の招集日に当たる2月1日に実力行使に出たとされている。

 ミャンマーは中国南部からインド洋に抜ける位置にあることから、地政学上の要衝である。「中国の台頭」を念頭に日本、米国、豪州、インドなどが進める「自由で開かれたインド太平洋」戦略を実現する上で重要な国であるとの認識が高まっている矢先にミャンマーでクーデターが勃発したことで、国際社会はその対応に苦慮している。「制裁を科すことでミャンマーが孤立すれば、中国のみが利することになる」との懸念があるからである。

 中国は「一帯一路」の下でミャンマーとの物流ルート「中国・ミャンマー経済回廊」の建設を進めており、完成すれば中国は内陸部からインド洋に抜ける大動脈と海洋進出の足がかりを得ることになる。原油・天然ガス輸送におけるマラッカ海峡への依存度を低下させるため、ミャンマーのチャウピュー港から中国雲南省につながる原油・天然ガスパイプラインも整備してきた。

 中国はミャンマー軍に対しても各種軍事協力を提案してきたが、ミャンマー軍は中国と協力しながらもその影響力拡大に対する警戒を怠ることはなかった。中国は海洋輸送路確保に向けた「真珠の首飾り戦略」の一環として、ミャンマーの主要な港湾に海軍の駐留を望んできたが、ミャンマー軍は外国軍の駐留を禁止した憲法を盾にこれを拒否してきた経緯がある。

 その背景には根深い反中感情がある。1990年代の軍事独裁時代に中国資本がミャンマーに流入、これにより凶悪犯罪が多発したという苦い経験がある。国境地域の問題も軍が中国を警戒する大きな理由となっている。135の少数民族が住んでいるとされるミャンマーは、これまで繰り返し紛争を経験しており、特に「東北部の国境地帯であるシャン州とカチン州の中国系少数民族の武装解除がうまくいっていない背景には中国の支援がある」と苛立ちを募らせてきた。

「ワクチン外交」

 ミャンマー軍の後ろ盾は中国だけではない。今回のクーデターで全権を掌握したフライン総司令官は1月12日、中国の王毅外相との会談直後にロシアのショイグ国防相と会い、昨年末にはインドから潜水艦を購入する決断を下した。2019年のミャンマーのインドからの武器購入額は1億ドルとなり、中国からの武器購入額(4700万ドル)をはるかに凌駕している。

 インドにとってもミャンマーは1500キロメートル以上の国境線を接する重要な隣国である。ASEAN諸国のなかで唯一国境を共有する国であり、成長著しい東南アジアへの入り口としてミャンマーとの友好関係は戦略的に重要である。

 1月22日にインドから新型コロナウイルスのワクチン(150万回分)が届き、27日からミャンマーで接種が始まった。ミャンマーに対しては中国も1月11日にワクチン(30万回分)提供を表明していたが、インド側が「ワクチン外交」で一歩リードしたかたちとなっている。

 インドメディアが「今回のクーデターで国際的に孤立したミャンマー軍のインドへの依存が高まり、インド政府は国際社会との間で『綱渡り外交』を余儀なくされる可能性がある」と報じているように、ミャンマー情勢をめぐる国際社会における主要なプレーヤーは、中国や米国ではなく、インドなのかもしれない。

中国とインドの覇権争い

 静観の構えを見せている中国だが、今回のクーデターが起きたことでスー・チー国家顧問とフライン司令官を「両天秤」にかけてきた外交が破綻したとの見方もある。もしそうであれば、ミャンマーで推進中の中国の各種プロジェクトが打撃を受けることになりかねない。ミャンマーではクーデターに対する国民の不満が拡大しているが、混乱すればするほど「少数民族保護」を名目に中国が介入する可能性が高まるのではないだろうか。

 インドは、安全保障の観点から中国がミャンマー経由でインド洋に進出することに懸念を示してきた。2月2日付本コラムで述べたとおり、インドの北東部に位置するアルナチャルプラデシュ州内に中国が「数千人が居住できる村」を建設していたことが明らかになっている(2020年11月25日付CNN)。「村」から約1キロメートル南には中国軍の駐屯地があり、「居住民保護を名目に実効支配を行うのではないか」との懸念がインド側に生じている。中国は「我が国の領土に違法に設置されたアルナチャルプラデシュ州なるものをこれまで一度も承認したことはない」との立場であり、1962年の中印紛争ではこの地域でも激しい戦闘が行われた。

 領土をめぐり中国との間で緊張が高まっているなかで、インドとしては、アルナチャルプラデシュ州をはじめとするインド北東部と国境を接するミャンマーが中国の勢力下に入ることは、なんとしてでも阻止しなければならないだろう。

 ミャンマー軍は「対応を誤れば、同国がインド・中国両国間の代理戦争の場になる」ことを恐れてきたが、自らが起こしたクーデターによりその懸念がにわかに現実味を帯びてきた。なんとも皮肉な話である。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

●藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー

1984年 通商産業省入省

1991年 ドイツ留学(JETRO研修生)

1996年 警察庁へ出向(岩手県警警務部長)

1998年 石油公団へ出向(備蓄計画課長、総務課長)

2003年 内閣官房へ出向(内閣情報調査室内閣参事官、内閣情報分析官)

2011年 公益財団法人世界平和研究所へ出向(主任研究員)

2016年 経済産業研究所上席研究員

2021年 現職

池上彰氏、テレビで誤った解説?自民党内から批判…「トランプは中国の人権問題に無関心」

 米ドナルド・トランプ前大統領は「人権」に興味があったのか、それともなかったのか――。1月30日放送のニュース解説番組『池上彰のニュースそうだったのか!!』(テレビ朝日系)の一コマで、司会のジャーナリスト・池上彰氏が行った解説が、一部の国会議員から猛反発を受けている。池上氏が番組で新疆ウイグル自治区や香港の民主化デモに関し、トランプ氏が「人権問題に関心がなかった」などという趣旨の発言をしたことに対し、「事実と違う」などと指摘が上がったのだ。

自民・和田政宗氏「池上氏はキャスター失格」

 同日の放送では、共和党のトランプ氏から民主党のジョー・バイデン大統領への政権交代に関し、池上氏が解説していた。その発言内容に対し、自民党参議院議員の和田政宗氏(比例、元内閣府政務官・元党広報本部副本部長)がかみついたのだ。和田氏は2日、提言型ニュースサイト『BLOGOS』上に記事『池上彰氏が全く事実に反する発言 降板すべきでは?』を投稿し、次のように池上氏を糾弾している。以下、引用する。

<様々な方が「酷かった」と指摘しているので、「池上彰のニュースそうだったのか!!」(1月30日放送・テレビ朝日)の録画を見たが、番組内で池上氏は周知の事実について、全く事実に反する発言を行っており、キャスターとしてもジャーナリストとしても完全に失格。

 自ら降板すべきではないか。

 池上氏は番組内で、

『例えば、新疆ウイグル自治区の、あそこの多くの住民が強制収容所に入れられてるとか、香港の民主化運動の人たちが次々に捕まっているという、ああいう問題に関してトランプ大統領は、これまで何も言ってきませんでしたからね。全然、人権問題に関心がなかったわけですね。ところがバイデン大統領、あるいは民主党というのは人権問題を重視するので・・・』

と述べたが、

 トランプ大統領は繰り返しウイグル問題、香港問題において人権を守るために強い姿勢を示してきた。

 テレビ朝日は、あまりにキャスターとして無知であり、もし知っていたなら事実に反する「嘘」を発言したキャスターをこのまま起用し続けるのだろうか?>(原文ママ)

 和田氏の前職はNHKのアナウンサーだ。マスコミの裏側を知っていることもあり、各社の報道内容に関してインターネット上で批判を展開することもしばしばだ。またテレビ朝日系列の各番組に対しては鋭い舌鋒で知られ、そうした姿勢は当サイトでも昨年5月18日公開の記事『和田政宗議員、『モーニングショー』自民党“3密”会議報道に誤報だと猛反論…真相は?』で取り上げた。

 番組の放送内容の真偽に関する批評はあってしかるべきだが、池上氏個人に対し「キャスター失格」「無知」と攻撃するのは穏やかではない。池上氏が放送内容や番組内のコメントに関して一定程度の責任を負うとしても、司会者の池上氏本人がすべてを取材しているわけではないだろう。ましてや、キー局のニュースキャスターが自ら取材現場に赴く例は、残念ながら多くはない。一般論として、番組スタッフの取材や収集資料を踏まえて放送をしているのだから、ファクトチェックは局の責任だと考えるのが妥当だろう。

米トランプ前政権は人権を外交カードとして利用

 実際、トランプ政権は「人権」をどのように考えていたと見ればいいのか。外務省のある在外公館関係者は次のように語る。

「トランプ前大統領の外交政策に関しては、世界中でいろいろな意見があります。いずれにしても、政権として関心があったのかということと、トランプ氏個人が興味があったのかは別に考える必要があると思います。

 一番わかりやすい事例は2018年6月19日、トランプ政権が国連人権理事会からの脱退を表明したことでしょう。国際的な人権擁護の枠組みから脱退するという点だけ見れば、トランプ政権は人権に興味がないように見えます。しかし当時、ポンペオ前国務長官は脱退の理由を『イスラエルに対する恒常的な偏見があり、中国やロシアなど人権侵害国が理事国になれるような仕組みが問題だ』と主張していました。

 つまり多国間協調主義による活動はせず、米国単体の外交戦略として人権問題を取り扱うというのが、トランプ前政権の基本的なロジックだったのではないかと、個人的には思います。

 新疆ウイグル自治区の人権侵害に関しては今年1月19日、退任間際だったポンペオ前国務長官が『ジェノサイドに認定する』との見解を示し、バイデン新政権の国務長官のブリンケン氏もこれに同意すると一部報道(1月26日付、日経新聞インターネット版記事『ウイグル 米中の新たな火種に(The Economist)』)でも出ています。

 ウイグル問題など特定の外交分野以外で、トランプ前大統領個人が人権問題に熱心だったのかどうか、自伝でも出版されなければわかりません。ただ、ポンペオ前国務長官をはじめとする米外交当局は、現実主義的外交戦略の一環として、一連の人権問題を対中国、対ロシアの重要なカードとして位置付けていたことは間違いないと思います。

 世界各地で今も続く人権侵害は、歴史的な背景や見方によって、構図が変わるものが多々あります。例えば、ある国の民族紛争で特定の民族が迫害されていることを理由に、大国が介入に乗り出し、別の民族が迫害されることになったという事例も歴史上、枚挙にいとまがありません。難しい問題です」

テレ朝「人権問題に深くコミットしてこなかったのではないか」

 今回の放送内容に関して、テレビ朝日広報部は8日、Business Journalの取材に対し、次のように回答した。

「今回の放送は、トランプ前大統領の4年間をみると、人権問題に深くコミットしてこなかったのではないか、という趣旨を述べたものです」

 ホワイトハウスを去っても、トランプ前大統領が残した各種論争の火種は当面、消えそうにない。

(文・構成=編集部)

 

日産、新型「ノート」で見せた新戦略…「感覚」へのこだわり、「音」をバンダイナムコと開発

 日産自動車の新型「ノート」が話題を独占している。というのも、単純な環境性能や操縦安定性、あるいは安全性能だけではなく、クルマとして失ってはならない、人との親和性と、それへのアプローチが注目されているのだ。

 ノートに搭載されているパワーユニットは「e-Power」である。内燃機関が駆動輪に直結することなく、あくまで発電機として機能するにすぎない。エンジンがガソリンを燃やすものの、そのパワーで電力を蓄積、バッテリーに蓄えた電力で駆動するのだ。つまり、走りはEV(電気自動車)そのものなのである。

「プロパイロット」も装備可能だ。高度な運転支援技術である「プロパイロット2.0」ではないものの、コスト制限のあるコンパクトモデルとしては贅沢な装備だ。そのぶん価格は跳ね上がるものの、安全を変えることは悪いことではない。

 このように、環境性能や安全性能にも熟成の跡がうかがえるだけではなく、クルマとしての本分である、人間へのインターフェイスにも力を入れているのだ。

 日産では、「高品質感活動」と命名している。ユーザーがクルマに近づき、乗り込み、運転し、そして降りるまでの間で体感する感覚にこだわったのだ。そのなかでも特に力を入れたのは、触感と操作音だ。

 代表的なのは、ドアの閉まる感覚である。ドアを閉じるときの質感を「官能評価項目」と「代表物理特性」に分類。「官能評価項目」として高品質に感じるポイントを、「重厚」「収まりのいい」「ガチャつかない」「適度な大きさ」としている。「代表物理特性」ではそれを「低周波成分」と「収束時間」「高周波分量」と「ラウドネスレベル」でアジャストしているのだ。平たく言えば。低い音で適度な重みを感じながら吸い込まれるように閉じる、ということになるのだろう。

 そのためには、細部までのこだわりを見せる。ドアはストライカーという突起をクローが噛み合うことで成立する。クローがストライカーに当たる瞬間の第一打撃音を抑えている。さらには、クローが一旦、ストライカーを噛もうとする瞬間のストロークを少なくすることで収まりを良くしているのだ。これまでも、すでにこのような細工をしてきたであろうが、ここにきて体系的に整えたことがポイントだろう。

 新型ノートでは、「情報提供音」にもメスを入れた。シートベルト非装着の警告音や、半ドア警告音など、危険を知らせたり、運転をサポートしたりするサウンドを情報提供音と呼ぶ。あの「ブー」であったり、「ピンポン」と響く情報提供音を、バンダイナムコ研究所のサウンドクリエーターと共同で開発したというのである。

 障害物が迫っているような緊急度が高い場合にはハイテンポで周波数の高いサウンドが響き、緊急度の低い、つまりリバース音やウインカーの作動音は穏やかでいい、といったように、電子音を整えたのである。

 そのために、新たにダッシュボードにスピーカーを埋め込んだ。実際に新型ノートは、聴覚にさえ情報を提供してくれた。メーター内のランプを目視せずとも、クルマの状態が判断しやすくなった。EV化と安全運転支援に積極的な日産らしい取り組みだと思えた。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

上白石萌音・萌歌に“姉妹格差”が生じないワケ…広瀬アリス・すず姉妹とも違う稀有な才能

 上白石萌音(かみしらいし・もね、23歳)の主演ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)が、視聴率2桁キープという好調ぶりをみせている。

 同ドラマは、ひょんなことからファッション誌の編集部で働くことになった平凡女子・奈未(上白石)が、ドS編集長・宝来麗子(菜々緒)にしごかれたり、御曹司のカメラマンで麗子の弟・宝来潤之介(Kis‐My‐Ft2・玉森裕太)に恋をしたりするなかで成長していく様子を描くお仕事ラブコメディ。

 上白石と佐藤健のラブシーンが話題となった2020年1月期のドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)のスタッフが再集結した作品で、この『恋つづ』がヒットドラマとなっただけに、当初はそれ以上の作品が作れるのかという声もあったが、視聴率は1話で11.4%、2話で11.3%、3話で11.0%、4話で11.6%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)と、申し分のない数字をキープしている。

『恋つづ』も『オー!マイ・ボス!』も、見た目も中身も“素朴でピュア”という役どころ

 主演の上白石は、地元・鹿児島で小学生時代からミュージカルなどに出演。2011年に行われた『第7回 「東宝シンデレラ」オーディション』に妹の萌歌(もか、20歳)と共に参加し、萌歌がグランプリ、萌音が審査員特別賞を受賞したことがきっかけで、姉妹で東宝芸能に所属している。

「萌音は『恋つづ』で、彼女の実際の地元でもある鹿児島出身の新人看護師、『オー!マイ・ボス!』でも鹿児島から上京してきた編集アシスタントを演じています。いずれの役どころも、見た目も中身も“素朴でピュア”という特徴があり、地方出身の視聴者からすれば、つい上京当時の自身に重ねて見てしまうような親近感を覚えやすい。

 萌音が演じている役柄とは真逆の、洗練された美しいヒロインとイケメン俳優とが演じるラブストーリーも悪くはないでしょうが、視聴者にとっては身近な存在ではない分、どうしても“観賞用”になりやすい。しかし、“地方出身者っぽさ”がある萌音なら、視聴者も感情移入しやすく、イケメン俳優との絡みも“目立たない存在だった主人公がイケメンに愛される”という、少女マンガにありがちな世界観のようで、気づいたらハマってしまうケースが少なくないのかもしれませんね」(芸能ライター)

いい意味で“絶対に垢抜けない”という、女優として得がたい才能

 2021年下半期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』では、朝ドラ初出演にして、深津絵里、川栄李奈と共にトリプル主演を務める予定の上白石萌音。劇中では、るい(深津絵里)の母で、ひなた(川栄李奈)の祖母にあたる、大正から昭和の時代を生きた安子を演じるが、彼女にはかねてよりネットで「朝ドラ女優感がすごい」との声が聞かれていた。

「NHKの朝ドラは、明治、大正、昭和あたりが舞台の作品が多いこともあって、民放ドラマのヒロインに比べ、奥ゆかしさ、古風さが求められやすい。萌音はいい意味で垢抜けていない印象があるため、朝ドラヒロインのイメージにはピッタリです。

 萌音は現在23歳で芸歴10年以上あるわけですから、10代の頃から最先端の美容情報だってキャッチできたでしょう。たとえばホリプロ所属の石原さとみのように、メイクや髪形をいまふうにしてもっと垢抜けることだってできたはずです。しかし、あえてナチュラルさを重視したルックスを維持し続け、同年代のほかの女優と自身とをきっちり差別化できている。もちろん東宝芸能という老舗事務所の方針もあるのでしょうが、いずれにせよそれに対応できているのですから、それもひとつの才能といえるでしょうね(笑)」(同)

NHK大河『いだてん』では、7kg増量してみせた妹の萌歌

 ドラマ出演を重ね、女優として成長し続けている萌音だが、妹の上白石萌歌も負けてはいない。2019年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で日本人女性初の五輪金メダリスト・前畑秀子を演じた際には、アスリート体型を作り上げるために7kg増量。今夏公開予定の主演映画『子供はわかってあげない』では、行方不明の父親探しの旅に出かける女子高校生・美波を演じるにあたって、役作りのために人生で髪を一番短くするなど、与えられた役柄に対する熱意がうかがえる。

「萌音と萌歌のように、姉妹で芸能活動をしていると、どうしても人気や実力を比較されやすく、一方の活躍の場が増えるともう一方がそれにコンプレックスを感じたりするケースも珍しくありません。しかし、上白石姉妹は共に舞台経験が豊富で、さらには2人ともCDデビューを果たしており、演技力はもちろん、安定した表現力や歌唱力を持っていることでも知られています。現段階では大きな姉妹格差が生じることもなく、共に着実にキャリアを築いている印象です」(同)

中山美穂・忍姉妹、有村藍里・架純姉妹、広瀬アリス・すず姉妹とも違う、上白石姉妹の“独自の魅力”

 姉妹が共に芸能活動をやっている……というと、古くは中山美穂の姉妹、最近でいうと有村藍里架純の姉妹のように、どうしても“姉妹格差”がついてしまうのが世の常。また、広瀬アリスすず姉妹のように、そうした格差は少ないとはいえ、顔の造形も活動の方向性もかなり違う……という例もある。ところが上白石萌音萌歌姉妹は、その“見分け方”がネットで話題になるほど顔の作りも活動の方向性も似ており、しかも姉妹共に売れている……という極めて稀有な例なのである。

 現在、姉妹で一緒に暮らしているという2人。2018年6月11日配信の「文春オンライン」の姉妹インタビューでは「妹だけど、“同志”だから」(萌音)、「どんな友だちより仲いいです(笑)」(萌歌)とお互いの存在について話していた一方、「(ライバル意識が)ないといったらウソになります。だって一番近くにいる女優さんなので」(萌音)、「刺激がありますね」(萌歌)と、共に高め合える関係でもあると明かしていた。今後も姉妹で切磋琢磨していく姿を楽しみにしたいものである。

(文=田口るい)

スーツカンパニーで今冬“買い”のビジネスアイテム5選!洗えるマフラー&テーパードパンツ

 先行きの見えないコロナ禍にあっても季節の移ろいは例年と変わらず、今冬はリモートワークをしながら出社もするというビジネスパーソンも少なくないだろう。

 そんな中、スーツ量販店は新ラインナップを続々と展開中。特に、ツープライススーツショップと呼ばれるチェーン店にはお買い得なマストバイ商品も多いので、ぜひ購入して活用してほしい。

 ツープライススーツショップとは、もともと1万9000円と2万8000円の2つの価格でスーツが選べる販売店のことだが、近年、その価格帯は多様になってきている。元祖ツープライススーツショップのザ・スーパースーツストアに加え、THE SUIT COMPANY、SUIT SELECT、ORIHICAが有名ショップといえるだろう。

 今回、2000年11月に洋服の青山がスタートさせ、全国約60店舗を展開中のTHE SUIT COMPANY(以下、スーツカンパニー)のおすすめ冬アイテムを5つ紹介していこう(価格はウェブ税別)。

PROUD MEN. マスク&ファブリックリフレッシャー ミニ/600円

 すっかりマスク着用がデフォルトとなった昨今。スーツと合わせても違和感がないタイプが多く出ているが、蒸れ具合やにおいは気になるところだ。そこでおすすめしたいのが、スーツカンパニーで販売しているリフレッシャー。マスクに噴射するだけで除菌、消臭、香り付け効果がある優れものだ。メントールが入っているので、スーッとする清涼感がさわやかな着用感をもたらしてくれる。

 マスクだけでなく衣類にも使えるため、外出先や出張中に重宝することは間違いない。今回紹介するのは、バッグにも入るような小さい15mlサイズ。家や勤務先に置いてたっぷり使いたいなら、200mlの通常サイズの購入もおすすめしたい。

REDA タッチパネル対応 ジャージーグローブ/3800円

 例年、冬には手袋をつける人が多くなるが、今年はコロナ感染防止という意味でも着用派が増えているという。そこでおすすめしたいのが、タッチパネル対応のジャージーグローブ。常にスマホ操作が求められる昨今のビジネスパーソンにはタッチパネル対応が必須だが、これまでは安っぽいものが多かった。

 このグローブは甲の部分にイタリアの老舗服地メーカー「REDA」による素材「REDA ACTIVE」を使用。上品な光沢とソフトな風合いを保ちながら、ウォッシャブル性も兼ね備えた高コスパ素材だ。見た目でも上品さが感じられ、スーツとの相性も抜群。

 掌側も伸縮性のあるジャージー生地を使用しているので、ノンストレスな着用感を実感できるだろう。手洗い洗濯も可能なので、アクティブに動くビジネスシーンはもちろん、プライベートでも汚れを気にせず使用できる。

V.FRAAS カシミンク 無地×ストライプリバーシブルマフラー/3800円

 冬のビジネスウェアに欠かせないマフラー。無難に無地のものを選んでいる人や、逆に目につきすぎる多色ストライプ柄を愛用している人は、こちらに乗り替えてみてはいかがだろうか。

 商品名には、あまり聞いたことのない「カシミンク」というワードがある。これは、世界一の生産数を誇るドイツのマフラーメーカー「V.FRAAS(ヴィ・フラース)」社が開発した、カシミアのような風合い、肌触りとミンクのような光沢感が特徴的な素材で、マフラーとは非常に相性が良い。

 スーツにも最適な程よい長さと軽量さも、特筆すべき点だ。洗濯機で洗える点もありがたく、クリーニング代を節約できる。また、ベーシックな無地と、差し色がアクセントになったストライプのリバーシブル仕様なので、シーンに応じてどちらかをメインにしたり、ミックスしたりするなど、巻き方を変えて遊ぶこともできる。触り心地や見た目の上品さも兼ね備え、ビジネスからカジュアルまで活用できる一本だ。

ケース付き パッカブルコインローファー/9500円

 出張などで遠出しなくてはいけないときにおすすめしたいのが、思い切って靴を2足持ち歩くことだ。このパッカブルローファーは、専用ケースに薄く収納できる袋状の縫製で仕上げた一品。ひとつのケースに両方の靴が入るので、キャリーケースはもちろん、トートバッグに入れてもかさばらない。雨で靴が濡れたときのスペアにもなり、かかとを踏んで履けるので、普段使いやホテルでのスリッパ代わりとしても利用可能だ。

 素材にも妥協がなく、丈夫でハリのある上質な牛革が用いられ、美しいシボ感(皮革表面に見られるシワ模様)で上品さを演出。また、ソフトなクッションとグリップ力のあるラバーソールで、疲れにくい履き心地も実現している。カジュアルでもフォーマルでも使えて、かさばらずに持ち運べるので、気軽にカバンの奥に入れておけば安心だ。

ウォッシャブル SOLOTEXストレッチミルドテーパードパンツ/8800円

 昨今、高まりを見せている「SDGs」(持続可能な開発目標)の普及に向けて、スーツカンパニーが提供するパンツがこちらだ。

 生地には、オーストラリアのニューイングランド地区を中心とする認可牧場の「サスティナウール」を使用。この生地に使用される素材は、健康的な羊の育成による動物愛護、牧場や労働者の内部環境向上、そして羊毛収穫の管理に配慮したもの。しかも、羊毛のコンテストで優勝も果たしており、品質も折り紙つきだ。

 さらに、エコ由来原料であるストレッチ素材「SOLOTEX」をかけ合わせ、膝裏には、循環型リサイクル原料を38%使用した環境に優しい素材「ECOPET PLUS(エコペットプラス)」を採用。徹底的に地球に配慮した商品となっている。

 また、家庭の洗濯機で洗えるウォッシャブルパンツのため手入れも簡単で、洗練されたスタイルなので、シーンを選ばずに着られる使い勝手の良さもある。時代の先端を行くビジネスパーソンにはピッタリな“サスティナブルパンツ”を、ぜひ手にとってほしい。

(文=清談社)

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パチスロ「GOD揃い5発」「一撃18000枚」華々しい経歴の表と裏… 店長に「帰れ!」と罵られた人気演者の苦悩に驚愕!!

 パチンコ・パチスロの楽しみ方の一つとして定着している実戦番組。皆さんも一度が視聴した事があると思いますが、一昔前は情報誌に在籍している有名ライターが出演している番組が主でした。

 パチンコ必勝ガイドの編集長だった経歴をもつ「大崎一万発」さんは、過去にテレビ東京の人気番組「TVチャンピオン」のパチプロ王決定戦において2連覇を達成。今なお第一線で活躍する大御所ライター。高いトークスキルから感じるカリスマ性は流石の一言ですね。

 またパチスロ必勝ガイドでも「沖ヒカル」さんや「木村魚拓」さん、「ういち」さんといった人気ライターが数々の実戦番組に出演。長年に亘って業界を盛り上げる活躍を見せております。

「実戦系といえばライター」当時はそんなイメージも強かった印象ですが、昨今は様々な経歴の方々の実戦動画が普及。ライター以外にも多くの人気演者が誕生する事となりました。

 その中でも破竹の勢いで人気を獲得しているのが1GAME TVの代表を務める「てつ」さんですね。最初は「奇抜なメイクのおっさんだな」くらいの印象でしたが、動画を観てそのイメージはガラリと変わりました。

 ホールやメーカーに媚びることなく発言をすることも多く、炎上覚悟のスタイルで多くのユーザーを惹きつけております。時に「そんなこと言って大丈夫か?」と思う事も…。そんな「てつ」さんは、パチスロ機の元開発者という異色の経歴を持っている事でも有名ですね。

 異色の経歴と言えばARROWS-SCREENの「シーサ。」さんも、パチンコ店の店長から転身して人気演者として活躍を続ける第一人者。2012年1月1日からスタートした「シーサ。の回胴日記」は9年経った今でも人気番組として続いており、公開された数は実に1000回を超えております。

 物腰柔らかい立ち振る舞いと丁寧な言葉遣いが特徴ですが、そのプレイスタイルは豪快の一言。鬼ヒキによって、過去には『アナザーゴッドハーデス-奪われたZEUSver.-』の「プレミアムオブハーデス」で驚異の3800G上乗せを達成しておりました。

 また別の収録では同機種で「GOD揃い5発」の「一撃18000枚」を達成するなど視聴者を釘付けにする魅力的な実戦が多く、今では人気演者として第一線で活躍しております。ただ、華々しい表舞台の影では様々な苦労があるようで…。

 今回はそんなシーサ。さんが、過去の生々しい体験談を語っている動画『シーサ。さんの暴露トークがヤバすぎてドン引きするスイッチオンマン』をご紹介しましょう。

 長い演者活動の中で着実に人気を獲得してきたシーサ。さんが苦悩を赤裸々に語っている本動画。度が過ぎたファンに詰め寄られる事もあると話しております。中にはプライベートにて信じられないようなファンサービスを要求され、引っ越しを決意したエピソードも…。

 他にも、体調不良の中で行われた収録中にとった驚愕の行動や、実戦中に店長から「帰れ!」と言われた衝撃の過去など、実に様々な体験談を語っております。シーサ。さんの知られざる一面を楽しめる動画となっているので、興味のある方は視聴してみてはいかがでしょうか。

(文=HIRA.777)

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妻暴行で逮捕の原田氏、マック時代の凄まじい“切り捨て&敵をつくり叩き潰す”破壊的経営

 自宅で妻に暴力を振るったとして、警視庁渋谷署は2月6日、日本マクドナルドホールディングス(HD)元会長兼社長の原田泳幸(えいこう)容疑者(72)を逮捕した。

<逮捕容疑は2月5日、都内の自宅で妻の腕や脚をゴルフの練習器具で殴った疑い。妻からの通報で警視庁が事情を聴いていた。本人は容疑を否認している>(2月7日付読売新聞朝刊社会面より)。

 妻はシンガー・ソングライターの谷村有美(55)。慶應義塾大学在学中の1986年に出場したCBSソニー主宰のオーディションでグランプリを受賞し、87年にデビュー。『がんばれブロークン・ハート』(89年)、『信じるものに救われる』(95年)などのヒットを放った。当時のガールズ・ポップスの中心的存在だった。

 原田は普段からジャズドラムの練習を欠かさないほどジャズが好き。年1、2回ライブを開催し、ジャズドラムの演奏を披露する。原田がドラマーを務めていたアマチュアバンドのゲストボーカルとして谷村が出演したのがきっかけで、2002年に結婚した。

 原田は米アップルコンピュータ日本法人の社長やベネッセホールディングス会長兼社長を歴任した「プロ経営者」として知られている。2019年12月からは、タピオカティーで知られる台湾茶カフェ「ゴンチャ」を展開するゴンチャ ジャパン(東京都)の会長兼社長を務めている。

「プロ経営者」としての評価が頂点に達した後、一気に下落した日本マクドナルドHD時代を検証してみよう。原田の経営手法が典型的にあらわれているからである。

創業者、藤田田の経営システムを解体

「今から新しいバスが出発する。新しいバスのチケットを買いたい人は乗れ、買いたくない人は乗らなくていい」

 2004年5月、日本マクドナルドHDのCEO(最高経営責任者)に就いた原田が、幹部を集めて発した第一声がこれだった。自分が運転するバスに乗る者には、それ相応の覚悟を求め、その覚悟がない者は会社を去れという意思表示だった。

 藤田商店社長の藤田田(ふじたでん)は、マクドナルドという米国のファーストフード業態を直輸入した。1971年創業の日本マクドナルドは、31年間社長を務めた藤田のワンマン経営による拡張路線が功を奏して、外食大手の一角に飛躍した。

 2000年代初頭、「59円バーガー」を売り出した。過度の値下げで集客して、その後、値上げするという価格政策のブレから、結局、客離れが進み、業績が悪化した。

 米国本社は、アップルコンピュータ日本法人社長として剛腕を振るった原田をヘッドハンティング。日本マクドナルドの体質をつくり変えるために、原田を落下傘経営者として送り込んだ。アップルの主力商品マッキントッシュ(Macintosh)とマクドナルドの愛称がともにマックだったことから「マックからマックへの華麗な転身」と話題になった。

 就任挨拶は“藤田マクドナルド”に対する「宣戦布告」であった。原田は、こう檄を飛ばした。「この会社は米国籍の会社だ。嫌なら、日本のうどん屋に行け」。藤田の経営体制をことごとく破壊した。

 藤田マクドナルドは「青い目をした日本企業」といわれた。商品や意匠は米国流だが、経営スタイルは古き良き時代の日本企業そのもの。大家族主義を貫き、なまじの日本企業よりも日本型経営を行ってきた。藤田は社員をビジネスパートナーとみなした。社員が将来、生活していけるように「独立支援制度」を取り入れた。現代版のれん分けである。その制度を活用して店長たちは独立して、マックのFC(フランチャイズ)加盟店を経営するオーナーになった。社員の独立をマックの販路拡大→増収につなげるという、一石二鳥のアイデアだった。

 1991年から2003年にかけて、店舗数を900店から3900店に急拡大した。店舗数の7割が直営店で、残り3割のほとんどが元社員がオーナーのFC店だった。彼らは、一国一城の主に引き上げてくれた藤田の信奉者になった。藤田教の信者といってよかった。

 原田が脱藤田路線を打ち出したとき、最大の抵抗勢力となったのが藤田の子飼いのFC店のオーナーたちだった。彼らは藤田の“直参旗本”と呼ばれた。「米国の手先、原田の横暴を許すな」。怪文書が乱れ飛び、凄まじい内部抗争が繰り広げられた。

抵抗勢力、藤田子飼いのFC店を一掃

 原田が外資系で磨いてきたのはマーケティングだ。最も得意としたのが代理店戦略である。十八番(おはこ)の代理店戦略を提げてマクドナルドに切り込んだ。

 2007年3月、全国に3800店ある店舗の運営形態を見直し、直営店7割、FC店3割の比率を、5年後をメドに直営店3割、FC店7割に逆転させる方針を打ち出した。直営店だと人件費(残業手当も含む)やもろもろの出店コストは、すべて本社の経費となる。FC化できれば、これらの諸経費はFC店のオーナーの負担となる。それどころかFC店のオーナーに、営業権や固定資産(店舗や諸設備)の買い取りを求めた。ロイヤリティや広告費も、売上高に応じて自動的に上納させる方式に改めた。

 既存の直営店をFCに転換させるスキームは、利益を膨らませる妙案だった。コストをすべてFCに押し付けることができるからだ。その分、経営努力をしなくても、自動的に利益が出る。原田流の経営合理化策である。

 荒療治の成果はすぐに出た。日本マクドナルドHDの2009年12月期決算は営業利益(242億円)、経常利益(232億円)、当期利益(128億円)とも過去最高を更新した。直営店のFC化が利益の急増を演出した。

 原田はこの瞬間を待っていた。2010年2月9日、2009年12月期の決算発表の席上、大規模閉店を発表した。「向こう1年で全店舗の1割以上、433店を閉鎖する。閉店に伴う費用として営業利益の46%に相当する特別損失120億円を計上する」というのだ。大幅な減益になることも厭わない、大きな決断だと強調した。

 意外な発表に会場はどよめいた。2009年12月期決算では、全店売上高、営業利益、経常利益、当期利益はいずれも上場以来最高を記録した。だから、大規模閉店は業績低迷が理由ではない。大量閉鎖の真の狙いは、創業者の藤田田の子飼いのFC店を一掃することにあった。原田は閉鎖の対象になる店を「負の資産」と名付けた。厨房が狭く全メニューを提供できない小型店舗のことだ。藤田の子飼いのFC店は脱サラ組なので、どうしても小型店の零細経営者が多かった。

 直営店のFC化は、彼らを切り捨てるのが目的だった。直営店のFC化の過程で、経営体力のある地方の有力企業を一定のエリア内のすべての店舗を運営する「エリアFC」のオーナーに指名した。原田は社長に就任して以来、6年間にわたり“直参旗本”との暗闘を続けたが、大規模閉店という大ナタを振るった結果、最大の抵抗勢力を一気に淘汰することに成功した。

50メートル走は得意だが、1万メートルは苦手

 日本マクドナルドにおける原田の歩みは輝かしいものだった。2004年にHDのCEOに就任してからの7年間で、直営店とFC店を合わせた全店売上高は1300億円増え、外食業界では断トツとなる年商5000億円を突破。2006年12月期からは6期連続の営業増益を続け、その手法は“原田マジック”と賞賛された。

 だが、業績は2011年期をピークに2期連続の減収減益となった。“原田マジック”の神通力が消えた。2013年8月、年度の途中だったにもかかわらず、事業会社の社長兼CEOをサラ・カサノバに譲った。2014年3月、カサノバがHD社長に就任し、原田は代表権のない会長になり、マックの経営の第一線を退いた。米国本社は原田独裁体制に見切りをつけ、実務経営が豊富のカサノバをHDの社長に送り込んだ。

 経営トップとしての10年間の取り組みはと問われた原田は「構造改革に尽きる」と語った。藤田流の経営システムを、完璧に解体したことを指している。

 原田が神通力を失った理由ははっきりしている。仮想の敵をつくり、敵と戦うことで燃え上がるというのが原田の本質である。FC店の大量閉鎖で抵抗勢力が消失したため、叩く目標がなくなった。FC店戦略が完了した時点で、マックでの原田の任務は終わった。

 原田経営は、一言でいうなら「生き馬の目を抜く」だ。切った張ったの勝負を陣頭に立ってやり抜く。高い株価と短期的利益を最優先する米国仕込みの経営である。米国流の合理主義を徹底して行うから、短期間なら業績がV字回復する。ところが、その後が続かない。原田泳幸は、「50メートル走は得意だが、1万メートルは苦手」なプレーヤーなのである。

 コロナ禍、短距離走者では山あり谷ありの悪路を突破できない。

(文=有森隆/ジャーナリスト、敬称略)

 

パチンコ「一撃8万発」クラスの衝撃が手軽に味わえる!? “激神”マシンの「激アツ情報」をご紹介!!

 驚異の出玉スピードで一躍ヒット作へと登り詰めた『P大工の源さん 超韋駄天』。未だに高い人気を誇る本機だが、スペック違いとなる『P大工の源さん超韋駄天LIGHT』のリリースが発表されて話題となった。

 大当り確率が約1/129.51と軽く、遊びやすい仕様ながらRUSH継続率は「約92%」と持ち味の連チャン性能は健在。すでに本機の登場を待ち望むファンが続出している状況だ。

 大当り確率が軽くなる事で機種の持ち味を気軽に体験できる。そのような理由もあり、別スペックの登場は大きな反響を得る傾向にあるのだ。『P大工の源さん 超韋駄天』クラスの突き抜けた仕様のマシンであれば、その効果が絶大である事は疑いようがない。

 似たような事例でいえば爆裂シリーズ『ビッグドリーム』が挙げられる。昨年1月に出たミドルスペック『Pビッグドリーム2激神』は、RUSH継続率80.5%を誇り、右打ち中の図柄揃いは全て約1500発という破格のスペックで快進撃を見せた。

 その後は、その強烈DNAを受け継いだライトスペック『Pビッグドリーム2激神 199Ver.』が登場した。ライトミドルの武器である遊びやすさに加えて、高い出玉性能は健在。中には「一撃8万発」の出玉記録を叩き出したユーザーもおり、一部のファンから絶大な支持を得ているマシンだ。

 まさにライトスペック化で結果を残した成功例ともいえるが、そんな『Pビッグドリーム2激神 199Ver.』を更に手軽に遊べる激アツ情報が存在するのをご存じだろうか。

 サミーネットワークスが運営する「777TOWN.net」にて、2月1日より本機の配信が開始されているのだ。

「777TOWN.net」とは、会員数400万人を超えるパチンコ・パチスロオンラインゲームであり、過去の名作から最新台まで総勢400機種以上を遊ぶことができる一大コンテンツだ。

 有料会員となる事で、ゲームに役立つ様々な特典を得られるようなので、興味のある方は「777TOWN.net」をチェックしてみてはいかがだろうか。

 また、今回新たに加わった『Pビッグドリーム2激神 199Ver.』のスペック紹介を下記に掲載するので参考にしていただきたい。

『Pビッグドリーム2激神199Ver.』(サミー)

■大当り確率:約1/199.8→約1/88.1
■確変割合:ヘソ53%・電チュー77.3%
■遊タイム:時短750回※低確率599回転後に発動。大当り間1回のみ
■賞球数:1&5&15
■カウント:10カウント
○○〇

『Pビッグドリーム2激神』が遊タイム搭載のライトミドルで登場。大当りが軽くなってはいるが、前作同様に右打ちの変動時間は最短0.5秒と、持ち前のスピード感は健在だ。

 RUSHの継続率は77.3%と高い水準で連チャンにも期待できる仕様。確変振り分けの全てが「激神BONUS」(約1050発)となるため、まとまった出玉獲得も十分に可能だろう。

 更に本機には、低確率599回転後に発動する遊タイムを搭載。「時短750回」が発動し、次回大当りへの道が開かれる。「爽快感」と「遊びやすさ」を兼ね備えた本機。新たなる『ビッグドリーム』を楽しめるのではないだろうか。

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