JRA松田国英調教師「もうひとつ上を目指すために……」ラストウィーク「最多5鞍」の手綱を託す思い。師の思いに応えるべく「燃える男」とは

 JRAの規定により、今週がラストウィークとなる松田国英調教師。これまでに幾多の名馬を育て上げた名伯楽で、キングカメハメハ、クロフネ、ダイワスカーレットなど、数え上げれば枚挙にいとまがない。

 そんな松田国厩舎から、最終週は土曜日に6鞍、日曜日に7鞍と多くの管理馬が出走予定。計13鞍の内、5鞍と最も多くの手綱を任されたのが鮫島良太騎手だ。

 競馬学校を卒業後、2005年に松田国厩舎所属でデビューした鮫島良騎手。前年の2004年にキングカメハメハで2度目の日本ダービーを制覇したトップステーブルで、2008年にフリーになるまで修行を積んだ。松田国調教師とは「師弟関係」にあたる。

 これまで師匠である松田国調教師の管理馬では36勝を挙げたが、重賞では24戦0勝。2着2回が最高と、大きな結果を残すことができなかった。

 このコンビで最後の重賞挑戦となったのがサトノウィザードに騎乗した東京新聞杯(G3)。鮫島良騎手にとっても気合の入る一戦だったに違いない。

 レースは16頭立ての東京芝1600m戦。サトノウィザードは出遅れて最後方からの競馬となった。

 レース後「ラチにはつけないようにとの指示だったので敢えて離して運びましたが、その分、道中でしんどくなってしまったのかもしれません」と振り返ったように、スタートから外に持ち出した鮫島良騎手。直線でも大外に持ち出したが、末脚不発で9着に敗れた。

 今週、松田国厩舎からの重賞出走がないこともあって結局、最後まで師匠とのタッグで重賞を勝利することができなかった鮫島良騎手。だが、中にはジョッキーが唇をかむほどの惜しいレースもあったようだ。

「『もっと、こうしていれば』と今でも悔しさがある」

 鮫島良騎手が『サンスポZBAT!競馬』の取材に対し、そう語ったのは2006年(デビュー2年目)の福島牝馬S(G3)だ。

 騎乗したのは、クロノジェネシスやノームコアの近親にあたるライラプス。レースでは道中、中団最内の経済コースを追走した。

 勝負どころで内をスルスルと押し上がり、最後の直線で一旦は先頭に。しかし、外目を回したロフティーエイムがジリジリと盛り返し、ゴール直前で差し返されたライラプスはアタマ差の2着に敗れている。

 2006年に年間60勝あった勝鞍も、昨年は9勝と一桁台にまで減少。今年もまだ2勝と、苦戦が続いている。

 東京新聞杯の際、松田国調教師は「もうひとつ上を目指すために、良太くんに乗ってほしい」との思いでサトノウィザードの騎乗を託したそうだ。今週、ラストウィークに13鞍の内、5鞍もの騎乗を託したのも、鮫島良騎手の復活を願ってのことだろう。

 このコンビで競馬に挑めるのも、今週が最後。鮫島良騎手も、師の思いに応えるべく燃えているはずだ。

中学受験の算数、文章題は「表をつくって理解」が解答への最短ルート…やみくもに演習はNG

整理方法その2「表」

 本年度の「中学入試」も終わり、新たな学年に切り替わって間もない頃と思います。また中学受験を目指してスタートを切ったお子様も多くいらっしゃることでしょう。前回の記事でも“やみくも”に問題演習量だけを増やし、“出たとこ勝負”になってしまっているお子様が多いように感じていることを記しました。いきなり式を立てはじめ、その式の羅列が何を求めるためのものかが理解されておらず、どこに向かっているのかが不明確になってしまっているのですね。新たなスタートの時期において、まずは一旦じっくりと「整理」することを心がけてほしいと思っています。

 その「整理」方法の第2回として、今回は「表」を取り上げてみたいと思います。前回に引き続き、ここでもテーマはあくまでも「整理」して、問題の判断や未知のものへ向かっていく(できるだけ最短で)こととします。判断しにくい問題における「整理」の仕方が大切なので、処理をするための技を身につけてもらうわけではありません。まずは以下のような文章題を「表」に整理してみましょう。

 いかがでしょう。頭の中で“え~と、まずは犬かねこをかっている人が…”というように考えこんだり式を立てたりすることよりも、まずは「表」の形に整理することでコンパクトに手早く求めることができますね(他にも「ベン図」を利用した整理方法もありますので、試してみてください)。

 また順位を決める問題等でも「表」に整理することで、コンパクトにまとめられます。


  会話から判明する箇所に「×」印を記入していき、最終的には順位が明確になります。以下のような問題でも「表」に整理することで、しっかり分類することができます。

 さらに以下のような「差集め算」「つるかめ算」といったような特殊算においても「表」で整理することができます。

 1個ずつの差である10円が集まって、全体で100円の差になっていることがよくわかりますね。

 はじめにりんごが20個全部あることにすると代金の合計は1000円、そこからりんごを1個減らし、みかんを1個増やすことで20円ずつ代金の合計が減りますね。この「つるかめ算」では以下のような場合でも「表」を活用することができます。

 200枚全部運べたとすると賃金の合計は6000円。1枚わってしまうごとに30円もらえないばかりか、40円もべんしょうしなければならないので70円ずつ賃金の合計が減りますね(つるかめ算の中でも「弁償算」とよばれるものです)。

 60円のノートの冊数が50円のノートの冊数の2倍になるように調整すると、その分80円のノートは3冊減りますね。このような3種類の場合でも同じような「表」を利用して、同じような処理ができますね。

 最後にご紹介するのは「商売」の問題です。

「表」にすることで、何を求めれば答えに近づいていけるのかが明確になりますね。抽象的なことを瞬間的に式化することは小学生にとってはなかなか難しいものです。その間を取り持つ意味でも、整理するための「表」は便利な道具ですね(中には「表」を埋めている途中で解答にたどり着いてしまうケースも多々あります)。

 今回ご紹介した他にも“やりとりの流れ”や“時間の経過”を整理する「表」、場合の数における“調べ”の「表」、規則性における“数値化”した「表」等、様々な場面で利用することができます。前回の「線分図」ともども問題を整理し、理解を深めるために是非利用してください。

(文=内田実人/中学受験指導スタジオキャンパス)

JRA チューリップ賞(G2)16年ぶりに阪神JF(G1)1~3着馬不在……春のトライアルレースに起きている「変化」とは

 3月6日、阪神競馬場では桜花賞への最重要ステップレース、第28回チューリップ賞(G2)が行われる。

 前年の2歳女王が始動戦に選ぶことも多い同レース、昨年はレシステンシアがここから始動し、本番の桜花賞で(G1)は2着。過去にはブエナビスタやアパパネ、ラッキーライラック、テイエムオーシャンといった名牝たちが、ここをステップに桜花賞で優勝または連対を果たしている。

 今年は阪神ジュベナイルF(G1)優勝馬であるソダシが、早々と桜花賞への直行を表明。また、同レース2着馬のサトノレイナスも桜花賞への直行を予定していることを、管理する国枝栄調教師が明らかにした。3着馬ユーバーレーベンはチューリップ賞を予定していたが、21日にせん痛を発症し、始動戦をフラワーC(G3)へと切り替えている。

 チューリップ賞に前年の阪神JFの1~3着馬が揃って不在となると、2005年以来、実に16年ぶりのこととなる。

 現在、出走を予定している馬のなかで人気を集めそうなのは、武豊騎手が騎乗を予定しているメイケイエールだが、マイル戦では折り合い面やスタミナ面が不安視されている。もう1頭の人気を集めそうな馬、川田将雅騎手が騎乗を予定しているエリザベスタワーは、前走エルフィンSで9着と惨敗しており、そもそもの実力に疑問の声も多い。

 ウオッカとダイワスカーレットのマッチレースや、ビワハイジを5馬身ちぎったエアグルーヴの走りなど、後々語り継がれるようなレースも多いチューリップ賞であるが、今年は例年に比べてやや低調なメンバーでもあり、盛り上がりに欠ける部分がありそうなことも、現時点では否めないだろう。

「近年、アーモンドアイとグランアレグリアが桜花賞を、またコントレイルとサートゥルナーリアは皐月賞を、それぞれトライアルレースをパスした直行で制しています。外部のトレーニング施設、いわゆる『外厩』で馬を仕上げ、ステップレースを使わずに本番へ直行しても結果を残せる技術が確立されてきたので、今後ますますトライアルレースに出走する有力馬は減っていくかもしれません。

また、最近はトライアルといえども本番に近いレベルの速い時計で決着することもあり、消耗や故障を避けるといった意味でも直行が選ばれるのかもしれませんね。いずれにしろ、桜花賞と皐月賞に関しては、今後は直行が主流となっていきそうです」(競馬記者)

 以前は春のトライアルレース、特にチューリップ賞や弥生賞が行われる頃になれば、有力馬たちが続々と始動し、心躍ったものである。時代や社会が変化していくとともに、競馬の世界も確実に変化しているということなのかもしれない。

パチスロ「多くのファンが狙った」人気作が「引退」へ… 沖スロの王道「バランススペック」の最後の雄姿

 パチスロ6号機初のハナハナとしてパイオニアは1月吉日、『ニューハナハナゴールド-30』を発売した。

「ジェネシスゴールドフレーム」を身にまとった本機は歴代シリーズと同じくビッグとREG、2種類のリアルボーナスで出玉を増やす仕様で、ビッグは最大224枚、REGは最大112枚の獲得が可能。ボーナス獲得枚数は抑えられたものの、通常時のコイン持ちは50枚あたり約48Gまで大幅アップし、5号機と変わらぬ打感で楽しむことができる。

 2月にはハナハナ最新作『スーパーハナハナ』のプロモーションムービー及び機種サイトを公開。4号機時代のストック機『スーパーハナハナ30』のゲーム性を継承した疑似ボーナスタイプで、「スーハナモード」以上への移行は32G以内のボーナス連チャンが確定するほか、「極(キワミ)スーハナモード」へ昇格した場合は大連チャンに期待できるようだ。

 この6号機『スーパーハナハナ』は、4月の導入を予定。ファンとしては待ち遠しい限りだが、その一方で惜しまれつつ姿を消すハナハナシリーズもある。2月に認定期間満了となる『ニューキングハナハナ-30』だ。

『キングハナハナ-30』の後継機として2014年に登場した本機は、先代と同じくバランス型スペック。高設定を掴めれば安定した収支を得られることから、特定日ともなれば朝イチから多くのファンで埋め尽くされることも多かった。

 ビッグは最大312枚、REGは最大130枚の獲得が可能で、ビッグ中のレバーONでサイドランプが激しく点滅したらチェリーorスイカのサイン。通常時と同じく左リール枠内にチェリーを狙って上段までスイカを引き込めばスイカ濃厚で、ビッグ中のスイカ出現率は設定に準じて高まる。

 REG中は、左リールに「スイカ・白7・スイカ」をビタ押しして1度だけスイカを揃えることでサイドランプが点滅。左のみは奇数設定、右のみは偶数設定示唆で、両点滅は高設定の可能性が高まる。

 ボーナス終了後はパネルフラッシュの有無に注目で、ビッグ後は発生するほど高設定に期待。REG後は確認できた時点で設定3以上が確定するばかりか、高設定に大きな期待が持てる。

 また、ボーナス後87G以内での連チャン時はレトロサウンド発生抽選が行われ、この当選率も高設定ほど優遇。通常時のベル出現率も、それなりのサンプルが集まれば設定推測要素として活用できる。

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ソフトバンク、キャリア間競争に死角無し!? 充実プランと開発力で覇権獲得一歩リード

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

ソフトバンクは、新プラン「LINEMO(ラインモ)」の提供を開始する3月17日に、さらなる4G/5G共通の新プランもスタートさせることを発表した。今回明らかになったのはスマートフォンユーザー向けの「メリハリ無制限」と「ミニフィットプラン+」、さらにiPadやタブレット、モバイルWi-Fiルーター等向けの「データ通信専用50GBプラン」の3種類だ。メリハリ無制限は名前のとおりデータ容量が無制限となる大容量プランで、ミニフィットプラン+は、1GB・2GB・3GBと毎月のデータ量に応じて基本使用料が変動するデータ通信の利用が少ないユーザーに適したプランとなる。
これらの新プランを虎の子のプランでもあるLINEMOと同日に提供を開始するのは、やはり既存顧客の確保とさらなる新規ユーザー獲得が狙いだろう。今夏以降にはSIMロック解除の不要化や契約手続きを簡素化する予定というソフトバンク。大手キャリア同士のシェア争いから一歩リードしそうな勢いだ。

データ通信専用で50GBまで利用可能!?

 3つのスマホ新プランとともにスタートするデータ通信専用50GBプランは、月額4,800円(税…

続きは【オトナライフ】で読む

パチンコ「連チャン率」「10R比率」の “80%”越えを装備! 超強力な「ネオ時短」も有した最強マシン!!

 ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。今回のピックアップマシンは、シリーズを重ねるごとに新たな展開で挑戦し続ける人気タイトル『Pひぐらしのなく頃に~瞬~』(以下ひぐらし瞬)だ。

 シリーズの基本となるのは、1種2種混合機の特性をベースに複数の連チャンモードを搭載したRUSH機能で、破壊力のある出玉性能を実現している。前作『Pひぐらしのなく頃に~廻~』は初当りのほとんどで突入する時短1回+残保留4個のチャレンジゾーンをクリアすれば連チャンモードに突入となる。

 この連チャンモードには時短5回転+残保留4個の「真・身隠しモード」と時短99回転+残保留4個の「絆結びRUSH」の2つが存在。時短内で大当りすれば「絆結びRUSH」へ、残保留での当りなら「真・身隠しモード」へ突入するようになっている。

 また「絆結びRUSH」はほぼ次回大当りが濃厚となる時短回数だが、当時に約1/32の確率で転落抽選が行われており、通常の次回濃厚時短とは異なるゲーム性を味わえるようになっているのである。

 それが今作ではどう変わっているのか。初当りのほとんどでチャレンジゾーンに突入する部分は同じだが、突破率が50%から約57%へとアップした。

 気になるのは連チャンモードの内容だが、時短60回転の「真・身隠しモード」、時短150回転の「絆結びRUSH」、そして時短949回転の「超・絆結びRUSH」の連チャン率の異なる3つのモードが存在し、それぞれのモードを往来しながら出玉を増やしていくゲーム性となっている。

 それぞれの連チャン率は真・身隠しモードが約50%、絆結びRUSHは約82.2%、超・絆結びRUSHなら次回大当り濃厚といった具合だが、それぞれのモードへの移行は大当りの種類によって決定される。

 右打ち中の3ラウンド大当り「ひぐらしBONUS」なら真・身隠しモード、9ラウンドの「ひぐらしBIG BONUS」だと絆結びRUSH、そして同じ9ラウンドでも「オヤシロBIG BONUS」の場合は超・絆結びRUSH突入となる。それぞれの振り分けは、18.2%・77.6%・4.2%で、絆結びRUSHへの振り分けが最も多くなっている。

 連チャン率もそうだが、時短中は8割以上が最大出玉1400発を獲得できるので、出玉の迫力は前作以上。しかも、Daiichi自慢の「加速装置」が搭載されパワフルな加速力を体感することができるようになっているのである。

 このほかにも、ネオ時短に関する注目すべき要素が多数組み込まれている。まずは遊タイム。通常時に950回転を消化すると1000回の電サポモードが発動。ほぼ次回大当りが約束され、8割近くが出玉1400発で約85%ループのモードが選択されるという強力なサポートシステムとなっている。

 また、時短を規定回数消化した後の残保留で展開される「絆結びチャンス」は、大当りと並行して電サポ949回転の突発時短を抽選している引き戻しゾーンで、右打ち中大当りの1/87.4or突発時短抽選確率の約1/37.0を狙う激アツポイントなのである。

 以上のような、さまざまなシステムによって構築された強力なスペックから、「一瞬で万発超え」「一撃で2万5000発出た」と爆発力も期待できる初打ち報告が続々と確認できた。また違う顔の『ひぐらし』が瞬く間に出玉を積み上げる。

(文=大森町男)

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JRA松田国英、角居勝彦、石坂正調教師など今週で引退する調教師8名の「今週の勝負馬」名伯楽の最終章に武豊も騎乗!

 JRAは毎年3月が年度替わりで、2月末には騎手、調教師、厩務員といった関係者が定年などの事情で引退する。ジョッキーの引退は調教師試験に合格した蛯名正義騎手と、急遽引退が決定した佐久間寛志騎手のみだが、調教師は8名が引退することが発表されており、そのうち7名はJRAで規定された70歳の定年。残りの角居勝彦調教師は定年を前に家業を継ぐための勇退扱いとなっている。

 つまり今週は8名の調教師にとって最後のレースとなるわけだが、先週も小倉大賞典(G3)で西浦勝一厩舎のテアトーリアルが人気薄で勝利したように、例年この最終週に向けて勝負をかけるパターンも多い。どの厩舎も「最後の一花を」という思いがあるのは明白で、より力が入っているだろう。

 そこで今回は今週で引退する調教師の紹介と主な成績、そして今週出走する各厩舎の管理馬の中から、特に注目の馬をピックアップした。※JRA勝利数は2月21日までの成績

■今週で引退する8名の調教師
石坂 正(栗東)
[JRA 690勝 重賞 49勝 G1 14勝] [主な管理馬] シンハライト(オークス)
ジェンティルドンナ(有馬記念・ジャパンC2回・桜花賞・オークス・秋華賞)
ヴァーミリアン(フェブラリーS・ジャパンCダート)


角居 勝彦(栗東)
[JRA 762勝 重賞 82勝 G1 26勝] [主な管理馬] ウオッカ(日本ダービー・ジャパンC・安田記念2回・天皇賞(秋)・ヴィクトリアマイル・阪神JF)
ロジャーバローズ(日本ダービー)
シーザリオ(オークス・アメリカンオークス)
エピファネイア(ジャパンC・菊花賞)
ヴィクトワールピサ(有馬記念・皐月賞・ドバイワールドC)


田所 秀孝(栗東)
[JRA 367勝 重賞 11勝 G1 1勝] [主な管理馬] ニホンピロバロン(中山大障害)
クロフネサプライズ(チューリップ賞)
エリモハリアー(函館記念三連覇)


西浦 勝一(栗東)
[JRA 457勝 重賞 23勝 G1 6勝] [主な管理馬] ホッコータルマエ(チャンピオンズC)
カワカミプリンセス(秋華賞・オークス)
テイエムオーシャン(桜花賞・秋華賞・阪神3歳牝馬S)


西橋 豊治(栗東)
[JRA 215勝 重賞 5勝 G1 1勝] [主な管理馬] プリモディーネ(桜花賞)
メイショウクオリア(京都新聞杯)
シゲルジュウヤク(阪神スプリングJ・新潟ジャンプS)


星野 忍(美浦)
[JRA 130勝 重賞 4勝] [主な管理馬] ヤマニンアラバスタ(新潟記念・府中牝馬S)
ネコパンチ(日経賞)
キングハート(オーシャンS)


松田 国英(栗東)
[JRA 636勝 重賞 59勝 G1 14勝] [主な管理馬] ダイワスカーレット(有馬記念・エリザベス女王杯・秋華賞・桜花賞)
キングカメハメハ(日本ダービー・NHKマイルC)
クロフネ(ジャパンCダート・NHKマイルC)
タニノギムレット(日本ダービー)


湯窪 幸雄(栗東)
[JRA 270勝 重賞 5勝] [主な管理馬] カフジテイク(根岸S)
メモリーキアヌ(愛知杯)
シンコールビー(フローラS)

 以上、8名の調教師すべてが重賞を勝利し、JRAの勝利は合計3572勝、重賞勝利は238勝、G1レースの勝利は62勝、そして最大の栄誉である日本ダービーもなんと合計4勝という成績だ。これだけの名伯楽たちが引退するのは残念だが、管理馬も厩舎スタッフも新しい厩舎に移動するので、さらなる活躍を期待したいところだ。

 そして今週出走する各厩舎の管理馬は以下の通り。

■今週の出走馬
石坂正
2月27日(土曜)
阪神9R シャイニーゲール 松若風馬

角居勝彦
2月28日(日曜)
阪神9R ワイドソロモン 北村友一

田所秀孝 ※今年JRA未勝利
2月27日(土曜)
阪神7R アタミ 西村淳也
阪神7R ニシノダンテ 和田竜二
阪神11Rタイサイ 中井裕二
小倉6R トゥールドマジ 小林凌大

2月28日(日曜)
阪神2R スターオブドーレ 荻野琢真
阪神2R セイウンノウヒメ 国分恭介
阪神7R サウンドテーブル 藤懸貴志


西浦勝一
2月27日(土曜)
阪神1R エスケイダンサー 国分優作
阪神3R メイショウカークス 幸英明
小倉1R アウラヴィータ 浜中俊
小倉5R グッナイベイビー 吉田隼人
小倉8R エターナリー 浜中俊
小倉12Rホッコーアカツキ 浜中俊

2月28日(日曜)
阪神1R ワイルドヒロイン 国分優作
阪神11Rブラックムーン 藤井勘一郎
小倉1R ホッコーハナミチ 浜中俊
小倉3R ゴーゴーレイワ 浜中俊
小倉8R ノーウィック 勝浦正樹
小倉10Rロードエルピス 浜中俊
小倉12Rポールトゥウィン 浜中俊


星野忍 ※今年JRA未勝利
2月27日(土曜)
中山4R フレーゲル 小林脩斗

2月28日(日曜)
中山4R ヤマニンデンファレ 江田照男
中山8R カイアワセ 小林脩斗


松田国英
2月27日(土曜)
阪神2R ゲストプリンシパル 岩田望来
阪神3R ケルンクリエイター 川島信二
阪神4R ガレス 福永祐一
阪神7R トライハード 幸英明
小倉7R ケルンキングダム 鮫島良太
小倉10Rタニノヨセミテ 鮫島良太

2月28日(日曜)
中山6R サイモンメガライズ 三浦皇成
阪神7R サイモンルモンド 幸英明
阪神9R ハギノリュクス 幸英明
阪神10Rモンテディオ 池添謙一
小倉1R サトノテンペスト 鮫島良太
小倉2R ラヴィーニア 鮫島良太
小倉8R ハギノエスペラント 鮫島良太


湯窪幸雄
2月27日(土曜)
阪神2R クリノドラゴン 武豊
阪神8R メモリーコバルト 幸英明
阪神12Rローランダー 中井裕二
小倉9R シゲルピーマン 植野貴也
小倉11Rエーティーメジャー 小崎綾也

2月28日(日曜)
阪神2R ティーティーゴー 福永祐一


西橋豊治 ※出走無し

 意外にも西橋厩舎は出走馬がゼロ。つまり先週の阪神メインレースに出走したメイショウテンセイがラストランであった。逆に西浦厩舎と松田厩舎は13頭が出走と力が入っており、今年未勝利の田所厩舎は7頭、星野厩舎は3頭で有終の美を狙っている。上記の出走馬43頭の中で、特に馬券的に注目しておきたいのが以下の16頭。特に騎手は渾身の騎乗で上位を狙うだけに、どんなレースを見せてくれるか楽しみだ。


■2月27日(土曜)

阪神2R クリノドラゴン(湯窪幸雄)
阪神ダート1800mは4・2・3・4着と相性抜群。少頭数で相手に恵まれ、鞍上は乗り替わりで武豊。勝負気配が漂う。

阪神3R メイショウカークス(西浦勝一)
デビュー戦は2着。小柄で上積みは疑問だが相手に恵まれた。

阪神7R ニシノダンテ(田所秀孝)
阪神11Rタイサイ(田所秀孝)
今年JRA未勝利の田所厩舎が、今年の初勝利を目指して出走させる2頭。ニシノダンテは前走同コースで2着、中1週となるがメンバー的にもチャンスあり。タイサイは得意の阪神コースに替わってハンデも54㎏で展開が向けば。

阪神9R シャイニーゲール(石坂正)
石坂厩舎は今週この馬だけの出走。近走は不振だが約1年前に走った阪神と同じハンデ54㎏で一頭入魂。

小倉7R ケルンキングダム(松田国英)
前々走はダート。前走芝に戻って好走。クラス上位の能力で期待大。

小倉8R エターナリー(西浦勝一)
距離延長の前走特別戦で2着に好走。平場戦に戻って相手弱化で勝機。

小倉11Rエーティーメジャー(湯窪幸雄)
昇級戦でも得意の小倉芝1200m。外差しのきく馬場で要注意の一頭。


■2月28日(日曜)
中山6R サイモンメガライズ(松田国英)
関東遠征もレベルが低くチャンスあり。鞍上も前走で勝利に導いた三浦騎手。

中山8R カイアワセ(星野忍)
今年JRA未勝利の星野厩舎が初勝利を目指して出走。前走好走で期待大。

阪神2R ティーティーゴー(湯窪幸雄)
前走はスタートで後手。前々走で2着好走時に騎乗した福永騎手に乗り替わって勝ち負け必至。

阪神9R ワイドソロモン(角居勝彦)
角居厩舎の出走もこの馬が唯一。強敵不在で馬券圏内も狙える。

阪神9R ハギノリュクス(松田国英)
前走大敗もダートで3連勝の素質馬。メンバー的に巻き返しも可能。

小倉8R ノーウィック(西浦勝一)
小倉芝2600mは2戦連続僅差の3着に好走。少頭数で三度目の正直なるか。

小倉8R ハギノエスペラント(松田国英)
小倉芝2600mは前走で2着に好走。ノーウィックとの引退調教師ワンツーフィニッシュも期待できる。

小倉12Rポールトゥウィン(西浦勝一)
すべての引退調教師出走馬で最後の出走。メンバーは揃ったが展開一つで勝ち負けへ。

電通・エイベックス、深まる経営不振…“会社の象徴”本社ビル売却加速、外資系の獲物に

 新型コロナウイルス感染拡大の直撃を受け、電通グループや日本通運などがステータスシンボルとしてきた本社ビルを売却する動きが相次ぐ。日本たばこ産業(JT)も旧本社を売却した。電通グループは東京港区汐留のオフィス街の電通本社ビルを売却する。売却金額は国内の不動産取引として過去最大級の3000億円規模になるとみられている。みずほ系不動産会社、ヒューリックが優先交渉権を得て、3カ月間をメドにロングランの買収交渉を始めた。

 本社ビルは敷地面積約5200坪(1坪は3.3平方メートル)に聳え立つ地上48階建て、高さ213メートルの超高層ビル。高層部にスカイレストランがあって、低層部には劇団四季の常設専門劇場「海」などの商業施設「カレッタ汐留」が入居している。延床面積は7万坪を超える。旧国鉄・汐留貨物駅跡地の再開発により2002年に完成した。

 電通といえば東京五輪でマーケティング専門代理店に任命された広告会社。東京五輪の開催直前に電通本社ビルの売却が報じられたことは、衝撃をもって受け止められた。電通の経営悪化が「これほどなのか」(関係者)と再認識されたからだ。

 電通グループの2020年12月期の連結決算(国際会計基準)は最終損益が1595億円の赤字(前期は808億円の赤字)と過去最大だった。コロナ禍によって世界の広告市場が悪化、海外事業を中心にのれん代などの減損損失1403億円を計上したのが痛かった。

 売上高にあたる売上収益は前期比10%減の9392億円、営業損益は1406億円の赤字(前期は33億円の赤字)。営業損益、最終損益とも2期連続の赤字だ。

 電通は英広告大手イージスを13年に約4000億円で買収したのを皮切りに、海外でM&A(合併・買収)を加速。20年までの7年間で200社近くを傘下に収め、英WPPや米オムニコムなどに次ぐ大手広告グループの一角を占める。海外売上高比率は12年3月期(日本基準)の13%から20年12月期は55%に高まった。まさに「世界のDENTSU」なのである。

 だが、広告の主戦場はテレビなどのマス媒体からインターネットに移った。電通は、この環境の変化に対応できなかった。19年12月期には、M&A関連の「のれん代」の減損損失701億円を計上。20年に入るとコロナ禍によって広告出稿が落ち込んだため、海外事業に従事する全従業員の12.5%(約5800人)を削減するなど構造改革を進めてきた。本社ビルを売却した後もテナントとして借り続けるリースバック方式をとる。

日本通運、JT、エイベックスも本社ビルを売却

 日本通運は東京港区汐留のオフィス街の汐留本社ビルを売却する。投資ファンドなどが関心を示している。売却金額は1000億円を超える可能性がある。地上28階建て高さ136メートルの高層ビルで2003年に完成した。

 日通はグループ機能を集約するため東京都千代田区に新本社ビルを建設しており、9月以降に移転する。移転後は汐留本社ビルを貸し出す方針だったがテレワークの普及で出社しない会社員が増え、都心でもオフィスビルの需要が頭打ちとなった。短期間のうちに新たな借り手を見つけるのは難しいと判断。本社ビルの売却を含め計画を見直す。

 日本たばこ産業(JT)は20年10月、東京都港区虎ノ門にある旧JT本社ビルを住友不動産に売却した。高さ169.7メートル、35階建て、延床面積約2万坪の高層ビル。売却価格は約800億円といわれている。

 JTはすでに本社を隣町神谷町の神谷町トラストタワーに移転済み。19年から売却手続きを進めてきた。エイベックスは20年12月、東京都港区南青山の本社が入るエイベックスビルを売却した。買い手はカナダ拠点の不動産ファンド、ベントール・グリーンオーク(BGO)で金額は約720億円とみられる。

 エイベックスは多くの俳優、歌手、スポーツ選手を抱えるエンタメ企業だ。コロナ禍でイベントを開けないなど収益が急激に悪化した。資産を現金化して財務を強化する。エイベックス本社ビルの竣工は2017年。築3年の新築ビル。本社ビルとして内装まで相当に手を入れ、コーポレートカラーを前面に押し出したビルだっただけに、本社ビルの売却はエイベックスをはじめとしたエンタテ業界が置かれている厳しい状況を表している。

不動産ファンドに優良物件を買収するチャンス到来

 新型コロナ感染拡大による従業員の在宅勤務は、企業にとってコスト削減の好機となった。世界の企業がオフィススペースを減らしている。政府がテレワークを推進している日本では、21年1月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィスの空室率は三鬼商事の調べで4.82%に上昇した。20年3月から悪化が続く。空室率は今後も上昇を続けると見られている。コロナ禍で働き方が変わり、オフィススペースを以前ほど必要としなくなったためだ。

 事業戦略を見直すなかで本社ビルを含め保有するビルの売却が相次いだ。売却の受け皿となっているのが外資系ファンドなどだ。低金利による運用難に直面したファンドは相対的に高い利回りが見込める日本の首都圏の不動産に着目することとなった。

 エイベックス本社ビルを買収したBGOは今後2、3年間で1兆円を投じる計画。最大7割程度をオフィスビルに振り向けるとしている。不動産ファンドにとって立地のよいオフィスビルは絶好の“獲物”なのだ。

首都圏への青い目の不動産マネーの流入続く

 不動産サービス大手、ジョーンズラングラサール(JLL)は2月18日、2020年の首都圏への投資額が世界3位だったことを明らかにした。20年1~9月末までは首位だったが、年末にかけて大型オフィスビルの売却が重なったパリ(フランス)、ロンドン(英国)に抜かれた。それでも海外ファンドなどが、物流施設を含めて首都圏に投資する機運は高まっており、JLLは21年も投資マネーの国内への流入は続くと見ている。

 2020年の首都圏への投資額はJLLによると、227億ドル(約2兆4000億円)で前年比24%減。新型コロナウイルスの影響で世界的に売買が減少する中で、首都圏は比較的底堅い動きとなったという。

(文=編集部)

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コミュニケーションの力で、医療を変える。

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく本連載。第7回は、AIやITといったテクノロジーを駆使して医療の現場を変えていこうというスタートアップ企業「MICIN(マイシン)」です。


コロナ禍で医療の現場が逼迫する中、注目されているスタートアップ企業がある。ヘルステック企業のMICIN(マイシン)という会社だ。医療現場におけるテクノロジーといえば、すなわち医療技術を指すと思いがちだ。ところが、この会社が高めようとしているテクノロジーとは、そういうことではない。AIやITといった最新の情報テクノロジー、言うなればコミュニケーションの力を使って、医療の現場、ひいては患者を救おうというのだ。

瞬時には理解できない。理系の最先端といってもいい医療の技術と、文学にも近いイメージのコミュニケーションの技術。これらがどう融合していくのか、いくべきなのか、そのあたりを探ってみたい。

株式会社MICIN 2015年11月創業。「すべての人が、納得して生きて、最期を迎えられる世界を。」をビジョンに掲げ、オンライン診療サービス「クロン」、オンライン服薬指導サービス「クロンお薬サポート」などを手掛けるアプリケーション事業、医薬品の臨床開発向けデジタルソリューション事業、診療・患者生活を支援するデジタルセラピューティクス事業などを展開。
株式会社MICIN
2015年11月創業。「すべての人が、納得して生きて、最期を迎えられる世界を。」をビジョンに掲げ、オンライン診療サービス「クロン」、オンライン服薬指導サービス「クロンお薬サポート」などを手掛けるアプリケーション事業、医薬品の臨床開発向けデジタルソリューション事業、診療・患者生活を支援するデジタルセラピューティクス事業などを展開。

今回話を伺ったのは、MICIN代表取締役の原聖吾氏。東京大学医学部卒業後、国立国際医療センターで医師として従事。そこでの経験を経て、臨床医ではなく医療の仕組みを変えるために日本医療政策機構に勤務。その後、米スタンフォード大学でMBAを取得してマッキンゼーに入社。医療分野のコンサルタント として4年間働いた後に起業するという、医療業界では異色な経歴の持ち主だ。

まず、MBAと医療が、パッと結びつかない。医療といわれてイメージするのは科学技術の最先端、あとは「白衣の天使」に代表される慈善的な行為。でも、昨今の報道を見てみると、そればかりではないと思う。マーケティングだったり、コミュニケーションだったり、経営だったり、人材の育成といった、一般企業が頭を悩ませていることが医療の現場でも当然、起きているはずだから。そのあたりをぜひ、原代表に尋ねてみようと思う。

文責:電通 CDC荒木俊哉
 



 

テーマは、「納得のいく」最期

「われわれの会社のビジョンは、すべての人が納得して生きて最期を迎えられる世界にする、ということなんです」と、冒頭、原氏は切り出した。医療のビジョンとは、人の寿命を延ばしていくこと。それが、僕らが信じきっていた唯一無二、最大の目的だったように思う。戦地での医療もそうだし、長期の入院を強いられている患者さんだってそうだ。でもそこに原氏は「納得」というワードを持ってきた。ドラマなどでよくある、主人公が病床で涙を浮かべながら「ああ、いい人生だった」と逝く場面を想像してしまった。

MICIN代表取締役 原聖吾氏
MICIN代表取締役 原聖吾氏

原氏は、続ける。「納得のいく最期を迎えるためには、納得のいくデータが必要なんです」。データ?そこが、最初の驚きだった。言われてみれば、確かにそうだ。人が何をもって物事を把握し、「納得」するのか?それは、データだ。医療の世界で「データ」といわれると、ドイツ語で書かれたカルテ、素人には分からない数値などを想像してしまうが、原氏が言うデータとは、どうやらそういうことではないようだ。

オンライン化されると見えてくる医療

「医療の現場で、データが生かされていない。そこが、一番の問題だと思ったんです」と原氏は言う。医療の現場といわれると、リアルの極み、オフラインの世界の極致と思ってしまうが、原氏は「オンライン化されることで、望ましき未来が見えてくる」のだと言う。「新型コロナによって、その動きは加速された」とも。確かに日々、感染者の数などのデータは入ってくる。でも、具体的になにをすればいいのか、が分からない。

原氏は言う。コロナに関わらず、知見や診断技術といったものは、日進月歩で進化している。ただ、そのデータがいまひとつ共有されていない。ここを何とかできないか、というのが起業のきっかけだったのだ、と。オンラインの可能性については、世の中の多くの人が気付き始めていると思う。ああ、このテの作業はオンラインで十分なんだな。むしろ、オフラインよりも効率がいい、といったように。医療の現場で、それを先んじて行ってきた原氏の着想には驚かされた。

MICINが提供するオンライン診療サービス「クロン」。患者はスマホやPC、タブレットを用いて、医療機関検索、予約、問診、診察、決済までをオンライン上で行うことができる。
MICINが提供するオンライン診療サービス「クロン」。患者はスマホやPC、タブレットを用いて、医療機関検索、予約、問診、診察、決済までをオンライン上で行うことができる。

オンライン診療、そのとき問われるドクターの資質とは?

「オンライン診療は、あくまで手段であって、ゴールではないんですよ」と原氏は言う。オンライン化は目的ではなく、理想の医療へ向けた長期的な取り組みのひとつ、という意味だ。そこで重要なのは「予防」への考え方なのだそう。新型コロナで私たちは改めて「予防」の大切さを知った。原氏によれば「より健康な生活を」という従来の考え方から一歩進めて「自分の価値観に基づいてライフデザインをしていく」ことがなにより重要で、その際には単なる「予防」ではなく、一人一人の価値観や人生観と向き合う姿勢が問われるという。

酒がなにより好きだ、という人はその価値観のもとでライフデザインをしていけばいい。ドクターは、その価値観に寄り添う。ただし、後悔をさせてはいけない。ものすごく単純にいうなら「あんなに飲み過ぎなければよかった」というようなことだ。そうした後悔をさせないために適切なデータを提示する。「その納得のいくデータを提供するのも、私たちの仕事だと思いますね」

大学卒業後に臨床現場で医師として働いていた時に、患者の「こんなはずじゃなかった」という後悔を目の当たりにした原氏。人生の最後の後悔をなくしたい、という思いが創業とビジョンにつながっている。
大学卒業後に臨床現場で医師として働いていた時に、患者の「こんなはずじゃなかった」という後悔を目の当たりにした原氏。人生の最後の後悔をなくしたい、という思いが創業とビジョンにつながっている。

臨床医を辞める、という決断

いわゆる医者、臨床医というキャリアを手放すことに抵抗がなかったいえばうそになる、と原氏は言う。周囲からも反対があった。「神の手」ではないが、自身が培った技術で、患者を治療する。そこに、医師としてのやりがいがあったからだ。でも、さまざまな経験を積む中で「医療現場の仕組みそのものに、これまでとは違うアプローチをかけられないか?」という思いに至った。医療の現場にコミットしたい思いに、変わりはない。そう考えると、聴診器やメスを持つことや論文を発表することだけが、目的を達成するための手段ではないはずだ。その思いを原氏はこう表現した。「輪郭をもって、現場の話をしたかったんですよ」と。

「輪郭」という言葉は、鮮烈だった。木を見て森を見ず、といった格言にあるように、ともすればわれわれは各論にのめりこむ。想像するに、医療の現場などは常識に縛られがちなのだと思う。その世界に、オンラインというテクノロジーを原氏は持ち込んだ。これまでの医療業界の常識からすれば、第一線を退いて裏方に回る、というくらいの決断だ。でも、だからこそ挑戦のしがいがある。「オフラインでは口にしづらいことってたくさんあるじゃないですか」原氏の指摘に、なるほど、と思わされた。

MICINの社名は、スタンフォード大学で1970年代に作られた医療人工知能“Mycin”のオマージュで名づけられた。感染症を診断し、抗生物質を推奨するアルゴリズムであるMycinは専門医には及ばないものの、一般的な医師よりは高い診断結果を誇ったとされている。
MICINの社名は、スタンフォード大学で1970年代に作られた医療人工知能“Mycin”のオマージュで名づけられた。感染症を診断し、抗生物質を推奨するアルゴリズムであるMycinは専門医には及ばないものの、一般的な医師よりは高い診断結果を誇ったとされている。

ビジネスとして成立させること。課題の解決は、そこからだと思う

「漠然とした課題意識があって、起業に至りました」と原氏は言う。これからの医療を育てるのは、制度とか、政策とか、事業とか、そんなものではないのか、と。そうしたものを進化させていくには「現場の声を吸い上げて、ビジネスとして成立させる仕組みづくり」が大事なのだ、と原氏は続ける。コンサル会社での経験で、ロジックを積み上げていくこと、整理すること、世の中の声を拾ってビジネスに生かしていくことを学んだ。

そのノウハウを、原氏は医療の世界に持ち込もうとしている。インタビューの最後に尋ねた。「医療とビジネスの理想の関係って、どういうものなんでしょうか」と。答えはシンプルなものだった。「人を治す医療機関に、できるだけ負担をかけないということではないでしょうか。それが、社会全体で健康をデザインしていくということだと思います」

MICINのホームページは、こちら


なぜか元気な会社のヒミツseason2ロゴ

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく連載のシーズン2。第7回は、コミュニケーションの力で医療の現場を支える「MICIN(マイシン)」をご紹介しました。

season1の連載は、こちら
「カンパニーデザイン」プロジェクトサイトは、こちら


【編集後記】

医療は、これまでも多くのドラマで描かれてきた題材だ。ジャンルとしては、刑事ドラマと同じくらいメジャーなものだろう。当然だ。人の一生を左右する現場。そこには、ドラマが生まれる。でも、私たちは、ともすれば忘れがちだ。そのドラマを支えているものが一体、なんなのか。そしてなにより、そのドラマはSFでもなんでもなく、リアルな現実なのだということを。

「ビジネスとして成立していなければ、医療は成り立たない」と原氏は言う。一見すると冷たい物言いのようだが、そこには深い愛情がある。医療従事者、患者、家族。すべての人がより幸せになれる仕組みをつくりたい、ということだからだ。

原氏はそこに、AIやITといった情報テクノロジーを持ち込んだ。これは、画期的なことだと思う。医療技術とは、一般企業でいうところのモノづくりの技術を磨くことや、サービスを提供する、ということだ。一方で、情報テクノロジーとはマーケティングやクリエイティブ表現にあたる。この二つがうまく噛み合ってこそ、ものごとは回っていく。豊かな社会に、一歩でも近づける。医療という、いささか身構えてしまうテーマの中に、われわれが目指すべき未来のヒントを見た。