JRA競馬中継「視界不良」で16頭立てが“6頭立て”に……「どうやらスタートを切っているようです」という実況で始まった伝説のレース

 関東では東京・神奈川・千葉・埼玉といった区域に大雨警報が発令された13日、千葉県船橋市にある中山競馬場も酷い豪雨にさらされた。

 不幸中の幸いか、新型コロナウイルスの影響で未だ無観客開催が続く中山だが、述べるまでもなく現場の関係者は大変な状況……。多少の雨には動じない競走馬や騎手にとっても、さすがに大なり小なりの支障はあったようだ。

 そんな中、ひときわ災難だったのが、この日の実況を担当したラジオNIKKEIの小林雅巳アナだ。

 朝から降り続く雨がピークを迎えた14時頃、中山では8Rが行われた。JRAの公式ホームページにアップされたレース映像……つまりはグリーンチャンネルの中継画面が“灰色”に塗りつぶされ、ほとんど何も見えない中でゲートが開かれた。

 こうなってくると視聴者からすれば実況だけが頼りになるのだが、ほぼ視界を奪われているのは小林アナも同じだったようだ。16頭立て、ダート1200mのレースとなれば、本来なら実況は大忙し。まさにプロの腕の見せ所なのだが……。

「内から3番クリノマンジェリカ……さらに、それを制して上がって行きました……7番のターコイズリング……外から16番グラディオロが3番手……2番手から3番手」「エルメーム……これが4番手」

 豪雨のせいでほとんど見えないとはいえ、いい加減な実況をするわけにもいかない。小林アナも懸命に1頭1頭、馬番と名前を確かめるようにアナウンスするが、歯切れの悪さを隠し切れるはずもなく……結局、最後の直線に入るまでに名前を呼ばれたのは、上記の4頭だけだった。

「今はアナウンサーの方も映像を見て実況するので、逆に『よく見えたな』という印象です。最後はきっちり1着タマモキャペリンと2着デルマシャンパンの動きを実況できていましたが、担当したアナウンサーは災難だったでしょうね。あそこまで雨が強くなることはなかなかないと思いますので、ある意味では貴重な実況だったと思います」(競馬記者)

 絶望的な「視界不良」で有名なのは、やはり1996年のバイオレットS(OP)だろう。

 猛吹雪に見舞われたレースは、「ほとんど……見えません」という広瀬伸一アナの悲痛な声から幕を開けた。

 豪雨にさらされた今回の中山8Rは、まだ何が行われているのか、ぼんやりとわかる状況だった。だが、当時のバイオレットSを中継した画面は、まさに真っ白……一瞬、放送事故かと錯覚してしまうほど何も見えない状況だった。

「ゲート入り……どうでしょうか、確認できませんが各馬のゲート入りが進んでいます」

 これを果たして「実況」と呼べるのかはさておき、何も見えないのだから場面を“推測”する他なかった広瀬アナ。「どうやらスタートを切っているようです」という実況で始まるレースは、後にも先にもこのレースくらいだろう。

 このバイオレットSも13頭立てのダート1400mという本来、実況アナにとっては忙しいはずの短距離だったが何も見えない以上、視聴者へ伝えられることがない。実況が「さて……」と切り出したまま、数秒間黙っているのは異様な光景だ。

「20秒近くが経過しているので、おそらく向正面の中間辺りだと思われます」

 仕方がないとはいえ、その後も「おそらく」という、競馬実況ではそうそう聞かれないワードが何度も続いたこのレース。悲惨な時間を過ごした広瀬アナにとって救いがあったとすれば、最後の直線だけはやや視界が開けていたことだろう。しっかりとナムラホームズが勝ち切ったこと、2着にトキオクラフティー、3着にキングオブケンが入ったことも実況できていた。

「ほとんど視界が取れません。大変失礼いたしました」

 レース後、視聴者へ異例のお詫びを告げた広瀬アナ。屋外競技である競馬は自然との戦いだが、屋根の下でその模様を伝える実況アナもまた、時として自然と戦わなければならないこともあるようだ。

PayPayなどのスマホ決済では必須!! 本人確認システム「eKYC」っていったい何だ?

生活をもっと楽しく刺激的に。 オトナライフより】

ネット銀行口座の開設や、PayPayなどのスマホ決済サービスで銀行口座を紐付けるとき、最近は本人確認「eKYC」を求められることが多くなってきた。「eKYC」によってスマホで短時間かつ安全に本人確認ができるが、いったい「eKYC」とは何であろうか? 今までの本人確認と何が違うのだろうか? おそらく、今後「eKYC」は標準的な本人確認システムとして定着するとみられているので、今のうちから「eKYC」についてしっかり勉強しておこう!

スマホで簡単に本人確認ができる「eKYC」とは?

 2020年9月、ドコモの「d払い」で大規模な不正利用が発覚したのは記憶に新しい。これは「ドコモ口座」がメールアドレスを登録するだけで作れたため、ハッカーが不正入手した銀行口座情報を紐付けて、勝手にお金をチャージしたという事件であった。この事件では、スマホ決済サービスの本人確認の甘さが問題となり、しばらく、スマホ決済のチャージに銀行口座を登録することができなくなっていた。  だが、2021年2月頃からPayPayやd払いなどが銀行口座の紐付けを再開している。それを可能にしているのが本人確認システム「e…

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甘デジ「約72%継続」半数が「1000発」のド迫力!「突破型」連チャンと“最高の福音”が復活!!

 パチンコとパチスロは似て非なるもの。その違いは天と地ほどの差である。比較を「天と地」で表すと優劣をイメージしてしまうが、単に隔たりが大きいことの比喩であり、上下を意味していないことは留意いただきたい。

 さて、そのパチンコとパチスロの差。ゲーム性やスペックなど数え上げればキリがないが、ここでは音に対する違いに着目したい。液晶登場以前の遊技機にとって「音」は重要な演出であり名機と呼ばれる機種はサウンドからの評価も少なくない。

 ただ、「大当りのBGMがいい」「ストップ音がいい」「予告音がいい」と音に対して価値が付けられる機種はほとんどがパチスロで、パチンコではあまり評判にならない印象があり、パチンコで「音」についての最高評価は「歌パチ」ではないだろうか。

 映像やギミックなど「視覚」効果を進化させてきたパチンコはファンも視覚的な情報に引っ張られやすく、パチンコで「音」が脚光を浴びたのは「ピュイ」くらいのもの。もちろん、個々それぞれに思い出の音はあるだろうが共通認識として一般に知られるものは「ピュイ」音だけと言えなくもない。

 このような短い高音で思い出すのは遊技機最強の効果音「キュイン」。パチスロから誕生したこの音は、パチンコでも多くのファンを一瞬で歓喜へと導く最高の福音となっているのである。

 この「キュイン」音を主役に据えたマシンが『キュインぱちんこ P南国育ち デカパトver. 甘デジ』で、キュインと鳴れば大当り、盤面上部に搭載されたデカパトランプも光る告知演出が特徴となる。

 液晶での演出も単純明快なシンプルなもので、蝶の群予告や特殊ゾーンとなる「ジョディゾーン」、カットイン予告といった激アツ予告やバタフライ役物発動を契機にするSPリーチに発展すれば大当りの大チャンスとなる。

 スペックは大当り確率が1/99.9で大当りすれば必ずSTに突入するタイプだが、初当り後に移行する20回or40回の電サポモードで大当りをしないと出玉増加のメインとなる連チャンモードに突入しない突破型のゲーム性。

 どちらの電サポモードも「超蝶チャンス」だが、電サポ20回転だと約36.8%、40回転で約48.3%、100回転なら約71.7%とループ率が異なるので注意が必要である。ただ、100回転の電サポモードに一度でも突入すれば以後の大当りはずっと100回転の電サポが付与される。

 ちなみに、右打ち中は大当りの半分が10ラウンド1000発出玉となるので、最上位モードに到達すればボリューム感のある出玉を手に入れられるのである。

 右打ち中の演出も極めてシンプルで、余計な演出が発生しない分、テンポ良く変動が消化され、スピーディーなゲーム展開に貢献。高継続率の連チャンモードを搭載している点といい、兄弟機となるミドルタイプから一新された、最近のトレンドを踏まえた内容にまとめられている。

 ただ、ミドルタイプからゲーム性が大幅に変わったとはいえ、本機のゲーム性はもともとの『南国育ち』に近いもので、初代に立ち返った原点回帰スペックといえる。あの『南国育ち』が帰ってきたのである。

(文=大森町男)

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パチンコ「一撃3万5千発」を記録! 出玉で魅了した“2つの名機”を打ち納め

JRA M.デムーロ「浦島太郎」のまま戸惑いの終戦。金鯱賞(G2)キセキ「僕の中ではもっと脚が……」C.ルメール、川田将雅らが残した「片道切符」と偽りの復活劇

 14日、中京競馬場で行われた金鯱賞(G2)は、最低人気のギベオンが大本命デアリングタクトにキャリア2度目の土をつける波乱の結果に終わった。

 ただ、デアリングタクトにとっては「負けてなお強し」といった敗戦。簡単に黒星が許される存在ではないが、これでファンの評価が急落するということはないだろう。また、2番人気のグローリーヴェイズも3着とはハナ差の4着。「世紀の一戦」と呼ばれた昨年のジャパンC(G1)で好勝負を演じたメンバーとして、次につながるレースだった。

 その一方、またも“消化不良”を積み重ねてしまったのが、3番人気のキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)だ。

「久しぶりだったので、気が入ってこなかった。ゲートの中でもボーっとして、スタートも出て行きませんでした」

 レース後、鞍上のM.デムーロ騎手がそう振り返った通り、ゲートこそまともに出たものの、そこからダッシュがつかずに最後方からの競馬となったキセキ。最後の直線は外から懸命に追い上げたものの、5着と掲示板を確保するのが精一杯だった。

 2017年の菊花賞制覇を最後に勝利から遠ざかって、もう4年が経とうとしている。今回は当時の栄光を知るデムーロ騎手と約3年ぶりのコンビ復活となったが、久々に相棒の手綱を握った“元主戦騎手”には「戸惑い」ばかりが残ってしまったようだ。

「出して行きましたが、リズムに乗って行きません。向正面でハミを取るかと思ったけど、全然取りませんでした。ズブい感じ」

 スタートで後手を踏み、最後方のまま最後の直線を迎えたキセキ。ただ、デムーロ騎手が主戦を務めていた3歳夏から秋の頃には4戦連続で上がり最速を記録するなど、切れ味が身上の馬だった。それだけに、当時のような末脚勝負を期待したファンも多かったに違いない。

「それでも位置的には悪くないと思って、目の前の『デアリングタクトと一緒に上がって行ければ』と思っていましたが……」

 しかし、そんなキセキの若き日の思い出とは裏腹に、デムーロ騎手はデアリングタクトと同じように早めに前を射程圏に入れたかったようだ。

 前に行っても、後ろに行っても勝利が遠い。いよいよ八方塞がりの感が強くなってきたキセキ。特に最近は気性の悪さばかりが目立っている印象だが、その「きっかけ」は3年前のあるレースだったという。

「きっかけは3年前の日経賞(G2)でしょうね。前年の香港ヴァーズ(G1)で初めて惨敗したことをきっかけに、デムーロ騎手からC.ルメール騎手に乗り替わった一戦です。

当時からデムーロ騎手がウィークポイントとして『折り合いが難しい馬で、引っ掛かる』と話していたように、キセキの気性は若駒の頃から問題視されていました。ですが、それがより深刻化したのが、このレースでした。

超スローペースで流れたレースで、ルメール騎手も最初はキセキを懸命になだめていたんですが、途中で諦めたのか、いきなり馬任せに進出開始。一気にハナに立ちましたが、結局はバテて惨敗しました」(競馬記者)

 先日のチューリップ賞(G2)のメイケイエールが似たような競馬になったが、レース後には鞍上の武豊騎手は「課題は大きく残った」と勝ったにもかかわらず、納得いかない様子だった。

 かかり癖のある馬に対して、一度思うままにレースをさせてしまうと、元の競馬に戻れなくなるケースは珍しくないそうだ。

「キセキも、まさに(上記したケースの)典型的な馬で、後に川田将雅騎手に乗り替わって逃げる競馬で復活を果たしますが、これはいわゆる“片道切符”。再びG1で好勝負できるようになりましたが、同時にデムーロ騎手が築いてきた『我慢の競馬』はどんどん失われて行きました。

今回、久々にキセキとコンビを組んだデムーロ騎手ですが、菊花賞を勝った頃のイメージとはかけ離れた相棒に戸惑いがあったと思いますよ。ルメール騎手の日経賞から再びバトンを受け継いだ一戦、つまりは主戦騎手として最後の騎乗となった2018年の宝塚記念(G1)では『勝てば凱旋門賞(仏G1)挑戦』という話も出ていたんですけどね……」(同)

 最後には「脚は使って頑張っているけど、僕の中では脚がもっとあると思うので……」と言葉を濁したデムーロ騎手。果たして、デムーロ騎手が知っているキセキは帰ってくるのだろうか。菊花賞制覇から約4年、今年すでに7歳になった相棒に残された時間は長くない。

JRA、今週末の4重賞レースの馬券候補5頭!難解なスプリングステークスなどの注目情報

 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が開幕し、プロ野球の開幕も1週間後に迫るなど、春になって各スポーツが盛り上がっている。Jリーグは川崎フロンターレが開幕から3連勝、プロ野球は田中将大投手の東北楽天ゴールデンイーグルス復帰など、話題が盛りだくさん。コロナ禍の影響で観戦に制限はあるものの、やはりスポーツのある日常はいい。そんななか、今週末は日本中央競馬会(JRA)で注目の重賞レースが4つも行われる。

スプリングステークス(G2)
21日・中山競馬場・芝1800m
3着以内に皐月賞の優先出走権

阪神大賞典(G2)
21日・阪神競馬場・芝3000m
1着馬に天皇賞(春)の優先出走権

ファルコンステークス(G3)
20日・中京競馬場・芝1400m

フラワーカップ(G3)
20日・中山競馬場・芝1800m・牝馬限定

 どれも注目度が高いが、ひとつだけ挙げるならばスプリングステークスだろう。このレースは皐月賞(G1)のトライアルレースという位置づけなので、3着以内に入れば自動的に皐月賞の優先出走権を獲得できる。重賞レースでは3着が精いっぱいという馬であっても、18頭しか出走できない皐月賞に出走できるのだから、関係者も目の色を変えて挑んでくるレースだ。

 過去にスプリングステークスを優勝した馬で、のちに皐月賞を制したのは、ネオユニヴァース、アンライバルド、ロゴタイプなど多数。今年も皐月賞を目指し、ランドオブリバティ、ヴィクティファルスなどが出走を予定している。また過去10年で9回も万馬券が飛び出しており、波乱含みの一戦。今年はどんなレースになるのだろうか。

 もちろん、阪神大賞典も注目の一戦。天皇賞(春/G1)に向けて重要な前哨戦であり、ここで好走すれば本番でも期待できる。また、ファルコンステークスはNHKマイルカップ(G1)の前哨戦。そしてフラワーカップは桜花賞(G1)や優駿牝馬(オークス/G1)を目指す3歳牝馬限定の重賞レースだ。

 これだけ豪華な重賞レースが行われるこの週末、競馬ファンは当然のことながら、まったくの競馬初心者であっても馬券を購入してみたいと考えるのではなかろうか。しかし、初心者は何を買えばいいのかわからないのが本音。スポーツ紙や競馬専門紙といった競馬マスコミは現在、JRAの取材規制で十分な取材活動ができていないし、そもそも競馬新聞は暗号のような馬柱表と専門用語に溢れ、初心者が初見で理解するのはほぼ不可能。

 そこでオススメしたいのが、競馬情報のプロフェッショナル集団である「シンクタンク」が提供する厳選重賞情報である。このシンクタンクは、国民的アイドルホースで過去にスプリングステークスも勝利したハイセイコーの主戦騎手を務めた増沢末夫元JRA騎手・元JRA調教師や、名馬マルゼンスキーの主戦騎手を務め、過去にシヨウグンでスプリングステークスを勝利した中野渡清一元JRA騎手・元JRA調教師、過去にモガミナインでスプリングステークスを制した安田富男元JRA騎手といった、日本競馬に名を刻んできた正真正銘のレジェンドが情報ルートとして名を連ねている。これだけのメンバーであれば、あらゆるところから関係者情報を入手できるというのも頷ける話である。

 実際にシンクタンクの的中実績を見てみると、2021年は万馬券を32本的中(3月7日現在)。重賞レースでは馬連・5万8060円、3連複・11万2200円という特大万馬券が発生した日経新春杯(G2)を筆頭に、馬連・8120円、3連複・1万520円、3連単・6万7820円の共同通信杯(G3)、3連複・2万4940円のフェブラリーステークス(G1)、馬連・1800円、3連複・6800円、3連単・2万2270円の中山記念(G2)など、驚くほどの的中実績を残している。そのシンクタンクは今週末の重賞レースについて、以下のようにコメントしている。

「どのレースも非常に多くの情報が届いており、かなり期待できる状況です。あえて1番手を挙げれば、4番人気エフフォーリアを“確勝級”と判断し、3連単1着固定で6万7820円の万馬券を的中させた共同通信杯と同じ3歳クラシック戦線のスプリングステークスですね。

 スプリングステークスは皐月賞の優先出走権が与えられるトライアルと位置づけられていますが、それ以外にも重要な意味を持つレースとなっています。ひとつは、このレースが終了すれば皐月賞に向けての勢力図がおおよそ見えてくること。そして、1800mという条件からNHKマイルカップを見据えた馬も参戦してくるため、3歳マイル路線を把握する上でも注目となること。つまり、今後の3歳G1戦線を占う重要な一戦なのです。

 そのため、各陣営の思惑もさまざま。G1の出走に必要な賞金を獲得している馬であれば“本番前の叩き台”となり、なんとしても皐月賞に出たい馬であれば『最低でも3着』と優先出走権獲得が最大の目標となります。クラシックかマイルか路線を決めかねている馬にとっては判断する一戦となりますし、重賞初参戦で『ココが試金石』とチャレンジャーとして挑む馬もいます。

 しかし、こうした本音をわざわざ明かす必要がないため、関係者が新聞社など一般のマスコミに語るのは建前のコメントだけであり、当然ながら競馬ファンに伝わる情報も表の部分だけ。ただでさえ、春の3歳戦はキャリアが浅い馬も参戦し、データを含めて世間に出回る情報は多くありません。事実、ここ5年で1番人気が勝ったのは1度のみ。昨年は6番人気ガロアクリーク、一昨年は10番人気エメラルファイトといった伏兵が勝利しており、競馬ファンにとっては難解なレースとなっています。

 こうした思惑が複雑なレースであればあるほど、我々の情報力が発揮します。弊社には、ハイセイコーで同レースを勝利している増沢末夫を筆頭に、名馬に携わった元調教師、元騎手、そのほかにも大物といわれる関係者たちが情報ルートとして在籍しており、どの陣営からも本音を聞き出すことができ、思惑をしっかりと把握することができるからです。

 また、名馬サクラスターオーを育てた平井雄二元調教師が率いる重賞メイン特捜部が、重賞に特化して情報収集、データ分析を行っているので、精度の高い情報をお伝えできます。今年の重賞でも数々の馬券を的中させているように、本物の関係者情報さえあれば、世間では難解なレースといわれていても、的中させることは難しくありません。

 今週はすべてのファンの皆様へ向けて、平井雄二元調教師が率いる重賞メイン特捜部による、スプリングステークス、阪神大賞典、フラワーカップ、ファルコンステークスの【馬券候補5頭】を無料で公開いたします。4月のG1シーズンを前に、シンクタンクだけが入手できる本物の情報をぜひ体験してください」

 これは論より証拠といえるだろう。既存の競馬マスコミで満足いく的中や払い戻しが得られないファンや、まったくの競馬初心者も、このシンクタンクの【馬券候補5頭】さえあれば、簡単に馬券を絞り込める。あとは手持ちの資金に合わせ、馬連、ワイド、3連複、3連単などで購入すればいいのである。今週末の四大重賞レースというビッグイベントは、シンクタンクの無料情報で勝負しよう。

(文=編集部)

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※本稿はPR記事です。

日本の半導体製造、弱体化の真犯人は経産省…台湾企業と癒着、間接的に中国軍事企業を支援

 世界で半導体不足が発生し、自動車産業だけでなくゲーム産業でも製品出荷が遅れている。そのため日本では経済産業省などから、台湾大手半導体製造ファウンドリのTSMCを誘致して半導体工場を建設しようとの声が上がっている。

 ドナルド・トランプ元大統領が中国大手半導体ファウンドリのSMIC(中芯國際集成電路製造)と中国人民解放軍の関係を指摘して「軍事企業」に認定。2020年12月に米国製の製造装置の輸出に一定の制限を加えたことが原因だといわれている。

 とはいえ、トランプ政権は制裁から1カ月後に終了したため、実際のところ米半導体製造装置メーカーが輸出許可を得られないのは、紛れもなくバイデン政権の責任である。

 バイデン政権が誕生してから1週間ほどで大統領令を30近く発令し、移民政策を見直し、パリ協定復帰、送電網に関する中国制裁も一時停止など、トランプ政権時代の大統領令から政策まで次々と覆してきた。そんなバイデン政権がSMICへの制裁解除を即座に行わないとすれば、責任はトランプ政権からバイデン政権に移行したといえるだろう。

 世界の半導体不足の原因は数多く挙げられているが、米議会では「台湾企業の出荷抑制のため」という認識が主流であり、バイデン政権は台湾政府に対して、TSMCに半導体出荷を行うように指導することを求めている。

 半導体不足の原因は、世界の半導体製造シェア5%弱しかないSMICよりも、55%を握るTSMCの出荷抑制のインパクトのほうが大きい。

日米政府によるTSMC誘致は中国で笑いグサ

 日米政府が半導体不足解消のために挙ってTSMCに補助金を出して誘致しようと動いているが、これが業界では笑いグサとなっている。

 米国のTSMC誘致が中国人にとって笑いの種なのは、自らSMICを「軍事企業」だとして制裁する一方で、SMICと資本関係にあるTSMCに巨額の補助金を出そうというからだ。

 TSMCの株主は、台湾外省人で“華新焦家”と呼ばれる台湾最大の電信ケーブル「華新麗華(ウォルシン)」一族である。また、TSMC創業者モリス・チャンの部下であるリチャード・チャンがSMICを創業している。その後、江沢民の息子が経営する上海実業とTSMCが株主として参画し、中国最大の半導体製造大手となった。

 SMICとTSMCの支配者である華新焦家の長男・焦佑鈞は、2020年にパナソニック・セミコンダクター・ソリューションズ(PSCS)を買収し、PSCSの子会社である米軍向け軍事レーダーチップ工場を入手した。

 ワッセナー・アレンジメント(新ココム)の関係で、中国企業は軍事に関連する企業を買収することはできなかったので、習近平国家主席は台湾人の焦氏に中国国家公務員一級というポジションを与えたのだ。

 日米政府は新ココムで中国を規制する一方、中国の解放軍につながる軍事企業に対して、よく調べもせずに補助金を出そうというのだから、中国人からすれば笑いが止まらないところだろう。戦後台湾に渡った同胞を使えば、中国共産党はいくらでも法の目をかいくぐることができるのだ。

 TSMCは米アリゾナへ誘致されているが「人件費は3割増、建設費は6倍」になると試算して補助金を欲しそうにしているが、米国議会ではTSMCに対して「補助金を出すべきではない」という批判の声も上がっている。

 それは、一部では半導体を意図的に米自動車企業に出し惜しみしている犯人に補助金を出すべきではないという理由と共に、TSMCが提案するのはスマホやPC用「最先端チップ前工程工場」なので米自動車産業に貢献しないからだ。

TSMC誘致は身ぐるみ剥がれるだけ

 最近、経産省によるTSMC誘致で日本の半導体産業復活が期待できるという趣旨の報道が流れ始めているが、外資の競合を誘致すれば日本の半導体産業が弱体化するというのは、子供でもわかる話である。

 半導体企業に30年勤めたジャーナリストの服部毅氏も指摘しているが、TSMCが工場あるいはR&D(研究開発)の拠点を日本に置くことのメリットを能天気に期待しても、「身ぐるみ剥がれるだけ」と指摘している。

 確かに、当のTSMC側は「日本で半導体素材の研究を行うために研究所を設置」とだけ発表しているが、半導体産業において製造分野で転落した日本の優位性は、残すところ製造装置と素材のみとなった。そんな状態で、競合のTSMCを誘致すれば、日本は素材や製造装置技術が流出するので、「身ぐるみ剥がれるだけ」という分析は正しいといえる。

 しかも、経産省が誘致しているのは「後工程の工場」だということだが、半導体の後工程は「パッケージ化」工場であってチップ自体を製造するわけではないので、半導体不足の解消にもならない。

 そのような実態で、外資誘致のために900億円予算を積み増したと報道されているが、完全なる税金の無駄遣いとしか言いようがないのだ。

 そもそも日本はかつて半導体製造では世界トップクラスで、いまだに製造装置と素材の技術力では先陣を走っている。日本の半導体製造に足りないのは、技術ではなく「金」だけなのだ。米国のように半導体製造のために4兆円程度の補助金を国内企業に出せば、いくらでも日本独自の半導体製造は復活できるのである。

 ところが経産省は、台湾ではプロセス幅の微細化が進んでおり、日本が持っていない7ナノメートル、5ナノ、3ナノといった分野でTSMCの技術が進んでいると勘違いして、台湾企業を優遇しようとしているのだ。

半導体微細化のインチキ

 半導体は、プロセス幅が微細化すればするほど処理速度が上がっていく。そのことをインテル創業者ゴードン・ムーアの名を取り「ムーアの法則」と呼んで、長年ありがたがられてきた。

 ところが、現在「7ナノ」と呼ばれるチップのトランジスタは、実際には7ナノメートルよりもかなり大きく、どこを測っても7ナノの部分はない。実は、この商品名の命名法と物理的現実との間の断絶は、約20年にわたって起こっていることは秘密でもなんでもなく、時折、半導体アナリストの間でも笑いのネタとして上がるほどだ。

 最先端チップ製造に用いられるEUV露光装置に使われている波長は13.5ナノメートルで、それより細い線を書くことは無理である。芯が1ミリメートルのボールペンで0.5ミリメートルの線を書くことができないのと同じである。

 すでにプロセス幅を示すノード名は単なる商品名となり、実際の幅を調べると、どこにも商品名に示された幅の部分はないという冗談のような“業界の常識”だが、文系役人を騙すにはもってこいである。

 そもそも、日本の半導体弱体化を図ったのは経産省だ。遡れば1986年に日米半導体協定で米国から提示された高い関税条件を受け入れて、台湾、韓国に製造を委託するように促したのがきっかけである。

 日本の経産省は台湾半導体企業と癒着関係にあり、長年、台湾企業を優遇してきている。本来であれば外為法違反となるはずのパナソニック半導体PSCSの売却を許可し、シャープ買収時に台湾企業が独禁法違反を犯しても見て見ぬフリをするなど、手厚い優遇を重ねてきた。

 そろそろ経産省は外資優遇から脱却し、国内企業の製造強化に努める政策を打ち出すべきであろう。
(文=深田萌絵/ITビジネスアナリスト)

深田萌絵(ふかだもえ)
ITビジネスアナリスト
早稲田大学政治経済学部卒 学生時代に株アイドルの傍らファンドでインターン、リサーチハウスでジュニア・アナリストとして調査の仕事に従事。外資系証券会社を経て、現在IT企業を経営。

JRA C.ルメール高松宮記念(G1)捨てても手放したくない「怪物」の存在!? 武豊レシステンシアの裏で自身は「不参戦」濃厚の怪

 28日に中京競馬場では春のスプリント王決定戦・高松宮記念(G1)が行われる。

 なかでも大きな注目を集めると考えられるのが、先月の阪急杯(G3)をレコード勝ちしたレシステンシアだ。本番に向けて好発進を決めたものの、主戦の北村友一騎手はクロノジェネシスで27日のドバイシーマクラシック(G1)に参戦。高松宮記念での騎乗が不可能となっていたが、陣営は武豊騎手とのコンビで参戦を発表した。

 レシステンシアと武豊騎手のコンビは、デアリングタクトの2着に入った昨年の桜花賞(G1)以来。昨年、G1勝利に手が届かなかった武豊騎手、レシステンシアにとっても力の入る一戦となりそうだ。

 その一方、武豊騎手がトップジョッキーの一人であることは確かだが、NHKマイルC(G1)でレシステンシアとコンビを組んだC.ルメール騎手とは同じエージェント。リーディングを独走するルメール騎手の優先度が高いと推測されるだけに、ルメール騎手が選ばれなかったことには少々違和感がある。

 事実、昨年の桜花賞で武豊騎手がレシステンシアの手綱を執ったが、次走のNHKマイルCはルメール騎手が騎乗した経緯もある。今回の乗り替わりの候補として名前が挙がって不思議ではないはずだ。

 ルメール騎手には昨年の高松宮記念に出走した絶対的なお手馬グランアレグリアがいるとはいえ、今年は大阪杯(G1)からの始動が発表済み。現在のところ、今年の高松宮記念に出走予定馬で、ルメール騎手が騎乗を予定している馬はおらず、このままだと不参戦が濃厚となりそうな様相である。

 そこで気になるのが高松宮記念当日の裏開催だ。中山競馬場で行われるメインレース・マーチS(G3)に3連勝中のアメリカンシード(牡4、栗東・藤岡健一厩舎)が出走を予定しているのだ。

 同馬は1月のアレキサンドライトS(3勝クラス)をノーステッキの5馬身差で大楽勝した素質馬。そのあまりの強さに、ルメール騎手も「楽にマイペースで走っていました。前でまだ物見をしたり余裕がありました」と余裕のコメント。「自分の仕事が分かっていて賢い馬です。強い競馬だったと思います」と続けたことからも、アメリカンシードに対するルメール騎手の評価の高さが伝わってくる。

「アメリカンシードは芝でも皐月賞まで歩を進めた実力馬ですが、ダートで別馬のように一変しました。ここまでダートで3戦して、いずれもワンサイドゲームとまだ底を見せていません。マーチSでもおそらく圧倒的な人気を集めるでしょうが、ルメール騎手は高松宮記念ではなく、こちらに乗ることが濃厚です。

また、同馬の馬主は吉澤ステーブルで”ルメールファースト”のノーザンファーム系とは異なります。他の騎手でマーチSを勝利した場合、ルメール騎手といえども次走で乗れるとは限らないため、誰にも渡したくないということでしょう」(競馬記者)

 ルメール騎手のダート戦線のお手馬にはフェブラリーS(G1)を快勝したカフェファラオがいるが、まだ絶対的な存在とはいえない。昨年のチャンピオンズC(G1)や大井のジャパンダートダービー(G1)で敗れたように、東京以外では脆さも見せている。

 フェブラリーSを振り返ってみれば、カフェファラオの勝利は見事だったものの、2着のエアスピネルとは0秒1差と僅差での勝利。むしろルメール騎手の好騎乗が光った内容でもあり、誰が乗っても勝てたと思えるほどのインパクトは残せなかった。

 ダートのトップクラスであるクリソベリル、チュウワウィザードとの対決を見据えるとなると、ルメール騎手としてはダートの怪物候補を確保しておきたい思惑もありそうだ。

変革のアーキテクト 味の素社 児島宏之CIO×電通BDS 山原新悟氏【後編】

あらゆるバイアスを壊し、自らアーキテクト(全体設計者)として社内の事業変革を遂行しているトップエグゼクティブに話を聞きながら、その神髄に迫る本連載。

第1回は、味の素株式会社(以下、味の素社)で事業変革を推進する児島宏之専務執行役員 CIO(Chief Innovation Officer)をお招きし、電通ビジネスデザインスクエア(以下、BDS)の山原新悟氏と対談。前編に引き続き、実際に取り組みに当たって乗り越えるべきハードル、そして目指している未来像を伺います。

前編:変革のアーキテクト 味の素社 児島宏之CIO×電通BDS 山原新悟氏

味の素社児島CIOと電通山原氏
味の素社・児島宏之CIO(右)と電通ビジネスデザインスクエア・山原新悟氏

まずやるべきは、失敗を恐れず前に進み、外とつながる仕組みをつくること

山原:前回は、事業変革を行うに至った経緯をメインに伺いました。では実際に事業変革を行うに当たり、今後はどういったアクションを起こそうと考えていますか。

児島:未来創造プロジェクトや社内起業家発掘プログラムで出てきたアイデアをアジャイルに実証し、失敗を繰り返しながら試行錯誤し、成功体験につなげていく。小さくてもいいから事業化に向けたPDCAを回していく。まずは、そういったサイクルを早急につくらなければと思っています。

アメリカのスタートアップ企業では、1、2回失敗した人の方が評価されるという話があります。それはもちろん、失敗から学び、次の成功につなげて走り続けている人という意味です。

そういった風土、仕組みがあると、「次は私もチャレンジしてみよう」と後から続く人が出てくるはずです。しかし、何年もかけて大きなプロジェクトに挑んだ人が軒並み失敗している状態なら、誰も後に続きません。継続的にみんながチャレンジして前に進んでいく仕組みをつくりたいというのが一つあります。

児島氏画像

山原:実現に向けて、失敗も成功も回転を速めていくということですね。

児島:もう一つは、社外の人とのコラボレーションですね。というのも、当社で「社外の人」というと、「サプライヤーとカスタマー」を指すことが多かった。縦のつながりはあるけれど、同等な立場の人と何か一緒に取り組むという、横のつながりが非常に少なかった。それではスピードも遅いし、アイデアを生み出すにも限界があります。

さまざまな業界・業種の方々とつながりを得ることで、何か新しい、味の素グループだけでは想像もできなかったアイデアが生まれてくるのではという期待があります。失敗しながらも前に進む仕組みと、社外の人と一緒に取り組む仕組み。その両方を拡充して、いろいろな方向に可能性を広げていき、社内起業家発掘プログラムに応募した人が力を発揮できる場所、仕組みをつくることが大事だと考えています。

山原:先日リリースされたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の立ち上げもそのひとつですね。

児島:はい。やはり変革のうねりを巻き起こすためには、社内だけではスピード感もリソースも足りません。スタートアップの方と一緒に仕事をする中で、外にも視野を広げながら前に向かって動きだすというように、社内の意識が変わることを期待しています。

そのため、買収してしまうのではなく、少額の投資で案件をつくりながら、対等な立場で話し合い、そこからいろいろなネットワークが広がっていけばいいなと思います。出資するだけではなく、当社もコミットして一緒に事業を進め、新しい価値をつくっていく形にしたい。

山原:そういう意味では、企業の習慣を大きく変えるということですよね。新しい価値をつくり出していくためには、前に進みやすくする、横とつながりやすくするといった新たな企業風土・文化をつくっていかなければならない。とはいえ、企業風土を変えることにこそ難しさを感じている企業も多いのではないでしょうか。

山原氏

児島:今まさに、われわれもその難しさに挑んでいるところです。安全安心が大事というのはまさにその通り。でも、失敗を恐れずにチャレンジすることも必要だと思います。例えば自動運転の技術。事故が全くないわけではないですが、失敗から学び、ちゃんと前に進んでいますよね。

他にも、海外のスタートアップでは失敗を恐れないチャレンジが活発に行われています。新型コロナウイルスのワクチン開発もそのひとつです。既に海外では接種が開始されているファイザー製のワクチンですが、ファイザーとバイオンテックというスタートアップが共同で開発したものなんですよね。モデルナというスタートアップが単独で開発したワクチンも承認され、接種が開始されています。

今までの世の中だったら、ワクチン開発には10~15年程度かかるといわれていたものが、1年以内で開発されるというイノベーションが実際に起こっているわけです。

たぶん、当社も元々はそういう会社だったはずなんです。1909年に「味の素」という製品の販売を開始したわけですが、開発から1年で世に出しています。しかも世の中になかった粉を料理にかけることを推奨するって、すごい話ですよね。やはりベンチャー精神で取り組むことは大事なんです。

しかし、体制・制度が一度確立してしまうと、企業の信頼を失わないために保守的になり、「できない理由」をリストアップするのが仕事になってしまいます。そうではなく、今からでもイノベーションを起こそうと考え、それがどうしたらできるのか、そのために何をすればいいのかを考える。そういうふうに仕事のやり方を変えることが、「事業モデル変革タスクフォース」の大事なミッションだと考えています。

変革の先に、味の素グループが目指す未来とは?

山原:最後に、この変革を成し遂げた先にある、味の素グループの未来像はどのようなものだと思いますか?

児島:自ら新しい価値をどんどん外へ提供し続ける会社になってほしいです。

これまで当社は、スーパーマーケットの棚に並ぶような商品を追求してきました。しかしこれからは、スマートフォンでオーダーしてドローンで届いたり、一人一人にカスタマイズされた商品がオーダーできるようになるかもしれませんよね。そういう中で、味の素グループならではの、新しい、見たこともないような価値を提供できるようになっていくべきだと考えています。

味の素グループの仕組みがないと食や健康が成り立たない、そんな価値を提供できる会社にどうやったらなれるのか。味の素グループにいるからこそ実現できる、新しい価値を社員一人一人が生み出せる会社になってほしいなと思っています。

山原:これがあるから、毎日の食が変わった、食と人間のつながりが変わった、健康と人とのつながり方が変わった……そういった、誰もが使う、ベースとなるような価値が生まれると素晴らしいですね。

ゼロベースではなく、食と健康領域に今までの大きなアセットや研究成果があるからこそ、ここで新しい取り組みがさらにつながり始める。この掛け合わせが、世の中を変えるほどの食と健康のプラットフォームをつくり出していく。その変革が、今まさにすごいスピードで動き始めていることを感じました。

対談風景

自宅でのモバイルネット利用が増加!コロナ禍が浮き彫りにした情報メディアニーズ

電通メディアイノベーションラボは、「情報メディア白書2021」(ダイヤモンド社刊)を3月に刊行しました。

2020年は、私たちの日常生活や社会活動が新型コロナウイルスの影響を大きく受けた1年でした。情報メディア産業や人々のメディア接触行動も変化を余儀なくされました。この状況を受け、「情報メディア白書2021」では下記の特集を組んでいます。

■特集I:コロナ禍の情報メディア産業
・Part 1:コロナ禍における生活とメディア接触の変化
・Part 2:全記録 月表2020/2~12 コロナ禍と情報メディア各産業の動き

本連載ではPart 1のエッセンスを、データや図表と共に紹介します。第1回は、コロナ禍において人々の生活行動やメディア接触行動がどのように変化したかを見ていきたいと思います。

コロナ禍で在宅時間が大幅に増加

ここでは、MCR/ex調査(※1)の2020年上期・東京50km圏データを用いて、コロナ禍における生活行動とメディア接触行動の様子をひも解きます。

なお、調査が行われたのは2020年6月1~7日です。5月25日に緊急事態宣言が解除されたものの、新規感染者の急増により6月2日に東京アラートが発動されるなど、首都圏では外出抑制が呼びかけられていた時期に当たります。

※1=MCR/ex調査
ビデオリサーチ社が特定の1週間に行う日記式調査。生活者の行動を基本的な生活行動、メディア接触などの視点から、曜日別に時間軸に沿って最小15分単位で捕捉する。


図表1は、個人全体(12~69歳)について、1日(週平均)のうち起床在宅、睡眠、外出に充てられた時間を示しています。2019年と比べると、2020年では外出時間は2時間39分減り、代わりに起床在宅時間が2時間22分増えています。睡眠時間もやや増えていますが、これは特に若年層で特徴的に見られる傾向です。

【図表1】

起床在宅時間の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

テレビもネットも、ほとんどのメディアが利用を伸ばす

自宅で過ごす時間が増える中で、人々はどのようにメディアに接していたのでしょうか。図表2は、個人全体の1日当たりのメディア接触時間(週平均)を示しています。複数メディアへの同時接触の可能性はありますが、2020年の各メディアへの接触時間合計は2019年より1時間以上増え、延べ6時間10分です。

【図表2】

メディア接触時間の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

内訳を見ると、ほとんどのメディアへの接触時間が2019年より増えています。その中で特に目立つのは、赤枠で囲んだモバイル経由のネットやPC・タブレット経由のネットの利用時間ではないでしょうか。

コロナ禍以前も、インターネットの利用時間は「自宅内でのモバイル経由」が最も長かったのですが(※2)、その傾向は在宅時間が増えた2020年も同様で、モバイル経由のネット利用時間は飛躍的に増えています。

※2
インターネットの主戦場は、「自宅内」かつ「スマホ」参照


テレビはリアルタイムの視聴時間が増える一方、録画再生は微減傾向です。その要因のひとつは、やはり在宅時間の増加でしょう。

また、テレビ受像機でのネット動画視聴(テレビ動画)が8.6分と、前年の3.1分から2倍以上に伸びている点も注目に値します。ネット動画視聴の受け皿として、テレビ受像機の利用は確実に裾野を広げていると捉えられそうです。

自宅でのモバイルネット利用率の高さに注目!

それでは、一日の流れの中でメディアはどのように利用されているのでしょうか。図表3は朝5時から始まる24時間(週平均)における個人全体の起床在宅、睡眠、移動、外出の行動率と各メディアへの接触率(60分単位)の推移を表しています。

図の上部から下がる折れ線グラフは外出先でのメディア接触率ですが、2020年は正午ごろのモバイル経由ネット利用がやや目立つ程度です。2019年に比べ、日中にかけて黄色で示す起床在宅率の大きな谷がなくなり、多くの人が自宅にとどまっていた様子がうかがえます。

【図表3】

起床在宅率とメディア接触の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

一日を通して起床在宅率が高水準で推移する中、テレビは2020年も自宅におけるほぼ全ての時間帯で他メディア以上に利用されています。しかし2019年との比較において2020年に最も特徴的なのは、モバイル経由のネット接触率が日中を通して高い水準で推移し、夜にピークを迎えている点です。

際立つ高校生とモバイルネットの親和性

最後に高校生の一日(週平均)の様子を図表4で紹介します。調査が行われた2020年6月、リモート授業や休校措置により、高校生の日中の起床在宅率は6割を超えました。コロナ禍で生活様式が特に大きく変わった世代です。それに伴い、これまで見られなかったメディア接触行動が自宅内で起きています。

【図表4】

高校生の起床在宅率とメディア接触の変化
出典:ビデオリサーチ社MCR/ex東京50km圏(2020年6月、2019年6月)を基に作成

例えば正午にこれまでなかったテレビ視聴の山が新たに出現しており、昼食時にテレビを見ることが生活行動の一環になっている様子が見てとれます。

一方、モバイル経由のネット接触率が一日を通して高く、極めて特徴的です。もともとモバイルネットとの親和性が高い高校生ですが、2020年はすべての時間帯において、テレビと同等もしくは上回る水準でモバイルネットに接触しています。

なお、ネット接触にはウェブ閲覧の他、ネット動画、SNS、メールが含まれます。コロナ禍において在宅時間が増える中、最も身近なモバイル端末を用いてネットに接している様子がうかがえます。

このことから、メディア接触に充てられる時間が増えれば、情報やエンターテインメントに対するニーズを満たすため、モバイルなど各自に最適なスタイルでのメディア利用が従来トレンドを超える勢いで促進されることが分かります。

コロナ禍による生活様式の変化は、図らずも情報メディアに対するニーズを浮き彫りにしました。次回は、コロナ禍という特殊な状況を踏まえつつ、今後のメディアとオーディエンスの関係性について考えます。


【調査概要】
調査名:MCR/ex(エム シー アール エクス)
実施時期:毎年6、12月
調査手法:電子調査票による調査
調査エリア:東京50km圏、関西地区、名古屋地区、北部九州地区、札幌地区、仙台地区、広島地区
調査対象者:男女12~69歳の個人(エリア・ランダム・サンプリング)
調査会社:ビデオリサーチ
 

ホンダの世界初の自動運転「レベル3」、あまり意味なし?レベル4は米中が先行

 3月5日付日本経済新聞に『ホンダ、世界初「レベル3」』という大見出しの記事が掲載されていた。“世界初”という言葉には、誰もが大きな夢や希望を抱いてしまう。しかしながら、ビジネスの視点からは手放しには喜べない場合も少なくはない。

 3月4日付のホンダのニュースリリースで、“自動運転レベル3”に該当する「Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)」を搭載した新型「LEGEND(レジェンド)」が5日に発売されると発表された。メーカー希望小売価格は1100万円となっている。

 Honda SENSING Eliteのシステムの開発においては、安全性・信頼性を重視し、運転シーンを想定した1000万通りのシミュレーションを重ね、またテスト車両を用いて高速道路130万kmを走行する実証実験を繰り返している。そのHonda SENSING Eliteの主たる特長として、以下4点が強調されている。

・ハンズオフ機能:高速道路や自動車専用道で、一定の条件を満たすと、ドライバーがハンドルから手を離した状態でも、システムが運転操作を支援する機能。

・トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能):ハンズオフ機能付車線内運転支援機能で走行中、渋滞に遭遇すると、一定の条件下でドライバーに代わってシステムが周辺を監視しながら、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作する。この機能により、ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などのナビ操作を行うことができ、渋滞時の疲労やストレスが軽減される。

・緊急時停車支援機能:ドライバーがシステムからの操作要求に応じ続けなかった場合、左車線へ車線変更をしながら減速・停車を支援する機能。

・ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI):ドライバーへ作動状態、走行状況、システムからの操作要求をわかりやすく瞬間的に認知させるインターフェイス。

自動運転の“レベル3”とは?

 自動運転のレベルは、厳格には6つに分類される。まず、レベル0は運転の自動化がない状態を意味する。レベル1は運転支援の段階であり、自動ブレーキなどの機能が該当する。レベル2は部分運転自動化の段階であり、高速道路において車線を維持しながら前のクルマに付いて走ることが可能となる。この段階までは、運転主体および責任の所在は運転手となる。

 レベル3は条件付運転自動化の段階であり、先に紹介したHonda SENSING Eliteの機能が主たる内容となっている。自動運転システム作動中の事故は、システム側の責任となる。レベル4は高度運転自動化の段階となり、特定条件下という制約はあるもののシステムが運転を行う。レベル5は完全自動運転、つまり常にシステムが運転を実施する。

今後の自動運転市場における日本の存在感

 みなさんはこうした自動運転に対して、どのように思われるだろうか。さらにいえば、買いたいと思うだろうか。たとえば、レベル1の自動ブレーキは事故の防止に大きく貢献する可能性が高く、欲しいと思われる人も多いのではないだろうか。実際、2008年にスバルが発売した「EyeSight(アイサイト)」は大きな話題となり、売り上げも好調に推移した。しかし、レベル2や3に関しては、もちろん便利な場合もあるだろうが、それに対して大きなコストが発生するとなると、購入には至らないケースも多いのではないか。

 我々が強く惹かれる利便性は、システムにより運転されるレベル4以上になるだろう。ということは、自動運転市場の本格的な拡大もレベル4以降と捉えられる。

 レベル3においては日本のホンダが世界初の座を勝ち取ったが、急激な市場拡大が予想されるレベル4の開発においては、残念ながら米中の企業が先行している。もちろん、世界初のレベル3はホンダの技術力の高さにより実現できたのであろうが、逆の見方をすると、米中企業は当初より大きな果実となるレベル4以上のみに特化し、レベル3は眼中になかったのかもしれない。

 液晶テレビ、携帯電話、ソーラーパネル、こうした商品の創成期、日本メーカーは国際市場で大きなシェアを保持していた。しかし、市場が拡大し、これから大きな収穫が得られるという段階では、中国や韓国などの海外メーカーにことごとく大きなシェアを奪われている。自動運転においては「同じ轍を踏むことがないように」と、祈るばかりである。
(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)