TSMCの米国工場建設計画も米国の半導体製造強化策も破綻すると予想される根拠

加熱する半導体投資と各国の補助金

 半導体の世界はタガが外れ、どこか狂っているのではないか――。

 ハーメルンの笛吹きに踊らされるネズミたちが日々、増えている(図1)。半導体メーカー各社の投資は過熱し、各国や地域の半導体強化策への補助金も異常な金額となっている。台湾TSMCは2021年から3年間で1000億米ドルを投資する。今年2021年だけで300億ドル投資する。このなかには米国のアリゾナに建設する5nmのファンドリーも含まれている。加えて日本の熊本に8000億円規模の工場をつくることを10月14日に発表した。

 韓国サムスンは2030年までにファンドリー分野だけで約16.5兆円投資する上、仮釈放された李在鎔副会長は今後3年間で240兆ウォン(約23兆円)を投資すると発表した(合計で約40兆円となる)。さらに、米国でも170億ドルのファンドリーの建設を申請している。韓国SKハイニックスは月産80万枚のファンドリー建設および部素材クラスターなどに、120兆ウォン(約12兆円)を投資する。

 米インテルは240億米ドルを投じてアリゾナにCPU用とファンドリー用の2つの工場を建設するとともに、欧州に今後10年間で約10兆円を投資すると発表した。米マイクロンは、今後10年間で1700億ドルを投資する計画を発表し、日本を含む各国政府に補助金を出すよう要請している。

 このような半導体メーカーに対して、米国は3年間で520億ドル、欧州は10年間で約17兆円の補助金を投じようとしている。中国は2014年以降合計で15兆円以上を助成し、韓国は「K半導体ベルト」を構築し、10年間で約50兆円を投資するサムスンやSKハイニックスへの優遇税制などを行う。そして日本も、TSMCが建設する熊本工場について4000~5000億円を支援すると報道されている。

ぎくしゃくし始めた米国の半導体政策

 ところが、米国の半導体製造強化のための政策がぎくしゃくし始めた。事の発端は、米商務省のレモンド長官が2021年9月23日、一向に半導体不足が解消しないために、TSMC等に対して「(もし520億ドルの補助金を投じる法案を成立させたいのなら)半導体の出荷に関する詳細な情報を45日以内に提出せよ」というような内容の発言を行ったことにある(10月21日付日本経済新聞)。この商務長官の発言は、TSMC等に対する恫喝ともいえる。しかし、このような脅しにTSMCが屈することはないだろう。

 本稿では、まず、TSMCやサムスンが米国にファンドリーを建設することになった経緯から今日までを振り返る。その上で、TSMC等がレモンド長官が期限とした11月8日までに半導体出荷に関する詳細情報をTSMCが提出しなかった場合、何が起きるかを推測する。

 結論を先取りすると、米国政府が計画した自国内での半導体製造の強化策は、ことごとく雲散霧消するのではないかと思われる。

米国政府がTSMCを誘致

 図2に、米国政府の半導体製造強化の動き、およびTSMCを中心とした半導体メーカーの動きをまとめた。

 2000年以降、ロジック半導体では設計を専門に行うファブレスと、その半導体を受託生産するファンドリーに水平展開が進んだ。そのとき米国は、半導体デバイス・プロセスの開発と量産への設備投資が高騰していることから製造を避け、ファブレス化への道を選択した。

 その結果、アップル、クアルコム、AMD、ブロードコムなどファブレスが成長し、そのファブレスが設計した半導体をTSMCが生産する構図が確立した。そして2019年には、8インチ換算の半導体生産能力は、台湾21.6%、韓国20.9%、日本16.0%、中国13.9%、米国12.8%、欧州5.8%となった(図3)。つまり、世界の半導体の72.4%がアジアに集中し、米国はわずか12.8%になってしまった。

 さらに、半導体の微細化でトップだったインテルが2016年に、14nmから10nmに進むことに失敗した。その結果、10nm以降の先端半導体は、台湾92%、韓国8%となり、米国はゼロになってしまった(図4)。

 このように、米国では半導体製造能力が空洞化し、最先端の半導体が製造できなくなった。このことに危機感を持った米国政府は、ファンドリー分野で過半を超えるシェアを独占し、インテルに代わって最先端の微細化でトップに躍り出たTSMCを国内に誘致することにした。

 当初、TSMCは建設費やインフラ代が高いことを理由に米国の誘致に難色を示していた。しかし、図5に示すように、TSMCの地域別売上高に占める割合が60~70%もある米国政府の要請を無視することができず、2020年5月14日にアリゾナに5nmのファンドリーを建設することを発表した。ただし、その際は米国政府がTSMCに補助金を出すことを約束していた。

米国の半導体強化の政策

 実際、米国政府の超党派の議員が、TSMCを誘致する際に補助金を出すための法案を議会に提出した。まず、2020年6月10日に米国内の半導体製造を強化し、R&Dに資金を提供し、サプライチェーンを確保することを目指した法案CHIPS(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors) が提出された。このCHIPSは2021年1月に可決された。

 次に、同年6月25日に半導体製造に補助金を出すための法案としてAFA(American Foundries Act of 2020)が提出された。これはのちに半導体を含めた先端技術を強化する法案“U.S. Innovation and Competition Act”としてまとめられ、2021年6月8日に上院で可決された。しかし、下院ではいまだ可決されていない。そして、この法案が下院で可決されないと補助金を投じることができない。

 時期は前後するが、2021年1月20日に第46代米大統領となったジョー・バイデン氏は、2月24日に半導体供給網を見直す大統領令に署名し、3月31日に半導体製造強化のために520億ドルの補助金を投入することを発表した。そして4月12日には、TSMC、サムスン、インテル等の招集した半導体サミットを開催した。

 このように、米国はTSMCを誘致し、それに520億ドルの補助金を出すための法律を準備しようとしているが、半導体不足は一向に解消せず、むしろ悪化の一途をたどった。米商務省は5月20日にTSMCやサムスンを招集して対応策を協議したが具体策は定まらず、8月下旬には米国をはじめ日本や欧州でも半導体不足でクルマの生産が大きく落ち込む事態となった。

TSMCをめぐるインテルとサムスンの動き

 米国政府がTSMCを誘致し、520億ドルの補助金を支出しようとしていることに対して、インテルやサムスンも反応した。以下に、この2社の動きについて説明する。

 まず、2030年までにファンドリー分野でTSMCに追いつく目標“Vision2030”を掲げているサムスンはTSMCに対抗して、やはり米国に170億ドルを投じてファンドリーを建設すると3月に発表した。建設予定地としては、テキサス、ニューヨーク、アリゾナが候補に挙がっている。

 2016年に10nmの半導体の量産体制立ち上げに失敗したインテルは、一時期ファブレスになる可能性も浮上した。ところが、2021年2月15日に8代目CEOに就任したパット・ゲルシンガー氏は3月23日に、「IDM2.0」と名付けた戦略により、垂直統合型IDM(Integrated Device Manufacturer)を維持・拡大するとともに、ファンドリー事業を開始する方針を打ち出した。そして、240億米ドルを投じてCPU用とファンドリー用の2つの半導体工場をアリゾナ州に建設すると発表した。

 加えて、ゲルシンガーCEOが、米国がTSMCに補助金を出すことに異議を唱えていることが6月24日に明らかになった(ポリティコ)。簡単にいうと、ゲルシンガーCEOはこの寄稿で、「米国の補助金は税金である。したがって、その補助金はTSMCではなく、我々インテルによこせ」と主張したのである。

米商務省のレモンド長官の恫喝

 ここまでをまとめると、半導体製造能力が低下し、最先端の微細化からも脱落した米国がTSMCを誘致することになり、そのために補助金520億ドルを出すことを決め、その根拠となる法案を議会に提出した。この法案は上院では可決されたが、半導体不足が一向に解消されないことから、下院ではいまだ可決されていない。

 この補助金をめぐっては、TSMCをライバル視しているサムスンも米国に新たなファンドリーを建設することを表明し、受給を狙っていると考えられる。また、ファンドリーに進出することを打ち出したインテルのCEOは、「その補助金をTSMCではなくインテルによこせ」と異議を唱えた。

 そして、米商務省のレモンド長官が9月23日、半導体のサプライチェーンに関する会合を開き、TSMC等に対して「もし補助金520億ドルを投じる法案を成立させたいのなら、半導体の出荷に関する詳細な情報を45日以内に提出せよ」という内容の発言を行った(10月21日付日経新聞より)。

 この発言は、TSMCに対する恫喝である。前掲記事によれば、TSMCの法務担当の最高責任者は10月6日、台湾で開催されたフォーラムで「顧客情報を漏らすことは絶対にしない」と述べ、米国の要求を受け入れる気は一切ないことを表明したという。

TSMCの創業者のモリス・チャン氏の怒り

 もともと、TSMCは米国に進出したかったわけではない。米国政府が頭を下げて頼み込んできたので、「補助金を出すのなら半導体工場をつくってもいい」ということになったのだろう。「その米国政府が“補助金が欲しいなら、顧客情報を出せ”とは何事か!」と、TSMCの創業者であるモリス・チャン氏は堪忍袋の緒が切れてしまったようである。チャン氏は10月26日に台北市内で行われた講演会で、米国政府やインテルに対して、以下のように怒りをぶちまけたという(10月28日付日経新聞より)。一部以下に引用する。

「私は、こいつ(ゲルシンガー氏)を含め、インテルのCEOを歴代みな知っているが、彼は(礼儀知らずの)無礼者だ」

「(交流もあったゲルシンガー氏が最近、米国が半導体を調達する上で)台湾や韓国は非常に危ないと(米当局に)盛んに宣伝し、訴えている。そして自らは米政府から520億ドルの補助金を得て、米国に工場を建設しようとしているのだ」

「米国は今後、世界の42%の半導体生産シェアを確保した1990年代の強い時代に戻りたいのだろうが、かなり難しい。米国はコストが高すぎる。(生産強化は)米国の半導体の競争力向上にもつながらない。1000億ドル以上かけても、米国でサプライチェーンを整備できない」

「こいつ(ゲルシンガー氏)は5年前にも無礼なことがあったが、今もTSMCに対して失礼だ。今日(の講演)はそのお返しをしているだけだ」

「もう米国は昔のような(半導体が強い)国に戻ることは不可能だ」

 インテルのゲルシンガーCEOを「こいつ」と呼んでいることから、米国政府やインテルに対する、チャン氏の怒りがどれほど凄まじいかがわかるだろう。

520億ドルの補助金が出なかったらどうなるか?

 TSMCがレモンド商務長官の言う通りに11月8日までに詳細な顧客情報を提出することはあり得ないだろう。その場合、520億ドルの補助金を投じる根拠となる法案が下院で否決される可能性が高い。そうなると、米国の半導体製造を強化するための520億ドルの補助金は支出されない。

 それは、どのようなことを引き起こすだろうか? 

 アリゾナにファンドリーの建設を開始したTSMCは「話が違う」と言って建設を中止し、米国でのファンドリー事業を止めるのではないか。そうなると、TSMCに対抗しようと170億ドルを投じてファンドリーを建設しようとしていたサムスンも、申請を取り下げるかもしれない。さらに、「その補助金はTSMCではなく、我々によこせ」と言ったインテルも、ファンドリーへの進出を断念する可能性がある。

 つまり、米国ではファンドリーの強化はすべて雲散霧消するのではないか。そして、この米国の動向は世界中に伝播するかもしれない。例えば、欧州が支出しようとしていた17兆円は見直されるかもしれない。また、米国の同盟国である日本がTSMCを誘致して4000~5000億円を支援する計画にも影響が出るかもしれない。

 11月8日に、TSMCが米国政府に対してどのような行動をとるか、世界中が注目している。

(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)

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●湯之上隆/微細加工研究所所長

1961年生まれ。静岡県出身。1987年に京大原子核工学修士課程を卒業後、日立製作所、エルピーダメモリ、半導体先端テクノロジーズにて16年半、半導体の微細加工技術開発に従事。日立を退職後、長岡技術科学大学客員教授を兼任しながら同志社大学の専任フェローとして、日本半導体産業が凋落した原因について研究した。現在は、微細加工研究所の所長として、コンサルタントおよび新聞・雑誌記事の執筆を行っている。工学博士。著書に『日本「半導体」敗戦』(光文社)、『電機半導体大崩壊の教訓』(日本文芸社)、『日本型モノづくりの敗北』(文春新書)。

・公式HPは http://yunogami.net/

JRA 川田将雅、グレナディアガーズをまさかの「ポイ捨て」!? マイルCS騎乗馬「板挟み」でダノンザキッドを選んだ事情

 今月21日に阪神競馬場で、秋のマイル王を決めるマイルCS(G1)が行われる。同レースには昨年の覇者グランアレグリア、今年のNHKマイルC(G1)のシュネルマイスターらが出走を予定している。

 そして、その2頭と同じサンデーレーシング所属馬のグレナディアガーズ(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)もマイルCSへ出走する見込みだ。

 グレナディアガーズは昨年の朝日杯FS(G1)を制し、2歳マイル王に輝いた。今年は4戦して未勝利だが、全て3着以内にまとめている安定感が持ち味。また、同馬のこれまでのレース全てで川田将雅騎手が騎乗してきたことが特徴として挙げられる。

 しかし、『スポーツ報知』によると今回のグレナディアガーズの鞍上は池添謙一騎手が予定されているとのこと。これまでコンビを組み続けていた川田騎手とのコンビは解消になることが確実視されている。

 川田騎手は6日に行われる米国のブリーダーズCで騎乗するので、翌週のエリザベス女王杯(G1)は新型コロナウイルスによる待機期間の都合上騎乗できない。ただ、指定のワクチン接種等を済ますなどの条件を満たせば、待機期間は10日で終了となるため、日程的にはマイルCSへ騎乗することは可能だが……。

「グレナディアガーズ同様これまで全レース川田騎手が騎乗してきたダノンザキッド(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)もマイルCSへ出走予定です。

そして、川田騎手はダノンザキッドの方へ騎乗する予定です」(競馬記者)

 ダノンザキッドは昨年ホープフルS(G1)を勝ち、グレナディアガーズと同じく2歳G1を制した実力馬だ。一時はクラシック最有力候補にまで上がったが、今年の春2戦はいずれも敗れ、その後は骨折が判明して約半年休養。先月の富士S(G2)で復帰したが、4着に敗れている。

 グレナディアガーズはマイルを続けて使われているため、前走が初のマイル戦だったダノンザキッドよりマイルCSで好走する可能性が高いと考えられる。川田騎手がダノンザキッドを選んだ真意は何なのだろうか。

「当初は、ダノンザキッドが富士SからマイルCSで、グレナディアガーズが京成杯AH(G3)から米ブリーダーズCマイル(G1)へ参戦するプランで、どちらにも川田騎手が騎乗する予定でした。

しかし、グレナディアガーズ陣営が『出走できない公算が大きい』との理由で米国遠征を断念し、マイルCSへ切り替えた経緯があります。

本来であれば、川田騎手がマイルCSでグレナディアガーズに騎乗する可能性もあったと思いますが、ダノンザキッドは蜜月関係のダノックスの馬ですし、師匠の安田隆師が管理する馬。有力候補とみられていたダノンキングリーやダノンファンタジーがそろってマイルCSを回避したことからも、義理を重視する川田騎手としてもここでダノンザキッドから降りることはできないでしょう」(同)

 川田騎手とはコンビ解散となったがグレナディアガーズだが、新パートナーの池添騎手はマイルCS歴代最多の4勝を誇る。また、代打騎乗の名手として知られ19年の同レースのインディチャンプ、20年安田記念(G1)のグランアレグリアをはじめ数々の大レースをテン乗りで制してきた。

 一方のダノンザキッドも前走後に川田騎手が「ここから準備して次に向かえる内容だったと思います」と前向きなコメントを残しているように、本番のマイルCSでは大きな上積みが期待できる。2頭がどのような走りをするか注目したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

ティックトックのバイトダンス発のアプリ「Lemon8」が各世代の女性に人気のワケ

 ダウンロードしたものの、数回使っただけで休眠状態だったり、アンインストールしてしまったりしたアプリがある人も多いはずだ。テレビCMなどでは「数百万ダウンロード突破!」と威勢のいい言葉を聞くが、実際にどんなアプリがどの性年代にどのくらい使われ続けているのか。

 本連載では、ダウンロード数だけでは見えない「アプリの利用率」をモニターの利用動向から調べるサービス「App Ape」を提供しているフラーに、四半期ごとに人気アプリの実態について聞いている。

 前編に続き、同社のオウンドメディア「App Ape Lab」編集長の日影耕造氏に、2021年第3四半期(7~9月)のアプリ利用動向について聞いた。

ユーザー急増中の「Lemon8」とは?

日影耕造氏(以下、日影) 21年7~9月は、女性の支持が強いアプリが躍進しています。前編では中国の越境ECアプリ「SHEIN」を紹介しましたが、ティックトックを運営するバイトダンスが手がけるライフスタイル系アプリ「Lemon8」も、21年3月からの半年間でユーザー数を約6倍に伸ばしています。

 Lemon8はインスタグラムと女性向けのライフスタイルメディアを足して二で割ったようなアプリで、ユーザーの8割以上が女性です。発信しているのは媒体側が雇ったライターではなく、個人です。ユーザーとしては、ティックトックやインスタグラムに投稿するイメージでしょうね。そして、バイトダンスが手がけているので、レコメンド機能が優れています。使っていくうちに各ユーザーに最適化されていき、やめられずについつい見てしまう吸引力があります。図2がユーザーの性年代比です。

――Lemon8のApp Storeの公式のアプリ紹介を見ると「若者向けのライフスタイル情報アプリ」と記載がありますが、図2の利用性年代比を見ると、けっこう世代が幅広いことがわかりますね。

 メイクやファッションは10代女性と40代女性では気にするポイントやほしいと思うものもまったく違いますし、逆の情報が目に入るのはうっとうしいでしょうけど、このあたりもレコメンドがうまく最適化しているのでしょうね。「こういう世代の人のためのアプリ」と決め打って出すのではなく、ユーザーに幅広く情報を出させて、それをレコメンドエンジンで一人ひとりに最適化して表示させているんですね。

日影 「誰が見ても利用状況に応じフィットしていく」というのがレコメンドエンジンのすごさですね。Lemon8を提供しているバイトダンスの代表的アプリはティックトックですが、こちらは音楽、踊るなど、動画ありきのアプリです。Lemon8は、ティックトックでは拾いきれなかった「ブログまでいかなくても、テキストベースのコンテンツを見たい、つくりたい」というニーズを満たしていますね。

躍進する「個人のコンテンツ投稿」

――Lemon8のトップ画面は、インスタグラムのように画像の一覧が並んでいます。ユーチューブで一般の人がつくった動画を見ても思いますが、「個人のセンス」が上がっていますよね。見栄えのいい写真に見栄えのいいフォントを配置し、思わずクリックしたくなる見出しをつけて……、と、これを無償でやっているんですよね。

 思えば今から5年前の2016年、DeNAが運営していた医療系情報サイト「WELQ」問題があり、経営陣が謝罪会見をするまでの騒動になりました。あの問題は「キュレーションサイト(他サイトからの情報を編集する形で掲載するサイト)の是非」だけでなく「他サイトから文章を盗用し、それを目立たないように見せる内部マニュアルの存在があり組織的関与だった」など複数の問題をはらんでいましたが、あの問題をきっかけにキュレーションサイト自体が問題視され、キュレーションの代表ともいえるサービス「Naverまとめ」も昨年でサービスを終了しています。

「キュレーションして他から引っ張ってきて楽して情報提供する」から、「自分でコンテンツをつくる」傾向に移ってきた感はありますね。その原動力は、いいねほしさなどの承認欲求も大いにありそうですが。

日影 進んで情報を発信してくれるユーザーは、場を提供している側にしてみたらとてもありがたい存在ですよね。ただ、当然ユーザーも「ここに公開して、いいねをもらいたい!」と思わせる魅力的なサイトやサービスだから、手間暇をかけて自分のコンテンツを投稿するのであり、事業者としては「ユーザーにここで発信したいと思わせる」場づくり、枠組みづくりがより重要になってきますね。

ECは「ストーリー」が重要な時代に

――前編で紹介されたSHEINでも「SHEINで爆買い」動画がSNSで人気であり、そして、Lemon8はコンテンツそのものをユーザーが作成していますよね。「UGC(User Generated Content/一般ユーザーによってつくられたコンテンツ)」の力がますます強まっているな、と思いました。ただ見たり聞いたり買ったりするだけでなく、自分自身も何かを発信したい、というユーザーの欲求があるのでしょうね。

日影 さらに、それは日本だけでなく世界中ですからね。これらは砂粒の一つひとつのようなものであり、集めて数的には大きなものになったとしても、「質的」には、いわゆるそれまでの「マス」的なものになるかといわれれば、そうではないと思います。

 SHEINの爆買い動画は「マス」ではないものですが、それが通じる中においては、購買においても強い影響力があります。さらには、今までは砂粒の一つひとつだったものがアプリを通じて世界中の人とつながることで、マスとはまた異なるタイプの影響力を持つようになったのではないでしょうか。

――その界隈では有名なユーチューバーやインフルエンサーも、ツイッター上の有名人も、知らない人にしてみたら「誰?」ですもんね。一方で、「著名インフルエンサー○○さんが勧めるあの商品」は、その人の熱心なフォロワーにしてみれば、マス的な「遠い」有名人が勧めるよりも響いたりするでしょうしね。

日影 「テレビや新聞が勧めるから買う」から「購買に至るまでの情報から紹介するまでのストーリーを大事にする」という流れが、特に若年層を中心に強まっています。ECにとって、これからはストーリーがキーワードになってくるのではないでしょうか。いいプロダクトだけでは売れない。ユーザーが「のれる」ストーリーをいかに設計できるか、UGCを想起させる仕組みをつくれるかが鍵でしょう。

 たとえば、アーティストが歌をリリースするときも、楽曲の良さだけでなく「歌やダンス動画でマネしてもらえるか」が大きくなってきます。視聴者は純粋な「視聴者」ではなく、もっと自分でやりたいんですよね。特にZ世代以降の、SNSによる評価社会を目の当たりにしてきた若年層は、その影響が強いかもしれません。

 一方で、こういった「コンテンツを自身でつくるほどどっぷりネットにハマっている」ことへの反動もくるのではないのかなとも、個人的には思っています。特にここ1年で、コロナ禍でオンラインでのコミュニケーションがフィーチャーされましたよね。行き過ぎた反動も、どこかでくるのではないのかなと。

 前回、つながらないSNSの「Gravity」を紹介しましたが、つながりすぎることへの反動の一つの表れなのかなと思います。また、これは当社も開発にかかわっているので手前味噌ではありますが、東急株式会社とリリースした「common」は地域を限定したSNSです(現在は二子玉川エリアで提供)。街情報のアプリなのですが、アイコンは決められたパターンから選ぶ形で、いわゆるハンドルネームもありません。投稿にコメントやいいねは付けられるのですが、フォロワーなどの仕組みもありません。

――UGCが過熱する一方で、そういった「RT、いいね、フォロワー数、チャンネル登録者数の数字合戦」にはほとほとうんざりという、相反する潮流が同時に存在しているのはよくわかります。「寂しかったり、自己表現はしたいが、SNSの数字合戦にはうんざり」というニーズに向き合うサービスが、さらに増えていくかもしれませんね。

(構成=石徹白未亜/ライター)

中日・立浪新監督も苦戦必至?就任1年目で優勝の名球会監督は工藤と落合のみ

 中日ドラゴンズの次期監督に立浪和義氏の就任が決定した。2020年の高津臣吾氏(東京ヤクルトスワローズ監督)に続き、誕生した「名球会監督(有資格者含む)」である。

 2021年時点で名球会(投手は200勝or250セーブ、打者は2000本安打達成者)会員は、有資格者や退会者、故人を含めて76名。このうち監督に就任したのは立浪氏で31人目となる。選手として実績を残しているにもかかわらず、チームの指揮権を与えてもらえるのは半分以下。意外に少ない理由を、ある名球会選手に語ってもらったことがある。

「球団のフロントが考える理想的な監督とは、フロントの言うことを聞いてくれる人なんだよね。王さんや長嶋さんのようなスーパーヒーローは客を呼べるから別格だけど、そうでなければ『選手としての実績がある、自己主張の強い人物』は起用しない傾向があるよ」

 早い話、球団フロントは主導権を握りたいのであろう。一昔前と比べ、近年の監督は現役時代の実績を重視されなくなっているが、その要因がここにある。引退後、一度もユニフォームを着ていない名球会選手が少なくないのも、球団フロントが扱いにくい人物を嫌うためだと言われている。

わずか2人…初年度に優勝した名球会監督

 そんな状況下で誕生した立浪新監督は、周囲からの評判が良い人物で有名だ。彼を知る元プロ野球選手は「タツは先輩にも敬意を示すし、後輩の面倒見もいい。しかもリーダーシップがある」と太鼓判を押す。

 しかし、待っているのは苦難の道のりだ。なぜならBクラスのチームを牽引するからである。

 名球会監督30名の監督成績を表にしてみた。30名のうち優勝を経験した指揮官はわずか10名。多くの監督は低迷するチームに就任するも、2、3年で結果を出せずにクビを切られている。

 しかも、1年目で優勝を果たした監督はわずか2人しかいない。2015年に福岡ソフトバンクホークス監督となった工藤公康氏と、2004年から中日の指揮を執った落合博満氏(名球会有資格者)である。

 工藤氏は7年間で5度の日本一に輝き、落合氏も8年間でリーグ優勝4回、日本一1回。指揮官としての能力は優秀と言える。ただし、就任前年のチーム順位はソフトバンクが日本一、中日も2位だった。

 30名のうち前年より順位を上げた監督はわずか12名(工藤氏含む)。最下位からAクラスになった南海ホークスの野村克也氏、ソフトバンクの秋山幸二氏は、その手腕を買われて監督歴が長くなっている。今季、就任2年目で最下位から優勝を果たしたヤクルトの高津監督も、その道をたどるかもしれない。

 なお、名球会の会員でない選手も含め、監督就任初年度に優勝を果たしたのは過去に16名しかいない。西本幸雄(大毎)、川上哲治(巨人)、古葉竹識(広島)、藤田元司(巨人)、森祗晶(西武)、原辰徳(巨人)、落合、栗山英樹(日本ハム)、工藤など名将揃いで監督歴も長くなる。そう考えると「1年目の実績」は非常に重要となる。

 投手陣は揃っているが打撃面で劣る現在のドラゴンズを、立浪新監督がどのように立て直すか。非常に見ものである。

(文=後藤豊/フリーライター)

パチンコ新台「限界突破1500」など激アツ情報が満載!大物たちが続々と始動!!

 11月に突入し、今年も残りあと2ヵ月。そろそろ日常生活でも1年の締めくくりに意識が向いてくる時期だが、パチンコでは逆に年末年始の書き入れ時に向けた「新機種のリリース」がほぼ出揃った頃になってくる。

 そして先ごろ、平和から看板タイトルとなるルパンシリーズの最新作『Pルパン三世2000カラットの涙』の特設サイトが公開された。第12弾となる本機は、アニメ版ルパン三世の50周年と重なる記念的なマシン。HPには「パチンコルパン三世新シリーズ始動」の文字が踊る。

「ARE YOR READY?(準備はいいか?)」「その期待、越えてみせる」とファンの期待を高めるキャッチコピーと、大量の宝石を手にしたルパン三世が不敵な笑みを浮かべるトップ絵を紹介。コンテンツはたったひとつだけ「スペシャルムービー」が公開されているにすぎないが、これだけでワクワク感を与えてくれる『ルパン三世』はさすがの一言だ。

 気になる映像の内容は、タイプライター演出で「パチンコ ルパン三世 新シリーズ始動!」の文字が打ち込まれたあと、次元、五エ門、ルパンに続いて映し出された液晶画面には「限界突破1500」「CHANCE残り9998」「右打ち3000」などの数字が踊る。

 そして「NEW STANDARD LUPIN III」の文字とともに筐体のシルエットが浮かび上がる演出で映像が締めくくられている。「その目で確かめるんだな」の最後のルパンのセリフではないが、一刻も早く詳細を知りたいところだ。

 さて、これで年末年始を彩るパチンコ新機種の情報はほとんど発表されただろうか。ここで主な12月商戦のマシンを振り返ってみよう。

【京楽】
『ぱちんこ乃木坂46』
■大当り確率約1/229.9
■ぐるぐるRUSH 継続率約84%(3発濃厚のVストック含む)
■遊タイムあり

【大都技研】
『P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.』
■初当りの55%が3000発
■鬼がかりRUSH ST144回 継続率約77%
■業界トップクラスの高速変動ST

【ニューギン】
『P真・花の慶次2 漆黒の衝撃EXTRA RUSH』
■業界初の時短EXTRA RUSH搭載
■天下無双前田慶次ZONE新搭載

【サミー】
『P北斗の拳9 闘神』
■大当り確率約1/319.7
■突入率約66% 継続率約81% 右打ち中オール1500発
■時短1回or900回 転落抽選

【SANKYO(ビスティ)】
『新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~』
■大当り確率約1/319.7
■ST163回 突入率約70% 継続率約81%
■右打ちオール1500発

【藤商事】
『Pとある科学の超電磁砲』
■ハイブリッドミドル
■右打ち中の約50%が2000発オーバー
■継続率約80% 最大出玉約4700発

 Daiichiは『P神・天才バカボン~神SPEC』で終了なのか、『P牙狼月虹ノ旅人 絆』が検定通過しているサンセイR&Dはどうするのか、若干動きが気になる機種も存在するが、年末年始の新機種ラインナップはほぼ固まった。あとは打つだけ。期待して待ちたい。

(文=木戸範孝)

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 Webメディアに掲載されるスポーツ関連記事の作成および編集業務を経験。その後はGJにて競馬やパチンコ・パチスロ、スポーツなどを担当している。現在はパチンコ・パチスロ分野に力を入れており、自身が好む爆裂タイプの動向に注目している。業界ニュースも担当。業界関係者への取材を元に、新台関連の記事も多く作成している。

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JRA「G1・100連敗」リーチの三浦皇成に「G1初制覇おめでとう」!? 地方競馬の祭典「JBC」名称にファンも惑わされた?

 3日(祝・水)、金沢・門別の両競馬場ではJBCの4競走が行われた。牝馬限定のレディスクラシック、7ハロン戦のスプリント、そしてメインのクラシックという3つのG1、さらに2歳の若駒によるJBC2歳優駿(G3)が立て続けに開催された。

 唯一、北海道の門別で行われたのがJBC2歳優駿だ。北海道2歳優駿を引き継ぐ形で、2020年に新設された交流G3で、第1回の昨年は、地元・北海道の伏兵ラッキードリームが制した。

 混戦模様の今年は、1~2番人気を地元・北海道勢が占め、JRA勢はやや影が薄かった。しかし、直線大外から豪快に差し切ったのは、デビュー2戦目、JRA勢では最上位人気のアイスジャイアント(牡2歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だった。

 レース後「鞍上を任せていただいたことに本当に感謝しています」と陣営に感謝の意を述べたのは三浦皇成騎手。「2戦目でこういう重賞を獲らせていただくということは、この馬が持っている潜在能力、素質があるからこそだと思っています」と初コンビを組んだ愛馬を褒めたたえた。

 三浦騎手の重賞勝利は今年2月のダイヤモンドS(G3)以来、8か月半ぶり。地方交流の重賞では、昨年9月の日本テレビ盃(G2)以来、1年2か月ぶりとなった。

 今年が騎手生活14年目の三浦騎手。1年目にJRA新人記録の91勝をマークした際は「ポスト武豊」と騒がれたこともあった。しかし、その後はケガなども重なり、非凡な才能を持て余したまま、月日は経過。来月には32歳を迎える。

 それでも5年目を除き毎年のように重賞を勝っており、JRAのG1でも2着が2度、3着も7度と、戴冠に何度も近づいている。直近では、昨年末のホープフルS(G1)で2番人気のランドオブリバティに騎乗。悲願達成を狙ったが、4コーナーで逸走し落馬。競走中止というハプニングもあった。

 その後もコンスタントにG1に騎乗しているが連戦連敗。気づけばデビューからのJRA・G1連敗は「99」まで伸び、100連敗にリーチをかけた状態となっている。

 そんななか、今回の会心の勝利にはTwitterや掲示板などで三浦騎手への祝福コメントが多数投稿された。

「おおお三浦騎手じゃん!!おめでとうございます」、「忘れたころの三浦皇成!」、「コウセイ今日は上手かったよ」……。

 一方で、このレースのグレードを把握していなかったファンも多かったようで「三浦騎手G1初制覇おめでとう」というコメントも相次いだ。

「もちろん、三浦騎手が制したJBC2歳優駿はG3に格付けされていて、G1ではありません。しかし、この日は金沢で同じJBCを冠した3つのG1レースが行われていました。地方競馬にあまり詳しくないファンなら勘違いするのも仕方がないところでしょう。

そもそも三浦騎手は14年12月に交流G1の全日本2歳優駿をディアドムスで勝っています……。やはりJRAでG1未勝利という印象が強いことが、ファンの勘違いにつながったのかもしれませんね」(競馬誌ライター)

 どちらにしても、三浦騎手にとっては久々の重賞勝利。これを浮上のきっかけにしたいところだろう。大台目前となったG1連敗を止める日は果たして、いつになるのだろうか。

(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

ビタ押しで上乗せゲーム数が倍増!? 激アマパチスロ待望の6号機、その概要が判明!!

 当サイトでも検定通過情報をお伝え済みで、ファンの間では大反響。続報の発表が待たれる中、サミーの関連YouTubeチャンネル「CLUB SINDY」では、同チャンネルの開設2周年を記念して待望の新タイトル『パチスロディスクアップ2』のゲーム性概要が明かされた。

 ご存じの通り、5号機『パチスロディスクアップ』は同色ビッグ・異色ビッグ・REGと3種類あるボーナスに加えて、「ダンスタイム」「DJゾーン」と2種類のART機能を搭載。ビッグ当選時は所定の割合でダンスタイムへ当選し、通常時の同色ビッグ中は4号機時代の初代『ディスクアップ』と同じく中リールのビタ押しを駆使することでDJゾーンのゲーム数が加算される。

 このビタ押しやボーナス獲得枚数調整、通常時の小役フォローが完璧ならば設定1でも機械割は103%に到達。その甘さは既存機屈指であり、導入から3年ほどが経過した今なお、ホールの主軸として活躍中だ。

 一方、おそらく5号機『パチスロディスクアップ』の撤去期日となる来年1月に合わせて導入されるであろう6号機『パチスロディスクアップ2』は、動画によると「THE ディスクアップ」といったビジュアルとのこと。サブ液晶や上パネルも健在なだけに、変則消灯すれば大チャンスを迎える消灯演出や、BGMが切り替わって流れれば小役以上の示唆となる「ラジカセ演出」、ダンスタイムやDJゾーンも引き継がれていると思われる。

 スペック面については、BBは約287分の1、REGは約497分の1、合算は約182分の1と先代と同様の出玉設計。変わらぬ遊びやすさはもちろん、技術介入要素もしっかりと継承されているという。

 その技術介入要素には今回、新たに上乗せゲーム数が全て2倍になる「DUBLE-UP-BB」なる要素が存在する模様。全リールのビタ押しで1G最大3個分の上乗せを得られる「極・技術介入」もあり、より目押し力が試されるゲーム性に仕上げられているようだ。

 また、本機には「feat.DANCE TIME」なる新機能が採用されており、異色BBの一部で突入するとのこと。突入後はドットが青色へと変化し、ダンスタイムが約80%でループするようだ。

 このほか、いよいよマイスロも実装され、「PRACTICE MODE」を選択すればビタ押しの精度が丸わかり。そのスコアを管理したり、ランキング形式で争うこともできるようだ。  

 なお、本機には新キャラクター「DAN-D」と「ミア」が追加されている。これらキャラはどのような役割を担うのか。新たな情報が入り次第、当サイトでもお伝えする所存だ。

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元JRA安藤勝己氏「スタート後に動かしたのが勿体なかった」松山弘平の騎乗に“苦言”!? JBCクラシック(G1)テーオーケインズの惨敗理由

 3日、金沢競馬場で行われたJBCクラシック(G1)は、吉原寛人騎手の6番人気ミューチャリーが勝利。創設21年目で初めて地方馬が勝利する歴史的な一戦となった。

 快挙の立役となった吉原騎手は「こんな日が来るなんて……。本当にビックリ、信じられないです」と、感無量の様子だった。

 一方、勝った吉原騎手とは対照的にショックで胸が詰まるような思いになったのが、単勝オッズ2.2倍の1番人気で4着に終わった、テーオーケインズ(牡4歳、栗東・高柳大輔厩舎)騎乗の松山弘平騎手だろう。

「スタートを上手く出れなくて……」

 これまで好位からのレースで連勝街道を歩んでテーオーケインズにとって、思いがけないアクシデントだった。ゲート内で立ち上がるような仕草を見せていた今年の帝王賞馬は、ゲートが開いた瞬間も若干立ち上がり、隣のオメガパフュームと共に出遅れる。

 出負けした分を取り戻そうと松山騎手の手が盛んに動き、テーオーケインズは前目の位置を取りに行った。何とか先頭を射程圏に入れる5、6番手といつもの位置を取ることには成功したが、勝負所では連勝時に見られた前を飲み込むような勢いが見られず。

 結果的に直線では、先に抜け出したミューチャリーを後目に、器用に立ち回ったチュウワウィザードと、出遅れたが終いに懸けたオメガパフュームとの追い比べに負けて4着。3連勝がストップすると共にG1・2勝目のタイトルは持ち越しとなった。

「スタートで遅れたことがすべてですね。松山騎手がレース後に『そこからちょっとリズムが悪かったかな』と振り返っているように、いつも先行している馬ですから、出遅れたにも関わらず無理に前目のポジションを取りに行ったことが仇になったと思います。

あれほどの出遅れですから1着までは難しいにしろ、その後のリカバリー次第で3着以内は十分あったかと。実際、同じく出遅れたオメガパフュームはいつも後方から運ぶタイプとはいえ、最後に懸けるレースで2着にきています」(競馬記者)

 記者が指摘する「出遅れた後のポジション取り」について、元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のTwitterアカウントにて「あのスタート後に動かしたのが勿体なかった」と、ツイート。

 またレース当日に出演していたYouTubeチャンネル『rakutenkeiba』の『楽天競馬LIVE:馬券対決(JBC2021)』でも、安藤氏は「位置取りにいっちゃった。そこで脚使っているからね。それで最後脚使えなかったね」と、解説している。

 この後、ダート路線はチャンピオンズC(G1)・東京大賞典(G1)と大きなレースが控えている。どちらもテーオーケインズが得意としているコースで行われるため、是非とも巻き返しに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

激安で10代女性に大人気…中国の越境ECアプリ「SHEIN」のユーザー数が急増中

 ダウンロードしたものの、数回使っただけで休眠状態だったり、アンインストールしてしまったりしたアプリがある人も多いはずだ。テレビCMなどでは「数百万ダウンロード突破!」と威勢のいい言葉を聞くが、実際にどんなアプリがどの性年代にどのくらい使われ続けているのか。

 本連載では、ダウンロード数だけでは見えない「アプリの利用率」をモニターの利用動向から調べるサービス「App Ape」を提供しているフラーに、四半期ごとに人気アプリの実態について聞いている。

 同社のオウンドメディア「App Ape Lab」編集長の日影耕造氏に、2021年第3四半期(7~9月)のアプリ利用動向について聞いた。

中国の越境ECアプリ「SHEIN」の魅力とは

――毎回、四半期ごとに躍進したアプリを紹介していただいていますが、今期(21年7~9月期)はどんなアプリが躍進しましたか?

日影耕造氏(以下、日影) 若い女性に支持されたアプリが躍進していますね。まず、中国の越境ECアプリ「SHEIN(シーイン)」です。App Apeのデータを見ると、21年3月時点から半年でユーザー数を約5倍に伸ばしています。

 従来、EC、ショッピング系のアプリはお金がある層が牽引するものでした。楽天、アマゾン、ヤフーショッピング、フリマアプリであるメルカリも、基本的には30~50代の利用が多いのですが、SHEINは10代の利用が4割なんです。

 10代がECサービスを牽引できる理由として、SHEINはとにかく安いんですね。ファッション、コスメでだけでなく生活雑貨なども売っていますが、どれも安いんです。

――加湿器が300円台で売られていますね。100円、300円ショップ同様に生産側は奴隷労働では……と闇も感じますが、限られたお小遣いの中であれこれ買いたいティーンエージャーの消費者側にしてみれば、「買い物の喜び」を痺れるくらい味わえるだろうなとも思います。

日影 SHEINは品揃えも豊富です。ファッション、メイク、日用雑貨などで毎日4000~1万点のニューアイテムがあると、アプリに表示されていますね。ただ、サイズや色違いを一点ずつ、とカウントしていると思われるため、「アイテム別」で考えればかなり減るとは思いますが。

ユーザーがPRしてくれる「SHEIN」の強み

日影 安さ、品ぞろえと、SHEIN側の独自性についてお話してきましたが、SHEINのすごさは購買層にもあります。購入したユーザーが「SHEINで爆買いした」と、戦利品の画像や動画をティックトック、ユーチューブ、インスタグラムなどに投稿していて、これが人気コンテンツになっているんですね。

 インスタグラムで「#shein」で検索すると、401.7万件(21年10月時点)もの投稿があります。越境ECなので、世界中のユーザーが投稿していることがわかります。こういったものを見たユーザーが自分も買いたくなり……といった循環ができているんです。

――SHEINにしてみれば、ユーザーがいいねほしさにタダでPRしてくれている状況ですよね。なお、国内ファストファッションの雄、「#gu」はインスタグラムで投稿365.8万件、「#しまむら」は投稿164.9万件でした。

日影 そして、SHEINは中国のアプリです。ティックトックもそうですが、中華系アプリはレコメンド機能が強いんですね。各々のユーザーの利用状況に応じてレコメンドエンジンが好みの商品を察知し、最適化していってくれます。

 まとめると、SHEINは「激安」「グローバル」「強いレコメンドエンジン」を兼ね備えており、さらにはユーザーが「UGC(User Generated Content/一般ユーザーによってつくられたコンテンツ。今回のケースではSHEINの爆買い動画や画像など)」をつくってくれる、そんな手堅いECアプリと言えます。

――確かに、アマゾンや楽天など既存のメガECは「早く届く」「ポイントがたまる」などの魅力はありますが、ショッピングモール的なECであるアマゾンや楽天で「これを買った」的UGCをつくりたいか、また、そういったコンテンツがあれば見たいか、となると微妙です。また、SHEINがつかんでいる10代女子は、SNSに関する情熱やエネルギーがあふれんばかりというのも大きいですよね。

銀行らしくない「みんなの銀行」のアプリ

日影 また、福岡銀行などを運営しているふくおかフィナンシャルグループが5月末よりサービスを開始したデジタルバンク「みんなの銀行」も、ユーザー数を伸ばしています。

――リリース記事などを見ると「国内初のデジタルバンク」とありますが、「実店舗を持たないネット銀行」なら、楽天銀行もそうですよね。また、口座開設に「印鑑」や「郵送」がいらずスマホだけで完結するというのも、楽天銀行でも導入されています。みんなの銀行はどういった点がユニークなのでしょうか?

日影 明らかにユニークなのは、銀行らしくないデザインでしょうね。こちらがみんなの銀行のメニュー画面です。

 SNSみたいですよね。サービスメニューも銀行にしては驚くほど少ないですが、多くの人にとっての必要最低限は揃っています。

――銀行のサービスメニューなのに、スクロールや複数ウィンドウ前提でない、画面が余るほどの「すっきりさ」は確かに異色ですね。また、「物理的なキャッシュカードがなくスマホだけで取引できる(ATMではQRコードを用いて入出金する)」もみんなの銀行の特徴ではありますが、これはPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)も同様のサービスをしています。

日影 そして、以下がみんなの銀行の現時点のユーザー性年代比です。30代男性が一番多く、30代女性も多いです。

――ちょっと意外ですね。サービスのコンセプトから、20代などのデジタルネイティブが多いのかと思いました。30代はすでに口座を持っているでしょうから、これ以上口座を増やしたりするのはむしろ億劫に思いそうですが……。推測ですが、結婚して夫婦共同の口座になった人が自分用の口座をこっそり持ちたい、副業用、みたいなニーズがあるのでしょうかね。

* * *

 後編も引き続き、日影氏に21年7~9月の人気アプリについてうかがう。

(構成=石徹白未亜/ライター)