カテゴリー: 電通報
第71回「広告電通賞」 入賞61点に贈賞
国内で最も歴史のある総合広告賞、第71回「広告電通賞」の贈賞式が7月2日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開催され、広告主や媒体社、関係者ら約1000人が出席した。
初の総合広告電通賞に選ばれたNTTドコモはじめ、広告電通賞など受賞各社に賞状・賞杯が贈られた。
入賞一覧:
https://adawards.dentsu.jp/prize/list71/

広告電通賞審議会の今井敬会長は「今回の応募作品には、オリジナリティーはもちろん、洗練されたコミュニケーションで、消費者に深い共感を与えるものが多く、広告のさらなる進化を実感した。また、地方の自治体や媒体社が主体的にメッセージを発信する傾向は、広告の力と可能性を私たちに認識させた」と式辞を述べた。
同審議会の大平明理事長は、選考経過・審査について報告した。NTTドコモの受賞については「通信サービスという差別化の難しい分野において、さざまな工夫で多くの優れた作品を送り出した」と評価。特別賞の大分県別府市は、2017年度を代表する地方活性化のプロジェクトだと紹介した。


NTTドコモの阿佐美弘恭副社長は、同社が昨年創業25周年を迎えたことに触れ、フィルム広告電通賞を受賞したテレビCM「25年後の夏」編は、顧客と同社が歩んできた歳月を描いた作品で、ユーザーとの良好なエンゲージメントにつながったと話した。また、電通賞や優秀賞を受賞したOOHや新聞広告の作品の意図を説明するとともに、2020年に向けて、次世代移動通信「5G」に積極的に取り組むと表明した。
電通の山本敏博社長は「今回、広告の技術と発想のさらなる進化、そしてその可能性に明るい期待を感じた。多くの作品は“いつの時代も、広告は人間に向かうものだ”という普遍的なことを再認識させた」と話し「変動する社会の中で、広告の可能性をより大きくするため、業界の一員として果たすべき役割を変化させながら、一層の努力をしたい」と結んだ。

「7つのテーマ、7年後の予言」を考える~5.流通・小売
ニッポンの「食」の行方を、電通「食生活ラボ」のメンバーであれこれ考えてみました。例えば今から7年後の2025年には、この国の「食のシーン」は、どんな様相を見せているでしょうか? 掲げたテーマは7つ。それぞれの分野で知見を積む「食生活ラボ」メンバーが考えた、近未来の予想図です。
食の届け方は、ありとあらゆる掛け算が起きていく
もともと食の特徴は、他の分野と組んで、縦や横に展開できることです。粘菌的な領域というか。未来ではそういった掛け合わせが増えるのは間違いありません。
「食の届け方」も、デザインやAIと掛け合わせるなど、他のさまざまな要素を取り込む余地があります。
Uber Eatsが好例ですし、ファッションブランドが食をお店で提供することも増えました。既存の小売ビジネスから拡張することもあるし、別の領域から取り組むケースもあるでしょう。
その中で、どんな「食の届け方」が未来で好まれるでしょうか。最終的には、いかにお客さまにパーソナライズされ、売る側とお客さまの距離感を縮めた届け方を演出できるか、その体験デザインにかかっていると考えます。裏でビッグデータを分析しシステムで効率化したとしても、お客さまに届ける際には画一的ではなく“その人向け”にパーソナライズされているのが理想です。
米国では、生産者と消費者を結び付けて生鮮品を届けるサービスが以前からありますが、最近ではレシピに合わせて収穫して届ける、というように進化しています。便利さだけでなく「私に合っている」と感じさせ、距離感を短縮できるサービスが選ばれていくと思います。

人が生きていくための源であるからこそ、生活のあらゆる面と影響し合い、社会構造の変化や文化の潮流までも映し出す「食」。電通「食生活ラボ」は、そんな食にまつわるソリューションを提供することで、食を通じて世の中を良くしていくことを目指すプロジェクト。各種の得意分野と知見を持つメンバーで社内横断的に構成され、その社外にまで広がるネットワークを生かしたラウンドテーブル型のイノベーション創出に取り組んでいる。現在、社内構成メンバーは約20人。プロジェクトの源流は1980年代前半にまでさかのぼり、以来各種の知見の蓄積とアップデートを続けている。
唯一「ビジョンづくり」は、外注できません
NHKの連続テレビ小説「半分、青い。」の舞台として登場した「東美濃市」。実はこんな自治体は実在しないのですが、故郷編のロケ地となったいわゆる東濃エリア、岐阜県恵那市岩村の一帯には多くの観光客が来て、盛り上がっているようです。
たまたま友人の実家がここで造り酒屋「岩村醸造」を営んでいるため、ぼくも学生時代から何度か遊びに行ったことがあります。創業天明7年(1787年)の歴史を誇るこの酒蔵。ご自慢はかつて岩村城を治めた女性城主にちなんだ「純米吟醸 女城主」。400年前に掘られた井戸の天然水を丁寧に仕込んだ銘酒は、華やかで味わい深いです。
この岩村醸造と同じく恵那にあり、近年「冷凍おせち」で急速に業績を伸ばし続けている「銀の森」という企業から8つのショップが集まった総合公園施設の運営について、ご相談をいただきました。

実際に伺ったところ、手軽なイタリアンビュッフェが楽しめる「森の食卓レストラン」、フランスの片田舎で味わえそうな手作りスイーツの「カリテレモン」、和食の職人が仕上げた出汁や副菜がそろう「竈(おくど)」など、各店舗が提供する商品のクオリティーは素晴らしいものがありました。その一方「ここで買う理由がない」というか、何というか。生意気な言い方ですが、全体に「惜しい!」という印象を持ちました。
なぜこうなるのか?
「商品開発がうまく行かない理由は、結局ふたつしかない」の回でも書きましたが、それは、ビジョンを含めた企業の方向性が曖昧か、現場に発想の訓練が足りないか、そのどちらかです。そこで、早速「銀の森」の企業理念を調べました。

なるほど、ここに書いてあることは絶対に間違いではありません。成長を志す食品会社として正しいことばかりです。しかし、銀の森ならではの「単なる金もうけを越えた理想主義」が感じられません。
もし経営者が大手食品会社とは異なる独自の価値観を持っていれば、従業員の行動もおのずとユニークなものになるはずです。
しかし銀の森が公式に文面として掲げているものを見る限り、こうしたお行儀のよい、そしてよくある言葉しか見つかりませんでした。

そのことを会長である渡邉大作さんへ率直に申し上げたところ、かなりの時間をかけて、いろいろな話を聞くことが出来ました。
「いまある冷凍おせちの工場を建設した時のこと。敷地内には良い木がいっぱいあって、切らなくちゃならなかったんだけど、もったいないじゃない? だからできる限り敷地内で移植するようにしたの。そしたら前の薬師寺の管主とお話しする機会があったとき、『その木々がいつか銀の森を助けるよ』とおっしゃって下さって。いま、企業が順調に成長しているのは、あの時の木々のおかげと思っています」とか。
「日本の山林はスギとかヒノキとか一斉に植林して、そのあと長いこと放っておいて。人間のエゴでとても悲惨な状況になっているでしょ? だからって、自然に任せた荒々しい太古の森は、それはそれでやっぱり恐ろしいもんですよ。ぼくはね、適当に人の手が入った、風を感じる森こそ素晴らしいと思うんです。それが人間にとっても、木々にとっても幸せなんです」とか。
少しずつ霧が晴れるように、「ひとと森の共生」こそが企業のビジョンであることがわかってきました。
「ぼくたちは恵那の地で、当たり前のように山や森の恩恵を受けて生活してきたんだよね。でも社名に森を冠し、四季の恵みを『おせち』に仕立てることを生業として来たぼくたちですら、実は森にちゃんとお返しをできていないコトに気がついたんです。ひとは森のチカラを借りると健康な生活を送れます。森もひとのチカラを借りると健康に生い茂ります。森とひとが結びつき、ひととひととがつながっていく。そんな社会が実現できたらいいよね。」

商品や事業を開発しようとする場合、ぼくのような外部の人間がどうしようもないことがひとつだけあります。それがこの「ビジョン」策定です。そりゃ、そうです。その経営者が自身の価値観に基づいて「かくなりたい」姿を描いたものこそが、ビジョン。インタビューをして、それを人々に伝わる言葉に仕立てる「お手伝い」は出来ますが、何を目指すかと言う基本的な方向性自体をつくったり、決めることなんて出来ません。
銀の森の場合は幸いなことに、会長の体内にまだ言語化されていない「理想」がありました。こうして銀の森のビジョンが見えてきたのは、去年の春ごろでしょうか。そこからコンセプトや具体策を生み出すには、またいろいろあるのですが、それはまた次回。

どうぞ、召し上がれ!
9条Tシャツを着ているだけで国会傍聴から締め出し!改憲に動き出した安倍政権の「憲法9条」弾圧が深刻化
伝説のまま逝った森田童子は全共闘世代の挫折感を癒す存在だった…親交のあった劇作家が素顔と音楽を語る
FIFAワールドカップ 日本、大健闘も決勝トーナメント敗退 深夜の生中継でも高視聴率
FIFAワールドカップロシア大会の決勝トーナメントに進出した日本代表は7月3日、FIFAランキング3位の強豪国ベルギーと対戦し
(写真=フォート・キシモト)



ベルギーが圧倒的に有利という前評判の中、日本は献身的なディフェンスで前半を0対0で折り返した。
後半日本は、原口元気選手の代表初ゴールで待望の先制点を獲得。続いて乾貴士選手のミドルシュートで2点をリードした。
ところがその後、高い打点を生かしたベルギーに同点に追いつかれ、アディショナルタイムにベルギーのカウンター攻撃で逆転負けを喫し、ベスト16で敗退した。


試合の模様は、NHK総合が生中継。深夜の放送にもかかわらず、平均視聴率30.8%(午前5時まで)、瞬間最高視聴率はベルギーに逆転ゴールを決められた午前4時51分の42.6%と高視聴率を記録した。
今大会の日本戦の視聴率は、1次リーグの対コロンビア(6月19日、NHK総合)が48.7%、対セネガル(同24日、日本テレビ系列)は30.9%、対ポーランド(同28日、フジテレビ系列)は44.2%だった。
歴代の日本戦の中での最高視聴率は、2002年日韓大会の対ロシア(フジテレビ系列)で記録した66.1%。
*視聴率は全て、ビデオリサーチ調べ、関東地区
桂歌丸が語った戦争への危機感「戦争を知らない政治家が戦争に触れるな」 国策落語を作らされた落語界の暗い過去も
昭恵夫人に第二の加計疑惑か? 安倍政権で巨額補助金を受け取った保育業者とアッキーのただならぬ関係
2017年クリエイター・オブ・ザ・イヤー受賞 佐藤雄介氏に聞く “効く広告の手口”の最新形
「『届く表現』の舞台裏」では、各界の「成功している表現活動の推進者」にフォーカスします。今回は、2017年クリエイター・オブ・ザ・イヤーを受賞した電通の佐藤雄介氏に、“効く広告の手口”の最新形を伺いました。
広告の手法はもちろん時代の流れに応じて変化するものですが、目下のところ、マスとウェブとリアル、この三つを有機的に総合的に機能させるのが最も有効ではないかと感じています。テレビCM中心のマス広告だけでも素晴らしいキャンペーンが成立していた時代もありましたよね。それからメディアが増えデジタル環境も進化してネット上でのコミュニケーションも重要になって、でもそれだけでも無理だな、となって。結局はマスとウェブ両方を使いつつ、かつリアルな場づくりをしてターゲットに対して体験や体感を通じてブランドづくりをしていくようなキャンペーンが、今の時代の流れに即しているように感じます。
僕自身の経験も重なります。入社2年目にクリエーティブ部門に移り、最初の3年くらいはひたすらテレビCM中心に研さんを積みました。するとウェブも動画視聴の場になる時代がきて、程なくバズ動画の手法なども考えるようになった。ウェブコミュニケーションの自由さを体得して、自分としてマス・ウェブ・リアルの複合的キャンペーンを初めて実現できたのは、「味噌汁’s」というバンドの仕事でした。知る人ぞ知るバンドの、決して大きなキャンペーンとはいえないものでしたが、ひと通りの要素を組み込んだモデルを構築できました。この仕事は、世の中への接着というPRの概念が加味されて、マルコメとのタイアップにつながりました。「若者にもっと味噌汁を」との課題に応えた「ロックを聴かせた味噌汁」というプロジェクトでした。
直近の事例では、大塚製薬ポカリスエットのチームで企画している一連の「ガチダンス」のフレーム。テレビCMであえて難しいダンスを題材にして、ウェブにはダンスレッスン動画を配して若者たちがまねに挑む意欲をあおり、うまくできるとSNSにアップしたくなっちゃう構造。そしてダンス甲子園のイベントで数千人で踊っちゃう。その模様をまたCMとして流す。マス・ウェブ・リアルの有機的な構造です。
これらの事例に共通するポイントとして、ウェブ上ではいかにして自走させる仕組みをつくるか、があります。例えば、日清食品カップヌードル「HUNGRY DAYSアオハルかよ。」シリーズ。これはほぼテレビCMとサイトだけの展開です。ここでの自走の仕掛けは、ウェブ上でいかに何度もCMを見たくなるようにするか。商品の世界観を拡張させる機能を果たしつつ、この時代において何度も見たくなる表現とは、を考え抜いてつくりました。具体的にはCM上に膨大な情報量を詰め込みました。若者たちは何度も何度もCMを見て、発見や意見をSNSで語り合いました。それが、自走です。「アオハルかよ」というコトバも、10代の言の葉に乗って、ふんわり残ってくれるといいなと考えたキーワード的なもの。いわゆる「キャッチコピー」とはちょっと違う性質ですね。
とはいえ、このような時代において消費者の志向や反応は全く読めないんです。僕は本当にそう思っています。だからあの手この手を用意します。キャンペーンは複数のシミュレーションを想定して時系列で軌道を変えることもあります。特にウェブ発のものは。
そして自分だけでできることには限りがありますからチームで動きます。分からないことや新しいことはチーム内で聞きまくります。若いメンバーとかに。クライアントがチームメンバーの中心。一緒に知見を積んでいく意識です。オーディエンスである消費者ももちろんチームメンバーなんですが、広告に参加している意識を持たないメンバーですね。そうじゃないとうまくいかない。ポジティブな気持ちになって自発的に参加してもらう空気をいかにつくるか。それがうまくいくと自走が始まる。自分では広告と思っていない消費者の活動が結果として広告として機能していくんですよね。