「激変する広告業界を支え、業界をリードするエンジンに」JAAAが定時総会開く

日本広告業協会(JAAA)は5月31日、2018年度定時総会を丸の内のパレスホテル東京で開いた。17年度事業と決算報告、18年度事業と収支計画案、理事選任などについて審議・承認した。終了後の記念式典では、第47回懸賞論文と2017年クリエイター・オブ・ザ・イヤー賞の表彰式、第53回吉田秀雄記念賞の贈賞式が行われた。

成田純治理事長(博報堂取締役相談役)は「広告をめぐる環境が大きく変化している。デジタル環境の進化、メディア環境の変化、生活者の行動様式の変化に加え、コンサル会社やプラットフォーマーなど異業種の参入も増えている。広告業界がこれからも成長を続けるために、広告会社も変わり続けなければならない。未来への変革のため、JAAAも新たなチャレンジを始めたい」とあいさつした。

成田理事長のあいさつ
成田理事長のあいさつ

17年度事業では、「広告業界の働き方改革への取り組み強化」「デジタル化への対応強化」「CM素材オンライン運用の推進」「既存メディア価値の再構築」「広告人材育成に向けた新たなテーマへの取り組み」などについて、各委員会が中心となって事業を推進したことを説明した。

18年度事業計画では、ビジョンとして「JAAAは、激変する広告業界を支え、業界をリードするエンジンとなる」を掲げた。ビジョン達成に向け、「業界全体の課題を集約し、解決するための体制づくり」「人材育成の新たな仕組みづくり」「デジタルへの対応強化、次世代データマーケティングへの対応」を三つの柱として提示した。

続いて行われた記念式典では、「広告の向かうところ」をテーマにした懸賞論文の入賞・入選者を表彰、金賞の榊原廣氏(博報堂DYメディアパートナーズ)らが登壇した。

論文受賞者
論文受賞者

また、クリエイター・オブ・ザ・イヤーを獲得した佐藤雄介氏(電通)、審査委員特別賞の古川雅之氏(同)とメダリスト7氏を表彰した。

あいさつする佐藤氏
あいさつする佐藤氏
クリエイター・オブ・ザ・イヤー受賞者
クリエイター・オブ・ザ・イヤー受賞者

最後に、吉田秀雄記念賞個人賞に選ばれた滝久雄氏(NKB取締役会長創業者)と同グループ賞の「テレビ・ラジオのCM素材オンライン運用導入に尽力された皆さま」への贈賞が行われた。

個人賞の滝氏
個人賞の滝氏
グループ賞代表者
グループ賞代表者

電通、「SDGsコミュニケーションガイド」を作成

6月1日に配信された電通ニュースリリース文面は以下の通りです。


2018年6月1日

株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)は、企業の経営層や広告宣伝に携わる方々、広告会社の方々向けに、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に係るコミュニケーションを考える際の手引きとなる「SDGsコミュニケーションガイド」(日本語版・英語版)を作成しました。

「SDGs」とは、2015年9月にニューヨークの国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において掲げられた17のゴールと169のターゲットからなる“持続可能な未来を創るための目標”です。近年、持続可能性に対する危機感が世界中で語られており、わが国でもその対応に向けて、国や自治体、経済界、NPO法人による真剣な議論が展開されています。中でも企業の積極的な参画と貢献が期待されており、すべての企業活動および広告コミュニケーションの分野で、持続可能性の思想に基づく行動が求められています。

その一方で、広告コミュニケーションにおいて「企業の取り組みの実情とかけ離れた過度な表現」や「消費者に誤解を与えかねない不適切な表現」を使用することは、SDGsの理念から逸脱した行為として、批判の対象となり、企業価値を毀損させてしまう可能性があるとの指摘が専門家からなされています。

当社ではこうした状況を踏まえ、有識者や専門家8名による電通「SDGsコミュニケーションガイド」作成委員会(※)を立ち上げ、SDGsを念頭に置いて行う広告宣伝やプロモーション活動に役立つ「理解しておくべきこと」「気をつけねばならないこと」などを取りまとめた同ガイドを作成しました。

今後も当社は、広告コミュニケーション分野のみならず、多方面で持続可能な未来づくりに貢献してまいります。

<「SDGsコミュニケーションガイド」の概要>
・発行:株式会社電通
・協力:電通「SDGsコミュニケーションガイド」作成委員会
・配布方法:下記のURLからダウンロード可能

http://www.dentsu.co.jp/csr/team_sdgs/pdf/sdgs_communication_guide.pdf
 
「SDGsコミュニケーションガイド」表紙
「SDGsコミュニケーションガイド」表紙

 
※電通「SDGsコミュニケーションガイド」作成委員会メンバー
座長:
後藤 敏彦/一般社団法人グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 理事、NPO法人サステナビリティ日本フォーラム 代表理事
委員:
粟野 美佳子/一般社団法人SusCon 代表理事 
石田 一郎/朝日新聞社 マーケティング本部長 
沖 大幹/東京大学国際高等研究所 サステイナビリティ学連携研究機構 教授、国連
大学 上級副学長、国際連合 事務次長補 
金田 晃一/ANAホールディングス株式会社CSR推進部担当部長 
木下 浩二/日本広告業協会(JAAA) 環境小委員会委員長 
黒田 かをり/一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事 
堀江 由美子/公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン アドボカシー・マネージャー 
(2018年4月1日現在 五十音順・敬称略)
  

以上


電通ニュースリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2018/0601-009547.html

イノベーションを巻き起こす「失敗の奨励」という考え方

皆さんこんにちは。今回のテーマは「イノベーション」です。イノベーションはあらゆる企業・組織が実現したいと考える経営課題。少し古いところだとApple、Google、Facebook、Amazon、比較的最近だとUber、Airbnb、Netflixというような企業がイノベーションを成功させ、世界にその名をとどろかせました。

この種のラディカル・イノベーションと呼ばれる、これまでにないような全く新しい価値を生み出すイノベーションの担い手は、資金・人材・ネットワークにあふれる大企業ではなく、自宅のガレージに象徴されるような何もないところから生まれたスタートアップ企業が中心です。そして、私が今、ビジネスを学んでいるスタンフォード大学とシリコンバレーは、まさにこのスタートアップ企業を輩出し続ける中心地なのです(一方で大企業などに多い、既存のものに積み重ねて改善していく革新をインクリメンタル・イノベーションと呼びます)。

なぜ、ここシリコンバレーからこれほど多くのスタートアップ企業が生み出されているのか。必要な土壌、イノベーション成功の秘訣とは―? スタンフォードビジネススクールのアントレプレナーシップ(起業に関連する授業やプログラム)を通じて学んだことや気付いたことをレポートします。

シリコンバレー発のイノベーションの象徴ともいえるGoogleの本社
シリコンバレー発のイノベーションの象徴ともいえるGoogleの本社

起業は回数を重ねることで成功確率が上がる

ここで学ぶと、イノベーションは、全て起こるべくして起こっているのだと気付かされます。イノベーションが起こるには、起こる上での条件を満たしている必要があるのです。それは優秀で野心あふれる若い起業家たち、彼らを導き支援する教授をはじめとするメンターたち、起業家に賭けてみようと資金を出す多種多様な投資家―特にベンチャーキャピタリストたち、プロダクトを形にするエンジニアやプログラマーたち、そしてスタートアップ起業を支援するパートナー企業や顧客企業が存在していること。これらの人や組織がそろって初めてスタートアップ企業は大きく開花します。シリコンバレーがイノベーションの中心地である理由は、スタートアップ企業を生み出し育むための要素がそろっていて、生態系を備えているためなのです。

付け加えるならば、企業がイノベーションを単独で成し遂げることは難しく、生態系の中におけるさまざまなプレーヤーとの協力や連携が不可欠だと考えられます。

シリコンバレー生態系の中核ともいうべきスタンフォードビジネススクールでは、スタートアップ企業を創るための方法論が研究され、起業家を輩出し続けるべく教育を行っています。例えば私が受講している「Entrepreneurship: Formation of new venture」という授業では、起業家に求められる資質とは何か、起業アイデアの生み出し方、共同創業者・起業メンバーの選び方、どのタイミングでどのような資金調達を行うべきか、投資家が注視するポイントは何か、どのように組織をスケールさせていくべきか、エグジットをどう考えるか、といった起業家が直面する意思決定について実際のビジネスケーススタディーを用いて学んでいきます。

授業には、ケースに登場する起業家たち自身が登壇し、何を思ってどのような意思決定をし、その結果がどうであったか実話を聞かせてくれます。つい先日は、自動車の中古車販売仲介サービスを起業した先輩が自分の失敗談を共有してくれました。それはアイデアの発想時に行った顧客テストが良好だったため起業したものの、顧客サンプルがスタンフォード学生に偏っていたため、いざスケールする段階になって想定していなかったオペレーションやコストアップの問題にぶつかってしまい、アイデアそのものを後からピボットせざるを得なかったという話でした。

このように過去の先輩起業家たちの経験から学び、彼らとネットワークを築き、その師事や支援を仰ぐことなども、シリコンバレーという生態系の中で日常的に行われています。数年前に授業を受講した学生たちが卒業して起業家となり、現役学生たちに教えるために講師として登壇する。そのような光景が繰り返されています。

授業の中で登場したデータによると、起業は回数を重ねることで成功確率が上がる傾向にあるようです。Googleほどのインパクトを持つイノベーションはさすがにまれにしか生まれないわけですが、それは決して偶然ではなく、生態系の中における膨大な数の挑戦と失敗、そして失敗からの学習の果てに必然的に生まれている結果なのだと感じます。

アントレプレナーシップの授業では、3、4人のチームをつくり自分たちのスタートアップアイデアを、教授やベンチャーキャピタリストのアドバイスを受けつつ練っていきます。最終日にはGoogleのトップだったエリック・シュミット氏と全クラスメートの前でプレゼンを行います(著者中央)。授業のアイデアのまま在学中に起業をする学生も多々います。
アントレプレナーシップの授業では、3、4人のチームをつくり自分たちのスタートアップアイデアを、教授やベンチャーキャピタリストのアドバイスを受けつつ練っていきます。最終日にはGoogleのトップだったエリック・シュミット氏と全クラスメートの前でプレゼンを行います(著者中央)。授業のアイデアのまま在学中に起業をする学生も多々います。

 

若者をイノベーションへと駆り立てる“魔法の言葉”

 

スタンフォードビジネススクールにて刻まれている、ナイキ創業者のフィル・ナイト氏の言葉。「まだ生まれていない新しい価値と、その創造を志すものたちにささぐ」。彼の寄付によってつくられた新校舎が、イノベーションを生み出す将来の若者たちのためのものであることが示されています。
スタンフォードビジネススクールにて刻まれている、ナイキ創業者のフィル・ナイト氏の言葉。「まだ生まれていない新しい価値と、その創造を志すものたちにささぐ」。彼の寄付によってつくられた新校舎が、イノベーションを生み出す将来の若者たちのためのものであることが示されています。

全く新しいことを起こすには失敗のリスクが伴います。よくスタートアップ企業の9割は失敗するといわれますが、授業で紹介されたデータによると、シリーズAと呼ばれるベンチャーキャピタルによる最初の資金調達がうまくいったスタートアップですら、その内の60~70%は投資家に対して十分なリターンを生むことができず、資金難からつぶれていくといわれています。

しかし上述したような生態系の働きもあり、スタンフォードから起業する若者は後を絶ちません。統計的にかなり分が悪い挑戦だと分かっていながら、その恐怖を乗り越えて行動を起こすことができるのはなぜなのか?

強い成功欲求は間違いなくあるでしょう。成功できた暁には巨額の富と名声が手に入ります。しかしそれだけではありません。

スタンフォードで学んでいて念仏のように聞かされる、イノベーションが生まれる上で不可欠と思われる文化的要素があります。それは「フェイル・ファースト」と「ミッション・ドリブン」です。この考え方には、私たちをリスクのある挑戦へと駆り立てる魔法があるのだと感じます。

まず「フェイル・ファースト」とは、直訳すれば「早く失敗しなさい」ということです。「失敗を恐れるな」ではなく、「失敗を許容しよう」ですらありません。これは「失敗の奨励」なのです。日本の感覚では、失敗は避けるべきものだと考えますよね。しかしシリコンバレーでは「挑戦した結果の失敗は、善である」と捉えているようです。なぜなら「失敗=学びの宝庫」だからです。「フェイル・ファースト」とは、恐れずに挑戦し失敗するまでやってみる、失敗してもそこから学べば次の成功に近づく、という考え方になります。また、シリコンバレーには強いフィードバック文化があり「ネガティブフィードバックは宝である」とよく言われます。皆、自分のパフォーマンスや行為に対して「私のパフォーマンスはどうでしたか? ぜひフィードバックを下さい」と他者の意見を求めます。失敗からの学びと同様に、批判的な意見に対しても、皆そこから学んで成長していくのです。

職場で上司から「絶対に失敗するなよ?」と言われるのではなく、「早く失敗できるように挑戦し続けなさい!」と言われることを想像してみてください。恐怖を乗り越えてトライしようかな…という気になってきませんか?

2点目の「ミッション・ドリブン」とは、直訳すると「ミッション=社会的使命、に突き動かされる」ということを指します。シリコンバレーの起業家たちは、世の中にある大きな問題を解決し、より良い社会を創りたいという使命感を持っています。スタートアップ企業のアイデアを構想する上で「ミッション・ドリブン」であることを重視することは、己を含め社員や協力者の共感を生み出し「大いなる使命のために成功しよう!」という強いモチベーションを生み出すことにつながります。

例えば、世界に名だたるイノベーション企業は以下のようなミッションを掲げています。

Google:Organize the world’s information and make it universally accessible and useful. (世界中の情報を整理し、誰にでも使えるようにする)

テスラ:Accelerate the world’s transition to sustainable energy. (持続可能なエネルギーへ、世界の移行を加速する)

Facebook:Bring the world closer together.(世界中の人々をつないでいく)

*引用元は各社ウェブサイト。

すべて「World=世界」が対象になっていることにお気付きでしょうか。「そんな大げさな…」と感じますか? いえいえ、みんな大真面目です。とてつもなく大きい夢や、高い理想をぶち上げる。それを社長が日々連呼し、オフィスの壁に張り、企画書のテンプレートに入れ込み、仲間たちと日々語り合い、心から信じる。「ミッション・ドリブン」であることで生まれるポジティブなパワーが、これらの企業によるイノベーションを後押ししているように思います。

例えば電通であれば、「クリエーティビティーあふれるコミュニケーションのチカラで、社会のあらゆる問題に向き合い、より豊かで幸せな世界を創る」と言ってみる。そのミッションの実現のために、既存のやり方に縛られず、全く新しい方法やアイデアを試し、「フェイル・ファースト」の精神で早く失敗できるよう挑戦し続ける。どんなことでも実現できるような気がしてきて、ワクワクしてきませんか・・・?

次回は、成功に安住せずさらなるイノベーションを生み出そうとするGoogleやその他の大企業に見られるイノベーションの試みについて触れてみたいと思います。

 

今日から少し、ステップアップ~生活講習会~

生活上手になるために、、、どなたでもいつからでも始められ、豊かな気持ちになる、くらしの工夫を提案します。
「衣・食・住」「子育て」「時間の使い方」「お金の管理」のことをご一緒に考えてみませんか?
子育て中の方、忙しい方、家事が苦手な方も、どうぞいらしてください。

6/1(金) 6/8(金) 6/15(金)
10:00~11:50
3回シリーズ 2200円(ほかに資料代100円)
(3回がご無理な方は1回につき800円)

会場:日野市万願寺4-19-2 多摩友の家

お問合せ・お申込み TEL/FAX 042-585-7003
080-5072-2376(棚田)

1歳以上のお子さまの託児あります(200円/各回 要予約)
※1歳未満のお子さまはご一緒に会場にどうぞ。

ホームページ:多摩友の会
https://tamatomonokai.jimdo.com/

今日から少し、ステップアップ~生活講習会~

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子育て中の方、忙しい方、家事が苦手な方も、どうぞいらしてください。

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10:00~11:50
3回シリーズ 2200円(ほかに資料代100円)
(3回がご無理な方は1回につき800円)

会場:日野市万願寺4-19-2 多摩友の家

お問合せ・お申込み TEL/FAX 042-585-7003
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1歳以上のお子さまの託児あります(200円/各回 要予約)
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ホームページ:多摩友の会
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加計学園獣医学部の講義で、小川榮太郎の「モリカケは朝日の捏造」デマ本が参考書に指定! ヘイト本、日本スゴイ本も…

「本件は、首相案件」という柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の発言などが記載された面会記録文書の発覚で、安倍首相の嘘があらためて実証された加計学園問題。しかも、愛媛県関係者は面会時に交換した柳瀬氏の名刺を持っているとされ、もう誰も「記憶にない」の一辺倒では納得しないだろう。 「首...

「春日部市」のマンションは“買い”なのか? 20代の働き盛りが越谷市、草加市などに移動し、 不動産価格は「ピーク比半減」でも底値は見えず – マンション価格が値下がりしにくい勝ち組エリア

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限界集落とビジネス

宮崎県高千穂の山奥の奥。この連載63回目でも取り上げた40戸100人がひっそりと暮らす秋元集落の佐伯さんご夫妻から「新商品が出来たよ!」という知らせが届きました。なんでも「米ぬか」のお菓子だとか。ポチリと注文すれば数日で商品が手に届く現代って、ホント便利ですよね。さっそく頂きました。

キューブ状の固体をガリガリ、ポリポリ噛むと、ほのかな甘みが広がります。自然で素朴な味わい。たまごボーロよりだいぶ堅めですが、甘みの質は近いかな。なんとなくもうひと口、もうひと口と食べながら、開発のプロセスに思いを馳せました。

佐伯さん達が目指しているのは秋元のような限界集落(過疎化や高齢化によって、その存続が危ぶまれている村落)でも、ビジネスの力で活性化を図れるということです。商品を通じて郷土の良さを広めたいという明確な願いがあります。

その目的のために開発された最初のヒット商品が「ちほまろ」。集落内の棚田で丁寧に栽培したお米と諸塚山水源の湧水を原料につくった甘酒を、さらに乳酸菌でダブル発酵させた健康飲料です。麓の高千穂まで30分、延岡まで60分、宮崎市までは2時間近くかかる環境に負けず、地道に営業開拓を続けた結果、いまでは取引先が200を超え、年商も1億円に迫っているのだとか。

十字フレームを使ってまとめるとこんな感じ。「棚田の健康飲料」で「便利な生活に疲れているひと」の「信用できるものを食べたい」という気持ちを解決する乳酸菌と麹の健康飲料「ちほまろ」によって「秋元の活性化」を目指しているという整理です。乳酸発酵した甘酒という商品自体は他にも販売している事業者さんがいらっしゃいます。しかし寒暖差が激しく、水に恵まれ、手塩にかけて育てた「棚田」のお米でつくるところに、そして限界集落を元気にするのだという思想に、多くの人がわざわざ「ちほまろ」を選ぶ理由があるのでしょう。

明治学院大学

ところが甘酒を製造すると副産物が生まれます。精米のときに必ず発生する「米ぬか」です。ある程度までは肥料として田んぼに撒いていましたが、「ちほまろ」の販売が拡大するに連れ。それだけでは処理しきれなくなりました。米ぬかはお米の中でも一番栄養成分が豊かなことで知られています。ここをなんとか自然のまま味わえるようにできないか、というのが開発の原点でした。

いわば「棚田の健康スナック」というコンセプトで開発がスタートしたわけですが、最大の難関は原料としての「米」でした。巷でヒットしている商品のように「やわらかさ」を追求しようとすると、どうしても卵やベーキングパウダーに頼らざるを得ません。とはいえ、そうしてしまってはコンセプトが生きないので、地道な努力の結果「米ぬか、米粉、米あめ、米あぶら」という米原料100%(もちろん無添加・無加糖)の「堅さ」に特徴がある商品ができあがりました。

イメージ

実は佐伯さんとはみやざきフードアカデミーで商品開発について、あれこれ議論した仲間。そのため、今回の開発時も十字フレームを活用してくださったそうです。ぼくが実際のエピソードを伺う前、勝手に想像して書いたものと、佐伯さんが開発時に使っていたものを並べても、ほぼ同じ。それだけ特徴が明確なのでしょう。ヒット商品である「ちほまろ」と比べても重複が多く、特にターゲットが一緒なので、既存の流通ルートでの販売拡大が図れそうです。

佐伯さんは当初、堅さを心配していたようですが、それこそが素朴さ、まじめさを表現しています。と同時に、食事もせっかちにのみ込んでしまうぼくのような人間にとって、ゆっくり咀嚼しないと味わえないこと自体が健康的です。やわらかさがトレンドだからと迎合せず、ビジョンとコンセプトに素直に向き合って生まれた逸品。宮崎はもちろん、全国でもちらほら手に入るようなので、見かけることがあったら、是非試してください。

どうぞ、召し上がれ!

彼女はどうしたら起き上がれるのか?社会復帰を阻む「心のブロック」 – 「引きこもり」するオトナたち

長年引きこもってきた女性から、「実家を出て自立したいと思っても、どうすれば1人で生活できるのかわからない」などというメールが、最近よく届く。こうした女性は多くの苦悩を抱えている。復帰にはどんな支援が必要か。

ご近所の猫飼いさんに世話を頼める、飼い主マッチングサービスが登場 – 消費インサイド

猫を飼っている人が不安になるのが、留守時の猫の世話。ペットホテルは猫にストレスがかかるし、ペットシッターは結構お金がかかる。そんな悩みを抱えた猫好き女性が始めたのが、「猫を飼っているご近所さん同士をマッチングして、世話を頼める」サービスだ。