カテゴリー: 暮らしの情報センター
明治時代にタイムスリップ、一夜限りの「岡崎明治酒場」華やかに
「明治時代にタイムスリップして伝統・アートを遊ぶ」をテーマに、一夜限りのイベント「岡崎明治酒場」が10月26日、京都市の岡崎エリアで開かれた。伝統芸能、工芸、時代劇など日本が誇る文化やアートに加え、お酒や食事も楽しめる趣向で、9000人を超える来場者でにぎわった。
事業の主催は岡崎明治酒場実行委員会。「象徴的空間の活用」「ナイトタイムの活用」という視点から、内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部の「平成30年度オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査に係る試行プロジェクト」として実施された。
岡崎公園の「サケガーデン」には京都ならではの銘酒が並んだ他、「女学生BAR」「ボンサンBAR」など、京都の文化人や料理店とコラボした趣向を凝らしたBARが出現。ロームシアター京都の中庭の「ビアガーデン」には、文明開化の象徴でもある「ビール」や京料理の名店による酒肴を提供、芸舞妓も彩りを添えた。会場ではこの他、「新時代 屋外演奏会」と題し、地元京都で活躍するアーティストがミニライブを繰り広げた。

平安神宮エリアでは、応天門前で未生流笹岡家元・笹岡隆甫氏による花手前が、白砂エリアでは金剛流シテ方・宇髙竜成氏らにより蹴鞠をモチーフにした能舞が披露された。


この他、京都モダンテラスでは、華やかな明治の社交界をテーマに「鹿鳴館コレクション」を実施。ダンスカンパニー「DAZZLE」はイベント会場各所を巡りながら、イマーシブ(没入型)シアター形式の独創的なダンスパフォーマンスを行った。


また、京都伝統産業ふれあい館では、これからの「作り手」「伝え手」「使い手」の関係づくりを一緒に考え、三つの「て」をつなぐ活動を展開するててて協働組合が交流会などを開催した。京都市動物園や京都市美術館でも、国内外で活躍する多様なパフォーマー、アーティストらが和と洋、伝統とモダンを融合させたパフォーマンスで来場者を魅了。かつて山縣有朋や伊藤博文らが会談したという無鄰菴では、和ろうそくだけの特別茶会が催された。



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「2018 58th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」贈賞式開催
ACCは11月1日、「2018 58th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」の贈賞式を港区のANAインターコンチネンタルホテル東京で開いた。
冒頭、あいさつに立った高田坦史理事長は「今年10月、私たちは団体名を全日本シーエム放送連盟からACCへと改称した。これまでのCMを評価する団体から、クリエイティビティによって日本の産業をアップデートし、イノベーションを促進する団体へと変化を遂げていく。人口減少時代で課題先進国である今の日本だからこそ、未来をデザインする、定説や教科書に捉われないクリエイティビティの力が必要だ。日本経済の活力ある成長のためにビジネス、コミュニケーション、ユーザー・エクスペリエンスをどうつくるか、という課題を解決したクリエイターの皆さまを評価していきたい」と述べた。
続いて、優れたCMを長年作り続けたクリエイターに贈られる第7回「クリエイターズ殿堂」で殿堂入りした大瀧詠一氏(故人)、市川準氏(故人)、杉山恒太郎氏、中山佐知子氏、中堀正夫氏、高橋靖子氏への贈賞が行われた。杉山氏は「日本には、CMという海外の方も驚くほどハイクオリティーな映像文化がある。特に若い方には、先人たちが築いた輝かしい映像文化の歴史を学んでいただきたい」と語った。
CM作品の表彰では、フィルム(Aカテゴリー=テレビCM、Bカテゴリー=Online Film)、ラジオCM、マーケティング・エフェクティブネス、ブランデッド・コミュニケーション(Aカテゴリー=デジタル/エクスペリエンス、Bカテゴリー=プロモーション/アクティベーション、Cカテゴリー=PR、Dカテゴリー=デザイン)、メディアクリエイティブ、クリエイティブイノベーション部門の全応募2633点の中から選ばれた各作品が紹介された。
会場には、ブランデッド・コミュニケーション部門Cカテゴリーでゴールドを受賞した「新しい地図」(CULEN)の出演者・香取慎吾さんも登場。「1年前、新しい道を歩むために映像を作った。一歩を踏み出すことが難しかった時も、この映像が僕らの背中を押してくれた。そして今回の受賞が、さらに先へと進む力となる」と語り、受賞の喜びを語った。
フィルム部門クラフト賞の演技賞を受賞した博報堂「かっぱ寿司『やる、しかない。登場』編(他4編)」の出演者・吹石一恵さんは「2日間の撮影を経て出来上がった作品。直接お会いできた方も、直接お会いできていない方にもお礼を申し上げたい」と述べた。
グランプリに輝いた各作品には、佐藤ゆかり総務副大臣から総務大臣賞が、また審査委員長の小和田みどり(マーケティング・エフェクティブネス部門)、暦本純一(クリエイティブイノベーション部門)、小山薫堂(メディアクリエイティブ部門)、菅野薫(ブランデッド・コミュニケーション部門)、澤本嘉光(フィルム部門)、嶋浩一郎(ラジオCM部門)の各氏から、ACCグランプリが授与された。
佐藤総務副大臣は祝辞に添えて、「クリエイターの皆さまには新しい技術も使用し、誰にでも楽しんでもらえるCM作りのためより一層の活躍を期待する」と述べた。
また、総務大臣賞受賞社を代表してあいさつに立ったNTTドコモ副社長の辻上広志氏は受賞の喜びと共に、「さまざまな産業界の皆さまとコラボレーションし、新しい価値を創造することにより一層努力していきたい」と語った。
入賞作品および作品リストはACCウェブサイト内で閲覧できる。
スマホは単なるデバイスではなく、環境である
タイトルの「スマホは単なるデバイスではなく、環境である」の通り、ここ数年のスマホと生活者の関係を見てみると、スマホはデバイスの域を超えて、環境の一種と捉えられると思います。あって当たり前であり、ないととても困る。スマホがない生活は考えられない状況になりました。
何か気になったことがあればスマホで写真を撮り、触れれば気になる情報が視界に入ります。日常行動の多くがスマホありきの行動にシフトしました。私、吉田健太郎の著書『スマホマーケティング』では、このような変化と実態を生活者インサイトとともにまとめています。
この連載では、モバイルデバイスの利用実態調査や新たに登場したデジタル機器の調査から生活者の心理を探り、ポストスマホについて考えたいと思います。
スマホがいつも手にある環境が与えた影響とは?
ガラケー成熟期の2008年と、2018年の現在では、モバイルデバイスの利用機能は大きく異なっています。
モバイルデバイスにおける利用機能の変化【2008年→2018年】

ガラケー時代は動画にさまざまな制限があり、ほぼ進化が完了した時点でも動画を閲覧する人は20%にも満たない状況でした。
しかし、今ではスマホで動画を閲覧する人は7割近くとなり、スマホを持つほとんどの人がスマホで動画を見ていることになります。静止画はガラケー時代から流通しており、そこに動画の一般化で、コミュケーションも情報伝達もビジュアルが中心となる環境になりました。
取得可能な情報量が膨大になっていることもあり、生活者は効率的に情報を収集したいと思っています。特に理解が必要なことはテキストを読み込んで理解するよりも、受動的に動画を見るだけで理解する方が楽な上、分かった実感が得られます。ある意味、現時点で動画が「最も効率的な情報理解手段」になっているともいえるでしょう。
ケータイではほとんど利用している人が確認できなかったSNSとインターネットショッピングもスマホでは利用率が50%を超えていて、スマホで開花した領域であることが分かります。
SNSはリアルな友達とつながることはもちろん、趣味など領域別のネットワーク構築が容易で、アクセスするたびに気になる情報が目に留まるようになっています。
インターネットショッピングはどこでも買い物ができる環境を提供し、音楽をはじめとするマンガやアニメなどのコンテンツも場所に依存せずどこでも楽しめる環境が当たり前になっています。
デバイスとしてのスマホが普及し、生活に浸透したことで、このようにどこでも好きなことができる環境が構築されました。生活者は自然と動画を見るようになり、インターネットショッピングで買い物をし、さまざまなコンテンツを楽しむようになったのです。
“ついつい”身を委ねる「沼メディア」と「川メディア」
なんでもできることから“ついつい”使ってしまうスマホは、人々を誘導していくようになりました。
ちょっと気になるコンテンツが無料であればすぐに試してしまい“ついつい”ハマってしまう「沼メディア」の側面。加えて、欲しい商品があったにもかかわらず、その目的があっと言う間に忘却され“ついつい”違う商品の売り場(ネットショッピングのページ)に流されてしまう「川メディア」という二つの側面をスマホは持っています。
実は生活者は、労せずにハマっていくことや流されていくことをポジティブに捉えています。なぜなら楽に楽しめ、欲しいものが見つかり、買えるからです。
例えば、気になるコンテンツはレビューやSNSなどで、楽しんでいる人が可視化されます。気が付いた時には「面白そう」と感じることも増えています。さらに多くのコンテンツは無料である程度体験でき、もっと楽しみたいと思った時に課金が待ち受ける構造になっています。
もちろん無駄な時間になることもあります。しかし「沼メディア」構造は、何が自分にとってベストなコンテンツなのかを探す労力や、面白いか分からないものにお金を払うリスクを考えると、圧倒的に効率的な環境です。
「川メディア」も、どんなものを買うべきかの判断に時間をかけるより、なんとなく良い評価が多い、ランキングが上位である、SNSで評判が良い、という情報に流されて購入する方が、間違いないものを買った実感が楽に得られます。
大多数の人は楽と便利からは逃れられず、自然と環境に適応していきます。特に便利な環境はどんどん自分の都合の良いように取り入れていくものです。
スマホは使えば使うほど自分に都合の良い情報や興味がある情報の比重が増していき、とても快適な環境になっていきます。わざわざ探しに行っていた趣味領域の情報も、いつものルーチン的なスマホ利用の中でスムーズに得られるようになっていくのです。
スマホ市場の成熟は、人とスマホの関係も成熟させつつあります。10年前では考えられないほど、労せずに楽しく過ごせるスマホ環境ですが、もうこの環境も生活者にとっては当たり前になってきました。
そして世の中にはもっと楽なことや、もっと便利なことが生まれつつあります。この兆しを捉えることで、5年後、10年後の楽で便利な生活が少しずつ見えてきます。
次回は、さらに便利な環境をつくるAIスピーカーの利用実態調査から、スマホの「次」の世界を考えてみたいと思います。