“男らしさ”の幻想と男性優位社会の末路…『さよなら、男社会』著者が抱き続けてきた違和感

 近年、さまざまな要因によって旧来の「男性像」が揺らいでいる。ビジネスジャーナル読者のミドルエイジも、これまでのノリが通用しなくなって日々の振る舞いに苦慮することもあるだろう。そこで、男社会の行く末や振る舞いの変化について、『さよなら、男社会』(亜紀書房)の著者である尹雄大(ゆん・うんで)氏に聞いた。

「がんばってるね」と言われたい男たち

「男らしくあれ」「男でしょ!」「男のくせに」……。男性なら、人生で一度は言われた経験があるだろう。そのような言葉や空気によって、なんとなく男というのは自信に満ちあふれ、強さやリーダーシップを発揮し、決断力に優れ、誰からも頼られる存在であるべきだと思い込んでいる人も多いはずだ。

 しかし、近年のジェンダー意識の高まりや女性の社会進出などにより、そうした旧来の男性像は否定もしくは批判される機会も増えた。コミュニケーションのつもりだった会社や居酒屋での言動が「セクハラ」とされ、戸惑う男性の姿も散見される。そして、それは今まで許されてきた社会が変わりつつあることを示している。今までの社会とは、いわゆる男性優位社会や男社会と言われるものだ。

さよなら、男社会』を上梓した尹氏は、これまでの男社会をこう分析する。

「今までの男社会は、簡単に言えば『少年ジャンプ』のような『勝利、努力、友情』を是とし、弱音を吐かずにがんばることが偉いとされる空気が蔓延していました。そんな社会で、ただがむしゃらにがんばっていると不安や虚しさも訪れますが、その心の穴を埋めるのが女性。妻であり、恋人であり、母です。『大丈夫、あなたはがんばっている』と言ってほしいし、それが男社会を生きる男性が要請する女性像の大半でしょう。……こうして話すと、時代錯誤に思えますが、ほとんどの男性はこのような男社会について無自覚であることが多いです」(尹氏)

 尹氏自身も、そのような男性的な振る舞いを強要された過去があるという。

「父は折に触れて『力なくして尊敬は得られないし、力なくしてこの日本社会を生き抜けない』と言っていました。『男ならば当然』と言わんばかりに、こうした力への信奉を強いられていたのです。ただ、僕はそういう環境に違和感を抱え、いまいち適応できずにいました。子どもの頃にチック症を発症したのはその表れだと思いますが、父からは、さらにその適応のできなさを乗り越えることを求められた。つまり、僕という個人の状態に関心が払われていたのではなく、男としての価値を計られていたのです」(同)

 尹氏が男社会に関する書籍を上梓した背景には、そうした違和感を抱き続けてきた事情があったわけだ。

「男は論理的で女性は感情的」という幻想

 弱音を吐かないという信条のもとでは、個人の感情や気持ちなどは隅に追いやられる。組織に属していれば「できるかできないか、じゃない。やるんだ」などと言われた経験がある人も多いだろう。ここにも男性的な振る舞いが端的に表れていて、男社会においては自分の気持ちを伝えるよりも「とにかくやります」という決意表明が重んじられる。

 このような(男)社会的に合意が取れる論理と経験に則った結論を押し付けた結果、「男は論理的で女性は感情的」という揶揄が生まれた。

「決意表明が求められる社会に慣れ親しんでいる人は、『○○すべき』『○○だ』と強い断定口調を尊重します。『こう思うけど、やっぱりこうかもしれない』という曖昧な言い方には価値が置かれないのです。このような男社会の平均的な感覚に従う話法が“論理的”と男性の中だけで評価されているとすれば、女性の話法はそれと違うので『論理的ではない』と判断されるのも当然でしょう。男が論理的というのは、そういう社会構造が生み出した幻想であり、主導権を握りたいがための言い訳として用いられているのではないでしょうか」(同)

 尹氏は、一般の方を対象とするインタビューセッションを行っている。参加者のほとんどは女性だが、パートナーに前述のような振る舞いを感じているケースも多いという。

「彼女たちの中には、パートナーには言えないような話をする人もいます。言えないというのは、聞かれもしないし、話してもわかってくれないというあきらめがあるから。もちろん、ジェンダーの問題に高い意識を持つ若いパートナーもいますが、彼らにも同様の諦念を持っているといいます。また、多くの男性は女性から相談されたときに『君はものを知らないから教えてやる』というマンスプレイニング、いわゆる上から目線の説教を始めてしまう人も、やはり多い」(同)

 もしくは「要するにどういうこと?」と自らの話法を強要し、「俺がわかるように言ってくれ」と、またもや上から目線でものを言う。このような振る舞いが女性たちに諦念を覚えさせるのだ。

 ちなみに、マンスプレイニングに対して女性が相槌を打っているのは「共感性が高いのではなく、逆らうと面倒なのと、そうやってほめてやらないとぐずり出すと、経験的に知っているから」(同)。いい解決策を教えてあげたと悦に入ったことのある男性たちは、この言葉を肝に命じておきたい。

女性たちが呆れた男性の要求とは?

 変革を余儀なくされる社会において、自身の振る舞いを変えていきたいと考える男性もいるだろう。ただ、尹氏は次のような例を挙げる。

「僕が主宰する読書会で、フェミニズムの話になりました。その際、参加者の男性が、これまでの自身の振る舞いの反省を述べつつ『何が問題か、その都度教えてほしい』と言いました。その瞬間の女性参加者の呆れた顔は忘れられません。おそらく、興味を持っているから教えてくれるだろう、という期待があったんでしょうが、みな『女性は手取り足取り教えてあげるお母さんではない』という反応でした。男性が変わるには、自分の発言が相手に対してどう響くのかを考えた方がいいし、それを察知する感受性が必要です」(同)

 感受性を育てるのはなかなか難しいことだが、尹氏は「まずは相手との対話で緊張感を持つこと」だと話す。

「教えてくれる、励ましてくれる、受け入れてくれる、というのは女性への甘え。相手へのリスペクトや、自分が思っていることが普通ではないという感覚があれば、おのずと緊張感が生まれるはずです。そして、自分が相手に理解されて当然だという態度を捨てることです。もちろん、相手が年下でも年上でも関係ありません。『これだから女性は怖いなあ』と言う人もいますが、これは怖がっているふり、あるいは『恐妻家』という形で茶化すだけで、女性に対して向き合っていない証拠です。その根底には『こんな僕だけど許してね』という心理がある。これまた『私はお母さんですか?』と呆れられてしまいます」(同)

 我がふりを直そうとする男性も増えてはいるが、一方で「これだからフェミは」などと男社会への批判を嘲笑する層も少なくない。

「彼らは、何かが変わってきていることには気づいているけど、それが自分の価値観を揺らがせることだから、恐れているのです。向き合う勇気がないだけで、それこそ男らしくないですよ。フェミニズムに対する愚痴を言って、部下に相槌を打たれて、相変わらずの価値観のぬるま湯に浸っている。今までの価値観や環境の確認をするだけの人生に、喜びや楽しさがあるでしょうか。恐れと好奇心を持って変化していくことに生きがいを見いだすほうが楽しいでしょう。50歳くらいで考えや価値観が固まって、残り30年以上変化しない人生って地獄じゃないですか」(同)

 男としての権力や恐怖による支配を“強さ”だと錯覚している人もいるが、「そのような人はリタイア後に誰からも相手をされなくなる。そのときになって寂しいと言っても遅い」(同)のだ。

(文=沼澤典史/清談社)

パチンコ・パチスロを打たない“サラリーマン店長”が急増…現役ホール店長が語る裏事情

 前後編でお伝えしている、業界内で働く人が考える“パチンコ業界衰退の理由”。

 前回は、元メーカー開発者のT氏から「タイアップ台に頼りきっているせいではないだろうか」という言葉が出てきた。今回お話をうかがうのは、都内の中規模店で店長を務めるS氏。メーカーとユーザーに挟まれ、その両方を見て適切に対応しなければいけない立場にある、ホール側の本音を語ってもらった。

現役店長が感じるホール側の問題点とは?

「お客さんをたくさん呼ぶのは簡単です。赤字覚悟で玉を出せばいいだけ。逆に言えば、お客さんが来ないのは、そのホールが“勝てないお店”だからです」(S氏)

 確かに、非常に単純でわかりやすい話である。では、パチンコ業界が衰退しているのは、ホールが渋い営業をしていることが原因なのだろうか。

「もちろん、それも原因の一つでしょうね。かつてのMAXスペックのような高射幸性の台がつくれなくなったのは大きいけど、『戦姫絶唱シンフォギア』や『大工の源さん 超韋駄天』などの1種2種混合機をはじめ、毎年、人気機種や元気なメーカーはありますよね。それをうまく活かせるかどうかが、ホール側の腕の見せどころですから」(同)

 S氏は昨今の厳しい状況を規則改正やメーカーのせいにすることなく、「自分たちにもできることがある」「自分のたちのせいでもある」と受け止めているようだ。

「だって、社内の店長や地域のお店の状況を見ていると、『こいつら、パチンコに興味ないだろ?』って感じる場合も少なくないから、私たちにも間違いなく原因がありますよ(笑)」(同)

 一昔前のパチンコホールは、まさに“鉄火場”。お客さんの多くはギャンブル好き男性と不良学生、店内はタバコの煙が充満、パンチパーマでガラの悪い店員も多かった。

 しかし、近年は店内の照明や装飾物によって雰囲気が明るく華やかになり、トイレは広くて清潔、アメニティが充実しているホールも多い。4年制大学の新卒を採用するパチンコホール企業も多くなり、社員教育も徹底している。そうした動きがパチンコ業界のイメージアップにつながり、女性もホールに足を運びやすい状況を生み出した。

 そんな状況を喜んでいるかと思えば、「とはいえ、ですよ」とS氏は釘を刺す。

「新卒学生を採るのが悪いとは言いませんが、パチンコ・パチスロに興味がないけど『給料が高いから』という理由で志望する人が多いのは、業界にとってマイナスですね。若いうちに稼いで、お金が貯まったら転職する人が多いし、『それもやむなし』と考えている業界全体も問題だと思います」(同)

パチンコを打たない“サラリーマン店長”が増加

 パチンコ業界に限った話ではないが、役職が上がるにつれて拘束時間が長くなり、店長ともなればプライベートを犠牲にして仕事をしなければいけない場面も出てくるため、パチンコホール店長の離婚率は高いのだとか。

「私が一番嫌なのは、パチンコパチスロを打たない店長がいること。もちろん、知識がなくても上手に数値を管理して目標を達成している優秀な店長もいます。でも、ラーメン屋の店長が『俺、ラーメンに興味がないから(ラーメンなんて)普段、全然食べないんだよ』なんて言っていたら、そのお店には行きたくないでしょ?」(同)

 新卒学生を一括採用し、社員育成マニュアルで画一教育することの弊害が、ホール店長の“サラリーマン化”である。大手チェーン企業なら仕方ないことだとはいえ、「お客さんの気持ちがわからないで、店長が務まるだろうか」とS氏は首を傾げる。

 お客さんがお金を賭け、「勝った負けた」があるパチンコ業界は、他のレジャー産業とは一線を画した存在である。広告を打ち、「楽しいですよ」「遊びに来てください」と宣伝すればいいというわけではない。

「パチンコホールは、駅前店か郊外店か、大都市圏か地方都市かによって客層が異なりますし、戦略を変えなければいけません。黙っていてもお客さんがつく人気台はさておき、それ以外の台の稼働率をいかに高め、売り上げを伸ばすかが、店長の評価の分かれ目ではないでしょうか」(同)

 店長の裁量は、企業によって大きく異なる。新台の選定や購入台数を店長に一任している企業もあれば、新台は本社が一括で購入して各店舗に振り分けるチェーン企業もある。後者の場合、店長はおのずと上の指示に従うだけの受け身型になりやすい。

「企業グループを運営している本部には経験と数字の積み重ねがあり、それをもとに判断している限り、大きな間違いはないでしょう。でも、現場で直にお客さんと接し、空気感を知っている店長の判断も大切だと私は思っています」(同)

 本部の指示に従うだけの店長では、ホールの特色が見えなくなる。そんな“似たり寄ったり”のホールが増えるのは、ユーザーにとっても好ましくないだろう。

「このホールはライトミドルがアツい、このホールの『海物語』のラインナップはどこにも負けない、みたいな特色があれば、ユーザーはその日の気分や軍資金に合わせてホールを選ぶことができますよね」(同)

 近年のホールは射幸心を煽るような宣伝やイベントを打つことができず、厳しい店舗運営を強いられている。そんなときだからこそ、「パチンコファンの気持ちをわかっている店長にホールを任せることが大事。店長がパチンコやパチスロを打たないなんて言語道断。自分で打つからこそ、地域のお客様の心に刺さるような運営ができるのではないでしょうか」(同)

 前後編にわたってお伝えしてきた、業界内で働く人が考える“パチンコ業界衰退の理由”。

 開発者からもホール店長からも、「自分たちにも変えるべきところがある」と前向きな言葉が聞かれた。業界内にこうした“アツい人”がいる限り、その思いは周りの人たちの心を動かし、いずれ業界が少しずつ変わっていくきっかけになる……かもしれない。

(文=山下辰雄/パチンコライター)

櫻井翔×広瀬すず『ネメシス』、映画化で『コンフィデンスマン』ばりの“大化け”の可能性

 現在オンエア中の連続ドラマ『ネメシス』(日本テレビ系)が苦戦を強いられている。の活動休止後、初のドラマ出演となった櫻井翔と、今をときめく人気女優・広瀬すずがW主演を務めるとあって、オンエア前から注目度の高かった本作。それが、初回こそ11.4%と2桁発進を遂げたが、以降は1桁台を推移。最終回前の第9話(6月6日放送)は7.9%となった(視聴率はビデオリサーチ調べ/関東地区)。

 一部では映画化の噂もささやかれており、今期では断トツの注目度を誇っていた『ネメシス』が、なぜ低視聴率にあえいでいるのか? あるテレビ誌の記者は次のように分析する。

「最大の敗因は、櫻井くんの芝居でしょうね。彼の役柄はポンコツ探偵で、助手のアンナが推理したトリックを教えてもらいながら名探偵を気取る……という設定なのですが、このポンコツ探偵の芝居があまりにもコミカルすぎるというか、バラエティにおける櫻井くんそのものなんですよね。そもそも聡明なイメージの櫻井くんがポンコツ探偵を演じること自体にも無理があるし、彼のコメディ芝居は仰々しすぎて観てられません。ストーリーが進むにつれて、実は単なるポンコツ探偵ではなかったということが判明しても、もはや後の祭り。最初の数話でしっかり視聴者をつかまなきゃいけないところを、あれではつかみ損ねてもいたしかたありません。

 それから、5人の人気ミステリー作家が脚本監修としてクレジットされているのもこのドラマの目玉のひとつだったのですが、そこまで目が覚めるほどのトリックがあるわけでもなく、肩透かし感が強かった。嵐ファンもミステリーファンも、どちらも納得のできない仕上がりになってるのが、この低視聴率につながっているのでしょう」

張り巡らされた伏線がうまく回収されれば、実は大成功というオチもあり得るのではないか

 とうわけで、スタートダッシュに失敗したまま失速していった感もある本作。とはいえ、全編を貫く「20年前の事件」の真相に、ファンからの注目が集まっているというが……。

「前半の一話完結スタイルはポンコツ探偵がメインでしたが、中盤からの第2章になると、“20年前の事件”が物語の中心となり、一気におもしろくなってきた。『あなたの番です』や『3年A組‐今から皆さんは、人質です‐』を生んだ、この日テレ『日曜ドラマ』枠は、しばしば“壮大な黒幕”などの現実離れした設定を描きますが、中盤以降は、このヒットした2作品と比べても遜色のないほどの仕上がりではないかと思いますね。張り巡らされた伏線をどうやって回収するのか、そして本当の黒幕は誰なのか、最終回への持っていき方が非常にうまい。最初の櫻井くんによるポンコツ探偵ぶりに辟易して脱落しなかった人だけが、このカタルシスを味わえるのでしょう。もちろん、伏線がすべてうまく回収できれば……ですが。

 総監督の入江悠さんは優秀な演出家だと思いますが、もともとは映画『SR サイタマノラッパー』シリーズ(2009年〜)で世に出てきた人。最近では映画『22年目の告白‐私が殺人犯です‐』(2017年)や映画『AI崩壊』(2020年)などメジャー作品を手掛けて成功を収めていますが、とはいえこれほどまでのメジャーキャストが揃った地上波連続ドラマは、彼にとっても初の試み。スタートダッシュで視聴者をつかみ損ねたことが、かえすがえすも悔やまれますね……」(前出・テレビ誌記者)

櫻井翔、広瀬すず、橋本環奈……という豪華キャストがかえってアダになってしまったか

 では、6月13日放送の最終回はいったいどうなるのか? 本ドラマを初回から視聴し続けているという、あるスポーツ紙の芸能記者はこう語る。

「一部では噂されていますが、『ネメシス』は映画化がすでに決定しており、ドラマと同タイミングですでに撮影済みともいわれているため、どんなに視聴率が悪かろうと、さすがにお蔵入りはないと思います。以前、フジテレビでは連ドラ『コンフィデンスマンJP』(主演:長澤まさみ)が映画化され、2019年の1作目が29.7億円、2020年の2作目が38.4億円と大ヒットしました。しかし実は、連ドラ版では視聴率1桁が続き、“大惨敗”だったんですよ。今は視聴率が多少低くても、動画サブスクで収益化できたり、映画化ともなればグッズ展開などでさらに“稼ぎ口”が増える。『ネメシス』もおそらく、こうしたビジネスモデルを目指しているのでしょう。なので、最終回は映画化を前提とした壮大な終わり方をするはず。だからこそ、今から見ても遅くはないのではないでしょうか。

 あと、広瀬すずと橋本環奈という同世代の二大美女が共演しており、そこも見逃せないところ。最初、橋本環奈は広瀬すずの友人役として出てきたのですが、最終的には黒幕側の人間だということが判明。考えれば、今や橋本環奈もピンで主演を張れる女優さんなわけですから、“友人役”という時点でアヤしいのですが……(笑)。ポンコツ探偵役の櫻井翔もそうですが、やはりこのドラマは、キャスティングを頑張りすぎたのがかえってアダになってしまった感がありますね」

 キャストが豪華すぎれば、時にはそれが足かせになることもあるということか。なんとも皮肉な話だが、少なくとも黒幕がバレてしまうようなキャスティングは避けたほうが賢明だったかもしれない。

(文=藤原三星)

●藤原三星(ふじわら・さんせい)
ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。<twitter:@samsungfujiwara

『ドラゴン桜』生徒役のリアルな業界評…山下智久、長澤まさみ、新垣結衣を超える逸材とは

 視聴率は独走。ネット上の記事もSNSの動きも常にトップクラス。コロナ禍で昨夏からの放送延期を余儀なくされた影響をまったく感じさせない快進撃を見せている『ドラゴン桜』(TBS系)。

 序盤から快進撃の理由として、16年前の平成版から変わらぬユニークな勉強法と、令和版から導入された『日曜劇場』らしい対立構図と熱さなどが挙げられていたが、中盤から終盤にかけて生徒役への注目度が急上昇している。

 あらためて平成版を振り返ると主要生徒役は、山下智久、長澤まさみ、新垣結衣、小池徹平、サエコ、中尾明慶の6人。当時すでに山下、長澤、小池、中尾はドラマ・映画の出演を重ねたスターであり、そこに伸びしろ十分の新垣とサエコを加えていたのだが、人気や知名度をベースにしたキャスティングだったことがわかるだろう。

 その点、令和版の主要生徒役で人気や知名度が高いのは、ジャニーズ事務所のKing & Prince・高橋海人(22歳)と元欅坂46センターの平手友梨奈(19歳)のみ。子役として活躍した加藤清史郎(19歳)はイギリス留学していたこともあって、この約5年間、その名は聞くことがほとんどなかった。

 南沙良(19歳)、鈴鹿央士(21歳)、細田佳央太(19歳)、志田彩良(21歳)の4人はドラマ出演の実績は少なく、人気や知名度をベースにしたキャスティングではない。そのため放送前は、「平成版に比べると令和版の生徒は地味」と言われていたが、実際に彼ら7人は業界内でどんな評価を受けているのか。

 そして、「平成版の山下、長澤、新垣を超える」と言われている人材はいるのだろうか。

映画業界の逸材たちがドラマに進出

 令和版の主要生徒役7人をあらためて挙げていこう。

 高橋海人は世代交代が急速に進むジャニーズの中でトップを走るKing & Prince の中でも、俳優組として期待されている1人。南沙良は4年前の女優デビュー時から映画業界で「将来を嘱望される逸材」と言われていた。平手友梨奈は今年、映画2作に出演するなど“憑依型”女優として定着しつつある。

 さらに加藤清史郎は「“子ども店長”時代からの子役キャリアを留学でいったんリセットできたことが大きい」と行動力に称賛。鈴鹿央士は俳優デビュー作の映画『蜜蜂と遠雷』で、細田佳央太は初主演映画『町田くんの世界』で、ともに新人賞を総なめにしていた。志田彩良も今秋に早くも2本目の主演映画を控えている。

 つまり、アイドルとして活躍し、バラエティにも出演する高橋以外は、映画業界で評価を受けている人材が揃っているのだ。「活動実績も映画が中心で、ドラマにはこれから進出していく」という段階であり、高橋と平手以外のメンバーは『ドラゴン桜』スタートの段階では人気や知名度を度外視して選ばれている。

 令和版の『ドラゴン桜』は、主要生徒役を演技力や才能をベースに選んでいることがわかるだろう。目先の人気や知名度に頼らなかった制作サイドの骨太な姿勢が今回の好結果につながっているのではないか。

アイドルが足かせになりそうな高橋

 では今春の令和版で、「平成版の山下、長澤、新垣を超える」と言われているのは誰なのか。

 前述したように映画業界で評価を集める実力派が多い中、真っ先に名前が挙がるのは南沙良。CM業界での人気も高い上に、「事務所、誕生日、ポッキーのCM出演」という新垣結衣との共通点もあり、「連ドラ主演に一直線」と言われている。

 また、鈴鹿央士と細田佳央太は、奇しくも「菅田将暉のようなスター性と個性を併せ持つ、世代を超えた俳優になってほしい」という同じような期待の声を聞いた。単に主演俳優を務めるだけではなく、その上を求められていることがわかるだろう。

 さらに平手友梨奈は「大女優に化けるかもしれない」、加藤清史郎は「子役のとき以上に人気者になれる可能性が高い」、志田彩良は「陽も陰も演じられるから朝ドラ主演に合いそう」など、これらはすべてこの2カ月弱で聞いた声であり、期待の大きさがうかがえる。

 そして高橋に関しては、「ジャニーズ事務所のアイドルというキャラクターが俳優としての足かせになりかねない」という声を複数人から聞いた。本物志向の視聴者が増える中、アイドル活動とかけもちをしている状態では、他の6人と比べたとき、俳優としては明らかに不利なのだ。

 もはや「ジャニーズ事務所のアイドルだからドラマ主演を続けられる」という時代ではなくなった。もちろん高橋が他の6人以上に思い切った役に挑み、演技力を見せつけていけば、主演俳優を続けていくことができるだろう。

 ただ現状では、南、平手、加藤、鈴鹿、細田、志田のほうが俳優としての将来を嘱望されているのは間違いない。5年後、10年後、彼ら7人がどんなポジションにいるのか。平成版のメンバーを超えられるのか。

 切磋琢磨していくであろう彼らを長い目で見守っていくことも、学園ドラマの楽しみと言える。

(文=木村隆志/テレビ・ドラマ解説者、コラムニスト)

●木村隆志(きむら・たかし)
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』(フジテレビ系)、『TBSレビュー』(TBS系)などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

パチスロ演者で“元高校球児”のピン芸人が話題に! 動画内で「野球を辞めた理由」告白と共に「メジャーリーガー」へ謝罪!?

 業界初の新システム「返り咲きST」を搭載した最新パチンコ『Pバジリスク~桜花忍法帖~』(製造:メーシー)の導入を6月7日より開始したユニバーサルエンターテインメント。そんな同社の公式YouTubeチャンネル「ユニバチャンネル」では、数々のオリジナル番組を配信中だ。

 そのうちのひとつ「ドキDoki!してる?」は、同社のスタッフで元ライターのリスキー長谷川氏が『沖ドキ!2-30』を打ちながらトークを楽しむ番組。松本バッチ、塾長、嵐、政重ゆうきなど多くのライター・演者が出演し、6月1日に更新された「#22」ではフリー芸人でYouTubeチャンネル「うちいくTV」でも活躍中のいけ団地がゲストに招かれた。

 テレビ朝日系の人気番組「アメトーーク!!」の高校野球大好き芸人にも出演経験があるいけ団地は、自身も元高校球児。長崎県・清峰高校のメンバーとして2006年の春と夏の甲子園でベンチ入りし、選抜大会では準優勝に輝いた球歴を持つ。

 そんないけ団地はオーディションで吉本興業へ所属し、その後、フリーへと転身した。野球のエリート街道を進んでいただけに、野球を辞めた理由が気になるところだが、番組内では、その理由を告白。なんと、同期の田中将大投手(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)と明治神宮大会で対決したことがきっかけだったそうだ。

 その時、いけ団地は打席に立った瞬間、「こんなマウンドって近かったっけ!?」と田中投手のオーラに圧倒されたとのこと。初球の高めの球に「当たるかも」と感じて仰け反ったものの、その球は外いっぱいのカーブだったそうで、続くストレートも切れの凄さに空振り。最後に投じられた低めの球には「これなら打てる」とスイングしたところ、視界から消えるほどのスライダーで、「こんな投手がいるなら辞めよう」と決意したそうだ。

 また、番組内ではミネソタ・ツインズ所属のメジャーリーガー・前田健太投手や、広島東洋カープの今村猛投手に「謝りたいことがある」と謝罪。詳しくは割愛するが、そのエピソードにはリスキー長谷川氏も大ウケの様子だった。

 このほか、番組内では芸人を目指した理由、うちいくTV出演までの経緯なども説明。これを見ればいけ団地の人となりを知ることができるので、興味のある方は是非ともチェックしていただきたい。

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JRA 横山武史「燃え尽き症候群」で40連敗!? 日本ダービー(G1)大本命エフフォーリア「ハナ差2着」から2週間……昨年「大爆発」の北の大地で見せたチグハグ騎乗

 12日(土)から始まったJRA夏の北海道シリーズ。今年は札幌で開幕するというイレギュラー開催だ。

 そんな中、昨年C.ルメール騎手と並ぶ35勝を北の大地で挙げた、あの若手有望騎手が初日から登場した。4月の皐月賞(G1)をエフフォーリアで制した横山武史騎手だ。昨年は関東リーディングジョッキーに輝くなど、今最も信頼される若手のホープである。

 横山武騎手にとって皐月賞と並ぶ今年上半期の最大のハイライトは2週間前に行われた日本ダービー(G1)だろう。

 無敗の2冠馬誕生を期待され、単勝1.7倍の圧倒的1番人気に支持された大一番。22歳らしからぬ堂々の騎乗で直線先頭に立つが、ゴール寸前で福永祐一騎手騎乗のシャフリヤールに差され、わずか10cm差で2冠を逃した。

「人気に応えることが出来なくて、申し訳なかったです……」。一世一代のチャンスを逃した横山武騎手はレース後、そう言って悔しさをにじませた。

 横山武騎手は僅差で敗れたダービーで燃え尽きてしまったのか、その後、勝利の美酒を味わっていない。勝利を挙げたのは、ダービーの前週のオークス前日となる5月22日の4Rを最後に、この日まで、実に40連敗という泥沼状態に陥っている。

 ダービー前はそのプレッシャーから、ダービー後はそのショックが尾を引いているのか、ちぐはぐな騎乗も目立っている印象だ。

 12日の札幌メイン11Rの大倉山特別(2勝クラス)では、5番人気のキーダイヤに騎乗。好スタートを切ってハナを奪おうとするが、内から2番人気のエムオーシャトルに競りかけられ、前半3ハロン33秒5の乱ペースを演出。結局、先行した2頭は直線早々と失速し、キーダイヤは13着に大敗した。

「ハナを主張するのか2番手に控えるのか、はっきりしない中途半端な形になってしまいましたね。好スタートを切っただけに、もったいない騎乗でした」(競馬誌ライター)

 続く最終12R(HTB賞=2勝クラス)では、5番人気ブルーエクセレンスに騎乗。今度は大外枠からスタート直後に外に大きく膨れてしまい、道中は最後方を追走するだけ。直線でも見せ場をつくることはできず、11頭立ての10着に敗れた。

 この2レース以外の6鞍は全て1~3番人気だったが、2着が1回あっただけ。やはりダービーショックを引きずっているのか、昨年史上最年少で関東リーディングを獲った時のような勢いが感じられない。

「自信を持って臨んだダービーで敗れたショックは計り知れないものがあると思います。しかし、この壁を乗り越えられないようでは本物の一流騎手にはなれないでしょう。秋に悔しさを晴らすためにも、この夏は非常に重要になると思います」(同)

 横山武騎手は、この殻を突き破って、さらなる成長を遂げることはできるだろうか。(文=中川大河)

<著者プロフィール>
 競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

パチスロ「導入直後は高設定」投入に期待!? 人気の「ボーナス出現率変動」AT機に新〇〇登場!!

 ボーナスを疑似ボーナスにすることで、4号機時代の大量獲得機を再現。サミーの『パチスロガメラ』が6月吉日、ホールに再上陸した。

 ビッグとREG、2種類の疑似ボーナスを搭載した本機。ビッグは約90枚獲得できるJACゲーム×5セット保証。消化中はJAC待機中のカットイン発生時に中リール上段or中段に7絵柄を狙うことで敵アイコンがランクアップ=バトル勝利期待度が高まり、バトルに勝利できればJAC1回が上乗せされる(REGはJAC1回)。

 この目押しはビタ押し不要で、2コマの余裕あり。これを駆使することでビッグは平均560枚の獲得が見込め、設定1でも機械割は102%に達する。

 導入と同時にオールドファンやガチプロたちを中心に朝イチから台の争奪戦が繰り広げられる一方、同社は先日、最新タイトル『パチスロコードギアス 反逆のルルーシュ3』の製品サイト及びスペシャルムービーを公開。その大まかなゲーム性を明らかにした。

 人気シリーズの久々の続編となる当機は、リアルボーナスとAT「ブラックリベリオン」の連鎖が右肩上がりの出玉推移を創造する模様。そのリアルボーナスは状況に応じてボーナス出現率が変化するようで、例えるならば同社の『パチスロ頭文字D』を思い浮かべると分かりやすいであろう。

 2021年1月にデビューした『パチスロ頭文字D』は増えないボーナス、いわゆるゼロボをゲーム性の核に組み込んだ斬新なシステムを採用。小役ナビが発生するAT中はゼロボから通常時への復帰が早いことから、ボーナス無抽選ゾーンが短くなり、必然的にボーナス出現率が高まるというわけだ。

 もちろんゼロボ、当機でいうところの「ドリフト目」を引いた後は、ただのボーナス無抽選ゾーンにあらず。このドリフト目はATにまつわる各種抽選契機の役割を担うことから、引けば引くほどチャンスを迎えることとなる。

 そんな当機は、どちらかと言えば1000枚程度の出玉を頻発させることで大量出玉へと結び付く仕様。首尾よく高設定を掴めれば高確率で大勝が狙えることから2021年の導入以来、安定した人気を維持しており、その人気を受けて7月19日には新パネルが登場する。

 今度のパネルは、原作で主人公・藤原拓海の初対戦相手として破れ、拓海に強いライバル心を抱く「高橋啓介」をフィーチャーした「啓介パネル」。パネルのみならず筺体も啓介の愛車「RX-7(FD3S)」のイメージカラーであるイエローを基調としており、そのインパクトはかなりのものである。

 当サイトで幾度となく述べている通り、新パネル導入直後は高設定投入率が高まる傾向にある。今のうちから狙いを定め、過去記事を参照して各種攻略ポイントをおさらいしておこう。

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JRAソダシ従妹「白毛馬」ハイアムズビーチがデビュー戦快勝! 北村宏司「すごく落ち着いていた」もラストスパートに課題

 今年も白い馬体が躍動した。

 12日、東京競馬場で行われた5R・新馬戦(芝1400m)は、3番人気のハイアムズビーチ(牝2歳、美浦・萩原清厩舎)が優勝。珍しい白毛馬がデビュー戦を快勝したニュースは、競馬ファンの間でも大きな話題になった。

 先週の安田記念(G1)をダノンキングリーで勝利した萩原調教師から「完成度が高い。馬体がまとまっている。好レースを期待したい」と期待を込めて送り出されたハイアムズビーチは、「世界一白い砂のビーチ」として有名なシドニー郊外にあるハイアムズ・ビーチが由来だ。

 その名の通り真っ白な馬体。関東オークス(G2)やTCK女王盃(G3)を勝つなどダート戦線で活躍した母ユキチャンもやはり白毛だったが、祖母のシラユキヒメから3代続く白毛一族だ。

 18頭立て、芝1400mのレース。好スタートを決めたハイアムズビーチだったが、無理せず中団やや前目を追走。最後の直線で外に持ち出されると一歩一歩前との差を詰め、逃げきりを図った1番人気のハギノモーリスをゴール前で捕えた。

「勝つには勝ちましたが、レース後に北村宏司騎手が『追い出してからバランスを取るのに苦労していた』と課題を指摘していた通り、まだフットワークが定まっていない感じです。ただ、それでもレースを勝てたことには価値がありますし、粗削りな分、今後の伸びしろも大きいと思います。今年の牝馬クラシックを賑わせたソダシに続いて欲しいですね」(競馬記者)

 昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)と今年の桜花賞(G1)を勝利し、白毛馬初のG1ホースとなったソダシは、ハイアムズビーチの従姉にあたる。今年のチューリップ賞(G2)など重賞3勝を挙げているメイケイエールも近親で、今最も勢いのある一族の一つといえるだろう。

「父は2016年の米ブリーダーズCスプリント(G1)など、G1・3勝を挙げた新種牡馬のドレフォン。血統的にはダートでデビューしてもおかしくない配合ですが、ソダシも含め、芝のデビュー戦を勝利しているところに一族の勢いを感じます。

現段階でソダシと比較するのはかわいそうですが、楽に追走していましたし、スピードはかなりありそうな雰囲気です。芝でデビューしましたが、ダートもマイルまでであれば面白い存在になれるんじゃないでしょうか」(別の記者)

「パドック、返し馬もすごく落ち着いていました。直線の坂はまっすぐ駆け上がって頑張ってくれました」

 レース後、そう相棒の健闘を称えた北村宏騎手は実績十分のベテランだが、G1勝利は2015年の菊花賞(G1)、重賞勝利も2018年の関屋記念(G3)以来遠ざかっている。昨年はソダシと共に主戦の吉田隼人騎手が大きく注目を集めたが、ハイアムズビーチと歩む北村宏騎手の奮起にも期待したい。(文=大村克之)

<著者プロフィール>
 稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。

パチスロ新台「フル攻略で100%超」マシンへの願い!?【濱マモルの のほほんコラムVol.100 パチスロで高揚する瞬間】

 褒められて伸びるタイプと自称する人間は大体、ダメ人間である。もちろんアタシも同じであり、そんなアタシはここ数年、著しく目押し力が低下している。

 名誉のために言っておくと、昔はそれなりの精度であった。今から25年以上前、『クランキーコンドル』を打ち続けた時期は、少しでも変化を持たせようと左リール上段、中リール下段、右リール下段以外を千円札で隠して遊技。それでも通常時のみならずリプレイハズシも完璧にこなせたし、ボーナス成立後にリプレイ確率がアップするシステムの元祖『コア』の複合役も余裕で奪取できた。

 だが、今はどうだろう。年齢による動体視力の低下か、はたまた反射神経が衰えたのか。音楽活動はいまだひっそりと継続中であるから、リズム感が鈍ったとは思いたくないが、いずれにせよ、ビタ押し成功率は体感的に7割程度。筐体との相性が悪いとそれ以下になることもあり、ビタ押しを要するマシンとはやや距離を置いているのが現状だ。

 フル攻略で100%超。なんとも甘美な響きだが、6月7日にデビューした『パチスロガメラ』は、嬉しいことにビタ押し不要である。ビッグのJAC待機中に発生する中押しカットイン。これには2コマの余裕があるのだから、目押し黒帯でなくとも楽しむことができる。

 4号機の『ガメラ』を好んで打った身としては当然、食指が動くわけであり、導入直後にホールへ出撃。幸先よく4千円でバトル目からのバトル勝利でビッグを引き当てると、初JAC待機中2ゲーム目で早速、中押しカットインが発生した。

 狙うべきは、中リール上段or中段に赤7絵柄。予想通り、これならば簡単に停止させることができ、その目押しを褒めたたえるかのような効果音と怪獣のランクアップに高揚感を覚えたわけだが、人間とは欲深い物であり、ひとたび気持ち良くなると、さらにそれを求めてしまうもの。レバーONのたびにカットイン発生を願う自分がいるから困ったものである。

 ただ、欲すれば遠ざかるのが世の常である。大半が中押しカットインよりも先にBAR絵柄を揃える指示が発生してしまい、この日、平均獲得枚数を超えられたのは1回のみ。言っておくが、目押し成功率は100%である。

 順押し、もしくは逆押しで楽しめる通常時は演出発生頻度を含めて4号機時代を彷彿とさせて好感触だし、ボーナス後に高確が絡むことで連チャンにも期待できる。少々、ビッグ消化時間が長いと感じてしまうとはいえ、そのビッグ中は中押しカットインが発生するわけだし、それなりに飽きずに消化できるのだが、贅沢を言えば、もっとカットイン発生率を高めて欲しかったところ。調子に乗りやすいダメ人間は、そう感じた次第であります。

(文=濱マモル)

マンションなどマイホーム、“できるだけ若いうちに買う”が正解?10年で価格3割上昇

 人生100年時代といわれて久しく、リタイア後も長い老後生活が待っています。その生活の基盤となるのが住まい。いかに安全・安心に過ごせる住まいを確保しておくかが、その老後生活を大きく左右します。そのためには、早めに最初の購入を行い、リタイア前に買換えによって、安心の住まいを取得しておきたいものです。

マンション価格はまだまだ上昇が続きそうな気配

 マンションをはじめとするマイホームは、できるだけ早く買っておくのが安心であるのはいうまでもありません。ひとつには、マンションを中心とする住宅価格は年々高騰しており、できるだけ早く買っておいたほうが得する可能性が高いという点が挙げられます。逆に、買わないでいると、いよいよ手の届かない存在になってしまうリスクがあります。

 ふたつめとしては、早めに買っておけばリタイア前にローン残高はほぼなくなります。手持ち物件を売却して、その代金を足掛かりに、より満足度の高い住まいを確保できる可能性が高まるという点があります。そして、第三のメリットとして、現在は住宅ローンの超低金利が続いており、住宅ローン減税などの住宅取得支援策が充実しているという点です。

新築マンション価格は10年間で3割以上の上昇

 第一の住宅価格についてみると、この10年ほど上昇が続いています。図表1にあるのは、首都圏の新築マンションの発売価格の平均と、中古マンションの成約価格の平均を折れ線グラフにまとめたものです。

 ブルーの折れ線が新築マンションですが、直近10年間で一番安かったのは2011年度の4557万円で、それが2020年度には5994万円になっています。この9年間で31.5%も上がったことになります。オレンジの折れ線グラフが中古マンションですが、こちらは2012年度の2515万円から、2020年度には3668万円に、45.8%も上がっているのです。

 この間の給与所得などの上昇率は微々たるものですから、できるだけ早いうちに買っておくのが得策であることはいうまでもないでしょう。これ以上高くなれば、庶民には手が届かない、まさに高嶺の花になってしまいます。

若いうちに買っておけば50代で買換えできる

 第二のポイント、若いうちマイホームを取得しておけば、老後を迎える前に買換えが可能になり、バリアフリーなど安全・安心の住まいを確保しておきやすくなるという点についてみてみましょう。

 図表2にあるのは、国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』から2019年度に住宅を取得した人たちについて、住宅の形態別に初めての購入と二度目の購入の平均年齢を示しています。たとえば、分譲マンションについては、初めて買った人(一次取得者)の平均年齢は39.3歳で、二度目の人(二次取得者)は57.7歳です。その差は18.4年もあります。39歳で買っておけば、58歳の時点ではローン残高も大幅に減少しているはずです。住宅金融支援機構の『2020年度民間住宅ローン貸出動向調査』によると、住宅ローンの完済債権の貸出後経過期間の平均は16.0年ですから、残高がゼロになっている人が少なくないはずです。

 となれば、買換えにおいては住まいの売却代金をそのまま買換えの資金に回せるわけですから、資金繰りは格段にラクになります。

二次取得者の自己資金割合は6割近くに達する

 先の国土交通省の調査によると、一次取得者と二次取得者の住宅取得の資金構成は図表3・4のようになっています。分譲マンションを例にとると、一次取得者では取得価格の平均は4393万円で、うち借入額が3269万円、自己資金が1124万円ですから、自己資金割合は25.6%です。それに対して、二次取得者の取得価格の平均は5539万円と高くなりますが、借入金は2245万円と、一次取得者の平均より少なくなり、自己資金は3294万円に増えます。その結果、自己資金割合は59.5%、ほぼ6割近い水準まで高まります。

 これは、分譲マンションの例ですが、グラフでもわかるように注文住宅や分譲戸建住宅(建売住宅)などについても同様の傾向で、なかでも中古マンションを買った人の自己資金割合は65.1%に達しています。

より満足度の高い住まいを購入できる可能性が高い

 取得価格をみると、一次取得者は4393万円で、二次取得者は5539万円と1100万円以上の差があります。これだけの違いがあれば、マンションの広さ、立地などさまざまな面で選択肢が広がります。老後に備えて、防災面での安心感のあるマンション、またバリアフリーが徹底したマンションなどを選択することも可能かもしれません。老後の安心感が格段に高まります。

 しかも、借入金が少なくなるので、返済負担が軽く、早く返済を終えて、老後生活のゆとりが出てきます。

 一次取得者の借入額の平均は3269万円ですから、金利1.0%、35年元利均等・ボーナス返済なしの毎月返済額を試算すると9万2279円です。それに対して、二次取得者の借入額の平均は2245万円ですから、同じ条件で計算すると6万3373円に減少します。これだけ負担が軽くなるのであれば、35年返済ではなく30年、25年と短くすることができます。30年なら7万2208円、25年なら8万4607円です。

老後は住宅ローン返済のない住まいでゆったりと

 図表5にあるように、二次取得者の平均年収は1000万円を超えていますから、もっと返済期間を短くすると、20年で10万3246円。年収1000万円なら年収に占める返済額の割合である返済負担率は12.4%ですから、まったく問題ないでしょう。返済期間10年にしても、毎月返済額は19万6671円ですから、年収1000万円なら返済負担率は23.6%なので、まだゆとりがあります。

 ただ、ゆとりがあるといっても10年以内にすると住宅ローン減税の対象外になってしまうので、住宅ローンを利用するなら10年以上にしておくのが得策でしょう。いずれにしても、返済期間を短くできるので、リタイア時までに完済して、住宅ローン返済のない住まいで、ゆったりとした老後を過ごせるはずです。

ローンがなければ老後生活の選択肢が増える

 住宅ローンが終わっていれば、老後の生活の選択肢が増えます。まずはバリアフリーの行き届いた住まいを選択すれば、多少体に不自由な面が出てきても、何とか生活できるでしょうし、それ以上に問題が出てきたときには、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームに入ったほうが安心です。

 その際、住宅ローンを完済していれば、売却代金をサ高住や老人ホームへの入居資金に回すことができます。ひとくちにサ高住といっても、2021年3月28日付けの記事、「“終の棲家”の格差に愕然┄┄人気の『サ高住』の厳しい現実 台所なし・浴室なしが大半」で振れたように、お金があるとないとでは、入居できる住まいがまったく違ってきます。

 そのためにも、できるだけ早く取得して、リタイア前に買換えしておくことが重要になってくるわけです。冒頭に振れたように、いまなら超低金利で住宅取得支援策も充実しています。いつまでもそうとは限らないので、その点でも早めの取得が安心でしょう。

(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之/住宅ジャーナリスト

1952年生まれ。住宅・不動産分野を中心に、新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』『家を買う。その前に知っておきたいこと』(以上日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(執筆監修・学研プラス)などがある。

日刊ゲンダイ編集で、山下が執筆した講談社ムック『はじめてのマンション購入 成功させる完全ガイド』が5月11日に発売された。