JRAラブカンプー「244万馬券」演出を信じると危険な理由……藤田菜七子とアイビスSD(G3)参戦も意外な「落とし穴」

 5日の日曜阪神メイン・CBC(G3)を13番人気で制したラブカンプー(牝5、栗東・森田直行厩舎)。長らくスランプに陥り、低迷していたかつての実力馬の復活は、コンビを組んだ斎藤新騎手含め、人馬ともに初重賞制覇となった。

 陣営によると、次走は藤田菜七子騎手とのコンビで26日に新潟で行われるアイビスサマーダッシュ(G3)へ向かうことが予定されている。

 18年のスプリンターズS(G1)で2着するなど、快速馬で知られていた実力馬も、以降の4戦で連続して最下位に沈んだ。陣営の懸命の努力も虚しく二桁着順の大敗を繰り返していたことも人気薄に拍車が掛かったといえそうだ。

 そんな「終わった馬」の烙印を押されていたラブカンプーだったが、今年は阪神開催となった夏の名物重賞・CBC賞であっと驚く快走で低評価を覆した。馬に走る気が戻って来たとなれば、G1を勝ち負けしていた馬の実力は軽視できなくなる。

 重賞を勝った斎藤騎手から藤田菜七子騎手へ乗り替わることも、アイビスサマーダッシュでより大きな注目を集めることだろう。

 だが、2年近く低迷していた馬の激走を完全復活と鵜呑みにしていいかは疑問が残る。

 その背景となりそうなのが、先週の阪神開催の芝コースの傾向だ。土日に芝で開催されたレースでほぼ前にいた馬が勝利していたのである。重の土曜阪神では6鞍が組まれていたものの、勝利をあげたのはすべて逃げ先行馬。稍重に回復した日曜は、さらに前残りが顕著となり、6鞍中3鞍が逃切り勝ち。4鞍が直線先頭のポジションだった。

 勿論、これにはメインレースのCBC賞も含まれている。出走馬で最も軽い51キロのハンデ、2枠3番の絶好枠から逃げたラブカンプーにとって、勝ってくださいと言わんばかりの「お膳立て」が揃っていたといっていいかもしれない。

「アイビスサマーダッシュで強敵として立ちはだかるのはライオンボスでしょう。あの馬はまさに千直の鬼です。直線競馬で楽に先頭に立てるスピードの持ち主だけに、逃げてこそのラブカンプーにとっては非常時厄介な存在です。

自分の形でこそ持ち味を発揮できると強い反面、逃げられないと脆いのもまた逃げ馬の宿命でしょう。前走の勝利で人気確実なだけに、危険な人気馬となりかねません」(競馬記者)

 13番人気での鮮やかな逃切りに目を奪われがちだが、前残り馬場の恩恵が大きかった阪神コース、ハンデ戦のCBC賞から別定戦のアイビスサマーダッシュは軽ハンデが見込めないこと、連覇を狙う千直最強馬ライオンボスの存在と、クリアすべき難題は多い。

 若手騎手の手綱で復活を遂げたラブカンプーだが、連勝に立ちはだかる壁は高そうだ。昨年の新潟年間リーディングを獲った藤田騎手の手腕に期待したい。

「リニア開業延期」は静岡県が“ゴネた”せいか?地方が犠牲の「地方創生」はあり得ない

 新聞の「首相動静」欄によれば、安倍晋三首相は7月3日夜、葛西敬之・JR東海名誉会長と、東京・赤坂の日本料理店で食事をした。この5年間の同欄を見ると、葛西氏とは年に3回から5回、食事を共にしている、首相の“メシ友”の1人だ。首相と葛西氏の会食は、北村滋・国家安全保障局長、もしくは古森重隆・富士フイルムホールディングス会長が一緒のことが多いが、この日は北村氏が同席していた。

 この席で、リニア中央新幹線建設工事のことは、当然話題になっただろう。

国家プロジェクト化したリニア建設

 JR側にとって悩みの種は、南アルプストンネルの静岡工区(8.9キロ)。大井川の水量減少を懸念する静岡県が着工に同意せず、工期が遅れている。6月26日にJR東海の金子慎社長と静岡県の川勝平太知事が初会談したが物別れに終わり、首相と葛西氏の会食のあった7月3日には、県が文書で「作業開始は認められない」と通告した。これで、2027年に品川―名古屋間、早ければ37年に大阪までの全線を開業させるというJR東海が立てた予定は、実現が難しくなった。

 安倍首相は、これにどんな反応を示したのだろうか。

 リニア新幹線は、JR東海の事業であると同時に、政府が後押しする国家的プロジェクトでもある。安倍首相の音頭によって、3兆円を無担保超低利で貸し付け、30年間は元本返済猶予という財政投融資を活用することが可能となった。JRの当初の予定では、大阪までの延伸開通は2045年の予定だったが、現政権の支援でそれが早まることになったのだ。

 2016年1月に行った施政方針演説で、安倍首相は「リニア中央新幹線が本格着工しました。東京と大阪を1時間で結ぶ夢の超特急。最先端技術の結晶です」と期待を語った。記者会見でも、「新たな低利貸付制度によって21世紀型のインフラを整備する」と述べ、「リニア中央新幹線の計画前倒し、整備新幹線の建設加速によって全国をひとつの経済圏に統合する地方創生回廊をできるだけ早く作り上げる」(同年6月1日)と強い意欲を語った。リニアに対する安倍首相の期待の高さが、言葉の端々からうかがえる。

 また、リニアの技術輸出は、安倍首相が力を入れるインフラ輸出の中核ともいえる存在だ。米ワシントン-ボルティモア間で、JR東海のリニアモーターカーを導入するプランも上がっているが、日本での開業計画が遅れれば、海外への売り込みの予定も狂ってくる可能性がある。

 懸案の静岡工区は、品川-名古屋間全長286キロの工区の約3%にすぎない。その着工遅れで、この大プロジェクトの実施が遅れることに、ネット上では「静岡県がゴネている」との非難の声が上がっているが、果たしてそうなのだろうか。

地元の懸念とJR東海の不誠実

 同県が一貫して訴えているのは、工事によって、県民の生活を支えている大井川の水量が減少するのではないか、という懸念であり、そうした事態を避けるための対策の必要性だ。

 問題となっている南アルプストンネルは、大井川の真下を通り、大量の水を含む破砕帯を掘り進めて作られることになる。その工事の過程で、どこから、どれだけの水が出るかは、実際にやってみなければわからない。

 このため、営業中の東海道新幹線の直下を掘って新駅を作る品川、名古屋両ターミナル駅の建設と並び、南アルプストンネルは歴史的な超難工事といわれている。

 JRは、これらの難工事について、事前に特定のゼネコンに工法を研究させ、技術開発も行わせてきた。費用はゼネコン持ち。それを請け負ったゼネコンは、当然工事も受注するつもりでいたところ、実際に業者の選定をする段階になってJR側がとったのは、技術的評価が低い、ほとんど値段のみで業者を選定する方式での指名競争入札だった。このため、事前検討を行ってきたゼネコンが契約を確実にし、技術的な検討を行っていないゼネコンは万が一にもこんな難工事を落札しないよう、各社の担当者が事前に見積もり価格を教え合い、それが談合として刑事事件に発展する事態も起きている。

 南アルプストンネル静岡工区について、JR側は、湧水はポンプアップして大井川に流し「湧水は全量を大井川に流す」と県側に説明している。しかし、破砕帯の水の流れが工事によってどう変わるのかは、予測がつかない。

 静岡県が水の心配をするのは、工事によって水涸れが起きた事例がいくつもあるからだ。
 新東名高速道路の建設工事が進められていた1999年、静岡県掛川市の粟ケ岳トンネル工事現場で出水。まもなく付近で、農業用水にしていた沢が涸れ、地下水を水源とする簡易水道が断水した。観光名所でもある「松葉の滝」も一時は水が止まり、現在にいたるも水量は3割程度しか戻っていない、という。

 また大井川の豊かな水は水力発電に利用されてきたが、いくつものダムが造られていくなかで、水量が減少。1960年、大井川中流域に中部電力の塩郷ダムが設置された際には、下流域は水が失われて「河原砂漠」と化した。この時には、流域住民が水量の復元を求めて「水返せ運動」を展開。県が中部電力に水利権の一部返還を迫るなど、官民一体となった運動で、時間をかけて水を取り戻した。この運動に携わった人たちが再び集まり、今回のリニア工事でも声を上げている。

 さらに、古くは1933年に完成した東海道本線丹那トンネルの建設工事に伴う水涸れがある。工事中の大量の出水に手を焼いて、多量の水抜き抗を掘った結果、丹那盆地の豊富な湧水は失われた。田んぼは乾田と化し、わさびの沢も消えた。

 大井川は、流域の茶畑をはじめとした農業用の水として、あるいは水産加工場など多くの水を使う産業用水として、流域の生活用水として、人々の命を支えている。過去の轍を踏むまい、という静岡県の要求は、決して無理なものではないのではないか。

 リニアが、東京や名古屋など大都市圏をますます繁栄させ、日本経済を押し上げていく効果はあるとしても、そのために地方の暮らしを犠牲にしていい、ということにはならない。東京圏に電力を供給していた福島県が、原発事故で大きな損失を被ったような構図を繰り返してはならないだろう。

 国がバックについているという自信もあってか、JR側は水問題についての静岡県の本気度を当初、いささかみくびっていたように思えてならない。工事の遅れが懸念される事態となって、歩み寄りの態度を見せるようになったが、県との対話では、JR側の説明の矛盾が発覚することもあった。

 たとえば、JRが「水は全量大井川に戻す」と言い切った後、県側の追及で、それが不可能と認める事態になった。トンネルの形状は、静岡工区を頂点とし、長野、山梨両工区に向かって下りの傾斜がある。JR側は静岡工区は下り勾配で工事を進めるとしているが、そうすると、工事が完成するまでの間、湧水は長野、山梨両県側へと流出することになり、水の「全量」を大井川に戻すのは無理だ。

 工事期間の問題とはいえ、こうした不都合な事実を伏せるJR側の説明の透明度の低さや不誠実さに、県はますます不信をつのらせていったようである。

 国交省が間を取り持つ形で有識者会議を立ち上げたが、同省はあくまでリニア建設を推進する立場であり、中立的な立場ではない。会議のメンバー候補に、工事を受注する企業の監査役が選ばれ、県が反発するなど、委員の人選を巡ってもすったもんだがあった。

 ようやくできた会議に、JRの金子社長がオンライン参加。静岡県について「あまりに高い要求を課している」などと批判し、会議に対して「現実的な解決」を求めたことも、県側の神経を逆なでした。川勝知事は、「有識者会議を自分たちのための会議のように私物化している」と激怒。その剣幕に押されるように、JR側は謝罪した。

談合を誘発し、県の抵抗を招いたJRに今後求められるのは

 国鉄の分割民営化からすでに33年。リニア新幹線は、JR東海となって、初めて自前で建設する新線。建設予定地の地元との交渉、ゼネコンとの付き合い方など、国鉄時代からの鉄道建設のノウハウは伝承されていないのではないか。その一方で、国が後押しし、愛知県を含め周辺自治体が早期開通を切望しているという自信もあり、JR側は自分たちが決めた通りのやり方に、地元自治体もゼネコンも従うだろうと高をくくっていたところはなかったか。このために、談合事件を誘発し、静岡県の抵抗を招いたのではないか。

 私には、今回の事態と談合事件は同根のような気がしてならない。

 コロナ禍のなかで、リニア建設そのものに疑問の声も上がり始めている。リモートワークが当たり前に行われるようになり、わざわざ東京・名古屋間を出張しなくても、多くの仕事が可能とわかった。さらに、第5世代移動通信システム(5G)の普及が進めば、いながらして快適にテレビ会議を行うことができる。今さらリニアが必要なのか、という根本的な問いである。

 また、エネルギー問題の視点からも、リニア建設には従前から疑問が提起されている。現在の東海道新幹線などに比べ、電力消費が数倍になるため、今後の社会が目指す方向性とは逆行する、という指摘だ。

 リニア新幹線は、かつて英仏で共同開発されながら、燃費の悪さやメンテナンスコストの高さ、騒音など環境問題などで嫌われ、引退に追い込まれた超音速旅客機コンコルドにもたとえられる。

 とはいえ、すでに他の工区で工事は始まっており、名古屋駅周辺はリニア建設を前提に再開発も進められている。国もJR東海も、今さらプロジェクトそのものの中止は考えないだろう。静岡県もリニア建設そのものに反対しているわけではない。

 そうであれば、JRは自身のこれまでの対応を振り返り、反省するところから始めたほうがいいのではないか。信頼がないのにごり押しをしても、抵抗と恨みを生むだけだ。

 静岡県といういち地方を犠牲にした「地方創生」などあり得ない。国も、事業の推進を急ぐより、まずは静岡の懸念に、誠意をもって向き合うべきだろう。

 急がば回れ、というではないか。

(文=江川紹子/ジャーナリスト)

●江川紹子(えがわ・しょうこ)
東京都出身。神奈川新聞社会部記者を経て、フリーランスに。著書に『魂の虜囚 オウム事件はなぜ起きたか』『人を助ける仕事』『勇気ってなんだろう』ほか。『「歴史認識」とは何か – 対立の構図を超えて』(著者・大沼保昭)では聞き手を務めている。クラシック音楽への造詣も深い。
江川紹子ジャーナル www.egawashoko.com、twitter:amneris84、Facebook:shokoeg

「ものは言いよう」という魔法。

休校期間→創造的休暇

今から2カ月ほど前の話をさせてください。

緊急事態宣言の発令を受けて続く「STAY HOME」の日々。平日はリモートワーク、週末も基本的には自宅で過ごします。いつまでこの生活が続くのだろうか? と、漠然とした不安を抱いている時、僕は歴史を調べました。

過去、伝染病が流行った際に、人々はどのような生活をしていたのだろうかと調べたのです。そして、物理学者のアイザック・ニュートンの逸話を知りました。

ペストの流行があった1665年。ニュートンが通っていたケンブリッジ大学は一時休校に。結局、2年間にもおよぶ休校に。ニュートンはその間に、万有引力の法則を発見したそうです。

さらに僕は驚きました。ニュートンが「休校期間」のことを「創造的休暇」と呼んでいたそうなんです。「STAY HOME」の今は、この先に向けて、何かを創造する時間でもあるのだ。その捉え方に、心の拠り所を見つけてもらえたような気がしました。

過去は変えられない→2週間後の未来を変えられる

もう一つ。日本テレビ系列のニュース番組「news every.」での藤井貴彦アナウンサーの言葉を紹介します。4月17日(金)に話してくれた言葉です。ちょうど僕が、毎日発表される新型コロナウイルスの感染者数の増減に一喜一憂していた頃でした。

緊急事態宣言が出ましてから10日あまりが経過して、そろそろ私たちの行動が数値に反映されてくるものと思われます。ただ今日の201人という東京の数値は、過去の感染の数値が、今になって反映されているものです。過去を変えることは出来ませんが、まだ2週間後の未来を変えることができます。希望のあるうちに、ぜひご協力をお願いします。


「ああ、本当にそうだなあ」と、しみじみ思いました。今の振る舞いはこの先へとつながっていくのだと、未来に目線を向けることができる。自分の不安で心もとない思いに輪郭を与えてもらえた、まぎれもなく支えになる言葉でした。

「ものは言いよう」という魔法

「休校期間→創造的休暇」も「過去は変えられない→2週間後の未来を変えられる」も、ここにある「A→B」の言葉は選ばれた特別な人にしかつくることはできないのでしょうか?

安心してください。僕はそんなことは全くないと考えています。大昔から、あなたも含めて多くの人がすでに実践してきていることだと思うのです。

「ものは言いよう」という慣用句を聞いたことがあるのではないでしょうか?「同じことでも言い方によって、良くも悪くも印象が変わる」という意味です。実際に言い換えることで魔法を掛けるように印象が変わる。

ピンチ→チャンス

雨が降る→虹が見られる

好きな人にフラれた→心の痛みがわかる人になる

人の少ない街→閑静な住宅街

ネガティブにも感じられたことも、言い方ひとつでガラリと印象が変わります。あなたの身の回りでも、そんな言葉を見聞きしたり、言ったりしたことがあるのではないでしょうか。この「ものは言いよう」を考える時に、いつも僕が心掛けていることがあります。

光の当て方で輝き方が変わる

書き方を模索している時、この考え方を聞いて僕の心は晴れました。

書くWritingであり、光を当てるLightingでもある。

どんなに絶望的な状況でも、くまなく見つめていけば1%の希望はあります。そう信じてみることからはじめたいのです。だから、あらゆる角度から物事を見てみる。光の当て方を探す。その1%に光が当たれば、そこから生まれる輝きはやがて、じわじわと前向きな可能性を広げていくはず。

うまくいかないことが続いて鬱々としてしまい、この世界は歪んでいると思う人の表情はどこか歪んでしまう。一方で、やりたいことへの手応えを感じて、この世界は輝いていると思う人の表情は輝いています。

でも本当は、世界は歪んでも、輝いてもいない。淡々と過ぎていく世界の現実を、僕や、あなたがどんな見方をするかで世界の見え方は変わっていくのです。

心をつかむ超言葉術
ダイヤモンド社、320ページ、1650円+税、ISBN 978-4478110140 (写真/撮影:能登 直)

 「A→B」 をつくっていくさらに具体的な方法については、僕の著書『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』をぜひ手にとっていただけたら嬉しいです。

どんな時代になろうとも、世界は変換の対象なのだ、と思ってみましょう。世界はそう簡単には変えられない。けれど、受け取り方は、自分の見方次第でどのようにでも変えられるはずです。

マツダ、創立100周年を機に“大衆車”から脱却か…全モデルに記念モデル設定、ブランドも一新

 マツダが創立100周年を迎えた。創業は1920年というから、まさに世界の自動車史にその名を刻んできたわけだ。

 それを記念したプロモーションが、好意的歓迎のなかで受け止められている。それは、マツダの翻弄された歩みへの慰労であり、賛辞でもある。マツダが経営的浮沈を繰り返しつつ生きながらえてきたことも、広島の郷土意識の強いメーカーであることも、どこか無骨で、それでいて世界で唯一のローターリーエンジン技術を備えていることなど、マツダに宿る数々の魅力が受け入れられているからなのだ。

 まして感動的なのは、この100年に一度といわれる重度の世界恐慌と、100年に一度のアニバーサリーが重なってしまった悲劇と祝福が、いっそうマツダへの同情的な祝意に向かわせていると思う。つまり、マツダは愛されているのだ。

 それにしても、今年のマツダは激動の時間を過ごしたと思う。数年前から、マツダはブランド力構築のため、社運をかけたプロジェクトを進めている。クルマのデザインコンセプトを一新。ゴテゴテとした意匠を捨て、「マイナスの美学」を追求した。それをすべてのモデルの統一コンセプトとして徹底。そればかりか、全国の販売店のたたずまいをリニューアルした。大衆車然としたマツダブランドを、孤高のブランドに成長させるためである。

 それまでのマツダは、「低価格なモデル」といった印象が否めないできた。販売店への販売奨励金を上積みし、下取りを優遇して販売ノルマを無理やりに達成することも辞さなかった。それによってブランド力が下がった。あれほど高度な技術があるのに、低価格モデルという印象が強く残った。それを払拭するための施策が、この十数年のリブランディングなのである。そのひとつの区切りが今年の「100周年記念プロジェクト」だった。だが、本当ならば華やかに行われるはずのイベントの数々が、新型コロナウイルスの荒波を受けて頓挫しかけたのは悲劇である。

 このプロジェクトの凄みは、マツダが抱える全モデルに共通した記念モデルを設定したことだ。新しいブランドエンブレムを製作した。前身である東洋工業のマークと現在のマツダエンブレムを重ね合わせて、シンボルをデザインしたのである。

 さらに、それはプロダクトにも及んだ。マツダ初の乗用車である「R360」のイメージを受け継ぎ、現在のすべてのモデルのヘリテージを注ぎ込んでいるのが特徴だ。確かにマツダは、トヨタ自動車や日産自動車といったフルラインナップメーカーではない。グローバル販売は約150万台に満たない、比較的コンパクトなメーカーである。とはいうものの、全モデルを横断的に整えることには並々ならぬ情熱と苦労があったと推察する。それでも、それをやり遂げた心意気に世間は感動した。

 すべての100周年記念モデルには、R360から受け継いだ「白いボディ」と「赤い内装」が再現されている。ホイールキャップには100周年記念エンブレムが組み込まれ、シートは深みのある赤で統一されている。100周年を声高に祝福する雰囲気に満ち溢れているのだ。

 おそらく、数年前から企画していたであろうこのプロジェクトは、世界的パンデミックという分厚い壁に遮られる寸前のところまでいったに違いない。だが、晴れてプロジェクトは始動した。それを筆者も素直に祝いたいと思う。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

ドンキ、“買う時は要注意”な商品4選…音質が悪い驚安テレビスピーカー、辛すぎる冷麺

 バラエティ豊かな品揃えと“驚安の殿堂”の名に違わぬ商品の低価格ぶりで人気の高いディスカウントストア「ドン・キホーテ」、通称“ドンキ”。

 新型コロナウイルス感染症の流行による緊急事態宣言の発令や、インバウンド消費の消滅によって大打撃を受けていた。だが、既存店売上高が落ち込んだ3月、4月と比較して、免税店を除いた5月の既存店売上高は、前年同月比7.5%増となっており、回復の兆しを見せている。今後の巻き返しに期待したいところだ。

 そんなドンキの特徴のひとつに、リーズナブルな商品の提供をテーマとして掲げているPB(プライベートブランド)の「情熱価格」が挙げられる。クオリティとコストパフォーマンスの高さを両立させたアイテムも多いが、なかには無視できない欠点があったり、あるいは人によっては買い控えるべき商品も存在している。

 そこで今回は、ドンキの系列店で多種多様な商品ラインナップを誇る「MEGAドン・キホーテ」で販売されている商品をリサーチし、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が、「この夏、迂闊に買うべきではないアイテム」を4つセレクト。各商品の気をつけるべき点について紹介していく。

ハンドル付 冷茶ポット 2.2L/598円(税別、以下同)

 気温が高くなるこの季節、特に警戒すべき熱中症。生命に危険を及ぼすこともあるので、こまめな水分補給を心がけたいところだ。そんな夏の水分補給に役立つ冷茶ポットは、情熱価格でもラインナップされている。

 そのなかのひとつである「ハンドル付 冷茶ポット 2.2L」は、2リットル以上も入る大容量ながら安価なうえ、ハンドル付きで注ぎやすく、蓋がロックできるため逆さにしてこぼしてしまうリスクを軽減できる。また、縦置きにも横置きにも対応しているため、収納スペースを選ばないのも大きな利点だ。

 一見すると便利な印象しかない同商品だが、「たった数回の使用でパッキンが伸びてしまった」というレビューがあがっているのだ。筆者が使用した範囲では、壊れてしまうような兆候はなかったものの、実際にパッキンを触ってみると柔らかい素材であったため、伸びてしまったというユーザーの声も理解できる気がする。何度も買い替えたくないという方は、ほかの商品とよく比較してから買うべきだろう。

情熱価格PLUS 1台3役テレビ用スピーカー/5980円

 例年よりも家の中で過ごす時間が増えるであろう、今年の夏。音響設備を整えて、家で過ごす時間を、より豊かなものにするのもいいだろう。情熱価格PLUSから発売されている「1台3役テレビ用スピーカー」は、同じような商品のなかでは高いコストパフォーマンスを誇るものの、購入の際には注意が必要だ。

 このアイテムは、テレビ用のスピーカー、Bluetoothによってスマートフォンやタブレットの音楽を再生するワイヤレススピーカー、テレビの音をワイヤレスのイヤホンやヘッドホンで再生するBluetoothトランスミッターの3役を1台でこなしてくれる。さらに、音楽モード、低音モード、映画モード、ニュースモードと用途で切り替えられるため、再生するコンテンツに合わせて最適化することもできるという。

 しかし、Bluetoothトランスミッターとしては、再生にノイズが入ってしまう上に音質が下がってしまうというレビューがあり、音質に関しても低音は低音モードでも満足度が低いとユーザーから指摘されている。また、テレビ電源の切り替えによって音量がリセットされ、大音量で再生されてしまうという欠点もあるとのことなので、そういった声も踏まえた上で購入を検討するべきだろう。

メンズフェイシャルシート モイスト シトラス/198円

 汗を拭き取り、ニオイを防ぐのに役立つフェイシャルシートやボディシートは、夏の時期の身だしなみとして携帯しておきたいアイテム。情熱価格の商品のなかにも、いくつかラインナップされており、昨年夏に当サイトで掲載した記事『ドンキ、熱帯夜も快適な冷感枕パッドが感動的!汗をガツンと落とすフェイシャルシート』でも、“買うべき商品”として「メンズフェイシャルシート クール キンキンシトラス」を紹介した。

 だが、今回紹介する「メンズフェイシャルシート モイスト シトラス」は、購入の際に注意が必要なアイテムである。というのもこの商品、シトラスの香りによるリフレッシュ効果や、50枚入りの大容量という明確な利点もあるが、使い心地が他社の製品と比べると、やや中途半端なのだ。

 肌のさらさら感を持続させるパウダーが入っていると謳われているが、実際に使ってみたところ、そこまで明確に実感することができなかった。また、冷感に関しても他社製品と比較すると持続時間が短い。さっぱりとした感覚やひんやり感が長続きするフェイシャルシートが欲しいという方は、この商品は買い控えたほうが賢明かもしれない。

もりおか冷麺 激辛くん/278円

「もりおか冷麺 激辛くん」は、情熱価格と「もりおか冷麺」で有名な株式会社戸田久がタッグを組んで誕生した商品で、その名の通り辛さが売りの食品。麺とスープ、激辛たれが2人前封入されており、1分間茹でた麺を冷水で溶かしたスープに入れ、激辛たれを好みの量入れることで完成する。

 手軽につくれてクオリティにも大きな問題のないこの冷麺を、買ってはいけない商品としてピックアップした理由はズバリ、辛すぎることにある。筆者が実際に食してみたところ、たれを半分ほど入れた段階で、すでにコンビニなどで販売されている激辛インスタントラーメンほどの辛さに達しており、全部入れるとスープの味がほとんどわからない辛さとなるのだ。

 食べた直後は唇がひりつき、喉にもダメージを受けたため、激辛料理に慣れていない方だけでなく、プレゼンなど声を出す仕事が直後に控えている方も食べるのは避けたほうがいいだろう。しかしながら、激辛料理には刺激によって食欲を増進させ、夏バテ防止に役立つという効果もあるため、辛い食べ物が大好きという方はチャレンジしてみるのもいいのではないだろうか。

 今回紹介した商品は、用途やシチュエーションによってはそぐわない可能性のあるアイテムたちだが、注意点を理解した上で購入するのであれば、有効に活用できるものも多い。何事においても自分の使い方に応じて、賢く買い物をすることが大事なのだ。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

自宅を現金化して住み続ける「リースバック」に注目高まる…意外なトラブルや注意点も

 コロナ禍で、収入が減少し、自宅の住宅ローンの返済や事業資金の不足で苦しいという人もいるだろう。貯蓄があればそれを取り崩すこともできるが、保有資産が主に自宅のみという場合は、現金化が難しいことになる。

 そんななか、自宅を現金化する手法として注目されるのが、「リースバック」だろう。今年の4月以降、リースバック事業に参入する不動産会社が相次いでいる。どういう仕組みなのか、リバースモーゲージと比較して説明しよう。

高齢者向けに一戸建ての土地が評価されるリバースモーゲージ

 自宅を現金化する方法として、まずは「リバースモーゲージ」という手法が挙げられ、近年、取り扱う金融機関も増えている。リバースモーゲージ“Reverse mortgage” とは、直訳すると逆抵当融資となる。所有する自宅などを担保に融資を受け、死亡時にその自宅を売却して一括返済するのが基本的な仕組みだ。

 収入や現金は少ないが、持ち家はある高齢者は多い。こうした高齢者に対して、死亡時まで自宅を手放すことなく、自宅を活用して収入を得られる手段として利用されている。こういった背景から、利用できるのは一定年齢以上の人に限られている。55歳以上に設定している金融機関もあるが、60歳以上や65歳以上に設定されることが多い。

 一定年齢に限定しているとはいっても、死亡時までにはかなり長い時間を要することが想定される。それだけの長い時間を考えると、住宅価格が下落したり、金利が上昇したり、想定以上に長生きするリスクが大きくなる。こうしたリスクを軽減するために、担保となる住宅の価値を一戸建ての土地に限定(一部の金融機関では都市部のマンションも対象)し、融資限度額をその50%~70%以下とする金融機関も多い。

 つまり、資産価値の高い土地=都市部の一定面積以上の一戸建てを所有し、かつ一定年齢以上の人に限られることになるので、利用しようとしても多くの人は利用できないということになる。ちなみに、融資が受けられる場合は、金融機関にもよるが、融資額を一括して受け取って利息だけ返済し続けたり、年金のように分割して受け取ったりする選択肢がある。

売却価格がベースとなるリースバック

 次にリースバックだが、正式には“sale and leaseback”、つまり賃貸借契約付き売却を意味する。つまりここでいうリースバックとは、所有する自宅などを第三者(不動産会社や投資家など)に売却し、売却先と賃貸借契約を結んで、元の所有者がそのまま住み続けるという仕組みだ。

 2013年10月からリースバックを手掛けている、株式会社ハウスドゥの仕組みで説明しよう。まず、自宅を同社に売却することで、売却代金として現金を受け取ることができる。同時に、新たな所有者となった同社と賃貸借契約を交わし、売却した住宅に住みながら、同社に毎月リース料(家賃)を支払う。加えて、まとまった資金ができたときに、同社から住宅を買い戻すことも可能にしており、あらかじめ買い取り額も明示しているというのが、同社のリースバックの大きな特徴だ。

 この仕組みを利用するメリットとして、以下が挙げられるだろう。

・売却によって、まとまった現金を手にできる。

・売却後も慣れ親しんだ自宅にそのまま住み続けられる。

・広く売却活動をすることがないので、売却したことを近隣に知られない。

 リバースモーゲージのような年齢制限もないので、働き盛りの世代も利用できること、売却して買い手がつく住宅であれば可能な仕組みなので、高い資産価値が求められるリバースモーゲージと比べて利用できる住宅のすそ野が広がること、などの特徴もある。

 また、売却代金は自由に使えるので、事業用資金に充てても、生活資金に充ててもかまわない。コロナ禍が落ち着いて事業が軌道に乗ったら、買い戻すことも可能だ。まとまった現金は必要だが、子どもが卒業するまでなどの一定期間だけは住み続けたいという場合にも対応できる。

 一方で、リースバックならではの条件もある。

 契約で決めた期間中ずっと賃料を払い続けることになるので、安定した収入が求められる。また、住宅ローンが残っていても売却は可能だが、住宅ローンの返済が滞って差し押さえや任意売却にかかっている場合、あるいは、住宅ローンの残高が売却価格を上回っている場合は、リースバックを利用できない。

 もちろん、メリットばかりではない。リースバックの相手先となるのは主に不動産会社となるが、ビジネスとしてこの仕組みで利益を得る必要もある。そこでリースバックの場合には、「普通に売るよりは売却額は低く」「普通に借りるよりは賃料は高く」「買い戻し額は売却額より高く」なるのが原則だ。

リースバックで注意すべきこととは?

 さて、2020年1月17日に、リースバックサービスの協会団体である「一般社団法人日本リースバック保証協会」が設立された。設立趣旨には、「当協会は、近年急速に普及し始めているリースバックサービスにおいて、消費者にとって不利益となるサービスを提供する事業者の濫立を防止し、宅建業者や利用者の優位的契約を防ぐため、国家資格を持った士業の立会い業務並びに契約内容の審査・標準化を図ることを目指しています」とある。

 消費者にとって不利益となるサービスとはどういったことか、具体的にどういったトラブルが起こりうるのか、同協会に聞いた。

 リースバックが近年注目を集めたことで、参入企業も増えているが、契約内容はそれぞれの企業で異なる。したがって、事前に思っていた内容と実際に提示された契約内容が異なる、ということも起きる。

 例えば、「定期借家で賃貸借契約を結んだら、契約満了後に再契約を断られたり、退去を求められたりする」といった、元の家に住み続けられない事例だ。

 定期借家とは、賃貸借の契約期間を定めたうえで、原則として契約の更新をしないというもの。普通借家契約では、入居者が引き続き住むことを希望している場合には、貸主に正当な事由がない限り拒めないという、借り手優位な条件になっている。確実に契約期間が満了した時点で明け渡してもらうことができるのが、定期借家なのだ。

 ただし、入居者と貸主が合意すれば、再契約をすることができる。そのため、例えばシェアハウスなど、居住者相互の関係性をしばらく見たいという場合に定期借家契約が利用されることも多く、問題がなければ再契約を繰り返す形で入居者が住み続けている事例も多い。

 リースバックを提供している不動産会社の中には、あらかじめ定期借家契約で期間満了時に退去し、再契約をしないという条件設定をしているところもある。「3年後に退去」などと互いに合意して契約をした場合は問題ないが、希望すれば住み続けられるかのように説明を受けたものの契約内容には満了後に即退去となっている場合はトラブルになるはずだ。

 ほかにも、「買い戻しができない」あるいは「買い戻し時の購入価格があらかじめ決まっていないので、買い戻せなかった」など、買い戻しに関するトラブルがある。

 不動産会社のビジネスモデルとして、住宅を安く買って、リノベーションをしたうえで高く売るという「買取再販」モデルがある。このモデルでリースバックを行う不動産会社もあり、その場合には再契約はしない契約内容で、数年後に再販することを想定した売買価格や賃料設定することになる。それぞれの仕組みの違いで契約内容も変わるので、事前によく調べることが大切だ。

 つまり、買い戻しをする前提でリースバックを利用するなら、「買い戻しが可能であること」、その場合の「買い戻し額を明示してあること」などを、契約時に確認しておく必要があるだろう。

 同協会では、「このような状況が拡大して消費者がサービスの利用に消極的になれば、業界の発展を妨げることになりかねない」と業界に対して、規範制定や調査研究、広報、相談などの活動をしていく一方で、消費者に対して「利用者への情報提供と注意喚起」を持続的に行いたいとしている。

 ほかにも、トラブルになりうるのが、売却した相手先=賃貸借契約の貸主が、途中で変わってしまうことだ。貸主が変わっても当初の契約内容が維持されるのかどうかも、確認したい点だ。

 リースバックの仕組みは必ずしも、終身住み続けたり、必ず買い戻せることが保証されているわけではないということを肝に銘じておきたい。

 こうして見てきたように、リースバックを提供する不動産会社各社で、それぞれ仕組みが違ったり、売買価格や賃料の設定が違ったりするので、どこも同じだと思わずに、契約書の内容を比較検討したりして、後悔しないようにしてほしい。

 自宅に住み続けながら、「売却によって現金化」するリースバックも、「担保にしてお金を借りて現金化」するリバースモーゲージも、自宅を現金化する選択肢の一つではあるが、サービス内容もそれぞれで異なるため、利用する際には契約条件などを細かく調べ、納得のいく選択肢を選ぶ必要がある。

(文=山本久美子/住宅ジャーナリスト)

●山本久美子(やまもとくみこ)

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「東洋経済オンライン」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナー等の資格を持つ。

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【募集告知】電通グループ DS/AIインターンシップ2020 応募受付中

AIインターンシップ


電通とデータアーティストは、10~11月にオンラインもしくは各本社ビル(いずれも東京・港区)で開催する「電通グループ DS/AIインターンシップ2020」の参加者を募集している(8月7日(金)正午まで)。

同インターンシップは、昨年第1回目を両社の共催で実施したところ、予想以上に多数の学生の方から応募を頂いたこともあり、今年は規模や内容をさらに拡充して実施する。データサイエンスやAI関連技術を駆使したソリューション企画の開発やデータ分析業務をはじめ、電通グループのデータ領域業務を体験する内容となっている。
データサイエンスやAI関連技術への理解を問う課題の作文などによる一次選考、その後の面談や課題発表などの選考(リモートを検討中)を経て9月までにインターンシップ受け入れ者を決定する。

また今回のインターンシップの企画背景や選考課題の紹介、さらには電通やデータアーティストが手掛けているデータサイエンスやAI領域の様々なソリューションを紹介する、ミニ・ウェビナーイベントを7月31日に開催予定となっている。

募集概要

■応募詳細 https://ddaint.net
■内容 (併願可能)
①DS/AIソリューションコース
DS/AI関連技術を駆使したマーケティング課題解決に取り組んで頂きます。課題の発見、解決策の検討、データ分析、社内・社外への展開を行う業務です。
就業先:電通
②DS/AIエンジニアコース
AI関連技術のコーディングを中心としたエンジニアリング・プロジェクトマネジメントに取り組んで頂きます。クライアントの諸課題を要件定義に落とし込み、プロジェクトの進行管理・コーディングを行う業務です。
就業先:データアーティスト
■実施期間 2020年10月1日~11月30日
出勤日は個別相談可(週1日で長期間勤務、週3日で短期間勤務など)
■実施方法 オンライン中心で実施予定
■待遇(両コース共通)    時給2000円。出勤が発生した場合は交通費(遠方の方は宿泊費支給)
■募集締切 2020年8月7日(金)正午まで
■募集人数 若干名(昨年実績4名)
■お問い合わせ先 DS/AIインターンシップ事務局 ai.internship@dentsu.co.jp
なお、電通DS/AIインターンシップは当社の新卒採用選考とは一切関係ありませんので予めご了承ください。


ミニ・ウェビナーイベント「電通グループ DS/AIインターンシップ2020の説明会」


■実施日時 2020年7月31日(金)18:00~19:30を予定 (確定次第ご案内します)
■実施方法 オンライン(zoom)
■内容     電通グループのデータサイエンスやAIソリューションの紹介
          インターンシップの企画背景のご紹介、課題に関するオリエン等を予定
■応募方法 下記の応募フォームでプレエントリー後、マイページで「DS/AIインターンシップ」を選択後、説明会申込欄にチェックを入れて下さい。
https://job.axol.jp/cr/i/dentsu_22i/entry/agreement

 応募課題は未提出の状態でもイベントには参加可能です。


代表者メッセージ

データサイエンスやAI領域に興味のある皆さんへ。

改めて説明するまでもありませんが、データサイエンスやAIは、ビジネスに不可欠なものになりました。広告、マーケティングにおいても、さまざまなデータを使って仮説を立て、検証し、改善していくというプロセスが当然のものになっています。

また、電通グループでは、「AI MIRAI」という社内横断プロジェクトを発足し、AIの開発に取り組んでいます。データアーティスト株式会社は、その中核となる開発会社です。

一方で、広告、マーケティングの仕事は、コミュニケーションの仕事でもあります。人の感情を動かし、消費行動など、具体的に人の行動変容を促す仕事です。そこでは、単にデータに最新のアルゴリズムを適応すればよいというだけではなく、ツールとしてのデータやAIを使って、どういうアウトプットを導き出すかという、アイデアやクリエーティビティー、センスも求められています。

電通グループでは、そんな「データ・AI力」と「プランニング力」のハイブリッド人材を求めています。

もちろん、最初から両方の力がとても優れている人はいません。
できれば、このインターンを通じて、一緒に切磋琢磨していければと思います。
そのための、さまざまな体験も用意しています。

今、withコロナの状況の中、広告やマーケティングの環境も激変しています。
皆さんのフレッシュな感覚や才能に出会えることも楽しみにしています(PCのディスプレーを通してかもしれませんが)。

「データサイエンス・AI」の力で新しい広告、マーケティングの未来をつくっていきましょう。

株式会社電通データ・テクノロジーセンター AIソリューション部 
データアーティスト株式会社 取締役
福田宏幸


ホームページ:https://ddaint.net/

安倍政権がコロナ増税の動き! 安倍首相は石原伸晃らと増税談義、専門家会議に変わる新組織に震災で復興税導入を主張した経済学者

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社会と植物の接点をつくる??

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく本連載。第2回は、植物と社会の関係を提案しつづける「SOLSO」。「自然界に倣う」経営でさまざまな土地に根を張り、異業種とのコラボで発展中のDAISHIZEN。「売り上げや社員数の拡大など、一切興味がない」という言葉とは裏腹に、その二つを巧みに“育て続けて”いる齊藤太一社長。その独特な経営術に迫ります。

齊藤社長とインタビュアー永井の2ショット
齊藤社長とインタビュアー永井の2ショット。トレードマークのハットが、印象的だ。

齊藤社長の第一印象は、とにかく温和な方だな、ということ。肩肘を張らない、無理をしない。「経営も、商売も、もっと言えば人生も、自然体でいるのが一番じゃないですか?」そんな信条が、柔らかな物腰を生み出しているのだろう。

でも、ここだけは譲れない、という話になると途端に、眼光がするどくなる。「自然体でいるためには、こだわりを捨ててしまってはダメだと思うんです」。
こだわらなくていいところは、こだわらない。余計な経費もかけない。柔和な笑顔で、仲間を増やしていく。お客様の心を掴んでいく。そのために、こだわるところは徹底的にこだわる。思いもよらぬ出来事で、環境は劇的に変化してしまうことを思い知った今日この頃。ブレない、ということが、この時代の企業経営には大切なことだと改めて思う。斎藤社長の、人と自然の普遍的な価値を信じる考え方。それはきっと、どれだけ時代が移ろうとも揺らぐことのないものだろう。

自身の会社のことを“きっかけ提供カンパニー”と呼ぶ齊藤社長は、正解にとらわれず、社員の、お客様の、自然の、本質部分が共鳴するやり方を探す。齊藤社長の言葉をお借りするなら「だってそのほうが、みんな、心地いいでしょ」といったような、ものすごくシンプルな経営哲学。でも、そのシンプルなことをやりつづけることは、私が想像するよりも遥かに難しいことだと思う。インタビューを通して、今後のDAISHIZENが生み出すコラボレーションに益々期待が膨らんだ。

文責:電通 第1統合ソリューション局 永井絢
 

植物の種が風や鳥に運ばれるように

今回訪れたDAISHIZENは、話題の商業施設やパブリックスペースなど、これまでにない植物空間の創造により、常に話題に事欠かないとても元気な会社。その代表である齊藤社長が、実は売り上げや社員数の拡大に全く興味がないという事実は、「カンパニーデザイン」チーム(後述)の私にとって、まさに目うろこな発見だった。

インタビューに応じる齊藤社長
DAISHIZENを立ち上げるまで、青山のフラワーショップで19歳から9年間勤めていた齊藤社長。「当時の店のお客さんには大社長や有名人も多く、いろんな遊びを教えてもらいながら、いろいろなことを学ばせてもらいました」。

「僕がやりたいのは、地球の環境や生態系について、多くの人に考えてもらうこと。でも最初から難しいことを言っても伝わらないから、ファッション、インテリア、フードなどのライフスタイルやカルチャーとコラボレーションしながら、気軽に植物と触れ合ってもらえるきっかけをつくっています」。事業目的とその方法論が、とてもシンプルで明確。「なにより重要と考えているのが『自分たちも植物のような在り方をすること』。これまでの仕事のほとんどは僕らから仕掛けたわけでなく、いろいろな方からのオファーによって芽生えたもの。植物の種が、風や鳥に運ばれて、知らない土地に根付いていくように、僕たちも与えられた環境の中で最適な対応をしています」。

人材育成のヒントは、自然界にある

DAISHIZENに入社を希望する若者は多く、社員数は現在70人以上。店舗も全国に存在する。そんな組織のマネジメントについて聞いた。「採用に関してはなるべく別領域の人材を受け入れるようにしています。新しい仲間には『個性を生かして働いてね』と伝えるだけ。社員教育のようなことは、ほぼしません」。

齊藤社長とスタッフの2ショット
オリジナルのワッペンを施したスタッフ用ダウンジャケット。「自分ならまず黄色にしないけど(笑)。専門外の意見や、若い世代からの視点は尊重するようにしています。そこから生まれた事業も数え切れません」。青山「SHARE GREEN MINAMIAOYAMA」内のボタニカルショップ「SOLSO PARK」は、古い倉庫の外壁を塗り替えただけで店舗に。「予算や工期を使い切るのでなく、最適な形を導き出すのが真のクリエイティブだと考えています」。

植物に正しい育て方などなく、その個体や環境によって、やるべきことは異なってくるのだ、と齊藤社長は言う。大事なことは、しっかりと観察してあげること。葉っぱが黄色くなってないか、虫がついてないか、社員の行動を見ながら、体制を変えたり、部署を変えていく。育てようとしない育て方。「自然に倣う経営」の意図が、徐々に分かってきた。「チームは、基本的に6人で構成しています。蜂の巣の形を参考にしているのですが、そこに、科学的な根拠はありません。でも、生命力あふれる組織は、自然の姿に倣うことから生まれると思うんです」。

「新自然」をつくり、それを、未来の人々に届ける

一方で、手掛ける仕事に関しては、決して「大自然に倣え」ではない。「現代の都会で古き良き里山の森を再現しようとしても、現実的には無理。人にとっても自然にとっても、決して良い環境になりません。われわれは大自然を模すのではなく、現代にふさわしい自然を新たにつくりたいと思っています」。DAISHIZENという社名に込められた真意が垣間見えた。

新店舗のイメージ模型
東京・日本橋に近日オープンする研究所「TOKYO MIDORI LABO.」の模型。自社オフィスの他、植物関連のIT企業など4社も誘致し、未来に向けた都市におけるグリーンソリューション研究を行う。

そんな齊藤社長に、今後の展望を聞いてみた。「僕らの一番大切なターゲットは『未来を生きる人々』だと思います。われわれが手掛ける施設には子ども向けのものも多いですが、今後はより『未来にとって意味があること』ができる企業とコラボしていけたらうれしいですね」「経営者」である以前に「地球で生きる一人の人間」でありたい。そんな彼のスタンスが多くの人々を巻き込み、この会社を元気にしている。DAISHIZENのまく種が、次はどこへ運ばれ花を咲かせるのか今から楽しみだ。

「SOLSO FARM」のホームページは、こちら

なぜか元気な会社のヒミツSeason2ロゴ

「オリジナリティー」を持つ“元気な会社”のヒミツを、電通「カンパニーデザイン」チームが探りにゆく連載のシーズン2。2回目となる本稿では、「SOLSO」をご紹介しました。

「なぜか元気な会社のヒミツ」Season1の連載は、こちら
「カンパニーデザイン」プロジェクトサイトは、こちら


(編集後記)

「揺るがぬ信念」と「柔らかな譲歩」が、スピーディーかつクリエイティブな決断を生む齊藤社長の行動力には、いちいち驚かされる。高校を卒業後、すぐに勤めた会社(生花店)を辞める際には、自らが立ち上げた事業を丸ごと買い取って独立。キャンプ事業を起こしたい、という社員の熱意にほだされて淡路島へ視察に行くや、一目ぼれした施設をその場で買ってしまう。取材の前日までは、ハワイ→サンフランシスコ→メキシコという1週間の強行スケジュールをこなしてきたのだという。

「僕は、ひねくれ者なんですよ。高級なものばかりがあふれる都会には、あえて素朴なものを提供したいな、とか。実際、オフィスのある青山みたいな場所では、正直みんな『オシャレであること』に疲れてると思うんです」「そうした、人間や植物、自然の本質の部分や普遍的な部分について、目をそらすつもりは毛頭ないですね」。そう語る齊藤社長のあだ名は、「ジャンボ」。大きな体に似合わぬ、人懐っこい目が印象的だ。おそらくは、先輩からも、社員からも、富裕層のお客さまからも、近所の子どもたちからも、「ジャンボ、ジャンボ」と愛されてきたのだろう。今までも、そして、これからも。

取材中、齊藤社長は「そういうのって、カッコ悪いじゃないですか」というせりふを繰り返した。収益に執着する、虚勢を張る…要するに自然体でいられないことがカッコ悪い。クリエイティビティーとは「心からリラックスできる時間や空気」を創り出して、それを世の中に提供する能力のことなのだと、彼は言う。至言だと思った。