甘デジ「確変の喜び」を気軽に味わえる!? 熱狂を呼んだ「ツインループ」が始動!! 【新台分析−パチンコ編-】


 確変で当れば「2回の大当り」が確約されるツインループ。2回の内1回でも確変を引くことが出来れば更に「2回ループ」が始まる。これを繰り返す事によって大連チャンを可能とさせた『Pツインループ花満開』。

 連チャンするイメージが湧かない人もいるかもしれないが、50%で大当り2回分の権利を獲得できる。「ツインループ」の実質継続率は、約83%と高い連チャン性能を秘めているのだ。

 更に、大当り時の出玉は全て1000発となっており、ループの連打による爆発力は非常に強力。高い出玉性能は多くのユーザーを魅了した。

 そんな『Pツインループ花満開』が、気軽に「確変の喜び」を味わえる甘デジスペックで登場する。

『Pツインループ花満開GLA』(西陣)

■初当り確率:1/99.90
■右打ち時図柄揃い確率:1/1
■ツインループ実質継続率:約76%
■賞球玉数:1&1&6&8&4
■カウント玉数: 10個
■ツインループ割合:ヘソ50%・電チュー38%
■払出個数: 4R約400個or9R約900個
○○〇

 甘デジ仕様ながらも前作の「ツインループ」はしっかりと継承されている本機。ヘソ大当り時(1/99.90)の50%、右打ち時の38%で「2回ループ」が連チャンしていく仕様だ。実質継続率は約76%と、十分な連チャン性能を秘めている。

 更には、最大出玉の9Rがヘソ10%、電チュー11%と十分に期待できる振分けだ。遊びやすいながら、出玉感も持ち合わせた幅広い層から好まれそうなスペックと言えるだろう。

 また、本機は前作で好評だった激熱の演出が全部で『108種類』搭載。打ち手を楽しませる作りとなっている本機の、突如として現れる激熱サインに歓喜するファンも多いだろう。

『Pツインループ花満開GLA』の導入日は8月17日予定。「確変の喜び」を武器に、甘デジ分野でも快進撃を見せられるかに注目だ。

橋本マナミ「産後復帰早すぎ」批判に怒り! 擁護論続出の一方で「一般人も同じだと思われると困る」という意見も

 7月2日に第1子となる男の子を出産したタレントの橋本マナミが、産後約4週間で仕事復帰したことへの批判について「納得がいかない」と反論。それをきっかけにネット上で賛否両論が巻き起こっている。

 橋本は、12日に放送されたTOKYO MXの情報バラエティ『バラいろダンディ』に出演。産後約4週間でリモート生出演を果たしたことが話題になった際に「ネットニュースのコメントを見ると『ちょっと早すぎるんじゃないか』とか『子どもに愛情が足りない』とか、批判的なものがすごく多かった」と言い、そういったネットの意見に心を痛めたと告白した。

 さらに、橋本は「なぜ出産後に仕事を早く再開しちゃダメなのか」と疑問を呈した。妊娠したことを周囲に報告した際にも「産んだら育児に専念して、旦那さんを支えて仕事をしばらく休んだ方がいいね」という意見が多かったそうで、橋本は「今の日本って、女が育児をやるものって固定概念がつきすぎてるんじゃないかな。今は女性が活躍できる社会で、男性も育休を取ることができるので、夫婦で協力してふたりとも仕事ができると思う」と持論を展開している。

 続けて、母親が子どもの面倒を見ること自体は「とても大切だと思っています」としつつも、橋本は「ただ、預けっぱなしでもないので、批判がちょっと納得いかないな」と不満をあらわにした。

 この一連の訴えに対し、シングルマザーでもある司会の大島由香里アナは「私は常々言っていますが、身体の回復度とか子どもの個性とか育児の環境は本当に千差万別です。人それぞれなのだから、復帰のタイミングとか仕事の調整というのは本人の自由。それに尽きると思います」と同調した。

 放送後、ネット上では賛否両論が起きている。

 女性向け掲示板サイトなどでは「確かに関係ない外野が言うことじゃない」「早期復帰できる環境があって体調も大丈夫なら他人に文句言われる筋合いないでしょ」「子どもが可哀想とか言ってる人たちは単に親を批判したいだけ」といった橋本への擁護意見が目立った。

 一方、大手ポータルサイトのコメント欄では「芸能人はお金やバックアップ体制があるからいいけど一般人も同じだと思われると困る」「橋本さんのように影響力のある人がスピード復帰すると、すべての女性が『産んですぐ働けるんじゃん』と思われかねない」「早く仕事復帰するのが美徳みたいな世の中になってない?」といった声も。

 橋本が復帰すること自体には反対しないものの、彼女をはじめとした女性芸能人の「スピード復帰」の影響が一般社会に及ぶことを危惧している人が多いようだ。

 だが、橋本は仕事復帰直後に更新した自身のブログで「こんなに早く世のママたちが普通にお仕事できる環境と思われたくない」として、「私も毎日、慢性の寝不足でフラフラになりながらやっていますが、主人に協力してもらって、見てくれているときは仮眠したり、マッサージしてリフレッシュしたり、、、なのでなんとか産後うつにもならず元気に過ごさせてもらっています」と記述。

 さらに、恵まれた環境と夫の支えがあってこそのスピード復帰だったとした上で「産んだあともすぐお仕事できるでしょと思われると大変な方もたくさんいらっしゃると思うので、そこは産後のママさんたちのケアは旦那さんも職場の皆さんも気にかけてくれたら嬉しいなと思います」と呼びかけていた。

 どうやら、橋本は世間一般のママさんたちの立場を理解し、それをフォローする言葉も発信した上で「批判」に反論していた様子。心遣いにスキがなく、彼女が売れっ子タレントとして活躍している理由の一端が垣間見えたともいえそうだ。

JRA「競馬界の黄忠」約3年ぶりの勝利はまさかの12番人気! 現役最年長重賞勝ち馬がついに引退! 穴党に愛されたG1馬の半弟が第2の馬生を歩む

 現役最年長のJRA重賞勝ち馬ティーハーフ(牡10、栗東・西浦勝一厩舎)が、12日付で競走馬登録を抹消された。

 ティーハーフは父ストーミングホーム、母ビールジャントという血統。全兄にスプリント戦線で活躍したサドンストーム、半兄に12年の香港スプリント(G1)を優勝したラッキーナインがいる。

 今年の函館スプリントS(G3)8着を最後に現役生活に別れを告げるティーハーフ。その長い現役生活は激動の馬生だったといえるだろう。

 G1馬を兄に持つ良血馬として活躍を期待された2012年のデビュー戦は、武豊騎手を背に1番人気で新馬勝ちという華々しいデビューを飾った。2戦目の函館2歳S(G3)を3着、朝日杯FS(G1)では5着。3歳では葵S(OP)を勝ち、短距離路線で頭角を現した。

 その後の5戦は勝ち星に恵まれず、再び上昇気流に乗ったのは3連勝で重賞初勝利を決めた15年の函館スプリントSの勝利まで待たなければならなかった。

 4番人気に支持された16頭立てのレースで、ティーハーフは最後方から見事な追い込みを決め、上がり3ハロン最速の切れ味で2着馬に2馬身半の圧勝劇。5歳とまだ若く、スプリント界のニューホープとして脚光を浴びる存在となった。

 だが、順風満帆に思えた将来も、次走のキーンランドC(G3)を1番人気で3着に敗れてからは一転する。

 デビューから大半のレースで上位人気に支持されていた馬も、この敗戦を境に1番人気とは無縁の存在となった。10歳で現役を引退するまで穴馬としての長い競走生活が待っていた。以降は二桁人気どころか、最低人気となることすら珍しくなくなり、その存在感は薄れていく一方だった。

 そんなかつての人気馬があっと驚く快走を見せたのが、18年の鞍馬S(OP)だった。すでに8歳という高齢の上に、58キロのトップハンデでは12番人気の低評価だったのも無理はない。

 だが、直線では15頭立ての11番手のポジションから前にいた馬をまとめてゴボウ抜き。スローで流れた淀の1200mで末脚を炸裂させ、函館スプリントS以来、約3年ぶりの復活勝利を飾ったのだった。

「鞍馬Sの勝利以降も人気薄で3着に入るなど高配当の立役者になりました。昨年の高松宮記念(G1)では9歳ながら5着と奮闘し、元気な姿を見せてくれていました。

個人的にはまだまだやれそうな気もしていただけに寂しい気がしますね。決して器用な馬ではなく、後方待機のレースが多かったですけど鋭い末脚が魅力的な馬でした。

引退後は乗馬の予定ということなので、けい養先が決まったら、会いに行きたいです」(競馬記者)

 中国では老いてますます盛んな人を”老黄忠”と尊敬の念を込めて呼ぶらしいが、ティーハーフもまた、競馬界の黄忠といえる存在だったのかもしれない。

 記録よりも記憶に残る馬の第2の馬生にエールを送りたい。

米国、ファーウェイら中国5社を徹底排除…使用企業は政府との取引禁止、日本企業も標的に

 米中のハイテク覇権争いが新たな局面を迎えた。8月13日、アメリカの国防権限法が施行され、中国企業排除の第2弾が実行される。規制の対象となるのは、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)、監視カメラの杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)と浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、特定用途無線大手の海能達通信(ハイテラ)の5社だ。

 2019年8月には、規制の第1弾として、これら中国企業5社製品の政府調達を禁止した。そして、第2弾として、8月13日からは該当5社製品を使用する企業と米政府との取引が禁止される。

 これは、安全保障上の懸念がある中国製品を排除することで中国政府へ情報が漏洩するのを防ぐためであり、当然ながら日本企業も対象となる。米政府との取引がある企業は、まず対象となる5社の製品が社内で使われていないかを調査し、米政府に使っていないことを宣誓する必要がある。また、関連企業が利用しているシステムの中にファーウェイらの製品が入っている場合もあるため、調査は広範囲に及び、使用があった場合は米政府への伝達が義務付けられる。

 一方で、米政府と直接取引をしているわけではなくても、取引先から対象5社の製品を使っていないかを確認され、場合によっては代替品への切り替えが必要になることも考えられる。いずれにしても、全社的なサプライチェーンの見直しや検証が必要となるわけだ。すぐに対応が難しい場合は、特例として22年までの「適用除外」が認められているものの、それも米政府のさじ加減ひとつということになりそうだ。

 アメリカによる中国企業の排除は、政府調達、そして民間企業へと拡大していくわけだが、今後はさらにアメリカ全体のネットワークから中国の製品やサービスを徹底的に排除する方向に向かうだろう。将来的には、中国の設備やサービスを利用している限り、アメリカのネットワークに接続できなくなったり、アプリなどアメリカのサービスを利用できなくなったりする可能性もある。

 さらに段階が進めば、アメリカは「クリーンパス」の発行事業者以外との取引を禁止する可能性もある。これは「5Gクリーンパス構想」に基づくもので、5G通信網においてファーウェイやZTEなどの信頼できない設備を使用していない企業のことだ。現時点で、日本でクリーンパスを得ている事業者はNTTとKDDIの2社のみである。

米国、5Gネットワークから中国を徹底排除

 これらの背景には、マイク・ポンペオ国務長官が進める「5Gクリーンネットワーク構想」がある。これは「Clean Carrier」「Clean Store」「Clean Apps」「Clean Cloud&Clean Cable」を認定し、それらだけでつくられた安全なネットワークを自由社会に構築するという計画だ。裏を返せば、「アメリカは中国抜きのネットワークづくりを本格的に進める」という宣言に他ならない。

 ここでポイントになるのは、クラウドサービスの使用禁止は広範囲に影響をもたらすということだろう。アリババ集団や騰訊控股(テンセント)など中国の大手IT企業は、基本的に自社のサービスを自社のクラウドにつないでおり、自社内でサービスが完結する仕組みを構築している。

 たとえば、アリババはアリババ系のソフトウエアを販売し、それをアリペイで決済させるなどしているわけだ。この中核にあるのがクラウドサーバーであり、そこで情報を集積し、ビックデータとして管理している。そのため、クラウドが使えなくなるということは、アリババやテンセントの広範囲にわたるサービスそのものが停止するということと同義だ。

 この2社のクラウドサービスは安価であるため、利用している企業が多数存在する。日本ではソフトバンクがアリババのクラウドを外販しており、ソフトバンク系の企業やソフトバンクのネットサービスを利用している企業で利用されている。

 一方、中国では国家情報法により、中国企業や中国人は「中国政府の求めに応じて、すべてのデータ(外国にあるものを含む)を提供しなくてはいけない」と定められており、安全保障上のリスクが高いことは明白だ。

 法律に基づき、まずは政府調達、一定の猶予期間を設けた後に米政府と取引のある企業から中国企業を排除するというアメリカのやり方に対して、中国は強い抗議を行っているが、有効な手は何も打てないのが現実だ。中国国内のアメリカ企業に制裁を加えることもできるが、ただでさえ外国企業の中国離れが進んでいる中で、実行すれば外国の企業が一斉に中国を捨てることになるだろう。

(文=渡邉哲也/経済評論家)

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サステナブルな思考とは、現代のパンクである!~マリエさんが語るSDGs

モデル・タレントとして活躍するマリエさん。現在はサステナブルやエシカルを意識したアパレルブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカル マリエ デマレ)」のデザイナーとしても注目を集めています。

ミレニアル世代が、“かっこいい文脈”で語るSDGsとは?若者のロールモデルとして、また、企業の経営者として、多方面で活躍するマリエさんの話から、サステナブル時代の新しい姿が見えてきました。

マリエ
アパレルブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS」のデザイナーとして活躍しているマリエさん。


「ファンにうそはつけない」、その思いがブランドの立ち上げにつながった

─マリエさんは、エシカルやサステナブルをテーマにしたアパレルブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカル マリエ デマレ)」を運営していらっしゃいます。どのような背景があって、ブランドの立ち上げを決意されたのですか?

マリエ:ブランドを立ち上げようと思ったのは、若いときの後悔がずっと胸の奥に引っかかっていたから。以前の私は、「マリエちゃんみたいになりたい」「マリエちゃんの着ているものや食べているものをマネしたい」、そう言ってくれるファンの子たちに、正しい情報を伝えることができていませんでした。

本当に良い商品や、心から納得できるもの・ことを、自信を持って勧めることができていなかった。それは自分が周囲の大人たちに忖度していたからであったり、知識や経験が不足していたからであったり、いろんな理由があるのですが…。

大人になった今、より強く、意志を持って、「ファンの子たちにうそはつけない」「正しい情報を教養として広めたい」と思うようになりました。それで、自分の好きなファッションというものに乗せて、情報を発信したいと考えたのです。

もうひとつ、身体を壊したこともきっかけになりました。若いときは、モデルやタレントとして売れること、テレビに出て活躍することが成功なのだと信じて、がむしゃらに仕事をしていました。ところが、実際にテレビにたくさん出て、有名になっても、全然幸せだと感じられなかったんですよね。それどころか、自分にうそをついているような気持ちになってしまって。やりたいことも全然できていなかったし、未来も見えませんでした。ストレスから体調を崩し、1日に30粒もの薬を飲む毎日を送るようになってしまって…。そのとき「このままじゃいけない」「このままでは大切ななにかを失ってしまう」と思い、自分に向き合うため、ニューヨークのパーソンズ美術大学に留学しました。

ファッションについて勉強しながら、とにかくたくさんの人に会い、話を聞いて、自分が本当にやりたいことはなんなのか、なにをすべきなのかを探していきました。同時に、食事や生活を見直し、処方薬をやめることにも挑戦して。4年かけて、すべての薬を絶つことができました。

自分が苦しい経験をしたからこそ、若い子たちに、健やかでいることの大切さ、方法、知識を広めたいと思うようになったんです。キラキラした、手の届かない、憧れの存在としてではなく、挫折や迷いを経験した身近なロールモデルとして若い子たちにアプローチしていきたい。そんな思いで、今、エシカルやサステナブルを意識したブランド運営や講演活動に力を注いでいます。

あらゆる無駄をなくし、愛と志を持ってファッションを届けたい

─「PASCAL MARIE DESMARAIS」とはどのようなブランドなのでしょうか?特徴や意識されていることなどについてお教えください。

マリエ:ファッションに関するあらゆる無駄をなくすこと、オーガニックコットンを含めた本当に良い素材を使用すること、愛と志のある企業と取り引きすることなどを意識して展開しています。
    
具体的には、過剰な包装や買ったらすぐ捨ててしまうタグをできるだけ排除したり、無駄に豪華になりがちな展示会のインビテーションをシンプルかつ意義のあるものに変える試みに挑戦したり…。展示会のインビテーションについては、難民キャンプの子にフィーを払ってデザインしてもらう取り組みを進めています。子どもたちは収入やノウハウの獲得につながり、文字の読み書きも身に付けられる。ただ生産して消費するのではなく、未来につながる取り組みになればいいなと思って、いろいろと仕掛けているところです。

PASCAL MARIE DESMARAIS
ヨルダンの難民キャンプで暮らすシリアの子どもたちが書いた展示会のインビテーション。
PASCAL MARIE DESMARAIS2
洋裁を学ぶインドの女の子がデザインしたTシャツ。©ACE

オーガニックコットンについても、肌に良さそうという理由だけで取り入れているわけではありません。大量に農薬が散布されているコットン農場で働く子どもたち、その“当たり前”を変えて未来を守るために、意志を持ってオーガニックコットンを選んでいます。

他に、さまざまなブランドの工場から、本来なら廃棄されてしまうはずの布の切れ端や糸くずを集めてラグにするという「The LEFT OVER」というアップサイクルプロジェクトも行っています。

こうした活動をする際に心掛けているのが、とにかく現地へ行って、人と会うこと。取引先のオフィスだけでなく、工場や農家まで行き、実際に現場を見学させていただいて、互いに信頼できると感じたパートナーとだけ取引をするようにしています。

若者のマインドそのものを、根っこからサステナブルに変える!

─とてもアクティブにブランドを運営されているのですね。他に、イベントや講演活動なども精力的に行っているとのこと。イベントを通じて感じる、若者の傾向のようなものはありますか?

マリエ:サステナブルやSDGsに興味はあるけれど、なにをしたらいいのかよくわからない、という子が多いように思いますね。「なにをすればいいと思う?」と聞くと、「ごみ拾いですかね?」みたいな回答をする子もとても多い。それはそれで大切なことだと思うのですが、私は、「もうそんなことを言ってる段階じゃない」「もっと広い視野を持って、“サステナブルな思考”を身に付けなきゃね」と話すようにしています。

例えば、サーフ系のショップで働いている女の子。彼女には、「例えばあなたが、あなたのショップに並んでいるオーガニックコットンの服を1枚でも2枚でもいいから販売すれば、そのお客さまが他の合成繊維の商品を少しでも手にしないように方向性を変えてあげることができる。それって、すごく世の中が変わる、サステナブルなことじゃない?」と話しました。

それから、最近よく見かける、グリーンダウンプロジェクトのリサイクルボックス。グリーンダウンプロジェクトというのは、羽毛を再利用してグースのライブハンドピッキング(生きたまま毛をむしり取ること)を止めようという日本発の素晴らしいプロジェクトなんですが、これをお客さまに説明して広めるだけでも、SDGsへの貢献につながると思うのです。

自分の周囲になにがあるのかをよく見て、そこで自分になにができるかを考える。そうすると、意外とできることはたくさんあるはずです。「ごみはごみ箱へ」みたいな当たり前の手段に注目するのではなく、マインドや思考そのものをサステナブルに変えていかなければならない、そういうコミュニケーションを若い子たちとしなければならないと感じています。

─若者とのコミュニケーションで、なにか意識していることはありますか?伝え方、話し方など…。マリエさん流の交流術のようなものがあったら教えてください。

マリエ:若い子とコミュニケーションを取るときは、真面目にならないようにしています。昨年、5回ほどイベントを行ったのですが、会場はすべてカフェやクラブのようなところ。ダンサーを入れて、音楽をかけながら、ビートルズやカート・コバーン、忌野清志郎さんといったミュージシャンたちのファッションとメッセージについてレクチャーしました。

そのなかで、「サステナブルな思考とは、現代のパンクである!」と打ち出して。かつてのミュージシャンたちが世の中の不条理や理不尽に抗いながら歌でメッセージを伝えていたように、今の当たり前に「ちょっと待った!」をかけること、疑問を呈し行動することが社会や私たちの暮らしをよくしていくんだよと伝えるようにしています。

「サステナブルって、超パンクだ、超かっこいいよ!」、こう話すと、若い子たちの熱量が一気に高まるんですよね。次に会ったときに、「こんなこと始めました!」「こんな取り組みをやってるバンドもいるらしいです!」と報告してくれる子も多くて。

サステナブルとかエシカルというと、「意識高い系」みたいなイメージを持つ子も多いと思うのですが、そこをできるだけカジュアルに。ファッションやカルチャー、かっこいいという文脈で、もっともっと盛り上げていきたいと思っています。

企業には、良い人材を探し続け、未来に向けて育てる責任がある

―留学を経験され、さらに現在も、世界中の工場や農場に出向いているというマリエさん。国内と海外で、SDGsに対する意識の違いを感じることはありますか?

マリエ:アメリカやヨーロッパでは、そもそもSDGsという言葉を、あまり耳にしないような気がします。それはサステナブルな思考が日常のなかに根付いているから。打ち合わせに行って「ハーイ」とあいさつした次の瞬間、当たり前のように、「最近、どんな貢献してる?」みたいな雑談が始まります。若い子が、「最近、誰と付き合ってるの?」「うまくいってるの?」と話す感覚に近い感じ(笑)。それが30分、1時間と続いて、やっと本題に入るんです。

ここまでSDGsやサステナブルな思考が定着しているのは、恐らく、国が強制力を持って関連する取り組みを進めてきたからではないかと思います。例えばニュージーランドやオーストラリアでは、まず国が、「これはダメ」と言ってしまうことが多い。その“強さ”が、意識の定着を後押ししているのだと思います。

日本の場合は強制力が弱めなのでなかなか定着しないのだと思うのですが、一方で、ゆっくりと時間をかけてリベラルな価値観が染み渡っていくというメリットもあるんじゃないかなあと。「誰かに言われたからやる」というのではなくて、一つ一つの企業、一人一人の人間が、当たり前を見つめ直し、ベストを模索して、その結果、より静かで深い思想として根付いていく…。オセロのマスが変わっていくように、いずれ日本も変わっていくのではないかなと思っています。

―そうした未来に向けて、企業は、どのようなことを行っていけばよいのでしょうか?企業ができる取り組みや意識すべきことがあったら教えてください。

マリエ:良い人材を見つけること、これに尽きると思います。持続可能な社会というのは、未来に希望を持っている人、楽しんで働き、楽しんで暮らす人によってつくられるもの。私は、嫌だな嫌だなと思いながら適当につくられたTシャツと、きっとこれが袖を通す誰かの暮らしを豊かにするのだと信じてつくられたTシャツとでは、絶対に違うと信じています。

だから、思いを持ってものをつくる人を探し続けたい。正社員として採用するだけでなく、プロジェクトベースでパートナーを募集する、SNSで声をかけるなどさまざまなやり方で、副業、派遣、フリーランスなど、いろいろな形の“光を持って頑張っている人”を見つけ出したいと思っています。

若い子をモチベートし、育てることも大切です。私は、入社した子に、「君たちが先々、どこに行っても構わない。転職しても独立しても引き抜かれてもいいと思っている。ただそのときに、『こいつのスキル半端ないな、どこで勉強したの?』と思われるところまで鍛え上げると決めている、とにかくそこまで、君たちをあきらめない」と話すようにしています。完璧を求めず、手放さないと約束する。こうしたメッセージをガツンと伝えることで信頼感が高まり、その後、グンと成長する子が多いような気がすんですよね。

若手ができるようになっていく姿を見るのは、本当に幸せなこと。未来をつくるのは若い子たちですから。企業には、人を育てる責任があると思っています。


TeamSDGs

TeamSDGsは、SDGsに関わるさまざまなステークホルダーと連携し、SDGsに対する情報発信、ソリューションの企画・開発などを行っています。

TeamSDGsのウェブサイトでは、ウェブ電通報とは違う切り口でマリエさんのインタビューを紹介。併せてご覧ください。

吉村洋文知事の“うがい薬会見”事前漏洩問題のスリカエ反論・恫喝がひどい! テリー伊藤の証言修正も矛盾とゴマカシだらけ

 大阪府の“うがい薬”騒動に浮上した事前情報漏洩問題およびインサイダー疑惑について、吉村洋文・大阪府知事が反論に躍起になっている。  本サイトでもお伝えしたように、事の発端は9日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS)でのこと。4日の記者会見で吉村知事は「ポビドンヨードが新...

Bチームに見た 「愛」こそ全てのアイデアの源

趣味を超えた趣味、副業を超えた副業、特殊過ぎる前職など、本業(=A面)と全く異なる「B面」を持った電通社員によって結成されたクリエイティブチーム、その名も電通Bチーム。結成6年目にして、このBチームに着目した出版社・編集者たちの手により、偶然にも(!)同時期に2冊の本が発売されました。

なかなかこんな機会もないだろうということで、今回は、出来上がったばかりの書籍を手に、翔泳社の書籍を企画した編集者・渡邊康治氏、コンセプト採集の連載を共につくってきたForbes JAPAN編集長藤吉雅春氏、そしてBチームをつくった男・倉成英俊氏が「なぜ今、Bチームが必要なのか?」を、(リモート会議で)熱く語り合いました。

2020年7月某日、Microsoft Teams上に集合し、鼎談を行った3人の男たち。左上からBチーム倉成氏、Forbes JAPAN藤吉氏、翔泳社渡邊氏。
2020年7月某日、Microsoft Teams上に集合し、鼎談を行った3人の男たち。
左からBチーム倉成氏、Forbes JAPAN藤吉氏、翔泳社・渡邊氏。

自分のアイデンティティーが見えてくる『仕事に「好き」を、混ぜていく。』

倉成:Bチームの本が2冊同時期に発売されましたが、双方の編集者に、互いの本を読んだ感想を聞いてみたいです。まず、Forbes JAPAN編集長の藤吉さんは、翔泳社の「仕事に『好き』を、混ぜていく。」を読んだ感想はどうでしたか?

藤吉:自分のB面の見つけ方みたいなことも書いてあるんですが、読んでいて「自分のアイデンティティーとは何か?」と問われているような感覚になりましたね。B面というのは、A面があってこそ成り立つものだと思ってしまうんですが、実は陰と陽のようにAとBのバランスをとりながら人間は成り立っているんだなと気づかされました。

普段はA面に多くの時間を費やしているタイプの人も、自分のB面を深く知ることで「私って何?」というアイデンティティーが明確になる。それによって、人生の目標がシャープになるし、逆にやらなくてもいいこととか、人生の余裕が見えてくる。「私ってなんだろう?」って思わざるを得ないくらいのところまで考えさせられる本だなと思いました。

発売されたばかりの翔泳社版・Bチーム本をがっつり読みこんできた藤吉氏。
発売されたばかりの翔泳社版・Bチーム本をがっつり読み込んできた藤吉氏。

渡邊:企画した以上のところまで読み込んでくださってありがとうございます。「私って何だろうって思わざるを得ない」って、もう哲学書の域ですね。読む人が読むと、そこまで深く読んでいただける本になったんだなというのは、驚きと共にうれしいです。

藤吉:それと、本の中に「Bチームを作ろう」という内容があるんですが、組織を動かす側の立場で読んでも、この本に書いてあることは染みるほど役に立ちますね。

例えば組織を改編するとき、管理職はついスタッフの表面的な成績で「1軍」「2軍」みたいな考え方をするのですが、それをやると回らなくなるときが必ず来てしまいます。でも、そこでその人の趣味とか、いわゆる「B面」も考慮しながら、バランスを持たせて組織をつくっていくと、実はうまくいくんじゃないかと思ったんです。

例えば今副業ってよく言いますけど、副業というと、「本業があってこそ」という見方をするんですが、Bチームの考え方を組織に当てはめたとき、これまでとは違う組織のつくり方、軸のつくり方があるのではないかとも感じました。

倉成:ああ、そうですね。Bチームはまさに、「A面とB面の組み合わせ」で新しい解を出そうとしている革命部隊なんです。A面はA面、B面はB面とどちらかだけで考えてしまいがちですが、あくまでも「A面とB面を組み合わせて新しいことをつくっていく」組織だということは、なかなか世の中に理解してもらいにくいところです。

藤吉:それで、B面を持った人たちで構成されたBチームは、それ自体がプロジェクトを起こすためのプロセスなんですよね。どういうことかというと、僕はよく「桃太郎」で例えるのですが、「鬼ケ島」という壮大な目標に向かって、「桃から生まれた」というアイデンティティーを持った桃太郎のきびだんごにつられて、イヌやサルやキジといった仲間が集まってくる。このストーリーラインと、Bチームは一緒だなと思っているんです。

倉成:それ、面白い考え方ですね(笑)。自分の才能を生かす場であるBチームが、さながらメンバーにとっての「きびだんご」ですね。そこに、それぞれアイデンティティーを持ったDJが集まり、建築家が集まり、インスタグラマーが集まり、チームができたというのは、確かにその通りかもしれません。さて、そこまで読み込まれている藤吉さんが、「仕事に『好き』を混ぜていく。」を読んで好きなパートはどこですか?

藤吉:113ページの「受注や相談に応える」というのが、非常に参考になりました。つまり、Bチーム流の仕事の「請け方」ですね。私の所属するリンクタイズという会社では、Forbes JAPANという雑誌と、そのウェブ版の他にも、企業のプロモーション支援などいろいろやっています。さまざまな仕事が舞い込むたびに社内がいつも混乱に陥っているのですが(笑)、BチームではB面を生かした仕事のパターンをいくつか用意してある。それをBチーム側から「こういうことできますよ」と提案しています。

本来はこの流れが当たり前のことかもしれませんが、「うちはなぜできていないんだろう?」と気づかされました。ここに書いてあるBチームのやり方、「まず会う」「適任者を組み合わせて最強チームを一瞬でつくる」など、このプロセスが非常に具体的に参考になりました。

倉成:この本では、渡邊さんに乗せられて、だいぶ僕の秘密だったり、チームの秘密だったりをばらしちゃいましたからね(笑)。

渡邊:いえいえ(笑)。

藤吉:まだありまして、チーム運営のコツのところに、特別な「名前をつける」とありますよね。これ、すごく重要なことだよなと思いました。実は僕らも去年、Forbes JAPANのウェブ編集者全員に「あだ名」を付けるということをしたんですよ。それであだ名を付けるって、その人の本質というか、アイデンティティーを見抜いてないとできないんですよね。しかもあだ名だから、面白くなきゃいけないんです(笑)。

渡邊:編集者全員って、何人ぐらいいたんですか?

藤吉:飲み会の席だったんですけど、5~6人かな。そしたら翌日、ウェブ編集長が「あだ名を付けるのって、重要だ」って真面目にメールを送ってきたんです。そういう、日々僕らが悩んでいることの解決策が、この本にはいくつもさらりと書いてあったんです(笑)。

Bチームのワークショップでは、参加者からBチームに対して「アイデアを発想するためにはどうしたらいいでしょう」という質問がよくありますよね。ワークショップに参加する皆さん、きっと「ものすごく考えなきゃいけない」ってプレッシャーに感じているのでしょうね。でも実は、ここに書いてある、「名前を付ける」が良い例ですが、一見当たり前のことに思えるようなチーム運営の仕方をやっていくと、意外とアイデアって生まれるんですよね。

書店に行くと、組織運営に関する書籍はたくさんありますが、この本のすごいところは、本当に「今日からできること」が書いてあること。しかもそれが重要なことばかりというのが、すばらしいなと思いました。一つ一つはすごく真っ当なことが書いてあるんだけど、「よくこうやって整理できたな」って、感心しました。

倉成:それも渡邊さんの熱意の賜物ですね(笑)。根気強く、何度も「もっとないですか!」「もっとないですか!」と、渡邊さんに促されるままに、書けてしまいました。この本に書いてあることは、僕を含めてBチームみんなでやってきたことなので、まず「うそ」がないんですよね。

本をつくるとなって最初に、渡邊さんが「悩める若者から、Bチームへの質問集」というアンケートをつくってくれたんですよ。「あなたのB面は何ですか?」「いつから始まったんですか?」「Bチームに入ってどう変わりましたか?」などの問いに、メンバー56人全員が回答したんです。

渡邊:このBチームの皆さんの「生の回答」が随所に入ることで、フレンドリーな印象を持つ本になったと思いました。

倉成:アンケートでいろんな面から切り込んでくれたから、56人のせりふにリアリティーがある。例えば、インスタグラマーとしても活動している美容担当リサーチャーの山田茜は、アンケートへの回答で、「好きなことの尺度」を聞かれて、

「なんでこんな無駄なことに時間を使っているんだ私は‼」と自分ではっと気づき、突っ込みたくなるようなこと。その一見「無駄なこと」も、B面に育つ可能性が非常に高いです。

と答えていて。「いつの間にか自分が時間をかけてしまっていることがB面かも」という言い方がいいなと(笑)。

一方で、ダイバーシティー担当リサーチャーの阿佐見綾香は、「本業とB面をどうやって混ぜるか」という質問に対して、

本業をまずは頑張る。

ただ自分の好きな仕事をしていればいいということではなく、周りから応援してもらうには条件があると思っています。それはベースになる本業をちゃんとやれていることです。

と回答していて。それは彼女自身の体験から出た回答でリアリティーがある。

この、渡邊さんの考えた「若者」の疑問に、56人がそれぞれ回答するという形にできたことが、「実用的でうそのない」内容にできた理由かと思いますね。

すぐに人生で使えるコンセプトが集まった見本帳『ニューコンセプト大全』

倉成:じゃあ次は渡邊さんに。そもそも渡邊さんは、藤吉さんたちが編集していたForbes JAPANの連載「NEW CONCEPT採集」をめちゃくちゃ読み込んで、Bチームに連絡をくださったんですよね。だから載っているBチームのコンセプトはどれもご存じだとは思いますが、こうして改めて一冊の書籍になったものを読んだ感想はいかがですか?

渡邊:思えば、「NEW CONCEPT採集」を出力した紙の束を持って、倉成さんに会いに行きましたね(笑)。連載の時から楽しみにしていたものだったので、このKADOKAWAさんの書籍版には二つの意味で楽しみがありました。一つは編集者としてあの連載がどういう一冊になるんだろうという作り手視点の楽しみ。もう一つは単純にあのコンセプトが集まったらどんな体験ができるんだろうという楽しみです。

一つ目の、「編集者としての視点」では、自分では持っていなかった軸を用意されていたのが面白かったですね。全部で50のコンセプトを、

  • 「『個人的』が生む」
  • 「『壁』を越える&壊す」
  • 「『逆』を行く」
  • 「『既存』を最高に生かす」

と4カテゴリーに分類されているのがよかったです。自分は今何がしたいのかなって取っ掛かりになるので、興味あるコンセプトにたどり着きやすいデザインになっているなと。

そしてもう一つ、書籍という形でコンセプトの「集合」に触れると、どんな体験があるのかという点です。読んでみて、僕はこの本は「コンセプトの見本帳だな」と感じました。自分が今考えている仕事の案件やアイデアを、Bチームの一つ一つのコンセプトにくぐらせると、どんな化学反応が起こるのか?頭の中でそれぞれのコンセプトでどんどん検証をしていくのが楽しいなと(笑)。一つのアイデアでくぐらせて、何か思いつき、また別のアイデアでもやってみようという形で、何度でも読める本になっていると思います。

Bチームのコンセプトを通すことで、自分の悩みや課題がどうアウトプットされるのかが面白いと力説する翔泳社渡邊氏。
Bチームのコンセプトを通すことで、自分の悩みや課題がどうアウトプットされるのかが面白いと力説する翔泳社・渡邊氏。

倉成:まさに、Forbes JAPANでの連載を始めるときに藤吉さんと目指したのはそこでしたね。実学・実業ですぐに応用できるコンセプトを出そうということと、連載だけで終わらせず、連載を起点に、読者が立体的に活性化するコンセプトにしようとルールを決めたんです。

生まれたコンセプトをトークセッションやワークショップとして企業に提供したり、読者が応用しくれて実際にモノが生まれたり。今、イノベーションを求めている企業は多いので、「アイデア発想の手伝いをしてほしい」といわれることが多いです。そういうときに、「Forbes JAPANに載せたコンセプトがこのぐらいあるんですが、どれでやります?」と言って、実際にそのコンセプトから新しい企画や商品が生まれています。

藤吉:これ、僕の中では画期的な連載だなって思っていたんです。ジャーナリズムの世界は、「発信して終わり」ということも少なくありません。でもBチームの連載は、「社会実装」するためのもので、ここに掲載したコンセプトをたたき台として「コト」を起こしていかなければならない。つまり、読者がただ読んで終わりじゃなくて、読者にコンセプトを“実体験”させるものなので、始めるときは「責任重大だな」と思いました。

Bチームのコンセプトにきちんと名前を付けて世の中に提供して、その設計図を基にコトを起こす人がいるわけですから、安易なことはできないですよね。でも始まってみたら予想以上に多くの人に実践してもらえて。おそらく、アイデア発想の場を求めるという意味で、広告業界とのコラボレーションだったから、これができたんだろうなという気がしています。

倉成:もともとForbes JAPANの愛読者だった渡邊さんから見て、『ニューコンセプト大全』のトップ3コンセプトは何ですか?

渡邊:「Prototype for One」「あたりまえメソッド」「4次元オープンイノベーション」が好きですね。「Prototype for One」は、ものすごく素直なコンセプトなのがいいです。一人のためにという、これほど熱量をかけられるものづくりのやり方はないなと思いました。

「あたりまえメソッド」は、ナンセンス的な面白さがすごく共感できました。僕は個人的な“B面”で俳句をやっているのですが、波多野爽波の

鳥の巣に鳥が入つてゆくところ

という俳句がすごく好きなんですね。「あたりまえメソッド」に通ずるものがある句だと思いませんか。「鳥の巣に鳥が入つてゆくところ」。当たり前がゆえにだれも言語化しなかったものですが、陳腐さはありませんよね。「あたりまえメソッド」は、その、誰も注目していなかったところにある王道感がいいなと思いました。

4次元オープンイノベーション」は、“過去とのコラボレーション”というのが、盲点だったなとハッとさせられました。ネーミングの面白さもありますよね。レガシー的なものを引き継ぐみたいな言葉だとそのままなのですが、「過去」とか「歴史」ではなく「4次元」という表現がとても引きがあるなと感じました。何よりこの手法からは、実は身の回りにはコンセプトを編み出すヒントがめちゃくちゃあるということを知りました。

倉成:なかなか、いいチョイスですね。「Prototype for One」はたくさんの企業に依頼されてワークショップを開催し、実はそこからすでに新商品が多数生まれています。「4次元オープンイノベーション」も結構ファンが多く、実践例が生まれてきています。「あたりまえメソッド」はこれからですね。何かできるといいなと思ってます。

渡邊:この本は、企画職の人が読むと特に面白いだろうなと思いますね。掲載されているコンセプトは、Bチームの皆さんによって、実際に社会とのつながりがあることがすでに証明されている手法なので、企画の仮想実験をするために抜群の一冊だと思います。

Bチームの根幹にあるのは、誰かを思う気持ち、つまり愛!

倉成:チームの書籍が、同時期に2冊発売されるって、なかなかこういうことはないなと思ったんですが、今、実際に「うちにもBチームをつくりたい」という企業が増えて、相談も多くなってきているんですよ。

特にこのコロナ禍で、皆さん家に籠る時間が多かったですよね。そこで新しく自分が好きなことを見つけたり、もともと好きだったことを突き詰めたりしている人が確実に増えています。そのB面を、さて本業に生かすぞ、という時期に来たのでしょうね。お二人は、何か「今この本たちが出る」ことについて思うことはありますか?

藤吉:良いコンセプト収集ができて、それをKADOKAWAさんから本として出すことができたので、日本中に広まればいいなと思っています。そうすると世の中は変わるんじゃないかと、本気で思っています。Bチームには従来のマーケティングには希薄な、「誰のためにものづくりをするのか」という「愛」の部分がありますよね。思いやりとか優しさって、一見ビジネスとは関係なさそうに見えますが、そういう気持ちが芽生えるようになると日本は変わるんじゃないでしょうか。そもそもB面って、愛なんですよ。これが広まって、優しい豊かさがある社会になったら面白いですよね。

Forbesの連載をカテゴリ分けした書籍として再構築したKADOKAWAの編集者、谷内さん(左下)もリモート観覧にいらっしゃいました。
Forbes JAPANの連載をカテゴリー分けした書籍として再構築したKADOKAWAの編集者、谷内さん(左下)もリモート観覧にいらっしゃいました。

渡邊:そうですね。Bチームの良いところは、自分の日々の行いがちょっとご機嫌になることだと思います(笑)。そういうものを僕も求めていたし、求められているのかなと。

倉成:僕は5年前に大病をしたのですが、死ぬ確率を目の当たりにしたときに「何のために仕事をしているんだっけ?」と感じたんです。お金や地位や名誉はあの世には持っていけない。でも、「世の中的にはメジャーではなかったけど、あのメンバーで仕事ができてよかったな」みたいな思い出は天国に持っていけるよなって思ったんです。

だからこそ、自分のポジションとか自社の稼ぎばかり考えて、人類の宝である「才能」を生かそうとしないことに憤りを感じることがありました。そこで自分のミッションは、できるだけみんなにバッターボックスに立ってもらうことだと。電通社内で、例えば本業で壁にぶち当たってるけど良いB面を持っているなと思う人がいたときにはBチームで鍛錬してもらったり、いろんなA面とB面の組み合わせで新しいコンセプトを世の中に提供したり。それが今のBチームになったんです。
 

2冊の本づくりを通じて、「Bチームとは何か」を改めて考えたという倉成氏。その結果もっともこだわったのは、著者は「Bチームメンバー全員」にすることだったという。
2冊の本づくりを通じて、「Bチームとは何か」を改めて考えたという倉成氏。その結果、最もこだわったのは、著者は「Bチームメンバー全員」にすることだったという。

倉成:「Bチームをつくりたいんですけど」っていろんな企業が来たり、まねしてみたけどダメでしたという声もありますが、成功するかどうかのコツは一つだけです。仲間のためにバッターボックスを譲ったり、チャンスをつくってあげることがお互いにできるかどうかってことです。電通Bチームは他人の才能をちゃんと認めて、自分が一歩下がってバッターボックスを用意することができる56人で成り立っています。

そういうことを、この方向性の違う2冊の本をほぼ同時につくることで、再確認できたかなと思っています。ありがとうございました!

藤吉渡邊:ありがとうございました!


ウェブ電通報連載「電通Bチームのオルタナティブアプローチ」
https://dentsu-ho.com/booklets/301

とまどいの社会学もどかしさの経営学 #02

社会はいま「とまどい」の中にある。そうした「とまどい」の下、経営はかつてない「もどかしさ」を抱えている。先行きは、不透明で、不確実なことだらけ。得体の知れない不安が広がっている。

杉浦先生

不安にかられると、人も企業も社会も、ついつい思考を停止してしまう。「考えるほどに、不安はつのる。ならばいっそ、考えるのをやめてしまおう」。そうした意識が、ビジネスを停滞させ、失速させているのではないだろうか。

本コラムでは「とまどい」や「もどかしさ」の正体を解き明かすことで、「不確実な時代のビジネスのあり方」について、考察を深めていきたいと思う。


不確実な世界とは、なにか?

私たちはいま、「不確実な世界」を生きている。これは、誰もが実感していることだと思います。「不確実な世界」の正体がわからないから、不安にかられる。その正体を見極めるには、まずは「確実な世界」「確実な時代」というものを、きちんと定義しなければなりません。

「確実な時代」とはなにか?それは、文化が支えてきた時代と言える。いままでの積み重ねの先に、未来がある。だから、みんなが安心して、前に進める。江戸の世の260年などは、まさにそれですよね?積み重ねてきた文化の上に、新たな文化を重ねていく。明治に入っても、それは変わらない。黒船が来ようが、蒸気機関が入ってこようが、街灯がともろうが、重ねてきた文化の上に、文化を上書きしてきただけのこと。日本人は、この「上書き」する力が、群を抜いて優れている。だから、敗戦にも、度重なる災害にも、めげることはなく前を向ける。

ところが、「不確実な時代」に、文化は通用しない。「上書き」は、一切通用しない。上書きができないとなると、途端にわれわれは不安になる。その不安こそが、本コラムのタイトルでもある「とまどいの社会学/もどかしさの経営学」の本質なのです。

『不確実な世界を賢明に進む「今、ここ」の人生の運び方 幸運学』杉浦正和著 企業の幹部候補生が数多く通うという「早稲田大学ビジネススクール」の教授が「運」の正体について解き明かす。運の良い人と悪い人は何が違うのか?自分でコントロールできる運と、コントロールできない運をどう扱うか?開運財布を買うよりも、冷凍餃子をおいしく焼けるほうが幸運に恵まれる?「運の教科書」で、人生を賢く強化。日経BP
『不確実な世界を賢明に進む「今、ここ」の人生の運び方 幸運学』杉浦正和著
企業の幹部候補生が数多く通うという「早稲田大学ビジネススクール」の教授が「運」の正体について解き明かす。運の良い人と悪い人は何が違うのか?自分でコントロールできる運と、コントロールできない運をどう扱うか?開運財布を買うよりも、冷凍餃子をおいしく焼けるほうが幸運に恵まれる?「運の教科書」で、人生を賢く強化。日経BP

グローバル化とは、なにか?

新型コロナウイルスは「グローバル」とは何か?ということを改めて浮き彫りにしました。「グローバル」というコトバには二つの意味があります。一つは「広がり」ということ。もう一つは、「塊(かたまり)」ということです。後者は、中国語では「全球的」と表現しますが、全世界での画一化が、一気に進む。これが、グローバルの本質なのです。

もうお分かりでしょう?新型コロナウイルスが、全世界の姿を「全球的」に変えてしまっているいまの状況そのものが「グローバル」なのです。

そもそも世界の歴史は、感染症がつくってきたといっても過言ではない。ペストでも、コレラでも、なんでもそう。人間とは愚かなもので、それらに打ち勝った瞬間、グローバル(全球的)の本質を、忘れてしまう。そもそも人類そのものが、感染症の病原体であるのかもしれないという意識を持てなくなってしまう。だから、国際紛争が後を絶たない。戦争だって繰り返してしまう。そのメカニズムについて、そろそろわれわれは本気で向き合うべきだと私は考えています。

ゼミで講義中の写真
ゼミで講義中の写真

リニアの時代は、もう終わっている

文化の時代にあっては、社会も経済も、直線的(リニア的)に推移していきます。右肩上がりであろうが、右肩下がりであろうが、です。ところが、不確実な時代にあっては、ものごとが「指数的」に変化していく。新型コロナウイルスのことを解説したグラフに見るように、直線的な変化ではなく、ぐいんと、爆発的に増幅するのです。それも、全世界的に。

ビジネスの世界でも、それは同じです。緩やかな右肩上がり、の時代はみんながみんな、のほほんと富を享受できた。しかしながら、指数的に膨れ上がる経済の下では、そうはいきません。莫大な富を獲得する人(企業)が出てくる一方で、その変化についていけない人(企業)は、あっという間に没落してしまう。「働き方改革」といったことを標榜し、行動する前に、まずはそのことに、私たちは気付くべきなのです。
 

長友佑都の盟友が明かすビジネス術 #02

ベンチャー、スタートアップ、さらには企業内起業、という言葉が使われ始めて久しい。「働き方改革」の潮流の中、大手企業も、いや、大手企業ほど、人事制度や評価制度の抜本的な見直しが迫られている。しかしながらその実態は、まだまだ手探りが続いていることも事実。この連載では、長友佑都氏と「二人三脚」で株式会社クオーレを運営する津村洋太氏に、その本質について、3回の連載で大いに語っていただきます。

協力:白石幸平(電通CDC)

「長友佑都=超人」では、決してない

前回もお話ししましたが、長友佑都は決して超人ではない。しかしながら、普通の人と比べて傑出していることがあって、それは「探究心」だと僕は思っています。

探究心とは、どれだけ深く掘り下げられるか、ということで、長友の場合、まず「他人と自分を比較する」ことはしない。「できない自分を責めて、くよくよすること」もない。メディアや取材を受ける時以外は「他人の目」も一切、気にしない。「こうなりたい」の元にあるのは好奇心、もっといえば夢とかロマンとかだと思うのですが、長友の場合は非常に、冷静です。全力でやった先には成長しかないと考えていますし、後悔はしたくないと思っているので、なにをすればいいのか、なにをしてはいけないのか、とことん冷静に分析を重ね、探求し続ける。そこが、彼の最大の強みだと、僕は思っています。

会社立ち上げ直後、サン・シーロで同社設立当時の日テレ番組「Another sky」収録時に撮影した1枚。左が現在、長友佑都のマネージャーを務める近藤慎吾(明治大学サッカー部で長友と同級生)で、3人とも同級生。
会社立ち上げ直後、サン・シーロで同社設立当時の日テレ番組「Another sky」収録時に撮影した1枚。左が現在、長友佑都のマネージャーを務める近藤慎吾(明治大学サッカー部で長友と同級生)で、3人とも同級生。

スタートアップの鍵は、自身の「ストロングポイント」を見極めること

長友佑都と共に起業するに当たっては、まず、彼の持っている「ストロングポイント」をとことん見極めることから始めました。彼個人の精神論とか、方法論に、いかに汎用性を持たせられるか、ということです。そこに、例えば「健康ブーム」といった時代が掛け算される。長友を中心とした「ストーリー」が、そこに生まれる。

企業内起業、といったことも全く同じだと思います。突飛なアイデアで走りだすのではなく、社内の、当たり前のように転がっているリソースを改めて見つめ直してみる。そこには発見が、必ずある。

パートナーとの組み方にもそれは現れていて、僕の場合、「長友のストーリーに合うパートナーなのか?」ということを第一義に考えています。この人と、この会社と組めば、ビジネスが広がっていきそうだな、という視点ではなく、長友のストーリーが広がっていくのか、どうなのか、を基準にパートナーを選ぶようにしています。

そして、Cuoreという会社は長友の体験や視界を具現化する会社でもあるので、必然的に彼と事業パートナーとしても協業ができますし、プロモーション時にも通常は膨大な費用と時間のかかるのを効率化できます。もちろん、当社が世に出す商品やサービス自体に価値がないと続かないものなので、そこは仲間と挑戦しているところでもあります。

長友さんと加藤シェフの2ショット写真
長友さんと加藤シェフの2ショット写真。長友佑都のインテル・ミラノ在籍時はミラノに住んでサポートに従事。現在は、ガラタサライへの移籍に合わせてトルコのイスタンブールに移り住み、2018~19シーズンの長友佑都の2連覇と2冠に貢献。昨今では日本含め、イギリス、フランス、ベルギー、オーストラリアなどを行き来しながら、サッカーのみならずさまざまな競技のトップアスリートへの食事指導を開始している。


(関連サイト)

ファットアダプト食事法の献立レシピサイトは、こちら
FLOWINのサイトは、こちら
CUORE ONEオンラインフィットネスサイトは、こちら
長友佑都氏のオフィシャルサイトは、こちら
加藤超也氏のInstagramは、こちら

 

ポスト安倍に復活の菅官房長官が櫻井よしこに「なぜアベノマスクをつけない」と迫られ「布マスク暑いから」と答える醜態

このところ安倍首相との関係が修復し、「ポスト安倍」候補にも復活したとされる菅義偉官房長官。ところが、8月7日、櫻井よしこ氏のネット番組『言論テレビ』に出演して他のポスト安倍候補に対する評価を聞かれた際、石破茂氏についてだけ言及したとして、一部のマスコミが「石破氏と連携し...