JRA小倉記念(G3)武豊「暴走」3年目西村淳也にチクリ……「動かされてしまったのが痛かった」1番人気ランブリングアレー6着で三連単137万演出

 16日、小倉競馬場で行われた小倉記念(G3)は、内々の経済コースから末脚を伸ばした10番人気のアールスターが勝利。2着に6番人気のサトノガーネット、3着には13番人気のアウトライアーズが入線し、三連単は137万馬券の大波乱となった。

 勝ったアールスターの長岡禎仁騎手は、これが嬉しい重賞初勝利。1000m通過が58.1秒というハイペースの中、しっかりと脚を溜めて最後の直線で突き抜ける見事なレース運びだった。

 その一方、波乱決着の立役者となってしまったのが、1番人気のランブリングアレーに騎乗していた武豊騎手と、ロードクエストに騎乗していた西村淳也騎手の“絡み”だ。

 トップハンデに加えて、4年前の日本ダービー(G1)以来となる2000m超のレース。戦前、11番人気に甘んじたロードクエストに期待しているファンはごく少数だった。

 しかし、レースでは後方10番手から早めに進出を開始すると、最終コーナーでは2番手と先頭集団を飲み込む捲りを見せたロードクエスト。最後は失速して8着に敗れたが、ネット上の競馬ファンからは「勝ちに行っての結果だから納得」「一瞬、勝つかと思った」「負けたけど、見せ場は十分だった」など、概ね今年3年目の若手騎手に称賛の声が集まる結果となった。

「3コーナーまでは、いい感じでしたが……」

 だが、そんな西村騎手の“超積極騎乗”の煽りを受けてしまったのが、ランブリングアレーに騎乗していた武豊騎手だ。

「思ったより(ロードクエストに)早く外から来られ、動かされてしまったのが痛かった」

 道中、逃げ集団を見るような好位を進んでいたランブリングアレーだが、3コーナーで外からロードクエストに捲られる展開。ライバルの脚色は際立っており、人気馬に騎乗する騎手としては動かざるを得なかったようだ。

 結果的に、ロードクエストとランブリングアレーは先頭に並んで最後の直線を迎えたが、揃って玉砕……。6着と8着に敗れ、三連単137万馬券の引き立て役になってしまった。

「ロードクエストの積極的な捲りが話題になった今年の小倉記念ですが、当の西村騎手はレース後『思ったより(馬の)反応が良すぎて……』とコメント。どうやら本人にとっても不本意な早めスパートだったようです。

ただ、事情がどうあれ、武豊騎手としては動かざるを得ない展開。本人もレース後に『もう少し(追い出しを)待ちたかった』と話していた通り、結果的にハイペースを顧みない早仕掛けが敗因となってしまいました」(競馬記者)

 この結果には、元JRA騎手の安藤勝己氏も自身の公式Twitterを通じて「有力馬が位置取ってペースを上げて、3角手前ではユタカちゃんが西村に動かされた」と武豊騎手を擁護。

 ここ4年間ずっとマイル戦線を走り続けてきたロードクエスト。それだけに、西村騎手が軽く促した地点を“勝負所”と勘違いしてしまったか……。いずれにせよ、西村騎手がテン乗りだったことが、波乱演出の引き金となってしまったのかもしれない。

JRA札幌記念、“戦慄の裏事情”を特別公開…ダービージョッキーが厳選した穴馬とは?

 梅雨が明けると、全国で気温が40度近くまで上がるなど列島は猛暑に包まれた。来年へ延期となった東京オリンピックが、もし当初の予定通りに行われていたら、この暑さはどう影響しただろうか。それでも甲子園では高校野球の記念大会が行われ、規模は縮小しながらも「Go To トラベルキャンペーン」もそれなりに活用されている。また競馬では、新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、当初計画されていた日本中央競馬会(JRA)新潟競馬場へのファン入場が中止となった。今年はコロナの影響で特別な夏となってしまったが、皆でこの危機を乗り越えていくしかあるまい。

 そんな夏に、気分転換や娯楽として一段と注目度が高まっているのが「競馬」だ。今や国民的レジャーとして定着しているが、この状況でも人気は健在。コロナの影響で2月末から無観客競馬が続いているにもかかわらず、今年上半期の馬券売り上げは昨年同期を上回ったのだ。

 現在は夏競馬の真っ最中だが、夏競馬は来年の東京優駿(日本ダービー)や桜花賞などを目指す2歳馬のデビュー、そして秋のG1レースを目指す夏の上がり馬が誕生する時期でもあり、秋競馬を見据えるためにも重要な時期。実際に春や秋のG1レースと遜色ない盛り上がりを見せている。

 そんな夏競馬も現在は佳境に入り、残り3週間となった。そして今週末は、夏競馬最大のビッグイベントでもある札幌記念が、JRAの札幌競馬場で行われる。このレースは夏競馬唯一のG2という格の高いレース。優勝賞金7000万円もG1レース並みに高額であり、毎年多くの名馬が出走し、そして勝利してきた。

 たとえば、女傑と呼ばれたエアグルーヴ、アドマイヤムーンやトーセンジョーダンにブラストワンピースといった古馬G1レースの優勝馬たち。しかし、逆に人気を背負って敗退した馬も少なくない。モーリス、ゴールドシップ、フィエールマン、ロジユニヴァースなど、ある意味で優勝馬よりも豪華な面々が敗者として名を連ねている。

 今年はラッキーライラック、ペルシアンナイト、ノームコア、マカヒキ、アドマイヤジャスタ、ブラックホールといった実力馬が出走を予定。他方、格上の実績馬を脅かす格下の穴馬が、虎視眈々と逆転を狙っているという。もし23日の札幌記念で、その人気薄馬が好走すれば、かなりの配当にもなろう。

 その情報の独占入手に成功し、すでに的中を確信しているという情報集団がいる。それは、元JRAの日本ダービージョッキーである大西直宏氏が所属する「ワールド」だ。数えるほどしかいない日本ダービージョッキーの肩書を持つ大西氏が確信するほどの情報とは何か。話を聞くと、そのヤバさに戦慄を覚えた。

「札幌開催の目玉、そして真夏のG1レースと言っても過言ではない好メンバーが毎年揃う札幌記念。近年は、凱旋門賞など秋の海外遠征を見据えた実力馬がステップに選ぶレースでもありました。今年はコロナ禍の影響で様相が変わりましたが、それでも秋のG1に向けて必見のレースには変わりありません。

 また、毎年複数のG1馬が出走するレースながら、昨年もフィエールマンが3着と敗れているように、必ずしも実績や人気通りに決まらないのも特徴。事実、1番人気は現在7連敗中、さらに2017年には馬連370倍、2015年も馬連万馬券決着となっているように、伏兵の激走も多く、今年も簡単に人気通りに決着するようなレースにはならないでしょう。

 ワールドでは今年も早くから、この札幌記念を目標にしてきた強力情報馬を独占入手済み。さらに、コースや洋芝適性が高いのに注目度の低い穴馬も掴んでおり、これらの馬が的中の最重要ポイントになるでしょう。マスコミは取材規制の影響で細部まで突っ込んだ取材はできていませんが、我々はその枠を超えた人間関係がありますので、何も問題はありません。

 この夏競馬は、穴馬情報の独占入手で13万7800円といった高額万馬券を的中させるなど、多くの勝負レースで万馬券を的中。この札幌記念においても、その時と同様のケースと情報パターンであり、配当的にもかなり期待できると踏んでいます。特に今年の札幌開催は多くの万馬券をはじめ、高確率で的中させていますので、この札幌記念も自信の情報提供となるでしょう。

 なお、今回は夏競馬の特別キャンペーンとして、今年の札幌記念だからこそ狙える『絞りに絞った3頭』を無料公開いたします。どんな人にとっても、馬券の参考になることは間違いありません。完全無料ですので、ぜひ遠慮なく活用していただきたいと思います。

 また今回のキャンペーンにご参加の方には、次週から9月最終週まで5週間、毎週メインレースの厳選買い目を特別に無料で公開します。通常は絶対に無料で公開することはありませんので、この情報も絶対にお見逃しなく」(ワールド担当者)

 ワールドはサニーブライアンで日本ダービーを制した大西直宏氏や、史上初の優駿牝馬(オークス)3連覇など数々の大レースを制した元JRA騎手・元JRA調教師の嶋田功氏など、競馬界の頂点を極めた大物関係者が多数在籍。プロの視点で厳選した価値のある情報を、余すことなく競馬ファンへ提供している。

 その情報力やレースを見る「プロの眼」は、通常のマスコミはもちろん、一般の競馬ファンとは比較にならない。実際に数多くの勝負レースを的中させているし、昨年の夏競馬はなんと3カ月で85本の万馬券を的中させている。しかも、その中身も33万4450円、15万7460円といった高額万馬券が並んでおり、仮に昨年の夏競馬でワールドの情報を活用していれば、総額200万円以上の払い戻しを手にしていたかもしれない。

 今年の夏競馬も昨年を上回る勢いで的中を重ねており、今からでもワールドの情報を活用すれば、かなりの的中と払い戻しを手にすることも可能だ。そのスタートとなるのが、今週末の札幌記念なのである。彼らが語ったように、この札幌記念はワールドが無料で提供する「穴馬情報」が的中の最重要ポイント。それを無料で入手できるのだから、これを利用しない手はない。これは競馬ファンでなくても、是が非でも入手して馬券を購入するべきだろう。それほどの魅力と価値が、この情報にはあるのだ。

(文=編集部)

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※本稿はPR記事です。

半導体の盟主インテルが微細化競争から脱落…台湾TSMCと韓国サムスン、世界2強が激突

微細化競争からインテルが脱落

 世界最大のプロセッサーメーカーであるインテルは2016年、最先端の微細化を14nmから10nmへ進めることに失敗した。その後、何度も「今年は立ち上がる」という発表を繰り返してきたが、その期待は裏切られ続けた。現在も、充分に10nmでプロセッサを量産しているとはいいがたい。

 そして、7月末に開催された2020年第2四半期の決算発表で、インテルのボブ・スワンCEOは、次世代7nmが1年以上遅延していることを認めた上で、「プロセッサ生産の外部委託を検討している」と述べた。実際、インテルは画像プロセッサ(GPU)を台湾TSMCに生産委託したという報道がある。委託された生産量は12インチウエハで18万枚であり、6nmプロセスで製造される見込みである。それだけでなく、インテルは、同社の基幹ビジネスであるPC用やサーバー用プロセッサについても、5nmおよび3nmでの生産委託をTSMCに打診している模様である。

 もしこれが事実なら、長らく半導体業界の盟主として君臨してきたインテルが、微細化競争から脱落することになる。その結果、半導体の微細化競争は、TSMCとサムスン電子の2社に絞られるということになろう。

 本稿では、この2社の微細化競争の勝敗が、最先端露光装置EUVの分捕り合戦によって決まることを論じる。しかしその前に、微細加工の原理と露光装置の歴史について解説する。

微細加工の原理

 半導体の微細加工の原理を図1に示す。微細加工は、大まかに、リソグラフィ工程とエッチング工程の二つに分けられる。

 リソグラフィ工程では、まず加工したい膜の上に感光性材料のレジストをスピンコートする。次に、回路パタンの原板(レチクル)を介して光を照射する。すると、光照射されたレジストが化学反応を起こして溶解性になる。その後、現像液を塗布すると、光照射された部分が溶解し、微細なレジストパタンが形成される。これはポジ型と呼ばれるレジストで、逆に光照射された部分が不溶性になるネガ型のレジストもある。

 リソグラフィ工程の後は、プラズマを用いて、実際にエッチングを行う。エッチング後は、不要なレジストを酸素プラズマによるアッシングによって除去する。リソグラフィ工程では、いかに微細なレジストパタンを形成するかが重要であり、エッチング工程では、いかにまっすぐ加工するかが重要となる。

露光装置の歴史

 リソグラフィ工程のうち、光を照射する露光においては、次に示すレイリーの式によって、レジストパタンの微細性Rが決まる。

R=K1・λ/NA

 ここで、K1は比例定数、λは光の波長、NAは露光装置におけるレンズの開口数である。この式から、より微細なレジストパタンRを形成するには、光の波長λを短くする、または、レンズの開口数NAを大きくすれば良いことがわかる。

 実際に露光装置の歴史をみると、光の波長を短くする方向で、装置が開発されてきた(図2)。水銀ランプのg線(436nm)、i線(365nm)、次は、エキシマレーザーKrF(248nm)、ArF(193nm)と短波長化された光源が開発された。

 また、ArF(193nm)では、レンズとウエハの間に水を入れる“液浸”と呼ばれる露光装置が開発された。“液浸”にすると、レンズの開口数が大きくなるため、より微細なパタンが形成できるからだ。

 そして、2000年頃から、X線に近い波長13.5nmの極端紫外光(Extreme ultraviolet)を使ったEUV露光装置の開発が始まった。その装置開発は困難を極め、何度も絶望視されたが、とうとう2017~18年頃にオランダのASMLが量産機の出荷に漕ぎつけ、19年にTSMCサムスン電子が最先端半導体の生産に適用し始めたのである。

 振り返ってみれば、EUV露光装置の開発には、20年弱の歳月を要した。その間に、露光装置業界の勢力図は大きく様変わりした(図3)。1995年にシェア1位だったニコンと2位のキヤノンに代わって、ASMLが台頭してきた。2019年の企業別シェアでは、世界で唯一EUV露光装置を供給しているASMLが88.5%を独占し、ニコンは7.2%、キヤノンは4.4%にとどまっている。

 そして、インテルが脱落し、TSMCとサムスン電子の2社に絞られた微細化競争の勝敗の行方は、1台160億円以上するASMLのEUV露光装置をどれだけ多く導入できるか、その分捕り合戦にかかってきたのである。

EUVの出荷台数と受注残

 ここで、四半期毎にASMLが出荷したEUV台数、および受注残の推移を見てみよう(図4)。ASMLは、2016年第1四半期から2019年第4四半期にかけて、合計59台のEUVを出荷した。年間では、2016年に5台、2017年に10台、2018年に18台、2019年に26台と徐々に増えている。この中で、2016年の5台は試験機(3350シリーズ)で、2017年以降が量産機(3400シリーズ)である。 

 ASMLもEUVの製造キャパシティを増やしてはいるが、その能力が受注にまったく追いついていない。その結果、受注残は増えていく一方であり、2019年第4四半期には49台に達してしまった。

 そして、この49台の受注残のうちの大部分が、TSMCとサムスン電子であると推測している。では、TSMCとサムスン電子は、今後どのような計画でEUVを導入していくつもりなのか。

TSMCとサムスン電子のデッドヒート

 信頼できる筋からの情報によれば、今年2020年に5nmの量産を開始したTSMCは、2020~22年の3年間に、合計約60台のEUVを導入する計画であるという。また、来年2021年から生産を開始する3nmや現在開発中の2nm用に、2023~25年の3年間に約100台のEUVを導入する見込みであるという。すると、TSMCは現在稼働していると思われる約20台との合計で、2025年には約180台ものEUVが導入されていることになる。

 もはやTSMCの一人勝ちか? と思ったが、2030年までにTSMCに追いつくと明言しているサムスン電子も(計画では)負けていない。現在、ファソン工場に約10台のEUVが導入されている。これに加えて、ピョンテク工場にEUV棟を建設し、ここに約100台のEUVを5年ほどかけて導入する予定であるという。したがって、計画通りいけば、サムスン電子は、2025年に約110台のEUVを導入していることになる。

 TSMCもサムスン電子も凄まじい計画である。しかし、果たしてASMLは両社の発注に応えることができるのだろうか? ASMLは、2019年第4四半期に8台のEUVを出荷した。したがって、2020年の1年間で32台のEUVをつくることは可能だろう。ところが、これでは両社の要求には応えられない。

 ASMLは、最低でも年間40台以上、四半期で10台以上のEUVを製造する必要がある。といっても、超精密機械であるEUVの製造能力を短期間で増大することは困難である。したがって、TSMCとサムスン電子が最先端の微細化の頂点を目指して、EUVの分捕り合戦を行うことになるだろう。

 今のところTSMCが優勢であるように見えるが、どちらに軍配が上がるだろうか? その行方に注目していきたい。

(文=湯之上隆/微細加工研究所所長)

迷走するリモート会議を着地させる「接続詞マスター」になる方法

接続詞マスターになろう

皆さんの職場では今、どれくらいの割合でウェブ会議があるでしょうか?僕の場合、今年の2月まで打ち合わせの9割は集合形式でしたが、今では逆転。仕事における会議のほぼすべてがウェブ会議になりました。

画面越しに顔を合わせることに徐々に慣れてきたものの…プロジェクトによっては、この先どうなっていくのか見えない状況に予定が立てられなくて、もどかしい思いをすることもしばしば。

一つ一つの会議は、ゴールに向かうために行うものです。その時間を共に過ごすからには何かしらのゴールテープを切りたいと思います。ウェブ会議が増えて、僕は接続詞を使いこなす「接続詞マスター」でありたいと強く思うようになりました。

話し合いがネガティブな方向に行くと、「でも」とか「だって」とか、マイナス方向に向かう接続詞が増えていきます。もちろん、ネガティブな要因を話し合う必要があるときもあります。それでも、意見を出し合うときは前向きなマインドが大切です。

そんなときは、接続詞そのものを意識して変えていきます。こういう点では「むしろ」良かったと言えるのではないか。そういう状況「だからこそ」できることがあるんじゃないだろうか。こうなって「逆に」良い点はないだろうか。

ちょっと強引かもしれないですね。それでも面白いのが、口に出してみることで、場の意識が切り替わっていくんです。打ち合わせの空気がすこしずつ、じわじわと変わっていきます。

「そもそも・たとえば・つまり」理論

コピーをつくる時も、僕は接続詞を使いながら考えるようにしています。その接続詞とは「そもそも」「たとえば」「つまり」の三つです。

「そもそも」で問い掛けて、「たとえば」で経験を思い出し、「つまり」で本質を導いていくのです。

企画

まず、問いを立てる「そもそも」からはじめます。「そもそもそれは何なのか?」を考えていきます。この連載の第1回に書いた「『I LOVE YOU』今のあなたなら何と訳しますか?」、このお題を一緒に考えていきましょう。

そもそも「愛」とは何でしょうか?その時に意識するとよいのは「枕詞を疑う」ということです。枕詞とは、その言葉に密接にひも付いている言葉のこと。想起されやすい言葉ですね。

「愛」の枕詞は…
永遠の愛。
無償の愛。
掛けがえのないの愛。

よく聞くけど本当にそうなのだろうか?と疑問を持って考えていきます。

次に「たとえば」です。この接続詞を使って発想を広げていきます。発想とは、ある「問い」に端を発して、想像を広げていくこと。「たとえば」という接続詞を用いながら、頭の中のイメージという名の円を大きく大きく広げていきます。

たとえば、中学生の時に隣の席の子のことがずっと気になってしまったよな、とか。

たとえば、修学旅行からの帰り道、親が駅の改札前で待っていてくれたよな、とか。

たとえば、一人で食べるよりも二人でご飯を食べる方が抜群においしいよな、とか。

これは実体験だけに限らなくて大丈夫です。本やテレビや映画で見聞きしたことでもいいんです。とにかくしつこくしつこく諦めずに思い出していく。僕は、見聞きすること、体験することを、生活の中にある心が弾むような瞬間を忘れないために、スマホアプリ「Evernote」に記録するようにしています。

企画2

最後に「つまり」です。広げた円から覚悟を決めて絞り込んでいく。これから向かうべき方向であり、こちらの方が魅力たっぷりですよ、そんなふうに言いたくなる「本質」に旗を立てます。

僕なりの愛の本質とは、枕詞でもある「永遠」という決して壮大なものではなく、つまりは相手の変化に気づく「発見」でした。

永遠にあること→発見すること

愛とはつまり、発見だ。それが、学校の教室なら相手の消しゴムが落ちたことに気づくことだし、デートに行く時なら相手の新しい洋服に気づくことだし、暮らしの中なら相手の小さな体調の変化に気づくこと。こんなふうに「つまり」を用いながら出発地点から目的地に向かう矢印をつくり、言葉に込めていきます。

心をつかむ超言葉術
ダイヤモンド社、320ページ、1650円+税、ISBN 978-4478110140 (写真/撮影:能登 直)

 
読んでくださった方が「接続詞マスター」になれるように僕は著書『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』を書き上げました。さらに詳しい企画の仕方についても、書籍をぜひ。

会議が迷走している時、それは各メンバーの発想が膨らみきった状態です。そういう時こそ「つまり」を意識して使って、どんどん的を絞り、着地させていく。現時点での結論を「つまり」で導く。落とし所をリモート会議の終わりまでに見つけることで、気持ち良く次の打ち合わせに行けると思います。

星野リゾート、革新的経営の秘密…「100%保証システム」導入で瀕死の施設を再建

 最近、星野リゾート代表取締役社長である星野佳路氏をテレビなどのメディアでよく見かける。コロナ禍において、とりわけ大きなダメージを受けている旅行業界に一石を投じるべく、積極的に出演されているようだ。

 その主張は、海外や遠方からの観光客のみに注力するのではなく、近場からの観光客に注目しようというものである。そのために、たとえば自社のHPにて“ご近所旅行のススメ”なるサイトを立ち上げ、知ってそうで知らない地元の魅力を探求することを目的に、自宅から30分~1時間で行ける範囲の旅行「マイクロツーリズム」を強く推奨している。

 テレビなどでタブレットを片手に理路整然と話す星野氏の姿は、新しいタイプの経営者という印象を多くの視聴者に与えていることだろう。考え方もユニークであり、「教科書の理論なんて机の上でしか通用しない。ビジネスの現場では役に立たない」と多くの実務家が思っているなか、星野氏は「教科書に書かれていることは正しく、実践で使えると確信している」とまで言い切っている。

 星野氏がこうした信念を持つに至った背景には、アメリカのコーネル大学ホテル経営大学院で学んだことも大きく影響しているだろう。同大学院は世界でもっとも優れたサービスに関わる研究・教育機関のひとつである。

 こうした信条のもと、星野リゾートでは多くの取り組みが米国のビジネス・スクールなどに所属する研究者たちが体系化した理論に基づき、実践されている。詳細は2010年に出版された『星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則』(日経BP社)に記されている。こうした理論のひとつとして1988年の経営学誌『Harvard Business Review』に掲載された「The Power of Unconditional Service Guarantees(無条件サービス保証の力)」という論文が紹介されていた。ミシガン大学ビジネス・スクールの研究者による論文であり、マッキンゼー賞を受賞した名著と言われている。筆者も10年ほど前に読んだ記憶があり、これを機に再読した。

サービスの100%保証システムとは?

「The Power of Unconditional Service Guarantees」は直訳すると「無条件サービス保証の力」となるが、日本版である『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』では「サービスの100%保証システム」と訳されている。以下、その概要を紹介していく。

 商品では当たり前となっている保証制度だが、サービスに関しては付与されていない場合が少なくなく、あったとしても条件付きといった状況である。しかしながら、サービスを完全保証しながら、高い顧客満足と収益性を同時に実現し、他社との差別化に成功している企業も存在している。

 たとえば、アメリカの害虫駆除会社BBBKは、他社が「納得できる水準まで駆除する」と謳うなか、「完全に退治する」ことを約束している。具体的には、「完全に駆除されるまで支払い不要。顧客が満足しなかった場合、過去1年にさかのぼっての返金に加えて、翌年、顧客が選んだ他の業者への駆除料金を肩代わりする。ホテルなどの顧客のゲストが害虫を見つけた場合、そのゲストの飲食・宿泊代および次の宿泊に係る費用もすべて負担する。害虫により営業停止となった場合はすべての損害賠償金と迷惑料を支払う」と、徹底した内容になっている。

 結果、BBBKは同業他社の最高10倍もの料金設定にもかかわらず、ずば抜けて高いシェアを誇っている。また、BBBKのサービス水準は極めて高く、1986年の売上3300万ドルに対して補償金は12万ドルという状況であった。

 さらに、高い利益率をもとに平均より高い賃金水準を設定することで、多くの有能な求職者を集め、厳しい審査を経て採用している。厳しい審査により、採用者は選ばれたグループの一員と感じるようだ。その後、6カ月の研修、さまざまな表彰制度により、スタッフのモチベーションを向上させている。ちなみに、害虫駆除産業ではスタッフのモチベーションの低さと転職の激しさが慢性的な問題となっていた。

 サービスの100%保証システムを実施時における重要なポイントとして、以下5点が挙げられている。

・付帯条件や留保条件がない

・わかりやすい(数値化するなど:「スピーディ」という表現ではなく「5分で」など)

・意味がある(顧客が重視するポイント、金銭的保証など)

・顧客が簡単に請求できる

・簡単かつ迅速な払い戻し

 また、100%保証システム実施から得られるメリットに関しては以下5つの点が挙げられている。

・組織全体がマネジャーの仮説ではなく、顧客が定義する「優れたサービス」に注目するようになる。

・サービスに関する具体的な基準を設定し、従業員のサービスの質やモラルを向上させる。

・サービスが悪い場合、払い戻しを通じてフィードバックされる。

・プロセス(サービス・デリバリー・システム)においてミスが発生しやすい部分を自ら検討するようになる。

・顧客の信頼を得ると同時に売上やシェアが向上する。

星野リゾートにおける100%保証システムの実践

 星野リゾートは2003年、第3セクターによる経営が行き詰まったスキーリゾート、アルツ磐梯の再建に乗り出した。再建に際して詳細な顧客満足度調査を実施したところ、驚くほどの低評価であった。スキー場のスタッフは自らの仕事がサービス業であるとの自覚がなく、顧客満足度など考えたことがない人が多かった。こうした状況に対して、星野氏はスタッフの意識を劇的に変えなければならないと決意する。そのために、「サービスの100%保証システム」論文を実践した。

 具体的には、ゲレンデにあるレストランの主力メニューであるカレーライスの「おいしさ保証」(食べた客が「おいしくない」と感じたら全額返金)を発案した。この案に対して、スタッフからは「おいしく感じても返金を求める客が相次ぎ、大変なことになる」と激しい反発があったものの、星野氏は反対を押し切り「おいしさ保証」を導入した。導入に際しては、何度も試食を繰り返し、味を改善させている。

 導入後、初日と2日目は返金の申し出がなかったものの、3日目には返金の要求があった。スタッフは案の定、これから不正な返金要求が相次ぐのではないかと恐れたものの、「ごはんがべとべと」という返金の理由を確認すると、炊飯器の老朽化により、しっかり炊けていないことがわかり、その後、危機感を抱いたスタッフが迅速に新しい設備を整えた。これをきっかけにスタッフの意識も変わり、「おいしさ保証を伝える大看板をつくろう」「辛口の辛さをわかりやすく伝えよう」など、顧客満足の向上を目指して主体的に行動するようになっていった。ちなみに、1シーズン10万食の提供に対して返金は10件程度とのこと。

 さらに、こうした取り組みはスキー・スノーボード・スクールにも波及した。「上達保証制度」を開始し、レッスン終了後、客が事前に約束したレベルに達しなかったと感じたら、受講料を全額返金するというサービスである。「先生が生徒に教える」ではなく「お客様に対してスクールというサービスを提供する」との方針のもと、教え方マニュアルの作成、インストラクターの評価制度、1レッスンの受講定員を12名から4名へ3分の1に縮小といった取り組みが行われた。結果、返金発生率0.1%以下、さらには高いサービスが話題となり、日本有数の人気スクールとなった。

 このように星野リゾートでは、経営に関わる理論や論文が見事に実践され、大きな成功につながっている。興味があれば、『星野リゾートの教科書』を一読されてみてはいかがだろうか。

(文=大﨑孝徳/神奈川大学経営学部国際経営学科教授)

ローソンのPBデザインが大不評を買った本当の理由…わかりやすいセブンプレミアムとの違い

 2020年春、コンビニ大手のローソンはプライベートブランド(PB)のパッケージデザインを一新した。ブランド名も「ローソンセレクト」から「L basic」「L marche」に細分化し、そのロゴやパッケージを世界的に著名なデザインオフィス「nendo」が手がけるという、一大リニューアルプロジェクトだった。

 しかし、いざ発売を開始すると、ネット上で新パッケージに対する批判が噴出。ローソンの竹増貞信社長自ら、一部商品パッケージの変更を発表する事態に陥った。

新パッケージの最大の問題点

 nendoの公式ホームページ(HP)では、件のローソンPB商品パッケージについて、以下のように解説している。

「従来のパッケージにあったような大きな商品写真ではなく、優しい印象のフォントとともに中身や原材料などがそれとなくわかるような手描きのイラストをパターン状にあしらうことで、女性層でも手に取りやすい柔らかな表現を目指した」

 確かに、ベージュやグレーに統一されたベースカラーからはやわらかさが伝わってくる。しかし、商品名が茶系のフォントで書かれているため、背景に文字が馴染んで読みにくいという声も多い。

「フォントの読みにくさもありますが、文字に頼りすぎている点も消費者視点が欠けていると言えます。ビジュアルの情報量が少ないので文字を読まなければならず、ほしいものを見つけるまでに時間がかかってしまいます」

 そう話すのは、消費経済ジャーナリストの松崎のり子氏だ。松崎氏は「買い物中に文字を読ませるのは消費者の負担になる」と指摘する。

「海外では読み書きができない人を考慮して、パッケージや説明書は写真やイラストでわかりやすく表現するケースが多いもの。日本の識字率はほぼ100%で、世界を見渡しても、選挙の投票用紙に立候補者の名前を書かせる国は珍しい方だとか。今回のローソンPBのパッケージは『全員、文字が読める』という前提でつくられた、極めて日本的なデザインとも言えます。誰でも使えることを意味する『ユニバーサルデザイン』とは逆行している印象です」(松崎氏)

 ローソンの新パッケージは、英語やローマ字が大きく書かれ、下に小さく日本語と中国語、韓国語の計4カ国語が記載されている。nendoのHPには「海外からの訪問客が困らないように配慮」とあるが、「本当に海外客を意識するのであれば、商品ビジュアルが必要なはず」と松崎氏。

「私たちも、海外旅行に行ったときはメニューの文字よりも写真を見て注文する人が多いはずです。一方、ローソンのPBパッケージにはささやかなイラストと控えめすぎるロゴがあるのみなので、海外からの訪問客は途方に暮れてしまうかもしれません。ある意味で、消費者を置き去りにしていますよね。

 たとえば、『MENTSUYU』はめんつゆだとわかるまでに時間がかかりました。雑貨や洋服を時間をかけて選ぶのとは違って、コンビニではほしいものをサッと買いたいシーンが多いので、感覚的にわかりづらいパッケージはストレスになりますよね。

 また、大きく表記されるのはローマ字だけかと思いきや、スライスチーズの『SLICED CHEESE』は英語なので、ローマ字と英語が混同しているようです。一方、写真右の改変前のローソンセレクトは日本語も読めて写真もあるので、わかりやすいですね」(同)

直感的に買える「セブンプレミアム」

 一方、業界最大手のセブン-イレブンのPB商品「セブンプレミアム」は「消費者が直感的に買えるパッケージが多い」と松崎氏は話す。

「大きな納豆の写真とともに『北海道産大豆小粒納豆』と漢字でデカデカと書いてあるので、すぐに納豆だとわかります。同時に産地もわかるので、こだわりがある人にとっては有益な情報ですよね」(同)

 店内であれこれ迷いたくないコンビニ利用者にとって“わかりやすさ”は重要なポイントだろう。パッケージのわかりやすさで圧勝のセブンだが、実は同社にも“わかりにくさ論争”を巻き起こした過去がある。その中心となったのが、2013年に導入した「セブンカフェ」のコーヒーマシンだ。

 アートディレクターの佐藤可士和氏がデザインを担当し、日本語を排したデザインで、ボタンの表記はすべて英語。サイズ表記もMやLではなく「R(Regular)」と「L(Large)」という分類で、消費者の混乱を招いてしまった。そのため、各店舗は「ふつうサイズ」「大きいサイズ」と書かれたシールを貼るなどの対応に追われ、結果的に当初のスタイリッシュなデザインを活かせない事態となった。

 その後、セブンカフェのコーヒーマシンはマイナーチェンジを繰り返し、最新型はタッチパネルで操作できる仕様になっている。

課題山積の中でコロナ禍が襲うコンビニ業界

 このように、近年のコンビニが“オシャレ迷子”に陥る背景について、松崎氏は「コンビニに対するイメージの悪化が関係しているのでは」と分析する。

「2020年は新型コロナのインパクトが強すぎて薄れていますが、ここ数年はコンビニの問題点が露呈し続けていました。たとえば、24時間営業問題。店舗の人手不足やFC店オーナーの負担の大きさが指摘されています。ほかにも、恵方巻きやクリスマスケーキの販売数にノルマを設けたり、賞味期限切れの商品を大量廃棄する食品ロスの問題も深刻です。今では、そうした経営戦略が“悪”とみなされるようになっています」(同)

 それらの課題が山積する中で起きたのが、新型コロナウイルスの感染拡大だ。その結果、コンビニ業界はさらなる苦境に突入したという。

「コンビニの売り上げは軒並み下がっています。今年7月の数字を見ると、3社とも前年割れ。加えて、客数も減少しています。特に、緊急事態宣言後に多くの企業がリモートワークに切り替えたため、オフィス街のコンビニはかなり厳しい状況です」(同)

 新型コロナの打撃は予想外だが、「コンビニ業界そのものが転換期を迎えている」と松崎氏。

ローソンのパッケージ刷新は『飽和状態になっているイメージを変えたい』という、経営陣の気概を感じます。その気持ちはわかりますが、さすがに振り幅が大きすぎましたよね。都市部で働く女性やSNSを使う若者をターゲットにしているようですが、コンビニは都市部だけでなく高齢者が多い地方にもたくさんあります。高齢者にとってローマ字はすぐ頭に入ってこないし、写真でわからない商品は手に取りにくい。そうした地域差を考えると、このパッケージを全店舗で展開するのは思い切りがよすぎる印象です」(同)

 今後、日本は超高齢社会が進展していくにもかかわらず、ローソンのPBパッケージが高齢者にとって手に取りにくいデザインだったのは明白だ。松崎氏は、PB商品の中で棲み分けをすれば批判は抑えられたのでは、と話す。

「デザートのパッケージだけをオシャレにしたり、健康志向が強い客が多い『ナチュラルローソン』のみで販売したり、客層を絞った範囲で展開すれば、ここまで不評を買うことはなかったかもしれません。そもそも、食品や調味料にそこまでオシャレさを求めるだろうか、という疑問もあります。ローソンには『バスチー』や『悪魔のおにぎり』など、味が評価されている人気のPB商品もあります。いち消費者としては、パッケージのオシャレさではなく、商品力でストレートに勝負してほしいですね」(同)

 ローソンは現在、期間限定で「無印良品」の商品を実験販売している。今後、無印と一緒にPB商品を製造することになれば、また新たな展開もあるのでは、と松崎氏。果たして、名誉挽回の機会は訪れるのだろうか。

(文=真島加代/清談社)

●松崎のり子
消費経済ジャーナリスト。『レタスクラブ』『ESSE』など生活情報誌の編集者として20年以上マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い癖にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)など、著書多数。『ビジネスジャーナル』でも連載中。

●「消費経済リサーチルーム

税理士が脱税→資格剥奪までの裏側…取引先へマルサが反面調査、その緊張の現場

 元国税局職員、さんきゅう倉田です。好きな小説の書き出しは「『おい調査さ行ぐんだで!』2人はデッキの手すりに寄りかかって、新人が背のびをしたように伸びて、帳簿を抱かかえ込んでいる税理士を見ていた」です。

 この連載でも何度か取り上げてきた金の売買を使った「消費税の還付」。その指南をしていた税理士が、脱税で告発されました。

 かねて、不動産投資を行う人たちの間で金の売買による課税売上割合の調整がトレンドとなっていましたが、昨年末に発表された税制改正により、改正後に行われることはなくなりました。「金の売買」と聞いて非日常的な怪しさを感じる人もいるかもしれませんが、改正で対応することからもわかるように、違法ではありません。

 しかし税理士は、このコンサルティングによって得た売上を除外していたようです。税法を知り、税の大切さを理解した税理士が脱税を行うのは珍しく、報道を見た多くの人が驚いたと思います。

 税理士資格は剥奪。税理士になるために何年も勉強に費やしたはずなのに、資格を失うリスクを冒してまで脱税をするなんて、理解しがたいです。急に大金を手にし、納税意識が崩落したのでしょうか。

 実は、報道の前から当該税理士に調査が入っていることは知っていました。それは、この税理士にコンサル料を支払っていた法人に、反面調査が入っていたからです。

 反面調査とは、どこかの法人や個人事業者の税務調査に付随して行われます。調査先から得た情報だけでは不十分な場合や非違が明らかでない場合に、取引先に臨場して聞き取りや資料収集に当たることを指します。

 反面調査をされる会社からすれば、時間を取られるだけでなく精神衛生上もよろしくない行事です。行われないに越したことはありません。しかし、協力しなければ不正に加担していると思われてしまうかもしれないので、要求には可能な限り応ずるべきだと思います。

突然の反面調査

 反面調査は、いつだって突然です。調査担当者は連絡なしにやってきます。通常の税務調査が無予告で行われれば「顧問税理士が来るまで対応できません」「今日は都合が悪いので、予約をしていらしてください」などといった対応もあると思います。

 しかし、反面調査であれば、そのように断る人は聞いたことがありません。ぼくの知らないところでいるかもしれませんが、断って発生するリスクを考慮すると、素直に応じることが多いように思います。

 ある日、ぼくの知人の知人が経営する法人に、国税局査察部がやってきました。理由を聞くと、反面調査だと言います。反面調査がなんのかはよくわからないものの、大勢で闖入してくる様子はありません。社長は、すぐに顧問税理士(金の売買とは関係のない、法人の申告を依頼している税理士)に連絡しました。

社長「マルサが来てるんですけど」
税理士「え? なぜですか?」
社長「○○税理士の件で、確認したいことがあるって」
税理士「ああ、あの金の売買の」
社長「どうしたらいいですかね」
税理士「話ぐらいなら、いいと思いますよ」

 社長は職員を応接室に通し、話をすることにしました。金の売買に関するコンサル料の支払いやコンサルの内容を確認され、取引記録をコピーさせてほしいと言われたところで再度、顧問税理士に相談しました。

社長「資料も見せてほしいと言ってるんですが」
税理士「見せなくていいんじゃないですか」
社長「そうですね。十分、協力したし」

 社長は資料のコピーをさせず、話だけで帰ってもらいました。しつこく粘られることもなかったそうです。告発された税理士が大勢の人にコンサルを行っていたとすると、この法人から無理に資料を収集する必要はなかったのかもしれません。

 税に精通している税理士であっても、脱税をすればバレてしまいます。安易な売上の除外が、とてつもない損害になると思い知らされる事案だったと思います。
(文=さんきゅう倉田/元国税局職員、お笑い芸人)

●さんきゅう倉田
大学卒業後、国税専門官試験を受けて合格し国税庁職員として東京国税局に入庁。法人税の調査などを行った。退職後、NSC東京校に入学し、現在お笑い芸人として活躍中。2017年12月14日、処女作『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)が発売された。

「ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員が社会をサバイバルするために必須の知識のみを厳選。たのしく学べます」

メルセデスが“日本で一番売れる輸入車”の理由…新型GLAから透ける巧妙なマーケティング

 独メルセデス・ベンツは、「GLB」とデビューのタイミングを合わせた「GLA」でも、GLB同様に革新的なコンセプトを貫いた。メルセデスの豊富なラインナップの中にあって最小のSUV(スポーツ用多目的車)だというのに、保守的にならず、より一層SUVらしさを強調して誕生したのだ。

 初代GLAは、デビューするや否や市場で受け入れられた。Aクラスのプラットフォームを流用しながら、SUVらしく車高を上げて登場。時代がSUV色を強めていたこともあり、その流れに乗った新しい形のファミリーカーとして認知されたのだ。とはいうものの、不満の声もあった。SUVらしさが希薄だったという点だ。その反省なのか、2代目GLAはボディを大きくして生まれ変わった。

 新型GLAを眺めてまず驚かされたのは、その迫力である。エクステリアデザインテイストは、先代から大きな変化はない。細部の変化は当然のことだが、デザイナーの筆使いには違いがない。だが印象は劇的に異なる。その理由は、100mmも高くなった車高にある。

 ドライバーの着座点は、先代に比較して140mmも高い。いかにもSUVをドライブしているがごとき視点の高さである。兄貴分のGLBより52mmも高いというのだから、その拡大ぶりには驚かされる。

 それでも、全長や全幅に大きな変化はない。肥大化によってそれまでのユーザーがそっぽを向くことを防いでいる。そのため、日本の狭い交通環境でも持て余すことがない。立体駐車場へのエントリーには気を使うことになったものの、一般的な使い方への影響は少ない。

 マーケットがSUVに傾倒していると察知するや、すかさず次に手を打ってくるところがメルセデスの強さである。長さも幅も変えずに迫力だけを強調し、乗員がその感覚を意識できるように着座点を高めた。つまり、日常の使い勝手を犠牲にせず、印象だけを巧みに操作したということになる。

 もちろん、安易な印象操作にとどまらない。導入されるのは「200d 4MATIC」のみのモノグレードだ。2リッター直列4気筒ディーゼルターボは、4輪駆動と合体される。これまでのように1.6リッターの非力なガソリンエンジンの設定はなく、FF駆動も選択できない。最高出力は150ps、最大トルク320Nm。8段デュアルクラッチと組み合わされる。低回転域の発進はモタモタする。だが、いったん動き出してしまえば推進力は強い。先代を明らかに上回る動力性能である。

 4WDゆえに、走りの性能を好みに合わせてアジャスト可能な「ダイナミックセレクト」も装備されており、しかも、「エコ」「コンフォート」「スポーツ」に加え、道無き道を突き進む「オフロード」モードも組み込まれた。4WDクラッチがデフロックのように作用する。基本的には前後駆動トルクが50:50に変化。クロスカントリー性能が高まったのだ。

 つまり、外観の印象だけでなく、全体的なデザインテイストをそのままに、一気にコンセプトチェンジをしたのである。緻密なマーケティングと開発スピードの速さには圧倒される。

 メルセデスが日本でもっとも売れている輸入車の地位を獲得できたのは、そんなスピードにあるのだろうと想像した。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

りんたろー。整形を告白…1カ月半で12キロ減量成功の秘訣、チャラ男キャラ崩壊

 いわゆる“お笑い第七世代”のなかでも抜群の人気を誇り、連日テレビに引っ張りだことなっているお笑いコンビ・EXIT。そんな彼らのツッコミ担当、りんたろー。が明かした事実が話題を呼んでいる。

 EXITは13日、情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)に出演した。人気コーナー「クイズッス」にお笑いコンビ・ハナコの岡部大とともに登場した2人は、同局で夜に放送される『THE 突破ファイル』の番宣を行うとともに、番組名にちなみ、各々が突破したピンチについて言及。ここでりんたろー。は、自身に関するプチ整形の経験と、そのもたらした意外な効果について明かすこととなった。

「りんたろー。は、『僕、番組でプチ贅沢ロケみたいのをさせてもらって、整形をちょっとさせてもらったんですけど、プチ整形みたいなもの』と切り出すと、『それがちょっと大人の事情でお蔵入りして、整形したんだけど誰にも気付かれない』と告白。相方であるEXIT・兼近大樹から、『突破できてんすか?』とツッコまれたものの、その影響で美容の仕事が増えたといい、『スケジュール、IKKOさんみたいになってきた』と独特の言い回しでその“メリット”についても語っていました。番組内ではそのプチ整形の内容が、額のシワを伸ばすためのボトックス注射であったことも明かされていましたね」(芸能ライター)

 りんたろー。はこのエピソードを、4月に出演した『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)のなかでも明かしているほか、メディアのインタビュー記事などでも幾度か語っている。しかしネット上では、「え? 整形してたの……?」「まったく変わった感じがない」と、初めてこの事実を知ったと思われる者から、整形したことがまったくわからないという声も。さらに、「この整形ネタわりと面白いよね」「まったく見た目変わってなくて笑っちゃった」という声もあり、整形にまつわるこの話は、りんたろー。の“鉄板ネタ”となっているようだ。

りんたろー。は「美容系YouTuber」としても活躍中

「りんたろー。といえば今年4月、『NAIL MAX』(カエルム)という雑誌で、彼のネイルケアが取り上げられたほか、7月には配信サイトnoteへの投稿で、『ある雑誌で僕のネイルを軸にしたページを出してくれるみたいで、その撮影を、やっておりました』と明かすなど、本人の言葉通り、美容にまつわる仕事を増やしているようです。また、YouTubeのEXIT公式チャンネルでは、“美容系YouTuber・りん子”として、たびたびセルフカラーやストレッチ、健康的な料理動画などを投稿。“美容系キャラ”定着への努力を続けているようですね。

 さらにりんたろー。は、今年2月末から4月にかけての1カ月半ほどで12キロの減量に成功。その秘訣についてもnoteで秘訣を語ったことでも話題に。とはいえその中身はというと、『要するに、人それぞれ。自分に合ったダイエット方法をみつけるしかない。って事ですよね』『炭水化物、脂質、タンパク質を、バランス良く摂取しながら、消費カロリーより摂取カロリーを抑える。これがベストなのではないでしょうか』と、当たり前といえば当たり前のことが書かれていたので、落胆の声も少なくはありませんでしたが……(笑)」

 プチ整形にまつわる“鉄板ネタ”を手に入れた上、美容系の仕事も着実に増やしつつあるEXITりんたろー。。しかし一方で、「もうチャラ男キャラって崩壊してない?」「昔オネエ漫談やってたらしいけど、それが素に近いのかな」と、ピン芸人時代に行っていたオネエ漫談に言及するような声も上がっている。臨機応変にキャラを変えていくこうした柔軟な姿勢が、現在のEXIT人気の秘訣なのかもしれない。

(文=編集部)

吉村知事が重症者急増に「大阪が早めに人工呼吸器をつけてるから」とまたデタラメ発言…現場の医師も「そんな事実ない」

 拡大が止まらない新型コロナ感染、ここにきて感染者数だけでなく重症者や死亡者が一気に増えてきた。15日時点で重症者は新たに18人増えて229人。死亡者も13〜15日の3日間で27人にのぼっている。  特に深刻なのが大阪で、15日時点での重症者は東京の3倍以上にのぼる70人...