菅首相が安倍時代もしなかった言論弾圧、「学問の自由」侵害! 日本学術会議の会員任命で安保法制や共謀罪を批判した学者を拒否

 首相就任から1カ月も経たないうちに、さっそく菅義偉首相が強権的な“人事介入”をおこなっていたことが判明した。「学者の国会」とも呼ばれる日本学術会議が推薦した新会員候補の6人を、菅首相が任命しなかったというのだ。  しかも、菅首相が任命しなかった学者のなかには、安保法制や...

ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年で記念イベント

デリバリーピザチェーンのドミノ・ピザ ジャパンは9月29日、日本上陸35周年記念イベントをオンラインで開催した。同社は1985年9月30日、東京・恵比寿に1号店をオープンし、ピザの宅配サービスを開始した。

ドミノピザ
ドミノピザ
ドミノピザ

冒頭、ジョシュア・キリムニック社長は、消費者と従業員ら関係者へ感謝を述べ、700店舗目のオープンを記念して、人気の「クワトロ・ハッピー」の割引キャンペーンと、周年記念の「プレミアムシェイク カラフルケーキ」の販売を発表した。また、9月30日を「宅配ピザの日」として制定したとした。さらに、電動車両を使った宅配の推進や、医療従事者や教員、学童らへの無料ピザ提供による地域支援を行いながら、2030年に1000店舗を目指すと明かした。

ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年
ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年

イベントには、特別ゲストとしてドミノラバーを自認するタレントの眞壁かをりさんが登場し、柿内宏之執行役員と35年の歴史を振り返った。
サービス開始時の、配達時間30分保証サービスや、宅配専用の3輪バイクの開発、日本市場に向けたオリジナルメニュー導入、ヒット商品の誕生、業界初のECサイトや宅配注文アプリの導入など、話題は多岐にわたり、眞鍋さんは「ユーザーの要望を先取りして実現してしまうところが素晴らしい」と感心しきりだった。

ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年
ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年
ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年

また、GPS機能を使って、アウトドアなどでも届け先を指定できる「GPSポイントデリバリー」や、配達状況を地図上で確認できるシステム「GPSドライバートラッカー」に話が及ぶと、眞鍋さんは「配達を待つ身には、時間を有効に使えて助かる限りだ」と話した。
近年でも電動自転車による配達の本格導入、持ち帰り3分、宅配10分を目指すプロジェクト「3TEN」の発表とサービスの進化は止まらない。
そして2020年には、「デリバリーの最低注文金額撤廃」「持ち帰り全品半額」を打ち出すに至って、眞鍋さんは「ドミノ、本当に大丈夫ですか?」と、心配顔になりながらも「デリバリーピザの進化は、ドミノの情熱。これからも応援し期待している」とコメント。柿内役員も「テクノロジーの発達に合わせて、さらにサービスを向上させる」と応じた。

ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年
ドミノ・ピザ ジャパン 宅配サービス開始35周年

二人は、4種の味が楽しめる「クワトロ・ハッピー」と「プレミアムシェイク カラフルケーキ」で35周年を祝い、チーズプロフェッショナルの資格を持つ眞鍋さんが「ドミノさんに、ワインに合うピザを開発してほしい」と話すと、柿内役員は「ぜひ眞鍋さんに監修していただきたい」と笑みを見せた。

インフルエンサーの強みは“信望性”。YouTubeクリエイターのすごさを考える

YouTuberやインスタグラマーなど、個の発信者が隆盛を極める中で、インフルエンサーの社会的な注目度が高まり、それに比例して広告主からのニーズが上昇しています。

なぜ、YouTuberは生活者に受け入れられているのか?その理由により深くアプローチするため、電通は2018年からUUUM株式会社と共同調査を進めてきました。本連載ではその成果を報告します。

連載では次の3点を解説します。
・YouTubeクリエイター(インフルエンサー)は今、生活者にとってどんな位置価を持つのか
・YouTubeクリエイターの動画を生活者が熱量高く見てしまう理由(脳波計測リサーチ)
・UUUM+電通の考えるYouTubeクリエイターのソリューション力

初回は、2018年末に実施したインフルエンサーの影響力についての調査知見のエッセンスをまとめ、本連載の後半につながる議論の下地を整えます。なお、当調査については既にUUUMからニュースリリースが発信されており、今回の内容もそれに準じるものとなります。
https://www.uuum.co.jp/2019/04/15/33670 

先んじて、今回の調査から得られた発見をお伝えします。

1.生活者の購買プロセスにおいては、自分に合うという「親和性」の重要性が高まっている

2.インフルエンサーに対しては、個人の親しみや共感を意味する「信望性」を感じている

3.インフルエンサーの「信望性」は、その活動の内発性や本音感に支えられている
インフルエンサーは、生活者の“新しい情報ポジション”として独自の価値を築いていることが分かりました。以下、1~3の発見について解説します。

自分に合っているか納得する「親和性」の重要性が高まっている

SNS普及後の生活者は、購買プロセスにおいて、自分が最適な選択をするために商品・サービスを合理的に比較検討するようになりました。それに加え、本当に自分に合っていると納得するための「親和性」を重視するようになっています。

ただし、「これまで生活者は価格やスペックを基に合理的に購買選択を行っていたが、現代では親和性や共感を重視するようになっている」という、耳当たりよく頻繁に語られる図式には、少々留保をつけておく必要があるでしょう。さも新しいシフトが起こっているかのように語られがちですが、筆者は別の見方を持っています。

「限定合理性」という考え方があります。“生活者の情報行動の多くが、得るべき情報の選択肢をすみずみまで検討して最適なものを選んでいる”というのはかなり理想的な仮定に基づいており、知識・時間・体力の制約から人々は最初に出合った「条件を満たすもの」に満足して探索を中断しているのだ、という見方です。つまり、合理的な判断は常に未完に終わり、その中断の仕方が変わったにすぎない、と捉えるのがより正確でしょう。

特に今回の調査では、「インターネットでものを買うことが多い現代人は、他者の推奨によってすぐに決めてポチるものだ」という多くの人が抱くイメージ──つまりは、「即断しがち説」が本当なのかどうか、それを検証したいと筆者は考えました。

結論を先に言うと、その仮説とは逆の示唆が得られました。インフルエンサーに影響を受ける人ほど購入に慎重な、賢い消費者であることが見えてきたのです。

私たちは「一般層」「SNS影響層」「インフルエンサー影響層」という三つのセグメントを設定し、商品の購買に至るまでに
「その商品に興味を持った」
「その商品について調べた」
「その商品を他の商品と比較した」
といったファネルにおいて意思決定のステップをいくつたどるかを聴取しました。

平均回答数は一般層で2.39回、SNS影響層で2.74回、インフルエンサー影響層で3.14回という結果が得られました。インフルエンサー影響層は一般層よりも、「買おう!」「決めた!」となるまでの検討回数が実は多く、慎重に検討を重ねる層であることが分かります。

同様のことが、認知から購入までの判断時間の長短についてもいえます。図表1は、左にいくほど即断をする率が高く、右にいくほどよく悩むということを示しています。一般層が10分未満、30分未満…といったところでより多く決断していくのに対して、インフルエンサー影響層はそのスコアが低いことが分かります。

特に“即断”といえる「1日未満まで」の割合を見てみると、「一般層>SNS影響層>インフルエンサー影響層」でした。つまり、即断をするよりも、ちゃんとものを考えていろいろな情報を収集して、その中でインフルエンサーに影響を受けることで最終的にものを買っているのです。

【図表1】
各層の認知から購入までの時期

このような購買プロセスにおいて、商品購入の決め手になる意識変容として「その商品が自分に合うと感じた」を挙げたのは、一般層で33.9%、SNS影響層で38.0%、インフルエンサー影響層で44.0%となっています。インフルエンサー影響層は比較・納得のフェーズで「自分に合うかどうか」という親和性を重視しており、そこにインフルエンサーの情報発信が役立っていることが分かります。

この結果からは、SNS影響層とインフルエンサー影響層は必ずしもインフルエンサーの推奨で「衝動買い」するようなことはなく、「自分に合うか」という基準を大事にしながら丁寧に比較検討する「慎重な買い手」であることがうかがえます。

インフルエンサーの価値は「信望性」にあり。マスメディアへの露出で「信頼性」も上昇

現代の生活者はさまざまなメディアから日々情報を得ています。では、その横並びの比較においてインフルエンサーの情報発信はどんな価値を有しているのでしょうか。

図表2は、インフルエンサー影響層の視点で各メディア・情報源を「信頼性」と「信望性」の軸でグラフ化したものです。前者は、社会的な信用、伝統といったリソースを裏付けとするもので、後者はパーソナルな親しみ、好感、共感性を意味しています。どちらがより重要かということではなく、情報メディアの多様化によって生活者は異なる判断基準を明確に持つようになった、という仮説の検証が目的です。

※「信頼性」については、調査項目の、サービスやメディアは「広く認知されている」「価値が保証されている」「これからも長く続いていく」の合計スコアを尺度として用いています。一方、「信望性」については、「好感や親しみ」「等身大である」「相性が良いと信じられる」のスコアを合計したものです。


【図表2】
各メディア・情報源の信頼性/信望性スコア

縦軸が信頼性のスコアを指しており、テレビやポータルサイトが上位にきています。そしてテレビ・新聞の公式サイト、新聞、雑誌などが続きます。具体的なスコアは、テレビは信頼性が77.0%、信望性は24.7%。有名ポータルサイトAは信頼性が69.3%、信望性は17.7%。どちらも信頼性では優位となっており、第2象限に位置しています。毎日ちゃんと新聞が届くことなど、情報の質はもちろん、それを支える社会的な装置の盤石性が影響していると考えられるでしょう(メディアの社会性・産業性の側面)。

その一方で、信頼性は高くないが信望性は高いものとして、「家族・友人・知人」や店舗での店員との会話、あるいは口コミなどが挙がります。確かに日常的にこうした場で得る情報には一般性はないものの、「私」にとって親しみや共感といったフィルターをくぐって浸透してくるものに他ならないわけです。

では、信頼性と信望性はトレードオフなのでしょうか?

そうではないことが第1象限に注目すると分かります。ここに位置するYouTubeクリエイターは信頼性が54.7%、信望性が66.1%。そして、Instagramクリエイターは信頼性が55.1%、信望性が68.5%となっています。信頼性に加え、他のメディアや情報源と比較して信望性が高いスコアとなっており、どちらも特異的なポジションを獲得しています。

またYouTubeよりもYouTubeクリエイター、InstagramよりもInstagramクリエイターの方が信望性スコアが高いことも、ここでの論旨に合致しています。

なお、信頼性と信望性は対立する指標ではありません。信望性の高いインフルエンサーも、信頼性の高いマスメディアに露出することで、より自身の信頼性を高めるといったサイクルが生まれます。

具体的な調査設問で確認すると、YouTubeクリエイターについて、「他のメディア(テレビやネットなど)に出ているのを見かける」ことが「広く認知されている」ことだと思う人は、一般層で55.5%、SNS影響層で50.2%、インフルエンサー影響層で42.3%となりました。一般層の方が高いスコアになっているのが示唆的です。同様に、Instagramクリエイターについて、雑誌に出ていることで「価値が保証されている」と思う人は、一般層で40.5%、SNS影響層で16.4%、インフルエンサー影響層で26.1%となっています。

ここから、インフルエンサーもまた他のメディアとの関係性の下で成立していること、つまり重複効果が発生していることが分かります。

インフルエンサーの信望性は、活動の内発性や本音感に支えられている

インフルエンサーの信望性は何によって担保されているのでしょうか。調査結果から分かったのは、インフルエンサーが“個”としての発信を全うできているか否かということでした。

YouTubeクリエイターについて、「本音で発言している」ことが、信頼性を高めると考えるのは、一般層で51.9%、SNS影響層で56.8%、インフルエンサー影響層で71.1%となりました。また、「純粋に楽しんでいる」ことが信頼性を高めると考えるのは、一般層で39.1%、SNS影響層で36.0%、インフルエンサー影響層で50.0%となっています。

同様に、Instagramクリエイターについて、「本音で発言している」ことが信望性を高めると回答している人の割合は、一般層で42.9%、SNS影響層で44.6%、インフルエンサー影響層で50.0%となりました。

YouTubeクリエイター、Instagramクリエイターは、動画再生回数/チャンネル登録数・フォロワー数など量的な指標も生活者側からチェックされていますが、今回の調査で分かったのは投稿姿勢の重要性です。

純粋に楽しんでやっているという自発性が感じ取れるかどうかが鍵であり、「やらされている感」ではなく、その人自身の楽しさや内発性によって「その人が発信している情報を信頼できるな」「参考にしてみようかな」と思えるわけです。

これに関連して、西原彰宏氏、圓丸哲麻氏、鈴木和宏氏による論文「デジタル時代におけるブランド構築―ブランド価値協創」(2020年)における興味深い整理を紹介したいと思います。いわく、企業が一方向的にブランド構築を行う「ブランド価値説得」から、企業と消費者がともにブランドをつくり上げる「ブランド価値共創」を経て、現代ではその両者に加えてブランド構築に寄与する第三者=BIT(Brand Incubation Third-party)とが連動し合う「ブランド価値協創」のパラダイムが見られるというのです。私たちの議論も、まさにその第三項についてのものだったと捉え返せるでしょう。

インフルエンサーは、いわば生活者と企業の間に立つ存在「第三項」。その「私」がSNSを通じて「公」として発信できているという両面のバランスこそが、インフルエンサーの発信の価値を支えているのです。


【調査概要】
調査会社:株式会社電通マクロミルインサイト
調査時期:2018年12月中旬(インターネットでのアンケート定量調査)
サンプル構成:13〜49歳の男女4200人。以下の条件を加味。
 
● カテゴリーごとのインフルエンサー推奨の効果を見るため、直近2~3カ月に以下27のカテゴリーにおいて継続利用を除き商品を買った人をスクリーニング。
アパレル、クロージング(服)、バッグシューズ、フットウェア旅行、レジャー、スキンケア製品(洗顔料、化粧水、乳液、美容液など)、メイクアップ製品(ファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドウなど)、ボディケア製品(ハンドクリーム、ボディソープ、ボディスクラブ、ボディクリーム、ボディオイルなど)、香水、ヘアケア製品(シャンプー、コンディショナー、トリートメントなど)、時計、アクセサリー、宝飾品、アイウェア(メガネ、サングラス)自動車、ホテル、旅館、レストラン、グルメ、アルコール飲料(ワイン、ビール、日本酒、カクテルなど)、カップ麺・冷凍食品・お菓子などの加工食品、野菜・魚などの生鮮食品、ゲーム、スマホアプリ、清涼飲料、ヘルスケア、フィットネス(サプリメント、健康食品など)、情報デバイス(スマートフォン、タブレット、パソコン、スマートウォッチなど)、生活家電(冷蔵庫、電子レンジなど)、デジタル家電(テレビ、レコーダー、デジカメ、オーディオ類など)インテリア、家具食器、調理器具スポーツ、アウトドア用品
 
● SNS非利用経験者はスクリーニングの段階で除き、その上で「認知」「来店、ウェブ訪問」「試してみたい」「購入」のいずれかのタイミングで利用したメディア・情報源にウェブ・インターネット(ポータルサイト・SNSなど問わず)を選択し、かつそれがInstagram、Facebook、Twitter、LINE、SNOW、TikTok、MixChannel、YouTube、C CHANNEL、ブログ(AmebaブログやLINEブログなど)のいずれかである人を「SNS影響層」(男性が37.0%、女性が63.0%)と定義。さらに、上記ソーシャルメディアを選択した上で、「マスメディア(テレビ、新聞、雑誌など)には出ていないが、ネット上では有名な人の発言や投稿」か「世の中で広くは知られてはいないが、特定のジャンルでは有名な人の発言や投稿」を選択した人を「インフルエンサー影響層」(男性が18.0%、女性が82.0%)とし、その他を「一般層」(男性が42.2%、女性が57.8%)と分類した。内訳は、一般層:2600人、SNS影響層:1300人、インフルエンサー影響層:300人。
 

飲食店経営者は「2022年夏になっても需要は以前の3割減」を前提に大胆な決断をすべき

 日本人は社会学的にいえば農耕民族的思考が根付いている民族だといわれています。特徴としては忍耐力があって一族や集落を大切にする。昭和時代の大企業の日本的経営というのは、まさにそのようなかたちで、会社を家族のようにとらえ、辛抱強く何十年もかけて製品や事業を育てる経営が行われてきました。

 大企業ではない中小企業の経営者も、似た気質を持っている方が多いと思います。ハイテクのITベンチャーなどはもっと短期志向の方も多いのですが、昔ながらの業種の経営者は総じて粘り強いことが多い。

 そのような農耕民族的経営が行われている典型的な業種が飲食業です。その土地に根付いて、開業当初はなかなかお客さんが来ないのですが粘り強く営業を続け、そのうち固定客が1人、2人、10人、100人と増え、5年がんばってようやく経営が安定する。そのような粘りを持った経営者でないと、飲食店経営はなかなか務まらないものだといわれます。

 さて、今回の本題はアフターコロナです。この夏、よく目にするようになったのが飲食チェーン店の大量閉店のニュースです。そのなかでも消費者目線で仕方がないと感じるのは店舗網の5%から10%程度の縮小です。吉野家ホールディングスが国内外3300店のうち最大150店舗を閉店するとか、スガキヤが300店舗超の国内店舗網のなかから約30店舗を閉店するというのがその事例です。コロナの苦境で不採算店を整理するのは仕方ない自衛策でしょう。

 一方でニュースとしてつらいのは、そのお店しかないお店の閉店や、大半のお店が閉まるといったニュースです。最近の例でいえば、大きなふぐの提灯で知られた大阪の新世界の名物だった「づぼらや」の閉店は悲しいニュースでした。また東京のキッチンジローが15店舗のうち13店舗を閉店するというニュースがありましたが、これも消費者目線でいえばとても残念なニュースです。

 しかし、これらの感想は実は私が消費者目線で感じた感想です。では飲食店の経営者目線で見たら、このコロナ危機をどう捉えるべきなのでしょうか。

農耕民族的経営の考え方

 ここで冒頭の話に戻ります。アフターコロナをどう乗り切るべきか、農耕民族的思考で考えたら、ここで粘り強くコロナ禍が過ぎるまで待とうという考えになります。コロナ禍についてはいろいろな予測がありますが、ひとつの手掛かりとして、景気が元に戻るのが2021年度末、つまり2022年3月頃だという情報があります。

 これは比較的保守的な未来予測だと思います。今年2020年の秋冬におそらく新型コロナの再流行があって、そこではまだワクチンも治療薬も間に合わないため消費者は家に籠らざるをえない。ここまでは通常の予測の範囲内です。

 それで楽観的には来年の夏頃にはコロナが収束し始めるという予測もありえます。これは過去のパンデミックでも大きな被害は2年程度だったという経験則からの楽観的な見方です。ワクチンもさすがにこの時期には完成する可能性もかなり高いかもしれません。

 しかし、ここで議論しているのは、経営として「あと何カ月この状況を我慢すべきか」ということです。来年の春までは資金繰りがなんとかなるという前提だと、もし来年の春夏にワクチンが完成しなかったら、そこで資金計画が破たんしてしまいます。可能性としては来年の春夏にはまだワクチンも治療薬も開発が間に合わない可能性は十分にある。そして2021年の冬にも3度目の大流行が起きる可能性もあるわけです。

 ですから、コロナ禍をなんとか我慢してやり過ごそうと思ったら、あと1年半ちょっと、2022年5月末まで今とそれほど変わらない状況が続いたとしても、耐えられるように体制を縮小して、細々と経営を続けられるようにする。「やまない雨はない」と信じてそれまでがんばる。これが農耕民族的経営の考え方です。

 リーマンショックのような過去の大不況の場合は、この農耕民族的思考で対処した経営者が一番被害が少なかったかもしれません。逆に不況のまっただなかで経営権を二束三文で手放すことになってあとで後悔した経営者も多かったはずです。

「新しい日常」と「デジタルトランスフォーメーション」

 ただ、この考え方が正しいのは、2022年の夏になれば景気が完全に元に戻るという前提が成立する場合です。ここがコロナのポイントで、アフターコロナについてはこれまでの不況と違い、この回復前提が崩れる可能性があるのです。

 キーワードをいえば「新しい日常」と「デジタルトランスフォーメーション」が重要です。わかりやすい例を出すと、今、リモートワークが大企業を中心に広まりつつあります。これは日本経済全体にとっておそらく不可逆的な業務プロセス進化で、コロナ禍がおさまった後も、かなりの仕事が「リモートでこなせばいい」という考え方に変わる可能性があります。そして業務は自宅で、会議もリモート参加でということになると、オフィス街の人口が激減することになるでしょう。

 その前提で未来を想定すると、オフィス街で開業する飲食店は2022年の夏が来ても元のようには顧客が戻ってこない可能性が高いということになります。ランチタイムにお店を埋めていたサラリーマンやOLの姿がまばらになり、夜にお酒で盛り上がっていたスーツ姿の集団がやってこなくなる。

 よく似たまったく違う変化に見舞われている業界があります。こちらは地球温暖化の影響でしょうか、これまでの漁場でサンマやイカが収穫できないという事態が起きています。なんらかの事情で魚群がこれまで回遊していたルートを離れ、別の場所に移ったのではないかといわれています。

 当然漁船の側は農耕民族的にこれまでと同じ漁場でひたすら魚群が戻ってくるのを待つのは得策ではありません。レーダーやソナーを駆使し、仲間の船からの情報を交換しながら、新しい漁場を探索する。これが狩猟民族的な経営思考です。しかし、たとえそのように場所を変えたとしても、かつての北海道のニシン漁のように結局魚は戻ってこないという未来さえありうる。漁船の経営者としては恒久的な変化を想定すべき状況なのかもしれません。

 それと同じ理屈で、飲食店の経営でもコロナ禍が過ぎた後、以前と同様に顧客が戻ってくるかどうかを真剣に検討する必要があります。アフターコロナの新しい日常で行動が変わるのはビジネス客だけではありません。住宅街の飲食店でのママ会や女子会といったように変わらなそうな需要ですら、新しい日常でその成立基盤が変わってしまう可能性は十分にあります。

狩猟民族的な発想と行動

 実はこれは飲食店に限らず、観光業、ホテル、小売店、製造業、サービス業すべての経営者にいえることなのですが、アフターコロナの新しい日常では、業界が過剰キャパシティになってしまっている業界が続出するはずなのです。

 今回は象徴として飲食業を挙げさせていただきましたが、新しい日常では消費者の行動スタイルが変化してしまうため、これまでと同じ規模の需要がなくなってしまう。そのような前提であるにもかかわらず、同業他社含めて少しだけの閉店や休業でじっと農耕民族的にコロナ禍の嵐が過ぎるのをひたすら待っている。こういった業界が多いのです。

「仮に2022年夏になっても需要が以前の3割減にとどまってしまったら、うちのお店はやっていけるのだろうか?」

 この質問を真剣に考えたうえで、その答えによってはいったん店や会社を閉じ、来るべき2022年夏には違う展開ができるように身軽になって準備する。そのような狩猟民族的な発想と行動が必要な企業やお店は、少なくないのかもしれないのです。

(文=鈴木貴博/百年コンサルティング代表取締役)

●鈴木貴博(すずき・たかひろ)
事業戦略コンサルタント。百年コンサルティング代表取締役。1986年、ボストンコンサルティンググループ入社。持ち前の分析力と洞察力を武器に、企業間の複雑な競争原理を解明する専門家として13年にわたり活躍。伝説のコンサルタントと呼ばれる。ネットイヤーグループ(東証マザーズ上場)の起業に参画後、03年に独立し、百年コンサルティングを創業。以来、最も創造的でかつ「がつん!」とインパクトのある事業戦略作りができるアドバイザーとして大企業からの注文が途絶えたことがない。主な著書に『ぼくらの戦略思考研究部』(朝日新聞出版)、『戦略思考トレーニング 経済クイズ王』(日本経済新聞出版社)、『仕事消滅』(講談社)などがある。

日産スカイラインのハンズオフ運転“プロパイロット2.0”で、東京・長野を快適に走破!

 自動車の未来を示す言葉として、「CASE」がよく使用されている。この「CASE」というのは、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字を取った造語である。それぞれ4つの領域で技術革新や普及が拡大しているが、今回はそのなかでも最も未来を感じられるAutonomous=自動運転についての現状を紹介しよう。

 以前、まだあのカルロス・ゴーン氏が日産の会長職にあった頃、「2020年までに一般道での自動運転を実現する」と息巻いていたが、結果的にはまだ実現できていない。しかも、国土交通省が定める自動運転のレベルは1〜5まであるのだが、この発言がなされた頃には、「2020年の目標としては、特定条件下における完全自動運転であるレベル4の実現」とされていたのだが、実際にはまだ、「ドライバーが主体となる特定条件下での自動運転機能(高機能化)」であるレベル2の段階だ。

 ちなみにこの「特定条件」というのは、主に高速道路を指す。つまり現状では、高速道路など歩行者がいない条件下においてのみの自動運転機能が実現している、ということになる。

【参考/日産の開発技術者に話を聞いた記事はこちら】
“プロパイロット2.0”日産スカイラインに乗ってわかった「カーナビは不要」の誤り

日産「プロパイロット2.0」は、時速80km以上の高速走行で自動運転が可能に

 さて、市販化されている自動運転機能において最も進んでいるのが、2019年に日産スカイラインに搭載された「プロパイロット2.0」だ。このシステムは、3D高精度地図データ、車両の周囲360度のセンシング、インテリジェントインターフェースという3つの要素によって、「インテリジェント高速道路ルート走行」を実現する。

 この「インテリジェント高速道路ルート走行」というのは、ナビゲーションシステムで目的地を設定し、高速道路の本線に合流すると、あとはナビのルート通りに自動で走行できるというもの。分岐も含め高速道路走行中は、時速80km以上になるとハンドルから手を離せる「同一車線内ハンズオフ」が可能となっているのだ。

 さらに、ドライバーが設定した速度より遅い車両が前方に走行している場合は、システムが追い越し可能と判断するとディスプレイ表示で追い越しを提案し、ドライバーがハンドルに手を添えてスイッチ操作で承認すると、右側の車線へと車線変更する。そして実際に追い抜きが完了すると、車線変更可能なタイミングをシステムが判断し、同様の操作で元の車線へと戻ることができる。同一車線を走行する際はハンズオフでき、車線変更の提案まではシステムが行えるものの、実際に指示するのはドライバーとなっている。

今後、BMW、レヴォーグ、レクサスLS、そしてベンツSクラスに自動運転導入予定

 一方で現在のところ、高速道路走行中に同一車線で完全にハンズオフ運転できるのはBMWのみ。しかし、BMWは高速道路の渋滞時のみに使えるという仕様で、時速60km以下の走行時にのみハンズオフが可能と、日産のプロパイロット2.0とは真逆の仕様となっている。

 今後、BMWと同様に高速道路などの渋滞時にのみハンズオフが可能になるのが、すでにティザー広告が開始され、10月に販売開始予定のスバル・レヴォーグに搭載されている「アイサイトX」だろう。

 まだ発売前ながら、筆者はレヴォーグのプロトタイプに試乗できたのだが、こちらも日産のプロパイロット2.0と同様、3D高精度地図データを採用している。が、こちらのほうが優れているのが、料金所を認識し、減速そして再加速を自動的で行うという点だ。自動運転技術としては日産のプロパイロット2.0と同じレベル2の領域ながら、自動運転に向けて一歩着実に前進しているのがわかる。

 また、この秋にはレクサスLSのマイナーチェンジ、そして2021年にはメルセデス・ベンツのフラッグシップセダンであるSクラスには「レベル3」の自動運転が導入されるといわれている。かように来年以降、自動運転技術はまた一段と大きく進化するのは間違いない情勢なのである。

東京・千駄ヶ谷から長野・プリンス&スカイラインミュウジアムまで250km弱を走破

 それでは、上述の通り現時点での「最新自動運転システム」である、日産スカイライン搭載のプロパイロット2.0は、実際のところどのような使い心地なのか? 今回、実際に運転してトライすることができたので、レポートしてみたい。

 今回テストコースとして設定したのは、本来ならば東京オリンピックの歓声に包まれていたであろう東京・千駄ヶ谷にある国立競技場をスタート地点として、首都高、そして中央道・長野道を経由し長野県岡谷市にある鳥居平やまびこ公園をゴールとしたルート。この鳥居平やまびこ公園にはプリンス&スカイラインミュウジアムがあり、歴代スカイラインの市販車やレーシングカーが展示されている、“スカイラインの聖地”とも呼ばれている場所だ。

 なぜこのコースにしたのかというと理由はシンプルで、東名や新東名のような直線の多い高速道路ではプロパイロット2.0の“本当の実力”は測れないだろう……という意地悪な気持ちがあったからだ。アップダウン、そしてコーナーの続く中央道において、「プロパイロット2.0」の自動運転技術は、どれくらいの実力を発揮できるのだろうか?

スカイラインのプロパイロット2.0、東京―長野の全行程のうち90%で自動運転!

 試乗したのは、車両本体価格616万円の「スカイラインハイブリッドGT タイプSP」。3.5L V6エンジン+モーターのハイブリッドシステムは、システム最高出力364psというハイパワーを発生しながら、燃費性能は、より実走行に近いWLTCモードで12.4km/L、高速道路モードでは14.9km/Lという優れた数値を達成している。このGT タイプSPという最上級グレードは、245/40RF19という大径のランフラットタイヤを装着しているにもかかわらず、乗り味は非常にしなやかで、ランフラット特有の角の硬さも感じない。ハイブリッドシステムのスムーズな走りとしなやかな乗り味で、高速道路での移動もあまり疲労感を感じることがなかった。

 そしていよいよ気になる「プロパイロット2.0」だが、ナビの指示通り外苑入口から首都高に合流したものの、ハンズオフが解禁となったのは、そこから中央道に入り、府中バス停を過ぎたあたりからだった。八王子料金所などではハンドルを握り、減速操作を行った。その後甲府付近まで続くワインディングにおいては、ハンズオフ走行はきわめて快適に行えた。

 結果として全行程の90%においてハンズオフによるドライブができたのだが、ハンズオフがキャンセルとなりハンドルを握るよう指示が出たのは、道路上の白線が不鮮明で認識できないようなケース。そして、小仏トンネル、笹子トンネルなど距離の長いトンネルでGPSの電波が届かなくなったときにも、ハンズオフはキャンセルされた。また、中央道から長野道への分岐においても、速度が下がるためにドライバーがハンドルを握ってカーブを曲がることとなった。しかし、ドライバーはあくまでもハンドルを握るだけであり、実際に操作するのはシステムのほうなのである。

法定速度は遵守するが、その分流れに乗れない悲しさ

 約3時間近いドライブだったが、アクセルを踏む必要がないので、疲労感は非常に少なく快適だ。

 しかし一方で、時速80km以上でハンズオフをするということには、相当な“馴れ”が必要だ。やはり、高い速度域でハンドル、アクセルをシステム任せにするというのは、まだまだ人間にとって違和感がある。特にアクセルやブレーキだけならまだしも、ハンドル操作までシステムに任せるというのは、多くの人にとってまだ強い抵抗があるだろう。そう考えると、BMWやスバルのように、渋滞時の速度域が低いシーンでのみハンズオフできる、というほうが、現代のドライバーにとってはまだ違和感が少なく済むのかもしれない。

 それから、プロパイロット2.0の3D高精細地図データには当然、法令上の最高速度データも組み込まれているため、ハンズオフを作動させると、法令上の最高速度+10km/hまでしか速度を設定できない。これによってスピード違反をすることはなくなるが、その分、実際の流れに乗って走る……ということはどうしても難しくなる。便利な機能には違いないが、その分、ルール遵守によって自由度は少なくなることになるわけだ。

 さて、かように、アクセル・ブレーキ操作に加えてハンドル操作までをもシステムに任せられるレベルにまで到達してきた昨今の自動運転技術。このシステムがすべてのクルマに搭載された暁には、アオリ運転なども減少するだろうし、渋滞の発生も少なくなるはずだ。まだメーカーによって技術差はあるだろうが、さらなる進歩を祈りたいものである。

(文=萩原文博/自動車ライター)

人工甘味料でも「体重増加」との研究結果…ホルモンのバランスに異常

「カロリーゼロ」は最近のトレンドです。甘いのに砂糖などの糖質が入っていない商品のことで、代わりに使われているのが人工甘味料です。人工甘味料は、肥満対策の救世主のごとく世の中に登場し、いまでは多くの飲料水、お菓子、アイスクリームなどに添加されています。

 最大のセールスポイントは、カロリーゼロで太らないということです。ところが最近、「そうとも限らないようだ」という研究報告が米国でありました【注1】。いったい、どういうことなのでしょうか?

 まず人工甘味料という言葉の意味をまとめておく必要があります。これが最初に登場したのは明治の時代で、サッカリンという物質でした。大量に使われるようになったのは戦後で、当時、サッカリンには発がん性があるのではないかとの噂も流れました。しかし科学的な実験と調査が精力的に行われた結果、いまでは発がん性は完全に否定され、制約はあるものの食品への添加も認められています【注2】。

 人工甘味料の中心は、「砂糖から化学的につくられるスクラロース」「人工合成のアスパルテーム」、それに「植物から抽出されるステビア」です。国内では、前2者と「酢酸から作られるアセスルファムカリウム」の3種類が主に使われています【注3】。それぞれ、化学構造も体内での働きもまったく異なるため、ひとくくりにはできない難しさがあります。

サッカリンの問題点

 さて、米国で行われた研究とは次のようなものでした。まずボランティア154人を募り、無作為に5つのグループに分けた上で、それぞれ異なる甘味料で味つけした一定量の飲料水を毎日、飲んでもらうことにしました。グループ分けは、年齢や性別、肥満度、生活習慣などに偏りがないようコンピュータで厳密に行われました。

 添加したのは、サッカリンを含む4種類の人工甘味料、それに砂糖です。甘さが同じになるように飲み物を調整しましたので、本人たちは、どれを割り当てられているのかわかりません。

 12週間後、体重がどうなったかを比べました。その結果、砂糖を添加した飲料水を飲んだ人たちは、もちろん体重が増えていましたが、驚いたことにサッカリンを添加した飲料水を飲んだ人たちも、明らかに増えていたのです。逆に体重が減少傾向を示したのはスクラロースでした。

 では、なぜサッカリンで体重が増えてしまったのでしょうか。

 人工甘味料の特徴のひとつは、砂糖の数百倍もの甘みを感じさせるということです。そのため人工甘味料の摂取によって、きわめて強い甘さの刺激情報が脳に伝わることになりますが、血液中にはそれに見合うだけの糖質が存在しないため、ホルモン・バランスに乱れが生じてしまいます【注4】。

 その結果、インスリンというホルモンの効き目に異常が生じ、血糖値の調節とともに、脂肪の燃焼が妨げられるのではないか、と考えられるのです。また動物で行われた実験から、腸内細菌のバランスを乱し、糖質の吸収に悪影響を及ぼすこともわかっています。

 人工甘味料の安全性や肥満との関係を調べた研究は以前からたくさんありましたが、これほど本格的な調査は初めてでした。人工甘味料は安全であり、体重が増えることもないというのが常識とされてきましたが、その根拠は意外と希薄なものだったようです。

 海外でよく使われるスクラロースだけを対象にした過去の研究では、太ることはないとの結論になっていて【注5】、このたびの研究結果と矛盾しません。

 問題はサッカリンなのです。苦みが少しあるため、最近はあまり使われなくなっているようですが、データが十分に公開されておらず実態がよくわかりません。

 カロリーゼロという言葉に惑わされて、甘く感じる飲料やお菓子、アイスクリームなどを飲みすぎないこと、食べ過ぎないこと。これを生活の知恵として覚えておくとよいでしょう。

(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

参考文献

【1】Higgins KA, et al., A randomized controlled trial contrasting the effects of 4 low-calorie sweeteners and sucrose on body weight in adults with overweight or obesity. Am J Clin Nutr 109: 1288-1301, 2019.

【2】厚生労働省, サッカリンナトリウムの使用基準の改正に関する部会報告書, 2011.

【3】坂西裕介, 近年における人工甘味料の動向. 独立行政法人農畜産業振興機構. 2014.

【4】O’Connor A, Can artificial sweeteners keep us from gaining weight? New York Times, Aug 20, 2020.

【5】Baird IM, et al., Repeated dose study of sucralose tolerance in human subjects. Food Chem Toxicol 38: 123-129, 2000.

看護師「過酷労働で平均寿命が短い」と悲鳴…患者や同僚から暴力・ハラスメントも

 新型コロナウイルス感染拡大の以前から、看護師の勤務環境が過酷であることは知れわたっている。50代の民間病院勤務の看護師はこう話す。

「統計があるわけではないが、看護師の平均寿命は日本人の平均寿命よりも短いといわれている。たぶん現役時代に夜勤の連続で体を酷使し続けることが、寿命を縮めているのだと思う」

 いったい、どのぐらい過酷なのか。その現実をデータで把握しておきたい。さる9月11日、日本看護協会は「2019 年 病院および有床診療所における看護実態調査」結果を発表した。調査期間は2019年9月2 日~10 月 11 日。全国8300施設に勤務する看護職員(看護師、准看護師、保健師)を対象に調査を実施して1万5026 件(回収率 18.1%)の回答を得た。調査によると「夜勤をしていない」看護職員は 21.4%で、80%近くが夜勤に従事していた。夜勤・交代制勤務の形態は「三交代制勤務」が15.7%、「二交代制勤務」は「1 回あたり夜勤 16 時間以上」が43.1%で、「1 回あたり夜勤 16 時間未満」は8.8%だった。

 夜勤・交代勤務で明らかになったのは仮眠体制である。仮眠の取得状況に対する満足度は「やや不満」が16.0%で、「不満」の14.4%を合わせると否定的な評価は30.4%となった。さらに仮眠室などの環境に対する満足度でも、否定的な評価が肯定的な評価を上回り、「やや不満」が24.6%と「不満」の19.8%を合わせて44.4%。一方、「満足」は10.4%、「やや満足」は22.1%にとどまった。

 調査結果を受けて、日看協は「仮眠環境の整備と仮眠の確保が可能な夜勤体制の整備が今後の課題」と指摘した。健康管理に留意したくとも、それがかなわない環境を強いられているのだ。

給料が下がっても転職

 こうした環境からの出口のひとつに、夜勤がないという理由による訪問系介護サービス事業所への転職がある。都内に複数の訪問リハビリテーション事業所を開設する運営会社には、病院勤務を辞めて転職してくる看護師が十数名在籍している。30歳前後で転職してくる看護師が多いという。

「病院からリハビリ事業所に転職すれば給料は相当下がる。それでも転職してくるのは、20代で病院勤務しているうちに30歳前後になると、心身共に疲れ切ってしまうからだ。たとえ給料が下がってもいいから、普通のOLのようなライフスタイルに切り替えたい。それが、皆がうちに転職してきた理由である」(同社社長)

 激務もさることながら、さらに深刻な問題は、多数の看護職が暴力とハラスメントの被害に遭っていることだ。日看協の「2017年看護職員実態調査」によると、過去1年に勤務先・訪問先でなんらかの暴力・ハラスメントを経験した看護師は52.8%にも及んだ。半数以上の看護師が被害を受けていたのである。

 暴力・ハラスメントや加害者の実態はどうなっているのだろうか。ふたたび「2019 年 病院および有床診療所における看護実態調査」に戻って確認したい。

 暴力・ハラスメントの内容は「精神的な攻撃」が 24.9%で最も多く、次いで「身体的な攻撃」 が21.7%、「人間関係からの切り離し」が14.6%、「意に反する性的な言動」が14.4%。一方、「精神的な攻撃」は、「同じ勤務先の職員」からが 52.3%と最も多く、次いで「患者」からが 44.4% 。「身体的な攻撃」では「患者」からが 93.4%を占めた。

 患者と職員から精神的な攻撃を受け、さらに患者から身体的な攻撃を受ける――こうした状況に、夜勤負担が加わっているのだ。

 当然、離職を考える看護職も多い。正規雇用のフルタイム勤務に限定すると「精神的な攻撃」が「ある」と回答した者の離職意向は 56.3%。「身体的な攻撃」が「ある」と回答した者の離職意向は 53.3%だった。

 コロナ禍でなくとも、多くの看護職がこれだけ理不尽な環境で働いている。根本的な環境改善が実施されない限り、コロナ対策の一環で国から医療従事者に支給される慰労金や、社会的に広がった感謝のムーブメントも、それこそ水泡に帰してしまう。

 看護職の仕事は“感情労働”といわれる。自分の感情を抑えて、常に“良い人”としての立ち居振る舞いが求められ、ただでさえ甚大なストレスが溜まりやすい職業だ。病院にはなじみにくい手段かもしれないが、外来患者・入院患者・患者家族・職員に対して、暴力・ハラスメントの実態を告知した上で、禁止事項を周知徹底させることが必須ではないだろうか。

(文=編集部)

城田優が所属事務所退所、親友・三浦春馬さん自死で憔悴か…追悼インスタに心ない批判も

 芸能人の所属事務所退所の動きが止まらない――。

 先月20日、少年隊の錦織一清と植草克秀が年内いっぱいをもってジャニーズ事務所を退所すると発表された。ジャニーズといえば昨年以降、錦戸亮(元関ジャニ∞)、中居正広、手越祐也(元NEWS)、長瀬智也(TOKIO)など有名どころのタレントの退所発表が相次ぎ、“次の退所候補者”の名前も取り沙汰されている。

 また、大手芸能事務所のオスカープロモーションでも、米倉涼子、剛力彩芽、忽那汐里、岡田結実、長谷川潤、草刈民代、堀田茜、福田沙紀など所属タレントの退所が相次ぐ事態に見舞われるなど、大手事務所からのタレント退所の動きが広まっている。

 そんななか今月1日、俳優の城田優が先月30日付けでワタナベエンターテイメントとの専属契約が満了したと発表された。

「城田は中学生の頃からナベプロに所属しており、特にミュージカル俳優としては高い評価を得て、コンスタントにテレビドラマなどにも出演。芸能活動は順風満帆そのものであるため、突然の退所に驚きの声が広まっています」(テレビ局関係者)

 城田といえば、7月に自殺した俳優の三浦春馬さんとは10年来の親友として知られており、三浦さんが亡くなった当日に生放送された音楽番組『音楽の日 2020』(TBS系)に出演した城田は、眼を赤く腫らしながらも必死で泣くのをこらえ、『リメンバー・ミー』とGReeeeNの『キセキ』を熱唱。その5日後の7月23日深夜には自身のInstagram上に三浦さんとの思い出の写真の数々を掲載し、

<出会ってからまだたった11年だけど、彼と過ごした時間の中で、僕は彼から多くのことを学びました>

<中でも、ずっと思い出しているのは、春馬のあの笑顔>

<あの屈託のない安堵の笑顔や、嬉しそうにその日あったことを「優くん優くん!僕ね、、」と、ニコニコしながら話してくれるあの可愛い笑顔。弟のようで、本当に愛おしいんです>

<今は本当に本当に辛い毎日ですよね。涙が止まらず、心もボロボロで、人前では気丈に振る舞っていても、ずっと暗闇の中にいるような気持ちですよね。僕もそうです。彼を愛したみんなが同じ気持ちでいます>

<離れていても、心はいつでも繋がっていると僕は信じています。愛を込めて LOVE&PEACE>

などと投稿し、三浦さんを偲んだ。

「三浦さんと城田、そして俳優の三浦翔平は20代前半から付き合いが続く親友といえる関係。それだけに、城田は三浦さんの死去以降、事務所スタッフをはじめ周囲も心配するほど憔悴していたといいます。さらに、城田がインスタに追悼コメントと共に三浦さんとの写真を投稿したことに対し、一部からは心ない反応も寄せられ、城田の周囲では心配する声もありました」(芸能事務所関係者)

城田優の決断の重み

 また、テレビ局関係者もこう城田の現状を慮る。

三浦さんの自死を受け、城田が相当落ち込んでいるという情報は伝わっていました。11月から公演が始まるミュージカルの仕事などは、引き続きナベプロがみていくようですが、城田の近くでしっかりとケアする環境が必要だと感じます。

 また、ナベプロといえば7月、経営幹部だったO氏の所属タレントへのセクハラが発覚して世間を騒がせましたが、ナベプロは形式上はO氏を取締役から解任したものの、いまだに解雇せず雇用し続けています。そうした事務所の体質にも、嫌気がさしたのではないかという声もあります」

 そして城田の今後について、別のテレビ局関係者はこう語る。

「特に地上波のテレビドラマや大きな箱で公演されるミュージカルへの出演ともなれば、現実問題として大手事務所に所属していないと仕事を取るのは難しい。そんなことは城田本人は重々承知でしょうから、それでも20年近くお世話になったナベプロを去る決断をしたということは、城田のなかで“よほどのこと”があったと考えられます。ナベプロには、契約うんぬんを度外視してでも、城田のサポートをしっかりしてほしいと思います」

 いったい城田に何があったのだろうか――。

(文=編集部)

 

IKEA、購入者から大不評な商品5選…取っ手が熱くなるやかん、チープすぎるバックパック

 2006年に千葉県船橋市に日本1号店が登場して以降、国内に多くの店舗を有するに至った家具ブランド「IKEA」。スウェーデン由来の洒脱なデザインの商品を、圧倒的な低価格で展開するそのスタイルが、日本人に広く受け入れられ、多くのファンを抱えることになった。

 しかし、第18期(2019年8月期)決算公告によると、営業利益は意外にもマイナス8億5900万円で、連続赤字のスパイラルを抜けられずに苦しんでいるようである。だが、6月には国内初の都市型店舗を原宿に出店。加えて冬には渋谷への出店も控えているなど、2020年は逆境を打破しようとアクティブな挑戦をしているようだ。

 そんなIKEAの高コスパな商品のなかには、一部品質に関してユーザーから不満の声が上がっているものもある。そこで、今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」はIKEAの商品を独自にリサーチ。「この秋買ってはいけないIKEAの商品」をピックアップした。

ヴァッテンテット(やかん)/1499円(税込、以下同)

 秋も深まってくると、自宅で過ごすひと時にもホットドリンクのお供が欲しくなる。IKEAにはキッチン周りの雑貨も充実しており、お湯を沸かすやかんも複数ラインナップされているが、「ヴァッテンテット」はおすすめできない。

「ヴァッテンテット」は、半球体のようなまるいシルエットに半円がくっついたようなキュートなデザインの取っ手がひときわ目を引くやかんだが、公式サイトでのレビューの評価はすこぶる悪い。レビューでは「ステンレスのにおいが止まりません」「火にかけていると取っ手まで熱くなる」「水を入れる口が小さい」など、さまざまな角度からの不満の声が聞こえてくる。

 また本品の取っ手は固定式なので「フタが開けづらい」という意見もあった。これ以下の値段でより使い勝手の良い商品がほかにもあることを考えると、購入は避けたほうがいいと言わざるを得ない。

モルクレッド(LEDライト)/799円

 生活を豊かにしてくれる電化製品も、低価格で販売されているIKEA。「モルクレッド」もそのうちのひとつといえる商品で、「室内が暗くなると自動的に点灯し、明るくなると同時に消灯するLEDナイトライト」という触れ込みで、799円で販売されている。

 この価格で売り文句通りの製品ならば素晴らしい商品なのだが、なかなかそうはいかないようである。実はこの「モルクレッド」、センサーの反応が弱く、かなり明るい光を受けないと消灯しないのだ。

 実際に「モルクレッド」を自宅のコンセントに挿してみると、部屋の電気をつけていても元気に輝いており、灯りはずっと点きっぱなしだった。蛍光灯の明るさにもよるだろうが、ネット上にも同じことを指摘している口コミが多いのを見る限り、こうした経験をしている人は少なくないのだろう。1日中点いていても割り切って使えるという人でない限り、買わないほうがいいのかもしれない。

スヴァムピグ(食器用スポンジ)/129円

 この季節、自宅で食欲の秋を満喫しようとする人も多いだろうが、料理の頻度が増えれば皿洗いも必然的に増えるもの。そうなると、食器洗い用のスポンジを頻繁に買い換える場面も多くなるだろう。そんなとき、IKEAで売っている「スヴァムピグ」には要注意。スポンジが3ピース入っていて129円と、かなりのハイコスパを誇る商品だが、品質を疑問視する声も聞こえてくるのだ。

 レビューで見受けられるのは、「水切れが悪い」「つくりが粗い」「すぐへたる」というもの。実際に使ってみると水切れが悪いのは確かで、皿を洗おうとするたびにスポンジが生乾きなのは、あまり気分がいいものではない。また、表面が白いため、汚れが目立ちやすいのも気になった。

 一方で「気兼ねなく捨てられる」「コスパがいい」という声も少なくないので、“使い捨て”と割り切って使用するにはちょうどいい商品なのだろうが、質の高さを求める方にはおすすめしがたい。

ヘルサ(水筒)/799円

 近年のエコ意識の高まりによって、マイボトルを持ち歩く人も増えてきている。そんな背景からか、最近の水筒といえば、フタを開ければ直接口をつけて飲めるかたちのものが主流になりつつある。しかし、そんな時代の変化にマッチしていないことで、ユーザーの不満を募らせているのがIKEAで販売されている水筒の「ヘルサ」だ。

「ヘルサ」は、フタ兼コップに中身を注ぎ、そのコップに口をつけて飲むという懐かしいタイプの水筒。しかも、説明書きがボトルのなかに入っているので、購入後、家で開封するまで、このタイプだとわかりづらいのも難点である。

 実際に、「ヘルサ」を直接口につけて飲むタイプだと思って購入したユーザーは一定数いるようで、「わかっていたら購入しなかった」との声も散見される。これには文化の違いも関係しているのかもしれないが、「ヘルサ」の購入を検討している人には、ぜひとも注意していただきたい。

ピヴリング(バックパック)/299円

 IKEAは、アパレル関連の商品も取り揃えている。特にバッグ類の品揃えはアパレルブランドに匹敵するほどで、バックパックやメッセンジャーバッグ、トートバッグ、旅行用バッグまで幅広く展開されている。しかし、そのなかのひとつである「ピヴリング」はあまりおすすめできない。

「ピウリング」はグリーンとグレーの2色展開のバックパックで、大きめの水筒やA4サイズのノートがすっぽり入るほどのサイズ感でありながら、お値段はなんと299円。衝撃的な価格はかなり目を引くものの、そのつくりは値段相応。つまり“安かろう悪かろう”なのだ。素材はポリエステルを使用しているようだが、光が当たると安っぽくテカテカと光るのが気になる。また、ヒモ部分は子供が幼稚園に持って行く手提げバッグのような1本のヒモで、ユーザーからは「安定感に欠ける」との声があがっている。

 IKEAには7999円のバックパック「フォーレンクラ」や3999円のバックパック「ヴェルデンス」など、しっかりとしたつくりのものも用意されているので、街で普段使いするバッグを探しているのなら、少々値段がしてもこちらを検討してみるのもいいかもしれない。

 ここまで「この秋買ってはいけないIKEAの商品」5選を紹介した。今回はあえて、ユーザーの不満の声が目立つ商品をピックアップしているが、むしろIKEAには高性能で低価格な“買うべき”商品のほうが圧倒的に多い。この記事はIKEAでの買い物を十分に楽しむための参考程度に考えていただきたい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

※2020年9月中旬時点の情報です。

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