ついにダート王者が長期休養期間から戻ってくる。
5日、船橋競馬場でかしわ記念(G1)が開催される。ダートでは無敗のフェブラリーS(G1)勝ち馬モズアスコット参戦に注目が集まるが、それ以上に注目を集めているのは、かつてのダート最強馬ルヴァンスレーヴ(牡5歳、美浦・萩原清厩舎)の復帰だろう。
2017年、デビューから無傷の3連勝で全日本2歳優駿(G1)を制したルヴァンスレーヴ。翌2018年の始動戦・伏竜S(OP)は主戦のM.デムーロ騎手が阪神競馬場で大阪杯(G1)騎乗ため、内田博幸騎手に乗り替わり。結果は残念ながら2着に敗れてしまった。
その後はユニコーンS(G3)、ジャパンダートダービ(G1)と3歳ダート王決定戦を連勝し、世代No.1ダートホースの称号を獲得。ジャパンダートダービで2着に下したオメガパフュームはのちに18年、19年の東京大賞典(G1)、19年の帝王賞(G1)を制し、大井の交流G1を3連勝している。そんな大井の“帝王”に、ホームで唯一土をつけたのがルヴァンスレーヴなのだ。
そして古馬初対戦となった南部杯(G1)では当時G1・2連勝中のゴールドドリームを撃破。その勢いでチャンピオンズC(G1)も優勝し、3歳ダートNo.1から現役ダートNo.1へと上り詰めていった。
だが、ここから脚部不安との戦いが始まる。2019年の始動戦にフェブラリーS(G1)を予定していたが、左前脚に軽度の不安があったことを理由に回避。以降も帝王賞での復帰が発表されるも、再び脚部不安で回避となってしまい、なかなか復帰に至らなかった。
そして前走のチャンピオンズCから1年半……。ついに、かしわ記念で待望の復帰が実現する。
「久々の分、不安もありますが、楽しみのほうが大きいですね。全日本2歳優駿を勝利したときにはデムーロ騎手が『(ケンタッキーダービーに)勝ちたいね。行きたいね』と言っていたほどの素質馬です。
また4歳ダート王のクリソベリルがサウジCで7着と不甲斐ない負け方をした一方で、モズアスコットの台頭もあり、現在のダート戦線は混迷を極めています。その中でルヴァンスレーヴ復帰はダート界を盛り上げること間違いなしですね」(競馬記者)
実際に『netkeiba.com』に連載中のデムーロ騎手のコラムでは「パーフェクトな化け物ですね。今でも、この馬でケンタッキーダービーに行きたかったなぁと思います」とルヴァンスレーヴに最大の賛辞を送っている。
デムーロ騎手とのコンビでは7戦7勝のルヴァンスレーヴ。まさに名コンビと言ったところだ。だが、かしわ記念は久々のルヴァンスレーヴよりも、デムーロ騎手にとって正念場になるかもしれない。
「今年のデムーロ騎手はラッキーライラックで大阪杯(G1)を勝つなど重賞3勝で、昨年の不振を考えると復調気配が伺えます。そんな状況ですが、お手馬だったアドマイヤマーズが川田将雅騎手に乗り替わりになるなど、全盛期にはまだ遠い状況……。
そんなデムーロ騎手にとってルヴァンスレーヴとのコンビは絶対に解消したくないでしょうし、かしわ記念の結果は非常に重要になりそうですね」(別の記者)
18年はG1・4勝を含む重賞15勝の大暴れだったデムーロ騎手。ルヴァンスレーヴの休養とともに、19年の重賞成績はわずか3勝と鳴りを潜めた。今年はルヴァンスレーヴとともに復活が期待される。
果たしてかしわ記念で“パーフェクトな化け物”を勝利へ導くことができるだろうか。デムーロ騎手の負けられない戦いに注目したい。