法務とPRの連携でイノベーションを加速

近年、企業がイノベーションを興すために、法整備の促進など新しい市場のルール形成に取り組む必要性が増しています。

今回は、電通パブリックリレーションズの長濱憲が、シティライツ法律事務所の水野祐弁護士に話を聞きました。水野弁護士は、「戦略法務」や「ルールメーキング思考」というコンセプトの下、企業がルールメーキングを行う上での法務活用の重要性について提言しています。「企業イノベーションを推進する上で、どのように戦略法務やルールメーキングを活用すべきか」「どのように法務と連携し、パブリックリレーションズを活用すべきか」について掘り下げていきます。

 

一般的に、法律や契約は、物事を進める上で邪魔だと感じることも多いと思います。また、複雑で変化の激しい時代の中で、法律はどんどん古くなり、解釈に幅が出やすくなっています。

しかし、法は物事や社会を良い方向に誘導したり加速したりするツールとしても活用できるのではないか。そういった“リーガルデザイン”という考え方を、私は提示しています。

対象とするのは、単純に立法や法改正だけはありません。スタートアップや大企業の新規事業が行っているように、法律で詳しく決まっていないグレーゾーンに、行政を含む社会との対話をしながら事業の余地をつくっていくアプローチも含めた概念です。

“お上”から与えられるものだけが唯一の法解釈とは限りません。社会への発信や行政との対話、そして法解釈のロジックを通じて、ルールを変えていくことが可能な時代です。

今の時代、行政や政府の側にも「現状のルールではだめだ」と危機感を持っている人たちがいます。現場の挑戦を通じて現状のルールに問題や課題を感じている人が、そういう行政や政府の人たちと協働することで、ボトムアップ型のルール形成が可能なのではないか、そのような考え方を提案しています。

ビジョンとロジックの両立の必要性

一般的な日本企業の法務部では、現行法で通説と呼ばれる大多数の見解、既存の裁判所の判例・先例を検討し、それらに反する事業や疑義がある事業は進められないと判断してしまうことが多いです。法的に疑義があるというだけで「コンプライアンス」などの標語の名のもとに安易に事業のアイデアの芽を摘んでしまいがちです。

しかし、法的ロジックについて、外資系のスタートアップ企業は“ルールは古くなる”ということを大前提として認識しています。そして、彼らがやりたいビジョンを実現するためには、ルールを変えていかなければならないことを認識しています。なので、彼らは現行法について、一定の解釈が“成り立っているか”ではなく、時代の変化を考慮して新たな解釈が“成り立ち得るか”を事業のアイデアの中で内部や外部の専門家と十分に吟味するのです。

つまり、その時代環境に適した法解釈やルールがあるべきだ、ということを前提にしているのです。そういう意味で、よく私は「ビジョンとロジックの並走が必要だ」と言っています。

米国では、日本以上にマスコミの追及も厳しく、炎上や、集団訴訟が起きることもあります。けれども、訴訟になっても現行法の中で一定のロジックを注意深く積み上げているので、最高裁までいくのに2~3年はかかります。

大事なのは、この間に市場のシェアを広げることだけでなく、広い意味でのPR活動を行って世論形成に取り組むことです。自社のビジョンの社会的意義などを訴えて、最終的な判決が出るまでに和解や法改正に結び付けていく。その頃には市場でシェアを取っている。こういうことを、スケジュールを切って実行するのです。

ここでいうPRとは、メディアリレーションズにとどまらず、幅広いステークホルダーを対象とした、いわゆる純粋な意味でのパブリックリレーションズを指します。そこにも法務的な要素が加わってきているのが、今の時代です。

海外企業の裁判書面では、本体である法律論の前の冒頭が大変長いものがあります。裁判書面は裁判官を説得するための道具ですが、それだけではなく、公開されることを前提に、世の中に向けたメッセージとして書かれているようにも読めます。訴訟を世論喚起の機会としている視点が垣間見られます。

米国は先に述べた通り訴訟社会なので、このようなリティゲーションPR(Litigation PR)、訴訟PRといわれる分野が、日本より発達しています。

また、これまで日本で主流だった、“事前”の予防法務、“事後”の紛争解決などと分けて考えるのではなく、それらを一体的に見る、戦略的な視点を持った法務が重要性を増しています。

以前にお会いした企業の法務責任者が言っていたことが、非常に象徴的です。その会社内で法務は「Enable Function」といわれているのだそうです。つまり、事業を可能たらしめる機能を担っているのです。

私は、ある勉強会での議論を踏まえて、このような戦略法務を「企業の革新的かつ持続可能な成長を確保するために、経営戦略を法的な観点から支援または構成する業務」と定義づけています。知財戦略や、ビジネスの法令適合性チェック、法務意見、ロビイング、ガバメントリレーションズも含む、幅広い概念です。

戦略法務が担うもの

戦略法務においては、もちろんロジックは重要ですが、より重要な視点としては、「社会的に提示できる新しい価値、ビジョンがあるか」、「21世紀的な企業として健全かつ継続性、持続可能性があるかどうか」という点です。

ロジックはあくまで実現するための手段であり、その目的であるビジョンが明確になっていないと、メディアのバッシングや訴訟など逆風が吹いたときに、ロジックもろとも吹き飛んでしまうことになります。ですので、法的な観点からも、ビジョンが重要であることを、改めてお伝えしたいと考えています。

そして、法務は企業のビジョンの構築のサポートは仕事ではないように思われるかもしれませんが、倫理的で健全かつ持続的なビジョンや企業価値の構築に、法務も積極的に関与していくべきだと私は考えています。

日本企業では、法務部門は何かあったら相談するポジションのように見られがちですけれども、そのような受動的なスタンスは変えなければいけない流れが来ているのではないでしょうか。

近年、政府、メディア、業界団体、NPO・NGOが四つどもえで行ってきた政策形成の構造が多様化しています。その中で、「ロビイングからGR(Government Relations)・PA(Public Affairs)へ」ということがよくいわれます。

外資系企業の中には、公共政策チームという、いわゆるパブリックポリシーズやガバメントリレーションズを中心に取り組んでいる部署があります。法務だけでなくロビイストやPR、経営企画系も含めた幅広い人材で構成され、いろいろなプロジェクトのハブになっている部署です。日本でも最近、公共政策チームを立ち上げる企業がだいぶ増えてきました。

法の解釈におけるグレーゾーンは、いまの社会課題が最も表れる部分です。そこにトライすることは、社会課題を解決するチャンスであり、それを担っているのです。

現在、陳情型の密室的なロビイングやメディアリレーションズだけでなく、オープンなプロセスでさまざまなステークホルダーを巻き込む、純粋な意味でのパブリックリレーションズ、パブリックアフェアーズといった考え方が必要になってきているのです。

 

実際に、弁護士として企業の経営戦略の一つとして多くのルールメーキングに関わられている水野弁護士の話は、日本企業が今後、国内だけでなく海外で事業展開を図る上でも重要な視点を提示しており、とても説得力がありました。

企業による戦略法務を実現する上で、パブリックリレーションズおよびパブリックアフェアーズに求められる取り組みが、浮かび上がってきたように感じます。

電通パブリックリレーションズでは、企業を支援するためにパブリックアフェアーズの専門部署を設けています。短期間でテクノロジーが大きく進化し、法律と実態の乖離、すなわちグレーゾーンが生まれている昨今、注目するのは下記の3点です。

①政策動向に関する情報収集の必要性

このような状況で、事業戦略を立案・推進するためには、世界の大きな潮流を把握した上で、日本の政府やステークホルダーの現状を調査し、その特性を十分に理解しながら効果的な戦略を立案する必要があります。

具体的には、政府の公開資料の分析や、政治家や官僚への面会などにより、政策形成の方向性を把握することが必要です。

日本の法制度の変化には、米国や欧州の動向も影響を及ぼしています。ワシントンD.C.やブリュッセルなどにおいて、政策関係者の議論の潮流を把握することも、今後の日本の政策の方向性の予測に役立ちます。

また、企業に対する国際的な規制強化の背景には、NPOの活動が存在することも少なくありません。また、日本国内でも、学識者が政策の推進に大きな役割を果たすことがあります。NPOや学識者などの幅広いステークホルダーと対話を行い、理解を深めてもらうための機会を提供することも必要になってきます。

②ビジョンの確立と、社内外への発信の重要性

法制度が追い付いていない事業を、先行的に展開し普及を図ろうとする場合には、ビジョンを発信し、自社事業への社会の共感を得る取り組みが重要となります。

スタートアップ企業などでビジョンが存在しない場合には、経営トップや社外のステークホルダーへのインタビューや、社内ワークショプップなどに基づき、新しくビジョンをつくる必要があります。

特に、政策関係者や報道関係者に提言を行う際には、自社の社会的な価値(ソーシャルバリュー)を示すことが重要な鍵となります。ビジョンづくりは社会的な視点から自社の取り組みを見つめ直す絶好の機会といえるでしょう。

ビジョンをつくる過程とともに、社内に浸透させるインターナル・コミュニケーションも重要です。社内への浸透のためには、ポスターや社内向けニュースレターなどのツールの活用、スモール・ミーティングで対話を積み重ねる方法などが考えられます。

さらに、ビジョンの対外的な発信も必要です。メディアによる経営トップへのインタビューなどの機会を活用し、具体的な経営戦略や取り組みとあわせて言及することで、説得力ある形でビジョンを発信することが可能になります。

同様に、事業発表会やコンベンションなどでの経営トップの発表も、社外にビジョンを訴求する絶好の機会です。ストーリーラインに基づき、発表スライドを作成することで、ビジョン・経営戦略・取り組みを、一連の流れの中で訴求することができます。自社のウェブサイトにも掲載することで、アクセスしてきたステークホルダーに対して、情報提供を行うことも効果的でしょう。

③イノベーションの加速には、法務と広報の連携も必要

新しいルールを社会に提言し定着を図るには、法務と広報の連携がポイントとなります。自社の事業を通じた社会課題解決の必要性について、社会的な理解を得るための広報活動と、リーガルデザイン思考による法務部門による活動の両方が求められます。水野先生の話で触れられていたように、先進的な企業の中には、法務・広報両方の機能を持つ「公共政策部」のような部署を持つ企業も存在します。

法務と広報の効果的な連携のためには、情報発信の対象者やメッセージ、タイミングなどについて統一した戦略を立案し、社内で十分な調整を図ることが必要です。その前提となるのは、ステークホルダーの正確な把握です。政策関係者や有識者の考え方、報道論調を把握し、場合によっては政策に対する生活者の受容性を調査します。

さらに、説得力ある形でメッセージを伝えるためには、裏付けとなる客観的なエビデンスも重要です。エビデンスには主として、「データ」「ケース(事例)」「ボイス(関係者の声)」の3種類があります。

当社の調査結果によれば、約8割の国会議員は、データなど客観的なエビデンスに基づく政策提言を求めています。報道関係者に対しても、同様のエビデンスを用意できれば望ましいでしょう。このように、客観的なエビデンスとなるデータを活用することで、説得力の高い説明用の資料の作成が可能になります。

陳情型のロビイングではなく、より高い次元でのパブリックアフェアーズを実現するためには、ソーシャルバリューに基づき、政策の必要性について幅広い理解を得ることが重要です。このような取り組みを行うことによって、自社の事業展開の環境を整えることが可能になります。

法務とPRの連携でイノベーションを加速

近年、企業がイノベーションを興すために、法整備の促進など新しい市場のルール形成に取り組む必要性が増しています。

今回は、電通パブリックリレーションズの長濱憲が、シティライツ法律事務所の水野祐弁護士に話を聞きました。水野弁護士は、「戦略法務」や「ルールメーキング思考」というコンセプトの下、企業がルールメーキングを行う上での法務活用の重要性について提言しています。「企業イノベーションを推進する上で、どのように戦略法務やルールメーキングを活用すべきか」「どのように法務と連携し、パブリックリレーションズを活用すべきか」について掘り下げていきます。

 

一般的に、法律や契約は、物事を進める上で邪魔だと感じることも多いと思います。また、複雑で変化の激しい時代の中で、法律はどんどん古くなり、解釈に幅が出やすくなっています。

しかし、法は物事や社会を良い方向に誘導したり加速したりするツールとしても活用できるのではないか。そういった“リーガルデザイン”という考え方を、私は提示しています。

対象とするのは、単純に立法や法改正だけはありません。スタートアップや大企業の新規事業が行っているように、法律で詳しく決まっていないグレーゾーンに、行政を含む社会との対話をしながら事業の余地をつくっていくアプローチも含めた概念です。

“お上”から与えられるものだけが唯一の法解釈とは限りません。社会への発信や行政との対話、そして法解釈のロジックを通じて、ルールを変えていくことが可能な時代です。

今の時代、行政や政府の側にも「現状のルールではだめだ」と危機感を持っている人たちがいます。現場の挑戦を通じて現状のルールに問題や課題を感じている人が、そういう行政や政府の人たちと協働することで、ボトムアップ型のルール形成が可能なのではないか、そのような考え方を提案しています。

ビジョンとロジックの両立の必要性

一般的な日本企業の法務部では、現行法で通説と呼ばれる大多数の見解、既存の裁判所の判例・先例を検討し、それらに反する事業や疑義がある事業は進められないと判断してしまうことが多いです。法的に疑義があるというだけで「コンプライアンス」などの標語の名のもとに安易に事業のアイデアの芽を摘んでしまいがちです。

しかし、法的ロジックについて、外資系のスタートアップ企業は“ルールは古くなる”ということを大前提として認識しています。そして、彼らがやりたいビジョンを実現するためには、ルールを変えていかなければならないことを認識しています。なので、彼らは現行法について、一定の解釈が“成り立っているか”ではなく、時代の変化を考慮して新たな解釈が“成り立ち得るか”を事業のアイデアの中で内部や外部の専門家と十分に吟味するのです。

つまり、その時代環境に適した法解釈やルールがあるべきだ、ということを前提にしているのです。そういう意味で、よく私は「ビジョンとロジックの並走が必要だ」と言っています。

米国では、日本以上にマスコミの追及も厳しく、炎上や、集団訴訟が起きることもあります。けれども、訴訟になっても現行法の中で一定のロジックを注意深く積み上げているので、最高裁までいくのに2~3年はかかります。

大事なのは、この間に市場のシェアを広げることだけでなく、広い意味でのPR活動を行って世論形成に取り組むことです。自社のビジョンの社会的意義などを訴えて、最終的な判決が出るまでに和解や法改正に結び付けていく。その頃には市場でシェアを取っている。こういうことを、スケジュールを切って実行するのです。

ここでいうPRとは、メディアリレーションズにとどまらず、幅広いステークホルダーを対象とした、いわゆる純粋な意味でのパブリックリレーションズを指します。そこにも法務的な要素が加わってきているのが、今の時代です。

海外企業の裁判書面では、本体である法律論の前の冒頭が大変長いものがあります。裁判書面は裁判官を説得するための道具ですが、それだけではなく、公開されることを前提に、世の中に向けたメッセージとして書かれているようにも読めます。訴訟を世論喚起の機会としている視点が垣間見られます。

米国は先に述べた通り訴訟社会なので、このようなリティゲーションPR(Litigation PR)、訴訟PRといわれる分野が、日本より発達しています。

また、これまで日本で主流だった、“事前”の予防法務、“事後”の紛争解決などと分けて考えるのではなく、それらを一体的に見る、戦略的な視点を持った法務が重要性を増しています。

以前にお会いした企業の法務責任者が言っていたことが、非常に象徴的です。その会社内で法務は「Enable Function」といわれているのだそうです。つまり、事業を可能たらしめる機能を担っているのです。

私は、ある勉強会での議論を踏まえて、このような戦略法務を「企業の革新的かつ持続可能な成長を確保するために、経営戦略を法的な観点から支援または構成する業務」と定義づけています。知財戦略や、ビジネスの法令適合性チェック、法務意見、ロビイング、ガバメントリレーションズも含む、幅広い概念です。

戦略法務が担うもの

戦略法務においては、もちろんロジックは重要ですが、より重要な視点としては、「社会的に提示できる新しい価値、ビジョンがあるか」、「21世紀的な企業として健全かつ継続性、持続可能性があるかどうか」という点です。

ロジックはあくまで実現するための手段であり、その目的であるビジョンが明確になっていないと、メディアのバッシングや訴訟など逆風が吹いたときに、ロジックもろとも吹き飛んでしまうことになります。ですので、法的な観点からも、ビジョンが重要であることを、改めてお伝えしたいと考えています。

そして、法務は企業のビジョンの構築のサポートは仕事ではないように思われるかもしれませんが、倫理的で健全かつ持続的なビジョンや企業価値の構築に、法務も積極的に関与していくべきだと私は考えています。

日本企業では、法務部門は何かあったら相談するポジションのように見られがちですけれども、そのような受動的なスタンスは変えなければいけない流れが来ているのではないでしょうか。

近年、政府、メディア、業界団体、NPO・NGOが四つどもえで行ってきた政策形成の構造が多様化しています。その中で、「ロビイングからGR(Government Relations)・PA(Public Affairs)へ」ということがよくいわれます。

外資系企業の中には、公共政策チームという、いわゆるパブリックポリシーズやガバメントリレーションズを中心に取り組んでいる部署があります。法務だけでなくロビイストやPR、経営企画系も含めた幅広い人材で構成され、いろいろなプロジェクトのハブになっている部署です。日本でも最近、公共政策チームを立ち上げる企業がだいぶ増えてきました。

法の解釈におけるグレーゾーンは、いまの社会課題が最も表れる部分です。そこにトライすることは、社会課題を解決するチャンスであり、それを担っているのです。

現在、陳情型の密室的なロビイングやメディアリレーションズだけでなく、オープンなプロセスでさまざまなステークホルダーを巻き込む、純粋な意味でのパブリックリレーションズ、パブリックアフェアーズといった考え方が必要になってきているのです。

 

実際に、弁護士として企業の経営戦略の一つとして多くのルールメーキングに関わられている水野弁護士の話は、日本企業が今後、国内だけでなく海外で事業展開を図る上でも重要な視点を提示しており、とても説得力がありました。

企業による戦略法務を実現する上で、パブリックリレーションズおよびパブリックアフェアーズに求められる取り組みが、浮かび上がってきたように感じます。

電通パブリックリレーションズでは、企業を支援するためにパブリックアフェアーズの専門部署を設けています。短期間でテクノロジーが大きく進化し、法律と実態の乖離、すなわちグレーゾーンが生まれている昨今、注目するのは下記の3点です。

①政策動向に関する情報収集の必要性

このような状況で、事業戦略を立案・推進するためには、世界の大きな潮流を把握した上で、日本の政府やステークホルダーの現状を調査し、その特性を十分に理解しながら効果的な戦略を立案する必要があります。

具体的には、政府の公開資料の分析や、政治家や官僚への面会などにより、政策形成の方向性を把握することが必要です。

日本の法制度の変化には、米国や欧州の動向も影響を及ぼしています。ワシントンD.C.やブリュッセルなどにおいて、政策関係者の議論の潮流を把握することも、今後の日本の政策の方向性の予測に役立ちます。

また、企業に対する国際的な規制強化の背景には、NPOの活動が存在することも少なくありません。また、日本国内でも、学識者が政策の推進に大きな役割を果たすことがあります。NPOや学識者などの幅広いステークホルダーと対話を行い、理解を深めてもらうための機会を提供することも必要になってきます。

②ビジョンの確立と、社内外への発信の重要性

法制度が追い付いていない事業を、先行的に展開し普及を図ろうとする場合には、ビジョンを発信し、自社事業への社会の共感を得る取り組みが重要となります。

スタートアップ企業などでビジョンが存在しない場合には、経営トップや社外のステークホルダーへのインタビューや、社内ワークショプップなどに基づき、新しくビジョンをつくる必要があります。

特に、政策関係者や報道関係者に提言を行う際には、自社の社会的な価値(ソーシャルバリュー)を示すことが重要な鍵となります。ビジョンづくりは社会的な視点から自社の取り組みを見つめ直す絶好の機会といえるでしょう。

ビジョンをつくる過程とともに、社内に浸透させるインターナル・コミュニケーションも重要です。社内への浸透のためには、ポスターや社内向けニュースレターなどのツールの活用、スモール・ミーティングで対話を積み重ねる方法などが考えられます。

さらに、ビジョンの対外的な発信も必要です。メディアによる経営トップへのインタビューなどの機会を活用し、具体的な経営戦略や取り組みとあわせて言及することで、説得力ある形でビジョンを発信することが可能になります。

同様に、事業発表会やコンベンションなどでの経営トップの発表も、社外にビジョンを訴求する絶好の機会です。ストーリーラインに基づき、発表スライドを作成することで、ビジョン・経営戦略・取り組みを、一連の流れの中で訴求することができます。自社のウェブサイトにも掲載することで、アクセスしてきたステークホルダーに対して、情報提供を行うことも効果的でしょう。

③イノベーションの加速には、法務と広報の連携も必要

新しいルールを社会に提言し定着を図るには、法務と広報の連携がポイントとなります。自社の事業を通じた社会課題解決の必要性について、社会的な理解を得るための広報活動と、リーガルデザイン思考による法務部門による活動の両方が求められます。水野先生の話で触れられていたように、先進的な企業の中には、法務・広報両方の機能を持つ「公共政策部」のような部署を持つ企業も存在します。

法務と広報の効果的な連携のためには、情報発信の対象者やメッセージ、タイミングなどについて統一した戦略を立案し、社内で十分な調整を図ることが必要です。その前提となるのは、ステークホルダーの正確な把握です。政策関係者や有識者の考え方、報道論調を把握し、場合によっては政策に対する生活者の受容性を調査します。

さらに、説得力ある形でメッセージを伝えるためには、裏付けとなる客観的なエビデンスも重要です。エビデンスには主として、「データ」「ケース(事例)」「ボイス(関係者の声)」の3種類があります。

当社の調査結果によれば、約8割の国会議員は、データなど客観的なエビデンスに基づく政策提言を求めています。報道関係者に対しても、同様のエビデンスを用意できれば望ましいでしょう。このように、客観的なエビデンスとなるデータを活用することで、説得力の高い説明用の資料の作成が可能になります。

陳情型のロビイングではなく、より高い次元でのパブリックアフェアーズを実現するためには、ソーシャルバリューに基づき、政策の必要性について幅広い理解を得ることが重要です。このような取り組みを行うことによって、自社の事業展開の環境を整えることが可能になります。

映画レビュー「メモリーズ・オブ・サマー」

少年は知ってしまう。誰にも言えない、母と父の秘密を。子供は無邪気で単純。そう高を括っている大人に、痛烈な一撃を与える作品。

投稿 映画レビュー「メモリーズ・オブ・サマー」映画遊民 映画をもっと見たくなる! 映画ライター沢宮亘理の映画レビュー、インタビューetc に最初に表示されました。

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 呆れて開いた口が塞がらない。今年4月、「復興以上に大事なのは議員」と発言して五輪担当大臣を辞任した自民党の桜田義孝議員が、昨日おこなわれた猪口邦子・元少子化担当相のパーティでまたも暴言を吐いたからだ。  桜田前五輪相は少子化問題について「結婚しなくていいという女の人が増...

「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」 「TikTok」がセミナー開催

世界中のマーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が集まり交流するイベント「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」が5月27日、港区の東京ミッドタウンで開幕した。(30日まで)
イベントでは、各業界のプロフェッショナルによるさまざまなセミナーやワークショップが行われる。東京での開催は今回が4年目で、2018年は3日間で約1万5000人が参加した。

ショートムービープラットフォーム「TikTok」を運営するByteDanceは28日、会場内で「TikTok FOREFRONT」セミナーを実施した。
第1部には、TikTokのインハウスソリューションチーム「X Design Center」のリーダー、鈴木瑛氏が登壇し、セミナーを開始した。
冒頭、鈴木氏は、150の国と地域をカバーし、日本だけで月間のアクティブユーザーが950万人に上るTikTokについて紹介。

 同プラットフォームがここまで成長できた理由として、「アルゴリズムによる、各ユーザーへの最適な動画提供」「4Gから5Gへ、日々進化を続ける動画環境」「主役化したインフルエンサーを、ブランドがフォローする現状」「ダンス必修化に見られる、自己表現をためらわない世代の台頭」を挙げて説明した。

また、新しいマーケティングモデルとして、2004年に電通が提唱した「AISAS」に代わり、「(Al)SAS(アルサス)」を提案した。(Al)はALGORITHM、最初のSはSYMPATHIZE。
モノも情報も飽和した現状では、理性的な検索よりも、アルゴリズムでハイエンゲージメントが実現できるプラットフォームによる、感性的な共感の提案が重要だと話した。

鈴木氏は、TikTokを使った広告として、NTTドコモの事例を紹介し、キャンペーンを実施した電通の佐藤雄介氏(クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)を呼び込んだ。

第2部を受け持つ佐藤氏は、ドコモの「みんなを、ドまんなんかに。」キャンペーン構成を中心に、これからのクリエーティブについてプレゼンテーションした。
ドコモの広告では、3匹のキャラクターが“人型”“マペット”“アニメ”という異なるレイヤーを自由に行き来しながらストーリーが続く。それらの露出もマス、デジタル、リアル(イベントなど)、SNSと多岐にわたることを紹介。

また、超消費型社会(トレンドもすぐに飽きられる社会)に対応する事例として、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」のCMシリーズを見せ、何度もネットニュースの話題になる仕掛けをすることで、簡単に消費されない広告の作り方を披露した。

鈴木氏は「佐藤氏のコンテンツの作り方は、移り気なユーザーのアテンションをどうやって集め続けるのか、TikTokで広告やマーケティングを展開する上でとても重要だ」とコメント。「新しいプラットフォーム上でも、これまで培った広告手法の応用は十分通用し、アルサスのモデルを達成できることが佐藤氏の話から感じ取れる」と語った。 
佐藤氏は「プロが作るキャンペーンと、TikTokユーザーに代表されるデジタルネイティブ世代が考えたキャンペーンが連動するようなクリエーティブにとても興味がある」として、鈴木氏も「今後皆さんには、一見すると大きな違いがある、マスメディアとTikTokを組み合わせた統合キャンペーンを考えてほしい」と呼び掛けた。

TikTokブースでは、人気インフルエンサーによるショートムービーの投稿方法や、撮影手法などのデモンストレーションも実施した。

「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」 「TikTok」がセミナー開催

世界中のマーケティングや広告、テクノロジー、ブランドなどの第一線で活躍する人材が集まり交流するイベント「ADVERTISINGWEEK ASIA 2019」が5月27日、港区の東京ミッドタウンで開幕した。(30日まで)
イベントでは、各業界のプロフェッショナルによるさまざまなセミナーやワークショップが行われる。東京での開催は今回が4年目で、2018年は3日間で約1万5000人が参加した。

ショートムービープラットフォーム「TikTok」を運営するByteDanceは28日、会場内で「TikTok FOREFRONT」セミナーを実施した。
第1部には、TikTokのインハウスソリューションチーム「X Design Center」のリーダー、鈴木瑛氏が登壇し、セミナーを開始した。
冒頭、鈴木氏は、150の国と地域をカバーし、日本だけで月間のアクティブユーザーが950万人に上るTikTokについて紹介。

 同プラットフォームがここまで成長できた理由として、「アルゴリズムによる、各ユーザーへの最適な動画提供」「4Gから5Gへ、日々進化を続ける動画環境」「主役化したインフルエンサーを、ブランドがフォローする現状」「ダンス必修化に見られる、自己表現をためらわない世代の台頭」を挙げて説明した。

また、新しいマーケティングモデルとして、2004年に電通が提唱した「AISAS」に代わり、「(Al)SAS(アルサス)」を提案した。(Al)はALGORITHM、最初のSはSYMPATHIZE。
モノも情報も飽和した現状では、理性的な検索よりも、アルゴリズムでハイエンゲージメントが実現できるプラットフォームによる、感性的な共感の提案が重要だと話した。

鈴木氏は、TikTokを使った広告として、NTTドコモの事例を紹介し、キャンペーンを実施した電通の佐藤雄介氏(クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)を呼び込んだ。

第2部を受け持つ佐藤氏は、ドコモの「みんなを、ドまんなんかに。」キャンペーン構成を中心に、これからのクリエーティブについてプレゼンテーションした。
ドコモの広告では、3匹のキャラクターが“人型”“マペット”“アニメ”という異なるレイヤーを自由に行き来しながらストーリーが続く。それらの露出もマス、デジタル、リアル(イベントなど)、SNSと多岐にわたることを紹介。

また、超消費型社会(トレンドもすぐに飽きられる社会)に対応する事例として、カップヌードルの「HUNGRY DAYS」のCMシリーズを見せ、何度もネットニュースの話題になる仕掛けをすることで、簡単に消費されない広告の作り方を披露した。

鈴木氏は「佐藤氏のコンテンツの作り方は、移り気なユーザーのアテンションをどうやって集め続けるのか、TikTokで広告やマーケティングを展開する上でとても重要だ」とコメント。「新しいプラットフォーム上でも、これまで培った広告手法の応用は十分通用し、アルサスのモデルを達成できることが佐藤氏の話から感じ取れる」と語った。 
佐藤氏は「プロが作るキャンペーンと、TikTokユーザーに代表されるデジタルネイティブ世代が考えたキャンペーンが連動するようなクリエーティブにとても興味がある」として、鈴木氏も「今後皆さんには、一見すると大きな違いがある、マスメディアとTikTokを組み合わせた統合キャンペーンを考えてほしい」と呼び掛けた。

TikTokブースでは、人気インフルエンサーによるショートムービーの投稿方法や、撮影手法などのデモンストレーションも実施した。

金融庁が「年金給付はこれから下がる、2000万円貯めておけ」の報告書!“年金は安心”の嘘を自ら暴露する安倍政権

 5年に1度おこなわれる公的年金の「財政検証」の結果が6月にも公表される予定だが、それを目前に控えたいま、SNS 上では、年金制度に対する怒りの声が溢れている。  きっかけとなったのは、5月22日付けで金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」がまとめた「「高齢社会に...

2019年度TCCグランプリは TUGBOAT麻生氏が手掛けた三井住友カードのCMに

東京コピーライターズクラブ(TCC)はこのほど、2019年度TCC賞の各賞を選出。グランプリ1作品群、TCC賞14作品群、最高新人賞1人、新人賞21人、審査委員長賞3作品群が決定した。

グランプリは、TUGBOATの麻生哲朗氏が手掛けた三井住友カードのテレビCM「Thinking Man」編(プロローグ、第1話、第2話)で、受賞代表コピーは「奇妙なモノを持ち歩いてるもんだ お金ってなんだろう」。最高新人賞は電通の辻中輝氏で、パイロットコーポレーションのフリクションのテレビCM「ネタ帳」編のコピー「書いてダメなら、消してみな。」などが評価された。

今年度は一般部門に5095点、新人部門に380人の応募があり、最終審査には磯島拓矢審査委員長、麻生哲朗副審査委員長、国井美果副審査委員長らが当たった。

三井住友カード「Thinking Man」編(プロローグ)
三井住友カード「Thinking Man」編(プロローグ)
パイロットコーポレーション「ネタ帳」編
パイロットコーポレーション「ネタ帳」編

各賞の詳細はTCCのサイトで閲覧できる。

 

川崎殺傷事件「一人で死ね」論に警鐘を鳴らす藤田孝典に、古舘伊知郎、ニッチェ江上も賛同! 包摂こそが犯罪を阻止する

 川崎市で小学生ら19人が殺傷された事件をめぐり、またぞろメディアがヒステリー起こしている。とくに今回、目立っているのが「自殺に他人を巻き込むな」「死にたいなら一人で死ね」という言葉だ。   感情をぶつけて悦にいるだけで、なんの解決にもつながらないどころか、精神的に追い詰...

安倍首相がトランプに1兆2千億円で大量購入約束「F35戦闘機」に欠陥か! 日本でも米でも墜落、米監査院が問題視

 世界に嘲笑されるような過剰接待を繰り広げたトランプ来日。しかも、その成果とやらは、トランプ自身が明かしたように“農産物の関税大幅引き下げ交渉を参院選後まで引き延ばす”というシロモノで、いかに安倍首相が国民を舐めきっているかが露呈させるかたちとなった。  だが、安倍首相が...