パチンコホール最大手が「就業時間内禁煙」を実施へ。テレワーク勤務者も対象

 2018年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立。2020年4月1日より全面施行されたことで、多数の者が利用する施設の管理者には「受動喫煙防止」に必要な措置を講ずるように求められた。

 原則としてオフィスビルやショッピングモール、飲食店やホテルなどは禁煙。パチンコホールも例外ではなく、「店内全面禁煙」「店内禁煙で喫煙専用室設置」「禁煙エリアと加熱式専用エリアに分けて営業」「禁煙エリアと加熱式専用エリアに分けた上で喫煙専用室設置」の4つの対応パターンでの営業が義務付けられた。

 全国46都道府県にパチンコホールを展開するダイナムは2020年1月、その改正健康増進法の施行に先駆けて「ダイナム2020 完全分煙化プロジェクト」の記者発表会を開催。全国5店舗で先行実施した完全分煙化のデータ公表と共に「全店舗で分煙を展開し、受動喫煙のない健康的なホールを提供する」と宣言した。

 その他、同社の社長はパチンコユーザーの喫煙率の高さから不安を覚える関係者に対して、「喫煙率が減少を続ける中で、喫煙可能という形態が多くの非喫煙者をホールから遠ざけている可能性もある」ともコメントした。

 同社は2018年4月に、健康経営の理念やあり方をまとめた「健康経営宣言」を制定。従業員の一人ひとりが健康に対する意識を高め、心身共に健康でゆとりのある暮らしを営み、働くことができる労働環境の整備に取り組んでいる。

 これまでも従業員及びその家族の健康増進を目的に、バックヤードの完全分煙化、禁煙タイム、禁煙成功者への補助金支給などを実施。社内禁煙率の低減に努めている。

 その取り組みをさらに前進させるべく、同社は2021年3月1日よりグループ従業員約1万6千人を対象に、店舗・本社・物流センター・研修所など全ての事業所での「就業時間内禁煙」を開始することを決定。公式HP上で発表した。

 これはテレワーク勤務者も同様で、就業中はいかなる場所でも禁煙。従業員にはオンライン禁煙サポート(医師による無料相談)や卒煙チャレンジなどの禁煙サポートを実施し、禁煙成功者には10,000円を上限とした補助金を支給するという。

 就業時間内禁煙については、ダイドードリンコが2020年9月から、小林製薬やイオンが2021年1月から実施するなど、多数の企業が従業員の健康増進に取り組んでいる。

 業界のリーディングカンパニーであるダイナムの動向には多くの関係者が注目しているだけに、今後、同様に就業時間内禁煙を実施するパチンコホール企業が増える可能性もあるのではないだろうか。

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JRA武豊ディープモンスターが蛯名正義「有終の美」にご迷惑!? 快勝でクラシックに名乗りも、グリーンチャンネルにまさかのアクシデント……

 28日には、中山・阪神・小倉の3場で合計36レースが行われた。

 この日をもって34年の騎手生活にピリオドを打ったのが、G1通算26勝を誇る蛯名正義騎手だ。現役最後のこの日は合計7鞍に騎乗。5Rと10Rで見事な勝利を収め、通算勝利数を史上4位の2541勝に伸ばし、ムチを置いた。

 結果的に現役最後の勝利となったブラッドストーンS(3勝クラス)では、9番人気の伏兵スマートアルタイルに騎乗。この日に懸ける蛯名騎手の気迫が伝わる後方から直線一気の差し切りで、同馬を1年3か月ぶりの勝利に導いた。ネット上のSNSや掲示板では蛯名騎手の騎乗ぶりを称賛する声が相次ぎ、現役最後の白星に感動したファンも多かったようだ。

 しかし、この“最後の勝利”の瞬間を、競馬中継を行っているグリーンチャンネルではライブで届けることができなかったようだ。

「無観客開催が続き、グリーンチャンネルでは『中央競馬全レース中継』を午前中から全て無料で放送しています。しかし、この日は肝心の蛯名騎手最後の勝利を“生中継”できないというアクシデントに見舞われました。

その理由は、直前に行われた阪神10RのすみれS(L)の発走が遅れてしまったためです。15時1分に予定されていた同レースは、無事ファンファーレも鳴り響き、これからゲートインというところで1番人気ディープモンスターの落鉄が判明。蹄鉄を打ち替えるため、発走時間が大きく遅れてしまいました」(競馬記者)

 結局、ディープモンスターの蹄鉄を打ち終わったのは、予定時刻から10分が過ぎたころ。つまり、15時10分に発走予定だった裏の中山10Rと被ってしまったのだ。グリーンチャンネルでは、阪神のすみれSをそのまま中継。ディープモンスターがスタートで外に大きくよれるアクシデントを乗り越え、後方から差し切って春のクラシックに名乗りを上げた。

 その後グリーンチャンネルでは、すぐに終わったばかりの中山10RをVTRで放送。そして、蛯名騎手の2541勝目を目にすることとなった。

「長年競馬を見ているファンは分かると思いますが、発走が遅れること自体は何ら珍しいことではありません。特に3場開催ともなれば、発走時間が被り、一方がVTR放送になることも頻繁にあります。

今回はたまたま、蛯名騎手のレースと被ってしまいましたが、もちろん不可抗力の出来事。ただ、グリーンチャンネルの伊藤政昭キャスターがVTR放送になってしまったことに恐縮していたのが印象的でしたね」(同)

 コロナ禍でなければ、多くのファンが中山競馬場に詰めかけ、蛯名騎手の最後の雄姿を目に焼き付けていたことだろう。ディープモンスターの落鉄に端を発した今回のプチ“放送事故”。ファンとしては、ある意味で“記憶”に残る有終の美となったかもしれない。

『世界の果てまでイッテQ!』“マイナス14度”極寒ロケに「危険」と心配の声! おかずクラブ・オカリナの体調心配する声も

サイゾーウーマンより】

 2月21日に放送されたバラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)で、芸人に対して“危険な演出”があったと、ネット上で物議を醸している。

 番組では「温泉同好会 寒中水泳SP in 北海道」という企画を放送。お笑いコンビ・ガンバレルーヤのよしことまひる、おかずクラブ・オカリナ、椿鬼奴の4人で、北海道にある日本最北の不凍湖・支笏湖を訪れた。

「マイナス14度という極寒の中、4人は“アイスウォーク”というアクティビティに挑戦。これは、氷が張っている湖の上を歩いたり、あえて氷を割って水中に落ちるのを楽しむもの。この内容を聞いたオカリナが『それは事故』とツッコミを入れるなど、抵抗感を示していた4人でしたが、結局全員でチャレンジすることになりました」(芸能ライター)

 この際、番組オリジナルの“ミニゲーム”も実施。1万円の入った賞金袋3つと、3万円の入った賞金袋1つが氷上に置かれ、鬼奴、まひる、オカリナはそれぞれ1万円の袋を拾うことに成功。しかし、最後に挑戦したよしこが3万円の袋を拾おうとすると氷が割れ、ほかの3人が水の中に落下することに。よしこは彼女たちを助けようとするも失敗し、全員が落水する結果となったのだ。

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相葉雅紀の愛すべきドジ伝説 嵐のムードメーカー、メンバーも放っておけない魅力

嵐公式インスタより

正解のないWEBマガジン〜wezzyより】

 嵐のオリジナルドキュメンタリー『ARASHI’s Diary -Voyage-』の最終話が2月28日にNetflixで全世界独占配信される。約2年に渡って配信されたドキュメンタリーだが、最終話は嵐メンバーの活動休止前の24時間を追いかけた内容だ。

 最終話の配信は、嵐の公式インスタグラムのストーリーズでも告知。久々にインスタグラムが更新されたことに、ファンはSNSで「インスタが上がってるだけでうれしい」「更新されてるだけで叫びそうになったし泣いた」と感激していたようだが、一方では「やっぱり嵐の5人のわちゃわちゃが見たい」と活動休止からの復活を願う声もある。

 現在、大野智以外の4人はソロ活動を行っているが、バラエティなどでは嵐やジャニーズにまつわる話をすることも多く、その度にファンは「話題に出してくれるのうれしい」と喜んでいる。

マンガ『デデデデ』に圧倒的支持…“劇的・勝利”を排除、“日常の圧倒的な強さ”を描く

 第66回小学館漫画賞が1月19日、発表された。同賞一般向け部門を受賞したのは『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(浅野いにお、小学館、以下『デデデデ』)。

 物語では東京の上空に浮かぶ巨大宇宙船と、その下で宇宙船出現前と変わらない日常を生きる(あるいは生きようとしている)女子たちの姿が描かれている。同作品はインターネット上などで「東日本大震災や東京電力福島第1原発事故後の日本を風刺している」「世界中を混乱に陥れている新型コロナウイルス感染症が作品のモチーフだ」などと騒がれているが、実はそうではないらしい。

 浅野氏といえば、これまでも『ソラニン』(浅野いにお、小学館)『おやすみプンプン』(同)など、時代とともに変わりゆく現代人の内的葛藤とリンクする作品を世に送り出してきた。いったい、それはどのような目線と思いで作られているのだろうか。

 Business Journal編集部は2月中旬、マンガ家第一の読者であり、『デデデデ』立ち上げ担当編集でもあった小学館・ビッグスピリッツ編集部の茂木俊輔氏にインタビューした。「電子コミックス全盛」「出版不況」「誰もがクリエイターになれる」などと言われる時代。そんな世の中に求められている編集者の役割やセンス、必要な考え方を聞いた。

『ソラニン』と『タッチ』に通底するものとは

――浅野さんは編集者からみてどういう漫画家さんなのでしょうか。

茂木氏(以下、茂木) 浅野いにおさんは自分よりひとつ年上で、ほぼ同世代なんですが、入社2年目の2005年に週刊「ヤングサンデー」(小学館)で『ソラニン』の連載が始まった時は「ついに岡崎京子でもなく、松本大洋でもない。自分の世代の語り部が出てきた!」と皮膚感覚でわかりました。

 というのも、当時 職場にいた年上の編集者が『ソラニン』をめちゃくちゃ嫌ってまして(笑)「ヒロイン(の井上芽衣子)の鼻がつぶれてる!」とか、登場人物たちの言動を「ゆとりだ!」「甘えだ!」とか非難していました。でも逆にそれで確信したんですよね。「この先輩たちは何もわかっていない。本当に新しい人が出てきたんだ!」って(笑)。そういう意味でも自分の中では特別な作家さんで、5年後くらいにスピリッツに異動して、担当させていただけることになった時は嬉しかったですね。

 浅野さんの漫画には「自意識」とか「モラトリアム」とか「同調圧力や一方的な正義感への嫌悪」といった一貫したテーマが根底にあります。でも何より特徴的なのはずっと「日常」を描き続けてきた作家だということだと思います。

ソラニン』はヒロインの芽衣子、その彼氏の種田成男、ビリー(山田二郎)の3人がメーンの主要登場人物なのですが、途中、種田が死んでしまいます。ビリーはもともとは芽衣子のことが好きでした。一方、芽衣子は種田の残した歌「ソラニン」を演奏して歌いたいとビリーに頼み、一緒にバンドを始めるというストーリーです。

 実はこれって構造的に『タッチ』(あだち充、小学館)とよく似てるんですよね。ヒロインの浅倉南、上杉達也・和也兄弟の三角関係があって、途中で和也が死に、彼の残した夢をかなえるために達也が野球を始める。『タッチ』では甲子園での激闘を終え、『ソラニン』ではライブを終え、最終回では登場人物たちが日常に回帰してゆくというところもよく似ています。

 ただ『タッチ』と違い、『ソラニン』では”ヒロインである芽衣子”のほうがバンドを始めるところが2000年代的だったりするんですが、何より決定的に違うのが『タッチ』でいうところの「ライバルとの激闘」や「甲子園での優勝」すらないところなんですよね。他のバンドと戦うこともないし、もちろんプロデビューの話も来ない。劇的なことは何一つ起きないし、ただ一度の勝利すら誰ひとり掴まない。

 そもそもこの作品は「同棲している芽衣子と種田が倦怠期を迎えている」ところから物語が始まります。一般的な恋愛マンガで描かれるような「キスや性行為に至るまでの恋人同士の劇的な瞬間」がすべて終わってしまった後の日常を描いている。

 同様に『おやすみプンプン』も運命の恋人と死に別れた主人公が、終わりのない日常に埋没してゆく話ですし、『勇者たち』も魔王を滅ぼしてしまった後の勇者一行の話です。

 浅野さんがずっと一貫して描き続けていることは「劇的というものをいとも簡単に打ち砕く、日常の持つ圧倒的な力」なんです。

『デデデデ』でも巨大な宇宙船が東京上空に浮かんでいるのに、ちっとも劇的な展開は起きません。普通そういう状況だったら、米ハリウッド映画『インデペンデンス・デイ』(ローランド・エメリッヒ、20世紀フォックス)みたいな話にすぐになってゆくはずなんですよ(笑)。でも、その下で続く変わらない毎日を、絶望さえもすっかり溶け込ませてしまう日常というものの力を描いている。むしろ、それを強調するために宇宙船という”異常”を空に浮かべてるんだと思います。

「3.11」「コロナ」がモチーフなのか?

――作品が東日本大震災(3.11)や現在の新型コロナウイルス感染症の拡大とリンクしているという声もあります。

茂木 連載当初は「3.11以後をモチーフにしているんですか?」とよく聞かれました。でも僕は浅野さんが描いていることは本質的にずっと変わってないと思っています。この間、漫画賞受賞の祝辞でひさびさに電話をした際には、「最近ではもっぱら、コロナ禍をモチーフにしているんですかって聞かれますよ」と笑っていらっしゃいましたけどね(笑)

 でもそれは『デデデデ』に限ったことではなく、エヴァーグリーンな傑作はそういうものだと思うんです。最近『寄生獣』(岩明均、講談社)や『アイアムアヒーロー』花沢健吾、小学館)を読み返していて、現実社会が似たような状況に陥った時に、人々がどういう行動やリアクションをとるのかってことが、まるで予言でもしたかのように的確に描かれていて驚愕しました。才能ある作家さんは、いつの時代も変わらない人間の習性や、人間の持つ根源的な性質に対しての観察眼が鋭いんでしょうね。

 だからコロナが起きれば、コロナをモチーフに描いているように見えるし、3.11直後ならば、それを描いているように見える。そのことが、いつの時代にも通じる作品であることを証明していると思います。

――編集者としてアドバイスしたことはありますか?

茂木 自分が『デデデデ』を立ち上げる時にチャレンジしたかったことは、『ソラニン』『プンプン』という傑作で確立された「浅野いにお」作品の幅を、より広げたいということでした。

 僕は週刊「少年サンデー」出身で、高橋留美子先生を担当させていただいていたこともあって「漫画はキャラクターがすべてである」という教えが根底にあるんです。

 だから浅野さんに唯一注文したのは、「ソラニン、プンプンの登場人物は主役も脇役も一人残らず『浅野いにお』の分身だと思う。でも次の作品では、そこを超えた強力なキャラクターを一人作って、そのキャラクターを中心に回してほしい」ということでした。その結果かどうかはわかりませんが、1話目のネームを読んで「おんたん」(編集部注:主人公のひとり、中川凰蘭)というキャラクターと出会った時は「これだっ!」と思いましたね。

――そういわれると門出は確かに今までの浅野さんの作品にいたキャラクターですね。「おんたん」の存在は作品のイメージに大きなインパクトを与えている。

茂木 喋り方も特徴的ですよね。現代の女子高生の「一般的な喋り方」ではないので、リアリティーがあるかないかでいえば、ないと思うんですが(笑)、キャラクターとしてハマってますよね。逆に変にリアリティーを出そうとして「マジ卍(まんじ)!」とか言わせちゃうと、すぐに古く、ダサくなってしまうだろうし(笑)。

『デデデデ』は1巻が出た時に調べたらメーン読者が10代後半で、浅野さんの原画展なんかをやっても、未だにお客さんは若い子がほとんどなんですよね。

『ソラニン』を描いていた20代の頃ならまだしも、キャリアも長くなってきた中で、自分よりもかなり若い層を狙ってそこに届かせることは なかなかできることではないので、本当にすごいなと思いますし『デデデデ』は『ソラニン』や『プンプン』に比べて一番グッズ化が多かった作品でもあるんです(上記写真参照)。そういう意味で「キャラクターものにして欲しい」という僕の当初の要望もしっかりと叶えてくれていることもすごい(笑)

――「おんたん」と言えば、茂木さんは『デデデデ』の中で最も印象に残る一コマ(下記画像)でもあげていますね。日常と絶望が交錯する屈指の名シーンだと思います。

茂木 親友のキホ(栗原キホ)が死んだ翌日、いつもと同様に明るい「おんたん」を見て、門出がその事実を伝えようとした瞬間のシーンですね。終盤まで読むとこの返答に二重の意味が隠されていたこともわかる仕掛けになっていて、その意味でも非常に印象的な1コマです。本編もスピリッツ誌上では いよいよラスト目前になってきていますが、ぜひとも最後まで読んでいただきたい傑作だと思っています。

黒子として漫画家の作品を世に送り続けるということ

――今の時代におけるマンガ雑誌やマンガ編集者の役割ってなんだと思いますか?

茂木 今ってもう「LINEマンガ」みたいなスマホアプリで、いろんな雑誌の注目作品が指ひとつで読めるようになったじゃないですか。数年前にそういう流れが始まった頃に「マンガ雑誌って、これから先なんの意味があるんだろう?」って悩んだことがあって… でもそういう時代だからこそ、一番大切なのは自分の所属している媒体の「暖簾」を忠実に守ってゆくことだって気づいたんです。自分の場合は「ビッグコミックスピリッツ」という40年続いてる暖簾、即ちブランドなわけですけど。

――どういうきっかけでそう思うに至ったんでしょうか?

 僕は中学1年生の頃に「週刊少年ジャンプ」(集英社)を買い始めて、その後「週刊少年サンデー」「週刊ヤングサンデー」「スピリッツ」(小学館) に流れていくという読者体験をしていて、そういう意味で小学館マンガのカラーみたいなものはずっと肌で感じてきたし、ブランド消費者としての自信はあるんです。なんせ当時、親からもらった小遣いなんて1000円程度で、その中から自分が買うべき雑誌を取捨選択しなければいけない。全収入の4分の1をどれに振り分けるかってことですから、その当時の人生における最重要命題ですよ(笑)

 で、中1の時に「ジャンプ」をやめたきっかけは今でもはっきり覚えていて、それは女優のグラビアと電車内の吊り広告をやり始めたことなんですよね。

 一般的には当時(1996年)、『ドラゴンボール』『幽遊白書』『SLAM DUNK』の3作品が終わったから部数が落ちたって言われています。もちろんその面が大きかったんだと思うんですけど、僕自身は「この3作が終わったって、またこの後、ジャンプならきっと面白い作品が始まるはずだ」って信じて、しばらく買い続けていたんです。でもある号でついに「週刊少年マガジン」(講談社)と同じようにグラビアと車内吊りを始めた時に「ああ、もうジャンプはジャンプじゃなくなったんだ!」って、子供ながらにめちゃくちゃショックを受けて買うのをやめたんです。

 で、当時その「マガジン」は『金田一少年の事件簿』『サイコメトラーEIJI』『GTO』などの看板作品が全て実写ドラマ化され大ヒットという「マガジンブランド」が光り輝いていた時代で、それゆえに迷走したジャンプを抜いて雑誌部数も1位になるんですけど、だからこそ そのカラーが苦手だった僕は買わなくて(笑)、結果、「サンデー」「ヤンサン」「スピリッツ」と小学館ブランドのヘビーユーザーになっていったんですけど……

――根っからの小学館ブランド好きなわけですね(笑)

茂木 はい。でも大学時代にその「スピリッツ」も買うのを止めたんです。それもさっきの「ジャンプ」とまったく同じ理由で!スピリッツはそれまでずっと佐久間良一さんの描く果物のキャラクターのイラストが表紙だったんですけど、ある号でグラビアの女の子表紙に切り替わったんですよね。それで「ヤングジャンプ(集英社)や、ヤングマガジン(講談社)の真似するようになったのか…もうこの雑誌はダメだ」と思って、読むのをやめました。

 その二つの体験は自分の中で結構な核になっていて。ブランドが好きっていうのは、つまりは「送り手の感覚を信じている」ってことなんです。その送り手が迷ったり、他を真似したりしだしたら、そのブランドを愛していたファンは「裏切られた!」とショックを受けます。僕が大学生の頃に、浜崎あゆみさんが雑誌「ROCKIN’ON JAPAN」(ロッキング・オン)の表紙を飾った時も、周りでちょっとした騒ぎになったんですけど(笑)、それも同じ類の話ですよね。

――スピリッツのブランドっていうのはどういう特徴なんでしょうか?

茂木 個人的にスピリッツのブランドイメージは「青春/モラトリアム」だと思っています。80年代は『めぞん一刻』(高橋留美子、同)、90年代は『東京大学物語』(江川達也、同)、2000年代以降は『アフロ田中』(のりつけ雅春、同)と、その系譜の作品がずっと雑誌の看板作品ですし、「自意識」や「内面語り」が織り込まれた傑作がスピリッツには多い。浅野さんの作品もまさにそうですし、職業マンガである『編集王』(土田世紀、小学館)やスポーツマンガである『ピンポン』(松本大洋、同)においても、モラトリアムをひきずった登場人物がそれを乗り越える展開になっていたりします。

 それとギャグ漫画におけるもう一つの軸が『サルでも描けるまんが教室』(相原コージ、竹熊健太郎、同)や、現在も続いている『気まぐれコンセプト』(ホイチョイ・プロダクションズ、同)に見られる「茶化しギャグ」です。

 そのずっと培われてきたブランドイメージを自分の中にしっかり持って読者と向き合っていくことが大事だと思うんですけど、やっぱり売れている雑誌や売れているマンガ作品があると、それを表面的に模倣した企画を作ってしまうこともあるんですよね。

 でも僕が読者の頃に「ヤンジャン」「ヤンマガ」より売れていない第三勢力である「スピリッツ」を読んでいたのは、そこにしかないカラーがあったからで「スピリッツらしさ」が好きだったからなんです。それを好きな人は世代を超えても居続けると思うし、そこを踏み外したら読者はがっかりして離れます。かつての自分のように。

 モスバーガーが一番やっちゃいけないことは、マクドナルドの真似だし「ペヤングソースやきそば」が一番やっちゃいけないことは「日清焼そばU.F.O」の真似なんです。

暖簾を守るとはどういうことか

――とはいえ、ずっと同じような毛色の作品ばかりを掲載し続けるのは保守的だし、読者は飽きてしまうのでは?

茂木 もちろん暖簾を守るというのは、同じことを続けていけばいいということじゃないです。たとえばNHK教育テレビ(Eテレ)の『ねほりんぱほりん』って番組があるじゃないですか。あの番組には元ヤミ金とか、パパ活女子とか顔出ししたくないような事情を抱えた人たちが毎回出てくるので、ともすれば『クレイジージャーニー』(TBS系)や『給与明細』(テレビ東京系)みたいなアウトローな雰囲気の番組になってしまっても本来おかしくないと思うんです。

 でも「Eテレといえば人形劇・教育番組」という我々の意識の中にあるブランドイメージをある意味 逆手にとりつつも、その文脈上にしっかり落とし込んで作られている。だから本来なら上品で教育的なEテレからしたらふさわしくないような内容だったはずが、もはやEテレ以外では成立しえない番組としてできあがっています。もともと持っていたブランド文脈を損なわずに、そのブランドが扱うことができるレンジを広げてしまっているのが見事ですよね。

 暖簾を守り続けるというのは、旧来のブランドイメージに縛られて時代性を失ってゆくということではなくて、培ってきたブランドイメージと時代性を交錯させて、その時にそのブランドでしかできないことを提示し続けられるかってことだと思うんです。従来のジャンプ主人公のイメージを真正面から裏切ることで、ジャンプブランドを更新し、主人公キャラクターのレンジを広げた『DEATH NOTE』(大場つぐみ・小畑健、集英社)もそうですし、『ガリガリ君 コーンポタージュ味』なんかもそうだと思います。

 さっき『ソラニン』が『タッチ』に似ているって話をしたと思うんですけど、あれも良い例ですよね。『タッチ』という小学館的なブランドカラーを決定づけた作品の文脈上に2000年代的な新しい要素が組み込まれた作品として『ソラニン』が存在している。

 自分が担当した作品の中では『恋は雨上がりのように』(眉月じゅん、小学館)もスピリッツ伝統の「青春/モラトリアム」の系譜上にある2010年代を代表するスピリッツ作 品だと思います。

――現在、担当されている作品ではどうでしょう?

茂木 今、担当しているのは『異世界失格』(原作・野田宏、作画・若松卓宏、同)という異世界マンガなのですが、これもスピリッツの伝統の「茶化しギャグ」のブランドカラーが入っています。

 死にたがりの文豪が異世界に転生するというストーリーなんですが、主人公はそもそも生きたくないから勇者にもなりたくないし、チート能力も何ひとつ持っていない。でも、生前から女にモテる人だったから女にはモテます。これは「なんの取柄もなかった主人公が勇者として転生し、チート能力を手にして、それがゆえに女にモテる」っていう異世界モノのテンプレートへの茶化しなんですよね。

――流行のジャンルを取り入れながらも、その中でカラーを提示しているということですね

茂木 萌えマンガ、グルメマンガ、異世界マンガなど、時代に応じて流行りのネタやジャンルはその都度出てくると思うんですが、当該ジャンルのその時 一番売れている作品をただ模倣しても仕方ないというか、あくまで「スピリッツというブランドでやるのであれば、どういう風に料理するべきなのか」という解答を提示できないとやる意味がない、と自分は思うんです。

 ブランドが一番危うくなるのは、ジャンルとしては流行っているけど、別にどこに載っていても変わらなそうなマンガや、その雑誌らしさが見えないマンガばかりが載っている時だと思います。その瞬間は多少売れるかもしれないけど、やはり根っこがないだけに、ずっとうちのブランドを愛してくれた読者をがっかりさせてしまうだけでなく「この雑誌で描きたい」と思ってくれる作家さんも来なくなってしまう。

 スピリッツで描きたいと投稿してきてくれる新人作家さんにとっても「浅野いにお先生が描いてる雑誌なので応募しました!」みたいに、たいていはその雑誌のブランドカラーを体現している作家さんの存在が強力な引力になっているんですね。つまりは読者だけでなく描き手の側も、ブランドイメージをちゃんと感じ取れる媒体に魅力を感じるということだと思うんです。

「ハルタ」(KADOKAWA エンターブレイン)なんて正にそうですよね。雑誌の部数だけでいえば「ジャンプ」の足元にも及ばないと思いますけど、『乙嫁語り』の森薫先生が中心にいて、ババーンとブランドイメージを体現されていて、『坂本ですが?』(佐野菜見)『ダンジョン飯』(九井諒子)のような国民的ヒット作も何本も出ている。それらの作品には濃厚な「ハルタカラー」がある。「広く売れること」と「ブランドカラーを維持する」ことが相反する要素ではないと思い知らされます。 

 スピリッツも40年という長い間続いてこられたのは、これまでスピリッツが提示してきたブランドに価値を見出してくれた読者の方や、作家さんが居続けてくれたからです。

 なので新しいマンガを送り出すことで、そのブランドイメージを忠実に守ってゆくことは、この媒体に属している編集者としての自分の責務です。せっかくこれだけ長く掲げてこられた暖簾があるのなら、そこを強みとして生かしてゆくべきだし、雑誌がどこも苦しい時代だからこそ、どこにも出せない色、即ちレーベルカラーをしっかりと持っているか、それを継承し続けてゆけるかが昔以上に重要になっていると感じています。

(構成=菅谷仁/編集部、月見あいす/ライター・イラストレーター)

●茂木俊輔(もてき・しゅんすけ)

2004年小学館入社。「週刊少年サンデー」に配属の後、2010年より「ビッグコミックスピリッツ」在籍。主な立ち上げ担当作に『恋は雨上がりのように』『デデデデ』『お酒は夫婦になってから』『人魚姫のごめんねごはん』『おかゆネコ』『境界のRINNE』など。現在は『異世界失格』『栄一』を担当。

異世界失格第4集』絶賛発売中

玉川上水で心中に失敗し異世界転生した とある文豪は、チートに溺れる”恥の多い”転生者たちをネタに小説「異世界失格」を書き始める――

 

JRA北村友一「開眼の制御放棄」で女王復活のレコードV! 阪急杯(G3)レシステンシア「悪夢」の主戦降板劇から1年、気になる「次走」は……

 28日、阪神競馬場で行われた阪急杯(G3)は、1番人気のレシステンシア(牝4歳、栗東・松下武士厩舎)が勝利。一昨年の2歳女王が、復活のレコード勝ちを飾った。

「強かったです、はい!」

 規格外の強いレシステンシアが帰ってきた。17頭立て、芝1400mのレース。好スタートを決めたレシステンシアは、内からロードアクアがハナを主張したものの、ペースが落ち着いたところを交わして先頭へ。「自分のリズムに徹しようということを一番に心掛けて、馬が自然とスピードの違いで(ハナへ)行ったので逆らわずに」という北村友一騎手の好判断もあってペースを緩ませることを許さず、最初の600mを33.9秒の高速ペースで隊列を牽引した。

 同じ阪神の1400mで行われた前日の最終レースでは、オーマイガイが最初の600mを33.2秒で逃げて、最後は2番手を追走したワンダーアフィラドと揃ってブービーと最下位。この日の阪急杯も普通の逃げ馬なら、最後に止まってしまってもおかしくなかったが、ここからが女王レシステンシアの真骨頂だった。

 最後の直線に入ると、2番手から食い下がってきたジャンダルムを逆に突き放す貫禄の走り。最後はミッキーブリランテが2番手に浮上したものの、2馬身差を付けて阪神1400mのコースレコードを0.1秒更新した。

 レース後、「メンバー自体は『楽ではないな』と思っていたんですけど、この馬も古馬になって調教の感じもよかったですし、凄く期待していたので無事に勝ててホッとしています」と笑顔が絶えなかった北村友騎手。

 昨秋のマイルCS(G1)では8着と初めて馬券圏内を外したが、2021年の始動戦を最高の形で勝利した。

「勝利騎手インタビューで北村友騎手も『強い』と繰り返していましたが、本当に強い競馬でした。レシステンシアといえば、一昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)もレコード勝ちしましたが、あの時もハイペースで前に行ったにも関わらず、最後まで止まらない圧巻の競馬。

この日はあのレースを彷彿とさせるような競馬でしたし、折り合いを気にして下手に抑えず、馬の気持ちを優先させた北村友騎手の判断が最大の勝因ではないでしょうか。先々が楽しみになる内容でした」(競馬記者)

 北村友騎手とレシステンシアといえば重賞2連勝で2歳女王に上り詰めたコンビだが、続くチューリップ賞(G2)では単勝1.4倍に推されたものの、最初の600mを35.1秒のスローペースで逃げて3着に惨敗……主戦降板の”悪夢”に繋がった経緯がある。

 そんな苦い経験もあってか「(再び)乗せていただけることを嬉しく思っていました」と、改めて関係者へ感謝の意を伝えた北村友騎手。馬の気持ちを最優先した強いレシステンシアを復活させたことで「次も楽しみが広がっていきますので、応援していただければと思います」と力強い言葉で勝利騎手インタビューを締めくくった。

 この勝利には元JRA騎手のアンカツこと安藤勝己氏も「思ったよりもタメた逃げやったけど、パンパンの良馬場ならやっぱり速い。離して逃げてれば、もっと時計出てたよ」(公式Twitter)とコメント。女王復活を印象付けたこの日のレシステンシアだったが、さらに進化の上積みがあることを示唆している。

 気になる次走については「オーナーと相談します」としたものの「1200mでもありなのかな」と春の高松宮記念(G1)に含みを持たせた松下武士調教師。ハイペースでも簡単には止まらない規格外の走りを復活させた2歳女王は、2つ目のビッグタイトルへ視界良好だ。

パチスロでも感じる日本人の特徴!?【濱マモルの のほほんコラムVol.85~懐疑的~】

 2月17日から、日本でも新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。

 新型コロナウイルスワクチンの接種は16歳以上が対象で、3週間間隔で2回の接種が必要とのこと。報道によると、まずは医療従事者、4月12日からは高齢者への優先接種が開始され、5月以降に一般の人への接種が始まる…というスケジュールだという。

 このワクチンは、アメリカのファイザーとドイツのビオンテックが共同開発したもの。春には別の製薬会社が開発したワクチンも承認される見込みとのことだが、これについて報道番組内では「なぜ日本の製薬会社ではワクチンの開発が遅れているのか」との投稿が寄せられていた。

 確かに、日本にも製薬会社は多数あるし、ワクチンを開発する技術者もいるだろうが、世界には一歩も二歩も遅れている。アタシも疑問に感じたところ、この投稿について専門家は「仮に日本で積極的にワクチンを作っても、そのワクチンに対して懐疑的で接種が広まらなければ、国もそこまで協力的ではないこともあり、赤字で会社が潰れる」と回答。要するに、技術はあっても土壌がないのだそうだ。

 島国のDNAなのか。日本人は変化を嫌う傾向にあり、新しいものに拒絶反応を示す人々も少なくない。かくいうアタシも同じであり、未知なるウイルスに対応するというさらに未知なるワクチンを進んで接種するかと問われれば即答はできないし、調査を行った企業によって結果は違えど、約3割、中には5割以上がワクチン接種に対して「しばらく様子をみたい」と回答したアンケートもあったほどだ。やはり、懐疑的な人々はいるのである。

 これはパチスロでも同じことがいえる。時代は5号機から5.5号機、5.9号機から6号機へと移り変わり、有利区間の概念により一撃2,400枚が上限に。射幸心を抑えるべくボーナスの払い出し枚数や出玉率も低下し、出玉試験には中短期1600Gの項目も加えられた。

 結果、5号機と比べてまったりとしたゲーム性に変化したことは否めないが、その分、遊びやすくはなったし、5.9号機と違ってAT・ART抽選に設定差を付けられるし、天井機能も復活したし、ゲーム性の幅は格段に広がった。それなのに「つまらない」とひと言で片付けて、いまだ6号機を敬遠する人々はいかにも日本人気質であり、個人的には正直、もったいないと思うのである。

 2月8日には、注目のタイトルが一気にデビューした。当コラムでは何のためにもならないことばかり書いているが、腐ってもパチスロライターである。

 勉強とばかりに先日、仕事の合間にふらりとホールへ出向いて前々から気になっていた『政宗3』を初打ちしたところ、一度もATを引けずに財布は空っぽ。あまりに理不尽な展開は、懐疑的とはいわないまでも受け入れがたい事象であり、帰宅後は晩酌をしながら設定推測要素をチェック、適当な台選びをした自分自身にキレつつ、リベンジを誓ったのでありました。

(文=濱マモル)

JRA武豊メイケイエール「実績断然」も課題あり!? エリザベスタワーは新コンビ・川田将雅と巻き返しへ【チューリップ賞(G2)展望】

 3月6日、阪神競馬場ではチューリップ賞(G2)が開催される。桜花賞(G1)と同じ阪神1600mで行われ、3着馬までに優先出走権が付与される。

 過去10年で、このレースをステップに5頭が桜花賞を制覇。G2に格上げされた18年以降は勝ち馬こそいないが、3年連続で桜花賞2着馬を出すなど、本番に直結するレースであることに変わりはない。

 例年なら前年の阪神JF(G1)上位組が大挙出走してくるが、今年は1~2着馬は桜花賞に直行。3着馬もフラワーC(G3)で始動予定だ。阪神JF組で唯一出走を予定しているのが4着馬のメイケイエール(牝3歳、栗東・武英智厩舎)である。

 そのメイケイエールは、重賞2勝を含むデビュー3連勝を飾った快速牝馬。4連勝を狙った前走は、出遅れて後方からの競馬を強いられた。道中は掛かり気味に位置を押し上げていくと、直線では一瞬突き抜けると思わせるほどの伸びを見せた。しかし、最後は坂を上ったところで息切れ。結局、勝ったソダシから0秒2差の4着に終わった。

 デビューから1200mで2連勝を飾ったように本質的にはスプリンターだが、初マイルの前走で距離克服にはメドが立ったと言えるだろう。それでも課題は、これまで通り「折り合い」の一点。鞍上を務める武豊騎手は、前走後も「なかなか折り合いに苦労しました」と話し、武智調教師も「とにかく我慢のレースを」と課題解消に陣営は一丸となり取り組んでいる。

 実績的には抜けた存在だが、約3か月ぶりの実戦で、あくまでも桜花賞を見据えたたたき台。折り合いを重視しすぎれば、他馬に足をすくわれる可能性も十分あるだろう。

 打倒メイケイエールの筆頭がエリザベスタワー(牝3歳、栗東・高野友和厩舎)だ。

 新馬戦をノーステッキで快勝。その勝ちっぷりから一躍、桜花賞候補と騒がれたが、1番人気に支持された前走のエルフィンS(L)はまさかの9着に沈んだ。デビューからの2戦は武騎手が手綱を取ったが、今回は川田将雅騎手に乗り替わる。

 1週前追い切りでは、栗東坂路で51秒7-12秒6の好時計をマークするなど、桜花賞の権利獲りに向けて至極順調。母はドイツのオークス馬という良血馬が、新馬戦を差し切った阪神マイルの舞台で巻き返しを図る。

 福永祐一騎手から池添謙一騎手への乗り替わりで巻き返しを図るのはテンハッピーローズ(牝3歳、栗東・高柳大輔厩舎)だ。

 前走のフェアリーS(G3)では、1番人気に支持されたが、4着に敗れた。レース後、福永騎手は「外へ膨れ気味になって、少しずつ脚をそがれたのだと思います。馬込みに入れる形でないと、現状脚を溜められないのかもしれません」と敗因を分析。そのコメント通りなら、内枠が好走の絶対条件になりそうだ。

 今回鞍上を務める池添騎手は2004年スイープトウショウと16年シンハライトでチューリップ賞を勝っている。その2頭は後に池添騎手とのコンビでG1を制覇している。テンハッピーローズもその流れに乗れるだろうか。

 ストゥーティ(牝3歳、栗東・奥村豊厩舎)は血統が魅力。父はモーリス、そして母リラヴァティはハープスターが勝った14年のチューリップ賞で6番人気ながら3着に好走した経験を持つ。

 このほかには、バリコノユメ(牝3歳、栗東・松永昌博厩舎)にも注目。父ウインバリアシオンはオルフェーヴル世代で、重賞2勝の他、日本ダービーなどG1・2着が4度というシルバーコレクターだった。その2年目産駒が待望のJRA重賞初挑戦を果たす。

 馬主がDeNAの三浦大輔監督というマリーナ(牝3歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、デビュー9戦目でようやく勝ち上がったばかり。開幕を控える新人監督に桜花賞権利獲りの朗報を伝えることはできるか。

 桜花賞に向けた重要なトライアルレースを制するのは果たしてどの馬か。発走は6日15時35分を予定している。

大阪維新「ファクトチェッカー」が一般市民の事実に基づく行政批判を吊るし上げ!「まず吉村のイソジンをチェックしろ」と非難殺到

 大阪維新の会が鳴り物入りではじめた「ファクトチェッカー」が、案の定、炎上している。  はじまりは2月17日、大阪維新の会の公式Twitterアカウントが〈我が党では、昨今の深刻化するデマ情報の氾濫を受け、住民の皆様に正しい情報を知っていただけるよう情報の真偽を客観的事実...

JRA【弥生賞(G2)展望】川田将雅ダノンザキッドに襲い掛かる超新星! C.ルメール×手塚貴久厩舎×サンデーレーシングは「あの天皇賞馬」を彷彿?

 3月7日、中山競馬場では弥生賞ディープインパクト記念(G2)が行われる。

 かつてはクラシックに向けて、最重要トライアルレースと認識されていたが、近年は手薄なメンバーになることも珍しくない。しかし、今年はダノンザキッド(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)の出走で、要注目のレースとなりそうだ。

 昨年12月のホープフルS(G1)を制し、2か月半ぶりの実戦を迎えるダノンザキッド。前年の2歳王者が弥生賞に出走するのは2018年のダノンプレミアム以来、3年ぶりのことだ。

 現時点で3年前のダノンプレミアムと、今年のダノンザキッドは立ち位置が似ている。ダノンプレミアムも無敗で2歳王者(朝日杯FS)に輝き、3冠の期待がかけられていた。しかし、弥生賞を快勝したものの、皐月賞(G1)は挫跖のため回避。日本ダービー(G1)でも1番人気に応えられず、結局クラシック無冠に終わった。

 ダノンザキッドは「ダノン軍団」が味わった3年前の悔しさを晴らしたいところ。そのためにも無敗のまま皐月賞に向かいたい。

 中山2000mのコースは前走すでに経験済み。そのホープフルSでは、オーソクレースやヨーホーレイクという強豪馬に競り勝ち、メンバーレベルがやや落ちる今回は楽勝もあり得るだろう。

 前走後は、2月5日にノーザンファームしがらきから栗東トレセンに帰厩。坂路で速いところを3本消化し、24日の1週前には栗東CWで僚馬と併せて7ハロン97秒4-11秒7としっかり負荷をかけられた。

 安田隆調教師は『スポニチ』の取材に「動きは良かったし、気持ちが入ってきた。レースまでに態勢は整いそう」とコメント。昨年のコントレイルに続く無敗3冠へ向けて、あとは無事にゲートインにこぎつけるだけだ。

 2戦2勝で、まだ底を見せていないシュネルマイスター(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)にも注目したい。デビューは昨年9月の札幌1500mの一戦。中団から早めに動き、4角で2番手に押し上げると、逃げたテンウォークライを差し切り勝ち上がった。

 圧巻だったのは、前走中山のひいらぎ賞(1勝クラス)だ。平均ペースで流れる中、中団を追走したシュネルマイスター。4角4番手から、直線力強く伸びると、2着に3馬身差をつけて完勝した。間隔を空けながら大事に使われており、皐月賞へ向けて打倒ダノンザキッドの1番手に浮上してもおかしくない。

「手塚厩舎×サンデーR」という組み合わせは、フィエールマンと同じ。しかし、この馬は距離には不安が残る。父キングマンは、エネイブルの初年度配合相手になるなど、欧州で期待の種牡馬。JRAではこれまで9頭がデビューし、勝ち上がった4頭が合計7勝している。ただ、勝ち鞍は全て1600mまでで、芝ダート合わせて1600mを超える距離は10戦して「0-0-0-10」と結果が出ていない。

 シュネルマイスターにとって前走から一気に2ハロンの距離延長は大きな課題。前走に続き鞍上を務めるC.ルメール騎手の腕に期待がかかる。

 1月の京成杯で2着に逃げ粘ったタイムトゥヘヴン(牡3歳、美浦・戸田博文厩舎)は、キャリア4戦中3戦が中山2000mというまさに庭とも呼べるコースで、先行力を武器に一発を狙う。

 鞍上は前走好騎乗を見せたM.デムーロ騎手から三浦皇成騎手に乗り替わる。三浦騎手がクラシックを目指していたランドオブリバティはデムーロ騎手に奪われる形となったが、タイムトゥヘヴンとの新コンビで皐月賞の権利獲りに挑む。

 この他には、京成杯でタイムトゥヘヴンから1.1/4馬身差の3着に入ったテンバガー(牡3歳、栗東・藤岡健一厩舎)。ホープフルSでは、ダノンザキッドの4着に敗れたタイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)。2連勝中でメジロ牝系が魅力のワンデイモア(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)などが出走を予定している。

 弥生賞に出走した馬の皐月賞制覇は2010年のヴィクトワールピサまでさかのぼるが、今年はダノンザキッドがこのまま春のクラシックに突き進むのか。それとも伏兵が金星を挙げるのか。注目の弥生賞ディープインパクト記念は7日の15時45分に発走予定だ。