通話アプリの常識を覆す『POPOPO』…GACKTら著名人経営陣が描く戦略とは

●この記事のポイント
多くの著名人が取締役として参画する通話アプリ『POPOPO』は、音声会話に映画的カット演出を加え「日常会話のコンテンツ化」を狙う新サービスだ。低コスト構造とコアコミュニティ志向により、従来SNSとは異なる成長戦略を採用。初期の「過疎」評価の裏で、ポストAI時代のコミュニケーション再設計を試みている。

 2026年3月、次世代通話アプリ『POPOPO』が登場し、ネット上で大きな注目を集めた。1億円規模とされるプロモーションや、アバターを用いた自動カット演出といった特徴的な機能により話題化した一方、SNSでは「過疎」「使い方が分からない」といった否定的な声も目立つ。

 こうした評価は、2021年に急速に拡大した音声SNS「Clubhouse」の失速を想起させるものでもある。しかし、POPOPOを単なる“音声SNSの延長線”として捉えるのは適切ではない。むしろ本質は、従来のコミュニケーションツールとは異なる設計思想にある。

 特に注目すべきは、GACKT、庵野秀明、ひろゆき(西村博之)、川上量生といった著名人が取締役として名を連ねている点だ。広告塔ではなく経営レベルで関与している構造は、このプロジェクトが単なる話題づくりではなく、一定の戦略意図に基づいて設計されていることを示唆する。

●目次

「通話アプリ」を超えた設計思想…会話を“演出する”という発想

 POPOPOの特徴は、「会話そのものをコンテンツ化する」という点にある。従来のSNSや通話アプリが「情報伝達」や「意思疎通」を目的としているのに対し、POPOPOは会話体験を“演出対象”として扱う。

 アバター同士の会話に対し、あらかじめ用意されたカメラワークやカット割りが自動で適用されることで、ユーザーの雑談があたかも映像作品の一部のように構成される。この仕組みは、単なるUI/UXの工夫にとどまらず、「日常の会話をコンテンツへ変換する装置」と位置づけられる。

 デジタルコンテンツに詳しいITジャーナリストの田辺凌馬氏は、次のように指摘する。

「従来のSNSは“投稿内容”がコンテンツでしたが、POPOPOは“会話のプロセスそのもの”をコンテンツに変換しようとしています。これはYouTubeやTikTokの延長ではなく、むしろゲームやライブ配信に近い構造です」

 この視点に立てば、「何をすればいいかわからない」という初期ユーザーの違和感は、既存サービスとの連続性が低いことに起因する自然な反応といえる。

著名人参画の意味…コンテンツ設計としての“取締役会”

 POPOPOのもう一つの特徴は、参画する著名人の役割が明確に分化している点にある。これは単なる話題づくりではなく、コンテンツ設計そのものを担う布陣と見るべきだ。

 まず、庵野秀明氏の関与は、演出設計の中核を担うものと考えられる。映像表現におけるカット割りや間の取り方といったノウハウが、アルゴリズムとして実装されている可能性がある。

 一方、ひろゆき氏や川上量生氏は、ネットコミュニティの形成と拡張に関する知見を持つ。特にニコニコ動画に代表される「参加型コンテンツ文化」の設計経験は、POPOPOのような新規サービスにおいて重要な示唆を与える。

 さらにGACKT氏は、キャラクター性と演出を融合させたブランディングに長けており、アバターを介した自己表現やファンコミュニティ形成において象徴的な役割を担うと考えられる。

 田辺氏はこう分析する。

「この布陣は“マーケティングのための著名人起用”ではなく、“コンテンツを設計するための人材配置”です。特定のユーザー層に深く刺さるサービスを意図的に作ろうとしている点で、従来のSNSとは戦略が異なります」

低コスト構造が示す持続可能性…“小さく成立する”ビジネスモデル

 表面的にはリッチな映像体験を提供するPOPOPOだが、その実態は音声データとアバター制御情報のやり取りが中心であり、動画ストリーミングと比較してサーバー負荷は相対的に低い。

 この構造は、少数のコアユーザーでもサービスを維持可能とする「低コスト・高付加価値モデル」を成立させる。すなわち、初期段階で大規模なユーザー獲得に失敗したとしても、即座に事業が破綻するリスクは限定的と考えられる。

「近年のSNSは“規模の経済”に依存しすぎている側面がありますが、POPOPOはむしろ“密度の経済”を志向しているように見えます。小さなコミュニティでも熱量が高ければ成立する設計です」(同)

 これは、Clubhouseが急速な拡大後にユーザー維持に苦戦した構造とは対照的である。

「過疎」評価の本質…プロダクトと市場のミスマッチか

 現時点での「過疎」評価は、プロダクトと市場の適合性(PMF)が確立されていない段階にあることを示している可能性が高い。

 特に、顔出しを前提とするビデオコミュニケーションに疲労感を抱くユーザー層や、音声中心だが表現力を求める層に対して、POPOPOがどの程度フィットするかは今後の検証課題となる。

 一方で、TikTokが「短尺動画」という新しいフォーマットを定着させたように、ユーザー行動そのものを変えるプロダクトは、初期段階で理解されにくい傾向がある。

 田辺氏は次のように補足する。

「重要なのは“現時点で流行っているか”ではなく、“特定のユーザーにとって代替不可能な体験になっているか”です。その状態に到達すれば、後からユーザーは拡大します」

ポストAI時代のコミュニケーション戦略…「人間らしさ」の再定義

 生成AIの進展により、テキストや画像、動画の生成が高度化する中、人間のコミュニケーションの価値は再定義されつつある。

 その中でPOPOPOが提示しているのは、「声の抑揚」や「間」といった非言語的要素を拡張し、演出によって価値化する試みとも解釈できる。

 これは、AIが効率性を極限まで高める一方で、人間側が「非効率だが豊かな体験」に価値を見出す方向性とも一致する。

「デジタル化が進むほど、人間は“意味”よりも“体験”を求めるようになります。POPOPOはその流れの中で、会話を体験として再設計しようとしているといえるでしょう」(同)

短期評価では測れない“実験性”

 POPOPOに対する「失敗」という評価は、短期的なユーザー数や話題性に基づくものであり、必ずしもプロダクトの本質を反映しているとは限らない。

 むしろ、このサービスは「コミュニケーションの形式そのものを再設計する」という実験的側面を持つ。成功の鍵は、大規模普及ではなく、特定の文脈において不可欠なツールとなるかどうかにある。

 スマートフォンやSNSが登場した当初も、その価値は直ちに理解されたわけではなかった。POPOPOもまた、同様に評価が定まるまでに時間を要する可能性がある。

 重要なのは、既存の枠組みで「使いにくい」と切り捨てるのではなく、その設計思想がどのような未来のコミュニケーション像を示しているのかを読み解くことだろう。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=田辺凌馬/ITジャーナリスト)

通話アプリの常識を覆す『POPOPO』…GACKTら著名人経営陣が描く戦略とは

●この記事のポイント
多くの著名人が取締役として参画する通話アプリ『POPOPO』は、音声会話に映画的カット演出を加え「日常会話のコンテンツ化」を狙う新サービスだ。低コスト構造とコアコミュニティ志向により、従来SNSとは異なる成長戦略を採用。初期の「過疎」評価の裏で、ポストAI時代のコミュニケーション再設計を試みている。

 2026年3月、次世代通話アプリ『POPOPO』が登場し、ネット上で大きな注目を集めた。1億円規模とされるプロモーションや、アバターを用いた自動カット演出といった特徴的な機能により話題化した一方、SNSでは「過疎」「使い方が分からない」といった否定的な声も目立つ。

 こうした評価は、2021年に急速に拡大した音声SNS「Clubhouse」の失速を想起させるものでもある。しかし、POPOPOを単なる“音声SNSの延長線”として捉えるのは適切ではない。むしろ本質は、従来のコミュニケーションツールとは異なる設計思想にある。

 特に注目すべきは、GACKT、庵野秀明、ひろゆき(西村博之)、川上量生といった著名人が取締役として名を連ねている点だ。広告塔ではなく経営レベルで関与している構造は、このプロジェクトが単なる話題づくりではなく、一定の戦略意図に基づいて設計されていることを示唆する。

●目次

「通話アプリ」を超えた設計思想…会話を“演出する”という発想

 POPOPOの特徴は、「会話そのものをコンテンツ化する」という点にある。従来のSNSや通話アプリが「情報伝達」や「意思疎通」を目的としているのに対し、POPOPOは会話体験を“演出対象”として扱う。

 アバター同士の会話に対し、あらかじめ用意されたカメラワークやカット割りが自動で適用されることで、ユーザーの雑談があたかも映像作品の一部のように構成される。この仕組みは、単なるUI/UXの工夫にとどまらず、「日常の会話をコンテンツへ変換する装置」と位置づけられる。

 デジタルコンテンツに詳しいITジャーナリストの田辺凌馬氏は、次のように指摘する。

「従来のSNSは“投稿内容”がコンテンツでしたが、POPOPOは“会話のプロセスそのもの”をコンテンツに変換しようとしています。これはYouTubeやTikTokの延長ではなく、むしろゲームやライブ配信に近い構造です」

 この視点に立てば、「何をすればいいかわからない」という初期ユーザーの違和感は、既存サービスとの連続性が低いことに起因する自然な反応といえる。

著名人参画の意味…コンテンツ設計としての“取締役会”

 POPOPOのもう一つの特徴は、参画する著名人の役割が明確に分化している点にある。これは単なる話題づくりではなく、コンテンツ設計そのものを担う布陣と見るべきだ。

 まず、庵野秀明氏の関与は、演出設計の中核を担うものと考えられる。映像表現におけるカット割りや間の取り方といったノウハウが、アルゴリズムとして実装されている可能性がある。

 一方、ひろゆき氏や川上量生氏は、ネットコミュニティの形成と拡張に関する知見を持つ。特にニコニコ動画に代表される「参加型コンテンツ文化」の設計経験は、POPOPOのような新規サービスにおいて重要な示唆を与える。

 さらにGACKT氏は、キャラクター性と演出を融合させたブランディングに長けており、アバターを介した自己表現やファンコミュニティ形成において象徴的な役割を担うと考えられる。

 田辺氏はこう分析する。

「この布陣は“マーケティングのための著名人起用”ではなく、“コンテンツを設計するための人材配置”です。特定のユーザー層に深く刺さるサービスを意図的に作ろうとしている点で、従来のSNSとは戦略が異なります」

低コスト構造が示す持続可能性…“小さく成立する”ビジネスモデル

 表面的にはリッチな映像体験を提供するPOPOPOだが、その実態は音声データとアバター制御情報のやり取りが中心であり、動画ストリーミングと比較してサーバー負荷は相対的に低い。

 この構造は、少数のコアユーザーでもサービスを維持可能とする「低コスト・高付加価値モデル」を成立させる。すなわち、初期段階で大規模なユーザー獲得に失敗したとしても、即座に事業が破綻するリスクは限定的と考えられる。

「近年のSNSは“規模の経済”に依存しすぎている側面がありますが、POPOPOはむしろ“密度の経済”を志向しているように見えます。小さなコミュニティでも熱量が高ければ成立する設計です」(同)

 これは、Clubhouseが急速な拡大後にユーザー維持に苦戦した構造とは対照的である。

「過疎」評価の本質…プロダクトと市場のミスマッチか

 現時点での「過疎」評価は、プロダクトと市場の適合性(PMF)が確立されていない段階にあることを示している可能性が高い。

 特に、顔出しを前提とするビデオコミュニケーションに疲労感を抱くユーザー層や、音声中心だが表現力を求める層に対して、POPOPOがどの程度フィットするかは今後の検証課題となる。

 一方で、TikTokが「短尺動画」という新しいフォーマットを定着させたように、ユーザー行動そのものを変えるプロダクトは、初期段階で理解されにくい傾向がある。

 田辺氏は次のように補足する。

「重要なのは“現時点で流行っているか”ではなく、“特定のユーザーにとって代替不可能な体験になっているか”です。その状態に到達すれば、後からユーザーは拡大します」

ポストAI時代のコミュニケーション戦略…「人間らしさ」の再定義

 生成AIの進展により、テキストや画像、動画の生成が高度化する中、人間のコミュニケーションの価値は再定義されつつある。

 その中でPOPOPOが提示しているのは、「声の抑揚」や「間」といった非言語的要素を拡張し、演出によって価値化する試みとも解釈できる。

 これは、AIが効率性を極限まで高める一方で、人間側が「非効率だが豊かな体験」に価値を見出す方向性とも一致する。

「デジタル化が進むほど、人間は“意味”よりも“体験”を求めるようになります。POPOPOはその流れの中で、会話を体験として再設計しようとしているといえるでしょう」(同)

短期評価では測れない“実験性”

 POPOPOに対する「失敗」という評価は、短期的なユーザー数や話題性に基づくものであり、必ずしもプロダクトの本質を反映しているとは限らない。

 むしろ、このサービスは「コミュニケーションの形式そのものを再設計する」という実験的側面を持つ。成功の鍵は、大規模普及ではなく、特定の文脈において不可欠なツールとなるかどうかにある。

 スマートフォンやSNSが登場した当初も、その価値は直ちに理解されたわけではなかった。POPOPOもまた、同様に評価が定まるまでに時間を要する可能性がある。

 重要なのは、既存の枠組みで「使いにくい」と切り捨てるのではなく、その設計思想がどのような未来のコミュニケーション像を示しているのかを読み解くことだろう。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=田辺凌馬/ITジャーナリスト)

「脱炭素輸出」は成立するか?AZECが映す日本GX戦略の勝算と国際評価の壁

●この記事のポイント
日本主導の脱炭素枠組み「AZEC」は、アンモニア混焼やCCSなど既存インフラを活用したトランジション型GXをアジアに展開する戦略である。だがEUタクソノミーによる評価問題と、中国の再エネ低コスト攻勢が壁となる。2030年に向け、技術・金融・ルール形成を巡る競争が日本の成否を左右する。

 アジアのエネルギー地図が、大きな転換点を迎えている。日本政府が主導する「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」を軸に、日本企業の脱炭素関連技術の導入が東南アジアを中心に広がりつつある。

 従来、環境対策は「コスト増」として捉えられることが多かったが、現在では「成長市場」としての側面が強まっている。IEA(国際エネルギー機関)などの試算でも、クリーンエネルギー関連投資は世界的に拡大を続けており、特に新興国市場におけるインフラ需要は極めて大きい。

 こうしたなか、日本は欧州とは異なるアプローチでアジア市場に関与しようとしている。その中核に位置づけられるのがAZECである。

●目次

「現実路線」を志向するAZECの設計思想

 AZECの特徴は、各国の経済発展段階やエネルギー事情を踏まえた「多様な道筋(Multi-layered pathways)」を認めている点にある。

 ASEAN諸国では、依然として電力需要が急増しており、安定供給の確保が最優先課題となっている。再生可能エネルギーは重要な選択肢である一方、出力の不安定性や系統整備の遅れといった課題も残る。

 そのため、「一律に再エネへ移行する」という欧州型のアプローチは、現実的ではないとの認識が根強い。

 AZECはこうした現実を踏まえ、既存インフラを活用しながら段階的に排出削減を進める「トランジション(移行)」を重視する。すなわち、短期的には低炭素化、中長期的にはゼロエミッションを目指すという設計である。

日本企業が狙う「パッケージ型インフラ輸出」

 この枠組みの中で、日本企業が提供する技術群が注目されている。代表例が「アンモニア混焼」である。

 既存の石炭火力発電所にアンモニアを混ぜて燃焼させることで、CO2排出量を削減するこの技術は、発電設備を全面更新せずに導入できる点が強みとされる。三菱重工業やIHI、JERAなどが実証・商用化を進めている。

 加えて、排出されたCO2を回収・貯留する「CCS(Carbon Capture and Storage)」や、将来的には水素燃焼への転換も視野に入る。

 重要なのは、これらが単なる装置販売にとどまらない点だ。燃料供給、運用、金融支援を含めた「パッケージ型」での展開が前提となっている。

 トランジション・ファイナンスの活用や政府系金融機関の関与により、導入国側の初期負担を抑えつつ、長期的な運用・保守契約を通じた収益確保が可能になる。これは、日本のインフラ輸出が従来から強みとしてきたモデルの延長線上にある。

「トランジション戦略」の意義

 エネルギー政策に詳しい戦略コンサルタントの高野輝氏は、AZECの意義について次のように指摘する。

「脱炭素は理想論だけでは進まない。特に新興国では、電力の安定供給と経済成長の両立が不可欠です。日本が提示している“トランジション型”のアプローチは、現実的な選択肢として一定の合理性があります」

 一方で、同氏は課題も指摘する。

「問題は、それが国際的に“グリーン”と認められるかどうかです。資金調達や国際評価の観点では、欧州の基準が依然として強い影響力を持っています」

欧州タクソノミーという「見えない規制」

 AZECが直面する最大の課題の一つが、欧州主導のグリーン基準である。

 EUでは、持続可能な経済活動を定義する「タクソノミー」が整備されており、投資判断の基準として広く参照されている。ここでは、化石燃料の利用を伴う技術に対して厳しい目が向けられている。

 アンモニア混焼やCCSは排出削減に寄与するものの、「完全なゼロエミッションではない」という理由から評価が分かれる領域にある。

 仮にこれらが国際的にグリーン投資の対象として認められなければ、民間資金の流入が制限され、日本企業のビジネス展開に影響を及ぼす可能性がある。

「現在の脱炭素投資は、技術競争であると同時に“定義の競争”でもあります。どの技術がグリーンと認められるかによって、資金の流れが大きく変わります。AZECの成否は、このルール形成にどこまで関与できるかにかかっています」(高野氏)

中国のコスト競争力という現実

 もう一つの重要な論点が、中国企業の存在である。

 太陽光発電や蓄電池、EV分野において、中国は圧倒的な価格競争力を持つ。大規模生産によるコスト低減と政府支援を背景に、アジア市場でもシェアを拡大している。

 再エネ設備の価格が下がり続ける中、アジア諸国にとっては「初期投資の安さ」が大きな判断材料となる。

「日本の技術は信頼性や長期運用に強みがありますが、導入コストでは中国勢が優位なケースが多い。最終的には、ライフサイクル全体でのコストと安定性をどう評価するかが鍵になります」(同)

 今後の焦点は、2030年に向けた各国の中間目標の達成状況にある。

 現在は個別の実証プロジェクトや限定的な導入が中心だが、これが広域的なインフラ整備へと拡大できるかが重要な分岐点となる。

 特に、アンモニアや水素の供給網が確立されるかどうかは、AZECの実効性を左右する要素である。燃料調達コスト、輸送インフラ、需要創出のいずれもが未成熟であり、官民連携による長期的な取り組みが不可欠とされる。

日本にとっての戦略的意味

 AZECは単なる環境政策ではなく、日本にとっては産業政策であり、同時に地政学戦略でもある。

 資源に乏しい日本にとって、エネルギー分野での影響力確保は安全保障上の重要課題である。技術と金融を組み合わせたインフラ輸出を通じて、アジアとの関係を強化することは、経済面・外交面の双方において意味を持つ。

 一方で、その成否は以下の三点に集約される。

・国際的なルール形成への関与
・コスト競争力の確保
・技術の社会実装スピード

 これらをいかに両立させるかが、日本の立ち位置を左右する。

 脱炭素を巡る議論は、理想と現実のバランスの上に成り立っている。AZECは、その中で「現実解」を提示する試みといえる。しかし、それが持続可能なビジネスとして成立するかどうかは、まだ結論が出ていない。

 日本企業にとっては、単なる技術輸出にとどまらず、制度設計や国際交渉を含めた総合力が問われる局面に入っている。

 アジアのエネルギー転換を誰が主導するのか。その答えは、今後数年の政策と市場の動きの中で徐々に明らかになっていくだろう。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=高野輝/戦略コンサルタント)

「脱炭素輸出」は成立するか?AZECが映す日本GX戦略の勝算と国際評価の壁

●この記事のポイント
日本主導の脱炭素枠組み「AZEC」は、アンモニア混焼やCCSなど既存インフラを活用したトランジション型GXをアジアに展開する戦略である。だがEUタクソノミーによる評価問題と、中国の再エネ低コスト攻勢が壁となる。2030年に向け、技術・金融・ルール形成を巡る競争が日本の成否を左右する。

 アジアのエネルギー地図が、大きな転換点を迎えている。日本政府が主導する「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」を軸に、日本企業の脱炭素関連技術の導入が東南アジアを中心に広がりつつある。

 従来、環境対策は「コスト増」として捉えられることが多かったが、現在では「成長市場」としての側面が強まっている。IEA(国際エネルギー機関)などの試算でも、クリーンエネルギー関連投資は世界的に拡大を続けており、特に新興国市場におけるインフラ需要は極めて大きい。

 こうしたなか、日本は欧州とは異なるアプローチでアジア市場に関与しようとしている。その中核に位置づけられるのがAZECである。

●目次

「現実路線」を志向するAZECの設計思想

 AZECの特徴は、各国の経済発展段階やエネルギー事情を踏まえた「多様な道筋(Multi-layered pathways)」を認めている点にある。

 ASEAN諸国では、依然として電力需要が急増しており、安定供給の確保が最優先課題となっている。再生可能エネルギーは重要な選択肢である一方、出力の不安定性や系統整備の遅れといった課題も残る。

 そのため、「一律に再エネへ移行する」という欧州型のアプローチは、現実的ではないとの認識が根強い。

 AZECはこうした現実を踏まえ、既存インフラを活用しながら段階的に排出削減を進める「トランジション(移行)」を重視する。すなわち、短期的には低炭素化、中長期的にはゼロエミッションを目指すという設計である。

日本企業が狙う「パッケージ型インフラ輸出」

 この枠組みの中で、日本企業が提供する技術群が注目されている。代表例が「アンモニア混焼」である。

 既存の石炭火力発電所にアンモニアを混ぜて燃焼させることで、CO2排出量を削減するこの技術は、発電設備を全面更新せずに導入できる点が強みとされる。三菱重工業やIHI、JERAなどが実証・商用化を進めている。

 加えて、排出されたCO2を回収・貯留する「CCS(Carbon Capture and Storage)」や、将来的には水素燃焼への転換も視野に入る。

 重要なのは、これらが単なる装置販売にとどまらない点だ。燃料供給、運用、金融支援を含めた「パッケージ型」での展開が前提となっている。

 トランジション・ファイナンスの活用や政府系金融機関の関与により、導入国側の初期負担を抑えつつ、長期的な運用・保守契約を通じた収益確保が可能になる。これは、日本のインフラ輸出が従来から強みとしてきたモデルの延長線上にある。

「トランジション戦略」の意義

 エネルギー政策に詳しい戦略コンサルタントの高野輝氏は、AZECの意義について次のように指摘する。

「脱炭素は理想論だけでは進まない。特に新興国では、電力の安定供給と経済成長の両立が不可欠です。日本が提示している“トランジション型”のアプローチは、現実的な選択肢として一定の合理性があります」

 一方で、同氏は課題も指摘する。

「問題は、それが国際的に“グリーン”と認められるかどうかです。資金調達や国際評価の観点では、欧州の基準が依然として強い影響力を持っています」

欧州タクソノミーという「見えない規制」

 AZECが直面する最大の課題の一つが、欧州主導のグリーン基準である。

 EUでは、持続可能な経済活動を定義する「タクソノミー」が整備されており、投資判断の基準として広く参照されている。ここでは、化石燃料の利用を伴う技術に対して厳しい目が向けられている。

 アンモニア混焼やCCSは排出削減に寄与するものの、「完全なゼロエミッションではない」という理由から評価が分かれる領域にある。

 仮にこれらが国際的にグリーン投資の対象として認められなければ、民間資金の流入が制限され、日本企業のビジネス展開に影響を及ぼす可能性がある。

「現在の脱炭素投資は、技術競争であると同時に“定義の競争”でもあります。どの技術がグリーンと認められるかによって、資金の流れが大きく変わります。AZECの成否は、このルール形成にどこまで関与できるかにかかっています」(高野氏)

中国のコスト競争力という現実

 もう一つの重要な論点が、中国企業の存在である。

 太陽光発電や蓄電池、EV分野において、中国は圧倒的な価格競争力を持つ。大規模生産によるコスト低減と政府支援を背景に、アジア市場でもシェアを拡大している。

 再エネ設備の価格が下がり続ける中、アジア諸国にとっては「初期投資の安さ」が大きな判断材料となる。

「日本の技術は信頼性や長期運用に強みがありますが、導入コストでは中国勢が優位なケースが多い。最終的には、ライフサイクル全体でのコストと安定性をどう評価するかが鍵になります」(同)

 今後の焦点は、2030年に向けた各国の中間目標の達成状況にある。

 現在は個別の実証プロジェクトや限定的な導入が中心だが、これが広域的なインフラ整備へと拡大できるかが重要な分岐点となる。

 特に、アンモニアや水素の供給網が確立されるかどうかは、AZECの実効性を左右する要素である。燃料調達コスト、輸送インフラ、需要創出のいずれもが未成熟であり、官民連携による長期的な取り組みが不可欠とされる。

日本にとっての戦略的意味

 AZECは単なる環境政策ではなく、日本にとっては産業政策であり、同時に地政学戦略でもある。

 資源に乏しい日本にとって、エネルギー分野での影響力確保は安全保障上の重要課題である。技術と金融を組み合わせたインフラ輸出を通じて、アジアとの関係を強化することは、経済面・外交面の双方において意味を持つ。

 一方で、その成否は以下の三点に集約される。

・国際的なルール形成への関与
・コスト競争力の確保
・技術の社会実装スピード

 これらをいかに両立させるかが、日本の立ち位置を左右する。

 脱炭素を巡る議論は、理想と現実のバランスの上に成り立っている。AZECは、その中で「現実解」を提示する試みといえる。しかし、それが持続可能なビジネスとして成立するかどうかは、まだ結論が出ていない。

 日本企業にとっては、単なる技術輸出にとどまらず、制度設計や国際交渉を含めた総合力が問われる局面に入っている。

 アジアのエネルギー転換を誰が主導するのか。その答えは、今後数年の政策と市場の動きの中で徐々に明らかになっていくだろう。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=高野輝/戦略コンサルタント)

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会計×AIの「壁」はどこにあるのか——人とAIの役割分担が経理の未来を変える

人手不足が深刻化するなか、会計の現場でもAI活用への期待が高まっています。
一方で、「試したが定着しない」「結局、人が手を動かしている」という声も少なくありません。

会計領域のAI活用はどこまで自動化できるのか、そしてAIが普及した先で人は何を担うのか——。公認会計士であり、テクノロジーと専門家を掛け合わせた会計事務所 株式会社SoVaで執行役員を務める手島春樹氏、会計ファームで財務会計と管理会計の業務構築や会計システムに携わり、AIの事業開発を専門とする株式会社kubellでBPaaSのAI BizDevを担う藤井謙太郎氏に、AI活用が進みにくい理由や、AI活用の末に訪れる会計の未来について聞きました。

なぜ、会計領域でAI活用は思うように進まないのか

——中小企業がAI活用において苦労しているポイントはどこだと感じていますか?

手島:AIの使いこなしが難しい点です。AIを“使っている”ことと、“使いこなす”ことには大きな差があります。情報を適切な箇所に必要十分な粒度で埋め込まないと、AIから思いどおりのアウトプットは出てきません。実は相当なスキルが必要なのです。

藤井:中小企業の場合、人材の確保と、確実に業務に生かせるかどうか不確定な状態での資金投入に制約があり、導入や運用に障壁があります。ただ、“使いこなす”ことができているかという観点で見れば、企業規模での差はあまりないと感じます。

——企業の経理担当者がAIを活用する際、やりがちな失敗はあるのでしょうか?

藤井:自分たちが持っている情報をすべて入れ込んだのに、AIが思ったようなアウトプットを出してくれない、というケースは多くあります。本来は、アウトプットに対するアクションを細分化して、それに対してそれぞれシンプルな指示を与えるという作業をしなければいけません。どうしても「AIにすべての情報を与えればすべてやってくれる」というイメージがあるのでしょうね。

手島:そもそも使うべきポイントではない部分にAIを使おうとすることも、失敗につながります。たとえば、請求書や領収書の処理数が少ない場合は、AIを導入することに時間を使うよりも人間が手を動かしたほうが速いです。AIを活用することを目的化してしまうことが、失敗の要因といえるかもしれません。

——会計領域において、うまく活用できない原因はありますか?

手島:会計士や税理士などの専門家が、自分がどのような業務を行っているのか認識できていないことが大きいですね。たとえば、消耗品を購入した領収書を確認した際、専門家はどの勘定科目で処理すべきか、税務上どのように扱うべきかといった判断を、ほとんど無意識に行っています。

発生した取引に対して「支出」「有形」「少額」などのタグをつけてパターン認識をし、過去の経験と紐づけてどのように処理するか判断しているはずです。しかし、その脳内フローを整理できていないため、AIへの細かい指示出しが難しくなるのです。

藤井:専門家にとっては当たり前すぎるフローなので、専門家以外に対する言語化の必要がなかったのですよね。さらに、専門知識とAIを活用するためのITスキルの両方を持っている人が非常に少なく、会計領域とAI活用を横断的に見られる人がほとんどいないことも原因です。

手島:日本の税法は解釈の余地が大きく、人によって判断が分かれる部分が多いことも、AI活用や自動化を難しくしている要因のひとつです。

たとえば、「特定の取引に対して経費になるか否か」という判断も、専門家でも人によって違います。税法上は「事業性の有無」で判断することになっていますが、「何を事業性とするのか」が人によってさまざまなのです。現状、その線引きは人が行うしかありません。

変数だらけの会計領域に、2社はどう挑むか

——会計領域でAI活用が進まない課題に対して、kubell、SoVaの2社はどのようにアプローチしているのでしょうか?

藤井:個社ごとに望む価値は違うという前提は理解しつつも、現状では、処理の仕方が複数社で共通性があり、かつ大量に発生する業務をプラットフォーム化し、AIを活用していく。そうしたアプローチが、kubellの今のフェーズでは現実的だと考えています。

会計の世界は基本的に、これまでの処理方法を大きく変えたがらない傾向があり、明確な意思決定や指摘がない限り、前例を踏襲するケースが多いです。さらに、会計処理を本当に理解しようとすると、企業がこれまでに行ってきた事業、会計処理の経緯、過去の税務指摘など、さまざまな背景を踏まえる必要があります。そうした文脈を踏まえてはじめて全体像が見えてくるため、突然すべてをAIで効率化するのは現実的ではありません。

手島: SoVaの場合、創業間もない顧客がほとんどで、そもそも前例もデータもない状態です。そこで当社は、先ほどお話した専門家の業務を分解してAIを含めたテクノロジーと繋ぎ込み、構築したモデルに沿って運用するという形をとろうとしています。しかし、やはり税法上の判断は専門家によって意見が分かれる部分も多く、ひとつでも分岐を間違えばすべてつくり替えになってしまいます。モデルづくりは慎重に進めなければなりません。

藤井:税法の解釈のように、スタンスやポリシーなど個社・個人ごとに変数が大きい部分は、AI化の最大のネックですよね。

人とのすみ分けをどう設計するかがカギ

——会計や経理でAIの活用を推進するにあたって、現状で人にしかできないポイントを挙げるとしたらどういった部分ですか?

手島:現状では、“仕訳の理由”などについては人が関与すべきポイントだと感じています。
会計には財務会計、税務会計、管理会計の3つがあります。一般的にイメージされる会計は財務会計ですが、税務会計では同じ取引でも背景によって扱いが変わります。たとえば20万円のスニーカーでも、取引先への贈答なのか事業用なのかによって税務上の処理が変わるのです。

AIは、取引内容から一見正しい仕訳をつくること自体は非常に得意です。ただ、その取引が税務上どのような扱いになるのかといった文脈まで判断するには、企業の背景や取引の目的といったコンテキストが必要になります。現状では、そうした部分はまだAIが苦手としている領域だと思います。

もちろん、AIをどの部分に適用するかの設計や最終的なジャッジメント部分も人が担うポイントですね。一方でレビューについては、AIが常に100%の精度でアウトプットを出すわけではないという前提に立ち、正答率が90%以上であればすべてを確認するのではなく、怪しいものだけを抽出してチェックする、といった運用も可能だと感じます。

藤井:私は基本的に、代行のようなサービス提供者がAI前提のサービスを提供する場合、AIのアウトプットはすべて人がレビューをすべきだと考えています。おっしゃるように、AIが常に100%の精度でアウトプットをくれるわけではなく、どうしても一定の確率で間違いが発生するためです。ただ、取り扱う件数や金額などによっては、ある程度のリスクを許容してレビューを省いて効率化する運用も現実的ですよね。

——お話を聞くと、業務をどう分解してAIに指示を出すのかの設計や、AIと人の役割をすみ分けた上での設計が重要だと感じます。それ以外に、重要になる設計はありますか?

手島:どの工程に何の技術を配置するかという設計も重要です。
業務内容が固定されており、機械的に作業可能なものはRPAというソフトウェアロボットを活用する。分岐がいくつかあるものの、ルールが決まっている作業についてはGASやコードを活用する。ある程度人の思考を使う処理が必要な部分にはAIを活用する。こういったイメージです。先の2つにAIを配置すると、むしろ正答率が下がってしまいます。これは、先ほど触れた「AIを使うべきではない工程に配置すると失敗する」という話にも通じます。

——BPaaSはまさに、人との分担も含めた技術の配置がカギになりますよね。BPaaSを設計するうえで、kubellではどのような思想を重視しているのでしょうか。

藤井:kubellの場合、サービスを届けたい企業数が多いため、個社ごとに最適化するというよりも、プラットフォームとして横断的に対応できる領域を見つけることを重視しています。まず複数企業の業務を見ながら共通項を抽出していくことが重要です。

AIについても同様で、共通のデータやルール、暗黙知を整理できるのであれば、AI化する価値は十分にあると思っています。法務やコールセンターなど、業務を型化しやすい領域では活用が先行していますが、会計のように業務の文脈が深い領域は、まだまだこれからだと感じています。

AIの普及で会計・経理人材は次のフェーズへ

——会計の領域は今後、どこまで自動化されると考えていますか?それによる、会計領域の変化なども教えてください。

手島:完全に自動化されるとは言い切れませんが、かなり早いペースで進むのではないかと感じています。これは私の感覚ですが、あと3年ほどで会計領域の自動化に関するリーディングカンパニーが登場し、5年ほどで“完全自動化に近い状態”にはなるのではないでしょうか。

藤井:そうなると、AIのコストが下がり、専門家に依頼するコストと逆転すれば、中小企業でもAI活用が一気に進む可能性があります。派生して、事業構造も変化するのではないかと思います。会計や経理領域に関わる人材の総量が減少することは避けられませんが、同時に別の業務が増えるのではないでしょうか。

手島:それは私も感じますね。作業的な業務は限りなくゼロに近づいていく一方、設計や判断軸の決定、チューニングができる人材が必要とされていくと考えています。

藤井:現在の会計・経理領域では、日々の作業的な業務が忙しく、企業の資金繰りなどを確認する時間が圧迫されています。AIの活用が普及すれば、数字をもとに今後の経営戦略の検討に向けた分析を担える、本質的な仕事にシフトしていくことができるのではないでしょうか。

手島:そうですね。会計・経理領域は企業の中でコストセンターと見られがちですが、本来、経営戦略に非常に近い位置にあります。

会計・経理人材は本来、数字を分析し、そこからインサイトを得るスキルを持っているはずです。しかし現状では、その能力を単なる作業に使ってしまっているケースが多い。むしろデータ分析や経営企画のような領域に、そのスキルを生かしていくほうが自然です。これまでの会計・経理人材を、分析や経営支援の領域にシフトさせる、リスキリングしていくという形が、理想的な方向性のひとつなのではないかと思っています。このように、会計・経理はプロフィットセンターとして機能する可能性を秘めているのですが、経営側にはうまく伝わらないのがもどかしいです。

藤井:数字データに価値があり、それを分析できる人材が意外と少ないということに、経営側が気づくことが重要ですよね。そのためには、AIはもちろん、BPaaSなどのソリューションを最適に活用できる状態で提供し、会計・経理人材がしっかりと「データを基に考える時間」をつくることができるようにすることが啓発になるのだと感じます。

 

会計領域でのAI活用は、人の仕事を減らす選択ではありません。作業から解放されたとき、会計や経理人材は数字を読み解き、経営を支える存在へと近づいていきます。

AIの普及は、会計の価値そのものを問い直すきっかけになるのかもしれません。

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