「UQ」新テレビCM あの“三姉妹”が、昭和アイドル風のダンス (ダンス動画あり)

UQコミュニケーションズと、UQモバイル沖縄は3月1日から、新テレビCM「家族でUQモバイル」編を放送している。

 

同編には、UQモバイルのCM4年目になる、女優の深田恭子さん、多部未華子さん、永野芽郁さんの“三姉妹”と、ピンクガチャ(ママ)、ブルームク(パパ)が引き続き出演し、18歳以下のユーザーと家族のスマホ基本料金が得になる「UQ学割」をPRしている。

 
 

CM楽曲は、1989年に発売され注目された、女性デュオ Winkの「淋しい熱帯魚」の替え歌。三姉妹は、パステルカラーのレトロファッションに身を包み、曲に合わせて昭和アイドル風なダンスを披露する。ダンスは、原曲と同じ振付師が監修したという。
UQモバイル TikTok公式アカウント(https://vt.tiktok.com/2TcnfY/)では、CMでは見られないポーズや、三姉妹の“ゆるカワダンス”が視聴できる。

公式サイト:
https://www.uqwimax.jp/mobile/gakuwari/

 

阿部広太郎著『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』発売

電通のコピーライター・阿部広太郎氏の著書「コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術」(ダイヤモンド社)が3月4日に発売された。

・阿部広太郎氏の著書「コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術」書影
ダイヤモンド社、320ページ、1650円+税、ISBN 978-4478110140

本書は、阿部氏が主宰する連続講座「企画でメシを食っていく」の「言葉の企画」をベースに、コピーライターでなくても知っておきたい心をつかむ言葉のつくり方を掘り下げたもの。

コピーライターでなくても、書店の店員や、ウェブショップの店長、ブロガー、営業マン、広報マン、企画者、編集者と、「言葉」に関わる仕事をしている人が多数いる現代において、多くの人の心を動かす言葉は、どのようにして生み出せばよいのか。本書ではそのヒントを、「小手先のテクニックではなく、物事の考え方、日々の生活習慣そのものにある」と紹介。また阿部氏が実際にビジネスで使った「愛と熱」があふれる企画書も公開されている。

【主な目次】
はじめに 「I LOVE YOU」の訳し方
第1章     自己紹介をしてみよう
第2章     言葉の正体
第3章     言葉に矢印を込めよう
第4章     感動屋になろう
第5章     名付けの力
第6章     SNSで発信しよう
第7章     企画書はラブレターだ
あとがき 才能とは、掛けた時間である

【著者コメント】
どうしてもコピーライターになりたくて、
人事局からクリエーティブ局に異動した2009年。
それから丸十年、
広告と向き合う中で培ってきた知識と経験を、
全力でこの一冊に書きました。
夏目漱石が「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と
訳したという都市伝説があります。
「今のあなたなら何と訳しますか?」
この問いからはじまる「心をつかむ超言葉術」が、
バトンのようにあなたにつながることを祈っています。


阿部広太郎プロフィール画像【著者プロフィール】
阿部広太郎(あべこうたろう)
1986年3月7日生まれ。埼玉県出身。中学3年生からアメリカンフットボールをはじめ、高校・大学と計8年間続ける。慶應義塾大学経済学部卒業後の2008年、電通入社。人事局に配属されるも、クリエーティブ試験を突破し、入社2年目からコピーライターとして活動を開始。「今でしょ!」が話題になった東進ハイスクールのCM「生徒への檄文」篇の制作に携わる。その他にも、尾崎世界観率いるクリープハイプがフリーマガジン「R25」とコラボしてつくったテーマソング「二十九、三十」の企画。松居大悟監督による映画「アイスと雨音」、「君が君で君だ」のプロデュース。ソーシャルエンターテインメントの「ダイアログ」シリーズのクリエーティブディレクション。作詞家として「向井太一」や「さくらしめじ」に詞を提供。自らの仕事を「言葉の企画」と定義し、映画、テレビ、音楽、イベントなど、エンタメ領域からソーシャル領域まで越境しながら取り組んでいる。2015年より、BUKATSUDO講座「企画でメシを食っていく」を主宰。著書に『待っていても、はじまらない。-潔く前に進め』(弘文堂)。
■Twitter: @KotaroA

「クラフトボス」新テレビCM 個性派3人が入社で、ワンチーム誕生 (メーキング動画あり)

サントリー食品インターナショナルは3月3日、コーヒー飲料「クラフトボス」シリーズの新ラインアップ「クラフトボススペシャルティ微糖」を発売し、同日から、新テレビCM「新しい風・ブレンド」編を放送している。
「クラフトボス」シリーズは、コンセプト「新しい風が、吹いた。」の下、仕事中などに時間をかけてゆっくり味わう、新しいスタイルの飲み方を提案。
シリーズCMでは、とあるIT企業のオフィスで働く堺雅人さんが、テレワークや卓球台の設置、社員総出のフォークダンス、こたつの導入など、従来の勤務スタイルや価値観では測れない発言や行動=「新しい風」に遭遇する姿を、個性豊かなキャストで表現している。

新CMでは、レギュラー陣の堺さんや、成田凌さん、杉咲花さん、トミー・リー・ジョーンズさんらに加え、新人役として社会学者の古市憲寿さん、お笑い芸人のりんごちゃん、俳優・寺田心くんの3人を起用した。

 

3人は、入社したてにもかかわらず、打ち合わせや会議で、物おじせずに堂々と振る舞い、歯に衣着せぬ物言いで正論を述べるなど、早くも異彩を放つ。堺さんは、3人の個性派過ぎる言動を目の当たりにして軽いショックを受ける。が、年齢や性別だけでなく、見た目も性格もバラバラな人たちの能力をうまく引き出し、それぞれが力を合わせる=ブレンドされることで、スペシャルな集団になることもあると理解を深める。
個性際立つ5種類のコーヒーをブレンドし、特別な味わいを実現した「クラフトボススペシャルティ微糖」を訴求している

 

同僚と「ヤダー、でも…」とかわいらしく話していたりんごちゃんの声が、突然「炎上なんか気にしなくていいっしょ」と野太い声に変ったり、心くんが先輩社員に「子どもじゃないんですから、駄々こねるのはやめましょうよ」と優しく諭したり、古市さんが「部長のご意見、正しいだけで全然面白くないですね」と指摘する場面や、そろいのラグビージャージを着て、ワンチームになったかに見える3人が仕事を押し付け合うシーンが笑える。

商品サイト:
https://www.suntory.co.jp/softdrink/craftboss/

サントリービール「金麦」新CM 石原さとみさんと桜吹雪(CM動画あり)

サントリービールは金麦ブランドについて、今春からさらに日々の食事と一緒に楽しむことができるように、醸造家のこだわりで、季節ごとに異なる味わいの“四季の金麦”を展開する。

同社は、麦のうま味と澄んだ後味で春らしく軽やかに仕立てた「春の金麦」を発売し、2月29日から女優の石原さとみさんを起用した新テレビCM第3、4弾「春の金麦」「金麦醸造家」両編を放送している。キャッチコピーは「春においしい。」。

 

「春の金麦」編は、自転車の荷台にぎっしり荷物を積んだ石原さんが、上り坂を懸命に上がる様子を、「金麦醸造家」編では、庭先でくつろぐ石原さんが、つくり手の醸造家と時空を超えてやりとりする。
桜吹雪が舞う中で、石原さんの笑顔や金麦を味わう表情がキュートで、春到来のワクワク感と金麦の味わいを表現している。

石原さんは、CM撮影に先立ち、同社の東京・武蔵野ブルワリーを訪問。「このチャンスに、金麦について勉強したいと思った。醸造家の熱量やこだわりや、ホップなどについて学べた。本当においしいので、ぜひこの春に楽しんでほしい」とコメントした。

商品サイト:
https://www.suntory.co.jp/beer/kinmugi/

ジェーシービー新テレビCM 二宮さんの弟役はSnow Manの目黒蓮さん

ジェーシービーは2月26日から、新テレビCM「相棒のように~弟のお祝い~」編を放送している。
“相棒のように”シリーズでは、新生活や海外旅行、ランチタイムなど、日常のさまざまな場面で主人公(二宮和也さん)が、頼れる相棒のJCBカードで快適な日々を過ごす様子を描いている。同編には、1月にデビューした注目のアイドルグループ Snow Manの目黒蓮さんが二宮さんの弟役で出演している。

舞台は、ある高級レストラン。兄の二宮さんが、新社会人になる目黒さんを祝うため、「好きなの頼めよ」と兄らしく振る舞うと、目黒さんはちゅうちょなく「いっちばん高いステーキ」と注文。二宮さんが驚きの表情を見せると、目黒さんは「ダメなの?」と悲しげな表情に。それに続いてウエイターや隣席の客、シェフら、店内の皆が「ダメなの?」と追い討ち。さらに、実家の母親からも「ダメなの?」とメールが来るにつけ、二宮さんは「何でだよ…」とツッコミながらも、優しく「ダメじゃないよ」と弟思いの返事。
そして、支払いは「JCBで!」といつもの宣言に、店内はスタンディングオベーションで歓喜に包まれ、新生活をキャッシュレスで応援するCMになっている。

出演者インタビューで、二宮さんが「今注目の“中目黒”君が出てくれるなんて…」とボケると、目黒さんは「よく、恵比寿、五反田と間違われますが目黒です」とツッコミながらも、「ライブでの二宮さんしか見ていないので、芝居をする二宮さんから吸収するものが多くて勉強になった」と話した。二宮さんは「ここは絶対に使ってください」と笑い合ったという。
目黒さんは“二宮さんに買ってほしいものは?”の問いに、「ご飯に連れて行ってもらえる券がほしい」と答えると、二宮さんは「ぜんぜんあるよ。おれにだってそういうところはちゃんとある(笑)」と返し「新社会人とデビュー1年目は同じようなもの。キャッシュレスは、ちゃんと管理できるのがいい。現金もいいが、スマホのアプリを使ってしっかり管理しながらやっていってほしい」とアドバイスした。
特設サイト:https://www.jcb.jp/special/

 

第73回「広告電通賞」 応募受け付け開始

3月2日、第73回「広告電通賞」の応募受け付けが始まった。
応募締め切りは4月1日(東京地区フィルム広告の上期公開分は、3月16日まで)
同賞は、1947年12月に創設された日本で最も歴史ある総合広告賞。優れた広告コミュニケーションを実践した広告主を顕彰することで広告主の課題解決の道を広げ、日本の産業・経済・文化の発展に貢献することを目指している。総合賞、特別賞、SDGs特別賞、各部門の最高賞・金賞・銀賞、地区賞が選出される。

第73回広告電通賞ポスター

広告界の変化を反映して毎年部門・カテゴリーの見直しが行われており、今回7部門24カテゴリーが設けられた。


【対象作品】
2019年4月1日~2020年3月31日に実施された広告
(ブランドエクスペリエンス、エリアアクティビティの 2部 門は2019年3 月から2020 年3月実施の施策)

【応募部門】
プリント広告、オーディオ広告、フィルム広告、OOH広告、ブランドエクスペリエンス、エリアアクティビティ、イノベーティブ・アプローチ

今回の主な変更点は、企画面を評価する旧プランニング部門が再編成され、またSDGs特別賞が新設された。この他、部門内でのカテゴリーの再編がある。詳細は、広告電通賞ウェブサイト(https://adawards.dentsu.jp/)で閲覧できる。

日本の事業開発者がフィンランドで得た気付きとは?

2019年11月、電通は、新規事業開発に携わる日本企業の皆さんとフィンランドを訪ねるツアーを実施。イノベーション拠点として注目を集めるエスポー市や、北欧最大級のスタートアップイベント「SLUSH」を視察しました。

オープンイノベーション先進国で、日本の事業開発者はどのような気付きを得たのか?

今回は、ツアー参加者が登壇した「北欧オープンイノベーション」カンファレンス(2020年1月27日、電通で開催)をレポートします。

北欧オープンイノベーションレポート
カンファレンスは、ツアーに参加した日本企業4社の事業開発者と電通のメンバーが登壇。北欧のオープンイノベーションエコシステムや、日本の事業開発に必要なことなどについて活発な意見が交わされた。

イノベーションの種を海外企業と一緒に育てるのが、フィンランド流のエコシステム

カンファレンスの冒頭では、フィンランド大使館商務部の渥美栄司氏が登壇。イノベーションの観点からフィンランドの特徴を述べました。

渥美栄司氏
さまざまな産業領域でフィンランドと日本企業の協業や投資をプロデュースしている渥美栄司氏。

「この10年間に、フィンランドは大企業型の経済からスタートアップエコノミーへと意識を変えつつある」と述べた渥美氏。スタートアップへの投資について、10年以上前は国内外とも額が少なかったといいます。しかし近年は投資額が大幅に上昇。2017年は、2007年に比べて3倍以上の資金がスタートアップに集まり、その半分以上が海外資金であることをデータで提示。「フィンランドは新規事業の種を、外国と一緒に大きく育てるビジネスモデルを実践している」と述べました。

 “イノベーションの国”として世界から注目されるフィンランドに、イノベーションセンターを設ける海外企業も増えているといいます。他国のフィンランドにおける現地法人設立件数は、隣国のスウェーデンが最も多く、次いでイギリス、アメリカ、デンマークと続き、日本は中国に次いで9番目。フィンランドに現地法人を設立してイノベーションを起こすエコシステムは、日本の大企業やスタートアップにとっても非常に注目すべきことだと伝えました。

フィンランド式サウナカルチャーを現地で実感

カンファレンス第1部のテーマは、「北欧オープンイノベーションエコシステムについて」。本連載の1回目 でも紹介した “フィンランド式のサウナカルチャー”について、各登壇者が現地で感じたことを語りました。

北欧オープンイノベーションレポート2
左から、近藤俊平氏(電通 ビジネスプロデュース局)、尾崎耕司氏(電通 事業投資推進室)、加藤由将氏(東急 フューチャー・デザイン・ラボ)。

約550万人の人口に対して約300万ものサウナがあるフィンランド。現地でサウナに入ると、いろいろな人から話しかけられ、人々の交流の場になっていることを肌で感じたそうです。現地の方の話では、有名な投資家は行きつけのサウナがあり、そこにスタートアップ企業の担当者が訪れて投資の話をすることもあるとのこと。フィンランドのサウナは、人と人が心を開き、仕事を開拓する場になっていて、日本の和室に通じるものがあるという意見も出ました。

SLUSHには各国の有名企業も出展していましたが、ブースには展示物が少なく、中にはミーティングスペースしかないところも。コーヒーを提供して、皆さんどうぞしゃべってくださいというスタイルだったと言います。加えて、会場では知らない人がどんどん話しかけてくる。そんなところにも他人にフラットに心を開くサウナカルチャーを感じ、それが外国から来た人にも浸透してしまうほどのエネルギーがあったそうです。

フィンランドのオープンイノベーションエコシステムは、各企業がそれぞれ社会に対して役に立とうという意識が高いことが特徴的。しかも自社だけで社会課題を解決することには、こだわっていません。例えば、技術を提供できる企業、その技術を使って製品化できる企業、製品販売を行う企業…というように、それぞれが自社の強みを持ちより、複数社で力を合わせることで、より早く、大胆な解決策を実現できる、とのコメントがありました。

登壇者の皆さんは、エスポ―でのセミナーにも参加しましたが、大企業とスタートアップに優劣はないことを感じたそうです。大企業が中小企業やスタートアップを助けるという考え方ではなく、大企業はスタートアップの技術を取り込みたいから協業し、スタートアップは大企業の持つ販路を使いたいから協業する。また、大企業はスタートアップにできることとできないこともよく理解してコミュニケーションしているので、マッチング後の違和感がないことも教わりました。

カンファレンス第2部では、登壇者が入れ替わり、日本の事業会社のオープンイノベーション・新規事業をテーマにセッションが行われました。

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左から、稲葉慶一郎氏(日立製作所 オープンイノベーション推進室)、真田昌太郎氏(MBSイノベーションドライブ)、高橋朗氏(アダストリア・イノベーションラボ)、外崎郁美氏(電通CDC)。

セッションでは、日本での事業開発の問題点として、売り上げ目標や成果を出すまでのスパンなど、新規事業の定義が各人バラバラになりがちなことが指摘されました。ビジョンとミッションが明確でない、チーム内での共有がきちんとされていないケースもあるため、事業の目的が売り上げを確保することにどうしても向かいがちで、何のために事業を興すのかが見えづらいというコメントも出ました。

事業開発チーム内のコミュニケーションが非常に大事というのが登壇者の共通認識です。また、組織だけつくってもうまくいかなことがあり、事業開発に意欲を持つ人たちがうまく集えるような仕組みを社内につくる必要性も指摘されました。

他にも、新規事業がすべて成功するとは限らないので、10案件のうち一つでも継続できれば成功。動きだしてみないと判断できないことは多いので、失敗を恐れずにトライすることが大事、という発言もありました。

現地の空気や人に触れることで得られるものは大きい

約2時間に及んだカンファレンス終了後は、参加者同士が交流し情報交換も行われました。登壇者は皆、オープンイノベーション先進国であるフィンランドを訪れたからこそ、得られたものは大きいとコメントしました。最後に、日本企業の事業開発担当者の声を紹介して、このレポートをまとめます。

マーケットを国外に広く求め、ダイナミックにビジネスを展開している 
~加藤由将氏(東急 フューチャー・デザイン・ラボ)

加藤由将氏
2015年に、東急グループとベンチャーとの事業共創プログラム「東急アクセラレートプログラム」を立ち上げ、運営統括を務めている。

フィンランドは人口約550万人の小国で、国内マーケットの規模は大きくありません。しかしこの国では、イノベーションエコシステムがきちんと機能して著しく成長しています。その大きな理由の一つは、マーケットをヨーロッパ全体に広く求め、拡大していく速さと強さがあるからだと感じました。

フィンランドの競争優位性の一つは、同国の特殊な自然環境から生まれる「デザインの力」だと感じました。イッタラやマリメッコなどが有名ですが、意匠的かつ機能的であるさまざまなプロダクトデザインがあり、それらをSLUSHなどを活用して国外に広めています。

日本にも独自の伝統工芸品がたくさんあります。市場を広く捉えて、それらを海外に出していくことに日本の活路がありそうだと感じました。IOTを利用して生産現場をスマート化し、もっと使いやすく現代に合わせてUXを考えたプロダクトの制作拠点みたいなものができると面白いのではないでしょうか。

メンバー全員が主体的に役割を担い、とにかくアイデアを試す
 ~稲葉慶一郎氏(日立製作所 オープンイノベーション推進室)

稲葉慶一郎氏
金融系のSE・PMを経て、米国に駐在して現地立ち上げ支援、帰国して官民ファンドとファンド会社の設立・運営などを行う。現在は主に、社内外アクセラレーション活動に奔走。

イノベーションの現場に中国人やドイツ人など、外国人を当たり前のように引っ張ってきて運営していることが印象的でした。必要な人材は世界中から集めてくることを、エコシステムとして取り入れていることが日本との大きな違いです。

加えて、大企業、スタートアップ、行政の各スタッフが、「ミッションを成し遂げる」という共通目的のもとにつながり、フラットな関係の中で事業を推進していることにも驚きを受けました。

現地の人が、「アジア人はプロジェクトを立ち上げるときに、まずリーダーを決めたがる」と言っていたことも心に残っています。フィンランドのプロジェクトは、リーダーが存在感を発揮して皆がその指示に従うことよりも、一人一人のメンバーが自分の能力を出し切り、主体的に役割を担うことを重要視しています。

アイデアを試すときは、日本は会社の規則を重んじることが多く、規則をクリアした、やせ細ったアイデアしか出てこない傾向があります。それに対してフィンランドのプロジェクトは、まずはアイデアをたくさん試すことが前提にあります。可能性を捨てずにアイデアを提案することで、実りのあるものも試しやすくなります。ミッション・オリエンテッド(理念重視)やプロジェクト・オリエンテッド(プロジェクト重視)を突き詰めると、こういうことになるのかと強く感じました。


イノベーションとはハードルが高いもの、というイメージが覆されました 
~真田昌太郎氏(MBS イノベーションドライブ)

真田 昌太郎氏
新規事業やベンチャー投資を担当しつつ、現在は、社内ベンチャーで立ち上げた「隠れ家レストラン」の開店に奔走している。

新規事業とは、お金をたくさん集めて、斬新な方法でどんどん成長させなければいけないものだと思っていたので、かなりハードルが高いと感じていました。ところが今回の視察で、そんなイメージが覆されました。

フィンランドは、高い売り上げを目指した派手なことではなく、社会や地域の課題をどう解決するかという観点できちんとイノベーションを起こしていました。地域に根差した取り組みは、私たち地方局の事業開発を考える上で大変勉強になりました。

ハードルの低さという意味ではもう一つ驚いたことがあります。日本ではスタートアップのイベントに、関係者や意識の高い人しか集まらない傾向があります。ところがSLUSHに参加している学生にインタビューしてみると、「私は別にスタートアップに興味はない。でもみんながイベントに行っているし、来てみたらすごく楽しい」と答えた方がいました。日常の中で、人々がイノベーションに自然と触れ合える文化が醸成されていることに驚きました。

プロジェクトを通して解決したい課題が明確 
~高橋朗氏(アダストリア・イノベーションラボ)

高橋 朗氏
カジュアル衣料品や雑貨の企画・製造・販売を手掛けるアダストリアで、ECの立ち上げやマーケティングに携わる。2017年に「アダストリア・イノベーションラボ」を創設。

フィンランドは組織にヒエラルキーがなくて、エンジニアもCEOもファウンダーもみんな同じ目線で同じ課題を共有していました。上下関係がないぶんコミュニケーションも生まれやすく、人間関係がフラットなことが、ビジネスの成長スピードが速い理由のひとつなのだと感じました。

印象的だったのは、企業の解決したい課題が明確であることです。例えば、こういう病気のこういう症状をこれだけ緩和できるというものが、一つのプロダクトになっています。

また、社会課題とビジネスが直結していて、事業を通して何を解決すべきなのか、立ち上げの時点で目的が明確です。少子高齢化や移民の増加など、フィンランドが抱える社会課題について、プロジェクトに参加している一人一人が自分事として捉えているからでしょう。多くの人が自分の実体験を事業の発想起点にしていることが伝わってきました。ですから、新規事業をやりなさいと言われてやっている人よりも思い入れや熱量が必然的に高い。私が自分のチームに新規事業を考えてもらう時も、まずはメンバー一人一人が納得して取り組めるかどうか目を向ける必要があると感じました。

アシックス 「東京2020オフィシャルスポーツウェア PRイベント」開催

「東京2020大会 日本代表選手団 オフィシャルスポーツウェア発表会」が行われた2月21日、ウェアを製作したアシックスは、中央区の東京ミッドタウン日比谷で「オフィシャルスポーツウェアPRイベント」を開催した。
同社は同日から、オフィシャルスポーツウェアのレプリカモデル29品と、東京オリンピック・パラリンピック日本代表選手団公式応援グッズ「TEAM RED COLLECTION」33品を、JOC・JPC公式ライセンス商品として、同社直営店とオンラインストアで順次販売する。

キャンペーンポスター
イベントには、同社の2020応援キャンペーン「WE ARE TEAM RED」のアンバサダーを務める女優の土屋太鳳さん、クレー射撃の中山由起枝選手、パラ陸上競技の山本篤選手、シドニー2000パラリンピック車いすバスケットボール元日本代表キャプテンの根木慎志さん、女子レスリング元日本代表の吉田沙保里さんが参加しトークを展開した。
 
土屋太鳳さん
山本選手
中山選手
吉田沙保里さん
根木さん

 土屋さんは「TEAM REDの赤に熱いパワーをもらっている。アンバサダーとして全力で盛り上げていきたい」と意気込みを述べ、5回目のオリンピックに挑戦する中山選手は「たくさんの人に背中を押してもらった。皆さんの応援は、選手にはなくてはならないもの。自分の全力を出したい」と決意を述べた。
ウェアに袖を通した山本選手は「着心地がよく軽くて動きやすいウェアだ。実際に着ると身が引き締まる」と目を輝かせた。
レジェンドアスリートの吉田さんは、「私は応援してくれる人が多いほど、力を発揮することができた。東京大会でもたくさんの方に選手を応援してほしい」と語った。
根木さんは、車いすバスケットボールとの出会いに触れ、「周りの仲間の応援でパラリンピックを目指し頑張ることができた。その力が全てだった」と、アスリートへの応援を呼び掛けた。

出席者ら集合写真

TEAM RED Tシャツを着たゲストの5人は声を合わせて「このTシャツは、一枚として同じものはない。そう、一人として同じ人がいないように。このTシャツは、日の出の赤と同じ色。それは、選手を励まし鼓舞するために。いよいよ、TOKYO 2020オリンピック・パラリンピックがはじまる。一人ひとりのREDが集い、選手に力を与えてゆく。一人ひとりのREDに、世界共通の記憶が刻まれてゆく。さあ、ニッポンを熱く染めてゆこう。WE AER TEAM RED」と、“TEAM RED宣言”を読み上げた。

抽選の様子
販売コーナー
販売コーナー

 会場では、東京2020オリンピックの競技観戦チケットや土屋さん、吉田さんのサイン入りTシャツなどが当たる抽選イベントが実施され、「がんばれニッポン」を略した「がんばれポン」の合言葉で、多くの一般参加者が巨大抽選器を回した。また、公式ライセンス商品の販売コーナーも設けられ、多くの来場者でにぎわった。
「TEAM RED」サイト:https://japan-unite.com/?car=sale-plp-plpbanner

 

 

東京2020オフィシャルスポーツウェア発表 コンセプトは「ジャポニズム」

日本オリンピック委員会(JOC)と日本障がい者スポーツ協会日本パラリンピック委員会(JPC)、東京2020大会ゴールドパートナーのアシックスは2月21日、東京・中央区の室町三井ホール&カンファレンスで「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 日本代表選手団 オフィシャルスポーツウェア発表会」を行った。
 
ウェア展示
日本代表選手が、表彰式や選手村で着用するオフィシャルスポーツウェアは「ジャポニズム」をコンセプトに、コンディショニング、ダイバーシティ、サステナビリティを開発テーマに掲げ、アシックスが約4年の開発期間を経て完成させた。カラーは昇る朝日をイメージした「サンライズレッド」で、日本代表選手の強さを表現しながら、誇りを感じられるデザインを採用している。
 
尾山会長
尾山会長
福井団長と河合団長
スーツ姿(左):福井団長 (右)河合団長
同社の尾山基会長は、「日本の選手団が着用するにふさわしい製品を目指して開発した。本番で最高のパフォーマンスを発揮してもらうため、会場以外でもリラックスして快適に過ごせる工夫をした。また、全国の皆さまから提供いただいた思い出のあるスポーツウェアをリサイクルして、オフィシャルウェアを製作するという、新たな試みを実施した。皆さまの応援が選手に届き、選手の力になれば幸いだ。今後も限りある資源を有効に活用し、環境に優しく持続可能な社会の実現に貢献したい」とあいさつした。
 
アスリート13人

ステージには、アーティスティックスイミングの乾友紀子選手やマラソンの服部勇馬選手ら、日本代表候補のアスリート13人がウェアを着用して登場。千田伸二取締役は、ウェアの概要や機能について説明し「当社は、このウェアで日本代表選手団をサポートし、選手の活躍に少しでも貢献したい」と話した。

東京2020組織委の森喜朗会長は「素晴らしいスポーツウェアを選手に提供してくれたアシックスの皆さんにお礼を申し上げたい。選手がこの素晴らしいウェアを着て、憧れの表彰台に上られることを期待する」と語った。

ウェアアップ
シューズアップ

会場にはオリンピック日本代表選手団の福井烈団長とパラリンピックの河合純一団長、シドニーパラリンピック男子車いすバスケットボールでキャプテンを務めた根木慎志さん、オリンピック女子レスリングで3連覇を果たした吉田沙保里さんも駆け付け、日本代表選手にエールを送った。
公式サイト:https://tokyo2020.org/ja/news/news-20200221-01-ja

 

体験も交え競技、ダイバーシティーの理解を深める 「パラスポーツメディアフォーラム~5人制サッカー~」開催

電通パブリックリレーションズとパラスポーツ推進ネットワークは2月18日、第25回「パラスポーツメディアフォーラム~5人制サッカー~」を都内で開催した。
同フォーラムは、日本障がい者スポーツ協会承認の下、パラスポーツ競技やパラアスリートについてメディアの理解を促進し、取材環境を整備することを目的に、各回1競技をテーマに開催している。今回は「5人制サッカー(ブラインドサッカー)」をテーマにした。

5人制サッカーは、視覚障がい者と健常者双方を対象とした競技。1980年代初頭にルールが統合され、欧州、南米を中心に広まった。パラリンピックでは2004年のアテネ大会から正式に採用されており、4大会連続でブラジルが金メダルを獲得。日本代表は東京2020大会での初出場が決定している。

各チームはアイマスクを着用した4人のフィールドプレーヤー(FP)と、晴眼者もしくは弱視者が務めるゴールキーパー(GK)、さらに相手チームのゴール裏にいるガイド、自陣サイドフェンス外側にいる監督で構成される。FPは日本国内では晴眼者でもアイマスクを着用したプレーができるが、国際競技大会では医療上B1(全盲から光覚:光を感じる程度の視力)と認定されたプレーヤーのみが出場可能。ルールは5人制のミニサッカー、フットサルに基づいているが、以下のような違いがある。

・転がるとカシャカシャと音が出る特別なボールを使用
・危険な衝突を避けるため、FPはボールを持った相手に向かって行く際「ボイ!」(スペイン語で「行け!」の意)と発声しなければならない
・FPのアイマスク着用、視覚障がい者と健常者が協力し合うチーム体制
・ボールがサイドラインを割らないこと、選手にピッチの大きさや向きを把握させることを目的とし、両サイド上に高さ約1メートルのフェンスを設置
・頭部の損傷を防止するため保護用ヘッドギアを装着(日本国内ルールのみ装着義務あり)

フォーラム1部では日本ブラインドサッカー協会広報室長の髙橋玲子氏、D&I事業部長の剣持雅俊氏、日本代表強化指定選手の寺西一選手が競技ルールや心構えなどを話した。

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(左から)剣持氏、寺西選手、髙橋氏

剣持氏は、日本の障がい者人口が「佐藤・田中・鈴木・高橋の苗字を持つ人数」と同程度に多いことを説明。「上記四つの苗字を持つ友達はいても、障がい者の友達はいない人が多いのではないか。これは障がい者と健常者が『混ざり合っていない』ことを意味する。ブラインドサッカーを通じて、視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合い、気兼ねしない友達のような関係性を築ける社会を実現したい」と語った。

寺西選手は「中学2年の時に寮の指導員から勧められ、興味本位で始めた」と、ブラインドサッカーを始めたきっかけを紹介。当初はプレーするだけだったが、大学入学で自分の知らない障がい、個性を持つ人に出会ったことで、いろいろな人がいていいという社会をサッカーの世界で築いていきたいと考え、日本ブラインドサッカー協会で仕事を始めたという。現在は日本代表強化指定選手として、パラリンピック優勝を目標にしながら協会のスタッフとしても活動している。

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「コートの中で自由に動き回れる自由度と解放感にブラインドサッカーの魅力がある」と語った寺西選手

フォーラム2部では、年間2万人が参加している一般・社会人向け研修プログラム「OFF T!ME」体験を実施。OFF T!MEはアイマスクをして動いたり、走ったり、ブラインドサッカーボールを蹴ったりするプログラム。参加者は視覚を失った状態での動作に最初は戸惑いながらも、さまざまな課題をこなすことでダイバーシティー理解につながる新たな発見を楽しんでいた。

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ボールを蹴るデモンストレーションを披露した寺西選手
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音や声を頼りに前進したり、チーム分けをしたり、ボールを蹴ったり。どれも難しい課題だが、それでも参加者は視覚障がい者とは異なり「直前まで目の前が見えている」分だけ、まだ楽。体験の際は、その点にも思いを巡らせたい