立川志らく、妻と弟子不倫言及で“語られなかった”重大事実…問われる倫理的問題

 4日に「文春オンライン」で自身の妻と弟子の不倫が報じられた、人気落語家の立川志らく(56)。妻は元アイドルの酒井莉加(38)であることも知られているが、志らくは5日、MCを務める朝の情報番組『グッとラック!』(TBS系)に出演し、番組冒頭で次のように語った。

「私は妻のことを信じております。このことで夫婦の絆が壊れることもございません。離婚することも1億%ございません。この程度のことで絆が切れるということはない。あとは、私のかけがえのない妻を世間の目から守る。命がけで守る。それだけでございます」

 この“決意表明”を受け、インターネット上では「ナイスフォローコメントですね。いや、立派というか」「写真を掲載されているのにここまで言い切れる、ってすごいですね」と志らくを評価する声も見られるが、以下のように厳しい意見も数多くみられる。

「不倫されてるから『絆』はないですよね?(笑) 志らくさんの一方的な思い込みですよね? そもそも、そこなんじゃないですか?」

「他人には厳しいのに ご自分の身内には甘いですよね」

「師匠の妻が弟子にて手を出してるって、不倫浮気というだけでなく、社会的に問題で、著しい信用失墜は避けられないと思う」

「妻と向かい合っていない男の話、説得力ないかな。可哀想だけど、ワイドショーの司会より先にする事あるんじゃないの?」

「嫁と弟子に好き放題されているのに体面を気にして何事もなかったように振る舞うのは、却って格好悪い」

薄い弟子から志らくへの尊敬

 さらに、志らく本人のコメントには大きく欠落しているポイントがあると、テレビ局関係者は指摘する。

「今回の件に限っていえば、志らくは不倫された“完全なる被害者”なので、責められるべき点は何一つない。ただ、酒井は過去にも志らくの別の弟子と不倫し、志らくはその弟子を破門にしたと『文春』は報じており、その点には触れていませんが、むしろこちらのほうこそ、しっかりと説明すべきでした。

 いっぱしの落語家になることを夢見て、さらにいえば志らくに憧れて一門の門をくぐった若者が、もし志らくの妻から色目を使われて男女の関係に落ちてしまい、それがきっかけで破門にされたのだとすれば、いくら師匠と弟子の上下関係が絶対的なものであるとしても、志らくの行動は倫理的には許されないのではないでしょうか」

 この点については、ネット上でも

「以前も同じような事があって、弟子を辞めさせていますよね」

「これは2回目で前回は弟子を破門してるし」

「年下の嫁を寝取られ弟子だけ破門にして、嫁はまた弟子に手を出す。本気で落語をやりたいならこの人の弟子にならない方がいいよね」

などと厳しい指摘が挙がっている。立川流一門の落語家とも親交があるマスコミ関係者は語る。

「そもそも弟子が本当に自分の師匠のことを尊敬していれば、果たしてその師匠の妻と不倫するなどという裏切り行為に及ぶのか、ということです。根本的な部分で、志らくが弟子たちから尊敬、信頼されない、さらにいえばナメられているのだと思いますよ」

「文春」記事によれば、過去には志らくの妻からパワハラを受けたり、妻と不倫したことで複数名の弟子が精神的に病んで志らくの元を去ったということだが、師匠である志らくに法的責任が生じる可能性はないのだろうか。山岸純法律事務所の山岸純弁護士に解説してもらった。

山岸弁護士の解説

「妻」の行動について、志らくさんが責任を負うかどうかという点については、「自分の妻が、自分の弟子と不倫したり、パワハラをしたりして、弟子が精神的に病み、去っていった」としても、「妻」は独立した人格であって「自分の妻」だからといって志らくさんが何かの責任を負うということはありませんし、そもそも、志らくさんは「不倫」の被害者ですから、法的責任を問われることはないでしょう。

「弟子」については、こちらも、志らくさんは「不倫」の被害者ですから、法的責任を問われることはありません。

 ところで、落語家の師匠と弟子の関係ですが、確かに「雇用関係」ではなさそうです。誰かが言っていた話で申し訳ありませんが、「師匠とすれば、給料という金を払ってまで何かを教えるものではないし、嫌なら出ていけというものですし、弟子とすれば教えてもらえるという身分があれば十分で嫌なら出ていくし、師匠もそれを止めない関係」であって、なんらかの「契約」で成り立っているものではないのでしょう。

 もし、無理くり、法律論を展開するならば、「師匠と弟子の関係は、法律上の義務がないのに他人のために他人の面倒(事務)をみる(管理する)ものであり、一度、それを始めると善管注意義務が発生するほど重い責任である『事務管理(民法697条)』に類似する」のかもしれません。

 なお、これ以上、無理やりな法律論を展開すると、他の弁護士や法律家から批判をくらうので、以下、民法の条文を掲載するだけで許してください。

 要するに、「師匠は、一度、弟子とした以上はしっかりと面倒をみなければならない(善管注意義務)が、本人が嫌というならすぐに追い出してもいいし、弟子としても、一度、門下となったら師匠のために尽くさなければならない(善管注意義務)が、出ていくことについては師匠も止めない」ということです(無理やりです)。

(事務管理)

第697条 

義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。

2 管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

(管理者による事務管理の継続)

第700条 管理者は、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をすることができるに至るまで、事務管理を継続しなければならない。ただし、事務管理の継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかであるときは、この限りでない。

(管理者による費用の償還請求等)

第702条 管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。

(文=編集部、協力=山岸純/山岸純法律事務所・弁護士)

●山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

 時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。また弁護士法人ALG&Associates所属時代は、執行役員として同法人によせられる離婚相談、相続問題、刑事問題を取り扱う民事・刑事事業部長として後輩の指導・育成も行っていた。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。弁護士としては、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。