JRA日本ダービー(G1)ヴェロックス川田将雅「イライラ爆発」寸前!? 春G1で「4度の不利」"怒り"の打倒サートゥルナーリアへ「極限」仕上げ!

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 26日には、いよいよこの春最大のビッグイベント日本ダービー(G1)が東京競馬場で開催される。

 3月末の高松宮記念(G1)を皮切りに、ここまで大きな盛り上がりを見せている春の連続G1開催。だが、今春のG1レースはとにかく有力馬の「斜行」や、それに伴う「制裁」が目立っている印象だ。

 目立つところではまず、春G1開幕を告げる高松宮記念で1番人気のダノンスマッシュが3コーナーで内側へ斜行。鞍上の北村友一騎手には過怠金10万円の処分が下り、その後、コンビ解消の憂き目に遭っている。

 また皐月賞(G1)でも1番人気のサートゥルナーリアが、最後の直線で内側に斜行。結果的に降着処分はなく優勝が認められたが、不利を受けた2着ヴェロックスとはアタマ差だっただけに、レース後には大きな議論を生んだ。

 この時には過怠金5万円の処分で済んだC.ルメール騎手だったが、"併せ技一本"で騎乗停止処分を食らったのが、NHKマイルC(G1)だ。騎乗したグランアレグリアが、最後の直線で外側に斜行。ルメール騎手は16日間の騎乗停止となり、日本ダービーに騎乗できない大きなアクシデントとなった。

 さらに先週のオークス(G1)では、シャドウディーヴァが最後の直線で外側に斜行。鞍上の岩田康誠騎手が戒告処分を受けたことは記憶に新しいはずだ。

 最高の栄誉を懸け、極限状態で競い合うG1レースだけに、こういったアクシデントは珍しくはない。だが、上記した「すべての不利に巻き込まれている騎手」がいるとすれば、それはもう「不幸」と述べざるを得ないだろう。

 実は、日本ダービーでサートゥルナーリアとの逆転を狙うヴェロックスの鞍上・川田将雅騎手こそが、"それ"に当たるというから驚きだ。

「あれでは競馬になりません。かわいそうでした」(高松宮記念9着、アレスバローズ)

「道中もスムーズで理想的だったのですが......。また改めて頑張ります」(NHKマイルC4着、ダノンチェイサー)

 戦前までは数々の有力馬の騎乗が決まっていただけに「川田の春」になるという見解もあった。しかし、蓋を開けてみれば、度重なる不利もあってG1は未勝利......ここまで断トツのリーディング1位、重賞8勝と順調に結果を出している一方で、肝心要の大舞台で尽く不幸に見舞われている印象だ。

「先週のオークスも勝ち負けは厳しかったと思いますが、3着クロノジェネシスとはコンマ1秒差。不利がなければ3着はあったと思いますね。レース後『雰囲気も状態も素晴らしく、全力で2400mを走ってくれました』と馬を庇っていた辺りは、川田騎手とダノンファンタジーの絆を感じさせるコメントでした。

毎回のように有力馬に騎乗している分、マークがきつくなるのは、ある程度仕方ない部分もあります。ただそれにしても、この春は不利が多い印象です。本人も相当フラストレーションが溜まっているでしょうし、今週のダービーで鬱憤を晴らすような勝利を見せてほしいですね」(競馬記者)

 皐月賞では、最後の直線でサートゥルナーリアと馬体を接触する不利。ヴェロックスはそこから懸命に立て直したものの、アタマ差及ばなかった。

「ダービーで逆転できるように、時間を過ごしていきたいと思います」

 理不尽ささえ感じられる悔しさを胸に秘め、そんな言葉を残した川田騎手。その気持ちは陣営も同じで、この中間は栗東のCウッドで行われた1週前追い切りでは6ハロン78.7秒、ラスト11.2秒でこの日の一番時計。19日にも5ハロン69.6秒、ラストも11.9秒を叩き出し、「極限」の仕上げに近づいている。

 打倒サートゥルナーリアへ、"怒り"の反撃を見せる舞台は整った。