広域強盗事件の指示役「ルフィ」とされる渡辺優樹容疑者との接点が取り沙汰されているお笑いコンビ・EXITの兼近大樹。兼近は過去に交流があったことは認める一方、強盗事件への関与は否定しているが、兼近の自伝的小説『むき出し』(文藝春秋)に出てくるイジメの描写をめぐり、自分の子どもが学生時代に兼近にイジメられていたとするSNS上の匿名コメントが広まったり(兼近はYouTube動画でイジメの事実を否定)、過去にTwitterに投稿した「よく女の子の腕の骨へし折ってたなー」という内容が蒸し返されたりし、釈明に追われている。そんななか、兼近は先月31日にTwitterでイジメを「したことがある」とツイートしていたことがわかり、物議を醸しているようだ――。
全国で相次ぎ発生している強盗事件をめぐり、架電拠点のフィリピンの当局によって拘束されていた特殊詐欺グループ。日本政府はフィリピン政府に対し容疑者らグループ4人の強制送還を正式に要請し、渡辺容疑者と小島智信容疑者は9日早朝、日本に帰国し警察署に移送。残りの2容疑者もすでに帰国して警視庁による取り調べを受けており、本格的な捜査が始まる。
この事件の思わぬ余波を受けているのが兼近だ。過去に兼近が渡辺容疑者と接点を持っていたと一部で報じられ、兼近のTwitterアカウントにコメントが殺到。兼近は可能な範囲で返答を続けていたが、今月1日には出演予定だった「イヴ・サンローラン・ボーテ」のイベントが中止になるなど仕事にも影響が出始め、同日にはYouTubeの生配信を行い経緯を釈明した。一部報道によれば、2012年に札幌で起きた窃盗事件で兼近は逮捕され不起訴となったが、そのとき一緒に逮捕されたのが渡辺容疑者だという。これについて兼近は次のように説明した。
「今、仲が良いとかは一切ない。ただ過去に知り合いだったのは事実。僕がいたのはそういう環境。明らかに犯罪をしている人しかいないような環境で生きてきた」
「言いたいのは、今回のことにはまったく関係がない」
また、過去に自ら公表している未成年時代の売春あっせん行為による逮捕歴についても触れ、当時の仕事仲間だった女性と電話で会話。兼近は「これから俺は救えるように頑張っていく」などと改めて釈明。さらに、21年に出版した小説『むき出し』で綴っていた万引きの過去については事実だとして認める一方、小説内で出てくるイジメの描写をめぐり自身の息子が学生時代に兼近からイジメを受けていたとするSNS上の匿名コメントについては
「過去に俺がイジメに追いやった事実はありません。それだけは言わせてください」
と明確に否定していた。
食い違う説明
しかし、兼近は先月31日にTwitterで
「何をいじめとするかですが、したことも、されたことも、守った事も、見て見ぬ振りした事も全部あります!!!」
と投稿していたことが判明し、YouTubeで虚偽の説明をしたのではないかという見方が広まっているのだ。
このほかにも、兼近の過去の発言の「発掘」は止まらない。13年にTwitterに投稿した
「まだ卵じゃい!! ←あれ よく女の子の腕の骨へし折ってたなー てへへ」
というツイートが注目され、ユーザから指摘が相次ぐ事態に。兼近はこれらへのリプライなどで
「おいマジか。こんなん繋げるの勘弁してくれ、、、思い出したよ。芸人なりたてでお笑い芸人みたいなことしたくて、ヤンキー弄りみたいなのされてて、ヤバいヤンキー大喜利返しみたいな返しで過激なこといえばおもしろいと思ってたんですね、、、 滑りすぎ弁明できない 無限に出てくるけど不快ですまん」
「それは何を言っても事実だ! とされてしまうので言い訳しません。そして鎮火させようとも思っていませんし終わらすつもりもなく、事実を知りたい誤解している方から説明をもとめられたからしたまでです! 誤解のままで楽しみたい方は止められないので、、、」
と返答するなど対応に追われている。
仕事への影響
一連の事態を受け懸念されているのが、兼近の今後の仕事への影響だ。たとえば3日付「東スポWEB」記事は、EXITの冠番組『EXITのベルギー行ったらモテるやつ』(テレビ東京系)が打ち切りの方向で検討中だと報道。また、2日放送の『THE突破ファイル』(日本テレビ系)の放送では極端に兼近のコメントシーンが少なかったという指摘も相次いでいるが、テレビ局関係者はいう。
「兼近はTwitterに寄せられる一般の人々からの指摘に対し、いちいちリプライして説明しており、確かに真摯な姿勢とはいえるものの、それがさらにユーザの新たな反応を呼んだり、他の過去のツイートの掘り起こしにつながったりと、逆効果になっている感がある。窃盗事件や売春あっせん行為での逮捕は未成年時代のことであり、本人もすっかり改心しているので、それらを理由に今さら世間的に批判を浴びたり、番組を降板になるというのは筋違いであることはいうまでもない。
ただ、もし仮に学生時代にイジメを行っていたとして、それを今の兼近が『やっていない』と虚偽の説明をしているのだとすれば問題となってくる。たとえ過去のことでもテレビ業界はイジメに非常にセンシティブになっており、それを理由にテレビ局が出演見合わせなど起用自粛の動きを見せる懸念もあり、そうなったとしても文句は言えない。なので、なぜTwitterで『イジメをしたことがある』と書いたのか、その真意について改めてきちんと釈明したほうがよい」
業界内からのエール
兼近といえば子どもの頃に極貧生活を送り中学生時代に新聞配達のアルバイトをしたり、その後は地元・札幌で成人向けサービスを提供する店で働いていた過去なども公表している。兼近はそうした過去を断ち切るために芸能界に入り、現在では改心し、日頃から恵まれない環境に置かれた人々への支援の必要性を訴えていることから、各方面から兼近を応援するコメントが多数寄せられている。
「事件がたいぶ時がたっている。これで兼近さんをあまり厳しくバッシングするようなことになってしまうと、『じゃあここから更生しよう、立ち直ろう』としている人をくじいてしまう」(元衆院議員でタレントの杉村太蔵)
「セカンドキャリアの道を考えなければいけない」(キャスターの宮根誠司)
「兼近に頑張ってほしいなー」(お笑いタレントの松本人志)
「その環境にいなかった人はつい批判したくなるだろう。でも多分その想像をはるかに超える悪環境なんだよな。同じ様な環境にいて真面目に暮らせた人はもちろん立派。でも人にはポテンシャルの違いがあるんだよな。兼近さんとルフィを分けたものはどこにあったのか?批判よりその要因を掘り下げて欲しい」(俳優の高知東生)
こうした声を無駄にしないためにも、兼近にはぜひ疑念を払しょくしてほしいものだ。
(文=Business Journal編集部)