安住も水卜も完敗『めざましテレビ』国士無双の強さの秘密…朝の番組で視聴率1位

めざましテレビ』(フジテレビ系/平日朝5時25分~8時)の2022年の番組平均個人全体視聴率が4.3%、世帯視聴率が7.7%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかり、同時間帯の民放番組のなかで5年連続で視聴率1位を獲得した。『めざましテレビ』が放送されている時間帯、民放では『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)、『THE TIME,』(TBS系)、『ZIP!』(日本テレビ系)が放送されており、いずれの番組でも社会的なニュースやエンタメ情報など幅広く扱っている。

 ちなみに『グッド!モーニング』は2013年9月から、『THE TIME,』は21年10月から、『ZIP!』は11年4月から放送されているのに対し、『めざましテレビ』は1994年4月からと歴史が長い。今年4月には『めざましテレビ』放送30年目を迎えるとあって、これまでに出演者の入れ替わりも当然あったが、現在は総合司会を三宅正治アナウンサーと井上清華アナ(月~金曜日)が務め、一緒にメインで出演する生田竜聖アナ(月~木曜日)のほか、情報キャスターの渡邊渚アナ(月、金曜日)、藤本万梨乃アナ(火~木曜日)、藤井弘輝アナ(金曜日)や、エンタメキャスターの軽部真一アナ(月~金曜日)らが出演。また、金曜コーナー「なにわ男子のなんでやねん!」に週替わりでジャニーズ事務所のアイドルグループ・なにわ男子のメンバーがVTR出演し、あとは月替わりの「マンスリーエンタメプレゼンター」がいて、23年1月は『M-1グランプリ2022』(テレ朝系)王者のウエストランド・河本太、井口浩之が出演中だ。

「より多くの芸能人を起用しているのは『THE TIME,』と『ZIP!』。そんな『THE TIME,』は安住紳一郎アナ、『ZIP!』は水卜麻美アナと、それぞれ好感度が抜群に高い局アナを総合司会に据えていますが、最近の視聴率は『めざましテレビ』に負けているわけです。もちろん『めざましテレビ』の三宅アナ、井上アナだって好感度に問題はないので、番組の顔としてふさわしいでしょうけど、毎年恒例の『好きなアナウンサーランキング』(オリコン調べ)で安住アナは09年に、水卜アナは17年に殿堂入りしているレベル。現在も人気健在の両者の番組を抑え、5年連続首位を獲得している『めざましテレビ』は、やはりたいしたものでしょう」(テレビ誌記者)

『めざましテレビ』に回帰したケースも?

 なお、『グッド!モーニング』は坪井直樹アナ、新井恵理那アナ、斎藤ちはるアナが総合司会を担当。セント・フォース所属でフリーの新井アナは「2019上半期タレント番組出演本数ランキング」(ニホンモニター)で女性1位を獲得したことがあり、斎藤アナは元乃木坂46の肩書を持つ。それでも『めざましテレビ』のほうが強いのだ。

「『めざましテレビ』は30年続けてきただけあって、やはりお茶の間で視聴習慣が根付いているのでは。たとえばTBSは『あさチャン!』(14年3月~21年9月)の視聴率不振から『THE TIME,』をスタートさせたわけですが、もともと視聴者がついていなかった枠に新番組を置いたところで、新規獲得は難しかったのかもしれません。『グッド!モーニング』と『ZIP!』も、『めざましテレビ』に比べれば歴史が浅い。若い世代がテレビを見なくなってきたといわれる昨今、『昔から見ている』という理由で『めざましテレビ』を選ぶ家庭は多い。一時期は他局の番組を見ていたとしても、何かのきっかけで見なくなり『めざましテレビ』に回帰したケースもあるでしょう」(同)

「不変」への安心感

 視聴率アップのために新番組を用意したり、さまざまな事情で番組内容をリニューアルしたりすることは仕方がない。とはいえ「不変」への安心感というものもあるだろう。たとえば『ZIP!』では、番組開始時から俳優・速水もこみちが担当していた料理コーナー「MOCO’S キッチン」が終了した際、ネット上には「ガッカリ」「残念」との声が続出した。一方で『めざましテレビ』は、番組開始時から人気の「きょうのわんこ」という家庭で飼育されている犬を紹介するコーナーが今も続いており、「『きょうのわんこ』に癒されてる」という視聴者も少なくない。

 しかし、そんな『めざましテレビ』も新しいものを取り入れたり、それで残念な結果になったりすることもある。最近の成功例は、22年4月から番組内で放送しているアニメ「ちいかわ」だろう。毎週金曜日にイラストレーター・ナガノ氏による人気漫画『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』(講談社)のアニメをオンエアしており、好評だ。

「残念なケースでいうと、16年にX JAPAN・YOSHIKIが『世界に向けた新たなビジュアル系ガールズバンド、その名もLady’s Xをプロデュースする』と発表し、それを『めざましテレビ』が『We are Lady’s X』と題した密着企画で追うという話があったものの、いつの間にか番組上では『なかったこと』に。YOSHIKIが17年に頸椎人工椎間板置換手術を受けたため、その影響でプロジェクト自体のスケジュールが大幅に変更されたとみられますが、その後、日テレ系情報番組『スッキリ』(平日朝8時~10時25分)が追ったオーディション企画『Nizi Project』は一大ブームとなりましたから、『めざましテレビ』サイドは悔しい思いをしたかもしれません」(スポーツ紙記者)

 とはいえ、そんな「We are Lady’s X」企画を逃しても、18年以降は視聴率争いで1位に輝いている『めざましテレビ』。そもそも『スッキリ』視聴者にハマった企画も、『めざましテレビ』視聴者にハマるとは限らない。放送時間帯も違い、『めざましテレビ』の時間に起きている視聴者は、オーディション企画をゆっくり眺めている暇などないだろう。そう考えれば、毎回短時間だけ放送される「きょうのわんこ」や「ちいかわ」は、『めざましテレビ』視聴者の慌ただしい朝に「ちょうどいい癒し」を与えてくれているのかもしれない。

 30年目の節目となる今年、『めざましテレビ』は視聴率首位キープを目指しつつ、引き続きお茶の間に安心感や癒しをもたらしてほしいものだ。

(文=Business Journal編集部)