音楽番組『第73回 NHK紅白歌合戦』が31日、放送される。昨年の『紅白』は第1部の平均世帯視聴率は31.5%、第2部は同34.3%と(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)、その前年よりそれぞれ2.7ポイントダウン、6.0ポイントダウン。第2部の視聴率にいたっては、2部制となった1989年以降、最低の数字をマーク。今年はV字回復を果たせるかが注目されている。
「安全地帯や工藤静香と聞いても40代以下の人は、いまいちピンとこないだろうが、50代以上の人々の間では意外と根強い人気がある。9月にNHKで放送された『SONGS』の工藤の出演回もかなり好評だった。鉄板の人気も誇る桑田佳祐や松任谷由実もおり、さらに今年は裏の民放各局の番組が弱いことも重なり、昨年から大幅な視聴率アップが見込めるといわれている」(テレビ局関係者)
出場者は11月16日以降、小出しに発表されていたが、注目されていた中森明菜や松田聖子の出場はないようだ。一方、今年24年ぶりに『紅白』出場を果たす工藤は、フルート奏者などとして活動する長女・Cocomiとの共演も報じられている。12月23日に放送された『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE』(テレビ朝日系)のステージでも共演しており、今回もファンは楽しみにしている様子だ。
さらに、ロックミュージシャンのYOSHIKI、HYDE、SUGIZO、MIYAVIが結成したバンド・THE LAST ROCKSTARSが『紅白』に特別枠で出演し、テレビ初パフォーマンスを披露するという。そのほか、元HKT48・宮脇咲良が在籍する日韓ガールズグループ・LE SSERAFIMや、大ヒット中のアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』の登場キャラクター・ウタ(歌唱担当はAdo)など、若い世代に人気の出場者も多い。ジャニーズ事務所からは関ジャニ∞、KinKi Kids、SixTONES、Snow Man、なにわ男子、そしてKing&Princeが出場する。
キンプリは来年、メンバーの岸優太、平野紫耀、神宮寺勇太がグループを脱退し、事務所からも退所すると発表している。キンプリは残る永瀬廉、高橋海人で継続していくというが、5人での『紅白』出場は今回が最後になる見込み。SNS上では「とにかくキンプリを応援するのみ」「5人でのパフォーマンス、楽しみにしてるよ!」などとファンからは多くの声援があがっている。
「KinKiは今年でデビュー25周年。その記念すべきタイミングで2度目の『紅白』出場を決めたが、同じくジャニーズで今年15周年を迎えたHey!Say!JUMPは落選。ファンはショックを受けているものの、メンバーの伊野尾慧が今年、まん延防止等重点措置が適用されていた期間に都内で複数の女性と食事やカラオケをし、酒に酔った状態で深夜に走り回っていたと報じられたことが、グループの『紅白』落選に影響したのではないかといわれている」(スポーツ紙記者)
そもそもHey!Say!JUMPは、2017~20年に4年連続で『紅白』出場を果たしていたにもかかわらず、昨年は落選。その時点でファンを動揺させていたが、今年は15周年ということもあり出場に期待が高まっていた。しかし再び落選という、残念な結果となってしまった。
ハラミちゃん騒動
また、昨年はアーティストの「出演取りやめ」報道もあった。そのアーティストとは、YouTubeや動画配信アプリ「17 Live」で活動するピアニスト・ハラミちゃん。同年の『紅白』放送まであと1週間というタイミングで、ニュースサイト「スポニチアネックス」が、ハラミちゃんは大物ミュージシャンと共演予定だったが企画自体が立ち消えになったと伝えたのだ。当時、ハラミちゃんと共演予定だった大物ミュージシャンについて、松田聖子だったのではないかという見方も強かった。松田は昨年12月18日、歌手や女優として活躍していた長女・神田沙也加さんを亡くしており、同24日配信の「スポニチアネックス」がハラミちゃんの件を報道。その翌日、NHKが松田の出場辞退を発表したため、「松田側の事情で企画がなくなったのかも」と推測されたのだ。
しかし一方で、「ハラミちゃん自身の騒動が原因では?」という声も。ハラミちゃんは同年9月、人気ゲーム『ドラゴンクエスト』(スクウェア・エニックス)の楽曲をアレンジ演奏する動画をYouTubeにアップしていたが、『ドラゴンクエスト』の楽曲を手がけた作曲家・すぎやまこういち氏(同年9月に死去)の会社「スギヤマ工房」の公式サイトを見ると、「作曲家の許諾なくカバーしたり改変して販売することは、人格権(同一性保持権)に抵触しますので、ご注意下さい。必ず作曲家の許諾が必要です」「ドラゴンクエストの楽曲は、限られた作・編曲家にのみ編曲を許諾しております」などと明示されている。
YouTuber・コレコレが同年10月の生配信で「ハラミちゃんの著作権違反疑惑」を取り上げると、ネット上で騒ぎに。その後、ハラミちゃんは当該動画を削除したが、騒動に関して表向きには無言を貫いた。なお、昨年の『紅白』は『ドラゴンクエスト』などの特別企画を実施。同年12月23日に企画が発表され、翌日に「スポニチアネックス」がハラミちゃんの出演取りやめを伝えたことで、彼女自身の行動が影響した可能性を指摘する声も少なくなかったわけだ。
Awesome City Club、優里、宮迫博之
「逆に、昨年の『紅白』に出場できて驚かれたのがAwesome City Club。そのボーカル・PORINは同年7月発売の『週刊文春』(文藝春秋)でシンガーソングライター・小沢健二との不倫疑惑を報じられていた。同誌は2人がホテルに入る姿を目撃していたものの、PORINの所属事務所は『打ち合わせ』のためだったと説明。結局グループは『紅白』初出場が叶ったので、NHKも不倫ではなかったと判断したということなのだろう」(テレビ局関係者)
ただ、昨年2月にニュースサイト「文春オンライン」で、当時ハロー!プロジェクトのアイドルグループ・Juice=Juiceのメンバーだった高木紗友希との半同棲や、その続報で3股疑惑が浮上したシンガーソングライター・優里は『紅白』出場ならず。彼の「ドライフラワー」(20年10月配信)は昨年大ヒットしていたため、本来なら『紅白』に選出されても良かったはずだが――。
「PORINと同様、優里も公にはスキャンダル内容を認めていないのだが、彼の場合はむしろスルーしたままだったため、うやむや感が残ってしまった。そこを問題視されたのか、『紅白』だけでなく『輝く!日本レコード大賞』(TBS系)にも優里の名前はなかった」(同)
ちなみに、昨年は宮迫博之が『紅白』をめぐる暴露をしたことも、ちょっとした話題に。19年に勃発した闇営業騒動により吉本興業を離れ、20年1月にYouTuberデビューした宮迫。昨年2月に公開した「【トーク】ゴリと伝説のコント番組『ワンナイR&R』について語ります」という動画内で、過去に『紅白』出場が決まりかけたものの、ある理由で不出場になったと明かしたのだ。
宮迫はバラエティ番組『ワンナイR&R』(フジテレビ系)に出演していた頃に山口智充とのユニット・くずとして歌手活動もしていた。同ユニットで『紅白』出場の話が浮上したが、それを知った「すごい大御所の方」がNHKに激怒し、出場キャンセルとなったそうだ。
宮迫らの出場を許さなかった「すごい大御所の方」のように、かつての『紅白』にはそれだけ特別な思いを抱く歌手も多かった。近年は企画枠も増えており、大御所と呼べる出場者もかなり減った印象。そういう部分を「NHKの迷走」と批判されることもあるが、うまくアップデートしながら時代に対応していってほしいものだ。
(文=Business Journal編集部)