無敗の美人キックボクサーとして人気だった「ぱんちゃん璃奈」こと岡本璃奈容疑者が5日、プロ格闘家の那須川天心と武尊のサイン入りポスターを偽造し、ネットオークションで落札者から現金約10万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで兵庫県警垂水署に逮捕された。格闘家に限らず、このような容疑で逮捕された著名人は過去に例がなく、業界の内外から驚きと失望の声が集まっている。
警察発表などによると、ぱんちゃんは今年6月に開催された格闘技イベント『THE MATCH』で配布された「那須川天心と武尊の直筆サイン入り」とするポスター1枚をヤフーオークションに出品。神戸市の男性会社員が9万9900円で落札し、モバイル決済サービスで6月下旬に送金していたが、イベント名の色が異なることや大会スポンサーのロゴがなかったことから偽物と気づき、署へ相談していた。ぱんちゃんは「サインは自分で書きました。うそをついて出品したことに間違いありません」と容疑を認めているといい、ポスターに書かれたサインは本物に似せて自分で書いたとみられている。
ぱんちゃんは2019年にプロデビューし、人気漫画『ドラゴンボール』(集英社)のキャラクター・パンに似ていることから「ぱんちゃん璃奈」のリングネームで活躍。端正なルックスと引き締まった美ボディで「かわいすぎるキックボクサー」として注目され、「週刊プレイボーイ」(同)で水着グラビアを飾ったり、今年6月に1st写真集『虹色ぱんちゃん』(ジーオーティー)を発売したりとタレント的な活動も目立っていた。
外見だけでなく実力もあり、デビューから無傷の13連勝を記録。今年3月にキックボクシング団体「KNOCK OUT」の初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座を獲得したが、4月に前十字靭帯断裂の大ケガを負って戦線を離脱し、10月には所属していたジムを退会してフリーになっていた。
ケガで休んではいたものの、Twitterで「術後7ヶ月。心配ない!サイヤ人の血入ってるからね!」と復帰が近いことをにおわせたり、朝倉未来がスペシャルアドバイザーを務める話題の格闘技大会『BreakingDown』に来場したり、YouTube動画が話題になったりと精力的に動いており、とても偽造ポスター販売などというセコい犯罪に手を染めるような状況とは思えなかったのだが……。
青木真也は「小悪党」「小物感」とバッサリ
これにネット上では、「人気も実力もあったのに残念すぎる」「13戦無敗の現役王者というキャリアを、こんなしょーもないことで棒に振るなんて……」「人気あるんだから自分でサイン入れて売ったらよかったのでは?容疑がアホすぎて恥ずかしい」などと落胆の声が広がった。さらに、格闘家の青木真也はTwitterで「モラルの問題、小悪党というか、ほとばしる小物感」とバッサリ切り捨て、格闘家の平本蓮が「なんか最初っから怪しい人だと思ってたんスよ」と記すなど、業界内からも厳しい意見があがっている。
誰もが理解に苦しむような今回の事件だが、ぱんちゃんが休養中に焦りのようなものを感じさせたこともあった。10月に水着代わりに胸にチャンピオンベルトを巻いた「ベルトブラ」姿の動画をSNSで公開し、ネット上で「現役王者なのに品がなさすぎる」「そんな使い方してほしくなかった」「こんなことするから女子格闘家が色眼鏡で見られる」などと批判を浴びて炎上したのだ。無敗の現役王者という立場でありながら「下品」と思われかねない話題づくりをするほど追い詰められたことが、前代未聞の「サイン入りポスター偽造」につながったと考えられなくもない。
ぱんちゃんは「ジョシカク」を象徴する存在のひとりだっただけに、今回の事件は本人の問題にとどまらず、女子格闘技界全体のイメージにも影響しかねない。業界に与えた衝撃も大きく、今後も騒動は尾を引きそうだ。